JP2003514706A - 底部域にコードの集中しているタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
ール及びビード部に配設することに関し、更に、ビード部におけるカーカスコー
ドの係留、及びビード部又はサイドウォール各部の補強にも関する。
され、大抵の場合はラジアルプライであり、これらのプライは、ビード部に設け
られた1つ又はそれ以上のビードワイヤの周りに巻かれている。ビード部は、タ
イヤをリムに固定できるようにする手段を構成している。こうして形成されたビ
ードの剛性は非常に高い。
ような、ある種の特定の用途に関しては、剛性、衝撃強度など、ある種の特性を
強化できるのが望ましい場合がある。更に、タイヤ製造工程のある段階を自動化
し易くするためには、ある構成要素の性質及び/又は配列を修正すると有効なこ
とが分かっている。
するのは非常に困難である。サイドウォールには高い柔軟性がなくてはならず、
これとは対照的に、ビード部は剛性が高くなくてはならない。更に、タイヤのこ
の部分に配設される補強材は、常に不可避的に不連続性を有しており、即ち、カ
ーカスの上向き反転部の半径方向上端のレベルには、カーカス上向き反転部の無
い帯域への過渡状態のない通過帯が存在し、この帯域は必然的に剛性が低い。
意味である。ラジアルカーカスの場合、ビードワイヤまわりの上向き反転を回避
することができる設計上の他の原理は既に周知である。一例を挙げると、米国特
許第3,072,171号には、カーカスプライの上向き反転を省き、コード群
を円周に沿って配設することを提案している。しかし、周知の構造では、カーカ
スコードを、円周方向に配設されたコードに十分な強度で確実に留めるのは困難
であり、これはつまり、この提案が実用化されていないことを意味している。
る方法からは、補強材に隣接して円周方向の繊条を設けることにより、全体を高
弾性率の接続用ゴム内に埋設できることが分かる。本参考文献では幾つか配置が
提案されている。全ての場合において、補強構造に関し、軸方向内側の補強コー
ドの数は軸方向外側のコードよりも多くなっている。
うにするための、タイヤの各種構成要素の配置の型式を提案することである。 本発明の別の目的は、機械化された製造を容易にすることのできるタイヤ補強
構造を提案することである。 本発明の別の目的は、運転中に、特に定格圧力において、ビード部の異なる帯
域に生じる様々な機械的応力を考慮したタイヤ補強構造を提案することである。 本発明の別の目的は、タイヤのビード部に補強構造を効果的且つ耐久的に係留
することのできる、タイヤの底部域の配置を提案することである。
イヤの両側においてビード部に係留して成るタイヤにおいて、前記ビードのベー
ス部はリム受け座に取り付けられるように意図されており、各ビードは、サイド
ウォールによって半径方向外側に向かって伸張し、ビードのベース部と、前記タ
イヤが組み付けられるリムのフック部の半径方向縁位置に実質的に対応している
本ビードの半径方向位置との間を実質的に伸張している軸方向ベアリング帯域を
備えており、前記サイドウォールは、半径方向外側に向かいトレッドに連結して
おり、タイヤの外周上では、前記補強構造が、ビード部内に配設された前記構造
の端部から前記サイドウォールに向けて伸張しており、主コード群の少なくとも
1つの配列が、実質的に円周方向経路に沿って、前記端部に実質的に隣接して設
けられ係留帯域を形成しており、前記配設のコード群の配列は、前記構造に関し
軸方向内側に配設された主コードの数が、前記構造に関し軸方向外側に配設され
た主コードの数よりも多くなっており、前記主コード群は前記軸方向ベアリング
帯域の内部まで実質的に半径方向に伸張していることを特徴とするタイヤを提供
する。
られる部分の上側即ち半径方向外側レベルにある帯域までの部分において、有効
に成り立つ。この部分の半径方向外側にあるコード群は考慮しない。主コード群
は、半径方向位置が、タイヤが取り付けられる個所であるリムのフックの最も外
側の半径方向位置を越えて伸張しないように配設されており、主コード群が底部
