JP2004004287A - アクティブマトリクス型液晶表示パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リペア配線又はその近傍にリペア配線同士を区別する少なくとも一種類以上のマークを配する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブマトリクス型液晶表示パネルに関し、特に、液晶表示パネルのゲートバスラインまたはドレインバスラインの欠陥救済のためのリペア配線を有するアクティブマトリクス型液晶表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示装置は、薄型軽量、低電圧駆動、低消費電力等の長所を生かしてパーソナルコンピュータ、テレビ、デジタルカメラ等の表示デバイスとして広く使用されるようになった。液晶表示装置を構成するアクティブマトリクス液晶表示パネルは、一般にガラス等の2枚の透明基板間に液晶を封入した構造であり、一方の基板であるマトリクス基板には、ゲートバスライン、ドレインバスライン、ゲートバスラインおよびドレインバスラインの交点に接続された薄膜トランジスタやダイオード等の駆動素子、画素電極、配向膜等が形成され、他方の対向基板には、カラーフィルタ、ブラックマトリクス、共通電極および配向膜等が形成されている。この液晶表示パネルを高歩留りで生産するためには、製造工程におけるゴミ等によるバスラインの欠陥を救済するリペア配線を設ける必要がある。
【0003】
図8は、従来のアクティブマトリクス型液晶表示パネルのマトリクス基板の平面図である。図8において、1はドレインバスライン、2はゲートバスライン、3〜10はリペア配線、17〜20は端子を示す。
ゲートバスライン2およびドレインバスライン1は、アルミ等の金属で形成され、絶縁層を介して互いに直交したマトリクス状に配置され、各交点には図示されない薄膜トランジスタ等の駆動素子が接続されている。リペア配線3、4はアルミ等の金属により形成され、絶縁層を介してドレインバスライン1の上部の延長部とそれぞれ交差して形成されている。リペア配線7、8は同じくアルミ等の金属により形成され、絶縁層を介してドレインバスライン1の下部の延長部とそれぞれ交差して形成されている。リペア配線5、6は絶縁層を介してリペア配線3、4と交差して形成され、リペア配線9、10は絶縁層を介してリペア配線7、8と交差して形成されている。なお、リペア配線5、6の端部は端子19に、リペア配線9、10の端部は端子20に接続され、端子19と端子20間は、別途プリント基板上の配線を通じて、点線で示すように接続されている。また、ドレインバスライン1の端部に接続されている端子17は図示されてないドレインバスライン駆動回路(データ線駆動回路)に、ゲートバスライン2の端部に接続されている端子18は図示されてないゲートバスライン駆動回路(走査線駆動回路)にそれぞれ接続されている。なお、図8の場合、リペア配線が2系統の例を示しているが、さらにリペア配線の本数を増やす場合もある。
【0004】
次に、図8によりリペア工程を説明する。
例えば、ドレインバスライン1aの一部に断線欠陥部15が発生した場合には、ドレインバスライン1aの延長部とリペア配線3または4との交点(図8場合は、リペア配線3との交点)であるレーザ接続点12において、レーザ照射して絶縁層を破壊してドレインバスライン1aとリペア配線3とを溶着接続する。次に、リペア配線3とリペア配線6との交点であるレーザ接続点13において、レーザ照射してリペア配線3とリペア配線6とを接続する。以下同様に、リペア配線10とリペア配線8との交点であるレーザ接続点14、リペア配線8とドレインバスライン1aとの交点であるレーザ接続点11をレーザ照射により接続する。このようなリペア作業を行うことにより、ドレインバスライン1aの途中で断線欠陥15が生じても、ドレインバスライン1aと交差する全てのゲートバスライン2との交点に接続されている駆動素子をデータ線駆動回路により制御することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のリペア工程においてバスラインの欠陥部のリペアのためにリペア配線を使用する際に、複数本のリペア配線の内から必要な特定の1本ないし複数本のリペア配線を選んでリペア作業するので、リペア作業者は微細なリペア配線の形状や、例えば複数のリペア配線のうち外側から何本目かといった特徴を手がかりにリペア作業を行っていた。
【0006】
このように配線の形状や外側から何番目といった直観的でない特徴を作業者が記憶しながらリペア作業を行うことは、作業者の疲労や作業効率の低下を招き、場合によってはリペア作業ミスよりリペア歩留りを低下させるという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1の発明では、ゲートバスラインとドレインバスラインと、ゲートバスラインまたはドレインバスラインの欠陥部を修復するための複数のリペア配線と、ゲートバスラインとドレインバスラインの各交点部に駆動素子を有するマトリクス基板と、マトリクス基板に対向配置された対向基板と、マトリクス基板と対向基板間に液晶を挟持したアクティブマトリクス型液晶表示パネルにおいて、リペア配線の近傍にリペア配線同士を区別する少なくとも一種類以上のマークを配したことを特徴とする。請求項2の発明では、ゲートバスラインとドレインバスラインと、ゲートバスラインまたはドレインバスラインの欠陥部を修復するための複数のリペア配線と、ゲートバスラインとドレインバスラインの各交点部に駆動素子を有するマトリクス基板と、マトリクス基板に対向配置された対向基板と、マトリクス基板と対向基板間に液晶を挟持したアクティブマトリクス型液晶表示パネルにおいて、リペア配線にリペア配線同士を区別する少なくとも一種類以上のマークを配したことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明では、このマークが、マトリクス基板側に形成されていることを特徴とする。請求項4の発明では、このマークが、対向基板側に形成されていることを特徴とする。請求項5の発明では、このマークが、リペア配線の一部をマーク形状にくり抜いて形成されていることを特徴とする。
