JP2003532322A - 振動マイクロメカニカル装置列を利用して少なくとも1つの所望のチャンネルを選択するための方法及び装置 - Google Patents

振動マイクロメカニカル装置列を利用して少なくとも1つの所望のチャンネルを選択するための方法及び装置

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JP2003532322A JP2001579448A JP2001579448A JP2003532322A JP 2003532322 A JP2003532322 A JP 2003532322A JP 2001579448 A JP2001579448 A JP 2001579448A JP 2001579448 A JP2001579448 A JP 2001579448A JP 2003532322 A JP2003532322 A JP 2003532322A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、回路内の振動マイクロメカニカル共振器を利用して濾過、混合、周波数参照及び増幅の各機能を実行する複数のMEMSベースの方法及びアーキテクチャを提供する。例えば、RFレシーバサブシステム内で少なくとも1つの所望のチャンネルを選択する方法及び装置が示されている。このようなアーキテクチャの利用の主要な利点の1つは、電力を高い選択感度(即ち、高Q)とトレードすることで電力消費量を節減できることである。従って、本発明は、SSIからVLSIネットワーク内での多数のマイクロメカニカルリンクの使用に依存して、基本的にDC電力消費量ゼロでもって信号処理機能を行うようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (連邦政府委託研究又は開発に関する説明) 本発明は、DARPAによって締結された契約第F30602−97−2−0
101号に基づいて政府の支援を受けてなされたものである。
【0002】 (技術分野) 本発明は、振動マイクロメカニカル装置列を利用して少なくとも1つ所望のチ
ャンネルを選択する方法及び装置に関する。
【0003】 (背景技術) 外部受動構成部品の必要性は、長い間、通信トランシーバの小型化に対する主
たる障壁となっている。特に、図1に示すように、一般にヘテロダイン方式トラ
ンシーバのRF及びIF段に使用されている高Q帯域フィルタの殆どは、水晶及
びセラミックフィルタやSAW素子等の外部機械式共振構成部品を使用して実現
されている。このような技術は、高い共振回路Q値に起因して、挿入損失、パー
セント帯域幅、及び実現可能な除去率において、トランジスタ技術を利用して実
現される類似のフィルタよりも性能が非常に優れている。更に、高いQ値は、ト
ランシーバ内で局部発振器又は同期クロックを実現するのに必須であり、局部発
振器及び同期クロックの両者は、厳しい位相ノイズ仕様を満足する必要がある。
この場合も同様に、図1に示すように、外部素子(例えば、水晶振動子)がこの
目的に利用される。
【0004】 外部構成部品である前述の機械式素子は、基板レベルで一体型電子部品とイン
タフェース接続される必要があり、このことは、スーパーヘテロダイン方式トラ
ンシーバの小型化に対して主たる障害になっている。この理由から、最近のペー
ジング及び移動体通信用シングルチップトランシーバを実現する試みでは、高レ
ベルのトランジスタ一体化によって外部高Q構成部品の必要性をなくそうとする
別のアーキテクチャを利用している。残念ながら、フロントエンド部の適切な選
択感度が得られないので、このようなアプローチは全体性能において多少劣って
おり、現時点では要求が低い用途に使用するに留まっている。
【0005】 これを前提として、将来的な通信ニーズではおそらく高レベルの性能を必要と
するであろうことを認識すると、高Q構成部品を保有して、スーパーヘテロダイ
ン方式のようなアーキテクチャを保持するシングルチップ構成部品による問題解
決が望ましい。
【0006】 周波数がVHF帯域でありQ値が万単位である振動ビームマイクロメカニカル
(「μメカニカル」)共振器素子の最近の実証は、前述の特許出願「作動周波数を
有するマイクロメカニカル共振器を備える素子及びその拡張方法」に開示されて
いる高Q受動素子を使用する通信アーキテクチャに関する研究の再流行を引き起
こしている。これらの素子への関心の殆どは、IC互換マイクロ電気機械システ
ム(MEMS)組立技術の使用に端を発したものであり、能動トランジスタ電子
部品と共に超高Q受動タンクのオンチップ一体化を非常に容易にして、実質的な
小型化が可能になる
【0007】 図2は、MEMS技術とSAW技術との比較を示し、MEMSは非常に小さな
寸法でもって同一又は良好な高Q周波数選択感度をもたらす。実際には、寸法及
び基板レベルの実装の複雑性の低減、並びにスーパーヘテロダイン方式アーキテ
クチャによって実現可能な高い性能に対する要望は、この技術に対する主たる原
動力である。
【0008】 確かに小型化はこの技術(一般に「RF MEMS」と呼ぶ)の利点であるが
、これは、単に一般的な信号処理に影響を与える非常に大きな潜在能力に触れる
ものである。特に、現在ではMEMS技術を利用して(おそらく大規模に)一体
化することができるので、振動μメカニカル共振器(又はμメカニカルリンク)
は、新しい機械的回路技術において、抵抗器及びトランジスタと同様に小型回路
素子と考えることができる。単一トランジスタと同様に、単一の機械式リンクは
、多くの用途に対して適切な処理能力をもっていない。しかしながら、トランジ
スタと同様に、大規模(潜在的にVLSI)回路に組み込まれると、μメカニカ
ルリンクは、真の能力を発揮することができ、従来のトランジスタ回路では得る
ことのできなかった特性をもつ信号処理機能が実現可能となる。
【0009】発振器における高Qの必要性 所定の通信用途に関して、周波数変換、同期化、又はサンプリングに使用され
る発振器信号の安定性は極めて重要である。発振器周波数は、温度変動、経年変
化、及び位相や周波数の瞬時変動を引き起す雑音又はマイクロホニック雑音等の
如何なる現象に対しても安定している必要がある。発振器安定性を決定づける単
一の最も重要なパラメータは、周波数設定タンク(又はリング発振器の場合には
有効タンク)のQ値である。所定の用途において、有限の電力量を前提にすると
、タンクQ値が特定の閾値を超える場合に限り、発振器周波数の適切な長期及び
短期安定性が保証される。
【0010】 携帯用装置での低電力の必要性を考慮し、更にシンセサイザがトランシーバの
全電力消費量の大きな要因であることを考慮すると、最新のトランシーバは、高
Qタンク成分を可能にする技術から大きな利益を得ることができるであろう。
【0011】フィルタにおける高Qの必要性 また、タンクQは、パーセント帯域幅及び形状係数が小さく挿入損失が少ない
、非常に選択感度が高いIF及びRFフィルタを実現する能力に大きな影響を与
える。タンクQが小さくなると挿入損失は急速に高くなり、IFフィルタの場合
でも過大であり、RFフィルタでは全く許容できないものである。発振器と同様
に、RF及びIFフィルタは高いタンクQを必要とするが、スーパーヘテロダイ
ン方式の受信器ではチャンネル選択が主としてIFフィルタで行われるので、そ
の必要性はIFフィルタの方が高い。一般に、フィルタの選択感度が高いほど、
所定レベルの挿入損失を実現するのに要求される共振器Qが高くなる。
【0012】マイクロメカニカル回路 水晶振動子共振器及びSAWフィルタ等の機械式回路は、トランシーバ設計の
大部分を占める最も重要な機能をもたらすが、機械的回路の数は、一般にその大
きな寸法及び限りある経費によって制限される。残念ながら、高Q構成部品の使
用を最小限にすると、設計担当者は、電力を選択感度(即ちQ)とトレードする
ことになり、結果的にトランシーバ性能が犠牲になる場合が多い。簡単な例とし
て、通信サブシステムの受信パス内の高QIFフィルタを取り除くと、後続のI
F増幅器、IQミキサ、及びアナログ/デジタル変換器回路に対するダイナミッ
クレンジ要求が劇的に高くなり、それに対応して電力消費量が高くなってしまう
。同様のトレードオフがRFでも起こり、使用する高Q構成部品の数が増えるほ
ど、又は複雑になるほど周辺トランジスタ回路での電力消費量が少なくなる。
