JP2004001544A - 熱転写受像シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【構成】基材シートの少なくとも一方の面に染料受容層とその表面に離型層を形成することからなる熱転写受像シートの製造方法であって、前記離型層が触媒硬化型離型剤と硬化触媒とからなり、前記染料受容層の形成時に前記離型剤および前記硬化触媒のいずれか一方を染料受容層用塗工液に含有させ、染料受容層形成後に該染料受容層面に硬化触媒または離型剤のいずれか一方を塗布して前記離型層を形成する。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明は熱転写受像シートに関し、更に詳しくは、離型層の塗膜強度および熱転写シートとの離型性に優れた染料受容層を与える受容層組成物、該組成物を使用する熱転写受像シートの製造方法および該熱転写受像シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、種々の熱転写方法が公知であるが、それらの中で昇華性染料を記録材とし、これを紙やプラスチックフィルム等の基材シートに担持させて熱転写シートとし、染料受容層を設けた紙やプラスチックフィルム上に各種のフルカラー画像を形成する方法が提案されている。
【0003】
この場合には加熱手段としてプリンターのサーマルヘッドが使用され、極めて短時間の加熱によって3色または4色の多数の色ドットを熱転写受像シートに転移させ、該多色の色ドットにより原稿のフルカラー画像を再現するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記熱転写方法では、画像形成に際して、熱転写シートの染料層と熱転写受像シートの染料受容層とを対向させて重ね、サーマルヘッドで加熱して染料を染料受容層に移行させる方式であること、更に染料層および染料受容層共に熱可塑性樹脂で形成されていることから、熱転写時に両者が融着して剥離困難となったり、形成された画像が損なわれたりするという問題がある。
【0005】
この様な問題を解決する方法として、染料受容層に離型剤を添加して、離型剤を染料受容層表面にブリードアウトさせて離型層とする方法が提案されている。
【0006】
この様な方法において液状或いはワックス状離型剤を使用すると、これらの離型剤が他の物品を汚染したり、画像の変色等が生じるという問題があり、離型剤として反応硬化型離型剤を使用する方法が提案されている。
【0007】
この方法によれば、染料受容層の形成後、加熱処理して染料受容層に含まれていた離型剤を染料受容層の表面にブリードアウトさせて、染料受容層の表面に離型剤の架橋薄膜が形成されるが、その反応時間には長時間を要して生産性が低いと共に、その架橋被膜は塗膜強度が弱く、耐擦傷性等が不足する。また、反応性シリコーンの例として、特願平3−87424号明細書に記載のものがあるが、これはビニル基同士の反応であり、それらの反応性が低いという問題がある。
【0008】
さらに、受容層の表面に特定のシリコーン架橋被膜を形成した受像体が知られているが(特開昭62−116189号)、必ずしも満足のいくものではない。
【0009】
従って、本発明の目的は、離型剤の反応速度、離型層の塗膜強度および熱転写シートとの離型性に優れた染料受容層を与える受容層組成物、該組成物を使用する熱転写受像シートの製造方法および該熱転写受像シートを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。
【0011】
即ち、第1の本発明は、反応性シリコーンと反応触媒と反応抑制剤とを液媒体中に必須成分として含有することを特徴とする離型層用組成物、染料受容性樹脂と反応性シリコーンと反応触媒と反応抑制剤とを液媒体中に必須成分として含有することを特徴とする染料受容層用組成物、および、その組成物を使用する熱転写受像シートの製造方法である。
【0012】
染料受容層または離型層の形成に際し、反応性シリコーンと反応触媒と反応抑制剤とを液媒体中に必須成分として含有することを特徴とするインキを使用することによって塗工液の状態では離型剤の反応が十分に抑制され、染料受容層或は離型層の形成後の加熱処理時には反応速度が急激に上昇して、受像シートを生産性よく製造することができ、また、離型層の塗膜強度および熱転写シートの離型性に優れた染料受容層を有する熱転写受像シートを提供することができる。
【0013】
第2の本発明は、基材シートの少なくとも一方の面に染料受容層とその表面に離型層を形成することからなる熱転写受像シートの製造方法において、離型層が触媒硬化型離型剤と硬化触媒とからなり、染料受容層の形成時に上記離型剤および上記硬化触媒のいずれか一方を染料受容層用塗工液に含有させ、染料受容層形成後に該受容層面に硬化触媒または離型剤のいずれか一方を塗布して離型層を形成することを特徴とする熱転写受像シートの製造方法、および基材シートの少なくとも一方の面に染料受容層とその表面に離型層を形成することからなる熱転写受像シートの製造方法において、離型層が触媒硬化型離型剤と硬化触媒とからなり、染料受容層の形成後に上記離型剤を含む塗工液および上記硬化触媒を含む塗工液のいずれか一方を染料受容層表面に塗工し、然る後に硬化触媒を含む塗工液または離型剤を含む塗工液のいずれか一方を塗布して離型層を形成することを特徴とする熱転写受像シートの製造方法である。
【0014】
触媒硬化型離型剤と硬化触媒とからなる離型層を染料受容層面に形成するに当たり、離型剤と硬化触媒とを別々に使用することによって、離型層の塗膜強度や熱転写シートとの離型性に優れた染料受容層を有する熱転写受像シートを生産性良く製造することができる。
【0015】
なお、本発明の離型層用組成物、染料受容層用組成物、およびこれらの組成物を使用する熱転写受像シートの製造方法により得られる、該シートは、基材シートの少なくとも一方の面に染料受容層を形成してなる熱転写受像シートにおいて、該受容層内に付加重合性シリコーンおよびハイドロジェン変性シリコーンからなる離型剤混合物が添加されている熱転写受像シートとすることができる。さらに、別の態様として、基材シートの少なくとも一方の面に染料受容層を形成してなる熱転写受像シートにおいて、該受容層の表面に付加重合性シリコーンおよびハイドロジェン変性シリコーンからなる離型層が形成されている熱転写受像シートとすることもできる。これにより、離型剤として特定の反応性シリコーンの混合物を使用することによって、離型剤の反応速度、離型層の塗膜強度および熱転写シートの離型性に優れた染料受容層を有する熱転写受像シートを提供することができる。
【0016】
次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0017】
第1の発明
第1の本発明の目的は、塗工液の状態では離型剤の反応が十分に抑制され、染料受容層或は離型層の形成後の加熱処理時には反応速度が急激に上昇して、受像シートの生産性に優れ、離型層の塗膜強度および熱転写シートとの離型性に優れた染料受容層を与える受容層インキおよび離型層用インキおよび該インキを使用する熱転写受像シートの製造方法を提供することである。
【0018】
本発明の離型層用組成物は、反応性シリコーンと反応触媒と反応抑制剤とを液媒体中に必須成分として含有することを特徴としている。
【0019】
また、本発明の染料受容層用組成物は、染料受容性樹脂と反応性シリコーンと反応触媒と反応抑制剤とを液媒体中に必須成分として含有することを特徴としている。
【0020】
本発明で使用する好ましい反応性シリコーンとしては、例えば、エポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、弗素変性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテル変性、付加重合性シリコーン、ハイドロジェン変性シリコーン等の変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0021】
これらの反応性シリコーンオイルは、例えば、アミノ変性とエポキシ変性との組み合わせの如く、相互に反応する化合物同士を使用することが好ましいが、例えば、アミノ変性やアルコール変性シリコーンの如く、ポリイソシアネート等の架橋剤を介して同じもの同士を反応させる態様で使用してもよい。特に好ましい組み合わせは付加重合性シリコーンとハイドロジェン変性シリコーンとの組み合わせである。
【0022】
本発明において特に好ましい付加重合性シリコーンは、その一例としては下記の如き化合物が挙げられる。
【0023】
【化1】
(上記式中におけるRは主としてメチル基であるが、その他のアルキル基またはフェニル基等のアリール基或はそれらの組み合わせで有り、l+m+nは1以上の整数であり、各シロキサン単位はランダムに配置されていてもよい。X、YおよびZのうち少なくとも1個はビニル基、アリル(−CH2−CH=CH2)基または(メタ)アクリロイル基等に付加重合性基であり、R1〜R3は単結合或はアルキレン基である。)
以上の付加重合性シリコーンの分子量は特に限定されないが、一般的には3,500〜20,000の範囲が好適である。これらの付加重合性シリコーンは市場から入手でき本発明で容易に使用することができる。
【0024】
