JP2003511070A - 免疫調節組成物 - Google Patents

免疫調節組成物

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Abstract

(57)【要約】 ある種のT細胞集団で差次的に発現される遺伝子がその発現産物(例えばコグネイトタンパク質)、コグネイト受容体、調節因子、結合パートナー、および阻害物質またはその擬態物と共に記載されている。とりわけ治療介入の標的として、Treg免疫調節経路の成分について薬理組成物が炎症性または免疫疾患の処置およびその使用に基づく治療および予防方法について記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】
本発明はTreg免疫調節経路の成分の解明に少なくとも部分的に基づくもの
である。とりわけ本発明は、ある種のT細胞集団内で、またその発現産物(例え
ばコグネイトタンパンク質)、コグネイト受容体、調節因子、結合パートナーお
よび阻害体またはその擬態物に対して差次的に発現される遺伝子に関する。とり
わけ本発明は、治療介入のための標的として、Treg免疫調節経路の成分の使
用に基づく薬理組成物および治療並びに予防方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
免疫調節は各種の疾病と疾患の管理と処置において基本的に重要なものである
。免疫調節の一形態である免疫抑制は各種の医学的徴候に用途を見出す。重要な
例は移植片拒絶、自己免疫および慢性炎症性疾患である。これとは対照的に、免
疫刺激は感染症およびある種の増殖性疾患(癌など)の処置に適応される。
【0003】 かくして免疫調節剤として作用する治療薬の発展に大きな関心が寄せられる。
【0004】 免疫応答およびその調節の主な媒介的の中でもCD4+Tヘルパー細胞の各種
サブセットが存在する。T細胞受容体(TCR)相互作用を介して一度特発され
ると、Th0と名付けられたナイーブCD4+Tヘルパー細胞はいくつかの機能
的に異なるサブセットに分化する。Tヘルパー1(Th1)リンパ球は細胞免疫
に寄与し、一方Tヘルパー2(Th2)リンパ球は主として体液免疫に寄与する
ように見える。これらのサブセットは特徴的なサイトカインプロファイルを持つ
。Th1リンパ球はIL−2,IFN−γ、およびTNF−βを産生し、一方T
h2リンパ球はIL−4,IL−5およびIL−10を産生する。Th1細胞は
IFNγおよびIL−12の存在で活性化により誘導され、一方IL−4はTh
2細胞の分化に指向できる。
【0005】 しかし、CD4+T細胞の他のサブセットが免疫調節に関与することが最近に
なって明らかとなった。これらの細胞はここでT調節細胞(Treg細胞)とし
て引用される。T調節細胞の少なくとも2個の異なるサブセットが今日までに文
献に記載されている。グルー他(1997年)、Nature,389巻、73
7−742ページはT調節細胞1(Tr1細胞)を記載しており、これはIL−
10で駆動され、抗原特異的免疫応答を抑制し、また生体内のある種の異常免疫
応答を能動的に下向き調節する。これらのTr1細胞はレッテリオおよびロバー
ツ(1998年)Ann.Rev.Immunol.,16巻、137−161
ページ記載のTGF−β分泌Th3細胞に類似して(しかし異なって)いる。
【0006】 しかし、その細胞エレメント(すなわちその構成T細胞サブセットの性質と数
)および生化学エレメント(すなわち調節ネットワークの分子構成)の両方での
CD4+T細胞免疫調節ネットワークの全範囲は未だに不明瞭なままである。薬
物での免疫調節ネットワークの全範囲は未だに不明瞭なままである。薬物での免
疫調節の重要性が与えられていても、この領域での知識の欠除は有効な免疫治療
薬の開発にとっては著しい障害となる。
【0007】
【発明の要約】
本発明はTreg免疫調節ネットワークのエレメントの解明、およびそのネッ
トワークを研究する一般的アプローチの開発に少なくとも基礎を置く。とりわけ
Treg細胞で富化されるある種の細胞集団での遺伝子発現のパターンはTh1
およびTh2富化集団のそれとは全く異なることが発見された。この発見は全く
予期しないものであった。何故ならTreg細胞は差次的遺伝子発現を(すなわ
ちサイトカインまたは抗原提示細胞に対する受動競争)を必要としない機構を経
由してTh1およびまたはTh2応答を抑制することがこれまで示唆されてきた
からである(ウォルドマンおよびコボルド(1998),Ann,Rev,Im
munology,16巻(619−644ページ参照)。
【0008】 かくして本発明の第1の見地において、(a)Th1富化細胞集団、Th2富
化細胞集団、およびTreg富化細胞集団を提供し、(b)前記細胞集団での1
個またはそれ以上の遺伝子の相対的発現を比較し、これにより(c)細胞集団内
で差次的発現される遺伝子を同定し、次いで(d)ステップ(c)で同定された
遺伝子を分離する、これらのステップを含むプロセスで獲得される分離遺伝子が
提供される。
【0009】 ステップ(a)で提供される集団はクローン集団である必要はなく、従って、
それが富化されるT細胞以外の細胞を含む。かくしてTreg富化(細胞)集団
は補助細胞を含み、これはそれ自身Treg細胞ではないがTreg細胞で支持
およびまたは刺激され、従ってTreg調節経路に寄与することは決してない。
かくして本発明の遺伝子は全体として試験される時に集団で差次的に発現される
いずれかの遺伝子であり、そのため本発明の遺伝子は細胞水準でTreg細胞で
はなく他の細胞部分集団で差次的に発現されるものを含む。
【0010】 望ましくはステップ(c)で同定される遺伝子は、Th1およびTh2富化集
団と対比してTreg富化集団で過発現または低発現されるものである。
【0011】 本発明の差次的発現遺伝子はTreg免疫調節ネットワークの構成遺伝子要素
を含む。このようにそれは免疫調節薬として広い範囲の新規な標的の同定を可能
にする。例えば通常の技術を有する人は与えられた遺伝子の配列(少なくとも配
列の部分について)の知識が対応するタンパク質の分離または合成を可能にする
ということを認識するであろう。このようなタンパク質は本発明のとりわけ重要
な見地を形成し、何故ならそれら(またはその作用薬/拮抗薬)を新規な免疫調
節薬剤の基礎として使用できるからである。
【0012】 Treg富化細胞集団は望ましくはここで記載されたように調製(および以下
でTr1/Treg細胞として引用)されるものである。しかし(例えば、前に
述べた公知のTreg1およびTh3細胞に基づく)Tregサブセットの他の
富化細胞集団でも同じように使用することができる。かくしてTreg免疫調節
ネットワークの主要な要素は引用集団としていずれかのTregサブセットの使
用で解明される。
【0013】 ここで使用される「分離された」という用語は、それが天然に生じるものとは
異なる物理的環境で物質が存在することを示すために使用される。例えば分離さ
れた遺伝子またはタンパク質は、それが天然に生じる複合細胞環境に関連して事
実上分離される。純度の絶対水準は重要ではなく、通常の知識を有する人はその
物質が置かれる用途に従って純度の適切な水準を容易に決定できる。
【0014】 多くの状況において、分離された物質は組成物の部分(例えば多くの他の物質
を含む多少とも粗製抽出物)、緩衝システムまたは例えば他の成分(アルブミン
などのタンパク質を含むもの)を含有する薬理賦形剤を形成するであろう。
【0015】 他の状況において、分離された物質は、例えば(また本発明のタンパク質の場
合に)PAGEまたはカラムクロマトグラフィー(例えばHPLCまたは質量分
析法)で決定されるように、基本的な均質性に精製されるであろう。物質が薬理
