JP2004002531A - 活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬化性に優れるインクにもかかわらず、高温化での保存安定性に優れ、手に触れてもかぶれ等の問題を生じない安全性の高い活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク、及びそれを使ったインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】オニウム塩の複塩を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【選択図】 なし
【解決手段】オニウム塩の複塩を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク及びそれを使ったインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット型の画像形成装置が注目され、例えばパーソナルコンピューター用等として広く普及してきている。その中で、更に改善すべき問題点として挙がってきている事項に、被記録媒体に着弾後のインクの乾燥性(硬化性)がある。着弾後にインクがなかなか乾燥しないと、乾燥するまでに着弾したインク滴が拡がって画質を劣化させ、また画像形成後の被記録媒体を重ね合わせると問題を生じ高速で画像形成がしにくくなる。
【0003】
そこでインクジェット用インクの構成において、紫外線等の活性エネルギー線により硬化する組成物を含有させ、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクを造ることが盛んに検討されている。これにより、画像形成後のインクに活性エネルギー線を照射すれば、直ちに硬化し乾燥状態になるからである。
【0004】
活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物および記録方法としては、例えば、特開2000−186242号、特開2000−336295号、特表2001−512777号、特開2000−44857号、特開平10−250052号、特開平10−324836号、特開2001−220526号等に記載されている。
【0005】
しかしながら、これらに用いられるインクは活性エネルギー線による硬化性を向上させようとすると、高温下に長時間置かれた場合、その保存安定性が極めて悪く、インクがゲル化してしまい、使い物にならなくなる。また、これらのインクを直接手で触ったりすると、かぶれ等の問題が発生する場合があり、安全性にも懸念を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決するためになされた。
【0007】
即ち、本発明の目的は、硬化性に優れるインクにもかかわらず、高温化での保存安定性に優れ、手に触れてもかぶれ等の問題を生じない安全性の高い活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク、及びそれを使ったインクジェット記録方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討したところ、特定の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物が有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明の目的は、下記構成のいずれかを採ることにより達成される。
本発明は、硬化性に優れるインクにもかかわらず高温化での保存安定性に優れ、手に触れてもかぶれ等の問題を生じない安全性の高いインクを提供する。
【0010】
〔1〕 オニウム塩の複塩を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【0011】
〔2〕 ジアゾニウム、ヨードニウム、スルフォニウム、フォスフォニウム、アンモニウム塩の少なくとも一つから選ばれたオニウム塩を含有することを特徴とする〔1〕に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【0012】
〔3〕 チオピリリウム塩を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【0013】
〔4〕 チオピリリウム塩の複塩を含有することを特徴とする〔3〕に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【0014】
〔5〕 オニウム塩の複塩、チアピリリウム塩のいずれか一方を含有する活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクを被記録媒体に着弾後、活性光線を照射して、披記録媒体上にインク組成物を硬化定着することを特徴とするインクジェット記録方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0016】
活性エネルギ−線硬化型インクジェット用インク組成物
公知の活性エネルギ−線硬化型インクジェット用インク組成物が用いられる。
【0017】
本発明に用いることのできるインク組成物中の重合性化合物について説明する。
【0018】
重合性化合物は、ラジカル重合性化合物、例えば特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特願平7−231444号等の各号公報及び特願平7−231444号に記載されている光重合性組成物を用いた光硬化型材料と、カチオン重合系の光硬化性樹脂が知られており、最近では可視光以上の長波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性樹脂も例えば、特開平6−43633号、特開平8−324137号等に公開されている。
【0019】
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどの様なものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態をもつものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、又目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。
【0020】