域の耐久性により有効に寄与できるようになっている。
的挙動を最適化することができるようになる。実際に、補強構造の両側に働く応
力は概して対称ではない。本発明は、これらの状態をより適切に考慮に入れるこ
とができるようにする。このように、例えば、主コード群は、定格圧力で走行中
に大きな引張応力を受けやすい帯域では数が多く、大きな圧縮応力を受けやすい
帯域では数を減らすか全く設けないように有効に配設されている。このような配
設はビードの反転傾向を低減することに寄与する。 補強構造の両側に働く応力は対称的ではないことが分かっている。本発明によ
ると、ビードは、これら異なる応力に応じてタイヤの底部域の挙動を最適化する
ように設計されている。
張応力に関しては、コード群の存在により応力が緩和されるので、高応力帯域の
機械的挙動の最適化に寄与する。 好ましくは、ビードが定位置に保持されるようにするために、回転の効果に対
抗することが望ましい。
を締め付ける機能を構成するコード群であるため、これらコード群がなければ、
係留及び/又は締め付け機能は保証できないか、又は確保さえもできない。 このように、主コード群は、金属製であり効果的である。主コード群は、高弾
性率を有しており効果的である。これら主コード群は、連続しており効果的であ
る。これらコードは高初期弾性率を有しているのが望ましい。
留する、及び/又はビードを締め付ける機能を構成しているコード群ではなく、
従って、これらのコード群がなくても、係留及び/又は締め付け機能は重大な影
響を受けない、即ち、係留及び/又は締め付け機能は主コード群により引き続き
確保される。 このように、2次コード群は織物製であり効果的である。2次コード群は主コ
ード群よりも弾性率が低く効果的である。
は含まれない。 ある効果的な変型例によれば、主コード群の全配列は前記構造に関し軸方向内
側にある。 別の効果的な変型例によれば、タイヤはまた、前記補強構造に関し軸方向外側
に配設された少なくとも1つの2次コード群の配列を備えている。
与する。特定の帯域の特定の特性に応じて配設を変更することも可能となる。例
えば、底部域の一部に2次コード群を1列だけ配設し、剛性を高め、又はタイヤ
の完全性に影響を及ぼす可能がある衝撃に対して保護するのが望ましい別の部分
には2列又は3列にして配設することが考えられる。更には、2次コード群は、
リムとの境界部分の磨耗に対する保護のために設けてもよい。
MPaより弾性率が高く、更に望ましくは40MPaより弾性率の高いゴム配合
物に埋設されるのが望ましい。
分を備え、その隣り合った部分の間に1次及び/又は2次コード群を介在させて
構成される。 別の効果的な変型例によれば、補強構造は、ビード部のレベルに3つ又はそれ
以上の構造部分を備え、その隣り合った部分の間に1次及び/又は2次コード群
を介在させて構成される。
られている。 2次コード群は、効果的に、少なくとも1つの高弾性率のゴム配合物に接する
ように配設されている。配列を、第1の側では第1の配合物に、他方の側では第2
の配合物に、取囲まれるようにすることもできる。
とも部分的には高弾性率のゴム配合物で形成されている。この帯域にこの種の材
料を配すると、タイヤ底部域の挙動を確実に最適化することに寄与する。実際に
は、このような材料は引張応力に対する抵抗を高める。
とも部分的には低弾性率のゴム配合物で形成されている。この帯域にこの種の材
料を配すると、タイヤの底部域の挙動を確実に最適化することに寄与する。
てビード部に係留して成るタイヤにおいて、前記ビードのベース部はリム受け座
に取り付けられるように意図されており、各ビードは、サイドウォールによって
半径方向外側に向かって伸張し、ビードのベース部と、前記タイヤが組み付けら
れるリムのフック部の半径方向縁位置に実質的に対応している本ビードの半径方
向位置との間を実質的に伸張している軸方向ベアリング帯域を備えており、前記
サイドウォールは、半径方向外側に向かいトレッドに連結しており、タイヤの外
周上では、前記補強構造が、ビード部内に配設された前記構造の端部から前記サ
