JP2003529609A - 核酸結合部分を含む荷電した化合物およびその利用法 - Google Patents

核酸結合部分を含む荷電した化合物およびその利用法

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Abstract

(57)【要約】 一つまたは複数の局所正電荷の領域を含む荷電した化合物、このような化合物を含む組成物、このような化合物を合成する方法、抗感染活性を有するものを同定するためにそのような化合物をスクリーニングする方法、および感染を抑制または阻害するためにそのような化合物を用いる方法が提供される。これらの化合物、およびこれらを含む組成物は、ヒトおよび動物の医薬品分野および農業分野における利用を含む、多数の適用を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願の相互参照 本出願は、その開示が参照として本明細書に組み入れられている、2000年3月1
6日に出願された米国特許出願第60/189,930号の恩典を主張する。
【0002】 連邦政府によって後援された研究および開発における発明に対する権利に関する
申告 米国政府は、DARPA助成金第N65236-99-1-5427号による本発明に対して一定の
権利を有する。
【0003】 「配列表」、表、またはコンパクトディスクに書き込まれたコンピュータプロ
グラムリストの付録を参照する。
【0004】 発明の背景 多数の天然または合成の化合物が、二本鎖核酸、特に二本鎖デオキシリボ核酸
(「dsDNA」)に結合することが判明している。それらの構造次第で、化合物は核
酸の異なる部分に結合する。いくつかは主溝に結合し、これに対して他のものは
副溝に会合する。さらに他のものは、隣接する塩基対の間でインターカレートす
る。化合物が核酸中の二カ所以上の部位で結合相互作用を有するような、組み合
わせ結合形態も知られている。
【0005】 あるdsDNA結合化合物を用いて、医療の目的のために遺伝子の発現を調節する
ことができる。疾患が遺伝子(例えば癌遺伝子)の過剰発現または望ましくない発
現により特徴づけられる場合、該遺伝子またはそのプロモーター部位にそのよう
な化合物を結合させることにより、イントト(in toto)において、または部分的
に該遺伝子の発現を抑制することによって、該疾患は治療されうる。真菌、細菌
、およびウイルスのような病原体による感染と、病原体の増殖に必須の遺伝子の
発現に影響を与える化合物を用いて戦うことができる。
【0006】 どのような適用法であっても、この化合物がdsDNAに強く結合しなければなら
ず、それは一般に、少なくとも106M-1、好ましくは少なくとも約109M-1の結合定
数で結合することを意味する。しかしながら結合強度だけでは効力の決定力とは
ならない。例えば細胞の取り込み、安定性、毒性、結合特異性などを含む、数多
くの他の要素が威力を発揮する。一つの特徴において許容可能であるか優れてい
る化合物は、他の特徴においては致命的に不完全でありうる。したがって、この
ような用途で利用するための新しい種類の核酸結合化合物を開発することが継続
的に必要である。
【0007】 発明の簡単な概要 本発明は、新しい種類の化合物、ならびにそのような化合物を含む組成物、そ
のような化合物を合成する方法、抗感染活性を有する化合物を同定するためにそ
のような化合物をスクリーニングする方法、および感染症を抑制または阻害する
ためにそのような化合物を使用する方法を提供する。
【0008】 一つの局面において、本発明はある腫の荷電した化合物を提供する。この種類
の化合物のメンバーはそれぞれ核酸結合部分を含んでおり、式(I) W-Y-[Het]-L-[NABM] (I) またはその塩、好ましくは薬学的に許容される塩によって表されうる。さらに、
式Iのエステル、アミド、プロドラッグ、異性体、または代謝産物も本発明の範
囲内である。
【0009】 本発明に関して、「NABM」とは、核酸結合部分(nucleic acid binding moiety
)、特に、二本鎖核酸、特にdsDNAに結合するか会合する核酸結合部分を指す。NA
BMには、小分子、タンパク質、および核酸が含まれる。好ましい小分子には、ポ
リアミド類、特に合成ポリアミド類が含まれ、好ましい核酸にはオリゴヌクレオ
チドが含まれる。NABMには、インターカレート部分、副溝結合部分、主溝結合部
分、ならびに、例えば副溝結合部分および主溝結合部分の両方を含むNABMなど、
そのような形態の組み合わせで結合する部分を含むものがが挙げられる。
【0010】 上記の式Iでは、NABMはリンカー「L」を介してヘテロ芳香族部分(「Het」)に
結合する。Lは結合、好ましくは共有結合、または連結基を表す。Hetは、以下か
らなる群より選択されるN-メチルピロールまたはN-水素ピロール以外のヘテロ芳
香族部分を表す:
【化42】 および
【化43】 式中、X1、X2、およびX3のうちの一つが-O-、-S-、および-NR3-からなる群よ
り選択される環頂点であって、X1、X2、およびX3のうちのその他の二つが=N-お
よび=CR4-からなる群より選択される環頂点である。
【0011】 式 を有する置換基がヘテロ芳香族部分[Het]に共有結合している: 式中、YはO、S、S(O)、SO2、S(R1)2、N(R3)SO2、SO2N(R3)、およびNR3より選
択され、Wはハロゲンまたは式
【化44】 を有する基である。式Iにおける種々のR基は以下の意味を持つ:各R1はH、F、置
換型または非置換型の(C1-C6)アルキル、および置換型または非置換型の(C1-C6)
ヘテロアルキル基から独立して選択され、R2は、YがNR3以外である場合には、極
性基を有する部分であり、かつYがNR3である場合には、極性基を有する部分、置
換型もしくは非置換型の(C1-C12)アルキル基、または置換型もしくは非置換型の
(C1-C12)ヘテロアルキル基であり、各R3は、YがNR3である場合R2(R1)2CおよびR3 のどちらも2-クロロエチル基または2-ヒドロキシエチル基を含まないという条件
においては、H、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型ま
たは非置換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基から独立して選択され、各R4は、水素
、ハロゲン、アミノ基、(C1-C8)アルキルアミノ基、ジ(C1-C8)アルキルアミノ基
、トリ(C1-C8)アルキルアンモニウム基、水酸基、(C1-C8)アルコキシ基、チオー
ル基、(C1-C8)チオエーテル基、(C1-C8)スルホン基、(C1-C8)スルホキシド基、(
C1-C8)スルホンアミド基、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および
置換型または非置換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基から独立して選択される。
【0012】 さらに、R2、[Het]、または[NABM]のうちの少なくとも一つが正電荷を有する
【0013】 好ましい態様の一群において、本発明の化合物を、式(Ia)
【化45】 もしくはその塩、好ましくは薬学的に許容される塩、またはそれらのエステル、
アミド、プロドラッグ、異性体、もしくは代謝産物によって表すことができる。
【0014】 a、b、またはdのうちの少なくとも一つは0以外であるという条件において、式
Iaにおける下付き文字a、b、およびdはそれぞれ独立して0、1、2、3、4、または
5である。下付き文字c、eおよびfはそれぞれ独立して0または1である。
【0015】 これらの態様において、R5は、ハロゲン、OR7、およびN(R7)2から選択される
。R6は、水素、ハロゲン、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および
置換型または非置換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基から選択される。各R7は、水
素、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型または非置換型
の(C1-C12)ヘテロアルキル基から独立して選択される。各Qは、-(CH2)2-、-(CH2 )3-、および以下からなる群より独立して選択されるヘテロ芳香族環から、独立
して選択される:置換型または非置換型のイミダゾール、ピロール、ピラゾール
、フラン、イソチアゾール、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、フラ
ザン、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,2,5-チアジアゾール、
1,3,4-チアジアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,4-オキ
サジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、およびチオフェン環。好ましくはQは
チオフェン環である。ヘテロ芳香族環Qにおける例示的で好適な置換基には、Cl
、F、CH3、および水酸基が含まれる。
【0016】 本発明による化合物は、未精製の形態、実質的に精製された形態、および精製
された形態であることができる。化合物を合成または精製する際に存在する溶媒
、反応物、または副産物のような任意の追加の成分とともに、および、化合物を
使用もしくは製造する際に存在する、または化合物を調製もしくは調合する際に
添加される任意の追加の成分とともに、化合物を用いることができる。
【0017】 別の局面において、本発明は、本発明の化合物を合成するための方法を提供す
る。概してこのような方法には、直接的にまたは適当な連結基Lを介して、NABM
をR2(R1)2C-Y-[Het]に結合させる段階が含まれる。本発明のさまざまな部分は合
成産物または天然産物であってよい。合成部分は液相法または固相法によって合
成されうる。二つまたは部分を同時に合成することもできる。
【0018】 さらに別の局面において、本発明は、本発明による化合物、および、一つまた
は複数の賦形剤、希釈剤、または担体を含む組成物を提供する。そのような組成
物は乾燥製剤または液状製剤であってよい。用いられる特定の組成物は、化合物
に対して意図された適用に左右されると考えられる。本発明による化合物がdsDN
Aに強く結合することが見出されている。好ましくは本発明の化合物がdsDNAに結
合する結合定数は、少なくとも約106M-1、より好ましくは少なくとも約109M-1
および最も好ましくは約1010M-1、1011M-1、1012M-1、またはそれ以上である。
いくつかの組成物は、真菌および細菌のような病原体の増殖を阻害する場合に有
効であることが見出されている。
【0019】 本発明の化合物および組成物に関する適用には、抗感染的の利用が含まれる。
このような利用は、本質的に予防的または治療的であってよい。これらの利用は
、真核生物の病原体を、所望の結果を達成するのに充分な量の本発明の化合物と
接触させることによって成し遂げられる。接触は、必要な状況に応じてインビト
ロまたはインビボで行ってよい。本局面の好ましい態様は、病原性微生物の増殖
を阻害することを伴う。阻害は、微生物を殺すこと、増殖速度を減少させること
、または微生物の病原的局面を減少もしくは消失させること、例えば病原性遺伝
子(例えば、毒素をコードする遺伝子)の発現を阻害することによって、達成され
る。本発明の予防的かつ治療的な方法によって影響されうる例示的な病原体には
、真核微生物および原核微生物、ならびにウイルスが含まれる。好ましい標的は
細菌および真菌である。
【0020】 本発明の治療関連の局面は、標的とした病原体に対して宿主または中間体とし
てはたらく動物および植物の両方に関する。このような場合、本発明は、動物の
健康および医療、ならびに農業と密接な関係を有する。
【0021】 さらに別の局面において、本発明は、抗感染活性を有する本発明の化合物を同
定するためのスクリーニング法を提供する。これらのスクリーニング法にはイン
ビトロスクリーニング法およびインビボスクリーニング法の両方が含まれ、かつ
インビトロスクリーニングの後にインビボスクリーニングを行う(例えば、細胞
に基づくスクリーニング)方法も含まれうる。いずれの形式においても、この方
法はハイスループットな方法であることが好ましく、それは約10を上回る、好ま
しくは約100、1,000、または10,000を上回る化合物が一度にスクリーニングされ
ることを意味する。上記の詳しい説明それぞれにおける「荷電した化合物」とは
、典型的に中性またはわずかに酸性(pHが約5から約7)のアッセイ条件下または生
理的条件下で正に荷電した化合物を指す。数多くの化合物が、中性型でアミン成
分を有するものとして図示されている。言うまでもなく、これらのアミンは、生
理的なpHにおいてまたは典型的なアッセイ条件下で、正電荷を有する(例えばプ
ロトン化される)ことができると、当業者が理解すると考えられる。
【0022】 本発明のこれらおよびその他の局面および態様を、以下の詳細な説明において
さらに説明する。
【0023】 発明の詳細な説明省略形および定義 それ自体または別の置換基の一部としての「アルキル」という用語は、別記し
ない限り、直鎖状の鎖もしくは分枝状の鎖、もしくは環状炭化水素ラジカル、ま
たはそれらの組み合わせを意味し、それは完全な飽和型、一不飽和型、又は多価
不飽和型であってよく、かつ設計された多くの炭素原子を有する二価および多価
のラジカルを含むことができる(すなわち、C1-C10とは1個から10個の炭素を意味
する)。飽和型炭化水素ラジカルの例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソ
プロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、シクロヘキシル、(
シクロヘキシル)メチル、シクロプロピルメチル、ならびに例えばn-ペンチル、n
-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどの類似体および異性体のような基が含
