JPH06297865A - 熱転写受像シート - Google Patents
熱転写受像シートInfo
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- JPH06297865A JPH06297865A JP5112468A JP11246893A JPH06297865A JP H06297865 A JPH06297865 A JP H06297865A JP 5112468 A JP5112468 A JP 5112468A JP 11246893 A JP11246893 A JP 11246893A JP H06297865 A JPH06297865 A JP H06297865A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来技術の問題点を解決し、OHP用として
も画像形成時において染料受容性が良好で且つ特別高エ
ネルギーを印加しなくても印字感度に優れ、更にカール
の発生が少ない熱転写受像シートを提供すること。 【構成】 基材シートの少なくとも一方の面に、プラテ
ンとサーマルヘッドとの間の熱圧力で塑性変形する無発
泡樹脂層を介して染料受容層を形成したことを特徴とす
る熱転写受像シート。
も画像形成時において染料受容性が良好で且つ特別高エ
ネルギーを印加しなくても印字感度に優れ、更にカール
の発生が少ない熱転写受像シートを提供すること。 【構成】 基材シートの少なくとも一方の面に、プラテ
ンとサーマルヘッドとの間の熱圧力で塑性変形する無発
泡樹脂層を介して染料受容層を形成したことを特徴とす
る熱転写受像シート。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写受像シートに関
し、更に詳しくは画像形成時において染料受容性が良好
で且つ感度に優れた熱転写受像シートの提供を目的とす
る。
し、更に詳しくは画像形成時において染料受容性が良好
で且つ感度に優れた熱転写受像シートの提供を目的とす
る。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が公知である
が、それらの中で昇華性染料を記録剤とし、これをポリ
エステルフイルム等の基材シートに担持させて熱転写シ
ートとし、昇華性染料で染着可能な被転写材、例えば、
紙やプラスチックフイルム等に染料受容層を形成した熱
転写受像シート上に各種のフルカラー画像を形成する方
法が提案されている。
が、それらの中で昇華性染料を記録剤とし、これをポリ
エステルフイルム等の基材シートに担持させて熱転写シ
ートとし、昇華性染料で染着可能な被転写材、例えば、
紙やプラスチックフイルム等に染料受容層を形成した熱
転写受像シート上に各種のフルカラー画像を形成する方
法が提案されている。
【0003】この場合には加熱手段としてプリンターの
サーマルヘッドが使用され、極めて短時間の加熱によっ
て3色又は4色の多数の色ドットを熱転写受像シートに
転移させ、該多色の色ドットにより原稿のフルカラー画
像を再現するものである。この様に形成された画像は、
使用する色材が染料であることから非常に鮮明であり、
且つ透明性に優れている為、得られる画像は中間色の再
現性や階調性に優れ、従来のオフセット印刷やグラビア
印刷による画像と同様であり、且つフルカラー写真画像
に匹敵する高品質の画像が形成可能となっている。
サーマルヘッドが使用され、極めて短時間の加熱によっ
て3色又は4色の多数の色ドットを熱転写受像シートに
転移させ、該多色の色ドットにより原稿のフルカラー画
像を再現するものである。この様に形成された画像は、
使用する色材が染料であることから非常に鮮明であり、
且つ透明性に優れている為、得られる画像は中間色の再
現性や階調性に優れ、従来のオフセット印刷やグラビア
印刷による画像と同様であり、且つフルカラー写真画像
に匹敵する高品質の画像が形成可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】上記の如き熱転
写方法を有効に実施する為には、熱転写シートの構成は
勿論、画像を形成する為の熱転写受像シートの構成も同
様に重要である。即ち、画像形成時には熱転写シートと
熱転写受像シートが共にプリンター内を搬送され、サー
マルヘッドによって熱が印加されるが、この熱印加時に
熱転写シートの染料層と熱転写受像シートの染料受容層
とが密着することが必要で、密着性が低い場合には染料
の移行性即ち感度が劣るという問題がある。この様な問
題は、熱転写受像シートの基材シートが紙等の様にある
程度柔らかい場合にはあまり発生しないが、熱転写受像
シートとしてOHP用の透明シート、例えば、100μ
m程度以上の厚手のポリエステルシート等の硬い基材シ
ートの場合には上記の密着性が劣り、上記感度の問題が
顕著に現れる。
写方法を有効に実施する為には、熱転写シートの構成は
勿論、画像を形成する為の熱転写受像シートの構成も同
様に重要である。即ち、画像形成時には熱転写シートと
熱転写受像シートが共にプリンター内を搬送され、サー
マルヘッドによって熱が印加されるが、この熱印加時に
熱転写シートの染料層と熱転写受像シートの染料受容層
とが密着することが必要で、密着性が低い場合には染料
の移行性即ち感度が劣るという問題がある。この様な問
題は、熱転写受像シートの基材シートが紙等の様にある
程度柔らかい場合にはあまり発生しないが、熱転写受像
シートとしてOHP用の透明シート、例えば、100μ
m程度以上の厚手のポリエステルシート等の硬い基材シ
ートの場合には上記の密着性が劣り、上記感度の問題が
顕著に現れる。
【0005】感度の上昇は印加する熱エネルギーを高め
たり、印字圧を大にしたり、印字時間を長くする等の方
法によって向上させることが出来るが、この場合には熱
転写受像シートがカールしたり、染料受容層の表面にか
かる過度の熱圧力等によってサーマルヘッドの印字跡が
残り、画像に表面荒れが発生するという問題がある。こ
の様な表面荒れは、OHP用画像の場合には透過光を乱
して透影画像に悪影響を与える為、良好な透影画像が得
られない。
たり、印字圧を大にしたり、印字時間を長くする等の方
法によって向上させることが出来るが、この場合には熱
