JP2003526671A - 幽門洞−十二指腸運動性に対するグルカゴン様ペプチド‐1(7−36)の作用 - Google Patents

幽門洞−十二指腸運動性に対するグルカゴン様ペプチド‐1(7−36)の作用

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JP2003526671A JP2001566676A JP2001566676A JP2003526671A JP 2003526671 A JP2003526671 A JP 2003526671A JP 2001566676 A JP2001566676 A JP 2001566676A JP 2001566676 A JP2001566676 A JP 2001566676A JP 2003526671 A JP2003526671 A JP 2003526671A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 他の薬剤組成物において伴う副作用を生じさせることなく、健康な人および種々の病気に冒された患者における幽門洞−十二指腸運動性を抑制するための効果的な方法を提供する。 【解決手段】 GLP−1は、幽門洞−十二指腸運動性を遅延させ、下痢、術後鬱症候群および過敏性胃腸症候群などの胃腸疾患の治療、予防に使用することができ、内視鏡検査の前投薬にも使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 1.発明の技術分野 本発明は、幽門洞−十二指腸運動性をGLP−1で抑制すること、並びに内視
鏡検査における不快を軽減する方法および胃腸疾患の兆候を軽減する方法に関す
る。
【0002】 2.関連技術についての記述 グルカゴンは胃十二指腸運動性を可変的に減少させることを目的として広く使
用されている。グルカゴンの作用は、投与量依存的であり、最小有効投与量は0
.5mgであると思われる。しかし、グルカゴンは結腸内視術的評価を容易にさ
せるものではなく(Norfleet,Gastrointest.Endosc.,24,164−5,19
78)、2mgもの高い投与量でも、グルカゴンは腔の収縮を軽減させることが
できない(Gregersonら,Scand.J.Gastroenterol.23,42−47(1988
))。更に、グルカゴンは、糖尿病のヒトにとって禁忌であり(Paul&Freyschm
idt,ROFO,Rortscher.Geb.Rontgenstr.Nuklearmed.,125,31−7(19
96))、高価であり、その効能にも疑問がある。
【0003】 グルカゴンの使用に関連する副作用として、吐き気および嘔吐を挙げることが
できる。その副作用は投与量に依存し、1mgの投与量でも見られる(Larsenら
,Scand.J.Gastroenterol.21,634−640,1986;上記Gregersonら
,Diamant Handbook Experimental Pharm., Lefvre ed.,Vol.66/
2,611−643,1983)。運動性を十分に減少させるのに必要な投与量
は1mgを超えるものであるから、グルカゴン使用からもたらされる副作用は一
般的なものとなっている。このような副作用は、患者を著しく不快にさせるもの
であり、結腸内視術を中止させたり、失敗に終わらせたりする。
【0004】 ヒヨスチアミン・スルフェートは鎮痙活性を有し、過敏性腸症候群の治療に使
用されているが、これも悪い副作用を有する(Lahotiら,Gastrointest.46,
139−142(1997))。ソマトスタチンの類似体であるオトレオシドは
、急速解毒および術後鬱症候群における臨床的に重症の下痢を治療するのに使用
されており、かつ、有効であることが証明されているが、容認し難い徐脈の発生
を伴うことがあり、その長期使用はその副作用のため制限される。
【0005】 プログルカゴン誘導グルカゴン様ペプチド‐1(7−36)アミド(GLP−
1)は、胃腸ホルモンであり、胃のL−細胞から食後に放出される(Gokeら,Eu
r.J.Clin.Invest.21,135−44(1991);Schirraら,J.Clin.Invest
.97,92−103(1996))。ヒトにおける従前の研究によれば、合成
GLP−1は、胃内で液状および固形状食物を空にすることを実質的に遅延させ
る作用を有することが認められている(Schirraら,J.Endocrino, 156,1
77−86(1998);Wettergrenら、Dig.Dis.Sci.38,665−673(
1993);Schirraら,Proc.Assoc.Am.Physicians.109,84−97(1
997))。幽門洞−十二指腸部位の運動性により規制される経幽門拍動流は胃
を空腹かするための主要なメカニズムである(Malbert&Mathis,Gastroenterol
, 107,37−46(1994);Anvariら,J.Physiol.(London)488
,193−202(1995))。洞の収縮、特に幽門洞−十二指腸強調部の収
縮は、液体の胃による空腹化速度(Schirraら,J.Clin.Invest, 97,92−
103(1996);Camilleriら,Am.J.Physiol.249、G580−585(
1985);Houghtonら、Gastroenterol.94,1276−84(1988)
)および固形分の胃による空腹化速度(Fraserら,J.Am.J.Physiol.264、G
195−201(1993))に関連することが知られている。幽門により生じ
る緊張性局部位相圧力の増大は重要な制動機構を提供するものであり、胃からの
流出を減少させる(Anvariら,J.Physiol.(London)488,193−202
(1995);Heddleら、Dig.Dis.Sci.38,856−69(1993);Hedd
leら、Gut.29,1349−57(1988);Tougasら、Gut.33,466
−471(1992))。
【0006】 (発明の概要) 従って、本発明の目的は、副作用が少ない効果的治療用組成物を用いて幽門洞
−十二指腸運動性を抑制するための方法を提供することである。GLP−1は低
血糖症を生じさせないことが知られており、本出願で説明する実験でも低血糖症
を生じさせなかったし、何らの副作用をも生じさせなかった。従って、GLP−
1分子および薬学的に適当な賦形剤を含む投薬単位も開示されている。
【0007】 これに関連して、本発明は更に、内視鏡検査において、前投薬する方法をも包含
するものであり、その方法は内視鏡検査の前、又はその間にGLP−1分子を投
与することからなる。
【0008】 本発明の他の実施態様として、胃腸疾患、例えば特に限定されるものではないが
、過敏性胃腸症候群、非感染性急性および慢性下痢、術後鬱症候群などを治療又
は防止するための方法が提供され、その方法は患者に対し、治療有効量のGLP
−1分子を投与することからなる。
【0009】 本発明は、麻薬中毒性引きこもりに関連する症候を治療又は防止する方法を提
供するものであり、その方法は上述のように、GLP−1分子を投与することか
らなる。
【0010】 本発明の他の実施態様として、必要に応じて、患者の幽門運動性を抑制するた
めの方法が提供され、その方法は患者に対し、治療有効量のGLP−1分子に対
する拮抗薬を投与することからなる。
【0011】 (発明の具体的説明) ヒトにおける先の研究では、合成GLP−1が、胃内で液状および固形状食物を
空にすることを実質的に遅延させる作用を有することが認められている(Schirr
aら,J.Endocrino, 156,177−86(1998);Wettergrenら、Dig.D
is.Sci.38,665−673(1993);Schirraら,Proc.Assoc.Am.Physi
cians.109,84−97(1997))。向インシュリン性作用およびグル
カゴン静止作用に加えて、健康な被験者および真性糖尿病の患者にとって、胃空
腹化速度の減少は、GLP−1のグルコース低減作用に可なり関係しているもの
と思われる(Schirraら,J.Endocrino, 156,177−86(1998);
Schirraら,Proc.Assoc.Am.Physicians.109,84−97(1997))。
胃基部による緊張性圧力とは別に、幽門洞−十二指腸部位の運動性により規制さ
れる経幽門拍動流は胃空腹化の主なメカニズムである(Malbert&Mathis,Gastro
enterol, 107,37−46(1994);Anvariら,J.Physiol.(London)
488,193−202(1995))。洞の収縮、特に幽門洞−十二指腸強調
部の収縮は、液体の胃による空腹化速度(Schirraら,J.Clin.Invest, 97,
92−103(1996);Camilleriら,Am.J.Physiol.249、G580−5