イドウォールに向けて伸張しており、前記構造は少なくとも端部において軸方向
に少なくとも2つの部分に分離され、主コード群の少なくとも1つの配列が、実
質的に円周方向経路に沿って、前記構造の少なくとも1つの部分に実質的に隣接
して配置され係留帯域を形成し、前記配設のコード群の配列は、前記構造に関し
軸方向内側に配設された主コード群の表面密度が、前記構造に関し軸方向外側に
配設された主コード群の表面密度よりも高くなっており、前記主コード群は前記
軸方向ベアリング帯域の内部まで実質的に半径方向に伸張していることを特徴と
するタイヤを提供する。
の部分に分割されている場合には、構造の部分と部分の間に配置が可能な配列は
考慮に入れない。構造の軸方向内側にある配列と構造の軸方向外側にある配列だ
けを比較する、というのはつまり、考えられる構造内配列を備える構造部分は全
体として捉えるということである。従って、両端の構造部分の両側に位置する主
コード群の配列だけを比較することになる。
の構造部分を備え、その隣り合った部分と部分の間に主コード群及び/又は2次
コード群の内少なくとも1つの配列を介在させている。
又はそれ以上の構造部分を備え、その隣り合った部分と部分の間に主コード群及
び/又は2次コード群の内少なくとも1つの配列を介在させている。 高弾性率のゴム帯域は、効果的に、構造体の隣接する部分と部分の間に設けら
れている。
内側にある。ここでも、考えられる構造内配列を除外する。 別の効果的な変型例によれば、タイヤは、前記補強構造に関し軸方向外側に配
設されている2次コード群の少なくとも1つの配列も備えている。 2次コード群は、非金属製なのが効果的で、織物製であるのが望ましい。 主コード群は、高弾性率を有するのが効果的である。
性率のゴム配合物、例えば、弾性率が25MPaより高く、更に望ましくは40
MPaより高いゴム配合物に埋設されている。
ように配設されている。配列を、第1の側では第1の配合物に、他方の側では第2
の配合物に、取囲まれるようにすることもできる。
くは15,000daN/mm2より低いコードを指すものとご理解いただきた
い。アラミド、芳香族ポレエステルをベースにしたコードなど、織物型のコード
を使用してもよいし、或いは弾性率の低い、例えばPETやレーヨンなどをベー
スとする他の型式のコードを用いてもよい。
しないようになっているのが望ましい。高応力にさらされるタイヤでは、補強構
造のコード群部分と円周方向に配設されたコード群部分との間の良好な力の伝達
を確保するために、円周方向に配設されたコード群と隣接するカーカスコード群
の列との間に、高弾性率のゴム、例えばショアA硬度が70を超えるゴム配合物
を介在させている。
両側においてビード部に係留して成るタイヤにおいて、前記ビードのベース部は
リム受け座に取り付けられるように意図されており、各ビードは、サイドウォー
ルによって半径方向外側に向かって伸張し、前記サイドウォールは半径方向外側
に向かいトレッドに連結しており、タイヤの外周上では、前記補強構造が、ビー
ド部内に配設された前記構造の端部から前記サイドウォールに向けて伸張してお
り、コード群の少なくとも1つの配列が、実質的に円周方向経路に沿って、前記
端部に実質的に隣接して設けられ、前記構造に関し軸方向内側に配設された各コ
ードはヤング率Ei及び表面積Siを有し、前記構造に関し軸方向外側に配設され
た各コードは、ヤング率Ee及び表面積Seを有するものとすれば、前記配設のコ
ード群の配列は、Σ(Ei×Si)int>Σ(Ee×Se)extとなっていることを特徴とする
タイヤを提供する。
対象の断面は有効断面である。コードとコードの間の自由空間又は空き空間は考
慮に入れない。 積E×Sの合計は、タイヤのビード部の帯域だけについて考察する。このよう
に、例えば、織物製である場合が多い保護コードがサイドウォール及び/又はク
ラウンの部分に配設されている場合には、これらコードは等式では考慮に入れな
い。
ある。 本発明の別の効果的な変型例によれば、Σ(Ei×Si)int/Σ(Ee×Se)ext>1.
