JP2003514909A - 認識能力増強用ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン - Google Patents

認識能力増強用ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン

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JP2003514909A
JP2003514909A JP2001540094A JP2001540094A JP2003514909A JP 2003514909 A JP2003514909 A JP 2003514909A JP 2001540094 A JP2001540094 A JP 2001540094A JP 2001540094 A JP2001540094 A JP 2001540094A JP 2003514909 A JP2003514909 A JP 2003514909A
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ブライアント,ヘレン・ジエーン
カーリング,ウイリアム・ロバート
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ホツブス,サラ・クリステイーン
ジヨーンズ,フイリツプ
マクラウド,アンガス・マリー
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メルク シャープ エンド ドーム リミテッド
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
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    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia

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Abstract

(57)【要約】 本発明は式(I)の化合物またはその塩を提供する。式中の、Rは、ハロゲンを表すか、または、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C4−7シクロアルケニル、C6−8ビシクロアルキル、C6−10アリール、C3−7ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールまたはジ(C1−6)アルキルアミノを表し、これらの基は場合によっては置換されていてもよく、Lは、O、SまたはNRを表し、ここにRはH、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルであり、Wは、場合によって置換されたC1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルを表し、Xは、NRを表すか、または、Xは、5員環もしくは6員環の芳香族複素環を表し、これらの5員環もしくは6員環の芳香族複素環は場合によってはベンゼン環またはピリジン環に融合していてもよく、これらの芳香族複素環は場合によっては置換されていてもよく、Yは、オキソ基で置換されていてもよい場合によっては分枝状のC1−4アルキレンを表すか、または、Yは、基(CHOを表し、ここに酸素原子は基Xに最も近接しており、jは2、3または4であり、Zは、場合によっては置換された5員環または6員環の芳香族複素環を表す。本発明はまた、本発明化合物を含有する医薬組成物、治療方法におけるそれらの使用、特にアルツハイマー病の認識能力増強用治療薬の製造におけるそれらの使用、及び、対応する治療方法を提供する。化合物はGABA−Aアルファ5受容体サブタイプのリガンド及び逆アゴニストである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、置換ピラゾロトリアジン誘導体の1つのクラス、及びそれらの治療
的使用に関する。より特定的には本発明は、α5サブユニットを含むGABA 受容体のリガンドであり、従って認識能力増強が必要な治療方法に有用である置
換ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン誘導体に関する。
【0002】 主要な抑制性神経伝達物質であるガンマ−アミノ酪酸(GABA)の受容体は
2つのクラス、即ち、(1)リガンド依存性イオンチャンネルスーパーファミリ
ーの構成員であるGABA受容体と、(2)G−タンパク質結合受容体スーパ
ーファミリーの構成員であるらしいGABA受容体とに大別される。個々のG
ABA受容体サブユニットをコードするcDNAが初めてクローニングされて
から、哺乳類ファミリーについて判明したサブユニットの数は13まで増加した
(6個のαサブユニット、3個のβサブユニット、3個のγサブユニット及び1
個のδサブユニット)。未発見のサブユニットがまだ存在する可能性もある。し
かしながら1993年以後に新しい発見は全く報告されていない。
【0003】 GABA受容体遺伝子ファミリーの多様性が判明したことはこのリガンド依
存性イオンチャンネルに関する我々の理解が大きく前進したことを表すが、サブ
タイプの多様度に関する解明はまだ初期の段階にある。cDNAを細胞に一過性
にトランスフェクトすることによって発現される十分に機能性のGABA受容
体を形成するためには、1個のαサブユニットと1個のβサブユニットと1個の
γサブユニットとが最小構成要件であると示唆された。上記に指摘したようにδ
サブユニットも存在しているが、δサブユニットは先天性(native)の受
容体にはめったに見られないと考えられる。
【0004】 受容体のサイズの研究及び電子鏡検法による観察から、先天性のGABA
容体はリガンド依存性イオンチャンネルファミリーの他の構成員と同様にペンタ
マー形態で存在するという結論が得られた。全部で13種類のサブユニットから
少なくとも1個のαサブユニットと1個のβサブユニットと1個のγ−サブユニ
ットとを選択する方式では、10,000を上回る数のペンタマー形サブユニッ
ト組合せが存在し得る。更にこの計算では、イオンチャンネル周囲のサブユニッ
ト配置に制約がないときに可能であるような並べ換え形態を算入していない(即
ち、異なる5つのサブユニットから成る1つの受容体は120の変異体を有する
ことが可能であろう)。
【0005】 現実に存在している受容体サブタイプ群としては、α1β2γ2、α2β2/
3γ2、α3βγ2/3、α2βγ1、α5β3γ2/3、α6βγ2、α6β
δ及びα4βδがある。α1サブユニットを含むサブタイプ群は脳の大抵の領域
に存在し、ラットのGABA受容体の40%以上を占めている。α2サブユニ
ット及びα3サブユニットを含むサブタイプ群はそれぞれ、ラットの受容体の約
25%及び17%を占める。α5サブユニットを含むサブタイプ群は主として海
馬に存在し、ラットの受容体の約4%を占める。
【0006】 いくつかのGABA受容体の特徴的な特性は、多数の調節部位が存在するこ
とであり、なかでもベンゾジアゼピン(BZ)結合部位の解明が最も進んでおり
、ジアゼパム及びテマゼパムのような抗不安薬はこの部位に作用して効果を発揮
する。GABA受容体遺伝子ファミリーのクローニング以前には、ベンゾジア
ゼピン結合部位は歴史的にラジオリガンド結合試験に基づいて2つのサブタイプ
即ちBZ1とBZ2とに下位分類されていた。BZ1サブタイプは、α1サブユ
ニットをβ2及びγ2と組合せて含むGABA受容体に薬理学的に等価である
ことが判明していた。これは最も大量に存在するGABA受容体サブタイプで
あり、脳内のGABA受容体全部のほぼ半量を占める。
【0007】 アルツハイマー病のような多くの痴呆性疾患の特徴は、患者の認識能力が次第
に低下することである。このような治療が必要な患者、例えば、痴呆性疾患に罹
患した患者の認識能力を増強することが明らかに望ましい。
【0008】 McNamara及びSkeltonはPsychobiology,21:
101−108で、ベンゾジアゼピン受容体の逆アゴニストβ−CCMがモーリ
スの水迷路(watermaze)の空間的学習能力を増強したことを報告して
いる。しかしながら、β−CCM及びその他の従来のベンゾジアゼピン受容体の
逆アゴニストは痙攣促進性であり、従って認識能力増強剤としてヒトには使用で
きないことが明らかである。
【0009】 しかしながら我々はここに、ベンゾジアゼピン受容体の部分的または全面的な
逆アゴニストについて従来記載されていた痙攣促進作用の危険が低減された認識
能力増強効果を有している医薬の製造が可能であることを知見した。
【0010】 α1及び/またはα2及び/またはα3受容体結合部位で活性が比較的少ない
α5受容体の部分的または全面的な逆アゴニストの使用が、認識能力増強に有効
でありながら痙攣促進活性が低減または除去された医薬を提供するために役立つ
ことがここに知見された。α1及び/またはα2及び/またはα3で活性が比較
的少ないがα5に対して機能的に選択性であるα5の逆アゴニストも使用できる
。α5に選択性である、及び、α1、α2及びα3受容体結合部位に活性が比較
的少ない、という双方の特性を示す逆アゴニストが好ましい。
【0011】 本発明は、式I:
【0012】
【化7】 の化合物またはその塩を提供する。
【0013】 式中の、 Rは、ハロゲンを表すか、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C 4−7 シクロアルケニル、C6−8ビシクロアルキル、C6−10アリール、C 3−7 ヘテロシクロアルキルを表すか、6原子を含みそのうちの1、2もしくは
3個が窒素である芳香環もしくは5原子を含みそのうちの1、2もしくは3個が
酸素、窒素もしくはイオウから独立に選択され1個以下の酸素もしくはイオウを
含む芳香環として定義されるヘテロアリールを表すか、ジ(C1−6)アルキル
アミノを表し、上記の基はいずれも、ハロゲン、R、OR、OC(O)R 、NR、NR(C1−6)アルキル、NRC(O)、NRC(O)(C1−6)アルキル、CN、シアノ(C1−6)アルキルまたは
によって置換されていてもよく、 Rは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C −6 シクロアルキル、C3−6シクロアルキル(C1−6)アルキル、シアノ(
1−6)アルキル、ヒドロキシC1−6アルキルを表し、また、Rは場合に
よってはモノ、ジまたはトリフルオロ置換されていてもよく、 R及びRの各々は独立に、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル
、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキルもしくはCFから選択される
か、または、RとRとはそれらが共通に結合している窒素原子と共に、前記
窒素原子を含みかつ場合によってはO、N及びSから選択された1個の別のヘテ
ロ原子を含む4−7員環の脂肪族複素環を形成し、この環は1個または複数のR 基によって置換されていてもよく、 Rは、C6−10アリール、C6−10アリール(C1−6)アルキル、ヘ
テロアリールまたはヘテロアリール(C1−6)アルキルであり、ここにヘテロ
アリールは上記の定義と同義であり、また、Rはハロゲン原子、C1−4アル
キル基、C2−4アルケニル基、C2−4アルキニル基、C1−4アルコキシ基
、C2−4アルケニルオキシ基及びC2−4アルキニルオキシ基から独立に選択
された1、2または3個の置換基によって置換されていてもよく、これらの置換
基の各々は未置換でもよくまたは1、2もしくは3個のハロゲン原子によって置
換されていてもよく、 LはO、SまたはNRを表し、ここにRはH、C1−6アルキルまたはC 3−6 シクロアルキルを表し、 Wは、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ及びハロゲンから選択
された1個または複数の基で置換されていてもよいC1−6アルキル、C2−6 アルケニルまたはC2−6アルキニルを表すか、または、水素、ハロゲン、アミ
ノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシまたはハロゲンを表し、 Xは、NRを表すか、あるいは、Xは、酸素、窒素及びイオウから独立
に選択された1、2、3もしくは4個のヘテロ原子を含み、ヘテロ原子の1個以
下が酸素もしくはイオウを表す5員環の芳香族複素環、または、1、2もしくは
3個の窒素原子を含む6員環の芳香族複素環を表し、5員環または6員環のこの
