JP2007244089A - 直流電動機 - Google Patents

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崇 平林
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Abstract

【課題】補助極を使用することなく、低コストで常温始動性を向上できる直流電動機を提供する。
【解決手段】整流子8の表面(整流子面)には、少なくともブラシ2が摺動する範囲内でブラシ2の摺動方向の複数本の溝10が形成され、ブラシ2との接触面が凹凸形状に設けられている。これにより、整流子8とブラシ2との摺動接触状態を大幅に安定させることができ、電圧整流の効果を大きく活用できるので、低電流域では、ブラシ2と整流子8との接触面における通電電流分布が、電機子1の回転方向に対するブラシ2の入口側へ偏り、ブラシ移動角(ブラシシフト)を変更したのと同様の出力性能変化を得ることができる。その結果、従来公知の補助極を使用することなく、低電流域での回転速度向上効果を得ることができるため、補助極を使用する公知技術と比較した場合に、低コストで常温始動性を向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、界磁に永久磁石を用いた直流電動機に関する。
従来、永久磁石式の直流モータでは、常温始動性の向上を図るために、高電流域でのトルクを低下させることなく、低電流域での回転速度を向上させる手段として、特許文献1が公知である。即ち、特許文献1には、主極である永久磁石に対し電機子反作用の増磁側に磁性材料から成る補助極を配置することにより、補助極から電機子コイルに鎖交する有効磁束量を増加させて、高出力化を図る技術が示されている。
特公平5−10903号公報
ところが、上記の公知技術では、電機子コイルへの通電時に補助極が磁化されて、電機子との間に吸引力が発生するため、この吸引力に対抗して補助極をヨークに固定する必要がある。このため、補助極を溶接により固定する、あるいは補助極の内周側にスリーブを配置する等の複雑な構造が必要である。
また、補助極を有しないモータと比較すると、部品点数も増加するため、コストアップを招くという問題があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、補助極を使用することなく、低コストで常温始動性を向上できる直流電動機を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、磁気回路を形成するヨークと、このヨークの内周に配置される永久磁石と、整流子を有する電機子と、この電機子の回転により整流子上を摺動するブラシとを備えた直流電動機において、整流子の表面には、ブラシとの接触面に摺動方向の複数の凹凸形状が設けられていることを特徴とする。
従来の平滑面で構成される整流子、つまり整流子の表面に凹凸形状を有していない整流子では、整流子とブラシとの摺動接触状態が不安定であるため、整流を受ける直前のコイル起電力を利用して整流中のリアクタンス電圧を打ち消す整流改善(電圧整流と呼ぶ)の効果を少ししか活用できていなかった。これに対し、本発明では、整流子の表面に凹凸形状を設けているので、ブラシの摺動接触状態を大幅に安定させることができ、電圧整流の効果を大きく活用できる。これにより、低電流域では、ブラシと整流子との接触面における通電電流分布が電機子の回転方向に対するブラシの入口側へ偏り、ブラシ移動角(ブラシシフト)を変更したのと同様の出力性能変化を得ることができる。
一方、高電流域では、ブラシ中の電流密度が大きく増加するため、電圧整流による整流改善効果が低下して、従来と略同等の出力性能となる。その結果、補助極を使用することなく、低電流域での回転速度向上効果を得ることができるため、補助極を使用する公知技術と比較した場合に、低コストで常温始動性を向上できる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載した直流電動機において、電機子の回転中心に対するブラシの内周側の開角度をXとし、永久磁石の内周側の開角度をYとすると、
X≧Y/4……………………………(1)
上記(1)式が成立することを特徴とする。