転写受像シートがカールしたり、染料受容層の表面にか
かる過度の熱圧力等によってサーマルヘッドの印字跡が
残り、画像に表面荒れが発生するという問題がある。こ
の様な表面荒れは、OHP用画像の場合には透過光を乱
して透影画像に悪影響を与える為、良好な透影画像が得
られない。
【0006】別の方法として、熱転写受像シートに、発
泡層を形成したり、染料受容層に発泡剤を包含させて熱
転写受像シートのクッション性を高める方法もあるが、
この場合には熱転写受像シート全体が透明性を失い、O
HP用の熱転写受像シートとしては使用することが出来
ない。又、OHP用以外の熱転写受像シートの場合にお
いても発泡層等は復元性が少なく、画像形成後、染料受
容層表面にサーマルヘッドによる凹凸の印字跡が残り表
面が荒れるという問題がある。従って、本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解決し、OHP用としても
画像形成時において染料受容性が良好で且つ特別高エネ
ルギーを印加しなくても印字感度に優れた熱転写受像シ
ートを提供することである。
泡層を形成したり、染料受容層に発泡剤を包含させて熱
転写受像シートのクッション性を高める方法もあるが、
この場合には熱転写受像シート全体が透明性を失い、O
HP用の熱転写受像シートとしては使用することが出来
ない。又、OHP用以外の熱転写受像シートの場合にお
いても発泡層等は復元性が少なく、画像形成後、染料受
容層表面にサーマルヘッドによる凹凸の印字跡が残り表
面が荒れるという問題がある。従って、本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解決し、OHP用としても
画像形成時において染料受容性が良好で且つ特別高エネ
ルギーを印加しなくても印字感度に優れた熱転写受像シ
ートを提供することである。
【0007】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、基材シートの少
なくとも一方の面に、プラテンとサーマルヘッドとの間
の熱圧力で塑性変形する無発泡樹脂層を介して染料受容
層を形成したことを特徴とする熱転写受像シートであ
る。
によって達成される。即ち、本発明は、基材シートの少
なくとも一方の面に、プラテンとサーマルヘッドとの間
の熱圧力で塑性変形する無発泡樹脂層を介して染料受容
層を形成したことを特徴とする熱転写受像シートであ
る。
【0008】
【作用】基材シートと染料受容層との間に、プラテンと
サーマルヘッドとの間の熱圧力で塑性変形する無発泡樹
脂層を設けておくことにより、OHP用としても画像形
成時において染料受容性が良好で且つ特別高エネルギー
を印加しなくても印字感度に優れた熱転写受像シートを
提供することが出来る。
サーマルヘッドとの間の熱圧力で塑性変形する無発泡樹
脂層を設けておくことにより、OHP用としても画像形
成時において染料受容性が良好で且つ特別高エネルギー
を印加しなくても印字感度に優れた熱転写受像シートを
提供することが出来る。
【0009】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明で使用する基材シー
トとしては、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン
系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート
紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸
紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙
等、セルロース繊維紙、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ
メタクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチ
ックのフイルム又はシート等が使用出来、又、これらの
合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透
明フイルム或いは発泡させた発泡シート等も使用出来特
に限定されない。
発明を更に詳細に説明する。本発明で使用する基材シー
トとしては、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン
系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート
紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸
紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙
等、セルロース繊維紙、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ
メタクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチ
ックのフイルム又はシート等が使用出来、又、これらの
合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透
明フイルム或いは発泡させた発泡シート等も使用出来特
に限定されない。
【0010】又、上記基材シートの任意の組み合わせに
よる積層体も使用出来る。代表的な積層体の例として、
セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース繊維紙とプ
ラスチックフイルム又はシートとの合成紙が挙げられ
る。これらの基材シートの厚みは任意でよく、例えば、
10〜300μm程度の厚みが一般的である。本発明の
熱転写受像シートを、透過光を観察する為の画像を形成
する為に使用する場合、即ち、OHP用の熱転写受像シ
ートとして使用する場合には、上記の基材シートは、厚
み50〜300μm程度の透明なものを使用する。上記
の如き基材シートが低弾性樹脂層との密着力が乏しい場
合には、その表面にプライマー処理やコロナ放電処理を
施すのが好ましい。
よる積層体も使用出来る。代表的な積層体の例として、
セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース繊維紙とプ
ラスチックフイルム又はシートとの合成紙が挙げられ
る。これらの基材シートの厚みは任意でよく、例えば、
10〜300μm程度の厚みが一般的である。本発明の
熱転写受像シートを、透過光を観察する為の画像を形成
する為に使用する場合、即ち、OHP用の熱転写受像シ
ートとして使用する場合には、上記の基材シートは、厚
み50〜300μm程度の透明なものを使用する。上記
の如き基材シートが低弾性樹脂層との密着力が乏しい場
合には、その表面にプライマー処理やコロナ放電処理を
施すのが好ましい。
【0011】本発明では、上記基材シートの染料受容層
面を形成すべき面に、プラテンとサーマルヘッドとの間
の熱圧力で塑性変形する無発泡樹脂層を形成する。該樹
脂層を形成する樹脂としては、比較的低温でも弾性率の
低い樹脂が挙げられ、塩素化ポリプロピレンが低弾性、
皮膜強度及び透明性等の点で最も好ましい。それ以外の
樹脂としては、アクリル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体樹脂、ポリウレタン系樹脂、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合樹脂、アクリル変性アイオノマー樹脂等の一
部が挙げられ、具体的には住友化学工業製のKF−1
1、綜研化学製のRE−4、HV−70、日本ポリウレ
タン製のニッポラン5199等が挙げられる。これらの
樹脂は、上記及びその他の樹脂と併用してもよいが、3
0重量%を占めることが好ましく、50重量%以上が更
に好ましい。使用する塩素化ポリプロピレンは特に限定
されず、例えば、スーパークロン(山陽国策パルプ製)
やハードレン(東洋化成工業製)等の商品名で市場から
入手して本発明で使用することが出来る。
面を形成すべき面に、プラテンとサーマルヘッドとの間
の熱圧力で塑性変形する無発泡樹脂層を形成する。該樹
脂層を形成する樹脂としては、比較的低温でも弾性率の
低い樹脂が挙げられ、塩素化ポリプロピレンが低弾性、
皮膜強度及び透明性等の点で最も好ましい。それ以外の
樹脂としては、アクリル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体樹脂、ポリウレタン系樹脂、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合樹脂、アクリル変性アイオノマー樹脂等の一
部が挙げられ、具体的には住友化学工業製のKF−1
1、綜研化学製のRE−4、HV−70、日本ポリウレ
タン製のニッポラン5199等が挙げられる。これらの
樹脂は、上記及びその他の樹脂と併用してもよいが、3
0重量%を占めることが好ましく、50重量%以上が更
に好ましい。使用する塩素化ポリプロピレンは特に限定
されず、例えば、スーパークロン(山陽国策パルプ製)
やハードレン(東洋化成工業製)等の商品名で市場から
入手して本発明で使用することが出来る。
【0012】上記の低弾性樹脂層は、上記樹脂を適当な
有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分
散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、
グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の
形成手段により塗布及び乾燥して形成する。以上の如く
形成される無発泡樹脂層は1.0g/m2 以上が必要で
あり、これより薄いと良好な印字感度が得られない。好
ましい厚さは3.0〜15g/m2 である。
有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分
散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、
グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の
形成手段により塗布及び乾燥して形成する。以上の如く
形成される無発泡樹脂層は1.0g/m2 以上が必要で
あり、これより薄いと良好な印字感度が得られない。好
ましい厚さは3.0〜15g/m2 である。
【0013】本発明の熱転写受像シートでは、上記無発
泡樹脂層の表面に染料受容層を形成する。かかる染料受
容層は、熱転写シートから移行してくる昇華性染料を受
容し、形成された画像を維持する為のものである。染料
受容層を形成する為の樹脂としては、例えば、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他
のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、
セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカ
ーボネート等が挙げられ、特に好ましいものは、ビニル
系樹脂及びポリエステル系樹脂である。上記染料受容層
の形成に際しては、染料受容層の白色度を向上させて転
写画像の鮮明度を更に高める目的で、酸化チタン、酸化
亜鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ
等の顔料や充填剤を添加することが出来る。但しOHP
用熱転写受像シートとする場合には、顔料や充填剤の添
加量はOHP用として必要な透明性を失わない程度とす
る。
泡樹脂層の表面に染料受容層を形成する。かかる染料受
容層は、熱転写シートから移行してくる昇華性染料を受
容し、形成された画像を維持する為のものである。染料
受容層を形成する為の樹脂としては、例えば、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他
のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、
セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカ
ーボネート等が挙げられ、特に好ましいものは、ビニル
