JP2003524962A - 光信号を再生するための方法及び装置 - Google Patents

光信号を再生するための方法及び装置

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JP2003524962A
JP2003524962A JP2001553310A JP2001553310A JP2003524962A JP 2003524962 A JP2003524962 A JP 2003524962A JP 2001553310 A JP2001553310 A JP 2001553310A JP 2001553310 A JP2001553310 A JP 2001553310A JP 2003524962 A JP2003524962 A JP 2003524962A
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luminance
light
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ローレン デービッド
サミュエル カルレ
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セントレ サイエンティフィック エト テクニク ドゥ バティメント(シーエスティービー)
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
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    • H04N9/31Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM]
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  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、特定の表色系において、上記表色系の光信号の表色座標を定義しているデジタル・データから光信号を再生するための方法及び装置に関する。上記方法は、a)第1の輝度ダイナミックス(0−Lmax1)をカバーしている第1の光再生ユニット(V1)により、第1の光信号を発生するステップと、b)上記第1の輝度ダイナミックス(0−Lmax1)より狭い、第2の輝度ダイナミックス(0−Lmax2)をカバーしている第2の光再生ユニット(V2)により少なくとも1つの第2の光信号を発生するステップとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、特定の表色系で、光信号の少なくとも1つの表色座標を定義してい
るデジタル・データから光信号を再生するための方法に関する。各表色座標は、
N個のデータ・ビットによりコード化され、表色系の光信号の特定の成分に関連
する輝度値に対応する。
【0002】 本発明は、デジタル映像化に関するもので、任意のタイプのデジタル光再生ユ
ニットに適用することができる。以下に、スクリーン上への映像の光学的投影に
より動作するデジタル光再生ユニットへの適用を参照しながら本発明について説
明する。このようなユニットは、ビデオ・プロジェクタと呼ばれる。しかし、本
発明は、これに限定されるものではなく、特に、CRT(陰極線管)、液晶、プ
ラズマ又は他のタイプの電子スクリーン上に表示することにより動作するデジタ
ル光再生ユニットに適用することもできる。
【0003】 すべての光信号は、スペクトル、S(λ)の形で表すことができる。この場合
、λは、その有意な値が、一般に、可視領域内の380〜780ナノメートルの
範囲内に含まれる波長を示す。デジタル処理により、このスペクトルは、特定の
表色系専用の表色座標系上に投影される。これらの表色系の中で最もよく知られ
ているのは、3色(赤、緑、青)表色系(以下RGB表色系と呼ぶ)である。そ
れ故、上記特定の表色系の光信号の表現に対応する3つ組の表色座標が得られる
。これらの座標は、RGB表色系においては、R、G、Bと呼ばれる光信号の3
つの色の成分にそれぞれ関連する光の輝度値に対応する。これらの座標は、3つ
組の表色座標が3N個のデータ・ビットによりコード化されるように、N個のデ
ータ・ビットによりコード化される。RGB表色系により動作するデジタル光再
生ユニットへの適用を通して、これから本発明について説明する。しかし、本発
明は、これに制限されるものではなく、特に、XYZ表色系のような他の従来の
表色系により動作するデジタル光再生ユニットに適用することもできる。
【0004】 RGB表色系により動作するビデオ・プロジェクタ(以後、RGBビデオ・プ
ロジェクタと呼ぶ)は、RGB表色系において、再生対象の光信号の表色座標を
定義しているデジタル入力データを受信する。白いスクリーン上に投影された特
定の大きさの映像の場合には、一組の個々の値に属する輝度値を生成することが
できる。輝度は、人間の視覚が受光する光の輝度の特性を示す量であることを思
い出されたい。それ故、輝度は、スクリーン上に投影された映像の表面積に対す
るビデオ・プロジェクタが放射した光の強度に関する。輝度は、cd/m2(1
平方メートル当りのカンデラ)で測定される。この場合、ビデオ・プロジェクタ
は、例えば、1m2の大きさの映像のような、スクリーン上の特定の大きさの映
像を形成すると見なされるので、光の強度の値ではなく輝度値を論ずることにす
る。RGB表色系のような表色系の場合には、輝度は無色の添加量である。従っ
て、RGBビデオ・プロジェクタが投影する映像の任意の点の輝度は、その点に
おけるR、G及びB各成分に関連する輝度の合計にほぼ等しい。
【0005】 現在入手できるRGBビデオ・プロジェクタの場合には、デジタル入力データ
は、24ビットによりコード化される。この場合、R、G及びB各成分に対して
、それぞれ、8ビットが割り当てられる。すなわち、これらビデオ・プロジェク
タの場合には、Nの値は8(N=8)になる。それ故、224までの、すなわち、
約16,500,000の異なる色又は色あいを入手することができる。それ故
、各表色座標は、対応する表色R、G又はB成分の場合には、一組の28=25
6の可能な個々の値に含まれる輝度値に対応する。それぞれ、LR、LG及びLB
と呼ばれるこれらの値は、最低のレベル0(ゼロ輝度)と最高レベル255(最
大輝度)との間のあるレベルで示される。任意の光信号の最大輝度値は、理論的
には、3つのR、G及びB成分をレベル255に設定することにより得られる。
【0006】 現在、市販されているRGBビデオ・プロジェクタは、0から約250cd/
2の動的輝度範囲をカバーする。これらのR、G及びB成分が等しい場合には
、(色合いは、28=256の可能な色合いを示す用語であるグレイ・レベルで
表される)上記ビデオ・プロジェクタは、1cd/m2にほぼ等しい輝度段階を
持つ。このような輝度段階は、間隔が十分狭いので、人間の視覚に対して、全体
が連続しているように見える色の遷移を生み出すことができる。しかし、実際の
映像にもっと近い映像を入手するために、ビデオ・プロジェクタの動的輝度範囲
を広げるための努力が行われている。もちろん、もっと強力な光源を使用するこ
とにより、例えば、0から約250,000cd/m2のようなもっと広い動的
輝度範囲をカバーするビデオ・プロジェクタを製造することはできる。一方、こ
のもっと広い動的範囲は、相関関係において、100cd/m2にほぼ等しいよ
り広い輝度段階でカバーされ、そのため色の遷移全体を連続して認識できなくな
る。そうなると、例えば、色の質が劣化し、ユーザの目には、光学スペクトルの
連続していない一連の色の帯が見えるようになる。この欠点は、現在ビデオ・プ
ロジェクタ用に、またビデオ・プロジェクタ内で使用されていて、最大8ビット
でコード化されるデジタル入力データを処理するビデオ・カード技術によるもの
である。現在のところ、もっと多い数のビットでコード化されたデジタル・デー
タを処理し、この問題を解決することができるビデオ・カードは市販されていな
い。
【0007】 本発明の1つの目的は、上記欠点のない、現在市販されているビデオ・プロジ
ェクタの動的輝度範囲より広い動的輝度範囲で光信号を再生することができるよ
うにすることである。
【0008】 本発明によれば、この目的は、冒頭のところで説明したタイプの光再生方法に
より達成される。上記光再生方法は、 a)第1の動的輝度範囲をカバーする、個々の値の第1の組の輝度値を生成す
ることができる第1の光再生ユニットにより、第1の光信号を発生するために、
上記N個のデータ・ビットを処理するステップと、 b)上記第1の動的輝度範囲より狭い第2の動的輝度範囲カバーする個々の値
の第2の組の輝度値を生成することができる、上記第1の光再生ユニットより高
