JP2004003454A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン始動直後やその後の通常運転時において基準位置の検出を好適に実施すること。
【解決手段】ECU1において、波形整形回路20は、所定角度間隔毎のパルス列よりなり且つその途中に基準位置を有した回転信号を発生する。信号処理回路30は、回転信号の基準位置に対応する基準位置信号を出力する。マイコン10は、回転信号及び基準位置信号によりクランク角位置を検出して各種制御を実施する。また、マイコン10は、回転信号の有効エッジ毎の割り込みで基準位置の検出を実施する。更に、エンジンの始動当初は割り込みによる基準位置の検出結果を有効としてその結果に基づきクランク角位置を検出すると共に、エンジン始動後、信号処理回路30が正常動作している旨判定されると、割り込みによる基準位置の結果に代えて信号処理回路30からの基準位置信号を有効として当該基準位置信号によりクランク角位置を検出する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの回転信号を用いてクランク角位置を検出するエンジン制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば車両用エンジンの制御装置として、エンジンのクランク軸の回転を回転角センサで検出し、その回転信号をマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略す)に取り込んでクランク角位置を検出するものが知られている。また、回転信号には欠歯よりなる基準位置が設けられ、その欠歯検出の手法も従来より各種提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の回転位置検出装置では、回転発信器、アップダウンカウンタ及びf/K分周回路を備えたハードウエア回路により欠歯検出を実施している。また、特許文献2に記載の信号処理回路では、始動性向上のため早期点火制御を行なう場合には、マイコン制御にてクランク角の位置を検出し、始動時の点火制御を行なっている。また、特許文献3に記載の角度位置検出装置では、欠歯の間隔とその前後の間隔を測定し、それら3つの間隔を用いて欠歯検出を実施している。更に、特許文献4に記載の回転センサの技術では、大小2つの欠歯判定値を設けておき、エンジン始動時には大きい方の欠歯判定値を用いて欠歯検出を行い、始動時の回転変動による欠歯の誤検出を防止することとしている。
【0004】
このように、欠歯検出の手法としてハードウエアによるものやソフトウエア(マイコン)によるものが各種提案されているが、それら各々は一長一短の特徴を有する。例えば、ハードウエアによる欠歯検出を行えば、マイコン側での処理負荷が軽減される一方、低回転時など、エンジン回転が不安定な場合に欠歯が誤検出されるおそれがある。また、ソフトウエア(マイコン)による欠歯検出を行えば、欠歯検出の柔軟な対応が可能となる一方、処理負荷の増加が懸念される。
【0005】
既存の技術では、これら2つの手法を適正に行い、各々の持つ優位点を最大限活かしたものはない。故に、エンジン始動直後や、通常運転途中にエンジン回転数が一時的に低下する場合等において、欠歯検出が適正に実施できなくなるおそれがあった。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−66105号公報
【特許文献2】
特開2001−214794号公報
【特許文献3】
特公平7−65905号公報
【特許文献4】
特公平7−18379号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、エンジン始動直後やその後の通常運転時において基準位置の検出を好適に実施することができるエンジン制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のエンジン制御装置では前提として、回転信号発生回路、信号処理回路及びマイコンを有し、回転信号発生回路は、エンジンのクランク軸の回転に対応する所定角度間隔毎のパルス列よりなり且つその途中にパルス幅の異なる基準位置を有した回転信号を発生する。信号処理回路は、前記回転信号を入力してそのパルス間隔を計測すると共に該パルス間隔に基づき基準位置を検出し、その基準位置に対応する基準位置信号を出力する。また、マイコンは、回転信号及び基準位置信号を入力し、これら各信号によりクランク角位置を検出して各種制御を実施する。
【0009】
特に請求項1に記載の発明では、マイコンは、回転信号の有効エッジ毎に割り込みを起動し、該割り込みの処理にてパルス間隔の計測、並びに該パルス間隔に基づく基準位置の検出を実施し、エンジンの始動当初は前記割り込みによる基準位置の検出結果を有効としてその結果に基づきクランク角位置を検出する。更に、エンジン始動後、前記信号処理回路が正常動作している旨判定されると、マイコンは、前記割り込みによる基準位置の結果に代えて前記信号処理回路からの基準位置信号を有効として当該基準位置信号によりクランク角位置を検出する。
【0010】
要するに本発明では、基準位置検出の手段として、
(1)信号処理回路を用い、ハードウエアにより基準位置を検出するもの、
(2)マイコンを用い、ソフトウエアにより基準位置を検出するもの、
が設けられる。そして、エンジンの始動当初は、上記(2)による基準位置の検出結果からクランク角位置(エンジンの回転位置)が検出される。従って、エンジン始動直後にクランク軸の回転が不安定になる時期にも適切に基準位置を検出し、更にクランク角位置を正確に検出することができる。また、エンジン始動後、信号処理回路が正常動作している旨判定したことを条件に、上記(1)による基準位置検出に切り替えられる。従って、エンジンの始動完了後は割り込みによる基準位置の検出処理が必須でなくなり、マイコンの処理負荷が軽減できる。その結果、エンジンの始動から通常運転時までを通じて基準位置の検出を好適に実施することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、エンジン始動後、前記信号処理回路が正常動作している旨判定されると、前記回転信号の有効エッジ毎の割り込みを停止する。これにより、信号処理回路の正常動作判定後において、割り込みによるパルス間隔の計測及び基準位置の検出の処理が行われなくなり、マイコンの処理負荷をより確実に軽減することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、前記信号処理回路は、前記回転信号発生回路が発生する回転信号を第1の回転信号とした場合に、該第1の回転信号を入力してそれよりもパルス幅が広いパルス列よりなる第2の回転信号を発生する。また、前記マイコンは、第1の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第1のカウンタ手段と、第2の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第2のカウンタ手段とを有する。そして、エンジンの始動当初は第1のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出すると共に、エンジン始動後、前記信号処理回路が正常動作している旨判定されると、第1のカウンタ手段の値に代えて第2のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出する。
【0013】