85(1985);Houghtonら、Gastroenterol.94,1276−84(19
88))および固形分の胃による空腹化速度(Fraserら,J.Am.J.Physiol.26
4、G195−201(1993))に関連することが知られている。幽門によ
り生じる緊張性局部位相圧力の増大は重要な制動機構を提供するものであり、胃
からの流出を減少させる(Anvariら,J.Physiol.(London)488,193−2
02(1995);Heddleら、Dig.Dis.Sci.38,856−69(1993);
Heddleら、Gut.29,1349−57(1988);Tougasら、Gut.33,4
66−471(1992))。
【0012】 本出願は合成GLP−1のグレード化した投与の、ヒトにおける消化間、食事
後における幽門洞−十二指腸部位の運動性に対する作用を記載するものであり、
後者のものは脂質の十二指腸輸液により顕在化される。脂質の十二指腸輸液は、
胃の空腹化とは独立して、一定の十二指腸養分負荷を与えるために口からの食事
の消化の代わりに用いられる。この特別の食事は安定な食後運動性パターンを確
立するため、および血漿グルコースおよびインシュリンの偏りを抑制するために
選ばれるものである。最後に、GLP−1の作用は幽門運動性の従前の生理学的
刺激剤であるところの脂質の作用に比較し得るものである。
【0013】 本出願人は、GLP−1が種々の胃腸疾患の防止に対し、コスト的にも有効な
治療用組成物を提供することを見出したものである。更に、GLP−1を内視鏡
検査のための前投薬、および麻薬中毒性引きこもりの症候を治療するために使用
することもできる。他の薬物療法はGLP−1のように効果的でなく、しばしば
悪い副作用を伴う。このような副作用の例としては、吐き気、嘔吐などがあり、
これらに限定されない。これらの副作用はGLP−1治療患者には認められない
【0014】 胃運動性の評価: 幽門洞−十二指腸活動の抑制を当業者に周知の方法を用いた自動運動性記録に
より直接、評価した。収縮事象をコンピュータおよび有効なソフトウエアを用い
て分析し(Katschinskiら,Gastroenterol.(103,383−91(1992
))、少なくとも10mmHgの大きさおよび少なくとも2秒の持続時間を有す
るピークを真の収縮と看做した。十二指腸フェーズIIIは反口側に延びた十二指
腸において少なくとも2分間での周波数が10/分以上の規則的収縮の発生とし
て定義した。
【0015】 1実施例において、データを幽門洞および十二指腸について別々に10分セグ
メントで分析した。すなわち、2つの幽門洞側孔および3つの十二指腸側孔から
それぞれ得られた値を要約し(周波数、運動性指数)或いは平均化(大きさ)す
ることにより分析した。運動性指数は収縮下の領域として認識し、mmHg・s・
min−1で表した。幽門収縮は、最も基端側の十二指腸側孔で記録された圧力
波の開始が幽門側孔の1つで記録された圧力波の開始後5秒以内に発生した場合
、かつ、双方の圧力波がその間の全ての孔により記録された場合、幽門洞−十二
指腸により伝播された波として判定された。
【0016】 本明細書で、幽門洞−十二指腸運動性の“抑制”とは、運動性指数の減少とし
て定義される。運動性を測定するため、他の方法も当然、使用することができる
。運動性の有意な抑制は全面的抑制を含めて有用であることを理解されたい。幽
門トーン(緊張力)は基底値からの変化として計算することができ、この基底値
は、実験を開始する前の基底期間での平均幽門トーンとして判定される。
【0017】 GLP−1分子: 本明細書において、「GLP−1分子」には以下のものが含まれる。哺乳類GL
Pペプチドおよびグルカゴンは同一の遺伝子で符号化される。回腸において、表
現型はGLPペプチドホルモンの2つの主たる類、すなわち、GLP−1およびGLP-
2に処理される。GLP−1(1-37)は配列、His Asp Glu Phe Glu Arg H
is Ala Glu Gly Thr Phe Thr Ser Asp Val Ser Ser Tyr Leu Glu
Gly Gln Ala Ala Lys Glu Phe Ile Ala Trp Leu Val Lys Gly
Arg Gly (配列ID No.1)を有する。 GLP−1(1-37)は翻訳後処理によ
りアミド化されGLP−1(1-36)NHを生じ、これは配列、His Asp Glu P
he Glu Arg His Ala Glu Gly Thr Phe Thr Ser Asp Val Ser Ser
Tyr Leu Glu Gly Gln Ala Ala Lys Glu Phe Ile Ala Trp Leu
Val Lys Gly Arg(NH)(配列ID No.2)を有する。或いは、GLP−1(1
-37)は酵素的に処理されてGLP−1(7-37)を生じ、これは配列、His Ala
Glu Gly Thr Phe Thr Ser Asp Val Ser Ser Tyr Leu Glu Gly
Gln Ala Ala Lys Glu Phe Ile Ala Trp Leu Val Lys Gly Arg
Gly(配列ID No.3)を有する。GLP−1(7-37)もアミド化されGLP−1(
7-36)アミドを生じ、これはGLP−1分子の自然型であり、配列、His Ala
Glu Gly Thr Phe Thr Ser Asp Val Ser Ser Tyr Leu Glu Gly G
ln Ala Ala Lys Glu Phe Ile Ala Trp Leu Val Lys Gly Arg(NH
)(配列ID No.4)を有する。同様に、GLP−1(1-36)(NH)も処理す
ることによりGLP−1(7-36)(NH)とすることができる。
【0018】 腸管L細胞はGLP−1(7-37)(配列ID No.3)およびGLP−1(7-36)(
NH)(配列ID No.4)をそれぞれ1対5の割合で分泌する。これらのGLP−1
の切頭型は自然位での半減期は短く、すなわち、10分未満であり、アミノジペプ
チダーゼIVにより不活性化されGlu Gly Thr Phe Thr Ser Asp Val Ser
Ser Tyr Leu Glu Gly Gln Ala Ala Lys Glu Phe Ile Ala Trp
Leu Val Lys Gly Arg Gly(配列ID No.5)およびGlu Gly Thr Phe Th
r Ser Asp Val Ser Ser Tyr Leu Glu Gly Gln Ala Ala Lys Glu
Phe Ile Ala Trp Leu Val Lys Gly Arg(NH)(配列ID No.6)をそ
れぞれ生じさせる。これらペプチドGlu Gly Thr Phe Thr Ser Asp Val
Ser Ser Tyr Leu Glu Gly Gln Ala Ala Lys Glu Phe Ile Ala
Trp Leu Val Lys Gly Arg Gly(配列ID No.5)およびGlu Gly Thr Ph
e Thr Ser Asp Val Ser Ser Tyr Leu Glu Gly Gln Ala Ala Lys
Glu Phe Ile Ala Trp Leu Val Lys Gly Arg(NH)(配列ID No.6
)は肝臓グルコース生産に影響を及ぼすことが推測されているが、すい臓からの
インシュリンの生産又は放出を刺激することはない。
【0019】 本明細書において、「GLP−1分子」の用語は、GLP−1(1-37)、GL
P−1(1-36)NH、GLP−1(7-37)、GLP−1(7-36)NH、(GLP
−1(7-36)アミド)(これらを「GLP−1ペプチド」と総称する)。本発明
は組換えヒトGLP−1ペプチドおよび他の種から得られるGLP−1ペプチド
(組換え又は合成)の使用を含む。 「GLP−1分子」は、更にGLP−1ペプチドの生物学的に活性の変異体、
類似体および誘導体を表示するものである。この場合の「生物学的に活性」とは
、GLP−1(7-36)生物学的活性を有することを意味するが、この変異体の活
性が天然のGLP−1(7-36)アミドよりも小さい場合および大きい場合でもよ
いと理解されるべきである。GLP−1(7-36)アミドはGLP−1の天然の生
物学的活性型である[Goke等、Diabetic Medicine, 13: 854-860(1996)参照]。
本発明のGLP−1分子は、GLP−1の作動物質を発現するポリヌクレオチド
を含む。すなわち、GLP−1レセプター分子の活性体および、とりわけインシ
ュリン生産β-細胞に見られる二次メッセンジャー活性を発現するものを含む。
同じく、β-細胞におけるGLP−1レセプターの作動物質であるGLP−1擬
似体は、GLP−1レセプターを活性化させるべく特に設計された化合物を例え
ば含む。
【0020】 GLP−1分子の生物学的活性は、当業者に公知のように、in vitroにより、
更にin vivoで動物モデルおよびヒトを用いた試験により判定することができる