い輝度解像度を持つ第2の光再生ユニットにより、少なくとも第2の光信号を発
生するために上記N個のデータ・ビットを処理するステップと、 c)上記第1と第2の光信号を重畳することにより得られた第3の光信号を発
生するステップとを含む。
【0009】 このようにして、第2のステップ値にほぼ等しい輝度ステップを持つ第1の動
的輝度範囲をほぼカバーする個々の値の第3の組内で輝度値を表示することがで
きる合成光信号(第3の光信号)が得られる。2台のビデオ・プロジェクタを使
用する場合には、8ビットより多いコード化されたデジタル・データを1つの入
力として受光し、第1及び第2の各光信号は、大部分の8ビットによりコード化
された輝度値を持つことができる。その結果、光信号の表色座標をコード化する
N個のビット数を、大体、16(N=16)にすることができる。その結果、ビ
デオ・カード技術及びビデオ・プロジェクタ技術による制限を回避することによ
り表色座標のコード化の適合性が改善される。もちろん、他のビデオ・プロジェ
クタを使用して、N個という個数をさらに増大することもできる。それ故、本発
明は、狭い輝度ステップで、広い動的輝度範囲をカバーする一組の個々の値に属
する輝度値を持つ光信号を発生することができる。すなわち、ステップa)で発
生した第1の光信号は、第3の光信号の動的範囲に貢献し、ステップb)で発生
した第2の光信号は、この第3の光信号の輝度ステップを狭くすることに貢献す
る。本発明の原理は、添加量である輝度が持つ特性の新しい適用である。
【0010】 本発明は、さらに、上記光再生方法を実施するのに適している装置を提案する
。何故なら、本発明は、特定の表色系で光信号の少なくとも1つの表色座標を定
義するデジタル・データから光信号を再生するための装置を提案しているからで
ある。各表色座標は、N個のデータ・ビットによりコード化され、表色系の光信
号の特定の成分に関連する輝度値に対応する。上記装置は、 第1の動的輝度範囲をカバーする、個々の値の第1の組の輝度値を生成するこ
とができる第1の光再生ユニットと、 より高い輝度解像度で、上記第1の動的輝度範囲より狭い第2の動的輝度範囲
カバーする個々の値の第2の組の輝度値を生成することができる少なくとも1台
の第2の光再生ユニットと、 上記第1及び第2の光再生ユニットが、それぞれ、第1及び第2の光信号を発
生し、さらに、上記第1及び第2の光再生ユニットが、上記第1及び第2の光信
号を重畳することにより得られる第3の光信号を発生するように配置されていて
、上記N個のデータ・ビットの関数として、上記第1及び第2の光再生ユニット
を制御するための管理手段とを備えることを特徴とする。
【0011】 下記の説明を読めば、本発明の他の特徴及び利点をさらによりよく理解するこ
とができるだろう。下記の説明は、単に例示としてのものであって、添付の図面
を参照しながら読んでいただきたい。
【0012】 最初に、グレイ・レベルの表色系の簡単な例を参照しながら、以下に本発明の
原理について説明する。このような表色系の場合について説明すると、この表色
系の場合には、光信号の1つの成分だけに関連する、以後L0と呼ぶある輝度値
に対応する1つだけの表色座標により光信号が定義される。3つのR、G及びB
成分が何時でも同じレベルにあるように、R、G及びB成分に同じコマンドを適
用することにより、RGB表色系のような3色表色系からグレイ・レベル表色系
へ容易に通過することができることに留意されたい。さらに、装置の行動は直線
的であると仮定する。すなわち、入力コマンドが変動すると、発生する輝度値も
それに対応して変動するものと仮定する。
【0013】 図1の場合には、本発明の装置は、特定の最大光束F1を持つ第1のビデオ・
プロジェクタV1と、F2がF1/Kに等しくなるように、特定の最大光束F2
を持つ少なくとも1台の第2のビデオ・プロジェクタV2を備える。この場合、
Kは1より大きい数である。好適には、光束F2に対する光束F1の比率Kは、
2の整数べき乗であることが好ましい。すなわち、K=2qであることが好まし
い。この場合、qは整数である。1つの例の場合には、K=256であり、それ
故、q=8である。図1の場合には、ビデオ・プロジェクタV2は、そのそれぞ
れの最大光束の間の違いが分かるように、ビデオ・プロジェクタV2は、ビデオ
・プロジェクタV1より小さい略図で示してある。
【0014】 ビデオ・プロジェクタV1により、スクリーン20上に、Lmax1に等しい最大
輝度値を発生することができる。ビデオ・プロジェクタV2により、スクリーン
20上に、Lmax2に等しい最大輝度値を発生することができる。もちろん、これ
らの最大値は、これらのビデオ・プロジェクタがスクリーン20上に投影する映
像の面積により異なる。この面積は、ビデオ・プロジェクタV1及びV2それぞ
れの出力光学系OS1及びOS2とスクリーン20との間の距離により異なるし、
またその出力光学系OS1及びOS2の倍率の調整によっても異なる。透過により
動作しているスクリーン20の場合には、ユーザ30は、ビデオ・プロジェクタ
V1及びV2から遠い方のスクリーンの側に立っている。スクリーン20は、好
適には、所与の観察者の位置に対して、高い輝度効率と優れた均一な輝度をもつ
、「フレネルレンズ」タイプのものであることが好ましい。完全に直線的な装置
の場合には、2つのビデオ・プロジェクタが、発生することができる最大輝度値
は、その最大光束と同じ比例比を持つ。すなわち、Lmax2は、Lmax1/Kにほぼ
等しい。各ビデオ・プロジェクタV1及びV2は、それぞれ、ビデオ・カードC
V1及びCV2の出力に接続している。この場合、これらビデオ・カードは、管
理ユニット10からなる。後者は、さらに、ランダム・アクセス・メモリ・タイ
プのRAMメモリ、及びおそらくは、読取り専用メモリ・タイプのROMメモリ
に接続している中央処理ユニットCPUを備える。
【0015】 CPUユニットは、それぞれ、c1ビット及びc2ビットという少なくとも2つ
のグループに分割されている、N個のデータ・ビットによりコード化されている
デジタル・データを提供する。この場合、c1及びc2は、N=c1+c2になるよ
うな数字である。ビットのこれら2つのグループは、それぞれ光再生ユニットV
1及びV2のコマンドC(V1)及びC(V2)に対応する。これらのコマンド
・データは、ビデオ・カードCV1及びCV2の入力に送信される。従来は、ビ
デオ・カードは最大8ビットによりコード化されたデジタル・データを処理して
いた。それ故、ある例の場合には、Nは16であると見なされ、c1及びc2の値
は8、(N=16;c1=c2=8)であると見なされる。
【0016】 ビデオ・プロジェクタV1は、ゼロとLmax1との間の第1の動的輝度範囲、0
−Lmax1をカバーする個々の値の第1の組で輝度値を発生することができる。0
とLmax1との間に輝度値が均等に分布している簡単な例の場合には、第1の動的
輝度範囲0−Lmax1は、第1のステップ値がLmax1/2c1である、全動的範囲を
覆う一定の輝度ステップによりカバーされている。同様に、ビデオ・プロジェク
タV2は、ゼロとLmax2との間の動的輝度範囲0−Lmax2をカバーする個々の値
の第2の組で輝度値を発生することができる。0とLmax2との間に輝度値が均等
に分布している簡単な例の場合には、第2の動的範囲0−Lmax2は、第2のステ
ップ値がLmax2/2c2である全動的範囲を覆う一定の輝度ステップによりカバー
されている。しかし、輝度値の分布が一定のこれらの例は、本発明を制限するも
のではない。何故なら、輝度値の密度は、カバーされている動的範囲内で変動す
る場合があるからである。第2の動的輝度範囲は、第1の動的輝度範囲より狭い
。すなわち、Lmax2は、Lmax1より狭い。さらに、第2の光再生ユニットV2の
輝度解像度は、第1の光再生ユニットV1の輝度解像度より高い。上記の輝度値
の分布が一定な場合には、このことは、第2の輝度ステップ値、Lmax2/2c2
、第1の輝度ステップLmax1/2c1より小さいことを意味する。好適には、第2
の動的輝度範囲、0−Lmax2は、間隔、0−ΔLに対応することが好ましい。こ
の場合、ΔLは、第1の光再生ユニットV1の輝度の精度である。すなわち、輝
度値の上記第1の組の2つの連続している値の間の最大の違いである。上記の輝
度値の分布が一定の場合には、このことは、ΔLが、第1の輝度ステップ値Lma x1 /2c1に等しいことを意味する。すなわち、Lmax2≒Lmax1/2c1であること
を意味する。これは、Kが2c1に等しいことを意味する。すなわち、qがc1
等しいことを意味する。
【0017】 Lmax1以下の輝度値L0に対応する、表色座標により定義される光信号を再生
するための、管理ユニットによるビデオ・プロジェクタV1及びV2の制御方法