組成物の部分を形成するある望ましい実施例において、本発明の分離された物質
は基本的に組成物の単独活性成分となる。とりわけ望ましいのは本発明の物質が
薬理組成物で単独の活性成分として存在する組成物である。
【0016】 本発明の遺伝子および核酸(RNAとDNAの両方)に適用される「分離され
た」という用語は、更に遺伝子/核酸が広範囲のベクターのいずれかおよび各種
の宿主細胞(または緩衝液、ウイルス、または細胞抽出物)のいずれかで存在す
ることを示す。
【0017】 本発明に基づく遺伝子の例は表1に示される。この表では、各標識の存在度が
左側に示され、一方右側の行では95%の統計的信頼で転写が上向き/下向き調
節された度合いが示される。
【0018】
【表1】
【0019】 表1でリストされたこれらの遺伝子はマウスの遺伝子であるが、本発明は更に
相同体、誘導体、対立遺伝子形態、種変異体、突然変異体形態またはその等価物
を考慮する。
【0020】 「相同体」という用語はここで2種の異なる意味で使用される。厳密な意味で
は、それは異なる生体(すなわち種変異体)からの対応する遺伝子を定義するた
めに使用され、ここでの場合遺伝子とその相同体の間に直接進化の関係が存在す
る。これは構造的および機能的な等価に遺伝子およびその相同体にそれぞれの生
体で同じ役割を果たすことに反映される。
【0021】 本発明に基づくとりわけ望ましい種は表1で示されるマウス遺伝子それぞれの
ヒト相同体である。
【0022】 この相同体の用語は広い意味では与えられた(参照)遺伝子構造的に類似して
いる(すなわち必ずしも前記遺伝子に関連およびまたは構造的機能的に等価では
ない)遺伝子を定義するために使用される。この意味では、相同性は核酸配列の
存在により純粋に模造的規準を基礎にして認識される。本発明の目的のために、
相同体はその対応するDNAが特異的かつ選択的に交差雑種形成できるか、また
は選択的、適切およびまたは適当な緊縮雑種形成条件の下で交差雑種形成できる
一致するDNAの遺伝子として認識される。
【0023】 本前後関係で「選択的または特異的に(交差)雑種形成する」という用語は、
相同配列のユニーク(または小クラス)への結合が多少とも緊縮雑種形成条件の
下で得られるように対応するDNAsの配列がなっていることを意味する。本発
明のこの方法は、通常の技術に習熟した人により容易に決定され得るいずれか特
定の雑種形成条件に従属するものではない(例えばルーチンの試行錯誤でまたは
熱力学的考慮の下でのもの)。使用できる雑種形成条件の1例は、5X SSC
SDS5%,EDTA、1.0mμ(pH8.0)液との前洗浄と5X SSC
を用いて一晩55℃での雑種形成の試行を伴うものである。
【0024】 本発明の遺伝子によりコード化されるタンパク質に適用されるものとして、相
同体は1個以上の欠失、挿入または置換の政で参照タンパク質(例えば生のマウ
スタンパク質)とは異なるアミノ酸配列を持つタンパク質を定義するためにここ
で使用される。相同アミノ酸配列は、望ましくは少なくとも20%,30%,4
0%,50%,60%,70%,80%,90%,95%,98%または99%
同一である。パーセント同一性は、例えばデブルー他、(1984年)、Nuc
l.Acid Res.12巻、387ページに記載のように、GAPコンピュ
ータプログラム、バージョン6.0を用いる配列情報を比較することにより決定
される。このプログラムは後にスミスおよびウォーターマン(1981年)、A
dv.Appl.Math.2巻:482ページで改訂されたニードルマンおよ
びヴンシュ(1970年)、J.Mol.Bilo;48巻443ページによる
整列法を使用する。GAPプログラムへのデフォールトパラメーターは、シュヴ
ァルムおよびデーホフ編(1979年)、タンパク質配列の図表集、ナショナル
・バイオメディカル・リサーチ・ファンデーション、353−358ページに記
載された、後のグリブスコフおよびバージェス(1986年)Nucl.Aci
d Res.14巻:6745ページのヌクレオチドへの同一性が1で非同一性
が0の値を含む)ユニタリ比較マトリックスと加重比較マトリックス、(2)各
ギャップに対し3.0のペナルティ及び各ギャップでの各シンボルに対し、追加
の0.1ペナルティ、および(3)エンドギャップに対してはペナルティなしの
内容を含む。
【0025】 タンパク質相同体は与えられたアミノ酸残基が類似の物理化学特性を持つ残基
で置換されたことを意味する保存置換配列を含む。保存置換配列は従来の技術で
公知あり、1個の脂肪族残基のも一つのものへの置換(お互いにIle,Val
,CenまたはAla)、あるいは1個の極性残基の他のものへの置換しLys
とArg、GluとAsp、またはGlnとAsnの間など)を含む従来の手順
と方法はこのような相同体を作りまた用いることに使用できる。このような他の
保存置換、例えば類似の疎水特性を持つ全領域は従来公知でありルーチンに行わ
れている。
【0026】 遺伝子およびタンパク質両方にここで適用される「誘導体」という用語は、遺
伝子およびタンパク質の修飾バージョンを定義するために使用される。このよう
な誘導体は融合タンパク質を含み、ここで本発明のタンパク質は1個以上の異な
るタンパク質またはペプチドに融合される(例えば標識として作用し、または精
製を容易にするなどの生物活性を付与する抗体またはタンパク質ドメイン)。誘
導体にまた本発明の遺伝子またはタンパク質を出発材料または試薬として使用す
る合成プロセスの産物でもある。
【0027】 「突然変異形態」という用語は、1個またはそれ以上のヌクレオチドのから加
えられ、欠失されまたは置換される遺伝子を定義するためにここでは使用される
。従って、本発明の変異形態は断片、切形およびキメラを含む。遺伝子の変異形
態は「ミューティーン(突然変異タンパク質)」と名付けられた、対応する突然
変異タンパク質をコード化し、これらは1個またはそれ以上のアミノ酸が加えら
れ、欠失されまたは置換されたタンパク質である。本発明のミューティーンは従
って断片、切形および融合タンパク質を含む。
【0028】 本発明のミューティーンは更にタンパク質の1個またはそれ以上の活性を効果
的に促進または悪化させるように突然変異が導入され、例えば受容体、認識配列
またはエフェクタ結合部位の機能を促進しあるいは悪化させる変異が導入される
タンパク質を含む。
【0029】 ミューティーンはいずれかの従来の方法で産生される。好都合なことに、突然
変異発生を高めるオリゴヌクレオチドでの部位指向突然変異誘発が二本鎖鋳型(
遺伝子を含むpBluescrept KS IITM構築物)を使用して採用され
る。配列化により各変異誘導体を確認後に、変異遺伝子は切除され適切なベクタ
ーに挿入され、これにより修飾タンパク質を過発現し精製することができる。
【0030】 ここで使用され、本発明の物質に適用される「等価物」という用語は、本発明
の物質のそれと事実上同じ機能を示し但しその構造(例えばヌクレオチドまたは
アミノ酸配列)で異なった物質(例えばタンパク質、DNAなど)を定義する。
このように等価物は例えば、機能的重要性の配列を同定し(例えば保存または標
準配列を確認しまたは突然変異特発に続き機能的検定を行い)それを基礎にして
アミノ酸配列を選択し、次いで選択アミノ酸配列に基づくペプチドを合成するこ
とで生成される。このような合成は(合成ペプチドを生成するための)固定相ペ
プチド合成およびオリゴヌクレオチドのアセンブリ(次いでクローニング)を含
む多くの異なる従来の技術のいずれかにより達成することができる。
【0031】 本発明のタンパク質の相同体、断片、ミューティーン、等価的または誘導体は
更にとりわけ本発明のタンパク質に対する抗体と交差反応するタンパク質として
定義される。
【0032】 本発明の遺伝子の相対発現は数多くの標準技法のいずれかにより比較される。
