JP2003515627A - 触媒化合物、それらを含む触媒系及びそれらの重合法への使用 - Google Patents

触媒化合物、それらを含む触媒系及びそれらの重合法への使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物、その触媒系並びに高められた加工適性の重合体の製造のためにそれをオレフィンの重合に使用することに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、触媒化合物、これらの化合物を含む触媒系、及びオレフィンの重合
法におけるそれらの使用に関する。より具体的に言えば、この触媒化合物は、環
状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物及びそれらの触媒系であ
る。また、本発明は、各種の製品に加工するのを容易にする特性の組み合わせを
有する重合体を製造するために、この触媒系をオレフィンの重合において使用す
ることにも関する。
【0002】発明の背景 加工性とは、重合体を経済的に加工処理し且つ一律に成形することができるこ
とである。加工性には、重合体がいかに容易に流動するか、溶融強度、及び押出
物がゆがみを含むか否かのような要素が伴う。典型的な嵩高配位子メタロセン型
触媒で製造したポリエチレン(mPE)は、高圧重合法で製造された低密度ポリ
エチレン(LDPE)よりも加工処理するのが幾分困難である。一般には、mP
Eより多くの電動力を必要とし、そしてLDPEの押出速度に整合するようによ
り高い押出圧を生じる。このことは、典型的には、重合体が低いメルトインデッ
クス比を示す場合に明白である。また、典型的なmPEはより低い溶融強度(こ
れは、例えば、インフレートフィルムの押出においてバブル安定性に悪影響を及
ぼす)を有し、そしてそれらは工業的な剪断速度では溶融破壊しがちである。し
かしながら、他方において、mPEは、LDPEと比較して優秀な物理的特性を
示す。
【0003】 現在、産業界では、各種レベルのLDPEをmPEに添加して溶融強度を向上
させ、剪断感性を向上させ、即ち、工業的な剪断速度での流れを向上させ、且つ
溶融破壊する傾向を減少させることが共通の方法である。しかしながら、これら
のブレンドは、一般には、純mPEと比較して貧弱な機械的特性を有する。
【0004】 慣例では、メタロセン触媒は、狭い分子量分布を有する重合体を生成する。狭
い分子量分布の重合体は、加工処理するのがより困難になる傾向がある。重合体
の分子量分布が広くなるほど、重合体は加工処理するのが容易になる。mPEの
加工性を向上させる技術は、有意に異なる分子量を有する2種又はそれ以上のm
PEをブレンドすることによって、又は広いMWD重合体を生成する重合触媒若
しくは触媒混合物に変更することによって生成物の分子量分布(MWD)を拡げ
ることである。
【0005】 斯界では、特定の嵩高配位子メタロセン型触媒化合物の特性は、加工処理する
のがより容易な重合体をもたらすことが示されている。例えば、米国特許第5,
281,679号は、より広い分子量分布の重合体を製造するための嵩高配位子
メタロセン型触媒化合物であって、該嵩高配位子は第二又は第三炭素原子を有す
る置換基で置換されているものについて論じている。米国特許第5,470,8
11号は、嵩高配位子メタロセン型触媒の混合物を使用して加工処理の容易な重
合体を製造することについて記載している。また、米国特許第5,798,42
7号は、嵩高配位子が特定的に置換されたインデニル配位子である嵩高配位子メ
タロセン型触媒を使用して向上した加工性を有する重合体を製造することについ
て記載している。
【0006】 産業界では、重合プロセスにおいて種々の最終用途で使用するための特性の組
み合わせを有する重合体を生成する触媒化合物及び触媒系が要求されている。
【0007】発明の概要 本発明は、触媒化合物、その触媒系、及び重合プロセスでのそれらの使用に関
する。この触媒化合物は、環状架橋、好ましくは環状ゲルマニウム架橋嵩高配位
子メタロセン型化合物である。一具体例では、この環状ゲルマニウム架橋嵩高配
位子メタロセン型触媒化合物は、触媒系を形成するために活性剤で活性化され又
は活性剤と組み合わされる。他の具体例では、本発明は、この触媒系を使用する
重合法に向けられている。好ましい重合法は、特に触媒系が担体付である場合に
は、気相又はスラリー相法、最も好ましくは気相法である。
【0008】 一好ましい具体例では、本発明は、環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセ
ン型触媒化合物、好ましくは環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒
化合物と活性剤との触媒系の存在下にエチレンを単独で又は1種又はそれ以上の
他のオレフィンと組み合わせて重合させる方法を提供する。
【0009】発明の具体的な説明 序論 本発明は、触媒化合物、その触媒系、及び重合体をフィルムの如き種々の最終
用途に加工処理するのに要求される特性のバランスを有する重合体を製造するた
めの重合プロセスにおいてのその使用に関する。驚いたことに、本発明の環状ゲ
ルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒を特にスラリー又は気相重合法で使
用すると、高いメルトインデックス比(MIR)及び高い溶融強度(MS)を有
する重合体が製造されることが発見された。従来、環状ゲルマニウム架橋嵩高配
位子メタロセン型触媒系は高いMIRを有する重合体を生成することが分かって
いたが、溶融強度は改善を必要としていた。例えば、1999年5月6日付け出
願の米国特許願第09/306,142号及びその対応PCT出願であるWO0
0/68279は、高いMIRを有する重合体を製造するための環状珪素架橋嵩
高配位子メタロセン型触媒系を例示している。また、1998年12月30日付
け出願の米国特許願第09/222,973号及びその対応PCT出願であるW
O00/40622は、より良好な溶融強度を有する重合体を製造するための重
合法におけるゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒系について論じてい
る。触媒化合物の構造の組み合わせが互いに別個に生成する特定の重合体生成物
に対して利益を提供することは斯界では極めて異例である。かくして、環状ゲル
マニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物が重合プロセスにおいて高いM
IR及びMSの両方を有する重合体を生成することは驚くべきことであり全く予
想されないことであった。
【0010】環状Ge(ゲルマニウム)架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物 一般的に、嵩高配位子メタロセン型触媒化合物は、少なくとも1個の金属原子
に結合した1個以上の嵩高配位子を有する半サンドイッチ及び完全サンドイッチ
型化合物を包含する。典型的な嵩高配位子メタロセン型化合物は、一般的に、少
なくとも1個の金属原子に結合した1個以上の嵩高配位子及び1個以上の離脱基
を含有するものと説明される。好ましい一具体例では、少なくとも1個の嵩高配
位子が金属原子にη−結合され、更に好ましくは金属原子にη5−結合される。
【0011】 本明細書及び請求の範囲のためには、環状のゲルマニウム架橋とはゲルマニウ
ム原子が少なくとも2個の嵩高配位子の間の架橋元素として働いているものであ
り、また“環状”とはゲルマニウム元素を含有する環又は環系を形成する原子を
いう。
【0012】 嵩高配位子は、一般的に、1個以上の開環した非環式の系、或いは縮合した環
又は環系或いはこれらの組合せによって表わされる。これらの嵩高配位子、好ま
しくは環又は環系は、典型的には、元素の周期律表の第13〜16族の原子から
選択される原子から構成され、好ましくはその原子は炭素、窒素、酸素、珪素、
硫黄、燐、硼素及びアルミニウム又はこれらの組合せよりなる群から選択される
。最も好ましくは、環又は環系は炭素原子から構成され、例えば、シクロペンタ
ジエニル配位子又はシクロペンタジエニル型配位子構造、或いはその他の類似の
機能性配位子構造、例えばペンタジエン、シクロオクタテトラエンジイル又はイ
ミド配位子であるが、これらに限定されない。金属原子は、好ましくは、元素の
周期律表の第3〜15族並びにランタニド又はアクチニド系列から選択される。
好ましくは、金属原子は、第4〜12族、好ましくは第4、5及び6族の遷移金
属、最も好ましくは第4族の金属である。
【0013】 一具体例では、環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物は次
式: LA(R'GeR')xBMQn (I) により表わされる。 ここで、Mは、元素の周期律表から選択される金属原子であって、元素の周期
律表の第3〜12族の金属或いはランタニド又はアクチニド系列の金属であるこ
とができ、好ましくはMは第4、5又は6族の遷移金属であり、更に好ましくは
Mは第4族の遷移金属であり、更にはMはジルコニウム、ハフニウム又はチタン
である。嵩高配位子のLA及びLBは、開環した非環式の系、或いは縮合した環又
は環系、例えば、非置換若しくは置換のシクロペンタジエニル配位子又はシクロ
ペンタジエニル型配位子、ヘテロ原子置換及び(又は)ヘテロ原子含有シクロペ
ンタジエニル型配位子である。嵩高配位子の例は、シクロペンタジエニル配位子
、インデニル配位子、ベンゾインデニル配位子、フルオレニル配位子、オクタヒ
ドロフルオレニル配位子、シクロオクタテトラエンジイル配位子、アゼニル配位
子、アズレン配位子、ペンタレン配位子、ホスホリル配位子、ピロリル配位子、
ピラゾリル配位子、カルバゾリル配位子、ボラベンゼン配位子などを包含する(
