JP2003528615A - 組換え鉄取り込みタンパク質 - Google Patents

組換え鉄取り込みタンパク質

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JP2003528615A JP2001570797A JP2001570797A JP2003528615A JP 2003528615 A JP2003528615 A JP 2003528615A JP 2001570797 A JP2001570797 A JP 2001570797A JP 2001570797 A JP2001570797 A JP 2001570797A JP 2003528615 A JP2003528615 A JP 2003528615A
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リチャード ゴリンジ,アンドリュー
ジョン ハドソン,マイケル
アン マセソン,マリー
ロビンソン,アンドリュー
マッキー ウエスト,デイヴィッド
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マイクロバイオロジカル リサーチ オーソリティ
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Abstract

(57)【要約】 トランスフェリン結合タンパク質A(TbpA)およびB(TbpB)を両方とも全長形態でそして免疫原性フラグメントとして含むナイセリア鉄取り込みタンパク質が、組換え作成される。非ナイセリア細胞は、TbpAを発現し、これは緩和条件下で該細胞から抽出され、そしてその表面上で天然のTbpAの抗原性を実質的に保持する。TbpBも組換え作成され、そしてTbpAおよびTbpBは両方ともワクチン組成物に含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、組換え鉄取り込みタンパク質、特に、組換えトランスフェリン結合
タンパク質およびそれに基づくワクチンに関する。
【0002】 髄膜炎菌性髄膜炎は、世界的な健康問題として特に重要であり、そして多くの
国で感染の発生が増加している。Neisseria meningitidis(髄膜炎菌)は、この
疾患を引き起こす生物であり、そして髄膜炎菌性敗血症の原因でもあり、これは
迅速な発現および高い死亡率に関連し、約22%の症例が死亡している。
【0003】 髄膜炎菌トランスフェリンレセプターは、適切なワクチン成分であり、そして
トランスフェリン結合タンパク質A(TbpA)およびTbpBという2タイプ
の構成タンパク質鎖から作成される。レセプター複合体は、一本鎖TbpBと会
合するTbpAのダイマーから形成されると提案されている。TbpAに存在す
るエピトープは、タンパク質の内部に隠されることが知られている。1つの株の
みに由来するTbpBに基づく髄膜炎菌性疾患に対するワクチンは、いくつかの
交差反応性を示し、そしてTbpBのみで免疫したウサギにおいて、交差反応性
免疫応答の証拠がある。
【0004】 天然の細菌ソースからTbpを得ることは、安全な条件下で大量の髄膜炎菌を
培養することがほぼ不可能であると共に、工業的ワクチン製造に適切な量を得る
ことが困難であることを伴う。したがって、組換えによりTbpを産生すること
が所望される。
【0005】 TbpBの組換え産生は公知であり、大量の組換えタンパク質が提供され、従
来の技法を用いて封入体から抽出される。
【0006】 TbpAは、ナイセリア菌の膜での物理的な位置およびTonBとの機能的相
互作用のため、TonB依存性外膜レセプターといわれるタンパク質のファミリ
ーの1つである。TbpBは、TonB依存性ではないが、トランスフェリンレ
セプターを形成する際のTbpAとの相互作用のため、本出願の目的においては
この群に加えられる。したがって、この群は、Tbpおよびラクトフェリン結合
タンパク質を含み、そして全体として鉄取り込みタンパク質という。
【0007】 鉄取り込みタンパク質を組換え産生する公知の方法における困難性は、得られ
るタンパク質が、これに基づくワクチンに望ましくない非天然のコンホメーショ
ンで回収されることである。他の問題は、いくつかの鉄取り込みタンパク質が、
これまで組換え作成され得ないことであり、そしてこれは、特にTbpAについ
ての場合である。
【0008】 大腸菌におけるTbpBの組換え産生は、Legrainら「Escherichia coliにお
ける脂肪化髄膜炎菌トランスフェリン結合タンパク質2の産生(Production of
lipidated meningococcal transferrin binding protein 2 in Escherichia col
i)」,Protein Expression and Purification 6, 570-578 (1995)から公知であ
る。これは、TbpBの産生のための発現系および発酵培養を記載するが、Tb
pB精製を記載していない。TbpBは、細胞抽出物の不溶性画分に位置すると
いわれ、これは、タンパク質が、不溶性の形態、すなわち、封入体中にあること
を示す。
【0009】 Lissoloらは、Infection and Immunity, 63:884-90 (1995)で、変性条件を用
いる髄膜炎菌からのTbpBの精製を記載している。
【0010】 Renauld-Mongenieらは、J Bacteriol., 179:6400-7 (1997)で、マルトース結
合タンパク質−TbpB融合体としてのTbpBの発現、次いでマルトース結合
タンパク質に対するアフィニティーシステムを用いる3M尿素緩衝液での精製を
記載している。
【0011】 Gonzalezらは、Microbiology, 141:2405-16 (1995)で、胸膜肺炎菌(Actinoba
cillus pleuropneumoniae)のTbpAおよびTbpBが、SDSおよびメルカプト
エタノールを含む変性緩衝液でトランスフェリンSepharoseからどのように溶出
されるかを記載している。
【0012】 Palmerらは、FEMS Microbiology Letters, 第110巻, pp 139-146, 1993で、大
腸菌においてTbpAが発現した旨を記載している。しかし、Palmerらは、機能
的な形態でTbpAを回収できなかった。
【0013】 本発明は、鉄取り込みタンパク質、特にトランスフェリン結合タンパク質の産
生の改良された方法の提供を目的とし、そして特にこのようなタンパク質の代替
および/または改良された組換え産生を提供すること、ならびにTbpAの組換
え産生を提供することを目的とする。本発明のさらなる目的は、トランスフェリ
