JP2004000913A - 窒素酸化物除去触媒 - Google Patents

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Masanobu Tanno
淡野 正信
Yoshinobu Fujishiro
藤代 芳伸
Hassan Zaher Mohammad
モハマド ハッサン ザヒール
Kazuyuki Matsuda
松田 和幸
Takao Kanai
金井 隆雄
Motoyuki Miyata
宮田 素之
Kunihiro Maeda
前田 邦裕
Shingo Katayama
片山 真吾
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Abstract

【課題】窒素酸化物除去触媒、及び燃焼排ガス中に過剰の酸素が存在する場合に、少ない電力消費で高効率に窒素酸化物を浄化できる化学反応器作動に必要な触媒を提供する。
【解決手段】酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含む化合物に、スピネル相形成のための添加元素として、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、亜鉛(II)の中から選ばれる1種もしくは2種以上を、酸化ガリウム及び酸化アルミニウムに対して、2モルパーセント以上35モルパーセント以下含む複合触媒、及び被処理物質に対し、化学反応部の上流部に、上記触媒材料を施して、触媒反応を利用して過剰な酸素を低減させ、同時に窒素酸化物の分解反応を促進させるようにした化学反応器。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学反応器に用いられる触媒材料に関するものであり、更に詳しくは、酸素を含む燃焼排ガスから窒素酸化物を効率的に浄化する化学反応器に用いられる酸化物複合触媒に関するものである。本発明は、酸素共存の排気ガス中の窒素酸化物を効率的に除去する触媒を提供するものとして有用である。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンエンジンから発生する窒素酸化物の浄化は、現在、三元系触媒が主流となっている。しかし、燃費向上を可能とするリーンバーンエンジンやディーゼルエンジンにおいては、燃焼排ガス中に酸素が過剰に存在するため、三元系触媒表面への酸素の吸着による触媒活性の激減が問題となり、窒素酸化物を浄化することができない。
【0003】
このため、共存する酸素を取り除くことが必要であり、そのための対策として、従来、種々の方法が提案されており、例えば、(1)炭化水素を導入して、酸素分圧を下げることが行われている。この種の方法として、高酸素分圧下では窒素酸化物を一時的に化合物の形で吸蔵し、理論空燃比のように酸素分圧が下がった時点で放出する等の方法によって、炭化水素による還元浄化を可能とする方法が提案されている。更に、(2)触媒表面の反応性を失わせてしまう表面吸着酸素に対し、触媒層に酸素イオン伝導体及び電極材料を取り付けて電界を加え、酸素をイオン化して取り除いてしまう方法が提案されている。
【0004】
しかしながら、上記(1)の方法では、高温でも窒素酸化物に対する選択反応性を持続する材料が存在せず、炭化水素と酸素の共存下において作用する触媒材料として、これまでに、H型ゼオライトや銅イオン交換ZSM−5等が提案されてきた。しかし、これらの材料は、500℃以上の高温では、比表面積の減少、ゼオライト構造の崩壊、γ−アルミナ担体との反応等の理由により、触媒活性は次第に低下するという問題点がある。
【0005】
ゼオライト系に比べ、酸化物系触媒は、熱耐久性に優れ、比較的高い浄化特性を示すものがある。特に、Ga O −Al O は、酸化物系触媒の中でも高い触媒活性を示す(非特許文献1参照)。しかしながら、Ga O −Al O3 触媒は、γ−アルミナ構造であり、500℃〜800℃付近でα−アルミナ構造に相転移する(非特許文献2参照)。α−アルミナ構造では、触媒活性が殆どないことから、排気ガスの温度上昇等によって触媒の温度が上昇したり、ハニカム担持の際の熱処理等によってα−アルミナ化が進み活性の劣化を起こす問題がある。
【0006】
また、上記(2)の方法では、燃焼排ガス中に過剰の酸素が存在する場合、共存している酸素がイオン化し固体電解質中を流れるため、窒素酸化物を分解するには多量の電流を流す必要があり、消費電力が増大するという問題点を有する。したがって、当該技術分野においては、これらの方法の問題点を抜本的に解決することを実現できる新しい窒素酸化物の浄化技術を開発することが強く要請されていた。
【0007】
【非特許文献1】
赤間弘、金坂弘行、山本伸司、松下健次郎、自動車技術 Vol. 54, No. 1, 77−82 (2000)