また、本発明で好ましく使用されるハイドロジェン変性シリコーンは、上記一般式において−R1−X、−R2−Y−Z、および−R3−Yのうち少なくとも1個が水素原子であるものであり、他の置換基、シロキサン単位の配列、分子量等については前記一般式と同様である。これらの付加重合性シリコーンは市場から入手でき本発明で容易に使用することができる。
【0025】
付加重合性シリコーンとハイドロジェン変性シリコーンとの使用割合は、両者の有する反応性基のモル比で決まり、前者と後者の比が4:1〜1:4、特に1:1〜1:3の範囲が好ましく、この範囲を外れると離型性の低下、塗膜強度の低下、未反応の反応性基による保存性の劣化等の点で満足した性能が得られない。また、離型剤混合物は前記染料受容層形成樹脂100重量部当たり約2〜20重量部の範囲で使用することが好ましい。
【0026】
上記反応性シリコーンのみでは十分には反応しない場合、これを十分に反応させる為に触媒を使用することが必要となる。上記離型剤と共に使用する硬化触媒としては、選択した反応性シリコーンまたはその組み合わせに適合した硬化触媒を使用することが好ましく、例えば、各種のラジカル発生重合触媒、白金系触媒等が使用されるが、特に白金系の触媒が適している。触媒は反応性シリコーン100重量部当たり約5〜200重量部程度が好ましい使用量である。
【0027】
上記の反応性シリコーンと触媒とは共存状態では常温でも反応が進行し、塗工液中での反応の進行は離型性低下の原因となり、また、塗工液の保存性や取り扱い性に問題が生じる。本発明ではこの様な問題を解消する為に、常温では反応性シリコーンに対して反応抑制効果を有し、加熱処理時にはその抑制効果が解消する反応抑制剤を使用する。本発明で使用する反応抑制剤は、溶媒の溶液の状態では、上記の反応性シリコーンに対する硬化触媒の作用を抑制し、加熱された状態や溶剤が揮散した状態、即ち加熱または乾燥状態では上記硬化触媒の作用を抑制せず、むしろ促進する材料である。この様な硬化抑制剤としては、例えば、アセチレンアルコールのシリル化物等が挙げられる。これらの反応抑制剤は市場から入手して使用することができる。かかる反応抑制剤は前記反応性シリコーン100重量部当たり約5〜100重量部の割合で使用することが好ましい。
【0028】
上記必須成分を溶解または分散させる組成物の液媒体としては、一般のグラビア組成物に使用されている有機溶剤はいずれも使用可能であり、例えば、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、セロソルブ類、メチルイソブチルケトン、これらの混合溶剤等が好適なものとして挙げられる。
【0029】
本発明の離型層用インキ組成物は上記成分を必須成分としてなり、上記必須成分は全体の固形分濃度として、一般的には約10〜40重量%である。かかる離型層用インキの製造方法自体は、各成分をインキ媒体中に均一の混合溶解することによって容易に調製することができる。以下、塗工用の組成物を当該技術分野の用法に従って「インキ」とも記載する。
【0030】
また、本発明では上記インキ中に、形成される離型層の被膜性を改良する目的で、後述の如き染料受容性熱可塑性樹脂を、反応性シリコーン1重量部当たり約4〜50重量部の範囲で添加することもできる。また、バインダー成分として染料受容性樹脂を高濃度に、例えば、離型剤成分100重量部当たり約100〜5000重量部の割合で添加することにより、該インキを染料受容層形成用インキとして使用することができ、この場合には染料受容層の形成と同時に染料受容層に良好な離型性を付与することができる。
【0031】
本発明の熱転写受像シートの製造に使用する基材シートとしては、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチックのフィルムまたはシート等が使用でき、また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルム或いは発泡させた発泡シート等も使用でき特に限定されない。
【0032】
また、上記基材シートの任意の組み合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース繊維紙とプラスチックフィルムまたはシートとの合成紙が挙げられる。これらの基材シートの厚みは任意でよく、例えば、10〜300μm程度の厚みが一般的である。上記の如き基材シートは、その表面に形成する染料受容層との密着力が乏しい場合にはその表面にプライマー処理やコロナ放電処理を施すのが好ましい。
【0033】
上記基材シートの表面に形成する染料受容層は、熱転写シートから移行してくる昇華性染料を受容し、形成された画像を維持する為のものである。染料受容層を形成する為の樹脂としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられ、特に好ましいものは、ビニル系樹脂およびポリエステル系樹脂である。
【0034】
本発明の熱転写受像シートの製造方法では、前記の基材シートの少なくとも一方の面に、上記の如き樹脂に前記の本発明の受容層用インキ中の必須成分、その他必要な添加剤を加えたものを、適当な有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段により塗布、乾燥および加熱して染料受容層を形成することによって得られる。この際染料受容層内に含有された離型剤は塗工液の乾燥加熱によって染料受容層の表面に少なくとも一部がブリードアウトし、染料受容層内部および表面において離型剤混合物は何らかの反応を生じて染料受容層表面に離型層が形成される。
【0035】
上記染料受容層の形成に際しては、染料受容層の白色度を向上させて転写画像の鮮明度を更に高める目的で、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等の顔料や充填剤を添加することができる。
【0036】
以上の如く形成される染料受容層は任意の厚さでよいが、一般的には1〜50μmの厚さである。また、この様な染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エマルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成してもよい。
【0037】
本発明の別の実施態様では、前記の離型層用インキの必須成分を受容層塗工液中に加えることなく、染料受容層を一旦形成し、該染料受容層の表面に上記の離型層用インキを塗布、乾燥および加熱硬化させることによって離型層を形成することができる。
【0038】
離型層の形成方法自体は、離型層塗工液の塗布、乾燥加熱、熟成等染料受容層の形成と同様でよく、形成される離型層の厚みは0.01〜20μmの範囲が好ましい。
【0039】
また、本発明の受像シートは、基材シートを適宜選択することにより、熱転写記録可能な被熱転写シート、カード類、透過型原稿作成用シート等の各種用途に適用することもできる。
【0040】
更に、本発明の受像シートは必要に応じて基材シートと染料受容層との間にクッション層を設けることができ、この様なクッション層を設けることによって、印字時にノイズが少なく画像情報に対応した画像を再現性良く転写記録することができる。
【0041】
クッション層を構成する材質としては、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン系樹脂、ブタジェンラバー、エポキシ樹脂等が挙げられる。クッション層の厚さは2〜20μm程度が好ましい。
【0042】
また、基材シートの裏面に滑性層を設けることもできる。滑性層の材質としては、メチルメタクリレート等のメタクリレート樹脂若しくは対応するアクリレート樹脂、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂等が挙げられる。
【0043】
更に、受像シートに検知マークを設けることも可能である。検知マークは熱転写シートと受像シートとの位置決めを行う際等に極めて便利であり、例えば、光電管検知装置により検知し得る検知マークを基材シートの裏面等に印刷等により設けることができる。
【0044】
上記の如き本発明の熱転写受像シートを使用して熱転写を行う際に使用する熱転写シートは、紙やポリエステルフィルム上に昇華性染料を含む染料層を設けたものであり、従来公知の熱転写シートはいずれも本発明でそのまま使用することができる。
【0045】
また、熱転写時の熱エネルギーの付与手段は、従来公知の付与手段がいずれも使用でき、例えば、サーマルプリンター(例えば、日立製作所製、ビデオプリンターVY−100)等の記録装置によって、記録時間をコントロールすることにより、5〜100mJ/mm2程度の熱エネルギーを付与することによって所期の目的を十分に達成することができる。
【0046】
第2の発明
次に、第2の態様に係る本発明について詳細に説明する。
【0047】
本発明の熱転写受像シートの製造に使用する基材シートとしては、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチックのフィルムまたはシート等が使用でき、また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルム或いは発泡させた発泡シート等も使用でき特に限定されない。
【0048】