【0013】マイクロメカニカルビーム素子 今日までVHF帯域での通信用途に最も有用なμメカニカル回路の多くは、固
定端(clamped−clamped)境界条件を有する図2に示すようなμ
メカニカル曲げモード式ビーム素子を利用して実現されてきた。幾つかのミクロ
機械加工技術を利用して多種多様な材料でもってこのような素子を実現できるが
、表面ミクロ機械加工は、μメカニカル通信回路の好適な方法であり、このこと
は、主として種々のビーム端条件及び電極位置を可能にする柔軟性、及び多層式
サスペンションでもって非常に複雑な幾何学的形状を実現できる能力に起因して
いる。
【0014】 Tham他に付与された米国特許第6,049,1702号には、一体型受動
トランシーバ部が開示されており、マイクロ電気機械(MEM)素子製造技術を
利用して、低損失で高性能のスイッチを提供するようになっている。また、ME
M素子を利用すると、受動構成部品を備える複数の回路の製造及び使用が可能に
なり、結果的にトランシーバの性能特性が向上する。
【0015】 Chang他に付与された米国特許第5,872,489号には、一体型同調
式インダクタンスネットワーク及びその方法が開示されている。このネットワー
クは、インダクタンス素子を選択的に相互接続する複数のMEMスイッチを利用
しており、結果的に特定回路に関する選択的なインダクタンスが可能になる。
【0016】 Grewallに付与された米国特許第5,963,857号には、マイクロ
機械加工フィルタを備える物品が開示されている。使用時には、マイクロ機械加
工フィルタは無線機の一部として組み込まれ、無線機の小型化が可能になる。
【0017】 Nguyen他に付与された米国特許第5,976,994号及び米国特許第
6,169,321号には、共振周波数を調整してマイクロメカニカル構造体の
品質係数を高めるためのバッチ処理に適合する製造後の焼き鈍し方法及びシステ
ムが開示されている。
【0018】 Lin他に付与された米国特許第5,455,547号、米国特許第5,58
9,082号、及び米国特許第5,537,083号には、マイクロ電気機械信
号プロセッサが開示されている。信号プロセッサは、該プロセッサが多重チャン
ネル信号プロセッサ又はスペクトル分析器として機能することを可能にする、多
数の個別のマイクロ電気機械共振器を備える。
【0019】 MacDonald他に付与された米国特許第5,640,133号には、キ
ャパシタンス式の同調式マイクロメカニカル共振器が開示されている。各共振器
は、選択的に調整でき、機械式発振器、加速度計、電気機械フィルタ、及び他の
電子部品に使用できる。
【0020】 Yaoに付与された米国特許第5,578,976号、Goldsmith他
に付与された米国特許第5,619,061号、及びQie他に付与された米国
特許第6,016,092号には、通信装置に使用される種々のマイクロメカニ
カル及びマイクロ電気機械スイッチが開示されている。
【0021】 Ngugen他に付与された米国特許第5,839,062号には、並列のマ
イクロ電気機械フィルタを含むMEMS式受信器が開示されている。
【0022】 Ngugen他に付与された米国特許第5,491,604号及び米国特許第
5,955,932号には、Q制御マイクロ共振器、及びその共振器を使用する
同調式フィルタが開示されている。
【0023】 Weinbeg他に付与された米国特許第5,783,973号には、マイク
ロメカニカル、熱不感性シリコン共振器及び発振器が開示されている。
【0024】 以下の文献は一般的に興味深いものである。Nguyen他著「CMOSマイ
クロメカニカル共振器振動子の設計及び性能」、1994年度IEEE国際周波
数制御シンポジウム、127−134頁;Wang他著「低速度ばねカップリン
グによるマイクロ電気機械フィルタのQ向上」、1997年度IEEE超音波学
シンポジウム、323−327頁;Bannon、III他著「高周波数マイク
ロ電気機械フィルタ」、1996年度IEEE電子素子会議、カリフォルニア州
サンフランシスコで1996年12月8日から11日開催、773−776頁;
クラーク他著「並列共振器HFマイクロメカニカル帯域通過フィルタ」、199
7年度半導体センサ及びアクチュエータ国際会議、1161−1164頁。
【0025】 (発明の開示) 本発明の目的は、振動マイクロメカニカル装置列を利用して、少なくとも1つ
の所望のチャンネルを選択する方法及び装置を提供して、システム内の回路の電
力処理要求を低減することである。
【0026】 本発明は、前述の目的及他の目的を達成するために、振動マイクロメカニカル
装置列を利用して、少なくとも1つの所望のチャンネルを選択する方法を提供し
て、システム内の回路の電力処理要求を低減するようになっている。本方法は、
マイクロメカニカル装置列を準備する段階を含む。各々の装置は、少なくとも1
つのチャンネルに対応する通過帯域を有する。また、本方法は、クロメカニカル
装置列を制御可能に切換えて、少なくとも1つのチャンネルを選択して、実質的
に少なくとも1つの所望のチャンネルの外部の電力を低減する段階を含む。また
、本方法は、少なくとも1つの所望のチャンネルに対応してマイクロメカニカル
装置を振動させる段階を含んでいる。 を含むことを特徴とする方法。
【0027】 装置の各々はフィルタであってもよく、1000より大きい、又は5000よ
り大きいQを有することができる。 装置列はフィルタであってもよく、10、100、又は1000より大きい数
であってもよい。
【0028】 マイクロメカニカル装置列は、マイクロメカニカル素子列、マイクロメカニカ
ル回路列、又はマイクロメカニカル信号プロセッサ列であってもよい。
【0029】 各々の装置は、切換え可能及び同調可能であってもよい。
【0030】 更に、本発明は、前述の目的及他の目的を達成するために、システムにおいて
、少なくとも1つの所望のチャンネルを選択すると同時に、残りのシステムでの
電力消費量を最小限にするためのチャンネル選択装置を提供する。本装置は、オ
ン/オフ切換え可能なマイクロメカニカルフィルタの並行列を含む。各々のフィ
ルタは、少なくとも1つのチャンネルに対応する通過帯域を有する。また、本装
置は、選択的にフィルタ列の所望のフィルタを「オン」切換えると同時に、残り
のフィルタを「オフ」に切換えて、チャンネル選択を行ってインタフェースを取
り外すようになっている制御装置を含んでいる。
【0031】 各々のフィルタは、少なくとも1つの高Qマイクロメカニカル共振器を含んで
いる。
【0032】 フィルタの各々は接続されており、フィルタの各々は共通の入力部に接続され
る入力部を有し、フィルタの各々は共通の出力部に接続される出力部を有してい
る。
【0033】 制御装置は、所望のフィルタに対する適切なバイアス電圧の印加を制御するた
めの復合器を備える。
【0034】 装置は、狭帯域フィルタと同様に作動することができる。 装置は、選択度が高く、チャンネル間で同調可能な低損失フィルタと同様に作
動することができる。
【0035】 フィルタの各々は、切換え可能及び同調可能であってもよい
【0036】 システムは、RF受信器サブシステムを備え、装置は、少なくとも1つの所望
のRFチャンネルを選択するためのRFチャンネル選択装置であってもよい。
【0037】 本発明の前述の目的及び他の目的、特長、及び利点は、添付図面を参照すれば
、以下の本発明を実施するための最良の形態の説明から容易に理解できる。
【0038】 (発明を実施するための最良の形態) 以下に説明するマイクロメカニカル手段の恩恵を受け得る特定の受信器の機能
を更に具体的に示すために、図3は、典型的なスーパーヘテロダイン方式無線ト
ランシーバのシステムレベルでの概略ブロック図を示す。マイクロメカニカル(
MEMS)バージョンと置き換え可能な構成部品を示すために、各々のボックス
の隅に小さなボックスが配置されている。図3に示すように、複数の構成部品は
、集積回路トランジスタ技術を利用して既に小型化されている。これらには、受
信パスの低ノイズ増幅器(LNA)、送信パスの半導体電力増幅器(SSPA)
、シンセサイザ式位相ロックループ(PLL)電子部品、ミキサ、及びベースバ
ンド信号復調のための低周波数デジタル回路を挙げることができる。ノイズ、出
力、及び周波数に対する配慮から、SSPA(及びLNAの場合もある)は、化
合物半導体技術を利用して実現される場合が多い。つまり、SSPAは、他方の