。GLP−1分子としては、ペプチド、ペプチド擬似体、あるいは他の分子であ
っても、それがGLP−1レセプター(例えばGLP−1(7-36)アミドレセプ
ターおよびその二次メッセンジャーカスケード)に結合する、あるいはこれを活
性化する任意の分子が含まれる。GLP−1レセプターは細胞表面たんぱく質で
あって、例えば、インシュリン生産すい臓β-細胞に見られるものである。GL
P−1(7-36)レセプターの特徴は公知である。薬品又はペプチドが、GLP−
1レセプターに対し結合ないし活性化するか否かの判定方法は当業者に公知のも
のであり、これは結合化学ライブラリーおよび高スループット・スクリーニング
法の助けを借りて行うことが好ましい。GLP−1分子には、向インシュリン活
性を有する種(species)が含まれ、これら種はGLP−1レセプター分子の作
動物質であり、とりわけ、インシュリン生産β-細胞に対し二次メッセンジャー
活性を有する種が含まれる。
【0021】 GLP−1の生物学的活性は標準的方法で判定することができる。つまり、一
般に、レセプター結合活性スクリーニング手法により行われ、これには表面にG
LP−1レセプターを発現する適当な細胞、例えば、RINmSF細胞又はINS-1細胞
のようなインスリノーマ細胞ラインが使用される[Mosjor、Int. J. Peptide Res
., 40: 333-343(1992)およびEP 708170参照]。GLP−1レセプターを発現す
るよう作成された細胞も使用することができる。放射免疫定量法を用いて膜に対
するトレーサーの特異的結合を測定することに加えて、cAMP活性又はグルコー
ス依存インシュリン生産も測定することができる。1つの方法として、本発明の
レセプターを符号化するポリヌクレオチドを用い、細胞を感染させ、それにより
GLP−1レセプターたんぱく質を発現させる。従って、例えば、これらの方法
を用い、このような細胞を選別されるべき化合物と接触させることによりレセプ
ター作動物質について選別を行い、その化合物が信号を発生させるか否か、すな
わち、レセプターを活性化させるか否かを判定する。
【0022】 多クローン性および単クローン性抗体を利用して、本明細書に記載の方法に使
用するため、GLP−1様ペプチドを検出し、精製し、識別することができる。
ABGA1178のような抗体は、完全な、継ぎ合わせていないGLP−1(1-37)、又
はN-末端切頭GLP−1(7-37)又は(7-36)アミドを検出することができる。
他の抗体は、先駆体分子のC-末端の先端を検出し、それにより減法によって生
物学的に活性の切頭ペプチド、例えばGLP−1((7-37)アミドの量を計算す
ることができる[Orskov等、Diabetes, 42: 658-661(1993); Orskov等、J. Cl
in. Invest., 87: 415-423(1991)参照]。 他の選別法として、GLP−1レセプターを発現する細胞、例えば感染CHO細胞
を使用する方法があり、これは細胞外pH又はレセプター活性化によるイオン変
化を測定するシステムに使用することができる。例えば、潜在的作動物質をGL
P−1たんぱく質レセプターを発現する細胞と接触させ、二次メッセンジャー応
答、例えば信号変換、イオン又はpH変化を測定し、潜在的作動物質が有効か否
かを判定する。
【0023】 GLP−1((7-36)アミドレセプターを介して活性を示すグルカゴン様ペプ
チドの作動物質については、以下の文献に示されている。すなわち、EP 0708179
; Hjorth等、J. Biol. Chem., 269(48): 30121-30124(1994); Siegel等、Ame
r. Diabetes Assoc., 57th Scientific Sessions, Boston (1997); Hareter等、
Amer. Diabetes Assoc., 57th Scientific Sessions, Boston (1997); Adelhors
t等、J. Biol. Chem., 269(9): 6275-6278(1994); Deacon等、16thInternatio
nal Diabetes Federation Congress Abstracts, Diabetologia Supplement (199
6); Irwin等、Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 94: 7915-7920(1997); Mosjo
v、Int. J. Peptide Protein. Res. 40: 333-343(1992)。更に、Goke等、Diab
etic Medicine, 13: 854-860(1996)参照のこと。最近の文献には、Black Wid
ow GLP−1およびSerGLP−1が開示されている[Holz等、Comparative
Biolochemistry and Physiology, Part B, 121: 177(1998)およびRitzel等、J
. Endocrinol., 159: 93(1998)参照]。
【0024】 「GLP−1分子」には、本明細書に定義する生物学的活性GLP−1変異体
を発現するポリヌクレオチドにより符号化されるペプチドが含まれる。更に、本
発明で含まれるものは、GLP−1(7-36)アミドと比較して、1又はそれ以上
のアミノ酸置換、付加又は削除を含むペプチドであるところのGLP−1分子で
ある。1例として、アミノ酸置換、付加又は削除の数は、30アミノ酸又はそれ以
下、25アミノ酸又はそれ以下、20アミノ酸又はそれ以下、15アミノ酸又はそれ以
下、10アミノ酸又はそれ以下、5アミノ酸又はそれ以下、或いは、これらの数の
中間の任意の整数である。本発明の1つの態様において、上記置換には1以上の
保守的置換が含まれる。この「保守的」置換とは、アミノ酸残基が他の生物学的
に活性の同様の残基により置換されていることを示すものである。この保守的置
換の例として、疎水性残基、例えばイソロイシン、バリン、ロイシン又はメチオ
ニンを他のものと置換するもの、1つの極性残基を他のものと置換するもの、例
えばアルギニンをリシンと置換するもの、グルタミン酸をアスパラギン酸と置換
するもの、グルタミンをアスパラギンと置換するものなどである。以下の表は保
守的アミノ酸置換を説明するものであるが、これに制限されるものでない。
【0025】 当初の残基 置換基の例 ALA SER,THR ARG LYS ASN HIS,SER ASP GLU,ASN CYS SER GLN ASN,HIS GLU ASP,GLU GLY ALA,SER HIS ASN,GLN ILE LEU,VAL,THR LEU ILE,VAL LYS ARG,GLN,GLU,THR MET LEU,ILE,VAL PHE LEU,TYR SER THR,ALA,ASN THR SER,ALA TRP ARG,SER TYR PHE VAL ILE,LEU,ALA PRO ALA
【0026】 GLP−1ペプチド変異体には、上記ペプチドの化学的誘導体、変異体が含ま
れると理解されるべきである。例えば、非天然のアミノ酸残基を有するペプチド
(例えば、タウリン残基、ベータおよびガンマアミノ酸残基、D-アミノ酸残基)
、C-末端官能基変性体、例えばアミド、エステルおよびC-末端ケトン変性体およ
びN-末端官能基変性体、例えば、アシル化アミン、シッフ塩基、環化体、例えば
アミノ酸ピログルタミン酸などが挙げられる。
【0027】 更に、本発明に含まれるものとして、(1)上記配列ID No. 1, 2, 3, 4およ
び(2)これらの切頭配列に対し、50%以上の配列同一性を有するペプチド配列
、より好ましくは90%以上の配列同一性を有するペプチド配列を挙げることがで
きる。なお、ここで配列同一性とは、周知の標準アルゴリズムを用いて2つの分
子間の比較を指すものである。本発明において配列同一性を計算するための好ま
しいアルゴリズムはスミス-ウォーターマンアルゴリズムであり、その場合、上
記配列ID No. 1が参照配列として用いられ、ポリヌクレオチド相同物の百分率同
一性をその全長に亘って明確にする。適合、不適合、挿入又は削除についてのパ
ラメータ値の選択は、或るパラメータ値が他のものよりも生物学的により現実的
結果を生じさせるものであったとしても、それは任意である。スミス-ウォータ
ーマンアルゴリズムについてのパラメータ値の好ましいセットは「最大類似区分
(similarity segments)」アプローチに示されており、この場合、適合した残
基については、1の値が、非適合の残基については、1/3の値が用いられる[この
残基は単一のヌクレオチド又は単一のアミノ酸であってもよい(Waterman, Bull
etin of Mathematical Biology, 46:473-500(1984))]。挿入および削除(indel