系樹脂及びポリエステル系樹脂である。上記染料受容層
の形成に際しては、染料受容層の白色度を向上させて転
写画像の鮮明度を更に高める目的で、酸化チタン、酸化
亜鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ
等の顔料や充填剤を添加することが出来る。但しOHP
用熱転写受像シートとする場合には、顔料や充填剤の添
加量はOHP用として必要な透明性を失わない程度とす
る。
【0014】上記染料受容層は、単層に形成してもよ
く、又、多層構成としてもよい。単層の場合には少なく
とも一部の樹脂を架橋剤で架橋させることによって、印
字時における表面の荒れを抑制することが出来る。又、
多層構成の場合、例えば、2層構成とする場合には、基
材シート側の染料受容層は架橋樹脂層とし、一方、表面
側を未架橋樹脂層とすることが好ましい。架橋樹脂層の
形成には、水酸基やカルボキシル基を有する樹脂に架橋
剤を加えて層を形成し加熱等によって架橋構造とする。
単層又は多層構成の染料受容層を架橋させる架橋剤とし
ては、ポリイソシアネート化合物、ポリメチロール化合
物、エポキシ化合物、金属キレート化剤等が使用され、
特に金属キレート化剤が好ましい。好ましい金属キレー
ト化剤の1例としては下記式の架橋剤が挙げられる。 (R1−O)m−M(X)n
く、又、多層構成としてもよい。単層の場合には少なく
とも一部の樹脂を架橋剤で架橋させることによって、印
字時における表面の荒れを抑制することが出来る。又、
多層構成の場合、例えば、2層構成とする場合には、基
材シート側の染料受容層は架橋樹脂層とし、一方、表面
側を未架橋樹脂層とすることが好ましい。架橋樹脂層の
形成には、水酸基やカルボキシル基を有する樹脂に架橋
剤を加えて層を形成し加熱等によって架橋構造とする。
単層又は多層構成の染料受容層を架橋させる架橋剤とし
ては、ポリイソシアネート化合物、ポリメチロール化合
物、エポキシ化合物、金属キレート化剤等が使用され、
特に金属キレート化剤が好ましい。好ましい金属キレー
ト化剤の1例としては下記式の架橋剤が挙げられる。 (R1−O)m−M(X)n
【0015】上記式中におけるMはチタン、アルミニウ
ム、ジルコニウム等の金属を表し、R1 は水素原子、エ
チル、イソプロピル、イソブチル基等のアルキル基、フ
ェニル、ベンジル等のアリール基等を表し、m+nは3
又は4であり、Xは下記構造1〜4で表されるグリコー
ル、β−ジケトン、ヒドロキシカルボン酸、ケトエステ
ル、ケトアルコール等の2価の残基である。
ム、ジルコニウム等の金属を表し、R1 は水素原子、エ
チル、イソプロピル、イソブチル基等のアルキル基、フ
ェニル、ベンジル等のアリール基等を表し、m+nは3
又は4であり、Xは下記構造1〜4で表されるグリコー
ル、β−ジケトン、ヒドロキシカルボン酸、ケトエステ
ル、ケトアルコール等の2価の残基である。
【0016】
【化1】 金属キレート化剤の好ましい具体例としては、例えば、
チタンアセチルアセトネート、チタンオクチルグリコレ
ート、チタントリエタノールアミネート、テトラ−n−
ブチルチタネート、アルミニウムアセチルアセトネー
ト、アルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセ
チルアセトネート、アルミニウムイソプロピレートモノ
セカンダリーブチレート、アルミニウムアルキルアセト
アセテートジイソプロピレート、アルミニウムトリスア
セチルアセトネート、ジルコニウムアセチルアセトネー
ト及びアセチルアセトンジルコニウムブチレート等が挙
げられる。
チタンアセチルアセトネート、チタンオクチルグリコレ
ート、チタントリエタノールアミネート、テトラ−n−
ブチルチタネート、アルミニウムアセチルアセトネー
ト、アルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセ
チルアセトネート、アルミニウムイソプロピレートモノ
セカンダリーブチレート、アルミニウムアルキルアセト
アセテートジイソプロピレート、アルミニウムトリスア
セチルアセトネート、ジルコニウムアセチルアセトネー
ト及びアセチルアセトンジルコニウムブチレート等が挙
げられる。
【0017】多層構成における架橋染料受容層の厚みは
0.5〜10μm程度が好ましい。又、上記架橋層の上
に形成する未架橋の染料受容層は、1.5μm以下、更
には1.0μm以下とすることが好ましい。以上の様に
染料受容層を架橋させる又は多層構成とする第一の効果
は、架橋染料受容層の存在によって画像形成時におい
て、熱圧が大きくかかる高濃度画像部における染料受容
層の表面荒れが抑制されることである。従って、多層構
成の場合、未架橋染料受容層が1.5μmよりも厚くな
ると、上記印字時において表面荒れが目立つ虞がある。
架橋染料受容層を形成する他の利点は、該架橋層に紫外
線吸収剤、耐光化剤等の添加剤を画像形成に悪影響を与
えることなく包含させることが出来ることである。特に
OHP用の熱転写受像シートの場合には、上記架橋層に
0.5〜10重量%程度の脂肪酸を包含させることによ
って、OHP画像の光源光に対する耐光性を著しく向上
させることが出来る。
0.5〜10μm程度が好ましい。又、上記架橋層の上
に形成する未架橋の染料受容層は、1.5μm以下、更
には1.0μm以下とすることが好ましい。以上の様に
染料受容層を架橋させる又は多層構成とする第一の効果
は、架橋染料受容層の存在によって画像形成時におい
て、熱圧が大きくかかる高濃度画像部における染料受容
層の表面荒れが抑制されることである。従って、多層構
成の場合、未架橋染料受容層が1.5μmよりも厚くな
ると、上記印字時において表面荒れが目立つ虞がある。
架橋染料受容層を形成する他の利点は、該架橋層に紫外
線吸収剤、耐光化剤等の添加剤を画像形成に悪影響を与
えることなく包含させることが出来ることである。特に
OHP用の熱転写受像シートの場合には、上記架橋層に
0.5〜10重量%程度の脂肪酸を包含させることによ
って、OHP画像の光源光に対する耐光性を著しく向上
させることが出来る。
【0018】使用する脂肪酸としては、融点が50℃以
上のものがよく、融点が低過ぎると熱転写受像シートの
保存性や安全性の問題が生じる虞がある。脂肪酸として
