JP2005092241A - ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法 - Google Patents

ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ハーフトーン型位相シフトマスクにおける露光波長、レジスト描画波
長、及び検査波長等の推移に伴う再設計を適切かつ迅速に行えるようにするべく
、遮光膜の反射率波長依存性を容易にかつ正確に調整できる技術を提供する。
【解決手段】 透明基板1上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量
を有する半透光膜2と、この半透光膜2上に形成された遮光膜3とを有するハー
フトーン型位相シフトマスクブランクにおける遮光膜3の反射率波長依存性の調
整方法であって、遮光膜3の最上層部分を、クロム、炭素、酸素、及び窒素を含
有してなる反射率調整部3aとし、この反射率調整部3aにおける窒素の含有率
によって、遮光膜3全体としての反射率波長依存性を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ハーフトーン型位相シフトマスク及びその素材として用いられるハーフトーン型位相シフトマスクブランクと、それらの製造方法とに関する。
位相シフトマスクとしては、特許文献1に代表される所謂ハーフトーン型位相シフトマスクがある。このハーフトーン型位相シフトマスクは、半透光膜パターンにおいて、露光光の位相をシフトさせる機能と、該露光光を実質的に遮る機能とを兼ねるので構成が簡素で済むという特徴を有していた。ところが、この種のハーフトーン型位相シフトマスクにあっては、縮小露光投影装置(ステッパ)のマスク(レチクル)として繰り返し使用した場合に、被覆部材(アパーチャ)の光透過領域とレチクルの転写領域とのズレ等に起因して、本来なら露光されるべきでない領域において、実質的に露光されたのと同等の現象が起こり、パターン欠陥その他の不都合が生じ易いという問題を生じていた。
そこで、この問題を解決する技術が本出願人によって既に出願されている(特許文献2等参照)。これらの技術によるハーフトーン型位相シフトマスクは、位相シフト膜(半透光膜)パターンに加え、クロムを主成分とする遮光膜パターン(遮光帯)を、転写領域の外周部に更に備えており、ステッパのレチクルとして繰り返し使用された場合でも、露光されるべきでない領域を該遮光膜パターンによって確実に遮光できるという効果を奏するものであった。
また、転写領域内においても半透光膜パターンの光透過性に基づく悪影響を防止するために、例えば特許文献3に記載されているように転写領域内における半透光膜パターンの位相シフト効果に寄与しない領域に遮光膜パターンを形成したものも知られている。
また、ハーフトーン型位相シフトマスクにおいては、半透光膜パターン内に不要な光強度ピーク(サイドロープ光)が現れることが知られている。特に、近年においては、半透光膜の透過率が従来主流であった6%付近から9%付近、さらには15%付近へ高透過率化する傾向にある。その場合、サイドロープ光の光強度が大きくなるため、その影響が無視できなくなる。そこで、転写領域内の半透光膜パターン上における、少なくとも位相シフト効果に影響を与えず、かつサイドロープ光の光強度を低減するような位置に遮光膜パターンを形成した構成のハーフトーン型位相シフトマスクの必要性が高まっている。
さらに、上記ハーフトーン型位相シフトマスクを用いてパターン転写を行うとき、遮光膜パターンの表面で露光光の反射が起こると、迷光の発生によってパターンの転写精度が悪化してしまう。そこで、該迷光の発生を防止するべく、遮光膜(遮光膜パターン)の表面に、CrON、CrO、或いはCrFといった材料からなる反射防止膜を設けたハーフトーン型位相シフトマスクも知られている(例
えば、特許文献4参照)。
特開平4-136854号公報(第7-20頁、第1図) 特開平6-282063号公報(第3-5頁、第1図) 特開平7-128840号公報(第4-8頁、第1図) 特許第2983020号公報(第6頁、第1図)
ところで、ハーフトーン型位相シフトマスクを使用する際の露光光としては、現在i線(波長365[nm])或いは、KrFエキシマレーザ(波長248[nm])が主流であるが、目下それらよりも波長の短いArFエキシマレーザ(波長193[nm])、或いはF2エキシマレーザ(波長157[nm])へと推移しつつある。そして、露光光の波長(以下、露光波長という。)の推移に関連して、次の問題が生じるこ
とになる。
第1の問題は、露光波長の推移に伴って、その波長に適合するようハーフトーン型位相シフトマスクを設計し直さなければならないということである。特に、膜の反射率は必ずしも全ての波長において一定という訳ではないので、推移後の露光光に対して有効な反射防止機能を発揮させるべく、反射防止膜を含む遮光膜の再設計が必要である。
尚、反射を有効に防止するには、次式を満足する条件に遮光膜を設計するのが理想である。
nd=λ/4
ここで、λは露光光の波長であり、nは波長λにおける膜材料の屈折率であり、dは膜厚である。このように、遮光膜の設計においては、膜材料の組成の選択は勿論、膜厚も該組成においてその値であることが極めて重要な意義をもつ。つまり、遮光膜の反射特性は、その組成や膜厚等さまざまな要素が絡み合って決定付けられるものであり、全ての要素を考慮しながら最適な設計条件を見出すのは必ずしも容易でない。
また、遮光膜に要求されるのは、露光光に対する反射防止機能だけではない。
例えば、半透光膜パターン上に遮光膜パターンを具備するタイプのハーフトーン型位相シフトマスクにおいて、これを製作する過程で、ブランクスの遮光膜上にレジストを塗布し、そのレジストに対して所望パターンを描画する際にレーザ描画を用いる場合は、遮光膜が描画用レーザ光に対しても有効な反射防止機能を発揮することが望まれる。
これは、描画用レーザ光が遮光膜の表面で反射を起こすと、レジストパターンひいては、これをマスクとして形成される遮光膜パターン及びその下層の半透光膜パターンをも高精度に形成できなくなるからである。尚、レーザ描画装置における描画用レーザ光としては、波長が365[nm]のものが実用化されているが、該レーザ光も露光光と同様に、目下短波長化する傾向にある。
以上のように、遮光膜は、露光光に対して反射防止機能を発揮するだけでは足りず、描画用レーザ光に対しても所定の反射防止機能を発揮する必要がある。従って、場合によっては露光波長及び描画用レーザ光の波長(以下、レジスト描画波長という。)の少なくとも何れか一方が推移するたび毎に、遮光膜を設計し直さねばならないが、上式を満しかつレジスト描画波長との兼ね合いをも考慮した最適な設計条件を見出すのは極めて困難であった。
次に第2の問題は、露光光が短波長化すれば、より微細なパターンを転写し得るようになるが、これに伴ってマスクの検査をさらに厳しく行わねばならないということである。即ち、ハーフトーン型位相シフトマスクにおいては、ブランクスの遮光膜をパターニングした際に、その遮光膜パターンにピンホールが形成されてしまったり、或いは遮光膜が余剰に残ってしまうこと等によって、欠陥が生じることがある。そのため、マスク製造の最終段階で検査を行い、そのような欠陥を有するマスクを除外することとしている。
かかる検査を行う装置としては、大きく分けて2種類のものが知られている。
一つは、透明基板上の被検査膜パターンに検査光を照射したときの透過光強度に基づいて、該被検査膜パターンの欠陥を検出する装置(例えば、米国KLA-Tencor社製のKLA-300シリーズ等)である。