すなわち、本発明は、複数本あるリペア配線自体または配線の近傍に、これらリペア配線同士を区別するマークを配したので、アクティブマトリクス型液晶表示パネルのリペア作業をする作業者の精神的な負担を軽減し、ひいてはリペア作業ミスによるリペア歩留り低下を防止できる液晶表示パネルを提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パネルのマトリクス基板の平面図、図2は、図1における要部拡大図である。この本発明の第1の実施例は、図8で説明した従来の液晶表示パネルのマトリクス基板において、リペア配線の近傍にマーク21およびマーク22を配した点が相違している。従って、図1では、図8で付した符号の一部を省略している。マーク21およびマーク22は、従来の液晶表示パネルの製造工程に更にマーク付加の工程を追加することは製造コストアップとなるので、リペア配線をパターン形成する工程と同じ工程で、かつ同じ材料で作成する。例えば、アルミとチタンの積層構造をもつ1500オングストロームの金属膜を、露光用レチクルを使用したフォトリソグラフィ技術によりマトリクス基板上にパターン形成する。
【0010】
マーク21は○形状、マーク22は△形状を例示しているが、リペア配線同士を区別できるものであれば他の形状でもよい。なお、マーク21、22とリペア配線間の距離や隣接する同一種類のマーク間の距離は、リペア作業者の一顕微鏡視野内に収まるように50μm以内とすることが望ましい。
本発明では、このようにリペア配線3〜10の近傍にリペア配線同士を区別するマーク21、22を配したので、リペア作業者は同一マークを配したリペア配線を辿ってその交点をレーザ接続することにより、間違いなくリペア作業を行うことができる。このためリペア作業者の負担は大幅に低減される。
【0011】
図3は、本発明の第2の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パネルのマトリクス基板の平面図を示す。図1の第1の実施例では、2系統のリペア配線を区別するため、それぞれのリペア配線に対して異なる種類のマークを配しているが、仮にリペア配線が2系統の場合は図3の第2の実施例に示すように、何れか一方のリペア配線にのみにマークを配しても目的を達成することができる。
【0012】
つまり、リペア配線がn本の場合に、n−1本のリペア配線の近傍にマークを配する態様でもよい。
図4は、本発明の第3の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パネルのマトリクス基板の平面図を示す。第3の実施例の場合、リペア配線の近傍にマーク27およびマーク28のような方向を示すマークを配する。図4において、マーク27およびマーク28の形状はリペア配線3、4とリペア配線5、6との交点つまりレーザ接続点の位置が右方に存在することを示している。また、マーク27および28はリペア配線7、8とリペア配線9、10との交点つまりレーザ接続点の位置が同じく右方に存在することを示している。マトリクス基板のパターン設計においてレーザ接続点の位置は左方に存在する場合もあるので、リペア作業者は直感的にレーザ接続点の位置を認識でき作業効率の向上につながる。
【0013】
図5は、本発明の第4の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パネルのマトリクス基板の要部拡大平面図を示す。この第4の実施例では、リペア配線3、4自体にマーク25、26を配したもので、リペア配線3には○形状のマークおよび、リペア配線4には△形状マークがくり抜いた態様に形成されている。
これは、リペア配線自体の露光用レチクルパターンに○および△のマーク形状を予め形成しておき、フォトリソグラフィ技術によりパターン形成される。なお、リペア配線材料と異なる材料を使用して、リペア配線上に○および△のマーク形状を積層してもよいが、製造工程が増加してコストアップになってしまうので、上述のごとく、リペア配線自体の露光用レチクルパターンにマーク形状を予め形成しておき、フォトリソグラフィ技術によりパターン形成する方法が望ましい。この第4の実施例では、マークをフローティングパターンとしてリペア配線の近傍に配してないので、静電気によるノイズ等に対する影響も受けにくくなる。
【0014】
図6は、本発明の第5の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パネルの要部拡大平面図、図7は図6の分解図を示す。第5の実施例の場合は、液晶表示パネルのマトリクス基板に対向する対向基板側にマーク23およびマーク24を配している。通常、対向基板の表示領域にはカラーフィルタが形成されるので、マーク23およびマーク24をこのカラーフィルタ材料を利用して対向基板上に形成する。従って、マーク23およびマーク24は、カラーフィルタ材料である着色顔料を含有するポリイミド樹脂等が使用される。図7(A)は対向基板の平面図、図(B)はマトリクス基板の平面図を示す。図7(B)に示すごとく、マトリクス基板には従来どおりマークは形成せず、図7(A)に示すように対向基板において、マトリクス基板のリペア配線3、4に対応する位置に膜厚1.5μmのカラーフィルタ樹脂を使用してマーク23、24を露光用レチクルを使用したフォトリソグラフィ技術によってパターン形成する。そしてこの図7(B)のマトリクス基板と、図7(A)の対向基板を重ね合わせると図6に示すようにリペア配線3、4の近傍にマーク23、24を配した液晶表示パネルが得られる。このマーク23、24は対向基板にカラーフィルタを形成する際に同時に形成するので製造工程増加によるコストアップはない。なお、第5の実施例では2系統のリペア配線3、4を○および△形状のマークで区別しているが、同一形状のマークとして色を異ならせる態様にしてもよい。また、マークの形状と色の双方を異ならせる態様にしてもよい。
【0015】
