JP2004003094A - クッション材 - Google Patents

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Abstract

【課題】就寝時や座ったときに音発生の少ない立体編物からなるクッション材を提供する。
【解決手段】少なくとも表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物からなるクッション材であって、該立体編物の圧縮時の音の発生レベルが音発生測定方法により、63デシベル以下であることを特徴とするクッション材。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、就寝時や座ったとき等の音発生レベルの低い立体編物からなるクッション材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発泡ウレタンを用いたクッション材が乗物用シートや家具等のシート材ならびに座布団や寝具材等に一般的に使用されてきており、ウレタンを使用しない立体編物をクッション材として使用することも各種文献に開示されている。
例えば、特許文献1には、立体編物(特許文献1中では三層構造立体布と表現されている)と布、不織布等の裏打ち材と中わた繊維、裏布を積層し、これらを一体的にキルトし、さらに、外周をヘムにより縁縫いしたクッション材が開示され、この製品を夏季は立体編物が上部、即ち就寝時人体と接触する側にして使用すれば、快眠が得られるとされている。
【0003】
【特許文献1】
実公平6−22283号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、当該用途に使用される立体編物は多くの場合、体圧がかかった場合のクッション性を上げる為、立体編物を構成している連結糸には体圧を充分支えることのできる太さ、即ち、単糸繊度20dtex以上のモノフィラメントを使用している場合が多い。この為、実際に立体編物を使用した寝具材を使用して就寝する場合、体重の負荷によりこの連結糸のモノフィラメントが変形してモノフィラメントどうしの擦れ、並びに立体編物と表皮材の擦れ、並びに立体編物と他のクッション素材による擦れ等によって寝返り等の身体を動かす動作でキシミ音が発生し、うるさく、快眠の妨げとなっていた。
また、家具のソファー材や自動車用シート材として使用した場合においても同様に、身体を動かすたびにキシミ音が発生して、うるさく、不快感を誘うものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、立体編物の優れた通気性を阻害することなく、立体編物からなるクッション材の該立体編物の圧縮時の音発生レベルを63dB以下とすることにより、キシミ音の低減をはかり、快適な睡眠並びに快適な座り心地が得られることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1は
少なくとも表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物からなるクッション材であって、該立体編物の圧縮時の音の発生レベルが音発生測定方法により、63デシベル以下であることを特徴とするクッション材である。
また本発明の第2は
少なくとも表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物からなるクッション材であって、該立体編物の表面にシリコーン油剤が固形分で0.01〜5wt%付着しており、該立体編物の圧縮時の音の発生レベルが音発生測定方法により、63デシベル以下であることを特徴とするクッション材である。
また本発明の第3は
少なくとも表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物からなるクッション材であって、該立体編物の表面に単糸繊度が0.1dtex〜10dtexの繊維がフロッキー加工により付着しており、該立体編物の圧縮時の音の発生レベルが音発生測定方法により、63デシベル以下であることを特徴とするクッション材である。
【0006】
本発明における立体編物からなるクッション材とは、具体的には、例えば、
▲1▼少なくとも表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物(以下、単に立体編物ということがある)の一枚もしくは複数枚
からなるクッション材、
