JP2003535933A - 靭性と剛性が改良されたモノビニリデン芳香族ポリマー及びその製造方法 - Google Patents

靭性と剛性が改良されたモノビニリデン芳香族ポリマー及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003535933A
JP2003535933A JP2002501981A JP2002501981A JP2003535933A JP 2003535933 A JP2003535933 A JP 2003535933A JP 2002501981 A JP2002501981 A JP 2002501981A JP 2002501981 A JP2002501981 A JP 2002501981A JP 2003535933 A JP2003535933 A JP 2003535933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
monovinylidene aromatic
aromatic polymer
solution viscosity
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002501981A
Other languages
English (en)
Inventor
デミロース,メーメット
ジェイ エム マウホン,ダイアン
エム レゴ,ジョセ
シュラダー,デビッド
Original Assignee
ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレーテッド filed Critical ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレーテッド
Publication of JP2003535933A publication Critical patent/JP2003535933A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F12/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring
    • C08F12/02Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F279/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of monomers having two or more carbon-to-carbon double bonds as defined in group C08F36/00
    • C08F279/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of monomers having two or more carbon-to-carbon double bonds as defined in group C08F36/00 on to polymers of conjugated dienes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F257/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of aromatic monomers as defined in group C08F12/00
    • C08F257/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of aromatic monomers as defined in group C08F12/00 on to polymers of styrene or alkyl-substituted styrenes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/003Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to macromolecular compounds obtained by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/04Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to rubbers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 靭性と剛性の改良されたゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーを提供する。 【解決手段】 a)モノビニリデン芳香族ポリマーマトリックス、b)その中に分散するゴム粒子とからなるゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーにおいて、そのゴム粒子がI)110から500センチポアズの範囲の粘度値をもつ高溶液粘度成分を該ゴム粒子の合計重量基準で20から80%及びII)1から100センチポアズの範囲の粘度値をもつ低溶液粘度成分を該ゴム粒子の合計重量基準で80から20%もつジエンゴムから製造されている事を特徴とし、さらに高溶液粘度成分/低溶液粘度成分の溶液粘度比が1.1から500の範囲であり、そこではI及びIIの両成分が30%以上の1,4シス含量をもち、そしてIII)ゴムはモノビニリデン芳香族ポリマーとグラフトしており少なくとも30%のモノビニリデン芳香族ポリマーがゴム上のグラフト物として存在することを特徴とするゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は通常“高耐衝撃性ポリスチレン”又は“HIPS”と呼ばれるタイプ
のゴム強化モノビニリデン芳香族ポリマー組成物に関する。さらに、本発明は特
にゴム強化粒子が特定の粒子径分布をもつ特定のポリブタジエンゴムから製造さ
れた組成物及びそのような組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
HIPSタイプのゴム強化ポリマー組成物はその加工の容易さ、良好な光沢、
及び一般的に良好な機械特性によって多くの用途に広く使用されている。光沢と
機械特性の改良された組み合わせはゴム強化粒子の直径におけるいわゆる“バイ
モーダル”分布(即ち粒子群がその粒径分布において2個の異なるピークを示す
)を与えることによってそのようなゴム強化ポリマーで達成できる事が知られて
きた。 これは異なった平均粒子径をもつゴム粒子群をもつ2個以上の樹脂又は成分を組
み合わせることによって達成することができる。種々のモノビニリデン芳香族ポ