s)、xは以下のように重みが付けられている。 x = 1+k/3 ここで、kは与えられた挿入又は削除(Id)における残基の数である。 例えば、18個のアミノ酸置換と、3個のアミノ酸挿入を除いて、上記配列ID No
. 1の42個のアミノ酸残基配列に対し同一性がある場合、百分率同一性は以下の
式により与えられる。 [(1x42適合) (αx18不適合)−(1+3/3indels)]/42 = 81%同一性
【0028】 本発明の「GLP−1分子」には、アメリカドクトカゲの毒液中の6個のペプ
チドが含まれ、これらはGLP−1に対し同族体である。これらの配列が表1に
GLP−1の配列と比較して示されている。
【0029】 表 I 位置1 a. HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR(NH ) b. HSDGTFTSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSG
APPPS(NH) c. DLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGA
PPPS(NH) d. HGEGTFTSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSG
APPPS(NH) e. HSDATFTAEYSKLLAKLALQKYLESILGSSTSPR
PPSS f. HSDATFTAEYSKLLAKLALQKYLESILGSSTSPR
PPS g. HSDAIFTEEYSKLLAKLALQKYLASILGSRTSPP
P(NH) h. HSDAIFTQQYSKLLAKLALQKYLASILGSRTSPP
P(NH) a = GLP−1(7-36)アミド(配列ID No.4) b = イクセンジン(Exendin)3(配列ID No.7) c = イクセンジン4(9−39(NH2(配列ID No.8) d = イクセンジン4(配列ID No.9) e = へロスペクチン(Helospectin)I(配列ID No.10) f = へロスペクチンII(配列ID No.11) g = へロデルミン(Helodermin)(配列ID No.12) h = QQへロデルミン(配列ID No.13)
【0030】 ペプチド(a, b, d, e, f およびg)は、位置1,7,11および18におい
て一致する。GLP−1およびイクセンジン(Exendin)は更に、位置4,5,
6,8,9,15,22,23,25,26および29において一致する。位置
2において、A,S およびGは構造的に類似する。位置3において、残基D お
よびE(AspおよびGlu)は構造的に類似する。位置22および23におい
て、F(Phe) およびI(Ile)は構造的にY(Tyr) およびL(Le
u)に類似する。同様に、位置26において、L およびIは構造的に同一であ
る。従って、GLP−1の残基30のうち、イクセンジン3および4は15個の
位置で同一であり、別の5個の位置で等価である。根本的に構造の明らかに異な
る唯一の位置は、残基16,17,19,21,24,27,28および30で
ある。イクセンジンは更に9個の余分の残基をカルボキシル末端に有している。
【0031】 ペプチドからなる本発明のGLP−1分子は、固相ペプチド化学合成により作
ることができる。これらのペプチドは、標準的手法を用い従来の組換え技術を用
いて作成することもできる(例えば、Sambrook&Maniatisによる文献)。ここで
「組換え」とは、遺伝子が組換え(例えば微生物又は哺乳類の)発現システム(本
明細書に記載のようにGLP−1分子を符号化するポリヌクレオチドを含むよう
に遺伝子的に変性されたもの)から得られるということを意味する。
【0032】 GLP−1様ペプチドは、組換え細胞培養から回収、精製することができ、そ
の場合の方法としては、特に制限はないが、硫酸アンモニウム又はエタノール析
出、酸抽出、アニオン又はカチオン交換クロマトグラフィー、フォスホセルロー
スクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティーク
ロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、レクチンクロ
マトグラフィーなどを用いることができる。高性能液体クロマトグラフィー(HPL
C)は最終精製工程で用いることができる。
【0033】 本発明のGLP−1分子ペプチドは、自然に精製された生成物であっても、化学
的に合成された製品であっても、あるいは原核生物又は真核生物(例えば、バク
テリア,酵母、高級植物、昆虫、培養した又はin vivoの哺乳類細胞)から組換え
技術により製造されたものであってもよい。組換え技術において使用された宿主
の種類によっては、本発明のポリペプチドは一般に非グリコシル化されているが
、グリコシル化されていてもよい。本発明で特に好ましいGLP−1分子はGL
P−1(7-36)アミドおよびGLP−1(7-37)アミド、更にイクセンジン-4
である。
【0034】 合成GLP−1(7-37)アミドは、ペプチド含量が87.1%、ペプチド純
度が>99%のものとして購入することができる。公知の方法に従って、ペプチ
ドを1%ヒト血清アルブミン中に溶解させ、0.2μmニトロセルロースフィル
ターでろ過し、−70℃で貯蔵することができる[13]。サンプルを発熱物質およ
び細菌成長標準技法についてテストされる。
【0035】 特定のメカニズムにより拘束されるものではないが、本発明者は以下のGLP
−1の運動作用が幽門洞−十二指腸運動性減少の重要な媒介物であることを提案
する。すなわち、(i)全体的な幽門波の抑制;(ii)特に、経幽門伝搬洞波の
減少;(iii)局部的位相的および緊張性幽門収縮の同時的刺激である。イヌに
おいて、合成GLP−1の輸液の結果、同様の運動パターンが経幽門流の減少お
よびノンカロリー食事の胃空腹化の抑制に関係することが実証された(Anvariら
,Dig.Dis.Sci.43,1133−40(1998))。ヒトにおいて、皮下注
射されたGLP−1は、投与量依存的に幽門洞および整合する十二指腸洞の収縮
を抑制し、同時に混合液状食事の胃の空腹化遅延フェーズを延長させる(Schirra
ら,Proc.Assoc.Am.Physicians.109,84−97(1997))。更に、ヒ
トに対する研究から得た予備的データによれば、本発明と同様の投与量を用い、
GLP−1の静脈投与の結果、胃基端部の著しいリラクセーションが認められて
いる(Wankら、Gastroenterol.114,A1190(要約)(1998))。
このように、外因性GLP−1は駆動力を減少させ、胃による流出の制動機構を
刺激し、それにより胃の空腹化を決定することが知られている全ての運動部位に
対し刺激を与える。
【0036】 投与ユニットの調合: 本発明の他の実施態様は、患者における幽門洞−十二指腸運動性を抑制するの
に使用される投与ユニットである。この投与ユニットは、GLP−1と、薬理学
的に適当な賦形剤とを含む。好ましくは、この投与ユニットは、約0.4−2.
4pmol・kg−1min−1の範囲、より好ましくは、約0.8−1.2p
mol・kg−1min−1の範囲である。本発明の目的において、“約”の用
語は、+/−10%と定義される。例えば約0.4−2.4pmol・kg−1 min−1の範囲の投与ユニットは、0.196−2.64pmol・kg−1 min−1の範囲を意味する。
【0037】 本発明の組成物は、全身的又は局部的に、又、経口ないし非経口により投与す
ることができる。その他、この組成物を静脈注射又は皮下注射により適用するこ
とができる。医師又は患者による使用のため、この組成物は所定量のGLP−1
分子、例えば、GLP−1(7−36)アミドを含み、他の抗運動薬を伴う、又
は伴わない形の投薬ユニットの形態で提供される。これは幽門洞−十二指腸運動
性の抑制に対し、1ないし複数投与するのに効果的である。周知のように、治療
薬の効果的投与量は多くの要因に左右される。例えば、患者の年齢、体重、患者
の体調、その他の要因である。好ましくは、GLP−1分子は静脈注射により投
与され、その投与ユニットの量は、約0.4−2.4pmol・kg−1min −1 の範囲、より好ましくは、約0.8−1.2pmol・kg−1min−1 の範囲である。
【0038】 本発明において、経口投与のための固形組成物の例としては、錠剤、調合剤、
顆粒などを挙げることができる。このような固形組成物において、1ないしそれ
以上の活性成分を、少なくとも1種類の不活性希釈剤、例えば、ラクトース、マ
ンニトール、グルコース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、
でんぷん、ポリビニルピロリドン、マグネシウム・アルミネート・メタシリケート
など、と混合して使用する。通常の調剤に従って、この組成物には、不活性希釈
剤の他に、添加剤を含めることができる。例えば、ステアリン酸マグネシウムな