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレン、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。
【0021】
具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられる。
【0022】
更に具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性ないし架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
【0023】
ラジカル重合性化合物の添加量は好ましくは1〜97質量%であり、より好ましくは30〜95質量%である。
【0024】
カチオン重合光硬化樹脂としては、カチオン重合により高分子化の起こるタイプ(主にエポキシタイプ)のエポキシタイプの紫外線硬化性プレポリマー、モノマーは、1分子内にエポキシ基を2個以上含有するプレポリマーを挙げることができる。このようなプレポリマーとしては、例えば、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物類及びエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げることができる。これらのプレポリマーは、その一種を単独で使用することもできるし、又その二種以上を混合して使用することもできる。
【0025】
カチオン重合系光硬化樹脂中に含有されるカチオン重合性化合物としては、他に例えば下記の(1)スチレン誘導体、(2)ビニルナフタレン誘導体、(3)ビニルエーテル類及び(4)N−ビニル化合物類を挙げることができる。
【0026】
(1)スチレン誘導体
例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−メチルスチレン等
(2)ビニルナフタレン誘導体
例えば、2−ビニルナフタレン、α−メチル−2−ビニルナフタレン、β−メチル−2−ビニルナフタレン、4−メチル−2−ビニルナフタレン、4−メトキシ−2−ビニルナフタレン等
(3)ビニルエーテル類
例えば、イソブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、p−メチルフェニルビニルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテル、α−メチルフェニルビニルエーテル、β−メチルイソブチルビニルエーテル、β−クロロイソブチルビニルエーテル等
(4)N−ビニル化合物類
例えばN−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルインドール、N−ビニルピロール、N−ビニルフェノチアジン、N−ビニルアセトアニリド、N−ビニルエチルアセトアミド、N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルフタルイミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミダゾール等
上記カチオン重合系光硬化樹脂のカチオン重合性組成物中の含有量は1〜97質量%が好ましく、より好ましくは30〜95質量%である。
【0027】
本発明のオニウム塩の複塩、チオピリリウム塩は、硬化反応を効率的に行うための光重合開始剤である。
【0028】
オニウム塩の複塩はジアゾニウム、ヨードニウム、スルフォニウム、フォスフォニウム、アンモニウム塩の複塩で、公知のジアゾニウム、ヨードニウム、スルフォニウム、フォスフォニウム、アンモニウム塩および複塩を用いて合成できる。
【0029】
本発明のオニウム塩の複塩合成に用いる好適なジアゾニウム、ヨ−ドニウム、スルフォニウム、フォスフォニウム、アンモニウム塩はオニウム化合物のB(C6F5)4−、PF6−、AsF6−、SbF6−、CF3SO3−塩を挙げることができる。対アニオンとしてボレート化合物をもつものが酸発生能力が高く好ましい。オニウム化合物の具体的な例を以下に示す。
【0030】
【化1】
【0031】
複塩としては、本発明のオニウム塩、チオピリリウム塩と複塩を形成するものなら特に制限は無いが、ルイス酸のアミン塩が好ましく用いられる。
【0032】
具体的には、三フッ化ホウ酸とモノエチルアミン、ピベリジン、アニリン、ブチルアミン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、イミダゾール、ジシアンジアミド、ヒドラジド、アミンイミド等のアミン化合物との塩があげられる。
【0033】
本発明の複塩を合成する一般的方法は以下の通りである。すなわち、オニウム塩、チオピリリウム塩をアセトニトリル、メタノール等の溶媒に熱溶解し、これに複塩を溶解したアセトニトリル、メタノール等の溶液を適下、還流を行い、冷却後析出した結晶を濾別する。
【0034】
ここで得られる複塩は不純物を含むため、アセトニトリル、メタノール等の有機溶媒から再結晶操作を繰り返したり、アセトニトリル、メタノール中で熱洗浄を行うこともできる。
【0035】
本発明で用いられるチオピリリウム塩は、一般式(II)で表される。
【0036】
【化2】
【0037】
上記式中、R4、R5、R6、R7、R8は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいハロアルキル基、置換基を有してもよいエチレニル基、置換基を有してもよいスチリル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、ニトロ基、置換基を有してもよいアミノ基、ヒドロキシ基、置換基を有してもよい複素環基より選ばれる基を示す。R4とR5、R5とR6、R6とR7、R7とR8は、それぞれ一体となって、芳香環または複素環を形成してもよい。
【0038】
また、Yは硫黄原子を示し、X−は、ハロゲン、BF4、PF6、AsF6、ClO4、SbF6、CF3SO3、CH3SO3またはCH3C6H4SO3を示す。
【0039】