言及されたトランジスタベースの構成部品とは別に、それぞれのチップを占有す
る場合が多く、通常、シリコンベースの双極性CMOS技術を利用して実現され
る。しかしながら、シリコン(シリコンゲルマニウムを含む)技術の改善速度を
考慮すると、前述の全ての機能は、シングルチップに一体化することができる。
【0039】 残念ながら、前述の機能の全てをシングルチップ上に設定しても、トランジス
タベースの構成部品ではなく、図1及び図3に示す多数の受動構成部品によって
支配されているスーパーヘテロダイン方式トランシーバ全体の小型化に関しては
殆ど効果がない。非常に多数の周波数選択式受動構成部品の存在は、多くのユー
ザが利用できるように設計されている通信システムが多くの通信チャンネルを必
要とすることを考慮する場合は調整が容易であるが、多くの実施(例えば、時分
割多重アクセス(TDMA))において、狭い帯域幅をもつ必要があり、同時に
システムが使用するトランシーバ素子によって分離できる必要がある。狭い帯域
幅を必要とするので、チャンネル選択には非常に選択感度の高いフィルタ素子が
必要となり、周波数変換には安定性の高い(ノイズがない)局部発振器が必要と
なる。セルラ及びコードレス規格の大部分に関して、所望の選択感度及び安定性
は、離散型インダクタ、離散型同調式コンデンサ(即ちバラクタ)、及びSAW
や水晶振動子共振器等の、高Q構成部品を使用してのみ実現できるが、これら全
ては、基板レベルでIC構成部品とインタフェース接続される。このような技術
では所望のQが欠けているので、従来のIC技術を利用して必要な性能を実現す
ることはできない。このような理由から、実質的に、全ての市販のセルラ及びコ
ードレス電話は、多数の受動SAW及び水晶構成部品を内蔵している。
【0040】マイクロメカニカル共振器 通信用途に関して、10,000程度(真空状態にて)のQ、及び−12pp
m/°C程度の温度係数をもつ固定端及び自由端の曲げモードビームは、VHF
帯域に利用可能であり、薄膜バルク音響共鳴器(Q〜1,000)は、現時点で
はUHF帯域に対応している。
【0041】 設計の見地からすると、周波数が高くなると重要になる1つのQ制限損失メカ
ニズムは、アンカを介する基板に対する損失である。このメカニズムの周波数依
存関係は、所定の共振器ビームの剛性が共振器周波数に応じて高くなり、振動時
にビームによってアンカ上に付与される力が大きくなるために生じる。結果的に
、アンカを介して基板に放射されるエネルギー/周期が大きくなる。平衡型音叉
等の、逆対称形共振デザインは、このエネルギー損失発生源を緩和するのに有効
なことが分かるであろう。
【0042】 アンカ損失メカニズムは、前述の特許出願番号09/482,670に示され
ており、更に図15に示すような「アンカなし」共振器デザインによって著しく
緩和することができる。この素子は、接地面、検知電極61、及び駆動電極63
上に曲げモード点に取り付けられた4本のねじり支持ビーム62によって吊るさ
れている自由端ビーム(即ちシロホン)60を利用する。ビーム62は、アンカ
64によって支持されている。自由端ビームの共振器周波数の1/4波長に対応
する支持寸法を選択することで、支持ビーム62によってビーム60に付与され
るインピーダンスを有効にゼロにでき、ビーム60は、実質的に浮揚して支持部
がないかのように自由に振動することができる。UHF周波数は、高次モードで
作動するように特別に設計された自由端ビーム共振器を使用することで得られる
。所望のモードは、有利な配置及び電極の励起によって、及び構造体60の下に
ディンプルを用いて所望のモードに対応するモード位置を強制することによって
(他のモードを抑制しながら)選択する。また、図17aに示すように、モード
は、支持ビームを各ノード位置に配置することで特定することができる。
【0043】 図16は、約8,000(チャンネル選択RF用途には十分である)のQをも
つμメカニカル共振器の92.25MHzバージョンの周波数特性を示す。
【0044】 表1は、種々のビーム寸法、モード、及び構造材料に関する予想共振器周波数
を示し、VHFからUHFまでの広帯域の実現可能な周波数を示す。
【表1】表1.μメカニカル共振器周波数デザイン *有限h及びWrの影響を含むTimoshenko法を使用して自由端ビーム
に関して決定した。
【0045】マイクロメカニカルフィルタ 更に有用な通信用μメカニカル回路は、低損失帯域フィルタを実現するもので
あり、図4に示すような周波数特性を得ることができるが、図4は、単一共振器
ビームによって実現可能なものよりも広い周波数帯域が示されており、ストップ
バンドに対して鋭いロールオフ(即ち小さな形状係数)を有している。
【0046】 図4の特性を実現するために、柔らかいカップリングばねによって幾つかのマ
イクロメカニカル共振器を相互に連結することができる。(理想的には)質量ゼ
ロのばねを使用して共振器を相互に連結することによって、複数の振動モードを
呈する連結共振器システムを実現することができる。各々の振動モードの周波数
は、強制移動周波数特性の個別のピーク、及び連結機械式共振器システムの個別
の物理的モード形状に対応する。3段共振器フィルタの場合の例として、最低周
波数モードにおいて、全ての共振器は同位相で振動し、中間周波数モードにおい
て、中央の共振器は理想的には静止したままであり、両端部の共振器は、位相が
180°ずれて振動し、最後に、最大周波数モードにおいて、各々の共振器は、
隣接する共振器から180°位相シフトしている。付加的な電子部品がなければ
、完成メカニカルフィルタは、鋸歯状の通過帯域を示す。以下に説明するように
、特定量だけ入力及び出力共振器のQを下げるように設計されている終端抵抗器
は、図4に示すように、通過帯域を平坦化して認識可能なフィルタ特性を実現す
ることが要求される。
【0047】 フィルタは、特定の帯域通過周波数応答性を実現するネットワーク内に接続さ
れている幾つかの高Qマイクロメカニカルビーム素子を使用する。実際には、マ
イクロメカニカルフィルタは、マイクロメカニカル回路の別の例であり、図15
のものと同様であるが、この場合は複数のビーム素子を使用して単一のビーム素
子では実現できない周波数整形応答性を実現する。
【0048】 実施に際して、二次元ICプロセスは典型的に基準よりも良好な適合公差を示
すので、μメカニカルフィルタの構成共振器は、通常、全く同じ寸法及び全く同
じ共振周波数でもって同一にデザインされる。このようなデザインの場合、フィ
ルタ全体の中心周波数は、共振器の共振周波数f0に等しいが、フィルタ通過帯
域(即ち帯域幅)は、各モードピークの間隔によって決定される。
【0049】 周波数特性における振動ピークの相対配置、即ち、結果としてのフィルタ通過
帯域は、主としてカップリングばね(ksij)の剛性、及びカップリング位置(
r)での構成共振器の剛性によって決定される。詳細には、これらの剛性は、
中心周波数f0及び帯域幅Bのフィルタに対して以下の式を満足する必要がある
但し、kijはフィルタ説明書に記載されている正規化カップリング係数である。
フィルタ帯域幅は、共振器の絶対値及びカップリングビーム剛性に依存せず、む
しろ比率ksij/krが帯域幅を決定する。つまり、メカニカルフィルタを設計す
る手順は2つの主要な段階(必ずしも以下の順番ではない)を必要とする。第1
の段階は、共振周波数f0及び調整可能な剛性krを有するメカニカル共振器の設
計であり、第2の段階は、共振器のkrの調整範囲内で所望の帯域幅を可能にす
るための剛性ksijの適切な値を有するカップリングばねの設計である。
【0050】 また、LCラダーフィルタ合成技術の完成度、LCラダーフィルタの実現を左
右する巨大なデータベース、及び電気回路シミュレータの幅広い利用可能度を上
手く利用するために、特定のμメカニカルフィルタの実現は、所望の仕様に適合
するLCラダーバージョンの設計を含む場合が多い。次に、LCラダー設計の素
子は、電気機械的類推によって集中化メカニカル等価物に適合され、その場合、
電気領域のインダクタンス、キャパシタンス、及び抵抗は、それぞれ機械領域の
質量、コンプライアンス、及び減衰と等価である。
【0051】2段共振器HF−VHFマイクロメカニカルフィルタ 図5aは、HFからVHF帯域で作動可能な、実際的な2段共振器マイクロメ
カニカルフィルタの概略斜視図を示す。図示のように、フィルタは、柔らかいカ
ップリングばね又はビーム19によって機械的に連結され、全てが基板(図示せ