また、上記基材シートの任意の組み合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース繊維紙とプラスチックフィルムまたはシートとの合成紙が挙げられる。これらの基材シートの厚みは任意でよく、例えば、10〜300μm程度の厚みが一般的である。上記の如き基材シートは、その表面に形成する染料受容層との密着力が乏しい場合にはその表面にプライマー処理やコロナ放電処理を施すのが好ましい。
【0049】
上記基材シートの表面に形成する染料受容層は、熱転写シートから移行してくる昇華性染料を受容し、形成された画像を維持する為のものである。染料受容層を形成する為の樹脂としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられ、特に好ましいものは、ビニル系樹脂およびポリエステル系樹脂である。
【0050】
本発明の熱転写受像シートの1実施態様では、前記の基材シートの少なくとも一方の面に、上記の如き染料受容層用樹脂に触媒硬化型離型剤および硬化触媒のいずれか一方を必須成分として添加し、その他必要な添加剤を加えたものを、後述の様な適当な有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段により塗布、乾燥および加熱して、染料受容層に含有されている触媒硬化型離型剤または硬化触媒を染料受容層の表面にブリードアウトさせ、該ブリードアウトさせた触媒硬化型離型剤または硬化触媒の面に、硬化触媒または触媒硬化型離型剤を含有する塗工液を塗工させることによって、染料受容層面に硬化した離型層を形成させる。
【0051】
また、本発明の別の実施態様では、従来技術と同様に基材シートの面に染料受容層を形成し、該染料受容層の表面に触媒硬化型離型剤を含有する塗工液または硬化触媒を含有する塗工液を塗工し、然る後に硬化触媒を含む塗工液または離型剤を含む塗工液のいずれか一方を塗布して離型層を形成する。
【0052】
これに対して従来技術では触媒硬化型離型剤および硬化触媒の双方を染料受容層用塗工液中に添加していた為、塗工液の安定性が劣り、また、染料受容層を形成中に触媒硬化型離型剤および硬化触媒が反応して離型剤の表面へのブリードアウトが不十分であった。本発明ではこの様な従来技術の欠点が充分に解決される。
【0053】
以上の如く形成される染料受容層は任意の厚さでよいが、一般的には1〜50μmの厚さである。また、この様な染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エマルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成してもよい。
【0054】
上記染料受容層の形成に際しては、染料受容層の白色度を向上させて転写画像の鮮明度を更に高める目的で、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等の顔料や充填剤を添加することができる。
【0055】
本発明で使用する触媒硬化型離型剤は従来技術で使用されているものであればいずれも使用することができるが、好ましい離型剤としては、例えば、エポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、弗素変性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテル変性、付加重合性シリコーン、ハイドロジェン変性シリコーン等の変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらの中でも、付加重合性シリコーンとハイドロジェン変性シリコーンとの組合せが好ましい。
【0056】
本発明で使用する触媒これらの反応性シリコーンオイルは、例えば、アミノ変性とエポキシ変性との組み合わせの如く、相互に反応する化合物同士を組み合わせて使用することが好ましいが、例えば、アミノ変性やアルコール変性シリコーンの如く、ポリイソシアネート等の架橋剤を介して同じもの同士を反応させる態様で使用してもよい。
【0057】
また、本発明で使用する硬化触媒としては、白金系触媒、ラジカル発生型触媒等が使用されるが、特に白金系の触媒が適している。
【0058】
離型剤の使用割合は染料受容層形成樹脂100重量部当たり2〜30重量部の割合であり、また、硬化触媒の使用量は離型剤100重量部当たり4〜120重量部の割合が好ましい割合である。
【0059】
本発明において染料受容層用塗工液中に触媒硬化型離型剤を含有させる場合、染料受容層の表面にブリードアウトした離型剤上に硬化触媒を含む塗工液を塗布して両者を反応させて硬化した離型層を形成する。硬化触媒を溶解または分散させる塗工液の液媒体としては、一般のグラビア塗工液に使用されている有機溶剤はいずれも使用可能であり、例えば、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、セロソルブ類、メチルイソブチルケトン、これらの混合溶剤等が好適なものとして挙げられる。これらの塗工液を調製する際に塗工適性を良好にすべく、形成される離型層の離型性を損なわない範囲において、前記染料受容層形成樹脂をバインダーまたは被膜形成助剤として使用することができる。
【0060】
本発明において染料受容層用塗工液中に硬化触媒を含有させる場合、染料受容層の表面にブリードアウトした硬化触媒を触媒硬化型離型剤を含む塗工液を塗布して両者を反応させて硬化した離型層を形成する。触媒硬化型離型剤を溶解または分散させる塗工液の液媒体としては、前記と同様な有機溶剤であり、また、前記と同様に前記染料受容層形成樹脂をバインダーまたは被膜形成助剤として使用することができる。
【0061】
また、本発明の別の実施態様においては、染料受容層を一旦形成した後、前記の様に離型剤を含む塗工液と硬化剤を含む塗工液とを用いて硬化離型層を形成する。この際使用する各塗工液は前記の実施態様におけると同様でよい。
【0062】
上記離型層の形成方法においては、硬化触媒または触媒硬化型離型剤を含む塗工液を塗工、乾燥加熱、熟成等によって離型性に優れた離型層が容易に形成される。形成される離型層の厚みは0.01〜20μmの範囲が好ましい。
【0063】
ここで、本発明で使用する基材シートとしては、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチックのフィルムまたはシート等が使用でき、また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルム或いは発泡させた発泡シート等も使用でき、特に限定されない。
【0064】
また、上記基材シートの任意の組み合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース繊維紙とプラスチックフィルムまたはシートとの合成紙が挙げられる。これらの基材シートの厚みは任意でよく、例えば、10〜300μm程度の厚みが一般的である。
【0065】
上記の如き基材シートは、その表面に形成する染料受容層との密着力が乏しい場合にはその表面にプライマー処理やコロナ放電処理を施すのが好ましい。
【0066】
上記基材シートの表面に形成する染料受容層は、熱転写シートから移行してくる昇華性染料を受容し、形成された画像を維持する為のものである。
【0067】
染料受容層を形成する為の樹脂としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられ、特に好ましいものは、ビニル系樹脂およびポリエステル系樹脂である。
【0068】
本発明の熱転写受像シートは、前記の基材シートの少なくとも一方の面に、上記の如き樹脂に以下の如き特定の反応性シリコーン離型剤の混合物、その他必要な添加剤を加えたものを、適当な有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段により塗布、乾燥および加熱して染料受容層を形成することによって得ることができる。この際、染料受容層内に含有された離型剤混合物は塗工液の乾燥加熱によって染料受容層の表面に少なくとも一部がブリードアウトし、染料受容層内部および表面において離型剤混合物は何らかの反応を生じて染料受容層表面に離型層が形成される。
【0069】
上記染料受容層の形成に際しては、染料受容層の白色度を向上させて転写画像の鮮明度を更に高める目的で、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等の顔料や充填剤を添加することができる。
【0070】
以上の如く形成される染料受容層は任意の厚さでよいが、一般的には1〜50μmの厚さである。また、この様な染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エマルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成してもよい。
【0071】
本発明において染料受容層に離型性を付与する為に離型剤の一方は、付加重合性基を有するシリコーン化合物を使用することができ、その一例としては下記の如き化合物が挙げられる。
【0072】
【化2】
(上記式中におけるRは主としてメチル基であるが、その他のアルキル基またはフェニル基等のアリール基或はそれらの組み合わせで有り、l+m+nは1以上の整数であり、各シロキサン単位はランダムに配置されていてもよい。X、YおよびZのうち少なくとも1個はビニル基、アリル(−CH2−CH=CH2)基または(メタ)アクリロイル基等に付加重合性基であり、R1〜R3は単結合或はアルキレン基である。)