このような技術は各種の水準、例えば遺伝子転写水準または翻訳水準で発現を測
定する。とりわけ好都合な技術はベルキュレスキュ他(1995年)、Scie
nce,270巻、484−487ページにも記載されている。遺伝子発現の連
続分析(SAGE)として引用されるこの技術は、数多くの転写物の定量同時分
析を可能にする。細胞により産生されるタンパク質の性質と量に関する分析(プ
ロテオーム分析)に基づく他の技術も同じように使用される。
【0033】 本発明は更に本発明の遺伝子の分離された調節因子も考慮する。遺伝子調節因
子は遺伝子転写の活性化物質または抑制物質であり、または遺伝子に対応するア
ンチセンス核酸でもある。
【0034】 本発明は更に本発明のタンパク質の分離調節因子を考慮する。タンパク質調節
因子はタンパク質の作用薬または拮抗薬であり、またタンパク質のコグネイト受
容体、擬態物、タンパク質のコグネイト受容体をコード化する遺伝子の転写の活
性化物質または抑制物質、(a)乃至(d)のいずれかをコード化する核酸また
は(e)の核酸に一致するアンチセンスDNA、前のものの活性を遮断する抗体
または抗体断片から選択することができる。
【0035】 本発明は更に本発明の遺伝子のための分離結合パートナーも考慮する。結合パ
ートナーは核酸(選択肢として、一本鎖核酸)である。
【0036】 更に考慮されるのは本発明のタンパク質のための分離結合パートナー並びに本
発明の調節因子のための分離結合パートナーである。タンパク質または調節因子
のための結合パートナーは望ましくはタンパク質または調節因子に特異的な(ま
たは選択的に反応性の)抗体(または抗体誘導体)を含む。抗体はモノクローナ
ル抗体であり標識される。
【0037】 も一つの見地において、本発明は本発明の遺伝子のコーディング鎖または非コ
ーディング鎖の補体を含む分離された一本鎖核酸に関する。更に本発明に従って
提供されるのは本発明の遺伝子し雑種形成できる核酸である。このような核酸は
プローブとして機能する。
【0038】 本発明のも一つの見地において、本発明遺伝子に対応するアンチセンスDNA
が提供される。このようなDNAは生体内でコグネイト遺伝子の発現を調節する
ために使用され、また従って治療用組成物の主成分を形成する。
【0039】 本発明は更に本発明の遺伝子を含むベクター(例えば発現ベクター)を考慮す
る。ベクターの性質は本発明に対して重要ではない。プラスミド、ウイルス、バ
クテリオファージ、トランスポゾン、ミニクロモソーム、リポソームまたは機械
的担体を含むいずれかの適切なベクターが使用される。
【0040】 本発明の発現ベクターは発現に適したDNA構築物であり、それは(a)調節
要素(例えはプロモーター、オペレーター、活性化物質、抑制物質、およびまた
はエンハンサー)(b)mRNAに転写される構造配列またはコーディング配列
、および(c)適切な転写、翻訳、開始および終結配列を含む。これらは各種の
標識(例えば親利性(例えばHis)標識などの発現タンパク質の後の精製を促
進するような標識)のいずれかをコーディングする配列を更に含む。
【0041】 とりわけ望ましいものは適切な水準で発現を提供するために本発明のDNAに
遺伝子操作で結合された発現要素を含むベクターである。各種の発現要素のいず
れかが使用され、その発現要素は例えばプロモーター、エンハンサー、リボソー
ム結合部位、オペレーターおよび活性化配列から選択される。このような発現要
素はエンハンサーを含み、また例えば調節可能であり、例えば(誘導物質の追加
を介して)誘導可能でもある。
【0042】 ここで使用されるように、「遺伝子操作で連結する」という用語は線型DNA
配列の部分が同じ線型DNA配列の他の部分の活性に影響を与えることができる
状態を引用する。例えば、シグナルペプチド(分泌リーダー)のDNAは、もし
それがポリペプチドの分泌に関与する前駆細胞として発現されるならポリペプチ
ドのDNAに遺伝子操作で連結されている。
【0043】 プロモーターが配列の転写を制御するならば、そのプロモーターはコーディン
グ配列に遺伝子操作で連結されている。リボソーム結合部位が翻訳開始を可能に
するように配置されているならば、それはコーディング配列に遺伝子操作で連結
されている。
【0044】 ベクターは更に正の選択マーカーおよびまたは負の選択マーカーを含む。正の
選択マーカーの使用はベクターを含む細胞の選択およびまたは同定を促進する。
【0045】 も一つの見地において、本発明は本発明のベクターを含む宿主細胞に関する。
原核宿主細胞(大腸菌、ストレプトミセスspp菌および枯草菌など)および真
核宿主細胞を含むすべての適切な宿主細胞が使用される。
【0046】 本発明に基づき更に提供されるのは、本発明の遺伝子、タンパク質、調節因子
、結合パートナー、核酸、ベクターまたは宿主細胞を含む薬理組成物であり、遺
伝子、タンパク質、調節因子、結合パートナー、核酸、ベクターまたは宿主細胞
は薬理組成物に生物活性を付与するのに十分な濃度で選択的に存在する。
【0047】 薬理組成物は患者(例えばヒトまたは動物の患者)への投与に適した形態、濃
度および純度の水準で固体または液体組成物であり、その投与に際して、それは
望ましい生理学的変化を引き出すことができる。本組成物は免疫調節組成物、例
えば免疫抑制組成物、免疫刺激組成物または抗炎症性組成物である。
【0048】 本発明の遺伝子、タンパク質、調節因子、結合パートナー、核酸、ベクター、
または宿主細胞は医療(たとえば治療、予防または診断)で用いられ、およびま
たは薬理賦形剤、単位用量形態あるいは局所もしくは全身投与に適した形態で提
供される。
【0049】 本発明は更に本発明の遺伝子、タンパク質、調節因子、結合パートナー、核酸
、ベクター、または宿主細胞を含む診断用キットまたは試薬を考慮する。
【0050】 本発明は更に本発明の遺伝子、タンパク質、調節因子、結合パートナー、核酸
、ベクター、または宿主細胞を含む細胞類別試薬を考慮する。
【0051】 も一つの見地において、本発明は生物サンプルでのTreg免疫調節経路の状
態を分析する生体外の方法を提供し、それは(a)本発明の遺伝子、または(b
)前記遺伝子のコグネイト発現産物、あるいは(c)前記遺伝子の活性の生化学
マーカー、もしくは(d)Th1およびまたはTh2およびまたはTreg細胞
の存在あるいは活性を決定するステップを含む。
【0052】 更にも一つの見地において、本発明は生物学サンプルでTh1およびまたはT
h2およびまたはTreg細胞を検出する生体外方法を提供し、それは本発明の
遺伝子、タンパク質、調節因子または結合パートナーに選択的に結合する試薬に
前記サンプルを接触させるステップを含む。望ましくは、試薬は本発明の細胞類
別試薬を含む。
【0053】 本発明の検出方法は細胞の存在を検出しまたはTh1およびまたはTh2およ
びまたはTreg細胞の数を決定するためのものである。望ましい実施例におい
て、Th2およびまたはTreg細胞に対比したTh1細胞数、またはTh1お
よびまたはTreg細胞に対比したTh2細胞数、またはTh1およびまたはT
h2細胞に対比したTreg細胞数が決定される。
【0054】 前記の方法は各種処置の効率およびまたは終点の診断およびモニターでの数多
くの用途を持つ。かくしても一つの実施例では、本発明は被験者での抗炎症性処
置または免疫調節処置の進捗状態、あるいは被験者での炎症性または免疫疾患の
進捗状況をモニターする生体外の方法に関し、この方法は被験者からのサンプル
でTneg免疫調節経路の状態を分析するステップを含む。望ましくはこの方法
は処置の効率または終点をモニターする。
【0055】 本発明で更に考慮されるのは、処置を受ける被験者での抗炎症性または免疫調
節薬剤投与治療プログラムの薬量を決定する生体外の方法であり、これは生物学
