JP2003510454A - フォーム被覆およびフォーム被覆した組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、固体または非水性組成物用の、重合体状材料のマトリックスを含んでなるフォーム構成材から製造された被覆剤に関し、この被覆は、空気と接触しても安定しているが、水と接触すると不安定になる。本発明は、この被覆により包み込まれた、または部分的に包み込まれた組成物、例えば洗浄組成物、製薬組成物、パーソナルケア組成物および布地保護組成物、にも関連する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】

本発明は、重合体状材料を含んでなるフォーム構成材から製造された、様々な
組成物の被覆または保持に使用できる被覆に関する。本発明は、その様な被覆に
より取り囲まれた組成物にも関する。

【０００２】

【背景技術】

洗浄製品、パーソナルケア製品、化粧品および医薬品の様な組成物は、水中に
供給されるか、または水性環境中で活性であることが要求されるが、貯蔵中の衝
撃、空気、光、温度変化または水分に対して敏感な活性成分を含んでなることが
多い。その様な製品の多くは、その様な条件にさらされると、貯蔵中にケーキン
グを起こしたり、活性を失う傾向がある。多くの洗浄製品に関連する別の問題は
、少量の水と接触した時にゲル化し、容易に溶解または分散しなくなることであ
る。洗剤製造業者は、洗剤製品が洗濯機中でゲル化した時に起こる溶解および分
散の問題を軽減するための多くの解決策を提案している。提案されている解決策
の一つは、供給装置を使用することにより、あるいは錠剤の形態にある製品を導
入することにより、洗濯機のドラム中の水に製品を直接導入することである。

【０００３】 今日では多くの製品が予め使用量を決めた単位、例えば洗浄錠剤および医薬錠
剤、製品の小袋、の形態で販売されている。これによって、供給し易くなるのみ
ならず、消費者が計量し易くなり、製品の貯蔵安定性も改善される。しかし、小
袋の使用には、使用者が包装を取り除く追加の工程が必要であり、錠剤のケーキ
ングを確実に防止するために、錠剤を個別に包装する必要がある。その上、錠剤
は、取扱いの際に破損する傾向があり、取扱いの際に作用する物理的な力のため
に粉塵を発生する傾向がある。これは材料を無駄にするのみならず、粉塵は衛生
および健康上の問題を引き起こすことがあり、特定成分の使用が制限されること
が多い。

【０００４】 ここで本発明者等は、製品を取り扱う、貯蔵する、および包装するための改良
された方法を見出した。本発明者等は、特殊な、水溶性で、空気に対して安定し
ているフォーム構成材を使用して製品を包み込む、または部分的に包み込む被覆
を形成することにより、貯蔵条件、例えば空気、水分、温度変化および光、に対
してのみならず、物理的な衝撃または力に対しても製品が効果的に保護され、製
品を水性環境に効率的に供給することができ、消費者が製品を容易に、効果的に
計量供給できることを見出した。本発明の被覆は、典型的にはフレキシブルであ
り、衝撃または力のエネルギーを吸収できるので、包み込んだ製品はこれらの衝
撃や力の影響をあまり、またはほとんど受けない。この様に、この被覆により包
み込まれた製品は、耐衝撃性が非常に高く、取扱いの際の破損や摩耗が少なくな
り、粉塵形成およびそれに関連する問題が軽減される。

【０００５】 この小袋または被覆は、そのフォーム構造中に活性成分も含み、これらの成分
をさらに保護する、および／またはこれらの成分を水性環境に供給する速度また
は時期を加減することができる。

【０００６】 本発明の被覆は、特に洗浄製品、医薬品、パーソナルケア製品、化粧品および
布地保護製品に特に有用である。

【０００７】

【発明の開示】

本発明は、組成物、好ましくは固体または非水性液体組成物用の、重合体状材
料のマトリックスを含んでなるフォーム構成材を含んでなり、空気と接触しても
安定しているが、水と接触すると不安定になる被覆に関する。

【０００８】 被覆は、水と接触することにより、部分的または完全に崩壊、分散、変性およ
び／または溶解し、水と接触することにより、製品またはその一部を放出する。
被覆およびその中にあるフォーム構成材は好ましくはフレキシブルである。

【０００９】 好ましくは、被覆は固体または非水性液体の、好ましくは活性な、洗浄、パー
ソナルケア、化粧品活性成分、医薬または布地保護組成物を包み込む。本発明は
その様な組成物にも関する。