について、図2a及び図2bのグラフを参照しながら説明する。これらのグラフ
は、それぞれ、コマンドC(V1)及びC(V2)により、ビデオ・プロジェク
タV1及びV2により発生することができる輝度値L(V1)及びL(V2)の
曲線の一部である。これらの値は異なっているので、図2a及び図2bの曲線は
、量子化した一次関数のように見える。すなわち、これらの曲線は、「階段」の
形をしている。上記の輝度値の分布が一定な場合には、「階段」の高さは、それ
ぞれ、第1の輝度ステップ値Lmax1/2c1、及び第2の輝度ステップ値Lmax2
c2に対応する。
【0018】 図2aの場合には、ビデオ・プロジェクタV1により発生することができるL 0 のすぐ下の輝度値はL1と呼ばれる。L0/(Lmax1/2c1)の整数部分が定義
する数はn1と呼ばれる。図に示す例の場合には、n1=2である。すなわち、
1はビデオ・プロジェクタV1が発生することができる第2のゼロでない輝度
レベルに対応する。違いL0−L1はLr1と呼ばれる。この値Lr1は、ある方法で
、それによりビデオ・プロジェクタV1が、スクリーン上に輝度値L0を発生す
ることができる誤差に対応する。図2bの場合には、ビデオ・プロジェクタV2
により発生することができるLr1のすぐ下の輝度値はL2と呼ばれる。Lr1/(
max2/2c2)の整数部分が定義する数はn2と呼ばれる。図に示す例の場合に
は、n2=2である。すなわち、L2はビデオ・プロジェクタV2が発生すること
ができる第2のゼロでない輝度レベルに対応する。違いLr1−L2はLr2と呼ば
れる。この値Lr2は、ある方法で、それによりビデオ・プロジェクタV2が、ス
クリーン上に輝度値Lr1を発生することができる誤差に対応する。すなわち、そ
れにより、ビデオ・プロジェクタV1及びV2が形成したペアにより、スクリー
ン上に輝度値L0を発生することができる誤差に対応する。上記L2の定義は、輝
度値Lr2をできるだけ正確に入手することができるようにする第3のビデオ・プ
ロジェクタを追加するためだけに必要なことに気が付くだろう。2つのビデオ・
プロジェクタV1おV2だけを使用する場合には、L2を、第2のビデオ・プロ
ジェクタV2が発生することができるLr1(Lr1より小さいか又は大きい)に最
も近い輝度値として定義することができる。
【0019】 理解していただけると思うが、中央処理ユニットが発生し、c1ビットにより
コード化されるコマンドC(V1)は、ビデオ・プロジェクタV1が、L1に等
しい輝度値で、光信号S1を発生し、中央処理ユニットが発生し、c2ビットによ
りコード化されるコマンドC(V2)は、ビデオ・プロジェクタV2が、L2
等しい輝度値の光信号S2を発生しするようになっている。2つの光信号S1及び
2を重畳させることにより、輝度の付加特性により、L1+L2に等しい輝度値
を持つ第3の光信号S1+2が発生する。
【0020】 図1の第1の実施形態の場合には、この結果は、スクリーン20上に2つの光
信号S1及びS2を同時に投影することにより得られる。すなわち、第3の光信号
1+2は、スクリーン20上で光信号S1及びS2を光学的に重畳することにより
入手される。もちろん、その場合には、2つの光信号S1及びS2をスクリーン上
で正確に一致させる必要がある。ところで、2つのビデオ・プロジェクタV1及
びV2は、同じ光軸を持つことはできない。その出力光学系OS1及びOS2は、
光信号の放射を、その各光軸から離れる方向に移動するための手段を備える。こ
れらの手段により、2つの光信号をスクリーン20上で正確に重畳させることが
できる。2つの投影された光信号の間に残るかもしれないズレは、下記の技術に
より、管理ユニット10内のソフトウェアにより処理することができる。この実
施形態は有利である。何故なら、この実施形態は、現在市販されているタイプの
2台のビデオ・プロジェクタを使用しているからである。図3の好適な実施形態
の場合には、この実施形態は、例えば、6,000ルーメンANSIに少なくと
も等しい、同じ公称光束を持つ2台のビデオ・プロジェクタを含む。2台のビデ
オ・プロジェクタV2の中の一方は、Kに等しい係数によりその最大光束を低減
するためにフィルタFに接続している。図3の場合には、図1の素子と同じ素子
には同じ参照番号がつけてある。さらに、図1とは異なり、図に略図で示すよう
に、ビデオ・プロジェクタV2は、その各公称光束が等しいことを考慮に入れる
ために、ビデオ・プロジェクタV1とほぼ同じ大きさを持つ。この実施形態は有
利である。何故なら、この実施形態は、スクリーン上での光信号S1及びS2の重
畳をもっと容易に調整するための2つの同じビデオ・プロジェクタを使用してい
るからである。
【0021】 他の実施形態の場合には、光信号S1及びS2の光学的重畳は、ビデオ・プロジ
ェクタ内で行われる。すなわち、出力光学系を通過する前に行われる。この場合
、ビデオ・プロジェクタは、その内部に基準Vを持つ、図4に略図で示す特殊な
タイプのものである。図4の場合には、図1の及び図3の素子と同じ素子には、
同じ参照番号がつけてある。ビデオ・プロジェクタVは、それぞれ、第1及び第
2の光信号S1及びS2を発生するための2つの光再生ユニットURL1及びUR
L2、及びこれら2つの光信号をビデオ・プロジェクタの出力光学系OS上に視
準するための手段とを備える。このような手段は、例えば、2つのミラーM1及
びM2からなる。これらの手段のおかげで、光信号S1及びS2は、ビデオ・プロ
ジェクタの内部光学式システムで、すなわち、出力光学系OSにより、スクリー
ン20上に投影される前に重畳する。すなわち、第3の光信号S1+2は、ビデオ
・プロジェクタの光学式システムで、光信号S1及びS2を重畳することにより得
られる。この実施形態は、前の実施形態(図1及び図3)が2つの出力光学系を
必要とするのに対して、出力光学系が1つですむという利点がある。この装置は
、主として装置の価格を決める複合部品であるので、上記実施形態と比較した場
合コストをかなり削減することができる。しかし、本発明を実施するための専用
の特殊なビデオ・プロジェクタを設計しなければならない。
【0022】 ある種の条件の下では、2つの光信号を重畳することにより光信号を発生する
方法は、コード化を改善するのと同じであることを証明することができる。何故
なら、各ビデオ・プロジェクタV1及びV2が発生する輝度値が、それぞれ、一
定の輝度ステップで、それぞれ、動的範囲0−Lmax1、0−Lmax2をカバーする
からである。この場合、下式が成立する。 Lr1<Lmax1/2c1 (1) Lr2<Lmax2/2c2 さらに、すでに説明したように、ビデオ・プロジェクタV1及びV2の最大光
束の比率は、下式のように選択される。 Lmax2≒Lmax1/2c1 (2) さらに、定義により、Lr2は、下式で表すことができる。 Lr2=Lr1−L2 (3) それ故、式(1)、(2)及び(3)は下式が示す意味を持つ。 Lr2<(Lmax1/2c1)/2c2r2<Lmax1/2c1+c2 (4)
【0023】 式(4)は、明らかに、上記仮定により、それにより本発明の装置が、動的範
囲0−Lmax1を持つ1台のビデオ・プロジェクタが輝度L0を入手できる誤差、
及びN=c1+c2ビット(すなわち、この例の場合には、16=8+8ビット)
でコード化したデジタル・データを受け入れる事実を表す。それ故、本発明を使
用すれば、最大8ビットによりコード化したデジタル入力データを受け入れる、
ビデオ・プロジェクタだけを使用して、その表色座標値(この例の場合には、L 0 )を、最大16ビットでコード化できる。
【0024】 実際には、ビデオ・プロジェクタV1の光束F1と、ビデオ・プロジェクタV
2の光束V2との間の種々の値の比率Kを選択することができる。上記の場合、
保持された値は、K=28(q=8)である。現在のビデオ・プロジェクタは8
ビットのデジタル入力データしかコード化できないので、この値により、表色座
標値のコード化の精度の改善という点で最善の結果が得られる。しかし、場合に
よっては、もっと低い比率を選択した方が賢明である場合もある。その理由は、
ある種のビデオ・プロジェクタは、黒に対してある表示品質を持っていて、装置
内の光の漏洩現象にために、同じ映像内に表示される白の量によりこの黒の表示
品質が劣化するからである(最大コントラスト)。かぶり、すなわち、白いノイ
ズという用語は、この光の漏洩による効果を表すために使用される。この現象を
本発明の限度内に制限するために、より強力なビデオ・プロジェクタ、すなわち
、V1の使用を最低限度に低減し、より弱いビデオ・プロジェクタ、すなわち、
V2の使用を増大することができる。その理由は、黒の表示品質をより大きく劣
化させるのはV1だからである。そうするために、強力な方のビデオ・プロジェ
クタV1の最大光束に対して、弱い方のビデオ・プロジェクタ、すなわち、V2