サンプルでのTreg免疫調節経路の状態を分析するステップを含み、(a)本
発明の遺伝子、または(b)前記遺伝子のコグネイト発現産物、または(c)前
記遺伝子の活性の生化学マーカー、またはTh1およびまたはTh2およびまた
はTreg細胞の活性の存在を決定するステップを含む。
【0056】 前記方法で使用されるサンプルは入手可能な身体部位からのもの、例えば膣、
肛門、鼻、尿道、頸部、皮膚、結膜、口、または咽喉の粘膜からのものである。
サンプル液体または半固体(例えは体液または半固体、例えば排泄、嘔吐物、分
泌物、尿、痰、血漿、血清または血液)を含む。選択肢として、サンプルは固体
(例えば糞便、組織または生検サンプル)あるいは細胞、培養物(例えばリンパ
球培養物)を含む。特に望ましいしものは尿、血清、血漿または血液からのサン
プルである。
【0057】 本発明で更に考慮されるのは、炎症性または免疫疾患の処置に使用される薬剤
のために、本発明の遺伝子、タンパク質、調節因子、結合パートナー、核酸、ベ
クターまたは宿主細胞を使用することである。
【0058】 本発明により更に考慮されるのは、二部構成の炎症性または免疫処置に使用さ
れる作用薬の製造に関し、本発明の遺伝子、タンパク質、調節因子、結合パート
ナー、核酸、ベクター、または宿主細胞を使用することであり、その第1部分は
抗炎症または免疫調節作用薬の投与を含み、また第2部分は生物学的サンプルで
のTreg免疫調節経路の状態を分析して処置の進捗状況をモニターすることを
含み、(a)本発明の遺伝子、または(b)本発明の遺伝子のコグネイト発現産
物、あるいは(c)前記の遺伝子の活性の生化学マーカーもしくは(d)Th1
,Th2およびまたはTreg細胞、の活性の存在を決定するステップを含む。
望ましいくは処置の効率およびまたは終点は本発明の方法によりモニターされる
【0059】 本発明で更に考慮されるのは、被験者での炎症性または免疫疾患の処置のため
の薬剤製造に抗炎症性または免疫調節作用薬を使用することであり、この処置は
、(a)本発明の遺伝子、または(b)前記遺伝子のコグネイト発現産物、また
は(c)前記遺伝子の活性の生化学マーカー、または(d)Th1およびまたは
Th2およびまたはTreg細胞の存在または活性を決定して被験者でのTre
g免疫調節経路の状態を分析するステップを含むことを特徴とする。
【0060】 生化学マーカーは例えば遺伝子により直接または間接的に産生され、また従っ
て前記遺伝子の発現の指標として役立つ分子を含む。
【0061】 被験者でのTreg免疫調節経路の状態を分析するステップは、抗炎症性また
は免疫調節処置の効率をモニターし、あるいは抗炎症性あるいは免疫調節薬剤投
与治療プログラムの薬量を決定するためのものである。
【0062】 も一つの見地において、本発明は薬理組成物を産生するプロセスを提供し、こ
のプロセスは、 (a)Treg免疫調節経路(またはその成分)を含む試験システムを提供し
、 (b)候補薬剤を提供し、 (c)試験システムを候補薬剤の一つと接触させ候補薬剤と試験システムとの
相互作用を分析することにより候補を選別し、ここで相互作用の性質が薬理活性
の指標となり、また選択肢として、 (d)ステップ(c)で選別された候補薬剤の同一性を基礎にする薬理活性を
持つ薬剤を合成し精製する、 ステップを含む。
【0063】 更に考慮されるのは、前記プロセスで産生(または獲得)される薬理組成物、
または誘導体である。
【0064】 も一つの見地において、本発明は本発明の遺伝子、タンパク質、調節因子、結
合パートナー、核酸またはベクターを産生するプロセスを提供し、このプロセス
は、 (a)本発明の宿主細胞を培養し、また、 (b)培養宿主細胞から(例えば培養上澄みまたは細胞分画から)遺伝子、タ
ンパク質、調節因子、結合パートナー、核酸、またはベクターを培養する、 ステップを含む。
【0065】 も一つの見地において、本発明は(Th1およびTh2細胞の増殖とサイトカ
イン産生を抑制することのできる)分離されたTreg細胞を提供し、前記細胞
は表1でしめされたように事実上遺伝子発現プロファイルを持つ。望ましくは、
遺伝子発現プロファイルは、表1でリストされた少なくとも50%,60%,7
0%,80%,90%,95%または99%の遺伝子が少なくとも表で示される
範囲においてTh1およびTh2細胞と対比して上向きまたは下向きに調節され
るものである。
【0066】 本発明の細胞は候補薬剤の調製と選別で、あるいは直接(養子免疫的治療プロ
トコルで)治療または予防で試験システムとして使用される。治療に用いられる
場合には、本発明の細胞はいずれかの便利な方法、例えば、部位特異的点滴注入
で(例えばカテーテルを介して毛細血管床にまたは血管に投与される。
【0067】 医療への適用 本発明は治療、予防および診断での使用で広い範囲での新規な薬物と調合薬の
分離、合成および合理的な設計を可能にする。本発明の物質が適用を見出す各種
の形態の治療、予防および診断はTreg免疫調節経路を標的設定することを伴
う。かくして本発明は免疫調節に基づく治療に用途を見出す。ある実施例では、
本発明は免疫抑制を行うために使用され、一方、他の実施例では免疫刺激が達成
される。
【0068】 免疫抑制実施例のとりわけ重要な適用例は、炎症の処置、制御または管理であ
る。かくして本発明は広い範囲での適用、例えば慢性炎症性疾患の処置または予
防での使用のために抗炎症性薬剤を提供する。本発明は更に炎症応答の作用から
生じる細胞への損害を処置するために使用される。かくして本発明は慢性調節リ
ウマチおよび変形性関節症、および糸球体腎炎、糖尿病、炎症性腸疾患、アテロ
ーム硬化と脈管炎などの血管疾病および乾癬および皮膚炎などの皮膚疾患の処置
にその適用を見出す。本発明は更に移植拒絶を予防または処置するために使用さ
れる。
【0069】 本発明に基づき処置される他の疾患は、クローン病(限局性腸炎)、潰傷性大
腸炎、I型糖尿病、紅斑性狼瘡、自己免疫疾患、過敏性疾患および多発性硬化を
含む。
【0070】 各種の肺疾患は慢性気管炎、気腫、特発性肺線維症および喘息を含む気管炎症
に関連しており、これらのものも本発明に基づき処置できる。
【0071】 本発明の免疫刺激物質は感染および増殖性疾患(例えば癌など)の処置に特定
の適用を見出すであろう。
【0072】 診断への適用 疾病または疾患の進捗状況のみでなくその治療をモニターできるようにする必
要性がある。事実これらの活動は薬剤投与の薬量およびまたは薬剤の選択が処置
の応答の影響を与える場合に相補的であり、何故なら効率およびまたは終点が処
置の間にモニターできるからである。免疫および関連防衛(炎症)システムが伴
う疾病の場合には、これらのシステムの応答行動の手段は治療を導くための有用
な情報を提供するであろう。例えば血液C反応性タンパク質の手段は炎症を示す
好適な指標を提供したし、適切な処置を管理するのに使用できる。
【0073】 ここで記載された遺伝子およびそのコグネイトタンパク質産物はTreg調節
ネットワークの部分を形成する。このようなその活性はネットワークの状態の一
つの指標として使用することができる。それらは接近可能な体液および組織(通
常は血液、尿、または生検物質)で存在また不在である「マーカー」として使用
することができる。
【0074】 リンパ球で仲介される特異的免疫応答の場合では、ほんの僅かな役割の誰かの
リンパ球でも何らかの免疫応答に影響を与えることが知られている。しかしこれ
らは循環する必要があり、もし活性応答が起こりつつある場合には血液リンパ球
は、細胞が1箇所から他へ循環するためにこの小さなサブセットの行動を不釣合
いに反映するであろう。血液は次いでもし誰かがその行動の変化を測定する敏感
で十分な技術を持っていたなら、あるいはもし誰かが少ない抗原特異的細胞をた