【非特許文献2】
V. G. Hill, R. Roy, E. F. Osboron, J. Am. Ceram. Soc., 35(6) 136(1962)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、特に、上記(1)の方法の問題点を解決することを可能とする新しい触媒技術を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、触媒成分として酸化ガリウム−酸化アルミニウム化合物のスピネル結晶相を使用することにより所期の目的を達成し得ることを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。
本発明は、上記(1)の方法の問題点を解決することを課題とするものであり、被処理物質である燃焼排ガス中に過剰の酸素が存在する場合に、炭化水素を含むことにより共存する酸素との反応により、窒素酸化物の除去を効率的に行うことが可能で、かつ高温に曝されても安定に働き、耐久性の高い触媒材料を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、過剰の酸素の共存下において、窒素酸化物の除去と酸素分圧の低減を高効率で同時的に行うことを可能とする新しい複合触媒を提供することを目的とする。
また、本発明は、500℃以上の高温域で高温安定性と高い触媒性能を保持する新しい酸化ガリウム−酸化アルミニウム化合物のスピネル結晶相から成る酸化物複合触媒及びその製造方法を提供することを目的とする。
更に、本発明は、上記複合触媒材料を、表面被覆層として、又は被処理物の流れに対して上流部に設置することにより、酸素を含む被処理物を処理する触媒化学反応において、被処理物中の酸素濃度を低減させ、触媒反応活性を高めることを可能とする上記複合触媒材料を利用した化学反応器を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含んだスピネル相から成ることを特徴とする、化学反応器用の触媒材料。
(2)酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含む化合物に、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛の中から選ばれる1種もしくは2種以上を含むことを特徴とする、前記(1)に記載の触媒材料。
(3)上記のスピネル相形成のための添加元素として、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、亜鉛(II)の中から選ばれる1種もしくは2種以上を、酸化ガリウム及び酸化アルミニウムに対して、2モルパーセント以上35モルパーセント以下含むことを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載の触媒材料。
(4)上記酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含んだスピネル[A][B] [O] 構造において、四面体位置[A]にスピネル相形成のための添加元素であるマンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、亜鉛(II)を4配位で含み、八面体位置[B]にガリウムとアルミニウムの両方が8配位で含むことを特徴とする、前記(1)から(3)のいずれかに記載の触媒材料。
(5)上記酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含んだスピネル相において、八面体位置[B]に鉄(III )を5モルパーセント以上10モルパーセント以下含むことを特徴とする前記(1)から(4)のいずれかに記載の触媒材料。
(6)前記(1)から(5)のいずれかに記載の触媒材料を表面被覆層として、又は被処理物の流れに対して上流部に設置することにより、触媒化学反応において被処理物中の酸素濃度を低減させ、触媒反応活性を高めるようにしたことを特徴とする化学反応器。
(7)前記(1)から(5)のいずれかに記載の触媒材料をセラミックスハニカムあるいは金属ハニカムにコーティングしたことを特徴とする複合材料。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、本発明者らは、被処理物質を浄化するための化学反応器において用いられる触媒材料について鋭意検討した結果、酸素共存下で、通常の触媒材料の活性温度域に比べて、比較的高い温度域でも、高い窒素酸化物の分解特性と酸素分圧の低減を可能とする新規触媒材料を見出した。