以上の付加重合性シリコーンの分子量は特に限定されないが、一般的には3,500〜20,000の範囲が好適である。これらの付加重合性シリコーンは市場から入手でき本発明で容易に使用することができる。
【0073】
本発明で上記付加重合性シリコーンと併用するハイドロジェン変性シリコーンは、上記一般式において−R1−X、−R2−Z、および−R3−Yのうち少なくとも1個が水素原子であるものであり、他の置換基、シロキサン単位の配列、分子量等については前記一般式と同様である。これら、付加重合性シリコーンとハイドロジェン変性シリコーンは、フェニル基等のアリール基により変性されていることが好ましい。
【0074】
アリール基の導入により、一般に熱可塑性樹脂との相容性が向上する為、樹脂と混合して受容層もしくは離型層として用いる際、それらの形成用インキは、白濁したり分離したりという問題を起こしにくく、また、塗布時のはじき等も少なく、良好な塗布面を得やすくなる。また、樹脂と適度に混合する為、得られる塗膜強度が向上するという利点がある。
【0075】
更に、分散染料との親和性も向上する為、染着阻害を起こしにくく、特に受容層上に塗布する際には、充分な離型性と染着濃度を両立できる。
【0076】
付加重合性シリコーンとハイドロジェン変性シリコーンのより好ましい一般式としては、下記の構造式が挙げられる。
【0077】
【化3】
なお、l,m,nについては、前記の場合と同様である。
【0078】
ジフェニルシロキサン単位の含有量は、全シロキサン単位に対して5〜50mol%であることが好ましい。
【0079】
5モル%未満では、受容層中に内添する場合、受容層樹脂との相容性が不充分である為、受容層形成用インキが白濁、分離等、起こしやすく、均一な塗布面が得られなかったり、受容層の塗膜強度が低下するという問題点がある。
【0080】
更に、シリコーンのブリードアウトが良すぎる為、受容層表面の摩擦係数が大きく低下し、印字条件によっては印字時の斜行や、3色印字時の位置ズレ等の問題が発生する可能性がある。
【0081】
また50モル%以上では、シリコーンと樹脂の相容性が高すぎ、受容層表面へのシリコーンのブリードアウトが阻害される為、離型性が不足するという問題点がある。
【0082】
付加重合性シリコーンとハイドロジェン変性シリコーンとの使用割合は、両者の有する反応性基のモル比で決まり、前者と後者の比が4:1〜1:4、特に1:1〜1:3の範囲が好ましく、この範囲を外れると離型性の低下、塗膜強度の低下、未反応の反応性基による保存性の劣化等の点で満足した性能が得られない。また、離型剤混合物は前記染料受容層形成樹脂100重量部当たり約2〜20重量部の範囲で使用することが好ましい。
【0083】
上記離型剤混合物の使用に際しては、採用した離型剤に適合した硬化触媒を使用することもできる。これらの硬化触媒もまた同様に市販されており、各種のラジカル発生重合触媒、白金系触媒等が使用されるが、特に白金系の触媒が適している。触媒は反応性シリコーン離型剤100重量部当たり約5〜200重量部程度が好ましい使用量である。こらの触媒の使用は必須ではなく、離型剤の種類によっては単に加熱するのみでも離型剤の反応を生じさせることができる。また、熱転写受像シートの滑り性を向上させる為に更にエポキシ変性シリコーン等を添加することもできる。
【0084】
本発明の別の実施態様として、上記の離型剤混合物を受容層塗工液中に加えることなく、染料受容層を一旦形成し、該染料受容層の表面に上記の離型剤混合物(必要に応じて硬化触媒)を含有する塗工液を塗布、乾燥および加熱硬化させることによって離型層を形成することもできる。この際、離型層のはじき等の塗布適性、離型層形成後の受容層面との接着性、および印字時に熱転写シートから移行してくる昇華性染料の透過性を高めるため、付加重合性シリコーンとハイドロジェン変性シリコーンは、前述した様に、フェニル基等のアリール基により変性されている必要がある。このアリール基により変性されたシリコーンを用いると、受容層に用いる樹脂および移行してくる昇華性染料との親和性が向上する。また、形成される離型層の被膜形成性や強度を向上させ、且つ染料の透過性を良好にする目的で離型剤混合物1重量部当たり約1〜50重量部の熱可塑性樹脂を樹脂バインダーとして併用することができる。
【0085】
バインダーとして用いる樹脂は特に限定されないが、前記の染料受容層形成用樹脂から選択されるのが好ましい。また、受容層との接着性および塗布面を考慮すると、受容層に使用されている少なくとも一種の樹脂成分と同一種の樹脂成分が離型層のバインダー樹脂として使用されることが好ましい。また、樹脂バインダーを使用しても、アリール変性されたシリコーンを用いる方が、受容層に用いる樹脂および移行してくる昇華性染料との親和性を考慮すると好ましい。
【0086】
離型層の形成方法自体は、離型層塗工液の塗布、乾燥加熱、熟成等染料受容層の形成と同様でよく、形成される離型層の厚みは0.01〜20μmの範囲が好ましい。
【0087】
また、本発明の受像シートは、基材シートを適宜選択することにより、熱転写記録可能な被熱転写シート、カード類、透過型原稿作成用シート等の各種用途に適用することもできる。
【0088】
更に、本発明の受像シートは必要に応じて基材シートと染料受容層との間にクッション層を設けることができ、この様なクッション層を設けることによって、印字時にノイズが少なく画像情報に対応した画像を再現性良く転写記録することができる。
【0089】
クッション層を構成する材質としては、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン系樹脂、ブタジェンラバー、エポキシ樹脂等が挙げられる。クッション層の厚さは2〜20μm程度が好ましい。
【0090】
また、基材シートの裏面に滑性層を設けることもできる。滑性層の材質としては、メチルメタクリレート等のメタクリレート樹脂若しくは対応するアクリレート樹脂、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂等が挙げられる。
【0091】
更に、受像シートに検知マークを設けることも可能である。検知マークは熱転写シートと受像シートとの位置決めを行う際等に極めて便利であり、例えば、光電管検知装置により検知しうる検知マークを基材シートの裏面等に印刷等により設けることができる。
【0092】
上記の如き本発明の熱転写受像シートを使用して熱転写を行う際に使用する熱転写シートは、紙やポリエステルフィルム上に昇華性染料を含む染料層を設けたものであり、従来公知の熱転写シートはいずれも本発明でそのまま使用することができる。
【0093】
また、熱転写時の熱エネルギーの付与手段は、従来公知の付与手段がいずれも使用でき、例えば、サーマルプリンター(例えば、日立製作所製、ビデオプリンターVY−100)等の記録装置によって、記録時間をコントロールすることにより、5〜100mJ/mm2程度の熱エネルギーを付与することによって所期の目的を十分に達成することができる。
【0094】
また、本発明の受像シートは、基材シートを適宜選択することにより、熱転写記録可能な被熱転写シート、カード類、透過型原稿作成用シート等の各種用途に適用することもできる。
【0095】
更に、本発明の受像シートは必要に応じて基材シートと染料受容層との間にクッション層を設けることができ、この様なクッション層を設けることによって、印字時にノイズが少なく画像情報に対応した画像を再現性良く転写記録することができる。
【0096】
クッション層を構成する材質としては、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン系樹脂、ブタジェンラバー、エポキシ樹脂等が挙げられる。クッション層の厚さは2〜20μm程度が好ましい。
【0097】
また、基材シートの裏面に滑性層を設けることもできる。滑性層の材質としては、メチルメタクリレート等のメタクリレート樹脂若しくは対応するアクリレート樹脂、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂等が挙げられる。
【0098】
更に、受像シートに検知マークを設けることも可能である。検知マークは熱転写シートと受像シートとの位置決めを行う際等に極めて便利であり、例えば、光電管検知装置により検知し得る検知マークを基材シートの裏面等に印刷等により設けることができる。
【0099】
上記の如き本発明の熱転写受像シートを使用して熱転写を行う際に使用する熱転写シートは、紙やポリエステルフィルム上に昇華性染料を含む染料層を設けたものであり、従来公知の熱転写シートはいずれも本発明でそのまま使用することができる。
【0100】
また、熱転写時の熱エネルギーの付与手段は、従来公知の付与手段がいずれも使用でき、例えば、サーマルプリンター(例えば、日立製作所製、ビデオプリンターVY−100)等の記録装置によって、記録時間をコントロールすることにより、5〜100mJ/mm2程度の熱エネルギーを付与することによって所期の目的を十分に達成することができる。
【0101】
次に参考例、実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中、部または%とあるのは特に断りの無い限り重量基準である。