【００１０】 本発明は被覆および組成物の製造方法にも関する。

【００１１】 本発明は、本発明の被覆を使用し、組成物を水性環境に供給する、または組成
物を保護する方法にも関する。

【００１２】

【発明を実施するための最良の形態】

被覆およびその中のフォーム構成材 本発明の被覆は、どの様な形態でもよい。被覆は、好ましくは組成物に張り付
けることができるシート、あるいは、より好ましくは組成物を包み込む小袋の形
態にある。

【００１３】 被覆は、それを使用する用途に応じて、どの様な大きさでもよい。好ましくは
、被覆の厚さは平均で０．０１μｍ〜２０００μｍ、より好ましくは０．１μｍ
〜１０００μｍ、さらには０．５μｍ以上で５００μｍ以下、さらには３００μ
ｍ以下、さらに好ましくは１μ以上で２００μｍ以下、さらには１００μｍ以下
である。

【００１４】 被覆は、以下に記載する重合体状材料から形成された、または部分的に形成さ
れたマトリックスを有するフォーム構成材を含んでなる。つまり、マトリックス
は完全に重合体状材料から形成されてもよいし、あるいはマトリックスが重合体
状材料から部分的に、追加成分から部分的に形成されてもよい。

【００１５】 マトリックスは、好ましくは連続セル（気泡）および／または独立セルの相互
接続した網目構造、特に連続セルおよび／または独立セルの縁部および面を形成
する固体の支柱または板の網目構造を形成する。その際、重合体状材料またはそ
の一部は支柱または板の少なくとも一部を形成し、活性成分、および所望により
他の材料が支柱または板の一部を形成する。セルの内側空間は、追加成分および
／またはガス、例えば空気、を含むことができる。

【００１６】 被覆、および好ましくはその中のフォーム構成材も、空気と接触しても安定し
ている。ここで使用する「空気中で安定している」または「空気と接触しても安
定している」は、被覆またはフォーム構成材のかさ体積が、空気に露出された時
に実質的に変化しないことを意味する。これは特に、被覆またはフォーム構成材
が、培養器中で開放ビーカー（直径９ｃｍ、保護バリヤーを含まない）中に調整
された周囲条件下（湿度＝ＲＨ６０％、温度＝２５℃）で２４時間保管された場
合に、そのかさ体積の７５％〜１２５％、さらには９０％〜１１０％、さらには
９５％〜１００％を維持することを意味する。好ましくは、被覆またはフォーム
構成材が、上記の貯蔵条件下で、湿度８０％で、そのかさ体積の７５％〜１２５
％、さらには９０％〜１１０％、さらには９５％〜１００％を維持する。

【００１７】 かさ体積変化は、通常のどの方法によっても測定することができる。特に、校
正された画像解析ソフトウエアを備えたパソコンに接続したデジタルカメラを含
むデジタル画像レコーダー機構が有用である。被覆またはフォーム構成材の１ｃ
ｍ^３試料を入手し、直径９ｃｍの開放ビーカー中に入れ、上記の条件下で２４時
間保管する。２４時間後、画像解析レコーダー機構を使用し、縦、横、高さの全
サイズを測定する。各試料の測定を３回繰り返し、平均かさ体積変化を％で計算
する。

【００１８】 好ましくは、フォーム構成材は、平均粒子径２０００μｍ以下の粒子の形態に
ある場合、これらのフォーム構成材粒子も、そのかさ体積の７５％〜１２５％、
さらには９０％〜１１０％、さらには９５％〜１００％を維持する。これは、例
えばフォーム構成材粒子２０グラム、または５００個を超える粒子を含んでなる
重量を直径９ｃｍのメスビーカーに入れることにより測定できる。このビーカー
をその底部で軽く叩き、弾性粒子を安定した位置で整列させ、表面を水平にする
。体積を測定する。次いで粒子が入っている開いたビーカーを、所望の％ＲＨお
よび温度に設定した培養器中に２４時間、注意深く入れる。２４時間後のかさ体
積を測定し、かさ体積の変化を％で計算する。

【００１９】 本発明の被覆は、および好ましくはそのフォーム構成材も、水と接触した時に
不安定になる。これは、被覆により包み込まれた、または部分的に包み込まれた
組成物、またはその組成物の一部が水に供給された時に起こる。好ましくは、被
覆またはフォーム構成材、またはその一部が、水の中で変性、崩壊、好ましくは
分散または溶解する。被覆またはフォーム構成材は、被覆の重合体状材料が迅速
に分散または溶解するのが好ましく、被覆または構成材が水と接触した後、３０
分間以内で、好ましくは重合体状材料の少なくとも１０重量％、より好ましくは
少なくとも３０重量％、さらには少なくとも５０重量％、さらには少なくとも７
０重量％、さらには少なくとも９０重量％が溶解または分散する（水中に１重量
％濃度で導入して）。被覆が水と接触してから２０分間以内に、さらには１０分
間以内に、さらには５分間以内に、これが起こるのがさらに好ましい。溶解また
は分散は、重合体の溶解および分散の測定に関して以下に説明する方法により、
測定することができる。

