JP2003313476A - 活性光線硬化型インクジェット用インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法 - Google Patents

活性光線硬化型インクジェット用インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法

Info

Publication number
JP2003313476A
JP2003313476A JP2002119152A JP2002119152A JP2003313476A JP 2003313476 A JP2003313476 A JP 2003313476A JP 2002119152 A JP2002119152 A JP 2002119152A JP 2002119152 A JP2002119152 A JP 2002119152A JP 2003313476 A JP2003313476 A JP 2003313476A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink composition
inkjet
ink
actinic ray
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002119152A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobumasa Sasa
信正 左々
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2002119152A priority Critical patent/JP2003313476A/ja
Publication of JP2003313476A publication Critical patent/JP2003313476A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、硬化性に優れると共に、高
温化での保存安定性に優れ、かつ手に触れてもかぶれ等
の問題を生じない安全性の高い活性光線硬化型インクジ
ェット用インク組成物とそれを用いたインクジェット記
録方法を提供することにある。 【解決手段】 インク中に、マイクロカプセルを含有す
ることを特徴とする活性光線硬化型インクジェット用イ
ンク組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性光線硬化型イ
ンクジェット用インク組成物とそれを用いたインクジェ
ット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録方式は簡便・
安価に画像を作成出来るため、写真、各種印刷、マーキ
ング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷
分野に応用されてきている。特に、微細なドットを出
射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性
等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色
性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、
銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となってい
る。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、記録
装置、インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されて
いる。
【0003】しかしながら、専用紙を必要とするインク
ジェットシステムは、記録媒体が制限されること、記録
媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異
なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試
みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワッ
クスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性
の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系イ
ンクジェット方式や、記録後紫外線(UV)光により架
橋させるUVインクジェット方式などである。
【0004】中でも、UVインクジェット方式は、ソル
ベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であ
り、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出
来る点で、近年注目されつつあり、例えば、活性光線硬
化型インクジェット用インク組成物およびその記録方法
としては、特開2000−186242、特開2000
−336295、特表2001−512777、特開2
000−44857、特開平10−250052号、特
開平10−324836号、特開2001−22052
6等に記載されている。しかしながら、これらに用いら
れるインクは、活性光線による硬化性を向上させようと
とした場合、高温下に長時間置かれた際の保存安定性が
極めて劣化し、またインク自身がゲル化してしまうた
め、実用上問題となるケースが多い。また、これらのイ
ンクを直接手で触ったりすると、かぶれ等の問題が発生
する場合があり、安全性に対する配慮が必要とされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、硬化性に優
れると共に、高温化での保存安定性に優れ、かつ手に触
れてもかぶれ等の問題を生じない安全性の高い活性光線
硬化型インクジェット用インク組成物とそれを用いたイ
ンクジェット記録方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0007】1.インク中に、マイクロカプセルを含有
することを特徴とする活性光線硬化型インクジェット用
インク組成物。
【0008】2.前記インク中に、光重合開始剤及び光
酸発生剤の少なくとも1つを含有することを特徴とする
前記1項に記載の活性光線硬化型インクジェット用イン
ク組成物。
【0009】3.前記インク中に、重合性化合物を含有
することを特徴とする前記1又は2項に記載の活性光線
硬化型インクジェット用インク組成物。
【0010】4.前記マイクロカプセル中に、光重合開
始剤及び重合性化合物の少なくとも1つを含有すること
を特徴とする前記1〜3項のいずれか1項に記載の活性
光線硬化型インクジェット用インク組成物。
【0011】5.前記マイクロカプセルが、熱又は活性
光線により内包する化合物を系外に放出することを特徴
とする前記1〜4項のいずれか1項に記載の活性光線硬
化型インクジェット用インク組成物。
【0012】6.前記マイクロカプセルが、熱又は活性
光線により、系外に存在する化合物をマイクロカプセル
中に内包することを特徴とする前記1〜4項のいずれか
1項に記載の活性光線硬化型インクジェット用インク組
成物。
【0013】7.前記マイクロカプセル中に、インク中
に発生した重合阻害物質を、熱によりクエンチする化合
物を含有することを特徴とする前記1〜6項のいずれか
1項に記載の活性光線硬化型インクジェット用インク組
成物。
【0014】8.前記1〜7項のいずれか1項に記載の
活性光線硬化型インクジェット用インク組成物を被記録
媒体に着弾した後、活性光線を照射して、披記録媒体上
にインク組成物を硬化定着することを特徴とするインク
ジェット記録方法。
【0015】本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意検討
を進めた結果、マイクロカプセルを用いた活性光線硬化
型インクジェット用インク組成物が有用であることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0016】以下、本発明の活性光線硬化型インクジェ
ット用インク組成物(以下、単にインク組成物ともい
う)の詳細について説明する。
【0017】はじめに、本発明で用いることのできるイ
ンク組成物中の重合性化合物について説明する。
【0018】本発明で用いることのできる重合性化合物
は、ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7
−159983号、特公平7−31399号、特開平8
−224982号、特開平10−863号、特願平7−
231444号等の各号公報に記載の化合物を挙げるこ
とができ、更に特願平7−231444号に記載されて
いる光重合性組成物を用いた光硬化型材料、カチオン重
合系の光硬化性樹脂が知られており、最近では可視光以
上の長波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性
樹脂、例えば、特開平6−43633号、特開平8−3
24137等にに記載の化合物を挙げることができる。
【0019】ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可