【0102】
以下に実施例で使用する付加重合性シリコーンおよびハイドロジェン変性シリコーンの内容を下記表A1および表A2に記載する。
【0103】
【表1】
*側鎖におけるメチルシロキサン、フェニルシロキサンおよび付加重合性シロキサン単位は夫々ランダムに配置している。
【0104】
*全シロキサン単位に対する割合
【表2】
*側鎖におけるメチルシロキサン、フェニルシロキサンおよびハイドロジェンシロキサン単位は夫々ランダムに配置している。
【0105】
実施例A1
基材シートとして合成紙(ユポ−FRG−150、厚さ150μm、王子油化製)を用い、この一方の面に下記の組成の塗工液をバーコーターにより乾燥時5.0g/m2になる割合で塗布し、ドライヤーで乾燥後、約130℃のオーブン中で30秒間加熱処理して染料受容層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0106】
塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 80部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
離型剤 No.A 2部
離型剤 No.a 4部
エポキシ変性シリコーン(X22−3000T、信越化学製) 6部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 3部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
実施例A2
実施例A1における塗工液として下記塗工液を使用し、他は実施例A1と同様にして染料受容層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0107】
塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 80部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
離型剤 No.B 2部
離型剤 No.a 4部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 3部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
実施例A3
実施例A1における塗工液として下記塗工液を使用し、他は実施例A1と同様にして染料受容層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0108】
塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000GK、電気化学工業製) 75部
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 25部
離型剤 No.C 2部
離型剤 No.b 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 4部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
実施例A4
実施例A1における塗工液として下記塗工液を使用し、他は実施例A1と同様にして染料受容層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0109】
塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000GK、電気化学工業製) 75部
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 25部
離型剤 No.D 3部
離型剤 No.c 9部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 8部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
実施例A5
基材シートとして合成紙(ユポ−FRG−150、厚さ150μm、王子油化製)を用い、この一方の面に下記の組成の染料受容層用塗工液をバーコーターにより乾燥時2.5g/m2になる割合で塗布および乾燥して染料受容層を形成し、次いでその表面に下記組成の離型層用塗工液を乾燥時2.0g/m2になる割合で塗布および加熱乾燥して離型層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0110】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 40部
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 20部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 240部
離型層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 40部
離型剤 No.A 2部
離型剤 No.a 4部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 3部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 160部
実施例A6
実施例A5における各塗工液として下記各塗工液を使用し、他は実施例A5と同様にして染料受容層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0111】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000GK、電気化学工業製) 25部
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 25部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 200部
(塗工量2.0g/m2)
離型層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000GK、電気化学工業製) 50部
離型剤 No.C 2部
離型剤 No.b 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 3部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 200部
(塗工量2.5g/m2)
実施例A7
実施例A5における各塗工液として下記各塗工液を使用し、他は実施例A5と同様にして染料受容層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0112】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 80部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
(塗工量4.5g/m2)
離型層用塗工液組成:
離型剤 No.A 2部
離型剤 No.a 4部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 2部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 30部
(塗工量5.0g/m2)
実施例A8
実施例A5における各塗工液として下記各塗工液を使用し、他は実施例A5と同様にして染料受容層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0113】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000GK、電気化学工業製) 50部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 50部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
(塗工量4.5g/m2)
離型層用塗工液組成:
離型剤 No.B 3部
離型剤 No.a 6部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 3部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 50部
(塗工量0.5g/m2)
比較例A1
実施例A1における塗工液として下記塗工液を使用し、他は実施例A1と同様にして染料受容層を形成し比較例の熱転写受像シートを得た。
【0114】
塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 80部
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 20部
アミノ変性シリコーン(KS−343、信越化学製) 5部
エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学製) 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 8部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