【００２０】 好ましくは、水に対して不安定な被覆、またはさらに好ましくは水に対して不
安定なフォーム構成材は、１ｃｍ^３の被覆を脱イオン水１００ｍｌに加え、温度
２５℃で２００ｒｐｍの速度で５分間攪拌した時に、被覆または構成材の総体積
が、初期総体積と比較して少なくとも１０％変化する、好ましくは減少する。実
質的に被覆またはフォーム構成材全体が迅速に水中に崩壊、分散または溶解する
のが好ましいので、この総体積変化、好ましくは減少は、少なくとも２０％、さ
らには少なくとも４０％、さらには少なくとも６０％、さらには少なくとも９０
％、さらには約１００％、であるのが好ましい。

【００２１】 これは、この分野で公知のいずれかの方法により、特に下記の様な方法（二重
浸漬技術）により測定することができる。１ｃｍ^３の被覆またはフォーム構成材
を入手し、５０ｍｌ±０．１ｍｌの有機不活性溶剤を入れた１００ｍｌのマイク
ロメスシリンダー中に入れる。本弾性製品のマトリックス中の重合体状材料（例
えばこれがＰＶＡである場合）を変性させない、および／またはその重合体状材
料と相互作用しないことが分かった場合には、例えばアセトンを使用する。検査
するフォームの性質に応じて、他の中性の有機媒体も使用できるが、不活性溶剤
は、被覆またはフォーム構成材が実質的に溶剤により溶解、分散、崩壊または変
性しない様な溶剤である。

【００２２】 シリンダーを密閉し、試料全体に溶剤が浸透する様に１分間放置する。体積変
化を測定し、試料の元の体積Ｖ_ｉとする。次いで、試料を溶剤から取り出し、空
気中に放置して溶剤を蒸発させ、乾燥させる。次いで、試料を、脱イオン水１０
０ｍｌを含み、２５℃に維持している２５０ｍｌのビーカーに入れ、磁気攪拌機
を使用し、２００ｒｐｍで５分間攪拌する。試料の残留物を６０ｍｍメッシュの
銅製フィルターで濾別し、残留水分が除去される様な温度および時間、加熱炉中
に入れる。乾燥した残留被覆またはフォーム構成材を、アセトン量を５０ｍｌに
再調節したメスシリンダーに再び入れる。

【００２３】 総体積の増加を監視し、残留被覆またはフォーム構成材の最終体積Ｖ_ｆとする
。フォーム試料の総体積減少ΔＶは、下記の様になる。

【数１】

【００２４】 本発明の被覆のフォーム構成材は、好ましくは相対密度ψ^＊ _ｆｏａｍが０．０
１〜０．９５，より好ましくは０．０５〜０．９，さらには０．１〜０．８、さ
らには０．３〜０．７である。相対密度は、フォーム構成材の密度と、フォーム
構成材の形成に使用する原材料全体の部分密度の合計の比であり、下記の式で表
される。

【数２】 式中、ρは密度であり、χ_ｉは被覆中の材料ｉの体積画分である。

【００２５】 被覆はフレキシブル被覆であるのが好ましい。特に、これは、フレキシブル被
覆が可逆的に変形し、衝撃または力のエネルギーを吸収するので、被覆は、物理
的な力がその成分に加えられなくなった後、実質的にその本来のかさ体積にとど
まることを意味する。好ましくは、これはフォーム構成材にも当てはまる。

【００２６】 特に、これは、特定の長さ、例えば１ｃｍ、の断面を有する被覆試料を、その
断面の軸に沿って加えられる静止力で圧縮し、静止力は可変であるが、少なくと
も大気圧の２倍に等しい場合、力を取り除いた後のこの長さの変化は本来の長さ
の少なくとも９０％〜１１０％であることを意味する。これは例えばPerkin-Elm
er DMA 7e装置で測定することができる。好ましくは、これはフォーム構成材に
も当てはまる。

【００２７】 同様に、被覆は好ましくは、特定の長さ、例えば１ｃｍ、の断面を有する被覆
試料を、その断面の軸に沿って加えられる静止力で伸長し、静止力は可変である
が、少なくとも大気圧の２倍に等しい場合、力を取り除いた後のこの長さの変化
は本来の長さの少なくとも９０％〜１１０％である程度に、フレキシブルである
。これは例えばPerkin-Elmer DMA 7e装置で測定することができる。好ましくは
、これはフォーム構成材にも当てはまる。