もう一つは、透明基板上の被検査膜パターンに検査光を照射したときの反射光又は、反射光及び透過光の双方の強度に基づいて、主として被検査膜に付着した異物を検出する装置(例えば、米国KLA-Tencor社製のSTARlight等)である。
このうち前者の装置は、上記特許文献1に開示されてあるタイプのハーフトーン型位相シフトマスクの検査には適用し得るが、半透光膜パターンの上に遮光膜パターンを具備するタイプのハーフトーン型位相シフトマスクの検査には不適である。というのも、透過光を利用する該装置においては、実質的に露光に寄与しない半透光膜パターンの透過率を略0%と認識してしまうので、透明基板(透過率100%)と半透光膜パターンとを識別できても、該半透光膜パターンとその上に形成された遮光膜パターン(透過率0%)とを識別できないからである。
そのため、この種のハーフトーン型位相シフトマスクの検査には、後者の装置を用いることになる。該装置においては、原理上、少なくとも半透光膜パターンと遮光膜パターンとの反射率が異なっていれば、遮光膜パターンの欠陥等を検出できる。さらに、転写領域内に所定の遮光膜パターンを有するマスクの遮光膜パターン欠陥検査においては、半透光膜パターンとの反射率差は必須となる。しかしながら、露光光の短波長化に伴って、より微細なパターンを形成する場合には、欠陥或いは異物の発見率が低下してしまうことは避けられないものと考えられる。
そこで、この対策としては、検査をより厳しく行えるようにするために両者の反射率差を積極的に所定以上にすることが考えられる。ところが、その実現には、次のような困難性がある。即ち、その場合、前述した問題との関係上、遮光膜(遮光膜パターン)が、少なくとも露光光及び描画用レーザ光に対しては、反射防止機能を発揮しながら、検査光に対しては、半透光膜(半透光膜パターン)との関係で所定の反射率差を示さねばならないこととなる。さらに、反射を用いた検査には検査光を検出可能な反射率の上限もあり、通常は40%以下、好ましくは30%以下であり、遮光膜設計の困難さを一層深刻化させることになってしまう。
しかも、検査光の波長(以下、検査波長という。)も露光波長の推移に追随して変遷する傾向にある。具体的には、検査光としては、一世代前の露光光と同一の波長を有するものが採用される傾向にある。つまり現在では、検査光としてg線(波長488[nm])が主流であるが、目下検査波長は365[nm]、266[nm]、257[nm]へと推移しつつある。そうすると、場合によっては、検査波長の推移によっても遮光膜を設計し直さねばならないこととなり、到底その煩に堪え難きものとなる。
さらに、フォトマスクブランクの異物検査には反射光を用いた検査が行われており、目下波長488[nm]の検査光が用いられており、この波長にも対応する必要がある。さらにまた、遮光膜パターンは半透光膜のエッチングマスクとして用いられているのが一般的であるが、近年におけるパターンの微細化に伴い、高解像度で遮光膜パターンを形成するために、遮光膜の薄膜化も要求されつつあり、遮光膜の膜厚も考慮に入れる必要があった。
そこで本発明は、ハーフトーン型位相シフトマスクにおける露光波長、レジスト描画波長、及び検査波長等の推移に伴う再設計を適切かつ迅速に行えるようにするべく、遮光膜の反射率波長依存性を容易にかつ正確に調整できる技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、透明基板上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する半透光膜と、この半透光膜上に形成された遮光膜とを有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおける前記遮光膜の反射率波長依存性を調整する方法であって、前記遮光膜の最上層部分を、クロム、炭素、酸素、及び窒素を含有してなる反射率調整部とし、この反射率調整部における前記窒素の含有率によって、前記遮光膜全体としての反射率波長依存性を調整することを特徴とする遮光膜の反射率波長依存性の調整方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、透明基板上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する半透光膜を形成する半透光膜形成工程と、該半透光膜上に遮光膜を形成する遮光膜形成工程とを有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法において、前記遮光膜形成工程は、炭素、酸素、及び窒素を含む雰囲気中で、クロムからなるターゲットを用いたスパッタリング成膜を行うことにより、前記遮光膜の最上層となる部分に反射率調整部を形成する反射率調整部形成工程を有し、この反射率調整部形成工程では、前記雰囲気中における窒素の分圧を、前記遮光膜が所望の反射率波長依存性を有するものとなるときの値とすることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、第2の態様において、前記炭素、酸素及び窒素を含む雰囲気が、二酸化炭素(CO2)及び窒素(N2)を含む雰囲気であることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、透明基板上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する半透光膜と、この半透光膜上に形成された遮光膜とを有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいて、前記遮光膜の最上層部分が、クロム、炭素、酸素、及び窒素を含有してなる反射率調整部とされ、前記遮光膜表面の反射率が、露光光の波長及び遮光膜パターンを形成するためのレーザ描画装置のレーザ光の波長の何れに対しても30%以下であることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクが提供される。
本発明の第5の態様によれば、第4の態様において、検査光に対する前記透明基板、半透光膜、及び遮光膜の各反射率が互いに3%以上相違することを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクが提供される。
本発明の第6の態様によれば、第4又は第5の態様によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いて製造したことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。
本発明の第7の態様によれば、透明基板上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する半透光膜と、この半透光膜の上に形成された遮光膜と、を有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいて、前記遮光膜の最上層部分が、クロム、炭素、酸素、及び窒素を含有してなる反射率調整部とされ、この反射率調整部を含めた前記遮光膜全体の厚さが、60[nm]以下とされていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクが提供される。
本発明の第8の態様によれば、透明基板上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する半透光膜と、この半透光膜の上に形成された遮光膜と、を有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいて、前記遮光膜は、その前記半透光膜側に下地部を有し、この下地部の上に反射率調整部を有するものであり、前記下地部は、酸素を含有しないか、又は酸素の含有率が10原子%以下とされ、前記反射率調整部は、酸素の含有率が20原子%以上とされているこ