易く分離または同定できたなら、その血液はリンパ球の小さなサブセットの行動
における変化の指標となるであろう。血液はた易く接近できるので、それは疾病
の過程での応答でリンパ球および関連する細胞の小さなサブセットの行動におけ
る変化をモニターする機会を提供する。これらの細胞は更にその産物を分泌する
ので、血漿または血清、同じく尿の分析はそのような産物およびその分解した形
態を捕捉することができる。
【0075】 かくして、本発明は多発性硬化の治療の間および治療後をモニターする用途を
見出す。血液は脳抗原に向けられたTh1行動の証拠を示し、そこでは疾病の急
性繰返し症状での抗原特異的細胞の頻度の増加を示す数多くの実証された例が存
在する。これらの細胞はTreg免疫調節ネットワークの特殊な遺伝子を活性化
し、本発明に従って同定することができる。成功する処置はこれら遺伝子の発現
を減少させその処置の効率または終点を決定されるようにして、この活性化を阻
むであろう。
【0076】 多くの疾病、例えば慢性関節リウマチ、乾癬、クローン病、潰傷性大腸炎、I
型糖尿病、紅斑性狼瘡、および他の過敏症およびまたは自己免疫疾患、などはこ
のアプローチから益することが多い。
【0077】
【実施例】
本発明はこれからいくつかの実施例を引用してより詳細に記載されるであろう
。それらは例として役立つ目的のみのためであり、本発明を限定することを意図
するものではない。
【0078】 実施例1:Treg/Tr1クローンD1(Treg富化細胞集団の調製 調節T細胞クローンが基本的に下記のグルー他(前掲)に従って生のAlxR
AG−/−マウスの脾臓から生成された(WO99/16867およびゼレニカ
他(1998)、Journal of Immunology,161巻18
68−1874ページ参照)5x105脾臓細胞、5x106ミトマイシンC処置
雄CBA脾臓細胞(雄刺激物質)と共に2ml量で10%胎仔ウシ血清(FCS
)と50ng/ml組換えマウスIL−10(ジェンザイム)を含むRPMI、
1640培地で7日間培養され、7日の日に使われた培地が除去され新鮮刺激細
胞とIL−6を含む培地が加えられた。IL−10での刺激で7日3回のサイク
ル後、生存細胞はフィコール−ハイパーク法での分離で収穫され、10%FCS
と20U/ml組換えマウスIL−2(rmIL−2)を含むRPMI、164
0でミスマイシン処置雌CBA脾臓フィーダ細胞(107/ml)の存在で抗C
D3被覆平板(1452C11、50マイクログラム/ml)での限界希釈(1
細胞/200マイクロリッターウェル)によりクローンされた。成長細胞を含む
ウエルは10%FCS、rmIL−2(20U/ml)および組換えマウスIL
−4(rmIL−4、200U/ml)を含むRPMI、1640で雄刺激物質
と共に48x1ml、次いで24x2mlのウエル平板に連続して拡張された。
一度確立されると、刺激物質に増殖を続けるクローンは、14日毎にフィコール
−ハイパーク法で収穫され、10%FCS、rmIL−2(20U/ml)プラ
スrmIL−4(20U/mlを含む、RPMI、1640培地で5x106
CBA刺激細胞/ウエルでの24x2mlウエル平板での2x105細胞を継代
して維持された。
【0079】 3個の異なるクローンがこの方法で分離され、1個(Tr1D1)がSAGE
分析のために選択された。差次的遺伝子のいくつかが他の2個のクローンを試験
することで確認された。
【0080】 分析で使用されたTh1とTh2細胞はゼレニカ他(前掲)に記載されたとお
りに調製された。
【0081】 実施例2:定量リアルタイムRT−PCRによる差次的発現Treg遺伝子の mRNA発現の試験 この実施例は異なる細胞または組織サンプルでmRNAの水準、従って遺伝子
発現の水準をどのようにして試験をすることが可能であるかを示す。この場合、
全RNAはTh1、Th2およびTregクローンのそれぞれから、また同じく
標準の方法を用いて、B10/BR皮膚移植片を拒絶するプロセスにある正常な
CBA/Caマウスからの正常脾臓細胞から得られた。各サンプルは次いでPC
R産物が汚染ゲノムDNAから生成されることがないようにデオキシリボスクレ
アーゼで処置された。第1鎖cDNAは次いでランダムヘキサマーまたはpol
yAプライマーのいずれかと共に、逆転写酵素(RT)を用いて生成された。こ
の物質は次いでパーキン・エルマー・アプライド・バイオシステムズABIプリ
ズム7700シーケンス(配列)検出システムのための標準プロトコル(ユーザ
ーブレティン#5:TaqMan VICプローブを用いる定量PCR、および
ユーザーブレティン#2:遺伝子発現の相対定量)を用いてリアルタイム定量P
CRを受けた。要約すると、これは、対象となる遺伝子に特異的なPCR産物を
生成するために標準PCR5′および3′プライマーを使用し、また蛍光染料(
例えばFAMまたはVIC)および消光染料(例えばTAMRA)で二重染色さ
れる産物に特異的な内部オリゴヌクレオチドを利用する。この実施例で使用され
るプライマーとプローブは表2で示される。これらはPEアプライド・バイオシ
ステムズ、ソフトウエア(プライマー・エクスプレス)を用いて適当な遺伝子ま
たはcDNA配列から設計された。蛍光エネルギー移転の故で、この二重標識プ
ローブはFAMまたはVIC波長ではそれ自身蛍光を発生しないが、各PCRサ
イクルのDNA産物に定量的にアニーリングするであろう。PCRの次の延伸フ
ェーズの間に、特異的に結合したプローブはTaqポリメラーゼで切断され、そ
のサイクルの産物に比例した量の蛍光染料を放出する。この蛍光は各サイクルで
多数回光学96ウエル平板でのPCR反応を走査することでABIプリズム77
00マシンで検出され、各反応に対する閾値サイクル(Ct)を正確に計算する
ことのできるPCR反応のリアルタイム半対数図面を生成する。すべての細胞と
組織で類似の水準で発現されるHPRTまたはリボソームRNA(VICプロー
ブ)などのハウスキーピング遺伝子で対象となるプライマーとプローブ(FAM
プローブ)を(異なる波長で蛍光を発するFAMおよびVICなどの2種の染料
を用いて)マルチプレックスすることにより、対象となる遺伝子の水準を異なる
RNAサンプルを交差して正常化することが可能となり、抽出、デオキシリボヌ
クレアーゼ処置、またはcDNA世代ステップの間に導入されたRNAの量また
は質での差を修正することができる。表3で示される例においては、各サンプル
でVICプローブにより測定されるHPRTの量は任意に1000ユニットであ
ると定義され(PAFAH=PAFアセチルヒドロラーゼ;エンケファリン=プ
レプロエンケファリン;TPH=トリプトファンヒドロキシラーゼ;HPRT=
ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフエラーゼ)で示される3個の他のTr
egまたはTreg/Th2マーカーのすべての測定値はこれらのユニットに対
して与えられる。
【0082】 このアプローチは、治療のコースの間に患者の状態をモニターするために、処
置を受ける患者と対比した正常な個体からの例えば血液のサンプル内の数多くの
Th1,Th2および差次的遺伝子の急速な処理量、単純で自動的な測定を可能
とするであろう。
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】 実施例3:生化学産物に特異的な免疫蛍光による差次的発現されたTregの 発現の試験 本実施例では、Treg差次的発現遺伝子トリプトファンヒドロキシラーゼの
発現が、トリプトファンヒドロキシラーゼが速度限定酵素(すなわちセロトニン
)である生化学経路の産物であるTreg細胞または寛容T細胞の累積により間
接的に試験される。ポリクローナル抗血清と少なくとも1個のモノクローナル抗
