JP2003525176A - 一体配量システムおよびその作成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 容器（４１）の放出開口に対して密封配置され、そこから製品を配量する配量システムが提供され、環状装着フランジ（７０）が開口の近傍で半径方向内側に延在する。弁（３０）が１つの材料から成形されて、頭部（８２）、および周囲の周辺部分（１００）を有する可撓性の弾性構造を画定する。頭部（８２）は、通常は閉じて、容器（４１）の内圧が弁（３０）の外圧を所定の量だけ超えると開く配量用オリフィス（８４）を有する。周辺部分（１００）は、頭部（８２）に接続され、装着フランジ（７０）を受けるために半径方向外側に開いた概ね環状の溝（１０４）を画定する概ね環状の壁（１０２）を有する。環状壁（１０２）は、装着フランジ（７０）を溝（１０４）内に取り付けるのに対応するため、壁（１０２）が装着フランジ（７０）に押し付けられると弾性変形するよう十分に可撓性である。環状壁（１０２）は、装着フランジ（７０）を環状壁（１０２）の隣接部分（１１２、１１４）によって溝（１０４）内に保持することに対応するため、十分に弾性である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （技術分野） 本発明は、容器から製品を配量するシステムに関する。本発明は、特に、圧搾
タイプの容器とともに使用するのに適した配量弁を組み込んで、容器を圧搾する
と弁を通して容器から製品を放出することができるシステムに関する。

【０００２】 （発明の背景および先行技術によって生じる技術的問題） 配量パッケージまたは容器を含め様々なパッケージが、シャンプー、ローショ
ンなどのパーソナル・ケア製品および他の材料のために開発されてきた。このよ
うな容器は、通常、開放した上端を画定する首を有し、それに配量用クロージャ
が装着される。この種の容器の１タイプの配量用クロージャは、通常、圧力で開
放することができ、自動密封する可撓性のスリット・タイプ配量弁が、容器開口
上のクロージャに装着される。容器を圧搾すると、弁のスリットが開放し、容器
の流体内容物が弁の開放スリットを通して放出される。増加した圧力を除去する
と、弁が自動的に閉鎖し、自身を通る流体の流れを遮断する。

【０００３】 このような弁を使用するクロージャの設計が、米国特許第５，４０９，１４４
号、第５，６７６，２８９号および第５，０３３，６５５号で示されている。通
常、クロージャは、容器の首に装着されて、容器の開口上で弁を保持する本体を
含む。

【０００４】 輸送中、および容器を使用していない場合に弁を覆う蓋を設けることができる
。例えば米国特許第５，２７１，３５１号の図３１から図３４を参照されたい。
このような蓋は、特定の状況で弁からの漏れを防止するよう設計することができ
る。蓋は、弁を清浄に維持したり、弁を損傷から保護したりすることもできる。

【０００５】 このような圧力開放式弁を組み込んだ配量用クロージャは、他のタイプの配量
用クロージャには見られない利点を提供する。例えば、別の一般的タイプの配量
用クロージャは、配量用オリフィスを画定するベースを有し、これは通常、オリ
フィスに入って、これを密封する栓を有する閉じた蓋によって占有される。クロ
ージャ・オリフィスを通して製品を配量できるよう、蓋を持ち上げて開放しなけ
ればならない。容器を非垂直姿勢以外の任意の姿勢で搬送または移動できるよう
、蓋は製品を配量した後に手動で閉じなければならない。さらに、容器内の製品
の蒸発または乾燥を最小限に抑えるため、蓋を閉じなければならない。また、汚
染物質の進入を防止するため、蓋を閉じなければならない。

【０００６】 他のタイプの配量用クロージャは、リフトアップ式注ぎ口または回転式弁部材
を含む。これらの特徴は、配量用通路を開放したい場合に、使用者が操作し、配
量用通路を閉鎖したい場合に、使用者が操作しなければならない。

【０００７】 圧力開放式弁を組み込まない上述した従来通りのタイプの配量用クロージャで
は、容器の製品を配量用通路またはオリフィスの近傍に維持するよう、クロージ
ャを逆さまの位置にして（配量用クロージャを底にして）容器を保存することが
可能である。これは、製品がかなり粘性の液体である場合に有利である。という
のは、逆さまの配量用クロージャを開放すると、製品が既に配量用通路またはオ
リフィスに位置し、配量時間が最短になるからである。