5である。 本発明の別の効果的な変型例によれば、Σ(Ei×Si)int/Σ(Ee×Se)ext>10
である。
上向きに反転させることが知られている。ビードワイヤは、ここでカーカスを係
留する機能を果たす、つまり、内圧が掛かっている状態でカーカスコードに生じ
る張力を受け取る。本出願に説明する構成では、カーカス型補強構造を係留する
機能も確保される。
付ける機能を果たすということも周知である。本出願に述べる構成では、この締
め付け機能も確保され、特に、受け座に最も近い円周方向のコード群の巻きによ
り確保されている。
いは通常は底部域に加えて使用することのできることは論を待たない。同様に、
本発明は、同じ型式の補強構造を増倍することにより、又は別の型式の補強構造
を加えることによっても使用できる。
ケーブルや諸撚糸のような集合体、或いは代わりの同等種の集合体を指し、コー
ドの材料及び処理は如何なるものでもよく、例えば、ゴムへの接着を促進するた
めの表面処理又は表面コーティング又はプレサイジングなどが施されていてもよ
い。
場合には、また専門用語に従えば90度に近い角度で配設されている場合は、ラ
ジアルであると言える。
daN/mm2以上の弾性率を有するコードを指す。このような弾性率は、例え
ば鋼線などの金属製のコードで実現することができる。
1を示している。ビード部1は、リムのフランジに対して配置されるように設け
られ且つそのような形状になっている軸方向外側部2を備えている。外側部2の
上側部、即ち半径方向外側部は、リムフックに沿わせる部分5を形成している。
この部分は、図1及び図2に示すように、軸方向外側に向けて湾曲している場合
が多い。外側部2は、半径方向および軸方向に、リム受け座に対して配置される
ビードシート4の内部に向けて続いている。ビード部は、更に、シート4からサ
イドウォール6に向けて実質的に半径方向に伸張する軸方向内側部3も備えてい
る。
備えたカーカス型の補強体又は補強構造10を備えている。この補強構造は、一
方のビードから他方のビードへ、タイヤのサイドウォール及びクラウンを通り抜
け連続的に配置してもよいし、又別のやり方で、2つ又はそれ以上の部分で構成
し、例えば、クラウン全体を覆わずにサイドウォールに沿って配置してもよい。
えば内部空洞の形状を呈する剛体のコアの上に組み立てるのが効果的である。こ
のコアには、最終的な構成により要求される順序で、タイヤの構成要素全てが組
み付けられるが、それらは直接その最終的な位置に配置されるので、構築中にタ
イヤの形状を修正する必要はない。
0の配列を形成し、両ビード部に設けられる。これらのコードは金属製で、それ
もできれば黄銅で被覆されていることが好ましい。各スタック内で、コードは実
質的に同心円状に、重ね合わせて配列されている。
部1内には、補強構造のコード列とコード列の間に円周方向を向いたコード群が
配置されている。これらのコードは、図面にあるようにスタック状に配設される
か、又は複数の隣接したスタック状に、又はパケット状に、或いは、タイヤの型
式及び/又は望ましい特性に応じて、何らかの適切な配列に配設される。
分の前記ビード部での係留を効果的に行い、タイヤの完全性を確保できるように
する。この係留を強固なものとするため、円周方向コード群と補強構造との間の
空間には接続用のゴム配合物が充填される。複数の帯域を画定する、異なる特性
を有する複数の配合物の使用に対応することも可能であり、配合物の組合せ及び
合成的な配設には実質的に制限はない。しかしながら、コード群の配列と補強構
造との間の交差帯域には、高弾性率の配合物を配するのが効果的である。この例
に限定するわけではないが、このような配合物の弾性率は25MPaに達するか
又はこれを越え、場合によっては40MPaに達するか又はこれを越えることも
ある。
タックは、望ましくは最小直径から最大直径に向かって、螺旋状に幾重かに(実
質的にはゼロ度で)巻かれた単一のコードで形成するのが効果的である。スタッ
クは、複数の同心のコードを、直径が徐々に大きくなるように輪を重ねて形成し
てもよい。補強コード又はコードの円周方向巻線の植え込みを確実にするために
ゴム配合物を加える必要はない。
こうして、図1の例では、軸方向内側部は、2層の並列配置コード群から形成さ
れた主コード群の配列を備えている。これらは、補強構造に隣接して配設するの
が効果的である。図1に示す構造は、特に簡素化されており製造が簡単である。
補強構造に掛かる力は、適切な特性を有する配合物によりゼロ度巻き線に伝達さ
れる。 この実施形態は、一般的には乗用自動車用のタイヤに、或いは乗用車又は二輪