これらの水素化変換体、例えばテトラヒドロインデニル配位子も含めて)が、こ
れらに限定されない。一具体例では、LA及びLBは、Mにη−結合でき、好まし
くはMにη3−結合でき、最も好ましくはMにη5−結合できる任意のその他の配
位子構造であることができる。他の具体例では、LA及びLBは、炭素原子と共に
1個以上のヘテロ原子、例えば、窒素、珪素、硼素、ゲルマニウム、硫黄及び燐
を含んで、開環した非環式の系、或いは好ましくは縮合した環又は環系、例えば
、ヘテロシクロペンタジエニル補助配位子を形成することができる。その他のL A 及びLBである嵩高配位子は、嵩高なアミド、ホスフィド、アルコキシド、アリ
ールオキシド、イミド、カルボリド、ボロリド、ポルフィリン、フタロシアニン
、コリン及びその他のポリアゾ巨大環系を包含するが、これらに限定されない。
A及びLBのそれぞれは、独立して、Mに結合した同一又は異なったタイプの嵩
高配位子であることができる。
【0014】 LA及びLBのそれぞれは、独立して、非置換であるか、又は置換基Rの組合せ
により置換されていてもよい。置換基Rの例は、水素、又は線状若しくは分岐状
のアルキル基、アルケニル基若しくはアルキニル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、アシル基、アロイル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、カルバモイル基、アルキル若しくはジアルキルカルバモイル基、アシルオキ
シ基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アル
キレン基、或いはこれらの組合せから選択される基の1種以上を包含するが、こ
れらに限定されない。アルキル置換基Rの例は、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジル又はフ
ェニル基を包含し、またこれらの全ての異性体、例えば、t−ブチル、イソプロ
ピルなどを包含する。その他のヒドロカルビル基は、フルオルメチル、フルオル
エチル、ジフルオルエチル、ヨードプロピル、ブロムヘキシル、クロルベンジル
、ヒドロカルビル置換有機メタロイド基(トリメチルシリル、トリメチルゲルミ
ル、メチルジエチルシリルなどを含む)、ハロカルビル置換有機メタロイド基(
トリス(トリフルオルメチル)シリル、メチルビス(ジフルオルメチル)シリル
、ブロムメチルジメチルゲルミルなどを含む)、二置換硼素基(例えばジメチル
硼素を含む)、二置換ニクトゲン(pnictogen)基(ジメチルアミン、
ジメチルホスフィン、ジフェニルアミン、メチルフェニルホスフィンを含む)、
カルコゲン基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、フェノキシ、メチルスルフィ
ド、エチルスルフィドを含む)を包含するが、これらに限定されない。非水素性
の置換基Rは、炭素、ケイ素、硼素、アルミニウム、窒素、燐、酸素、錫、硫黄
、ゲルマニウムなどの原子を包含し、またオレフィン、例えば、3−ブテニル、
2−プロペニル、5−ヘキセニルなどのようなビニル末端配位子を含めてオレフ
ィン性不飽和置換基も包含するが、これらに限定されない。また、少なくとも2
個のR基、好ましくは2個の隣接R基は結合して、炭素、窒素、酸素、燐、ケイ
素、ゲルマニウム、アルミニウム、硼素又はこれらの組合せから選択される3〜
30個の原子を有する環構造を形成する。また、1−ブタニルのような置換基R
は、金属Mにσ−結合した炭素を形成することができる。
【0015】 その他の配位子、例えば、少なくとも1個の離脱基Qが金属Mに結合すること
ができる。本明細書及び請求の範囲のためにに、用語“離脱基”とは、1種以上
のオレフィンを重合させることができる嵩高配位子メタロセン型触媒作用を作る
ように嵩高配位子メタロセン型触媒化合物から引き抜かれる任意の配位子である
。一具体例では、Qは、Mに対してσ−結合を有する1価の陰イオン性の不安定
な配位子である。金属の酸化状態に応じて、nの値は、上記の式(I)が中性の
嵩高配位子メタロセン型触媒化合物を表わすように0、1又は2である。Q配位
子の例は弱塩基、例えば、アミン、ホスフィン、エーテル、カルボキシレート、
ジエン、1〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、ヒドリド又はハロゲ
ンなど或いはこれらの組合せを包含するが、これらに限定されない。他の具体例
では、2個以上のQが縮合環又は環系の一部を形成する。Q配位子の他の例とし
て、上記のようなRについての置換基が含まれ、シクロブチル、シクロヘキシル
、ヘプチル、トリル、トリフルオルメチル、テトラメチレン、ペンタメチレン、
メチリデン、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、フェノキシ、ビス(N−メチル
アニリド)、ジメチルアミド、ジメチルホスフィド基などがある。
【0016】 Aは、Ge原子を含有し、好ましくは3個以上の非水素性原子、好ましくは4
個よりも多い炭素原子を含有してGe原子の周りに環又は環系を形成するような
環状の環又は環系である。Aの環又は環系を形成する原子は、Rについて上で定
義したような置換基により置換されていてよい。環状架橋基Aの例は、シクロト
リ又はテトラアルキレンゲルミル、例えば、シクロトリメチレンゲルミル基又は
シクロテトラメチレンゲルミル基を含むが、これらに限定されない。
【0017】 環状架橋基のその他の例は、下記の構造式により表わされる。
【化1】
【化2】
【化3】
【0018】 好ましい具体例では、本発明の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型
触媒化合物は、二塩化シクロトリメチレンゲルミル(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化シクロテトラメチレ
ンゲルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウム、二塩化シクロトリメチレンゲルミル(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)(2−メチルインデニル)ジルコニウム、二塩化シクロトリメチレンゲ
ルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウム、二塩化シクロトリメチレンゲルミルビス(2−メチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化シクロトリメチレンゲルミル(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウム、二塩化シクロトリメチレンゲルミルビス(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウム、二塩化シクロテトラメチレンゲルミルビス(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化o−キシリデンゲルミル
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化3,4−ジメ
チルシクロテトラメチル−3−エンゲルミル(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)(2,3,5,−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化
3−メチルシクロテトラメチル−3−エンゲルミルビス(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムを包含する。また、上記の命名の化合物のいずれか
又は嵩高配位子メタロセン型触媒化合物のいずれかとの組合せにおいて、次の環
状架橋基:3,4−ジメチルシクロテトラメチル−3−エンゲルミル、3−メチ
ルシクロテトラメチル−3−エンゲルミル及びo−キシリデンゲルミルが含有さ
れる。
【0019】 他の具体例では、本発明の嵩高配位子メタロセン型触媒化合物は、次式: (C54-dd)(R'GeR')x(C54-dd)MQg-2 (II) により表わされる。 ここで、Mは第4、5又は6族の遷移金属であり、(C54-dd)はMに結
合した非置換若しくは置の換シクロペンタジエニル配位子又はシクロペンタジエ
ニル型嵩高配位子であり、Rのそれぞれは同一であっても異なっていてもよく、
水素或いは50個までの非水素性原子を含有する置換基又は1〜30個の炭素原
子を有する置換若しくは非置換ヒドロカルビル又はこれらの組合せであり、或い
は2個以上の炭素原子は一緒に結合して4〜30個の炭素原子を有する置換又は
非置換の環又は環系の一部を形成し、(R'GeR')xは環状架橋基であり、G
eはゲルマニウムであり、1個以上のGe原子が2個の(C54-dd)環を架
橋し、2個のR'はGeと共に環状の環又は環系を形成し、特に、環状架橋基G
eの例はR'2Ge(ここで、2個のR'は環又は環系を形成するように結合して
いる)により表わすことができる。一具体例では、R'は、ヘテロ原子を、例え
ば硼素、窒素、酸素又はこれらの組合せを含有するヒドロカルビルである。2個
のR'は、独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置
換ハロカルビル、ヒドロカルビル置換有機メタロイド、ハロカルビル置換有機メ
タロイドであることができ、2個のR'は2〜100個の非水素性原子を、好ま
しくは3〜50個の炭素原子を有する環又は環系を形成するように結合され、Q
のそれぞれは、独立して、同一であっても異なっていてもよく、ヒドリド、置換
若しくは非置換の線状、環状若しくは分岐状の、1〜30個の炭素原子を有する