の最大光束を増大することができる。それ故、例えば、K=2qになるように、
比率Kを選択する。この場合、qは8より小さい数である(q<8)。そうする
ことにより、黒に対する表示品質を改善することができるが、表色座標のコード
化の精度の改善の度合いは少ない。その理由は、例えば、比率K=24=16の
場合には、表色座標は、12ビットだけでコード化される(通常は、N)。より
詳細に説明すると、強力な方のビデオ・プロジェクタV1のコマンドC(V1)
は、好適には、このビデオ・プロジェクタの動的輝度範囲0−Lmax1が、Lmax1 /16に等しい輝度ステップで(通常の場合は、Lmax1/2q)カバーされるよ
うに、c1=4ビット(通常の場合には、c1=qビット)でコード化することが
好ましい。すなわち、強力な方のビデオ・プロジェクタV1が発生する光信号の
表色座標は、2qビットによりコード化される。強力でない方のビデオ・プロジ
ェクタV2のコマンドC(V2)は、次に、このビデオ・プロジェクタの動的輝
度範囲0−Lmax2が、Lmax2/256に等しい輝度ステップで(通常の場合は、
max1/2N-q)カバーされるように、c2=8ビット(通常の場合には、c2
Nビット)でコード化される。すなわち、強力でない方のビデオ・プロジェクタ
V2が発生する光信号の表色座標は、2N-qビットによりコード化される。
【0025】 それ故、理解して頂けると思うが、本発明は、重畳する2つの光信号S1及び
2を発生する2台の光再生ユニットV1及びV2の使用に限定されない。本発
明は、それぞれが、輝度Liを持つ光信号Siを発生し、次に、1≦i≦nのとき
ΣLiに等しい輝度を得るために、光信号Siが重畳される、任意の数n(nは、
1より大きい数)の上記光ユニットViを使用する場合にも適用することができ
る。1≦i≦nのとき、違いLri=L0−ΣLiをLriとすれば、次に、iが無限
に近づくにつれて、Lriはゼロに近づくことに気が付く。すなわち、使用するビ
デオ・プロジェクタの数が多くなるにつれて、これらすべてのビデオ・プロジェ
クタが任意の輝度値L0を回復する際の誤差は小さくなる。
【0026】 RGB表色系のような3色表色系の場合を参照しながら、本発明の原理につい
て説明する。このタイプの表色系の場合には、光信号は、以後LR、LG及びLB
と呼ぶ3つの色成分からなる。さらに、装置の行動は、この場合も、直線的であ
ると仮定する。このような表色系で形成される光信号を再生する方法は周知であ
り、3つの光信号の発生からなり、それぞれの光信号は、3つの各色成分に対応
していて、例えば、スクリーン上にこれら3つの光信号を重畳することにより、
得られる合成光信号の発生からなることに気が付くだろう。これは、輝度が添加
量を持つという特性の適用の周知の一例である。
【0027】 そのスペクトルS(λ)により定義される、再生対象の光信号について考えて
みよう。この光信号を表示するために、RGBビデオ・プロジェクタの入力に適
用しなければならない、コマンドCR、CG及びCBは、再生対象の光信号の、R
GB表色系の座標系で、各表色座標とマージされる。その結果、上記コマンドは
下式により表される。
【0028】
【数1】
【0029】 ここで、関数 ̄r、 ̄g及び ̄b( ̄は、その後の値にオーバーラインが付さ
れていることを示す)それぞれ、R、G及びB各成分を再生するために使用する
光再生ユニットからの通常の曲線及び特定の曲線を表し、値λa及びλbは、光
信号のスペクトルS(λ)の特定の制限である。コマンドCR、CG及びCBは、
ビデオ・プロジェクタの入力に適用される。これらのコマンドにより、再生対象
の光信号の各色成分に対応していて、輝度値LR、LG及びLBを持つ光信号が発
生する。従来技術の場合には、ビデオ・カードが8ビット技術であったため、各
コマンドは、最大8ビットによりコード化された。
【0030】 上記表色座標のコード化の精度の改善を目的とする本発明の方法は、光信号の
各色成分LR、LG及びLBに別々に適用することができる。ある例の場合には、
本発明の方法は、SRi、SGi及びSBiというn個の光信号の3つのグループを発
生し、その場合、iは1〜nの範囲であり、各グループは、各色成分に関連して
いて、すなわち、光信号の数は全部で3nであり、次に、3つの3n光信号を重
畳による合成光信号が発生する。
【0031】 図5は、表色系の場合の、本発明の方法を実施するための装置の一例である。
この例示としての実施形態は、nが2に等しい図3の変形例である。何故なら、
この場合、好適な装置は、3組の光再生ユニットを備えていて、各組VR1−V
R2、VG1−VG2及びVB1−VB2は、再生対象の光信号の各色成分R、
G及びBに関連する光信号を再生するのに適している。ユニットVR2、VG2
及びVB2の出力光学系は、各組の他のユニットの最大光束に対するその最大光
束の特定の比率、すなわち、VR1、VG1及びVB1に適合するために、それ
ぞれ、各フィルタFR、FG及びFBに接続している。これらの比率は、それぞれ
、KR、KG及びKBと呼ばれる。比率KR、KG及びKBは、相互に等しくなくても
よいことに気が付くだろう。好適には、これらの比率は、2の整数べき乗、すな
わち、KR=2qR、KG=2qG及びKB=2qBで表示することが好ましい。この場
合、qR、qG及びqBは、必ずしも、等しくなくてもよい整数である。光再生ユ
ニットVR1、VR2、VG1、VG2、VB1及びVB2は、それぞれ、輝度
値Lr1、Lr2、LG1、LG2、LB1及びLB2を持つ、光信号SR1、SR2、SG1、S G2 、SB1及びSB2をそれぞれ発生するために、コマンドCR1、CR2、CG1、CG2 、CB1及びCB2を受信する。これらの光信号は、合成信号S1+2を得るために、
スクリーン20上に投影することにより直接重畳される。この合成信号は、装置
の精度内の輝度値Lを持つ。
【0032】 グレイ・レベルの表色系の上記の残りの部分は、RGB表色系のような3色表
色系の場合に、色の各成分R、G及びBに対して別々に適用することができる。
もちろん、このような適用は、例えば、XYZ表色系のような他の表色系の場合
にも行うことができる。また、その内部の色の成分の数が3以外の任意の表色系
にも適用することができる。
【0033】 実際には、光再生ユニットVR1、VG1及びVB1は、第1のRGBビデオ
・プロジェクタV1に内蔵され、一方、光再生ユニットVR2、VG2及びVB
2は、第1のRGBビデオ・プロジェクタV1とは異なる、第2のRGBビデオ
・プロジェクタV2に内蔵されている。より詳細に説明すると、このため、現在
市販されているタイプのRGBビデオ・プロジェクタを使用することができる。
【0034】 種々の実施形態により、iの各値が1からnの間の、各色成分に関連する3つ
の信号SRi、SGi及びSBiを重畳するか、又はそれぞれ、iが1からNまでの、
n個の光信号SRi、SGi及びSBiの各色成分を重畳することにより発生すること
できる中間光信号を発生することができることに気が付くだろう。第1の場合に
は、nこの中間光信号が得られる。第2の場合には、3つの中間光信号が得られ
る。両方の場合、上記中間光信号を重畳することにより、合成信号が得られる。
さらに、他の例示としての実施形態の場合には、2つの異なる色成分に関連する
光信号の数は必ずしも同じではないことに留意されたい。例えば、装置は、成分
Rに対してnR個のビデオ・プロジェクタを、成分LGに対してnG個のビデオ・
プロジェクタを、成分LBに対してnB個のビデオ・プロジェクタを備えることが
できる。この場合、nR、nG及びnBは、相互に必ずしも等しくなくてもよい。
【0035】 図6は、本発明の方法を実施するのに適している、管理ユニット10の略図で
ある。この図の場合、図1、図3及び図4の素子と同じ素子には、同じ参照番号
がつけてある。中央処理ユニットは、ランダム・アクセス・メモリ・タイプのR
AMメモリ、及びおそらくは、その内部に処理対象のデジタル映像データを記憶
している、読取り専用メモリ・タイプのROMメモリに接続している。これらの
デジタル映像データは、用途のタイプにより、静止映像、アニメ映像、又はリア
ルタイムで計算した映像に対応することができる。デジタル映像データは、アナ
ログ・ビデオ・トランスジューサ(アナログ・カメラ)が供給するアナログ信号
を、アナログ/デジタル変換することにより発生することもできるし、又はデジ
タル・ビデオ・トランスジューサ(デジタル・カメラ又は装置)により直接発生
することもできる。デジタル映像データは、また、合成映像又は物理的シミュレ
ーションを計算することにより形成した映像の場合には、中央処理ユニット内の
数値計算により発生することができる。