要するに、第1の回転信号は、回転信号発生回路から直接マイコンに入力されるのに対し、第2の回転信号は、信号処理回路において第1の回転信号の分周等により幅広のパルス信号として生成された後、マイコンに入力される。この場合、第1の回転信号による第1のカウンタ手段の値と、第2の回転信号による第2のカウンタ手段の値とがエンジン始動後の状態に応じて選択的に使用されるため、信頼性やマイコンの処理負荷を考慮しつつ最適なカウンタ値を適宜用いることができる。
【0014】
上記請求項3の発明では、請求項4に記載したように、前記マイコンは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して整合している場合に、前記信号処理回路が正常動作している旨判定すると良い。或いは、請求項5に記載したように、前記マイコンは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して整合し、且つ始動後の回転数が所定回転数に達した場合に、前記信号処理回路が正常動作している旨判定すると良い。
【0015】
上記請求項4,5の発明によれば、エンジン始動後において信号処理回路の動作が安定したことを確実に判定することができる。特に請求項5の発明によれば、エンジン始動後において、点火や燃料噴射により回転数が上昇したことを条件に加えることにより、信号処理回路の正常動作判定がより確実なものとなる。
【0016】
また、上記請求項4又は5の発明では、請求項6に記載したように、前記基準位置信号の出力を基準とする少なくとも1周期(360°CA)を含む期間で、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、前記信号処理回路が正常かどうかを判定すると良い。この場合、信号処理回路が正常動作していることを適正に判定できる。
【0017】
請求項7に記載の発明では、前記マイコンは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して不整合であれば、前記信号処理回路に対してリセットをかける。前述の通りエンジン始動当初は第1のカウンタ手段の値を用いてクランク角位置が検出され、その検出結果により各種制御が開始される。従って、仮に信号処理回路が正しく起動できず異常な状態であったとしても、エンジンが問題なく始動される。そのため、上記の如く各カウンタ手段の値の比較により信号処理回路の異常を検出し、異常発生時には信号処理回路をリセットすると良い。これにより、信号処理回路の動作の正常化が可能となる。
【0018】
請求項8に記載の発明では、前記第1のカウンタ手段は、前記第2のカウンタ手段よりも優先的に割り込みにより起動される。第1の回転信号と第2の回転信号とはパルス幅が異なり、それ故にそれに伴う割り込みの周期も相違する。この場合、2つの割り込みが同時に発生することも考えられるが、本請求項8によれば、第1のカウンタ手段の割り込みが優先されるため、その割り込みの抜けが防止できる。従って、エンジン始動当初において、第1のカウンタ手段の値の正当性が増すこととなる。
【0019】
一方、請求項9に記載の発明では、前記信号処理回路は、前記回転信号発生回路が発生する回転信号を第1の回転信号とした場合に、該第1の回転信号を入力してそれよりもパルス幅が広いパルス列よりなる第2の回転信号を発生する。また、前記マイコンは、第1の回転信号の有効エッジに基づき前記第2の回転信号の周期に対応する周期にてカウント動作する第1のカウンタ手段と、第2の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第2のカウンタ手段とを有する。そして、エンジンの始動当初は第1のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出すると共に、エンジン始動後、前記信号処理回路が正常動作している旨判定されると、第1のカウンタ手段の値に代えて第2のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出する。
【0020】
この場合も、基本的には先の請求項3に記載の構成と同様、第1の回転信号は、回転信号発生回路から直接マイコンに入力されるのに対し、第2の回転信号は、信号処理回路において第1の回転信号の分周等により幅広のパルス信号として生成された後、マイコンに入力される。ただしこの場合、第1のカウンタ手段は、第2の回転信号の周期に対応する周期にてカウント動作する。一般に、異なる2つのカウンタ手段の値に基づきクランク角位置を検出するためには、それらカウンタ手段のカウント値を同一の分解能とするための調整が図られるが、この請求項9に記載の構成によれば、このような分解能の調整も不要となる。このため同構成によれば、この点でもマイコンの処理負荷が軽減されるようになる。
【0021】
また上記請求項9の発明でも、請求項10に記載したように、前記マイコンは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して整合している場合に、前記信号処理回路が正常動作している旨判定すると良い。或いは、請求項11に記載したように、前記マイコンは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して整合し、且つ始動後の回転数が所定回転数に達した場合に、前記信号処理回路が正常動作している旨判定すると良い。
【0022】
上記請求項10,11の発明によっても、エンジン始動後において信号処理回路の動作が安定したことを確実に判定することができる。特に請求項11の発明によれば、エンジン始動後において、点火や燃料噴射により回転数が上昇したことを条件に加えることにより、信号処理回路の正常動作判定がより確実なものとなる。また、これら請求項10,11のいずれも請求項9の構成を前提としていることで、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較する際にも、それらカウント値をそのまま用いることができるようになる。
【0023】
また、上記請求項10又は11の発明では、請求項12に記載したように、前記基準位置信号を含む1周期(360°CA)以上の期間で、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、前記信号処理回路が正常かどうかを判定すると良い。この場合、信号処理回路が正常動作していることを適正に判定できる。
【0024】
請求項13に記載の発明では、前記マイコンは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して不整合であれば、前記信号処理回路に対してリセットをかける。前述の通り、エンジン始動当初は第1のカウンタ手段の値を用いてクランク角位置が検出され、その検出結果により各種制御が開始される。従って、仮に信号処理回路が正しく起動できず異常な状態であったとしても、エンジンが問題なく始動される。そのため、上記の如く各カウンタ手段の値の比較により信号処理回路の異常を検出し、異常発生時には信号処理回路をリセットすると良い。これにより、信号処理回路の動作の正常化が可能となる。
【0025】
請求項14に記載の発明では、前記第1のカウンタ手段は、前記第2のカウンタ手段よりも優先的に割り込みにより起動される。請求項9乃至13の構成によれば、第1のカウンタ手段は第2の回転信号の周期に対応する周期にてカウント動作することから、第1のカウンタ手段による割り込みと、第2のカウンタ手段による割り込みとによる2つの割り込みが同時に発生しやすくなるが、本請求項14によれば、第1のカウンタ手段の割り込みが優先されるため、その割り込みの抜けが防止できる。従って、エンジン始動当初において、第1のカウンタ手段の値の正当性が増すこととなる。
【0026】