能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子
中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なく
とも1つ有する化合物であればどの様なものでもよく、
モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を有する
ものが含まれる。ラジカル重合性化合物は、1種のみ用
いてもよく、又目的とする特性を向上するため、任意の
比率で2種以上を併用してもよい。
【0020】ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合
を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイ
ン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、
ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレ
ン、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテ
ル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重
合性化合物が挙げられる。具体的には、2−エチルヘキ
シルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリ
レート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフ
ルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス
(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、エチレングリコールジア
クリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ト
リエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレン
グリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジ
アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレ
ート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールア
クリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシア
クリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタク
リレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタク
リレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールエタントリメタクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタ
クリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタク
リル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジア
リルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル
化合物の誘導体が挙げられ、更に具体的には、山下晋三
編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);
加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料
編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究
会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、
(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリ
エステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業
新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカ
ル重合性ないし架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリ
マーを用いることができる。
【0021】ラジカル重合性化合物の添加量は、インク
組成物に対し、好ましくは1〜97質量%であり、より
好ましくは30〜95質量%である。
【0022】カチオン重合光硬化樹脂としては、カチオ
ン重合により高分子化が起こるタイプ(主に、エポキシ
タイプ)の紫外線硬化性プレポリマー、モノマーは、1
分子内にエポキシ基を2個以上含有するプレポリマーを
挙げることができる。このようなプレポリマーとして
は、例えば、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸のポリ
グリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジ
ルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリ
グリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシ
ジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエ
ーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化
合物類及びエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げること
ができる。これらのプレポリマーは、その一種を単独で
使用することもできるし、又その二種以上を混合して使
用することもできる。
【0023】カチオン重合系光硬化樹脂中に含有される
カチオン重合性化合物としては、他に、例えば、下記の
(1)スチレン誘導体、(2)ビニルナフタレン誘導
体、(3)ビニルエーテル類及び(4)N−ビニル化合
物類を挙げることができる。
【0024】(1)スチレン誘導体 例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−
メチルスチレン等 (2)ビニルナフタレン誘導体 例えば、2−ビニルナフタレン、α−メチル−2−ビニ
ルナフタレン、β−メチル−2−ビニルナフタレン、4
−メチル−2−ビニルナフタレン、4−メトキシ−2−
ビニルナフタレン等 (3)ビニルエーテル類 例えば、イソブチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、フェニルビニルエーテル、p−メチルフェニルビ
ニルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテル、
α−メチルフェニルビニルエーテル、β−メチルイソブ
チルビニルエーテル、β−クロロイソブチルビニルエー
テル等 (4)N−ビニル化合物類 例えば、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルインドール、N−ビニルピロール、N−
ビニルフェノチアジン、N−ビニルアセトアニリド、N
−ビニルエチルアセトアミド、N−ビニルスクシンイミ
ド、N−ビニルフタルイミド、N−ビニルカプロラクタ
ム、N−ビニルイミダゾール等上記カチオン重合系光硬
化樹脂のカチオン重合性組成物中の含有量は、1〜97
質量%が好ましく、より好ましくは30〜95質量%で
ある。
【0025】請求項2に係る発明では、インク中に、光
重合開始剤及び光酸発生剤の少なくとも1つを含有する
ことが好ましい。
【0026】本発明においては、硬化反応をより効率的
に行なうために、公知の光重合開始剤を添加して硬化さ
せることが好ましい。光重合開始剤としては、分子内結
合開裂型と分子内水素引き抜き型の2種に大別できる。
【0027】分子内結合開裂型の光重合開始剤として
は、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベ
ンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−
ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシ
クロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モル
ホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オ
ン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルホリノフェニル)−ブタノンの如きアセトフェノン
系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテルの如きベンゾイン類;2,4,
6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシ
ドの如きアシルホスフィンオキシド系;ベンジル、メチ
ルフェニルグリオキシエステル、などが挙げられる。
【0028】一方、分子内水素引き抜き型の光重合開始
剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル
安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,
4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェ
ノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサル
ファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,
4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベン
ゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾ
フェノンの如きベンゾフェノン系;2−イソプロピルチ
オキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,
4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキ
サントンの如きチオキサントン系;ミヒラ−ケトン、
4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノンの如きアミノ
ベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリド
ン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンス
レンキノン、カンファーキノン、などが挙げられる。光
重合開始剤を使用する場合の配合量は、活性光線硬化性
組成物の0.01〜10.00質量%の範囲が好まし
い。
【0029】光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型
フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が
用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イ
メージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993
年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化
合物の例を以下に挙げる。
【0030】第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨ
ードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族
オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -
SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
【0031】本発明で用いることのできるオニウム化合
物の具体的な例を、以下に示す。
【0032】
【化1】
【0033】第2に、スルホン酸を発生するスルホン化
物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に
例示する。
【0034】
【化2】
【0035】第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロ
ゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合
物を例示する。
【0036】
【化3】
【0037】第4に、鉄アレン錯体を挙げることができ
る。
【0038】
【化4】
【0039】また、本発明のインク組成物は、紫外線の
照射により硬化するが、硬化反応をより効率的に行なう
ために、光増感剤を併用することもできる。そのような
光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メ
チルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミ
ン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチル
アミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イ
ソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4
−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4
−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの如きア
ミン類、シアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポ
ルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、
フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェ
ノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタ
ン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマ
リン、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリ
ル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロト
リアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツ
ール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等が挙げら
れ、更に、欧州特許第568,993号、米国特許第
4,508,811号、同第5,227,227号、特
開2001−125255、特開平11−271969
号等に記載の化合物も用いられる。光増感剤の使用量
は、活性光線硬化性組成物中0.01〜10.00質量
%の範囲が好ましい。
【0040】本発明のインク組成物には、さらに様々な
性能改良のため、本来の特性を変えない範囲で、例え
ば、着色剤、シランカツプリング剤、重合禁止剤、レベ
リング剤等の材料を添加することもできる。
【0041】着色剤としては、例えば、フタロシアニン
系、アゾ系、キナクリドン系、ジオキサンジン系、ジケ
トピロロピロール系等の各種の有彩色有機顔料、カーボ
ンブラック、チタンホワイト、シリカ、マイカ、酸化亜
鉛等の無機顔料等が挙げられる。
【0042】シランカツプリング剤としては、例えば、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙
げられる。
【0043】重合禁止剤としては、例えば、メトキノ
ン、メチル・ハイドロキノン、ベンゾキノン等が挙げら
れる。又、レベリング剤としては、例えば、モダフロー
(モンサント社製;登録商標)、FC−430(3M社
製)等が挙げられる。
【0044】これらの各種添加剤の使用量は、それぞ
れ、組成物の0を越えて20質量%の範囲が好ましい。
【0045】本発明の活性光線硬化型インクジェット用
インク組成物を得るには、上記した各成分を混合すれば
よく、混合の順序や方法は特に限定されない。
【0046】以上の様にして調製されたインク組成物の
物理的特性として、50℃における粘度が5〜30mP
a・sである活性光線硬化性インクジェットインク組成
物が好ましく用いられる。
【0047】また、本発明の活性光線硬化型インクジェ
ット用インク組成物には、必要に応じて溶剤を含有させ
ることができる。例えば、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトンの如きケトン類、酢酸エチル、酢酸ブ
チルの如き酢酸エステル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レンの如き芳香族炭化水素、エチレングリコールモノア
セテート、プロピレングリコールジメチルエーテルの如
きアルコール類、水などその他の一般によく用いられる
有機溶剤によって本発明の活性光線硬化性組成物を希釈
して使用することも可能である。
【0048】本発明の活性光線硬化型インクジェット用
インク組成物は、インク中にマイクロカプセルを含有す
ることが特徴である。
【0049】本発明に係るマイクロカプセルは、例え
ば、最新マイクロカプセル化技術(1987年12月2
1日発行、近藤 保 監修、株式会社総合技術センタ
ー)、光硬化技術(2000年3月発行、株式会社技術
情報協会編)、日本印刷学会誌(Vol.37、p.2
8、2000)等や特開平5−24362号、特開平5
−220384号、特開平6−192068号、特開平
7−304968号、特開平7−316261号、特開
平9−132524号、特開平11−188257号等
の公報に記載の公知の方法で調製することができる。
【0050】また、色材協会誌、72巻、第3号、p.
