JP2003514787A - オレフィン性不飽和化合物のヒドロホルミル化方法 - Google Patents

オレフィン性不飽和化合物のヒドロホルミル化方法

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JP2003514787A JP2001538316A JP2001538316A JP2003514787A JP 2003514787 A JP2003514787 A JP 2003514787A JP 2001538316 A JP2001538316 A JP 2001538316A JP 2001538316 A JP2001538316 A JP 2001538316A JP 2003514787 A JP2003514787 A JP 2003514787A
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Abstract

(57)【要約】 オレフィン性不飽和化合物のヒドロホルミル化を、水溶性ロジウム-錯体化合物を含む触媒水溶液の存在下に反応塔中で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、反応器として反応塔を使用することによる、水溶性ロジウム錯体化
合物を含んでなる水性触媒溶液の存在下にオレフィン性不飽和化合物をヒドロホ
ルミル化するための改善された方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オレフィン性二重結合を含む化合物と一酸化炭素及び水素との反応は、アルデ
ヒドを製造するための慣用の工業的な方法である(オキソ合成)。
【0003】 この方法は、オレフィン性炭化水素の使用に制限されず、二重結合だけでなく
、官能基、主に反応条件化に変化せずに残る官能基を含む原料にも使用できる。
【0004】 古いタイプのオキソ合成ではコバルトが触媒として使用される。その効果は、
20 MPaを超える圧力及び約120 ℃の温度下での水素及び一酸化炭素の作用による
コバルトカルボニル化合物の生成に、及び更には金属性コバルトまたはコバルト
化合物に基づくものである。 コバルトは、触媒としては、ここ30年の間にロジウムに次第に置き換えられてき
ている。この白金族金属は錯体化合物として使用され、これは好ましくは、一酸
化炭素の他に、配位子としてホスフィン類も含む。触媒としてのロジウムは、よ
り低い圧力下に作業することを可能にし、更にはより高い収率が成し遂げられ、
そして直鎖状末端オレフィンを出発材料として使用した場合は、更に加工するの
に価値の高い非分枝状生成物が主として生成する。
【0005】 オキソ合成の更なる改良は、反応媒体、すなわち原料及び反応生成物中に均一
に溶解する触媒を、原料及び反応生成物から分離した状態で別個の相として存在
する水性触媒溶液に変えることである。このような態様の反応は、例えばドイツ
特許(DE-B)第26 27 354 号に記載されている。それの格別な利点は、反応生成物
と触媒との分離が熱的な工程を経ずに穏和に簡単に行うことができ、それによっ
て、生成したアルデヒドが更に反応することに起因する損失を避け得ることであ
る。更に、非常に高い収率が達成され、そして非分枝状の末端オレフィンを使用
した場合には、殆どがn-アルデヒドとして得られる。
【0006】 水性触媒相を用いるオキソ合成は、実地では、水に溶解させた触媒系を仕込ん
だ攪拌反応器中で通常行われる。オレフィン性不飽和化合物及び合成ガスを反応
容器中に導入しそして緊密な混合下に互いに反応させる。反応生成物は、水性触
媒溶液、未消費の原料(合成ガス、オレフィン)及びオレフィン性不飽和化合物
の水素化生成物と一緒に浸漬管を介して反応器から排出される。気相、本質的に
は合成ガス、オレフィン及びオレフィンから生成した飽和炭化水素は、分離容器
中で液性生成物から分離され、そして更に反応器に循環される。循環ガスの一部
から凝縮可能な反応生成物を冷却器中で除き、そしてこの循環ガスを排ガスシス
テムに通過させる。
【0007】 分離容器で分離された液体は相分離器へ導入する。ここで、粗製有機反応生成
物が水性触媒相から分離される。有機反応生成物がポンプによりストリッピング
塔へと運ばれる一方、更に別のポンプは水性触媒相を反応器に戻し、この際、熱
交換器においてその発熱反応の熱がプロセス蒸気を生成しながら放熱される。排
ガス及びオキソ生成物を介して生じる水の損失を補うため、上記の冷却された触
媒溶液と一緒に水を反応器に導入することもできる。ストリッピング塔に入れら
れたオキソ粗製生成物は合成ガスの一部に対して向流状態で運ばれ、ここでこの