ところで、マイコン(ソフトウエア)による基準位置検出の優位点として、その都度のエンジン状態に応じた柔軟な基準位置検出が容易に実現できることが挙げられる。その一つとして、請求項15に記載したように、前記マイコンの割り込みにおいて回転信号の前後するパルス間隔がK倍(Kは判定値)よりも大きくなった時に基準位置である旨検出する構成であって、エンジン運転状態に応じて前記Kを可変に設定すると良い。
【0027】
また一方、請求項16に記載の発明では、前記マイコンは、エンジンの通常運転時に前記信号処理回路からの基準位置信号を有効として当該基準位置信号によりクランク角位置を検出する。また、エンジンの回転数が所定のしきい値以下に低下した際、回転信号の有効エッジ毎に割り込みを起動し、該割り込みの処理にてパルス間隔の計測、並びに該パルス間隔に基づく基準位置の検出を実施すると共に、前記割り込みによる基準位置の検出結果を有効としてその結果によりクランク角位置を検出する。
【0028】
この場合、エンジン回転数の低下時にはクランク軸の回転が不安定になるおそれがあり、その回転数低下時にのみ、一時的にマイコン(ソフトウエア)による基準位置検出が実施される。従って、割り込みによる基準位置の検出処理を必要最小限で実施し、マイコンの処理負荷の軽減を図ることができる。しかも、全ての運転域を通じて基準位置の検出を好適に実施することができる。
【0029】
請求項17に記載の発明では、前記信号処理回路は、前記回転信号発生回路が発生する回転信号を第1の回転信号とした場合に、該第1の回転信号を入力してそれよりもパルス幅が広いパルス列よりなる第2の回転信号を発生する。また、前記マイコンは、第1の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第1のカウンタ手段と、第2の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第2のカウンタ手段とを有する。そして、エンジンの通常運転時は第2のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出すると共に、エンジンの回転数が所定のしきい値以下に低下した際、第2のカウンタ手段の値に代えて第1のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出する。
【0030】
この場合、第1の回転信号による第1のカウンタ手段の値と、第2の回転信号による第2のカウンタ手段の値とがエンジン運転状態に応じて選択的に使用されるため、信頼性やマイコンの処理負荷を考慮しつつ最適なカウンタ値を適宜用いることができる。
【0031】
請求項18に記載の発明では、前記信号処理回路は、前記回転信号発生回路が発生する回転信号を第1の回転信号とした場合に、該第1の回転信号を入力してそれよりもパルス幅が広いパルス列よりなる第2の回転信号を発生する。また、前記マイコンは、第1の回転信号の有効エッジに基づき前記第2の回転信号の周期に対応する周期にてカウント動作する第1のカウンタ手段と、第2の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第2のカウンタ手段とを有する。そして、エンジンの通常運転時は第2のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出すると共に、エンジンの回転数が所定のしきい値以下に低下した際、第2のカウンタ手段の値に代えて第1のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出する。
【0032】
この場合も、基本的には先の請求項17に記載の構成と同様、第1の回転信号による第1のカウンタ手段の値と、第2の回転信号による第2のカウンタ手段の値とがエンジン運転状態に応じて選択的に使用される。ただしこの場合、第1のカウンタ手段は、第2の回転信号の周期に対応する周期にてカウント動作する。前述したように、異なる2つのカウンタ手段の値に基づきクランク角位置を検出するためには、それらカウンタ手段のカウント値を同一の分解能とするための調整が図られるが、この請求項18に記載の構成によれば、このような分解能の調整も不要となり、マイコンの処理負荷が軽減される。
【0033】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態においては自動車用多気筒ガソリンエンジンの制御装置に具体化している。図1には、本実施の形態におけるエンジン制御装置の構成を示す。
【0034】
図1において、ECU1は、主要な構成としてマイコン10、波形整形回路20、信号処理回路30及び駆動回路40を備える。マイコン10は、CPU11、ROM12、RAM13、入力バッファ14、A/D変換器15、マルチプレクサ16及び汎用出力バッファ17を備え、これらはバス18を介して接続されている。マルチプレクサ16に取り込まれるアナログ入力には、スロットル開度、吸入空気量、水温等のセンサ検出値が含まれる。また、入力バッファ14に取り込まれるスイッチ入力には、イグニッションスイッチ、トランスミッションのシフトスイッチ等が含まれる。
【0035】
波形整形回路20は「回転信号発生回路」に相当し、この波形整形回路20には、フィルタ21,22を介して回転角センサ2及び気筒判別センサ3で検出した波形信号が入力される。回転角センサ2はクランク軸の回転を検出するものであり、例えばピックアップコイルによりパルサ外周の歯の通過を検出する。また、気筒判別センサ3は、カム軸の回転を検出するものであり、同じく例えばピックアップコイルによりパルサ外周の歯の通過を検出する。波形整形回路20では、回転角センサ2や気筒判別センサ3の波形信号をパルス化し、回転信号NE10及び気筒判別信号Gin(以下、これら信号をNE10信号、Gin信号ともいう)を生成し出力する。これらNE10信号及びGin信号はマイコン10と信号処理回路30にそれぞれ入力される。
【0036】
図3に示すように、NE10信号は10°CA毎(所定角度間隔毎)のパルス列よりなり、そのパルス列の途中に2パルス分を欠落させた欠歯が設けられている。欠歯の間隔は360°CA間隔であり、この欠歯が「基準位置」に相当する。また、Gin信号は、所定角度毎にHレベル(ハイレベル)とLレベル(ローレベル)とを繰り返す信号であり、このGin信号により、1サイクル=720°CA中の2回の欠歯検出に際し当該欠歯の表裏が判定できるようになっている。例えば、図のK1,K3が表欠歯、K2,K4が裏欠歯とした場合、欠歯検出時にGin=Lであれば表欠歯である旨判定でき、欠歯検出時にGin=Hであれば裏欠歯である旨判定できる。
【0037】
信号処理回路30は、波形整形回路20よりNE10信号及びGin信号を入力し、これらの信号に基づいて30°CA間隔の回転信号(NE30信号)を生成し出力する。また、同信号処理回路30は、NE10信号中の欠歯を検出する機能を具備しており、この欠歯検出結果と前記生成したNE30信号とから、気筒判別を行うための基準位置信号TDCや表裏判定信号G2を生成し出力する。これらNE30信号、TDC信号及びG2信号はCPU11に対してそれぞれ出力される。本実施の形態では、NE10信号中の欠歯位置とTDC信号とが対応しており、このTDC信号が「基準位置信号」に相当する。なお、信号処理回路30の詳しい構成は後述する。
【0038】