まれる。不飽和アルキル基は一つまたは複数の二重結合または三重結合を有する
。不飽和アルキル基の例には、ビニル、2-プロペニル、クロチル、2-イソペンテ
ニル、2-(ブタジエニル)、2,4-ペンタジエニル、3-(1,4-ペンタジエニル)、エチ
ニル、1-プロピニルおよび3-プロピニル、3-ブチニル、ならびにより高級なホモ
ログおよび異性体が含まれる。
【0024】 それ自体または別の置換基の一部としての「アルキレン」という用語は、-CH2 CH2CH2CH2-によって例示されたような、アルカン由来の二価のラジカルを意味す
る。典型的にはアルキル(またはアルキレン)基は、本発明において好ましい10個
またはそれ以下の炭素原子を含む、1個から24個の炭素原子を有すると考えられ
る。「低級アルキル」または「低級アルキレン」とは、短鎖のアルキル基または
アルキレン基であり、一般的には6個またはそれ以下の炭素原子を有する。
【0025】 「アルコキシ」「アルキルアミノ」および「アルキルチオ」(またはチオアル
コキシ)という用語は、それらの従来の意味で用いられており、それぞれ酸素原
子、アミノ基、または硫黄原子を介して分子の残りの部分に結合したアルキル基
を指す。
【0026】 それ自体または別の用語と組み合わされた場合の「ヘテロアルキル」という用
語は、別記しない限り、上述した数の炭素原子ならびに、O、N、SiおよびSから
なる群より選択される1個から3個のヘテロ原子からなる安定な直線状の鎖もしく
は分枝状の鎖、もしくは環状の炭化水素ラジカル、またはそれらの組み合わせを
意味し、かつ、窒素および硫黄の原子は任意で酸化されていてもよく、またヘテ
ロ原子の窒素は任意で4級化され(quaternized)てもよい。ヘテロ原子であるO
、NおよびSは、ヘテロアルキル基の任意の内部の位置に配置されうる。ヘテロ原
子Siは、アルキル基が分子の残りの部分に結合する位置のような、ヘテロアルキ
ル基のどこかの位置で置き換えられることができる。例として、-CH2-CH2-O-CH3 、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-N(CH3)-CH3、-CH2-S-CH2-CH3、-CH2-CH2-S(O)-CH3 、-CH2-CH2-S(O)2-CH3、-CH=CH-O-CH3、-Si(CH3)3、-CH2-CH=N-OCH3、および-C
H=CH-N(CH3)-CH3が含まれる。最大二個までのヘテロ原子は、例えば-CH2-NH-OCH3 および-CH2-O-Si(CH3)3のように連続的であってもよい。同様に、それ自体また
は別の置換基の一部としての「ヘテロアルキレン」という用語は、-CH2-CH2-S-C
H2CH2-および-CH2-S-CH2-CH2-NH-CH2-によって例示されるように、ヘテロアルキ
ル由来の二価のラジカルを意味する。ヘテロアルキレン基については、ヘテロ原
子が鎖の末端のどちらか一方または両方を占めることもできる(例えば、アルキ
レンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノなど
)。さらにアルキレンおよびヘテロアルキレンの連結基については、連結基の方
向性は暗示されていない。
【0027】 それら自体または他の用語と組み合わされた場合の「シクロアルキル」および
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、別記しない限り、それぞれ「アルキル
」および「ヘテロアルキル」の環状版を表す。さらにヘテロシクロアルキルに関
しては、ヘテロ環が分子の残りの部分に結合する位置をヘテロ原子は占めること
ができる。シクロアルキルの例には、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-シク
ロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、シクロヘプチルなどが含まれる。ヘテロシ
クロアルキルの例には、1-(1,2,5,6-テトラヒドロピリジル)、1-ピペリジニル、
2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-モルホリニル、3-モルホリニル、テトラヒ
ドロフラン-2-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロチエン-2-イル
、テトラヒドロチエン-3-イル、1-ピペラジニル、2-ピペラジニルなどが含まれ
る。
【0028】 それら自体もしくは別の置換基の一部としての「ハロ」または「ハロゲン」と
いう用語は、別記しない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素の原子を意味
する。さらに「ハロアルキル」のような用語は、モノハロアルキルおよびポリハ
ロアルキルを含むことを意味する。例えば「ハロ(C1-C4)アルキル」という用語
は、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロ
モプロピルなどを含むことを意味している。
【0029】 「アリール」という用語は、別記しない限り、多価不飽和型の、通常は芳香族
の炭化水素置換基を意味し、それは単環または共に融合したもしくは共有結合的
に連結した多重環(最大3個までの環)であってよい。「ヘテロアリール」という
用語は、窒素原子および硫黄原子は任意で酸化されており、窒素原子が任意で4
級化されている、N、O、およびSから選択される0個から4個のヘテロ原子を含む
アリール基(または環)、ようなアリール基を指す。ヘテロアリール基は、ヘテロ
原子を介して分子の残りに結合できる。アリール基およびヘテロアリール基につ
いての非限定的な例には、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、4-ビフェニル、
1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、2-イミダゾリル、4-イミ
ダゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-フェニル-4-オキ
サゾリル、5-オキサゾリル、3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリル、5-イソキサ
ゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-フリール、3-フリール
、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジ
ル、4-ピリミジル、5-ベンゾチアゾリル、プリニル、2-ベンズイミダゾリル、5-
インドリル、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2-キノキサリニル、5-キノキサ
リニル、3-キノリル、および6-キノリルが含まれる。上記したアリール環系およ
びヘテロアリール環系のそれぞれに対する置換基は、下記の許容される置換基の
群から選択される。
【0030】 簡潔化するために他の用語と組み合わせて用いた場合(例えば、アリールオキ
シ、アリールチオキシ、アリールアルキル)の「アリール」という用語には、上
記に定義したようなアリール環およびヘテロアリール環の両方が含まれる。した
がって「アリールアルキル」という用語は、炭素原子(例えば、メチレン基)が例
えば酸素原子(例えば、フェノキシメチル、2-ピリジルオキシメチル、3-(1-ナフ
チルオキシ)プロピルなど)で置換されたアルキル基を含むアルキル基(例えば、
ベンジル、フェネチル、ピリジルメチルなど)にアリール基が結合するそれらの
ラジカルを含むことを意味する。
【0031】 上記の用語(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」、お
よび「ヘテロアリール」)はそれぞれ、示されたラジカルの置換型および非置換
型の両方を含むことを意味する。各型のラジカルに対して好ましい置換基を、下
記に提供する。
【0032】 アルキルラジカルおよびヘテロアルキルラジカル(アルキレン、アルケニル、
ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシ
クロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルと呼ばれるこ
との多い基を含む)に対する置換基は、-OR'、=O、=NR'、=N-OR'、-NR'R''、-SR'
、-ハロゲン、-SiR'R''R'''、-OC(O)R'、-C(O)R'、-CO2R'、-CONR'R''、-OC(O)N
R'R''、-NR''C(O)R'、-NR'-C(O)NR''R'''、-NR''C(O)2R'、-NH-C(NH2)=NH、-NR'
C(NH2)=NH、-NH-C(NH2)=NR'、-S(O)R'、-S(O)2R'、-S(O)2NR'R''、-CNおよび-NO2 から、ゼロから(2m'+1)の範囲内の数で選択される種々の基であってよく、m'は
このようなラジカル内の炭素原子の総数である。R'、R''およびR'''とはそれぞ
れ独立して、水素、非置換型(C1-C8)のアルキル基およびヘテロアルキル基、非
置換型アリール基、1個-3個のハロゲンで置換されたアリール基、非置換型アル
キル基、アルコキシ基もしくはチオアルコキシ基、またはアリール-(C1-C4)アル
キル基を指す。R'およびR''が同じ窒素原子に結合している場合、それらは窒素
原子と結合して5員環、6員環、または7員環を形成できる。例えば、-NR'R''は1-
ピロリジニルおよび4-モルホリニルを含むことを意味する。置換基についての上
記の考察から、当業者は「アルキル」という用語がハロアルキル(例えば、-CF3
および-CH2CF3)およびアシル(例えば、-C(O)CH3、-C(O)CF3、-C(O)CH2OCH3など)
のような基を含むことを意味することが理解できると考えられる。好ましくは置
換型のアルキル基およびヘテロアルキル基は1個から4個の置換基を、より好まし
くは1個、2個または3個の置換基を有する。例外は過ハロ(perhalo)アルキル基
(例えば、ペンタフルオロエチルなど)であり、それもまた好ましいが、本発明に
よって考慮されている。
【0033】 同様に、アリール基およびヘテロアリール基に対する置換基はさまざまであり
、-ハロゲン、-OR'、-OC(O)R'、-NR'R''、-SR'、-R'、-CN、-NO2、-CO2R'、-CON
R'R''、-C(O)R'、-OC(O)NR'R''、-NR''C(O)R'、-NR''C(O)2R'、-NR'-C(O)NR''R'
''、-NH-C(NH2)=NH、-NR'C(NH2)=NH、-NH-C(NH2)=NR'、-S(O)R'、-S(O)2R'、-S(
O)2NR'R''、-N3、-CH(Ph)2、パーフルオロ(perfluoro)(C1-C4)アルコキシ、お
よびパーフルオロ(C1-C4)アルキルより、ゼロから芳香環系の開放原子価(open
valence)の総数までの範囲内の数で選択され、R'、R''およびR'''はそれぞれ独
立して、水素、(C1-C8)アルキルおよびヘテロアルキル、非置換型のアリールお
よびヘテロアリール、(非置換型のアリール)-(C1-C4)アルキル、ならびに(非置
換型のアリール)オキシ-(C1-C4)アルキルから選択される。
【0034】 アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上にある置換基のうちの二
つは、式-T-C(O)-(CH2)q-U-の置換基で任意に置換されうり、TおよびUは独立し
て-NH-、-O-、-CH2-または単結合であり、かつqは0から2までの整数である。ま
たは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうち二つ
は、式-A-(CH2)r-B-の置換基で任意に置換されうり、AおよびBは独立して-CH2-
、-O-、-NH-、-S-、-S(O)-、-S(O)2、-S(O)2NR'-、または単結合であり、rは1か
ら3までの整数である。そうして形成された新しい環の単結合の一つを二重結合
で任意に置き換えることができる。または、アリール環またはヘテロアリール環
の隣接する原子上にある置換基のうち二つは、式-(CH2)s-X-(CH2)t-の置換基で
任意に置換されうり、sおよびtは独立して0から3までの整数であり、Xは-O-、-N
R'-、-S-、-S(O)-、-S(O)2、または-S(O)2NR'-である。-NR'-および-S(O)2NR'-
内の置換基R'は水素または不飽和型(C1-C6)アルキルから選択される。
【0035】 本明細書において用いられる、「ヘテロ原子」という用語は、酸素(O)、窒素(
N)、硫黄(S)、およびケイ素(Si)を含むことを意味する。
【0036】 「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書に記載された化合物におい
て見出される特定の置換基に左右される、相対的に非毒性の酸または塩基を用い
て調製される活性な化合物の塩を含むことを意味する。本発明の化合物が相対的
に酸性の官能基を含む場合、中性型のそのような化合物を、充分量の所望の塩基
と、そのままでまたは適当な不活性溶媒中でのいずれかで接触させることによっ
て塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩の例には、ナ
トリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、有機アミノ塩、もし
くはマグネシウム塩、または類似の塩が含まれる。本発明の化合物が相対的に塩
基性の官能基を含む場合、中性型のそのような化合物を充分量の所望の酸と、そ
のままでまたは適当な不活性溶媒中でのいずれかで接触させることによって、酸
付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の例には、塩化水素酸
、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸一水素(monohydrogen carbonic)酸、リン酸
、リン酸一水素酸、リン酸二水素酸、硫酸、硫酸一水素酸、ヨウ化水素酸、また