ず)上に吊り下げられている、反対端で各アンカ18を有する2つのμメカニカ
ル固定端ビーム共振器から構成される。導電性(ポリシリコン)ストリップ20
、22、21、及び26は、約1000Åだけ各々の共振器の下に位置し(図6
、図9、及び図17aにも図示)、中央ストリップ20は、基板に対して垂直の
方向に共振器振動を引き起こすように配置された容量性変換器入力電極としての
機能を果たし、中央ストリップ24は出力電極としての機能を果たし、側面スト
リップ22及び26は、共振器周波数の電圧制御式同調を行うことができる同調
又は周波数引寄せ電極としての機能を果たす。共振器と電極との間の隙間は、製
造時の犠牲酸化物スペーサの厚さによって決定されるので、電気機械的連結を最
大限にするように非常に薄く(例えば、0.1μm以下で)作ることができる。
【0052】 フィルタは、導電性メカニカルネットワークに印加されるDCバイアス電圧V
pでもって励起され、AC信号は、入力電極に印加されるが、この場合、入力共
振器のQの負荷をかけて通過帯域を平坦化するための適切な値を有する電源抵抗
Ωを介して印加される。また、フィルタの出力共振器は、通過帯域歪みを回避
するために整合インピーダンスを見込む必要があり、出力電圧V0は、一般にこ
のインピーダンスを超えて取得される。以下に説明するように、入力/出力ポー
トの終端抵抗の所望の値は、種々の用途に合うよう調整でき、このことは、フィ
ルタに続く低ノイズトランジスタ回路を設計する場合に好都合であるが、その理
由は、このような回路がノイズを最小限に抑制するよう電源抵抗の最適値によっ
て駆動できるからである。
【0053】 信号フローの見地から前述のフィルタ作動は、以下のように要約することがで
きる。 (1)電気入力信号は、入力ポートに印加され、電気機械式変換器(図5aの場
合は容量性)によって入力フォースに変換され、次に、この入力フォースは、X
方向の機械的振動を引き起こすことになる。 (2)機械的振動は、機械領域において処理される機械的信号を構成する。詳細
には、信号は、フィルタの通過帯域外の場合には阻止され、通過帯域内の場合に
は通過する。 (3)機械的に処理された信号は、出力共振器の運動として現れ、後続のトラン
シーバ段による処理に備えて出力変換器において電気エネルギーへ再変換される
【0054】 以上のことからマイクロメカニカル信号プロセッサ」という名称は、この素子
に適切である。マイクロメカニカルフィルタの設計手順の詳細を以下に説明する
【0055】HF−VHFフィルタの設計 図5aから分かるように、この作業に関するメカニカルフィルタのネットワー
クトポロジーは、純粋な電子式フィルタと殆ど同じであり、原理的には、公知の
連結共振器ラダーフィルタ合成技術に由来する手順によってシステムレベルで設
計することができる。特に、μメカニカル共振器原型に関する等価LCR素子の
値を考慮すると、電気領域においてメカニカルフィルタを完全に合成することが
可能であり、最終段階おいてのみ機械領域に変換する。しかし、可能性はあるが
、電気領域及び機械領域での知識及び設計の容易性は必要な労力を大幅に低減で
きるので、このような手順は推奨できない。
【0056】 図5aの2段共振器マイクロメカニカルフィルタの設計手順を以下に記載する
。 (1)所要の周波数を得るために必要な幾何学的形状を選択し、所定の終端抵抗
器値を可能にする十分な電極−共振器間の変換器カップリングが提供されること
を保証して、使用されるμメカニカル共振器原型を設計及び規定する。Wr、h
、We、Vp、及びRQの予め定められた値を有する特定の共振器に関しては、こ
れは、公知の幾つかの方程式を同時に満足する共振器長Lr及び電極−共振器間
のギャップ間隔dの解決に通じる。表2は、70MHz及び870MHz、Q=
10,000、B=1.25MHz、及びVP=10Vにおいて、中央に配置さ
れたマイクロメカニカルフィルタの種々のRQ値を実現するのに必要なギャップ
間隔を簡単に説明する。
【0057】
【表2】 表2 2連共振器μメカニカルフィルタ電極−共振器間のギャップ間隔の設計* *Q=10,000、B=1.25MHz、Vp=10Vで決定 +CCビーム、ポリシリコン、Lr=14.52μm、Wr=8μm、h=4μ
m ++CCビーム、ダイヤモンド、Lr=9.36μm、Wr=8μm、h=4μ
【0058】 (2)製造可能なカップリングビーム幅Ws12の値を選択して、フィルタ中心周
波数の「1/4波長」に対応するカップリングビームを設計する。ここで、カッ
プリングビームは、従来技術で説明したような1/4波長寸法で設計する場合に
フィルタに対して透過にすることができる音響伝達ラインとして認識される。
【0059】 (3)対象のフィルタ帯域幅に対応する共振器上のカップリング位置を決定する
。この手順は、このフィルタ及びそれを構成する共振器の以下の2つの重要な特
性に基づいている。第1に、フィルタ帯域幅Bは、剛性の絶対値ではなく剛性比
率(ks12/krc)によって決定され、小文字cはカップリング位置での値を示
す。第2に、共振器剛性Krcの値は、位置によって(特に、位置速度によって)
様々であり、単純に適切なカップリングビーム取付け点を選択することによって
所望の値に設定できる。その位置は、従来技術で説明したように簡単に決定でき
る。
【0060】 (4)全フィルタの完全な等価回路を生成して、回路シミュレータを使用して設
計を検証する。図5bは、図5aの2段共振器マイクロメカニカルフィルタのた
めの等価回路を示す。各々の外側共振器は、回路によってモデル化される。実際
には、カップリングビームは音響伝達ラインとして作動するので、エネルギー保
存素子のT−ネットワークによってモデル化される。
【0061】 変圧器は、共振器ビームの中心からオフセットした位置にカップリングビーム
を取り付ける場合に発生する速度変化をモデル化するために、図5aの共振器と
カップリングビーム回路との間に使用する。図5bの回路構造全体は、帯域通過
フィルタ用のLCラダーネットワークのものとして認識できる。 マイクロメカニカルフィルタ設計の詳細は文献に見出すことができる。
【0062】RFマイクロメカニカルフィルタ 図16に示すように、今までのところポリシリコンマイクロメカニカル共振器
に対する最高の実証済み周波数の1つは、Q〜8,000でもって92HHzで
ある。また、前述の米国特許出願番号09/482,670には、周波数を拡張
する方法が開示されている。表1に示すように、前述の周波数(及びそれ以上)
は、幾何学的に実現可能であるが、周波数が上昇する際に適切なQを維持するに
は、特別な設計及び材料上の対策が必要である。Qを>5,000に維持できる
場合、次数0.5dBの記録挿入損失性能を達成できる筈であり、これによって
、短距離及び長距離通信の両方に使用される受信器の感度を著しく高めることが
できる。実際には、以下に説明するように、Q〜10,000を実現できる場合
、RFチャンネル選択は、各々のチャンネルに1つだけ切換え可能なフィルタ列
を使用して実現できるであろう。トランシーバのフロントエンドで適正にチャン
ネル選択を行う能力は、緩和されたダイナミックレンジ要件及び高効率電力増幅
器を使用する能力に起因して、潜在的に送信パス及び受信パスの両方で相当な電
力を節減することができる。
【0063】 図17aは、図5aと同様のものであり、帯域通過フィルタとして機械的ネッ
トワークを特定する図17bの部分的な等価電気回路(電気機械的類似性を介し
て取得)と共に、フィルタ構造を示す概略図である。特に、フィルタ構造は、音
響伝達ライン(LCRタンクによってモデル化)によって連結された幾つかのメ
カニカル共振器から構成されていることが分かり、構造的には他の共振器ベース
のフィルタと同様であるが、他の技術よりも非常に小さな挿入損失で機能する能
力を与える高Qのマイクロメカニカル素子を使用している(小型であることは言
うまでもない)。
【0064】 図17aの設計において、UHF周波数は、相互に連結されると共に、カップ
リングビーム73によって出力ビーム74に連結されているビーム70及び72
を含む、2次モード自由端ビーム共振器を使用して達成される。共振器は、高次
モードで作動するように特別に設計されている。所望モードは、戦略的な配置及
び平衡型電極76及び78の励起によって、及びビーム70、72、及び74の
下のディンプル80を使用して所望モードに対応するモード位置を強制すること