一方、マイコン10内のCPU11には、波形整形回路20からのNE10信号及びGin信号に基づいてカウント動作するカウンタAと、信号処理回路30からのNE30信号、TDC信号及びG2信号に基づいてカウント動作するカウンタBとが設けられている。つまり、カウンタAは、NE10信号の有効エッジ(例えば立ち上がりエッジ)毎に、すなわち10°CA毎にカウント動作するカウンタであり、カウンタBは、NE30信号の有効エッジ(例えば立ち上がりエッジ)毎に、すなわち30°CA毎にカウント動作するカウンタである。そして、これらカウンタA,Bは何れか一方が選択的に有効とされ、その有効とされた値がその都度のクランクカウンタ(CPU内部のクランクカウンタ)の値として用いられる。CPU11は、クランクカウンタの値に基づいてクランク角位置を判定し、点火や燃料噴射など、各種のエンジン制御を実施する。
【0039】
なお本実施の形態では、NE10信号が「第1の回転信号」に、NE30信号が「第2の回転信号」に、カウンタAが「第1のカウンタ手段」に、カウンタBが「第2のカウンタ手段」にそれぞれ相当する。
【0040】
その他、マイコン10は、イグナイタ、インジェクタ、ランプ、ソレノイドバルブ等の駆動を制御すべく、駆動回路40を介して各々に制御出力信号を出力する。
【0041】
以下、信号処理回路30のより詳しい構成を図2を用いて説明する。信号処理回路30は、NE10信号中の欠歯位置を検出する欠歯検出部31と、Gin信号の論理レベルを読み取るレベル読取部32と、NE10信号からNE30信号を生成する30°CA信号生成部33と、NE30信号に基づいてクランクカウンタ35の値(CNT値)を更新するクランクカウンタ演算部34と、CNT値に基づいてTDC信号及びG2信号を生成する判別用信号生成部36とを備えている。
【0042】
各構成をその動作を中心に説明する。先ずはじめに、欠歯検出部31は、図4に示す手順によりNE10信号の欠歯検出を行う。すなわち、欠歯検出部31は、NE10信号がLレベルからHレベルへと立ち上がる毎に、計時用のタイマ値T2を0にリセットすると共に、そのリセットする直前のタイマ値T2から、NE10信号の最新のパルス間隔T1を計測する。そして更に、図4における一点鎖線に示す如く、前記計測したパルス間隔T1をN倍して、欠歯検出用のしきい値時間(N×T1)を設定する。本実施の形態では、2パルス分を欠落させて欠歯部を設けており、上記Nは、2〜3の間の例えば2.5に設定されている。
【0043】
そして、欠歯検出部31は、タイマ値T2がしきい値時間(N×T1)を越えた時(図4のタイミングta)、欠歯検出されたと判断し、欠歯検出信号FKをHレベルにする。欠歯検出信号FKは、例えばNE10信号が次に立ち下がったタイミングでLレベルに戻される。欠歯検出信号FKのHレベルへの立ち上がりにより、レベル読取部32、30°CA信号生成部33及びクランクカウンタ演算部34が欠歯検出されたことを知ることとなる。
【0044】
レベル読取部32は、図4に示すように、欠歯検出信号FKが立ち上がると、そのタイミングでGin信号の論理レベルを読み取り、その読み取ったGin信号の論理レベル(以下、読取レベルともいう)Grを記憶する。
【0045】
次に、図5に示すように、30°CA信号生成部33は、欠歯検出時を起点として、NE10信号が立ち上がる毎に内部カウンタの値を1ずつカウントアップすると共に、その値が34になると0に戻す。そして更に、内部カウンタの値が1〜33の場合には、その内部タイマの値を3で割った余りが1か2である場合にNE30信号をHレベルにし、内部タイマの値を3で割った余りが0の場合にNE30信号をLレベルにする。また、内部カウンタの値を34から0に戻した時には、NE30信号を内部タイマによる一定時間だけHレベルにする。こうした動作により、NE10信号に同期して30°CA毎に立ち上がるNE30信号が30°CA信号生成部33より出力されるようになる。
【0046】
次に、クランクカウンタ演算部34は、CNT値をカウントするクランクカウンタ35を備え、NE30信号の立ち上がり毎に、クランク軸の2回転分の累積回転角度を30°CAを分解能として示すCNT値を更新する。すなわち、図6に示すように、クランクカウンタ演算部34は基本的に、30°CA毎にCNT値を1ずつカウントアップし、該CNT値が23を越えた時(すなわち、24に達した時)、CNT値を0に戻す。これにより、CNT値は720°CA分に相当する0〜23の範囲で1ずつカウントアップされる。
【0047】
また、クランクカウンタ演算部34は、欠歯検出部31からの欠歯検出信号FK、及びレベル読取部32によるGin信号の読取レベルGrに応じてCNT値の初期化処理を実施する。すなわち、欠歯検出時における読取レベルGrがLレベルであればCNT値を19に初期化し、逆に読取レベルGrがHレベルであればCNT値を7に初期化するようにしている。これにより、図6に示すように、タイミングt11ではCNT値が7に初期化され、タイミングt12ではCNT値が19に初期化される。ここで、7と19は、CNT値として360°CA分に相当する値(12)だけ互いに異なった値であり、上記初期化によってCNT値の連続性が損なわれることはない。
【0048】
なお、図6では、欠歯検出のタイミング(図のt11,t12等)と、欠歯直後のNE10信号の立ち上がりタイミングとが一致するように表されているが、実際には、欠歯検出信号FKの立ち上がりは欠歯検出直後のNE10信号の立ち上がりタイミングよりも若干前である(図4のタイミングta参照)。
【0049】
次に、判別用信号生成部36は、クランクカウンタ35の値CNTを参照し、そのCNT値に応じてTDC信号及びG2信号を生成する。すなわち、図6に示すように、判別用信号生成部36は、CNT値が0又は12である場合にTDC信号を一時的にLレベルにする。また、判別用信号生成部36は、CNT値が0〜11である場合にG2信号をHレベルにし、CNT値が12〜23である場合にG2信号をLレベルにする。本実施の形態では、欠歯を検出した後、クランク軸が150°CAだけ回転した時にTDC信号がLレベルになるようになっている。
【0050】
以上、マイコン10外部の動作について説明したが、以下にはマイコン10内部による演算処理を説明する。本マイコン10では、CPU11が、NE10信号の立ち上がりエッジ毎に割り込み(NE10割り込み)を起動すると共に、NE30信号の立ち上がりエッジ毎に割り込み(NE30割り込み)を起動する。この場合、NE10割り込みによりカウンタAが動作し、NE30割り込みによりカウンタBが動作する。なお、上記2つの割り込みのうち、NE10割り込みがNE30割り込みよりも優先的に実施されるようになっている。
【0051】
図7はNE10割り込み処理を示すフローチャートであり、その起動後、先ずステップ101では、エッジ読み込み時刻についてTold をToldwに、Tnew をTold に、フリーランタイマの値FRTをTnew にそれぞれ格納する。続くステップ102では、パルス間隔についてTKnew をTKold に、「Tnew −Told 」をTKnew にそれぞれ格納する。
【0052】
ステップ103では欠歯判定値Kを決定する。このとき、その都度のエンジン運転状態に応じて欠歯判定値Kを可変に設定する。例えばエンジン始動時には大きな欠歯判定値Kを設定し、それ以外は小さな欠歯判定値Kを設定する。本実施の形態では、欠歯位置では2パルスが欠落しているため、例えばKを「2.4」付近で設定する。勿論、欠歯判定値Kを固定値とすることも可能である。
【0053】
その後、ステップ104では、パルス間隔の今回値TKnew と前回値TKold とを比較し、欠歯判定を実施する。すなわち、「TKnew /TKold 」が欠歯判定値K以下であるか否かを判別し、TKnew /TKold ≦Kであれば欠歯でないとみなし、ステップ105に進む。また、TKnew /TKold >Kであれば欠歯であるとみなし、ステップ108に進む。
【0054】