は亜リン酸などの無機酸由来の塩、および酢酸、プロピオン酸、イソブチル酸、
マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル
酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、
メタンスルホン酸などのような比較的非毒性の有機酸由来の塩が含まれる。アル
ギネートなどのアミノ酸塩、およびグルクロン酸またはガラクツロン酸などの有
機酸塩もまた含まれる(例えば、Berge, S. M.ら「薬学的塩(Pharmaceutical Sal
ts)」、Journal of Pharmaceutical Science、1977、66、1-19参照)。本発明の
ある特定の化合物は、化合物を塩基または酸の付加塩に変換することを可能にす
る、塩基性および酸性の両方の官能性を含む。
【0037】 中性型の化合物は、塩を塩基または酸と接触させ、従来の様式で親化合物を単
離することによって再生されうる。化合物の親型は、極性溶媒における溶解度な
ど特定の種の物理的性質においてさまざまな塩型とは異なっているが、それ以外
では、塩は本発明の目的のための化合物の親型と等しい。
【0038】 塩型に加え、本発明はプロドラッグ型の化合物を提供する。本明細書に記載さ
れた化合物のプロドラッグは、本発明の化合物を得ることのできる生理学的条件
下で化学的変化を容易にうける化合物である。加えてプロドラッグは、エクスビ
ボ環境において化学的または生化学的な方法によって、本発明の化合物へと変換
されうる。例えばプロドラッグは、適当な酵素または化学試薬とともに経皮用パ
ッチレザバー(reservoir)内に配置された場合、本発明の化合物へとゆっくり
と変換されうる。
【0039】 本発明のある種の化合物は、非溶媒和型で存在することができ、同様に水和型
を含む溶媒和型でも存在することができる。一般に溶媒和型は非溶媒和型と同等
であって、本発明の範囲に包含されることが意図されている。本発明のある種の
化合物は、多重結晶型(multiple crystalline)または無定形型で存在しうる。
一般に全ての物理的形態は本発明によって考えられる使用に関して同等であり、
本発明の範囲内であることが意図される。
【0040】 本発明のある種の化合物は不斉炭素原子(光学中心)または二重結合を含有して
おり、ラセミ体、ジアステレオマー、幾何異性体、および特有の異性体は全て、
本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
【0041】 本発明の化合物はまた、そのような化合物を構成する一つまたは複数の原子に
おいて、原子同位体が不自然な比率で含まれていてもよい。例えば化合物は、例
えばトリチウム(3H)、ヨウ素-125(125I)または炭素-14(14C)などの放射活性同
位体で放射標識されうる。本発明の化合物についての全ての同位体の変種は、放
射活性であってもなくても本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
【0042】 以下の考察において、核酸としてのdsDNAに言及がなされているが、本発明はd
sDNAに限定されず、他の核酸、すなわちリボ核酸にも適用可能であることが理解
されるべきである。
【0043】 化合物 式(I)(便宜上以下に転載する) W-Y-[Het]-L-[NABM] (I) によって表される本発明の核酸結合化合物は、以下でより詳細に、特にその好ま
しい態様に関して説明される。
【0044】 上記に記載したように[NABM]は二本鎖核酸結合部分であり、Lは共有結合また
は連結基であり、[Het]は
【化46】 および
【化47】 から選択される、N-メチルピロールまたはN-水素ピロール以外のヘテロ芳香族部
分である: 式中、X1、X2、およびX3のうちの一つが-O-、-S-、および-NR3-から選択され
る環頂点であり、かつX1、X2、およびX3のうちのその他の二つが=N-および=CR4-
から選択される環頂点である。さらに上記の5員環内の円は、いくつかの態様に
おいて環内を移動可能な2つの二重結合が存在することを示すことを意味してい
る。
【0045】 式Iに話を戻すと、文字YはO、S、S(O)、SO2、C(R1)2、N(R3)SO2、SO2N(R3)、
またはNR3を示している。文字Wは、式
【化48】 を有する基のハロゲン原子を表す。
【0046】 種々のR基は以下の意味を有する:各R1はH、F、置換型または非置換型の(C1-C6 )アルキル、および置換型または非置換型の(C1-C6)ヘテロアルキル基から独立
して選択され、R2は、YがNR3以外である場合には極性基を有する部分であり、か
つYがNR3である場合には極性基、置換型もしくは非置換型の(C1-C12)ヘテロアル
キル基、または置換型もしくは非置換型の(C1-C12)アルキル基を有する部分であ
り、各R3は、YがNR3の場合にR2(R1)2CおよびR3のどちらも2-クロロエチル、また
は2-ヒドロキシエチル基を含まないという条件においては、H、置換型または非
置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型または非置換型の(C1-C12)ヘテロア
ルキル基から独立して選択され、各R4は、水素、ハロゲン、アミノ基、(C1-C8)
アルキルアミノ基、ジ(C1-C8)アルキルアミノ基、トリ(C1-C8)アルキルアンモニ
ウム基、水酸基、(C1-C8)アルコキシ基、チオール基、(C1-C8)チオエーテル基、
(C1-C8)スルホン基、(C1-C8)スルホキシド基、(C1-C8)スルホンアミド基、置換
型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型または非置換型の(C1-C1 2 )ヘテロアルキル基から独立して選択される。
【0047】 さらに、R2、[Het]、または[NABM]の少なくとも一つが正電荷を有する。好ま
しい態様において、R2、[Het]、または[NABM]の少なくとも二つが正電荷を有す
る。さらに他の好ましい態様において、R2、[Het]、または[NABM]の少なくとも
一つが二つまたはそれ以上の正電荷を有する。したがって特に好ましい態様にお
いて、化合物(I)全体が少なくとも二つの正電荷を有するように、R2、ヘテロ芳
香族部分[Het]、およびNABMのうちの少なくとも二つは正電荷を有する。R2、Het
、またはNABMが正電荷を有すると述べられている場合には、R2(またはHetもしく
はNABM、状況に応じて)が一個の正電荷を有すると限定されることを意味してい
るのではなく、多数の正電荷もまた考慮されている。さらに正電荷を有するとい
う記述とは、だいたい中性の水性または実質的に水性の条件(例えば、少量の有
機溶媒が存在しうる)、好ましくは生理的条件下で、すなわち細胞内(例えば、原
形質周辺または細胞質)または細胞外の環境を記載する一連のパラメータで、と
いう状況である。このようなパラメータにはpH、温度、イオン組成物および強度
、緩衝能などが含まれ、これらは、宿主の生物(例えば、動物または植物)、化合
物が例えば動物の血液中に送達されるべきである、または、農作物が成長するも
しくは成長することが意図される土壌の上もしくは中に供給されるための環境を
含む、さまざまな要素に応じて変化すると考えられる。正電荷は、アミン基、ア
ミジン基、もしくはグアニジン基、またはピリジン基、ピリダジン基、ピリミジ
ン基、ピラジン基、イミダゾール基、もしくはアニリン基のような塩基性の小さ
な基のプロトン化によりもたらされうる。そのような基のイオン化定数に応じて
、それを実質的に完全にプロトン化させてもよく、または部分的にのみプロトン
化させてもよい。一般に便宜上、プロトン化によって正に荷電するようになりう
る基または部分が、本明細書における構造式において、非プロトン化型で示され
ている。
【0048】 その他の好ましい態様において、YはNR3であって、R3はHまたは低級アルキル
のいずれかである。R1は好ましくは水素である。R2、R3、またはR4に対する例示
的かつ好適な(C1-C12)アルキル基もしくはアリール基には、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、イソブチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、フェニル、C6H11CH2、C6H5CH2、C5H9CH2などが含まれる。好まし
い態様の一群において、C1-C12アルキル基は以下から選択される少なくとも一つ
の置換基で置換される:(C1-C4)アルケン基、(C1-C4)アルキン基、アミノ基、(C1 -C8)アルキルアミノ基、ジ(C1-C8)アルキルアミノ基、トリ(C1-C8)アルキルア
ンモニウム基、水酸基、(C1-C8)アルコキシ基、チオール基、(C1-C8)チオエーテ
ル基、(C1-C8)スルホン基、(C1-C8)スルホキシド基、(C1-C8)スルホンアミド基
、(C1-C8)アシル基、モノ(C1-C8)N-アルキルアミド基またはジ(C1-C8)N-アルキ
ルアミド基、チオール基、(C1-C4)チオエーテル基、(C1-C4)スルホン基、(C1-C4 )スルホキシド基、モノ(C1-C8)N-アルキルスルホンアミド基またはジ(C1-C8)N-
アルキルスルホンアミド基、ハロゲン、(C3-C7)脂環基、5員環、6員環または7員
環のヘテロ環状基、アリール基、およびヘテロアリール基。いくつかの態様にお
いて、(C1-C12)アルキル基は、上述した官能基成分のうちの2個、3個または4個
で置換される。
【0049】 式Iに話を戻すと、R2の極性基は、プロトン化した一級、二級、もしくは三級
のアミノ基、または四級のアンモニウム基のような正に荷電した基であることが
できる。いくつかの態様において、極性基は正に荷電していないと考えられる。
非荷電性極性基の好ましい例には、水酸基、シアノ基、フッ素基、エーテル基、
ケトン基、スルホンアミド基、スルホン基、およびカルボキサミド基が含まれる
が、他の好適な極性基を用いることもできる。本明細書において、極性領域とは
、C-C共有結合またはC-H共有結合の双極子モーメントよりも大きな双極子モーメ
ントを有する領域である。
【0050】 YがNR3である好ましい態様において、R2基が極性基を含む必要はない。このよ
うな例ではR2はR3に等しくてもよく、すなわち部分式R2(CR1)2YがR3(CR1)2NR3
還元され、二つのR3は独立して変わりうる。二つのR3は環構造、好ましくは4個
、5個、6個、または7個の原子を含む環構造を形成するために連結されうる。環
には、環の一部分として-NH-、-NMe-、-O-、-N(低級アルキル)-、-S-、-SO2-、-
SO-などのようなヘテロ原子部分が含まれていてもよい。環はまた、そこから張
り出した置換基を含んでもよい。適当な置換基は、上記のアルキル置換基および
アリール置換基の定義において提供されている。
【0051】 NABMが正に荷電している態様に関しては、正電荷はNABMの側部から(すなわち
、内部のヘテロ芳香族部分または脂肪族部分から)張り出している部分および/ま
たはHetから遠い末端部分に位置できる。正荷電部分は、塩基性のアミノ酸(例え
ば、リジン、ヒスチジン、またはアルギニン)または一つもしくは複数の塩基性
アミノ酸を含むペプチド単位に由来しうる。好ましいペプチドの配置は、二つの
塩基性アミノ酸をプロリンが分離しているもの(例えば、Arg-Pro-Arg)である。
例示的で好適な正荷電部分は、デーバン(Dervan)らの国際公開公報第98/37087
(1998)およびロースバード(Rothbard)らの国際公開公報第98/52614(1998)に開
示されており、これらの開示は参照として本明細書に組み入れられている。しか
し当業者は、化合物X(下記)によって示されているように、NABMが常に正電荷を
有する必要がないことを認めると考えられる。
【0052】 上述したように核酸結合部分[NABM]は、dsDNAインターカレーター、dsDNA副溝
結合部分、またはdsDNA主溝結合部分でありうる。[NABM]が「副溝バインダー(b
inder)」(または同じ意味の言葉)と呼ばれる場合には、そのような部分が副溝
と排他的に結合相互作用することを意味しているのではないことが理解されるべ
きであり、その部分はまた、dsDNAの他の部分と、例えばインターカレーション
により隣接する塩基対と、骨格のリン酸基と、または主溝との結合相互作用を有
しうる。
【0053】 [NABM]は好ましくは副溝バインダーであり、典型的には(必須ではないが)、細
長い三日月形であって、副溝の形状に対して位相相補的である。副溝バインダー
は、ドキソルビシン、ダウノマイシン、アントラマイシン、カリケアマイシン、
マイトマイシン、CC-1065、デュオカルマイシン、ジスタマイシン、およびネト
ロプシン、またはそれらの類似体もしくは誘導体のような天然化合物の残基であ
ってよい。または、[NABM]はペンタミジン、ベレニール、スチルバミジン、DDUG
、NSC 101327、SN 6999、SN 6136、SN 16814、SN18071、NSC 57153、ヘキスト(
Hoechst) 33258、Ionen X、およびメチルグリーン、またはその類似体もしくは
誘導体のような合成副溝バインダーの残基であってよい。
【0054】 特に好ましい態様において、核酸結合部分は、N-メチルピロールカルボキサミ
ド(「Py」)単位、ならびに任意でN-メチルイミダゾールカルボキサミド(「Im」)
、N-メチル-3-ヒドロキシピロールカルボキサミド(「Hp」)、グリシンカルボキ
サミド、β-アラニンカルボキサミド、γ-アミノ酪酸カルボキサミド、5-アミノ
吉草酸カルボキサミド、およびγ-2,4-ジアミノ酪酸カルボキサミド単位の内一
つまたは複数を含む、合成ポリアミド単位であって、このような単位は以下の構
造によってそれぞれ示される。
【化49】
【化50】
【化51】
【化52】
【化53】
【化54】
【化55】 および
【化56】
【0055】 本明細書に記載されたものに類似するいくつかのポリアミド類が副溝バインダ
ーであることが示されており、大きな結合定数(例えば、109M-1を上回る)で結合
することが多い。ベアード(Baird)およびデーバン(Dervan), J. Am. Chem.