【０００８】 しかし、このような配量用クロージャおよび容器を逆さまに保存すると、粘性
製品の配量を促進することができるが、その結果、配量用クロージャの通路また
はオリフィス、またはその周囲にかなり汚れた状況を生じることがある。例えば
、クロージャ・ベースの配量用オリフィスを密封閉塞した蓋の栓を有する従来の
配量用クロージャでは、逆さまに保存すると、蓋の栓の内端が製品で覆われる。
蓋を開放すると、栓の端にある製品がオリフィスの表面に沿って栓とともに運ば
れる。製品の一部がオリフィスの表面および／またはオリフィスの周囲でクロー
ジャ・ベースの隣接外縁に付着する。製品の一部は蓋の栓にも付着する。その後
に、製品を配量した後に蓋を閉じると、蓋の栓、およびクロージャ・ベース・オ
リフィスの周囲にある製品が、配量用オリフィスの外縁の周囲に汚れた状態を生
じることがある。配量用クロージャが閉鎖した状態で、配量用オリフィスの外側
の周囲にある製品が乾燥し、その後の使用していない期間に多少硬化するか、外
皮を形成することがある。これは美的に不快であるばかりでなく、その後の使用
中に蓋の容易な開放を阻止することがあり得る。

【０００９】 圧力開放式配量用弁は、上述した問題の幾つかを解消するか、最低限に抑える
ので有利である。このような弁は、開閉のために直接操作する必要がないので、
使用者は、容器の製品を配量するため、容器を圧搾するだけでよい。このような
単純な圧搾動作は、一般に任意のタイプの配量用クロージャを介して製品、特に
粘性製品を配量するために必要であり、配量用クロージャに圧力開放式弁を使用
すると、他のタイプの従来型クロージャで使用される弁、注ぎ口または蓋などの
ように最初に手動で操作する必要もなくなる。

【００１０】 圧力開放式配量用弁を有するクロージャは、容器を圧搾しない限り閉鎖したま
まであるので、保存のためにクロージャおよび容器を（配量用クロージャおよび
弁を底にして）逆さまにすることができる。製品は、このような弁を通して漏出
せず、弁の外側または周囲のクロージャ表面には汚れがほとんど、または全くな
い。

【００１１】 さらに、圧力開放式弁を使用すると、配量プロセスをさらに正確に制御するこ
とができる。圧力開放式弁は、通常、比較的薄い膜を有し、その中に配量用スロ
ットが画定されるので、配量用クロージャから放出する前に製品が通過しなけれ
ばならない長いオリフィスまたは通路がない。したがって、製品は、使用者が容
器を圧搾するにつれ、使用者に容易に感知される容器への圧搾力にほぼ直接応答
して、比較的迅速にこのような圧力開放式弁を通して配量用クロージャから放出
される。使用者は、容器を圧搾する時に、容器の圧搾力と放出される製品との関
係を、より正確に「感じる」。

【００１２】 さらに、配量用口のスリットを画定する圧力開放式弁の膜は比較的薄く、クロ
ージャの最も外側の面に、またはそのごく近傍にある配量用クロージャに弁を配
置することができるので、使用者は、弁およびその配量用スリットを容易に観察
することができる。したがって、使用者は製品が放出されるのを容易に見ること
ができ、容器をどの程度強く圧搾するか、容器の圧搾をいつ終了するか、より容
易に決定することができる。

【００１３】 圧力開放式配量用弁を有する配量用クロージャは、その設計の対象となる用途
で概ね満足できるよう機能するが、このような圧力開放式弁を組み込んだ改良型
の配量システムを提供すれば、望ましいことである。例えば、このような圧力開
放式弁を組み込んだ従来型の配量用クロージャでは、弁をクロージャ内に保持す
るために特殊な保持システムが必要である。特に、圧力開放式弁は、通常、弁の
フランジ上でクロージャ・ベースにスナップ嵌合する別個の保持器リングによっ
て、クロージャ・ベース内に保持される。したがって、このような従来型配量用
クロージャでは、一般に少なくとも３つの別個の構成要素が必要である。つまり
クロージャ・ベース（補助の蝶番式の蓋を含んでも、含まなくてもよい）、圧力
開放式弁、および保持器リングである。

【００１４】 このようなスナップ嵌合リングは小さく、多少可撓性である。圧力開放式弁お
よび保持器リングは両方とも比較的小さいので、構成要素の組立および適切なス
ナップ嵌合の保持を容易にする設計を提供することは困難である。構成要素を適
切に組み立てられることを保証し、スナップ嵌合保持機構の適切な係合を保証す
るために、寸法公差を注意深く制御する必要がある。