体(YC5)は、抗体が認識する特異的なセロトニン−タンパク質複合体を生成
するためにホルマリンによる同定の後、セロトニンを含む細胞の同定に広く利用
できる。血液細胞、組織細胞または他の源の細胞の与えられたサンプルで試験を
行うために、まずサンプルを例えば1%ホルムアルデヒドまたはパラホルムアル
デヒドで固定し、次いで0.5%サポニンを含む加リン酸緩衝食塩水を用いて細
胞を浸透性のものにし、更にもっとも便宜的にはフルオレセインイソチオシアネ
ート(FITC)などの適切な蛍光染料で直接に、あるいはFITCでまたは適
切な染料で結合された抗種特異的免疫グロブリン(IaG)抗体を用いて間接的
に接合された抗セロトニン抗体を用いて免疫蛍光の標準方法で染色する必要があ
る。この発現がT細胞と関連していることを示すために、フィコエリトリン(P
E)、Cy3,Cy5または適切に類似のものなどの異なる分光性を持つ染料と
結合できるCD3またはCD4などの標準T細胞またはT細胞サブセットマーカ
ーに対する抗体を用いて多重染色の条件下でこの試験を行うことがもっと便宜的
である。この細胞は次いでT細胞マーカー蛍光で同定される個体T細胞の代表的
なサンプルに蛍光抗体を結合されたセロトニンの量を決定するために、蛍光顕微
鏡、共焦点顕微鏡、蛍光励起細胞分離捕集装置(FACS)、または蛍光間接撮
影のいずれかの観察により分析される(実施例FACS分析−図1参照)。
【0086】 実施例4:14ヌクレオチド標識からの遺伝子クローニング SAGEライブラリーで見出された差次的に発現した標識の多くは、公開され
たマウス配列のいずれかをも地図化しない。標識にもともと誘導されるcDNA
配列を特徴付けるために2個の独立した戦略を使用することができる。
【0087】 バーチャルクローニングはESTsと名付けられた短いcDNA断片のランダ
ム配列化で産生されたデータを使用する。もし1個またはそれ以上の符号EST
が見出されるならば、それはウエブ上ですべて利用できる、異なるソフトウエア
を用いて分析され、比較される。「バーチャル」cDNA配列はこの手順を用い
て産生される。
【0088】 リアルベンチクローニングはどのデータベースにも相同性を見出すことができ
ない場合に必要である。これは異なる分子技術を用いて行うとができるの。相対
的にた易くまた成功裡に行えることが証明された手続きの一つはRACE−PC
Rによるクローニングを用いるものである。
【0089】 これら二つのアプローチは完全に独立したものであり、事実上相補的である。
【0090】 最初の標識配列はGCAGTGGTTCである。すべての標識はN1aIII
制限酵素(CATG)を用いて生成された。従って、それはすべて一致する制限
部位で出発する。かくして14ヌクレオチドの完全な標識配列は CATGGCAGTGGTTC である。
【0091】 バーチャール・クローニング 下記のEST配列はNCBI site http://www.ncbi.
nlm.nih.gov.を用いてるマウスESTsデータベースを通じた調査
の後、標識により引き出された。
【0092】 >gi|3733312|gb|AI182674.1|AI182674
ub73g05.r|Soares mouse mammary gland
NMLMG Mus musculus cDNA clone IMAGE
:1383416 5′,mRNA配列
【0093】
【0094】 標識はアンダーラインされている。
【0095】 次のステップはコンティグ(組織されたオーバーラッピングESTs断片)を
創り出し、それからコンセンサス配列を誘導することであった。これは自由に利
用されるソフトウエアを利用して行われた(下記のウエブサイトで利用可能:h
ttp://gcg.tigem.it/BLASTEXTRACT/este
xtract.html)。
【0096】 獲得された最終cDNA配列は以下のとおりである。
【0097】
【0098】 標識はアンダーラインされ、それは確かに大抵の3′NlaIII部位の次に
位置している。
【0099】 このコンティグは読み取り枠(ORF)を含まない。しかしESTs配列は誤
りに満ちており、従ってORFはクローンの配列内にかくされている可能性があ
った。配列の注意深い分析は長ORFが3個の異なるフレームをとおして転位す
ることで生成できることを示した。「バャーチャルcDNA」は次いで相同性調
査に使用することができ、この場合著しい相同性がマウスCD20抗原と共に、
とりわけ膜貫通ドメインをコーディングする領域内で発見されており、新しいc
DNAが膜受容体をコード化することを示している。これは「リアル」クローニ
ングで確認されるであろう。
【0100】 リアルクローニングは技術上完全にバーチャルクローニングとは独立したもの
である。しかしバーチャルcDNAの獲得はいつでもリアルクローニングの交差
チェックに有用であり得る。RACE−PCRによるクローニングは通常はより
長い出発配列から使用されるけれども標準技術である。我々の場合は、我々のT
細胞クローンから産生されたcDNAsは特異的アダプターにより両末端で連結
されている。14ntの標識配列から出発して、2個の断片はcDNAの3′ま
たは5′末端に向けてPCRにより生成することかできる。
【0101】 5′断片を生成するために使用されるプライマーはアンダーラインされている
【0102】
【0103】 5′プライマーの配列(AGCAGTGGTAACAACGCAGAGA)は
クロンテックで設計された5′SMARTアダプターに一致する。3′プライマ
ーは標識それ自身である(CATGGCAGTGGTTC)。
【0104】 3′断片を生成するプライマーはアンダーラインされている。
【0105】
【0106】 5′プライマーの配列は標識それ自身である。3′プライマー配列はpoly
A結合3′アダプターから誘導される。
【0107】 PCR(およびクローニング)の第3ラウンドは、5′と3′断片がユニーク
cDNAから生成されてきたことを示すために内部プライマーを使用して行われ
た。
【0108】 完全cDNA配列は以下の通りである。
【0109】
【0110】 この新しいcDNA配列はORFを含む。
【0111】
【0112】 このORFから推定される予想タンパク質は2個のテトラスパンタンパク質:
マウスCD20受容体とヒトFcRIaとの32%相同性を示す。
【0113】 この実施例は2個の独立した方法が表1にリストされた遺伝子に一致する遺伝
子転写物のそれぞれの完全配列を決定するのに使用することができ、そのためそ
れらの合成と分離を可能にする。前に記載の特定の実施例は、(疎水性の分析で
示されるように)4個の膜貫通ドメインを持ち、CD20抗原とFcRIaと一
緒にタンパク質の4TMファミリーに多分属するこれまで同定されていなかった
タンパク質をコード化する。
【0114】 ここに記載されたように、このタンパク質は潜在的にTh1サブセットのバイ
オマーカーとして使用される。抗体は標準の方法を用いて予想されたタンパク質
に対して高めることができた。このような抗体は予想されるタンパク質(これに
対しては更に研究が行われる)の生物機能とは全く無関係の正常および病的状況
でTh1細胞をモニターする非常に有用なツールとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 セロチニン染色および2色FACS分析による寛容T細胞とTr