ヒドロカルビル、ハロゲン、アルコキシド、アリールオキシド、アミド、ホスフ
ィド又は任意のその他の1価の陰イオン性配位子又はこれらの組合せであり、ま
た、2個のQは、一緒になって、アルキリデン配位子若しくはシクロメタレート
ヒドロカルビル配位子又はその他の2価の陰イオン性キレート配位子を形成する
ことができ、gはMの正規の酸化状態に相当する整数であり、dは0、1、2、
3又は4から選択される整数で、置換度を表わすんものであり、xは1〜4の整
数である。
【0020】 一具体例では、環状架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物は、式(I)及び
(II)の嵩高配位子LA、LB及び(C54-dd)が嵩高配位子のそれぞれの上
で同数又は異なった数の置換基で置換しているものである。他の具体例では、式
(I)及び(II)の嵩高配位子LA、LB及び(C54-dd)は、互いに異なっ
ている。
【0021】 好ましい具体例では、式(I)及び(II)のメタロセン型触媒化合物の嵩高配
位子は、非対称に置換されている。他の好ましい具体例では、式(I)及び(II
)の嵩高配位子LA、LB及び(C54-dd)の少なくとも1個は非置換である
。 最も好ましい具体例では、本発明の環状ゲルマニウム架橋メタロセン型触媒化
合物はアキラルである。
【0022】 本発明で有用なその他の嵩高配位子メタロセン型触媒化合物は、環状ゲルマニ
ウム架橋ヘテロ原子、単一嵩高配位子メタロセン型化合物を包含する。これらの
タイプの触媒及び触媒系は、例えば、PCT公開WO92/00333、WO9
4/07928、WO91/04257、WO94/03506、WO96/0
0244及びWO97/15602、米国特許第5,057,475号、同5,
096,867号、同5,055,438号、同5,198,401号、同5,
227,440号及び同5,264,405号、ヨーロッパ公開EP−A−04
20436に記載されているので、必要ならばそれらを参照されたい。本発明で
有用なその他の嵩高配位子メタロセン型触媒化合物及び触媒系は、米国特許第5
,064,802号、同5,145,819号、同5,149,819号、同5
,243,001号、同5,239,022号、同5,276,208号、同5
,296,434号、同5,321,106号、同5,329,031号、同5
,304,614号、同5,677,401号、同5,723,398号及び同
5,753,578号、PCT公開WO93/08221、WO93/0819
9、WO95/07140及びWO98/11144、ヨーロッパ公開EP−A
−0578838、EP−A−0638595、EP−B−0513380、E
P−A1−0816372、EP−A2−0839834及びEP−B1−06
32819(必要ならばそれらを参照されたい)に記載されているものを包含す
る。
【0023】 他の具体例では、環状架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物は、次式: LC(Ge)JMQn (III) により表わされる。 ここで、Mは元素の周期律表の第3〜10族の金属原子又はアクチニド若しく
はランタニド族から選択される金属であり、好ましくはMは第4〜10族の遷移
金属であり、更に好ましくはMは第4、5又は6族の遷移金属であり、最も好ま
しくはMは任意の酸化状態にある第4族の遷移金属、特にチタンであり、LC
Mに結合した置換又は非置換の嵩高配位子であり、JはMに結合し、GeはL及
びJに結合し、Jはヘテロ原子補助配位子であり、Geは環状架橋基であり、Q
は1価の陰イオン性配位子であり、nは0、1又は2の整数である。上記の式(I
II) において、LC、Ge及びJは、縮合した又は連結した環系を形成する。一
具体例において、式(III) のLCは式(I)のLAについて上で定義したとおりの
もであり、式(III) のM及びQは式(I)で上で定義したとおりのものである。
【0024】 本発明の更に他の具体例では、本発明で有用な嵩高配位子メタロセン型触媒化
合物は、次式: (C55-y-xx)(R"GeR")y(JR'z-1-y)M(Q)n(L')w (IV) により表わされる。 ここで、Mは任意の酸化状態にある第4族からの遷移金属、最も好ましくは+
2、+3又は+4のいずれかの酸化状態にあるチタンである。式(IV)により表
わされる化合物と異なった酸化状態にある遷移金属との組合せも意図される。L C は(C55-y-xx)により表わされ、上で説明したような嵩高配位子である。
式(IV)のためには、R0は置換基がないことを意味する。更に詳しくは、(C55-y-xx)は、0〜4個の置換基Rにより置換されたシクロペンタジエニル環
又はシクロペンタジエニル型環若しくは環系であり、“x”は0、1、2、3又
は4であって、置換度を表わす。Rのそれぞれは、独立して、1〜30個の非水
素性原子よりなる群から選択される基である。更に好ましくは、Rは、1〜30
個の炭素原子を有するヒドロカルビル基若しくは置換ヒドロカルビル基、又はヒ
ドロカルビル置換メタロイド基(ここで、メタロイドは第14又は15族の元素
、好ましくは珪素又は窒素又はこれらの混合物である)、ハロゲン基及びこれら
の組合せである。また、置換基Rは、シリル、ゲルミル、アミン、及びヒドロカ
ルビルオキシ基並びにこれらの混合物も包含する。また、別の具体例では、(C 55-y-xx)は、2個のR基が、好ましくは2個の隣接R基が結合して3〜5
0個の原子、好ましくは3〜30個の炭素原子を有する環又は環系を形成するシ
クロペンタジエニル配位子である。この環系は、飽和又は不飽和の多環式シクロ
ペンタジエニル型配位子、例えば、上記した嵩高配位子、例えばインデニル、テ
トラヒドロインデニル、フルオレニル又はオクタヒドロフルオレニルを形成する
ことができる。
【0025】 式(IV)の(JR'z-1-y)は、Jが元素の周期律表の第15族の3の配位数を
持つ元素又は第16族の2の配位数を持つ元素であるヘテロ原子含有配位子であ
る。好ましくは、Jは、窒素、燐、酸素又は硫黄原子であり、窒素が最も好まし
い。R'のそれぞれは、独立して、1〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビ
ル基又は上記の式(I)においてRについて定義しようなものよりなる群から選
択される基であり、“y”は1〜4、好ましくは1〜2であり、最も好ましくは
yは1であり、“z”は元素Jの配位数である。式(IV)において、一具体例で
は、式(III) のJは(JR'z-1-y)により表わされる。
【0026】 式(IV)において、Qのそれぞれは、独立して、任意の1価の陰イオン性配位
子、例えば、ハロゲン、ヒドリド、又は1〜30個の炭素原子を有する置換若し
くは非置換ヒドロカルビル、アルコキシド、アリールオキシド、スルフィド、シ
リル、アミド又はホスフィドである。また、Qは、エチレン性不飽和を有し、こ
れによりMに対してη3−結合を形成するヒドロカルビル基も包含する。また、
2個のQは、アルキリデン、シクロメタレートヒドロカルビル又は任意のその他
の2価の陰イオン性キレート配位子であることができる。整数nは0、1、2又
は3であり得る。
【0027】 式(IV)の(R"GeR")yは、Geがゲルマニウムであり及び2個のR"がG
eの周りに環又は環系を形成し、好ましくは2個のR"が一緒になって3〜10
0個の非水素性原子、好ましくは3〜50個の炭素原子を有し、yが好ましくは
1〜4の整数であるような環状架橋基である。
【0028】 式(IV)と随意に会合しているのがL'のルイス塩基、例えば、ジエチルエー
テル、塩化テトラエチルアンモニウム、テトラヒドロフラン、ジメチルアニリン
、アニリン、トリメチルホスフィン、n−ブチルアミンなどであり、wは0〜3
の数である。更に、L'はR、R'又はQのいずれかに結合でき、nは0、1、2
又は3である。
【0029】嵩高配位子メタロセン型触媒化合物のための活性剤及び活性化方法 上記の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物は、オレフィ
ンと配位して、これを挿入し重合させる空いた配位部位を有する触媒化合物を生
じさせるように種々の方法により典型的に活性化される。
【0030】 本明細書及び請求の範囲のためには、用語“活性剤”とは、上記のような本発
明の嵩高配位子メタロセン型触媒化合物のいずれかを活性化できる任意の化合物
又は成分或いは方法であると定義される。例えば、活性剤は、ルイス酸又は非配
位性イオン性活性剤若しくはイオン化性活性剤、又はルイス塩基、アルミニウム
アルキル、在来型の助触媒及びこれらの組合せを含めて任意のその他の化合物で
あって中性の嵩高配位子メタロセン型触媒化合物を触媒活性の嵩高配位子メタロ
セン陽イオンに転化させることができるものを包含するが、これらに限定されな
い。アルモキサン若しくは変性アルモキサンを活性剤として使用すること及び(
又は)中性の若しくはイオン性のイオン化性活性剤、例えばトリス(n−ブチル
)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)硼素若しくはトリスペル
フルオルフェニル硼素メタロイド先駆物質若しくはトリスペルフルオルナフチル
硼素メタロイド先駆物質であって中性の嵩高配位子メタロセン型触媒化合物を活
性化させるものを使用することも本発明の範囲内にある。
【0031】 一具体例では、活性プロトンを含有しないが嵩高配位子メタロセン型触媒陽イ
オンと非配位性陰イオンの両方を生成させることができるイオン化性のイオン性
化合物を使用する活性化方法も意図され、EP−A−0426637、EP−A
−0573403及び米国特許第5,387,568号(必要ならばそれらを参
照されたい)に記載されている。
【0032】 アルモキサン及び変性アルモキサンを製造するための種々の方法があり、その