とを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクが提供される。
本発明の第9の態様によれば、第8の態様において、前記反射率調整部が、クロムを20〜50原子%含有し、炭素を5〜20原子%含有し、酸素を20〜50原子%含有し、かつ窒素を5〜40原子%含有してなるものであることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクが提供される。
本発明の第10の態様によれば、第7乃至9の何れかの態様によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いて形成されたハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。
本発明の第11の態様によれば、透明基板上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する半透光膜パターンと、この半透光膜パターンの上に形成された遮光膜パターンと、を有するハーフトーン型位相シフトマスクにおいて、検査光に対する前記透明基板、半透光膜パターン、及び遮光膜パターンの各反射率が、当該検査光をこのマスクに照射した際の反射光に基づいて、前記半透光膜パターン及び遮光膜パターンを検出できる程度の相違を示すように構成されていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。
検査光としては、露光光の波長よりも長い波長を有し、例えば200[nm]よりも波長の長い光を用いることができる。具体的には、検査光としては、波長が364[nm]の光や、波長が257[nm]の光等を用いることができる。
本発明の第12の態様によれば、第11の態様において、前記検査光に対しては、前記透明基板と前記半透光膜パターンとの反射率の差、前記半透光膜パターンと前記遮光膜パターンとの反射率の差、及び前記透明基板と前記遮光膜パターンとの反射率の差が何れも3%以上となるように構成されていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクも提供される。
尚、前記遮光膜パターンや前記半透光膜パターンにおける反射率の波長依存性は、例えば当該各パターンの材料及び膜厚によって制御することができる。
また前記半透光膜パターンとしては、露光光に対し、3〜40%の透過率、及び略180°の位相シフト量を有するものが好適である。
本発明の第13の態様によれば、第11又は12の態様において、前記露光光に対しては、前記透明基板、半透光膜パターン、及び遮光膜パターンの各反射率が何れも30%以下となるように構成されていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。
本発明の第14の態様によれば、第11乃至13の態様において、前記露光光が200[nm]以下の波長の光であることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。より具体的には、前記露光光としては、波長が193[nm]の光や、波長が157[nm]の光等を用いることができる。
本発明の第15の態様によれば、第11乃至14の態様において、前記遮光膜パターンが、転写領域内の前記半透光膜パターン上に形成されていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。
本発明の第16の態様によれば、第11乃至15の態様において、前記半透光膜パターンが8〜30%の透過率を有するように構成されていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。この第16の態様のように、半透光膜パターンを高透過率化する場合には、当該マスクの転写領域内にも前記遮光膜パターンを形成するのが好ましい。
本発明の第17の態様によれば、第11乃至16の態様において、前記遮光膜パターンの最表側がクロムと酸素とを含んで構成されていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。この第17の態様においては、前記遮光膜パターンの最表側に、さらに窒素を含有せしめてもよく、その場合は当該窒素の含有量によって、前記遮光膜パターンにおける反射率の波長依存性を制御できる。
前記遮光膜パターンは、前記半透光膜パターンとの組み合わせにおいて、前記露光光に対し充分な遮光性を発揮するように構成すればよい。従って、本発明の第18の態様によれば、第11乃至17の態様において、前記遮光膜パターンの膜厚が60[nm]以下とされていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。
本発明の第19の態様によれば、第11乃至18の態様において、前記露光光に対し、前記遮光膜パターンと前記半透光膜パターンとの積層膜の透過率が0.1%以下であることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクが提供される。
本発明によれば、上記何れかの態様によるハーフトーン型位相シフトマスクを製造する為の素材として用いられるハーフトーン型位相シフトマスクブランクも提供される。
(作用)
反射率調整部の構成元素として、クロム、炭素、酸素、及び窒素を選択した場合には、そのうち窒素の含有率と、遮光膜の反射率波長依存性とが相関関係を示す。また反射率調整部における窒素の含有率によって、遮光膜の反射率波長依存性を調整できるところ、該反射率波長依存性は、窒素の含有率によって極端に変化するのではなく、徐々に変化するから、遮光膜の反射率波長依存性を正確かつ容易に微調整できる。特に、スパッタリングの際の反応性ガスとして、CO2とN2を用い、N2の分圧を制御することにより、遮光膜の反射率波長依存性を良好に制御できる。これにより、少なくとも露光光及び描画用レーザ光に対しては、反射防止機能を発揮しながら、検査光に対しては、半透光膜(半透光膜パターン)との関係で所定の反射率差を示す遮光膜を容易に実現できる。
図1は、実施の形態によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクの構成を示す断面概略図である。このハーフトーン型位相シフトマスクブランクは、透光性を有する透明基板1と、この透明基板1上に形成された半透光膜2と、この半透光膜2上に形成された遮光膜3とを有してなる。
半透光膜2は、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する。具体的には、半透光膜2は、露光光に対して3〜40%の透過率及び略180°の位相シフト量を有するものである。
遮光膜3は、その膜厚方向に半透光膜2側の下地部3bと、この下地部3b上の反射率調整部3aとからなる。この遮光膜3は、半透光膜2と積層した場合に、露光光に対して充分な遮光性を発揮するように構成されている。
反射率調整部3aは、単独の層(膜)として形成するのが好ましいが、遮光膜3の全体又は一部を当該膜厚方向に向かって組成が連続的に変化するように構成する場合には、その連続膜の一部であってもよい。いずれの場合においても、遮光膜膜3における反射率調整部3aを除く部分が下地部3bとなる。
反射率調整部3aは、クロム、炭素、酸素、及び窒素からなる。このうち酸素の含有率は20原子%以上である。詳細には、反射率調整部3aは、クロムを20〜50原子%含有し、炭素を5〜20原子%含有し、酸素を20〜50原子%含有し、かつ窒素を5〜40原子%含有する。