具体的に、一般式(II)で示される化合物としては、2,4,6−トリフェニルチオピリリウム、2,4,6−トリス(4−メトキシフェニル)チオピリリウム、2,6−ジフェニル−4−(4−メトキシフェニル)チオピリリウム、4−(4−ブトキシフェニル)−2,6−ジフェニルチオピリリウム、2,6−ビス(4−メトキシフェニル)−4−フェニルチオピリリウム、4−(4−ジメチルアミノフェニル)−2,6−ジフェニルチオピリリウム、4−(2,4−ジクロロフェニル)−2,6−ジフェニルチオピリリウム、2,6−ジフェニル−4−(4−エチルフェニル)チオピリリウム、2,6−ビス(4−ブトキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)チオピリリウム、2−(4−エトキシフェニル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、2−(β,β−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ビニレン)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、2−(4−ジメチルアミノスチリル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、2−(3,4−ジエトキシスチリル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、2−(4−ジメチルアミノ−β−エチルスチリル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、4,6−ビス(4−ブチルフェニル)−2−(4−ニトロフェニル)チオピリリウム、2,6−ビス(4−メトキシフェニル)−4−メチルチオピリリウム、4,6−ビス(4−ジメチルアミノフェニル−β−メトキシスチリル)−2−ヒドロキシチオピリリウム、4−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロ−6−フェニルチオピリリウム、4,6−ビス(4−ジメチルアミノスチリル)−2−ニトロチオピリリウム、4,6−ビス(4−ブトキシスチリル)−2−アミノチオピリリウム、2−メトキシ−4−ナフチル−6−スチリルチオピリリウムなどのピリリウムまたはチオピリリウムの塩素塩、臭素塩、沃素塩、フルオロボレート塩、パークロレート塩、フルオロアンチモネート塩、フルオロホスホネート塩、フルオロアーセネート塩の他、「ケミッシュ・ベリヒテ(Chem.Ber)」、第2309〜2320ページ(1959年)記載、あるいは、「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)」第34巻、第2736〜2741ページ(1969年)記載、あるいは、「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)」第36巻、第600〜602ページ(1971年)記載の化合物を例示することができる。
【0040】
さらに、前記オニウム塩の複塩と同様にして、チオピリリウム塩の複塩も合成でき、好ましく用いられる。
【0041】
本発明においては、硬化反応をより効率的に行なうために、公知の光重合開始剤を添加して硬化させることもできる。光重合開始剤としては、分子内結合開裂型と分子内水素引き抜き型の2種に大別できる。
【0042】
分子内結合開裂型の光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノンの如きアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルの如きベンゾイン類;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドの如きアシルホスフィンオキシド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、などが挙げられる。
【0043】
一方、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンの如きチオキサントン系;ミヒラ−ケトン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノンの如きアミノベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、などが挙げられる。光重合開始剤を使用する場合の配合量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクの0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
【0044】
又、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクは、紫外線の照射により硬化するが、硬化反応をより効率的に行なうために、光増感剤を併用することもできる。
【0045】
そのような光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの如きアミン類、シアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等が挙げられ、更に欧州特許568,993号、米国特許4,508,811号、同5,227,227号、特開2001−125255号、特開平11−271969号等に記載の化合物も用いられる。光増感剤を使用する場合の配合量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクの0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
【0046】
本発明の組成物には、着色剤のほか、さらに性能改良のため、本来の特性を変えない範囲で、シランカツプリング剤、重合禁止剤、レベリング剤等の材料を添加することもできる。
【0047】
着色剤としては、例えばフタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、ジオキサンジン系、ジケトピロロピロール系等の各種の有彩色有機顔料、カーボンブラック、チタンホワイト、シリカ、マイカ、酸化亜鉛等の無機顔料等が挙げられる。
【0048】
シランカツプリング剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。重合禁止剤としては、メトキノン、メチル・ハイドロキノン、ベンゾキノン等が挙げられる。又、レベリング剤としては、モダフロー(モンサント社製;登録商標)、FC−430(3M社製)等が挙げられる。
【0049】
これらの各種添加剤の使用量としては、それぞれ、組成物全体の0〜20質量%の範囲が好ましい。
【0050】
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクを得るには、上記した各成分を混合すればよく、混合の順序や方法は特に限定されない。
【0051】