例としては、米国特許第4,665,208号、同4,952,540号、同5
,091,352号、同5,206,199号、同5,204,419号、同4
,874,734号、同4,924,018号、同4,908,463号、同4
,968,827号、同5,308,815号、同5,329,032号、同5
,248,801号、同5,235,081号、同5,157,137号、同5
,103,031号、同5,391,793号、同5,391,529号、同5
,693,838号、同5,731,253号、同5,731,451号、同5
,744,656号、ヨーロッパ公開EP−A−0561476、EP−B1−
0279586及びEP−A−0594218、PCT公開WO94/1018
0(必要ならばそれらを参照されたい)に記載されている。
【0033】 イオン化性化合物は、活性なプロトン又は該化合物の残りのイオンと会合する
がこれとは配位せず若しくはごく緩く配位するに過ぎない若干のその他の陽イオ
ンを含有し得る。そのような化合物などが、EP−A−0570982、EP−
A−0520732、EP−A−0495375、EP−A−500944、E
P−A−0277003及びEP−A−0277004、米国特許第5,153
,157号、同5,198,401号、同5,066,741号、同5,206
,197号、同5,241,025号、同5,384,299号及び同5,50
2,124号、並びに1994年8月3日出願の米国特許願第08/285,3
80号(必要ならばそれらを参照されたい)に記載されている。
【0034】 その他の活性剤としては、PCT公開WO98/07515に記載されたもの
、例えばフルオロアルミン酸トリス(2,2’,2”−ナノフルオルビフェニル
)が包含される。また、本発明では活性剤の組合せ、例えば、アルモキサンとイ
オン化性活性剤と組合せが意図される(例えば、PCT公開WO94/0792
8及びWO95/14044、米国特許第5,135,157号及び同5,45
3,410号を参照されたい)。WO98/09996には、過塩素酸塩、過沃
素酸塩及び沃素酸塩(これらの水和塩も含めて)による嵩高配位子メタロセン型
触媒化合物の活性化が記載されている。WO98/30602及びWO98/3
0603には、嵩高配位子メタロセン型触媒化合物のための活性剤としてリチウ
ム(2,2’−ビスフェニル−ジトリメチルシリケート)・4THFを使用する
ことが記載されている。また、放射線(EP−B1−0615981を参照)、
電気化学的酸化などを使用することのような活性化方法も、中性の嵩高配位子メ
タロセン型触媒化合物又は先駆物質をオレフィンを重合できる嵩高配位子メタロ
セン型陽イオンにするための活性化方法として意図される。
【0035】 更に、本発明により、その他の触媒を本発明の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位
子メタロセン型触媒化合物と併用できることが意図される。例えば、米国特許第
4,937,299号、同4,935,474号、同5,281,679号、同
5,359,015号、同5,470,811号及び同5,719,241号を
参照されたい。
【0036】 本発明の他の具体例では、1種以上の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロ
セン型触媒化合物又は触媒系を1種以上の在来型の触媒化合物又は触媒系と併用
することができる。混合触媒及び触媒系の例は、米国特許第4,159,965
号、同4,325,837号、同4,701,432号、同5,124,418
号、同5,077,255号、同5,183,867号、同5,391,660
号、同5,395,810号、同5,691,264号、同5,723,399
号、同5,767,031号、196年8月1に公開されたPCT公開WO96
/23010(必要ならばそれらを参照されたい)に記載されている。
【0037】担持方法 上記した環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物及び触媒系
は、斯界で周知であるか又は以下に説明するような担持方法の一つを使用して、
1種以上の担体材料又はキャリアーと結合させることができる。好ましい具体例
では、本発明の方法は、担持された形の重合触媒を使用する。例えば、最も好ま
しい具体例では、嵩高配位子メタロセン型触媒化合物又は触媒系は、担持された
形であり、例えば、担体又はキャリアー上に担持され、それに結合され、又はそ
れと接触させ、又はその中に組み入れ、又はそれに吸着若しくは吸収される。
【0038】 用語“担体”又は“キャリアー”とは、互換的に使用され、任意の担体材料、
好ましくは多孔質の担体材料、例えばタルク、無機酸化物及び無機塩化物である
。その他のキャリアーとして、ポリスチレンのような樹脂質担体材料、ポリスチ
レンジンビニルベンゼンポリオレフィン又は高分子量化合物のような官能化又は
架橋された有機担体、ゼオライト、クレー、或いは任意のその他の有機又は無機
担体材料など、或いはこれらの混合物が包含される。
【0039】 好ましいキャリアーは、無機酸化物であって、第2、3、4、5、13又は1
4族の金属酸化物を包含する。好ましい担体には、シリカ、アルミナ、シリカ−
アルミナ、塩化マグネシウム及びこれらの混合物が包含される。その他の有用な
担体として、マグネシア、チタニア、ジルコニア、モンモリロナイト(EP−B
1−0511665)、ゼオライトなどがある。また、これらの担体の組合せ、
例えば、シリカ−クロム、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニアなども使用する
ことができる。
【0040】 キャリアーが、好ましくは無機酸化物が約10〜約700m2/gの範囲の表
面積、約0.1〜約4.0cc/gの細孔容積及び約5〜約500μmの範囲の
平均粒度を有することが好ましい。更に好ましくは、キャリアーの表面積は約5
0〜約500m2/gの範囲にあり、細孔容積は約0.5〜約3.5cc/gの
範囲にあり、平均粒度は約10〜約200μmの範囲にある。最も好ましくは、
キャリアーの表面積は約100〜約400m2/gの範囲にあり、細孔容積は約
0.8〜約3.0cc/gの範囲にあり、平均粒度は約5〜約100μmの範囲
にある。本発明のキャリアーの平均細孔寸法は、10〜1000Å、好ましくは
50〜約500Å、最も好ましくは75〜約350Åの範囲にある。
【0041】 本発明の嵩高配位子メタロセン型触媒系を担持させる例は、米国特許第4,7
01,432号、同4,808,561号、同4,912,075号、同4,9
25,821号、同4,937,217号、同5,008,228号、同5,2
38,892号、同5,240,894号、同5,332,706号、同5,3
46,925号、同5,422,325号、同5,466,649号、同5,4
66,766号、同5,468,702号、同5,529,965号、同5,5
54,704号、同5,629,253号、同5,639,835号、同5,6
25,015号、同5,643,847号、同5,665,665号、同5,6
98,487号、同5,714,424号、同5,723,400号、同5,7
23,402号、同5,731,261号、同5,759,940号、同5,7
67,032号及び同5,770,664号、1994年7月7日出願の米国特
許願第271,598号及び1997年1月23日出願の同788,736号、
並びにPCT公開WO95/32995、WO95/14044、WO96/0
6187及びWO97/02297(必要ならばそれらを参照されたい)に記載
されている。
【0042】 一具体例では、本発明の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化
合物は活性剤と共に同一又は別個の担体に担持することができ、或いは活性剤は
担持しない形で使用することができ又は本発明の担持された嵩高配位子メタロセ
ン型触媒化合物と異なった担体に担持することができ、或いはこれらの方法の任
意の組合せを使用することができる。
【0043】 斯界では、本発明の重合触媒化合物又は触媒系を担持させるための他の種々の
方法がある。例えば、本発明の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触
媒化合物は、米国特許第5,473,202号及び同5,770,755号(必
要ならばそれらを参照されたい)に記載されるような重合体結合配位子を含有す
ることができる。本発明の嵩高配位子メタロセン型触媒系は、米国特許第5,6
48,310号(必要ならばそれを参照されたい)に記載のように噴霧乾燥する
ことができる。本発明の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒系と
共に使用される担体は、ヨーロッパ公開EP−A−0802203(必要ならば
それを参照されたい)に記載のように官能基付与され、或いは少なくとも1個の
置換基又は離脱基が米国特許第5,688,880号(必要ならばそれを参照さ
れたい)に記載のように選択される。
【0044】 好ましい具体例では、本発明は、PCT公開WO96/11960(必要なら
ばそれを参照されたい)に記載のように担持された触媒系の製造に使用される静
電防止剤又は表面変性剤を含有する担持された環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子
メタロセン型触媒系を提供する。本発明の触媒系はオレフィン、例えば1−ヘキ
センの存在下に製造することができる。
【0045】 本発明の担持された環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒系を製
造するための好ましい方法は、以下に説明するものとし、また1994年6月2