比較例A2
実施例A5における各塗工液として下記各塗工液を使用し、他は実施例A5と同様にして染料受容層を形成し比較例の熱転写受像シートを得た。
【0115】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 40部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 250部
(塗工量2.5g/m2)
離型層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 40部
アミノ変性シリコーン(KS−343、信越化学製) 5部
エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学製) 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 3部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 150部
(塗工量2.0g/m2)
一方、下記組成の染料層形成用塗工液を調製し、背面に耐熱処理を施した6μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、乾燥塗布量が1.0g/m2になる様にグラビア印刷により塗布および乾燥し本発明で使用する熱転写シートを得た。
【0116】
塗工液組成:
カヤセットブルー714(C.I.ソルベントブルー63、日本化薬製)
5.50部
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水化学工業製)
3.00部
メチルエチルケトン 22.54部
トルエン 68.18部
熱転写試験
上記の熱転写シートと前記の本発明および比較例の熱転写受像シートとを、夫々の染料層と染料受容面とを対向させて重ね合せ、熱転写シートの背面からサーマルヘッドを用いて、ヘッド印加電圧12.0V、印加パルス幅16.0msec./lineから1msec.毎に順次減少させるステップパターン、副走査方向6line/mm(33.3msec./line)の条件でサーマルヘッド記録を行い、シアン画像を形成した後の両者の剥離性等を調べ下記表A3の結果を得た。
【0117】
【表3】
(1)硬化性:受像シートを作成する際の乾燥条件として120℃のオーブン中
で3分間放置し、次いで室温で冷却後受容層表面のぬめり感
を指触で観察した。
【0118】
○:良好
×:不良
(2)離型性:受像シートと熱転写シートとを重ね合わせて、サーマルヘッド記
録を行った後の両者間の接着性を熱転写シートを引き剥すことに
より評価した。接着性が小さい程良好な離型性が付与されたこと
になる。熱融着してしまうと、受像シートと熱転写シート間で剥
れなくなり、場合によっては基材が破損することもある。
【0119】
○:良好
△:部分的に引き剥しが不良
×:不良
(3)塗膜耐擦傷性:受像シート表面をガーゼで擦り、その前後での傷付き程度
を目視観察した。
【0120】
○:良好
△:若干の傷が付く
×:不良
(4)受容層塗膜の強度:受像シートの受容層面を内側にして二つ折りし、その
折り目を顕微鏡観察し、ひび割れ状況を評価した。
【0121】
○:良好
△:若干ひび割れが見られる
×:不良
実施例A9〜A21
使用した付加重合性シリコーンおよびハイドロジェン変性シリコーンの一般式を下記に、また、その内容を表A4、表A5に記載する。
【0122】
【化4】
【表4】
【表5】
実施例A9
下記インキを、ユポ150μ上に実施例A1と同様の方法により、乾燥時5.0g/m2になるように塗布形成した。
【0123】
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 40部
スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体
(デンカラック#400) 20部
離型剤 No.E 5部
離型剤 No.d 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 6部
反応抑制剤(PLR−5、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン 固形分20wt%になる量
なお、スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体を用いることによって、乾燥性を向上させることができる。
【0124】
実施例A10
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 40部
スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体
(デンカラック#400) 20部
離型剤 No.F 5部
離型剤 No.g 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 6部
反応抑制剤(PLR−5、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン 固形分20wt%になる量
実施例A11
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 40部
スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体
(デンカラック#400) 20部
離型剤 No.G 5部
離型剤 No.f 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 6部
反応抑制剤(PLR−5、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン 固形分20wt%になる量
実施例A12
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 60部
離型剤 No.H 6部
離型剤 No.e 4部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 6部
反応抑制剤(PLR−5、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン 固形分20wt%になる量
実施例A13
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 60部
離型剤 No.I 5部
離型剤 No.e 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 6部
反応抑制剤(PLR−5、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン 固形分20wt%になる量
実施例A14
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 40部
スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体
(デンカラック#400) 20部
離型剤 No.J 5部
離型剤 No.g 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 6部
反応抑制剤(PLR−5、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン 固形分20wt%になる量
実施例A15
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 40部
スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体
(デンカラック#400) 20部
離型剤 No.K 5部
離型剤 No.h 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 6部
反応抑制剤(PLR−5、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン 固形分20wt%になる量
実施例A16
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 40部
スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体
(デンカラック#400) 20部
離型剤 No.L 2.5部
離型剤 No.i 7.5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 6部
反応抑制剤(PLR−5、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン 固形分20wt%になる量
実施例A17
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 40部
スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体
(デンカラック#400) 20部
離型剤 No.J 5部