184(1999)に記載のリポソーム等もマイクロカ
プセルの一種として用いることができる。
【0051】請求項7に係る発明では、マイクロカプセ
ル中に、インク中に発生した重合阻害物質を、熱により
クエンチする化合物を含有することが好ましい。
【0052】本発明で用いることのできる熱によりイン
ク中に発生した重合阻害物質をクエンチする化合物とし
ては、重合阻害物質の種類により異なるが、発生種がラ
ジカルの場合は、ラジカルクエンチ剤としては、例え
ば、ヒンダードアミン系化合物、チオール、チオ酸、ジ
チオ酸、ホスフェート、チオホスフェート、ヒドロキノ
ン、p−メトキシフェノール、ジニトロベンゼン、p−
キノン、メチレンブルー、β−ナフトール、N−ニトロ
ソアミン、ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジ
ン、ホスフォン酸エステル、亜リン酸トリフェニル、N
−ニトロソ−シクロヘキシル−ヒドロキシアミンの塩、
とりわけアルカリ及びアルミニウム塩等が用いられる。
【0053】発生種が酸の場合は酸をクエンチできる、
例えば、脂肪族アミン、芳香族基を有するアミン、若し
くはピペリジン等の環状アミン系化合物、o−トリルチ
オ尿素等の尿素系化合物、ナトリウムジエチルチオホス
フェート若しくは芳香族スルフィン酸の可溶性塩等のイ
オウ化合物、N,N′−ジ置換−p−アミノベンゾニト
リル等のニトリル化合物、トリ−n−ブチルホスフィン
若しくはナトリウムジエチルジチオホスフィード等のリ
ン化合物、ミヒラーケトン、N−ニトロソヒドロキシル
アミン誘導体、オキサゾリジン化合物、テトラヒドロ−
1,3−オキサジン化合物、ホルムアルデヒド又はアセ
トアルデヒドとジアミンとの縮合物等の窒素化合物等が
使用できる。また、熱塩基発生剤として、例えば、加熱
により脱炭酸して分解する有機酸と塩基の塩、分子内求
核置換反応、ロッセン転位、ベックマン転位等の反応に
より分解してアミン類を放出する化合物や、加熱により
何らかの反応を起こして塩基を放出するものも好ましく
用いられる。具体的には、英国特許第998,949号
記載のトリクロロ酢酸の塩、米国特許第4,060,4
20号に記載のアルファースルホニル酢酸の塩、特開昭
59−157637号に記載のプロピール酸類の塩、2
−カルボキシカルボキサミド誘導体、特開昭59−16
8440号に記載の塩基成分に有機塩基の他にアルカリ
金属、アルカリ土類金属を用いた熱分解性酸との塩、特
開昭59−180537号に記載のロッセン転位を利用
したヒドロキサムカルバメート類、加熱によりニトリル
を生成する特開昭59−195237号に記載のアルド
キシムカルバメート類等が挙げられる。その他、英国特
許第998,945号、米国特許第3,220,846
号、英国特許第279,480号、特開昭50−226
25号、同61−32844号、同61−51139
号、同61−52638号、同61−51140号、同
61−53634号〜同61−53640号、同61−
55644号、同61−55645号等に記載の熱塩基
発生剤が有用である。更に具体的な例を挙げると、トリ
クロロ酢酸グアニジン、トリクロロ酢酸メチルグアニジ
ン、トリクロロ酢酸カリウム、フェニルスルホニル酢酸
グアニジン、p−クロロフェニルスルホニル酢酸グアニ
ジン、p−メタンスルホニルフェニルスルホニル酢酸グ
アニジン、フェニルプロピオール酸カリウム、フェニル
プロピオール酸グアニジン、フェニルプロピオール酸セ
シウム、p−クロロフェニルプロピオール酸グアニジ
ン、p−フェニレン−ビス−フェニルプロピオール酸グ
アニジン、フェニルスルホニル酢酸テトラメチルアンモ
ニウム、フェニルプロピオール酸テトラメチルアンモニ
ウムがある。上記の熱塩基発生剤は広い範囲で用いるこ
とができる。
【0054】請求項5に係る発明においては、マイクロ
カプセルが、熱又は活性光線により内包する化合物を系
外に放出することが好ましく、また請求項6に係る発明
では、マイクロカプセルが、熱又は活性光線により、系
外に存在する化合物をマイクロカプセル中に内包するこ
とが好ましい。
【0055】本発明において、マイクロカプセル中に光
重合開始剤、重合性化合物、熱によりインク中に発生し
た重合阻害物質をクエンチする化合物等をマイクロカプ
セル中に含有させ、マイクロカプセル中に内包した化合
物を、熱又は活性光線のエネルギーを付与することによ
り、系外に放出される、またはマイクロカプセルの系外
に存在する化合物を、熱又は活性光線のエネルギーを付
与することにより、マイクロカプセル中に内包させるも
のであり、それらの機能を有するマイクロカプセルの合
成方法の一例を以下に示すが、本発明はこれらの合成方
法に限定されるものではない。
【0056】〔マイクロカプセルの合成法〕 (合成例1)脂環式エポキシ化合物(セロキサイド20
21P、ダイセル化学工業製)100部を塩化メチレン
400部に溶解して、溶液を調製した。この溶液を常温
で撹拌速度700rpmで撹拌しながら、ポリビニルア
ルコール(ケン化度87モル%、重合度500)30部
を溶解した水600部を、4分割して1分間隔で添加し
てエマルジョン溶液を調製した。次いで、撹拌速度15
rpmで撹拌しながら50℃まで徐々に加熱し、2時間
かけて塩化メチレンを蒸発させ、微粒子の水分散物を調
製した。この分散物を放冷した後濾過し、水で洗浄して
得られた粉末を室温で24時間真空乾燥して、平均粒子
径2.5μmのマイクロカプセル化脂環式エポキシ化合
物を得た。
【0057】(合成例2)上記合成例1において、脂環
式エポキシ化合物にかえて、トリエチレングリコールジ
アクリレートを用いた以外は合成例1と同様にして、重
合性化合物を内包した平均粒子径2.7μmのマイクロ
カプセルを得た。
【0058】(合成例3)キシリレンジイソシアネート
3モルとトリメチロールプロパン1モルとの付加物10
0部、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロッ
クポリマー(HLB20、分子量1.3万)15部、酢
酸エチル35部およびベンゼン10部を、2−メチルイ
ミダゾール40部と共に50℃に加温して均一に溶解さ
せて油相を調製した。一方、蒸留水75部からなる水相
を別途調製し、同じ温度に加温した。この水相を上記調
製した油相に添加して、分散機(回転数:10000r
pm)にて50℃の加温下でW/O型の状態で2分間分
散した。その後、更に加温下で分散機(回転数:800
0rpm)にて蒸留水110部を加えてO/W型のエマ
ルジョン状態の分散液にし、これを環流管、攪拌機、滴
下ロートを供えた反応器に仕込んだ。一方、テトラエチ
レンペンタミン30部を含む水溶液130部を調製し、
これを上記反応器に備えた滴下ロート内に入れ、反応器
中の分散液に滴下して70℃で3時間重合反応を行い、
マイクロカプセルを調製した。このようにして、2−メ
チルイミダゾールを内包したポリウレアからなるシェル
構造のマイクロカプセルを製造した。次いで、遠心分離
機を用いてマイクロカプセルを取り出した(平均粒子径