車用の高い速度指数を有するタイヤに、特に適している。
ましくは織物製の、2次コード群31の配列を備えている。この例では、2次コ
ード群の配列は、補強構造10に沿ってビードの軸方向外側部2に配設されてい
る。この配列は、単一コードを、望ましくは最小直径から最大直径に向かって螺
旋状に(実質的にゼロ度で)巻いて形成するのが効果的である。スタックも、複
数の同心のコードを重ねて形成してもよい。2次コード群31の配列30は、実
質的には半径方向にサイドウォール又はサイドウォールの部分に沿って伸張して
いる。本発明の範囲を逸脱することなく、2次コード群の1つ又はそれ以上の配
列をタイヤの他の帯域内に設けることもできる。
可能性が考えらる。これらの特性は、剛性、耐磨耗性、耐久性など、タイヤの底
部域に求められる品質に応じて規定される。
0も示している。リムのフック92の最も外側の位置である点91は、係留帯域
の主コード群21の限界半径位置の区切りとして有効に使われている。このよう
に、主コード群21は、対応する線100の半径方向内側に配設されていること
が分かる。
はわずかに異なる。例えば、2次コード群31の配列30は、補強構造10のベ
ース部から実質的に半径方向に伸張している。主コード群21の配列20は、実
質的に同様且つ並列であり、両スタックは高さが同じである。
的に、ケーブル型又はユニタリーコード型となっていて、補強構造10の両側に
設けられている。しかしながら、軸方向内側部3に配設された主コード21の数
は、軸方向外側部2に配設された主コード21の数より多い。
型構造10により画定されている。 軸方向内側部3に配設された主コード21の数は、軸方向外側部2に配設され
た主コード21の数より、少なくとも1.5倍多いのが効果的であるが、その2
倍以上であるのが好ましい。
外側部2に配設された主コード21の数の2倍以上になっている。 更に、図4に示す例では、コード群の配列20と、実質的に隣接する補強構造
10の部分は、効果的に、高弾性率の帯域40に配設されている。このような帯
域は、補強構造のビード内の係留を強化する。本例は、底部域に優れた剛性が要
求されるバンや小型トラック用のタイヤに特に適している。
は、主に、補強構造10が、少なくともタイヤの底部域のレベルでは二重になっ
ている点で、先の実施形態とは区別される。このような構成には、主に2種類の
タイヤ、即ち、補強構造を2つ備えたタイヤと、補強構造は1つだけだが、その
一部、例えばタイヤの底部域では補強構造が二重になっているタイヤとが関係す
る。絶対的というのではないが大抵の場合、主コード群又は2次コード群の1つ
又はそれ以上のスタックが、補強構造の部分と部分の間に配設される。
は全体として捉えられ、補強構造の部分の間に存在するコードのスタックは全て
構造に含まれ、従ってコード数を比較する部分を形成しないものと見なされる。
外側部2に配設されている主コード21の数よりも多い。実際に、内側部にはコ
ード7本のスタックがあるが、外側部2にはコードは存在しない。
且つビード部を越えて半径方向外側に伸張する2次コード群31の配列30を備
えている。この配列は、タイヤの横剛性に寄与する。コード群は、アラミド、ハ
イブリッド、PET又はPENから作られるのが効果的である。変型例として、
補強構造の部分の間に配設された主コード群の一部又は全てを、例えば織物コー
ドなどの2次コードに置き換えることもできる。本例は、乗用車、バン、小型ト
ラック、及び二輪車用のタイヤに、特に適している。
間に主コード群のスタックが1つあり、また図8では、2つのスタックを隣り合
わせに並べて成る2次コード群の配列を備えている。2次コードの配列は、織物
製であるのが望ましいが、縦横方向により高い剛性を提供する。これら配列のコ
ード群のスタックは、ビード部からリムフック5を越えてサイドウォールへと実
質的に半径方向に伸張している。
高弾性率のゴム配合物の帯域40を、補強構造10の2つの部分間の通路の少な
くとも1部に配設して構成される。図示の例では、問題の帯域は、構造の部分の
間に配設されているコード群のスタックを覆ってはいない。別の変型例(図示せ
ず)によれば、本体域はコード群のこれらスタックも覆っている。この高弾性率
帯域の存在は、タイヤの底部域の剛性を高めることに寄与する。
果的である。従来の構成では、カーカスプライ(ゴム配合物の層に植え込まれた
コード)が用いられる。その結果、高弾性率の配合物と補強構造部分との間に、
低弾性率の配合物から成る薄い中間層が存在することになる。直接接触させるこ