このように混合されたインクの物理的特性として、50℃における粘度が5〜30mPa・sである活性光線硬化性インクジェットインクが好ましく用いられる。
【0052】
又、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクには、必要に応じて溶剤を含有させることができる。例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの如きケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルの如き酢酸エステル類、ベンゼン、トルエン、キシレンの如き芳香族炭化水素、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジメチルエーテルの如きアルコール類、水などその他の一般によく用いられる有機溶剤によって本発明の活性エネルギー線硬型インクジェット用インクを希釈して使用することも可能である。
【0053】
インクジェット記録方法
本発明のインクジェット記録方法は、上記のように調製した活性光線硬化性インクジェット用インクを用いて非記録媒体に印字を行うもので、良好な画質、良好な印字を得ることができる。
【0054】
インクジェット記録法はインクの微小液滴をノズルから噴射させて、それを紙などの被記録媒体面に付着させ印字または画像の記録を行うものである。いろいろなインクジェット記録法が提案されており、コンティニアス法と呼ばれる方法は例えばUSP3,298,030およびUSP3,596,275に開示されている。またドロップオンデマンド法では、ピエゾ素子の変形をインク噴射の駆動力に応用したものが例えばUSP3,946,398に開示されている。また熱エネルギーを利用してインク滴を噴射するインクジエツト記録法は例えぱUSP4,251,824に開示されている。
【0055】
本発明によるインクジェット記録方法にあっては、インクを被記録媒体付着させた後に、光照射を行う。照射された光によってインクは重合反応を開始して被記録媒体に固着する。
【0056】
本発明の光照射に用いられる光源としては、波長180〜500nmの紫外線又は可視光線を発生する光源が有効である。例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、太陽光が挙げられる。
【0057】
本発明の好ましい態様によれば、紫外線照射を行う場合、インクの吸収波長におけるピーク照度が1〜500mW/cm2である光源が用いられる。かかる光源で十分な硬化反応を行うことができるため、比較的安価で、小型の紫外線照射装置を用いることができ、コスト的にも有利である。
【0058】
本発明に用いられる被記録媒体はアルミニウム、鉄、銅の如き金属、塩化ビニル、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチック、ガラスの如きセラミックス、木材、紙、印刷紙、繊維などである。本発明の好ましい被記録媒体としては、インクが印字媒体に吸収しない非吸収性メディアである。
【0059】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されるわけではない。
【0060】
合成化合物1〜6
光重合開始剤を作製するため表1に記載の各オニウム塩0.1モルをアセトニトリル:メタノール=8:2の混合溶媒に加熱溶解し、撹拌下に三フッ化ホウ酸エチルアミン塩0.1モルを溶解したアセトニトリルの溶液を適下、還流を行い、冷却後析出した結晶を濾別した。
【0061】
得られた複塩をアセトニトリルとメタノールの混合溶媒から再結晶操作を繰り返し、目的の合成化合物1〜6を得た。
【0062】
【表1】
【0063】
実施例1〜6
下記のインク組成物を混合撹拌した後、得られた液体をフィルターでろ過しインクを得た。25℃での粘度は30〜32mPa・sであった。
【0064】
得られたインクをインクジェットプリンタPSASER860(PHASERPRINTING JAPAN社製)を部分的に改造して、50℃に加温したインクジェットヘッドから被記録媒体であるPET(ポリエチレンテレフタレート)上に射出して画像形成した。
【0065】
インク射出直後に300nmの強度が10MW/cm2の紫外線ランプを用いて照射し、被記録媒体上にインクの定着画像を作製した。また、作製したインクを55℃の環境下に一週間放置した後、25℃での粘度変化を測定した。
【0066】
結果は表2にまとめて示す。
比較例1〜5
実施例1〜5において、光重合開始剤の合成化合物1〜5に相当する複塩でない化合物を用いた以外は、実施例1〜5と同様に行い、表2に記載の結果を得た。
【0067】
実施例7
実施例6において、光重合開始剤の合成化合物6に相当する複塩でない化合物を用いた以外は、実施例6と同様に行い、表2に記載した結果を得た。
【0068】
硬化性
非記録媒体に着弾させた一定量(20μl)のインクに紫外線照射を行い、組成物の未硬化被膜が硬化してタックフリーとなる最低の紫外線照射エネルギー(mJ/cm2)より求めた。数値が小さいほど硬化性に優れる。
【0069】
保存安定性
55℃で一週間保存した場合のインクの粘度を25℃で測定し、作製当日に測定した結果と比較した。測定には振動式粘度計VISCOMATE VM−1G−MH(YAMAICHI.CO.LTD製)を用いた。
【0070】
皮膚刺激性の判定基準
○:皮膚に付着してもほとんど変化しない
△:皮膚に付着すると発赤する
×:皮膚に付着すると水泡できる
【0071】
【表2】
【0072】
本発明内の実施例1〜7は、いずれの特性も優れていることがわかる。
【0073】
【発明の効果】
本発明により、硬化性に優れるインクにもかかわらず、高温化での保存安定性に優れ、手に触れてもかぶれ等の問題を生じない安全性の高い活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク、及びそれを使ったインクジェット記録方法を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク及びそれを使ったインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット型の画像形成装置が注目され、例えばパーソナルコンピューター用等として広く普及してきている。その中で、更に改善すべき問題点として挙がってきている事項に、被記録媒体に着弾後のインクの乾燥性(硬化性)がある。着弾後にインクがなかなか乾燥しないと、乾燥するまでに着弾したインク滴が拡がって画質を劣化させ、また画像形成後の被記録媒体を重ね合わせると問題を生じ高速で画像形成がしにくくなる。