0.8μm)。
【0059】(合成例4)上記合成例3において、2−
メチルイミダゾールに代えて、トリフェニルスルフォニ
ウムヘキサフルオロアンチモネートを用いた以外は合成
例3と同様に行い、光重合開始剤を内包した平均粒子径
1.2μmのマイクロカプセルを得た。
【0060】本発明のインクジェット記録方法は、上記
のように調製した活性光線硬化性インクジェット用イン
ク組成物を用いて、被記録媒体に印字を行うもので、こ
れにより、良好な画質を得ることができる。
【0061】本発明のインクジェット記録方法は、イン
クの微小液滴をノズルから噴射させて、それを紙などの
被記録媒体面に付着させて、印字または画像の記録を行
うものである。現在、種々のインクジェット記録方法が
提案されており、コンティニアス法と呼ばれる方法は、
例えば、米国特許第3,298,030号および同第
3,596,275号に開示されている。また、ドロッ
プオンデマンド法は、ピエゾ素子の変形をインク噴射の
駆動力に応用したものが、例えば、米国特許第3,94
6,398号に開示されている。また、熱エネルギーを
利用してインク滴を噴射するインクジエツト記録方法
が、例えば、米国特許第4,251,824号にそれぞ
れ開示されており、それらの方法を適宜選択して用いる
ことができる。
【0062】本発明のインクジェット記録方法において
は、本発明のインク組成物を被記録媒体上に射出した後
に、活性光線の照射を行う。照射された光によって、イ
ンク組成物は、重合反応を開始してインク組成物を印字
媒体に固着する。
【0063】本発明で用いることのできる活性光線の光
源としては、波長180〜500nmの紫外線又は可視
光線を発生する光源が有効である。例えば、低圧水銀ラ
ンプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハラ
イドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、
水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートア
ーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレ
ーザー、エキシマーレーザー、太陽光が挙げられる。
【0064】本発明において、紫外線による照射を行う
場合、インクの吸収波長におけるピーク照度が1〜50
0mw/cm2である光源が好ましい。かかる光源は、
十分な硬化反応を行うことができるため、比較的安価
で、小型の紫外線照射装置を用いることができ、コスト
的にも有利である。
【0065】本発明に用いられる被記録媒体は、アルミ
ニウム、鉄、銅の如き金属、塩化ビニル、アクリル、ポ
リカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリ
ロニトリルブタジエンスチレン共重合体、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのプラスチック、ガラスの如き
セラミックス、木材、紙、印刷紙、繊維などである。
【0066】本発明の好ましい被記録媒体としては、イ
ンクが印字媒体に吸収しない非吸収性メディアである。
【0067】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるも
のではない。
【0068】《インク組成物の調製》 (インク組成物1の調製:本発明)下記の各組成物を混
合、攪拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過して
インク組成物1を得た。25℃での粘度は40mPa・
sであった。
【0069】 着色材:CI pigment Blue 15:3(平均分散粒径: 100nm) 5質量部 重合性化合物:合成例1の脂環式エポキシ化合物内包マイクロカプセル 40質量部 オキセタン(OXT221、東亞合成製) 70質量部 光重合開始剤:ヨードニウム塩(IBPF、三和ケミカル製)2.5質量部 チオキサントン(DETX、日本化薬製) 1.0質量部 (インク組成物2:本発明)下記の各組成物を混合、攪
拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過してインク
組成物2を得た。25℃での粘度は30mPa・sであ
った。
【0070】 着色材:CI pigment Blue 15:3(平均分散粒径: 100nm) 5質量部 重合性化合物:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学製) 30質量部 オキセタン(OXT221、東亞合成製) 70質量部 光重合開始剤:ヨードニウム塩(IBPF、三和ケミカル製)2.5質量部 増感剤:チオキサントン(DETX、日本化薬製) 1.0質量部 合成例3の2−メチルイミダゾール内包マイクロカプセル 10質量部 (インク組成物3:本発明)下記の各組成物を混合、攪
拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過してインク
組成物3を得た。25℃での粘度は40mPa・sであ
った。
【0071】 着色材:CI pigment Blue 15:3(平均分散粒径: 100nm) 5質量部 合成例2のトリエチレングリコールジアクリレート内包マイクロカプセル 100質量部 フェノキシエチルアクリレート(POA、共栄社化学製) 20質量部 光重合開始剤:イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル ケトン、チバスペシャリティーケミカルズ社製) 2.5質量部 ルシリンTPO(モノアシルフォスフィンオキシド、BASF社製) 2.5質量部 (インク組成物4:本発明)下記の各組成物を混合、攪
拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過してインク
組成物4を得た。25℃での粘度は30mPa・sであ
った。
【0072】 着色材:CI pigment Blue 15:3(平均分散粒径: 100nm) 5質量部 重合性化合物:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学製) 30質量部 オキセタン(OXT221、東亞合成製) 70質量部 光重合開始剤:合成例4で調製した光重合開始剤内包マイクロカプセル 10質量部 増感剤:アントラセン 1.0質量部 (インク組成物5:比較例)下記の各組成物を混合、攪
拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過してインク
組成物5を得た。25℃での粘度は30mPa・sであ
った。
