JP2003521540A - 尿素からメラミンを製造する方法 - Google Patents
尿素からメラミンを製造する方法Info
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Abstract
Description
であって、気体状の生成物流が得られ、これを冷却ゾーンにおいて液状冷却剤と
接触させるところの方法に関する。
れている。これは、触媒の存在下、1.4MPa〜2.0MPaの圧力および尿
素をメラミンに本質的に完全に転化するのに十分高い温度で、尿素およびアンモ
ニアを反応器に供給することによりメラミンを製造する方法を記載している。そ
の方法では、メラミン、アンモニアおよび二酸化炭素を含む気体流が得られる。
WO96/20933号公報では、この気体流が、固形成分を実質的に含まない
蒸気−液体混合物の発生を伴って、冷却パイプとして知られるものにおいて水性
冷却剤によって冷却される。この蒸気−液体混合物は、この冷却パイプにおいて
分離されて水性メラミン生成物流および蒸気流になる。冷却パイプからの蒸気流
は尿素およびメラミンを実質的に含まず、本質的にアンモニア、二酸化炭素およ
び水蒸気から成る。水性メラミン生成物流は固形分を実質的に含まず、溶解され
たアンモニアおよび二酸化炭素を含む。溶解されたアンモニアおよび二酸化炭素
が、ストリッピング区間において蒸気によって除去された後、水性メラミン生成
物流がメラミン精製に通され、そこでメラミンが回収される。このストリッピン
グ区間では、アンモニア、二酸化炭素および水蒸気から本質的に成る蒸気流も発
生する。冷却パイプからの蒸気流は、蒸気流になおも存在するメラミン残渣を除
去するために、ストリッピング区間からの蒸気流と共に、スクラビング区間にお
いて、メラミン精製からの水性溶液(母液)によってスクラビングされる。この
水性溶液は、アンモニア、二酸化炭素およびメラミンを含み得る。WO96/2
0933号公報に従う方法では、冷却パイプおよびスクラビング区間が冷却ゾー
ンを構成する。次いで、スクラビング区間からの気体流が吸収ゾーンに通され、
そこで、水性アンモニア流および液体アンモニアと接触させられ、そのプロセス
において、濃縮された水性のアンモニアおよび二酸化炭素の溶液(カルバメート
溶液)ならびに水および二酸化炭素を実質的に含まないアンモニア蒸気が得られ
る。WO96/20933号公報では、このアンモニア蒸気は凝縮され、一部分
は吸収ゾーンに戻され、蒸発後の残りは反応器のための流動化気体として使用さ
れる。スクラビング区間からの水性溶液は冷却パイプに通され、そこで冷却剤と
して使用される。
号公報によると20〜35重量%の水を含み、例えば尿素プラントに供給される
。すなわち、WO96/20933号公報では、反応器から出てくる気体混合物
がメラミン精製からの母液によって冷却され、母液は、スクラビング区間を介し
て冷却パイプに通される。
量が非常に低く、すなわち20〜35重量%であり、その結果、カルバメート溶
液から水が除去されるところの濃縮工程は、カルバメート溶液が尿素プラントに
供給される前には不要であると記載されている。
った実験は、メラミンプラントおよび尿素プラントの組み合わせを最も経済的に
操作することが目的であるならば、カルバメート溶液から水を除去することが有
利であることを示している。
その水の一部はついには吸収ゾーンからのカルバメート溶液になり、例えば尿素
プラントに供給される。
、水の送出量(exported amount)が、メラミン1トンにつき水約2.5トンで
あることをも示している。経済的に最適な方法、例えばNitrogen No.139, Sep/O
ct 1982, pp32-39に記載されているスタミカーボン法では、水の送出量が、メラ
ミン1トンにつき水約0.5〜1.0トンである。
NH3/CO2比が決定されるならば、吸収ゾーンからのカルバメート溶液中の水
の濃度に変換され得る。WO96/20933号公報に従うプラントが経済的に
最適な方法で操作されるならば、この比は最小、例えば1kgのCO2につき1.