芳香族複素環は場合によってはベンゼン環またはピリジン環に融合してもよく、
また、芳香族複素環はR及び/またはR及び/またはRによって置換され
ていてもよく、ここに、Rは、ハロゲン、R、OR、OC(O)R、C
(O)OR、NR、NRC(O)R、OH、トリ(C1−6アルキ
ル)シリルC1−6アルコキシC1−4アルキル、CNまたはRを表し、R は、ハロゲン、R、OR、OC(O)R、NR、NRC(O)R 、NR(C1−6)アルキルまたはCNを表し、Rは、R、OR もしくはOC(O)Rを表し、但し、Xがピリジン誘導体であるとき、ピリジ
ン環は場合によってはN−オキシドの形態でもよく、Xがテトラゾール誘導体で
あるときは、C1−4アルキル基によって保護されていてもよく、あるいは、X
は、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アル
キニル及びC3−6シクロアルキルから独立に選択された1、2または3個の基
によって置換されていてもよいフェニルを表し、 Yは、オキソ基によって置換されていてもよい場合によっては分枝状のC1− アルキレンを表すか、または、Yは、基(CHOであり、ここに酸素原
子は基Xに最も近接しており、jは2、3もしくは4であり、 Zは、酸素、窒素及びイオウから独立に選択された1、2もしくは3個のヘテ
ロ原子を含む5員環の芳香族複素環を表し、このヘテロ原子の1個以下が酸素も
しくはイオウであり、原子の少なくとも1個が酸素もしくはイオウであるときは
、少なくとも1個の窒素原子が同時に存在しているという条件を満たしているか
、または、2もしくは3個の窒素原子を含むピラジン以外の6員環の芳香族複素
環を表し、これらの環は、ハロゲン、R、OR、OC(O)R、NR 、NR(C1−6)アルキル、NRC(O)、NRC(O
)(C1−6)アルキル、CN、シアノ(C1−6)アルキルまたはR6から選
択された1個または複数の置換基で置換されていてもよい。
【0014】 本発明はまた、上記の式Iで表され、式中のR1、L、Y及びZが上記の定義
と同義であり、Xが、酸素、窒素及びイオウから独立に選択された1、2、3も
しくは4個のヘテロ原子を含み、ヘテロ原子の1個以下が酸素もしくはイオウで
ある5員環の芳香族複素環を表すか、または、Xが、1、2もしくは3個の複素
環を含む6員環の芳香族複素環を表し、5員環または6員環のこの芳香族複素環
は場合によってはベンゼン環またはピリジン環に融合してもよく、また、芳香族
複素環は、R及び/またはR及び/またはRによって置換されていてもよ
く、ここに、Rは、ハロゲン、R、OR、OC(O)R、C(O)OR 、NR、NRC(O)R、トリ(C1−6アルキル)シリルC1− アルコキシC1−4アルキル、CNまたはRを表し、Rは、ハロゲン、R 、OR、OC(O)R、NR、NRC(O)R、NR
1−6)アルキルまたはCNを表し、Rは、R、ORもしくはOC(O
)Rを表し、但し、Xがピリジン誘導体であるとき、ピリジン環は場合によっ
てはN−オキシドの形態でもよく、Xがテトラゾール誘導体であるときは、C −4 アルキル基によって保護されており、または、Xが、ハロゲン、シアノ、C 1−6 アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル及びC3−6シクロ
アルキルから独立に選択された1、2または3個の基によって置換されたフェニ
ルを表す化合物を提供する。
【0015】 本文中で使用された“C1−6アルキル”なる表現は、メチル基及びエチル基
、並びに、直鎖状及び分枝状のプロピル基、ブチル基、ペンチル基及びヘキシル
基を意味する。特定のアルキル基はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル及びt−ブチルである。“C1−4アルキル”、“C2−4アルケニル”、“
2−6アルケニル”、“ヒドロキシC1−6アルキル”、“C2−4アルキル
”及び“C2−6アルキニル”のような派生的表現は同様に理解されたい。
【0016】 本文中で使用された“C3−6シクロアルキル”なる表現は、シクロプロピル
及びシクロヘキシルのような環状のプロピル基、ブチル基、ペンチル基及びヘキ
シル基を意味する。
【0017】 本文中で使用された“C3−6シクロアルキル(C1−6)アルキル”なる表
現は、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル及び
シクロヘキシルメチルを意味する。
【0018】 典型的なC4−7シクロアルケニル基としては、シクロブテニル、シクロペン
テニル及びシクロヘキセニルが挙げられる。
【0019】 本文中で使用された“C1−4アルキレン”なる用語は、4個以下の炭素原子
を有しており、満たされていない原子価が同一炭素原子または異なる炭素原子に
存在するアルカンジイル基を意味する。
【0020】 典型的なC6−8ビシクロアルキル基としては、ビシクロ〔2.1.1〕ヘキ
シル及びビシクロ〔2.1.1〕ヘプチルがある。
【0021】 典型的なアリール基としては、フェニル及びナフチルがあり、好ましくはフェ
ニルである。
【0022】 本文中で使用された“アリール(C1−6)アルキル”なる表現は、ベンジル
、フェニルエチル、フェニルプロピル及びナフチルメチルを含意する。
【0023】 適当なヘテロシクロアルキル基としては、アゼチジニル基、ピロリジニル基、
ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基及びチオモルホリニル基があ
る。
【0024】 他に特定されていなければ、5−及び6−員環の芳香族複素環はピリジニル基
、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピロリル基、フリル基、チ
エニル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、
イソチアゾリル基、イミダゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアゾリル基及び
チアジアゾリル基、並びに、それらのベンゾ融合類似体である。4個の窒素原子
を含む5員環の芳香族複素環の適例はテトラゾリルである。3個の窒素原子を含
む6員環の芳香族複素環の適例は1,2,4−トリアジン及び1,3,5−トリ
アジンである。芳香族複素環がヒドロキシ基を置換基として含み、ケト−エノー
ル互変異性が可能であるときは、双方の互変異性体が本発明の範囲に包含される
。従って、例えば3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾール環は3−ケト互変
異性体に等価であると考えられる。
【0025】 本文中で使用された“ヘテロアリール(C1−6)アルキル”なる表現は、フ
リルメチル、フリルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピラゾリルメチ
ル、オキサゾリルメチル、オキサゾリルエチル、イソキサゾリルメチル、チアゾ
リルメチル、チアゾリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ベ
ンズイミダゾリルメチル、オキサジアゾリルメチル、オキサジアゾリルエチル、
チアジアゾリルメチル、チアジアゾリルエチル、トリアゾリルメチル、トリアゾ
リルエチル、テトラゾリルメチル、テトラゾリルエチル、ピリジニルメチル、ピ
リジニルエチル、ピリダジニルメチル、ピリミジニルメチル、ピラジニルメチル
、キノリニルメチル、イソキノリニルメチル及びキノキサリニルメチルを意味す
る。
【0026】 本文中で使用された“ハロゲン”なる用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素
を意味し、なかでもフッ素及び塩素が好ましい。
【0027】 本文中で使用された“C1−6アルコキシ”なる用語は、メトキシ基及びエト
キシ基、並びに、直鎖状、分枝状及び環状のプロポキシ基、ブトキシ基、ペント
キシ基及びヘキソキシ基、例えばシクロプロピルメトキシを意味する。“C2− アルケニルオキシ”、“C2−6アルキニルオキシ”、“C1−4アルコキシ
”、“C2−4アルケニルオキシ”及び“C2−4アルキルオキシ”のような派
生的表現は同様に理解されたい。
【0028】 医薬に使用し得る式Iの化合物の塩は医薬として許容される塩であろう。しか
しながら、本発明化合物または医薬として許容されるそれらの塩を製造するため
に別の塩も使用し得る。本発明化合物の医薬として許容される適当な塩は酸付加
塩であり、このような塩は例えば、本発明化合物の溶液を、塩酸、硫酸、メタン
スルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、ク
エン酸、酒石酸、炭酸またはリン酸のような医薬として許容される塩の溶液と混
合することによって形成し得る。更に、本発明化合物が酸性部分を含む場合には
、医薬として許容される適当なその塩は、ナトリウム塩またはカリウムのような
アルカリ金属塩でもよく;カルシウム塩またはマグネシウム塩のようなアルカリ
土類金属塩でもよく;第四級アンモニウム塩のような適当な有機配位子と共に形
成される塩でもよい。
【0029】 本発明化合物が少なくとも1個の非対称中心を有している場合、その結果とし
て化合物は鏡像異性体として存在し得る。本発明化合物が2個以上の非対称中心
を有する場合、その結果として化合物は更にジアステレオ異性体として存在し得
る。このような異性体及び任意の割合のそれらの混合物が本発明の範囲内に包含
されることを理解されたい。
【0030】 好適には、上記の式Iの化合物中の置換基Rがハロゲンを表すか、または、
1−6のアルキル、アリールまたはヘテロアリールを表し、いずれの基も場合
によっては置換されていてもよい。Rは未置換でもよい。Rはモノ置換でも
よい。
【0031】 置換基Rの好適な具体例は、ブロモ、tert−ブチル、1,1−ジメチル
プロピル、フェニル、ピリジニル、フリルまたはチエニルであり、いずれの基も
1個または2個の置換基によって置換されていてもよい。
【0032】 基Rに場合によっては存在し得る典型的な置換基の例としては、メチル、フ
ルオロ、クロロ及びトリフルオロメチルがある。より特定的な置換基はフルオロ
、クロロ及びトリフルオロメチル、特にフルオロである。
【0033】 基Rの好適な具体例の代表は、ブロモ、tert−ブチル、1,1−ジメチ
ルプロピル、フェニル、ピリジニル、フリル及びチエニルである。
【0034】 置換基Rとして適当な別の具体例は、メチル、エチル、イソプロピル、メチ
ル−シクロプロピル、シクロブチル、メチル−シクロブチル、シクロペンチル、
メチル−シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロブテニル、ビシクロ〔2.1
.1〕ヘキサ−1−イル、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−1−イル、ピロリジ
ニル、メチル−ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル
、ピリジニル、クロロ−チエニル及びジエチルアミノである。
【0035】 好ましい実施態様では、置換基Rが、ブロモ、チエニル、tert−ブチル
、フェニルまたはフリル、特に、ブロモ、tert−ブチル、フェニルまたはフ
リルを表す。好ましくは、Rはtert−ブチルである。Rはまたヒドロキ
シtertブチルまたはエテニルでもよい。
【0036】 Rは好ましくは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキ
ニルまたはヒドロキシC1−4アルキルであり、場合によってはモノ、ジまたは
トリフッ素化されていてもよい。最も特定的にはRはC1−2アルキル、C アルケニルまたはヒドロキシC1−2アルキルであり、1、2または3個のハロ
ゲン原子によって置換されていてもよい。
【0037】 R及びRは好ましくは各々が独立に、水素、C1−4アルキル、C2−4 アルケニルもしくはC2−4アルキニルを表すか、または、RとRとはそれ
らが結合している窒素原子と共に、該窒素原子を含みかつ場合によっては酸素及
び窒素から選択される別の1個のヘテロ原子を含む4−6員環の脂肪族複素環を
形成する。
【0038】 Rは好ましくは、ハロゲンによって置換されていてもよいフェニルもしくは
ピリジル、または、C1−4アルキルである。Rは特にピリジルである。
【0039】 好ましくはLは酸素原子である。LはまたSもしくはNRでもよく、ここに
は好ましくは水素またはメチルである。Rは水素であろう。