4日出願の米国特許願第265,533号及び1994年6月24日出願の同2
65,532号並びに1996年1月4日に公開されたPCT公開WO96/0
0245及びWO96/00243(必要ならばそれらを参照されたい)に記載
されている。この好ましい方法では、環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセ
ン型触媒化合物が液体中でスラリーとされてメタロセン溶液が形成され、また活
性剤と液体を含有する別個の溶液が形成される。この液体は、任意の相溶性の溶
媒又は本発明の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物及び(
又は)活性剤と溶液などを形成できるその他の溶媒であることができる。最も好
ましい具体例では、この液体は、環状脂肪族又は芳香族炭化水素、最も好ましく
はトルエンである。環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物溶
液と活性剤溶液の両方が一緒に混合され、多孔質担体に添加され、或いは多孔質
担体が該溶液に、架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物の溶液と活性剤溶液又
は嵩高配位子メタロセン型触媒化合物と活性剤の溶液の全容積が多孔質担体の細
孔容積の4倍以下、更に好ましくは3倍以下、もっと好ましくは2倍以下である
ように溶液に添加される。好ましい範囲は、1.1倍〜3.5倍、最も好ましく
は1.2〜3倍の範囲にある。
【0046】 多孔質担体の全細孔容積を測定するための手順は、斯界で周知である。これら
の手順の一つの詳細が「触媒研究における実験方法」第1巻(アカデミックプレ
ス社、1968)(特に第67−96頁を参照)に検討されている。この好まし
い手順は、古典的なBET窒素吸着装置を使用することを含む。斯界で周知の他
の方法が、イネスの「液体滴定による流体触媒の全多孔度及び粒子密度」(An
alytical Chemistry Vol.28、No.3、332−3
34(1956年3月))に記載されている。
【0047】 活性剤成分の金属又はメタロイド対担持された環状ゲルマニウム架橋嵩高配位
子メタロセン型触媒化合物の金属のモル比は、0.3:1〜1000:1、好ま
しくは20:1〜800:1、最も好ましくは50:1〜500:1の範囲にあ
る。活性剤がイオン化性活性剤、例えば、陰イオンのテトラキス(ペンタフルオ
ルフェニル)硼素に基づくものである場合には、活性剤成分の金属又はメタロイ
ド対環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物の金属成分のモル
比は、好ましくは0.3:1〜3:1の範囲にある。担持されない環状ゲルマニ
ウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒系が利用される場合には、活性剤成分の金
属又はメタロイド対環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物の
金属のモル比は、0.3:1〜10,000:1、好ましくは100:1〜50
00:1、最も好ましくは500:1〜2000:1の範囲内にある。
【0048】 本発明の一具体例では、オレフィン、好ましくはC2〜C30オレフィン即ちα
−オレフィン、更に好ましくはエチレン又はプロピレン又はこれらの組合せが、
主要な重合の前に、本発明の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒
系の存在下に予備重合される。予備重合は、高められた圧力も含めて、気相、溶
液相又はスラリー相でバッチ式で又は連続式で実施することができる。予備重合
は、任意のオレフィン単量体若しくは組合せにより及び(又は)水素のような任
意の分子量制御剤の存在下に行なうことができる。予備重合手順の例については
、米国特許第4,748,221号、同4,789,359号、同4,923,
833号、同4,921,825号、同5,283,278号及び同5,705
,578号、ヨーロッパ公開EP−B−0279863並びにPCT公開WO9
7/44371を参照されたい。
【0049】 一具体例では、重合触媒は、担持されない形で、好ましくは、米国特許第5,
317,036号及び同5,693,727号並びにヨーロッパ公開EP−A−
0593083(必要ならばそれらを参照されたい)に記載のように液状形態で
使用される。液状形態の重合触媒は、PCT公開WO97/46599(必要な
らばそれを参照されたい)に記載のように反応器に供給することができる。
【0050】 一具体例では、本発明の環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒は
、カルボン酸の金属塩、例えば、1998年7月10日出願の米国特許願第09
/113,216号に記載のように、モノ、ジ及びトリステアリン酸アルミニウ
ムや、オクタン酸、ステアリン酸及びシクロヘキシル酪酸のアルミニウム塩と併
用することができる。
【0051】重合プロセス 上に記載した本発明の触媒及び触媒系は、広範囲の温度及び圧力にわたる任意
の重合プロセスにおいて使用するのに好適である。温度は−60℃〜約280℃
好ましくは50℃〜約200℃の範囲内であってよく、そして使用する圧力は1
気圧〜約500気圧又はそれ以上の範囲内であってよい。
【0052】 重合法としては、溶液、気相、スラリー相及び高圧法又はこれらの組み合わせ
が挙げられる。特に好ましいのは、1種又はそれ以上のオレフィン(この少なく
とも1種はエチレン又はプロピレンである)の気相又はスラリー相重合である。
【0053】 一具体例では、本発明の方法は、2〜30個の炭素原子、好ましくは2〜12
個の炭素原子そしてより好ましくは2〜8個の炭素原子を有する1種又はそれ以
上のオレフィン単量体の溶液、高圧、スラリー又は気相重合法に向けられている
。本発明は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−
1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン及び1−デセンのうちの2種又はそ
れ以上のオレフィン単量体の重合に特によく適している。
【0054】 本発明の方法で有用な他の単量体としては、エチレン式不飽和単量体、4〜1
8個の炭素原子を有するジオレフィン、共役又は非共役ジエン、ポリエン、ビニ
ル単量体及び環状オレフィンが挙げられる。本発明で有用な単量体としては、限
定するものではないが、ノルボルネン、ノルボルナジエン、イソブチレン、イソ
プレン、ビニルベンゾシクロブタン、スチレン、アルキル置換スチレン、エチリ
デンノルボルネン、ジシクロペンタジエン及びシクロペンテンを挙げることがで
きる。
【0055】 本発明の方法の最も好ましい具体例では、エチレンの共重合体が製造されるが
、この場合には、4〜15個の炭素原子好ましくは4〜12個の炭素原子そして
最も好ましくは4〜8個の炭素原子を有する少なくとも1種のα−オレフィンを
有する共単量体がエチレンと共に気相法で重合される。
【0056】 本発明の方法の他の具体例では、エチレン又はプロピレンが少なくとも2種の
異なる共単量体(随意として、この片方はジエンであってよい)と重合されて三
元重合体を生成する。
【0057】 一具体例では、本発明は、プロピレンを単独で又はエチレン及び/又は4〜1
2個の炭素原子を有する他のオレフィンを含めた1種又はそれ以上の単量体と共
に重合させるための重合法、特に気相法又はスラリー相法に関する。ポリプロピ
レン重合体は、米国特許第5,296,434号及び同5,278,264号に
記載されるような特に架橋した嵩高配位子メタロセン型触媒を使用して製造され
ることができる。ここで、両方の米国特許を参照の対照として挙げる。
【0058】 典型的には、気相重合法では連続サイクルが使用されるが、この場合には、反
応器系のサイクルの一部分において循環ガス流れ(再循環流れ又は流動化用媒体
としても知られる)が反応器において重合熱によって加熱される。この熱は、サ
イクルの他の部分において反応器の外部にある冷却系によって再循環組成物から
除去される。一般には、重合体を製造するための気相流動床法では、1種又はそ
れ以上の単量体を含有するガス状流れが触媒の存在下に反応条件下で流動床を連
続的に循環される。ガス状流れは流動床から抜き出され、そして反応器に再循環
して戻される。同時に、反応器から重合体生成物が抜き出され、そして重合した
単量体を置換するために新鮮な単量体が加えられる(例えば、米国特許第4,5
43,399号、同4,588,790号、同5,028,670号、同5,3
17,036号、同5,352,749号、同5,405,922号、同5,4
36,304号、同5,453,471号、同5,462,999号、同5,6
16,661号及び同5,669,228を参照されたい)。
【0059】 気相法での反応器圧は、約100psig(690kPa)〜約500psi
g(3448kPa)、好ましくは約200psig(1379kPa)〜約4
00psig(2759kPa)の範囲内、より好ましくは約250psig(
1724kPa)〜約350psig(2414kPa)の範囲内を変動するこ
とができる。
【0060】 本発明の方法によって使用することが意図される他の気相法としては、米国特
許第5,627,242号、同5,665,818号及び同5,677,375
号、並びにヨーロッパ公開EP−A−0794200、EP−A−080220
2及びEP−B−634421に記載されるものが挙げられるので、必要ならば
これらの公報を参照されたい。
【0061】 好ましい具体例では、本発明で使用される反応器及び本発明の方法は、500
ポンド/時間(227Kg/hr)〜約200,000ポンド/hr(90,9