【００１５】 このような配量用クロージャの製造中に、（１）比較的小さく非常に可撓性の
圧力開放式弁、（２）小さいスナップ嵌合保持器リング、および（３）クロージ
ャ・ベースを製造し、搬送して組み立てるプロセスを用いなければならない。製
造プロセスは、３つの構成要素を製造すること、３つの構成要素を一時的に保管
すること、３つの構成要素を処理すること（品質管理検査および材料の搬送（輸
送を含む）を含む）、および構成要素を組み立てることを含む。

【００１６】 上述した製造プロセスは、問題を生じやすい。例えば、構成要素が製造作業中
に不注意で損傷を受けることがある。構成要素は、組立中に不注意で調整不良に
なることもある（例えばクロージャ・ベース内で弁のスナップ嵌合保持が無効に
なる、つまり緩む）。これは、軟質で柔軟な液体シリコン・ゴムから弁を成形し
た場合に、発生しやすい。このような材料は、ある種の包装では好まれ、材料が
本質的に比較的不活性であるので、特に有利であることが判明し、したがって容
器に含まれる製品の大半に混入したり、それと作用したりすることがない。シリ
コン・ゴムから成形した市販の弁の例が、上記で識別した米国特許第５，４０９
，１４４号、第５，４３９，１４３号、および第５，６７６，２８９号で開示さ
れ、これらの特許は参照により本明細書に組み込まれる。

【００１７】 液体シリコン・ゴムは包装に使用するにかなりの有利性を有するが、このよう
な用途に問題を引き起こす他の特徴も有する。例えば、シリコン・ゴム構成要素
の表面は非常に粘着性で、摩擦係数が非常に高い。その結果、このような構成要
素の適切な搬送は困難である。例えば、シリコン・ゴムの配量用弁を従来のスナ
ップ嵌合保持器リングまたはねじを切ったカラー構成で容器に取り付けようとす
ると、弁フランジの表面が容器、保持器リングまたはねじを切ったカラーの隣接
面に付着し、漏出しないシールを生成するのに十分なほど確実にリングまたはカ
ラーを装着できないことがある。ねじ付きカラーを締めると、弁フランジおよび
弁全体が設計の形状から歪み、それによって確実なシールの形成を阻止したり、
弁の所期の配量および密封特徴を変化させたりすることが多い。

【００１８】 したがって、３つ以上の構成要素の別個の成形、検査、搬送および組立を含む
製造プロセスは、非常に慎重に実行しなければならず、それを提供するのは困難
で、費用がかかる。製造プロセスに高度に配慮するにもかかわらず、このような
プロセスは依然としてトラブルの潜在的発生源であり、不良アセンブリの製造を
もたらすことがある。

【００１９】 さらに、圧力開放式弁を使用する多構成要素の配量用クロージャは、製造後に
意図的に、または不注意で大きい衝撃荷重を加えると、破壊しやすい。例えば、
完成した多構成要素のクロージャを、充填した容器に装着するために包装者へと
出荷する場合、包装者は通常、クロージャを自動機器で搬送する。クロージャの
一部が、このような機器でひっかかるか、クロージャが過度の力で別の物体に押
し付けられることがある。これらの動作は、充填した容器にクロージャを装着す
る前、または装着する間に、クロージャ・アセンブリ構成要素の緩み、または分
離につながることがある。これは、包装者の自動充填ラインに問題を生じ、汚れ
たり、問題の修正中にラインが停止したりする。

【００２０】 また、包装者が完成したパッケージ（充填した容器およびそれに装着された多
構成要素の配量用クロージャを備える）を流通経路にのせる場合、クロージャに
加えられる偶発的または意図的な荷重が、クロージャの部品の破壊を招くことが
ある。輸送中および／または保管中および／または展示中にパッケージが過度の
衝撃力を受けると、クロージャ構成要素の損傷（例えば緩み）が生じる。

【００２１】 従来のクロージャは３つの構成要素（クロージャ本体、弁、および保持リング
またはカラー）のアセンブリを含むので、誰かがクロージャの構成要素を部分的
に、または完全に分離して、クロージャを改竄することが容易になる。したがっ
て、多構成要素の配量用クロージャに伴う問題を解消するか、少なくとも最小限
に抑える改良型の配量システムを提供することが望ましい。