【0003】
そこでインクジェット用インクの構成において、紫外線等の活性エネルギー線により硬化する組成物を含有させ、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクを造ることが盛んに検討されている。これにより、画像形成後のインクに活性エネルギー線を照射すれば、直ちに硬化し乾燥状態になるからである。
【0004】
活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物および記録方法としては、例えば、特開2000−186242号、特開2000−336295号、特表2001−512777号、特開2000−44857号、特開平10−250052号、特開平10−324836号、特開2001−220526号等に記載されている。
【0005】
しかしながら、これらに用いられるインクは活性エネルギー線による硬化性を向上させようとすると、高温下に長時間置かれた場合、その保存安定性が極めて悪く、インクがゲル化してしまい、使い物にならなくなる。また、これらのインクを直接手で触ったりすると、かぶれ等の問題が発生する場合があり、安全性にも懸念を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決するためになされた。
【0007】
即ち、本発明の目的は、硬化性に優れるインクにもかかわらず、高温化での保存安定性に優れ、手に触れてもかぶれ等の問題を生じない安全性の高い活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク、及びそれを使ったインクジェット記録方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討したところ、特定の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物が有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明の目的は、下記構成のいずれかを採ることにより達成される。
本発明は、硬化性に優れるインクにもかかわらず高温化での保存安定性に優れ、手に触れてもかぶれ等の問題を生じない安全性の高いインクを提供する。
【0010】
〔1〕 オニウム塩の複塩を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【0011】
〔2〕 ジアゾニウム、ヨードニウム、スルフォニウム、フォスフォニウム、アンモニウム塩の少なくとも一つから選ばれたオニウム塩を含有することを特徴とする〔1〕に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【0012】
〔3〕 チオピリリウム塩を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【0013】
〔4〕 チオピリリウム塩の複塩を含有することを特徴とする〔3〕に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
【0014】
〔5〕 オニウム塩の複塩、チアピリリウム塩のいずれか一方を含有する活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクを被記録媒体に着弾後、活性光線を照射して、披記録媒体上にインク組成物を硬化定着することを特徴とするインクジェット記録方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0016】
活性エネルギ−線硬化型インクジェット用インク組成物
公知の活性エネルギ−線硬化型インクジェット用インク組成物が用いられる。
【0017】
本発明に用いることのできるインク組成物中の重合性化合物について説明する。
【0018】
重合性化合物は、ラジカル重合性化合物、例えば特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特願平7−231444号等の各号公報及び特願平7−231444号に記載されている光重合性組成物を用いた光硬化型材料と、カチオン重合系の光硬化性樹脂が知られており、最近では可視光以上の長波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性樹脂も例えば、特開平6−43633号、特開平8−324137号等に公開されている。
【0019】
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどの様なものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態をもつものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、又目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。
【0020】
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレン、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。
【0021】
具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられる。
【0022】
更に具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性ないし架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
【0023】
ラジカル重合性化合物の添加量は好ましくは1〜97質量%であり、より好ましくは30〜95質量%である。
【0024】
カチオン重合光硬化樹脂としては、カチオン重合により高分子化の起こるタイプ(主にエポキシタイプ)のエポキシタイプの紫外線硬化性プレポリマー、モノマーは、1分子内にエポキシ基を2個以上含有するプレポリマーを挙げることができる。このようなプレポリマーとしては、例えば、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物類及びエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げることができる。これらのプレポリマーは、その一種を単独で使用することもできるし、又その二種以上を混合して使用することもできる。