どの滑剤、グルコン酸カルシウムなどの崩壊剤、シクロデキストリンなどの安定
化剤(例えば、α,β−又はγ−シクロデキストリン;エステル化シクロデキス
トリン(例えば、ジメチル−α−、ジメチル−β−、トリメチル−β−、又はヒ
ドロキシプロピル−β−シクロデキストリン);枝分れシクロデキストリン、例
えばグルコシル−シクロデキストリン、マルトシル−シクロデキストリン;ホル
ミル化シクロデキストリン;硫黄含有シクロデキストリン;りん脂質などを使用
することができる。上記シクロデキストリンを使用するとき、シクロデキストリ
ン含有化合物は時折、安定性が向上する。その他、りん脂質を時折、使用してリ
ポソームを形成し、安定性を向上させることもできる。
【0039】 必要に応じて、錠剤又は丸薬を胃又は腸内で溶解するフィルムで被覆してもよ
い。そのようなフィルムの例としては、糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース・フタレートを挙げることができ
る。更に、これらをゼラチンのような吸収性物質を用いてカプセルとして形成し
てもよい。
【0040】 経口投与のための液状組成物には、薬理学的に許容し得るエマルジョン、溶液、
懸濁液、シロップ、エリキシルおよび一般に使用されている不活性希釈剤を含め
ることができる。このような組成物は、上記不活性希釈剤に加えて、潤滑剤あん
ど懸濁液などの佐剤、甘味剤、芳香剤、保存剤、可溶化剤、抗酸化剤などを含む
ものであってもよい。このような添加剤の詳細については、薬剤分野の一般的な
文献を参照することができる。このような液状組成物を軟質カプセル内に直接、
封入してもよい。
【0041】 非経口投与のための溶液、例えば座薬、浣腸のための溶液には、本発明に従って
、滅菌した水性又は非水性溶液、懸濁液、エマルジョン、洗浄剤などが含まれる
。この水溶液および懸濁液には、例えば、蒸留水、生理学的食塩水およびリンガ
ー溶液が含まれる。
【0042】 この非水溶液および懸濁液には、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール、脂肪酸トリグリセリド、オリーブなどの植物油、エタノールなどの
アルコール、ポリソルベートなどが含まれる。このような組成物は、保存剤など
の佐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、抗酸化剤などを含むものであってもよい。
【0043】 幽門洞−十二指腸運動性の抑制: 本発明は、処置を必要とする患者の幽門洞−十二指腸運動性を抑制するための方
法も包含するものであって、その方法は、GLP−1分子の治療有効量を患者に
投与することからなる。好ましい態様において、上記GLP−1はGLP−1(
7−36)アミドである。本明細書に記載のように、GLP−1分子は種々の方
法を用いて投与することができる。更に、上述のように、本発明の方法を用いて
幽門洞−十二指腸運動性を抑制することから恩恵を受ける様々な患者が存在する
。ここで、“患者”とは、ヒトを含む任意の哺乳動物を指すものである。
【0044】 GLP−1の前投薬: 本発明は、内視鏡検査において、前投薬する方法をも包含するものであって、そ
の方法はGLP−1分子の治療有効量を患者に投与することからなる。前投薬は
内視鏡検査などにおいて、幽門洞−十二指腸運動性を抑制することにより、患者
の不快を軽減することを意図するものである。胃腸の平滑筋の収縮又は痙攣は、
技術上の障害をもたらすもので、医師が内視鏡検査を成功裏に行うためにしばし
ば克服しなければならない。“前投薬”には、内視鏡検査の直前、又はその間に
、GLP−1分子を投与することが含まれる。“直前”とは、手法の開始前、又
は内視鏡の挿入の前、約1時間までの間を指すものである。“その間”とは、内
視鏡検査の間の任意の時間であって、行き止まり挿管および内視鏡の引抜き前又
は引抜き間を含む。又、直前の用語には、手法の開始前又は内視鏡の挿入の前、
45分、30分、20分、15分、10分、5分又は1分までの間を含む。“内
視鏡”の用語は、結腸内視鏡、胃鏡、腸内視鏡、細胞鏡、その他の医療用内視鏡
を指す。
【0045】 “内視鏡手法”とは、検査および治療を目的として、胃腸経路に導入し、胃腸経
路を直接的に可視化する機器を利用する診断手法を指す。このような目的には、
直接的可視化、生検、胆管へのアクセス、流体吸引、異物、ポリープおよび他の
病変の除去などが含まれる。特別の内視鏡手法の1例は、食道、胃−十二指腸検
査であり、これは食道内腔、胃および十二指腸の検査に利用される。他の例、つ
まり、内視鏡逆行性胆管すい臓造影法(ERCP)は、すい臓内腔、共通胆管路
、胆嚢を含む全胆汁路の可視化を可能にする。内視鏡手法の他の例は、結腸内視
鏡検査、シグノイド内視鏡検査(signoidoscopy)、バリウム注腸
検査などが含まれる。
【0046】 胃腸疾患の治療および防止: 本発明の他の形態は、必要とする患者における非感染性急性および慢性下痢を治
療又は防止するための方法であって、その方法はGLP−1分子の治療有効量を
含む組成物を患者に投与することからなる。ここで、“急性”とは、短く、比較
的重症の経過を意味し、“急性”とは、長期間に亘り持続することを意味する(
Dorlandによる医学辞書、第27版)。“非感染性”とは、感染病などのような
感染により伝搬されない、又は伝搬することができないことを意味する(Dorlan
dによる医学辞書、第27版)。
【0047】 これに関連するものとして、本発明は、必要とする患者における術後鬱症候群を
治療又は防止するための方法を包含し、その方法はGLP−1分子の治療有効量
を患者に投与することからなる。鬱症候群は、胃外科手術後における病的状態の
最も一般的な原因となっており、食道手術において迷走神経への損傷後の患者に
も見られる(Vechtら)。これは胃腸および血管運動神経の双方の症状により特
徴づけられる。胃腸の症状としては、食後の満腹感、痙攣性胃痛、吐き気、嘔吐
、突発的下痢などがある。血管運動神経の症状としては、発汗、優柔不断、目ま
い、興奮、動悸、臥したい強い願望などがある。重症の鬱症候の患者は、その症
状を抑えるため食事を制限することがあるが、その結果、体重が失われ、栄養失
調となる。重症のケースにおいては、最後の手段として、鬱症候の外科的治療を
利用することもある。
【0048】 重症の鬱症状のための薬剤治療としては、オクトレオチド・アセテート(Sandoz
)、つまり、長期持続性ソマトスタチン類似体であり、これは或る程度成功を収
めている。オクトレオチドは皮下投与され、胃の空腹化を遅延させ、インシュリ
ン放出を抑制し、腸のペプチド分泌を減少させる。しかし、オクトレオチドは激
しい合併症を伴う。例えば注射部位の痛み、タキフィラキシー、医原性糖尿病、
栄養物吸収不良、胆石症などである。
【0049】 その他の態様として、本発明は、必要とする患者における過敏性胃腸症候群(I
BS)を治療又は防止するための方法を提供するものであり、その方法は、GL
P−1分子の治療有効量を患者に投与することからなる。 IBSは病気の異質のグループのものであると信じられており、認識可能な器官
を原因とするものとは関連性のない慢性の軽度の胃腸症状により特徴付けられる
。胃痛と便秘により特徴づけられるIBSの痙性のものは、慢性的下痢および食
後尿意促迫に関係付けられるIBSよりも一般的である。しかし、上述のように
、“下痢過剰意識”症状のものも一般的である。
【0050】 IBSの定義および診断については、幾分議論の余地はあるが、近年、IBSお
よび他の機能的又は非器官的GI疾患の定義について、或る程度の一致に到達さ
せる試みがなされており、その診断のための臨床的基準についてもそのような試
みがなされている(上記のDrossmanら、上記のHaslerら、上記のCamilleriら、
上記のDrossmanら、Thompsonら、1989、Gastroenterol.Intl.2:92−9
5;Manningら、1978、Br.Med.J.2:653−654および上記のThompso
nら)。いわゆる“ローマ基準”によれば、器官を原因とせず、顕著な胃痛を伴
わない慢性下痢の患者は、機能的下痢を有するものと類別され、器官を原因とせ
ず、顕著な胃の不快を伴う慢性下痢の患者は、下痢過剰意識のIBSを有するも
のと類別されている(上記のDrossmanら、上記のHaslerら、上記のCamilleriら
、上記のDrossmanら、上記のThompsonら、上記のManningら)。
【0051】 その他の態様として、本発明は、必要とする患者における麻薬中毒性引きこもり
に関連する症候を治療又は防止するための方法を提供するものであり、その方法
は、GLP−1分子の治療有効量を患者に投与することからなる。臨床的に有意
な下痢は、ヘロイン、メタドンなどの麻薬に冒された患者の引きこもりの急性症
状の場合に一般に見られる。オピオイド薬からの引きこもりの急性症状の場合に
は、緩い便および下痢を伴うことがしばしば見受けられる。検査の間に患者に鎮