【００２２】 完成したパッケージを作成するために必要な別個の構成要素の数を減少させる
、パッケージの改良型配量システムを提供することも望ましい。

【００２３】 このような改良型配量システムが、種々の異なる材料の使用に対応できれば有
利である。

【００２４】 さらに、このような改良型配量システムに、製品の不合格率が低く、効率的で
高品質の大量製造技術に対応する設計を提供できれば望ましい。

【００２５】 本発明は、上述した利点および特徴を有する設計を含むことができる改良型配
量システムを提供する。

【００２６】 （発明の概要） 本発明の１つの態様によると、容器の配量システムが提供される。配量システ
ムは、容器の配量端部構造の放出開口に対して密封状態で配置され、放出開口か
ら製品を配量するような構成であり、環状装着フランジが開口に隣接して半径方
向内側に延在する。製品は、液体、または粒状または粒子状材料または粉末など
の概ね流動性のその他の物質でよい。

【００２７】 配量システムは、少なくとも１つの材料から成形された配量弁を含み、中心の
頭部、中心の可撓性頭部から外側に延在するスリーブ、および周囲の周辺部分を
有する可撓性の弾性構造を画定する。頭部は交差するスリットを有し、これは、
通常は閉鎖し、容器内部の圧力が弁の外側の圧力を所定の量だけ上回ると開放す
る配量用オリフィスを画定する。弁の周辺部分は頭部に接続され、周辺部分は、
装着フランジを受けるために半径方向外側に開放した概ね管状の溝を画定する概
ね環状の壁を有する。

【００２８】 装着フランジは容器の一部でよい。あるいは、装着フランジは、別個のクロー
ジャの一部で、永久的に、または着脱式に容器に取り付けるような構成でよい。
環状溝を画定する弁の概ね環状の壁は、装着フランジが溝に取り付けられるのに
対応して壁が装着フランジに押し付けられると、一時的に変形するよう十分に可
撓性である。環状壁は、溝内の装着フランジを壁の隣接部分で保持するのに対応
するため、十分に弾性でもある。

【００２９】 溝は、環状壁の垂直高さに沿って１カ所で画定され、弁が放出開口に対して密
封状態で配置される間、弁の頭部が閉鎖すると、放出開口内にスリーブおよび頭
部を配置する。

【００３０】 好ましい実施形態では、弁は液体シリコン・ゴムから成形され、弁は、通常は
閉じているスリットによって画定された配量用オリフィスを有する。弁の環状壁
は、概ね環状の上部肩および概ね環状の下部保持フランジを含むことが好ましい
。溝は、肩と保持フランジの間に配置される。下部保持フランジは、溝の高さを
超える高さを有することが好ましい。

【００３１】 上部肩は、保持フランジから概ね向きが逸れたほぼ円錐台形の食い付き面を画
定し、溝の一方側を画定するよう、概ね保持フランジに面するほぼ切り下げた面
を画定する。保持フランジは、溝の一方側を画定するよう切り下げ面に面し、概
ね平坦な環状上面を有することが好ましい。保持フランジは、上部肩の半径方向
の範囲を越えて半径方向外側に延在することが好ましい。

【００３２】 本発明の１つの態様によると、配量システムは構成要素を１つしか含まない。
装着フランジを画定する構造に装着するようになっている弁である。これは容易
に組み立てられ、いったん組み立てられると確実な取付け状態を維持する。本発
明の配量システムは、３つまたは４つの構成要素を相互に組み付けねばならない
配量用クロージャ・アセンブリを使用することに伴う問題を最小限に抑える。本
発明の配量システムは、効率的で高品質な製造技術に対応することができ、製品
の不合格率が低下する。

【００３３】 本発明の他の多くの利点および特徴は、以下の本発明の詳細な説明、請求の範
囲、および添付図面から容易に明白になる。

【００３４】 本明細書の一部を形成する添付図面では、全体で同様の部品を指定するのに同
様の数字を使用する。

【００３５】 （好ましい実施形態の説明） 本発明は、多くの異なる形態の実施形態が可能であるが、本明細書および添付
図面は、本発明の一例として１つの特定の形態のみを開示する。本発明は、その
ように記述される実施形態に制限されるものではなく、本発明の範囲は添付の請
求の範囲で定義されるものである。