eg系TPH遺伝子発現の分析を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/00 A61P 37/02 4C086 35/00 37/04 4H045 37/02 37/06 37/04 C07K 14/47 37/06 C12N 1/15 C07K 14/47 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12Q 1/02 1/21 1/68 A 5/10 G01N 33/15 Z C12Q 1/02 33/50 Z 1/68 33/53 D G01N 33/15 M 33/50 33/566 33/53 C12N 15/00 ZNAA 5/00 A 33/566 B A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ウォルドマン,ハーマン イギリス,オーエクス2 7キューワイ オックスフォード,アプスリー ロード 4 (72)発明者 コボルド,スティーブン イギリス,オーエクス8 8ピーエス ア クサン,ウィットニー,ストーンズフィー ルド,チャーチ ストリート,ウッドバー ン(番地なし) (72)発明者 ゼレーニカ,ディアーナ フランス,エフ−75010 パリ,ブールバ ール マジェンタ,32 Fターム(参考) 2G045 AA40 BA11 BB50 DA12 DA13 DA14 DA36 FB02 4B024 AA01 AA11 BA31 BA41 CA04 CA06 DA02 EA04 HA01 HA11 4B063 QA01 QA08 QQ08 QQ43 QQ53 QR32 QR55 QS25 QS34 4B065 AA90X AA90Y AB01 AC14 BA02 CA44 CA46 4C084 AA02 AA13 BA44 CA17 NA14 ZB05 ZB07 ZB08 ZB09 ZB26 4C086 AA01 EA16 MA01 MA04 NA14 ZB05 ZB07 ZB08 ZB09 ZB26 4H045 AA10 BA10 CA40 DA86 EA28 FA74

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの分離遺伝子であって、 (a)Th1富化細胞集団、Th2富化細胞集団およびTreg富化細胞集団
    を提供し、 (b)前記集団での1個またはそれ以上の遺伝子の相対的発現を比較し、それ
    により (c)集団で差次的に発現される遺伝子を同定し、次いで (d)ステップ(c)で同定される遺伝子を分離する、 ステップより成るプロセスで獲得できることを特徴とする分離遺伝子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の遺伝子であって、ここでステップ(c)で同
    定される遺伝子が、 (a)Th1およびまたはTh2細胞に比較してTreg富化集団で高水準で
    発現され、あるいは (b)Th1およびまたはTh2細胞に比較してTreg富化集団で低水準で
    発現される、 遺伝子であることを特徴とする遺伝子。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の遺伝子であって、ここで遺伝
    子が表1にリストされた遺伝子のいずれか一つ、または相同体、誘導体、対立遺
    伝子形態、種変異体、突然変異体形態あるいはその等価物であることを特徴とす
    る遺伝子。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の遺伝子であって、それが表1にリストされた
    遺伝子のいずれか一つのヒト変異体であることを特徴とする遺伝子。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の遺伝子であって、ここ
    で相対的発現がSAGE分析によりステップ(b)で比較されることを特徴とす
    る遺伝子。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の遺伝子であって、ここ
    で相対的発現がプロテオーム分析によりステップ(b)で比較されることを特徴
    とする遺伝子。
  7. 【請求項7】 先行請求項のいずれか1項で定義される遺伝子によりコード
    化されることを特徴とする一つの分離タンパク質。
  8. 【請求項8】 先行請求項のいずれか1項で定義されることを特徴とする遺
    伝子の一つの分離調節因子。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の調節因子であって、それが (a)遺伝子の転写活性化因子または転写抑制因子、 (b)遺伝子に一致するアンチセンス核酸、 から選択されることを特徴とする調節因子。
  10. 【請求項10】 先行請求項のいずれか1項で定義されることを特徴とする
    タンパク質の一つの分離調節因子。
  11. 【請求項11】 タンパク質の作用薬または拮抗薬であることを特徴とする
    請求項10記載の調節因子。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の調節因子であって、 (a)タンパク質のコグネイト受容体、 (b)タンパク質またはそのコグネイト受容体の活性を遮断する抗体または抗
    体断片、 (c)擬態物、 (d)タンパク質のコグネイト受容体をコード化する遺伝子の転写活性化因子
    または転写抑制因子、 (e)(a)乃至(d)のいずれかをコード化する核酸、 (f)(e)の核酸に一致するアンチセンスDNA から選択されることを特徴とする調節因子。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至6のいずれか1項で定義された遺伝子のため
    の一つの分離結合パートナー。
  14. 【請求項14】 核酸(選択肢として一本鎖核酸)であることを特徴とする
    請求項13記載の結合パートナー。
  15. 【請求項15】 請求項7で定義されたタンパク質のための一つの分離結合
    パートナー。
  16. 【請求項16】 請求項8乃至12のいずれか1項記載の調節因子のための
    一つの分離結合パートナー。
  17. 【請求項17】 タンパク質または調節因子に特異的(または選択的に反応
    性)である抗体(または抗体誘導体)を含むことを特徴とする請求項15または
    請求項16記載の結合パートナー。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至6のいずれか1項で定義された遺伝子のコー
    ディング鎖または非コーディング鎖の補体を含むことを特徴とする分離一本鎖核
    酸。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至6のいずれか1項記載の遺伝子に雑種形成可
    能であることを特徴とする核酸。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至6のいずれか1項記載の遺伝子に一致するこ
    とを特徴とする一つのアンチセンスDNA。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至6のいずれか1項記載の遺伝子を含むことを
    特徴とする一つのベクター。
  22. 【請求項22】 請求項21記載のベクターを含むことを特徴とする一つの
    宿主細胞。
  23. 【請求項23】 一つの薬理組成物であって、この薬理組成物に生物活性を
    付与するのに十分な濃度で任意に存在する活性成分、遺伝子、タンパク質、調節
    因子、結合パートナー、核酸、ベクターまたは宿主細胞として先行する請求項の
    いずれか1項で定義された遺伝子、タンパク質、調節因子、結合パートナー、核
    酸、ベクターまたは宿主細胞を含むことを特徴とする組成物。
  24. 【請求項24】 抗炎症性組成物であることを特徴とする請求項23記載の
    組成物。