Soc. 118、6141-6146 (1996)、ならびに米国特許出願第08/607,078号(1996年2月
26日に出願された)、第09/374,702号(1999年8月12日に出願された)、第09/372,4
73号(1999年8月11日に出願された)、第09/372,474号(1999年8月11日に出願され
た)、第09/414,611号(1999年10月8日に出願された)、および第09/479,279号(200
0年1月5に出願され、「二本鎖核酸とのヌクレオチド塩基対特異的相互作用を行
う環状化合物に関連する組成物および方法(Compositions and Methods Relating
to Cyclic Compounds that Undergo Nucleotide Base Pair Specific Interact
ions with Double Stranded Nucleic Acids)」と題されている)に、このような
ポリアミド類の設計および合成に関する開示が含まれており、これらは参照とし
て本明細書に組み入れられている。このようなポリアミド類は、副溝内で並んで
収まっている二個のヘテロ芳香族カルボキサミド部分を有するdsDNAに結合でき
ること、および、このような並んだヘテロ芳香族カルボキサミド対が特定のdsDN
A塩基対を認識し、ヘテロ芳香族カルボキサミド対と認識されたDNA塩基対を相関
させる以下の一連の「対形成ルール(pairing rule)」を生じさせることがさら
に発見されている。
【0056】 したがって、上記の対形成ルールを、特定の塩基対配列に対する特異性を有す
るdsDNAに結合するNABM部分を設計するために用いることができる。
【0057】 グリシルカルボキサミドまたはβ-アラニルカルボキサミドは、NABMの結合部
位のヌクレオチド塩基対に関連するヘテロ芳香族カルボキサミド残基の位置を調
節するための「スペーサ」基としてはたらくことができる。γ-アミノ酪酸カル
ボキサミド単位、5-アミノ吉草酸カルボキサミド単位、またはγ-2,4-ジアミノ
酪酸カルボキサミド単位(または実質的に等価の構造的作用を生じるその他の部
分)はポリアミドに「ヘアピン」を導入し、同じNABMのヘテロ芳香族カルボキサ
ミド単位が互いに並んで結合するのを可能にする。このような二つの単位が例え
ば、NABMの各端部で、または一方の端部および内部の位置で使用されると、その
他の構造(例えば、それぞれ環状構造または「H-ピン」構造)を有するNABMの形成
が可能になる。γ-2,4-ジアミノ酪酸の2-アミノ基は、タンデム連結したポリア
ミド単位に対する結合点を提供し、同様にNABMにキラリティーを導入するために
利用できる部分を提供する。Py、Hp、またはPy等価のヘテロ芳香族カルボキサミ
ドを、β/βまたはβ/Pyのような対を形成するためにβカルボキサミドで置換し
てもよい。前述の参照において開示されたこれらおよびその他の分子設計原理は
、本発明のNABM部分の好ましい例の設計において利用してもよい。
【0058】 さらに他の態様において、核酸結合部分[NABM]は構造(II)を含む: 式中、Q1、Q2、・・・、Qmはそれぞれヘテロ芳香族部分または(CH2)pであり、
下付き文字pは両端を含む1から3までの整数であり、Z1、Z2、・・・、Zmはそれ
ぞれ共有結合または連結基であり、下付き文字mは両端を含む1から9までの整数
、より好ましくは2から4までの整数である。Qがヘテロ芳香族部分であるこれら
の態様に関して、それは好ましくは任意に置換されたイミダゾール、ピロール、
ピラゾール、フラン、イソチアゾール、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾ
ール、チオフェン、フラザン、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、
1,2,5-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-ト
リアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、およびチオフ
ェンの部分から選択される。例示的な置換基には、(例えば、N-メチルピロール
またはN-メチルイミダゾールにおけるような)Cl、F、CH3、および(例えば、3-ヒ
ドロキシピロールにおけるような)水酸基が含まれる。
【0059】 連結基Z1、Z2、・・・、Zmは一般に、2個から5個の骨格原子を有する二価の基
である。本発明における連結基に適用した場合の「骨格」という用語は、原子が
接続されている二つの基の間の連続する結合中の原子を指す。例えば-C(O)NH-に
よって接続されている二つのヘテロ芳香族部分は、二つの「骨格」原子(例えば
炭素原子および窒素原子)を有する基によって連結されていると言われる。例示
的な連結基には、それぞれ下記に図示されているようなカルボキサミド、アミジ
ン、およびエステル基が含まれ、カルボキサミド基が好ましい。
【化57】
【化58】
【化59】
【0060】 本発明のさらに他の態様において、核酸結合部分は構造(III)を含む:
【化60】 式中、各nは独立して両端を含む1から9までの整数(好ましくはnは2または3で
ある)であり、各mは独立して0または1(好ましくは1)である。
【0061】 上記に記載したように、ヘテロ芳香族部分[Het]およびNABMは連結基Lによって
接続されており、該連結基Lは2個から5個(好ましくは2個)の骨格原子を有する共
有結合または二価の連結基である可能性がある。例示的な連結基には、カルボキ
サミド、アミジン、およびエステル基が含まれ、カルボキサミド連結基が好まし
い。[Het]基に対する例示的な置換基には、(例えば、N-メチルピロールまたはN-
メチルイミダゾールにおけるような)Cl、F、CH3、および(例えば、3-ヒドロキシ
ピロールにおけるような)水酸基が含まれる。
【0062】 HetとNABMを連結させるためにさまざまな合成法を用いることができる。さら
に下記の実施例において記載したものに加えて、この技術分野で既知のその他の
方法を用いてもよい。NABMとしてジスタマイシン残基を用いるいくつかのこのよ
うな方法が、例示的な目的で本明細書に引用されている。アミン末端を有するジ
スタマイシン残基を、アルカモン(Arcamone)らの米国特許第4,738,980号(1988
)および米国特許第4,766,142号(1988)に開示されているように、エポキシド化合
物を用いてアルキル化してもよい。別のアプローチは、ラッツァリ(Lazzari)
らの米国特許第5,017,599号(1991)、米国特許第5,049,579号(1991)、および米国
特許第5,310,752号(1994)、ならびにアニマチ(Animati)らの米国特許第5,670,
534号(1997)において提供され、ジシクロヘキシルカルボジイミドのような縮合
剤の存在下においてアシル化合物をアミノ末端を有するジスタマイシン残基と縮
合させカルボキサミド結合を形成させる。アニマチ(Animati)らの米国特許第5
,412,976号(1995)により、アミジンを形成するためにカルボキシイミデートをア
ミン末端を有するジスタマイシン残基と反応させることが開示されている。前述
の特許は、参照として本明細書に組み入れられている。
【0063】 ヘテロ芳香族部分は、以下のうち任意の置換型および非置換型であることがで
きる:イミダゾール、N-メチルピロールまたはN-水素ピロール以外のピロール、
ピラゾール、フラン、イソチアゾール、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾ
ール、フラザン、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,2,5-チアジ
アゾール、1,3,4-チアジアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、
1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、およびチオフェンの部分。
【0064】 好ましくは、
【化61】 または
【化62】 におけるように、Hetはイソチアゾールである。
【0065】 本発明による好ましいイソチアゾール含有化合物は、式(IVa)
【化63】 によって表される。
【0066】 化合物(IVa)においてR1、R2、およびR4は、式Iに関して既に定義したとおりで
ある。
【0067】 本発明の特に好ましいイソチアゾール含有化合物は、構造(IVb)
【化64】 を含む: 式中、m、n、R1、R2、およびR4は既に定義したとおりである。
【0068】 R2(R1)2C-Y-において、(R2(R1)2C-NHとしてのIVbにおいてより特定して示され
ている)R2(存在しているところ)の極性基は、プロトン化された場合にR2を正に
荷電させ、好ましくは一つまたは複数の一級、二級、または三級のアミノ基であ
る。または、極性基は四級アンモニウム基である。他の好ましい基において、各
R1は水素である。より好ましくはR2は、約2個から約6個の原子によってY基から
分離されたアミノ基を有する。これらの好適物に含まれる特定の部分の例示的で
あるが網羅的ではない一覧が(結合位置を指示するために示されたY基と共に)下
記に提示されている。
【化65】
【化66】
【化67】
【化68】
【化69】
【化70】
【化71】
【化72】
【化73】
【化74】
【化75】
【化76】
【化77】
【化78】
【化79】
【化80】
【化81】
【化82】
【化83】
【化84】
【化85】
【化86】
【化87】
【化88】
【化89】
【化90】
【化91】
【化92】
【化93】
【化94】
【化95】
【化96】
【化97】
【化98】
【化99】
【化100】
【化101】
【化102】
【化103】
【化104】
【化105】
【化106】
【化107】
【化108】
【化109】
【化110】
【化111】
【化112】
【化113】
【化114】
【化115】
【化116】
【化117】
【化118】
【化119】
【化120】
【化121】
【化122】
【化123】
【化124】
【化125】
【化126】
【化127】
【化128】
【化129】
【化130】
【化131】
【化132】
【化133】
【化134】
【化135】
【化136】
【化137】
【化138】
【化139】
【化140】
【化141】
【化142】
【化143】
【化144】
【0069】 上記の化合物においては、アミノ基が一つまたは複数のメチレン(CH2)基によ
ってYから分離されている場合、Yとアミノ基との間の分離が約2個と6個の間の原
子に保たれるならば、より高級または低級なホモログを用いてもよい。
【0070】 他の態様においては、YがNR3であって、R3はアルキル基もしくはヘテロアルキ
ル基であり、または任意でR2に結合して環状構造を形成する。このように形成さ
れた環は、その一部として-NH-、-NMe-、-O-、-N-(低級アルキル)-などのような
付加的なヘテロ原子部分を含むことができ、かつ下記に図示したように置換型ま
たは非置換型であってよい。
【化145】
【化146】
【化147】
【化148】
【0071】 一般に、R2は極性基を有すると考えられる。YがNR3であるような態様において
、一つの極性基(Y)の存在によりR2上の付加的な極性基に対する必要性が減少さ
れると考えられる。このような例において、R2はR3と等価であってもよく、すな
わち二個のR3が独立して変化可能である場合、部分的な式R2(CR1)2YがR3(CR1)2N
R3に還元される。
【0072】 ここで便宜上下記に繰り返されている式(Ia)によって表される、特に好ましい
一連の化合物に話を戻すと、それに関連する特定のおよび/または好ましい態様
がここで詳細に説明される。
【化149】
【0073】 式Iaにおいて、各Qは-(CH2)2-、-(CH2)3-、ならびに以下から独立して選択さ
れるヘテロ芳香族環から、独立して選択される:置換型または非置換型のイミダ
ゾール、ピロール、ピラゾール、フラン、イソチアゾール、オキサゾール、イソ
キサゾール、チアゾール、フラザン、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾ
ール、1,2,5-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,
2,4-トリアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、および
チオフェン環。好ましくは、Qはチオフェン環である。例示的な置換基には、(例
えば、N-メチルピロールまたはN-メチルイミダゾールにおけるような)Cl、F、CH3 、および(例えば、3-ヒドロキシピロールにおけるような)水酸基が含まれる。
【0074】 下付き文字a、b、およびdは、a、b、またはdの少なくとも一個が0以外である
という条件において、それぞれ独立して0、1、2、3、4、または5である。下付き
文字c、eおよびfはそれぞれ独立して0または1である。
【0075】 式Iaの好ましい態様において、R5はハロゲン、OR7およびN(R7)2から選択され
る。さらに好ましくは、R5はハロゲンおよびN(R7)2から選択される。R6は、水素
、ハロゲン、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型または
非置換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基から選択される。R5またはR6のいずれかが
ハロゲンである場合、塩素およびフッ素が好ましく、塩素が最も好ましい。各R7 は水素、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型または非置
換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基から独立して選択される。R6およびR7における
アルキル基は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s-
ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ベンジル、または
シクロヘキシルであることができ、メチルが好ましい。いくつかの態様において
、(C1-C12)アルキル基およびヘテロアルキル基は、アルケン、アルキン、水酸基
、一級、二級、または三級のアミン、四級アンモニウム、アルコキシ、アシル、
アミド、チオール、チオエーテル、スルホキシド、スルホンアミド、ハロゲン、
脂環基、ヘテロ環状基、芳香族基、ヘテロ芳香族基など、およびそれらの組み合
わせのような官能基で置換される。