この場合、ブラシと整流子との接触面における通電電流分布が電機子の回転方向に対するブラシの入口側に偏ったことによる磁界の歪みが大きくなり、より大きな回転速度向上効果を得ることができる。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載した直流電動機において、一対の電圧端子より試験片に電圧を印加して、試験片に流れる通電電流を測定し、下記の計算式(2)より試験片の固有抵抗を求める時に、
R=(V×S)/(I×L)………(2)
R:固有抵抗(Ωcm)
S:試験片の断面積(cm2
I:試験片に流れる通電電流(A)
L:電圧端子間隔(cm)
V:印加電圧(V)
上記の計算式(2)より算出されるブラシの固有抵抗が1800μΩcm以下であることを特徴とする。
この場合、ブラシの固有抵抗が1800μΩcm以下と低いことで、抵抗整流の効果が比較的低いため、電圧整流の影響が大きくなる。その結果、より大きな回転速度向上効果を得ることができる。
(請求項4の発明)
請求項3に記載した直流電動機において、ブラシは、抵抗値が異なる複数のブラシ材を積層した多層ブラシであり、最も抵抗値の低いブラシ材の固有抵抗が1800μΩcm以下であることを特徴とする。
この場合、最も抵抗値の低いブラシ材の固有抵抗が1800μΩcm以下と低いことで、抵抗整流の効果が低減するため、電圧整流の影響が大きくなる。その結果、より大きな回転速度向上効果を得ることができる。
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかの直流電動機において、ブラシは、抵抗値が異なる複数のブラシ材を積層した多層ブラシであり、電機子の回転方向に対するブラシの出口側に入口側より抵抗値の高いブラシ材を配置したことを特徴とする。
この場合、ブラシの出口側での接触抵抗が高くなるため、低電流域での通電電流分布がよりブラシの入口側へ偏る。その結果、低電流域での更なる回転速度向上効果を得ることができる。
(請求項6の発明)
請求項1〜5に記載した何れかの直流電動機において、整流子上を摺動するブラシの摺動面は、ブラシが摩耗していない初期状態で、整流子の摺動方向の形状と略同等に形成されていることを特徴とする。
この場合、ブラシの初期状態において、整流子に対するブラシの摺動方向の接触長さを長くすることができる。更に、整流子の表面に設けられる凹凸形状の頂上部(凸部)のみがブラシの摺動面に接触するため、ブラシ面圧が大きく上昇する。その結果、整流子の凹凸形状にブラシが馴染む前の初期状態であっても、整流子とブラシとの摺動接触状態を安定させることができるため、電圧整流の効果を大きく活用できる。つまり、整流子の凹凸形状にブラシが馴染んだ後と同様の効果を得ることができる。これにより、ブラシが馴染む前の初期状態から低電流域での回転速度向上効果を得ることができる。また、整流子の凹凸形状にブラシが馴染んだ後は、請求項1の発明と同等の効果が得られる。
(請求項7の発明)
請求項1〜5に記載した何れかの直流電動機において、整流子上を摺動するブラシの摺動面は、ブラシが摩耗していない初期状態で、ブラシの摺動方向の中心より電機子の回転方向に対する入口側のみ接触する形状であることを特徴とする。
この場合、ブラシと整流子との接触面における通電電流分布がブラシの入口側へ偏り、ブラシ移動角(ブラシシフト)を変更したのと同様の出力性能変化を得ることができる。その結果、整流子の凹凸形状にブラシが馴染む前の初期状態から低電流域での回転速度向上効果を得ることができる。また、整流子の凹凸形状にブラシが馴染んだ後は、請求項1の発明と同等の効果が得られる。
(請求項8の発明)
請求項1〜7に記載した何れかの直流電動機において、整流子は、互いに絶縁された複数の整流子片から成り、この複数の整流子片が電機子軸の外周に円筒状に配置されていることを特徴とする。
この場合、電機子が回転している状態で、電機子軸に対して直角方向から刃具を当てることにより、円筒状の整流子に対し、複数本の凹凸形状が整流子の軸方向に所定の間隔(例えば等間隔)を保って容易に形成できる。
(請求項9の発明)
請求項1〜7に記載した何れかの直流電動機において、整流子は、互いに絶縁された複数の整流子片から成り、この複数の整流子片が電機子軸と直交する向きに配置されていることを特徴とする。
この場合、電機子が回転している状態で、電機子軸と平行方向から刃具を当てることにより、電機子軸と直交する整流子に対し、複数本の凹凸形状が整流子の同心円状に所定の間隔(例えば等間隔)を保って容易に形成できる。
(請求項10の発明)
請求項1〜9に記載した何れかの直流電動機は、内燃機関を始動するためのスタータモータであることを特徴とする。