痛剤が与えられている場合は、患者は胃の制御ができないため、問題が更に深刻
となる。
【0052】 幽門運動性の評価: 本発明は、幽門運動性の刺激に関係する治療方法にも関係している。幽門運動性
を記述するために2つのパラメータが使用される。すなわち、1)分離された幽
門圧力波(IPPW)である:これは、近傍の幽門および十二指腸側孔において
任意の大きさの関連する(±3秒)波の欠損下において、最大、1つのスリーブ
側孔で同時の収縮の有無を問わずにスリーブにより記録された収縮として定義さ
れる;2)幽門トーンである:これは、スリーブで記録された基底圧力から、ス
リーブの基端の幽門側孔により記録された基底圧力を差し引くことにより測定さ
れる。この基底圧力は、収縮を除外した後の平均圧力として定義される。すなわ
ち、これは各分毎に得られ、平均幽門トーンを計算するのに使用される。
【0053】 本発明は更に、必要とする患者の幽門洞運動性を抑制するための方法を包含する
ものであり、その方法はGLP−1分子の治療有効量を患者に投与することから
なる。以下の実施例には、GLP−1が幽門洞運動性を刺激したことが記載され
ている。ここで、GLP−1の作用が、幽門運動性の従前の生理学的刺激剤であ
るところの脂質の作用と比較された。
【0054】 十二指腸脂質が在る場合と無い場合とでの、GLP−1による幽門の刺激の比
較により幽門運動性の規制についての新たな洞察が得られる。幽門トーンが十二
指腸脂質および外因性GLP−1の双方と共に安定的に増大し、十二指腸脂質に
対するこのトーンの応答が外因性GLP−1により更に向上することが認められ
た。GLP−1は少なくとも十二指腸脂質と同程度に幽門トーンを刺激すること
ができる。反対に、GLP−1は、超生理学的レベルでも、十二指腸脂質のよう
に強力にIPPWを刺激することができない。十二指腸脂質に対する位相的幽門
の応答はGLP−1放出に対しそれほど依存することがなく、幽門運動性に対す
るGLP−1の刺激のメカニズムは十二指腸脂質のものと異なると思われる。
【0055】 (実施例) 以下の実施例は本発明を説明するものであるが、本発明の範囲を制限すること
を意図するものではない。これらの実施例では、以下の略語が用いられている。 IPPW 分離された幽門圧力波 PP すい臓ポリペプチド CCK コレシストキニン
【0056】 血漿ホルモンレベルとGLP−1の測定: 結晶グルコース濃度を、グルコース分析器を用い、グルコースオキシダーゼ法
により測定した(変動係数は、<2%)(YSI 1500G;Schlag,Bergish
−Gladbach,ドイツ国)。血漿インシュリンをAbbott Imx 微粒子酵
素免疫学的検定により測定下(平均検定内変動係数:5%)。C−ペプチド、グ
ルカゴン、すい臓ポリペプチド(PP)の血漿免疫反応性を、市販の放射免疫検
定キット(Biermann,Bad Nauheim,ドイツ国およびEuradiagnostica,オランダ
[PP])により分析した。免疫反応性(IR)GLP−1を上述[2]のよう
に、特定のポリクローン抗体GA1178(Affinity Research,Nottingham,
英国)を用いて測定した。検定の検出限界は0.25pmol/Lであった。抗
血清は、グルコース依存性向インシュリン性ペプチド(GIP)、すい臓グルカ
ゴン、グリセンチン、オキシントモジュリン、又はGLP−2との交差反応を示
さなかった(検定内および検定間変動係数はそれぞれ:3.4%および10.4
%)。全ての値は、平均±SEMで表されている。血漿および運動性パラメータ
が別々に60分間分析された。幽門トーンを基底値からの変化として計算した。
この基底値は、実験を開始する前の全基底期間での平均幽門トーンとして判定さ
れた。この基底状態と比較した血漿ホルモンおよびグルコースの差異は、基底値
を超えた積分値として計算したものである(応答曲線より下の区域;AUC)。
血漿パラメータの基底レベルは、各実験の開始直前の2つの基底値の平均として
決定された。全てのサンプルはKolmogoroff−Smimoffテスト
により正常性について最初にテストした。各パラメータについての実験用セット
間の差異は、静脈輸液および十二指腸輸液をファクターとして用い、ニ方向繰返
し測定分散分析により分析した。この分析により差異が認められたとき、Stu
dent−Newman−Keuls多重比較テストを行った。P<0.05の
場合、この差異は有意なものと看做した。
【0057】 実施例1. 運動性の記録および血液サンプルを患者(ヒト)から採取した: 11人の健康な男性のボランテア(年齢:23−28歳、体重が理想体重の1
0%以内)がこの実験に参加した。彼等の全ては薬剤を服用していたことがなく
、胃腸症状又は全身的疾患を患っていなかった。全ての実験は一晩の絶食の後に
行われた。2種類の実験が、被験者を半ば横に寝かした状態で、少なくとも1週
間の間隔をあけて行われた。留置カテーテルを静脈輸液のため肘前静脈に挿入し
た。第2のカテーテルを動脈血化した血液サンプルを採取するため対側の手の背
静脈に逆行的に挿入した(Schirraら,Proc.Assoc.Am.Physicians.109,84
−97(1997))。
【0058】 各実験は少なくとも30分間の基底時間後に開始し、その内の最後の15分間
では低い運動活動が表れた(<5回の洞収縮/10分間)。消化間実験の日にお
いて、0.154Mの食塩水を下方十二指腸屈曲部の部位に2.5mL/分の割
合で連続的に輸液した。生理学的食後および超生理学的血漿レベルを得るため、
食塩水の静脈輸液を60分間行い、その後、0.4および1.2pmol・kg −1 min−1での60分間のGLP−1の静脈輸液を消化間実験において2回
行った。各輸液期間の最初の10分間において、GLP−1を二倍投与(それぞ
れ0.8および2.4pmol・kg−1min−1)で輸液し、定常状態の血
漿レベルを急速に確立させた。食後実験の日において、同様の静脈輸液を2.5
kcal/分(2.5mL/分、Lipofundin MCT10%,Braun Co.Melsungen
,ドイツ国)での十二指腸脂質輸液により行った。この脂質製剤は、50%の中
鎖トリグリセリド(MCT)および50%の長鎖トリグリセリド(LCT、大豆
油)からなるものであった。食後実験においては、消化間GLP−1投与の中止
後に更に脂質輸液を継続させながら測定を更に60分間継続した。
【0059】 この実験全体を通して、血液サンプルは静脈輸液の開始直前から採取し、その後
10分間隔で採取を行った輸液。この血液は、1000アプロチニン(カリクレ
イン抑制単位/mL血液)を収容した氷冷EDTA管中に収集し、直ちに遠心分
離にかけた。得られた血漿は検定まで−20℃で保存した。
【0060】 実施例2. 幽門洞−十二指腸部位の運動性の記録: 9−ルーメン十二指腸スリーブ/側孔カテーテル(Dentsleeve,南オーストラ
リア、オーストラリア)を用いて輸液圧力を記録下。この圧力計アッセンブリー
は、4.5cm長さの長スリーブセンサーと、2つの幽門側孔(2cmの間隔)
および3つの十二指腸側孔(2cmの間隔)をスリーブの基端から先端に亘って
それぞれ設けた構造のものである。2つの更なる側孔がスリーブを横切るように
して1.5cm離間させて設けられ、もう1つの別のルーメンがスリーブのセン
サーより先端に設けられ、十二指腸輸液のために使用された。幽門を跨ぐスリー
ブアレイを備えた十二指腸プローブの正しい位置を、各実験開始前に蛍光透視法
でチェックし、前述のように、遠位幽門および近位十二指腸ポートでの粘膜横断
電位差を測定することにより各実験を通してモニターした(Schirraら,J.Clin.I
nvest.97,92−103(1996))。少なくとも−15mVの差は上記
チューブの正しい幽門横断位置であることが示された。
【0061】 運動チャンネルを、低伸展性気送油圧ポンプ(Amdorfer Medical Specialis
ts,Greendale,WI)を用いて0.3mL/分の割合で灌流した。圧力は外部トラ
ンスジューサを用いて測定した。データをマルチチャンネル・チャート・システム
(PC Polygraph,Synectics Medical,Stockholm,スウェーデン)のスクリー
ン上に同時に記録し、パーソナルコンピュータのメモリーにより記憶させた。デ
ータを採取し、8Hzでデジタル化し、ファクター2によりデジタル・スムージ
ングを行った。
【0062】 実施例3. GLP−1の静脈輸液が血漿GLP−1レベルを増大させる: GLP−1の静脈輸液が、十二指腸食塩水および脂質の双方を用いた実験にお
いて、血漿GLP−1を投与依存的に増大させ、輸液開始後20分以内に一定の
血漿レベルに到達した(図1、表3)。定常状態血漿レベルは、十二指腸食塩水
では6.2±0.6pmol/L(低投与量GLP−1)および13.1±0.
9pmol/L(高投与量GLP−1)に達し、十二指腸脂質では7.1±0.