▲2▼立体編物の一枚もしくは複数枚と表皮材(表地材及び/又は裏地材)からなるクッション材、
▲3▼立体編物の一枚もしくは複数枚と他のクッション素材からなるクッション材、▲4▼立体編物の一枚もしくは複数枚と表皮材(表地材及び/又は裏地材)と他のクッション素材からなるクッション材、
を意味する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明は、立体編物からなるクッション材において、該立体編物の圧縮時の音の発生レベルが音発生測定方法により、圧縮時の音発生レベルが63dB以下のクッション材である。
圧縮時の音発生レベルが63dB以下のクッション材とするには、例えば、
(1)該立体編物の連結糸を、(A)20dtexから1500dtexの範囲からなるのモノフィラメントと、(B)該モノフィラメントと総繊度が同等もしくは同等以下のマルチフィラメント、嵩高加工糸、短繊維紡績糸の群から選択された1以上とから構成する、または、
(2)圧縮時の音発生レベルが63dB超の立体編物、或いは上記(1)の立体編物の表面にシリコーン油剤を固形分で0.01〜5wt%付着させる、または、
(3)圧縮時の音発生レベルが63dB超の立体編物、或いは上記(1)の立体編物の表面に単糸繊度が0.1〜10dtexの繊維をフロッキー加工により付着させる、
等の手段により達成される。
【0008】
本発明のクッション材に供する立体編物は2列の針列を有するダブルラッシェル機、ダブル丸編機等で編成できる。表裏編地はメッシュ編地、マーギゼット編地等複数の開口部を有する編地にしてさらに通気性、透水性を向上させてもよい。又、表裏編地は同じ編組織であってもよく、異なる組織であってもよい。
編機のゲージは特に限定するものではないが、適度なクッション性を得るためには4ゲージ/2.54cmから24ゲージ/2.54cmが好ましい。
4ゲージ/2.54cm以下では、編目が大きくなりすぎて充分なクション性が得られず、また、24ゲージ/2.54cmを超えるゲージでは、クッション性発現させるための太いモノフィラメントの編み込みが難しくなる。
【0009】
表裏編面に使用する繊維の種類は特に限定するものではなく、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリルニトリル系等の合成繊維やキュプラ、レーヨン等の再生セルロース繊維、さらにはウール、木綿といった天然繊維であってもよいが、速乾性に富んだ合成繊維が好ましく、それらの繊維に吸水性や速乾性等の機能を付与したものであればさらに好ましい。また、繊維の断面形状は、丸型、三角、L型、T型、Y型、W型、四つ葉型、八つ葉型、偏平、ドッグボーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形なものでもよい。
該立体編物に供する連結糸のモノフィラメントは、特に種類を限定するものではないが、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリルニトリル系等の合成繊維がクッション性の観点で好ましく、また、その繊度は20dtexから1500dtexが好ましい。繊度が20dtex未満ではクッション性が劣る場合があり、1500dtex以上では、編み立て性が劣ることがある。
【0010】
表裏編面に使用する糸はマルチフィラメント、モノフィラメントを問わないが、その総繊度は、好ましくは、50dtexから3000dtexがよい。50dtex未満では、強度的に弱くなり、商品にした時の耐久性に問題があり、3000dtexを超える繊度では編み立て性が困難になる。
また、例えば立体編物として、連結糸にモノフィラメントとマルチフィラメントを併用する場合のマルチフィラメントは、種類は特に限定するものではなく、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリルニトリル系等の合成繊維やキュプラ、レーヨン等の再生セルロース繊維、さらにはウール、木綿といった天然繊維であってもよいが、総繊度は同時に編み立てをするモノフィラメントの繊度と同等以下にするのが好ましい。マルチフィラメントの総繊度がモノフィラメントの繊度を超える場合、立体編物の重量が重くなり、取り扱い性が悪く、糸量増加によるコストアップにもなることがある。
【0011】
該立体編物の密度については、表裏ならびに連結糸に使用する糸の繊度、種類に応じて適宜選定すればよい。