【0036】 中央処理ユニットCPUは、また、それぞれに、コマンドCRi、CGi及びCBi の中の1つを送信するために、ビデオ・カードCVに接続している。この場合、
iは1からnまでの値である(この場合は、n=2)。ビデオ・カードCの出力
は、光再生ユニットVRi、VGi及びVBiの各入力に送られるように設計さ
れている。中央処理ユニット内で処理されたデジタル映像データは、表色成分毎
にNビットによりコード化される。この場合、Nの値は、ビデオ・カードが、最
大8ビットでコード化されたデジタル・データを処理する場合には、8×n(す
なわち、n=2に対してN=16)である。それ故、3つの異なる表色成分を含
む3色表色系の任意の光信号の定義により、最大、3×8×nビット(すなわち
、この例の場合には、48ビット)によりデジタル・データをコード化すること
ができる。この光信号を発生するために、これらの48ビットは、最初に、16
ビットの3つのグループに分割され、その場合、各表色成分に1つのグループが
割り当てられる。次に、各グループの最上位のビットは、強力な方のビデオ・プ
ロジェクタV1の光再生ユニットVR1、VG1及びVB1のそれぞれ関連する
ビデオ・カードに送信されたコマンドCR1、CG1及びCB1にそれぞれ割り当てら
れ、一方、強力でない方のビデオ・プロジェクタV2の光再生ユニットVR2、
VG2及びVB2にそれぞれ関連するビデオ・カードに送信されたコマンドCR2 、CG2及びCB2にそれぞれ割り当てられる。
【0037】 実際には、使用するある種の光再生ユニット(特に、投影による再生の場合に
使用されるRGBビデオ・プロジェクタ)は、輝度が均一であるという欠点を持
つ場合がある。この用語は、スクリーンの周辺部で得られる最大輝度が、その中
心部で得ることができる最大輝度より低いという事実を意味する。この輝度が均
一であるという欠点は、スクリーンの表面に対して空間的に均一であるという欠
点も含む。この均一欠点を修正するように、デジタル映像データを処理すること
が望ましい。これは、例えば、デジタル映像データを、スクリーンの各領域に割
り当てられる乗算係数により、デジタル映像データを加重することによりソフト
ウェアにより達成される。この係数は、照明の低い周辺部の値に等しくなるよう
に、スクリーンの中央に近い領域内で得ることができる最大輝度値を低減するた
めに、1以下の値を持つ。必要な係数値は、例えば、管理ユニット10のROM
メモリ内に記憶している輝度設定テーブルと呼ばれるテーブル内に記憶される。
このテーブルは、映像再生モードで装置を動作する前の校正の段階で入手するこ
とができる。映像再生モードは、各表色成分に対して、下記のステップ: a)全スクリーン上の各点に、最大輝度で映像を投影するステップ(例えば、
赤の映像に対しては、コマンド255,0,0で、緑の映像に対しては、コマン
ド0,255,0で、青の映像に対しては、コマンド0,0,255で); b)例えば、ユーザの目が位置すると思われる位置に設置されたビデオ輝度計
(輝度により校正されたカメラ)によりスクリーンの各領域(せいぜい1つのピ
クセルである領域、通常、一組の隣接ピクセル)内の輝度を測定するステップ; c)スクリーンの各領域内の輝度値がほぼ同じになるように輝度加重係数を計
算するステップを含む。
【0038】 本発明の場合、輝度設定は、各光再生ユニットに供給される。それにより、特
定の表色成分に関連する各光再生ユニットに対して行われた修正により、この表
色成分用の装置によりカバーされる全動的輝度範囲上の合成映像(図1、3及び
4のS1+2)の輝度の空間の均一の効果をあげることができる。さらに、各表色
成分に対して行われたこの修正により、各表色成分に対応する映像を重畳するこ
とにより得られる、合成3色映像(図5のS1+2)の輝度の空間的均一の効果を
得ることができる。
【0039】 ある変形例の場合には、例えば、スクリーンに直接接着した特定のフィルタを
追加することにより均等にすることができる。このフィルタの透過レベルは、濾
過後の表示される映像が、設定テーブルにより光信号をデジタル前処理しなくて
も均等に表示されるように、周辺部より中央部が低くなっている。この変形例は
有利である。何故なら、光信号をデジタル前処理すると、このような前処理を行
わなかった場合の輝度解像度の精度と比較すると、輝度解像度の精度が低下する
からである。
【0040】 実際に使用した場合に発見された光再生ユニットのもう1つの欠点は、幾何学
的な映像の歪みである。これらの歪みは、例えば、投影による再生の場合にスク
リーン上に現れる。図7aは、この現象を示す。この図は、長方形の映像70が
、スクリーン上に再生される映像71の形を示す。その形は、依然として長方形
をしているが、輪郭が直線でなくなっていて、そのため全体が幾何学的に歪んで
いる。映像70のこの歪みは、映像70として制御グリッドを選択し、再生映像
71を、制御グリッドとしての同じ大きさ及び同じ網目を持つ基準グリッド72
と比較することにより測定することができる。光再生ユニットのこの欠点は、そ
のすべての光学素子が導入するある種の歪みにより説明することができる。この
歪みは、後者が光信号を重畳するステップを含む場合に、本発明の方法を実施す
るための装置において特に重要になる。何故なら、この歪みによる、重畳対象の
光信号の間のすべての空間的なシフトは、スクリーン上においても又はビデオ・
プロジェクタにおいても、重畳を実際に打ち消してしまうからである。このよう
な条件の下では、これらの光信号の各輝度は加算されない。
【0041】 この欠点のために、光再生ユニットの出力光学系を不正確に調整した場合と同
じ結果になり、その結果、重畳対象の光信号の調整が不正確になり、正確な重畳
が実際には行われないことになる。そのため、本発明のある機能によれば、光信
号は同じ方法で処理される。何故なら、本発明の場合、幾何学的な映像の歪み及
び映像設定を修正するための共通の手段が、光再生装置に設置されているからで
ある。これらの手段は、主として、元来ソフトウェアである。これらの手段によ
り、ビデオ・プロジェクタの出力光学系を、もっとよく調整した場合に得ること
ができる映像の設定を改善することができる。より詳細に説明すると、これら手
段は、特定の光再生ユニットが発生した映像の各点において、一方では、映像は
、光再生ユニットの光学素子が導入する歪みと反対の歪みを受け、他方では、他
の光再生ユニットが発生する映像により完全に調整することができるように変形
を行うことができる。
【0042】 実施する変形を決定するために、映像の空間内でのシフト及び歪みを測定する
段階は、各光再生ユニットに対して連続して行われる下記のステップ: a)光再生ユニットにより制御グリッドを投影するステップ; b)基準グリッドの対応する交点からの、表示されたグリッドの各交点に対す
る変位値を測定するために、スクリーン上に投影された特定の基準グリッドと比
較するステップ; c)制御グリッドに近い交点の変位値の間の双一次内挿法により映像の各点に
適用される変形値を決定し、記憶するステップを含む。
【0043】 当然、相互についての映像に対する正しい調整値を得るために、各光再生ユニ
ットに対して、ステップb)において、同じ基準グリッドを使用しなければなら
ない。ステップc)の場合には、映像の各点が、制御グリッドの網目内に必ずし
も、位置していないこと、及びそのため、その変形値が、ステップb)において
測定が行われたこれら網目の(最大)4つの端部の変位値から推定されることに
気が付くだろう。制御グリッドと基準グリッドの網目が小さければ小さいほど、
すなわち、ステップb)で変位値が測定される点の数が大きければ大きいほど、
ステップc)で行われる修正値の計算による幾何学的修正はよりよい結果をもた
らす。
【0044】 図7bは、再生対象の映像70及び映像74のデータから、より詳細に説明す
ると、変換した映像70のデータから、本発明の装置により効果的に再生した映
像75の、各点に対して変換を行った後の映像74の輪郭である。基準グリッド
72と比較すれば、図において、この再生した映像75が、完全な長方形であり
、幾何学的に映像70と一致することが分かる。
【0045】 最後に、実際に使用してみると、使用した光再生ユニットはもう1つの欠点を
持つ。何故なら、その行動が、厳密に直線的でないからである。より詳細に説明
すると、ビデオ・プロジェクタの光学的応答は、特にその大きさが発生した輝度
により異なる、不正確に焦点を合わせた光の漏洩現象(カブリ現象)のために、
それに適用されたコマンドに完全に一致しない。さらに、3色ビデオ・プロジェ
クタの場合には、ある成分と他の成分との間の光学的結合現象が起こり、さらに
、ビデオ・プロジェクタへの電力供給の限度に関連する成分間の電子ポンピング
現象も起こる(これら2つのタイプの現象を示すために、種々の構成部材の絶縁
の欠点について説明する)。種々の構成部材のカブリ現象及び絶縁の欠陥は、種
