JP3554996B2 - 頚椎カラー - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は頚椎カラーに関する。さらに詳しくは、立体的に構成された二重編地からなる頚椎カラーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、頸椎の保護、固定を目的として用いられる医療用サポーター、いわゆる頸椎カラーはその性質上、適度な硬さ、クッション性が不可欠であり、芯部に発泡密度の低いウレタンフォームが用いられてきた。その結果、通気性が悪く身体からの熱を蓄熱し、暑い、ムレるなどの不快感が避けられなかった。また、水分を含んだ場合乾燥させるのが難しいため、洗顔時、入浴時などには濡れないように気を配る必要など使いにくかった。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明は、前記問題点を解決し、適度な嵩高性、反撥力を有しながら通気性が向上した、使用者に暑い、ムレるなどの不快感を与えず、またその高い通気性により乾燥が容易であることから洗顔時、入浴時にもそのまま使用でき、また洗濯可能で衛生的な頚椎カラーを提供することを目的とする。
【0004】
本発明は、表裏二層の編地と該表裏二層の編地を連結する、単糸デニール15〜500デニールのモノフィラメントからなる連結糸から構成され、該連結糸が5平方センチ内の連結糸の本数をN(本/5cm 2 )とし、連結糸のデニールをD(g/9×10 5 cm)、連結糸の比重をρ(g/cm 3 )としたとき、二重編地5平方センチ中にある連結糸の総断面積(N・D/9×10 5 ・ρ)が0.05〜5.0cm 2 である二重編地が芯部に用いられ、該芯部を編地にて覆い縫製されていることを特徴とする頚椎カラー、である。本発明でいう表裏二層の編地と該表裏二層の編地を連結する連結糸から構成された二重編地とは、二列針床を有する経編機、または緯編機によって得られる二重編地で、連結糸によって一定間隔を開けて表裏の編地が連結された、厚みのある立体的に構成された編地をいう。
【0005】
本発明における二重編地の表裏の編地は、メッシュ状編地であることが好ましく、同一組織でも異なる組織のどちらでもよい。メッシュ状編地とは、メッシュ編地、チュール編地、マーキゼット編地等、複数の開孔部を有する編地のことをいい、この場合、その空間開放性からより通気性が向上し、速やかに熱、水分の移行を行うことができる。
【0006】
本発明における表裏二層の編地を連結する連結糸は、実質的に垂直に延びて表裏二層の編地の間隔を一定に保ち、二重編地に通気性を付与するのに必要な空間
を作ると同時に、適度な嵩高性、反撥力を与える役割を果たす。
連結糸の太さは、適度な弾力性や反発性、剛性を得るために単糸デニール15〜500デニールのものが好ましく、さらには50〜300デニールのものが好ましい。
【0007】
また、二重編地における連結糸は、特に、5平方センチ内の連結糸の本数をN(本/5cm2)とし、連結糸のデニールをD(g/9×105cm)、連結糸の比重をρ(g/cm3)としたとき、二重編地5平方センチの中にある連結糸の総断面積(N・D/9×105・ρ)は0.05〜5.0cm2が好ましく、0.1〜2.0cm2であるとさらに好ましい。0.1〜2.0cm2であると 弾力性、剛性並びに通気性に優れ、かつ、そのバランスにも優れておりギプス用 材料として最適なものとなる。0.05cm2未満では弾力性、剛性が、5.0 cm2を超えると通気性が低下する方向にある。
【0008】
連結糸は、表裏編地中にループ状の編み目を形成してもよく、表裏編地にタック状に引っかけた構造でもよく、要は表裏編地を結び付けておればよく、必要に応じて連結糸を傾斜して配置したり、X状に交叉して配置してもよい。
本発明で二重編地の表裏編地に使用する繊維は、特に限定するものではなく、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリルなどの合成繊維、キュプラ等の再生繊維、木綿、ウール等の天然繊維のいずれであってもよく、フイラメント、紡績糸のどちらであってもよいが、耐久性、乾燥スピードの面から合成繊維が好ましい。
【0009】
表裏二層の編地を連結する連結糸としては、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維を使用することができ、モノフィラメントが好ましい。本発明における二重編地に用いる繊維が、抗菌糸、耐熱糸であれば、通気性が高く乾燥が容易であり、頚椎カラーはリネンサプライが可能になる。
【0010】
二重編地は、編機によって製造したままで用いてもよいが、精練、染色、熱セットし、樹脂加工、抗菌加工等、その他の仕上加工の工程を通したものが好ましい。
本発明の頚椎カラーの製造は、二重編地を所望のサイズに裁断し、該二重編地を設計の高さ、厚みまで積層し芯部とする。積層は、二重編地を何層かに重ね、例えば、二重編地を複数枚重ね、1枚もしくは複数枚の二重編地を折り畳み、またはロール状に複数回巻いて、この積層したものを複数本重ねて芯部とする。
【0011】
なお、あらかじめ目的の高さ、厚みの二重編地を製造し、積層を行わず単独で芯部としてもよい。