下地部3bは、クロム等の金属を主成分とするものであり、薄い膜厚でありながら高い遮光機能を発揮させるため、酸素の含有率を10原子%以下(ゼロを含む。)としている。これにより、反射率調整部3aの構成元素として、クロム炭素、酸素、及び窒素を採用しながら、遮光膜3全体の膜厚を60[nm]以下にできる。
以下、このハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法と、該ハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いたハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法について具体的に説明する。
〔実施例1〕
先ず、石英からなる基板を鏡面研磨し、所定の洗浄を施すことにより、縦6インチ、横6インチ、厚さ0.25インチの透明基板1を得た。
次いで、得られた透明基板1を静止対向型スパッタリング装置内にロードし、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)の混合ターゲット(Mo:Si=8:92[mol%])を用いて、アルゴン(Ar)、窒素(N2)、及び酸素(O2)の混合ガス雰囲気(Ar流量=10[sccm],N2流量=31[sccm],O2流量=5[sccm]、ガス圧力0.50[Pa])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、該透明基板1上に、膜厚74[nm]のMoSiON系の半透光膜2を成膜した。
その後、ホットプレート型アニ−ル装置を用い、該半透光膜2に対して200℃にて10分間熱処理を施した。こうして得られた半透光膜2は、露光光に対する透過率が9%、位相シフト量(位相角)が略180°であった。
次いで、静止対向型スパッタリング装置において、クロムターゲットを用い、ArとN2との混合ガス雰囲気(Ar流量=18.2[sccm],N2流量=7.8[sccm]、ガス圧力0.04[Pa])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、半透光膜2の上に、膜厚400[Å]のCrN(クロムと窒素を含むことを意味し、それらの含有率を規定するものではない。以下、同様。)からなる第1遮光膜31(図2(a)参照)を形成した。このとき、スパッタリングパワーは1.5[kw]とした。
次いで、静止対向型スパッタリング装置において、クロムターゲットを用い、不活性ガスとしてのArガスと、原料ガスとしてのN2及びCO2ガスと、の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=17[sccm],CO2流量=17[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚161[Å]のCrCON(クロム、炭素、酸素、及び窒素を含むことを意味し、それらの含有率を規定するものではない。以下、同様。)からなる第2遮光膜32(図2(a)参照)を形成した。このとき、スパッタパワーは1[kw]とし、成膜時間は4.5分とした。
尚、不活性ガスとしては、Arの他に、NeやKr等を用いることもできる。
以上までの工程で、実施例1によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得た。このハーフトーン型位相シフトマスクブランクでは、第1遮光膜31が下地部3bに相当し、第2遮光膜32が反射率調整部3aに相当する。そして、これら第1遮光膜31と第2遮光膜32とで遮光膜3を構成している。以下、このハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いたハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法につき説明する。
まず、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの遮光膜3の上に、ポジ型電子線レジスト(日本ゼオン社製:ZEP7000)4を、スピンコート法により膜厚が500[nm]となるよう塗布した(図2(a)参照)。
次いで、ポジ型電子線レジスト膜4に対し、所望のパターンを電子線描画装置(ETEC社製;MEBES)によって電子線描画し、現像して第1レジストパターン41を形成した。そして、この第1レジストパターン41をマスクにして、遮光膜3を、塩素と酸素を用いたドライエッチングによってパターニングすることにより、第1遮光膜パターン311、及び第2遮光膜パターン321を形成した(図2(b)参照)。
次いで、第1レジストパターン41、第1遮光膜パターン311、及び第2遮光膜パターン321をマスクとして、半透光膜2を、CF4/O2の混合ガスを用い、圧力:0.4[Torr]、RFパワー:100[W]の条件でドライエッチングすることにより、半透光膜パターン21を形成した(図2(c)参照)。
次いで、第1レジストパターン41を剥離して第1段階までパターニングされてなるハーフトーン型位相シフトマスクの中間生成体を得た(図2(d)参照)。
次いで、フォトレジスト(ジプレイ社製;AZ1350)5をスピンコート法により膜厚500[nm]となるよう塗布し、それをベークした。そして、転写領域外周部の遮光帯、及び転写領域内の半透光膜パターン上の遮光膜パターンとなるプログラムをレーザ描画装置(ETEC社製;ALTA3000,レーザ波長:365[nm])にて重ねて露光した(図2(e)参照)。
そして、露光されたフォトレジスト5を現像して第2レジストパターン51を形成した(図2(f))。
次いで、第2レジストパターン51をマスクにして、第1遮光膜パターン311、及び第2遮光膜パターン321を、硝酸第2セリウムアンモニウムと過塩素酸よりなるエッチング液を用いて更にパターニングし、第1遮光膜パターン3111、及び第2遮光膜パターン3211を形成した(図2(g)参照)。
尚、これら第1遮光膜パターン3111と第2遮光膜パターン3211とで遮光膜パターンを構成する。この遮光膜パターンは、平面視において、転写領域内における半透光膜パターン21の端部が露出するように形成されている。これにより、マスクの転写領域内においては、サイドロープ光を低減でき、かつ所望の位相シフト効果を発揮できるようになる。
次いで、第2レジストパターン51を剥離し、しかる後、所定の洗浄を施して実施例1によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た(図2(h)参照)。
〔実施例2〕
実施例1の変形例として、反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、実施例2のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、不活性ガスとしてのArガスと、原料ガスとしてのN2及びCO2ガスと、の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=21[sccm],CO2流量=12[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚179[Å]のCrCONからなる第2遮光膜32を形成した。このとき、スパッタパワーは1[kw]とし、成膜時間は4.5分とした。
この点以外は、実施例1と同様にして実施例2によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して実施例2によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