によって(他のモードを抑制しながら)選択される。平衡型出力電極81は、出
力ビーム74の下に配置される。
【0065】 ビーム70及び74は、それぞれ非侵入的な支持部又はビーム82及び84に
よって支持され、ビーム82及び84は、それぞれアンカ86及び88によって
支持される。
【0066】 図17aのフィルタは、自由端ビームマイクロメカニカル共振器を使用してフ
ィルタ回路を実現しようとする最初の試みを構成する。(VHF周波数のみを実
現できるであろう)固定端ビームを利用する以前のフィルタとは異なり、図17
aのカップリングビームに対する横方向及び捻り方向の両方の運動が考慮されて
いる。
【0067】マイクロメカニカルミキサ−フィルタ 図9は、μメカニカルミキサ−フィルタの概略を示し、ゲイン段でもってダウ
ンコンバータで変換するのに必要なバイアス及び入力方式を示している。図示す
るように、この素子は、自己機能の一部として濾過を可能にするので、全体的な
機械的構造は、μメカニカルフィルタそのものである。唯一の相違点は、印加さ
れる入力と、IFポートをLOから絶縁するための非導電性カップリングビーム
を使用する点にある。第2の共振器へVPを供給する電源が理想的なもの(電源
抵抗ゼロ)であり、第2の共振器の直列抵抗が小さい場合には、カップリングビ
ームキャパシタンスを横切って供給されるLO信号は、IFポートに達する前に
AC接地に分路される。実際には、共振器材料における有限の固有抵抗によって
LOからIFへの所定量の漏電が生じる。
【0068】 この素子のミキサ変換ゲイン/損失は、主として共振器に印加されるDCバイ
アスVp及び局部発振器の振幅VLOの相対的な大きさによって決まる。 一般に、変換ゲインはVLO>VPの場合に得ることができる。
【0069】マイクロメカニカルスイッチ 前述のミキサ−フィルタ素子は、非線形素子特性を利用して有用な機能をもた
らすようになったμメカニカル回路の一例である。素子の非線形性を更に利用す
る別の非常に有用な作動モードは、μメカニカルスイッチである。図8は、μメ
カニカルスイッチの作動図を示す。導電性又は作動プレート30は、アンカ36
を有する懸吊ビーム34によって一対の作動電極32の上に吊られている。作動
プレート30のスイッチ導体部38は、一対の接地40、及び検知電極又は導体
42の上に吊られている。スイッチが「オン状態」の場合、導体42は接地40
に短絡される。図8のスイッチの作動はかなり単純である。即ち、1つの電極の
「オン状態」を達成するためには、十分に大きな電圧を作動プレート及び所望の
電極を横切って印加して、作動プレートの該当部分を引き下げて、所望の電極と
短絡させる(AC又はDC方式のいずれかで)。
【0070】 一般に、挿入損失を最小限に抑えるために、スイッチの大部分は、構造材料と
して金属を使用する。その金属構造によって、μメカニカルスイッチは非常に魅
力的なものになり、スイッチは0.1dBに至る「オン状態」での挿入損失を実
現でき、通常〜2dBの挿入損失を示すFETトランジスタスイッチよりも非常
に低いものである。このような低い挿入損失を示すだけでなく、μメカニカルス
イッチは、非常に線形であり、IIP3は66dBmより大きく、(作動時に有
限の電流をシンクするFETスイッチとは対照的に)DC電力を消費しないよう
に設計することができる。
【0071】MEMSを使用するRF受信器フロントエンド・アーキテクチャ 前述の機械式回路を通信サブシステムに上手く組み込む方法を以下に検討する
。マイクロメカニカル振動共振器を使用する3つのアプローチは、性能向上が大
きい順に説明する。 (1)外部高Q受動部品の直接的な交換 (2)フィルタ列及び切換え可能ネットワークにおいて多数の高Qマイクロメカ
ニカル共振器を用いるRFチャンネル選択アーキテクチャの使用 (3)全機械式RFフロントエンドの使用
【0072】 RFチャンネル選択アーキテクチャにおいて、μメカニカル回路は、10,0
00程度のQでもってUHFで作動可能であると想定する。しかしながら、この
ことは必須ではない。現在の通信では必要であるが、将来的には更に低いQを許
容する通信規格が登場するであろう。
【0073】外部高Q受動品の直接的な交換 μメカニカル回路を利用する最も直接的な方法は、図1及び図3に示すような
RF予選択及び画像阻止フィルタ、IFチャンネル選択フィルタ、及び水晶発振
器基準器に使用される、外部セラミック、SAW、及び水晶共振器を直接置き換
えることであろう。高Q構成部品に加えて、図3は、VCO及び対応ネットワー
クにおいて使用される中間Qマイクロメカニカル・インダクタ及び同調式コンデ
ンサ、並びにアンテナダイバーシティを向上させるだけでなく、将来のトランシ
ーバで非常に実用的なTDD(FDDではなく)を作ることによって省電力をも
たらす低損失(〜0.1dB)μメカニカルスイッチ等の、他のMEMSベース
の受動構成部品の使用を示す。
【0074】 当然、MEMSを使用する前述のアプローチからの主たる恩恵は、小型化であ
り、更に、トランジスタ回路とのMEMSの一体化の可能性を考慮すると多数の
構成部品をシリコン・ダイ上に移動させる能力である。また、数に限りがあるが
、RF及びIFフィルタ(表2を参照)が必要とする終端インピーダンスを調整
する能力等の性能面での利点は、既存の高Q受動部品をμメカニカル部品と交換
する結果として生じる。このようなインピーダンスの柔軟性は、CMOS技術に
おいて低ノイズ増幅器(LNA)及びミキサを設計する場合に有益となり得るが
、この技術は、現在では出力を50Ω外部構成部品とインピーダンス整合させる
ために付加的な電力を消費する場合が多い。例えば、LNAの出力において、高
いインピーダンスを使用できる場合には、著しい省電力化が可能である。別の利
点として、LNA入力に現れる電源インピーダンスは、ここではRQに等しいの
で、雑音指数(NF)を最小限にするように調整できる。
【0075】 有益ではあるが、MEMSによる単なる直接的な置き換えによって生じる性能
ゲインは、MEMS技術のより積極的な利用と比較すると全く限られたものであ
る。より積極的なアーキテクチャを以下に説明する。
【0076】RFチャンネル選択アーキテクチャ μメカニカル回路の利点を十分に利用するには、最初に、ミクロスケールの寸
法及びゼロDC電力消費に起因して、μメカニカル回路は、離散的トランジスタ
回路に優る二次元IC回路が提供する外部離散的構成部品に優る、同一のシステ
ムの複雑性の利点を提供することを認識する必要がある。つまり、性能ゲインを
最大にするには、μメカニカル回路を大規模に又は少なくともできるだけ多く利
用する必要がある。
【0077】 小型マイクロメカニカル回路を利用する最も簡単な方法の1つは、包含される
各々の通信規格に対して、予選択及び画像阻止フィルタを付加することによって
、トランシーバにマルチバンドの再構成可能性を付加することであろう。マイク
ロメカニカルフィルタは小型なので、このことはトランシーバの全体寸法に殆ど
無関係に行うことができる。
【0078】 前述の方法は既に現在の無線トランシーバの性能を非常に向上させるが、実際
には、性能向上に関する非常に大きな潜在能力の一部を言及したに過ぎない。特
に、この方法は、マイクロメカニカル回路の複雑性を余すことなく利用したもの
ではない。図6は、図5aのマイクロメカニカルフィルタ等のμメカニカル回路
によって実現可能な複雑性を余すところなく利用する、可能性のある受信器フロ
ントエンド・アーキテクチャのシステムレベルのブロック図である。このアーキ
テクチャの背後の主たる駆動力は電力低減であり、電力を高い選択感度(即ち、
高Q)とトレードすることによって幾つかのブロックにおいて達成される。図6
の重要な省電力ブロックを以下に説明する。
【0079】切換え可能RFチャンネル選択フィルタ列 RF周波数(IFだけではなく)においてチャンネル選択(予選択ではなく)
が可能な場合、受信パス(例えば、LNA、ミキサ)の後続の電子ブロックは、
別のチャンネル妨害物の電力を処理する必要がなくなる。従って、そのダイナミ
ックレンジは、大きく緩和することができ、相当な電力低減が可能になる。更に
、隣接のチャンネル妨害物を阻止することで、局部発振器(LO)シンセサイザ
の位相ノイズ要求を低減することも可能になり、結果的に更なる電力節減が可能
になる。
【0080】 現在の技術ではRFチャンネル選択を実現することは困難である。特に、RF