ステップ105では、その時のカウンタAの値が0未満であるかを判別する。エンジンの始動当初であり、カウンタAに初期値(−1)がセットされていれば、ステップ105がYESとなりそのまま本処理を終了する。また、カウンタAが0以上であれば、ステップ106でカウンタAを1カウントアップする。続くステップ107では、カウンタAの値が上限値の72に達した場合に0をセットする。最後に、ステップ111では、その時のカウンタAの値をクランクカウンタにコピーする。
【0055】
また、TKnew /TKold >Kである場合(欠歯検出時)、ステップ108では、Gin信号の論理レベルがLレベルであるか否かを判別する。そして、Hレベルであれば、カウンタAに24をセットし(ステップ109)、Lレベルであれば、カウンタAに60をセットする(ステップ110)。最後に、ステップ111では、その時のカウンタAの値をクランクカウンタにコピーする。
【0056】
次に、図8はNE30割り込み処理を示すフローチャートであり、その起動後、先ずステップ201〜208では、TDC信号とG2信号とからカウンタBが操作される。詳細には、ステップ201では、TDC信号がLレベルであるか否かを判別する。TDC=Hであればステップ202に進み、TDC=Lであればステップ205に進む。
【0057】
ステップ202では、その時のカウンタBの値が0未満であるかを判別する。エンジンの始動当初であり、カウンタBに初期値(−1)がセットされていれば、ステップ202がYESとなりそのまま本処理を終了する。また、カウンタBが0以上であれば、ステップ203でカウンタBを1カウントアップする。続くステップ204では、カウンタBの値が上限値の24に達した場合に0をセットする。
【0058】
一方、TDC=Lの場合、ステップ205では、G2信号がHレベルであるか否かを判別し、G2=Hであればステップ206でカウンタBに0をセットする。また、G2=Lであれば、ステップ207でカウンタBの値が12未満であるか否かを判別する。カウンタB≧12であればステップ206でカウンタBに0をセットし、カウンタB<12であればステップ208でカウンタBに12をセットする。
【0059】
上記の如くカウンタBを操作した後、ステップ209では、HDフラグがONしているか否かを判別する。HDフラグは、信号処理回路30が正常動作する状態になったか否かを判定するフラグであり、エンジン始動後、当該フラグがOFF(初期値)からONに切り替えられると、信号処理回路30が正常動作の状態になったと判定される。
【0060】
従って、エンジン始動当初にHDフラグ=OFFであれば、ステップ210に進む。ステップ210では、カウンタAの1/3の値(カウンタA/3)がカウンタBの値に一致するか否かを判別する。不一致の場合、ステップ211でHDカウンタBを0にクリアし、本処理を終了する。ここで、HDカウンタBは、「カウンタA/3=カウンタB」が成立する回数をカウントするものである。
【0061】
また、一致の場合、ステップ212でHDカウンタBを1インクリメントする。その後、ステップ213では、HDカウンタBが12(360°CA相当の値)以上であるか否かを判別し、YESであることを条件に、ステップ214でHDフラグをONし、ステップ215でNE10割り込み(前記図7の割り込み)を禁止する。
【0062】
最後に、ステップ216では、カウンタBの値をクランクカウンタにコピーする。HDフラグのON後は、ステップ209がYESとなり、毎回カウンタBの値がクランクカウンタにコピーされるようになる。
【0063】
図3のタイムチャートを用いてエンジン始動時の一連の動作を説明する。
さて、図3ではスタータ信号STAがONすることによりエンジンが始動する。なお因みに、STAのON時には、図示しないイニシャル処理にて各カウンタが−1に、各フラグがOFFに初期化されるようになっている。
【0064】
エンジン始動後、タイミングt1では、前記図7のNE10割り込みにより、前後するパルス間隔に基づき欠歯である旨検出され、その時のGin信号がLレベルであることからカウンタAに60がセットされる。それ以降、カウンタAは10°CA毎にカウントアップされ、72に達した時に0に戻される。エンジン始動当初、CPU11では、カウンタAの値がクランクカウンタにコピーされ、その値がエンジン制御に使用される(実際には、カウンタA/3とし、30°CAの信号を使用)。一方、信号処理回路30では、同じくタイミングt1で欠歯検出部31により欠歯検出がなされ、それ以降、30°CA信号生成部33によりNE30信号が出力される。
【0065】
ここで、エンジン始動直後はその回転が不安定であり、図中の点線囲い部分に示すように、通常パルス列部分であっても一時的にパルス間隔が拡がることが考えられる。この場合、CPU11による欠歯検出では、その不安定な回転を考慮し、エンジン始動時に欠歯判定値Kとして予め大きな値を設定しておけば、タイミングt2で欠歯が誤検出されることはない。故に、図示の如くカウンタAの動作がそのまま継続される。
【0066】
これに対し、信号処理回路30による欠歯検出では、欠歯検出のしきい値(前記図4のN)が自由に変更できないため、タイミングt2で欠歯が誤検出されてしまう。信号処理回路30で欠歯が誤検出されると、クランクカウンタ35の値CNTが誤ってカウントされ、タイミングt2から150°CA回転したタイミングt3でTDC信号が一時的にLレベルとなる(前記図6の説明参照)。故に、タイミングt3では、その時のG2信号がLレベルであることから、前記図8のNE30割り込みによりカウンタBに12がセットされる。因みにこの時点では、タイミングt2で欠歯が誤検出されたことから、カウンタBの値が実際のクランク角位置と整合していない。
【0067】
その後、タイミングt4では欠歯が正規に検出される。従って、タイミングt2から150°CA回転したタイミングt5でTDC信号が一時的にLレベルとなり、カウンタBに12が再びセットされる。これにより、カウンタBの値が実際のクランク角位置と整合する。なお、カウンタAに関しては、タイミングt4,t6の欠歯検出時においてGin信号の論理レベルに応じてそれぞれ24,60がセットされる。
【0068】
タイミングt5以降、カウンタA及びカウンタBが何れも実際のクランク角位置と整合したものとなり、その期間が計測される。つまり、前記図8のNE30割り込みでは、「カウンタA/3=カウンタB」が成立することを条件に、HDカウンタBがカウントされる。そして、360°CA(TDC=Lから次のTDC=Lまでの1周期の期間)だけ回転したタイミングt7で、信号処理回路30が正常動作している旨確認され、HDフラグがそれまでのOFFからONに切り替えられる。
【0069】
タイミングt7以降、CPU11では、カウンタBの値がクランクカウンタにコピーされ、その値がエンジン制御に使用される。また、タイミングt7以降はカウンタAが不要となることから、NE10割り込みが禁じられ、CPU11による処理負荷の低減が図られるようになる。
【0070】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)エンジンの始動当初は、マイコン10(CPU11)による欠歯検出結果からクランク角位置が検出される(すなわち、CPU内部のクランクカウンタが求められる)ので、エンジン始動直後にクランク軸の回転が不安定になる時期にも適切に欠歯を検出し、更にクランク角位置を正確に検出することができる。特にこのとき、マイコン10によれば、エンジン運転状態に応じて欠歯判定値Kを可変に設定するなど、その都度のエンジン状態に応じた柔軟な欠歯検出が実現できる。また、エンジン始動後、信号処理回路30が正常動作している旨判定したことを条件に、当該信号処理回路30による欠歯検出が有効とされる。従って、エンジンの始動完了後は割り込み(ソフトウエア)による欠歯検出処理が必須でなくなり、マイコン10の処理負荷が軽減できる。その結果、エンジンの始動から通常運転時までを通じて欠歯検出を好適に実施することができる。またこの効果により、エンジンの始動性が向上する。