【００３６】 説明を容易にするために、本明細書では配量用構成要素を様々な姿勢で説明し
、上、下、水平などの用語は、その姿勢に関して使用する。しかし、構成要素は
、記載された方向以外の方向で製造、保管および使用できることが理解される。

【００３７】 本発明の配量システムの現在好ましい実施形態を、図１に示す。配量システム
は、容器４１に装着されるような構成であるクロージャ１０を形成するよう、容
器の放出端のような配量端部構造の放出開口に、または図示のようにクロージャ
本体４０に装着するようになっている１個の一体弁３０の形態で提供される（図
５）。

【００３８】 容器４１は、首４３または他の適切な構造によって画定された従来型の口また
は開口４２を有する。首４３は通常、円形の断面形状を有し（しかし、そうであ
る必要はない）、容器の本体は、例えば楕円の断面形状など、別の断面形状を有
してもよい。

【００３９】 容器４１は、通常、クロージャの開放時にそれを通して製品を容器から絞り出
せるよう、使用者が把持し、圧迫して容器の内圧を増加させることができる１つ
または複数の可撓性壁を有する圧搾式容器でよい。容器の壁は、通常、圧搾力が
除去されると容器壁が通常の応力のない形状に復帰するよう、十分な固有の弾性
を有する。このような構造は多くの用途では好ましいが、他の用途では不必要、
または好ましくないこともある。

【００４０】 クロージャ本体４０は、任意選択で蓋（図示せず）を含むことができ、これは
蝶番で取り付けるか、完全に別個の着脱式構成要素でよい。

【００４１】 クロージャ本体４０は環状スカートまたは壁４６を含み、それは、容器首部４
３のねじ５０（または図示されていないビード）などの適切な容器協働手段と係
合して、クロージャ本体４０を容器４１に固定するため、適切な接続手段（例え
ば従来通りのねじ４８（図１）または従来通りのスナップ嵌合ビード（図示せず
））を有することができる。クロージャ本体４０および容器４１は、誘導溶融、
超音波溶融、接着などによって相互に取り付けることもできる。

【００４２】 あるいは、クロージャ本体４０は、容器首部４１の一体部品として成形し、容
器４１の真上で配量端部構造を画定してもよい。このような設計では、容器およ
びクロージャ本体を１つの一体配量端部構造として成形し、これでねじ接続機構
または他の接続機構が容器上にある必要がなくなる。一体容器／クロージャ本体
構造は、後に容器の開放底部を通して弁３０を挿入し、容器の配量端部で一体ク
ロージャ本体と係合するのを可能とするため、最初は底部を開放して成形しなけ
ればならない。次に、容器を逆さまにし、開放底部から充填し、その後に開放底
部を適切な作業で閉じることができる（例えば底部クロージャ構成要素を設置す
るか、容器底部を変形させて、永久に閉鎖した形状にする）。

【００４３】 環状壁４６の頂部付近で、クロージャ本体４０は、最も外側の第１環状肩５２
を備えるデッキを有する。注ぎ口５６が肩５２から突出する。注ぎ口５６は、容
器の首部開口４２上の外部放出開口６０で終了する。

【００４４】 環状の可撓性「カニの爪」形状の本体６２が、デッキ肩部５２の底部から突出
し、これは、クロージャ本体４０と容器首部４３の間に漏れないシールを提供す
るよう、容器の首部開口４２付近で容器首部４３の上縁で受けることが好ましい
。言うまでもなく、他のタイプのクロージャ・ビード／容器シールを使用しても
よい。また、気密性が必要で無い場合、クロージャ・ビード／容器シール６２を
使用する必要はない。

【００４５】 容器４１およびクロージャ本体４０は、通常、クロージャ本体４０が容器４１
の頂部にある直立方向で保管される。容器４１およびクロージャ本体４０は、逆
さまの姿勢でも保管することができる。パッケージを逆さまの姿勢で保管する場
合は、クロージャ本体４０が指示ベースとして機能し、容器４１を圧搾しない限
り、弁３０が容器４１内の製品を保持する。

【００４６】 クロージャ本体４０は、放出開口６０を画定する環状壁６６を含む。環状壁６
６の底部には、壁６６から半径方向内側に延在する環状装着フランジ７０がある
。