【0025】
カチオン重合系光硬化樹脂中に含有されるカチオン重合性化合物としては、他に例えば下記の(1)スチレン誘導体、(2)ビニルナフタレン誘導体、(3)ビニルエーテル類及び(4)N−ビニル化合物類を挙げることができる。
【0026】
(1)スチレン誘導体
例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−メチルスチレン等
(2)ビニルナフタレン誘導体
例えば、2−ビニルナフタレン、α−メチル−2−ビニルナフタレン、β−メチル−2−ビニルナフタレン、4−メチル−2−ビニルナフタレン、4−メトキシ−2−ビニルナフタレン等
(3)ビニルエーテル類
例えば、イソブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、p−メチルフェニルビニルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテル、α−メチルフェニルビニルエーテル、β−メチルイソブチルビニルエーテル、β−クロロイソブチルビニルエーテル等
(4)N−ビニル化合物類
例えばN−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルインドール、N−ビニルピロール、N−ビニルフェノチアジン、N−ビニルアセトアニリド、N−ビニルエチルアセトアミド、N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルフタルイミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミダゾール等
上記カチオン重合系光硬化樹脂のカチオン重合性組成物中の含有量は1〜97質量%が好ましく、より好ましくは30〜95質量%である。
【0027】
本発明のオニウム塩の複塩、チオピリリウム塩は、硬化反応を効率的に行うための光重合開始剤である。
【0028】
オニウム塩の複塩はジアゾニウム、ヨードニウム、スルフォニウム、フォスフォニウム、アンモニウム塩の複塩で、公知のジアゾニウム、ヨードニウム、スルフォニウム、フォスフォニウム、アンモニウム塩および複塩を用いて合成できる。
【0029】
本発明のオニウム塩の複塩合成に用いる好適なジアゾニウム、ヨ−ドニウム、スルフォニウム、フォスフォニウム、アンモニウム塩はオニウム化合物のB(C6F5)4−、PF6−、AsF6−、SbF6−、CF3SO3−塩を挙げることができる。対アニオンとしてボレート化合物をもつものが酸発生能力が高く好ましい。オニウム化合物の具体的な例を以下に示す。
【0030】
【化1】
【0031】
複塩としては、本発明のオニウム塩、チオピリリウム塩と複塩を形成するものなら特に制限は無いが、ルイス酸のアミン塩が好ましく用いられる。
【0032】
具体的には、三フッ化ホウ酸とモノエチルアミン、ピベリジン、アニリン、ブチルアミン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、イミダゾール、ジシアンジアミド、ヒドラジド、アミンイミド等のアミン化合物との塩があげられる。
【0033】
本発明の複塩を合成する一般的方法は以下の通りである。すなわち、オニウム塩、チオピリリウム塩をアセトニトリル、メタノール等の溶媒に熱溶解し、これに複塩を溶解したアセトニトリル、メタノール等の溶液を適下、還流を行い、冷却後析出した結晶を濾別する。
【0034】
ここで得られる複塩は不純物を含むため、アセトニトリル、メタノール等の有機溶媒から再結晶操作を繰り返したり、アセトニトリル、メタノール中で熱洗浄を行うこともできる。
【0035】
本発明で用いられるチオピリリウム塩は、一般式(II)で表される。
【0036】
【化2】
【0037】
上記式中、R4、R5、R6、R7、R8は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいハロアルキル基、置換基を有してもよいエチレニル基、置換基を有してもよいスチリル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、ニトロ基、置換基を有してもよいアミノ基、ヒドロキシ基、置換基を有してもよい複素環基より選ばれる基を示す。R4とR5、R5とR6、R6とR7、R7とR8は、それぞれ一体となって、芳香環または複素環を形成してもよい。
【0038】
また、Yは硫黄原子を示し、X−は、ハロゲン、BF4、PF6、AsF6、ClO4、SbF6、CF3SO3、CH3SO3またはCH3C6H4SO3を示す。
【0039】
具体的に、一般式(II)で示される化合物としては、2,4,6−トリフェニルチオピリリウム、2,4,6−トリス(4−メトキシフェニル)チオピリリウム、2,6−ジフェニル−4−(4−メトキシフェニル)チオピリリウム、4−(4−ブトキシフェニル)−2,6−ジフェニルチオピリリウム、2,6−ビス(4−メトキシフェニル)−4−フェニルチオピリリウム、4−(4−ジメチルアミノフェニル)−2,6−ジフェニルチオピリリウム、4−(2,4−ジクロロフェニル)−2,6−ジフェニルチオピリリウム、2,6−ジフェニル−4−(4−エチルフェニル)チオピリリウム、2,6−ビス(4−ブトキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)チオピリリウム、2−(4−エトキシフェニル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、2−(β,β−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ビニレン)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、2−(4−ジメチルアミノスチリル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、2−(3,4−ジエトキシスチリル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、2−(4−ジメチルアミノ−β−エチルスチリル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、4,6−ビス(4−ブチルフェニル)−2−(4−ニトロフェニル)チオピリリウム、2,6−ビス(4−メトキシフェニル)−4−メチルチオピリリウム、4,6−ビス(4−ジメチルアミノフェニル