【0071】
(2)マイコン10において、NE10信号によるカウンタAの値と、NE30信号によるカウンタBの値とがエンジン始動後の状態に応じて選択的に使用されるため、信頼性やマイコン10の処理負荷を考慮しつつ最適なカウンタ値を適宜用いることができる。
【0072】
(3)カウンタAの値とカウンタBの値とが所定期間連続して整合している場合に、信号処理回路30が正常動作している旨判定されるため、エンジン始動後において信号処理回路30の動作が安定したことを確実に判定することができる。
【0073】
(4)TDC信号の出力を基準とする少なくとも1周期を含む期間でカウンタAの値とカウンタBの値とを比較し、信号処理回路30が正常かどうかを判定するため、その判定を確実且つ適正に実施できる。その期間は、1周期とする以外に2周期などとすることも可能である。
【0074】
(5)NE10割り込み(カウントAのカウント用の割り込み)とNE30割り込み(カウントBのカウント用の割り込み)とが同時に発生することも考えられるが、NE10割り込みが優先されるため、その割り込みの抜けが防止できる。従って、エンジン始動当初において、カウンタAの値の正当性が増し、ひいてはエンジン始動性が向上する。
【0075】
(6)NE10信号に加えてGin信号を用いクランク角位置を決定する構成であるため、仮にGin信号が無い場合に比べ、クランク角位置がいち早く決定できるというメリットもある。但し、Gin信号は本発明の必須の要件でなく、Gin信号を使わずに欠歯の検出、並びにクランク角位置の決定を行うことも可能である。
【0076】
(第2の実施の形態)
次に、本発明における第2の実施の形態を、上述した第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。前述の通り、エンジン始動当初はNE10信号によるカウンタAの値を用いてクランク角位置が検出される。従って、仮に信号処理回路30が正しく起動できず異常な状態であったとしても、それが支障となることはなくエンジンが問題なく始動される。そこで本実施の形態では、エンジン始動直後に信号処理回路30が異常となり(すなわち、正常に起動せず)、カウンタBが正しくカウントされない場合に、その異常をNE10割り込みにて検出し更に信号処理回路30にリセットをかけるようにする。
【0077】
具体的には、NE10割り込み処理の終わりに図9の処理を実施する。図9は、前記図7のNE10割り込み処理に引き続き(図7のステップ111に続き、RETの直前に)実施される処理を示すフローチャートである。この処理において、HDカウンタAは、カウンタAの値とカウンタBの値とが整合する場合にその継続した期間を計測するカウンタであり、HDカウンタCは、カウンタAの値とカウンタBの値とが不整合となる場合にその継続した期間を計測するカウンタである。
【0078】
さて、前記図7のステップ111を終えると、図9のステップ301に移行する。そして、ステップ301では、HDフラグがONしているか否か、すなわち信号処理回路30が正常動作する状態になったか否かを判別する。エンジン始動当初はHDフラグ=OFFであり、ステップ302に進む。ステップ302では、「カウンタA/3=カウンタB−1」が成立するか否かを判別する。なお、「B−1」としたのは、NE10割り込みがNE30割り込みよりも優先的に実施され、カウンタBの前回値が比較対象となるためである。
【0079】
ステップ302が成立する場合、ステップ303でHDカウンタCを0にクリアし、続くステップ304でHDカウンタAを1インクリメントする。その後、ステップ305では、HDカウンタAが36(360°CA相当の値)以上であるか否かを判別する。そして、YESであることを条件に、ステップ306でHDフラグをONし、ステップ307でNE10割り込み(前記図7の割り込み)を禁止する。
【0080】
最後に、ステップ308では、カウンタBの値をクランクカウンタにコピーする。HDフラグのON後は、毎回ステップ301がYESとなり、ステップ302以降の処理を読み飛ばす。
【0081】
一方、ステップ302が不成立の場合、ステップ309でHDカウンタAを0にクリアし、続くステップ310でHDカウンタCを1インクリメントする。その後、ステップ311では、HDカウンタCが72(720°CA相当の値)以上であるか否かを判別し、YESになると、ステップ312で信号処理回路30にリセットをかける。具体的には、CPU11は、信号処理回路30内のクランクカウンタ演算部34に対してリセット信号を出力する。続くステップ313ではHDカウンタCに0をセットし、本処理を終了する。
【0082】
以上本実施の形態によれば、カウンタAの値とカウンタBの値とが所定期間連続して不整合である場合に信号処理回路30がリセットされるので、信号処理回路30の動作の正常化が可能となる。本実施の形態では、カウンタA,Bの不一致を720°CA(欠歯2周期分)で検出したが、その期間を変更することも可能である。
【0083】
なお本発明は、上記以外に次の形態にて具体化できる。
前記図8のNE30割り込み処理の一部を変更する。図10は、当該NE30割り込み処理のステップ209〜216の部分を抽出したフローチャートであり、図10においてステップ213直後のステップ401が新たな追加部分である。図10では、ステップ213及びステップ401が共にYESとなる場合にHDフラグをONし、NE10割り込みを禁止する(ステップ214,215)。すなわち、カウンタAの値とカウンタBの値とが所定期間連続して整合し、且つ始動後の回転数が所定回転数(本実施の形態では500rpm)に達した場合に、信号処理回路30が正常動作している旨判定する。
【0084】
図10によれば、エンジン始動後において、スタータのクランキングではなく点火や燃料噴射により回転数が上昇したことが条件に加えられる。従って、エンジンが確実に始動した状態下で、信号処理回路30の正常動作がより確実に判定できる。
【0085】
上記実施の形態では、エンジン始動直後においてNE10信号によるカウンタAの値と、NE30信号によるカウンタBの値とを選択的に使用し、ソフトウエアによる回転位置検出とハードウエアによる回転位置検出とを切り替えるようにしたが、この構成を変更する。例えば、通常のエンジン運転途中でエンジン回転が一時的に不安定になる場合に、ソフトウエアによる回転位置検出とハードウエアによる回転位置検出とを切り替えるようにする。
【0086】
具体的には図11に示すように、エンジンの通常運転時(タイミングt21以前)にはカウンタBの値が有効とされ、このB値がクランクカウンタにコピーして使用される。そして、その通常運転時にエンジン回転数が降下し所定のしきい値(例えば300rpm)を下回るタイミングt21では、カウンタBに代えてカウンタAの値が有効とされ、このA値がクランクカウンタにコピーして使用される。つまりタイミングt21では、前述のNE10割り込みが起動され、ソフトウエアによる回転位置検出が実施される。その後、エンジン回転数が再上昇し、所定のしきい値(例えば500rpm)を上回るタイミングt22では、再びカウンタBの値が有効とされ、このB値がクランクカウンタにコピーして使用される(NE10割り込み停止)。例えば、いわゆるエコノミーランニングシステムでは、車両の停止に伴いエンジンが一旦停止しようとし、その途中でアクセル操作が行われると、エンジン回転が再上昇する。従って、図示のような事態が生じ得る。
【0087】