【0076】 N(R7)2において、一つの好ましい態様とは各R7が水素であることである。別の
好ましい態様において、一個のR7は水素であり、またもう一つのR7はメチルであ
る。
【0077】 R5がN(R7)2である場合、二個のR7は任意で接続され、環の一部として-NH-、-N
Me-、-O-、またはN-低級アルキル基を任意で含む、置換型または非置換型の4員
環、5員環、6員環、または7員環を形成できる。これらの化合物の例示的な態様
が、下記の部分式によって示される。
【化150】
【化151】
【化152】
【化153】
【化154】
【化155】
【化156】
【0078】 N(R7)2によって形成される4員環、5員環、6員環、または7員環は、置換型また
は非置換型であってよい。特に、置換基はアミノ基であってよく、またはアミノ
基を含んでいてもよい。
【0079】 上記の式(I)における部分構造
【化157】 を形成するためのR2、R1、およびYの特定の好ましい組み合わせ、ならびに上記
の式(Ia)における特定のR5を以下に示す:
【化158】
【化159】
【化160】
【化161】
【化162】
【化163】
【化164】
【化165】
【化166】
【化167】
【化168】 および
【化169】 式中、rは2、3、または4であり、sは1、2、3、4、5、または6である。
【0080】 前述した観点において、本発明の範囲内の好ましい化合物を下記に開示する。
【化170】
【0081】 式Vにおいて、R5およびR7は式Iaに対して前記に提供した意味を有し、mは2、3
、または4であり、nは0または1である。R5およびR7の少なくとも一方は、正に荷
電した基である。
【化171】
【0082】 式VIにおいて、bは1、2、3、または4であり、fは0または1であり、R5およびR7 は前記で定義したとおりである。R5およびR7の少なくとも一つは、正に荷電した
基を含む。
【化172】
【化173】
【化174】
【化175】
【化176】
【0083】 前述の化合物の構造は、1H-NMRおよび質量分析法の少なくとも一方によって確
認された。ほとんどの例において1H-NMRおよび質量スペクトルの両方が得られた
【0084】 本発明の化合物の薬学的に許容される塩には、それらの接合(conjugate)酸
または複合塩基の塩が含まれる。接合酸塩に関する例示的で好適な対イオンには
、塩化物、臭化物、リン酸塩、硫酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、サリチル酸
塩、フマル酸塩、アルコルビン酸塩、メタンスルホン酸塩、リンゴ酸塩、クエン
酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、グルタミン酸塩などが含まれ、特にFDA
許容可能な塩が含まれる。接合酸塩は、遊離塩基型の化合物を充分量の所望の酸
と接触させることによって形成されうる。本発明の化合物の接合酸または接合塩
基は、本発明の特許請求の範囲の目的のための遊離塩基型(または遊離酸型、状
況に応じて)に等価であると考えられる。
【0085】 しばしばナノバインダー(すなわち、結合定数(Ka)が109M-1)としてまたはピコ
バインダー(Kaが1012M-1)としてさえ強いDNAバインダーであるので、本発明の化
合物は有用である。比較的少ないヘテロ芳香族部分(3-5)しか有していないのに
本発明のいくつかの化合物はナノバインダーであり、これに対して以前に記載さ
れたナノバインダーは通常、多数のヘテロ芳香族部分を必要とすることに特に注
目すべきである。
【0086】 さらに、本発明の化合物は、抗真菌性(例えば、酵母、糸状菌)および/または
抗細菌性(グラム陽性、グラム陰性、好気性、嫌気性)の特性を有することが見出
されており、したがって、そのような病原体による感染との戦い(すなわち、抑
制および/または治療)のために用いられうる。これに対して本発明の化合物が用
いられうるその他の病原体は、原生動物およびウイルスを含む。ヒト抗感染薬の
適用に関しては、本発明の化合物は薬学的に許容される担体と組み合わせて用い
られうる。組成物は乾燥していてもよく、または溶液であってもよい。治療は、
現存する感染との戦いに関して反応性であってよく、または感染を受けやすい生
物において感染症を防ぐために予防的であってもよい。
【0087】 治療されうる宿主生物には、真核生物、特に植物および動物が含まれる。植物
とは、農業的に重要な穀物である、小麦、米、トウモロコシ、大豆、ソーガム(
sorghum)、およびアルファルファでありうる。関心対象の動物にはウシ科、イ
ヌ科、ウマ科、ネコ科、ヒツジ科、ブタ科、および霊長類(ヒトを含む)のような
哺乳動物が含まれる。
【0088】 特定の理論に拘束されるわけではないが、本発明の化合物が二本鎖核酸、特に
二本鎖DNAに結合することによって生物活性をもたらすと考えられている。
【0089】 特定の病原体に対する本発明の化合物の適合化(matching)は、所望の標的ds
DNA塩基対配列-例えば、病原体の増殖に不可欠な遺伝子(または例えばプロモー
ター、エンハンサーのようなその調節領域)内の配列-が知られているならば、合
理的な設計によって達成されうる。このような状況では、望ましい程度の特異性
を有する標的塩基対配列に結合する核酸結合部分が用いられるのが好ましい。NA
BMは標的配列に対して既知の特異性を有する天然dsDNAバインダーの残基であっ
てよく、または上記で考察した塩基対認識ルールによって合成した合成dsDNAバ
インダーであってよい。または、(a)病原性生物集団に本発明の化合物を供給す
る段階、および(b)化合物が病原性生物集団の増殖を阻害するかどうかを決定す
る段階を含むスクリーニング法によって、適合化が達成されうる。特定の標的病
原体を化合物のライブラリーに対してスクリーニングすることによって、それに
対してどれ(または複数)が有効であるかが決定されうる。
【0090】 本発明の実践は、例示のためであって限定のためでなく提供されている以下の
実施例を参照することによりさらに理解されうる。
【0091】 合成 固相法および液相法が、特定の化合物に関してそれぞれ記載される。しかし、
これらの方法が本質的に一般的なものであること、ならびに、本発明のその他の
化合物は、出発物質、中間体、および/または試薬が適切に置換されている、提
供された記載の変法によって合成できることを当業者は理解すると考えられる。
【0092】 例示的な固相合成法 化合物V-sの固相合成法が、例示としてこの章で記載される。
【化177】
【0093】 出発点は市販のBoc-β-アラニン-PAM-樹脂(Dervanらの、米国特許6,090,947(2
000)参照)である。この樹脂は、フェニルアセタミドメチル(PAM)結合を介してポ
リスチレン樹脂に結合するBoc保護β-アラニル残基を有する。
【化178】
【0094】 いくつかの「省略表現」表記法が、式をより簡潔にするために以下で用いられ
る。「β」とは、β-アラニル残基
【化179】 を示す。「PAM」とは、
【化180】 を示し、Bocとは、ブチルオキシカルボニル保護基(t-BuOC=O)を指す。「Py」は
、残基
【化181】 を示す。図示するために、Boc-β-アラニン-PAM樹脂を、
【化182】 として表してもよい。式
【化183】 は化合物Vを表し、Boc-Py2-OHは、
【化184】 を表す。
【0095】 下記のスキームAは、化合物V-sの(A-4としてスキーム中に示す)合成経路を概
略している。
【化185】
【0096】Boc-Py2OHのBoc-β-PAM樹脂へのカップリング 1.25グラムのBoc-β-アラニン-PAM樹脂(0.88ミリモル/グラム、スキームAにお
けるA-1)を、30mLのトリフルオロ酢酸(TFA)で1時間処理した。この樹脂をクロロ
ホルム、メタノール、およびジエチルエーテルを用いて洗浄した後、風乾した。
【0097】 0.48グラムのBocPy2OH(1.3ミリモル、1.2等量)を、2mLのDMFおよび1mLのトリ
エチルアミン(TEA)中の0.49グラムの2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,
3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(「HBTU」、1.3ミリモル
、1.2等量)とともに、10分間37℃で活性化した。得られた溶液を乾燥した樹脂に
添加した後、充分なDMFを添加してスラリーにし、37℃で3時間振とうした。1mL
の無水酢酸を添加し、その樹脂を室温で30分間処理してBoc-Py2-β-PAM樹脂(ス
キームAにおけるA-2)を得た。
【0098】 Boc-Py2-β-PAM樹脂を脱保護し、4,5-ジクロロイソチアゾール-3-カルボン酸
にカップリングした。樹脂を濾過し、DMFで洗浄し、クロロホルムで洗浄してか
ら100mLのTFAで1時間処理を行い、続いて前と同様に乾燥することで脱保護したH
-Py2-β-PAM樹脂を得た。
【0099】 4,5-ジクロロイソチアゾール-3-カルボン酸(0.26グラム、1.3ミリモル、1.2等
量)を、2mLのDMFおよび1mLのトリエチルアミン(TEA)中の0.48グラムのHBTU(1.3
ミリモル、1.2等量)とともに、5分間室温で活性化した。得られた溶液を乾燥し
た樹脂に添加した後、充分なDMFを添加してスラリーにし、37℃で3時間振とうし
て、スキームAにおいてA-3として示される樹脂結合型イソチアゾール中間体を得
た。
【0100】3-(ジメチルアミノ)プロピルアミンによる反応-イソチアゾール環における同時
置換を伴う、樹脂からの脱カップリング 化合物Vを合成し、固相の支持体からそれを脱カップリングするために、中間
体A-3を3mLの3-(ジメチルアミノ)プロピルアミン(「Dp」)を用いて55℃で12時間
処理した。続いてその溶液を濾過してから氷酢酸を用いて洗浄し、氷酢酸で希釈
して14mLにし、分離用HPLCによって精製することで化合物V-s(スキームAにおい
てA-5として示す)を得た。
【0101】3-(ジメチルアミノ)プロピルアミンによる反応-イソチアゾール環における置換
がない、樹脂からの脱カップリング より緩やかな条件下、Dpで処理し、イソチアゾール基における塩素の一つが実
質的に置換することなく脱カップリングのみを行った。このように、1.5mLのDMF
および1.5mLのDpを用いて37℃で12時間処理し、続いて濾過してから氷酢酸で洗
浄し、氷酢酸で希釈して14mLにし、分離用HPLCによって精製することでジクロロ
化合物V-cc(反応式中にA-5として示す)を得た。
【0102】 分離用HPLCは以下の条件で行った。ハミルトンPRP-1逆相カラム、250mm×21.5
mm、溶媒A:0.5%の酢酸、溶媒B:アセトニトリル、180分間で0%〜60%B。
【0103】 純粋な画分を凍結乾燥して5mg〜30mgの生成物を得た。
【0104】 化合物V-cc(およびその類似体)は、イソチアゾールの塩素の一つを置換するこ
とによって本発明による他の化合物を合成する有用な前駆体であるだけでなく、
それ自体がdsDNAに対する良好なバインダーであり、重要な抗病原性の性質を有
する。
【0105】例示的な液相合成法 本実施例は、V-a、V-b、およびV-cのような化合物の溶液合成法を例示的に記
載している。まず下記のスキームBは、中間体化合物B-8(すなわち、上記に記載
した省略表記法でH-Py3-OH)の合成を記載している。
【化186】 (i)トリクロロ酢酸、Et2O (ii)90%の硝酸、Ac2O (iii)NaOMe/MeOH (iv)H2(1気圧)、10%のPd/C、EtOAc (v)HCl、Et2O (vi)10%のK2CO3(水溶液)、Boc-無水物 (vii)NaOH、MeOH、H2O、60C (viii)DCC、HOBt、DMF、TEA (ix)NaOH、MeOH、H2O、60C (x)HBTU、DMF、TEA (xi)NaOH、MeOH、H2O、60C (xii)H2N(CH2)3NMe2 (xiii)トリフルオロ酢酸
【0106】4-ニトロ-2-トリクロロアセチル-1-メチルピロール(B-1) 12リットルフラスコ中の1.5リットルのエチルエーテルにトリクロロ酢酸クロ
ライド(1kg、5.5ミリモル)を加えて充分攪拌した溶液に、1.5リットルの無水エ
チルエーテル中のN-メチルピロール(0.45kg、5.5モル)の溶液を、3時間かけて滴
下して添加した。この反応液をさらに3時間攪拌し、1.5リットルの水中に400gの
炭酸カリウムを入れた溶液を滴下して添加することによって反応を止めた。この
層を分離しエーテル層を減圧濃縮することによって、さらなる精製をせずに使用
できるほど充分に純粋な黄色の結晶固体として2-(トリクロロアセチル)ピロール
(1.2kg、5.1モル)を得た。機械的攪拌装置(mechanical stirrer)を備えた12L
のフラスコ中の無水酢酸(6L)に2-(トリクロロアセチル)ピロール(1.2kg、5.1モ
ル)を加えた冷却(-40℃)溶液に、440mLの発煙硝酸を(-40℃)の温度に維持しなが
ら1時間かけて添加した。その反応液を慎重に室温まで温め、さらに4時間攪拌し
た。その混合液を-30℃に冷却し、イソプロピルアルコール(6L)を添加した。そ
の溶液を20℃で30分間攪拌し、その間に白色沈殿物が形成した。溶液を15分間静
置し、得られた沈殿物を減圧濾過で集めることにより、スキームBの化合物B-1と
して示した4-ニトロ-2-トリクロロアセチル-1-メチルピロールを得た(0.8kg、54
%の収率)。TLC(7:2 ベンゼン/酢酸エチル) Rf0.7、
【0107】メチル4-ニトロピロール-2-カルボキシレート(B-2) 機械的攪拌装置を装着した4Lのエーレンマイヤーフラスコ中で、2.5Lメタノー
ル中の化合物B-1(800g、2.9モル)溶液に、500mLメタノール中のNaH(油中、60%
の分散剤)(10g、0.25モル)溶液を滴下して添加した。その反応液を2時間室温で
攪拌し、濃硫酸(25mL)を添加して反応を止めた。続いてその反応液を加熱還流し
てからゆっくりと室温にまで冷却すると、メチル4-ニトロピロール-2-カルボキ
シレート(スキームB中で化合物B-2として示す)が白色針状として結晶化し、それ
を減圧濾過して集めて減圧乾燥した。(450g、47%の収率)。TLC(酢酸エチル) Rf
0.8、
【0108】メチル4-アミノ-1-メチル-ピロール-2-カルボキシレートヒドロクロライド(B-3) 化合物B-2(450g、2.8モル)を酢酸エチル(8L)中に溶解した。続いて800mLの酢
酸エチルに入れた10%のPd/C、40gのスラリーを添加し、その混合液をわずかに
水素陽圧(約1.1気圧)をかけて48時間攪拌した。Pd/Cはセライトを通して濾過し
て除去し、1×50mLの酢酸エチルで洗浄してからその混合液の容量を約500mLにま
で減少させた。7Lの冷却エチルエーテルを添加し、HClガスを穏やかにその混合