離型剤 No.h 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 6部
反応抑制剤(PLR−5、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン 固形分20wt%になる量
実施例A18
染料受容層用塗工液組成(5g/m2)
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(デンカラック#1000A) 40部
スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体
(デンカラック#400) 20部
MEK/T01 固形分20wt%になる量
離型層用塗工液組成(0.1g/m2)
ポリエステル樹脂(バイロン600) 30部
離型剤 No.E10部離型剤 No.i 10部
白金系硬化触媒(PL−50T) 10部
酢酸エチル 固形分1wt%になる量
実施例A19
染料受容層用塗工液組成(5g/m2)
ポリエステル樹脂(バイロン200) 20部
MEK/T01 80部
離型層用塗工液組成(0.1g/m2)
ポリエステル樹脂(バイロン600) 30部
離型剤 No.E 10部
離型剤 No.d 10部
白金系硬化触媒(PL−50T) 10部
酢酸エチル 固形分1wt%になる量
実施例A20
染料受容層用塗工液組成(5g/m2)
ポリエステル樹脂水性分散液
(バイロナールMD−1200東洋紡績製) 50部
IPA/水(1/1) 50部
離型層用塗工液組成(0.1g/m2)
ポリエステル樹脂(バイロン600) 30部
離型剤 No.E 10部
離型剤 No.d 10部
白金系硬化触媒(PL−50T) 10部
酢酸エチル 固形分1wt%になる量
実施例A21
染料受容層用塗工液組成(5g/m2)
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#400) 20部
MEK/T01 固形分20wt%になる量
離型層用塗工液組成(0.1g/m2)
離型剤 No.E 10部
離型剤 No.i 10部
白金系硬化触媒(PL−50T) 10部
酢酸エチル 固形分1wt%になる量
熱転写試験
下記の印字条件で、熱転写記録を行ない、シアン画像を形成した後の両者の剥離性等を調べ、下記表6の結果を得た。評価用のフィルムは前記と同様である。
【0125】
サーマルヘッド仕様:
形式:L−335(TDK製)
発熱体密度:6(doz/mm)
発熱体平均抵抗値:571(Ω)
印字条件:
印字速度:5.5(msec/line)
印加電圧:15.7(V)
印加パルス巾:4.4msec/lineから0.275msec毎に順次減少させる
16ステップパターン
(離型性)
◎:引き剥す際に、ほとんど抵抗を感じず、また、受像シートと熱転写シートの熱融着に起因する問題もなく、良好な記録が得られた。
【0126】
○:引き剥す際に、若干の抵抗があるが、熱融着に起因する問題はなく良好な記録が得られた。
【0127】
△:熱融着により、部分的に引き剥しが不良。
【0128】
×:不良。
【0129】
(耐擦傷性)
受像シート表面をガーゼで5往復こすり、その後、前記の印字条件で印字を行ない、離型性をチェックした。
【0130】
○:こすった部分も、こすらない部分と同様に良好な離型性を示した。
【0131】
△:こすった部分に、若干の染料バインダーが熱融着した。
【0132】
×:こすった部分が、完全に熱融着した。
【0133】
その他の項目の評価は、前記実施例A1,A2の場合と同様である。
【0134】
【表6】
以上の如き本発明によれば、離型剤として特定の反応性シリコーンの混合物を使用することによって、離型剤の反応速度、離型層の塗膜強度および熱転写シートの離型性に優れた染料受容層を有する熱転写受像シートを提供することができる。
【0135】
参考例B1
離型剤 No.E 5部
離型剤 No.d 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 0または6部
反応抑制剤(アセチレンアルコールのシリル化物
(PLR−5、信越化学工業製)) 0または2部メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量上記組成物のうちシリコーンのみの場合、シリコーンと反応抑制剤の場合およびシリコーンと反応抑制剤と触媒との組み合わせの3種について反応温度と反応速度との関係(実施例B1に記載の条件について)について調べたところ図1に示す結果が得られた。
【0136】
実施例B1
基材シートとして合成紙(ユポ−FRG−150、厚さ150μm、王子油化製)を用い、この一方の面に下記の組成の塗工液をバーコーターにより乾燥時5.0g/m2になる割合で塗布し、ドライヤーで乾燥後、約130℃のオーブン中で30秒間加熱処理して染料受容層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0137】
塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 80部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
離型剤 No.E 5部
離型剤 No.d 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 10部
反応抑制剤(アセチレンアルコールのシリル化物
(PLR−5、信越化学製)) 0〜10部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量上記で得られた熱転写受像シートを製造直後から下記表B1に記載の時間放置した後、テストプリンター(VY−P1、日立製作所製)に挿入して40℃の温度に3時間放置後同温度で濃ベタ20枚を連続印字し、熱転写シートと受像シートとの剥離製を調べたところ、下記表B1の結果が得られた。
【0138】
【表7】
実施例B2
基材シートとして合成紙(ユポ−FRG−150、厚さ150μm、王子油化製)を用い、この一方の面に下記の組成の染料受容層用塗工液をバーコーターにより乾燥時2.5g/m2になる割合で塗布および乾燥して染料受容層を形成し、次いでその表面に下記組成の離型層用塗工液を乾燥時2.0g/m2になる割合で塗布および加熱乾燥して離型層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0139】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 40部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
離型層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 40部
離型剤 No.E 5部
離型剤 No.d 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 10部
反応抑制剤(アセチレンアルコールのシリル化物
(PLR−5、信越化学製)) 0〜10部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量上記で得られた熱転写受像シートを実施例B1と同様に評価したところ下記表B2の結果が得られた。
【0140】
【表8】
実施例B3
実施例B2における各塗工液として下記各塗工液を使用し、他は実施例B2と同様にして染料受容層を形成し本発明の熱転写受像シートを得た。
【0141】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000GK、電気化学工業製) 25部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 25部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
(塗工量2.0g/m2)
離型層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000GK、電気化学工業製) 50部
アミノ変性シリコーン(KS−343、信越化学製) 5部
エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学製) 5部
白金系硬化触媒(PL−50T、信越化学工業製) 3部
反応抑制剤(アセチレンアルコールのシリル化物
(PLR−5、信越化学製)) 0〜10部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
(塗工量2.5g/m2)
上記で得られた熱転写受像シートを実施例B1と同様に評価したところ下記表B3の結果が得られた。
【0142】
【表9】
以上の如き本発明によれば、染料受容層または離型層の形成に際し、反応性シリコーンと反応触媒と反応抑制剤とを液媒体中に必須成分として含有するインキを使用することによって塗工液の状態では離型剤の反応が十分に抑制され、染料受容層或は離型層の形成後には反応速度が急激に上昇して、受像シートを生産性よく製造することができ、また、離型層の塗膜強度および熱転写シートの離型性に優れた染料受容層を有する熱転写受像シートを提供することができる。
【0143】