とにより、従って、この低弾性率の薄い配合物層が存在しないことにより、当該
帯域に高弾性率の配合物が存在することの効果が増幅される。実際に、従来の低
弾性率の薄い層は、エネルギーの損失をもたらし、機械的特性の低下を招くこと
にもなる。
の配合物を使用することにより、意図する用途にかなった所望の剛性を有するタ
イヤを得ることができる。本例は、乗用車、バン、小型トラック及び二輪車用の
タイヤに、特に適している。
性、具体的には異なる弾性率を有する、異なる副帯域から構成される帯域に配設
されている変型例を示している。 例えば、帯域40は高弾性率(例えば12MPaより高いなど)であり、帯域
60は超高弾性率(例えば25MPaより高いなど)であり、そして帯域50は
低弾性率(例えば12MPa以下など)である。
例えばビードのベース部では硬度と剛性を最大にし、リムフックより上方に向か
っては柔軟性が増すようにする等の要求を考慮に入れてビード部の特性を最適化
することが可能となる。 これら数例を根幹として他の配列が提案できるが、例えば図9及び図10の、
高弾性率の複数の帯域を同時に有する変型例を一例として挙げることができる。
施形態では、補強構造の両側に、直径の異なる主コード群21の配列20が存在
する。本発明によれば、前記配設のコード群の配列は、前記構造10の軸方向内
側部3に配設された主コード群21の表面密度が、前記構造の軸方向外側部2に
配設された主コード群21の表面密度よりも高くなるようになっている。図12
の例では、後者の判定基準は、軸方向内側部3の主コード21の数が、軸方向外
側2の主コード21の数よりも、たとえ少なくても満たされる。効果的な1つの
例によれば、表面密度はコードプロフィール(コード、繊条、ケーブル、又は撚
り糸の断面)の表面積の合計に対応している。例えば、限定された数の大直径の
コードは、多数の概して小直径のコード、ケーブル、繊条、又は撚り糸などより
も占める面積が大きい。表面積の合計は重要である、というのは、それは同一又
は非同一表面積の合計ということになる。
た実質的に円周方向の経路に沿って少なくともコード群の1つの配列が存在し、
前記配設のコード群の配列は、Σ(Ei×Si)ist>Σ(Ee×Se)estとなるようになっ
ており、ここにEi及びSiは、それぞれ前記構造の軸方向内側に配設された各コ
ードのヤング率と表面積を表し、Ee及びSeは、それぞれ前記構造の軸方向外側
に配設された各コードのヤング率と表面積を表す。補強構造の両側の各コードの
弾性率と有効表面積の積の合計は、信頼できる正確な尺度及び比較パラメータを
構成する。この定式化により、どのような型式のコード又は繊条又はケーブルで
あっても、比較の際に考慮に入れることが更に可能となる。好適にも、この比較
は、ビード帯域に、又は補強構造のビード内の係留帯域に配設されたコードによ
って決まる。
す半径方向断面図である。
向断面図である。
径方向断面図である。
す半径方向断面図である。
断面図である。
向断面図である。
図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
半径方向断面図である。
ール及びビード部を主に示す半径方向断面図である。
Claims (34)
- 【請求項1】 少なくとも1つの補強構造をタイヤの両側においてビード部
に係留して成るタイヤにおいて、前記ビードのベース部はリム受け座に取り付け
られるように意図されており、各ビードは、サイドウォールによって半径方向外
側に向かって伸張し、ビードのベース部と、前記タイヤが組み付けられるリムの
フック部の半径方向縁位置に実質的に対応している本ビードの半径方向位置との
間を実質的に伸張している軸方向ベアリング帯域を備えており、前記サイドウォ
ールは、半径方向外側に向かいトレッドに連結しており、タイヤの外周上では、
前記補強構造が、ビード部内に配設された前記構造の端部から前記サイドウォー
ルに向けて伸張しており、主コード群の少なくとも1つの配列が、実質的に円周
方向経路に沿って、前記端部に実質的に隣接して設けられ係留帯域を形成してお
り、前記配設のコード群の配列は、前記構造に関し軸方向内側に配設された主コ
ードの数が、前記構造に関し軸方向外側に配設された主コードの数よりも多くな
っており、前記主コード群は前記軸方向ベアリング帯域の内部まで実質的に半径
方向に伸張していることを特徴とするタイヤ。 - 【請求項2】 前記主コード群の全配列が、前記構造に関し軸方向内側にあ
ることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項3】 前記補強構造に関し軸方向外側に配設された2次コード群の