【００４７】 弁３０の好ましい形態を図２から図４に示す。弁３０は、可撓性で弾性の材料
を使用した既知の設計の「頭」および「接続スリーブ」部分を使用し、以下で詳
細に説明するように、これを開いて製品を配量することができる。弁３０は天然
ゴムなどのような熱硬化性エラストマ材料から成形してよい。弁３０は、米国の
Dow Chemical Companyが商品表示ＤＣ−５９５で販売するシリコン・ゴムから作
成することが好ましい。しかし、弁３０は、熱可塑性プロピレン、エチレン、ウ
レタンおよびスチレン、およびそれをハロゲン化した相当品などの材料をベース
にした熱可塑性エラストマから成形することもできる。

【００４８】 弁３０は、これらの材料から成形すると、可撓性で柔軟であり、弾性かつ弾力
性があり、したがってその周辺部分は、それを注ぎ口の装着フランジに装着し、
密封係合する時に、一時的かつ弾力的に変形することができる。

【００４９】 図４に示すように、弁３０は中心に配置した能動部分８０を含む。弁の能動部
分８０は、図示の好ましい実施形態では、米国特許第５，４０９，１４４号で開
示された弁３ｄに関して米国特許第５，４０９，１４４号でほぼ開示されている
ような市販の弁設計の形状および操作特徴を有する。このような市販の弁の操作
を、米国特許第５，４０９，１４４の参照番号３ｄを付されている弁に関して説
明する。その特許の弁に関する記述は、本明細書と関係があり、詳細について本
発明と関連する範囲で参照されたい。

【００５０】 本明細書の図４に示すように、弁の能動部分８０は、可撓性の中心頭部または
中心壁８２を含み、これは外方向に凹状の形状を有し、頭部または中心壁８２を
通って延在する少なくとも２つの交差する配量スリット８４を画定して、配量用
オリフィスを画定する。弁３０の好ましい形態は、相互に直角で交差し、等しい
長さの２つのスリット８４を有する。交差するスリット８４は、凹状の中心壁８
２に概ね扇形の４つのフラップまたはペタル８５（図７）を画定する。フラップ
８５は、上述した米国特許第５，４０９，１４４号に記載された周知の方法で、
十分な大きさの圧力増加に応答して、スリット８４の交差点から外側に開放され
る。

【００５１】 弁３０の能動部分８０は、弁の頭部または中心壁８２から外側に延在するコネ
クタ・スリーブまたはスカート８６（図４）を含む。コネクタ・スリーブ８６の
外（上）端は薄い環状フランジ８８（図４）を含み、これはスカート８６から周
方向に延在して、外側に湾曲した部分９０および下方向に傾斜した部分９２を画
定する。薄いフランジ８８は、拡大しはるかに厚くなった周辺部分１００で終了
する。

【００５２】 周辺部分１００は、コネクタ・スリーブ８６を通して弁の頭部８２と接続され
、概ね環状の溝１０４（図４）を画定する概ね環状の壁１０２を有し、溝は、ク
ロージャの装着フランジ７０を受けるために半径方向外側に開く。環状壁１０２
は、装着フランジ７０が溝１０４に取り付けられるのを可能とするため、壁１０
２を装着フランジ７０に押し付けると一時的に変形するよう、十分に可撓性であ
る。環状壁１０２は、溝１０４内で壁１０２の隣接部分が装着フランジ７０を保
持可能とするため、十分に弾性でもある。

【００５３】 概ね環状の壁１０２は、概ね環状の上部肩１０６および概ね環状の下部保持フ
ランジ１０８を含む。溝１０４は、肩１０６の下で保持フランジ１０８の上に配
置される。

【００５４】 上部肩１０６は、保持フランジ１０８から概ね向きが逸れたほぼ円錐台形の食
い付き面１１０（図４）を画定する。上部肩１０６は、概ね保持フランジ１０８
に面し、溝１０４の一方側を画定するほぼ切り下げた面１１２も画定する。保持
フランジ１０８は、溝１０４の一方側を画定し、切り下げ面１１２に面した概ね
平坦な環状上面１１４を有する。図４に示す好ましい実施形態では、保持フラン
ジ１０８が、上部肩１０６の半径方向の範囲を越えて半径方向外側に延在する。