頚椎カラーの両端には、芯部と同じく二重編地を積層した脱着部をもうけて頚椎カラーに成形し、形状が崩れないよう周囲または部分的に縫製等で固定する。固定する際、形状の固定、縫製を容易にするため、また肌に密着する面の風合を向上させるために、二重編地で形成された芯部を編地にて覆い縫製することが好ましい。
【0012】
覆い編地の組織、糸種は特に限定するものではなく、合成繊維、天然繊維、再生繊維等によって作られた丸編、経編、横編の各種組織の編地を用いることができる。覆い編地は、頚椎カラーの通気性、乾燥性の効果を高めるに、合成繊維のメッシュ調編地を用いるのが好ましい。
頚椎カラーは、芯部を、さらに該芯部と同等以上の硬さの二重編地で包むと嵩高性、反撥性をさらに向上させることもできる。また、芯部よりも柔らかいクッション性をもつ二重編地で包むと、表面のソフト感を増すことができる。
【0013】
【実施例】
以下、実施例により、本発明の頚椎カラーを詳細に説明する。
なお、頚椎カラーの評価は、複数の患者が、頚椎カラーを装着したまま、数日以上生活して、実用装着の性能を感覚で評価した。
【0014】
【実施例1】
頚椎カラーに使用する二重編地は、18ゲージの2列の針列を有するダブルラッセル機を使用して、図2に示す編目構造のものを編んだ。表裏のメッシュ編地3c、3dの二層を形成する繊維糸条に150d/32fのポリエステル繊維を使用し、また連結糸3eに180dのナイロンモノフィラメント繊維を使用して、厚さ4mm、目付け300g/m2の二重編地を作成した。
【0015】
二重編地は、表側のメッシュ編地3aおよび裏側のメッシュ編地3bと、これらを連結する連結糸3eによって形成されており、該連結糸3eは表側の編目3cと裏側の編目3dのそれぞれ全編目どうしを連結している。
二重編地を29cm×22cmに裁断した後、ロール状に3回巻き、これを3本積層し芯部とし、同じく2重編地を12cm×21cmに裁断した後、3つ折りとし脱着部とした。 ついで、芯部、脱着部を、さらに二重編地、ポリエステル100d/24fのトリコットメッシュ編地で包み、縫製して図1に示す頚椎カラーを製造した。
【0016】
得られた頚椎カラーは、適度な頚椎保護、固定効果を付与する嵩高性、反撥性を有しながら通気性に優れ、暑さ、ムレを感じず、涼しく爽やかな装着感が得らた。
また、頚椎カラーは、高い通気性により、洗顔、入浴、洗髪時に水や石鹸がかかっても水で洗い流し容易に乾燥させることができ、かつ頚椎カラー自体も洗濯することができた。
【0017】
また、本発明の頚椎カラーは、芯部の二重編地が、多本数のモノフィラメントにより応力を分散するため顔、肩の運動に対する頚椎カラーの追従性が向上し、例えば食事の咀嚼が容易であった。
【0018】
【比較例1】
従来のウレタンフォームを芯部とした頚椎カラーを装着し評価した結果、ムレる感じが甚だしく、装着感は不快であった。
【0019】
【発明の効果】
本発明の頚椎カラーは、従来のものに比べて、適度な頚椎保護、固定効果を付与する嵩高性、反撥性を有しながら通気性に優れ、暑さ、ムレを感じることがなく、快適な装着感を与える。
また、高い通気性により乾燥が容易であり、装着したまま洗顔、入浴することができる。また、本発明の頚椎カラーは洗濯も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の頚椎カラーの構造の一例を覆い編地の片面を縦に切り裂いて模式的に示す断面図
【図2】本発明の頚椎カラーの芯部に使用する二重編地の一例を示す編目構造図(連結糸の一部は省略)
【符号の説明】
1. … 頚椎カラー
2. … 二重編地をロール状に巻いた芯部
3. … 二重編地からなる覆い編地
3a.… 二重編地の表側のメッシュ編地
3b.… 二重編地の裏側のメッシュ編地
3c.… 二重編地の連結糸
3d.… 二重編地の表編目
3e.… 二重編地の裏編目
Claims (1)
- 表裏二層の編地と該表裏二層の編地を連結する、単糸デニール15〜500デニールのモノフィラメントからなる連結糸から構成され、該連結糸が5平方センチ内の連結糸の本数をN(本/5cm 2 )とし、連結糸のデニールをD(g/9×10 5 cm)、連結糸の比重をρ(g/cm 3 )としたとき、二重編地5平方センチ中にある連結糸の総断面積(N・D/9×10 5 ・ρ)が0.05〜5.0cm 2 である二重編地が芯部に用いられ、該芯部を編地にて覆い縫製されていることを特徴とする頚椎カラー。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP12512195A JP3554996B2 (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 頚椎カラー |
Publications (2)
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Families Citing this family (2)
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1995
- 1995-05-24 JP JP12512195A patent/JP3554996B2/ja not_active Expired - Fee Related
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