JP2003534763A - ステータとスリーブとを備えた装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 公知技術によるステータは収縮嵌めによりスリーブに固定される。本発明による装置では、ステータ（１）とスリーブ（５）とは、バヨネット結合部（３０）の形式の摩擦接続により互いに固定されている。この装置は特に電動モータで使用されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式のステータとスリーブとを備えた
装置から出発している。

【０００２】 英国特許第２３０３７４４号または英国特許第１４０１２４３号明細書により
既に、ステータを熱間嵌合または収縮嵌めによりケーシングに固定することが公
知である。しかしながらこのような方法は、ケーシングを加熱しなければならず
、しかもステータとケーシングとの結合は使用中にケーシングが加熱される間に
再び解離されることがあるので面倒である。

【０００３】 フランス国特許第２７２６７００号明細書には、ブラシホルダケーシングをス
テータに固定するためにバヨネット結合部を使用することが記載されている。し
かしこのブラシホルダケーシングはステータを取り囲んでいない。

【０００４】 米国特許第４９９２６８６号明細書によっても、ステータをバヨネット結合部
によってケーシングに軸方向で固定することが公知である。しかしながらこの場
合、外側のケーシングとステータとはバヨネット結合部を形成しておらず、付加
的なエレメントとケーシングとがバヨネット結合部を形成している。このような
付加的なエレメントは、ケーシングに軸方向で挿入され、内部で回動され、これ
によりステータをケーシングに固定する。

【０００５】 発明の効果 これに対して、請求項１の特徴を有するステータとスリーブとを有した本発明
による装置は、簡単にスリーブをステータに固定することができるという利点を
有している。

【０００６】 請求項２以下に記載した手段により、請求項１に記載した装置の有利な別の構
成および改良形が得られる。

【０００７】 バヨネット結合部の有利な構成は、バヨネット結合部が摩擦接続によって形成
されていることにある。

【０００８】 ステータの磁気的な特性のために、ステータが少なくとも１つの薄片積層体か
ら成っていると有利である。

【０００９】 スリーブの磁気的な特性のために、スリーブが少なくとも１つの薄片積層体か
ら成っていると有利である。

【００１０】 スリーブの有利な使用法では、スリーブが磁気的な帰路エレメントを形成して
いる。

【００１１】 ステータが、スリーブとともにバヨネット結合部を形成することができる少な
くとも部分的に存在するプラスチック被覆体を有しているならばさらに有利であ
る。

【００１２】 実施例の説明 図１には、例えば電動モータで使用されるような、本発明により形成されたス
テータ１と本発明により形成されたスリーブ５とを備えた装置が示されている。
ステータ１とスリーブ５とを備えた装置は中心軸線７を有している。中心軸線７
の周りには例えば６つのステータ極歯列１１が例えば均一に分配されている。ス
テータ１は内実の材料から成っているか、または例えば、少なくとも１つの薄片
から成っている薄片積層体から成っている。この実施例では、各ステータ極歯列
１１が１つの薄片積層体を形成している。即ち６つの別個の薄片積層体があり、
これらは個別のステータ極歯列１１として導磁性がないように互いに結合されて
いる。ステータ１は例えば、少なくとも部分的に設けられたプラスチック被覆体
１５を有している。このプラスチック被覆体１５はこの実施例では個々のステー
タ極歯列１１を支持していて、まとめている。互いに導磁的に結合されたステー
タ極歯列１１を有するステータ１が、薄片積層体または内実の材料から成る場合
もプラスチック被覆体を設けることができる。これにより例えばステータ１が腐
食防止され、液密な内側通路１８が形成される。スリーブ５は同様に、内実の材
料から成っているか、または少なくとも１つの薄片積層体から成っていてよい。
スリーブ５が軟磁性の材料から成っているならば、磁気的な帰路エレメントとし
て働くことができる。中心軸線７のまわりには例えば１つのロータが配置されて
いる（図示せず）。このロータはとりわけステータ１とともに電動モータを形成
する。このような形式のロータは例えば英国特許第２３０３７４４号明細書に記
載されている。