は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪
酸等があるが、本発明においては炭素数14以上の直鎖
飽和脂肪酸が特に好ましく、例えば、具体的には、ミリ
スチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシ
ル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘ
ン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコン酸、モ
ンタン酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は、架橋染料
受容層中に0.5〜10重量%の割合で含有させること
が好ましい。
上のものがよく、融点が低過ぎると熱転写受像シートの
保存性や安全性の問題が生じる虞がある。脂肪酸として
は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪
酸等があるが、本発明においては炭素数14以上の直鎖
飽和脂肪酸が特に好ましく、例えば、具体的には、ミリ
スチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシ
ル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘ
ン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコン酸、モ
ンタン酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は、架橋染料
受容層中に0.5〜10重量%の割合で含有させること
が好ましい。
【0019】上記の染料受容層は、上記樹脂に必要な離
型剤や架橋剤等の必要な添加剤を加えたものを、適当な
有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分
散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、
グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の
形成手段により塗布及び乾燥して染料受容層を形成す
る。以上の如く形成される染料受容層は任意の厚さでよ
いが、一般的には1〜50μmの厚さである。又、この
様な染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂
エマルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆と
して形成してもよい。
型剤や架橋剤等の必要な添加剤を加えたものを、適当な
有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分
散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、
グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の
形成手段により塗布及び乾燥して染料受容層を形成す
る。以上の如く形成される染料受容層は任意の厚さでよ
いが、一般的には1〜50μmの厚さである。又、この
様な染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂
エマルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆と
して形成してもよい。
【0020】尚、上記染料受容層を形成する場合、樹脂
の有機溶剤溶液から形成する場合には、該有機溶剤が下
層の無発泡樹脂層を侵したり、或は下層の樹脂が染料受
容層面に現れ、印字時に熱転写シートと融着する虞があ
る。この場合には、耐有機溶剤性のあるバリヤー層を前
記無発泡樹脂層の表面に設け、次いで染料受容層を形成
することが好ましい。上記バリヤー層は、親水性のある
樹脂、例えば、ポリエステル系、エチレン−ビニルアル
コール系、ポリビニルアルコール系、アクリル系、セル
ロース系等の樹脂から形成する。該バリヤー層の厚みは
約0.1〜10μm程度でよい。
の有機溶剤溶液から形成する場合には、該有機溶剤が下
層の無発泡樹脂層を侵したり、或は下層の樹脂が染料受
容層面に現れ、印字時に熱転写シートと融着する虞があ
る。この場合には、耐有機溶剤性のあるバリヤー層を前
記無発泡樹脂層の表面に設け、次いで染料受容層を形成
することが好ましい。上記バリヤー層は、親水性のある
樹脂、例えば、ポリエステル系、エチレン−ビニルアル
コール系、ポリビニルアルコール系、アクリル系、セル
ロース系等の樹脂から形成する。該バリヤー層の厚みは
約0.1〜10μm程度でよい。
【0021】以上の本発明の熱転写受像シートには、搬
送性を改良する為に、背面に滑性層や、帯電を防止する
為の帯電防止層を設けることが出来る。更に、本発明の
熱転写受像シートには検知マークを設けることも可能で
ある。検知マークは熱転写シートと熱転写受像シートと
の位置決めを行う際等に極めて便利であり、例えば、光
電管検知装置により検知しうる検知マークを熱転写受像
シートの他の面等に印刷等により設けることが出来る。
上記の如き本発明の熱転写受像シートを使用して熱転写
を行う際に使用する昇華型熱転写シートとしては、紙や
ポリエステルフイルム上に昇華性染料を含む染料層を設
けたものであり、従来公知の熱転写シートはいずれも本
発明でそのまま使用することが出来る。
送性を改良する為に、背面に滑性層や、帯電を防止する
為の帯電防止層を設けることが出来る。更に、本発明の
熱転写受像シートには検知マークを設けることも可能で
ある。検知マークは熱転写シートと熱転写受像シートと
の位置決めを行う際等に極めて便利であり、例えば、光
電管検知装置により検知しうる検知マークを熱転写受像
シートの他の面等に印刷等により設けることが出来る。
上記の如き本発明の熱転写受像シートを使用して熱転写
を行う際に使用する昇華型熱転写シートとしては、紙や
ポリエステルフイルム上に昇華性染料を含む染料層を設
けたものであり、従来公知の熱転写シートはいずれも本