  25. 【請求項25】 免疫調節組成物であることを特徴とする請求項23記載の
    組成物。
  26. 【請求項26】 免疫抑制組成物であることを特徴とする請求項25記載の
    組成物。
  27. 【請求項27】 免疫刺激組成物であることを特徴とする請求項25記載の
    組成物。
  28. 【請求項28】 (a)薬剤用(例えば治療、予防または診断)で使用され
    、およびまたは、 (b)薬理賦形剤で、単位用量形態、あるいは局部もしくは全身投与に適した
    形態にある、 請求項1乃至22のいずれか1項で定義された遺伝子、タンパク質、調節因子
    、結合パートナー、核酸、ベクターまたは宿主細胞。
  29. 【請求項29】 請求項1乃至22のいずれか1項記載の遺伝子、タンパク
    質、調節因子、結合パートナー、核酸、ベクターまたは宿主細胞を含むことを特
    徴とする一つの診断用キットまたは試薬。
  30. 【請求項30】 請求項1乃至22のいずれか1項記載の遺伝子、タンパク
    質、調節因子、結合パートナー、核酸、ベクターまたは宿主細胞を含むことを特
    徴とする一つの細胞類別試薬。
  31. 【請求項31】 生物サンプルでTreg免疫調節経路の状態を分析するた
    めの一つの生体外の方法であって、 (a)請求項1乃至6のいずれか1項で定義された遺伝子、または (b)前記遺伝子のコグネイト発現産物、または (c)前記遺伝子の活性の生化学マーカー、 (d)Th1およびまたはTh2およびまたはTreg細胞 の活性の存在を決定するステップを含むことを特徴とする方法。
  32. 【請求項32】 生化学サンプルでTh1およびまたはTh2およびまたは
    Treg細胞を検出するための一つの生体外の方法であって、請求項1乃至17
    のいずれか1項で定義された遺伝子、タンパク質、調節因子または結合パートナ
    ーに選択的に結合する試薬にサンプルを接触させるステップを含むことを特徴と
    する方法。
  33. 【請求項33】 請求項32記載の方法であって、ここで試薬が請求項30
    記載の細胞類別試薬を含むことを特徴とする方法。
  34. 【請求項34】 請求項32または請求項33記載の方法であって、ここで
    前記方法が細胞の存在を検出するためのものであることを特徴とする方法。
  35. 【請求項35】 請求項32乃至34のいずれか1項記載の方法であって、
    ここでTh1およびまたはTh2およびまたはTreg細胞の数が決定されるこ
    とを特徴とする方法。
  36. 【請求項36】 請求項35記載の方法であって、ここで、 (a)Th2およびまたはTreg細胞数と比較されたTh1細胞数、または (b)Th1およびまたはTreg細胞数と比較されたTh2細胞数、または (c)Th1およびまたはTh2細胞数と比較されたTreg細胞数 が決定されることを特徴とする方法。
  37. 【請求項37】 (a)被験者での抗炎症または免疫調節処置の進捗、また
    は(b)被験者での炎症性または免疫疾患の進捗をモニターするための一つの生
    体外の方法であって、サンプルでのTreg免疫調節経路の状態を分析するステ
    ップを含むことを特徴とする方法。
  38. 【請求項38】 請求項37記載の方法であって、ここで(a)において処
    置の効率または終点がモニターされることを特徴とする方法。
  39. 【請求項39】 処置を受ける被験者での抗炎症薬または免疫調節薬の投与
    治療プログラムの薬量を決定する一つの生体外の方法であって、請求項31記載
    の方法に従ってTreg免疫調節経路の状態を分析するステップを含むことを特
    徴とする方法。
  40. 【請求項40】 炎症性疾患または免疫疾患の処置に使用するための薬剤の
    製造を目的とした請求項1乃至22のいずれか1項記載の遺伝子、タンパク質、
    調節因子、結合パートナー、核酸、ベクターまたは宿主細胞の使用法。
  41. 【請求項41】 二部構成抗炎症処置または免疫調節処置に使用するための
    作用薬の製造を目的とした請求項1乃至22のいずれか1項記載の遺伝子、タン
    パク質、調節因子、結合パートナー、核酸、ベクターまたは宿主細胞の使用法で
    あって、第1部は抗炎症薬または免疫調節薬の投与を含み、また第2部は請求項
    31記載の方法に従ってTreg免疫調節経路の状態を分析することにより処置
    の進捗をモニターすることを含むことを特徴とする使用法。
  42. 【請求項42】 請求項41記載の使用法であって、ここで処置の効率およ
    びまたは終点が請求項37記載の方法によりモニターされることを特徴とする使
    用法。
  43. 【請求項43】 被験者での炎症性疾患または免疫疾患の処置のための薬剤
    の製造を目的とした抗炎症薬または免疫調節薬の使用法であって、その処置が請
    求項31記載の方法に従って被験者でのTreg免疫調節経路の状態を分析する
    ステップを含むことを特徴とする方法。
  44. 【請求項44】 請求項43記載の使用法であって ここで被験者でのTreg免疫調節経路の状態を分析するステップが、 (a)抗炎症処置または免疫調節処置の効率をモニターし、 または (b)抗炎症薬または免疫調節薬の投与治療プログラムの薬量を決定する、 ためのものであることを特徴とする使用法。
  45. 【請求項45】 薬理組成物を産生するための一つのプロセスであって、 (a)Treg免疫調節経路を含む試験システム(またはその部分)を提供し
    、 (b)候補薬剤を提供し、 (c)試験システムを候補薬剤の1個と接触させ候補薬剤と試験システムとの
    相互作用を分析することにより候補化合物を選別し、また選択肢として (d)ステップ(c)で選別された候補薬剤の同一性を基礎にした薬理活性を
    持つ薬剤を合成しまたは精製する、 ステップを含むことを特徴とするプロセス。
  46. 【請求項46】 請求項45記載のプロセスにより産生され(または獲得で
    き)る一つの薬理組成物、またはその誘導体。
  47. 【請求項47】 請求項1乃至21のいずれか1項記載の遺伝子、タンパク
    質、調節因子、結合パートナー、核酸またはベクターを産生する一つの方法であ
    って、 (a)請求項22記載の宿主細胞を培養し、また (b)培養宿主細胞から(例えば培養上澄みまたは細胞分画から)遺伝子、タ
    ンパク質、調節因子、結合パートナー、核酸またはベクターを精製する、 ステップを含むことを特徴とするプロセス。
  48. 【請求項48】 表1で示される遺伝子発現プロファイルを事実上持つこと
    を特徴とする一つの分離Treg細胞。
  49. 【請求項49】 請求項48記載のTreg細胞であって、ここで表1にリ
    ストされた遺伝子の少なくとも50%,60%,70%,80%,90%,95
    %または99%の発現が表1で示された範囲で少なくともTh1およびTh2に
    対比して上向きまたは下向き調節されているように遺伝子発現プロファイルが存
    在することを特徴とするTreg細胞。
  50. 【請求項50】 請求項48または請求項49記載のTreg細胞であって
    、ここで細胞がTh1およびTh2細胞の増殖とサイトカイン産出を抑制するこ
    とを特徴とするTreg細胞。
  51. 【請求項51】 治療または予防に使用されることを特徴とする請求項48
    乃至50のいずれか1項記載の細胞。
  52. 【請求項52】 免疫調節(例えば免疫抑制または免疫刺激)あるいは炎症
    の処置に使用されることを特徴とする請求項51記載の細胞。
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