ン結合タンパク質を含むワクチンの改良された調製物を提供することである。
【0014】 本発明の第1の局面は、トランスフェリン結合タンパク質の組換え発現が成功
したこと、ならびに発現されたトランスフェリン結合タンパク質が天然のトラン
スフェリン結合タンパク質の抗原性を保持するという確認に基づく。これは、組
換え産生されたタンパク質がヒトトランスフェリンに結合しそして髄膜炎菌によ
るチャレンジに対する防御免疫を与えるという能力によって証明された。
【0015】 したがって、本発明は、ナイセリア鉄取り込みタンパク質を発現する非ナイセ
リア細胞を提供し、この鉄取り込みタンパク質は、緩和条件下で該細胞から抽出
され得、そして天然の鉄取り込みタンパク質の抗原性を実質的に保持する。
【0016】 本発明はさらに、ナイセリア鉄取り込みタンパク質を発現する非ナイセリア細
胞を提供し、この鉄取り込みタンパク質は、該細胞の表面膜に位置する。
【0017】 特定の実施態様では、本発明は、ナイセリア菌トランスフェリン結合タンパク
質(Tbp)を発現する非ナイセリア細胞を提供し、該Tbpは、緩和条件下で
該細胞から抽出され得、そして天然のTbpAの抗原性を実質的に保持する。
【0018】 本発明はさらに、ナイセリア鉄取り込みタンパク質を過剰発現する細胞を提供
する。
【0019】 鉄取り込みタンパク質は、好ましくは、トランスフェリン結合タンパク質(T
bp)、ラクトフェリン結合タンパク質(Lbp)、ヘモグロビン結合タンパク
質、エンテロバクチン結合タンパク質、ビブリオバクチン結合タンパク質、鉄シ
デロホア結合タンパク質、ヘム結合タンパク質、ヘミン結合タンパク質、クリソ
バクチン結合タンパク質、ヒドロキシメート結合タンパク質、およびシュードバ
クチン結合タンパク質からなる群より選択され、これらのタンパク質のうちのい
くつかはまた、「結合タンパク質」というよりもむしろ「レセプター」といわれ
る。
【0020】 ナイセリアTbpを発現する細胞も提供され、このTbpの収量は、培養物1
リットル当り少なくとも4mg、好ましくは少なくとも7mg、およびより好ま
しくは少なくとも10mgである。本発明のこれらの実施態様では、細胞は、好
ましくは細菌であり、そしてTbpはAまたはBであり得る。
【0021】 TbpAは、例えば、培養物1リットル当り約6mgから約12mgの収量で
発現される。
【0022】 さらに、本発明は、したがって、Tbpを発現することが知られている生物に
おけるTbpの過剰発現に適用する。この意味で、「過剰発現」は、ある細胞で
天然には発現されないタンパク質のその細胞における発現、ならびにある細胞で
天然にはより低レベルで発現されるタンパク質のその細胞における発現を意味す
ることを意図し、後者の場合、本発明では、より高レベルでそのタンパク質が発
現する。例えば、共生ナイセリアにおける過剰発現は、Tbpに富むまたは異種
Tbpを含む外膜調製物をそれから得るために使用され、そしてワクチンにおい
て有利に使用される。特定の実施態様は、病原性ナイセリア菌由来の鉄取り込み
タンパク質を発現する共生ナイセリア菌、特にTbpAおよび/またはTbpB
を発現する菌である。
【0023】 本発明の使用の際に、TbpAは、細胞表面に位置するかまたは細胞表面と会
合するように発現されることが見出されており、したがって、TbpA遺伝子産
物が表面上に一端が固定されるかまたは表面と会合するように任意の必要な転送
シグナルとともに発現される。さらに、発現されたTbpAは、例えば、従来の
界面活性剤抽出方法を用いて、緩和条件を用いて容易に抽出され得るが、抗原性
を保持し、したがって天然のタンパク質のワクチン接種の使用に関連する特性を
保持している。
【0024】 緩和条件とは、組換えタンパク質を変性しその後復元する必要がないように組
換えタンパク質が抽出され得ることを意味する。タンパク質が封入体中に存在す
る場合、代表的にはタンパク質の変性工程を含む、より過酷な回収技法を用いる
必要がある。しかし、本発明の利点は、タンパク質が表面に結合または会合され
、そして封入体中に隔離されず、そのため抽出は、結果としてタンパク質のコン
ホメーションヘのダメージおよび重要なエピトープの損失の可能性を有する、こ
の変性工程を必要としない。
【0025】 TbpBを組換え産生することも1つの選択肢であり、したがって本発明はま
た、TbpAおよびTbpBの両方を組換えにより発現する細胞を提供する。こ
れは、2つの重要なワクチン成分について単一細胞を使用するという利点を与え
る。
【0026】 以下の例では、TbpBは、培養物1リットル当り約7mgから約32mgの
収量で発現されている。
【0027】 例として、本発明の細胞から得られるTbpAおよびTbpBにおける所望の
抗原性は、TbpおよびTbpを発現する生物に対する免疫応答を刺激する抗原
性である。本発明の例で得られるタンパク質は、動物モデルでテストされ、そし
て抽出されたTbpが髄膜炎菌によるその後のチャレンジに対して防御を与える
ことが証明されており、これは実質的に天然のコンホメーションのTbpが得ら
れたことを確証する。これは、その後の使用、例えば、さらなる構造−機能分析
および薬学的適用、特にワクチンの適用において、これらのタンパク質の組換え
産生の効率的なルートを提供するという利点がある。
【0028】 本発明はまた、鉄取り込みタンパク質の産生方法に関し、そして第2の局面で
は、タンパク質が発現しそして宿主の表面膜にトランスロケートするように、非
ナイセリア細胞宿主において組換え鉄取り込みタンパク質遺伝子を発現させるこ
とによって、鉄取り込みタンパク質を産生する方法を提供する。次いで、タンパ
ク質は、緩和条件を用いて抽出され得る。
【0029】 本発明はまた、特にTbp産生の方法に関し、そして以下の工程を含むナイセ
リアトランスフェリン結合タンパク質(Tbp)の産生方法を提供する: a.Tbpタンパク質が発現されそして細胞膜にトランスロケートされるよう
に、非ナイセリア宿主において組換えナイセリアTbp遺伝子を発現させる工程
; b.緩和条件下でTbpタンパク質を抽出する工程。
【0030】 この方法はまた、同じ培養物中におよび必要に応じて同じ細胞において、組換
えナイセリアTbpAおよびTbpB遺伝子を発現させる工程を含む。
【0031】 本発明のさらなる実施態様は、病原性ナイセリア菌由来のトランスフェリン結
合タンパク質(Tbp)の産生方法であり、この方法は、Tbpタンパク質が共
生宿主の外表面膜にトランスロケートされるように、共生ナイセリア菌宿主にお
いてTbpをコードする遺伝子を発現させる工程、緩和条件下でTbpを抽出す
る工程、および必要に応じて、このTbpタンパク質を精製する工程を含む。外