本発明による、炭化水素を還元剤として用いる触媒材料は、酸化ガリウムと酸化アルミニウムの両方を含む化合物であり、更に、遷移金属元素の内で、この化合物の結晶構造をスピネル相として安定化させる効果のある元素として、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛の中から選ばれる1種もしくは2種以上を加えたことを特徴とする。
【0011】
炭化水素と酸素の共存による窒素酸化物の浄化については、前述のように、従来、多くの触媒材料が検討され、例えば、貴金属系及びゼオライト等の酸化物が開発されてきた。酸化ガリウムと酸化アルミニウムは、酸化物触媒材料の一つであり、各々の酸化物は、窒素酸化物浄化触媒としては活性が低いが、両方を含む酸化物としては、これまでに、γ−アルミナ相の結晶構造を有するものが認められており、窒素酸化物に対する高い触媒活性が認められている(M. Haneda et al., J. Molecular Catalysis A: Chemical 175,179−188 (2001) )。
【0012】
しかし、γ−アルミナ相の結晶構造を有する酸化ガリウムと酸化アルミニウムの酸化物では、一般に、比表面積が大きく、触媒活性が高いけれども(M. Haneda et al., Applied Catalysis B: Environmental 31, 81−92(2001))、高温に曝されるとα−アルミナ化して活性が急減してしまうため、高温での浄化性能の持続による高耐久性が必要とされる。また、γ−アルミナ構造の触媒は、高温排気ガスで使用していると部分的にα−アルミナ構造に変化して触媒活性が徐々に低下することによる耐久性に問題がある。本発明者らは、酸化ガリウムと酸化アルミニウム両方を含む化合物において、結晶相を高温で結晶構造的に安定であるスピネル相とすることで、高温でも安定な触媒を初めて合成することに成功した。
【0013】
酸化アルミニウム単体へ、銅、ニッケル、コバルトを添加することにより、スピネル相を生じせしめることは既に知られている(K. Shimizu et al., AppliedCatalysis B, 18, 163−170 (1998))。しかし、得られたスピネル相の触媒反応性はそれほど高くならず、NOxの分解率は、ほぼ40〜60%台にとどまっている。従って、高温安定相であるスピネル相で、かつ高い触媒特性を有する材料の創製が必要とされていた。そこで、触媒反応性が高い化合物を酸化アルミニウムに添加してスピネル相を安定に生成することが可能となれば、その生成化合物には、高温安定性、かつ高い触媒反応性を期待できることから、本発明者らは、更に検討を進め、その結果、酸化ガリウムの添加が、この目的のために有効であることを見出し、本発明に到達した。
【0014】
酸化ガリウムと酸化アルミニウムの化合物をスピネル相結晶とするためには、遷移金属元素の添加が有効であるが、特に、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、亜鉛(II)を添加することにより、熱処理により結晶化する際にスピネル相が生成する。スピネル相を生成させるための上記元素の添加範囲は、酸化ガリウムと酸化アルミニウムの化合物に対して5〜35モルパーセントの範囲がよい。これ以外の範囲では、スピネル相ではなくγ−アルミナ相となったり、スピネル相以外の第2相が生成したりする。なお、上記スピネル相生成元素を添加しない場合は、γ−アルミナ相となり、加熱するとα−アルミナ相となり、触媒性能は大きく低下するが、スピネル相の場合は、1000℃程度の高温まで結晶相は安定であり、触媒性能も高性能を示す。
【0015】
マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、亜鉛(II)遷移金属は、[A][B] [O]4 スピネル構造のAサイト占有性が強く、酸化ガリウムと酸化アルミニウムの化合物に添加するとスピネル構造化する傾向があり、耐久性を向上する。また、触媒活性も高くなるのは、還元剤である炭化水素の部分酸化等により活性化する触媒活性点や窒素酸化物の還元反応を促進する触媒活性点を増加あるいは高活性化するためと考えられる。
【0016】
特に、酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含んだスピネル[A][B] [O] 構造において、四面体位置[A]にスピネル相形成のための添加元素であるマンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、亜鉛(II)を4配位で含み、八面体位置[B]にガリウムとアルミニウムの両方が8配位で含む方が活性が高くなる。これらは、8配位で形成されるGa−O−Alの触媒活点が窒素酸化物の還元反応に有効であること、4配位の前記遷移金属が炭化水素の部分酸化に有効であることによるものである。
【0017】
酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含んだスピネル相において、八面体位置[B]に鉄(III )を5モルパーセント以上10モルパーセント以下含むことによって低温側の活性を高くできる。5モルパーセント未満では、前記効果が見られない。一方、10モルパーセントを越えるとスピネル相以外の第2相が形成されて活性が著しく低下する。これらは、8配位の鉄(III )が低温での炭化水素の部分酸化に有効であることによるものである。
前記配位数については、X線回折による結晶構造解析、拡張X線吸収微細構造(EXAFS)スペクトル、核磁気共鳴(NMR)スペクトル等から知ることができる。
【0018】
スピネル相の酸化ガリウム−酸化アルミニウムの化合物を合成する際は、高い触媒活性を得るために比表面積を大きくする必要がある。また、高い触媒活性を示す目的結晶構造とするためには、添加元素を均一に分散させることが必要不可欠である。このため、遷移金属元素の添加方法としては、従来の粉末混合法でも良いが、水熱合成法や共沈法などの液相反応を用いることがより好ましい。固相法の場合は遷移金属元素が不均質に分布しがちで、部分析出が生じることから、遷移金属元素の含有量が場所により異なるため、触媒特性が不均一で不安定化し易くなる。
【0019】
本発明の触媒材料は、セラミックスハニカムあるいは金属ハニカムにコーティングして使用できる。本発明の触媒材料をセラミックスハニカムあるいは金属ハニカムにコーティングして使用することにより、排気ガスの圧損を低くし、かつ効率よく窒素酸化物を除去できる。
【0020】
本発明の実施形態の一例としては、本発明の触媒材料を、被処理物質の化学反応を行うための化学反応器における触媒層として、あるいは処理物が主反応触媒層へ達するまでの上流に位置する補助触媒部として設置した触媒化学反応用化学反応器を例示することができる。これらの化学反応器としては、例えば、カソード(還元層)、固体電解質及びアノードの複層構造を有し、後記する実施例に示されるように、イットリア安定化ジルコニアを固体電解として用い、還元層は酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニア混合相と、白金及びイットリア安定化ジルコニアの混合物を用い、固体電解質基盤上に上記触媒材料の厚膜を形成したものが例示される。しかし、本発明は、これらに制限されるものではなく、適宜の構造及び材料から成る触媒化学反応用化学反応器が使用される。
被処理物質を含んだ燃焼排ガスは、ガスの流れに対して上流に位置した触媒反応部を通過し、その後で化学反応部へ到達する。触媒反応部は、前記化学反応部に対して直接、被覆層を形成することにより、少量の触媒により被処理物の分解反応を行うことが可能であり、より好ましい。
【0021】
本発明において、上記触媒材料を用いて、触媒反応を司る化学反応器(電気化学セル等)に対する被覆層を形成する場合は、被覆層とその下部の化学反応部との間に、電気的な絶縁性を有する多孔質層の薄層が存在する必要がある。これは、絶縁層を介在しない場合に触媒反応部で吸着した酸素が、化学反応部からの電流によりイオン化し、固体電解質層へ向かって移動するために、余分の電流を消費してしまうことから、これを抑止するために設置するものである。
【0022】
一方、上記触媒材料を、処理物が主反応触媒層へ達するまでの上流に位置する補助触媒部とする場合には、合成された粉体をカラム充填するか、ハニカム状、円筒状等の形態を有する触媒担体に担持させることが望ましい。しかし、本発明では、これらの具体的な構成については特に制限されるものではなく、適宜の構造及び利用形態が採用される。
【0023】
【作用】
本発明の触媒材料は、500℃以上の高温域で高温安定性及び高触媒性能を有する酸化ガリウム−酸化ニッケル化合物のスピネル結晶相から成る新規酸化物複合触媒に係るものである。本発明では、酸化ガリウム−酸化アルミニウム化合物に、遷移金属元素、好適には、ニッケル、亜鉛、又はマンガンを5〜30モルパーセントの範囲で均一に分散させて添加することが重要である。これにより、熱処理して結晶化する際にスピネル相が生成する。本発明では、酸素を含む燃焼排ガスから窒素酸化物を浄化する化学反応器において、上記複合触媒材料を、表面被覆層として、あるいは被処理物の流れに対して上流部に設置することにより、触媒化学反応において、被処理物中の酸素濃度を低減させ、触媒反応活性を高めることが実現できる。本発明の複合触媒材料は、過剰の酸素の共存下で、通常の触媒材料の活性温度域に比べて、比較的高い温度域でも、高い触媒活性を保持しており、その活性温度域を顕著に拡大することができる特徴を有する。本発明の複合触媒は、500℃以上の高温域でも、高い窒素酸化物の分解特性と酸素分圧の低減を可能とするので、例えば、被処理物の触媒化学反応による浄化処理を行うための化学反応器において、その触媒層として、あるいは処理物が主反応触媒層へ達するまでの上流に位置する補助触媒部として使用することで、低消費電力で、窒素酸化物を高分解率で分解することが実現できる。本発明の複合触媒材料は、上記特性により、過剰な酸素の共存する燃焼排ガス中の窒素酸化物の除去触媒として有用であり、触媒化学反応により窒素酸化物を分解、除去するために使用されるあらゆる種類の化学反応器における窒素酸化物除去及び酸素分圧低減化触媒として利用することができる。