【0040】 Wは一般には、ハロゲンもしくはヒドロキシによって置換されていてもよいC 1−4 アルキルである。または、Wは水素、ハロゲンもしくはヒドロキシである
。より特定的にはWは水素またはC1−6アルキル、特にメチルまたは水素であ
る。一般にWは水素である。
【0041】 Xは、酸素、窒素及びイオウから独立に選択された1、2、3または4個のヘ
テロ原子を含みヘテロ原子の1個以下が酸素またはイオウである5員環の芳香族
複素環、または、1、2または3個の窒素原子を含む6員環の芳香族複素環を表
す。5員環または6員環のこの芳香族複素環は場合によってはベンゼン環または
ピリジン環に融合してもよく、また、芳香族複素環は、R及び/またはR
び/またはRによって置換されていてもよく、ここに、Rは、ハロゲン、R 、OR、OC(O)R、NR、NRC(O)R、OH、トリ(
1−6アルキル)シリルC1−6アルコキシC1−4アルキル、CNまたはR を表し、Rは、ハロゲン、R、OR、OC(O)R、NR、N
C(O)R、NR(C1−6)アルキルまたはCNを表し、R
、R、ORもしくはOC(O)Rを表し、但し、Xがピリジン誘導体であ
るとき、ピリジン環は場合によってはN−オキシドの形態でもよく、Xがテトラ
ゾール誘導体であるときは、C1−4アルキル基によって保護されている。ある
いは、Xは、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C −6 アルキニル及びC3−6シクロアルキルから独立に選択された1、2または
3個の基で置換されていてもよいフェニルを表す。
【0042】 一般にXは、ハロゲン原子または基R、OR、NRまたは1、2も
しくは3個の窒素原子を含む5員環の芳香族複素環によって置換されていてもよ
いピリジル、ピラジニル、ピリダジニルもしくはピリミジニルを表す。このよう
なXは場合によってはベンゼン環に融合していてもよい。あるいはXは、酸素、
イオウ及び窒素から選択された2個もしくは3個のヘテロ原子を含み、ヘテロ原
子の1個以下が酸素もしくはイオウである5員環の芳香族複素環を表す。このよ
うなXは、未置換であるかまたはハロゲン及びR3から独立に選択された1、2
もしくは3個の基で置換されていてもよく、または、1、2もしくは3個のハロ
ゲン原子もしくはC1−6アルキルもしくはCF基によって独立に置換されて
いてもよいピリジル、フェニルもしくはベンジル環で置換されていてもよい。あ
るいはXは、1、2もしくは3個の独立に選択されたハロゲン原子によって置換
されていてもよいフェニルを表す。
【0043】 あるいは、Xは、酸素、イオウ及び窒素から選択された2個もしくは3個のヘ
テロ原子を含み、ヘテロ原子の1個以下が酸素もしくはイオウであり、ベンゼン
環もしくはピリジン環に融合しているか、または、NHもしくはOHによって
置換されてケト互変異性体として存在し得る5員環の芳香族複素環を表す。ある
いは、Xは、C1−4アルキル置換基を含むテトラゾール環を表してもよい。
【0044】 Xが6員環の置換芳香族複素環であるとき、Rは好ましくはハロゲン、R 、ORまたは1、2もしくは3個の窒素原子を含む5員環の芳香族複素環であ
り、より好ましくは、メチル、CF、メトキシ、臭素、塩素、イソプロポキシ
、ジメチルアミノまたは1、2もしくは3個の窒素原子を含む5員環の複素環で
あり、R及びRは好ましくは存在しない。
【0045】 Xが5員環の置換芳香族複素環であるとき、Rは好ましくはハロゲン、R またはピリジル、フェニルもしくはベンジル環であり、これらの環は1、2もし
くは3個のハロゲン原子またはC1−6アルキル基もしくはCF基によって独
立に置換されていてもよい。より好ましくはRは、メチル、CF、塩素、ま
たは、フェニル、ピリジルもしくはベンジル環であり、これらの環は未置換であ
るかまたは塩素もしくはCFによって置換されている。R及びRは、好ま
しくはハロゲンもしくはRであるかまたは存在せず、より好ましくはメチル、
CFもしくは塩素であるかまたは存在しない。
【0046】 1つの実施態様では、XがCHNRまたはCHCHNR
よって置換されている。
【0047】 Xの特定具体例は、2−ピリジル、1−メチル−1,2,4−トリアゾール−
3−イル、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、1−メチル−1
,2,3−トリアゾール−4−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、1
,2,4−オキサジアゾール−3−イル及び2−メチルチアゾール−4−イルで
ある。
【0048】 Xの別の特定具体例は、1−メチル−1,2,3−トリアゾール−5−イル、
5−オキソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、6−トリフル
オロメチルピリド−3−イル、1−メチルイミダゾール−2−イル、チアゾール
−4−イル、2−アミノチアゾール−4−イル、5−アミノ−1,2,4−チア
ジアゾル−3−イル、ピリダジン−3−イル、ピラジニル、キノキサリン−2−
イル、ピリミジン−4−イル、1−メチルテトラゾール−5−イル、5−(ピリ
ド−4−イル)−2H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、オキサゾロ〔4
,5−b〕ピリジン−2−イル、2−メチルピラゾール−3−イル、1−メチル
ピラゾール−3−イル及びピリミジン−5−イルである。
【0049】 Xのまた別の特定例は、5−(ピペリジン−1−イルメチル)ピリジン−2−
イル、2−(2−(アゼチジン−1−イル)エチル)ピリジン−5−イル、2−
(2−(モルホリン−4−イル)エチル)ピリジン−5−イル、2−(2−(ピ
ペラジン−1−イル)エチル)ピリジン−5−イル、2−(2−(ピペリジン−
1−イル)エチル)ピリジン−5−イル、2−(2−(N,N−ジメチルアミノ
)エチル)ピリジン−5−イル、2−(2−アミノエチル)ピリジン−5−イル
、2−(2−アミノエチル))−1,2,4−トリアゾール−3−イル、2−(
モルホリン−4−イルメチル)ピリジン−5−イル、2−ヒドロキシメチルピリ
ジン−5−イル、5−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)ピリジン−2
−イル、5−(アゼチジン−1−イルメチル)ピリジン−2−イル、5−(モル
ホリン−4−イルメチル)ピリジン−2−イル、4−ヒドロキシメチル−1−メ
チル−1,2,3−トリアゾール−5−イル、5−アミノメチルピリジン−2−
イル、5−(N,N−ジメチルアミノメチル)ピリジン−2−イル、1−メチル
−3−ヒドロキシメチル−1,2,4−トリアゾール−5−イル、1−メチル−
3−(モルホリン−4−イルメチル)−1,2,4−トリアゾール−5−イル、
1−メチル−3−(ピペリジン−1−イルメチル)−1,2,4−トリアゾール
−5−イル、6−ヒドロキシメチルピリジン−2−イル、6−(2−(モルホリ
ノ−4−イル)エチル)ピリジン−2−イル、6−(2−(ピペラジン−1−イ
ル)エチル)ピリジン−2−イル、5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル
、6−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)ピリジン−2−イル、1−メチ
ル−3−(アゼチジン−1−イルメチル)−1,2,4−トリアゾール−5−イ
ル、1−メチル−3−((2,6−cisジメチルピペリジン−1−イル)メチ
ル)−1,2,4−トリアゾール−5−イル、2−メチル−3−ヒドロキシメチ
ル−1,2,4−トリアゾール−5−イル、2−メチル−3−(N,N−ジメチ
ルアミノメチル)−1,2,4−トリアゾール−5−イル、2−メチル−3−(
N,N−ジエチルアミノメチル)−1,2,4−トリアゾール−5−イル、1−
メチル−3−(N,N−ジメチルアミノメチル)−1,2,4−トリアゾール−
5−イル、1−メチル−3−(N,N−ジエチルアミノメチル)−1,2,4−
トリアゾール−5−イル、1−メチル−3−(2−(N,N−ジエチルアミノ)
エチル)−1,2,4−トリアゾール−5−イル、5−(N−エチルアミノメチ
ル)ピリジン−2−イル、5−(N,N−ジエチルアミノメチル)ピリジン−2
−イル及びジメチルアミノである。
【0050】 Yの好適な具体例は、CH、CH(CH)、CHCH、オキソ基によ
って置換されていてもよいCHCHCH、CHCHO及びCHCH CHOである。例えばYは、CH、CHCH、CHCHCH
CHCHOまたはCHCHCHOであり得る。好ましくはYはCH またはCHCHであり、最も好ましくはCHである。YはCHC(O)
でもよい。
【0051】 上記の記載から、特に好適な基L−Y−XがOCHXであり、ここにXがピ
リジルまたはトリアゾリル、特に1位または2位でメチルによって置換された1
,2,4−トリアゾール−3−イルであることが理解されよう。
【0052】 適当なZの具体例は、場合によっては置換されたピリミジニル基、トリアジニ
ル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチ
アゾリル基、オキサジアゾリル基及びチアジアゾリル基である。
【0053】 極めて好適にはZは、1個の酸素と1個または2個の窒素を環原子として含む
場合によって置換された5員環の芳香族複素環である。
【0054】 Zの有利な具体例は、場合によっては置換されたイソキサゾール及びオキサジ
アゾールである。
【0055】 Zの典型的な置換基は、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、ヒドロ
キシC1−6アルキル、ピリジル、チエニルまたはアミノ、特にメチル、エチル
、イソプロピル、シクロプロピル、チエニルまたはピリジルである。
【0056】 Zは未置換でもよい。
【0057】 極めて好適にはZはメチルで置換されている。
【0058】 Zの特定具体例は5−メチルイソキサゾール3−イルである。
【0059】 Zの別の特定具体例は、5−エテニルイソキサゾール−3−イル、5−ヒドロ
キシメチルイソキサゾール−3−イル、5−(2−アミノメチル)イソキサゾー
ル−3−イル、5−アミノメチルイソキサゾール−3−イル、5−(2−ter
tiaryブトキシカルボニルアミノ)エチル)イソキサゾール−3−イル、ヨ
ード、5−(2−ヒドロキシエチル)イソキサゾール−3−イル、5−(2−(
アゼチジン−1−イル)エチル)イソキサゾール−3−イル及び5−(2−(モ
ルホリン−4−イル)エチル)イソキサゾール−3−イルである。
【0060】 本発明化合物の1つの特定サブクラスは、式IIA:
【0061】
【化8】 〔式中、 R1aは、ブロモ、tert−ブチル、1,1−ジメチルプロピル、フェニル
、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、クロロフェニル、トリフルオロメチ
ルフェニル、ピリジニル、フリルまたはチエニルを表し、 X′は、フェニル、ピラゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル
、チアジアゾリル、ベンズイミダゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テ
トラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、オキサゾロピリジニル、ピリミジニル
、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニルまたはキノキサリニルを表し、これ
らの基はいずれも、1個または複数のC1−6アルキル、アミノ、ピリジル、C
、アリール(C1−6)アルキル、ピリジル(C1−6)アルキル、ハロゲ
ン、シアノ、シアノ(C1−6)アルキル、ヒドロキシメチル、C1−6アルコ
キシ、C3−6シクロアルキル(C1−6)アルコキシ、ヒドロキシまたはその
ケト互変異性体、ジ(C1−6)アルキルアミノ(C1−6)アルキル、アミノ
(C1−6)アルキル、N−(C1−6)アルキルピペリジニル、ピロリジニル
(C1−6)アルキル、ピペラジニル(C1−6)アルキル及びモルホリニル(
1−6)アルキルによって置換されていてもよく、 Z′は、1個の酸素と1個または2個の窒素とを環原子として含み、C1−6 アルキルまたはC1−6アルコキシによって置換されていてもよい5員環の芳香
族複素環を表す〕の化合物または医薬として許容されるその塩によって表される
【0062】 式IIAの化合物の1つのサブセットでは、X′が、フェニル、ピラゾリル、
イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、トリアゾリ