膜小胞調製物は、例えば、ワクチン調製物に適切であり、そして N. lactamica
で発現される髄膜炎菌遺伝子が特に適切である。
【0032】 Tbpは、非イオン性界面活性剤溶液で膜と会合したTbpを可溶化すること
によって適切に抽出され、天然の形態で良好な量のTbpを得、そしてこれは髄
膜炎菌チャレンジに対して機能的および防御的の両方であることが示されている
。多くの非イオン性界面活性剤が、この抽出に適切であり、アルキルグルコシド
;n−オクチル−β−D−グルコピラノシド;TRITON(登録商標)X10
0;ELUGENT(登録商標);ドデシルマルトシド;およびn−オクチル−
β−D−マルトシドから選択されるものが挙げられる。この抽出は、好ましくは
、低エネルギーホモジナイズ工程を含み、簡便には、ビーズビーティング装置の
ような装置を用いて、細胞を破壊しそして細胞膜を単離することによるが、この
ような他の装置も利用可能である。
【0033】 発現したタンパク質を所望の位置で得るために、好ましくは、鉄取り込みタン
パク質をコードするヌクレオチド配列と発現したタンパク質を宿主の表面膜に向
けさせるリーダー配列とを組み合わせる発現構築物が使用され、この構築物は、
本発明のさらなる態様を形成する。リーダー配列は、適切には、ナイセリアリー
ダー配列であり、そしてナイセリア鉄取り込みタンパク質がそれ自身のナイセリ
アリーダー配列を用いて発現されるという以下の特定の例において、良好な結果
が得られている。TbpAは、TbpAリーダーを用いて発現されている。他の
選択肢は、宿主の表面膜への組換え産物のトランスロケーションを指示する宿主
リーダー配列、例えば、タンパク質が大腸菌で作成される場合は大腸菌リーダー
、を使用することである。TbpBは、宿主リーダーを用いて発現されている。
【0034】 一旦タンパク質がそのタンパク質を発現する細胞から得られると、得られた粗
産物を1以上の精製プロセスに供することが好ましい。これらのプロセスは、宿
主細胞由来の他のタンパク質、非タンパク質性夾雑物、および細胞の他の成分の
ような夾雑物を除去し得る。粗産物は、アフィニティークロマトグラフィーによ
って、そして好ましくはTbpの場合はトランスフェリン結合アフィニティーマ
トリクスを用いて、精製され得る。これに関して、トランスフェリンというとき
は、トランスフェリンのTbpへの結合を保持するヒトトランスフェリンのフラ
グメント、改変体、および誘導体を含む。以下により詳細に記載される本発明の
さらなる局面は、組換えトランスフェリンに関し、そしてアフィニティーマトリ
クスは、好ましくは、組換えヒトトランスフェリンを含む。
【0035】 本発明の第3の局面は、ワクチンの調製方法であり、これは、本発明に従って
TbpA、TbpB、またはTbpAおよびTbpBを得る工程、および該Tb
pと薬学的に受容可能なキャリアを合わせる工程を含む。本発明はさらに、Tb
pの製造における本発明の細胞の使用、およびナイセリア性疾患および/または
髄膜炎菌性疾患に対する防御のためのワクチンの製造における本発明の細胞の使
用を提供する。
【0036】 以下の例でより詳細に記載されるように、トランスフェリン結合タンパク質は
、大腸菌で組換え発現されている。それにもかかわらず、本発明は、原核生物お
よび真核生物の両方、例えば、酵母(例えば、Saccharomyces cerevisiae、Pich
ia pastoris)、昆虫細胞(例えば、バキュロウイルス発現系)、グラム陽性細
菌発現系(例えば、Bacillus subtilis)、および哺乳動物細胞培養物などのあ
る範囲の宿主細胞タイプに適用される。本発明で使用される発現ベクターは、大
腸菌での使用のために設計されており、そして対応するベクターは、他の細菌宿
主での使用のために設計され得、選択された宿主細胞に従って適切なプロモータ
ーおよび複製起点の選択が行われる。適切なクローニング技法および他の宿主の
例は、例えば、Sambrookら、「Molecular Cloning: A laboratory Manual」, 19
89に記載されている。
【0037】 本発明に従って発現される鉄取り込みタンパク質は、ナイセリア菌由来である
。特定の実施態様では、病原性ナイセリア菌、特に髄膜炎菌、より詳細にはK4
54株由来のトランスフェリン結合タンパク質が発現されている。毒性または非
毒性株のいずれかに由来するおよび共生株にも由来する他のナイセリアトランス
フェリン結合タンパク質が、本発明に従って適切に発現され得る。「鉄取り込み
タンパク質」および「トランスフェリン結合タンパク質」というときは、完全な
未処理のタンパク質を含むことを意図し、そして、該タンパク質のフラグメント
、誘導体、および改変体がワクチン接種組成物の形で投与された場合に、髄膜炎
菌および/または淋菌によるその後のチャレンジに対して防御を与えるならば、
そのフラグメントおよび誘導体および改変体も含むことを意図する。
【0038】 本発明の組換え技法を用いて、ワクチンに適切なコンホメーションでおよび有
用な量で、鉄取り込みタンパク質および特にトランスフェリン結合タンパク質を
産生することが今や可能となることが、本発明の顕著な利点である。
【0039】 本発明の第4の局面は、Tbp含有調製物を精製する方法を提供し、これは、
固定化トランスフェリンを含むアフィニティーマトリクスを通して調製物を溶出
させる工程を含む。
【0040】 この方法の利点は、機能的タンパク質のみが固定化トランスフェリンに結合す
るので、アフィニティーマトリクスが機能的トランスフェリン結合タンパク質の
みを結合することである。これに関して、トランスフェリンというときは、トラ
ンスフェリンのTbpへの結合を保持する、トランスフェリンのフラグメント、
改変体、および誘導体を含む。したがって、溶出物は、トランスフェリン結合タ
ンパク質ではないタンパク質に関して精製され、そして、非機能的であるか、変
異されるか、あるいはトランスフェリンに結合しないトランスフェリン結合タン
パク質も、マトリクスを通過するため精製される。ヒトトランスフェリン結合タ
ンパク質、より好ましくは組換えヒトトランスフェリン結合タンパク質が固定化
されることが好ましく、これは、精製されたTbpに特に利点を与え、そしてこ
れらの夾雑物の除去のための排除プロセスが避けられ得るので、ヒトへの使用の
ためのワクチンの調製が単純化される。
【0041】 本発明のさらなる局面は、ヒト組換えトランスフェリンまたはTbpに結合す
るそのフラグメントを含む、Tbpの精製のためのアフィニティーマトリクスを
提供する。このトランスフェリンは、以下に記載の本発明の方法に従って産生さ
れ得る。
【0042】 代表的には、Tbpは、宿主細胞で発現され、そして例えば、上記の緩和抽出
条件を用いて、膜結合または膜会合Tbpの抽出物が得られる。この抽出物は、