【００１３】 図２には１つのステータ極歯列１１が示されている。このステータ極歯列１１
は極脚部４５と、極頭部４７と、中心軸線７を通る極歯列軸線２１とを有してい
る。ステータ極１１の、湾曲されて形成された極脚部４５における、極脚部内面
４９を形成する内側の半径２２も同様に中心軸線７を通っている。ステータ極歯
列１１の、湾曲されて形成された極頭部４７における外側の半径２６は、中心軸
線７に対して平行に延びるずれた軸線２４を起点としている。ずらされた軸線２
４は、例えば、極歯列軸線２１に対して垂直に図平面で延びる線５１に沿って、
中心軸線７に対して間隔ａだけずらされている。これによりステータ極歯列１１
の各極頭部４７に、極脚部内面４９に対してずらされて湾曲された外面４３が生
じる。この外面には、スリーブ５が所定の回転位置で遊びをもって嵌められる。
従ってスリーブ５がステータ極歯列１１に相対的に回転されると、スリーブ５が
、形状接続に基づくバヨネット結合部３０の作用でステータ極歯列１１にひっか
かって固定される。この場合、僅かな製造誤差は補償される。

【００１４】 図３ａにはスリーブ５を有したステータ１が、開放状態にあるバヨネット結合
部３０の位置で示されていて、図３ｂには閉鎖状態にあるバヨネット結合部３０
の位置で示されている。スリーブ５は例えば内面３３に少なくとも所定の段部３
７を有している。この段部３７は例えばステータ極歯列数に応じて、スリーブ５
の内面３３に周方向で等間隔で繰り返し設けられている。スリーブ５の内面３３
は各段部３７の近傍で、この位置ではスリーブ５がステータ１のステータ極歯列
１１上に押し込むために、中心軸線７に対する間隔が十分であるように形成され
ている。ここに示した時計回りの閉鎖方向３５とは反対の回転方向では内面３３
は、中心軸線７に対して間隔が小さくなるように形成されている。従って、スリ
ーブ５が閉鎖方向３５で回転されると、スリーブ５は少なくとも１つのステータ
極歯列１１にまたは極頭部４７に達するプラスチック被覆体１５にひっかかり摩
擦接続するので、バヨネット結合部３０が形成される。

【００１５】 各ステータ極歯列１１が、スリーブ５にバヨネット結合部３０の形式で接触す
る必要はない。

【００１６】 プラスチック被覆体１５は、スリーブ５とともにバヨネット結合部３０を形成
するように形成されていてもよく、または例えばコイル４０のためのコイル体と
して成形することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明によるステータとスリーブとを備えた装置を示す図である。

【図２】 １つのステータ極歯列を示した図である。

【図３】 図３ａは、図１のステータとスリーブとを備えた装置を、バヨネット結合部の
開放状態で、図３ｂは閉鎖状態で示した図である。

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 特に電動モータのための、ステータ（１）と、該ステータ（
   １）に少なくとも部分的に載置されたスリーブ（５）とを備えた装置において、 スリーブ（５）とステータ（１）とが互いにバヨネット結合部（３０）を形成
   することを特徴とする、ステータ（１）とスリーブ（５）とを備えた装置。
2. 【請求項２】 バヨネット結合部（３０）が摩擦接続により形成されている
   、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 ステータ（１）が少なくとも１つのステータ極歯列（１１）
   を有していて、少なくとも１つのステータ極歯列（１１）が、湾曲された外面（
   ４３）を有して、該外面（４３）の外側の半径（２６）が、スリーブ（５）の中
   心軸線（７）に対して間隔を有している、請求項１記載の装置。
4. 【請求項４】 スリーブ（５）が、中心軸線（７）と、少なくとも１つの段
   部（３７）を有した内面（３３）とを有していて、前記段部（３７）を起点とし
   て、内面（３３）と中心軸線（７）との間の間隔がスリーブの一方の周方向で小
   さくなり、逆の周方向で拡大する、請求項１記載の装置。
5. 【請求項５】 ステータ（１）が少なくとも１つの薄片積層体から成ってい
   る、請求項１又は３記載の装置。
6. 【請求項６】 スリーブ（５）が磁気的な帰路エレメントである、請求項１
   又は４記載の装置。
7. 【請求項７】 スリーブ（５）が少なくとも１つの薄片積層体から成ってい
   る、請求項１又は４又は６記載の装置。
8. 【請求項８】 ステータ（１）が、少なくとも部分的に存在するプラスチッ
   ク被覆体（１５）を有している、請求項１または３または５記載の装置。