の低損失チャンネル選択は、数千のQの同調式共振器が必要となるであろう。し
かしながら、高Qは同調性を阻止する場合が多く、単一のRFフィルタによるR
Fチャンネル選択は非常に困難であろう。
【0081】 一方で、各々のチャンネルに1つ存在し、各々が指令によって切換え可能(及
び同調可能)である、多数の非同調可能な又は僅かに同調可能な高Qフィルタに
よって、個別のRFチャンネルを選択することは依然として可能である。規格に
もよるが、このことは何百又は何千ものフィルタを必要とし、外部の巨視的フィ
ルタを使用する場合はとんでもない数であるが、前述したようなミクロスケール
の受動式μメカニカルフィルタでは全く問題のない数であろう。
【0082】 図7は、所望のRFチャンネル選択を実現する重要なシステムブロックの1つ
の非常に単純な例を示す。図示するように、このブロックは、全てのフィルタ入
力が共通のブロック入力に接続され、全ての出力は共通のブロック出力に接続さ
れているμメカニカルフィルタ列で構成されており、各々のフィルタ通過帯域は
、対象の規格の単一のチャンネルに対応する。しかしながら、単一のチャンネル
に限定される必要がない点に留意されたい。また、同様に複数のチャンネル(例
えば3チャンネル)であってもよく、このことは通信規格にもよるが、やはり非
常に好都合であろう。
【0083】 図7の方式において、任意のフィルタは所望のフィルタに復号器制御により適
切なDCバイアス電圧を印加することによってオン(他は全てオフ)になる。所
望フォースの入出力電流は、DCバイアスVPが印加された場合に限りμメカニ
カル共振器において生成される(即ち、VPがなければ、入力及び出力電極は事
実上開回路の状態にある)。
【0084】 このRFチャンネル選択器によってもたらされる潜在的な利点は、CDMAセ
ル式移動局のIS−98−Aによって課されるLNA直線性仕様に関する影響を
評価することによって定量化することができる。この規格において、LNAの所
要IIP3は、主として、CDMA信号中心周波数から900kHzだけ離れた
シングルトーン(AMPSによって生成される)が存在するところで感度低下を
回避するように設定される。ここで、局部発振器位相ノイズと900kHzオフ
セット信号トーンとの相互混合、及び漏れ送信器電力出力をもつシングルトーン
の交差変調は、LNA IIP3が+7.6dBより大きいことを示す。しかし
ながら、図7に示すようなRFチャンネル選択フィルタ列がLNAの前に配置さ
れ、シングルトーンを40dBだけ阻止できる場合、LNAに対する要求はII
P3≦−29.3dBに緩和される(局部発振器の位相ノイズ仕様は緩和されな
いと想定して)。公知のノイズ及びLNA設計に利用可能な線形性vs電力トレ
ードオフを考慮すると、IIP3におけるこのような緩和は、結果的に出力にお
ける大規模な電力低減をもたらす。更に、RFチャンネル選択が受信器全体の線
形要求を緩和するので、LNA自体の所望の雑音指数(NF)を緩和して更なる
省電力をもたらすと同時に、LNAに更なるゲインを付加して、後続段からの雑
音指数(NF)寄与率を抑制することが可能になるであろう。
【0085】 発振器電力を検討すると、シングルトーン妨害物が40dBまで減衰された場
合には、局部発振器の相互混合も大きく減衰され、局部発振器の位相ノイズ要求
を大幅に低減することができる。位相ノイズ要求の低減は、容易に受信パスVC
O(螺旋形インダクタ及びpnダイオード同調式コンデンサを使用した)の実現
に対する内部(on−chip)解決法が信憑性をもつようなものである。
【0086】 切換え可能なフィルタ列を実施するには、各々のμメカニカル素子と相互に連
結する必要がある多重化支持電子部品を必要とする。2チップ解決法を用いて実
施する場合、必須のチップ間の結合点の数は非常に厄介なものになり、シングル
チップ解決法が望ましいものとなるであろう。
【0087】 シングルチップシステムのために、ミクロ機械加工処理と集積回路処理とを統
合する幾つかの技術が過去数年間に亘って開発され実施されている。これらの技
術は、3つの大きなアプローチ、即ち、回路とマイクロメカニクスの複合化、前
段回路、及び後段回路に分類することができる。しかしながら、これらの技術は
本技術分野では公知であり、本明細書では説明を省略する。
【0088】切換え可能マイクロメカニカル共振器シンセサイザ 図5、図6、及び図7を参照して説明したμメカニカルRFチャンネル選択器
は、既存のオンチップ技術を利用して図3に示すような受信パスVCOを実現す
ることを可能にするが、システムがMEMS技術によって直ぐに利用できる非常
に大きな電力低減要因を実現するのを拒むので、本アプローチは推奨できない。
特に、任意の発振器位相ノイズ仕様に合うように設計する場合に電力及びQは入
れ替えできる場合が多い点を考慮すると、VCOを実施するのに優れたアプロー
チは、μメカニカル共振器を使用して、VOC周波数を設定することであろう(
他の任意のオンチップタンクよりも非常に高いQを用いて)。実際には、μメカ
ニクスによって実現できるだけの高いQを用いて、発振器の基本的な設計方法論
を再評価する必要がある。例えば、発振器及びその出力バッファがLeeson
の方程式による位相ノイズの原因になっている場合(但し、1/f2対白色位相
ノイズコーナーは(f0/(2Q))で発生する)、タンクQ>1,500は、C
DMA携帯電話用途に関して白色位相ノイズのみを検討する必要がある搬送波に
十分に近接して1/f2対白色位相ノイズコーナーを移動させる必要がある全て
であり、この場合、285kHzから1515kHzまでの周波数オフセットで
の位相ノイズ出力は、最も重要である。白色ノイズのみが重要である場合には、
出力バッファノイズのみを最小限にする必要があり、持続増幅器ノイズが問題に
なることはないであろう。そうであれば、持続増幅器における電力要求は、ルー
プゲインニーズ(位相ノイズニーズではなく)のみによって決定できるであろう
が、この場合、Rx〜40Ω、LX〜84μH、及びCx〜0.5fFのμメカ
ニカル共振器ベースのVCOは、1mW未満であろう。
【0089】 同調式局部発振器シンセサイザを実現するために、図7のものと同様であるが
、図11には、フィルタではなくμメカニカル共振器46を使用して、各々が所
要のLO周波数の1つに対応し、各々が電極51においてトランジスタスイッチ
49によって発振器持続回路48に接続又は切断するように切換え可能である、
切換え可能列が示されており、これは図10に示す音叉式共振発振器50よりも
好適である。μメカニカル共振器を本実施例に使用したので、発振器のQ及び熱
安定性は、低周波数水晶基準にロックすることなく作動するのに十分であろう。
PLL除去時に得られる電力節減、及び以前のシンセサイザで必要とされるプリ
スケーラ電子部品は、明らかに非常に重要なものであり得る。実際には、μメカ
ニカル共振器を使用してシンセサイザを実現することによって、シンセサイザ電
力消費量は、中間QL及びC構成部品を使用する今日の手段によって消費される
〜90mWから、僅か1mWから4mWの範囲まで低減できる。この場合も同様
に、巨視的な高Q共振器のみが利用可能な場合には不合理に思われるが、マイク
ロメカニカル領域では適正である回路トポロジーを利用して実現される。
【0090】 図11は、LOシンセサイザの基本トポロジーを示す。ここでは、今日のVC
Oにおいて行われるような単一中間Q共振器を調整するのではなく、多数の切換
え可能な高Q(Q>5,000)マイクロメカニカル共振器を利用するが、各々
の共振器は、所定の通信ネットワークの所要の周波数の1つに対応する。この方
式では、局部発振器が単に適正な共振器を発振器フィードバックループに切換え
て所要の出力周波数を生成するので、フェーズロック回路は必要ない。マイクロ
メカニカル共振器のQは以前よりも非常に高いので(40に対して、Q〜5,0
00)、この発振器の位相ノイズ性能は、今日のVCOよりも非常に良好な筈で
ある。実際には、このような高Qに関して、標準的な位相ノイズ対周波数プロッ
トの1/f2対白色位相ノイズコーナー周波数は、搬送波に非常に近い可能性が
あるので、1/f2はもはや主要な検討事項ではなく、重要な周波数オフセット
では白色ノイズのみが存在するであろう。この場合、1mW未満の電力消費量で
発振器を作動させることができる程度まで、電力をQとトレードすることができ