粗Tbp含有抽出物であり、マトリクスを通過させると、固定化したトランスフ
ェリンまたはそのフラグメントに結合し得るTbpは保持されるが、非機能的T
bpおよび他の夾雑物は通過する。精製されたTbpは、次いで、低pHのよう
な従来の技法を用いてマトリクスから分離され得る。
【0043】 本発明のさらなる組成物はTbpを含み、このTbpの少なくとも90重量パ
ーセントは活性Tbpである。Tbpは、AまたはBであり得、そして活性であ
るとは、Tbpがトランスフェリンに結合することを意味する。この組成物は、
好ましくは、トランスフェリンを結合し得ないTbpを含まない。
【0044】 Tbpの精製のための、組換えヒトトランスフェリンは、以下の工程によって
得られ得る: A.ヒトトランスフェリンのクローン、またはそのフラグメントもしくは誘導
体を得る工程; B.該クローン、またはそのフラグメントもしくは誘導体を、発現ベクターに
挿入する工程; C.該ベクターを適切な宿主生物で発現させる工程;および D.発現した遺伝子産物を該宿主生物から単離する工程。
【0045】 クローンは、PCRに基づく方法によって単離され得、そして発現ベクターは
、pMTLおよびpETからなる群より選択され得る。宿主生物は、代表的には細菌、
適切には大腸菌であり、そして本発明の特定の実施態様では、Novablue DE3;HM
S 174 DE3;BL21 DE3;JM 109;RV 308;およびXL1 Blueからなる群より選択さ
れる宿主を使用する。
【0046】 本発明は、本明細書において、特定の実施態様で記載され、添付の図面によっ
て説明される。
【0047】 より詳細には、図1については、rTbpの10%SDS-PAGEゲルを、Gelcode bl
ueで染色した。Mは、Pharmaciaの低範囲分子量マーカーであり、Hは、ゲル上
へのローディング前に100℃にて5分間煮沸したrTbpであり、UHは、ゲル
へのローディング前に加熱していないrTbpである。図2については、rTb
pを10%SDS-PAGEゲル上で流し、そしてニトロセルロース膜上にウエスタンブロ
ットした。Mは、Bioradプレ染色分子量マーカーである。天然のタンパク質に血
清でプローブした場合にrTbpAおよびrTbpBのバッチについて、変性産
物の一致するパターンが見られる。rTbpAについては、ヒトトランスフェリ
ンHRPが膜をプローブするために使用される場合に、同じパターンのバンドも見
られる。図3では、髄膜炎菌K454株による腹腔内チャレンジからの日数に対
して、20匹のマウスの群当りの生存数を示す。上のパネルのチャレンジ用量は、
5×10であり、そして下のパネルは5×10であった。図4では、HTf-FI
TCでの大腸菌JM109の表面標識が、FITCに対して示すカウントとして示され
る。
【0048】 実施例1 tbp遺伝子クローニングおよび発現 髄膜炎菌K454株(B15:P1.7,16)のtbpを増幅するためのプライマーを
、Genbankデータベースにおける他の配列決定された髄膜炎菌tbp遺伝子から
の情報を用いて設計した(そしてその後、各tbp遺伝子のNおよびC末端の配
列を決定した)。5’プライマーは、ATG開始コドンにNdeI(CATATG)部位を
作り、そして3’プライマーは、停止コドンの後にBamHI(tbpA)またはEco
RI(tbpB)部位を含んでいた。
【0049】 5' tbpA TTAGGGAAACCATATGCAACAGCAAC 3' tbpA GACGGATCCGCGTTTGGACGTTTAAAACTTC 5' tbpB GAATTGGATTTCATATGAACAATCC 3' tbpB GACGAATTCCGGCAGCCGTGCTTATCGC 制限部位に下線を付した。
【0050】 天然のTbpBリーダーペプチドコード配列を大腸菌RlpBリポタンパク質
の配列に置換することによって、tbpBをさらに改変した。NdeI-BamHI(tb
pA)またはNdeI-EcoRI(rlpB::tbpB)フラグメントにおいて、遺伝
子を、まずpET22b(Novagen)にクローニングし、そして各クローンの両方の鎖
を配列決定して、遺伝子の完全性を確認した。これらの同じフラグメントを、次
いで種々のpMTLベクターにサブクローニングし、その中からpMTL2010(発現を駆
動するlacUV5プロモーターおよびテトラサイクリン耐性遺伝子を組み込んでいる
)が最適発現することを見出した。プラスミド構築物を用いて、種々のDE3溶原
菌(大腸菌Novablue DE3、HMS 174 DE3、およびBL21 DE3)を形質転換し、pET22
bにより発現させた。pMTL2010クローンを用いて、大腸菌JM 109およびRV308株を
発現用に形質転換した。
【0051】 発明者らは、lacUV5プロモーターよりも強力なmdhプロモーターの制御下で、p
MTL1050および2015を除くすべてのベクターからTbpAを発現することに成功
した。これは、強力な遺伝子発現が毒性を引き起こすことを示唆する。しかし、
mdhプロモーター駆動発現を用いると、pET発現系における転写速度がより大
きいことが予測されるが、この問題を解決する研究は行われていない。tbpA
は、pETベクターにクローニングされた場合に、Novablue DE3よりもBL21 DE3に
おいてより良好に発現した。
【0052】 天然のナイセリアTbpAリーダー配列をCPG2およびPelBリーダーに置換する
ことは、活性なタンパク質(hTf結合について)をさらに生じるが、天然のナイ
セリアリーダーを上回る改善はなかった。
【0053】 髄膜炎菌K454株tbpAについての配列データを以下に示す。
【0054】 大腸菌における組換え髄膜炎菌Tbpの産生 1.組換え大腸菌株の増殖 組換え大腸菌株(tbpAまたはtbpB遺伝子のいずれかが挿入されたCAMR
pMTLベクターを有するJM 109)を、8リットルのファーメンター中で増殖させ
た。適切な抗生物質(1.25mg/lのテトラサイクリンまたは100mg/lのアンピシリ
ンのいずれか)を含むSoytoneベースの産生培地を使用した(表1を参照のこと
)。ファーメンターを、37℃の温度にて、1分当り0.5容器容量の空気流量で6.8
〜7のpHに維持した。溶存酸素圧を、撹拌によって>40%に維持した。約10の
A600nmに達するまで培養物を増殖させ、その時点で1.0mMの最終濃度までIPTGを
添加して、Tbp発現を誘導した。次いで、培養物をさらに6〜8時間増殖させ
た。細胞を遠心分離によって採取し、そして湿重量を測定した。
【0055】
【表1】
【0056】 2.全細胞懸濁液の調製 ファーメンターから採取した組換え大腸菌細胞を、0.5M NaCl含有100mM Tris-