かかる場合、エンジン回転数の低下時にはクランク軸の回転が不安定になるおそれがあり、その回転数低下時にのみ、一時的にマイコン10(ソフトウエア)による欠歯検出が実施される。従って、割り込み(NE10割り込み)による欠歯検出処理を必要最小限で実施し、マイコン10の処理負荷の軽減を図ることができる。しかも、全ての運転域を通じて欠歯検出を好適に実施することができる。
【0088】
上記図7のNE10割り込みでは、エンジン始動後において欠歯検出時(ステップ104がYESとなる時)にカウンタAに初期値(24又は60)をセットしたが、その欠歯検出前にカウンタAに初期値をセットすることも可能である。具体的には、図12に示すように、NE10信号とGin信号との回転角度の関係を予め規定しておく。図12では、表欠歯J1の直後にGin=Lとなる100°CAの期間とGin=Hとなる60°CAの期間とが連続して設けられている。また、裏欠歯J2の直後にGin=Hとなる100°CAの期間とGin=Lとなる60°CAの期間とが連続して設けられている。この場合、NE10信号の有効エッジ数とGin信号の論理レベルとを知ることができれば、Gin信号の各エッジ位置でのカウンタAの値が推測でき(図のa1,a2,a3,a4)、その値をカウンタAの初期値としてセットすることができる。
【0089】
上記実施の形態では、2つの回転信号(NE10信号,NE30信号)を用い、更にそれら回転信号から2つのカウンタA,Bを動作させたが、この構成を変更する。要は、マイコン10による欠歯検出と信号処理回路30による欠歯検出との何れかを選択的に有効とすれば良く、そのことから言えば、信号処理回路30では、必ずしもNE30信号を生成する機能を有しなくとも、少なくとも欠歯検出の機能(欠歯検出部31)を有していれば良い。この場合、欠歯検出部31の欠歯検出信号FKが「基準位置信号」に相当する。そして、マイコン10では、基本的にNE10信号(若しくはその分周信号)にてクランクカウンタをカウントし、その都度有効となる欠歯検出の結果(マイコン10若しくは信号処理回路30の検出結果)を用いてクランク角位置を検出する。
【0090】
上記実施の形態では、回転位置検出に際して、NE10信号の有効エッジ毎にカウント動作するカウンタAを用いるようにしたが、この構成を変更する。すなわち、このカウンタAに代えて、NE10信号の有効エッジに基づきNE30信号の周期に対応する周期にてカウント動作するカウンタを設ける。
【0091】
具体的には、図13に示すように、マイコン10内のCPU11に、波形整形回路20からのNE10信号の有効エッジに基づいて、このNE10信号を3分周した信号を生成するカウンタCと、このカウンタCの生成する信号に基づいてカウント動作するカウンタDとを設ける。
【0092】
次に、図14を参照して、これらカウンタC及びカウンタDの動作について説明する。
前述のように、NE10信号は、10°CA毎(所定角度間隔毎)のパルス列よりなり、そのパルス列の途中に2パルス分を欠落させた欠歯が設けられている。このようなNE10信号に対し、カウンタCは、図14に示すように、このNE10信号が立ち上がる毎に0〜2の3段階のカウント動作を行うカウンタである。一方、カウンタDは、これも同図14に示すように、カウンタCのカウンタ値が0に初期化される毎に、すなわち30°CAに対応する角度毎にそのカウンタ値を1ずつカウントアップするカウンタである。そしてCPU11は、上記カウンタDの値が11又は23となることに基づいて上記欠歯の表裏いずれかの到来を認識する。このときには、次にNE10信号の立ち上がりが検出されるタイミングで上記カウンタCの値を0に初期化する。一方、上記カウンタDの値は、欠歯位置のGin信号が表を示す場合には0に初期化し、裏を示す場合には12にセットする。CPU11のこのような処理により、カウンタDの値のみに基づいて上記1サイクル(=720°CA)の周期を認識することができるようになる。
【0093】
このように、カウンタAに代えてカウンタDを使用することにより、先の図8や図10のステップ210にかかる比較処理、あるいは図9のステップ302にかかる比較処理などにおいて、カウンタBの値とカウンタDの値とを直接比較することができるようになる。
【0094】
また、カウンタ値のクランクカウンタへのコピーに関して先にも一部触れたように、例えば図7のステップ111の処理において、カウンタAの値をクランクカウンタにコピーする際には、実際には、カウンタA/3として30°CAの角度に対応した信号とするなど、分解能の調整が行われている。しかし上述のように、カウンタAに代えてカウンタDを使用するようにすれば、こうした分解能の調整も不要となり、同ステップ111内での処理についてもその簡略化が図られるようになる。
【0095】
なお、この例の場合でも、基準位置(欠歯)の検出に、前記欠歯判定値Kを併用することが可能である。
またこの例の場合、NE10信号が「第1の回転信号」に、NE30信号が「第2の回転信号」に、カウンタDが「第1のカウンタ手段」に、カウンタBが「第2のカウンタ手段」にそれぞれ相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるエンジン制御装置の概要を示す構成図。
【図2】信号処理回路の構成を示すブロック図。
【図3】各種信号の動きを示すタイムチャート。
【図4】欠歯検出の様子を示すタイムチャート。
【図5】NE30信号生成の様子を示すタイムチャート。
【図6】TDC信号及びG2信号生成の様子を示すタイムチャート。
【図7】NE10割り込み処理を示すフローチャート。
【図8】NE30割り込み処理を示すフローチャート。
【図9】NE10割り込み処理の一部を示すフローチャート。
【図10】NE30割り込み処理の一部を示すフローチャート。
【図11】回転数低下時のカウンタの切り替えを示すタイムチャート。
【図12】NE10信号及びGin信号からカウンタ値を設定する様子を示すタイムチャート。
【図13】上記実施の形態のエンジン制御装置の変形例についてその概要を示す構成図。
【図14】上記変形例でのカウンタ動作例を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…ECU、10…マイコン、11…CPU、20…波形整形回路、30…信号処理回路。

Claims (18)

  1. エンジンのクランク軸の回転に対応する所定角度間隔毎のパルス列よりなり且つその途中にパルス幅の異なる基準位置を有した回転信号を発生する回転信号発生回路と、
    前記回転信号を入力してそのパルス間隔を計測すると共に該パルス間隔に基づき基準位置を検出し、その基準位置に対応する基準位置信号を出力する信号処理回路と、
    回転信号及び基準位置信号を入力し、これら各信号によりクランク角位置を検出して各種制御を実施するマイクロコンピュータと、を備え、
    前記マイクロコンピュータは、回転信号の有効エッジ毎に割り込みを起動し、該割り込みの処理にてパルス間隔の計測、並びに該パルス間隔に基づく基準位置の検出を実施し、エンジンの始動当初は前記割り込みによる基準位置の検出結果を有効としてその結果に基づきクランク角位置を検出すると共に、エンジン始動後、前記信号処理回路が正常動作している旨判定されると、前記割り込みによる基準位置の結果に代えて前記信号処理回路からの基準位置信号を有効として当該基準位置信号によりクランク角位置を検出することを特徴とするエンジン制御装置。
  2. エンジン始動後、前記信号処理回路が正常動作している旨判定されると、前記回転信号の有効エッジ毎の割り込みを停止する請求項1記載のエンジン制御装置。
  3. 前記信号処理回路は、前記回転信号発生回路が発生する回転信号を第1の回転信号とした場合に、該第1の回転信号を入力してそれよりもパルス幅が広いパルス列よりなる第2の回転信号を発生し、