るであろう。図11の方式ではフェーズロックを必要としないという事実と結び
つけると、このことは発振器の性能を改善しながら90mW以上の省電力をもた
らす。
【0091】 図11の発振器に関する方式では、実際的にはMEMS技術がなければ、特に
、このような非常に小さな寸法ではQ>5,000を得る能力がなければ実現が
困難である点が重要である。特に、低Qタンクは高Qタンクよりも同調可能性が
非常に高く、即ち、高Qは一般に低い同調可能性を示すので、今日のLOシンセ
サイザは、VCOに低Qタンクを使用するよう制限されている。従って、高Q共
振器を使用して同調可能性を得るためには、多数の共振器が必要であり、生成さ
れる各々の周波数に1つの共振器が必要である。当然、このことは、巨視的な高
Q構成部品を利用する場合には不合理に大きな容積を必要とするであろう。しか
しながら、μメカニカル高Q素子であれば、0.5x0.5cm2の面積に何百
あるいは何千もの共振器を実装することができるので、図11のシンセサイザア
ーキテクチャが信憑性のあるものになる。
【0092】 図11のアーキテクチャを使用するシングルチップLOシンセサイザは、UH
F周波数(〜800MHz)にて高い位相ノイズ性能を得ることができる。前述
の高次モード、自由端ビーム共振器デザインを使用して、UHF(及びおそらく
Sバンド以上)周波数シンセサイザを実現できる。K又はKaバンド用途は不合
理ではなく、UHF高Q基準発振器は、K又はKaバンドシンセサイザの安定性
を著しく改善する筈であるので、図示するように、直接的又は間接的のいずれか
で図11のアーキテクチャからの恩恵を受ける筈である。
【0093】マイクロメカニカルミキサ−フィルタ 図9に示すように、受信パスでμメカニカルミキサ−フィルタを使用すると、
今日の受信アーキテクチャで通常使用される能動ミキサに関連するDC電力消費
量が節減される。ミキサ−フィルタ−ゲイン段は、図5a及び図6のフィルタと
同様のpタイプ又は非ドープ処理のビーム、即ちばね19によって相互に連結さ
れた一対のnタイプ共振器21、23を含む。
【0094】 このことは、10mWから20mW程度の省電力に対応する。更に、複数の入
力電極(RFに1つ、整合用に1つ)をミキサ−フィルタに使用する場合、RF
入力は、LNAに対して単に容量性を現すようにすることができ(即ち、RF周
波数にて)、LNAには、特定のインピーダンスに整合せるためのドライバ段は
必要なくなるであろう。逆に、誘導負荷を用いてキャパシタンスを共振させるこ
とができ、結果的にインピーダンス整合に関連して前述したのと同様の省電力が
可能になる。
【0095】全MEMS RFフロントエンド受信器アーキテクチャ 前述のMEMSベースのアーキテクチャにおいて、μメカニカルフィルタ及び
ミキサ−フィルタが高Q特性に一致した挿入損失を示すことができる場合には、
LNAは、図12においてLNAを仮想線に示すように、RF周波数において必
須ではない。図13は、比較的広帯域な画像除去μメカニカルRFフィルタ、及
び、その直後の、後続のIF電子部品へ電力を供給する狭帯域IFミキサ−フィ
ルタから構成される受信パスを示す。このシステムにおいて、RFで作動する唯
一の能動電子部品は、局部発振器に関連した部品であり、前述のようにμメカニ
カル共振器列を使用する場合には、1mW未満で作動可能である。図13のアー
キテクチャは、大きな電力上の利点を示し、LNA及び図13の能動ミキサの電
力消費量(マイクロメカニカルLOからの90mWの省電力と共に、全体的に4
0mW程度の省電力となる)が完全に削減され、携帯電話の待機時間が相当長く
なる。
【0096】MEMSを使用するRF送信器アーキテクチャ 帯域内電力処理能力が十分でないことが原因で、今日まで送信器パスにμメカ
ニカル共振器を使用するという可能性に対する検討は殆ど行われていない。
【0097】 図14は、送信器パスにおいてRFチャンネル選択器が電力増幅器(PA)の
後段に配置される一例を示す。このチャンネル選択器は、図7のものと同様の回
路を使用するが、十分な電力処理能力を備えたμメカニカル共振器を使用してい
る。この送信トポロジーは、大きな電力節減を可能にする。特に、挿入損失1d
B未満の高Qで高出力のフィルタは、PAの後段に配置され、スペクトル再生か
ら発生するものも含めて全てのスプリアス出力を取り除く。従って、非線形にも
かかわらず、高効率のPAデザインを利用することができる。例えば、今日の送
信器アーキテクチャにおいて以前は線形上の理由から30%の効率に制限されて
いたPAは、ここでは最大効率、恐らくは50%近くの効率で作動可能であろう
。典型的な600mWの送信出力に対して、この効率の増加は、800mWの電
力節減に相当する。クラスE等の理論効率が100%に近い高効率のPAトポロ
ジーを利用できる場合には、非常に大きな電力節減が可能になる。
【0098】 また、MEMSベースのチャンネル選択RFフィルタ列に加えて、図14のア
ーキテクチャは、前述したようなミキサ−フィルタを使用するマイクロメカニカ
ルアップコンバータを特徴としており、情報信号を電力増幅器に送る前にアップ
コンバータでの変換及び濾過を行うようになっている。
【0099】 アップコンバート素子として図9の上側の構造を利用するには2通りの方法が
ある。第1の方法において、アップコンバートされる周波数ωIFのベースバンド
信号は入力電極20に印加すると共に、周波数ωLOのアップコンバート用搬送波
信号を入力共振器素子21に印加する。入力電極20と共振器21との間の非線
形容量性変換器の回りの混合によってアップコンバートを行う。詳細には、周波
数ωIFの電気ベースバンド情報信号が周波数ωLO+ωIFの力にアップコンバート
される。次に、この力は、ωLO+ωIF辺りの通過帯域を有するように設計されて
いる図9のフィルタ構造によって濾過される。この通過帯域を十分に狭くすると
、歪み高調波だけでなくスペクトル再生成分も除去するところまでのチャンネル
選択が可能になる。DCバイアスVpを出力共振器23上に設定することによっ
て、出力負荷にもよるが、この共振器の変位が電気的な出力電圧又は電流に変換
される。また、ベースバンド信号をRF信号にアップコンバートする際にゲイン
を得ることができるので、この段はゲイン段としての機能を果たすことに留意さ
れたい。
【0100】 アップコンバートの第2の方法は、最初にベースバンド信号を濾過した後でア
ップコンバートを行う。この方法において、ベースバンド信号は、再度、入力電
極20に印加されるが、DCバイアスは入力共振器に印加され、搬送波信号は出
力共振器に印加される。このようにして、ベースバンド信号は、最初に構造部に
よって濾過され、次に、電気機械的振幅変調によって出力部でアップコンバート
される。同様に、この構成においてもゲインを得ることが可能である。
【0101】 高電力処理マイクロメカニカル共振器は、他の種々の形状(例えば、曲げモー
ド以外)及び他の変換方式(例えば、圧電式、磁歪式)を利用することができる
【0102】要約 振動μメカニカル共振器は、高Qが複雑な回路を可能にする主要設計パラメー
タとしての機能を果たす新規な一体型機械式回路技術の基礎的要素を構成する。
一体型μメカニカル及びトランシーバ回路を大規模に利用して両回路の長所を組
み合わせることによって、以前は実現できなかった各機能が可能になり、大きな
性能ゲインに関する予測値を用いるトランシーバアーキテクチャが可能になる。
特に、高Qμメカニカル回路を付加することで、大きな電力節減及びマルチバン
ドの再構成可能性の潜在能力をもつ、電力を選択感度(即ち、Q)とトレードす
るパラダイムシフトを行うトランシーバアーキテクチャが可能になる。
【0103】 本発明を実施する最良の方法を詳細に説明したが、本発明の関連技術に精通し
た当業者であれば、特許請求の範囲で定義したような本発明を実施する種々の変
形デザイン及び実施形態を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 概略斜視図でのSAW、セラミック、及び水晶共振器の外部基板レベルでの実
装を含むトランシーバのフロントエンド部の従来技術による概略図である。
【図2a】 2つのアプローチを比較するための、シリコン・ダイ上に形成されているSA
W共振器及び複数のMEMS共振器の従来技術による概略斜視図である。
【図2b】 図2aの2bに示したMEMS共振器の1つの従来技術による拡大概略斜視図