〔実施例3〕
実施例1の変形例として、反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、実施例3のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、不活性ガスとしてのArガスと、原料ガスとしてのN2及びCO2ガスと、混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=23[sccm],CO2流量=10[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚163[Å]のCrCONからなる第2遮光膜32を形成した。このとき、スパッタパワーは1[kw]とし、成膜時間は3.5分とした。
この点以外は、実施例1と同様にして実施例3によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して実施例3によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
〔実施例4〕
実験例1の変形例として、反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、実施例4のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、不活性ガスとしてのArガスと、原料ガスとしてのN2及びCO2ガスと、の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=24[sccm],CO2流量=9[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚159[Å]のCrCONからなる第2遮光膜32を形成した。このとき、スパッタパワーは1[kw]とし、成膜時間は3分とした。
この点以外は、実験例1と同様にして実施例4によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して実施例4によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
〔実施例5〕
実験例1の変形例として、反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、実施例5のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、不活性ガスとしてのArガスと、原料ガスとしてのN2及びCO2ガスと、の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=25[sccm],CO2流量=8[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚167[Å]のCrCONからなる第2遮光膜32(図2(a)参照)を形成した。このとき、スパッタパワーは1.0[kw]とし、成膜時間は7分とした。
この点以外は、実験例1と同様にして実施例5によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して実施例5によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
以上説明した実施例1〜5によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクについて、反射率調整部3aたる第2遮光膜32の成膜条件(各原料ガスの流量,スパッタパワー,及び成膜時間)、膜種、及び膜厚を下記表1にまとめた。
Figure 2005092241
尚、上記各実施例の何れにおいても、下地部3bたる第1遮光膜31の膜厚は400[Å]である。従って、実施例1〜5の各ハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおける遮光膜3全体の膜厚は、それぞれ561[Å]、579[Å]、563[Å]、559[Å]、567[Å]であり、何れも600[Å](=60[nm])以下である。
〔光学特性の測定結果〕
実施例1〜5で得られた各ハーフトーン型位相シフトマスクについて、試験光を照射して、透明基板1、半透光膜2、及び遮光膜3の反射率波長依存性を測定した。尚、反射率波長依存性の測定には、日立分光光度計U-4000を用いた。
測定結果を図3に示す。同図は縦軸に反射率[%]をとり、横軸に試験光の波長[nm]をとった反射率カーブを示す。即ち、反射率カーブとは、反射率の波長依存性を表すグラフである。同図中、符号A,B,C,D,Eはそれぞれ、実施例1,2,3,4,5による遮光膜3の表面の反射率カーブを示す。符号HTは、半透光膜2の反射率カーブを示す。符号QZは、透明基板1の反射率カーブを示す。尚、半透光膜2と透明基板1との反射率カーブは、実施例1〜5の全てにおいて共通している。
(1)図3から分かるように、遮光膜3の反射率カーブA,B,C,D,Eはいずれも、主として露光波長及びレジスト描画波長を含む領域である365[nm]未満の領域での反射率よりも、主として検査波長を含む領域である365[nm]以上の領域での反射率の方が大きくなるよう190[nm]〜840[nm]にわたって右肩上がりの曲線となっている。
但し、各反射率カーブの立ち上がり方は、A(実施例1),B(実施例2),C(実施例3),D(実施例4),E(実施例5)の順に緩やかとなっている。この点について検討すると、表1に掲げるように、実施例1から5の順に、反射率調整部3aのスパッタリング形成時における窒素の流量を増やしている。窒素の流量が増えると、その分スパッタリング雰囲気中における窒素の分圧が上昇するから、反射率調整部3a中における窒素の含有率(量)は増大してゆく。
そうすると、遮光膜3の反射率カーブの立ち上がり方は、該遮光膜3の反射率調整部3aにおける窒素の含有率が増大するにしたがって緩やか(ブロード)になっているといえる。また逆に、反射率調整部3aにおける窒素の含有率が減少するにしたがって、反射率カーブの立ち上がり方が急峻になってゆくといえる。
つまり、窒素の含有率と、遮光膜3の反射率カーブ、即ち遮光膜3の反射率波長依存性とに相関がある。従って、遮光膜3の反射率波長依存性は、反射率調整部3aをCrCONから構成する場合、その窒素の含有率で調整できるものと考えられる。
(2)また、該反射率波長依存性、即ち反射率カーブは、図3に示すように、実施例毎に極端に変化するのではなく、徐々に変化している。つまり、窒素の含有率を調整したときの、反射率カーブの変化の仕方が小さい。反射率カーブの変化の仕方が小さいということは、窒素の含有率によって遮光膜3の反射率波長依存性をきめ細かく正確に微調整できるということである。
(3)また、反射率カーブA,B,C,D,Eの全てにおいて、露光波長となり得る193[nm]から、レジスト描画波長となり得る365[nm]にわたって反射率が30%以下、詳細には25%以下となっている。露光光に対する反射率が30%以下であれば、該露光光に対する定在波の発生が防止されて、転写パターンの精度を向上できる。また、このハーフトーン型位相シフトマスクをレチクルとして使用した場合でも、ステッパによる露光時に光の乱反射による悪影響が抑えられる。更に、このハーフトーン位相シフトマスクを用いてパターン転写を行う際の露光光のみならず、前述したフォトレジスト5に照射する描画用レーザ光に対する各反射率が30%以下であれば、ハーフトーン型位相シフトマスクそのものの寸法精度を向上できるようになる。
従って、実施例1〜5によるハーフトーン型位相シフトマスクにおいては、193[nm]〜365[nm]の波長範囲内において露光波長及びレジスト描画波長を選択できる。