液に通して泡立たせた。その後沈殿したアミンの塩酸塩を減圧濾過して集め、メ
チル4-アミノ-1-メチル-ピロール-2-カルボキシレートハイドロクロライド(スキ
ームBにおいて化合物B-3として示す)を白色粉末として得た(380g、81.6%)。TLC
(酢酸エチル) Rf(アミン) 0.6、Rf 塩(0.0)
【0109】4-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-1-メチルピロール-2-カルボン酸(B-4) 化合物B-3(340g、1.8モル)を、機械的攪拌装置を装着した3Lのフラスコ中で1L
の10%炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、スラリー化したジ-t-ブチルジカルボネ
ート(400g、2.0ミリモル)を30分間かけて温度を20℃に維持しながら500mLのジオ
キサンに添加した。この反応を3時間進行させ、TLCによって完了を検出してから
5℃で2時間冷却し、得られた白色沈殿を減圧濾過して集めた。Boc-無水物が混入
したBoc-ピロールエステルを700mLのMeOHに溶解し、700mLの2M NaOHを添加して
からその溶液を60℃で6時間加熱した。この反応液を室温にまで冷却し、エチル
エーテル(4×1000mL)を用いて洗浄を行い、10%(v/v)H2SO4を用いて水層のpHを
約3にまで低下させ、酢酸エチル(4×2000mL)で抽出した。合わせた酢酸エチルを
乾燥し(硫酸ナトリウム)、減圧濃縮することによって黄褐色の泡を得た。泡を50
0mLのDCMに溶解し、2Lの石油エーテルを添加してから、得られたスラリーを減圧
濃縮した。その反応物を再び溶解し、さらに三倍に濃縮することによって4-[(te
rt-ブトキシカルボニル)アミノ]-1-メチルピロール-2-カルボン酸(スキームBに
おいて化合物B-4として示す)を細かい白色粉末として得た(320g、78%の収率)。
TLC(7:2 ベンゼン/酢酸エチル v/v) Rf(エステル)0.8、Rf(酸)0.1(酢酸エチル)
、Rf(酸)0.6、
【0110】4-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-1-メチルピロール-2-(4-カルボキサミド -1-メチルピロール)-2-カルボン酸(B-5) 150mLのDMFに入れた化合物B-4(40g、167ミリモル)の溶液に1.2等量のHOBt(27g
、0.2ミリモル)を添加し、続いて1.2等量のDCC(40.4g、2ミリモル)を添加した。
その溶液を5時間攪拌し、続いてDCUを濾過して除去してから50mLのDMFを用いて
すすいだ。化合物B-3(34g、160ミリモル)を添加し、続いてTEA(80mL)を添加して
からその反応液を50℃で10時間攪拌した。その後その反応混合液を氷水(2L)の攪
拌溶液に滴下して添加し、その溶液を一晩4℃に置いた。得られた沈殿物を減圧
濾過して集め、一晩乾燥することによってエチル4-[(tert-ブトキシカルボニル)
アミノ]-1-メチルピロール-2-(4-カルボキサミド-1-メチルイミダゾール)-2-カ
ルボキシレート(53g、83%の収率)を得た。そのエステルを200mLのメタノールに
溶解し、3MのNaOH(200mL)を添加してから、得られた混合液を50℃で3時間攪拌し
た。過剰のメタノールを減圧除去し、得られた溶液に2MのHClを添加して酸性に
した。4-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-1-メチルピロール-2-(4-カルボキ
サミド-1-メチルピロール)-2-カルボン酸(スキームBで化合物B-5として示す)の
得られた沈殿物を減圧濾過して集め、減圧乾燥することによって白色粉末を得た
(43g、90%の収率)。
【0111】4-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-1-メチルピロール-2-(4-カルボキサミド -1-メチルピロール)-2-(4-カルボキサミド-1-メチルピロール)-2-カルボン酸(B- 6) 150mLのDMF、続いて80mLのTEAを、化合物B-5酸(50g、139ミリモル)と0.98等量
のHBTU(51g)との混合物に添加した。その溶液を2時間室温で攪拌した。1.1等量
の化合物B-3(28.9g)を添加し、その反応液を50℃で30時間攪拌した。続いてその
反応混合液を氷水(1.2L)の攪拌溶液に滴下して添加し、得られた沈殿物を減圧濾
過して集め、一晩乾燥することによって化合物B-6のメチルエステル(59g、85%
の収率)を得た。そのエステルを200mLのメタノールに溶解し、2.5MのNaOH(200mL
)を添加してから、得られた混合液を50℃で10時間攪拌した。過剰のメタノール
を減圧除去し、得られた溶液に2MのH2SO4を添加して酸性にした。4-[(tert-ブト
キシカルボニル)アミノ]-1-メチルピロール-2-(4-カルボキサミド-1-メチルピロ
ール)-2-(4-カルボキサミド-1-メチルピロール)-2-カルボン酸(スキームBにおい
て化合物B-6として示す)の得られた沈殿物を減圧濾過して集め、減圧乾燥するこ
とによって白色粉末を得た(51g、87%の収率)。
【0112】化合物B-6と3-(ジメチルアミノ)プロピルアミンとの反応 化合物B-6を、以下の方法によって3-(ジメチルアミノ)プロピルアミン(スキー
ムBにおける化合物B-7)を用いて対応するアミドに変換した。化合物B-6(46.8グ
ラム、0.1ミリモル、1等量)を室温で45分間、50mLのDMFおよび25mLのTEAに入れ
たHBTU(34.4グラム、0.095ミリモル、0.95等量)を用いて活性化した。3-(ジメチ
ルアミノ)プロピルアミン(12mL、0.12ミリモル、1.2等量)を添加し、その反応液
を37℃で一晩攪拌した。化合物B-7を含む生成混合液を減圧濃縮した。
【0113】化合物B-7の脱保護 約30グラムの化合物B-7に150mLのトリフルオロ酢酸を添加した。その反応液を
室温で一晩攪拌した。生成物である化合物B-8を減圧濃縮し、約40mLの酢酸と200
mLの水を添加し(沈殿を抑制するのに充分な量の酢酸)、その溶液をジエチルエー
テルを用いて3回抽出した。化合物B-8を分離用HPLC(ハミルトンPRP-1逆相カラム
、250mm×101.6mm、溶媒Aは0.5%の酢酸、溶媒Bはアセトニトリル、180分で0-10
0%のB)で精製した。
【0114】化合物B-8と4,5-ジクロロイソチアゾール-3-カルボン酸とのカップリング 2グラムの4,5-ジクロロイソチアゾール-3-カルボン酸(10ミリモル、1.2等量)
を、20mLのDMFおよび10mLのトリエチルアミンに入れた3.7グラムのHBTU(9.8ミリ
モル、1.14等量)を用いて活性化した。その溶液を室温で10分間攪拌した。化合
物B-8(4グラム、8.5ミリモル、1等量)を固体状で添加し、4mLのDMFを添加し、移
し替えを完了した。得られた溶液を37℃で一晩攪拌した。続いてその反応液を減
圧乾燥し、200mLの10%酢酸水溶液を添加してからその生成物を分離用HPLC(ハミ
ルトンPRP-1逆相カラム、250mm×101.6mm、溶媒A:0.5%の酢酸、溶媒B:アセト
ニトリル、320分間で0%〜60%のB)によって精製した。純粋な画分を凍結乾燥す
ることによって2グラムの生成化合物V-v(3.1ミリモル、36%の収率)を得た。化
合物V-vは、C-5塩素を適当なアミン、アルコキシド、またはチオレートで置換す
ることによって種々の化合物の合成のために利用できる。チオレートを用いる反
応の場合、得られたチオエーテルは対応するスルホンまたはスルホキシドへと酸
化されうる。さらにこの化合物は、アルキル化活性を有する可能性がある。
【化187】
【0115】化合物V-vのアミノ分解 以下の方法には、V-a、V-b、またはV-cのような化合物を得るための化合物V-v
のアミノ分解が一般的に記載されている。20mgの化合物XIIを1mLの正味のアミン
(またはそのアミンが室温で固体ならば1mLのDMFに入れた1グラムのアミン)に溶
解した。そのアミンは、化合物V-a、V-b、およびV-cをそれぞれ合成するための4
-(ジメチルアミノ)ブチルアミン、3-(ジメチルアミノ)プロピルアミン、および2
-(ジメチルアミノ)エチルアミンである。その反応液を55℃で15時間加熱し、続
いて室温にまで冷却した。酢酸を添加して全量を14mLにし、精製混合液を分離用
HPLCカラム(ハミルトンPRP-1逆相カラム、250mm×21.5mm)にかけた。溶媒A:0.5
%の酢酸水溶液、溶媒B:アセトニトリル、180分間で0%〜60%の溶媒B。
【0116】 本発明の化合物の構造を、質量分析もしくは1H-NMRスペクトル分析、またはほ
とんどの例ではその両方によって確認した。各実施例において、スペクトルは指
定の構造と一致した。
【0117】dsDNAへの結合性 ポリアミドNABMの定量的DNaseIフットプリント滴定実験は、イソチアゾール基
が、T、A、およびCに比べてGに対する結合を選択することを示している。他の機
構を排除するわけでないが、イソチアゾール環のN2窒素が、GのN2環外アミノ基
と特定の水素結合を形成すると考えられる。ポリアミドを含むイソチアゾールの
DNA結合親和性は、この相互作用がN-メチルイミダゾール-2-カルボキサミド基と
Gとの類似の相互作用に比べてエネルギー的に好ましい可能性を表している。驚
くことに、イソチアゾールヘテロ環を含む数多くのポリアミドの親和性は、4個
のヘテロ環全体よりは小さいが、約109M-1を上回る。イソチアゾール基を含むポ
リアミドはさまざまな結合モチーフ、限定するわけではないが、並んでいる重複
した「2:1」ポリアミド-DNA結合、並んでいるスリップした(slipped)2:1ポリ
アミド-DNA結合、ヘアピンポリアミド-DNA結合、および1:1ポリアミド-DNA結合
を含む結合モチーフを介してDNAに結合できる。2:1ポリアミド-DNA結合では、イ
ソチアゾール基が好ましくは、5-アミノピロール-2-カルボン酸残基もしくはそ
の類似体、またはβ-アラニン残基もしくはその類似体と対を形成する。結合性
の研究ではさらに、イソチアゾール基を含むポリアミドがDNAを、5'-3'N末端か
らC末端(N-C)のDNA鎖-ポリアミド方向性、同様に5'-3' C-NのDNA鎖-ポリアミド
方向性の両方により結合できることを示している。C末端およびN末端の両方に正
の荷電部分が存在する分子が、5'-3' C-N方向性に好んで結合することが最も起
こりそうである。
【0118】 フットプリント法の実験で用いたdsDNA制限断片の部分的なヌクレオチド配列
は、 である。
【0119】 NABMによって標的とされるヌクレオチド配列を有する他のDNA分子は、周知の
方法により容易に合成できる。
【0120】 典型的な化合物に対する結合性のデータを下記の表Aに示す。
【表A】 dDNA結合結果
【化188】
【0121】 化合物V-u、V-c、V-b、およびV-aは、300を越える異なる6bp部位を含む制限断
片でスクリーニングした。これらの化合物はそれぞれ、1×1011M-1から3×109M- 1 の範囲のサブナノモルの親和性でAGTACT部位に優先的に結合することが見出さ
れた。これらの親和性が、4つのヘテロ環を含む化合物に対して予測された親和
性よりも有意に高いことが注目される。一個の塩基対のミスマッチ部位、ACTACT
、ATTACT、およびAATACTに対する特異性は、これらの化合物のそれぞれに対して
200倍から11倍の範囲であると決定された。化合物V-tは、1×1010M-1の親和性を
有するTGGTCA部位を、優先的にAGTACT、ACTACT、ATTACT、またはAATACTと結合さ
せることが見出された。この結合の機構は確かでないが、「スリップした」2:1
結合形態(例えば米国特許第6,090,947号参照)または1:1結合形態のいずれかが関
与していると考えられる。化合物VI-aおよびVI-bは、最もヘアピン構造をとる可
能性がある。これらの各化合物は、それぞれ2×1010M-1および1×1011M-1という
サブナノモルの親和性でAGTACT部位に優先的に結合することが見出された。これ
らのDNA結合親和性はそれぞれ、イミダゾール環によって置換されたイソチアゾ
ール環を有する比較化合物XIIの結合親和性よりも、9倍〜30倍高い。化合物VI-c
は、ATTACT、およびAATACTがACTACTおよびAGTACTに、潜在的に一個の塩基ミスマ
ッチがあるものとして優先的に結合することが観察された。この化合物に対する
最適な標的配列は、WGWCWW(W=AまたはT)であると考えられる。
【0122】 DNaseIのフットプリント滴定実験に対する例示的なプロトコール 全ての反応は全量400μLで実行した。ポリアミドの保存溶液またはH2O(参照レ
ーンに対する)を、3'-32P放射性標識した制限断片(20,000cpm)を含むアッセイ緩
衝液に添加して、10mMのトリス・HCl、10mMのKCl、10mMのMgCl2、5mMのCaCl2、p
H7.0という最終的な溶液条件にした。この溶液を、少なくとも12時間、22℃で平
衡化させた。フットプリント反応は、1mMのジチオスレイトールを含むDNaseI(〜
55%の無傷のDNAが得られる適当な濃度で)の保存溶液、10μLを添加することに
よって開始し、7分間22℃で進行させた。この反応を、2.25MのNaCl、150mMのEDT
A、23μMの塩基対仔ウシ胸腺DNA、および0.6mg/mlのグリコーゲンを含む50μLの
溶液を添加することによって停止させ、エタノール沈殿した。この反応物を1×T
BE/80%のホルムアミドローディング緩衝液中に再懸濁し、85℃で15分間加熱す
ることによって変性させ、氷上に置いた。この反応生成物を、1×TBE中の8%の
ポリアミドゲル(5%の架橋、7Mのウレア)上で1.5時間、2000Vかけて電気泳動し
て分離した。ゲルをスラブドライヤー上で乾燥し、続いて蓄蛍光スクリーンに22
℃で曝露した。
【0123】 定量的DNaseIフットプリント滴定データ分析法 フットプリント部位と、DNaseIの反応性が滴定を通して不変である参照部位と
を包含する方形をバックグラウンド補正して容量統合すると、部位強度(Isite)
と参照強度(Iref)に対する値が生じた。この部位についての見かけの断片占有(
θapp)は等式を用いて算出した:
【数1】 式中、Isite°とIref°はそれぞれ、ポリアミドが添加されていないDNaseI対
照レーンから得られる部位強度と参照強度である。
【0124】 ([L]tot、θapp)データは、変形したヒル(Hill)等式を用いてθappとθfit
の間の差異を最小にすることによって、ラングミュア結合等温線(式2、n=1)に適
合させた:
【数2】 式中、[L]totは全ポリアミド濃度であり、Kaは平衡結合定数であり、θmin
θmaxは、部位がそれぞれ、非占有であるか飽和されているかの場合、実験的に
測定された部位飽和値である。このデータは、調節可能なパラメータであるKa
θmax、およびθminを用いるカレイダグラフソフトウェア(v.3.0.1、Abelbeck S
oftware)の方法を適合する非線形の少なくとも方形を用いて適合した。このデー
タに対する結合曲線への適合の良好性は、許容できる適合に対する基準としてR
>0.97であるような相関係数によって評価される。視覚的な視察により、隣接す
るポイントと比べて明らかに無効となるデータポイントが明らかとならない限り
、ゲルから得られるすべてのレーンを用いた。このデータは次の等式を用いて正
規化した。
【数3】
【0125】生物活性 本発明の化合物を、異なる種の細菌および真菌に対するインビトロにおける活
性についてスクリーニングした。それらの最小阻害濃度(MIC)は、(1)臨床実験規
格のための国立委員会(the National Committee for Clinical Laboratory Stan
dards)(NCCLS)文書M7-A4(NCCLS、1997)のガイドライン、(2)臨床実験規格のため
の国立委員会(NCCLS)文書M11-A4(NCCLS、1997)についてのガイドライン、および
(3)臨床実験規格のための国立委員会(NCCLS)文書M27-T(NCCLS、1995)についての
ガイドラインにおいて列記されているように、臨床実験規格のための国立委員会
(NCCLS)のマイクロタイタープレートにおけるブロス微量希釈アッセイ法を用い
て測定した。抗真菌試験では、マリー(Murray), PR.、1995「臨床微生物学の
マニュアル(Manual of clinical microbiology)」(ASMプレス、Washington、D
C.)における方法が用いられた。グラム陽性とグラム陰性の細菌(好気性および嫌
気性)が、酵母および糸状菌と同様に試験された。これらの微生物には、ブドウ
球菌(Staphylococcus)種、連鎖球菌(Streptococcus)種、エンテロコッカス
(Enterococcus)種、コリネバクテリウム(Corynebacterium)種、リステリア
(Listeria)種、バチルス(Bacillus)種、ミクロコッカス(Micrococcus)種
、ペプトストレプトコッカス(Peptostreptococcus)種、クロストリジウム(Cl
ostridium)種、プロピオニバクテリウム(Propionibacterium)種、エシェリキ
ア(Escherichia)種、シュードモナス(Pseudomonas)種、ヘモフィルス(Haem
ophilus)種、カンジダ(Candida)種、クリプトコッカス(Cryptococcus)種、
アスペルギルス(Aspergillus)種、白癬菌(Trichophyto)種、ペシロマイセス
(Paecilomyces)種、サッカロマイセス(Saccharomyces)種、およびフザリウ
ム(Fusarium)種が含まれる。さらにいくつかの薬物耐性細菌に対する有効性が
評価された。本発明の化合物が有効と考えられる他の病原性細菌には、アシネト
バクター(Acinetobacter)種、アルカリゲネス(Alcaligenes)種、カンピロバ
クター(Campylobacter)種、シトロバクター(Citrobacter)種、エンテロバク
ター(Enterobacter)種、プロテウス(Proteus)種、サルモネラ(Salmonella
)種、シゲラ(Shigella)種、ヘリコバクター(Helicobacter)種、ナイセリア
(Neisseria)種、ビブリオ(Vibrio)種、バクテロイデス(Bacteroides)種、
プレボテラ(Prevotella)種、マイコプラズマ(Mycoplasma)種、マイコバクテ
リア(Mycobacteria)種、およびクラミジア(Clamydia)種が含まれる。
【0126】 V-a、V-b、V-c、V-r、V-s、V-q、V-w、V-x/V-y、V-z/V-aa、V-bbおよびVIIIの
ような化合物は、非常に多くの種(表1、表1aおよび表2)に対して、とりわけグラ
ム陽性細菌および真菌に対して優れた抗菌活性を示す。これらの化合物に対する
MICは≦0.062μg/mLから>128μg/mLの間である。最も能力のある化合物の一つ
であるV-aは、試験したほとんどの種に対して、ただしエシェリキアおよびシュ
ードモナスのようなグラム陰性細菌を除いてMICが8μg/mL未満である。この結果
は、これらの化合物が広範囲の抗菌剤であることを示している。下記の表1aおよ
び表2aはまた、従来の抗生物質であるジスタマイシン、ネトロプシン、およびオ
フロキサシンに対する比較データも提供している。
【0127】 予備的なスクリーニングで示したように本発明の化合物は、メチシリン耐性の
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、多剤耐性の肺炎連鎖球菌(Strepto
coccus pneumoniae)、バンコマイシン耐性のエンテロコッカス・フェシウム(E
nterococcus faecium)およびポリエン耐性のカンジダ・アルビカンス(Candida
albicans)を含む、従来の抗生物質に耐性の単離物に対して活性である。
【0128】 最小抗菌濃度(MBC)は、NCCLSガイドライン(Lorian, V. 1996 実験医薬品にお
ける抗生物質(The Williams & Wilkins Co.、Baltimore、MD))によって設計され
た化合物のいくつかについて測定されている。MICとMBCとの違いは、抗生物質の
抗菌活性の指標として確立されている。表3に示した結果は、化合物V-aおよびV-
bが、試験された全ての種に対する抗菌剤であることを示している。
【0129】 本発明の化合物は、広範囲の抗グラム陽性菌および抗真菌の効力を有する。こ
れらのポリアミド類の抗菌活性のパターンに基づくと、抗菌活性は表1または表2
に列挙されていない他の細菌および真菌種にも広げられるに違いない。さらにこ
の化合物は、従来の抗生物質および抗真菌剤に抵抗性の微生物に対しても活性な
性質を有する。これらの化合物およびそれらの類似体は、全身性および/または
局所性の薬剤として、ヒトまたは動物の感染症を治療するための抗菌性の化学療
法に用いることが可能である。
【0130】 下記の表に表示されたデータとは別に、化合物V-wおよびV-bbをセレウス菌(B
acillus cereus)に対して試験を行い、それぞれ0.5μg/mLおよび8μg/mLのMIC
を得た。
【0131】
【表1】 抗菌活性データ ND=検出されない
【0132】
【表1a】 追加の抗菌活性データ ND=検出されない* ジスタマイシン、ネトロプシン、およびオフロキサシンに対するデータは比較
データである
【0133】
【表2】 抗真菌活性 ND=検出されない
【0134】
【表2a】 追加の抗真菌活性データ ND=検出されない* ジスタマイシン、ネトロプシン、およびオフロキサシンに対するデータは比較
データである
【0135】
【表3】 殺微生物活性(Microbiocidal Activity) ND=検出されない 追加の例示的生物活性データは表4に示されている。
【0136】
【表4】
【0137】 本発明の前述した詳細な説明は、本発明の特定の部分または局面に主にまたは
独占的に関連する経過を含む。これは明白化および簡便化のためであること、特
定の特徴が開示された経過そのもの以上に関連する可能性があること、本明細書
における開示が異なる経過で見出された情報のすべての適当な組み合わせを含む
ことを理解すべきである。同様に、本明細書における種々の説明が本発明の特定
の態様に関連しているが、特定の特徴が特定の態様という意味合いで開示されて
いる場合、そのような特徴をまた、別の図または態様という意味合いで、別の特
徴と組み合わせて、または通常の本発明において、適当に広げて用いることが可
能であることが理解されねばならない。
【0138】 さらに、本発明はある好ましい態様に関して特定して記載したが、本発明はこ
のような好ましい態様に限定されない。むしろ本発明の範囲は、添付の特許請求
の範囲によって定義される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/04 A61P 31/04 31/10 31/10 C07K 2/00 C07K 2/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ベアード エルドン イー. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ハー フ ムーン ベイ バルデズ アベニュー 229 (72)発明者 モーザー ヘインツ イー. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サン マテオ アセンション ドライブ 1586 (72)発明者 ブルリ ローランド ダブリュー. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サン フランシスコ 20ス ストリート 3700 アパートメント 11 Fターム(参考) 4C063 AA05 BB09 CC92 DD04 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 BC73 BC79 GA04 GA07 GA10 GA12 MA01 MA04 NA14 ZB32 ZB35 4H045 AA10 AA30 BA51 BA72 EA29 EA61 FA52 FA53 FA58 FA59

Claims (53)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式(I)によって表される荷電した化合物およびその薬
    学的に許容される塩: W-Y-[Het]-L-[NABM] (I) 式中、 R2、[Het]、または[NABM]の少なくとも一つがアッセイ条件下または生理的条
    件下で正に荷電しているという条件において、 [NABM]は二本鎖核酸結合部分であり、 Lは共有結合および連結(linking)基からなる群より選択され、 [Het]は 【化1】 および 【化2】 からなる群より選択される、N-メチルピロールまたはN-水素ピロール以外のヘテ
    ロ芳香族部分であり、 式中、X1、X2、およびX3のうちの一つが-O-、-S-、および-NR3-からなる群よ
    り選択される環頂点(ring vertex)であって、かつX1、X2、およびX3のうちの
    その他の二つが=N-および=CR4-からなる群より選択される環頂点であり、 YはO、S、S(O)、SO2、C(R1)2、N(R3)SO2、SO2N(R3)、およびNR3であり、 Wはハロゲンまたは以下の式を有する基であり、 【化3】 式中、各R1はH、F、および置換型または非置換型の(C1-C6)アルキルからなる
    群より独立して選択され、 R2は、YがNR3以外である場合には極性基を有する部分であり、かつYがNR3であ
    る場合には極性基を有する部分、置換型もしくは非置換型の(C1-C12)アルキル基
    、または置換型もしくは非置換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基であり、 各R3は、YがNR3である場合でR2(R1)2およびR3のどちらも2-クロロエチルまた
    は2-ヒドロキシエチル基を含まないという条件においては、H、置換型または非
    置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型または非置換型の(C1-C12)ヘテロア
    ルキル基からなる群より独立して選択され、 各R4は、水素、ハロゲン、アミノ基、(C1-C8)アルキルアミノ基、ジ(C1-C8)ア
    ルキルアミノ基、トリ(C1-C8)アルキルアンモニウム基、水酸基、(C1-C8)アルコ
    キシ基、チオール基、(C1-C8)チオエーテル基、(C1-C8)スルホン基、(C1-C8)ス
    ルホキシド基、(C1-C8)スルホンアミド基、置換型または非置換型の(C1-C12)ヘ
    テロアルキル基、および置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基からなる群
    より独立して選択される。
  2. 【請求項2】 [NABM]が、インターカレーター(intercalator)部分、副溝
    (minor groove)結合部分、および主溝(major groove)結合部分からなる群よ
    り選択される、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 [NABM]が二本鎖DNAの副溝内で結合する、請求項1記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】 YがNR3である、請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 各R1が水素である、請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R3が、以下からなる群より選択される少なくとも一つの置換
    基を有する置換型(C1-C12)アルキル基である、請求項1記載の化合物: (C1-C4)アルケン基、(C1-C4)アルキン基、アミノ基、(C1-C8)アルキルアミノ
    基、ジ(C1-C8)アルキルアミノ基、トリ(C1-C8)アルキルアンモニウム基、水酸基
    、(C1-C8)アルコキシ基、チオール基、(C1-C8)トリエーテル基、(C1-C8)スルホ
    ン基、(C1-C8)スルホキシド基、(C1-C8)スルホンアミド基、(C1-C8)アシル基、
    モノまたはジ(C1-C8)N-アルキルアミド基、チオール基、(C1-C4)チオエーテル基
    、(C1-C4)スルホン基、(C1-C4)スルホキシド基、モノまたはジ(C1-C8)N-アルキ
    ルスルホンアミド基、ハロゲン、(C3-C7)脂環基、5員環、6員環または7員環のヘ
    テロ環状基、アリール基、およびヘテロアリール基。
  7. 【請求項7】 R2、[Het]、および[NABM]のうちの少なくとも二つが正電荷
    を有する、請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 正電荷が、アミンの窒素、アミジンの窒素、グアニジンの窒
    素、ピリジンの窒素、ピリダジンの窒素、ピラジンの窒素、ピリミジンの窒素、
    イミダゾールの窒素、およびアニリンの窒素からなる群より選択される塩基性窒