HCl緩衝液、pH8.0に再懸濁した。細胞を10%(w/v)で再懸濁し、そして手持ち型
のガラスのホモジナイザーを用いて、均等な懸濁液を得た。代表的な実験では、
40gの細胞を用い、そして400mlの緩衝液に再懸濁した。
【0057】 2つの方法を用いて、上記の細胞懸濁液からのアフィニティー精製のための可
溶性組換えトランスフェリン結合タンパク質(rTbp)を得た。
【0058】 3.Tbpの抽出 3.1 手順A:全細胞からの直接抽出 0.5M NaClおよび4%(v/v)ElugentTM界面活性剤(Calbiochem)を含む100mM T
ris-HCL緩衝液、pH8.0の等容量を、全細胞に添加し、そして全体的に混合した。
【0059】 懸濁液を、穏やかに撹拌しながら4℃にて16時間インキュベートし、次いで39
000gで40分間遠心分離して、細菌残渣を除去した。可溶性rTbpを含む上清を
穏やかにデカントし、アフィニティークロマトグラフィー用の調製物とした。
【0060】 3.2 手順B:膜調製物からの抽出 粗膜を、ビーズビーター(Biospec Products, OK, US)を用いて細胞を破砕す
ることによって調製した。細胞懸濁液を、0.25〜0.5mm直径のガラスビーズで半
分満たした容器に移した。容器をシールし、そしてビーズビーティング装置に置
いた。懸濁液を15秒間ビートして、細胞を破砕した。ビーズが沈殿した後、懸濁
液をデカントし、そして8000gで30分間遠心分離した。上清を捨て、そして粗膜
を含むペレットを、0.5M NaCl含有100mM Tris-HCl緩衝液、pH8.0の元の容量に再
懸濁した。均等な懸濁液が得られた後、0.5M NaClおよび4%(v/v)ElugentTM
面活性剤を含むTris-HCl緩衝液、pH8.0の等容量を加えた。懸濁液を穏やかに撹
拌しながら4℃にて16時間インキュベートした。次いで、懸濁液を39000gで40分
間遠心分離し、そして可溶性rTbpを含む上清をデカントし、アフィニティー
クロマトグラフィー用の調製物とした。
【0061】 4.トランスフェリン−Sepharoseアフィニティーマトリクスの調製 トランスフェリン−Sepharoseアフィニティーマトリクスを、臭化シアン(CNB
r)活性化したSepharose 4B(Pharmacia Biotech)およびヒトトランスフェリン
(Sigma)を用いて調製した。ヒト血液から精製したトランスフェリンは、最終
的には、大腸菌で産生される組換えトランスフェリンに置換される。15gのCNBR
活性化Sepharoseを、200mlの1mM HClに懸濁し、そして焼結ガラスフィルター上
で、さらに2Lの同じ溶液で15分間洗浄した。0.36gのヒトトランスフェリンを
、50mlのカップリング緩衝液(0.5M NaCl含有0.1M NaHCO3、pH8.3)に溶解し、
そして洗浄したSepharose 4Bと混合した。混合物を、穏やかに混合しながら4℃
にて一晩インキュベートした。次いで、過剰のカップリングしていないトランス
フェリンを、250mlのカップリング緩衝液で洗い流し、そして残っている活性群
を、0.1M Tris-HCl緩衝液、pH8.0と2時間インキュベートすることによってブロ
ックした。次いで、トランスフェリン−Sepharoseを、各洗浄について250mlの緩
衝液を用いて3サイクルの低および高pH緩衝液で洗浄した。低pH緩衝液は0.
1M酢酸、pH4.0であり、そして高pH緩衝液は、0.1M Tris-HCl、pH8であった。
両方とも0.5M NaClを含んでいた。トランスフェリン−Sepharoseを、使用するま
でTris-HCl中4℃にて保存した。
【0062】 5.アフィニティークロマトグラフィー rTbpAまたはrTbpBを含む上清を、Sepharose 4Bに結合したヒトトラ
ンスフェリンの10mlカラム上に1ml/分の流速でロードした。rTbpBについ
ては、カラムに200mlの鉄飽和緩衝液(40mM Tris、2mM NaHCO3、25mMクエン酸N
a、および1mM FeSO4.7H2O)を通過させることによって、カラムを鉄で飽和させ
た。rTbpAについては、この工程は必要なかった。次いで、カラムを、20カ
ラム容量の0.5M NaCl含有100mM Tris-HCl緩衝液、pH8.0で洗浄して、結合してい
ない物質を除去した。rTbpを、0.5M NaClおよび0.5〜2%(v/v)ElugentTM
面活性剤を含む50mMグリシン緩衝液、pH2.0を用いてカラムから溶出した。rT
bpを含む画分は、280nmでの吸光度をモニターすることによっておよその位置
を突き止めた。ElugentTMも280nmで吸収するので、選択された画分中のrTbp
の存在は、ヒトトランスフェリン−HRP(hTf-HRP)リガンドブロットおよびS
DS-PAGE分析によって確認した。rTbpを含む画分をプールし、そしてHiPrep
Desaltingカラム(Sephadex G-25, Pharmacia)にアプライして、グリシンおよ
び遊離のElugentTMを部分的に除去した。次いで、タンパク質濃度を、ウシ血清
アルブミンを標準として用いるBCAキット(Pierce)を用いて測定した。
【0063】 6.トランスフェリン−HRPリガンドブロット トランスフェリン−HRPリガンドブロットを、溶出した画分中のrTbpの
存在を正確に突き止めるために行い、そして活性タンパク質が回収されているこ
とを確認した。
【0064】 一連の8つの2倍希釈物を、各選択された画分の50μl試料を用いて調製し、
そして各5μlを、ニトロセルロース膜上にスポットした。膜を、0.05% Tween
20を含むPBS(PBST)および1%(w/v)乾燥スキムミルク粉末で1時間ブロックし
た。PBSTで3×10分間洗浄後、膜を、PBSTで1μg/mlに希釈したhTf-HRP結合体
(Jackson Immunoresearch Laboratories)中で2時間インキュベートした。上
記のようにさらに洗浄した後、膜を、4-クロロナフトール基質で発色させた。
【0065】 7.結果 7.1 Tbpの収量 界面活性剤の範囲を検討し、そしてrTbpを可溶化しそして安定化する能力
についてElugentと比較した。検討した9つのうち、オクチルグルコピラノシド
およびドデシルマルトシドは、使用に最も適切な代替物であった。
【0066】 CAMR pMTL発現ベクターを含む大腸菌JM 109クローンからのrTbpの収量は
、以下のとおりであった。
【0067】
【表2】
【0068】 この細胞ペレットは、細胞溶解のため非常に水分が多く、したがって湿重
量値は大きめの値となっている。 ND−この値は、実際の湿重量がわからないので算出できなかった。