発明でそのまま使用することが出来る。
【0022】又、熱転写時の熱エネルギーの付与手段
は、従来公知の付与手段がいずれも使用出来、例えば、
サーマルプリンター(例えば、日立製作所製、ビデオプ
リンターVY−100)等の記録装置によって、記録時
間をコントロールすることにより、5〜100mJ/m
m2 程度の熱エネルギーを付与することによって所期の
目的を十分に達成することが出来る。
は、従来公知の付与手段がいずれも使用出来、例えば、
サーマルプリンター(例えば、日立製作所製、ビデオプ
リンターVY−100)等の記録装置によって、記録時
間をコントロールすることにより、5〜100mJ/m
m2 程度の熱エネルギーを付与することによって所期の
目的を十分に達成することが出来る。
【0023】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。 実施例1 基材シートとして透明ポリエチレンテレフタレートフイ
ルム(T−60、厚み100μm、東レ製)を用い、こ
の一方の面に下記の組成の低弾性樹脂層用塗工液(1)
をロールコート法にて乾燥時6.0g/m2 になる割合
で塗布及び乾燥し、更にその上に下記染料受容層用塗工
液(2)を乾燥時4.0g/m2 の割合でロールコート
法にて塗工し、直ちにドライヤーで簡易乾燥後、120
℃のオーブンで5分間乾燥して染料受容層を形成し、本
発明のOHP用熱転写受像シートを得た。
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。 実施例1 基材シートとして透明ポリエチレンテレフタレートフイ
ルム(T−60、厚み100μm、東レ製)を用い、こ
の一方の面に下記の組成の低弾性樹脂層用塗工液(1)
をロールコート法にて乾燥時6.0g/m2 になる割合
で塗布及び乾燥し、更にその上に下記染料受容層用塗工
液(2)を乾燥時4.0g/m2 の割合でロールコート
法にて塗工し、直ちにドライヤーで簡易乾燥後、120
℃のオーブンで5分間乾燥して染料受容層を形成し、本
発明のOHP用熱転写受像シートを得た。
【0024】塗工液(1) : 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB-13、東洋化成工業製) 100部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 400部塗工液(2) : ポリエステル樹脂(東洋紡製、バイロン200) 100部 アミノ変性シリコーン(信越化学工業製、KF−393) 3部 エポキシ変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−343) 3部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 400部
【0025】実施例2 実施例1において、低弾性樹脂層と染料受容層との間に
下記組成のバリヤー層用塗工液(3)を固形分で2.0
g/m2 の厚みに塗布乾燥してバリヤー層を形成した以
外は実施例1と同様にして本発明のOHP用熱転写受像
シートを得た。 塗工液(3) : ポリエステル樹脂(東洋紡製、バイロナールMD1200、固形分30%) 100部 イソプロピルアルコール 30部 水 30部
下記組成のバリヤー層用塗工液(3)を固形分で2.0
g/m2 の厚みに塗布乾燥してバリヤー層を形成した以
外は実施例1と同様にして本発明のOHP用熱転写受像
シートを得た。 塗工液(3) : ポリエステル樹脂(東洋紡製、バイロナールMD1200、固形分30%) 100部 イソプロピルアルコール 30部 水 30部
【0026】実施例3 実施例1において、染料受容層を下記塗工液(4)を用
いて形成した以外は実施例1と同様にして本発明のOH
P用熱転写受像シートを得た。塗工液(4) : 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部 ポリエステル樹脂(東洋紡製、バイロン200) 50部 アミノ変性シリコーン(信越化学工業製、KF−393) 5部 エポキシ変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−343) 5部 キレート化剤(オルガチックスTC−100、マツモト交商製) 10部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 600部 イソプロピルアルコール 40部 ステアリン酸 5部
いて形成した以外は実施例1と同様にして本発明のOH
P用熱転写受像シートを得た。塗工液(4) : 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VAGH、ユニオンカーバイド製) 100部 ポリエステル樹脂(東洋紡製、バイロン200) 50部 アミノ変性シリコーン(信越化学工業製、KF−393) 5部 エポキシ変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−343) 5部 キレート化剤(オルガチックスTC−100、マツモト交商製) 10部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 600部 イソプロピルアルコール 40部 ステアリン酸 5部
【0027】実施例4 実施例2で使用したバリヤー層用塗工液を使用して厚み
2.0g/m2 のバリヤー層を形成した以外は実施例3
と同様にして本発明のOHP用熱転写受像シートを得
た。 実施例5 実施例1において下記の低弾性樹脂層用塗工液(5)を
使用して厚み6.0g/m2 の低弾性樹脂層を形成した
以外は実施例1と同様にして本発明のOHP用熱転写受
像シートを得た。塗工液(5) : 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB-13、東洋化成工業製) 40部 アクリルフィラー 60部 メチルエチルケトン/トルエン(2:1) 400部
2.0g/m2 のバリヤー層を形成した以外は実施例3
と同様にして本発明のOHP用熱転写受像シートを得
た。 実施例5 実施例1において下記の低弾性樹脂層用塗工液(5)を