【0024】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
(1)触媒材料の調製
硝酸亜鉛水和物、硝酸ガリウム水和物、及び硝酸アルミニウム水和物を、各々、モル比1.5:3:5.5となるように秤量し、pH8.70に調整した溶液を、フッ素樹脂容器を用いて、温度150℃、圧力1.5MPa(窒素ガス)の条件下で48時間オートクレーブ処理した。得られたスラリーをエタノールで洗浄し、110℃、24時間で乾燥して結晶性粉体を得た。
【0025】
(2)特性の評価
これをカラム充填し、窒素酸化物に対する分解特性の評価を行った。被処理ガスとして、一酸化窒素0.1%、炭化水素(C H )0.2%、酸素0〜10%を含むヘリウムベースのモデル燃焼ガスを調製し、300℃〜700℃の間で触媒性能を調べたところ、酸素8%含有時に窒素酸化物の分解率が450℃〜600℃の範囲で50%以上に達した。この分解率は、100時間の連続試験後もほとんど低下せず、耐久性が高いことが分かった。本発明の粉末材料をセラミックス及び金属ハニカムにウォッシュコートして評価しても同様の分解率で高耐久性を示した。また、実施例の材料及び比較例の酸化ガリウムと酸化アルミニウムの化合物を800℃、1100℃で5時間熱処理したときのX線回折図を図1に示す。亜鉛−ガリウム−アルミニウム酸化物の回折ピークは、スピネル相に帰属される。800℃熱処理のガリウム−アルミニウム酸化物の回折ピークは、γ−アルミナ相に帰属され、1100℃熱処理のガリウム−アルミニウム酸化物の回折ピークは、α−アルミナ相と未知ピークである。実施例の材料では、800℃、1100℃でもスピネル相である。一方、酸化ガリウムと酸化アルミニウムの化合物では、800℃でγ−アルミナ相が出るが、1100℃ではγ−アルミナ相が壊れていることが分かる。
【0026】
実施例2
(1)触媒材料の調製
硝酸亜鉛水和物あるいは硝酸ニッケル、硝酸ガリウム水和物、及び硝酸アルミニウム水和物を、各々、モル比1.5:3:5.5となるように秤量し、pH8.70に調整した溶液を、フッ素樹脂容器を用いて、温度150℃、圧力1.5MPa(窒素ガス)の条件下で48時間オートクレーブ処理した。得られたスラリーをエタノールで洗浄し、110℃、24時間で乾燥して結晶性粉体を得た。
【0027】
(2)特性の評価
これをカラム充填し、窒素酸化物に対する分解特性の評価を行った。被処理ガスとして、一酸化窒素0.1%、炭化水素(C H )0.2%、酸素0〜10%を含むヘリウムベースのモデル燃焼ガスを調製し、300℃〜700℃の間で触媒性能を調べたところ、図2に示すように、酸素8%含有時に窒素酸化物の分解率が400℃〜500℃の範囲で50%以上に達した。
【0028】
実施例3
(1)触媒材料の調製
硝酸亜鉛水和物、硝酸コバルト水和物、硝酸銅水和物、あるいは硝酸ニッケル水和物と硝酸ガリウム水和物及び硝酸アルミニウム水和物を、各々、モル比3:3:4となるように秤量し、前記水溶液をpH8.70に調整して共沈させた。得られた粉末を800℃で仮焼した。
【0029】
(2)特性の評価
これをカラム充填し、窒素酸化物に対する分解特性の評価を行った。被処理ガスとして、一酸化窒素0.1%、炭化水素(C H )0.2%、酸素3%を含むヘリウムベースのモデル燃焼ガスを調製し、300℃〜600℃の間で触媒性能を調べたところ、図3に示すように、銅を添加したものを除いては窒素酸化物の分解率が400℃〜600℃の範囲で50%以上に達した。銅を添加したものは400℃低温で38%の活性ピークを示した。
【0030】
実施例4
(1)触媒材料の調製
上記実施例3と同様の調製方法で、亜鉛とニッケルを含むスピネル粉末を調製した。
【0031】
(2)特性の評価
これをカラム充填し、窒素酸化物に対する分解特性の評価を行った。被処理ガスとして、一酸化窒素0.1%、炭化水素(C H )0.2%、酸素3%を含むヘリウムベースのモデル燃焼ガスを調製し、300℃〜600℃の間で触媒性能を調べたところ、図4に示すように、亜鉛とニッケルの両方を含むことで窒素酸化物の分解率が400℃〜550℃の広い範囲で50%以上に達した。
【0032】
実施例5
(1)触媒材料の調製
上記実施例3と同様の調製方法で、亜鉛とコバルトを含むスピネル粉末を調製した。
【0033】
(2)特性の評価