リマー組成物は少なくとも2個のゴム粒子群をもちその粒子群は異なった平均粒
子径をもつことが知られている。例えばそのような組成物を開示している米国特
許4,146,589号、米国特許4,214,056号及び米国特許4,33
4,039号及び欧州特許0096447号、欧州特許0158258号及び欧
州特許0152752号を参照されたい。
【0003】 米国特許4,493,922号はまたバイモーダルなゴム粒子径分布をもつゴ
ム強化ポリスチレン組成物を開示している。開示されている粒子群の平均ゴム粒
子径は大粒子群の場合2から8μm(特に5から6μm)で小粒子群の場合0.
2から2.0μmである。
【0004】 上記のように、そのようなバイモーダル粒子分布を達成するために多くの方法
が提案されている。例えば、米国特許4,153,645号は標準的な製造方法
を使用して調製される2個のポリマー組成物が異なった平均粒径をもつHIPS
タイプのポリマーの製造方法を開示している。これらの2個のポリマー組成物は
それから引き続き機械的ブレンドによって混合される。バイモーダルなゴム分布
をもつHIPSポリマーを製造するための択一的なアプローチはモノマーとゴム
の原料供給を重合系の2個の異なった場所に導入することであった。これは一般
的にかなりブロードな広がりをもつゴム粒子径のポリマー製品をもたらす。この
例としては欧州特許001572号、米国特許4,334,039号及び欧州特
許0096447号に開示されている。そのような方法の欠点は生ずる製品の機
械特性が幾分劣りそして制御が難しいことである。
【0005】 さらに他のアプローチとしては、米国特許4,146,589号及び欧州特許
0048389号に開示されている。この方法では、異なった粒子径をもつゴム
粒子を含む2個のプレポリマー組成物を調製する。それからプレポリマー組成物
を混合しさらに重合してバイモーダルな粒子径分布をもつポリマーを与える。
【0006】 この分野の他の例としては、ゴムが70%以下のシス含量をもつ部分架橋の放
射状又は星型のゴムからなる欧州特許418042号、ゴムが高分子量の高シス
ポリブタジエンと低分子量の低シスポリブタジエンの混合物である特開平2−7
62722号、及びゴムが高分子量ポリブタジエンと低分子量ポリブタジエンの
混合物であり、共に80%以上のシス構造をもつ特開平7−005789号が包
含される。しかしながら、耐衝撃強度と引っ張り強度の好ましいバランスはいく
つかの特定の用途ではなお達成されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
それゆえ、本発明の目的は厳しい用途のために耐衝撃性と引っ張り特性のバラ
ンスが改良されたゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーを提供することにある
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はa)モノビニリデン芳香族ポリマーマトリックス、b)その中に分散
するゴム粒子とからなるゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーにおいて、その
ゴム粒子がI)110から500センチポアズの範囲の粘度値をもつ高溶液粘度
成分を該ゴム粒子の合計重量基準で20から80%及びII)1から100セン
チポアズの範囲の粘度値をもつ低溶液粘度成分を該ゴム粒子の合計重量基準で8
0から20%もつジエンゴムから製造されている事を特徴とし、さらに高溶液粘
度成分/低溶液粘度成分の溶液粘度比が1.1から500の範囲であり、そこで
はI及びIIの両成分が30%以上の1,4シス含量をもち、そしてIII)ゴ
ムはモノビニリデン芳香族ポリマーとグラフトしており少なくとも30%のモノ
ビニリデン芳香族ポリマーがゴム上のグラフト物として存在することを特徴とす
るゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーである。
【0009】 好ましい態様においては、本発明はa)モノビニリデン芳香族ポリマーマトリ
ックス、b)その中にゴム粒子が小粒子及び大粒子の形態で分散し、小粒子の体
積平均粒子径が0.1から2μmで大粒子の体積平均粒子径が2から6μmであ
るゴム粒子とからなるゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーであって、そのゴ
ム粒子がI)110から500センチポアズの範囲の粘度値をもつ高溶液粘度成
分を該ゴム粒子の合計重量基準で20から80%及びII)1から100センチ
ポアズの範囲の粘度値をもつ低溶液粘度成分を該ゴム粒子の合計重量基準で80
から20%もつジエンゴムから製造されている事を特徴とし、さらに高溶液粘度
成分/低溶液粘度成分の溶液粘度比が1.1から500の範囲であり、そこでは
I及びIIの両成分が30%以上の1,4シス含量をもち、そしてIII)ゴム
はモノビニリデン芳香族ポリマーとグラフトしており少なくとも30%のモノビ
ニリデン芳香族ポリマーがゴム上のグラフト物として存在し、ポリマー中のゴム
量がポリマーの合計重量基準で2から20%であることを特徴とするゴム変性モ
ノビニリデン芳香族ポリマーである。
【0010】 本発明の別の態様は(a)モノビニリデン芳香族モノマーと溶解ジエンゴムか
らなる反応混合物を反応装置に連続的に供給し、(b)反応装置中で溶解ジエン
ゴムの存在下にモノビニリデン芳香族モノマーを連続的に重合させて相転移を起
こさせ、(c)反応装置からジエンゴム強化モノビニリデン芳香族ポリマーを連
続的に取り出す諸工程からなるゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーの製造方
法において、(d)反応混合物中に溶解しているジエンゴムがI)120から5
00センチポアズの範囲の粘度値をもつ高溶液粘度成分を該ジエンゴムの合計重
量基準で20から80%及びII)1から100センチポアズの範囲の粘度値を
もつ低溶液粘度成分を該ジエンゴムの合計重量基準で80から20%を含む事を
特徴とし、さらに高溶液粘度成分/低溶液粘度成分の溶液粘度比が1.2から5
00の範囲であり、そこではI及びIIの両成分が30%以上の1,4シス含量
をもつことを特徴とするゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーの製造方法であ
る。
【0011】 好ましい態様においては、この製造方法はさらに(e)相転移前の製造条件が
ジエンゴムの高溶液粘度成分及び低溶液粘度成分から異なった平均粒子径をもつ
異なった群のジエンゴム粒子を製造するように調整されることからなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に適したモノビニリデン芳香族ポリマーはビニル芳香族モノマーを重合