立体編物の厚みは、2mmから40mmが好ましく、2mm未満では立体編物本来のクッション製が劣り、40mmを超える場合、編み立て時の編機の釜間を40mm以上とする必要があり、生産性が劣り、コストアップの要因となる。
上記連結糸又は表裏編面に用いるマルチフィラメント、嵩高加工糸、短繊維紡績糸の夫々の単糸繊度は0.1dtexから10dtex以下が好ましい。単糸繊度が0.1dtex未満では、編み立て時のフィラメント切れが発生し易く、編み立て効率が著しく低下し、10dtexを超えるとフイラメントの絶対数が減少してキシミ音の充分な低減効果が得られないことがある。
更に、マルチフィラメントとしては仮撚加工等の嵩高性を付与したものを使用することで、キシミ音の緩衝効果が発揮され、さらにキシミ音が減少することになり好ましい。
また、本発明において用いるシリコーン系油剤としてはストレート系、溶剤系、エマルジョン系のいずれであってもよく、使用する用途、加工性によって適宜選択すればよい。
【0012】
また、シリコーン系油剤のタイプとしては、特に限定するものではなく、ジメチルポリシロキサンやアルキルアラルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アミノ変性シリコーン(末端反応型、末端非反応型)等の変性タイプ品やこれらの複合タイプであってもよい。
さらには、これらのシリコーン系油剤に各種界面活性剤等を添加して滑り感を増加させたものや、それとは逆に高分子増粘剤を添加したものであってもよい。この場合でもシリコーン系油剤の付着量は立体編物に対して0.01wt%から5.0wt%以下の範囲内であることが好ましい。
シリコーン系油剤の付着量が立体編物に対して、0.01wt%未満では立体編物に使用されている繊維素材の表面を充分に覆うことができないため、キシミ音の減少が充分でなく、逆に5.0wt%を超える場合では、立体編物の表面にベタツキ感が残り、他のクッション材や表皮材にシリコーン油剤が移行し、不快感を伴うことになり、コスト面からも不利となる。
【0013】
エマルジョン系シリコーン系油剤を例にとり説明すると、シリコーン系油剤の付与は次のようにして行う。
まず、立体編物をコース列方向に100〜600mm、ウエール列方向に100〜600mmの大きさにカットしたのち、エマルジョン系シリコーン系油剤の希釈液中に浸漬する。このときのカットする大きさは使用するクッション材の大きさによるため、幅、長さとも処理できる範囲であればいくらでも良い。幅は使用する乾燥機のサイズに依存するが、10〜400cmが可能である。浸漬時間は0.1〜100秒が好ましい。このとき、エマルジョン系シリコーン系油剤濃度は固形分換算で0.05〜30wt%、好ましくは0.1〜20%である。
次いでマングル絞り機にて、マングル圧を0.2〜1MPa、好ましくは0.3〜0.6MPaである。マングル絞り機の処理速度は1〜100m/分、好ましくは2〜10m/分である。
次いで循環型熱風乾燥機を用い、乾燥機内温度を好ましくは120〜200℃、より好ましくは150〜190℃にて好ましくは0.1〜10分、より好ましくは0.5〜2分乾燥させた後、乾燥機より取りだし、常温まで冷却する方法でよい。
シリコーン系油剤の付与量は後述する方法にて測定できる。
【0014】
また、本発明の好ましい実施の形態として、立体編物に電気植毛技術、すなわち、フロッキー加工を施すことにより、63デシベル以下の立体編物を得ることが出来る。フロッキー加工に用いる繊維の単糸繊度は、0.1〜10dtexの範囲内であることが好ましく、より好ましくは、単糸繊度1.0〜6.0dtexの範囲である。単糸繊度が0.1dtex以下では、圧縮時のキシミ音の緩衝効果が小さく、10dtexを超えると付着させる単糸の絶対数が減少してキシミ音の充分な低減効果が得られない。また、単糸長は特に限定するものではないが、フロッキー加工の加工性を考慮した場合は0.1〜5mm程度が好ましい。更に、フロッキー加工に用いる繊維に顔料を含有した繊維(原着繊維)を用いることにより、自由に立体編物に着色することが可能となる。
【0015】
以下、本発明を実施例で具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
1.立体編物の製造方法