    前記マイクロコンピュータは、第1の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第1のカウンタ手段と、第2の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第2のカウンタ手段とを有し、エンジンの始動当初は第1のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出すると共に、エンジン始動後、前記信号処理回路が正常動作している旨判定されると、第1のカウンタ手段の値に代えて第2のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出する請求項1又は2記載のエンジン制御装置。
  4. 請求項3記載のエンジン制御装置において、前記マイクロコンピュータは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して整合している場合に、前記信号処理回路が正常動作している旨判定するエンジン制御装置。
  5. 請求項3記載のエンジン制御装置において、前記マイクロコンピュータは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して整合し、且つ始動後の回転数が所定回転数に達した場合に、前記信号処理回路が正常動作している旨判定するエンジン制御装置。
  6. 請求項4又は5記載のエンジン制御装置において、前記基準位置信号の出力を基準とする少なくとも1周期を含む期間で、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、前記信号処理回路が正常かどうかを判定するエンジン制御装置。
  7. 前記マイクロコンピュータは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して不整合であれば、前記信号処理回路に対してリセットをかける請求項3乃至6の何れかに記載のエンジン制御装置。
  8. 前記第1のカウンタ手段は、前記第2のカウンタ手段よりも優先的に割り込みにより起動される請求項3乃至7の何れかに記載のエンジン制御装置。
  9. 前記信号処理回路は、前記回転信号発生回路が発生する回転信号を第1の回転信号とした場合に、該第1の回転信号を入力してそれよりもパルス幅が広いパルス列よりなる第2の回転信号を発生し、
    前記マイクロコンピュータは、第1の回転信号の有効エッジに基づき前記第2の回転信号の周期に対応する周期にてカウント動作する第1のカウンタ手段と、第2の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第2のカウンタ手段とを有し、エンジンの始動当初は第1のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出すると共に、エンジン始動後、前記信号処理回路が正常動作している旨判定されると、第1のカウンタ手段の値に代えて第2のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出する請求項1又は2記載のエンジン制御装置。
  10. 請求項9記載のエンジン制御装置において、前記マイクロコンピュータは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して整合している場合に、前記信号処理回路が正常動作している旨判定するエンジン制御装置。
  11. 請求項9記載のエンジン制御装置において、前記マイクロコンピュータは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して整合し、且つ始動後の回転数が所定回転数に達した場合に、前記信号処理回路が正常動作している旨判定するエンジン制御装置。
  12. 請求項10又は11記載のエンジン制御装置において、前記所定期間が、前記基準位置信号を含む1周期以上であるエンジン制御装置。
  13. 前記マイクロコンピュータは、第1のカウンタ手段の値と第2のカウンタ手段の値とを比較し、それらが所定期間連続して不整合であれば、前記信号処理回路に対してリセットをかける請求項9乃至12の何れかに記載のエンジン制御装置。
  14. 前記第1のカウンタ手段は、前記第2のカウンタ手段よりも優先的に割り込みにより起動される請求項9乃至13の何れかに記載のエンジン制御装置。
  15. 前記マイクロコンピュータの割り込みにおいて回転信号の前後するパルス間隔がK倍(Kは判定値)よりも大きくなった時に基準位置である旨検出する構成であって、エンジン運転状態に応じて前記Kを可変に設定する請求項1乃至14の何れかに記載のエンジン制御装置。
  16. エンジンのクランク軸の回転に対応する所定角度間隔毎のパルス列よりなり且つその途中にパルス幅の異なる基準位置を有した回転信号を発生する回転信号発生回路と、
    前記回転信号を入力してそのパルス間隔を計測すると共に該パルス間隔に基づき基準位置を検出し、その基準位置に対応する基準位置信号を出力する信号処理回路と、
    回転信号及び基準位置信号を入力し、これら各信号によりクランク角位置を検出して各種制御を実施するマイクロコンピュータと、を備え、
    前記マイクロコンピュータは、エンジンの通常運転時に前記信号処理回路からの基準位置信号を有効として当該基準位置信号によりクランク角位置を検出し、エンジンの回転数が所定のしきい値以下に低下した際、回転信号の有効エッジ毎に割り込みを起動し、該割り込みの処理にてパルス間隔の計測、並びに該パルス間隔に基づく基準位置の検出を実施すると共に、前記割り込みによる基準位置の検出結果を有効としてその結果によりクランク角位置を検出することを特徴とするエンジン制御装置。
  17. 前記信号処理回路は、前記回転信号発生回路が発生する回転信号を第1の回転信号とした場合に、該第1の回転信号を入力してそれよりもパルス幅が広いパルス列よりなる第2の回転信号を発生し、
    前記マイクロコンピュータは、第1の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第1のカウンタ手段と、第2の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第2のカウンタ手段とを有し、エンジンの通常運転時は第2のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出すると共に、エンジンの回転数が所定のしきい値以下に低下した際、第2のカウンタ手段の値に代えて第1のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出する請求項16記載のエンジン制御装置。
  18. 前記信号処理回路は、前記回転信号発生回路が発生する回転信号を第1の回転信号とした場合に、該第1の回転信号を入力してそれよりもパルス幅が広いパルス列よりなる第2の回転信号を発生し、
    前記マイクロコンピュータは、第1の回転信号の有効エッジに基づき前記第2の回転信号の周期に対応する周期にてカウント動作する第1のカウンタ手段と、第2の回転信号の有効エッジ毎にカウント動作する第2のカウンタ手段とを有し、エンジンの通常運転時は第2のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出すると共に、エンジンの回転数が所定のしきい値以下に低下した際、第2のカウンタ手段の値に代えて第1のカウンタ手段の値によりクランク角位置を検出する請求項16記載のエンジン制御装置。
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