々の重畳光信号の輝度の加算の理論的原理の適用を混乱させる。さらに、使用す
るスクリーンのタイプに固有の欠点、及び/又はその使用条件が、さらに、この
混乱をひどいものにする。上記の結果は、上記のコマンドCR、CG及びCBをR
GBビデオ・プロジェクタの入力に適用することより、スクリーンで得られる輝
度値は、予想輝度値に正確に一致しない。すなわち、再生光信号のスペクトルは
、再生対象の光信号のスペクトルS(λ)に完全に一致しない。以下の説明にお
いては、「非直線性」という用語は、光再生装置内でこのような欠陥を引き起こ
すすべての現象を意味する。
【0046】 これらの非直線性の影響をできるだけ除去するために、本発明は、使用する各
光再生ユニットで補償手段を使用する。補償は、例えば、任意の表色系の座標系
上に、再生対象の光信号のスペクトルS(λ)を投影することにより得られる再
生対象の光信号の表色座標を、上記光信号を忠実に再生するために、すなわち、
非直線性による歪みを含まない光信号を再生するために、この光再生ユニットを
駆動するのに適している光ユニットの表色系でコマンド値に変換することにより
行われる。すなわち、もはや光再生ユニットの表色系の座標系を与える上記式に
より直接にではなく、非直線性の影響を修正するための変換が行われたこれらの
表色座標によりこの光信号を表示するために、RGBビデオ・プロジェクタの入
力に供給しなければならないコマンドCR、CG及びCBが決定される。
【0047】 通常の再生モードでの装置の動作の前の校正段階で、装置の各ビデオ・プロジ
ェクタに対して校正テーブルが生成され、記憶される。このテーブルは、ある数
の特定の3つのコマンドからなる組CR、CG及びCBに対して、特定の表色系に
、これらコマンドがそれに適用された場合、ビデオ・プロジェクタにより再生さ
れる光信号の表色座標を含む。使用する表記法を簡単にするために、XYZ表色
系の座標系上に、再生光信号のスペクトルを投影することにより得られた表色座
標について考える。しかし、これは本発明を制限するものでないことをはっきり
理解されたい。しかし、上記の使用する記述法を簡単にする必要とは別に、XY
Z表色系で表色座標を使用すると有利である。この校正テーブルは、上記特定の
3つのコマンドからなる組CR、CG及びCBで、3つのビデオ・カード(又は、
好適には、1つの3色ビデオ・カード)を駆動し、分光光度計又は比色計上のビ
デオ・プロジェクタから信号出力を回収するソフトウェアの制御下で自動的に作
成することができる。この出力信号は、次に、数値計算により、XYZ表色系の
座標系上に投影される。以下の説明においてはRGB_TO_XYZテーブルと
呼ぶこの校正により、RGBビデオ・プロジェクタの入力にコマンドCR、CG
びCBを適用した場合、XYZ表色系の座標系で再生した信号の表色座標を知る
ことができる。RGB_TO_XYZテーブルは、3つのコマンドCR、CG及び
Bにより索引される三次元テーブルである。各コマンドは、8ビットによりコ
ード化される。もちろん、3つのコマンドからなる組CR、CG及びCBは、ビデ
オ・プロジェクタの有用なスペクトル全部をカバーするように選択される。XY
Z表色系の座標系で再生された信号の3つの各表色座標は、16ビットでコード
化される。それ故、RGB_TO_XYZテーブル内に記憶しているデジタル・
データは、全部で48ビットである。
【0048】 それ故、校正段階は、校正テーブルRGB_TO_XYZを倒置することによ
り得られる、変換テーブルと呼ばれ、そのためXYZ_TO_RGBテーブルと
も呼ばれるもう1つのテーブルを生成し、記憶するステップを含む。より詳細に
説明すると、(XYZ表色系の座標系で)ビデオ・プロジェクタの有用なスペク
トル全体をほぼカバーしている同じ数の特定の光信号に対応する約千の上記3つ
の座標からなる組を含む一組の3つの表色座標X0、Y0及びZ0からなる各組に
対して、下記のステップ: a)3つの座標X0、Y0及びZ0からなる組に「最も近い」RGB_TO_X
YZ校正テーブル内に記憶しているM個の3つ組の表色座標Xj、Yj、Zj(j
は1からMまでの範囲)を決定するステップ; b)これらM個の3つ組の表色座標Xj、Yj、Zjに関連するM個の3つ組の
コマンドCRj、CGj、CBj(jは1からMまでの範囲)を決定するステップ; c)上記M個の3つ組のコマンドCRj、CGj、CBj(jは1からMまでの範囲
)の内挿により得られた3つ組の整数の表色座標、CR0、CG0、CB0を決定し、
この内挿により得られる3つ組の各成分の整数値だけを考慮の対象にするステッ
プ; d)上記3つの座標、CR0、CG0、CB0の組をビデオ・プロジェクタのXYZ
_TO_RGB変換テーブル内に記憶するステップ が実施される。
【0049】 それ故、変換テーブルは、特定の光信号にできるだけ近い光信号を発生するた
めに、光再生ユニットに適用される16ビットのコマンド値でコード化された上
記特定の光信号の表色座標値に関連する。各コマンド値は8ビットでコード化さ
れる。上記ステップc)に含まれる内挿は、一次、二次又は他のタイプのもので
あってよい。校正テーブルRGB_TO_XYZの大きさは、この内挿を行うの
に十分な大きさでなければならないことに留意されたい。実際には、約千の入力
CR、CG、CBからなる組)を含むテーブルで十分である。(メモリのバイト数
で現される)校正テーブルRGB_TO_XYZの大きさは、校正中のビデオ・
プロジェクタの特性が分かっている場合には、必要なメモリ空間を割り当てるこ
とにより動的に有利に決定することができる。そうすることにより、測定時間、
(特に、変換テーブルであるこのテーブルを倒置するために)計算時間、及びビ
デオ・プロジェクタに対して十分な校正を行うために必要な、メモリ空間だけを
使用することができる。校正テーブルRGB_TO_XYZ内の値の数が多い場
合には、ステップa)に含まれる近接という概念を、数学的に定義したデカルト
距離の関数として、非常に簡単に定義することができる。再生対象の信号を表色
座標に分割するために、XYZ表色系を使用すると有利であることに留意された
い。何故なら、この表色系を使用すれば、成分Yだけが、信号の主な輝度情報を
含み、他の2つの成分X及びZは、主として、色情報を含んでいるからである。
この機能により、接近の概念を主としてこの成分に適用することができる程度に
まで、ステップa)を容易に実施することができる。
【0050】 図8のフローチャートは、図5に略図で示す、直線的ではない装置を使用した
場合の、実施の際の光再生のための方法のステップを示す。しかし、この仮定は
、直線的でない装置の輝度応答が、それにもかかわらず、光再生ユニットに適用
されるコマンドの増加関数であるという考えに基づいている。再生する任意の光
信号Sを考慮の対象にすることができる。XYZ表色系の座標系の信号Sの3つ
の表色座標は、それぞれ16ビット(すなわち、全部で48ビット)でコード化
されたデジタル・データの形で、中央処理ユニットが供給する。上記3つの座標
は、Xs、Ys、Zsと呼ばれる。変換ステップ101においては、参照番号10
0で示す、第1の強力な方のビデオ・プロジェクタV1の変換テーブルXYZ_
TO_RGBにより、信号Sにできるだけ近い光信号を発生するために、それぞ
れが、上記ビデオ・プロジェクタV1に適用しなければならない、8ビットでコ
ード化されているコマンド値CR1、CG1、CB1を入力することができる。発生ス
テップ102においては、ビデオ・プロジェクタV1により、上記コマンドCR1 、CG1、CB1により、変換テーブルの値が定義されている場合(上記のこのテー
ブルを入手するための方法のステップc)参照)及び上記仮定が行われている場
合、その輝度が信号Sの輝度より低い第1の光信号を発生することができる。こ
の第1の光信号は、座標X1、Y1、Z1により、XYZ表色系で定義することが
できる。次に、ステップ103においては、再生対象の光信号Sの座標Xs、Ys 、Zsと第1の光信号の座標X1、Y1、Z1との間の違いが決定される。後者は、
R1、CG1、CB1の組の関数として、第1のビデオ・プロジェクタV1の校正テ
ーブルRGB_TO_XYZから読み取ることにより入手されることに気が付く
だろう。それ故、ビデオ・プロジェクタV1が再生対象の光信号Sを表示するこ
とができる精度に対応する、第1のエラー信号の座標Xs’、Ys’、Zs’が入
手される。
【0051】 次に、第2の強力でない方のビデオ・プロジェクタV2によりこのエラー信号
を再生するために、第1のエラー信号Xs’、Ys’、Zs’に対して、上記ステ
ップが反復して実施される。より詳細に説明すると、変換ステップ201におい
ては、参照番号200で示す、第2の強力でない方のビデオ・プロジェクタV2