【0073】 着色材:CI pigment Blue 15:3(平均分散粒径: 100nm) 5質量部 重合性化合物:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学製) 30質量部 オキセタン(OXT221、東亞合成製) 70質量部 光重合開始剤:ヨードニウム塩(IBPF、三和ケミカル製)2.5質量部 チオキサントン(DETX、日本化薬製) 1.0質量部 (インク組成物6:比較例)下記の各組成物を混合、攪
拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過してインク
組成物6を得た。25℃での粘度は27mPa・sであ
った。
【0074】 着色材:CI pigment Blue 15:3(平均分散粒径: 100nm) 5質量部 重合性化合物:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学製) 30質量部 オキセタン(OXT221、東亞合成製) 70質量部 光重合開始剤:ヨードニウム塩(IBPF、三和ケミカル製)2.5質量部 増感剤:チオキサントン(DETX、日本化薬製) 1.0質量部 2−メチルイミダゾール 3.0質量部 (インク組成物7:比較例)下記の各組成物を混合、攪
拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過してインク
組成物7を得た。25℃での粘度は30mPa・sであ
った。
【0075】 着色材:CI pigment Blue 15:3(平均分散粒径: 100nm) 5質量部 重合性化合物:トリエチレングリコールジアクリレート 80質量部 フェノキシエチルアクリレート(POA、共栄社化学製) 20質量部 光重合開始剤:イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル ケトン、チバスペシャリティーケミカルズ社製) 2.5質量部 ルシリンTPO(モノアシルフォスフィンオキシド、BASF社製) 2.5質量部 (インク組成物8:比較例)下記の各組成物を混合、攪
拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過してインク
組成物8を得た。25℃での粘度は26mPa・sであ
った。
【0076】 着色材:CI pigment Blue 15:3(平均分散粒径: 100nm) 5質量部 重合性化合物:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学製) 30質量部 オキセタン(OXT221、東亞合成製) 70質量部 光重合開始剤:トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート 3.0質量部 増感剤:アントラセン 1.0質量部 《インク組成物及びインクジェット画像の評価》以上の
ようにして調製した各インク組成物の保存安定性、皮膚
刺激性及び硬化性の評価を行った。
【0077】(インク組成物の保存安定性の評価)上記
調製した各インク組成物を、ガラス瓶に入れ密封し、5
5℃の恒温槽で1週間保存した後、25℃における粘度
を振動式粘度計(VISCOMATE VM−1G−M
H、YAMAICHI.CO.LTD製)を用いて測定
した。
【0078】(皮膚刺激性の評価)上記調製した各イン
ク組成物を、所定量をラットの皮膚に塗布し、1週間後
の皮膚の状態を、下記の基準に則り判定して、皮膚刺激
性の評価を行った。
【0079】 ○:皮膚に付着させても、ほとんど変化が認められない △:皮膚に付着させると、僅かに発赤する ×:皮膚に付着すると、水泡できる (硬化性の評価)上記調製した各インク組成物を用い
て、下記の方法に従って、硬化性の評価を行った。
【0080】上記調製した各インク組成物を、インクジ
ェットプリンタPSASER860(PHASER P
RINTING JAPAN社製)を部分的に改造した
プリンターに装填し、表1に記載の温度に加温したイン
クジェットヘッドから記録媒体であるPETフィルム
(ポリエチレンテレフタレート)上に、20μlのイン
クを射出して画像形成した。次いで、インク射出直後に
365nmの波長で、強度が10Mw/cm2の紫外線
ランプを用いて照射エネルギー量(mJ/cm2)を変
化させ、印字したインク皮膜が硬化して、タックフリー
の状態になる最低照射エネルギー量(mJ/cm2)を
求め、これを硬化性の尺度とした。
【0081】以上により得られた各評価結果を表1に示
す。
【0082】
【表1】
【0083】表1より明らかなように、本発明に係る構
成からなるインク組成物1〜4は、比較例に対して、硬
化性が良好で、高温下で長時間保存しても粘度変動が極
めて小さく、かつ皮膚刺激性が全くなく安全性に優れて
いることが分かる。
【0084】
【発明の効果】本発明により、硬化性に優れると共に、
高温化での保存安定性に優れ、かつ手に触れてもかぶれ
等の問題を生じない安全性の高い活性光線硬化型インク
ジェット用インク組成物とそれを用いたインクジェット
記録方法を提供することができた。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク中に、マイクロカプセルを含有す
    ることを特徴とする活性光線硬化型インクジェット用イ
    ンク組成物。
  2. 【請求項2】 前記インク中に、光重合開始剤及び光酸
    発生剤の少なくとも1つを含有することを特徴とする請
    求項1に記載の活性光線硬化型インクジェット用インク
    組成物。
  3. 【請求項3】 前記インク中に、重合性化合物を含有す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の活性光線硬
    化型インクジェット用インク組成物。
  4. 【請求項4】 前記マイクロカプセル中に、光重合開始
    剤及び重合性化合物の少なくとも1つを含有することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性光
    線硬化型インクジェット用インク組成物。
  5. 【請求項5】 前記マイクロカプセルが、熱又は活性光
    線により内包する化合物を系外に放出することを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化
    型インクジェット用インク組成物。
  6. 【請求項6】 前記マイクロカプセルが、熱又は活性光
    線により、系外に存在する化合物をマイクロカプセル中
    に内包することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の活性光線硬化型インクジェット用インク組成
    物。
  7. 【請求項7】 前記マイクロカプセル中に、インク中に
    発生した重合阻害物質を、熱によりクエンチする化合物
    を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の活性光線硬化型インクジェット用インク組成
    物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の活