することによって製造されるものである。ビニル芳香族モノマーとしては、限定
はしないが米国特許4,666,987号、米国特許4,572,819号及び
米国特許4,585,825号に記載されているものを包含する。好ましくは、
モノマーは次式で示されるものである。
【0013】
【化1】 ここでR’は水素又はメチル、Arはアルキル、ハロ、またはハロアルキルで置
換されていてもいなくてもよい1から3個の芳香族環をもつ芳香族環構造であり
、ここでアルキル基は1から6個の炭素原子を含み、ハロアルキルはハロ置換ア
ルキル基を意味する。好ましくは、Arはフェニルまたはアルキルフェニルであ
り、アルキルフェニルはアルキル置換フェニル基を意味し、フェニルが最も好ま
しい。使用できる典型的なビニル芳香族モノマーとしてはスチレン、アルファメ
チルスチレン、ビニルトルエン特にパラビニルトルエンの全ての異性体、エチル
スチレン、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、ビニルア
ントラセンの全ての異性体、及びこれらの混合物を包含する。ビニル芳香族モノ
マーはまた他の共重合可能なモノマーと組み合わせることもできる。そのような
モノマーの例としては、限定はしないが、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、メタクリル酸、メチルメタクリレート、アクリル酸、及びメチルアクリレー
トのようなアクリルモノマー;マレイミド、フェニルマレイミド、及び無水マレ
イン酸を包含する。しかしながら、本発明の実施においては、他の共重合可能な
モノマーは実質上使用しないかまたは重量で10%以下であることが好ましい。
特定の粒径分布は1個以上のこれらの共重合可能なモノマーが大量にある場合に
はけっして最適とはならない。一般的に、好ましいモノビニリデン芳香族モノマ
ーはスチレン、アルファーメチルスチレン、1個以上のビニルトルエン異性体、
及び/又はこれらの2個以上の混合物であり、スチレンが最も好ましいモノビニ
リデン芳香族化合物である。
【0014】 モノビニリデン芳香族ポリマーは典型的には、おおよそ120,000から5
00,000の重量平均分子量(Mw)をもつ。
【0015】 本発明の実施に採用される好ましいゴムは、通常の技術、例えば、ASTM試
験方法D−746−52Tを使用して決定または概算されるとき、0℃を越えな
い、好ましくは−200℃を越えないそして最も好ましくは−400℃を越えな
い二次転移温度を示すゴムのポリマー及びコポリマーである。
【0016】 とりわけ好ましいゴムはアルカジエンポリマーである。好ましいアルカジエン
はブタジエン、イソプレン、クロロプレンまたはピペリレンのような1,3−共
役ジエンである。最も好ましいものは1,3−共役ジエンからつくられるホモポ
リマー(如何なる結合モノマーも除く)であり、1,3−ブタジエンのそのよう
なホモポリマーが特に好ましい。モノビニリデン芳香族のような他のモノマーを
少量、例えば、15以下好ましくは10重量%以下含むアルカジエンコポリマー
ゴムもまた、もしゴムがここで述べる他の特性に適合するなら採用することがで
きる。最も好ましいゴムは少なくとも30%のシス含量をもつ1,3−ブタジエ
ンの線状、放射状または星型、又はランダムに分岐したホモポリマーである。
【0017】 本発明に適したゴムは熟練した当業者に公知のアニオン重合又はチーグラー−
ナッタ重合によって製造することができる。
【0018】 本発明に沿った用途に好適なゴム材料に関していえば、ゴム材料に必須な要件
は、比較的高い溶液粘度成分と比較的低い溶液粘度成分を持ち、両成分が少なく
とも30%の1,4シス含量をもつことである。ここで使用する好適なゴムは、
、ランダムに分岐したゴム、他の分岐ポリマーや線状及び分岐ポリマーのブレン
ド物のようなゴムブレンド物と同様に本発明に採用されるゴム材料の要求に適合
する線状、部分カップリングゴム、またいわゆる放射状または星型ゴム、完全に
カップリングしたゴムである。これらのゴム材料の分子は単一の多機能成分また
は化合物とカップリングした3個以上のポリマーセグメントをもつ。この設計さ
れた分岐をもつ放射状または星型ポリマーは通常多機能カップリング剤を使用し
て製造される。設計された分岐をもつ放射状または星型ポリマーの製造方法は当
業者に公知である。カップリング剤を使用したこの種のブタジエンポリマーの製
造方法は米国特許4,183,877号、4,340,690号、4,340,
691号および3,668,162号及び特公昭59−24711号に説明され
ている。
【0019】 ここで使用されるときは、分子量はASTM試験方法D−3536(ポリスチ
レン標準)に記載されているゲルパーミエーションクロマトグラフ技術によって
決定されそしてゴムとポリスチレン標準との間の差異に対して補正無しで表され
るゴム成分の重量平均分子量またはMwである。 本発明に最も適したジエンゴムは比較的高い溶液粘度のジエンゴム及び比較的
低い溶液粘度のジエンゴムからなる2個の異なった成分を含む。より詳細には、
本発明に有用なジエンゴムの低溶液粘度成分は1から、一般的には5から、好ま
しくは10からそしてより好ましくは20から、100まで、一般的には95ま
で、好ましくは85までそしてより好ましくは75までの溶液粘度値をもつ。本
発明に有用なジエンゴムの高溶液粘度成分は110から、一般的には115から
、好ましくは120からそしてより好ましくは150から500まで、一般的に
は450まで、好ましくは430までそしてより好ましくは400までの溶液粘
度値をもつ。本発明に有用なジエンゴムの低及び高溶液粘度成分はさらに高溶液
粘度成分/低溶液粘度成分の溶液粘度比が1.1から、一般的には1.26から
、好ましくは1.53からそしてより好ましくは1.76から500まで、一般
的には90まで、好ましくは40までそしてより好ましくは21.5までの範囲
にあることで特徴付けられる。
【0020】 さらに、小ゴム粒子と大ゴム粒子の適切な比を得るためには、もしゴム材料の
低溶液粘度成分が樹脂の合計ゴム含量の20から80重量%、好ましくは30か
ら70重量%から構成されていれば好ましい。最も好ましくは組成物中で合計ゴ
ムの80%以上となる成分がないことである。
【0021】 塊状または塊状/懸濁重合技術を使用してゴム強化樹脂を有利に製造するため
には、アルカジエンポリマーゴムの溶液粘度は、粘度をキャノンフェンスケキャ
ピラリー粘度計(キャピラリーNo.400、1.92mm内径)を使用して測
定したとき、スチレン中5重量%溶液の測定値で、25℃で40より大きく40
0センチポアズ(cps)より小さい。
【0022】 放射型ゴムのムーニー粘度はDIN 53523によって測定したとき、90
以下、好ましくは70以下である。一般的には、通常の状態で取り扱ったり加工
したりするために充分固体状のゴムであるためには、ムーニー粘度値は少なくと