3kgのNH3である。これは、WO96/20933号公報に従う方法におけ
る吸収ゾーンからのカルバメート溶液中の水の濃度が45〜50重量%であるこ
とを意味する。上記のスタミカーボン法では、これは20〜25重量%にすぎな
い。
場合、カルバメート溶液から水を除去することによってこの溶液をさらに濃縮す
ることが経済的に魅力的である。この場合の欠点は、蒸気、冷却水および電気の
増加された使用故に、追加の投資を必然的に伴い、プロセスのコストがより高く
なるということである。
下させることにより克服され得ることが分かった。この結果、WO96/209
33号公報に記載された吸収ゾーンからのカルバメート溶液よりも少ない水分量
を有する吸収ゾーンからのカルバメート溶液が得られる。
区間)からの母液で構成される水性カルバメート溶液からなり、これには、冷却
ゾーンで凝縮されたアンモニア、二酸化炭素および水が添加され得る。
冷却剤の水分量の減少の結果、より濃縮されたカルバメート溶液が吸収ゾーンに
おいて得られ、その溶液は、追加の濃縮工程を使用する必要なく尿素プラントで
の使用に適する。
終的に20〜35重量%になることも分かった。
剤、例えば冷却水によって熱交換器中の液体を冷却し、次いで冷却された液体を
冷却ゾーンに戻すことによりスクラビング区間の温度を低下させる。スクラビン
グ区間から出てくる液体流、および気体流の両方を冷却し、凝縮された気相の一
部を冷却ゾーンに戻すことも可能である。その場合も、低い水分量を有する濃縮
された水性カルバメート溶液が吸収ゾーンから得られる。吸収ゾーンに先立って
設置されたコンデンサーから得られる希カルバメート溶液はそのとき、所望によ
り、冷却ゾーンにおける液状冷却剤として使用され得る。
の母液を冷却することにより、熱の一部が放出される。第一の実施態様を適用す
ることにより、更なる温度低下が得られ得る。
果として、スクラビング区間からの液体が冷却される。これは、スクラビング区
間の温度を100〜150℃に低下させる。スクラビング区間の温度低下は、メ
ラミン精製からの母液の温度を、母液が冷却ゾーンに戻される前に低下させるこ
とによっても行なわれ得る。これも、吸収工程の後、尿素プラントに直接供給さ
れ得る濃縮された水性カルバメート溶液を生じる。
.2MPaの圧力で運転する気相メラミンプラントとして公知であるものにおい
て特に適することが分かった。
た。触媒を、気体分配プレートによってアンモニアを導入することにより流動化
させ、溶融塩が流動するところの反応器中の熱交換チューブによって加熱した。
噴霧化気体としてアンモニアを使用する2相噴霧器によって液体尿素を反応器に
スプレーした。反応器を、390℃で、0.7MPa(実施例I)、1.7MP
a(実施例II)および2.0MPa(実施例III)の全圧で運転した。2相噴霧
器を介して、毎時0.7トンのアンモニアと共に、1.4トン/時の速度で尿素
をスプレーした。アンモニアは、流動化プレートによって、0.7トン/時の速
度で供給された。平衡に対する、水を含まない尿素のメラミンへの転化は98%
より高かった。反応器からの気体流はNH3、CO2、メラミン蒸気およびごくわ
ずかの副生物を含んでおり、冷却パイプにおいて液状冷却剤によって冷却された
。スクラビング区間からの希水性カルバメート溶液を冷却することにより、液状
冷却体の水分量を低下させた。ここでは、スクラビング区間の温度を、表1に示
す温度に低下させた。この冷却は、熱交換器において冷却水によって行われ、そ
の後、冷却された液体はスクラビング区間に戻された。吸収ゾーンから出てくる
カルバメート流は、隣接する尿素プラントに直接供給された。このカルバメート
流中の水の濃度を表1に示す。
を低下させなかった。吸収ゾーンから出てくるカルバメート流は、中間工程を伴
うことなくそれを尿素プラントに供給するには薄すぎた。表1を参照。
Claims (7)
- 【請求項1】 触媒の存在下、高められた温度で尿素からメラミンを製造する
方法であって、気体状の生成物流が得られ、これを冷却ゾーンにおいて液状冷却
剤と接触させるところの方法において、追加の冷却工程を適用することにより、
スクラビング区間の温度を低下させることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 スクラビング区間からの液体を熱交換器に通し、熱交換器中の
液体を液状冷却剤によって冷却し、次いで冷却された液体を冷却ゾーンに戻すこ
とにより、スクラビング区間の温度を低下させることを特徴とする請求項1記載
の方法。 - 【請求項3】 スクラビング区間の温度を少なくとも5℃低下させることを特
徴とする請求項1または2記載の方法。 - 【請求項4】 スクラビング区間の温度を少なくとも10℃低下させることを
特徴とする請求項3記載の方法。 - 【請求項5】 反応器から出てくる気体が0.6〜2.5MPaの圧力を有す
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項6】 反応器から出てくる気体が0.7〜2.2MPaの圧力を有す
ることを特徴とする請求項5記載の方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載の方法を適用することにより
既存のメラミンプラントを改変する方法。
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