合成ガスは、粗製生成物中に溶解していたオレフィンを含むようになる。この予
熱された合成ガス/オレフィン混合物が反応器へ供給される。更に別の合成ガス
副流は、熱交換器においてプロセス熱により予熱される。新鮮なオレフィンも、
反応器へ入れる前に、アルデヒド蒸留の廃熱を用いて熱交換器において予熱及び
気化し、一方、オキソ粗製生成物は、ストリッピング塔から冷却しないで直接、
蒸留に付される。最後に、プラントが不調を起こした場合のために、生成物の一
時的な貯蔵のための緩衝容器が備えられる。
【0008】 オキソ合成を実施するための製造プラントの工業的に特に有効な態様では、合
成ガス及びオレフィンを、予備分配器として働く二重散液口(Doppelbrausen) を
介して、水性触媒溶液を含む反応器へと送る。反応混合物中での反応体の微分散
は、ガス吹込み式攪拌機(Begasungsruehrer)によって行われる。反応熱の除去の
ためには、反応器には冷却レジスターが据え付けられる。液状及びガス状の成分
は反応器中において誘導管中を登りそしてその上端部において分離される。ガス
状成分は、反応器に循環されるかまたは排ガスとして反応系から排出される。水
性触媒溶液は粗製の有機生成物から分離される。この粗製生成物は、ストリッピ
ング塔中に装入され、向流状態で導かれた合成ガスによって溶解したオレフィン
が除かれ、そして最後には別の塔中でその各成分に分画される。蒸留に必要な熱
は、冷却レジスターを介して直接得られる。このためには、塔の残液からの液状
アルデヒドを相分離器を介して冷却レジスターに導入する。ここでアルデヒドが
気化し、そして蒸気の形で相分離器を介して再び塔に供給される。
【0009】 水性触媒相を用いるオキソ合成の機器による上記の実現は、工業的な実地にお
いて優れたものであることが実証されている。なおしかし、この方法を更に最適
化することへの関心がある。この課題は本発明の基礎を成すものである。詳しく
は、本発明は、プロセスの流れを変更することによって及び/またはプロセスの
機器的な装備を簡素化することによって経済性を向上させることに関わる。また
、転化率及び有価値の生成物の収率を向上させること及び安全性を高めることも
含まれる。
【0010】 本発明は、配位子としての水溶性有機リン(III) 化合物とロジウムとの錯体化
合物及び場合によっては過剰の水溶性有機リン(III) 化合物を含む、触媒として
の水溶液の使用の下に、0.4 〜10 MPaの圧力及び50〜180 ℃の温度において不均
一反応系でオレフィン性不飽和化合物をヒドロホルミル化する方法に関する。本
発明は、各反応体の反応を反応塔中で行うことを特徴とする。
【0011】 水性触媒相を用いて不均一反応系においてオレフィン性化合物と合成ガスとの
反応を行う他、本発明の本質的な特徴の一つは、反応器としての反応塔中で反応
を行うところにある。
【0012】 反応プラントの中心的な装置として攪拌タンクを備える従来慣用のプロセスと
該新規方法との違いは顕著である。他の変更については別として、反応体と触媒
溶液との混合を、攪拌機を使用せずにかつ生成物中に溶解したオレフィンを回収
するための独立したストリッピング装置を用いずに行うことが特に重要である。
【0013】 反応塔とは、化学工学において特に蒸留、精留及び抽出に使用される装置であ
る。この装置は、ヒドロホルミル化用反応器として、反応体及び触媒溶液のため
の供給開口部、並びに生成物、触媒溶液及び排ガスのための排出用設備を備える
。反応塔としては、工業的な実地において多方面で利用されている様々なタイプ
の塔、特に棚段塔、規則充填塔(Packungskolonne) 及び不規則充填塔(Fuellkoer
perkolonne) を使用することができる。これらにおいては、触媒溶液は、塔頂に
、有利には最上段の塔棚に供給される。塔頂の下、好ましくは塔の上部領域(即
ち上半分)では、オレフィン性化合物が反応器に供給される。塔空間内を下方向
に移動する触媒溶液、オレフィン及び反応生成物は、塔底部に導入された合成ガ
スと向流状態で流れる。反応生成物及び触媒溶液の回収は反応器の下部(すなわ
ち、下半分)において行われ、ガス状成分は塔の上部領域において排出される。
【0014】 反応体及び触媒溶液の反応器への供給は、各々一カ所の供給部位に行うものと
は限られない。それゆえ、オレフィンの全量を一カ所にかつ上部領域においての
み流入させること及び合成ガスの全量を反応塔の底部においてのみ反応空間に流
入させる必要はない。むしろ、反応体は、塔に沿う様々な位置で導入することが
できる。この場合、供給部位の数は、最大で塔の分離段階の数と同じであること
ができる。個々の反応関与物のために反応器に複数の供給管を装備することによ