も20そして少なくとも30の値が好ましい。ムーニー粘度値の好ましい範囲は
20と90の間、より好ましくは30と85の間、最も好ましくは35と80の
間である。
【0023】 ゴムは少量の架橋剤を含んでもよいが、過剰の架橋はゴム的性質の喪失を生じ
及び/又はゴムをモノマー中に不溶にする。
【0024】 ゴムは、ゴム強化ポリマー製品が、ゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーの
合計重量基準で2から20%、好ましくは3から17%、より好ましくは3から
15重量%のゴム又はゴム等価物を含むような量で使用するのが有利である。
【0025】 用語“ゴム”または“ゴム等価物”は、ゴム材料の重量を示すためにここで使
用されるときは、ゴムホモポリマー(ポリブタジエンのような)の場合、単純に
ゴムの量を意味し、ブロックコポリマーの場合はホモ重合したときゴム状ポリマ
ーを生成するモノマーからつくられるコポリマーの量を意味することを意図して
いる。例えば、ブタジエン−スチレンブロックコポリマーゴムが用いられている
組成物中のゴムの量を計算する場合は、組成物の“ゴム”または“ゴム等価物”
はブロックコポリマー中のブタジエン成分のみを基準に計算される。もちろん、
ゴム材料の物理的性質又は他の側面を測定する場合には、いくつかのコモノマー
を含む完全なゴム材料が対応する。
【0026】 本発明の製品は一般に広いゴム粒子径分布をもつものとみなす事ができる。一
態様において、本発明は大きなゴム粒子と小さなゴム粒子の極限量でバイモーダ
ルなゴム粒子径分布をもつ。そのような分布をもつ本発明は成形物品形態におい
て、耐衝撃性、引っ張り強度及び表面光沢の改良された組み合わせを併せ持つ樹
脂製品を結果としてもたらす。
【0027】 本発明に従った一態様においては、このタイプのゴム粒子径分布をもつ製品は
、驚くべきことに、ゴム又はゴム等価物の100重量部基準で、(a)ゴムの2
0から60重量部を構成する粒子が0.1から2μmの径をもち、(b)ゴムの
60から20重量部を構成する粒子が2から8μmの径をもつときに物性のより
良い組み合わせをもつことが見出された。
【0028】 バイモーダル分布に関しては、粒子群として、より小さい粒子群は0.2から
2μm、好ましくは1.8μmまでのそして最も好ましくは1.5μmまでの体
積平均粒子径をもつべきでありそしてより大きい粒子群は2から、好ましくは2
.5から5μmまでの体積平均粒子径をもつべきであることが見出された。広い
分布に関しては、粒子の80%が0.2から8μmまでの範囲であることが見出
された。
【0029】 ここで使用される場合、該粒子径は塊状重合技術を使用して製造されるゴム強
化ポリマーの分散ゴム粒子中に一般的に存在する、ゴム粒子中に取り込まれたポ
リマーマトリックスの全てを含む製品中で測定されるときのゴム粒子の直径であ
る。ゴム粒子モルフォロジー、寸法及び分布は、(大粒径の場合)コールターカ
ウンター(商標名)、または特に小粒径の場合、透過型電子顕微鏡のような伝統
的な技術を使用して決定される。
【0030】 異なった群のゴム粒子のモルフォロジーに関しては、よく知られているように
、小さな粒子は典型的に芯−鞘(単一の大きな吸蔵(occlusion))ま
たは多孔質(多数の小さな吸蔵)モルフォロジーをもつ。大きな粒子は一般に多
孔質又は類似の多−吸蔵モルフォロジーをもつ。
【0031】 本発明の製造方法は上記の特定のゴム粒子径分布が標準重合方法及び装置で得
られるような製造条件下で、特定の高分子量成分と低分子量成分をもつゴムを使
用することが特徴である。
【0032】 ゴム強化ポリマーの製造においては、反応混合物はゴムをモノマーに溶解する
ことで調製されそして生ずるモノマー/ゴム溶液(ここでは反応混合物と呼ぶ)
は反応装置に供給されそして引き続き重合される。反応混合物中に最初に溶解さ
れるゴム量は最終のゴム強化ポリマー製品中の所望のゴム濃度、重合過程の転化
率及び反応混合物溶液の粘度に依存する。特に、反応混合物溶液の粘度は300
0センチポアズ以下が有利である。高粘度では、反応混合物溶液は操作しにくく
なる。反応混合物溶液の粘度が不必要に高くなければ、反応混合物溶液は一般的
には使用されるゴムとモノマーの合計量基準でゴムの5から15重量%を含む。
【0033】 所望により、反応混合物は有機液体希釈剤を含む。適切に使用される有機液体
希釈剤は通常は使用される重合条件で沸騰しない液体有機材料で重合可能なモノ
マー(3)とそれからつくられるポリマーとの溶液を形成する。代表的な有機液
体希釈剤としては、トルエン、ベンゼン、エチルベンゼン及びキシレンのような
芳香族(及び不活性置換芳香族)炭化水素;ヘプタン、ヘキサン及びオクタンの
ような5個以上の炭素原子の直鎖又は分岐鎖をもつ飽和又は不活性に置換された
、飽和脂肪族;シクロヘキサンのような5個又は6個の炭素原子をもつ脂環式又
は不活性に置換された脂環式炭化水素が包含される。好ましいそのような有機液
体希釈剤は不活性に置換された芳香族で、エチルベンゼンとキシレンが最も好ま
しい。一般的には、有機液体は重合過程での操作性及び熱伝導、例えば、重合混
合物の流動特性を改善するのに十分な量で使用される。そのような量は、使用さ
れるゴム、モノマー及び希釈剤、重合装置及び所望の重合度によって変化する。
一般的には、もし使用するならば、反応混合物は通常、ゴム、モノマー及び希釈
剤の合計重量基準で2から30重量%の希釈剤を含む。
【0034】 反応混合物の重合の過程では、重合条件は相転移が引き続き起こるように維持
される。そのような条件下でモノマーはゴムと一緒に重合し(グラフトし)また
別々に重合し(遊離ポリマー)、溶解したゴムは重合したモノマーの一部とグラ
フトする。ゴムと基本的に溶け合わない遊離のポリマーのバランスはモノマー/
ゴム(グラフトゴムを含む)溶液の大容積連続相中に分散した不連続な小容積ポ
リマー/モノマー相を形成する。
【0035】 究極的には、遊離ポリマーの十分な量が生成した後で、遊離ポリマーは未重合
モノマーの連続相中に分散した不連続層から、重合混合物中の連続又は不連続相
が区別できないところから、個々の粒子として分散しているゴムをもつ連続ポリ
マー相に転移する。ポリマー/モノマー相が大容量相そしてそれから連続相にな
るとき、グラフトゴムは不連続相を形成する。相転移が起こりそして、モノビニ
リデン芳香族ポリマーのマトリックス中に分散しているゴム粒子をもつ生成物と
なる連続ポリマー相を通して、ゴムが粒子形状に分散するようになる時が重合に
おけるポイントである。
【0036】 好ましくは、相転移で、ゴムは最初の寸法に対応する分散ゴム粒子が重合プロ
セスの残りの部分を通じて本質的に同じ平均粒子径及びモルフォロジー的な性質
を保持できるように十分にグラフトすることである。好ましい態様においては、