の変換テーブルXYZ_TO_RGBの関数として、エラー信号Xs’、Ys’、
s’にできるだけ近い光信号を発生するために、上記ビデオ・プロジェクタV
2に適用しなければならないコマンド値CR2、CG2、CB2を入手することができ
る。発生ステップ202においては、コマンドCR2、CG2、CB2の関数として、
ビデオ・プロジェクタV2により、第2の光信号を発生することができる。この
第2の光信号は、座標X2、Y2、Z2により、XYZ表色系で定義される。後者
は、CR2、CG2、CB2の組の関数として、第2のビデオ・プロジェクタV2の校
正テーブルRGB_TO_XYZから読み取ることにより入手されることに気が
付くだろう。
【0052】 合成信号は、上記第1及び第2の光信号を重畳することにより、上記のように
発生する。もちろん、この合成信号は、第2のエラー信号として表され、第2の
ビデオ・プロジェクタV2が、第1のエラー信号Xs”、Ys”、Zs”を再生す
ることができるエラーに対応する違いを持つ再生対象の光信号Sとは異なる。次
に、第2のエラー信号の座標Xs”、Ys”、Zs”を入手し、次に、第3のビデ
オ・プロジェクタにより、この第2のエラー信号Xs”、Ys”、Zs”を再生す
る目的で、上記ステップを反復して実施するために、座標Xs’、Ys’、Zs
と座標Xs”、Ys”、Zs”との間の違いを計算するために、第2のビデオ・プ
ロジェクタV2の校正テーブルRGB_TO_XYZ内に第2の信号の表色座標
2、Y2、Z2を読み取ることができる。以下同じ。
【0053】 本発明の方法のステップは、中央処理ユニットCPU(図6)の制御下で実施
される。変換ステップ101、201等は、管理ユニット10のROMメモリ内
に記憶している各ビデオ・プロジェクタの変換テーブルXYZ_TO_RGB1
00により実施される。違いの計算ステップ103等は、同様に管理ユニット1
0のROMメモリ内に記憶している各ビデオ・プロジェクタの校正テーブルRG
B_TO_XYZにより実施される。ある用途の場合には、再生モードの通常の
動作の前の校正段階を装置の各始動時に実施しなければならない。この場合、校
正テーブル及び変換テーブルは、ランダム・アクセス・メモリである、RAMメ
モリに記憶することができる。
【0054】 このようにして行われた光再生装置の非直線性の補償は、簡単に実際に実施す
ることができる。何故なら、その行動の正確な知識又はモデリングを必要としな
いからである。装置の出力と入力が等しいことだけを考えればよいのであり、そ
れは、すでに説明したように、各ビデオ・プロジェクタ用の校正テーブルを作成
することにより実験的に決定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 グレイ・レベルの表色系の場合の、本発明の装置である。
【図2a】 本発明の第1及び第2の光再生ユニットが、それぞれ、発生することができる
輝度値の曲線の一部を示すグラフである。
【図2b】 本発明の第1及び第2の光再生ユニットが、それぞれ、発生することができる
輝度値の曲線の一部を示すグラフである。
【図3】 図1の装置の変形例である。
【図4】 図1の装置の他の実施形態である。
【図5】 3色RGB表色系の場合の、本発明の装置である。
【図6】 図5の装置を管理するためのユニットである。
【図7a】 映像の幾何学的歪み、及び本発明の1つの機能によるその矯正の効果を示す。
【図7b】 映像の幾何学的歪み、及び本発明の1つの機能によるその矯正の効果を示す。
【図8】 本発明の方法を実施するためのプロセスのフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H021 BA22 2K103 AA17 BB09 CA01 5C058 BA07 BA23 EA03 EA11 EA26 EA33 5C060 GA01 GB02 GB06 HC11 JA13 JA16 JA18 JB06 【要約の続き】

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各表色座標が、N個のデータ・ビットによりコード化され、
    表色系の光信号の特定の成分に関連する輝度値(L0)に対応している、前記特
    定の表色系で前記光信号の少なくとも1つの表色座標を定義するデジタル・デー
    タから光信号を再生するための方法であって、 a)第1の動的輝度範囲(0−Lmax1)をカバーする個々の値の第1の組で輝
    度値を生成することができる第1の光再生ユニット(V1)により、第1の光信
    号を発生するために前記N個のデータ・ビットを処理するステップと、 b)前記第1の動的輝度範囲(0−Lmax1)より狭い第2の動的輝度範囲(0
    −Lmax2)をカバーする個々の値の第2の組の輝度値を生成することができる、
    前記第1の光再生ユニットより高い輝度解像度を持つ第2の光再生ユニット(V
    2)により、少なくとも第2の光信号を発生するために前記N個のデータ・ビッ
    トを処理するステップと、 c)前記第1と第2の光信号を重畳することにより得られる第3の光信号を発
    生するステップとを含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、前記第2の動的範囲(0−L max2 )が、前記第1の光再生ユニット(V1)の輝度解像度にほぼ対応すること
    を特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項の何れか1項記載の方法において、ステップa)
    において、前記第1の光再生ユニット(V1)により発生する前記第1の光信号
    (S1)が、前記特定の輝度値(L0)よりほんの少し小さい前記第1の組の輝度
    値として定義された輝度値(L1)を持つことを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の方法において、ステップb)において、前記
    第2の光再生ユニット(V2)により発生した前記第2の光信号(S2)が、前
    記特定の輝度値(L0)と、前記特定の輝度値(L0)よりほんの少し低い前記第
    1の組の輝度値(L1)との間違い(Lr1)より少し小さいか、又は最も近い前
    記第2の組の前記輝度値として定義されている輝度値を持つことを特徴とする方
    法。
  5. 【請求項5】 前記請求項の何れか1項記載の方法において、ステップa)
    において、qビットによりコード化されている、前記第1の光再生ユニット(V
    1)用のコマンド(CG1)が発生し、ステップb)において、N−qビットでコ
    ード化された前記第2の光再生ユニット(V1)のコマンド(CG2)が発生し、
    qが1≦q<N−1のような整数であることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の方法において、前記第1の光再生ユニットの
    最大光束が、前記第2の光再生ユニットの最大光束のK倍大きく、K=2qであ
    ることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の方法において、前記第1の組が2qの個々の
    値を含み、前記第2の組が2N-qの個々の値を含むことを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 前記請求項の何れか1項記載の方法において、前記第1の光
    再生ユニットが、第1のステップ値(Lmax1/2c1)にほぼ等しい輝度ステップ
    を持つ第1の動的範囲をカバーするように、前記第1の組が、前記第1の動的範
    囲(0−Lmax1)上に均等に分布している輝度値を含むことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 前記請求項の何れか1項記載の方法において、前記第2の光
    再生ユニットが、第2のステップ値(Lmax2/2c2)にほぼ等しい輝度ステップ
    を持つ前記第2の動的範囲をカバーするように、前記第2の組が、前記第2の動
    的範囲(0−Lmax2)上に均等に分布している輝度値を含むことを特徴とする方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項8及び請求項9記載の方法において、前記第2のス
    テップ値(Lmax2/2c1)が、前記第1のステップ値(Lmax1/2c1)より小さ
    いことを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項5から請求項10の何れか1項記載の方法において
    、Nの値が、16(N=16)であり、qの値が8(q=8)であることを特徴