スタータモータは、内燃機関のクランキング中に発生する振動が整流子及びブラシに伝わるため、整流子とブラシとの摺動接触状態が不安定になりやすい。これに対し、本発明では、整流子の表面に凹凸形状を設けているので、整流子とブラシの摺動接触状態を大幅に安定させることができ、電圧整流の効果を大きく活用できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
この実施例1は、内燃機関を始動するためのスタータモータに本発明の直流電動機を適用した一例であり、図1にスタータモータの電機子1を示す。
スタータモータは、以下に説明する界磁と電機子1及びブラシ2を備える。
界磁は、磁気回路を形成する円筒形状のヨーク3(図3参照)と、このヨーク3の内周に固定される複数の永久磁石4(図3参照)とで構成される。
電機子1は、軸受(図示せず)を介して回転自在に支持される電機子軸5と、この電機子軸5の外周に圧入状態でセレーション嵌合する電機子コア6と、この電機子コア6に巻線される電機子コイル7と、電機子軸5の一方の端部に設けられる整流子8とで構成される。
整流子8は、電機子軸5の外周に絶縁材9を介して円筒状に配置される複数の整流子片によって構成され、各々の整流子片がそれぞれ電機子コイル7に機械的且つ電気的に接続されている。
整流子8の表面(整流子面と呼ぶ)には、図1に示す様に、少なくともブラシ2が摺動する範囲内でブラシ2の摺動方向、即ち整流子8に周方向の複数本の溝10が形成され、ブラシ2との接触面が凹凸形状に設けられている。
ブラシ2は、整流子面上に配置され、図示しないブラシスプリングにより整流子面に押圧されている。
本実施例のスタータモータは、整流子面に凹凸形状を設けているので、整流子8とブラシ2との摺動接触状態を大幅に安定させることができ、整流を受ける直前のコイル起電力を利用して整流中のリアクタンス電圧を打ち消す電圧整流の効果を大きく活用できる。これにより、低電流域では、ブラシ2と整流子8との接触面における通電電流分布が、電機子1の回転方向に対するブラシ2の入口側(図2参照)へ偏り、ブラシ移動角(ブラシシフト)を変更したのと同様の出力性能変化を得ることができる。
一方、高電流域では、ブラシ中の電流密度が大きく増加するため、電圧整流による整流改善効果が低下して、従来と略同等の出力性能となる。その結果、従来公知の補助極を使用することなく、低電流域での回転速度向上効果を得ることができるため、補助極を使用する公知技術と比較した場合に、低コストで常温始動性を向上できる。
図2はブラシ2と整流子8の軸方向平面図である。
この実施例2に示すブラシ2は、抵抗値が異なる複数のブラシ材を積層した多層ブラシであり、一例として、図2に示す様に、電機子1の回転方向(図示矢印方向)に対してブラシ2の入口側に抵抗値の低い低抵抗ブラシ材2aを配置し、出口側に抵抗値の高い高抵抗ブラシ材2bを配置したことを特徴とする。
この場合、高抵抗ブラシ材2bが配置されるブラシ2の出口側での接触抵抗が高くなるため、低電流域での通電電流分布がよりブラシ2の入口側へ偏る。その結果、低電流域での更なる回転速度向上効果を得ることができる。
図3はブラシ2と永久磁石4の開角度を示すスタータモータの軸方向平面図である。
本実施例のスタータモータは、図3に示す様に、電機子1の回転中心Oに対するブラシ2の内周側の開角度をXとし、永久磁石4の内周側の開角度をYとすると、
X≧Y/4……………………………(1)
上記(1)式が成立することを特徴とする。
この場合、ブラシ2と整流子8との接触面における通電電流分布が、電機子1の回転方向に対するブラシ2の入口側に偏ったことによる磁界の歪みが大きくなり、より大きな回転速度向上効果を得ることができる。
図4はブラシ2の固有抵抗値を求めるための方法を示す説明図である。
この実施例3に示すブラシ2は、固有抵抗値が1800μΩcm以下であることを特徴とする。
ブラシ2の固有抵抗値は、図4に示す様に、一対の電圧端子11より試験片12に電圧を印加して、試験片12に流れる通電電流を測定し、下記の計算式(2)より試験片12の固有抵抗を算出する。
R=(V×S)/(I×L)………(2)
R:固有抵抗(Ωcm)
S:試験片の断面積(cm2
I:試験片に流れる通電電流(A)
L:電圧端子間隔(cm)
V:印加電圧(V)
本実施例の場合、ブラシ2の固有抵抗が1800μΩcm以下と低いことで、抵抗整流の効果が比較的低いため、電圧整流の影響が大きくなる。その結果、より大きな回転速度向上効果を得ることができる。