00Kg/hr)又はそれ以上の重合体、好ましくは1000ポンド/hr(4
55Kg/hr)〜、より好ましくは10,000ポンド/hr(4540Kg
/hr)〜、より一層好ましくは25,000ポンド/hr(11,300Kg
/hr)〜、なおより一層好ましくは35,000ポンド/hr(15,900
Kg/hr)〜、更になお一層好ましくは50,000ポンド/hr(22,7
00Kg/hr)〜、そして最も好ましくは65,000ポンド/hr(29,
000Kg/hr)〜100,000ポンド/hr(45,500Kg/hr)
の重合体を製造することができる。
【0062】 スラリー重合法では、一般には、約1〜約50気圧及びそれ以上さえの範囲内
の圧力、並びに0℃〜約120℃の範囲内の温度が使用される。スラリー重合で
は、液状重合希釈剤媒体中において固体粒状重合体の懸濁液が形成され、そして
これにエチレン及び共単量体そしてしばしば水素が触媒と一緒に添加される。反
応器から希釈剤を含む懸濁液が断続的に又は連続的に取り出され、ここで重合体
から揮発性成分が分離され、そして随意の蒸留後に反応器に再循環される。重合
媒体中に使用される液状希釈剤は、典型的には、3〜7個の炭素原子を有するア
ルカン、好ましくは分岐アルカンである。使用される媒体は、重合条件下に液状
で且つ比較的不活性であるべきである。プロパン媒体を使用する場合には、プロ
セスは、反応希釈剤の臨界温度及び圧力よりも上で操作されるべきである。好ま
しくは、ヘキサン又はイソブタン媒体が使用される。
【0063】 本発明の好ましい重合技術は、粒子形態重合、又は温度を重合体が溶液状態に
なるときの温度よりも低く保つスラリー法と称される。かかる技術は斯界におい
て周知であり、そして例えば米国特許第3,248,179号に記載されている
ので、必要ならばそれを参照されたい。他のスラリー法としては、ループ反応器
を使用するもの、及び複数の撹拌機付反応器を連続、平行又はそれらの組み合わ
せで使用するものが挙げられる。限定するものではないが、スラリー法の例とし
ては、連続ループ又は撹拌機付タンク法が挙げられる。また、スラリー法の他の
例は米国特許第4,613,483号に記載されているので、必要ならばそれを
参照されたい。
【0064】 一具体例では、本発明のスラリー法で使用する反応器及び本発明の方法は、2
,000ポンド/hr(907Kg/hr)以上、好ましくは5,000ポンド
/hr(2,268Kg/hr)以上、そして最も好ましくは10,000ポン
ド/hr(4,540Kg/hr)以上の重合体を製造することができる。他の
具体例では、本発明の方法で使用するスラリー反応器は、15,000ポンド/
hr(6,804Kg/hr)〜、好ましくは25,000ポンド/hr(11
,340Kg/hr)〜約100,000ポンド/hr(45,500Kg/h
r)の重合体を製造することができる。
【0065】 溶液法の例は米国特許第4,271,060号、同5,001,205号、同
5,236,998号及び同5,589,555号に記載されているので、必要
ならば、それらを参照されたい。
【0066】 本発明の好ましい方法は、その方法、好ましくはスラリー又は気相法が本発明
の嵩高配位子メタロセン型触媒系の存在下にそしてトリエチルアルミニウム、ト
リメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム及びトリ−n−ヘキシルア
ルミニウム、並びにジエチルアルミニウムクロリド、ジブチル錫などのようなス
カベンジャーの不在下に又はいかなるスカベンジャーも本質上含めずに操作され
る場合である。この好ましい方法は、PCT公開WO96/08520、並びに
米国特許第5,712,352号及び同5,763,543号に記載されている
ので、必要ならばそれらを参照されたい。
【0067】本発明の重合体生成物 本発明の方法により製造された重合体は、広範な種類の製品及び最終用途に使
用することができる。本発明の方法により製造された重合体としては、線状低密
度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高密度ポリエチレン、低密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン及びポリプロピレン共重合体が含まれる。
【0068】 重合体、典型的には、エチレンを主体とした重合体は、0.86g/cc〜0
.97g/ccの範囲、好ましくは0.88g/cc〜0.965g/ccの範
囲、更に好ましくは0.900g/cc〜0.96g/ccの範囲、更にもっと
好ましくは0.905g/cc〜0.95g/ccの範囲、更に好ましくは0.
910g/cc〜0.940g/ccの範囲、最も好ましくは0.915g/c
c以上〜約0.930g/ccの密度を有する。
【0069】 本発明の触媒を使用して製造された重合体の溶融強度は、6cNよりも大きく
、好ましくは7cNよりも大きく、最も好ましくは8cN又はそれ以上である。
本明細書及び請求の範囲のためには、溶融強度とは、ゲートフェルト・レオテン
ス溶融強度装置と接続したインストロン細管レオメーターにより測定される。細
管ダイから押出された重合体溶融ストランドが装置上で2本の逆回転する車輪の
間でつかみ取られる。巻き取り速度を24mm/sec2の一定の加速度で上昇
させる。これは加速プログラマー(モデル45917、12の設定で)により制
御される。ストランドが破断し又は引張共振を示し始める前に達成された最大引
張力(cNの単位で)が溶融強度として決定される。レオメーターの温度は19
0℃に設定される。細管ダイは、1インチ(2.54cm)の長さ及び0.06
インチ(0.15cm)の直径を有する。重合体溶融物がダイから3インチ/分
(7.62cm/分)の速度で押出される。ダイ出口と車輪接触点との間の距離
は3.94インチ(100mm)であるべきである。
【0070】 本発明の方法により製造された重合体は、典型的に、1.5よりも大きく約1
5まで、特に2よりも大きく約10まで、更に好ましくは約2.5よりも大きく
約8以下、最も好ましくは3.0〜8の重量平均分子量対数平均分子量の比(M w /Mn)である分子量分布を有する。
【0071】 好ましい一具体例では、本発明の重合体は、3以上、好ましくは3よりも大き
いMz/Mwを有する。Mzはz−平均分子量である。他の好ましい具体例では、
本発明の重合体は、3.0以上から約4までのMz/Mwを有する。更に他の好ま
しい具体例では、Mz/Mwは3よりも大きく4未満の範囲にある。
【0072】 また、本発明の重合体は、典型的に、組成分布幅指数(CDBI)により測定
して狭い分子量分布を有する。共重合体のCDBIを決定することの詳細は、当
業者に知られている。例えば、1993年2月18日に公開されたPCT公開W
O93/03093を参照されたい。一具体例では、本発明の嵩高配位子メタロ
セン型触媒による重合体は、一般に50%よりも大きく100%まで、好ましく
は99%までの範囲、好ましくは55%〜85%、更に好ましくは60%〜8%
、更にもっと好ましくは60%よりも大きく、更には65%よりも大きいCDB
Iを有する。他の具体例では、本発明の嵩高配位子メタロセン型触媒系を使用し
て製造された重合体は、50%未満、更に好ましくは40%未満、もっと好まし
くは30%未満のCDBIを有する。
【0073】 他の具体例では、本発明の重合体は、[7.0−5.2(log(MI))]
(ここで、(MI)は以下に説明するように測定したときのメルトインデックス
である)よりも大きく又はこれに等しい上記のように測定される溶融強度を有す
る。
【0074】 一具体例において、本発明の重合体は、ASTM−D1238−Eにより測定
して、0.01dg/分〜1000dg/分、更に好ましくは約0.01dg/
分〜約100dg/分、もっと好ましくは約0.1dg/分〜約50dg/分、
最も好ましくは約0.1dg/分〜約10dg/分の範囲のメルトインデックス
(MI)又は(I2)を有する。
【0075】 ある具体例では、本発明の重合体は、30〜200未満、好ましくは約35〜
100未満、最も好ましくは40〜95のメルトインデックス比(I21/I2
(ここで、I21はASTM−D1238−Fにより測定される)を有する。
【0076】 好ましい具体例では、本発明の重合体は、好ましくは30よりも大きく、更に
好ましくは35よりも大きく、もっと好ましくは40よりも大きく、更にもっと
好ましくは50よりも大きく、最も好ましくは65よりも大きいメルトインデッ
クス比(I21/I2)(ここで、I21はASTM−D1238−Fにより測定さ
れる)を有する。
【0077】 本発明の重合体は、任意のその他の重合体とブレンドし及び(又は)同時押出
することができる。その他の重合体の例としては、在来のチーグラー・ナッタ触
媒及び(又は)嵩高配位子メタロセン型触媒により製造された線状低密度ポリエ
チレン、エラストマー、プラストマー、高圧低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどが包含されるが、これらに限定されない。本発明の
方法により製造された重合体及びそのブレンドは、フィルム、シートのような成
形操作、繊維の押出及び同時押出、並びに吹込成形、射出成形及び回転成形に有
用である。フィルムとしては、食品と接触し及び食品と接触しない用途における
収縮フィルム、固着フィルム、伸縮フィルム、封止用フィルム、延伸フィルム、
スナック包装材、重質バッグ、乾物用袋、調理及び冷凍食品包装材、医療用包装
材、工業用ライナー、膜などのような同時押出又は積層により成形されるインフ
レート又はキャストフィルムが包含される。繊維としては、フィルター、おむつ
用生地、医療用衣料、幾何学的繊維品などを作成するため織布又は不織布に使用
するための溶融紡糸、溶液紡糸及び溶融インフレート繊維操作が含まれる。押出
物品は、医療用チューブ、電線ケーブル被覆、幾何学的膜、池用ライナー材を包