【００２８】 被覆またはフォーム構成材のフレキシブルは、ヤング率または弾性率によって
も反映され、これは、この分野で公知の様に伸長または応力機械的試験により、
例えばPerkin-Elmer DMA 7e装置を使用し、メーカーの実験手順に従って計算す
ることができる。例えば、１ｃｍ^３の被覆をこの装置による試験に使用できる。

【００２９】 特に、この装置を使用する場合、１ｃｍ^３フォーム構成材の断面の軸に沿って
加えられる静止力は、断面の方向における被覆または構成材の変形が７０％にな
るまで徐々に増加させる。ついで、その力を取り去り、断面方向における被覆ま
たはフォーム構成材の最終的な変形を測定する。好ましくは、この実験後の断面
のこの長さは、好ましくは断面の本来の長さの９０％〜１１０％、好ましくは９
５％〜１０５％、さらには９８％〜１００％である。

【００３０】 本発明の被覆は、および好ましくはフォーム構成材も、Perkin-Elmer DMA 7e
装置で測定して、好ましくは弾性率またはヤング率が１０ＧＮ．ｍ^−２未満、さ
らに好ましくは１ＧＮ．ｍ^−２未満である。好ましくは、被覆またはフォーム構
成材は、Perkin-Elmer DMA 7e装置で測定して、相対降伏伸長が２％を超え、好
ましくは１５％を超え、さらには５０％を超える（降伏伸長は、この測定では、
材料が不可逆的に変形する変形限界である）。

【００３１】 弾性率またはヤング率は、相対密度に相関し、すなわち

【数３】 であり、式中、ρ^＊およびρ_ｓは上に説明した通りであり、Ｅ^＊は被覆のヤング
率であり、Ｅ_ｓは重合体状材料のヤング率である。これは、Ｅ_ｓ が高い堅い重
合体状材料でも、その密度を変えることにより、特にフォーム製造工程でより多
くのガスを導入することにより、あるいは適量の添加剤、例えば可塑剤、を使用
することにより、比較的フレキシブルの被覆またはフォームに製造できることを
意味している。

【００３２】 被覆は、フォーム構成材を、被覆が好ましくは少なくとも１０重量％の、より
好ましくは１５重量％以上、さらには２０重量％以上、さらには２５重量％以上
で、９５重量％以下、より好ましくは３０重量％以上で９０重量％以下、さらに
は３５重量％以上で８５重量％以下、さらには８０重量％以下の重合体状材料を
含んでなる様な量で含んでなる。

【００３３】 この被覆は、固体または液体組成物、好ましくは非水性液体組成物に適用する
ことができる。

【００３４】 水を含んでなる液体組成物に使用する場合、被覆は、水を含む液体組成物と接
触し、本発明の被覆を、不安定になる、例えば溶解する、崩壊する、変性する、
ことから保護する内側被覆を必要とする。

【００３５】 被覆は、固体組成物に実質的に固定される様に施すか、または実質的に固定さ
れていない、または組成物から分離している様に施すことができる。その際、被
覆は組成物を包み込むか、または固体組成物の場合には、部分的に組成物を包み
込む小袋の形態にあるのが好ましい。

【００３６】 被覆は、立体的なフォーム構成材から形成され、空隙を含み、その空隙に組成
物を充填または部分的に充填することができる。

【００３７】 組成物は、予め使用量が決められた、例えば使用者が意図する用途に十分な量
に決められた組成物であるのが好ましい。例えば、予め使用量が決められた組成
物は、１回の洗濯に十分な量の洗剤製品でよい、あるいは組成物は、１回の洗濯
に十分な量の漂白成分または布地柔軟性付与成分でよい。

【００３８】 被覆は、例えば特定の部分を保護するために、または組成物のその特定の部分
を水に放出する時期または速度を調整するために、組成物の一部だけを包み込む
のも好ましい。

【００３９】 ここで非常に好ましいのは、予め計量された量の顆粒状洗剤組成物、錠剤また
は非水性液体組成物または布地調整剤である。

【００４０】 被覆は、好ましくは以下に記載する様な追加成分を含んでなる。例えば、被覆
は、例えば水に安定な成分の追加保護層を含んでなることができる。被覆は、染
料、ダスティング剤、香料および試剤の混合物を含んでなるのも好ましい。追加
成分は、以下に記載する様な、本発明の被覆で包み込む、または部分的に包み込
む、組成物に有用な活性成分であるのが好ましい。