(付記1) ゲートバスラインとドレインバスラインと、該ゲートバスラインまたは該ドレインバスラインの欠陥部を修復するための複数のリペア配線と、該ゲートバスラインと該ドレインバスラインの各交点部に駆動素子とを有するマトリクス基板と、該マトリクス基板に対向配置された対向基板と、該マトリクス基板と該対向基板間に液晶を挟持したアクティブマトリクス型液晶表示パネルにおいて、該リペア配線の近傍にリペア配線同士を区別する少なくとも一種類以上のマークを配したことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
【0016】
(付記2) ゲートバスラインとドレインバスラインと、該ゲートバスラインまたは該ドレインバスラインの欠陥部を修復するための複数のリペア配線と、該ゲートバスラインと該ドレインバスラインの各交点部に駆動素子とを有するマトリクス基板と、該マトリクス基板に対向配置された対向基板と、該マトリクス基板と該対向基板間に液晶を挟持したアクティブマトリクス型液晶表示パネルにおいて、該リペア配線にリペア配線同士を区別する少なくとも一種類以上のマークを配したことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
【0017】
(付記3) 該マークが、前記マトリクス基板側に形成されていることを特徴とする付記1記載のアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
(付記4) 該マークが、前記対向基板側に形成されていることを特徴とする付記1記載のアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
(付記5) 該マークが、前記リペア配線の一部をマーク形状にくり抜いて形成されていることを特徴とする付記2記載のアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
【0018】
(付記6) 該マークと前記リペア配線までの距離が50μm以内であることを特徴とする付記1または付記3〜4の何れかに記載のアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
(付記7) 同一種類の隣接する該マーク間の距離が50μm以内であることを特徴とする付記1〜6の何れかに記載のアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
【0019】
(付記8) 該マークが、所定の方向を示す形状に形成されていることを特徴とする付記1〜7の何れかに記載のアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、リペア配線自体または配線の近傍に、これらリペア配線同士を区別するマークを配したので、アクティブマトリクス型液晶表示パネルのリペア作業をする作業者の精神的な負担を軽減し、ひいてはリペア作業ミスによるリペア歩留り低下を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パ
ネルのマトリクス基板の平面図。
【図2】図1における要部拡大図。
【図3】本発明の第2の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パネルのマトリクス基板の平面図。
【図4】本発明の第3の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パ
ネルのマトリクス基板の平面図。
【図5】本発明の第4の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パ
ネルのマトリクス基板の要部拡大平面図。
【図6】本発明の第5の実施例によるアクティブマトリクス型液晶表示パ
ネルの要部拡大平面図。
【図7】図6の分解図。
【図8】従来のアクティブマトリクス型液晶表示パネルのマトリクス基板
の平面図。
【符号の説明】
1 ドレインバスライン
2 ゲートバスライン
3〜10 リペア配線
11〜14 レーザ接続点
15 断線欠陥部
17〜20 端子
21〜28 マーク
Claims (5)
- ゲートバスラインとドレインバスラインと、該ゲートバスラインまたは該ドレインバスラインの欠陥部を修復するための複数のリペア配線と、該ゲートバスラインと該ドレインバスラインの各交点部に駆動素子とを有するマトリクス基板と、該マトリクス基板に対向配置された対向基板と、該マトリクス基板と該対向基板間に液晶を挟持したアクティブマトリクス型液晶表示パネルにおいて、該リペア配線の近傍にリペア配線同士を区別する少なくとも一種類以上のマークを配したことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
- ゲートバスラインとドレインバスラインと、該ゲートバスラインまたは該ドレインバスラインの欠陥部を修復するための複数のリペア配線と、該ゲートバスラインと該ドレインバスラインの各交点部に駆動素子とを有するマトリクス基板と、該マトリクス基板に対向配置された対向基板と、該マトリクス基板と該対向基板間に液晶を挟持したアクティブマトリクス型液晶表示パネルにおいて、該リペア配線にリペア配線同士を区別する少なくとも一種類以上のマークを配したことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
- 該マークが、前記マトリクス基板側に形成されていることを特徴とする請求項1記載のアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
- 該マークが、前記対向基板側に形成されていることを特徴とする請求項1記載のアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
- 該マークが、前記リペア配線の一部をマーク形状にくり抜いて形成されていることを特徴とする請求項2記載のアクティブマトリクス型液晶表示パネル。
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