グラフトゴムの量は相転移での合計ゴム量の少なくとも30%である。相転移点
でのジエンゴムのグラフト率は製造されるゴム変性ポリマーの性質に重大な影響
をもつ。一般的には、鎖あたりのグラフトの数はゴム粒子の粒径、構造及び取り
込まれるポリマーマトリックスの量に影響を与える。グラフトレベルが高くなる
と、より高いゲル含量、より大量のグラフトゴム量及びグラフトしてゴム粒子中
に取り込まれたマトリックスポリマー含量の増大をもたらす。増加したゲル含量
は達成されるゴム相体積を増加させることができる点で非常に望ましい。増加し
たゴム相体積はまた高分子量ポリブタジエンゴムを使用して達成することができ
るが、分子量の増加は典型的には同様に溶液粘度を増加させ、取り扱いや工程を
より難しくする。一般的には、高溶液粘度ゴムはより大きなゴム粒子を生じ、そ
して低溶液粘度ゴムはより小さなゴム粒子を生ずる。
【0037】 重合プロセスの過程での逆混合を注意深く制御することは所望のゴム粒子径を
達成するための臨界条件である。即ち、本発明の一つの重要な特徴は相転換の前
に重合が層流状で進行し逆混合量を限定的なものか或いは最小にしなければなら
ない。もし重合反応混合物が過度に又は結果として悪くなるように逆混合するな
らば、所望のゴム粒子径は実現しないであろう。それゆえ、逆混合の度合いを所
望のゴム粒径が得られるように制御又は制限することは好ましいことである。逆
混合の量を制御する度合い及び形式は部分的には重合プロセスで使用される装置
の幾何形状に依存し、その制御は熟練した当業者であれば、在来のプロセス制御
技術を使用して過度の実験無しで十分達成できるものである。
【0038】 本発明の実施におけるバイモーダル組成物を製造する場合、重合プロセスは相
転移の時点でゴムの高溶液粘度成分及び低溶液粘度成分が異なった平均粒径をも
つゴム粒子の別々の群を形成するように実施されるべきである。
【0039】 必須のゴム粒径分布を達成するために用いられる重合プロセスの特徴としては
、グラフトを促進するパーオキサイド開始剤、例えば、ターシャリーブチルパー
オキシベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシアセテート、ジベンゾイル
パーオキサイド、及びジラウロイルパーオキサイド;パーケタール、例えば、1
,1−ビスターシャリーブチルパーオキシシクロヘキサン、1,1−ビスターシ
ャリーブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、及びジ−ク
ミルパーオキサイド;そしてパーカーボネートのような化学的開始剤;及びフォ
トケミカルな開始技術の使用が包含される。好ましい開始剤としては、ターシャ
リーブチルパーオキシベンゾエート、1,1−ビスターシャリーブチルパーオキ
シシクロヘキサン、1,1−ビスターシャリーブチルパーオキシ−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン及びターシャリーブチルパーオキシアセテートが包含
される。
【0040】 開始剤は、用いられる特定の開始剤、ポリマーグラフトの望まれるレベルそし
て塊状重合が実施される条件を含む要因の変化に応じて濃度範囲が選ばれる。特
に、ゴム強化ポリマーを製造するために好ましい塊状重合の場合には、モノビニ
リデン芳香族ポリマーのマトリックス中に分散しているゴム粒子をもつ製品を生
成するモノマーの100万重量部当たり50から2000、好ましくは100か
ら1500重量部の開始剤が使用される。
【0041】 そのような開始剤によって、ゴムの高分子量成分へのグラフトは促進されそし
て多くのグラフトが生成する。これは反応混合物中でこれらのゴム分子を安定化
させ高分子量ゴム分子を低分子量ゴムから分離させる。これは多量のゴム粒子の
生成に寄与する。
【0042】 一方、ゴムの低分子量成分は、グラフト量が少ないので、大粒子が生成するよ
り若干遅く小粒子を生成する傾向がある。相転移の過程及び相転移の時点以降で
反応混合物の攪拌量を増加させて分離した小粒子の生成を容易にさせることが望
ましい。相転移は通常、反応混合物の重量基準で、反応混合物が加えたゴム重量
の2.5倍または3倍重量の固体レベルを含む重合プロセスの時点で起こる。そ
れゆえ、比較的高い攪拌レベルは、反応混合物の重量基準で、反応混合物が加え
たゴム重量の少なくとも3倍、好ましくは4倍重量の固体レベルを含む重合プロ
セスの時点まで維持することが好ましい。
【0043】 例えば、反応混合物に5から10重量%のゴムが加えられたときに、反応混合
物が30重量%の固体を含むまで比較的高い攪拌が維持される。ここで使用され
る場合、固体の用語は最初に加えられたゴムと生成したモノビニリデン芳香族ポ
リマーのような反応混合物中のポリマー状の成分を意味する。
【0044】 特定の製造装置によれば、特定の粒子径分布の形成をさらに容易にするために
利用することができるという他のプロセス特性もまた存在する。
【0045】 一般に、連続法が反応混合物中のモノビニリデン芳香族化合物を塊状重合させ
るために使用される。本発明の実施においては、一般的に層状の、線形流れ、攪
拌式の塔タイプの反応器(プラグフロータイプの反応器と呼ばれることもある)
を使用することが好ましい。そのような反応器は良く知られている。例えば、米
国特許2,727,884号を参照されたい。
【0046】 そのような重合プロセスの重要な特徴は、反応混合物中でモノビニリデン芳香
族モノマーの重合の重要な部分が溶解したゴムの存在下で起こるということであ
る。相転移とゴム粒子の沈積及び分散は、ゴム上にモノビニリデン芳香族ポリマ
ーが十分グラフトするまで起こらず、主にゴムが溶液状態のときに起こる。
【0047】 これは予め決められた転化率レベルで操作される完全混合攪拌槽型反応器(非
層流、非プラグフロー)での重合の主な利点である。典型的には、既に重合した
モノビニリデン芳香族ポリマーがかなりのレベルで存在することにより、グラフ
ト重合が起こる前に、より重要なこととしては、適切なゴム材料の高溶液粘度成
分及び低溶液粘度成分が分離しそしてゴム粒子群を形成する前に、そのような反
応器への供給流れ中に溶解しているゴムは速やかに粒子として分散する。
【0048】 さらに、本発明による製造法は標準の塊状重合製造装置で特別の装置改造を行
わなくてもバイモーダルなゴム粒子分布をもつモノビニリデン芳香族ポリマーを
有利に製造できる利点がある。そのような標準装置は典型的にはゴム、モノマー
、必要に応じ希釈剤及び他の添加剤の溶液を含む未重合反応混合物の一段供給を
使用する。反応混合物はそれから一段または連続の反応槽を通って進むときに重
合する。反応槽(連続)の末端で生成物が回収されそして希釈剤及び残りのモノ
マーも回収される。
【0049】 重合混合物はその他の追加の材料及び/又は可塑剤のような重合助剤又は鉱油