ル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、オキサゾロピリジニル、ピリミ
ジニル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニルまたはキノキサリニルを表し
、これらの基はいずれも、1個または複数のC1−6アルキル、CF、アリー
ル(C1−6)アルキル、ピリジル(C1−6)アルキル、ハロゲン、シアノ、
シアノ(C1−6)アルキル、ヒドロキシメチル、C1−6アルコキシ、C3− シクロアルキル(C1−6)アルコキシ、ヒドロキシまたはそのケト互変異性
体、ジ(C1−6)アルキルアミノ(C1−6)アルキル、アミノ(C1−6
アルキル、N−(C1−6)アルキルピペリジニル、ピロリジニル(C1−6
アルキル、ピペラジニル(C1−6)アルキル及びモルホリニル(C1−6)ア
ルキルによって置換されていてもよい。
【0063】 基X′の特定置換基の代表的具体例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、ベンジル、ピリジニルメチル、クロロ、シアノ、シアノメチル、ヒド
ロキシメチル、エトキシ、シクロプロピルメトキシ、ジメチルアミノメチル、ア
ミノエチル、ジメチルアミノエチル、N−メチルピペリジニル、ピロリジニルエ
チル、ピペラジニルエチル及びモルホリニルメチルである。
【0064】 基X′の特定置換基の別の代表的具体例は、トリフルオロメチル、アミノ、ピ
リジル及びヒドロキシまたはそのケト互変異性体である。
【0065】 基X′の選択された置換基はメチル、エチル、n−プロピル及びイソプロピル
、特にメチルである。
【0066】 基X′の別の選択された置換基は、トリフルオロメチル、アミノ、ピリジル及
びヒドロキシまたはそのケト互変異性体である。
【0067】 X′の特定具体例は、ピリジル、メチル−トリアゾリル、エチル−トリアゾリ
ル、プロピル−トリアゾリル及びイソプロピル−トリアゾリルである。
【0068】 X′の別の特定具体例は、1,2,4−オキサジアゾリル、メチル−チアゾリ
ル、5−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾリル(これは5−オキソ−1H,4
H−1,2,4−トリアゾリルに等価)、トリフルオロメチルピリジル、メチル
−イミダゾリル、チアゾリル、アミノ−チアゾリル、アミノ−1,2,4−チア
ジアゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、キノキサリニル、ピリミジニル、メチ
ル−テトラゾリル、ピリジル−トリアゾリル、オキサゾロピリジニル及びメチル
−ピラゾリルである。
【0069】 X′の有利な具体例はメチル−トリアゾリルである。
【0070】 上記の式IIAの化合物の1つの特定サブセットは式IIB:
【0071】
【化9】 〔式中、 R1bは、ブロモ、チエニル、tert−ブチル、フェニルまたはフリルを表
し、 Rは、水素、メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルを表す〕の
化合物または医薬として許容されるその塩によって表される。
【0072】 式IIBの化合物の1つのサブセットでは、R1bがブロモ、tert−ブチ
ル、フェニルまたはフリルを表す。
【0073】 上記の式IIBの化合物の特定の実施態様では、Rがメチルを表す。
【0074】 本発明の範囲に包含される特定化合物を以下に示す: 7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−(1−メチル−1H−〔
1,2,4〕トリアゾール−3−イルメトキシ)−3−フェニルピラゾロ〔1,
5−d〕〔1,2,4〕トリアジン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
(1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イルメトキシ)ピラゾ
ロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
(1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−5−イルメトキシ)ピラゾ
ロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
(ピリド−2−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ
ン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
(ピリド−3−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ
ン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
(ピリド−4−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ
ン; 及び医薬として許容されるその塩。
【0075】 本発明化合物はGABA受容体のαサブユニットに対して良好な結合親和性
(Ki)を有している。好ましい実施態様では、本発明化合物はα1、α2及び
α3サブユニットに比べてα5サブユニットに結合選択性である。別の好ましい
実施態様では、化合物はα1、α2及びα3サブユニットには実質的にアンタゴ
ニストであるのにα5サブユニットに対しては部分的または全面的逆アゴニスト
として機能的に選択性である。
【0076】 本発明はまた、1種または複数の本発明化合物と医薬として許容される担体と
から成る医薬組成物を提供する。好ましくはこれらの組成物は、経口、非経口、
鼻腔内、舌下または直腸内に投与されるかまたは吸入もしくは吹入によって投与
される錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、粒剤、無菌非経口溶液剤もしくは懸濁液
剤、計量供給エアゾール剤もしくは液体スプレー剤、滴剤、アンプル剤、経皮貼
付薬、自己注入デバイスまたは座薬剤のような単位薬用量の剤形を有している。
錠剤のような固体組成物を調製するためには、主有効成分を医薬担体、例えば、
コーンスターチ、ラクトース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリ
ン酸マグネシウム、リン酸二カルシウムまたはガムまたはソルビタンモノオレエ
ート、ポリエチレングリコールのような界面活性剤などの慣用の錠剤形成成分、
及び、その他の医薬希釈剤、例えば水と混合して、本発明化合物または医薬とし
て許容されるその塩の均質混合物を含有する固体状のプレ配合組成物を形成する
。これらのプレ配合組成物が均質であるというとき、これは、有効成分が組成物
全体に均一に分散し、組成物を錠剤、丸剤及びカプセル剤のような等しい薬効を
もつ単位薬用量剤形に容易に再分割できることを意味する。この固体状プレ配合
組成物を次に、0.1−500mgの本発明の有効成分を含有する上述の種類の
単位薬用量剤形に再分割する。典型的な単位薬用量剤形は、1−100mg、例
えば、1、2、5、10、25、50または100mgの有効成分を含有してい
る。新規な組成物の錠剤または丸剤はコーティングされてもよく、または、持続
作用という利点を与える剤形となるように調合してもよい。例えば、錠剤または
丸剤は内側薬剤成分と外側薬剤成分とから成り、後者は前者のエンベロープの形
態である。2つの成分は、胃では崩壊に耐性であり内側成分を無傷で十二指腸に
通過させるかまたは放出を遅延させ得る腸溶性層によって分離され得る。このよ
うな腸溶性の層またはコーティングとして多様な材料を使用できる。このような
材料としては、多くの高分子酸並びに高分子酸とシェラック、セチルアルコール
及び酢酸セルロースとの混合物が挙げられる。
【0077】 本発明はまた、ヒトの身体治療方法に使用するための本発明化合物を提供する
。好ましくは治療は、α5サブユニットを含むGABA受容体に関連する疾患
の治療及び/または認識能力を増強するための治療である。好ましくは疾患は、
アルツハイマー病などの痴呆性疾患のような認識障害を伴う神経障害である。治
療すべき別の疾患としては外傷性傷害、卒中、パーキンソン病、ダウン症候群、
加齢に伴う記憶力低下、注意欠陥障害などのような認識障害がある。
【0078】 本発明は更に、好ましくはアルツハイマー病のような痴呆性疾患に罹患したヒ
ト患者の認識能力増強医薬を製造するため本発明化合物の使用を提案する。
【0079】 また、有効量の本発明化合物を患者に投与することから成る、アルツハイマー
病のような痴呆性疾患に起因する認識障害患者の治療方法が開示されている。
【0080】 本発明の新規な組成物を含有し経口投与または注入投与される液体の形態は、
水溶液、適宜香りをつけたシロップ、水性または油性の懸濁液、並びに、綿実油
、ココヤシ油または落花生油のような食用油並びにエリキシル剤及び同様の医薬
ビヒクルで香りをつけたエマルジョンである。水性懸濁液を得るために適当な分
散剤または懸濁化剤は、トラガカントガム、アラビアガム、アルギン酸塩、デキ
ストラン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニル−ピロ
リドンまたはゼラチンのような合成及び天然のガムである。
【0081】 認識能力を増強するための適当な用量レベルは、1日あたり体重1kgについ
て約0.01−250mg/kg、好ましくは約0.01−100mg/kg、
特に約0.01−5mg/kg、より特定的には1日あたり体重1kgについて
0.02−2.5mg/kgである。化合物は1日1−4回の用法で投与されて
もよい。しかしながら、幾つかの場合には、これらの範囲外の用量も使用し得る
。典型的な体重は70kgである。
【0082】 本発明化合物は、式III:
【0083】
【化10】 〔式中、R、L、W、X、Y及びZは上記の定義と同義〕の化合物を環化す
ることから成る方法によって製造し得る。
【0084】 化合物IIIの環化は、化合物IIIを高温、例えば、(i)Dowther
m Aのような高温沸騰媒体の存在下で180−200℃の範囲の温度、または
、(ii)任意にトリエチルアミン塩酸塩のようなプロトンソースの存在下でキ
シレンのような不活性溶媒の還流温度に加熱することによって簡便に行うことが
できる。
【0085】 上記の式IIIの中間体は、式IVの化合物と式Vのヒドラジド誘導体:
【0086】
【化11】 〔式中、R、L、W、X、Y及びZは上記の定義と同義〕とを反応させるこ
とによって製造し得る。
【0087】 化合物IVとVとの反応は、反応体を、任意にトリエチルアミン塩酸塩のよう
なプロトンソースの存在下、典型的にはキシレンのような不活性溶媒中で還流温
度に加熱することによって簡便に行うことができる。
【0088】 別の手順によれば、式中のLがOを表す上記に定義の式Iの化合物は、式VI
の化合物と式VIIの化合物:
【0089】
【化12】 〔式中、R、L、W、X、Y及びZは上記の定義と同義、Gは適当な脱離基
を表す〕とを反応させる方法によって製造し得る。
【0090】 脱離基Gは適当にはハロゲン原子、典型的には塩素である。
【0091】 化合物VIとVIIとの反応は、反応体を適当な溶媒、典型的にはN,N−ジ
メチルホルムアミド中で炭酸セシウムまたは炭酸カリウムのような塩基の存在下
に撹拌することによって簡便に行うことができる。
【0092】 同様に、式中のLがOを表す式IVの中間体は、上記に定義のVIIの化合物
と式VIIIの化合物:
【0093】
【化13】 〔式中、Rは上記の定義と同義〕またはそのケト互変異性体とを、化合物V
IとVIIとの反応について上述した条件と同様の条件下で反応させ、次いで酸
化することによって製造し得る。
【0094】 化合物VIIとVIIIとの反応によって得られた中間体のCHOW側鎖を
対応する式IVの中間体のアルデヒドCHO側鎖に酸化するためには、二酸化マ
ンガンで処理するのが適当である。その場合、反応はクロロホルム中、70℃の
範囲の高温で簡便に行うことができる。
【0095】 代替方法を使用して、XがNR1−6アルキルによって置換された化
合物を製造することもできる。例えば、C1−6アルキル基がCHであるとき
は、式XVI: HO−Y−X−CH−OP (XVI) 〔式中、X及びYは上記の定義と同義であり、PはTBSのような適当な保護
基である〕の化合物を例えばチオニルクロリドで一般にはジクロロメタン中、約