含する。押出物品には、瓶、タンク、大型中空物品、硬質食品容器、玩具などが
包含される。
【0078】実施例 本発明をその代表的な利点も含めてよりよく理解するために、以下の実施例を
示す。
【0079】例1 [C64(CH22Ge(Me452]ZrCl2の合成64(CH22Mg(THF)1.9(3.99g、15.0ミリモル)をT
HF(300mL)に溶解してなる溶液を、(Me45H)2GeCl2(5.7
7g、15.0ミリモル)をTHF(250mL)に溶解してなる溶液に室温で
滴下した。18時間かkhなした後、揮発物を減圧下に除去し、残留物をペンタ
ン(300mL)で抽出した。この混合物をろ過し、溶液を濃縮し、25℃に冷
却した。淡い黄色結晶体を集め、真空乾燥した。第二の収穫物を集めて総収量で
3.32g(7.92ミリモル、53%)のC64(CH22Ge(Me45
2を得た。 このC64(CH22Ge(Me45H)2をEt2O(300mL)に溶解し
、1.7Mのt−BuLiペンタン溶液(5.29mL、15.8ミリモル)を
注射器により滴下した。添加した後、濁った混合物を室温で4時間攪拌し、次い
で固体状ZrCl4(1.85g、7.94ミリモル)を少量づつ添加した。1
8時間攪拌した後、揮発物を減圧下に除去し、残留物をCH2Cl2(200mL
)により抽出した。この混合物をろ過し、溶液を濃縮し、−25℃に冷却した。
微結晶質固体を集め、真空乾燥した。第二の収穫物を集めて総収量で0.91g
(1.6ミリモル、20%)の、環状ゲルマニウム架橋メタロセン型触媒化合物
である[C64(CH22Ge(Me452]ZrCl2を得た。 生じた化合物は次の化学構造式を有する。
【化4】
【0080】例2 [C64(CH22Ge(Me452]ZrCl2のための触媒の製造 31.86gの30重量%メチルアルモキサン(MAO)(アルベマルレ社製
、バートンルージュ、ルイジアナ)をトルエン(32.7g、アルドリッチ社製
無水等級、モレキュラーシーブ上に貯蔵)に溶解してなる溶液に0.78g(1
.35ミリモル)の[C64(CH22Ge(Me452]ZrCl2を添加し
た。生じたオレンジ色溶液を10分間攪拌し、次いで25.0gのシリカ(MS
948、1.6cc/gのP.V.(P.V.=細孔容積)、W.R.グレース
、ダビソンケミカル支社製、バルチモア、メリーランド、N2雰囲気下に600
℃に3時間予め加熱)を渦巻き状に添加した。混合物がもはや運動できなくなっ
たときに、スパチュラで十分にホモジネートした。揮発物を真空下に室温で18
時間除去した。さらさらした触媒をドライボックスにおいて3重量%のステアリ
ン酸アルミニウムAlSt#22と混合し(AlSt#22は(CH3(CH2 16 COO)2Al−OHであり、ウイトコ社製、メンフィス、テネシーから入手
できる)、次いで試験のために触媒ボンベに移した。
【0081】例3 [−CH2CMe=CMeCH2−]Ge(CpMe4H)2(化合物1)の合成 GeCl2(ジオキサン)(JACS、120(27)、1998、6743
)(3.6g、16.1ミリモル)を40mLのTHFに溶解し、2.0gのブ
タジエンと反応させた。反応を室温で1時間攪拌した後、CpMe4HLi(4
.1g、32.2ミリモル)を添加し、反応を18時間進行させた。次いで、揮
発物を真空下に除去し、粗製の反応混合物をEt2Oで抽出した。Et2Oろ液を
−35℃に冷却して純粋な化合物1を白色固体として生じた。
【0082】例4 [−CH2CMe=CMeCH2−]Ge(CpMe42ZrCl2(化合物2)
の合成 例3で製造した5.6gの化合物1の試料をEt2Oに溶解し、nBuLiに
より脱プロトン処理した。ジ陰イオンを単離し、Et2O中で再度スラリーとし
、ZrCl4(3.0g)と反応させた。粗反応物をガラスフリットでろ過した
。集めた粗製の固体をCH2Cl2(3×20mL)で抽出し、ろ液を還元し、−
35℃に冷却した。化合物2を非常に淡い黄色乃至白色の固体(2.1g)とし
て単離した。生じた化合物は次の化学構造式により表わされる。
【化5】
【0083】例5 触媒の製造 上記の例4で製造した0.60gの環状ゲルマニウム架橋メタロセン型触媒化
合物2を26gのトルエン中でスラリーとし、26gの30%MAOトルエン溶
液(アルベマルレ社製、バートンルージュ、ルイジアナ)と反応させた。これに
25gのSiO2(ダビソン948、600℃、W.R.グレース、ダビソンケ
ミカル支社製、バルチモア、メリーランド)を添加した。この触媒系を真空下に
周囲温度で18時間乾燥し、気相パイロットプラントで試験するために金属製ボ
ンベに装填した。
【0084】例6(比較) 化合物[CpMe4−GeMe2−CpMe4]ZrCl2(0.52g)を34
.5gのトルエン中でスラリーとし、34.5gの30%MAOトルエン溶液(
アルベマルレ社製、バートンルージュ、ルイジアナ)と反応させた。シリカゲル
(25g)(ダビソン948、600℃、W.R.グレース、ダビソンケミカル
支社製、バルチモア、メリーランド)を増分させて添加し、スパチュラにより混
合した。この触媒系を真空下に周囲温度で18時間乾燥し、気相パイロットプラ
ントで試験するために金属製ボンベに装填した。
【0085】例7(比較) 化合物[CpMe4−SiMe2−CpMe4]ZrCl2(0.74g)を53
.5gのトルエン中でスラリーとし、53.5gの30%MAOトルエン溶液(
アルベマルレ社製、バートンルージュ、ルイジアナ)と反応させた。シリカゲル
(40g)(ダビソン948、600℃、W.R.グレース、ダビソンケミカル
支社製、バルチモア、メリーランド)を増分させて添加し、スパチュラにより混
合した。この触媒系を真空下に周囲温度で18時間乾燥し、気相パイロットプラ
ントで試験するために金属製ボンベに装填した。
【0086】例8(比較) (C36)Si(C5Me42(0.63g、1.33ミリモル)をビーカー
に秤量し、32.0gの30%MAOトルエン溶液(アルベマルレ社製、バート
ンルージュ、ルイジアナ)及び32.0gのトルエンと反応させ、溶解するまで
(10分間)攪拌した。この反応混合物に24.0gのシリカゲル(ダビソン9
48、600℃、W.R.グレース、ダビソンケミカル支社製、バルチモア、メ
リーランド)を添加し、スパチュラにより混合した。生じた泥状物を室温で15
時間真空乾燥し、連続気相パイロットプラントでスクリーニングするためにボン
ベに移した。
【0087】例9 例2及び5並びに例6〜8(比較)に関する重合 例2及び5並びに例6〜8(比較)に関する重合研究のために連続サイクル流
動床気相重合反応器を使用した。結果を表1及び2に要約する。反応器は、その
頂部で10インチ(25.4cm)まで増大する6インチ(15.24cm)の
直径の床部分よりなる。ガスは多孔分配板より入って床の内容物の流動化を可能
にし、重合体試料は反応器頂部で排出される。反応器と生成物が安定したならば
、数回床をひっくり返した後に重合体試料を集めた。 後記の表2から、本発明の触媒系により製造された重合体が高い溶融強度と高
いメルトインデックス比の両方を有することがわかる。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】 本発明を特定の具体例を参照しながら説明し例示したが、本発明がここに必ず
しも例示してない変形例まで及ぶことを当業者ならば理解しよう。例えば、本発
明の環状ゲルマニウム架橋メタロセン型触媒化合物は1種以上の非環状の架橋メ
タロセン型触媒化合物と併用できることが意図される。また、本発明の方法は連
速反応器の重合プロセスに使用できることも意図される。例えば、担持された環
状ゲルマニウム架橋メタロセン型触媒化合物が一方の反応器に使用され、非環状
の架橋された又は架橋されていない嵩高配位子メタロセン型触媒化合物が他方の
反応器使用され、またその逆も実施される。このため、本発明の真の範囲を決定
するためには請求の範囲のみが参照されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J028 AA01A AB01A AC01A AC09A AC10A AC27A AC28A BA00A BA01B BB00A BB01B BC25B EA01 EB02 EB03 EB04 EB05 EB07 GA05 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA15Q DA04 DA11 DA42 FA10

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンを単独で又は1種以上のその他のオレフィンと組み
    合わせて、環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物と活性剤と
    を含む触媒系の存在下に重合させるにあたり、7cNよりも大きい溶融強度及び
    35よりも大きいI21/I2を有する重合体を生じさせることを特徴とするオレ
    フィンの重合方法。
  2. 【請求項2】 エチレンと3〜20個の炭素原子を有する少なくとも1種の
    α−オレフィンを、環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物と
    活性剤とキャリアーとを含む触媒系の存在下に重合させるにあたり、0.900
    g/ccよりも大きい密度、35よりも大きいI21/I2及び7cNよりも大き
    い溶融強度を有する重合体を生じさせることを特徴とするエチレンとα−オレフ
    ィンの連続気相重合方法。
  3. 【請求項3】 環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物が
    2個の嵩高配位子を有し、好ましくは嵩高配位子が異なって置換されている請求