、ブチルステアレートまたはジエチルフタレートのような潤滑剤;抗酸化剤(例
えば、ジ−t−ブチル−p−クレゾールのようなアルキルフェノールまたはトリ
スノニルフェニルホスフェートのようなホスフェート);n−ドデシルメルカプ
タンなどのアルキルメルカプタンのような連鎖移動剤;または、離型剤、例えば
、亜鉛ステアレート;を含んでいてもよく、添加剤及び/又は重合助剤の全ては
重合の前、途中又は後を含む適当なところで反応混合物に加えられる。
【0050】 連鎖移動材の使用は随意でありそして通常大粒径のゴム粒子(例えば少なくと
も1μmの平均粒径をもつ)を含む組成物またはプレポリマーの製造においての
み使用される。もし使用する場合は、連鎖移動剤は一般的には加えられる重合混
合物の重量基準で0.001から0.5重量%の量で使用される。
【0051】 重合が最も有利に行われる温度は使用される特定の成分、特に開始剤に依存す
るが、一般には60から190℃で変化する。
【0052】 得られる製品中のゴムの架橋及び未反応モノマー、反応希釈剤、そしてもし使
用されるならばその他の揮発性物質の回収は在来の技術を使用して有利に実施さ
れる。
【0053】
【実施例】
以下の実施例はゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーに関する本発明を説明
するためになされたものであり、如何なる場合においても発明を限定するものと
解釈されるべきではない。
【0054】 ゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマー組成物の試料は線形3連の撹拌管型反
応器系をもつミニプラントで製造された。各反応器は内容積2.5L、L/D比
22をもち、そして軸に撹拌棒を取り付けた撹拌機を有している。各反応器は電
気加熱される3個の温度ゾーンを含んでいる。反応器系は均一性を確保するため
に予め決められた狭い範囲でコンピューター制御された。3番目の反応器の後で
、不完全なポリマーは脱気押し出し機で脱気され、糸状にされそれからペレット
状に切断された。すべての試験はこれらのペレットを使用して行った。押し出し
温度はゴムの架橋度を制御した。一般的に高い温度は高い架橋度をもたらした。
【0055】 主供給のうち一部は製品の靭性と剛性のバランスをさらに改良するために第二
反応器の中間ゾーンに二次添加として加えた。20%の二次添加レベルで、物性
は通常最適となった。もしこれらの実験が二次添加無しで繰り返されたとしたら
、靭性剛性バランスの相対ランク値は比例的に低くなったであろう。
【0056】 最終製品のメルトフローレートを維持するための連鎖移動剤として、NDm(
n−ドデシルメルカプタン)を第二の反応器に添加した。
【0057】 合計で3組のゴムを使用した。比較対照として(即ち比較例)として、標準低
シスジエンゴム(バイエル社のブナ640)を使用した(実施例1)。バイモー
ダルな分子量分布をもつ高シスゴム(宇部興産の商標名宇部23H)を実施例2
及び3で使用した。本発明の4番目の実施例では、ダウケミカル社から市販され
ている商標名1202B(低分子量)と1202J(高分子量)の二つのゴムを
インシツで溶液ブレンドすることによってバイモーダル混合物を調製した。その
量は実施例(表)で与えられる。
【0058】 物理的性質の測定値と対応する試験方法は以下のとおりである。
【0059】
【表1】 一般的には、実験結果は本発明の実施例が比較例より幾分高いメルトフローレ
ートをもつにも拘らず靭性と剛性の良好なバランスを与えることを明瞭に示して
いる。
【0060】 同じ粒子径及びゴム組成において、本発明の実施例は高いアイゾット及びシャ
ルピー耐衝撃値、高い引っ張り降伏強度及び引っ張り弾性率を与える。
【0061】
【表2】 以下の表はゴムの特性データを示す。これらはポリスチレン標準に基づくもの
でユニヴァーサルキャリブレーション補正は行っていない。
【0062】 溶液粘度はスチレンモノマー中で23℃、ゴム溶液の5重量%で測定した。 宇部23Hの成分データは全体のGPCプロットから計算し評価した。また、宇
部23H成分の溶液粘度は公知のMw対溶液粘度の相関式に基づいて評価した。
結果はセンチポアズ(cP)で示す。
【0063】
【表3】
【0064】
【発明の効果】
本発明のゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーは耐衝撃性と引っ張り弾性
率に優れたバランスを有し、大型装置、家庭電気製品、エアコン、冷蔵庫、冷凍
庫、小型装置、カセット、ラジオ、TV、ステレオのキャビネット、家具及び家
具調度類、玩具、家庭用品、建築及び建設用途、履物、医療用途、包装、使い捨
て用品(大型コップ、グラス、皿、コップ、ボール、平皿、食事用具)、中空成
形要素、発泡ボード、シート、及びフィルムなどの射出成形用途、押し出し用途
、発泡用途を含む種々の用途に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,YU,ZA, ZW (72)発明者 レゴ,ジョセ エム オランダ国 エヌエル−フルスト ハイカ ント バラスストラート 31 (72)発明者 シュラダー,デビッド アメリカ合衆国ミシガン州 48642 ミド ランド イースト ベイカー ロード 4158 Fターム(参考) 4F071 AA77 AF13 AF14 AF23 AH03 AH05 AH16 AH17 BA01 BB05 BB06 BC01 BC03 BC04 4J026 AA67 AA68 AA69 AA71 AC10 BA05 BA06 BA27 BA31 BB01 BB02 DB03 GA01 GA02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)モノビニリデン芳香族ポリマーマトリックス、b)その
    中に分散するゴム粒子とからなるゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーにおい
    て、そのゴム粒子がI)110から500センチポアズの範囲の粘度値をもつ高
    溶液粘度成分を該ゴム粒子の合計重量基準で20から80%及びII)1から1
    00センチポアズの範囲の粘度値をもつ低溶液粘度成分を該ゴム粒子の合計重量
    基準で80から20%もつジエンゴムから製造されている事を特徴とし、さらに
    高溶液粘度成分/低溶液粘度成分の溶液粘度比が1.1から500の範囲であり
    、そこではI及びIIの両成分が30%以上の1,4シス含量をもち、そしてI
    II)ゴムはモノビニリデン芳香族ポリマーとグラフトしており少なくとも30
    %のモノビニリデン芳香族ポリマーがゴム上のグラフト物として存在することを
    特徴とするゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマー。