    性光線硬化型インクジェット用インク組成物を被記録媒
    体に着弾した後、活性光線を照射して、披記録媒体上に
    インク組成物を硬化定着することを特徴とするインクジ
    ェット記録方法。
JP2002119152A 2002-04-22 2002-04-22 活性光線硬化型インクジェット用インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法 Pending JP2003313476A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119152A JP2003313476A (ja) 2002-04-22 2002-04-22 活性光線硬化型インクジェット用インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119152A JP2003313476A (ja) 2002-04-22 2002-04-22 活性光線硬化型インクジェット用インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003313476A true JP2003313476A (ja) 2003-11-06

Family

ID=29535797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002119152A Pending JP2003313476A (ja) 2002-04-22 2002-04-22 活性光線硬化型インクジェット用インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003313476A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005194357A (ja) * 2004-01-06 2005-07-21 Konica Minolta Medical & Graphic Inc カチオン重合性組成物、放射線硬化型インクジェット用インクおよびカチオン重合性組成物の安定化方法
WO2007034714A1 (ja) * 2005-09-22 2007-03-29 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 活性光線硬化型インクジェットインクとそれを用いた画像形成方法
WO2007040220A1 (ja) * 2005-10-04 2007-04-12 Sakata Inx Corp. 光硬化型インクジェット印刷用インク組成物
JP2009531532A (ja) * 2006-03-27 2009-09-03 データカード・コーポレイシヨン 特性向上マイクロカプセル含有印刷インク
US7661807B2 (en) 2004-07-21 2010-02-16 Seiko Epson Corporation Ultraviolet rays emitter
US7850280B2 (en) 2005-07-08 2010-12-14 Seiko Epson Corporation Light irradiating apparatus, light irradiating process, and image recording process
JP2011057791A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Fujifilm Corp 水性インク組成物、インクセット、およびインクジェット画像形成方法
WO2015158752A1 (en) 2014-04-15 2015-10-22 Agfa Graphics Nv Aqueous resin based inkjet inks
WO2018047438A1 (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 富士フイルム株式会社 水分散物及びその製造方法、並びに画像形成方法
WO2019105867A1 (en) 2017-11-30 2019-06-06 Agfa Nv Aqueous pigment inkjet ink
JP2020032354A (ja) * 2018-08-29 2020-03-05 トッパン・フォームズ株式会社 マイクロカプセル剤の製造方法
EP4410909A1 (en) 2023-01-31 2024-08-07 Agfa Nv White inkjet ink composition

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005194357A (ja) * 2004-01-06 2005-07-21 Konica Minolta Medical & Graphic Inc カチオン重合性組成物、放射線硬化型インクジェット用インクおよびカチオン重合性組成物の安定化方法
US7661807B2 (en) 2004-07-21 2010-02-16 Seiko Epson Corporation Ultraviolet rays emitter
US7850280B2 (en) 2005-07-08 2010-12-14 Seiko Epson Corporation Light irradiating apparatus, light irradiating process, and image recording process
WO2007034714A1 (ja) * 2005-09-22 2007-03-29 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 活性光線硬化型インクジェットインクとそれを用いた画像形成方法
JPWO2007040220A1 (ja) * 2005-10-04 2009-04-16 サカタインクス株式会社 光硬化型インクジェット印刷用インク組成物
WO2007040220A1 (ja) * 2005-10-04 2007-04-12 Sakata Inx Corp. 光硬化型インクジェット印刷用インク組成物
JP2009531532A (ja) * 2006-03-27 2009-09-03 データカード・コーポレイシヨン 特性向上マイクロカプセル含有印刷インク
JP2011057791A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Fujifilm Corp 水性インク組成物、インクセット、およびインクジェット画像形成方法
US10119041B2 (en) 2014-04-15 2018-11-06 Agfa Nv UV curable inkjet inks
WO2015158752A1 (en) 2014-04-15 2015-10-22 Agfa Graphics Nv Aqueous resin based inkjet inks