である。
【図3】 本発明のマイクロメカニカルバージョンによる置き換えを目的とした外部高Q
受動構成部品を示す、典型的な無線トランシーバに関するフロントエンド設計の
システムレベルの概略ブロック図である。
【図4】 所望のフィルタ特性を示す伝送レベル(dB)vs周波数のグラフである。
【図5a】 典型的なバイアス、励起、及び信号処理電子部品を備える対称形の2つの共振
器VHFμメカニカルフィルタの概略斜視図である。
【図5b】 図5aのフィルタに関する電気等価回路である。
【図6】 列内に多数のマイクロメカニカル共振器を使用するRFチャンネル選択受信器
アーキテクチャを含み、図5aの典型的なマイクロメカニカルフィルタを概略斜
視図で示す、RFフロントエンド受信器のシステムレベルのブロック図である。
【図7】 RFチャンネル選択マイクロメカニカルフィルタ列のシステム/回路図である
【図8】 図6のRFフロントエンド受信器のシステムレベルのブロック図であり、マイ
クロメカニカルスイッチを概略斜視図で示す。
【図9】 図6及び図8のRFフロントエンド受信器のシステムレベルのブロック図であ
り、図6及び図5aのフィルタに基づくミキサ−フィルタ−ゲイン段を概略斜視
図で示す。
【図10】 図6、図8、及び図9のRFフロントエンド受信器のシステムレベルのブロッ
ク図であり、マイクロメカニカル共振器振動子を概略斜視図で示す。
【図11】 切換式μメカニカル共振器シンセサイザのシステム/回路図である。
【図12】 図6、図8、図9及び図10のRFフロントエンド受信器のシステムレベルの
ブロック図であり、LNAは、低損失チャンネル選択器、T/Rスイッチ、及び
ミキサ−フィルタ−ゲイン段のために仮想線によって除かれた状態で示されてい
る。
【図13】 通信装置の受信パスを示すアーキテクチャのシステムブロック図である。
【図14】 高出力μメカニカル共振器を利用するRFチャンネル選択送信器アーキテクチ
ャのシステムブロック図である。
【図15】 92MHz(VHF)自由端ビーム・ポリシリコンμメカニカル共振器の概略
平面斜視図であり、支持ビームは共振器ビーム素子を基板から分離するので、結
果的に高いQ作動が可能となる。
【図16】 図15の共振器の周波数特性の測定結果を示すグラフである。
【図17a】 2次モードで作動するように設計された自由端ビームμメカニカル共振器を利
用するUHFμメカニカルフィルタの概略斜視図である。
【図17b】 個別のビーム素子の回路機能を決定する図17aのフィルタの部分等価回路で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のチャンネルから少なくとも1つの所望のチャンネルを
    選択してシステム内の回路の電力処理要求を低減する方法であって、 各々の装置が少なくとも1つのチャンネルに対応する通過帯域を有する、マイ
    クロメカニカル装置列を準備する段階と、 前記クロメカニカル装置列を制御可能に切換えて、前記少なくとも1つのチャ
    ンネルを選択して、実質的に前記少なくとも1つの所望のチャンネルの外部の電
    力を低減する段階と、 前記少なくとも1つの所望のチャンネルに対応してマイクロメカニカル装置を
    振動させる段階と、 を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記装置はフィルタであることを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 前記フィルタの各々は、100より大きいQを有することを
    特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記フィルタの各々は、1000より大きいQを有すること
    を特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記フィルタの各々は、5000より大きいQを有すること
    を特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ列の数は10以上であることを特徴とする請求
    項2に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ列の数は100以上であることを特徴とする請
    求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記フィルタ列の数は1000以上であることを特徴とする
    請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記マイクロメカニカル装置列は、マイクロメカニカル素子
    列であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記マイクロメカニカル装置列は、マイクロメカニカル回
    路列であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記マイクロメカニカル装置列は、マイクロメカニカル信
    号プロセッサ列であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記装置の各々は、切換え可能及び同調可能であることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 システムにおいて、少なくとも1つの所望のチャンネルを
    選択すると同時に、残りのシステムでの電力消費量を最小限にするためのチャン
    ネル選択装置であって、 オン/オフ切換え可能なマイクロメカニカルフィルタの並行列と、 選択的に前記フィルタ列の所望のフィルタを「オン」切換えると同時に、残り
    のフィルタを「オフ」に切換えて、チャンネル選択を行ってインタフェースを取
    り外すようになっている制御装置と、 を備え、 前記フィルタの各々は、少なくとも1つのチャンネルに対応する通過帯域を有
    していることを特徴とする装置。
  14. 【請求項14】 前記フィルタの各々は、少なくとも1つの高Qマイクロメ
    カニカル共振器を含むことを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記フィルタの各々は接続されており、前記フィルタの各
    々は共通の入力部に接続される入力部を有し、前記フィルタの各々は共通の出力
    部に接続される出力部を有することを特徴とする請求項13に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記制御装置は、前記所望のフィルタに対する適切なバイ
    アス電圧の印加を制御するための復合器を備えることを特徴とする請求項13に
    記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記装置は、狭帯域フィルタと同様に作動することを特徴
    とする請求項13に記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記装置は、選択度が高く、チャンネル間で同調可能な低
    損失フィルタと同様に作動することを特徴とする請求項13に記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記フィルタの各々は、100より大きいQを有すること
    を特徴とする請求項13に記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記フィルタの各々は、切換え可能及び同調可能であるこ
    とを特徴とする請求項13に記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記システムは、RF受信器サブシステムを備えることを
    特徴とする請求項1に記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記システムは、RF受信器サブシステムを備え、前記装
    置は、少なくとも1つの所望のRFチャンネルを選択するためのRFチャンネル
    選択装置であることを特徴とする請求項13に記載の装置。
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