これをカラム充填し、窒素酸化物に対する分解特性の評価を行った。被処理ガスとして、一酸化窒素0.1%、炭化水素(C H )0.2%、酸素3%を含むヘリウムベースのモデル燃焼ガスを調製し、300℃〜600℃の間で触媒性能を調べたところ、図5に示すように、亜鉛とコバルトの両方を含むことで窒素酸化物の分解率が400℃〜550℃の広い範囲で50%以上に達した。
【0034】
実施例6
(1)触媒材料の調製
上記実施例3と同様の調製方法で、亜鉛を含むスピネル相のアルミニウムを、鉄(III )で置換した粉末を調製した。鉄(III )の配位数は、EXAFSによって8配位であることを確認し、アルミニウムと同じ八面体位置に存在することが分かった。
【0035】
(2)特性の評価
これをカラム充填し、窒素酸化物に対する分解特性の評価を行った。被処理ガスとして、一酸化窒素0.1%、炭化水素(C H )0.2%、酸素3%を含むヘリウムベースのモデル燃焼ガスを調製し、300℃〜600℃の間で触媒性能を調べたところ、図6に示すように、アルミニウムを鉄(III )で置換することで窒素酸化物の分解率が400℃〜500℃の範囲で50%以上に達し、活性範囲を低温域にシフトさせることができた。
【0036】
実施例7
(1)触媒材料の調製
上記実施例3と同様の調製方法で、亜鉛を含む酸化ガリウム−酸化アルミニウムのスピネル化合物粉末を調製した。
【0037】
(2)特性の評価
これをカラム充填し、窒素酸化物に対する分解特性の評価を行った。被処理ガスとして、一酸化窒素0.1%、炭化水素(C H )0.2%、酸素10%を含むヘリウムベースのモデル燃焼ガスを調製し、300℃〜600℃の間で触媒性能を調べたところ、図7に示すように、15モル%及び30モル%の亜鉛を含む組成では窒素酸化物の分解率が高いが、40モル%の亜鉛を含むと分解率が急激に低下した。
【0038】
実施例8
(1)触媒材料の調製
上記実施例3と同様の調製方法で、ニッケルを含む酸化ガリウム−酸化アルミニウムのスピネル化合物粉末を調製した。
【0039】
(2)特性の評価
これをカラム充填し、窒素酸化物に対する分解特性の評価を行った。被処理ガスとして、一酸化窒素0.1%、炭化水素(C H )0.2%、酸素10%を含むヘリウムベースのモデル燃焼ガスを調製し、300℃〜600℃の間で触媒性能を調べたところ、図8に示すように、15モル%及び30モル%のニッケルを含む組成では窒素酸化物の分解率が高いが、40モル%のニッケルを含むと分解率が急激に低下した。
【0040】
実施例9
上記実施例1で得られた酸化ガリウム−酸化アルミニウ合成粉体を用い、化学反応器として窒素酸化物浄化用電気化学セルを用いて、この化学反応器における消費電流の低減化の効果を調べた。上記触媒材料から成る被覆層を形成するために、同電気化学セルの浄化反応部に対する窒素酸化物含有排ガスの上流側になるよう、本発明の粉末をペースト状に加工したものをスクリーン印刷により表面塗布した。すなわち、本発明の粉末としては、亜鉛を15モルパーセント加えた酸化ガリウム−アルミナ化合物(Ga O :Al O =1:1)粉体を水熱合成法により調製し、これをペーストとして、以下の化学反応器のカソード側(還元相)表面へ塗布し、900℃で焼成した。
【0041】
化学反応器には、イットリア安定化ジルコニアを固体電解質として用い、還元層は酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物と、白金及びイットリア安定化ジルコニアの混合物を用い、固体電解質基板上にスクリーンにより厚膜を形成した。各々の混合モル比は6:4とした。固体電解質の膜厚は300μm、直径20mmのディスク状であり、還元相の膜厚は約10μmであった。酸化相は、白金を用いた。これらの各層をスクリーン印刷により形成し、1200℃〜1450℃で熱処理を行った。
【0042】
このようにして作製した化学反応器を用いて窒素酸化物の還元浄化を行った。被処理ガスとして、一酸化窒素0.1%、炭化水素(C2  )0.2%、酸素0〜10%を含むヘリウムベースのモデル燃焼ガスを調製し、このガスを用いて、300℃〜700℃の間で触媒性能を調べた。その結果、化学反応器の上記電気化学セル部分へ直流電流を通電した場合、酸素3%含有の場合で、消費電力60mWで窒素酸化物の分解率が50%以上に達した。
【0043】
また、電気化学セルへの通電を行わなかった場合、触媒反応相のみが窒素酸化物の分解反応に寄与する。その場合、還元剤となる炭化水素(本実施例ではエタン)と相当量の酸素が共存する必要がある。そこで、共存酸素濃度が2%以下では窒素酸化物分解率は50%程度であるが、酸素3%以上になると80〜100%の分解率が得られた。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、酸化ガリウム−酸化アルミニウム化合物のスピネル相から成る窒素酸化物除去触媒、及び当該触媒材料を利用した化学反応器に係るものであり、本発明によれば、以下のような格別の作用効果が奏される。