って、各々の反応の要求、例えば使用したオレフィンの反応性、目標とする反応
速度、転化の完全性、及び反応生成物に対し所望とする組成などに関する要求が
各々満たされ得る。例としてオレフィンの反応性に関して詳しく述べれば、反応
が速いオレフィンの場合には、反応の遅いオレフィンと比較して、より多量のオ
レフィンを反応器に導入することができ、その結果、この反応性の不飽和炭化水
素は、一つの供給管を介してではなく、複数の供給管を介して反応器に供給され
る。このように流量を変化させることができるということは、更に、様々な原料
の反応に同じ反応器を使用することも可能にする。触媒溶液を反応器の異なる部
位から供給するのは特殊な場合に限られ、これは例えば、原料中の不純物によっ
て触媒の消費量が高まった場合に必要な触媒濃度を維持するためや、または反応
器から反応熱を除去することによって温度を制御するためなどに行われる。塔頂
の下で、オレフィンとは別にまたはオレフィンと一緒に触媒溶液を塔に供給する
ことができる。
【0015】 攪拌タンクの代わりに反応器として使用される反応塔は、塔中で複数の分離段
階(例えば塔棚)が直列に接続されるという点でも有利である。塔中で複数の分
離段階を直列に接続することよって、攪拌タンクの特性が攪拌タンクカスケード
のそれに変わる。オレフィン及び合成ガスは、各々の化学的及び物理的平衡が成
立するまで、触媒溶液の存在下に互いに反応する。そのため、反応塔での転化率
は攪拌タンクにおけるそれよりも高い。5〜120 、特に15〜40の分離段階を有す
る反応塔が本発明方法において有効であることが判明した。
【0016】 個々の特定の場合に適した反応塔の選択には、それらの負荷範囲が基準となる
。この用語は、上昇するガス- /質量流れ及びそれと逆流する液体- /質量流れ
により発生する塔断面での均一な流体技術的負荷のことである。各々の反応塔は
、その範囲内で均一な流体負荷及びそれ故熱及び物質の輸送が保証される、挿入
物の種類及び供給混合物の性質に依存する或る一定の負荷範囲を有する。
【0017】 ヒドロホルミル化反応は高い発熱を示す。反応で発生した熱は、反応体の余熱
及び反応生成物の蒸留に反応内部で使用し得るか及び/または蒸気の生成のため
に外部で使用し得る。熱エネルギーの除去は有利には反応生成物及び循環される
触媒溶液を介して行われるが、熱の回収方法はこの態様に限られない。
【0018】 反応塔中を上昇する合成ガスは、既に述べたように、反応生成物と向流状態で
流れる。気相は液体流中を貫通し、そこで反応生成物中に溶解している未反応の
オレフィンを抽出し、そしてそれを反応域中に運ぶ。このようにすることにより
、合成プラントに特別な抽出装置を設ける必要なく、オレフィンの転化率が著し
く向上される。
【0019】 触媒としては、水溶性のリン(III) 化合物を配位子として含む水溶性ロジウム
錯体化合物が使用される。ロジウムと錯体化合物を形成する水溶性リン(III) 化
合物の例は、有機基がスルホン酸基またはカルボキシル基を含む、トリアリール
ホスフィン、トリアルキルホスフィン、及びアリール化もしくはアルキル化され
たジホスフィンである。これらの製造法及び使用法は、例えば、ドイツ特許(DE-
B)第26 27 354 号、ヨーロッパ特許(EP-B1) 第0 103 810 号、ヨーロッパ特許(E
P-B1) 第0 163 234 号及びヨーロッパ特許出願公開(EP-A1) 第0 571 819 号から
公知である。適当な化合物の更に別のグループは、スルホン化またはカルボキシ
ル化された、有機フォスファイト並びに三価リンの複素環式化合物である。
【0020】 反応が行われる条件は広い範囲内で変動し得、個々の特定の状況に適合される
。これは、中でも、原料、選択された触媒システム及び目的の転化率に依存する
。通常は、原料のヒドロホルミル化は、50〜180 ℃の温度で行われる。好ましく
は、80〜140 ℃、特に100 〜130 ℃の温度を維持する。全圧は、0.4 〜10 MPa、
好ましくは1〜6MPa 、特に1.5 〜5 MPaの範囲である。水素と一酸化炭素との
モル比は、通常は、1:10〜10:1の間で変動し、水素と一酸化炭素を3:1 〜1:3 、
特に1:1 のモル比で含む混合物が好ましい。
【0021】 ロジウム濃度は、それぞれ水性触媒溶液を基準として、20〜1000重量ppm 、好
ましくは50〜500 重量ppm 、特に100 〜300 重量ppm である。触媒として化学量
論量的な組成のロジウム- リン- 錯体化合物を使用することができるが、過剰の
リン配位子、すなわち、ロジウムとの錯体形成に関与してない配位子の存在下で