6pmol/L(低投与量GLP−1)および14.4±0.9pmol/L(
高投与量GLP−1)に達した。十二指腸脂質は、十二指腸食塩水輸液と比較し
て、血漿GLP−1を若干であるが有意に増大させた(2.4±0.3pmol
/L対1.4±0.2pmol/L;P<0.05)。この差は外因性GLP−
1の双方の負荷の灌流で一定に保たれた。脂質輸液を継続させつつGLP−1の
輸液を中止させた後では、血漿GLP−1が直ちに減少し、徐々に輸液前の値に
戻った。
【0063】 表1.血漿グルコースに対するGLP−1の生理学的投与(低投与量、0.4
pmol・kg−1min−1)および超生理学的投与(高投与量、1.2pm
ol・kg−1min−1)の作用、および食塩水および脂質の十二指腸内輸液
(2.5kcal/分、2.5mL/分)でのGLP−1、インシュリン、グル
カゴン、すい臓ポリペプチドの血漿免疫反応性:
【0064】
【0065】
【0066】 実施例4. GLP−1が幽門洞‐十二指腸運動性を抑制する: 食塩水および脂質を用いた記録時間のそれぞれ、95.9±1.6%および9
2.5±2.0%において、プローブの正しい幽門横断位置が粘膜横断電位差か
ら認められた。 十二指腸食塩水輸液を用いた消化間実験において、GLP−1の双方の投与量と
も、幽門並びに十二指腸における収縮の回数、大きさおよび運動性指数を可なり
抑制した(図2A、表1)。幽門洞‐十二指腸運動性の抑制は、低投与量のGL
P−1の投与開始後、2分以内に生じた。又、20分以内に、低投与量のGLP
−1が幽門洞‐十二指腸運動性をほぼ完全に抑制した。低投与量のGLP−1で
も、幽門波が幽門を横切って十二指腸へそれぞれ4.5cmおよび6.5cmの
距離を超えて伝搬されるのを完全に防止した(表2)。
【0067】 十二指腸食塩水輸液と比較して、十二指腸脂質輸液は幽門および十二指腸の収縮
性を抑制した。十二指腸脂質輸液の背景に対し、外因性GLP−1が投与量依存
的に幽門並びに十二指腸における収縮の回数、大きさおよび運動性指数を、消化
間状態に匹敵し得る残留レベルまで減少させた(図2B、表1)。GLP−1の
投与中止により、幽門洞‐十二指腸運動性が直ちに増大し、輸液前活動の状態に
戻った。全ての実験において、収縮の期間もGLP−1により変化することはな
かった。
【0068】 表2.食塩水および脂質の十二指腸内輸液(2.5kcal/分、2.5mL
/分)を用いた幽門洞‐十二指腸運動性に対するGLP−1の生理学的投与(低
投与量、0.4pmol・kg−1min−1)および超生理学的投与(高投与
量、1.2pmol・kg−1min−1)の作用:
【0069】
【0070】
【0071】 表3.食塩水および脂質の十二指腸内輸液(2.5kcal/分、2.5mL
/分)を用いた幽門洞‐十二指腸運動性に対するGLP−1の生理学的投与(低
投与量、0.4pmol・kg−1min−1)および超生理学的投与(高投与
量、1.2pmol・kg−1min−1)の作用:
【0072】
【0073】 実施例5. GLP−1が幽門運動性を刺激する: 消化間状態において外因性GLP−1を投与することにより、幽門トーンが投与
量依存的に増大した(図3B、表2)。低投与量のGLP−1でも、その作用は
10分以内で有意なものとなり、GLP−1輸液の投与開始後、20分以内にその
作用が完全なものとなった。十二指腸脂質輸液を用いたとき、幽門トーンが十二
指腸食塩水輸液と比較して、安定的に増大した。これはGLP−1の添加により
更に向上した(図3B、表2)。GLP−1輸液の投与停止後、血漿レベルの降
下と平行して、幽門トーンは着実に減少した。実験の最後の30分の間において
は、幽門トーンは、GLP−1無しでの最初の60分間のものと有意な差異が認
められなかった。これは完全な回復を示すものであった(3.9±0.7 mmHg(実験の
最後の30分間) vs3.1±0.4 mmHg(実験の最初の60分間)、P=0.29)。
【0074】 IPPWは、GLP−1の輸液と共に直ちに、かつ、有意に増大した(図3A、
表2)。しかし、緊張性幽門応答とは対照的に、IPPWの増加は投与量依存的
ではなく、最初に急速な増加の後、著しく低下した。この後者の現象は、脂質単
独並びに十二指腸脂質の背景でのGLP−1の輸液の双方についても当て嵌まる
ものであった。十二指腸脂質によるIPPWの刺激は、GLP−1単独の場合よ
りも可なり強力なものであり、十二指腸脂質および外因性GLP−1は相乗的に
は作用しなかった。GLP−1の輸液中止により、GLP−1無しでの最初の6
0分間での測定値と比較してIPPWは可なり減少した。
【0075】 GLP−1は、消化間状態において、ボランティアの殆どにおいて、十二指腸フ
ェーズIII様症状の発現を急速にもたらした。十二指腸フェーズIII様活性が種々
の刺激に対する応答において先に実証されている。例えば、風邪(Foneら、Gast
roenterol.98,1155−61(1990))、苦痛(Thompsonら、Gastroe
nterol.83,1200−6(1982))又は内耳迷路の刺激(Stanghellini
ら、Gastroenterol.85,83−91(1983))および急性高血糖症(Fra
serら、Gut 32,475−8(1991))により誘起されたストレスの間に
おける、ブドウ糖(Heddlら、Gut 29,1349−57(1988))、脂質
(Heddlら、Am.J.Physiol.254,G671−9(1988))の十二指腸内
輸液、ベータ‐エンドルフィンの静脈投与(Camilleriら、Am J physiol 251,G1
47-54(1986))などである。興味深いことには、本実験において十二指腸内脂質
が、十二指腸フェーズIII様症状の発現を刺激したことである。しかし、脂質輸
液との関連でのGLP−1の輸液は、11人の被験者の内の僅か2人において十二
指腸フェーズIIIを伴うに過ぎなかった。十二指腸フェーズIII様症状の発現の全
ては、GLP−1又は十二指腸脂質による幽門刺激の開始と強く平行した。従っ
て、十二指腸の最初の位相的、一過性の刺激は幽門で発生するものと思われ、そ
の機能的意義は未だに不確かであるが、GLP−1又は脂質による幽門筋肉の強
力な刺激に応答するむしろ非特異的反応であると思われる。幽門の位相的および
緊張性の刺激の開始は、消化間状態でのGLP−1の高低双方の投与量による十
二指腸フェーズIIIの発現と殆ど平行し、GLP−1の輸液後10分以内に生じた
(図4)。これらの十二指腸フェーズIIIの発現は、GLP−1の低投与量にお
いて11人の被験者の内の7人に認められ、GLP−1の高投与量において11人の
被験者の内の5人に認められた。11人の被験者の内の7人は、十二指腸内脂質輸
液の後、幽門の刺激と平行して十二指腸フェーズIII様症状に即座に発展した。
GLP−1輸液で見られる幽門洞−十二指腸運動性の典型的パターンが図5に示
されている。
【0076】 実施例6. GLP−1は血漿グルコースを減少させる: 消化間状態での実験において、基底血漿グルコースレベルは4.3±0.1mm
ol/Lであり、GLP−1の高低双方の投与量により可なり低下した(図5A
、表3)。血漿グルコースレベルは、十二指腸食塩水輸液と比較して、十二指腸
脂質輸液により僅かに低下した。この低下はGLP−1の高低双方の投与量によ
り更に顕著になり、GLP−1の投与中止後は可なりの向上に転じた。しかし、
GLP−1の低高双方の投与量において、20分後の血漿グルコースの最下点は、
それぞれ3.58±0.12mmol/Lおよび3.64±0.14mmol/
Lであった。なお、これらの最下点の値は低血糖症を表すものではない。
【0077】 インシュリンの基底血漿レベルは十二指腸食塩水輸液および十二指腸脂質輸液の
開始前において、それぞれ6.0±0.7mU/Lおよび6.1±0.7mU/
Lであった。GLP−1の低高双方の投与により、インシュリンの最初の上昇が
短時間、認められたが、その後、降下した(図5C)。十二指腸食塩水輸液と比
較して、十二指腸脂質輸液は血漿インシュリンの小さいが可なりの増加をもたら
し、これは各実験を通して維持された(表3)。
【0078】 グルカゴンの基底レベルは十二指腸食塩水輸液および十二指腸脂質輸液による実
験において、夫々91.5±8.8pg/mLおよび88.2±8.6pg/mL
であった(その差異は有意なものではない)。十二指腸食塩水輸液および十二指
腸脂質輸液において、GLP−1は血漿グルカゴンを可なり、かつ、投与量依存
的に減少させた(図5B)。脂質を用いた実験において、GLP−1の投与中止
により血漿グルカゴンは即座に増加した。食塩水輸液と比較して、十二指腸脂質
輸液はグルカゴンを可なり増大させ、これが実験を通して高レベルに維持された
(表3)。
【0079】 実施例7. GLP−1はすい臓ポリペプチドレベルを投与量依存的に減少さ
せる: 内分泌すい臓のホルモンであるすい臓ポリペプチド(PP)の抑制は、強力な迷
走神経コリン作動性制御の下になされる。このPPはヒトにおいて、経口食事消
化後の皮下および静脈投与により抑制される(Schirraら,J.Endocrino, 15
6,177−86(1998);Schirraら,Proc.Assoc.Am.Physicians.10
9,84−97(1997); Dupreら,Diabetes 44、626−30(19
95))。PP放出の腸刺激は、栄養物の十二指腸搬送によるすい臓内コリン作
動性反射運動の刺激を必要とする(Schwartz,Gastroenterol.85、1411−
25(1983))。遅延した胃空腹化の間における十二指腸栄養物負荷の減少
がこのPP応答を説明するものである。本発明者により整理された結果において
、十二指腸への直接的脂質輸液により誘起されたPP放出は、GLP−1輸液に
より投与量依存的に減少し、その後、GLP−1投与の中止により、即座に、か
つ、完全に回復した。更に、消化間の実験において、PPは基底レベルよりも可
なり低く減少した。従って、GLP−1が遠心性迷走神経‐コリン作動活性を抑
制し、それによりPP放出を減少させ、中央経路を介して幽門および十二指腸運
動性を抑制するのに少なくとも部分的に寄与することが本発明者により見出され
た。GLP−1についてのレセプターが派生器官、弧束核、最後野などの消化器
官周辺器官に存在する(Gokeら,Eur.J.Neruosci 7, 2294−2300(
1995))。GLP−1誘起胃空腹化抑制にカプサイシン感応性経路が関与し
ていることが、ラットにおいて最近判明し、求心性迷走神経との相互作用が示唆
されている(Imeryuzら,Am.J.Physiol. 273, G920−7(1997
))。すい臓PP細胞又はソマトスタチンを介してのパラクリン作用に対するG
LP−1の直接的作用は考えられない。なぜならば、GLP−1は、分離された
ヒトすい臓アイレットからのPP放出を抑制するのではなく、PP放出の刺激を
誘起するからである(Fehmannら,Pancreas 11, 196−200(199
5))。
【0080】 すい臓ポリペプチドの基底レベルは十二指腸食塩水輸液および十二指腸脂質輸液
の開始前において、それぞれ64.3±8.6pg/mLおよび71.9±8.