WO2015158745A1 (en) 2014-04-15 2015-10-22 Agfa Graphics Nv Aqueous resin based inkjet inks
US9920211B2 (en) 2014-04-15 2018-03-20 Agfa Nv Aqueous resin based inkjet inks
US10005916B2 (en) 2014-04-15 2018-06-26 Agfa Nv Aqueous resin based inkjet inks
US10066113B2 (en) 2014-04-15 2018-09-04 Agfa Nv Aqueous resin based inkjet inks
WO2018047438A1 (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 富士フイルム株式会社 水分散物及びその製造方法、並びに画像形成方法
JPWO2018047438A1 (ja) * 2016-09-06 2019-02-28 富士フイルム株式会社 水分散物及びその製造方法、並びに画像形成方法
CN109689717A (zh) * 2016-09-06 2019-04-26 富士胶片株式会社 水分散物及其制造方法、以及图像形成方法
US10919017B2 (en) 2016-09-06 2021-02-16 Fujifilm Corporation Aqueous dispersion, method for manufacturing the same, and image forming method
WO2019105867A1 (en) 2017-11-30 2019-06-06 Agfa Nv Aqueous pigment inkjet ink
JP2020032354A (ja) * 2018-08-29 2020-03-05 トッパン・フォームズ株式会社 マイクロカプセル剤の製造方法
JP7080772B2 (ja) 2018-08-29 2022-06-06 トッパン・フォームズ株式会社 マイクロカプセル剤の製造方法
EP4410909A1 (en) 2023-01-31 2024-08-07 Agfa Nv White inkjet ink composition
WO2024160591A1 (en) 2023-01-31 2024-08-08 Agfa Nv White inkjet ink composition.

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2810996B1 (en) Ink, ink cartridge, ink jet recording device, ink jet ink printed matter, compound, and composition
EP1657286B1 (en) Radiation curable ink jet ink, comprising a polymerisation initiation sensitising dye
US9796862B2 (en) Active-energy-ray-curable composition, active-energy-ray-curable ink, ink stored container, ink ejecting device, method for forming image, and image
JP4600600B1 (ja) 新規オキシムエステル化合物およびそれを含んでなるラジカル重合開始剤および重合性組成物およびそれを用いたネガ型レジストおよびそれを用いた画像パターン形成方法
EP2053095B2 (en) Ink composition and inkjet recording method using the same
JP6212856B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型組成物、インクジェット記録用インク、(メタ)アクリル酸エステル
EP1767600B2 (en) Ink composition, ink jet recording method, method for producing planographic printing plate and planographic printing plate
JP2003313476A (ja) 活性光線硬化型インクジェット用インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法
JP2006213862A (ja) インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、平版印刷版の作製方法及び平版印刷版
JP5789879B2 (ja) インクジェット記録用インク組成物
JP2005178331A (ja) インク及びインクジェット記録方法
JP5286858B2 (ja) 光硬化型インクジェットインキ
JP2005060519A (ja) インクジェット用インク及びそれを用いた記録方法
US20070219292A1 (en) Ink set for ink-jet recording, polymerization method and image forming method
GB2397801A (en) Ink jet recording method
JP2003342499A (ja) 活性光線硬化性インクジェット用インク組成物及びインクジェット記録方法
JP2007224229A (ja) 放射線感応性組成物、インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、平版印刷版の製造方法、及び、平版印刷版
JP5929263B2 (ja) 重合性組成物、およびそれを用いた活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
JP2004244624A (ja) インクジェット記録方法
JP2005178330A (ja) インク及びインクジェット記録方法
EP1847576B1 (en) Ink composition, inkjet recording method, printed material, process for producing lithographic printing plate, and lithographic printing plate
JP6481441B2 (ja) 重合促進剤、及びそれを用いた重合性組成物
JP2004099649A (ja) 活性光線硬化型インクジェット用非水系インク組成物とその製造方法及びインクジェット記録方法
JP2004002531A (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク及びインクジェット記録方法
JP5549320B2 (ja) 光硬化型インクジェットインキ、および重合物の製造方法