    素のプロトン化によりもたらされる、請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】 核酸結合部分[NABM]が、張り出した基(pendant)として、
    または[Het]から離れた末端基としてこれに結合している少なくとも一つの正電
    荷を有する部分を有する、請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】 正電荷を有する部分が、塩基性アミノ酸残基および少なく
    とも一個の塩基性アミノ酸残基を含むペプチド単位からなる群より選択される、
    請求項9記載の化合物。
  11. 【請求項11】 塩基性アミノ酸残基が、アルギニン残基、ヒスチジン残基
    、およびリジン残基からなる群より選択される、請求項10記載の化合物。
  12. 【請求項12】 ペプチド単位が、二個のアミノ酸残基を分離させるプロリ
    ン残基を含む、請求項10記載の化合物。
  13. 【請求項13】 核酸結合部分が正電荷を有さない、請求項1記載の化合物
  14. 【請求項14】 [NABM]が、ドキソルビシン(doxorubicin)、ダウノマイシ
    ン(daunomycin)、アントラマイシン(anthramycin)、カリケアマイシン(calichea
    mycin)、マイトマイシン(mitomycin)、CC-1065、デュオカルマイシン(duocarmyc
    in)、ジスタマイシン(distamycin)、およびネトロプシン(netropsin)、ならびに
    その類似体および誘導体からなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
  15. 【請求項15】 [NABM]が、ペンタミジン、ベレニール(berenil)、スチ
    ルバミジン、DDUG、NSC 101327、SN 6999、SN 6136、SN 16814、SN18071、NSC 5
    7153、ヘキスト(Hoechst) 33258、Ionen X、メチルグリーン、ならびにその類
    似体および誘導体からなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
  16. 【請求項16】 核酸結合部分[NABM]が、N-メチルピロールカルボキサミド
    残基、ならびに任意で以下からなる群より選択される一つまたは複数の残基を含
    む、請求項1記載の化合物: N-メチルイミダゾールカルボキサミド残基、N-メチル-3-ヒドロキシピロール
    カルボキサミド残基、β-アラニンカルボキサミド残基、グリシンカルボキサミ
    ド残基、5-アミノ吉草酸カルボキサミド残基、γ-2,4-ジアミノ酪酸カルボキサ
    ミド残基、およびγ-アミノ酪酸カルボキサミド残基。
  17. 【請求項17】 核酸結合部分[NABM]が、式(II) を含む、請求項1記載の化合物: 式中、Q1、Q2、・・・、Qmはそれぞれヘテロ芳香族部分および(CH2)pからなる
    群より独立して選択され、 式中、下付き文字pは両端を含む1から3までの整数であり、 式中、Z1、Z2、・・・、Zmはそれぞれ共有結合および連結基からなる群より独
    立して選択され、下付き文字mは1から9までの整数である。
  18. 【請求項18】 Q1、Q2、・・・、Qmの少なくとも一個がヘテロ芳香族部分
    である、請求項17記載の化合物。
  19. 【請求項19】 ヘテロ芳香族部分が、置換型および非置換型のイミダゾー
    ル、ピロール、ピラゾール、フラン、イソチアゾール、オキサゾール、イソキサ
    ゾール、チアゾール、フラザン、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール
    、1,2,5-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-
    トリアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、およびチオ
    フェンの部分からなる群より選択される、請求項18記載の化合物。
  20. 【請求項20】 Z1、Z2、・・・、Zmの少なくとも一個が、2個、3個、4個
    、または5個の骨格原子を有する連結基である、請求項17記載の化合物。
  21. 【請求項21】 Z1、Z2、・・・、Zmのそれぞれが、カルボキサミド基であ
    る、請求項20記載の化合物。
  22. 【請求項22】 核酸結合部分[NABM]が式(III)による構造を含む、請求項1
    記載の化合物: 【化4】 式中、各nは独立して1、2、3、4、5、6、7、8、または9であり、各mは独立し
    て0または1である。
  23. 【請求項23】 各nが2または3であり、各mが1である、請求項22記載の化
    合物。
  24. 【請求項24】 Lが2個、3個、4個、または5個の骨格原子を含む、請求項1
    記載の化合物。
  25. 【請求項25】 Lがカルボキサミド基である、請求項24記載の化合物。
  26. 【請求項26】 ヘテロ芳香族部分[Het]が以下からなる群より選択される
    、請求項1記載の化合物: 置換型および非置換型のイミダゾール、N-メチルまたはN-水素ピロール以外の
    ピロール、ピラゾール、フラン、イソチアゾール、オキサゾール、イソキサゾー
    ル、チアゾール、フラザン、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,
    2,5-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリ
    アゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、およびチオフェ
    ンの部分。
  27. 【請求項27】 ヘテロ芳香族部分[Het]が、 【化5】 および 【化6】 から選択される構造によって表されるイソチアゾールである、請求項1記載の化
    合物: 式中、R4は請求項1で定義したとおりである。
  28. 【請求項28】 式(IVa)によって表される、請求項1記載の化合物: 【化7】 式中、R1、R2、およびR4は請求項1で定義したとおりである。
  29. 【請求項29】 式(IVb)によって表される構造を含む、請求項1記載の化
    合物: 【化8】 式中、R1、R2、およびR4は請求項1で定義したとおりであり、 各nは独立して1、2、3、4、5、6、7、8、または9であり、 各mは独立して0または1である。
  30. 【請求項30】 【化9】 が、以下からなる群より選択される請求項1記載の化合物: 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】 【化17】 【化18】 【化19】 【化20】 および 【化21】 式中、rは2、3、または4であり、sは1、2、3、4、5、または6である。
  31. 【請求項31】 式(Ia)の化合物または薬学的に許容されるその塩: 【化22】 式中、 R5は、ハロゲン、OR7およびN(R7)2からなる群より選択されるメンバーであり
    、 R6は、H、ハロゲン、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および置
    換型または非置換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基からなる群より選択されるメン
    バーであり、 各R7は、H、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型また
    は非置換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基からなる群より独立して選択され、 各Qは独立して(CH2)2、(CH2)3、またはN-メチルピロール基以外のヘテロ芳香
    族基であり、 a、b、およびdはそれぞれ、a、b、またはdの少なくとも一個が0以外であると
    いう条件で、独立して0、1、2、3、4、または5であり、 c、e、およびfはそれぞれ独立して0または1である。
  32. 【請求項32】 aが1であり、かつQが以下からなる群より選択される、請
    求項31記載の化合物: 置換型および非置換型のイミダゾール、ピロール、ピラゾール、フラン、イソ
    チアゾール、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、フラザン、1,2,3-チ
    アジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,2,5-チアジアゾール、1,3,4-チアジア
    ゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、
    1,3,4-オキサジアゾール、およびチオフェンの部分。
  33. 【請求項33】 Qがチオフェンである、請求項31記載の化合物。
  34. 【請求項34】 aが0である、請求項31記載の化合物。
  35. 【請求項35】 R6がClである、請求項31記載の化合物。
  36. 【請求項36】 R5およびR6が両方ともClである、請求項31記載の化合物。
  37. 【請求項37】 cおよびeが両方とも0である、請求項31記載の化合物。
  38. 【請求項38】 cが0であり、eが1である、請求項31記載の化合物。
  39. 【請求項39】 各R7がHである、請求項31記載の化合物。
  40. 【請求項40】 R5が以下からなる群より選択される、請求項35記載の化合
    物: 【化23】 【化24】 【化25】 【化26】 【化27】 【化28】 【化29】 【化30】 【化31】 【化32】 【化33】 および 【化34】 式中、下付き文字rは2から4までの整数であり、下付き文字sは1から6までの整
    数である。
  41. 【請求項41】 R5がN(R7)2であり、二個のR7基が4員環、5員環、6員環、
    または7員環を形成するように共に連結している、請求項35記載の化合物。
  42. 【請求項42】 式(V)によって表される、請求項1記載の化合物: 【化35】 式中、 R5およびR7のうち少なくとも一方が正に荷電した基であるという条件で、 R5はハロゲン、OR7およびN(R7)2からなる群より選択されるメンバーであり、 各R7は、H、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型また
    は非置換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基からなる群より独立して選択されるメン
    バーであり、 mは2、3、または4であり、 nは0または1である。
  43. 【請求項43】 式(VI)によって表される、請求項1記載の化合物: 【化36】 式中、 R5およびR7のうち少なくとも一方が正に荷電した基であるという条件で、 R5はハロゲン、OR7およびN(R7)2からなる群より選択されるメンバーであり、 各R7は、H、置換型または非置換型の(C1-C12)アルキル基、および置換型また
    は非置換型の(C1-C12)ヘテロアルキル基からなる群より独立して選択され、 bは1、2、3、または4であり、 fは0または1である。
  44. 【請求項44】 式(VII) 【化37】 によって表される、請求項1記載の化合物。
  45. 【請求項45】 式(VIII) 【化38】 によって表される、請求項1記載の化合物。
  46. 【請求項46】 式(IX) 【化39】 によって表される、請求項1記載の化合物。
  47. 【請求項47】 式(X) 【化40】 によって表される、請求項1記載の化合物。
  48. 【請求項48】 式(XI) 【化41】 によって表される、請求項1記載の化合物。
  49. 【請求項49】 薬学的に許容される担体および抗感染量の請求項1記載の
    化合物を含む、組成物。
  50. 【請求項50】 薬学的に許容される担体および抗感染量の請求項31記載の
    化合物を含む、組成物。
  51. 【請求項51】 真核生物の病原体を増殖阻害量の請求項1記載の化合物と
    接触させる段階を含む、病原体の増殖を阻害する方法。
  52. 【請求項52】 真核生物の病原体を増殖阻害量の請求項31記載の化合物と
    接触させる段階を含む、病原体の増殖を阻害する方法。
  53. 【請求項53】 病原体が以下からなる群より選択される、請求項58記載の
    方法: ブドウ球菌(Staphylococcus)種、連鎖球菌(Streptococcus)種、エンテロ
    コッカス(Enterococcus)種、コリネバクテリウム(Corynebacterium)種、リ
    ステリア(Listeria)種、バチルス(Bacillus)種、ミクロコッカス(Micrococ
    cus)種、ペプトストレプトコッカス(Peptostreptococcus)種、クロストリジ
    ウム(Clostridium)種、プロピオニバクテリウム(Propionibacterium)種、エ
    シェリキア(Escherichia)種、シュードモナス(Pseudomonas)種、ヘモフィル
    ス(Haemophilus)種、カンジダ(Candida)種、クリプトコッカス(Cryptococc
    us)種、アスペルギルス(Aspergillus)種、白癬菌(Trichophyto)種、ペシロ
    マイセス(Paecilomyces)種、サッカロマイセス(Saccharomyces)種、フザリ
    ウム(Fusarium)種、アシネトバクター(Acinetobacter)種、アルカリゲネス
    (Alcaligenes)種、カンピロバクター(Campylobacter)種、シトロバクター(
    Citrobacter)種、エンテロバクター(Enterobacter)種、プロテウス(Proteus
    )種、サルモネラ(Salmonella)種、シゲラ(Shigella)種、ヘリコバクター(
    Helicobacter)種、ナイセリア(Neisseria)種、ビブリオ(Vibrio)種、バク
    テロイデス(Bacteroides)種、プレボテラ(Prevotella)種、マイコプラズマ
    (Mycoplasma)種、マイコバクテリア(Mycobacteria)種、およびクラミジア(
    Clamydia)種。
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