7pg/mLであった(P=0.32)。十二指腸脂質輸液では、十二指腸食塩
水輸液と比較して、すい臓ポリペプチドのレベルが著しく上昇した(図5D、表
3)。GLP−1の静脈投与は、十二指腸脂質輸液の有無に関係なく、すい臓ポ
リペプチドを投与量依存的に減少させ、すい臓ポリペプチドを十二指腸食塩水輸
液での実験における基底レベルより以下に可なり減少させた。GLP−1の中止
後において、すい臓ポリペプチドレベルの急速な増加が十二指腸脂質輸液での実
験で認められ、完全な回復を示唆した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 11人の健康な有志被験者における、食塩水の静脈輸液、食塩水又は脂質(2
.5kcal/分)の十二指腸輸液を伴ったGLP−1(7−36)アミドの0
.4および1.2pmol・kg−1min−1での静脈輸液に応答するGLP
−1の血漿免疫反応性を示すグラフ図。平均値±SEM。統計的分析については
表3を参照のこと。
【図2】 11人の健康な有志被験者における、食塩水の静脈輸液、食塩水(A)又は脂
質(2.5kcal/分、B)の十二指腸輸液を伴ったGLP−1(7−36)
アミドの0.4および1.2pmol・kg−1min−1での静脈輸液に応答
する幽門洞および十二指腸における収縮頻度(上方パネル)および大きさ(下方
パネル)を示すグラフ図。平均値±SEM。統計的分析については表1を参照の
こと。
【図3】 11人の健康な有志被験者における、食塩水の静脈輸液、食塩水(上方パネル
)又は脂質(2.5kcal/分、下方パネル)の十二指腸輸液を伴ったGLP
−1(7−36)アミドの0.4および1.2pmol・kg−1min−1
の静脈輸液に応答する分離された幽門圧力波(A)および幽門トーン(緊張力)
(B)および大きさ(下方パネル)を示すグラフ図。平均値±SEM。*:p<
0.05(矢線で示す時刻の比較のため(対でのt−テスト))。統計的分析に
ついては表2を参照のこと。
【図4】 11人の健康な有志被験者における、食塩水の十二指腸輸液(上方パネル)、
又は脂質の十二指腸輸液(2.5kcal/分、下方パネル)での十二指腸フェ
ーズIII様活性の発生を示すグラフ図。11人の被験者の内の7人において、消
化間状態での低投与量のGLP−1の開始後又は食後の研究における十二指腸脂
質輸液の開始後10分以内に活性フロントが見られた。実線バーの長さは収縮バ
ーストの長さを表している。
【図5】 食塩水の十二指腸輸液(A)、又は脂質の十二指腸輸液(2.5kcal/分
、B)の間におけるGLP−1の0.4pmol・kg−1min−1での静脈
輸液の作用を示す圧力計軌跡のグラフ図。消化間状態(A)において、GLP−
1は幽門洞十二指腸運動性を即座に抑制し、基底幽門圧の持続的増加を誘起する
と共に、IPPWの短時間の刺激も誘起している。脂質の十二指腸輸液(B)の
間において、GLP−1により幽門および十二指腸の収縮性が消滅し、脂質単独
の作用に加え、基底幽門圧が更に増大し、これに平行してIPPWの刺激が誘起
される。
【図6】 11人の健康な有志被験者における、食塩水の十二指腸輸液又は脂質(2.5
kcal/分)の十二指腸輸液の併用の間での、食塩水の静脈輸液、GLP−1
(7−36)アミドの0.4および1.2pmol・kg−1min−1での静
脈輸液の、血漿グルコース(A)に対する作用並びにグルカゴン(B)、インシ
ュリン(C)およびすい臓ポリペプチド(D)の免疫反応性に対する作用を示す
グラフ図。基底値を超えた増分の平均値±SEM。統計的分析については表3を
参照のこと。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 シーラ,ジョルグ ドイツ国 ミュンヘン 81247,メイヤー ベールストラッセ 4 Fターム(参考) 4C084 AA02 BA01 BA08 BA19 BA23 BA44 DB35 MA01 MA52 MA55 MA65 MA66 NA14 ZA122 ZA662 ZA732 ZC392

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GLP−1分子の治療有効量を患者に投与することからなる必
    要とする患者の幽門洞−十二指腸運動性を抑制するための方法。
  2. 【請求項2】 該GLP−1が、GLP−1(7−36)アミドである請求
    項1記載の幽門洞−十二指腸運動性を抑制するための方法。
  3. 【請求項3】 GLP−1と、薬理学的に適当な賦形剤とを含むことを特徴
    とする患者における幽門洞−十二指腸運動性を抑制するのに使用される投与ユニ
    ット。
  4. 【請求項4】 該GLP−1分子の投与量が約0.4−2.4pmol・k
    −1min−1の範囲である請求項3記載の投与ユニット。
  5. 【請求項5】 該GLP−1分子の投与量が約0.8−1.2pmol・k
    −1min−1の範囲である請求項4記載の投与ユニット。
  6. 【請求項6】 該薬理学的に適当な賦形剤が経口投与、非経口投与又は皮下
    投与に適したものである請求項3記載の投与ユニット。
  7. 【請求項7】 該薬理学的に適当な賦形剤が静脈投与に適したものである請
    求項3記載の投与ユニット。
  8. 【請求項8】 内視鏡検査において、前投薬する方法であって、GLP−1
    分子の治療有効量を患者に投与することからなる方法。
  9. 【請求項9】 該GLP−1が、GLP−1(7−36)アミドである請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 必要とする患者における非感染性急性および慢性下痢を治
    療又は防止するための方法であって、GLP−1分子の治療有効量を患者に投与
    することからなる方法。
  11. 【請求項11】 該GLP−1が、GLP−1(7−36)アミドである請
    求項10記載の非感染性急性および慢性下痢を治療又は防止するための方法。
  12. 【請求項12】 必要とする患者における術後鬱症候群を治療又は防止する
    ための方法であって、GLP−1分子の治療有効量を患者に投与することからな
    る方法。
  13. 【請求項13】 該GLP−1が、GLP−1(7−36)アミドである請
    求項12記載の術後鬱症候群を治療又は防止するための方法。
  14. 【請求項14】 必要とする患者における過敏性胃腸症候群を治療又は防止
    するための方法であって、GLP−1分子の治療有効量を患者に投与することか
    らなる方法。
  15. 【請求項15】 該GLP−1が、GLP−1(7−36)アミドである請
    求項14記載の過敏性胃腸症候群を治療又は防止するための方法。
  16. 【請求項16】 必要とする患者における麻薬中毒性引きこもりに関連する
    症候を治療又は防止するための方法であって、GLP−1分子の治療有効量を患
    者に投与することからなる方法。
  17. 【請求項17】 該GLP−1が、GLP−1(7−36)アミドである請
    求項16記載の麻薬中毒性引きこもりに関連する症候を治療又は防止するための
    方法。
  18. 【請求項18】 GLP−1分子が経口又は非経口投与されることを特徴とす
    る請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 幽門洞−十二指腸運動性を抑制するため、内視鏡検査にお
    ける前投薬のため、非感染性急性および慢性下痢の治療又は防止するため、術後
    鬱症候群を治療又は防止するため、過敏性胃腸症候群を治療又は防止するため、
    又は麻薬中毒性引きこもりに関連する症候を治療又は防止するための薬剤を調製
    するためのGLP−1分子の使用。
  20. 【請求項20】 該GLP−1が、GLP−1(7−36)アミドである請
    求項19記載の使用。
  21. 【請求項21】 該薬剤が経口又は非経口投与されることを特徴とする請求
    項19又は20記載の使用。
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