【0069】
【表3】
【0070】 tbpAおよびtbpBをそれぞれ発現する大腸菌JM 109クローンの試料を、
それぞれ受託番号00012404号および00012405号として2000年1
月24日にECACCに寄託した。
【0071】 収量は、8リットルファーメンターにおいて2×soytone培地中で増殖したペ
ーストから得た細胞の40g試料から評価した。Tbpを、手順Aを用いて4℃に
て抽出し、そしてトランスフェリン−Sepharoseカラムで精製した。タンパク質
濃度を、BCAアッセイを用いて評価した。ベクターpMTL2000およびpMTL2003は、
アンピシリン耐性マーカーを有し、そしてベクターpMTL2010はテトラサイクリン
耐性マーカーを有する。pMTL2010での各Tbpについての最下列の値は、培地中
に抗生物質が存在しないものについてである。
【0072】 7.2 rTbpの特徴づけ 7.2.1 精製rTbpのSDS-PAGE分析 精製rTbpを、種々の変性条件下でSDS-PAGE(10%)によって分析した(図
1)。全長rTbpAは、約100kDaの分子量を有し、そしてクーマシー染色した
ゲルのデンシトメトリーで測定した場合、総タンパク質の>90%を構成していた
。SDS-PAGEの前に加熱しなかった場合、わずかに低い分子量の2つの主要なバン
ドが出現し、これはrTbpAの膜挿入された形態およびプロセシングされてい
ない形態を表し得る。全長rTbpBは、約85kDaの分子量を有し、そしてデン
シトメトリーで測定した場合、総タンパク質の約80%を構成していた。加熱およ
び非加熱タンパク質のSDS-PAGEプロファイルに差はなかった。
【0073】 7.2.2 rTbpのウエスタンブロット SDS-PAGE後に、精製rTbpを、電気泳動によりニトロセルロース膜にトラン
スファーし、そして天然のTbpまたはhTf-HRP結合体に対して惹起した抗体で
プローブした(図2)。髄膜炎菌から精製した天然タンパク質と同様に、rTb
pBは、SDS-PAGEおよびウエスタンブロット後にhTf-HRPに結合するが、rTb
pAは結合しなかった。低分子量バンドの一致したパターンが、rTbpAおよ
びrTbpBの両方について見られる。これらは、誘導直後および株が低温で増
殖する場合に出現し、そして、おそらく全長rTbpのインビボタンパク質溶解
変性の結果である。これらは、特徴付けられそして定量され得る場合、ワクチン
調製物から除去される必要はなくてもよく、そして実際、組換えタンパク質によ
って提供される防御に寄与し得る。
【0074】 7.3 マウスにおける髄膜炎菌チャレンジに対する組換えTbpによって提供さ
れる防御 Harlan-NIHマウスに、フロイントアジュバント中の10μgのrTbpA、rT
bpB、またはrTbpA+rTbpBを、0日目、21日目、および28日目に免
疫した。次いで、マウスに、35日目に10mgの鉄飽和ヒトトランスフェリンを含む
髄膜炎菌K454株の腹腔内チャレンジをした。ヒトトランスフェリンのさらな
る投与を、24時間後に腹腔内注射によって行った。次いで、生存しているマウス
の数を、4日間記録した。
【0075】
【化1】
【0076】
【化2】
【0077】
【化3】
【0078】 分子量102091.85ダルトン 915 アミノ酸 124 強塩基性(+)アミノ酸(K、R) 93 強酸性(−)アミノ酸(D、E) 274 疎水性アミノ酸(A、I、L、F、W、V) 282 極性アミノ酸(N、C、Q、S、T、Y)。
【0079】 9.472 等電点 33.723 pH7.0での電荷。
【0080】 翻訳された塩基の総数は2748である %A=26.35 [724] %G=26.67 [733] %T=20.23 [556] %C=26.75 [735] %不明=0.00 [0] %A+T=46.58 [1280] %C+G=53.42 [1468]。
【0081】
【化4】
【0082】
【化5】
【0083】
【化6】
【0084】 分子量77386.47ダルトン 712 アミノ酸 84 強塩基性(+)アミノ酸(K、R) 90 強酸性(−)アミノ酸(D、E) 184 疎水性アミノ酸(A、I、L、F、W、V) 241 極性アミノ酸(N、C、Q、S、T、Y) 6.000 等電点 −4.964 pH7.0での電荷。
【0085】 翻訳された塩基の総数は2139である %A=32.54 [696] %G=24.26 [519] %T=20.20 [432] %C=23.00 [492] %不明=0.00 [0] %A+T=52.73 [1128] %C+G=47.27 [1011]。
【0086】 実施例2 大腸菌における組換えヒトトランスフェリン発現 rTbpの精製のためにヒト血液由来トランスフェリンを用いる代わりに、発
明者らは、大腸菌でヒトトランスフェリンの組換え形態を発現させた。発明者ら
は、全長タンパク質に加えて、トランスフェリンタンパク質の個々のローブを発
現させた。
【0087】 ヒトトランスフェリンを、現存する遺伝子クローン(cDNA配列、Funmei Yang
ら, (1984) PNAS 81: 2752-2756)のPCR増幅によってクローニングした。使用前
に、hTf遺伝子に存在する内部NdeI部位を、以下のように変異誘発PCRによって除
去した。
【0088】 1.以下のオリゴマーを用いるトランスフェリンのPCR増幅により、アミノ酸
配列を変化させることなく、アミノ酸25〜26位で第1のNdeI部位を除去した
。NruI部位が5’プライマーに含まれ、これは、NdeI部位のすぐ上流にNruI部位
を含むhTfの既に遺伝子操作したバージョン(これもアミノ酸配列を変化させる
ことなく遺伝子操作されている)に産物をクローニングすることを可能にする。
【0089】 5'(上流)NdeI部位を除去するためのプライマー 5' TTT CGC GAC CAC ATG AAA AGC GTC ATT CCA TCC 3'(5'プライマー) 5' GTT CTA GAG TGG CAG CCC TAC CTC TGA G 3'(3'プライマー)。
【0090】 2.第2のNdeI部位の除去は2工程のプロセスであった:まず、適切に配置され
たPvuI部位を含むhTfのバージョンを作成した(アミノ酸642〜645位)。以下の
オリゴマーを用いて、(上で詳述したように作成した)上流にNdeI部位を有さな
いhTfのPCR増幅によってPvuI部位を導入した。
【0091】 hTfにPvuI部位を導入するためのプライマー 5' CAT ATG GTC CCT GAT AAA ACT GTG AG 3'(5'プライマー) 5' cga tcg tga agt ttg gcc aaa cat act g 3'(3'プライマー)。