0℃で約半時間塩素化することによって式XVII: Cl−Y−X−CHOP (XVII) 〔式中、X、Y及びPは上記の定義と同義である〕の化合物とする。この化合
物を上記の式VIの化合物に結合させて、式XVIII:
【0096】
【化14】 〔式中、L、R、L、W、X、Y及びPは上記の定義と同義である〕の化合
物とする。式XVIIIの化合物を脱保護すると、式中のXがCHOHによっ
て置換された式Iの化合物が得られる。この化合物を例えばMsClによって一
般にはジクロロメタンのような溶媒中、トリエチルアミンのような塩基の存在下
、ほぼ室温で約半時間メシル化できる。得られた化合物をHNR〔ここに
、R及びRは上記の定義と同義〕と反応させると、式中のXが−CHによって置換された所望の式Iの化合物が得られる。
【0097】 C1−6アルキルがCHCHであるとき、式XIX: Cl−Y−X−CHCH (XIX) 〔式中、X及びYは上記の定義と同義である〕の化合物を上記の式VIの化合
物に結合することによって式XX:
【0098】
【化15】 〔式中、L、R、W、X、Y及びZは上記の定義と同義である〕の化合物と
する。一般に封管中、酢酸のような酸及びメタノールのような溶媒の存在下でH
NR〔ここに、R及びRは上記の定義と同義〕と反応させると、式中
のXが−CHCHNRによって置換された所望の式Iの化合物が生成
される。
【0099】 NR1−6アルキル中のC1−6アルキル基がCH及びCHCH 以外を表す化合物も同様の方法で製造できる。
【0100】 別の手順では、上記に定義の式Iの化合物は、式IXの化合物と式Xの化合物
【0101】
【化16】 〔式中、R、L、W、X、Y及びZは上記の定義と同義であり、G′は適当
な脱離基を表す〕とを反応させる方法によって製造できる。
【0102】 脱離基G′は典型的にはアリールスルホニルオキシ部分、例えばp−トルエン
スルホニルオキシ(トシルオキシ)である。
【0103】 化合物IXとXとの反応は、反応体を適当な溶媒、典型的にはN,N−ジメチ
ルホルムアミド中、水素化ナトリウムのような塩基の存在下で撹拌することによ
って簡便に行うことができる。
【0104】 上記の式IXの中間体は、上記に定義の式Vの化合物を式XI:
【0105】
【化17】 〔式中、W、Z及びG′は上記の定義と同義〕とを反応させることによって製
造できる。
【0106】 化合物VとXIとの反応は、反応体を場合によってはトリエチルアミン塩酸塩
のようなプロトンソースの存在下、典型的にはキシレンのような不活性溶媒中で
還流させながら加熱することによって簡便に行うことができる。
【0107】 更に別の手順では、上記に定義の式Iの化合物は、式XIIの化合物と式XI
IIの化合物:
【0108】
【化18】 〔式中、R、L、W、X、Y及びZは上記の定義と同義であり、G′′は適
当な脱離基を表し、Mは−B(OH)を表すかもしくは有機ジオール例えば1
,3−プロパンジオールと共に形成されたその環状エステルを表すか、または、
MはSn(Alk)を表し、ここにAlkはC1−6のアルキル基、典型的に
はn−ブチルを表す〕とを遷移金属触媒の存在下で反応させることによって製造
し得る。
【0109】 脱離基G′′は典型的にはハロゲン原子、例えば、ブロモである。
【0110】 Mが−B(OH)またはその環状エステルを表す場合、遷移金属触媒は適当
にはトリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(O)であり、この場合、化
合物XIIとXIIIとの反応は、1,4−ジオキサンのような溶媒中、典型的
にはトリ−tert−ブチルホスフィン及び炭酸セシウムの存在下、高温で簡便
に行うことができる。
【0111】 Mが−Sn(Alk)を表す場合、遷移金属触媒は適当にはテトラキス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(O)であり、この場合、化合物XIIとX
IIIとの反応は、1,4−ジオキサンのような溶媒中、典型的にはヨウ化銅(
I)の存在下、高温で簡便に行うことができる。
【0112】 式中のLがOを表す上記の式XIIIの化合物は、上記に定義の式VIIの化
合物と式XIV:
【0113】
【化19】 〔式中、W、Z及びG′′は上記の定義と同義である〕の化合物とを、化合物
VIとVIIとの反応について上述した条件と同様の条件下で反応させることに
よって製造し得る。
【0114】 脱離基G′′がブロモを表す式XIVの中間体は、式XV:
【0115】
【化20】 〔式中、W及びZは上記の定義と同義〕の化合物を臭素化することによって製
造し得る。
【0116】 臭素化反応は、典型的には氷酢酸中で適当な式XVの化合物を臭素で処理する
ことによって簡便に行うことができる。
【0117】 上記の式VII及びXの中間体は、国際特許WO98/04559に記載の手
順または該手順に類似の方法によって製造し得る。
【0118】 出発物質となる式V、VI、VIII、XI、XII、XV、XVI、XIX
及びHNRの化合物が市販されていない場合には、添付の実施例に記載の
方法に類似の方法、または当業界で公知の標準方法によって製造し得る。
【0119】 上記方法のいずれかによって最初に得られた任意の式Iの化合物を次いで当業
界で公知の技術によって適宜処理して式Iの別の化合物を製造できることは理解
されよう。実際、式中のG′′がハロゲンを表す式XIIIの化合物はそれ自体
が本発明化合物である。例えば、最初に得られた式中のXが未置換である式Iの
化合物を、典型的には標準アルキル化手順で、例えば、水素化ナトリウム及びN
,N−ジメチルホルムアミドの存在下のハロアルキル誘導体による処理またはト
リフェニルホスフィン及びジエチルアゾジカルボキシレートの存在下のヒドロキ
シアルキル誘導体による処理で、式中のXが置換された対応する化合物に変換し
得る。更に、最初に得られたX置換基がハロゲン原子、例えばクロロによって置
換された式Iの化合物を、適当なジ(C1−6)アルキルアミンによる処理、典
型的には封管中で1,4−ジオキサンのような溶媒中で加熱する処理で、X置換
基がジ(C1−6)アルキルアミノ部分によって置換された対応する化合物に変
換し得る。
【0120】 また、反応から2つ以上の異性体が得られるときは、得られた異性体混合物を
慣用の手段によって分割できることも理解されよう。
【0121】 上述の本発明化合物の製造方法が立体異性体の混合物を生じるとき、これらの
異性体は、分取クロマトグラフイーのような慣用の技術によって分割し得る。新
規な化合物はラセミ形態で製造されてもよく、または、鏡像異性特異的合成また
は分割によって個別の鏡像異性体を製造してもよい。新規な化合物は例えば、分
取HPLCのような標準技術によってそれぞれの構成鏡像異性体に分割してもよ
く、または、(−)−ジ−p−トルオイル−d−酒石酸及び/または(+)−ジ
−p−トルオイル−d−酒石酸のような光学活性酸との塩形成によってジアステ
レオマー対を形成し、次いで分別結晶化して遊離塩基を再生してもよい。新規な
化合物はまた、ジアステレオマーエステルまたはアミドを形成し、次いでクロマ
トグラフィー分離し、キラル補助物を除去することによって分割してもよい。
【0122】 上記合成手順のいずれかの段階で関連分子のいずれかの感受性基または反応性
基を保護する必要及び/または要望が生じることもあり得る。このためには、P
rotective Groups in Organic Chemistr
y,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973;
及びT.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective
Groups in Organic Synthesis,John Wi
ley & Sons,1991に記載された保護基のような慣用の保護基を使
用する。保護基は以後の適当な段階で当業界で公知の方法を使用して除去され得
る。
【0123】 本発明化合物は、Ltk−細胞中で安定に発現されたα5サブユニットを含む
ヒトGABA受容体のベンゾジアゼピン結合部位に対する〔3H〕−フルマゼ
ニルの結合を強力に阻害する。
【0124】 試薬 ・リン酸塩緩衝生理食塩水(PBS) ・アッセイバッファ:10mMのKHPO、100mMのKCl,pH7.
4(室温) ・〔3H〕−フルマゼニル:アッセイバッファ中(α1β3γ2細胞に対して1
8nM;α2β3γ2細胞に対して18nM;α3β3γ2細胞に対して10n
M;α5β3γ2細胞に対して10nM) ・フルニトラゼパム:アッセイバッファ中に100μM ・細胞:アッセイバッファに再浮遊(1トレーあたり10mlまで)。
【0125】 細胞の回収 細胞から上清を除去する。PBS(約20ml)を加える。細胞を掻き取り、
50mlの遠心管に入れる。殆どの細胞の除去を確保するために別の10mlの
PBSで手順を繰り返す。細胞をベンチトップ遠心管中で3000rpmで20
分間遠心することによって細胞をペレット化し、次いで所望の場合には凍結させ
る。ペレットを細胞トレー(25cm×25cm)あたり10mlのバッファに
再浮遊させる。
【0126】 アッセイ 深い96ウェルプレートまたは管で行うことができる。各管は、 ・300μlのアッセイバッファ ・50μlの〔3H〕−フルマゼニル:(最終濃度:α1β3γ2細胞に対して
1.8nM;α2β3γ2細胞に対して1.8nM;α3β3γ2細胞に対して
1.0nM;α5β3γ2細胞に対して1.0nM) ・50μlのバッファまたは溶媒担体(例えば10%DMSO)(化合物を10
%DMSO(完全)に溶解するとき);被験化合物またフルニトラゼパム(非特
異的結合を測定するため),最終濃度10μM ・100μlの細胞。
【0127】 アッセイを40℃で1時間インキュベートし、次にTomtecまたはBra
ndel細胞ハーベスターを使用してGF/Bフィルターで濾過し、次いで3×
3mlの氷冷アッセイバッファで洗浄する。フィルターを乾燥し、液体シンチレ
ーションカウンティングによってカウントする。液体シンチレーションカウンテ
ィングを使用するときは全カウント数に対する全結合の予想値は3000−40
00dpm、非特異的結合は200dpm未満であり、メルティレックス固体シ
ンチラントでカウントするときは全結合が1500−2000dpm、非特異的
結合が200dpm未満である。非線形最小二乗回帰分析によって結合パラメー
ターを決定し、これに基づいて各被験化合物の阻害定数Kiを算出し得る。
【0128】 以下の実施例の化合物を上述のアッセイで試験すると、全部の化合物が100
nM以下、殆どの化合物が50nM以下、多くの化合物が10nM以下、いくつ
かの化合物は1nM以下でヒトGABA受容体のα5サブユニットから〔3H
〕Ro 15−1788を排除するKi値を有していることが知見された。
【0129】 本発明化合物はラットの水迷路テスト(Morris,Learning a
nd Motivation,1981,12,239ff)で認識能力を増強
させることを証明し得る。このことは本文に記載の少なくとも1つの化合物で証
明された。本発明化合物が認識能力を増強することを証明する方法は国際特許公
開WO−A−9625948に詳細に記載されている。
【0130】 以下の実施例によって本発明を説明する。実施例に示した全部の化合物はnm
rによってその構造が確認された。
【0131】 実施例1 7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−(1−メチル−1H−〔 1,2,4〕トリアゾール−3−イルメトキシ)−3−フェニルピラゾロ〔1, 5−d〕〔1,2,4〕トリアジン 段階1:5−ヒドロキシメチル−4−フェニルピラゾール−3−オン 4−ヒドロキシ−3−フェニル−2−フラノン(5g,28.3mmol)を
ヒドラジン水和物(6.9mL,0.142mol)と共にEtOH(60mL
)に溶解し、封管中で140℃で64時間加熱した。追加量のヒドラジン水和物
(4mL,82mmol)を添加し、混合物を140℃で更に48時間加熱した
。溶媒を蒸発させ、10%MeOH/DCM、20%MeOH/DCMで順次溶
出させるシリカクロマトグラフィーで残渣を精製すると、標題化合物(3.62
g,67%)がクリーム色固体として得られた。 mp 165-168 DEG C. 1 H NMR (400 MHz, d6 -DMSO) .delta.4.45 (2H, d, J=5.0
Hz), 5.30 (1H, t, J=5.0 Hz), 7.15 (1H, t, J=7.4 Hz), 7.33 (2H, t, J=7.6
Hz), 7.55 (2H, d, J=7.7 Hz), 9.90 (1H, brs), 11.75 (1H, brs).