    とする方法。
  12. 【請求項12】 前記請求項の何れか1項記載の方法において、ステップc
    )が、スクリーン(20)上に投影された前記第1の光信号(S1)及び前記第
    2の光信号(S2)の、光学的重畳により実施されることを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 前記請求項の何れか1項記載の方法において、ステップc
    )が、スクリーン(20)上に投影される前に、前記第1の光信号(S1)及び
    前記第2の光信号(S2)の光学的重畳により実施されることを特徴とする方法
  14. 【請求項14】 前記請求項の何れか1項記載の方法において、前記表色系
    が、3色(赤、緑、青)表色系であるステップa)−c)が、この表色系におい
    て、前記光信号の3つの各成分(R,G,B)に対して実施されることを特徴と
    する方法。
  15. 【請求項15】 各表色座標が、N個のデータ・ビットによりコード化され
    、前記表色系の前記光信号の特定の成分に関連する輝度値(L0)に対応してい
    る、特定の表色系で前記光信号の少なくとも1つの表色座標を定義しているデジ
    タル・データから光信号を再生するための装置であって、 − 第1の動的輝度範囲(0−Lmax1)をカバーする個々の値の第1の組で輝
    度値を生成することができる第1の光再生ユニット(V1)と、 − 前記第1の動的輝度範囲(0−Lmax1)より狭い第2の動的輝度範囲(0
    −Lmax2)をカバーする個々の値の第2の組で輝度値を生成することができる、
    前記第1の光再生ユニット(V1)より高い輝度解像度を持つ少なくとも1つの
    第2の光再生ユニット(V2)と、 − 前記第1の光再生ユニット(V1)と前記第2の光再生ユニット(V2)
    が、第1の光信号(S1)及び第2の光信号(S2)を発生するように、前記N個
    のデータ・ビットの関数として、前記第1及び第2の光再生ユニット(V1,V
    2)を制御するための管理手段(10)とを備えていて、前記第1の光再生ユニ
    ット(V1)及び第2の光再生ユニット(V2)が、さらに、前記第1の光信号
    (S1)及び前記第2の光信号(S2)を重畳することにより得られる第3の光信
    号(S1+S2)を発生するように配置されていることを特徴とする装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の装置において、前記第2の動的範囲(0
    −Lmax2)が、前記第1の光再生ユニット(V1)の輝度解像度にほぼ対応する
    ことを特徴とする装置。
  17. 【請求項17】 請求項15又は請求項16記載の装置において、前記管理
    手段(10)が、qビットによりコード化されている前記第1の光再生ユニット
    (V1)へのコマンド(C(V1))を供給し、N−qビットでコード化されて
    いる前記第2の光再生ユニット(V1)へのコマンド(C(V2))を供給し、
    qが1≦q<N−1のような整数であることを特徴とする装置。
  18. 【請求項18】 請求項15から請求項17の何れか1項記載の装置におい
    て、前記第2の光再生ユニット(V2)が、前記第1の光再生ユニット(V1)
    の最大光束(F1)の1/Kである最大光束(F2)を表すことを特徴とする装
    置。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の装置において、前記第2の光再生ユニッ
    ト(V2)が、前記第1の光再生ユニット(V1)の公称最大光束に等しい公称
    最大光束を表すが、濾過手段(F)に接続していて、Kに等しい係数により発生
    することができる前記最大光束を低減することができることを特徴とする装置。
  20. 【請求項20】 請求項17及び請求項18又は請求項17及び請求項19
    記載の装置において、K=2qであることを特徴とする装置。
  21. 【請求項21】 請求項17記載の方法において、前記第1の組が2qの個
    々の値を含み、前記第2の組が2N-qの個々の値を含むことを特徴とする方法。
  22. 【請求項22】 請求項15から請求項21の何れか1項記載の装置におい
    て、前記第1の光再生ユニット(V1)が、第1のステップ値(Lmax1/2c1
    にほぼ等しい輝度ステップを持つ第1の動的範囲をカバーするように、前記第1
    の組が前記第1の動的範囲(0−Lmax1)上に均等に分布している輝度値を含む
    ことを特徴とする装置。
  23. 【請求項23】 請求項15から請求項22の何れか1項記載の装置におい
    て、前記第2の光再生ユニット(V2)が、第2のステップ値(Lmax2/2c2
    にほぼ等しい輝度ステップを持つ前記第2の動的範囲をカバーするように、前記
    第2の組が前記第2の動的範囲(0−Lmax2)上に均等に分布している輝度値を
    含むことを特徴とする装置。
  24. 【請求項24】 請求項22及び請求項23記載の装置において、前記第2
    のステップ値(Lmax2/2c1)が、前記第1のステップ値(Lmax1/2c1)より
    小さいことを特徴とする装置。
  25. 【請求項25】 請求項17から請求項24の何れか1項記載の装置におい
    て、Nの値が16(N=16)であり、qの値が8(q=8)であることを特徴
    とする装置。
  26. 【請求項26】 請求項15から請求項25の何れか1項記載の装置におい
    て、前記装置が、スクリーン(20)を備えることと、前記第1の光再生ユニッ
    ト(V1)及び前記第2の光再生ユニット(V2)が、前記スクリーン(20)
    上でのその光学的重畳により、前記第3の光信号(S1+2)が得られるように、
    前記スクリーン(20)上に、前記第1の光信号(S1)及び前記第2の光信号
    (S2)を同時に投影するように配置されていることとを特徴とする装置。
  27. 【請求項27】 請求項15から請求項25の何れか1項記載の装置におい
    て、前記装置が、出力光学系(OS、図4)と、前記出力光学系上に前記第1の
    光信号(S1)及び前記第2の光信号(S2)とを視準するための手段とを備える
    ことを特徴とする装置。
  28. 【請求項28】 請求項15から請求項27の何れか1項記載の装置におい
    て、前記装置が、それぞれ、前記第1の映像再生ユニット(V1)及び前記第2
    の映像再生ユニット(V2)が発生する映像の重畳を調整するための手段を備え
    ることを特徴とする装置。
  29. 【請求項29】 請求項15から請求項28の何れか1項記載の装置におい
    て、前記装置が、前記光再生ユニット(V1,V2)の輝度均等欠陥を修正する
    ための手段を備えることを特徴とする装置。
  30. 【請求項30】 請求項15から請求項29の何れか1項記載の装置におい
    て、前記装置が、幾何学的歪み欠陥を修正し、前記光再生ユニット(V1,V2
    )を設定するための手段を備えることを特徴とする装置。
  31. 【請求項31】 請求項15から請求項30の何れか1項記載の装置におい
    て、前記装置が、前記装置の非直線性による影響を補償するために、再生対象の
    前記光信号の表色座標の関数として、前記光再生ユニット(V1,V2)に適用
    する前記コマンドを決定するための手段を備えることを特徴とする装置。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の装置において、前記手段が、再生対象の
    前記光信号の、特定の表色系で、前記光再生ユニット(V1;V2)に適用する
    コマンド(CR1,CG1,CB1)を前記表色座標値と関連づける変換テーブル(X
    YZ_TO_RGB)を備えることを特徴とする装置。
  33. 【請求項33】 請求項32記載の装置において、前記特定の表色系におい
    て、ある数の特定のコマンドに対して、これらのコマンドがそれに適用される場
    合に、前記光再生ユニット(V1,V2)により再生される前記光信号の表色座
    標を関連づける校正テーブル(RGB_TO_XYZ)を倒置することにより前
    記変換テーブルが得られることを特徴とする装置。
  34. 【請求項34】 請求項15から請求項33の何れか1項記載の装置におい
    て、前記スクリーンが、フレネルレンズ・タイプのスクリーンであることを特徴
    とする装置。
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