【0092】 次いで、hTfの3'末端を、以下のオリゴマーを用いて増幅した。
【0093】 3'(下流)NdeI部位を除去するためのプライマー 5' CGA TCG AAA CAC GTA TGA AAA ATA CTT AG 3'(5'プライマー) 5' GTT CTA GAG TGG CAG CCC TAC CTC TGA G 3'(3'プライマー)。
【0094】 3.PvuI部位を、2つの産物を一緒に結合するために使用し、開始ATGコドンの
レベルで単一のNdeI部位を有する全長組換えhTf遺伝子を形成した。
【0095】 N末端クローンを、以下のオリゴマーを用いるPCRによって調製し、天然の
リーダー配列を含まないN末端クローンを作成し、これは成熟トランスフェリン
配列のアミノ酸1〜337位を含んでいた。
【0096】 N末端クローンプライマー 5' CAT ATG GTC CCT GAT AAA ACT GTG AG 3'(5'プライマー) 5' TCT AGA TAA ATC TGT TGG GGC TTC TGG GCA TG 3'(3'プライマー)。
【0097】 C末端ローブを、以下のオリゴマーを用いて増幅した。これによってまた、pE
TおよびpMTLベクターのNdeI部位へのクローニングが可能となり、そして成熟ト
ランスフェリン配列のアミノ酸338〜679位を含んでいた。
【0098】 C末端クローンプライマー 5' CAT ATG GAA TGC AAG CCT GTG AAG TGG 3'(5'プライマー) 5' GTT CTA GAG TGG CAG CCC TAC CTC TGA G 3'(3'プライマー)。
【0099】 全長およびhTfローブを、最初に、NdeI-XbaIフラグメントとして、pET22bおよ
びpET26bにクローニングした。
【0100】 発現研究 発現研究を、hTf pET22bおよびpET26bクローンを有する大腸菌BL21 DE3をOD650 0.7〜1.0まで増殖させることによって行った。発現を1mM IPTGで誘導し
、そしてhTf産生を、ヤギ抗ヒトトランスフェリンポリクローナル抗体(Sigma)
を用いて、ドットブロットおよびウエスタンブロッティングによって2時間の過
程にわたりモニターした。全長およびC末端組換え体のサイズは、非グリコシル
化ヒトトランスフェリンおよびその個々のローブについて予測されたサイズに匹
敵した。顕微鏡検査では、hTfの発現により封入体が産生されることが明らかと
なった。この沈殿した物質は、機能的物質を生成するために可溶化およびリフォ
ールディングを必要とする。
【0101】 実施例3 組換えトランスフェリンリフォールディングおよびアフィニティーカラムの調製 可溶化およびリフォールディングのプロトコルは、Hoefkins P.ら (1996) Int
. J. Biochem. Cell. Biol. 28, 975-982に記載されている。簡単にいえば、プ
ロトコルは、次のとおりである。 1.標準的な細胞溶解および遠心分離によって封入体物質を単離する。 2.8M尿素、1mM DTT、40mM Tris/HCl、10%グリセロール(v/v) pH7.6に、ペ
レットにしたタンパク質を溶解する。 3.再生緩衝液(0.1mM Na-EDTA、0.1mM Tris/HCl、1.0mM還元型グルタチオン(
GSH)、pH8.2)で、溶解したタンパク質を20μg/mlの濃度まで希釈する。 4.6℃にて15分間インキュベートする。 5.酸化型グルタチオン(GSSG)を0.5mMの最終濃度まで加える。 6.6℃にてさらに22時間インキュベートする。 7.濃縮し、そして10mM NaHCO3に対して透析する。 8.鉄で飽和し、そして純度を評価する(必要であれば、サイズ排除クロマトグ
ラフィーまたは他のクロマトグラフィー技法を用いてクリーンアップする)。 9.Sepharose 4B(Amersham Pharmacia)と結合させて、アフィニティーマトリ
クスを生成する。
【0102】 得られたトランスフェリンアフィニティーカラムは、実施例1からの組換えT
bpを精製するために使用される。
【0103】 実施例4 組換えTbpの防御効果 20匹の群のマウスに、rTbpA、rTbpB、rTbpAとrTbpBとの
両方、またはワクチンを含まないコントロールを接種した。その生存を、5×10 および5×10の髄膜炎菌K454株によるチャレンジ後にモニターし、そし
て結果を図3に示した。
【0104】 rTbpAおよびrTbpBは、チャレンジに対する防御を与え、天然のTb
pの抗原性が組換えタンパク質に保持されていることを確認した。より詳細には
、rTbpAおよびrTbpBは両方とも、髄膜炎菌チャレンジに対する強力な
防御を与え、より高用量のチャレンジではTbpAによってより大きな防御が与
えられた。TbpAによる防御は、これまでに報告されていなかった。TbpA
+TbpBの組み合わせも防御性であり、ある範囲のチャレンジ株に対して最も
効果的なワクチンを提供し得る。
【0105】 実施例5 組換えTbpの表面発現 組換えTbpを発現する大腸菌を、蛍光標識したヒトトランスフェリンでプロ
ーブし、結果を図4に示す。
【0106】 親大腸菌株およびTbp遺伝子を有する非誘導株は、ほとんど蛍光を示さない
ことがわかる。誘導された大腸菌ピークは、X軸において右にシフトし、これは
、標識したヒトトランスフェリンの細菌への結合によって生じる蛍光が増加した
ことを示し、組換えTbpが細菌の表面に位置することを示す。
【0107】 実施例6 rTbpAおよびrTbpBに対して惹起した抗血清の交差反応性 全細胞ELISA研究を、ノルウェーで集めたある範囲の患者の分離株を用い
て行い、rTbpAおよびrTbpBに対して惹起した抗血清と、これらの分離
株によって発現されたTbpとの交差反応性を評価し、結果を表4に示した。
【0108】
【表4】
【0109】 種々の異なる血清群、血清型、および血清サブタイプの分離株に対する力価が
、rTbpBに対して惹起した抗血清よりもrTbpAに対して惹起した抗血清
のほうが一貫して高かったことがわかる。
【0110】 低分子量TbpBを発現する3つの分離株およびrTbpB抗血清は、これら
の細胞との反応を示した。これらのマウスからの免疫前血清は、髄膜炎菌分離株
との反応を示さなかった。
【0111】 したがって、本発明は、鉄取り込みタンパク質の組換え発現、ならびにそれに
基づく組成物、ワクチン、および使用を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 種々の変性条件下でのSDS-PAGE(10%)による精製rTbpの分析を示す。
【図2】 ニトロセルロース膜に電気泳動でトランスファーしそして天然のTbpおよび