−β−メトキシスチリル)−2−ヒドロキシチオピリリウム、4−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロ−6−フェニルチオピリリウム、4,6−ビス(4−ジメチルアミノスチリル)−2−ニトロチオピリリウム、4,6−ビス(4−ブトキシスチリル)−2−アミノチオピリリウム、2−メトキシ−4−ナフチル−6−スチリルチオピリリウムなどのピリリウムまたはチオピリリウムの塩素塩、臭素塩、沃素塩、フルオロボレート塩、パークロレート塩、フルオロアンチモネート塩、フルオロホスホネート塩、フルオロアーセネート塩の他、「ケミッシュ・ベリヒテ(Chem.Ber)」、第2309〜2320ページ(1959年)記載、あるいは、「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)」第34巻、第2736〜2741ページ(1969年)記載、あるいは、「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)」第36巻、第600〜602ページ(1971年)記載の化合物を例示することができる。
【0040】
さらに、前記オニウム塩の複塩と同様にして、チオピリリウム塩の複塩も合成でき、好ましく用いられる。
【0041】
本発明においては、硬化反応をより効率的に行なうために、公知の光重合開始剤を添加して硬化させることもできる。光重合開始剤としては、分子内結合開裂型と分子内水素引き抜き型の2種に大別できる。
【0042】
分子内結合開裂型の光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノンの如きアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルの如きベンゾイン類;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドの如きアシルホスフィンオキシド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、などが挙げられる。
【0043】
一方、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンの如きチオキサントン系;ミヒラ−ケトン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノンの如きアミノベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、などが挙げられる。光重合開始剤を使用する場合の配合量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクの0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
【0044】
又、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクは、紫外線の照射により硬化するが、硬化反応をより効率的に行なうために、光増感剤を併用することもできる。
【0045】
そのような光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの如きアミン類、シアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等が挙げられ、更に欧州特許568,993号、米国特許4,508,811号、同5,227,227号、特開2001−125255号、特開平11−271969号等に記載の化合物も用いられる。光増感剤を使用する場合の配合量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクの0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
【0046】
本発明の組成物には、着色剤のほか、さらに性能改良のため、本来の特性を変えない範囲で、シランカツプリング剤、重合禁止剤、レベリング剤等の材料を添加することもできる。
【0047】
着色剤としては、例えばフタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、ジオキサンジン系、ジケトピロロピロール系等の各種の有彩色有機顔料、カーボンブラック、チタンホワイト、シリカ、マイカ、酸化亜鉛等の無機顔料等が挙げられる。
【0048】
シランカツプリング剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。重合禁止剤としては、メトキノン、メチル・ハイドロキノン、ベンゾキノン等が挙げられる。又、レベリング剤としては、モダフロー(モンサント社製;登録商標)、FC−430(3M社製)等が挙げられる。
【0049】
これらの各種添加剤の使用量としては、それぞれ、組成物全体の0〜20質量%の範囲が好ましい。
【0050】
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクを得るには、上記した各成分を混合すればよく、混合の順序や方法は特に限定されない。
【0051】
このように混合されたインクの物理的特性として、50℃における粘度が5〜30mPa・sである活性光線硬化性インクジェットインクが好ましく用いられる。
【0052】
又、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクには、必要に応じて溶剤を含有させることができる。例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの如きケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルの如き酢酸エステル類、ベンゼン、トルエン、キシレンの如き芳香族炭化水素、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジメチルエーテルの如きアルコール類、水などその他の一般によく用いられる有機溶剤によって本発明の活性エネルギー線硬型インクジェット用インクを希釈して使用することも可能である。
【0053】
インクジェット記録方法
本発明のインクジェット記録方法は、上記のように調製した活性光線硬化性インクジェット用インクを用いて非記録媒体に印字を行うもので、良好な画質、良好な印字を得ることができる。
【0054】