少なくとも1つの配列をも備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
タイヤ。 - 【請求項4】 前記2次コード群は非金属製であることを特徴とする請求項
3に記載のタイヤ。 - 【請求項5】 前記主コード群は高弾性率を有することを特徴とする上記請
求項の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項6】 前記主コード群の少なくとも一部分とこれらコード群に隣接
する構造部分とは、弾性率が25MPaより高いゴム配合物に埋め込まれている
ことを特徴とする上記請求項の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項7】 前記弾性率は40MPaより高いことを特徴とする請求項6
に記載のタイヤ。 - 【請求項8】 前記補強構造は、前記ビードのレベルにおいて、少なくとも
2つの構造部分を備え、隣接する前記少なくとも2つの部分の間に配列を介在さ
せていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項9】 前記2次コード群の配列は、少なくとも1つの高弾性率のゴ
ム配合物に接するように配設されていることを特徴とする請求項3から8の何れ
か1項に記載のタイヤ。 - 【請求項10】 前記配列は、第1の側では第1の配合物により、他方側で
は前記第1の配合物とは異なる第2の配合物により、取囲まれていることを特徴
とする上記請求項の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項11】 前記端部分は実質的に半径方向子午線プロフィールを備え
ていることを特徴とする上記請求項の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項12】 少なくとも1つの補強構造をタイヤの両側においてビード
部に係留して成るタイヤにおいて、前記ビードのベース部はリム受け座に取り付
けられるように意図されており、各ビードは、サイドウォールによって半径方向
外側に向かって伸張し、ビードのベース部と、前記タイヤが組み付けられるリム
のフック部の半径方向縁位置に実質的に対応している本ビードの半径方向位置と
の間を実質的に伸張している軸方向ベアリング帯域を備えており、前記サイドウ
ォールは半径方向外側に向かいトレッドに連結しており、タイヤの外周上では、
前記補強構造が、ビード部内に配設された前記構造の端部から前記サイドウォー
ルに向けて伸張しており、前記構造は少なくとも端部において軸方向に少なくと
も2つの部分に分離され、主コード群の少なくとも1つの配列が、実質的に円周
方向経路に沿って、前記構造の少なくとも1つの部分に実質的に隣接して配置さ
れ係留帯域を形成し、前記配設のコード群の配列は、前記構造に関し軸方向内側
に配設された主コード群の表面密度が、前記構造に関し軸方向外側に配設された
主コード群の表面密度よりも高くなっており、前記主コード群は、前記軸方向ベ
アリング帯域の内部まで実質的に半径方向に伸張していることを特徴とするタイ
ヤ。 - 【請求項13】 前記主コード群の全配列が、前記構造に関し軸方向内側に
あることを特徴とする請求項12に記載のタイヤ。 - 【請求項14】 前記補強構造に関し軸方向外側に配設された2次コード群
の少なくとも1つの配列をも備えていることを特徴とする請求項12又は13に
記載のタイヤ。 - 【請求項15】 前記2次コード群は非金属製であることを特徴とする請求
項14に記載のタイヤ。 - 【請求項16】 前記主コード群は高弾性率を有することを特徴とする請求
項の何れか12から15の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項17】 前記主コード群の少なくとも一部分とこれらコード群に隣
接する構造部分とは、弾性率が25MPaより高いゴム配合物に埋め込まれてい
ることを特徴とする請求項12から16の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項18】 前記弾性率は40MPaより高いことを特徴とする請求項
17に記載のタイヤ。 - 【請求項19】 前記補強構造は、前記ビードのレベルにおいて、少なくと
も2つの軸方向に離間した構造部分を備え、隣接する前記少なくとも2つの部分
の間に配列を介在させていることを特徴とする請求項12から18の何れか1項