(4)また、反射率調整部3aの成膜時における窒素流量を例えば23[sccm]以上として、該反射率調整部3aにおける窒素の含有率を大きくした場合には、反射率カーブC,D,Eのように、特に193[nm]〜365[nm]の波長範囲内における反射率の波長依存性が小さくなる。つまり、193[nm]から365[nm]にわたって反射率カーブが略平坦となり、反射率の変化が10%以内におさまる。また、193[nm]〜488[nm]にわたっても反射率の変化が25%以内におさまっている。
従って、193[nm]〜488[nm]の波長範囲、特に193[nm]〜365[nm]の波長範囲内においては、仮に露光波長又はレジスト描画波長が推移したとしても、遮光膜3を設計変更し直す必要がなくなるものと考えられる。
(5)一方、反射率調整部3aの成膜時における窒素の流量を例えば23[sccm]未満として、該反射率調整部3aにおける窒素の含有率を小さくした場合には、反射率カーブA,Bのように、257[nm]〜365[nm]の波長範囲内で一端極小値をとるから、該極小値又はその近傍において最適な露光波長又はレジスト描画波長が存在することになる。
例えば、反射率カーブAには、波長257[nm]近傍において反射率が10%以下の極小値が存在する。従って、この実施例1のハーフトーン型位相シフトマスクブランクでは、波長257[nm]の光を描画用レーザ光として好適に用いることができる。
尚、この極小値をとるときの波長も反射率調整部3aにおける窒素の含有率によって所望の値に調整できるものと考えられる。
(6)また、図3に示すように、少なくとも波長365[nm]以上の領域では、透明基板(QZ)と半透光膜パターン(HT)との反射率の差、半透光膜パターン(HT)と各遮光膜パターン(A,B,C,D,E)との反射率の差、及び透明基板(QZ)と各遮光膜パターン(A,B,C,D,E)との反射率の差が何れも3%以上となっている。本発明者の研究によれば、このように透明基板、半透光膜パターン、及び遮光膜パターンの各反射率の差が3%以上であれば、検査装置において、当該各反射率の相違を認識できることが分かっている。尚、各反射率の差は、好ましくは5%以上であり、更に好ましくは10%以上である。
具体的には、透明基板と半透光膜パターンとの反射率の差が3%以上(好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上)あれば、検査装置において半透光膜パターンを確実に検出できる。また、半透光膜パターンと遮光膜パターンとの反射率の差が3%以上(好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上)あれば、検査装置において遮光膜パターンを確実に検出できる。その結果、検査装置においてこのマスクの欠陥を確実に検出できる。
従って、少なくとも365[nm]以上の領域を検査波長域とすることができる。
また、少なくとも365[nm]以上の領域では、遮光膜パターンの方が、半透光膜パターンよりも高い反射率を示すように構成されており、これによって、クロム残りやピンホール等の欠陥検査に特に好適となっている。
特に、最もブロードな立ち上がりを示した反射率カーブEは、190[nm]〜840[nm]の全波長範囲内において、半透光膜パターン(HT)との関係で3%以上の反射率差を示していると共に、一貫して該半透光膜パターン(HT)よりも高い反射率を示している。
(7)また、図3に示すように、反射率カーブB,C,D,Eでは、検査波長を含む193[nm]〜500[nm]の波長範囲で反射率が40%以下となっている。従って、これらに対応する実施例2〜5のハーフトーン型位相シフトマスクブランクは、反射率の上限を40%とする検査装置において良好に検査を行える。特に、反射率カーブEでは193[nm]〜500[nm]の波長範囲で反射率が30%以下となっているから、実施例5のハーフトーン型位相シフトマスクブランクは、反射率の上限を30%とする検査装置においても良好に検査を行える。
〔比較例1〕
比較例1として、反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、比較例1のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、Ar,N2,O2の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=10[sccm],O2流量=20[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、CrON(クロム,酸素,及び窒素を含むことを意味し、それらの含有率を規定するも
のではない。以下、同様。)からなる第2遮光膜32(図2(a)参照)を形成した。このとき、スパッタパワーは1.0[kw]とし、成膜時間は3分とした。
この点以外は、実施例1と同様にして比較例1によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して比較例1によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
〔比較例2〕
比較例2として、反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、比較例1のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、Ar,N2,O2の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=15[sccm],O2流量=15[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚452[Å]のCrONからなる第2遮光膜32(図2(a)参照)を形成した。このとき、スパッタパワーは1.0[kw]とし、成膜時間は3分とした。
この点以外は、実施例1と同様にして比較例2によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して比較例2によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
〔比較例3〕
比較例3として、反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、比較例1のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、Ar,N2,O2の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=25[sccm],O2流量=25[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚473[Å]のCrONからなる第2遮光膜32(図2(a)参照)を形成した。このとき、スパッタパワーは1.0[kw]とし、成膜時間は3分とした。
この点以外は、実施例1と同様にして比較例3によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して比較例3によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
〔比較例4〕