作業することが好ましい。ロジウム1モル当たり、好ましくは3〜200 モルのリ
ンを水溶性有機リン化合物の形で使用する。特に、1:50〜1:100 の範囲のロジウ
ムとリンとのモル比が有効であることが判明した。ロジウム- リン錯体触媒は均
一に組成されている必要はなく、例えば、リン配位子の種類が異なるロジウム錯
体化合物の混合物からなることができる。同様に、水性触媒溶液中に含まれるリ
ン配位子も、異なる水溶性有機リン化合物の混合物から組成されていることがで
きる。通常は、ロジウムまたはロジウム化合物、有機リン化合物及び合成ガスの
各成分からヒドロホルミル化反応の条件下に触媒を形成する。しかし、触媒は、
前もって形成して、すなわち別途調製して、反応段階に導入することもできる。
また、触媒を循環しそして場合によっては、生じた触媒の損失分を新鮮な触媒を
供給することによって補うことが有利であることが判明した。
【0022】 水性触媒溶液中に僅かにしか溶けないオレフィン性不飽和化合物の単位時間当
たりの転化率を高めるためには、触媒溶液に相間移動触媒(可溶化剤)を加える
ことを推奨し得る。これは、両液相間の界面の物理的性質を変化させ、そして水
性触媒相への有機反応体の移行を促進する。その親水性の基がイオン性(アニオ
ン性またはカチオン性)または非イオン性である化合物が可溶化剤として働く。
アニオン活性の化合物の例は、中でも、カルボン酸、好ましくは8〜20個の炭素
原子を有するカルボン酸のナトリウム、カリウムまたはアンモニウム塩である。
カチオン性可溶化剤には、テトラアルキルアンモニウム塩及びN-アルキルピリジ
ニウム塩が包含される。非イオン性相間移動剤は、例えば、アルキル- 及びアル
キルフェニルポリエチレングリコール並びにトリアルキルアミノオキシドである
【0023】 反応体のオレフィン及び合成ガスは予熱してから反応器に導入することができ
る。液相は、反応塔の下部、好ましくは塔底部において反応塔から排出され、そ
して熱交換器を経て相分離器に至る。この相分離器において、有機反応生成物と
水性触媒溶液へと分離される。塔の上部、特に塔頂で反応器から引き抜かれる排
ガスは本質的に一酸化炭素及び水からなる。その上、これは、反応生成物、オレ
フィン性化合物の水素化によって生成する飽和化合物及び水を含み得る。オレフ
ィン性原料は、例えば、プロセスの経済的な理由から、不飽和化合物が完全に消
費されるまでには反応が行われない場合に、特に、排ガス中に存在する。このオ
レフィンは、公知の方法、例えば凝縮することによって排ガスから回収するか、
または第二の反応段階においてヒドロホルミル化生成物に転化することができる
。排ガス中に含まれる反応生成物も分離され、そして反応塔に循環されるかまた
は蒸留段階に直接送られる。
【0024】 本発明の方法は、任意の構造のオレフィン性不飽和化合物に使用することがで
きる。それゆえ、内部二重結合を有するオレフィンや、末端二重結合を有するオ
レフィン、並びに直鎖状もしくは分枝状オレフィンも原料として好適である。更
に、このオレフィンは、官能性基、特に反応の過程で変化しない官能性基によっ
て置換されていてもよい。
【0025】 オレフィン性ポリ不飽和の化合物も原料として考えられる。該方法は、特に、
分子内に3〜12個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和炭化水素、好ましくは
プロピレン及びブテン各異性体のヒドロホルミル化において有効であることが判
明した。
【0026】 添付の図面に、本発明方法の典型的な可能な実施形態を図示する。
【0027】 図1に該図したプロセスでは、合成ガスはライン2を介して塔底部からそして
オレフィンはライン3を介して、反応器の長さに沿って配置されている供給部位
4、5及び6から反応塔1に供給される。触媒溶液は、ライン7を介して塔頂か
ら塔の最上段の分離段階へとポンプ輸送される。反応器内において、触媒の存在
下に、下方向に流れるオレフィンが上昇する合成ガスと平衡状態が成立するまで
反応してアルデヒドとなる。生成物中に溶解したオレフィンは、上方向に向かう
合成ガスによって液相から分離されそして同様にアルデヒドに転化される。オレ
フィンが除去された粗製アルデヒドは触媒溶液と一緒に反応塔の下部において引
き抜かれそしてライン8を介して直接、熱交換器9に送られる。回収された熱は
、例えば水蒸気の生成に及び/または反応生成物の蒸留に使用することができる
。上記熱交換器には分離器10が接続され、この分離器において有機生成物と水性
触媒溶液が分離される。触媒相は、熱交換器11において残りの熱を放出した後、
場合によっては容器12及び13から水または触媒溶液を補充してから反応塔1の頂