使用して厚み6.0g/m2 の低弾性樹脂層を形成した
以外は実施例1と同様にして本発明のOHP用熱転写受
像シートを得た。塗工液(5) : 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB-13、東洋化成工業製) 40部 アクリルフィラー 60部 メチルエチルケトン/トルエン(2:1) 400部
【0028】実施例6 実施例1において下記の塗工液(6)を使用して厚み
6.0g/m2 の低弾性樹脂層を形成した以外は実施例
1と同様にして本発明のOHP用熱転写受像シートを得
た。塗工液(6) : 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB-13、東洋化成工業製) 40部 エチレン−酢酸ビニル共重合体(KC−10、住友化学工業製) 50部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 400部
6.0g/m2 の低弾性樹脂層を形成した以外は実施例
1と同様にして本発明のOHP用熱転写受像シートを得
た。塗工液(6) : 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB-13、東洋化成工業製) 40部 エチレン−酢酸ビニル共重合体(KC−10、住友化学工業製) 50部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 400部
【0029】実施例7 実施例1において下記の塗工液(7)を使用して厚み
6.0g/m2 の低弾性樹脂層を形成した以外は実施例
1と同様にして本発明のOHP用熱転写受像シートを得
た。塗工液(7) : 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB-2038、東洋化成工業製)100部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 400部 実施例8 実施例1において下記の塗工液(8)を使用して厚み
6.0g/m2の低弾性樹脂層を形成した以外は実施例
1と同様にして本発明のOHP用熱転写受像シートを得
た。塗工液(8) : アクリル樹脂(RE−4、綜研化学製) 80部 ポリエステル樹脂(バイロナールGXW−27、東洋紡績製) 20部 水 100部 イソプロピルアルコール 100部 比較例1 実施例1において低弾性樹脂層を形成しなかった以外は
実施例1と同様にして比較例のOHP用熱転写受像シー
トを得た。
6.0g/m2 の低弾性樹脂層を形成した以外は実施例
1と同様にして本発明のOHP用熱転写受像シートを得
た。塗工液(7) : 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB-2038、東洋化成工業製)100部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 400部 実施例8 実施例1において下記の塗工液(8)を使用して厚み
6.0g/m2の低弾性樹脂層を形成した以外は実施例
1と同様にして本発明のOHP用熱転写受像シートを得
た。塗工液(8) : アクリル樹脂(RE−4、綜研化学製) 80部 ポリエステル樹脂(バイロナールGXW−27、東洋紡績製) 20部 水 100部 イソプロピルアルコール 100部 比較例1 実施例1において低弾性樹脂層を形成しなかった以外は
実施例1と同様にして比較例のOHP用熱転写受像シー
トを得た。
【0030】比較例2(請求項2に比較例) 実施例1において下記の塗工液(9)を使用して厚み
6.0g/m2 の樹脂層を形成した以外は実施例1と同
様にして比較例のOHP用熱転写受像シートを得た。塗工液(9) : 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB-13、東洋化成工業製) 20部 エチレン−酢酸ビニル共重合体(KC−10、住友化学工業製) 80部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 400部
6.0g/m2 の樹脂層を形成した以外は実施例1と同
様にして比較例のOHP用熱転写受像シートを得た。塗工液(9) : 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB-13、東洋化成工業製) 20部 エチレン−酢酸ビニル共重合体(KC−10、住友化学工業製) 80部 メチルエチルケトン/トルエン(1:1) 400部
【0031】熱転写試験:前記実施例及び比較例の熱転
写受像シートをA4サイズ(210×297mm)にそ
れぞれ裁断し、これらと市販の熱転写シートとを染料受
容層面と熱転写シートの染料層面を対向させて重ね合わ
せ、熱転写シートの裏面からサーマルヘッド印加電圧1
2.0V、パルス幅1〜16msecの16階調とした
条件でサーマルヘッドで、イエロー、マゼンタ及びシア
ンの三食重ねの印画及びパルス幅16msecでの三食
重ねベタ印画記録を行い、下記表1の結果を得た。尚、
表1に示した各性能の評価方法は以下の通りに行った。
写受像シートをA4サイズ(210×297mm)にそ
れぞれ裁断し、これらと市販の熱転写シートとを染料受
容層面と熱転写シートの染料層面を対向させて重ね合わ
せ、熱転写シートの裏面からサーマルヘッド印加電圧1
2.0V、パルス幅1〜16msecの16階調とした
条件でサーマルヘッドで、イエロー、マゼンタ及びシア
ンの三食重ねの印画及びパルス幅16msecでの三食
重ねベタ印画記録を行い、下記表1の結果を得た。尚、
表1に示した各性能の評価方法は以下の通りに行った。
【0032】(1)印字感度(O.D.) 各画像の透過濃度をマクベス濃度計TR−924で測定
し、12階調目に実施例1の印字濃度を1.0として相
対値で示した。 (2)カール 各ベタ印画シートを印画直後に水平な台上に置き、シー
トの4隅が水平台から浮いている距離の平均を測定し、
1.0mm以下を○、10〜40mmを△、40mm以
上を×とした。 (3)印字濃度(O.D.) 各画像の最高印加エネルギー部分の透過濃度及び反射濃
度をマクベス濃度計TR−924及びRD−918で測