    項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物が
    次式: LA(R'GeR')xBMQn (I) [ここで、Mは第3〜7族の遷移金属であり、LA及びLBはMに結合した非置換
    若しくは置換シクロペンタジエニル配位子又はシクロペンタジエニル型嵩高配位
    子であり、(R'GeR')xはLAとLBを架橋させる環状架橋基であり、2個の
    R'基はGeと共に環状の環又は環系を形成し、Qのそれぞれは独立して1価の
    陰イオン性配位子であるか、又は随意に2個のQは2価の陰イオン性キレート配
    位子を形成し、nはMの正規の酸化状態によって0、1又は2であり、xは1〜
    4の整数である] により表わされる請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 重合体生成物が35よりも大きいI21/I2及び7cNより
    も大きい溶融強度を有するエチレン共重合体である請求項1〜4のいずれかに記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物が
    次式: LA(R'GeR')xBMQn (I) [ここで、Mは第3〜7族の遷移金属であり、LA及びLBはMに結合し且つ異な
    っており、LA及びLBは非置換若しくは置換シクロペンタジエニル配位子又は非
    置換若しくは置換シクロペンタジエニル型嵩高配位子であり、(R'GeR')x
    はLAとLBを架橋させる環状架橋基であり、2個のR'基はGeと共に環状の環
    又は環系を形成し、Qのそれぞれは独立して1価の陰イオン性配位子であるか、
    又は随意に2個のQは2価の陰イオン性キレート配位子を形成し、nはMの正規
    の酸化状態によって0、1又は2であり、xは1〜4の整数である] により表わされる請求項2に記載の方法。
  7. 【請求項7】 7cNよりも大きい溶融強度及び35よりも大きいI21/I 2 を有し、好ましくはI21/I2が40よりも大きく、更に好ましくは60よりも
    大きい、請求項1に記載の方法により製造されたエチレン共重合体。
  8. 【請求項8】 I2が0.5〜2dg/分である請求項7に記載のエチレン
    共重合体。
  9. 【請求項9】 式:MS≧[7.0−5.2(log(MI))](ここで
    、MS(cN)は溶融強度であり、MIはメルトインデックス(dg/分)であ
    る)を満たす請求項7に記載の方法により製造されたエチレン共重合体。
  10. 【請求項10】 重合体生成物が3よりも大きいMZ/MW及び60よりも大
    きいI21/I2を有する請求項2に記載の方法。
  11. 【請求項11】 環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物
    と活性剤を含む触媒系。
  12. 【請求項12】 環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物
    が2個の嵩高配位子を有し、好ましくは嵩高配位子が異なって置換されている請
    求項11に記載の触媒系。
  13. 【請求項13】 環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物
    が次式: LA(R'GeR')xBMQn (I) [ここで、Mは第3〜7族の遷移金属であり、LA及びLBはMに結合した非置換
    若しくは置換のシクロペンタジエニル配位子又はシクロペンタジエニル型嵩高配
    位子であり、(R'GeR')xはLAとLBを架橋させる環状架橋基であり、2個
    のR'基はGeと共に環状の環又は環系を形成し、Qのそれぞれは独立して1価
    の陰イオン性配位子であるか、又は随意に2個のQは2価の陰イオン性キレート
    配位子を形成し、nはMの正規の酸化状態によって0、1又は2であり、xは1
    〜4の整数であり、好ましくはxは1である) により表わされるか、又は環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化
    合物が次式: LA(R'GeR')xBMQn (I) (ここで、Mは第4、5又は6族の遷移金属であり、LA及びLBはMに結合し且
    つ異なっており、LA及びLBは非置換若しくは置換シクロペンタジエニル配位子
    又は非置換若しくは置換シクロペンタジエニル型嵩高配位子よりなる群から選択
    され、(R'GeR')xはLAとLBを架橋させる環状架橋基であり、2個のR'基
    はGeと共に環状の環又は環系を形成し、Qのそれぞれは独立して1価の陰イオ
    ン性配位子であるか、又は随意に2個のQは2価の陰イオン性キレート配位子を
    形成し、nはMの正規の酸化状態によって0、1又は2であり、xは1〜4の整
    数であり、好ましくはxは1である] により表わされる請求項11又は12に記載の触媒系。
  14. 【請求項14】 LA及びLBが置換シクロペンタジエニル配位子又は置換シ
    クロペンタジエニル型嵩高配位子であり、又はLA及びLBが置換又は非置換シク
    ロペンタジエニル環であり、又はLA及びLBの少なくとも1個がシクロペンタジ
    エニル環であり、又はLAが置換シクロペンタジエニル環である請求項13に記
    載の触媒系。
  15. 【請求項15】 環状ゲルマニウム架橋嵩高配位子メタロセン型触媒化合物
    が二塩化シクロトリメチレンゲルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(
    シクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化シクロテトラメチレンゲルミル(
    テトラメチルシクロペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウム、
    二塩化シクロトリメチレンゲルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2
    −メチルインデニル)ジルコニウム、二塩化シクロトリメチレンゲルミル(テト
    ラメチルシクロペンタジエニル)(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
    ウム、二塩化シクロトリメチレンゲルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル
    )(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化シク
    ロトリメチレンゲルミルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
    ム、二塩化シクロテトラメチレンゲルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル
    )(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化シクロテトラメチ
    レンゲルミルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化
    3,4−ジメチルシクロテトラメチル−3−エンゲルミル(テトラメチルシクロ
    ペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化3,4−ジメ
    チルシクロテトラメチル−3−エンゲルミルビス(テトラメチルシクロペンタジ
    エニル)ジルコニウム、二塩化3,4−ジメチルシクロテトラメチル−3−エン
    ゲルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(23,5,−トリメチルシク
    ロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化3−メチルシクロテトラメチル−3−
    エンゲルミルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化
    3−メチルシクロテトラメチル−3−エンゲルミル(テトラメチルシクロペンタ
    ジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化3−メチルシクロテ
    トラメチル−3−エンゲルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−メ
    チルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化o−キシリデンゲルミルビス
    (テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、二塩化o−キシリデンゲ
    ルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコ
    ニウム及び二塩化o−キシリデンゲルミル(テトラメチルシクロペンタジエニル
    )(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムよりなる群から選択される
    請求項11に記載の触媒系。
  16. 【請求項16】 触媒系が担持されているか、又は触媒系がキャリアーを更
    に含む請求項11〜15のいずれかに記載の触媒系。
  17. 【請求項17】 重合体生成物が3よりも大きいMZ/MW及び60よりも大
    きいI21/I2を有する請求項2に記載の方法。
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