hTf-HRP結合体に対して惹起した抗体でプローブした、精製rTbpを示す。
【図3】 rTbpAおよびrTbpBによって与えられた髄膜炎菌K454株での腹腔
内チャレンジに対する防御を示す。
【図4】 発現したTbpの表面位置を示すフローサイトメトリー分析を示す。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ゴリンジ,アンドリュー リチャード イギリス国 エスピー4 0ジェイジー ウィルトシャー,ソールズベリー,ポート ン ダウン(番地なし),マイクロバイオ ロジカル リサーチ オーソリティ (72)発明者 ハドソン,マイケル ジョン イギリス国 エスピー4 0ジェイジー ウィルトシャー,ソールズベリー,ポート ン ダウン(番地なし),シーエイエムア ール,マイクロバイオロジカル リサーチ オーソリティ (72)発明者 マセソン,マリー アン イギリス国 エスピー4 0ジェイジー ウィルトシャー,ソールズベリー,ポート ン ダウン(番地なし),シーエイエムア ール,マイクロバイオロジカル リサーチ オーソリティ (72)発明者 ロビンソン,アンドリュー イギリス国 エスピー4 0ジェイジー ウィルトシャー,ソールズベリー,ポート ン ダウン(番地なし),シーエイエムア ール,マイクロバイオロジカル リサーチ オーソリティ (72)発明者 ウエスト,デイヴィッド マッキー イギリス国 エスピー4 0ジェイジー ウィルトシャー,ソールズベリー,ポート ン ダウン(番地なし),シーエイエムア ール,マイクロバイオロジカル リサーチ オーソリティ Fターム(参考) 4B024 AA01 BA63 CA04 DA06 EA04 FA02 GA11 HA08 4B064 AG20 CA02 CA19 CB30 CC24 CE12 DA01 4B065 AA01X AA01Y AA26X AB01 BA01 BA02 CA24 CA44 CA45 4C085 AA03 BA16 BB11 CC01 CC07 DD23 DD33 DD40 DD42 DD62

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナイセリアTbpAを発現する非ナイセリア細胞であって、
    該TbpAが、緩和条件下で該細胞から抽出され得、そして天然のTbpAの抗
    原性を実質的に保持する、非ナイセリア細胞。
  2. 【請求項2】 前記TbpAが、前記細胞の外表面膜に位置する、請求項1
    に記載の非ナイセリア細胞。
  3. 【請求項3】 髄膜炎菌トランスフェリン結合タンパク質A(TbpA)を
    発現する、請求項1または2に記載の非ナイセリア細胞であって、該TbpAが
    緩和条件下で該細胞から抽出され得、そして該抽出されたTbpAが天然のTb
    pAの抗原性を実質的に保持する、非ナイセリア細胞。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の細菌細胞。
  5. 【請求項5】 TbpBも発現する、請求項1から4のいずれかに記載の細
    菌細胞。
  6. 【請求項6】 非ナイセリア細胞宿主において組換えTbpA遺伝子を発現
    することによってTbpAを産生する方法であって、該TbpAが発現されそし
    て該宿主の表面膜にトランスロケートされ、そして該TbpAが緩和条件下で該
    細胞から抽出され得、そして天然のTbpAの抗原性を実質的に保持する、方法
  7. 【請求項7】 髄膜炎菌TbpAを産生するための、請求項6に記載の方法
  8. 【請求項8】 前記TbpAを緩和条件下で抽出する工程;および必要に応
    じて該Tbpタンパク質を精製する工程を含む、請求項6または7に記載の方法
  9. 【請求項9】 非イオン性界面活性剤溶液中で、膜結合したTbpAを可溶
    化することによって前記TbpAを抽出する工程を含む、請求項8に記載の方法
  10. 【請求項10】 前記非イオン性界面活性剤が、アルキルグルコシド、n−
    オクチル−β−D−グルコピラノシド、TRITON(登録商標)X100、E
    LUGENT(登録商標)、ドデシルマルトシド、およびn−オクチル−β−D
    −マルトシドからなる群より選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 低エネルギーホモジナイズ工程を含む、請求項10に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 細胞および細胞膜をビーズビーティング装置で破壊する工
    程を含む、請求項8から11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記TbpAタンパク質が、アフィニティークロマトグラ
    フィーによって精製される、請求項8から12のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記アフィニティークロマトグラフィーが、トランスフェ
    リン結合アフィニティーマトリクスを用いることを含む、請求項13に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 前記トランスフェリンがヒトトランスフェリンである、請
    求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項1から5のいずれかに記載の細胞を培養する工程を
    含む、請求項8から15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 請求項8から16のいずれかの方法に従ってTbpAを得
    る工程、および該タンパク質を薬学的に受容可能なキャリアと合わせる工程を含
    む、ワクチンの調製方法。
  18. 【請求項18】 TbpAの製造における、請求項1から5のいずれかに記
    載の細胞の使用。
  19. 【請求項19】 ナイセリア性疾患および/または髄膜炎菌性疾患および/
    または淋菌性疾患に対する防御のためのワクチンの製造における、請求項1から
    5のいずれかに記載の細胞の使用。
  20. 【請求項20】 外膜小胞調製物(OMV)を含む組成物であって、該OM
    VがTbpAを含み、そして請求項1から5のいずれかに記載の細胞から調製さ
    れる、組成物。
  21. 【請求項21】 請求項1から5のいずれかに記載の細胞からOMVを得る
    工程を含む、ワクチン接種用組成物の製造方法。
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