定した。
し、12階調目に実施例1の印字濃度を1.0として相
対値で示した。 (2)カール 各ベタ印画シートを印画直後に水平な台上に置き、シー
トの4隅が水平台から浮いている距離の平均を測定し、
1.0mm以下を○、10〜40mmを△、40mm以
上を×とした。 (3)印字濃度(O.D.) 各画像の最高印加エネルギー部分の透過濃度及び反射濃
度をマクベス濃度計TR−924及びRD−918で測
定した。
【0033】
【表1】
【0034】
【効果】以上の如き本発明によれば、基材シートと染料
受容層との間に、プラテンとサーマルヘッドとの間の熱
圧力で塑性変形する無発泡樹脂層を設けておくことによ
り、OHP用としても画像形成時において染料受容性が
良好で且つ特別高エネルギーを印加しなくても印字感度
に優れ、更にカールの発生がない熱転写受像シートを提
供することが出来る。
受容層との間に、プラテンとサーマルヘッドとの間の熱
圧力で塑性変形する無発泡樹脂層を設けておくことによ
り、OHP用としても画像形成時において染料受容性が
良好で且つ特別高エネルギーを印加しなくても印字感度
に優れ、更にカールの発生がない熱転写受像シートを提
供することが出来る。
Claims (8)
- 【請求項1】 基材シートの少なくとも一方の面に、プ
ラテンとサーマルヘッドとの間の熱圧力で塑性変形する
無発泡樹脂層を介して、染料受容層を形成したことを特
徴とする熱転写受像シート。 - 【請求項2】 無発泡樹脂層が塩素化ポリプロピレンを
少なくとも30重量%含有し、厚みが1.0g/m2 以
上である請求項1に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項3】 無発泡樹脂層と染料受容層との間にバリ
ヤー層を設けた請求項1に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項4】 バリヤー層が耐有機溶剤性を有する樹脂
からなる請求項3に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項5】 染料受容層が少なくとも一部架橋されて
いる請求項1に記載熱転写受像シート。 - 【請求項6】 染料受容層が多層構成であり、基材側の
層が架橋樹脂からなり、表面側の層が未架橋樹脂層から
なる請求項1〜5に記載熱転写受像シート。 - 【請求項7】 染料受容層が高級脂肪酸を含有する請求
項5又は6に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項8】 基材シートがOHP用透明シートであ
り、該シート表面に形成する各層が実質的に透明である
請求項1〜7に記載熱転写受像シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5112468A JPH06297865A (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | 熱転写受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5112468A JPH06297865A (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | 熱転写受像シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06297865A true JPH06297865A (ja) | 1994-10-25 |
Family
ID=14587402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5112468A Pending JPH06297865A (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | 熱転写受像シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06297865A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013515628A (ja) * | 2009-12-23 | 2013-05-09 | アルジョ ウイグギンス フイネ パペルス リミテッド | 超平滑で再利用可能な印刷可能シート、及びその製造方法 |
JP2014061668A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 受像シート |
US9648751B2 (en) | 2012-01-13 | 2017-05-09 | Arjo Wiggins Fine Papers Limited | Method for producing a sheet |
-
1993
- 1993-04-16 JP JP5112468A patent/JPH06297865A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013515628A (ja) * | 2009-12-23 | 2013-05-09 | アルジョ ウイグギンス フイネ パペルス リミテッド | 超平滑で再利用可能な印刷可能シート、及びその製造方法 |
US9416495B2 (en) | 2009-12-23 | 2016-08-16 | Arjo Wiggins Fine Papers Limited | Printable sheet that is ultra-smooth and recyclable, and its method of fabrication |
US9648751B2 (en) | 2012-01-13 | 2017-05-09 | Arjo Wiggins Fine Papers Limited | Method for producing a sheet |
JP2014061668A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 受像シート |
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