部にポンプ輸送される。排ガスはライン14を介して反応系から排出される。排ガ
スは、主として一酸化炭素及び水素並びに少量の他の成分、なかでも未反応オレ
フィン及び反応生成物を含む。このオレフィンと生成物は廃棄されず、一酸化炭
素及び水素と同様に再利用することができ、例えばプロセスそれ自体に利用され
る。また、後の反応器において、上記ガス混合物を排ガスから回収されたオレフ
ィンを用いて更なる価値ある生成物に転化することもできる。
【0028】 図2に記載の態様の方法は、ライン14を介して反応器1を離れた排ガスが熱交
換器15で冷却される点で、図1のプロセスと異なる。気相と液相からなる二相系
が形成される。これらの二つの相は分離器16で分離され、気相部は系から排出さ
れ、そして液相部は、ライン17を介して反応塔1に循環される。2〜13の番号で
示されるプラント要素は、(反応塔1及び排ガスライン14がそうであるように)
図1のそれに対応する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月25日(2001.5.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1】
【図2】

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配位子としての水溶性有機リン(III) 化合物とロジウムとの
    錯体化合物、及び場合によっては過剰の水溶性有機リン(III) 化合物を含む触媒
    としての水溶液の使用の下に、0.4 〜10 MPaの圧力及び50〜180 ℃の温度におい
    て、不均一反応系においてオレフィン性不飽和化合物をヒドロホルミル化する方
    法であって、反応体の反応を反応塔中で行うことを特徴とする上記方法。
  2. 【請求項2】 反応塔が、反応体及び触媒溶液のための供給開口部と、生成
    物、触媒溶液及び排ガスのための排出用設備を備えることを特徴とする、請求項
    1の方法。
  3. 【請求項3】反応塔が、棚段塔、規則充填塔または不規則充填塔であること
    を特徴とする、請求項1または2の方法。
  4. 【請求項4】 反応塔が、5〜120 、特に15〜40の分離段階を有することを
    特徴する、請求項1〜3の一つまたはそれ以上の方法。
  5. 【請求項5】 反応体であるオレフィン性不飽和化合物及び合成ガス、並び
    に触媒溶液を別々の供給部位から反応塔に供給することを特徴とする、請求項1
    〜4の一つまたはそれ以上の方法。
  6. 【請求項6】 オレフィン性不飽和化合物を、反応塔の上部領域における一
    つまたはそれ以上の供給部位から供給することを特徴とする、請求項1〜5の一
    つまたはそれ以上の方法。
  7. 【請求項7】 合成ガスを、反応塔の下部領域における一つまたはそれ以上
    の供給部位、好ましくは反応塔の底部から供給することを特徴とする、請求項1
    〜6の一つまたはそれ以上の方法。
  8. 【請求項8】 触媒溶液の供給を、反応塔の上部領域において、特に反応塔
    の最上段の分離段階へと行うことを特徴とする、請求項1〜7の一つまたはそれ
    以上の方法。
  9. 【請求項9】 反応体であるオレフィン性不飽和化合物及び合成ガス、並び
    に触媒溶液を、それぞれ、反応塔の長さに沿って配置された複数の供給部位から
    供給することを特徴とする、請求項1〜5の一つまたはそれ以上の方法。
  10. 【請求項10】 オレフィン性不飽和化合物及び触媒が、塔頂の下方で、反
    応塔の一つまたはそれ以上の供給部位から一緒に供給されることを特徴とする、
    請求項1〜4及び6の一つまたはそれ以上の方法。
  11. 【請求項11】 反応塔に供給する前に反応体を予熱することを特徴とする
    、請求項1〜10の一つまたはそれ以上の方法。
  12. 【請求項12】 予熱をプロセスからの廃熱により行うことを特徴とする、
    請求項11の方法。
  13. 【請求項13】 反応熱の除去を、水または水蒸気などの補助媒体を用いて
    行うことを特徴とする、請求項1〜12の一つまたはそれ以上の方法。
  14. 【請求項14】 排ガスが気相及び液相に分離され、そしてその液相を反応
    塔に戻すことを特徴とする、請求項1〜13の一つまたはそれ以上の方法。
JP2001538316A 1999-11-13 2000-11-04 オレフィン性不飽和化合物のヒドロホルミル化方法 Withdrawn JP2003514787A (ja)

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