【0132】 段階2:5−ヒドロキシメチル−3−(1−メチル−1H−〔1,2,4〕ト リアゾール−3−イルメトキシ)−4−フェニルピラゾール DMF(20mL)中のピラゾロン(1.2g,6.3mmol)の溶液に、
微粉砕KCO(5.23g,39mmol)及び3−クロロメチル−1−メ
チル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール塩酸塩(1.06g,6.3mmol
)を添加し、反応混合物を50℃で6時間加熱した。冷却後、混合物を濾過し、
濾液を蒸発させた。10%MeOH/DCMで溶出させるシリカクロマトグラフ
ィーで残渣を精製すると、標題化合物(0.60g,33%)が無色の泡として
得られた。1 H NMR (400 MHz, d6 -DMSO) .delta.4.00 (3H, s), 4.63 (2H, d, J=5.2 Hz),
5.35 (2H, s), 5.55 (1H, t, J=5.2 Hz), 7.32 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.43-7.51
(2H, m), 7.65 (2H, d, J=7.3 Hz), 8.58 (1H, s), 12.23 (1H, s). MS (ES+)
286 (M+1).
【0133】 段階3:5−ホルミル−3−(1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾー ル−3−イルメトキシ)−4−フェニルピラゾール CHCl(30mL)中のアルコール(0.6g,2.1mmol)と二酸
化マンガン(0.73g,8.4mmol)との混合物を還流下で24時間加熱
した。追加量の二酸化マンガン(0.37g,4.2mmol)を添加し、混合
物を還流下で24時間加熱した。冷却後、混合物を“Hyflo”で濾過し、濾
液を蒸発させた。10%MeOH/DCMで溶出させるシリカクロマトグラフィ
ーで残渣を精製すると、標題化合物(0.47g,78%)が黄色固体として得
られた。 mp 202-205 DEG C. 1H NMR (400MHz, d6 -DMSO) δ 3.84-3.87 (3H, m), 5.26-5
.33 (2H, m), 6.47 and 6.72 (1H, 2.times.d, J=7.4 and 8.6 Hz), 7.26-7.42
(3H, m), 7.65 and 7.86 (1H, 2.times.d, J=7.4 and 8.6 Hz), 7.69-7.71 (2H,
m), 8.46-8.98 (1H, m).
【0134】 段階4:5−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−(1−メチル− 1H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イルメトキシ)−3−フェニルピラゾ ロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン キシレン(5mL)中のアルデヒド(0.15g,0.53mmol)の懸濁
液に、5−メチルイソキサゾール−3−イルヒドラジド(75mg,0.53m
mol)及びトリエチルアミン塩酸塩(73mg,0.53mmol)を添加し
た。この混合物を還流下で1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(2
×50mL)と水(50mL)とに分配した。集めた有機相を乾燥し(Na
)、蒸発させた。残渣を5%MeOH/DCMで溶出させるシリカクロマト
グラフィーで残渣を精製すると、標題化合物(34mg,17%)が黄色固体と
して得られた。 mp 194-196 DEG C. 測定値: C, 55.44; H, 4.13; N, 26.93%. C19 H16 N8 O2. 1
.2(H2 O) の計算値: C, 55.66; H, 4.52; N, 27.33%. 1 H NMR (CDCl3, 360 MHz
) .delta.2.62 (3H, s), 3.94 (3H, s), 5.68 (2H, s), 7.13 (1H, s), 7.35-7.
39 (1H, m), 7.46-7.50 (2H, m), 7.70-7.73 (2H, m), 8.04 (1H, s), 9.42 (1H
, s). MS (ES+) 389 (M+1).
【0135】 実施例2 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2− (1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イルメトキシ)ピラゾ ロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン 段階1:4−tert−ブチル−5−ヒドロキシメチル−ピラゾール−3−オ 3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−フラノン(6.6g,42mm
ol)をヒドラジン水和物(6.6mL,0.21mol)と共にEtOH(7
5mL)に溶解し、還流下で16時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をキシレ
ン(3×50mL)と共沸させると、標題化合物(7.2g,100%)が無色
固体として得られた。 mp 169-172 DEG C. 1 H NMR (360 MHz, d6 -DMSO) .delta.1.26 (9H, s), 4.41
(2H, d, J=5.2 Hz), 4.97-5.01 (1H, m), 9.30 (1H, br s), 11.05 (1H, br s).
MS (ES+) 171 (M+1).
【0136】 段階2:4−tert−ブチル−5−ヒドロキシメチル−3−〔(4−メチル フェニル)スルホニルオキシ〕ピラゾール DCM(140mL)中のピラゾロン(7.2g,42mmol)の懸濁液に
4−トルエンスルホニルクロリド(9.7g,51mmol)及びEtN(7
.7mL,55mmol)を順次滴下した。混合物を室温で16時間撹拌した。
混合物をブライン(150mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させ
た。5−10%MeOH/DCMを用いてシリカクロマトグラフィーで残渣を精
製すると、標題化合物(9.3g,68%)がクリーム色固体として得られた。
mp. 62-65 DEG C. 1 H NMR (400MHz, d6 -DMSO) .delta.1.28 (9H, s), 2.43 (3
H, s), 4.49 (2H, d, J=5.2 Hz), 5.32 (1H, t, J=5.2 Hz), 7.48 (2,d, J=8.2
Hz), 7.86 (2H, d, J=8.2 Hz), 12.28 (1H, s). MS (ES+) 325 (M+1).
【0137】 段階3:4−tert−ブチル−5−ホルミル−3−〔(4−メチルフェニル )スルホニルオキシ〕ピラゾール 実施例1の段階3に記載の方法と同様の方法によって標題化合物(9.2g,
100%)が淡黄色の泡として得られた。1 H NMR (CDCl3, 400 MHz) .delta.1.37 and 1.49 (9H, 2.times.s), 2.47 (3H,
s), 3.80-3.90 (0.7H, br m), 6.70 (0.7H, s), 7.37 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.9
2-7.97 (2H, m), 10.10-10.25 (0.6H, m). MS (ES+) 323 (M+1).
【0138】 段階4:3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル )−2−〔(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ〕ピラゾロ〔1,5−d〕 〔1,2,4〕トリアジン キシレン(100mL)中のアルデヒド(1.5g,4.7mmol)の懸濁
液に5−メチルイソキサゾール−3−イルヒドラジドを添加し、この混合物を還
流下で24時間加熱した。冷却後、溶媒を蒸発させ、残渣をエーテルで研和した
。得られた固体を濾過によって収集すると、標題化合物(1.3g,67%)が
褐色固体として得られた。 mp. 212-216 DEG C. 1 H NMR (400MHz, CDCl3) .delta.1.57 (9H, s), 2.51 (3H
, s), 2.61 (3H, s), 6.81 (1H, s), 7.44 (2H, d, J=8.0 Hz), 8.18 (2H, d, J
=8.0 Hz), 9.50 (1H, s). MS (ES+) 428 (M+1).
【0139】 段階5:3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−7−(5−メチルイソキサ ゾール−3−イル)−ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン MeOH(200mL)中のトシラート(11.85g,28mmol)の懸
濁液にNaOH溶液(4N,13.9mL,56mmol)を添加した。この混
合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水(200mL)に溶
解した。混合物を酸性化(1MのHCl)し、得られた固体を濾過によって収集
した。固体をMeOHで研和し、濾過によって収集すると、標題化合物(5.2
0g,69%)が淡黄色固体として得られた。 mp. 275-278 DEG C. 1 H NMR (360MHz, d6 -DMSO) .delta.1.46 (9H, s), 2.56
(3H, s), 6.95 (1H, s), 9.48 (1H, s), 12.03 (1H, s). MS (ES+) 274 (M+1).
【0140】 段階6:3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル )−2−(1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イルメトキシ )ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン DMF(5mL)中のヒドロキシピラゾロトリアジン(0.1g,0.37m
mol)の溶液に、3−クロロメチル−1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリ
アゾール塩酸塩(68mg,0.40mmol)及び微粉砕KCO(0.2
g,1.47mmol)を添加した。この混合物を室温で18時間撹拌し、次い
で60℃で8時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(2×50mL)と
水(50mL)とに分配した。集めた有機物を乾燥し(NaSO)、蒸発さ
せた。5%MeOH/DCMで溶出させるシリカクロマトグラフィーで残渣を精
製すると、エーテルで研和した後に標題化合物(76mg,56%)が無色固体
として得られた。 mp. 161-164 DEG C. 測定値: C, 54.55; H, 5.37; N, 29.35%. C17 H20 N8 O2.
0.475(H2 O) の計算値: C, 54.17; H, 5.60; N, 29.73%. 1 H NMR (400MHz, CDC
l3) .delta.1.50 (9H, s), 2.59 (3H, s), 3.94 (3H, s), 5.57 (2H, s), 7.06
(1H, s), 8.04 (1H, s), 9.40 (1H, s). MS (ES+) 369 (M+1).
【0141】 実施例3 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2− (1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−5−イルメトキシ)ピラゾ ロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン 5−クロロメチル−1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール塩酸塩(
37mg,0.22mmol)を使用し、実施例2の段階6と同様の方法で標題
化合物(54mg,73%)がクリーム色固体として得られた。 mp 171-174 DEG C. 測定値: C, 55.70; H, 5.33; N, 30.60%. C17 H20 N8 O2
計算値: C, 55.43; H, 5.47; N, 30.42%. 1 H NMR (400MHz, CDCl3) .delta.1.5
0 (9H, s), 2.60 (3H, s), 4.05 (3H, s), 5.67 (2H, s), 6.92 (1H, s), 7.90
(1H, s), 9.42 (1H, s). MS (ES+) 369 (M+1).
【0142】 実施例4 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2− (ピリド−2−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ 2−ピコリルクロリド塩酸塩(36mg,0.22mmol)を使用し、実施
例2の段階6と同様の方法で標題化合物(47mg,64%)が淡黄色固体とし
て得られた。 mp 175-178 DEG C. 測定値: C, 61.40; H, 5.16; N, 22.30%. C19 H20 N6 O2.0.
1(CH2 Cl2) の計算値: C, 61.52; H, 5.46; N, 22.54% 1 H NMR (360MHz, CDCl3 ) .delta.1.57 (9H, s), 2.59 (3H, s), 5.65 (2H, s), 6.91 (1H, s), 7.25-7.