また、実施例2に示す多層ブラシでは、最も抵抗値の低いブラシ材(低抵抗ブラシ材2a)の固有抵抗が1800μΩcm以下であることを特徴とする。
図5(a)はブラシ2と整流子8の接触部を示す軸方向平面図、同図(b)はブラシ2と整流子8の接触部を示す側面図である。
この実施例5に示すブラシ2は、図5(a)に示す様に、摩耗していない初期状態において、ブラシ2の摺動面にR面取りが施されている。つまり、電機子1の回転方向で整流子8に対するブラシ2の接触長さが略最大となる様に、ブラシ2の摺動面に整流子8の曲率半径と同一半径を有するR面取りが施されている。
上記の構成によれば、ブラシ2の初期状態において、整流子8に対するブラシ2の摺動方向の接触長さを長くすることができる。更に、ブラシ2の初期状態では、図5(b)に示す様に、整流子面に設けられた凹凸形状の頂上部(凸部)のみがブラシ2の摺動面に接触するため、ブラシ面圧が大きく上昇する。
上記の結果、整流子面の凹凸形状にブラシ2が馴染む前の初期状態であっても、整流子8とブラシ2との摺動接触状態を安定させることができるため、電圧整流の効果を大きく活用できるようになる。つまり、整流子面の凹凸形状にブラシ2が馴染んだ後と同様の効果を得ることができる。これにより、ブラシ2が馴染む前の初期状態から低電流域での回転速度向上効果を得ることができる。また、整流子面の凹凸形状にブラシ2が馴染んだ後は、実施例1と同等の効果が得られる。
図6はブラシ2と整流子8の接触部を示す軸方向平面図である。
この実施例6に示すブラシ2は、図6に示す様に、摩耗していない初期状態において、ブラシ2の摺動方向の中心より電機子1の回転方向に対する入口側のみ接触する形状であることを特徴とする。
この場合、ブラシ2と整流子8との接触面における通電電流分布がブラシ2の入口側へ偏り、ブラシ移動角(ブラシシフト)を変更したのと同様の出力性能変化を得ることができる。その結果、整流子面の凹凸形状にブラシ2が馴染む前の初期状態から低電流域での回転速度向上効果を得ることができる。また、整流子面の凹凸形状にブラシ2が馴染んだ後は、実施例1と同等の効果が得られる。
図7は電機子1の半断面図である。
実施例1〜6に示す整流子8は、複数の整流子片が電機子軸5の外周に円筒状に配置される構成であるが、この実施例7に示す整流子8は、複数の整流子片が電機子軸5と直交する向きに配置され、以下に説明する電機子コイル7の一部が整流子片として利用されている。
電機子コイル7は、電機子コア6の外周に形成されるスロットの数と同数の下層コイル体70と上層コイル体71とを有し、この下層コイル体70の直線部70aと上層コイル体71の直線部71aとを二層状態でスロットに挿入して電機子コア6に組み立てた後、互いに異なるスロットから取り出された下層コイル体70の端部と上層コイル体71の端部とを接合して形成される。
上層コイル体71は、スロットに挿入される直線部71aの一端から電機子コア6の端面と略平行に径方向内側へ延びるコイル端部71bが設けられ、そのコイル端部71bが整流子片として利用されている。
この整流子片の表面(整流子面)、つまりコイル端部71bの軸方向外側面には、軸方向よりブラシ2が当接して、図示しないブラシスプリングにより整流子面に押圧されている。また、整流子面(コイル端部71bの軸方向外側面)には、電機子軸5を中心とする同心円状に複数本の溝10が形成され、少なくともブラシ2が摺動する範囲内でブラシ2との接触面が凹凸形状に設けられている。
この実施例7においても、実施例1と同等の効果を得ることができる。つまり、整流子面に凹凸形状を設けたことにより、ブラシ2の摺動接触状態を大幅に安定させることができ、電圧整流の効果を大きく活用できる。その結果、従来公知の補助極を使用することなく、低電流域での回転速度向上効果を得ることができるため、補助極を使用する公知技術と比較した場合に、低コストで常温始動性を向上できる。
また、実施例2と同様に、抵抗値が異なる複数のブラシ材を積層した多層ブラシを用いることもできる。例えば、図8に示す様に、電機子1の回転方向(図示矢印方向)に対してブラシ2の入口側に抵抗値の低い低抵抗ブラシ材2aを配置し、出口側に抵抗値の高い高抵抗ブラシ材2bを配置することにより、ブラシ2の出口側での接触抵抗が高くなるため、低電流域での通電電流分布がよりブラシ2の入口側へ偏る。その結果、低電流域での更なる回転速度向上効果を得ることができる。
更に、実施例3〜6の構成を本実施例のブラシ2に適用することもできる。