(立体編物1) 5枚筬を装備した9ゲージ、釜間27mmのダブルラッシェル機を用い、中間に位置する筬(L3)から連結糸として980dtexのポリエチレンテレフタレート繊維モノフィラメント糸を供給し、編機前面に位置する二枚の筬(L1、L2)から表編地用糸として、280dtexのポリエチレンテレフタレートモノフィラメント糸を、編機背面に位置する二枚の筬(L4、L5)から裏編地用糸として、280dtexのポリエチレンテレフタレートモノフィラメント糸をいずれもガイドに1イン1アウトの配列で供給して、打ち込み9.4コース/2.5cmで、以下に示す編組織の表裏メッシュの立体編物を得た。該立体編物を70℃で精練後、幅出し熱セット(180℃)した。得られた立体編物の性量は、厚み17.0mm、11.1コース/2.5cm、5.4ウエール/2.5cmであった。
【0016】
Figure 2004003094
【0017】
(立体編物2)  6枚筬を装備した9ゲージ、釜間27mmのダブルラッシェル機を用い、中間に位置する筬(L3)から連結糸として980dtexのポリエチレンテレフタレート繊維モノフィラメント糸を、(L4)からは、280dtex/48fのポリエチレンテレフタレート繊維マルチフィラメントを供給し、編機前面に位置する二枚の筬(L1、L2)から表編地用糸として、280dtex/48fのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸を、編機背面に位置する二枚の筬(L5、L6)から裏編地用糸として、280dtexのポリエチレンテレフタレートモノフィラメント糸をいずれもガイドに1イン1アウトの配列で供給して、打ち込み9.4コース/2.5cmで、以下に示す編組織の表裏メッシュの立体編物を得た。該立体編物を70℃で精練後、幅出し熱セット(180℃)した。得られた立体編物の性量は、厚み17.0mm、11.1コース/2.5cm、5.4ウエール/2.5cmであった。
【0018】
Figure 2004003094
【0019】
(立体編物3) 立体編物2の(L4)の連結糸を560dtex/96fのポリエチレンテレフタレート繊維マルチフィラメントとした以外は立体編物2と同様の方法で編み立て、精練、幅出し、熱セットを実施した。得られた立体編物の性量は、厚み17.1mm、11.0コース/2.5cm、5.4ウエール/2.5cmであった。
(立体編物4) 立体編物2の(L4)の連結糸を167dtex/48fのポリエチレンテレフタレート繊維マルチフィラメント嵩高加工糸(仮撚加工糸)とした以外は立体編物2と同様の方法で編み立て、精練、幅出し、熱セットを実施した。得られた立体編物の性量は、厚み17.0mm、11.1コース/2.5cm、5.4ウエール/2.5cmであった。
【0020】
(立体編物5) 立体編物2の(L4)の連結糸を30綿番手(単糸1.6dtex)のポリエチレンテレフタレート繊維とした以外は立体編物2と同様の方法で編み立て、精練、幅出し、熱セットを実施した。得られた立体編物の性量は、厚み16.8mm、10.9コース/2.5cm、5.3ウエール/2.5cmであった。
(立体編物6) 立体編物1の(L3)の連結糸に980dtexのポリトリメチレンテレフタレート繊維モノフィラメントに、(L1、L2)の表編地用糸ならびに(L4、L5)の裏編地用糸に280dtexのポリトリメチレンテレフタレート繊維モノフィラメントとした以外は立体編物1と同様の方法で編み立て、精練、幅出し、熱セットを実施した。得られた立体編物の性量は、厚み16.8mm、11.2コース/2.5cm、5.3ウエール/2.5cmであった。
【0021】
2.シリコーン系油剤付着量の測定方法
シリコーン系油剤処理する前の単位面積あたりの重量A0 、処理後の重量A1 を測定し、下記式にて計算し、シリコーン系油剤の付着量を算出する。
シリコーン系油剤付着量(%)=〔(A1 −A0 )/A0 〕×100
処理サイズが大きい場合には処理後、単位面積(例えば 20cm平方である400cm2 )にクッション材を切断し、重量を測定し、その後シリコーン系油剤をほぼ溶解する溶剤で洗浄して、油剤分を落として、重量を測定、その結果をもとに常識から計算しても良い。
【0022】
3.音発生の測定方法
カスタム株式会社製「SOUND LEVEL METER」SL−1350にて、レンジをL、レスポンスをF、ファンクションをAとして下記要領で音発生レベルを測定した(図4参照)。
スチールキャスター(W400×L600×H600)の上に幅180mm×長さ200mmにカットしたサンプルを固定し、鉄パイプ(外径3.3mmΦ×長さ130mm)でサンプルの上をコース列方向に、荷重を掌で厚みが約20%程度になる様に強く押し付けながら約140mm間を転がし、1往復させる。この時の転がし速度は約50cm/秒である。音発生測定機を予めサンプルから50mm離したところに固定しておき、往きの最大値音発生と復りの最大音発生値を読み取り、平均値を求めた。