比較例4として、反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、比較例1のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、Ar,N2,O2の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=25[sccm],O2流量=8[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚611[Å]のCrONからなる第2遮光膜32(図2(a)参照)を形成した。このとき、スパッタパワーは1.0[kw]とし、成膜時間は3分とした。
この点以外は、実施例1と同様にして比較例4によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して比較例4によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
〔比較例5〕
比較例4として、反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、比較例1のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、Ar,N2,O2の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=23[sccm],O2流量=10[sccm])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚604[Å]のCrONからなる第2遮光膜32(図2(a)参照)を形成した。このとき、スパッタパワーは1.0[kw]とし、成膜時間は3分とした。
この点以外は、実施例1と同様にして比較例5によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して比較例5によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
以上説明した比較例1〜5によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクについて、反射率調整部3aたる第2遮光膜32の成膜条件(各原料ガスの流量,スパッタパワー,及び成膜時間)、膜種、及び膜厚を下記表2にまとめた。
Figure 2005092241
〔比較例1〜5における光学特性の測定結果〕
比較例1〜5で得られた各ハーフトーン型位相シフトマスクについて、上記各実施例と同様にして透明基板1、半透光膜2、及び遮光膜3の反射率カーブを測定した。測定結果を図4に示す。同図中、符号F,G,H,I,Jはそれぞれ、比較例1,2,3,4,5による遮光膜3の表面の反射率カーブを示す。符号HTは、半透光膜2の反射率カーブを示す。符号QZは、透明基板1の反射率カーブを示す。尚、半透光膜2と透明基板1との反射率カーブは、実施例1〜5及び比較例1〜5の全てにおいて共通している。
(1)比較例1〜5では、表2に掲げるように、反射率調整部3aの組成として、CrCONではなくCrONを採用して、各比較例ごとに反射率調整部3aにおける窒素の含有率を変化させている。このように、反射率調整部3aとしてCrONを採用した場合には、図4に示すように、反射率カーブF,G,H,I,Jの変化の仕方と、窒素ガスの流量(窒素の含有率)とには明確な相関がみられない。
(2)詳細には、図4に示すように、反射率カーブF,G,Hと、反射率カーブI,Jとがそれぞれ殆ど重なっているが、表2を参照すると、両者の境に窒素流量の明確な臨界値があるか否かが定かでない。むしろこの場合は、遮光膜3の反射率波長依存性には、酸素の流量その他の成膜条件も関与していると考えられる。従って、反射率調整部3aをCrONから構成した場合には、窒素の流量のみで遮光膜3の反射率波長依存性を制御できるとは言い難い。
(3)また、反射率カーブF,G,Hと、反射率カーブI,Jとで、その変化の仕方が極端に異なっている。従って、反射率調整部3aのスパッタリング成膜時において二酸化炭素ではなく酸素を用い、CrONからなる反射率調整部3aを形成した場合には、各構成元素の含有率によって、遮光膜3の反射スペクトル(反射率波長依存性)が極端に変化してしまうといえる。つまり、比較例1〜5による遮光膜3は、反射率波長依存性の制御性が良好であるとは言い難い。
(4)上記(2),(3)はまた、実施例1〜5のように反射率調整部3aに炭素を含めることの有効性を裏付けている。即ち、反射率調整部3aの形成時におけるスパッタリング雰囲気に炭素(CO2やCO等)を含めることによって、該反射率調整部3aに炭素を含有せしめると、該反射率調整部3aにおける窒素の含有率(スパッタリング雰囲気中のN2の分圧)をコントロールすることによって、遮光膜3の反射率波長依存性の制御性を向上できる。
〔実施例6〕
実施例1の変形例として、下地部3bたる第1遮光膜31、及び反射率調整部3aたる第2遮光膜32のみの構成を変えたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造した。
即ち、実施例6のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、不活性ガスとしてのArガスと、原料ガスとしてのN2ガスと、の混合ガス雰囲気(Ar流量=18.2[sccm],N2流量=12.1[sccm]、ガス圧=0.074[Pa])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、半透光膜2の上に、膜厚400[Å]のCrONからなる第1遮光膜31を形成した。このとき、スパッタパワーは2.00[kw]とした。
次いで、静止対向型スパッタリング装置にて、クロムターゲットを用い、不活性ガスとしてのArガスと、原料ガスとしてのN2及びCO2ガスと、の混合ガス雰囲気(Ar流量=20[sccm],N2流量=38[sccm],CO2流量=15.7[sccm]、ガス圧=0.175[Pa])中で、反応性スパッタリングを行うことにより、第1遮光膜31の上に、膜厚165[Å]のCrCONからなる第2遮光膜32を形成した。このとき、スパッタパワーは1.30[kw]とした。
これらの点以外は、実施例1と同様にして実施例6によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクを得、それに上記と同様のパターニングを施して実施例6によるハーフトーン型位相シフトマスクを得た。
この実施例6における第1遮光膜31(下地部)、及び第2遮光膜32(反射率調整部)の成膜条件(各原料ガスの流量,スパッタパワー,成膜圧力)、膜種、及び膜厚を下記表3にまとめた。
Figure 2005092241
この表3に掲げるように、実施例6においては、遮光膜3全体としての膜厚を60[nm]以下と実施例1〜5に比べて薄膜化している。具体的には、実施例6による遮光膜3の膜厚は、400+165=565[Å]、即ち56.5[nm]である。
〔反射率カーブ〕
実施例6で得られた各ハーフトーン型位相シフトマスクについて、上記各実施例と同様にして遮光膜3の反射率カーブを測定した。測定結果を図5に示す。同図中、符号Kは、下地部3bの反射率カーブを示し、符号Lは下地部3bと反射率調整部3aとの積層膜、即ち遮光膜3全体の反射率カーブを示す。
図5に示すように、実施例6による遮光膜3の反射率カーブLは、193[nm]〜365[nm]の波長範囲内における反射率の変化が10%以内と反射率波長依存性が小さく、しかもこの波長範囲内では一貫して反射率が20%以下となっており、遮光膜3が非常に好ましい反射率波長依存性を有している。
〔オージェ電子分光分析結果〕
実施例6における第1遮光膜31(下地部)、及び第2遮光膜32(反射率調整部)の組成を、オージェ電子分光分析装置によって調べた。その結果を、下記表4に掲げる。
Figure 2005092241