  2. 【請求項2】 高溶液粘度成分が120から450センチポアズの範囲の粘
    度値をもち、低溶液粘度成分が5から95センチポアズの範囲の粘度値をもち、
    そして溶液粘度比が1.26から90である請求項1記載のゴム変性モノビニリ
    デン芳香族ポリマー。
  3. 【請求項3】 高溶液粘度成分が150から430センチポアズの範囲の粘
    度値をもち、低溶液粘度成分が20から85センチポアズの範囲の粘度値をもち
    、そして溶液粘度比が1.76から21.5である請求項1記載のゴム変性モノ
    ビニリデン芳香族ポリマー。
  4. 【請求項4】 該ポリマー中のゴム量が該ポリマーの合計重量基準で2から
    20%である請求項1記載のゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマー。
  5. 【請求項5】 ゴム粒子が小粒子及び大粒子の形態で分散し、小粒子の体積
    平均粒子径が0.1から2μmで大粒子の体積平均粒子径が2から6μmである
    請求項1記載のゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマー。
  6. 【請求項6】 モノビニリデン芳香族ポリマーがポリスチレンである請求項
    1記載のゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマー。
  7. 【請求項7】 ゴムがポリブタジエンである請求項1記載のゴム変性モノビ
    ニリデン芳香族ポリマー。
  8. 【請求項8】 ジエンゴムが分岐している請求項1記載のゴム変性モノビニ
    リデン芳香族ポリマー。
  9. 【請求項9】 ジエンゴムが30%以上の1,4シス含量をもつ請求項1記
    載のゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマー。
  10. 【請求項10】 (a)モノビニリデン芳香族モノマーと溶解ジエンゴムか
    らなる反応混合物を反応装置に連続的に供給し、(b)反応装置中で溶解ジエン
    ゴムの存在下にモノビニリデン芳香族モノマーを連続的に重合させて相転移を起
    こさせ、(c)反応装置からジエンゴム強化モノビニリデン芳香族ポリマーを連
    続的に取り出す諸工程からなるゴム変性モノビニリデン芳香族ポリマーの製造方
    法において、(d)反応混合物中に溶解しているジエンゴムがI)120から5
    00センチポアズの範囲の粘度値をもつ高溶液粘度成分を該ジエンゴムの合計重
    量基準で20から80%及びII)1から100センチポアズの範囲の粘度値を
    もつ低溶液粘度成分を該ジエンゴムの合計重量基準で80から20%を含む事を
    特徴とし、さらに高溶液粘度成分/低溶液粘度成分の溶液粘度比が1.2から5
    00の範囲であり、そこではI及びIIの両成分が30%以上の1,4シス含量
    をもち、そして、所望により、(e)相転移前の製造条件がジエンゴムの高溶液
    粘度成分及び低溶液粘度成分から異なった平均粒子径をもつ異なった群のジエン
    ゴム粒子を製造するように調整されることを特徴とするゴム変性モノビニリデン
    芳香族ポリマーの製造方法。
  11. 【請求項11】 モノビニリデン芳香族ポリマーがポリスチレンである請求
    項10記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 ゴムがポリブタジエンである請求項10記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 ジエンゴムが分岐している請求項10記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 ジエンゴムが30%以上の1,4シス含量をもつ請求項1
    0記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1記載のゴム変性ポリマーから製造された物品。
JP2002501981A 2000-06-02 2001-05-09 靭性と剛性が改良されたモノビニリデン芳香族ポリマー及びその製造方法 Pending JP2003535933A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US20903500P 2000-06-02 2000-06-02
US60/209,035 2000-06-02
PCT/US2001/015001 WO2001094434A1 (en) 2000-06-02 2001-05-09 Monovinylidene aromatic polymers with improved toughness and rigidity and a process for their preparation

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003535933A true JP2003535933A (ja) 2003-12-02

Family

ID=22777052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002501981A Pending JP2003535933A (ja) 2000-06-02 2001-05-09 靭性と剛性が改良されたモノビニリデン芳香族ポリマー及びその製造方法

Country Status (16)

Country Link
US (1) US6444752B1 (ja)
EP (1) EP1299439A1 (ja)
JP (1) JP2003535933A (ja)
KR (1) KR20040002379A (ja)
CN (1) CN1430632A (ja)
AR (1) AR028668A1 (ja)
AU (2) AU2001259683B2 (ja)
BR (1) BR0111165A (ja)
CA (1) CA2407152A1 (ja)
HK (1) HK1055978A1 (ja)
HU (1) HUP0300796A2 (ja)
MX (1) MXPA02011747A (ja)
MY (1) MY126115A (ja)
PL (1) PL365189A1 (ja)
RU (1) RU2002129220A (ja)
WO (1) WO2001094434A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MXPA02011812A (es) * 2001-12-14 2005-08-26 Rohm & Haas Particulas de polimeros multimodales y sus usos.