実施例C1
基材シートとして合成紙(ユポ−FRG−150、厚さ150μm、王子油化製)を用い、この一方の面に下記の組成の染料受容層用塗工液をバーコーターにより乾燥時5.0g/m2になる割合で塗布し、ドライヤーで乾燥後、約130℃のオーブン中で30秒間加熱処理して染料受容層を形成した。次いで白金系触媒PL−50T(信越化学工業製)のメチルエチルケトン/トルエン1:1混合溶剤の20%溶液を乾燥時の塗布量が受容層に添加した触媒硬化型シリコーンに対して50wt%になる割合で前記染料受容層面の塗布し、130℃のオーブン中にて30秒間加熱処理して本発明の熱転写受像シートを得た。
【0144】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 80部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
離型剤 No.E 5部
離型剤 No.d 5部
エポキシ変性シリコーン(X22−3000T、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
実施例C2
実施例C1と同じ基材シートの一方の面に下記の組成の染料受容層用塗工液をバーコーターにより乾燥時2.5g/m2になる割合で塗布し、ドライヤーで乾燥後、約130℃のオーブン中で30秒間加熱処理して染料受容層を形成した。次いでその表面に下記組成の離型層塗工液を乾燥時2.5g/m2になる割合で上記と同様に塗布および乾燥させ、以下実施例C1と同様に白金系触媒PL−50T(信越化学工業製)のメチルエチルケトン/トルエン1:1混合溶剤の20%溶液を乾燥時の塗布量が受容層に添加した触媒硬化型シリコーンに対して50wt%になる割合で前記染料受容層面の塗布し、130℃のオーブン中にて30秒間加熱処理して本発明の熱転写受像シートを得た。
【0145】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 40部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
離型層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 40部
離型剤 No.E 5部
離型剤 No.d 5部
エポキシ変性シリコーン(X−22−3000T、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
実施例C3
実施例C1と同じ基材シートの一方の面に下記の組成の染料受容層用塗工液をバーコーターにより乾燥時4.5g/m2になる割合で塗布し、ドライヤーで乾燥後、約130℃のオーブン中で30秒間加熱処理して染料受容層を形成した。次いでその表面に下記組成の離型層用塗工液を乾燥時2.5g/m2になる割合で上記と同様に塗布および乾燥させ、以下実施例C1と同様に白金系触媒PL−50T(信越化学工業製)のメチルエチルケトン/トルエン1:1混合溶剤の20%溶液を乾燥時の塗布量が受容層に添加した触媒硬化型シリコーンに対して50wt%になる割合で前記染料受容層面の塗布し、130℃のオーブン中にて30秒間加熱処理して本発明の熱転写受像シートを得た。
【0146】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 65部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 35部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
離型層用塗工液組成:
離型剤 No.E 5部
離型剤 No.d 5部
エポキシ変性シリコーン(X−22−3000T、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
実施例C4
実施例C1と同じ基材シートの一方の面に下記の組成の染料受容層用塗工液をバーコーターにより乾燥時4.5g/m2になる割合で塗布し、ドライヤーで乾燥後、約130℃のオーブン中で30秒間加熱処理して染料受容層を形成した。次いで、下記組成の離型層用塗工液を0.5g/m2になる割合で前記染料受容層面の塗布し、130℃のオーブン中にて30秒間加熱処理して離型層(厚み0.5g/m2)を形成して本発明の熱転写受像シートを得た。
【0147】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 80部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
白金系触媒(PL−50T、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
離型層用塗工液組成:
離型剤 No.E 5部
離型剤 No.d 5部
エポキシ変性シリコーン(X−22−3000T、信越化学工業製) 5部
実施例C5
染料受容層用塗工液組成(5g/m2)
ポリエステル樹脂(バイロン600) 40部
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A)40部
スチレンアクリル変性された塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#400)
20部
離型剤 No.E 2部
離型剤 No.d 2部
MEK/T01(1/1) 固形分20wt%になる量
離型層用塗工液組成(0.1g/m2)
ポリエステル樹脂(バイロン600) 10部
白金系硬化触媒(PL−50T) 10部
酢酸エチル 固形分1wt%になる量
実施例C6
染料受容層用塗工液組成(5g/m2)
ポリエステル樹脂水性分散液(バイロナールMD−1200) 50部
離型剤 No.Eの乳化物 2部
離型剤 No.dの乳化物 2部
EPA/水(1/1) 50部
離型層用塗工液組成(0.1g/m2)
ポリエステル樹脂(バイロン600) 10部
白金系硬化触媒(PL−50T) 10部
酢酸エチル 固形分1wt%になる量
比較例C1
実施例C1と同じ基材シートの一方の面に下記の組成の染料受容層用塗工液をバーコーターにより乾燥時5.0g/m2になる割合で塗布し、ドライヤーで乾燥後、約130℃のオーブン中で30秒間加熱処理して染料受容層を形成し、比較例の熱転写受像シートを得た。
【0148】
染料受容層用塗工液組成:
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業製) 80部
ポリエステル樹脂(バイロン600、東洋紡績製) 20部
離型剤 No.E 5部
離型剤 No.d 5部
エポキシ変性シリコーン(X22−3000T、信越化学工業製) 5部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 固形分20%になる量
評価例
上記熱転写受像シートの調製に際し、各例において使用する各塗工液を一定時間放置した後に、使用して熱転写受像シートを作製した場合の夫々の熱転写受像シートの離型性を、テストプリンター(VY−P1、日立製作所製)に挿入して40℃の温度に3時間放置後同温度で濃ベタ20枚を連続印字し、熱転写シートと受像シートとの離型性を調べたところ、下記表C1の結果が得られた。
【0149】
【表10】
上記表C1から明らかである様に、本発明の方法によれば、使用する塗工液の安定性がよく、塗工液を調製直後に使用する必要はなく、予め多量の塗工液を調製しておき、長時間にわたって熱転写受像シートを連続生産することが可能である。
【0150】
以上の如き本発明によれば、触媒硬化型離型剤と硬化触媒とからなる離型層を染料受容層面に形成するに当たり、離型剤と硬化触媒とを別々に使用することによって、離型層の塗膜強度や熱転写シートとの離型性に優れた染料受容層を有する熱転写受像シートを生産性良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
反応性シリコーンの反応速度と反応温度との関係を示すグラフ。
Claims (4)
- 基材シートの少なくとも一方の面に染料受容層とその表面に離型層を形成することからなる熱転写受像シートの製造方法であって、前記離型層が触媒硬化型離型剤と硬化触媒とからなり、前記染料受容層の形成時に前記離型剤および前記硬化触媒のいずれか一方を染料受容層用塗工液に含有させ、染料受容層形成後に該染料受容層面に硬化触媒または離型剤のいずれか一方を塗布して前記離型層を形成する、熱転写受像シートの製造方法。
- 基材シートの少なくとも一方の面に染料受容層とその表面に離型層を形成することからなる熱転写受像シートの製造方法であって、離型層が触媒硬化型離型剤と硬化触媒とからなり、前記染料受容層の形成後に前記離型剤を含む塗工液および前記硬化触媒を含む塗工液のいずれか一方を前記染料受容層表面に塗工し、然る後に硬化触媒を含む塗工液または離型剤を含む塗工液のいずれか一方を塗布して離型層を形成する、熱転写受像シートの製造方法。
- 触媒硬化型離型剤が互いに反応する離型剤混合物である、請求項1または2に記載の熱転写受像シートの製造方法。
- 触媒硬化型離型剤がシリコーン化合物であり、硬化触媒が白金系触媒である、請求項1または2に記載の熱転写受像シート。
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