尚、測定室内の音発生レベルは42dB(デシベル)であった。
【0023】
【実施例1】
まず、立体編物1の評価用サンプルを▲1▼反応性アミノ変性シリコーンのエマルジョン(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名 CT45E)、▲2▼ジメチルポリシロキサンのエマルジョン(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名 P2001)タイプ、▲3▼アルキル変性ポリシロキサンのエマルジョン(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名 R2100)タイプの3種類のシリコーン系油剤を使用して、それぞれの溶液濃度を0.1%、0.3%、1.5%、3.0%、5.0%、20.0%に調整した後、評価用サンプル作成方法に従って評価用サンプルを得た。
得られたサンプルのシリコーン系油剤付着量と音発生レベルを表1に示す。
これらのサンプルを用いて音発生を測定した結果、全てのサンプルで比較例1のサンプルに比べて、音発生レベルは5dB以上の大巾な低減を示し、音発生による不快感を減少させるものであった。
しかし、シリコーン系油剤の20%濃度品で加工したものは、ややベタつき感があった。
【0024】
【実施例2】
立体編物2をコース列方向に180mm、ウエール方向に200mmの大きさにカットし、音発生を測定した結果、音発生レベルは比較例1に比べて6dBの音発生低下となり、音発生による不快感を減少させるものであった。
さらに、評価用サンプルを反応性アミノ変性シリコーンのエマルジョンタイプのシリコーン系油剤(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名 CT45E)を使用して、それぞれの溶液濃度を0.1%、0.3%、1.5%、3.0%、5.0%に調整した後、評価用サンプル作成方法に従って評価用サンプルを得た。
得られたサンプルのシリコーン系油剤付着量と音発生レベルを表1に示す。
これらのサンプルを用いて音発生を測定した結果、全てのサンプルで比較例1のサンプルに比べて、音発生レベルは7dB以上の大巾な低減を示すものであり、音発生による不快感を大幅に減少させるものであった。
【0025】
【実施例3】
立体編物3をコース列方向に180mm、ウエール方向に200mmの大きさにカットし、音発生を測定した結果、音発生レベルは比較例1に比べて10dBの音発生低下となり、音発生による不快感を大幅に減少させるものであった。
さらに、評価用サンプルを反応性アミノ変性シリコーンのエマルジョンタイプのシリコーン系油剤(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名 CT45E)を使用して、溶液濃度を3.0%に調整した後、評価用サンプル作成方法に従って評価用サンプルを得た。
このサンプルを用いて音発生を測定した結果、表1に示すように比較例1のサンプルに比べて、音発生レベルは15dBの大巾な低減を示すものであり、音発生による不快感を大幅に減少させるものであった。
【0026】
【実施例4】
立体編物4をコース列方向に180mm、ウエール方向に200mmの大きさにカットし、音発生を測定した結果、音発生レベルは比較例1のものに比べて5dBの音発生低下となり、音発生による不快感を減少させるものであった。
さらに、立体編物4の評価用サンプルを反応性アミノ変性シリコーンのエマルジョンタイプのシリコーン系油剤(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名 CT45E)を使用して、溶液濃度を3.0%に調整した後、評価用サンプル作成方法に従って評価用サンプルを得た。
このサンプルを用いて音発生を測定した結果を表1に示すが、比較例1のサンプルに比べて、音発生レベルは12dBの大巾な低減を示すものであり、音発生による不快感を大幅に減少させるものであった。
【0027】
【実施例5】
立体編物5をコース列方向に180mm、ウエール方向に200mmの大きさにカットし、音発生を測定した結果、音発生レベルは比較例1のものに比べて5dBの音発生低下となり、音発生による不快感を減少させるものであった。