29 (1H, m), 7.55-7.60 (1H, m), 7.73-7.78 (1H, m), 8.62-8.64 (1H, m), 9.4
2 (1H, s). MS (ES+) 365 (M+1).
【0143】 実施例5 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2− (ピリド−3−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ 3−ピコリルクロリド塩酸塩(33mg,0.20mmol)を使用し、実施
例2の段階6と同様の方法で標題化合物(30mg,45%)が淡黄色固体とし
て得られた。 mp 139-141 DEG C. 測定値: C, 61.78; H, 5.30; N, 22.34%. C19 H20 N6 O2.0.
3(H2 O) の計算値: C, 61.71; H, 5.61; N, 22.72%. 1 H NMR (400MHz, CDCl3)
.delta.1.51 (9H, s), 2.61 (3H, s), 5.55 (2H, s), 6.87 (1H, s), 7.32-7.36
(1H, m), 7.87-7.92 (1H, m), 8.58-8.62 (1H, m), 8.80-8.84 (1H, m), 9.40
(1H, m). MS (ES+) 365 (M+1).
【0144】 実施例6 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2− (ピリド−4−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ 4−ピコリルクロリド塩酸塩(33mg,0.20mmol)を使用し、実施
例2の段階6に記載の手順と同様の手順で処理すると、標題化合物(32mg,
48%)がクリーム色固体として得られた。 mp. 119-121 DEG C. 測定値: C, 62.37; H, 5.43; N, 22.86%. C19 H20 N6 O2
の計算値 C, 62.62; H, 5.53; N, 23.06%. 1 H NMR (400MHz, CDCl3) .delta.1.
56 (9H, s), 2.59 (3H, s), 5.55 (2H, s), 6.82 (1H, s), 7.43 (2H, d, J=5.8
Hz), 8.65 (2H, d, J=5.8 Hz), 9.42 (1H, s). MS (ES+) 365 (M+1).
【0145】 実施例7 3−ブロモ−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−(1−メチ ル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−5−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5 −d〕〔1,2,4〕トリアジン 段階1:トルエン−4−スルホン酸5−ヒドロキシメチル−1H−ピラゾール −3−イルエステル 無水ジクロロメタン(50ml)中の5−ヒドロキシメチル−1H−ピラゾー
ル−3−オール(J.Heterocycl.Chem.,1979,16,5
05−508)(1.0245g,8.98mmol)の撹拌懸濁液に、窒素下
でp−トルエンスルホニルクロリド(1.8825g,9.87mmol)を添
加し、次いで無水トリエチルアミン(1.50ml,10.8mmol)を5分
間で滴下した。混合物を窒素下、室温で16.5時間撹拌し、次いでブライン(
50ml)で洗浄した。水層をジクロロロメタンで更に抽出し、集めた有機抽出
物を乾燥し(NaSO)、真空下で蒸発させた。フラッシュクロマトグラフ
ィー(シリカゲル、5−7%MeOH/CHCl)によって残渣を精製する
と、1.3047g(54%)の標題化合物が淡緑色固体として得られた。1 H NMR (360 MHz, d6 -DMSO) .delta.2.42 (3H, s), 4.38 (2H, d, J=5.7 Hz),
5.32 (1H, t, J=5.7 Hz), 5.82 (1H, d, J=2.2 Hz), 7.47 (2H, d, J=8.3 Hz,
7.77 (2H, d, J=8.3 Hz), 12.55 (1H, s).
【0146】 段階2:トルエン−4−スルホン酸5−ホルミル−1H−ピラゾール−3−イ ルエステル クロロホルム(800mL)中のトルエン−4−スルホン酸5−ヒドロキシメ
チル−1H−ピラゾール−3−イルエステル(8g,30mmol)の溶液に、
二酸化マンガン(13g,150mmol)を添加し、懸濁液を還流下で20時
間加熱した。
【0147】 冷却した混合物を“Hyflo”で濾過し、1:1のCHCl3:MeOH(
高温)で全部の生成物が溶出するまで洗浄し、濾液を蒸発させた。残渣を高温の
MeOH(30ml)で研和し、冷蔵庫で冷却し、固体を濾過によって単離しM
eOHで一回洗浄すると、標題化合物(4.3g,54%)が灰色固体として得
られた。
【0148】 二回目に回収した(0.5gの)淡紅色/灰色の固体を蒸発液のMeOH研和
によって単離した。総収率(4.8g,60%)MS(ES)267(M+1
),TLC,シリカ,3%MeOH/DCM rf=0.32。
【0149】 段階3:トルエン−4−スルホン酸7−(5−メチルイソキサゾール−3−イ ル)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン−2−イルエステル キシレン(150mL)中の上記アルデヒド(4g,15mmol)及び3−
メチルイソキサゾール−5−イルヒドラジド(2.2g,15mmol)の撹拌
懸濁液を還流下で4時間加熱した。混合物を蒸発乾固し、残渣をDowther
m A(100mL)に懸濁させ、200℃で4時間加熱した。冷却した混合物
にDCM(150mL)を添加し、混合物を大きいトリカプラグカラムに注ぎ、
DCM:MeOH(100:0→98:2)で溶出させた。生成物を未精製で褐
色油(3g)として単離した。0.5%MeOH:DCMで溶出させるシリカプ
ラグクロマトグラフィーで油を精製すると、標題化合物(2g,37%)が褐色
固体として得られた。1 H NMR (400 MHz, d6 -DMSO) .delta.2.45 (3H, s), 2.58 (3H, s), 6.82 (1H,
s), 7.00 (1H, s), 7.53 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.94 (2H,d, J=8.4 Hz), 9.66 (
1H, s) MS (ES+ 372 (M+1).
【0150】 段階4:7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピラゾロ〔1,5−d 〕〔1,2,4〕トリアジン−2−オール MeOH(75mL)中のトシラート(2g,5.4mmol)の撹拌溶液に
NaOH溶液(4N,2.7mL,10.8mmol)を添加し、混合物を室温
で1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水(50mL)に溶解した。混
合物を酸性化(1NのHCl)し、得られた固体を濾過によって収集し、水で一
回洗浄した。真空下で固体を乾燥すると標題化合物(1g,85%)が褐色固体
として得られた。1 H NMR (400 MHz, d6 -DMSO) .delta.2.57 (3H, s), 6.39 (1H, s), 7.02 (1H,
s), 9.42 (1H, s), 11.91 (1H, s). TLC シリカ 5% MeOH/DCM rf=0.32.
【0151】 段階5:3−ブロモ−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピラゾロ 〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン−2−オール AcOH(20ml)中の上記ピラゾール(1g,4.6mmol)の撹拌懸
濁液に、臭素(0.26mL,5.10mmol)を滴下した。混合物を室温で
1時間撹拌した。水(50mL)を添加し、濾過によって固体を単離し、水及び
ジエチルエーテルを順次用いて洗浄し、真空下で乾燥すると、標題化合物(1g
,74%)が褐色固体として得られた。1 H NMR (360 MHz, d6 -DMSO) .delta.2.58 (3H s), 7.00 (1H, s), 9.41 (1H,
s), 12.86 (1H, s). MS (ES+) 296 (M+1).
【0152】 段階6:3−ブロモ−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−( 1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−5−イルメトキシ)ピラゾロ 〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン 無水DMF(10mL)中の上記ヒドロキシピラゾロトリアジン(170mg
,0.57mmol)の撹拌溶液に、5−クロロメチル−1−メチル−1H−〔
1,2,4〕トリアゾール塩酸塩(106mg,0.63mmol)及び炭酸カ
リウム(320mg,2.3mmol)を添加した。この混合物を窒素下、室温
で24時間撹拌し、次いで60℃で2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をD
CM(50mL)と水(50mL)とに分配した。DCM層を分離し、水相をD
CM(3×50mL)で再抽出した。集めた有機物を乾燥し(Na2SO4)、
蒸発させた。5%MeOH/DCMで溶出させるシリカゲルクロマトグラフィー
で残渣を精製すると、標題化合物(180g,80%)が黄色固体として得られ
た。これをジエチルエーテルで研和すると、無色固体が得られた。 mp 239-241 DEG C. 1 H NMR (360 MHz, d6 -DMSO) .delta.2.60 (3H, s), 3.95
(3H, s), 5.69 (2H, s), 7.11 (1H, s),7.97 (1H, s), 9.53 (1H, s). 測定値:
C, 40.28; H, 2.77; N, 28.45%. C13 H11 N8 O2 Br の計算値: C, 39.92; H, 2.
83; N, 28.64%.
【0153】 実施例8 3−(フラン−2−イル)−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)− 2−(1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−5−イルメトキシ)ピ ラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン 2−トリ−n−ブチルスタンニルフラン(146mg,0.41mmol)を
含有するジオキサン(10mL)中の3−ブロモ−7−(5−メチルイソキサゾ
ール−3−イル)−2−(1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−5
−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン(実施例7
)(80mg,0.20mmol)の撹拌混合物を窒素で20分間ガス抜きした
。テトラキス−トリフェニルホスフィンパラジウム(O)(50mg)及びヨウ
化銅(I)(5mg)を添加し、混合物を還流下で8時間加熱した。追加量のス
タンナン(146mg,0.41mmol)とパラジウム触媒(50mg)とを
添加し、混合物を還流下で16時間加熱した。溶媒を蒸発させ、5%MeOH/
DCMで溶出させるシリカで残渣を精製すると、黄色固体(149mg)が得ら
れた。この黄色固体を、5%MeOH/DCMで溶出させるシリカクロマトグラ
フィーで再度精製すると、黄色固体(29mg)が得られた。これをジエチルエ
ーテルで研和すると標題化合物(15mg,19%)が黄色固体として得られた
。 mp 226-228 DEG C. 1 H NMR (360 MHz, CDCl3) .delta.1.58 (9H, s), 2.61 (3H
, s), 4.10 (3H, s), 5.78 (2H, s), 6.52-6.56 (1H, m), 6.75-6.79 (1H, m),
6.96 (1H, s), 7.57 (1H, s), 7.91 (1H, s), 9.71 (1H, s). 測定値: C, 52.68
; h, 3.47; N, 28.64; C17 H14 N8 O3.0.05(CH2 Cl2).0.25(H2 O) の計算値: C,
52.90; H, 28.95%.