(変形例)
実施例1では、本発明の直流電動機をスタータモータに適用した一例を説明したが、スタータモータに限定されるものではなく、永久磁石4を界磁として使用する直流電動機に広く適用できる。
実施例7に記載した直流電動機は、電機子コイル7の一部(上層コイル体71のコイル端部71b)を整流子片として利用しているが、電機子コイル7とは別部材によって整流子片を構成することもできる。
電機子の半断面図である(実施例1)。 ブラシと整流子の軸方向平面図である(実施例2)。 ブラシと永久磁石の開角度を示すスタータモータの軸方向平面図である(実施例3)。 ブラシの固有抵抗値を求める方法を示す説明図である(実施例4)。 (a)ブラシと整流子の接触部を示す軸方向平面図、(b)ブラシと整流子の接触部を示す側面図である(実施例5)。 ブラシと整流子の接触部を示す軸方向平面図である(実施例6)。 電機子の半断面図である(実施例7)。 図7に示すブラシと整流子のA視図である(実施例7)。
符号の説明
1 電機子
2 ブラシ
2a 低抵抗ブラシ材(抵抗値の低いブラシ材)
2b 高抵抗ブラシ材(抵抗値の高いブラシ材)
3 ヨーク
4 永久磁石
5 電機子軸
8 整流子
10 溝

Claims (10)

  1. 磁気回路を形成するヨークと、
    このヨークの内周に配置される永久磁石と、
    整流子を有する電機子と、
    この電機子の回転により前記整流子上を摺動するブラシとを備えた直流電動機において、
    前記整流子の表面には、前記ブラシとの接触面に摺動方向の複数の凹凸形状が設けられていることを特徴とする直流電動機。
  2. 請求項1に記載した直流電動機において、
    前記電機子の回転中心に対する前記ブラシの内周側の開角度をXとし、前記永久磁石の内周側の開角度をYとすると、
    X≧Y/4……………………………(1)
    上記(1)式が成立することを特徴とする直流電動機。
  3. 請求項1または2に記載した直流電動機において、
    一対の電圧端子より試験片に電圧を印加して、前記試験片に流れる通電電流を測定し、下記の計算式(2)より前記試験片の固有抵抗を求める時に、
    R=(V×S)/(I×L)………(2)
    R:固有抵抗(Ωcm)
    S:試験片の断面積(cm2
    I:試験片に流れる通電電流(A)
    L:電圧端子間隔(cm)
    V:印加電圧(V)
    上記の計算式(2)より算出される前記ブラシの固有抵抗が1800μΩcm以下であることを特徴とする直流電動機。
  4. 請求項3に記載した直流電動機において、
    前記ブラシは、抵抗値が異なる複数のブラシ材を積層した多層ブラシであり、
    最も抵抗値の低いブラシ材の固有抵抗が1800μΩcm以下であることを特徴とする直流電動機。
  5. 請求項1〜4に記載した何れかの直流電動機において、
    前記ブラシは、抵抗値が異なる複数のブラシ材を積層した多層ブラシであり、
    前記電機子の回転方向に対する前記ブラシの出口側に入口側より抵抗値の高いブラシ材を配置したことを特徴とする直流電動機。
  6. 請求項1〜5に記載した何れかの直流電動機において、
    前記整流子上を摺動する前記ブラシの摺動面は、前記ブラシが摩耗していない初期状態で、前記整流子の摺動方向の形状と略同等に形成されていることを特徴とする直流電動機。
  7. 請求項1〜5に記載した何れかの直流電動機において、
    前記整流子上を摺動する前記ブラシの摺動面は、前記ブラシが摩耗していない初期状態で、前記ブラシの摺動方向の中心より前記電機子の回転方向に対する入口側のみ接触する形状であることを特徴とする直流電動機。
  8. 請求項1〜7に記載した何れかの直流電動機において、
    前記整流子は、互いに絶縁された複数の整流子片から成り、この複数の整流子片が電機子軸の外周に円筒状に配置されていることを特徴とする直流電動機。
  9. 請求項1〜7に記載した何れかの直流電動機において、
    前記整流子は、互いに絶縁された複数の整流子片から成り、この複数の整流子片が電機子軸と直交する向きに配置されていることを特徴とする直流電動機。
  10. 請求項1〜9に記載した何れかの直流電動機は、内燃機関を始動するためのスタータモータであることを特徴とする直流電動機。
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