さらに、立体編物5の評価用サンプルを反応性アミノ変性シリコーンのエマルジョンタイプのシリコーン系油剤(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名 CT45E)を使用して、溶液濃度を3.0%に調整した後、評価用サンプル作成方法に従って評価用サンプルを得た。
このサンプルを用いて音発生を測定した結果を表1に示すが、比較例1のサンプルに比べて、音発生レベルは8dBの低減を示すものであり、音発生による不快感を減少させるものであった。
【0028】
【実施例6】
立体編物6の評価用サンプルを反応性アミノ変性シリコーンのエマルジョンタイプのシリコーン系油剤(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名 CT45E)を使用して、溶液濃度を3.0%に調整した後、評価用サンプル作成方法に従って評価用サンプルを得た。
このサンプルを用いて音発生を測定した結果を表1に示すが、比較例2のサンプルに比べて、音発生レベルは7dBの低減を示すものであり、音発生による不快感を減少させるものであった。
【0029】
【実施例7】
立体編物1にポリトリメチレンテレフタレート繊維の単糸繊度1.7dtexを2mm長にカットしたものを、フロッキー加工により、立体編物1の表面並びに連結糸に充分付着させた。この試料をコース列方向に180mm、ウエール列方向に200mmの大きさにカットし、音発生の測定方法に従って、音発生を測定した結果、表1に示すように比較例1のサンプルに比べて、音発生レベルは18dBの大幅な低減を示すものであり、音発生による不快感を大幅に減少させるものであった。
【0030】
【比較例1】
立体編物1をコース列方向に180mm、ウエール方向に200mmの大きさにカットし、音発生を測定した結果を表1に示すが、音発生レベルは68dBと非常に高いものであり、音発生による不快感を感じるものであった。
【比較例2】
立体編物6をコース列方向に180mm、ウエール列方向に200mmの大きさにカットし、音発生を測定した結果、音発生レベルは68dBと比較例1と同レベルであり、音発生による不快感を感じるものであった。
【0031】
【表1】
Figure 2004003094
【0032】
【発明の効果】
本発明のクッション材は、音発生レベルを63dB以下とすることで、快適性に優れた寝具材ならびにベッドパット、乗物用シート等が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクッション材に使用する立体編物の一例の表編地正面の模式図である。
【図2】本発明のクッション材に使用する立体編物2のウエール列(A− A’)の断面の連結糸を直線と仮定した時の拡大模式図である。
【図3】本発明のクッション材に使用する立体編物の他の一例のウエール列(A− A’)の断面の連結糸を直線と仮定した時の拡大模式図であり、連結糸にモノフィラメントとマルチフィラメントを同一ウエール列に編み込んだ例である。
【図4】音発生レベルの測定時の位置関係を図示する。
【符号の説明】
1 …立体編物
2 …立体編物の表地布帛
3 …立体編物の裏地布帛
4 …連結糸a(モノフィラメント)
4’…連結糸b(マルチフィラメント)
5 …スチールキャスター
6 …音量測定センサー
7 …鉄パイプ
8 …テストサンプル

Claims (3)

  1. 少なくとも表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物からなるクッション材であって、該立体編物の圧縮時の音の発生レベルが音発生測定方法により、63デシベル以下であることを特徴とするクッション材。
  2. 少なくとも表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物からなるクッション材であって、該立体編物の表面にシリコーン系油剤が固形分で0.01〜5wt%付着しており、該立体編物の圧縮時の音の発生レベルが音発生測定方法により、63デシベル以下であることを特徴とするクッション材。
  3. 少なくとも表裏編面を構成する糸と該表裏編面を連結する連結糸とから編成された立体編物からなるクッション材であって、該立体編物の表面に単糸繊度が0.1dtex〜10dtexの繊維がフロッキー加工により付着しており、該立体編物の圧縮時の音の発生レベルが音発生測定方法により、63デシベル以下であることを特徴とするクッション材。
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