に記載のタイヤ。 - 【請求項20】 前記2次コード群の配列は、少なくとも1つの高弾性率の
ゴム配合物に接するように配設されていることを特徴とする請求項12から19
の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項21】 前記配列は、第1の側では第1の配合物により、他方側で
は前記第1の配合物とは異なる第2の配合物により、取囲まれていることを特徴
とする請求項12から20の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項22】 前記端部分は実質的に半径方向子午線プロフィールを備え
ていることを特徴とする請求項12から20の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項23】 少なくとも1つのカーカス型補強構造をタイヤの両側にお
いてビード部に係留して成るタイヤにおいて、前記ビードのベース部はリム受け
座に取り付けられるように意図されており、各ビードは、サイドウォールによっ
て半径方向外側に向かって伸張し、ビードのベース部と、前記タイヤが組み付け
られるリムのフック部の半径方向縁位置に実質的に対応している本ビードの半径
方向位置との間を実質的に伸張している軸方向ベアリング帯域を備えており、前
記サイドウォールは半径方向外側に向かいトレッドに連結しており、タイヤの外
周上では、前記補強構造が、ビード部内に配設された前記構造の端部から前記サ
イドウォールに向けて伸張しており、主コード群の少なくとも1つの配列が、実
質的に円周方向経路に沿って、前記端部に実質的に隣接して設けられ、前記構造
に関し軸方向内側に配設された各コードはヤング率Ei及び表面積Siを有し、前
記構造に関し軸方向外側に配設された各コードは、ヤング率Ee及び表面積Seを
有するものとすれば、前記配設のコード群の配列は、Σ(Ei×Si)int>Σ(Ee×Se )extとなっており、前記主コード群は前記軸方向ベアリング帯域内を実質的に半
径方向に伸張していることを特徴とするタイヤ。 - 【請求項24】 積E×Sの合計は、前記タイヤのビードの帯域内でのみ考
慮されることを特徴とする請求項23に記載のタイヤ。 - 【請求項25】 前記Seの値は、実質的にはゼロであることを特徴とする
請求項23又は24に記載のタイヤ。 - 【請求項26】 前記主コード群の全配列が、前記構造に関し軸方向内側に
あることを特徴とする請求項23から25の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項27】 前記補強構造に関し軸方向外側に配設された2次コード群
の少なくとも1つの配列をも備えていることを特徴とする請求項23から26の
何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項28】 前記2次コード群は非金属製であることを特徴とする請求
項23から27の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項29】 前記主コード群は高弾性率を有することを特徴とする請求
項23から28の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項30】 前記主コード群の少なくとも一部分とこれらコード群に隣
接した構造部分とは、弾性率が25MPaより高いゴム配合物に埋め込まれてい
ることを特徴とする請求項23から29の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項31】 前記弾性率は40MPaより高いことを特徴とする請求項
30に記載のタイヤ。 - 【請求項32】 前記補強構造は、前記ビードのレベルにおいて、少なくと
も2つの軸方向に離間した構造部分を備え、隣接する前記少なくとも2つの部分
の間に配列を介在させていることを特徴とする請求項23から31の何れか1項
に記載のタイヤ。 - 【請求項33】 前記配列は、第1の側では第1の配合物により、他方側で
は前記第1の配合物とは異なる第2の配合物により、取囲まれていることを特徴
とする請求項23から32の何れか1項に記載のタイヤ。 - 【請求項34】 前記端部分は実質的に半径方向子午線プロフィールを備え
ていることを特徴とする請求項23から33の何れか1項に記載のタイヤ。
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