インクジェット記録法はインクの微小液滴をノズルから噴射させて、それを紙などの被記録媒体面に付着させ印字または画像の記録を行うものである。いろいろなインクジェット記録法が提案されており、コンティニアス法と呼ばれる方法は例えばUSP3,298,030およびUSP3,596,275に開示されている。またドロップオンデマンド法では、ピエゾ素子の変形をインク噴射の駆動力に応用したものが例えばUSP3,946,398に開示されている。また熱エネルギーを利用してインク滴を噴射するインクジエツト記録法は例えぱUSP4,251,824に開示されている。
【0055】
本発明によるインクジェット記録方法にあっては、インクを被記録媒体付着させた後に、光照射を行う。照射された光によってインクは重合反応を開始して被記録媒体に固着する。
【0056】
本発明の光照射に用いられる光源としては、波長180〜500nmの紫外線又は可視光線を発生する光源が有効である。例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、太陽光が挙げられる。
【0057】
本発明の好ましい態様によれば、紫外線照射を行う場合、インクの吸収波長におけるピーク照度が1〜500mW/cm2である光源が用いられる。かかる光源で十分な硬化反応を行うことができるため、比較的安価で、小型の紫外線照射装置を用いることができ、コスト的にも有利である。
【0058】
本発明に用いられる被記録媒体はアルミニウム、鉄、銅の如き金属、塩化ビニル、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチック、ガラスの如きセラミックス、木材、紙、印刷紙、繊維などである。本発明の好ましい被記録媒体としては、インクが印字媒体に吸収しない非吸収性メディアである。
【0059】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されるわけではない。
【0060】
合成化合物1〜6
光重合開始剤を作製するため表1に記載の各オニウム塩0.1モルをアセトニトリル:メタノール=8:2の混合溶媒に加熱溶解し、撹拌下に三フッ化ホウ酸エチルアミン塩0.1モルを溶解したアセトニトリルの溶液を適下、還流を行い、冷却後析出した結晶を濾別した。
【0061】
得られた複塩をアセトニトリルとメタノールの混合溶媒から再結晶操作を繰り返し、目的の合成化合物1〜6を得た。
【0062】
【表1】
【0063】
実施例1〜6
下記のインク組成物を混合撹拌した後、得られた液体をフィルターでろ過しインクを得た。25℃での粘度は30〜32mPa・sであった。
【0064】
得られたインクをインクジェットプリンタPSASER860(PHASERPRINTING JAPAN社製)を部分的に改造して、50℃に加温したインクジェットヘッドから被記録媒体であるPET(ポリエチレンテレフタレート)上に射出して画像形成した。
【0065】
インク射出直後に300nmの強度が10MW/cm2の紫外線ランプを用いて照射し、被記録媒体上にインクの定着画像を作製した。また、作製したインクを55℃の環境下に一週間放置した後、25℃での粘度変化を測定した。
【0066】
結果は表2にまとめて示す。
比較例1〜5
実施例1〜5において、光重合開始剤の合成化合物1〜5に相当する複塩でない化合物を用いた以外は、実施例1〜5と同様に行い、表2に記載の結果を得た。
【0067】
実施例7
実施例6において、光重合開始剤の合成化合物6に相当する複塩でない化合物を用いた以外は、実施例6と同様に行い、表2に記載した結果を得た。
【0068】
硬化性
非記録媒体に着弾させた一定量(20μl)のインクに紫外線照射を行い、組成物の未硬化被膜が硬化してタックフリーとなる最低の紫外線照射エネルギー(mJ/cm2)より求めた。数値が小さいほど硬化性に優れる。
【0069】
保存安定性
55℃で一週間保存した場合のインクの粘度を25℃で測定し、作製当日に測定した結果と比較した。測定には振動式粘度計VISCOMATE VM−1G−MH(YAMAICHI.CO.LTD製)を用いた。
【0070】
皮膚刺激性の判定基準
○:皮膚に付着してもほとんど変化しない
△:皮膚に付着すると発赤する
×:皮膚に付着すると水泡できる
【0071】
【表2】
【0072】
本発明内の実施例1〜7は、いずれの特性も優れていることがわかる。
【0073】
【発明の効果】
本発明により、硬化性に優れるインクにもかかわらず、高温化での保存安定性に優れ、手に触れてもかぶれ等の問題を生じない安全性の高い活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク、及びそれを使ったインクジェット記録方法を提供することができる。
Claims (5)
- オニウム塩の複塩を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
- ジアゾニウム、ヨードニウム、スルフォニウム、フォスフォニウム、アンモニウム塩の少なくとも一つから選ばれたオニウム塩を含有することを特徴とする請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
- チオピリリウム塩を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
- チオピリリウム塩の複塩を含有することを特徴とする請求項3に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
- オニウム塩の複塩、チアピリリウム塩のいずれか一方を含有する活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクを被記録媒体に着弾後、活性光線を照射して、披記録媒体上にインク組成物を硬化定着することを特徴とするインクジェット記録方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015077808A (ja) * | 2010-03-30 | 2015-04-23 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 |
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-
2002
- 2002-05-31 JP JP2002159432A patent/JP2004002531A/ja active Pending
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