KR100512366B1 (ko) * 2003-06-27 2005-09-02 주식회사 엘지화학 스티렌-부타디엔계 라텍스의 제조방법
US20060160949A1 (en) * 2004-03-24 2006-07-20 Styranec Thomas J Thermoplastic sheet containing a styrenic copolymer
US7488774B2 (en) 2005-12-21 2009-02-10 Fina Technology, Inc. Reactor system for the production of high impact polystyrene
EP1996632A4 (en) * 2006-03-20 2010-06-02 Fina Technology REACTOR SYSTEM FOR IMPACT POLYSTYRENE PRODUCTION
WO2008033646A2 (en) * 2006-09-11 2008-03-20 Nova Chemicals Inc. Rubber modified styrenic copolymer composition comprising high molecular weight elastomers
WO2008042582A2 (en) * 2006-09-29 2008-04-10 Nova Chemicals Inc. Polymer blend composition and articles thereof
EP2221340A1 (en) * 2009-02-20 2010-08-25 Total Petrochemicals Research Feluy Blow molded containers made of vinyl aromatic polymer
WO2016200789A1 (en) * 2015-06-12 2016-12-15 Kraton Polymers U.S. Llc Styrenic block copolymers as thermally-activated viscosifiers for oilfield applications
WO2018106398A1 (en) 2016-12-05 2018-06-14 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Poly(vinylbiphenyl) and poly(vinylcyclohexylstyrene) polymers and articles therefrom

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2727884A (en) 1953-04-13 1955-12-20 Dow Chemical Co Process of mass polymerization in vertical unmixed strata
US3668162A (en) 1968-11-25 1972-06-06 Phillips Petroleum Co Treating polybutadiene
US4183877A (en) 1975-05-12 1980-01-15 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha High-impact polystyrene composition and production thereof
GB1518412A (en) 1975-05-15 1978-07-19 Labofina Sa High-impact polystyrene and process for the production thereof
US4214056A (en) 1978-05-19 1980-07-22 Monsanto Company Method for preparing a monoalkenyl aromatic polyblend having a dispersed rubber phase as particles with a bimodal particle size distribution
US4146589A (en) 1978-05-19 1979-03-27 Monsanto Company Method for preparing a monoalkenyl aromatic polyblend having a dispersed rubber phase as particles with a bimodal particle size distribution
US4340690A (en) 1980-05-27 1982-07-20 The Goodyear Tire & Rubber Company Cyclic organo carbonate and sulfite coupling agents for living polymers of conjugated dienes
US4340691A (en) 1980-05-27 1982-07-20 The Goodyear Tire & Rubber Company Linear organo carbonate coupling agents for living polymers of conjugated dienes
DE3035570A1 (de) 1980-09-20 1982-05-06 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Schlagfeste thermoplastische formmasse
US4334039A (en) 1981-03-23 1982-06-08 Monsanto Company Process for preparing polymeric polyblends having a rubber phase as particles with a bimodal particle size distribution
NL8202281A (nl) 1982-06-04 1984-01-02 Dow Chemical Nederland Met rubber versterkte polymeren van aromatische monovinylideenverbindingen en werkwijze voor de bereiding daarvan.
JPS5924711A (ja) 1982-07-31 1984-02-08 Japan Synthetic Rubber Co Ltd ゴム変性グラフト熱可塑性樹脂組成物
US4585825A (en) 1983-09-30 1986-04-29 The Dow Chemical Company Monovinylidene aromatic polymer resins having added amounts of high molecular weight polymer
ATE36746T1 (de) 1984-02-20 1988-09-15 Fischer Ag Georg Verbindung fuer faserverstaerkte kunststoffrohre.
EP0158258A3 (en) 1984-04-06 1988-06-22 General Electric Company Impact-resistant resinous compositions and method of making
US4658283A (en) 1984-07-25 1987-04-14 Hitachi, Ltd. Semiconductor integrated circuit device having a carrier trapping trench arrangement
US4666987A (en) 1985-02-22 1987-05-19 The Dow Chemical Company In-mold polymerization of vinyl aromatic compound
GB8918157D0 (en) * 1989-08-09 1989-09-20 Dow Benelux A process for the preparation of rubber-reinforced monovinylidene aromatic polymers
GB8920574D0 (en) 1989-09-12 1989-10-25 Dow Benelux Monovinylidene aromatic polymers with improved properties and a process for their preparation
JP2762722B2 (ja) 1990-08-17 1998-06-04 宇部興産株式会社 ポリブタジエンゴム及びそれを用いた耐衝撃性ポリスチレン系樹脂
JPH075789A (ja) 1993-06-16 1995-01-10 Casio Electron Mfg Co Ltd 定着装置
DE19632926A1 (de) * 1996-08-16 1998-02-19 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung thermoplastischer, spannungsrißbeständiger Formmassen
IT1284599B1 (it) * 1996-09-27 1998-05-21 Enichem Spa Procedimento per la preparazione di polimeri vinilaromatici rinforzati con gomma

Also Published As

Publication number Publication date
WO2001094434A1 (en) 2001-12-13
BR0111165A (pt) 2003-04-15
HK1055978A1 (zh) 2004-01-30
US6444752B1 (en) 2002-09-03
MXPA02011747A (es) 2003-05-14
HUP0300796A2 (hu) 2003-07-28
MY126115A (en) 2006-09-29
AU2001259683B2 (en) 2004-10-21
CN1430632A (zh) 2003-07-16
EP1299439A1 (en) 2003-04-09
AU5968301A (en) 2001-12-17
PL365189A1 (en) 2004-12-27
KR20040002379A (ko) 2004-01-07
US20020022696A1 (en) 2002-02-21
RU2002129220A (ru) 2004-02-27
AR028668A1 (es) 2003-05-21
CA2407152A1 (en) 2001-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2879361B2 (ja) ゴム―強化モノビニリデン芳香族ポリマーの製造方法
MXPA99011767A (en) High gloss high impact monovinylidene aromatic polymers
JP2002509576A (ja) 高光沢及び高衝撃モノビニリデン芳香族ポリマー
US6706814B2 (en) Monovinylidene aromatic polymers based on highly linear high molecular weight polybutadiene rubbers and a process for their preparation
EP0277687B1 (en) Rubber-reinforced monovinylidene aromatic polymer resins and a method for their preparation
AU775983B2 (en) Monovinylidene aromatic polymers with improved properties and a process for their preparation
JP3691149B2 (ja) ゴム強化ビニル芳香族共重合体の製造方法
JP3020112B2 (ja) 改良された性質をもつモノビニリデン芳香族ポリマー及びその製造法
JP2003535933A (ja) 靭性と剛性が改良されたモノビニリデン芳香族ポリマー及びその製造方法
AU2001259683A1 (en) Monovinylidene aromatic polymers with improved toughness and rigidity and a process for their preparation
EP1159322B1 (en) High impact monovinylidene aromatic polymers
US5264492A (en) Monovinylidene aromatic polymers with improved properties
JP3152709B2 (ja) ゴム変性耐衝撃性樹脂組成物及びその製造方法
JP2000508690A (ja) 単純化した双峰プロセス
AU2002332406A1 (en) Monovinylidene aromatic polymers based on highly linear high molecular weight polybutadiene rubbers and a process for their preparation