(1)被処理物質の化学反応を妨害する酸素が過剰に存在する場合においても、高い窒素酸化物の分解特性を有する新規触媒材料を提供することができる。
(2)少なくとも1100℃までの高温に曝されても、結晶相が変わらず、かつ触媒活性を維持できる高耐久性を有する新規触媒材料を提供することができる。
(3)化学反応器に電力を供給しない場合においても、高温域で安定、かつ高効率に窒素酸化物を浄化できる低電力消費性の化学反応器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の亜鉛−ガリウム−アルミニウム酸化物及び比較例であるガリウム−アルミニウム酸化物の粉末X線回折図である。
【図2】図2は、本発明の亜鉛あるいはニッケルを15モル%含むガリウム−アルミニウム酸化物スピネル及び比較例であるガリウム−アルミニウム酸化物の窒素酸化物の分解活性の温度依存性を示す。
【図3】図3は、本発明のコバルト、銅、亜鉛、ニッケルを30モル%含むガリウム−アルミニウム酸化物スピネル及び比較例であるガリウム−アルミニウム酸化物の窒素酸化物の分解活性の温度依存性を示す。
【図4】図4は、本発明の亜鉛とニッケルの両方を含むガリウム−アルミニウム酸化物スピネルの窒素酸化物の分解活性の温度依存性を示す。
【図5】図5は、本発明の亜鉛とコバルトの両方を含むガリウム−アルミニウム酸化物スピネルの窒素酸化物の分解活性の温度依存性を示す。
【図6】図6は、本発明の亜鉛を含むスピネル相のアルミニウムを、鉄(III )で置換した粉末mの窒素酸化物の分解活性の温度依存性を示す。
【図7】図7は、本発明及び比較例の亜鉛を含むガリウム−アルミニウム酸化物スピネルの窒素酸化物の分解活性の温度依存性を示す。
【図8】図8は、本発明及び比較例のニッケルを含むガリウム−アルミニウム酸化物スピネルの窒素酸化物の分解活性の温度依存性を示す。

Claims (7)

  1. 酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含んだスピネル相から成ることを特徴とする、化学反応器用の触媒材料。
  2. 酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含む化合物に、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛の中から選ばれる1種もしくは2種以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載の触媒材料。
  3. 上記のスピネル相形成のための添加元素として、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、亜鉛(II)の中から選ばれる1種もしくは2種以上を、酸化ガリウム及び酸化アルミニウムに対して、2モルパーセント以上35モルパーセント以下含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の触媒材料。
  4. 上記酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含んだスピネル[A][B] [O]4 構造において、四面体位置[A]にスピネル相形成のための添加元素であるマンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、亜鉛(II)を4配位で含み、八面体位置[B]にガリウムとアルミニウムの両方が8配位で含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の触媒材料。
  5. 上記酸化ガリウム及び酸化アルミニウムの両者を含んだスピネル相において、八面体位置[B]に鉄(III )を5モルパーセント以上10モルパーセント以下含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の触媒材料。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の触媒材料を表面被覆層として、又は被処理物の流れに対して上流部に設置することにより、触媒化学反応において被処理物中の酸素濃度を低減させ、触媒反応活性を高めるようにしたことを特徴とする化学反応器。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の触媒材料をセラミックスハニカムあるいは金属ハニカムにコーティングしたことを特徴とする複合材料。
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