【0154】 実施例9 7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−(1−メチル−1H−〔 1,2,4〕トリアゾール−5−イルメトキシ)−3−チオフェン−3−イルピ ラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン ジオキサン(20mL)中のブロミド(実施例7)(100mg,0.26m
mol)、チオフェン−3−ボロン酸(boronic acid)(49mg,0.38m
mol)及び炭酸セシウム(167mg,0.51mmol)の撹拌混合物を高
真空下で低温になるまで蒸発させることによってガス抜きし、次いでN2を再度
充填して解凍した。この冷凍/解凍手順を3回繰り返した。Pd(dba) (23mg,0.026mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン(ジ
オキサンに0.1Mの溶液)(0.6mL,0.06mmol)を添加し、ガス
抜き手順を2回繰り返した。混合物を窒素流下、90℃で一夜加熱した。追加量
の試薬、即ち、チオフェン−3−ボロニック酸(49mg,0.38mmol)
、炭酸セシウム(167mg,0.51mmol)、Pd(dba)(23
mg,0.026mmol)及びトリ−tert−ブチルホスフィン(0.6m
L,0.06mmol)を室温で添加し、次いでガス抜き手順を3回繰り返した
。90℃で加熱を更に24時間継続した。冷却後、混合物を濾過し、固体をEt
OAcで洗浄した。集めた有機濾液をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO
、蒸発させた。1%MeOH/DCMで溶出させるシリカプラグクロマトグラフ
ィーを使用して残渣を精製すると、標題化合物(35mg,37%)が黄色固体
として得られた。 MS (ES+) 395 (M+1). 1 H NMR (400 MHz, d6 -DMSO) .delta.2.61 (3H, s), 3.9
6 (3H, s), 5.74, (2H, s), 7.15 (1H, s), 7.69-7.71 (1H, m), 7.74-7.78 (1H
, m), 7.96 (1H, s), 8.03-8.05 (1H, m), 9.85 (1H, s).
【0155】 実施例10−40 同様の方法で次表に示す以下の式IIAの化合物を製造した。
【0156】
【表1】
【0157】 実施例41−90 以下の実施例も同様の方法で製造した。
【0158】
【化21】
【0159】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 0018651.0 (32)優先日 平成12年7月28日(2000.7.28) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 カーリング,ウイリアム・ロバート イギリス国、エセツクス・シー・エム・ 20・2・キユー・アール、ハーロウ、イー ストウイツク・ロード、ターリングス・パ ーク (72)発明者 チヤンバーズ,マーク・ステユアート イギリス国、エセツクス・シー・エム・ 20・2・キユー・アール、ハーロウ、イー ストウイツク・ロード、ターリングス・パ ーク (72)発明者 ホツブス,サラ・クリステイーン イギリス国、エセツクス・シー・エム・ 20・2・キユー・アール、ハーロウ、イー ストウイツク・ロード、ターリングス・パ ーク (72)発明者 ジヨーンズ,フイリツプ イギリス国、エセツクス・シー・エム・ 20・2・キユー・アール、ハーロウ、イー ストウイツク・ロード、ターリングス・パ ーク (72)発明者 マクラウド,アンガス・マリー イギリス国、エセツクス・シー・エム・ 20・2・キユー・アール、ハーロウ、イー ストウイツク・ロード、ターリングス・パ ーク Fターム(参考) 4C050 AA01 BB05 CC07 EE04 FF02 FF05 GG02 HH02 HH04 4C072 AA01 BB02 CC02 CC11 EE03 FF07 GG01 HH07 JJ03 UU01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CB05 CB22 MA01 NA14 ZA16

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 〔式中、 Rは、ハロゲンを表すか、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C 4−7 シクロアルケニル、C6−8ビシクロアルキル、C6−10アリール、C 3−7 ヘテロシクロアルキルを表すか、6原子を含みそのうちの1、2もしくは
    3個の原子が窒素である芳香環または5原子を含みそのうちの1、2もしくは3
    個の原子が酸素、窒素もしくはイオウから独立に選択されるが酸素もしくはイオ
    ウは1個以下である芳香環として定義されるヘテロアリールを表すか、ジ(C −6 )アルキルアミノを表し、前記の基はいずれも、ハロゲン、R、OR
    OC(O)R、NR、NR(C1−6)アルキル、NR
    (O)、NRC(O)(C1−6)アルキル、CN、シアノ(C1−6
    アルキルまたはRによって置換されていてもよく、 Rは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C −6 シクロアルキル、C3−6シクロアルキル(C1−6)アルキル、シアノ(
    1−6)アルキル、ヒドロキシC1−6アルキルを表し、また、Rはモノ、
    ジまたはトリフルオロ置換されていてもよく、 R及びRの各々は独立に、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル
    、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキルもしくはCFから選択される
    か、または、RとRとはそれらが共通に結合している窒素原子と共に、前記
    窒素原子を含みまた場合によってはO、N及びSから選択された1個の別のヘテ
    ロ原子を含む4−7員環の脂肪族複素環を形成し、この環は1個または複数のR 基によって置換されていてもよく、 Rは、C6−10アリール、C6−10アリール(C1−6)アルキル、ヘ
    テロアリールまたはヘテロアリール(C1−6)アルキルであり、ここにヘテロ
    アリールは前記の定義と同義であり、また、Rはハロゲン原子、C1−4アル
    キル基、C2−4アルケニル基、C2−4アルキニル基、C1−4アルコキシ基
    、C2−4アルケニルオキシ基及びC2−4アルキニルオキシ基から独立に選択
    された1、2または3個の置換基によって置換されていてもよく、該置換基の各
    々は未置換でもよくまたは1、2もしくは3個のハロゲン原子によって置換され
    ていてもよく、 LはO、SまたはNRを表し、ここにRはH、C1−6アルキルまたはC 3−6 シクロアルキルであり、 Wは、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ及びハロゲンから選択
    された1個または複数の基で置換されていてもよいC1−6アルキル、C2−6 アルケニルもしくはC2−6アルキニルを表すか、または、水素、ハロゲン、ア
    ミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシまたはハロゲンを表し、 Xは、NRを表すか、または、Xは、酸素、窒素及びイオウから独立に
    選択された1、2、3もしくは4個のヘテロ原子を含み該ヘテロ原子の1個以下
    が酸素もしくはイオウである5員環の芳香族複素環を表すか、または、1、2も
    しくは3個の窒素原子を含む6員環の芳香族複素環を表し、5員環または6員環
    の前記芳香族複素環は場合によってはベンゼン環またはピリジン環に融合しても
    よく、また、前記芳香族複素環はR及び/またはR及び/またはRによっ
    て置換されてもよく、ここに、Rは、ハロゲン、R、OR、OC(O)R 、C(O)OR、NR、NRC(O)R、OH、トリ(C1−6 アルキル)シリルC1−6アルコキシC1−4アルキル、CNまたはRを表し
    、Rは、ハロゲン、R、OR、OC(O)R、NR、NRC(
    O)R、NR(C1−6)アルキルまたはCNを表し、Rは、R
    ORもしくはOC(O)Rを表し、但し、Xがピリジン誘導体であるとき、
    ピリジン環は場合によってはN−オキシドの形態であり、Xがテトラゾール誘導
    体であるときは、C1−4アルキル基によって保護されており、あるいは、Xは
    、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキ
    ニル及びC3−6シクロアルキルから独立に選択された1、2または3個の基に
    よって置換されていてもよいフェニルを表し、 Yは、オキソ基によって置換されていてもよい場合によっては分枝状のC1− アルキレンを表すか、または、Yは、基(CHOを表し、ここに酸素原
    子は基Xに最も近接しており、jは2、3もしくは4であり、 Zは、酸素、窒素及びイオウから独立に選択された1、2もしくは3個のヘテ
    ロ原子を含みこのヘテロ原子の1個が酸素もしくはイオウである5員環の芳香族
    複素環を表し、前記原子の少なくとも1個が酸素もしくはイオウであるときは、
    少なくとも1個の窒素原子が同時に存在しているという条件を満たしているか、
    または、2もしくは3個の窒素原子を含むピラジン以外の6員環の芳香族複素環
    を表し、これらの環は、ハロゲン、R、OR、OC(O)R、NR 、NR(C1−6)アルキル、NRC(O)、NRC(O)
    (C1−6)アルキル、CN、シアノ(C1−6)アルキルまたはRから選択
    された1個または複数の置換基によって置換されていてもよい〕の化合物または
    その塩。
  2. 【請求項2】 式IIA: 【化2】 〔式中、 R1aは、ブロモ、tert−ブチル、1,1−ジメチルプロピル、フェニル
    、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、クロロフェニル、トリフルオロメチ
    ルフェニル、ピリジニル、フリルまたはチエニルを表し、 X′は、フェニル、ピラゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル
    、チアジアゾリル、ベンズイミダゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テ
    トラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、オキサゾロピリジニル、ピリミジニル
    、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニルまたはキノキサリニルを表し、これ
    らの基はいずれも、C1−6アルキル、アミノ、ピリジル、CF、アリール(
    1−6)アルキル、ピリジル(C1−6)アルキル、ハロゲン、シアノ、シア
    ノ(C1−6)アルキル、ヒドロキシメチル、C1−6アルコキシ、C3−6
    クロアルキル(C1−6)アルコキシ、ヒドロキシまたはそのケト互変異性体、
    ジ(C1−6)アルキルアミノ(C1−6)アルキル、アミノ(C1−6)アル
    キル、N−(C1−6)アルキルピペリジニル、ピロリジニル(C1−6)アル
    キル、ピペラジニル(C1−6)アルキル及びモルホリニル(C1−6)アルキ
    ルによって置換されていてもよく、 Z′は、1個の酸素と1個または2個の窒素とを環原子として含み、C1−6 アルキルまたはC1−6アルコキシによって置換されていてもよい5員環の芳香
    族複素環を表す〕の化合物または医薬として許容されるその塩。
  3. 【請求項3】 式IIB: 【化3】 〔式中、 R1bは、ブロモ、チエニル、tert−ブチル、フェニルまたはフリルを表
    し、 Rは、水素、メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルを表す〕の
    化合物または医薬として許容されるその塩。
  4. 【請求項4】 7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−(1−
    メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イルメトキシ)−3−フェニ
    ルピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
    (1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イルメトキシ)ピラゾ
    ロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
    (1−メチル−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−5−イルメトキシ)ピラゾ
    ロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
    (ピリド−2−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ
    ン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
    (ピリド−3−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ
    ン; 3−tert−ブチル−7−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−2−
    (ピリド−4−イルメトキシ)ピラゾロ〔1,5−d〕〔1,2,4〕トリアジ
    ン; から選択される化合物または医薬として許容されるその塩。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物または医薬と
    して許容されるその塩と医薬として許容される賦形剤とから成る医薬組成物。
  6. 【請求項6】 外科手術、治療または診断によるヒトまたは動物の身体治療
    方法に使用するための、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物または医
    薬として許容されるその塩。
  7. 【請求項7】 特にアルツハイマー病の認識能力増強医薬を製造するための
    請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物または医薬として許容されるその
    塩の使用。
  8. 【請求項8】 治療有効量の請求項1に記載の化合物または医薬として許容
    されるその塩を患者に投与することから成るアルツハイマー病患者のような患者
    の認識能力増強方法。
  9. 【請求項9】 式III: 【化4】 〔式中、R、L、W、X、Y及びZは請求項1の定義と同義〕の化合物を環
    化することから成る請求項1に記載の式Iの化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 式IXの化合物と式Xの化合物: 【化5】 〔式中、R、L、W、X、Y及びZは請求項1の定義と同義であり、G′は
    適当な脱離基を表す〕とを反応させることから成る式Iの化合物の製造方法。
  11. 【請求項11】 式XIIの化合物と式XIIIの化合物: 【化6】 〔式中、R、L、W、X、Y及びZは請求項1の定義と同義であり、G′′
    は適当な脱離基を表し、Mは−B(OH)または有機ジオールと共に形成され
    たその環状エステルを表す〕とを遷移金属触媒の存在下で反応させることから成
    る式Iの化合物の製造方法。
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