【００５５】 弁３０は、クロージャ注ぎ口５６の下側または内側から弁３０をクロージャ本
体４０に押し込むことによって、クロージャ本体４０に容易に組み付けることが
できる。弁の円錐台形の食い付き面１１０は、装着フランジ７０の底部内周縁と
係合する。円錐台形の食い付き面１１０は、弁３０をフランジ７０に当てて押し
上げるにつれ、それを自動的にセンタリングする作用を提供する傾向がある。弁
３０は、概ね半径方向内側に圧迫することによって、上部肩１０６が装着フラン
ジ７０を通過できるよう十分に変形し、したがって弁３０はパチンと締まり係合
し、装着フランジ７０が弁３０の溝１０４に受けられる。弁３０と装着フランジ
７０の間に締まり密封係合を提供するよう、溝１０４の高さは、装着フランジ７
０の厚さより、ごくわずかに小さいことが好ましい。

【００５６】 好ましい実施形態では、溝１０４は環状壁１０２に沿って１つの位置に画定さ
れ、スリーブ８６および頭部８２を放出開口６０以内に配置する。つまり、スリ
ーブ８６および頭部８２は、放出開口６０の外端の内側に配置され、したがって
弁をフランジ７０に装着して、放出開口６０に対して密封配置する間、弁の頭部
が閉じている場合、弁３０は放出開口６０を越えて外側に突出しない。

【００５７】 下部保持フランジ１０８は、溝１０４の高さを超える高さ（例えば弁３０の垂
直軸に沿った高さ）を有することが好ましい。これは、比較的大きい固定機能ま
たは保持機能を提供し、弁３０を環状フランジ７０から分離するような力に対す
る抵抗力が向上する。

【００５８】 本発明の配量システムの上述した装着構造は、弁３０に望ましくない応力また
はトルクを与えるかもしれない別個のスナップ嵌合締め付け部材またはねじ取付
け用の別個の保持器カラーを必要としない方法で、容易に組み立てることができ
、応力およびトルクは弁の動作に影響を与える可能性がある。

【００５９】 本発明の配量システムの構造は、組立に必要な機器を単純化し、システムを組
み立てるプロセスの費用を低下させる。配量システムは、様々な直径、スリット
・サイズおよび頭部形状の弁３０を組み込むことができる。

【００６０】 弁３０を図１および図５に示すようにクロージャ本体４０内に適切に装着する
と、弁３０の頭部８２はクロージャ本体の配量開口６０以内に窪んだ状態で位置
する。しかし、容器４１を圧搾し、（米国特許第５，４０９，１４４号で詳細に
説明したように）弁３０を通して内容を配量すると、弁の頭部８２が、窪んだ部
分から配量通路または開口６０の上端に向かって押し出される（図６）。

【００６１】 使用時には、容器４１は通常、逆さまにして圧搾し、容器内の圧力を大気圧よ
り上まで上昇させる。これは、容器内の製品を弁３０へと押しやり、弁３０を窪
んだ位置または後退位置（図１および図５に図示）から外側に延在する位置にす
る。弁頭部８２の外側への変位は、比較的薄いコネクタ・スリーブ８６によって
可能となる。スリーブ８６は、内側に突出した休止位置から、スリーブ８６がク
ロージャ本体４０の外側に向かって反転する加圧位置へと移動する。しかし、弁
３０は、弁頭部８２が配量通路６０に隣接するか、それを越える十分拡張した位
置までほぼいっぱいに移動するまで開かない（つまりスリット８４が開かない）
。実際、弁頭部８２が外側に移動するにつれ、弁頭部８２は半径方向内側に向い
た圧縮力を受け、これがスロット８４の開放にさらに抵抗する。さらに、弁頭部
８２は、外方向に移動する間、および十分に拡張した位置に到達した後も、外側
に凸状の形状を概ね保持する。しかし、（内圧と外圧との差が所定の量を超える
よう）内圧が十分に高くなると、弁３０のスリット８４が開き初めて、製品を配
量する（図７）。これで製品が開放スリット８４を通して排出または放出される
。例示のため、図６は、放出される液体製品１３０の滴を示す。

【００６２】 本発明の以上の詳細な説明から、およびその図から、本発明の新規の概念また
は原理の真の精神または範囲から逸脱することなく、他の多くの変形および改造
を実行できることが容易に認められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 容器の首（透視図で点線によって図示）にねじで装着した状態で示した、配量
用クロージャの部品として使用する弁の形態の本発明の配量システムの拡大断面
図である。