この表4に掲げるように、実施例6の遮光膜3では、下地部3bが酸素を含有しておらず、反射率調整部3aが酸素を20原子%以上含有している。詳細には、反射率調整部3aは、クロムを35原子%含有し、炭素を10原子%含有し、酸素を40原子%含有し、かつ窒素を15原子%含有してなる。
〔ODカーブ〕
実施例6で得られた各ハーフトーン型位相シフトマスクについて、遮光膜3の光学濃度を測定した。測定結果を図6に示す。同図は、同図は縦軸に光学濃度(OD)をとり、横軸に試験光の波長[nm]をとったODカーブを示す。即ち、ODカーブとは、光学濃度の波長依存性を表すグラフである。同図中、符号Mは下地部3bのODカーブを示し、符号Nは下地部3bと反射率調整部3aとの積層膜、即ち遮光膜3全体のODカーブを示す。
図6に示すように、実施例6による遮光膜3は、膜厚を60[nm]以下、詳細には56.5[nm]としたにも拘わらず、そのODカーブNは193[nm]〜365[nm]の波長範囲内において2以上の充分な光学濃度を示しているため、半透光膜と合せた場合に3以上の光学濃度を得ることができる。
これは、遮光膜3を、酸素を含有しない下地部3bを含んで構成したからであると考えられる。つまり、仮に遮光膜3全体をCrCONのみから構成しようとすると、その総膜厚が厚くなるのは必須と考えられるが、該遮光膜3を、酸素の排除された下地部3bを用いて構成した場合には、該下地部3bが高い遮光性を発揮するから、反射率調整部3aとしてCrCONを採用した場合であっても、遮光膜3の総膜厚を60[nm]以下に薄くできる。
反射率調整部3aとしてCrCONを採用しながら、その厚みを165[Å]とし、かつ遮光膜3全体の膜厚を60[nm]以下にした場合には、図5に示すように、該遮光膜3が特に良好な反射率波長依存性を示す。また、このように、遮光膜3を薄くすると、該遮光膜3をパターニングするときの加工精度を向上できるという相乗効果も得られる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限られない。
例えば、本発明のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいては、バッチ式或いは枚葉式の静止対向型スパッタリング装置ではなく、インライン型のスパッタリング装置を用いて遮光膜3を形成してもよい。その場合、遮光膜3は、その厚み方向に向かって当該成分が連続的に変化するよう構成される。
又、ハーフトーン型位相シフトマスクは、検査光に対して半透光膜パターンの方が遮光膜パターンよりも反射率が高くなるように構成してもよい。
その他、遮光膜パターンや半透光膜パターンの材料なども特に実施例に限定されない。
半透光膜2は、金属、シリコン、窒素及び/又は酸素から実質的になる単層、若しくはそれを積層したもので構成できる。
又、半透光膜2は、高透過率層と低透過率層の多層構造によって構成してもよい。この場合、高透過率層は、シリコン及び窒素、及び/又は酸素から実質的になるもの、或いはこれにクロム、モリブデン、タンタル、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム等の金属を微量含めたもので構成できる。又、低透過率層は、マグネシウム、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、イットリウム、
ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、スズ、ランタン、タンタル、タングステン、シリコン、ハフニウムから選ばれる1種又は2種以上の材料で構成できる。
(発明の効果)
本発明によれば、ハーフトーン型位相シフトマスクにおける遮光膜の反射率波長依存性を容易にかつ正確に調整できる。従って、露光波長、レジスト描画波長、及び検査波長等の推移に伴うハーフトーン型位相シフトマスクの再設計を適切かつ迅速に行えるようになる。
各実施例によるハーフトーン型位相シフトマスクブランクの構成を示す断面概略図。 各実施例によるハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法を説明するための図。 実施例1〜5によるハーフトーン型位相シフトマスクの反射率波長依存性を示す図。 比較例1〜5によるハーフトーン型位相シフトマスクの反射率波長依存性を示す図。 実施例6によるハーフトーン型位相シフトマスクにおける遮光膜の反射率波長依存性を示す図。 実施例6によるハーフトーン型位相シフトマスクにおける遮光膜の光学濃度波長依存性を示す図。
符号の説明
1…透明基板、2…半透光膜、3遮光膜、3a…反射率調整部、3b…下地部、21…
半透光膜パターン、31…第1遮光膜(下地部)、32…第2遮光膜(反射率調整部)、
3111…第1遮光膜パターン(遮光膜パターン)、3211…第2遮光膜パターン(遮光
膜パターン)。

Claims (5)

  1. 透明基板上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する半透光膜と、
    この半透光膜の上に形成されたクロムを含有する遮光膜と、
    を有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいて、
    前記遮光膜の最上層部分が、クロム、炭素、酸素、及び窒素を含有してなる反射率調整部とされ、
    この反射率調整部を含めた前期遮光膜全体の厚さが、60ナノメートル以下とされてなることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  2. 透明基板上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する半透光膜と、
    この半透光膜の上に形成されたクロムを含有する遮光膜と、
    を有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいて、
    前記遮光膜は、その前記半透光膜側に下地部を有し、この下地部の上に反射率調整部を有するものであり、
    前記反射率調整部は、クロム、炭素、酸素、及び窒素を含有すると共に、そのうち酸素の含有率が20原子%以上とされ、
    前記下地部は、酸素を含有しないか、又は酸素の含有率が10原子%以下とされてなることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  3. 前記反射率調整部を含めた前記遮光膜全体の厚さが、60ナノメートル以下とされてなること特徴とする請求項2に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  4. 前期反射率調整部は、クロムを20〜50原子%含有し、炭素を5〜20原子%含有し、
    酸素を20〜50原子含有し、かつ窒素を5〜40原子%含有してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  5. 透明基板上に、露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量を有する半透光膜パターンとこの半透光膜パターンの上に形成された透光膜パターンと、を有するハーフトーン型位相シフトマスクにおいて、
    請求項1〜4のいずれかに記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いて製造したことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク。
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