【図２】 図１に示した配量用クロージャに使用する弁の側面図である。

【図３】 図２に示した弁の上面図である。

【図４】 図２に示した弁の側面図である。

【図５】 アセンブリが、容器から製品を配量する前の逆さまの方向にある状態で、図１
に示した容器の配量システムの弁の拡大部分断面図である。

【図６】 図５と同様の図であるが、容器から製品を放出するために、弁が開く直前に（
容器を圧搾した場合のように）弁に作用する容器内の圧力増加を示す。

【図７】 図６と同様の図であるが、容器内部がさらに大きい圧力を受け、容器から製品
を配量するために、弁が全開状態へと動作する場合の弁のさらなる方向を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ソシエー、ティモシー、アール アメリカ合衆国 ミシガン、エセックスヴ ィル、 プレイリー 1700 Ｆターム(参考） 3E014 PC03 PC04 PC06 PD15 PD22 PE09 PE15 PE17 PF01 PF10 3E084 AA12 AB01 BA02 CA01 CB02 CC08 DA01 DB12 FA09 FB01 GA01 GB01 KB01 LA22 LB02 LC01 LD13

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器の放出端構造の放出開口と連絡し、そこから製品を配量
   する配量システムで、環状装着フランジが前記開口の近傍で半径方向内側に延在
   し、 少なくとも１つの材料から成形して、可撓性の中心頭部、前記可撓性の中心頭
   部から外側に延在するスリーブ、および周囲の周辺部分を有する可撓性の弾性構
   造を画定する配量弁を備え、 前記頭部が、通常は閉じて、容器内部の圧力が弁の外部の圧力より所定の量だ
   け上回ると開く配量用オリフィスを画定する交差スリットを有し、 前記周辺部分が前記スリーブと接続され、前記装着フランジを受けるために半
   径方向外側に開いた概ね環状の溝を画定する概ね環状の壁を有し、前記壁は、（
   １）前記装着フランジが前記溝に組み付け可能とするため、前記壁が前記装着フ
   ランジに押し付けられると、一時的に変形するよう十分可撓性であり、（２）前
   記装着フランジを前記壁の隣接部分によって前記溝内に保持可能とするため、十
   分に弾性であり、 前記溝が、前記環状壁に沿って１つの位置で画定され、前記弁が前記放出開口
   に対して密封配置される間、前記弁頭部が閉じている時に、前記スリーブおよび
   頭部を前記放出開口内に配置する配量システム。
2. 【請求項２】 前記配量端構造が、前記容器から分離しているが、着脱式に
   これに取り付けられたクロージャ本体によって画定され、 前記クロージャ本体が前記放出開口を画定し、 前記環状装着フランジが、前記開口の内端で前記クロージャ本体によって画定
   され、 前記弁が、前記クロージャ本体に装着されるような構成である、請求項１に記
   載の配量システム。
3. 【請求項３】 前記クロージャ本体が熱可塑性ポリマから成形される、請求
   項２に記載の配量システム。
4. 【請求項４】 前記頭部が、前記配量用オリフィスに向かって外から見て概
   ね円形の周を有する、請求項１に記載の配量システム。
5. 【請求項５】 前記周辺部分の概ね環状の壁が、概ね環状の上部肩および概
   ね環状の下部保持フランジを含み、 前記溝が前記肩の下で前記保持フランジの上に配置される、請求項１に記載の
   配量システム。
6. 【請求項６】 前記下部保持フランジが、前記溝の高さを超える高さを有す
   る、請求項５に記載の配量システム。
7. 【請求項７】 前記上部肩が、（１）前記下部保持フランジから概ね向きが
   逸れたほぼ円錐台形の食い付き面、および（２）概ね前記保持フランジに面し、
   前記溝の一方側を画定するほぼ切り下げた面を画定する、請求項５に記載の配量
   システム。
8. 【請求項８】 前記下部保持フランジが、前記溝の一方側を画定し、前記切
   り下げ面に面するほぼ平面の環状上面を有し、 前記下部保持フランジが、前記上部肩の半径方向の範囲を越えて半径方向外側
   に延在する、請求項７に記載の配量システム。
9. 【請求項９】 前記弁がわずか１つの材料から成形され、 前記１つの材料が、熱可塑性エラストマおよび熱硬化性ポリマのうち１つであ
   る、請求項１に記載の配量システム。
10. 【請求項１０】 前記弁が、前記開口の周囲で前記容器から分離するが、そ
    れに着脱式に取り付けることができるクロージャ内に装着されるような構成であ
    り、 前記環状装着フランジが前記クロージャによって画定される、請求項１に記載
    の配量システム。