【００４１】 好ましくは、追加成分は、以下に詳細に説明する様に、被覆のフォーム構成材
中に少なくとも部分的に存在する。好ましくは、追加成分は、重合体状材料と混
合される。重合体材料および追加成分は緊密に、均質に混合することができ、そ
の場合、一様な物理的および化学的特性を有するいわゆる単相フォーム構成材が
得られる。しかし、多相フォーム構成材が得られるのが好ましく、そこでは微小
構造レベルで、１種以上の追加成分が、構成材のある区域で、他の区域よりも低
い、または高い濃度で存在し、従って、緊密な混合によって得られる平均よりも
低い、または高い濃度で存在する。

【００４２】 被覆は、貯蔵および／または取扱いの際に、好ましくは力または衝撃、水分、
空気、光、温度変化、または組成物中の成分の偏析から組成物を保護するのに特
に有用である。

【００４３】 また、被覆は、固体または非水性組成物を水性環境に供給するのに（好ましく
は活性成分は洗剤成分または濯ぎ活性成分であり、水性環境は洗浄または濯ぎ水
である）、特に予め計量された量の固体または非水性組成物、好ましくは顆粒、
錠剤または自由流動性製品、を水性環境に供給するのに有用である。

【００４４】 被覆は、被覆で包み込んだ固体または非水性液体組成物、またはその一部、を
放出する、または溶解させる、または分散させる速度（率）および時期を効果的
に調整することにも使用できる。

【００４５】 重合体状材料 空気中で安定しているが、水中で不安定なフォームに形成できるすべての重合
体状材料を、フォーム構成材に使用でき、フォーム構成材のマトリックスまたは
その一部を形成するのに使用できる。重合体状材料は、水に分散性の、またはよ
り好ましくは水溶性の重合体を含んでなるのが好ましい。

【００４６】 ここで好ましい水分散性重合体は、前に記載した、最大細孔径が５０μｍであ
るガラスフィルターを使用する方法により測定して、分散度が少なくとも５０％
、好ましくは少なくとも７５％、さらには少なくとも９５％であり、より好まし
くは、本重合体は、前に記載した、最大細孔径が２０μｍであるガラスフィルタ
ーを使用する方法により測定して、溶解度が少なくとも５０％、好ましくは少な
くとも７５％、さらには少なくとも９５％である。

【００４７】 重合体の水溶性または水中分散性を決定するための重量方法では、重量を測定
してある４００ｍｌビーカーに重合体５０グラム±０．１グラムを入れ、蒸留水
２４５ｍｌ±１ｍｌを加える。これを６００ｒｐｍに設定した磁気攪拌機で３０
分間強く攪拌する。次いで、水と重合体の混合物を、上に規定する細孔径（最大
２０または５０μｍ）を有する折り重ねた定性用焼結ガラスフィルターを通して
濾過する。集めた濾液から通常のいずれかの方法により水を蒸発させて除去し、
残留する重合体の重量を測定する（これは溶解または分散した画分である）。次
いで、溶解度または分散度％を計算することができる。

【００４８】 好ましい重合体は、陽イオン系重合体、例えば第４級ポリアミン、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、セルロース、多
糖、ポリカルボン酸および塩、ポリアミノ酸またはペプチド、ポリアミド、ポリ
アクリルアミド、またはそれらの誘導体または共重合体から選択される。より好
ましくは、重合体は、ポリビニルアルコール、セルロースエーテルおよびそれら
の誘導体、マレイン酸／アクリル酸の共重合体、デンプンおよびゼラチンを包含
する多糖、天然ガム、例えばキサンタンおよびカラガムから選択される。

【００４９】 上記物質の共重合体、ブロック重合体およびグラフト重合体も使用できる。重
合体の混合物も使用できる。これは、被覆の用途および必要条件に応じて、被覆
の機械的および／または溶解特性を調整するのに特に有用である。

【００５０】 重合体の平均分子量に制限は無いが、約１０００〜１，０００，０００、さら
には４０００〜２５０，０００、さらには１０，０００〜２００，０００、さら
には２０，０００〜７５，０００が好ましい。

【００５１】 本フォーム構成材に使用する重合体は、被覆が包み込む、または部分的に包み
込む組成物中で二次的な機能を有するのが好ましい。例えば、洗浄製品に関して
、重合体がビルダー重合体、汚れ遊離重合体、染料移動防止重合体、処理助剤、
発泡抑制剤、分散剤、凝集剤、等であるのが有利である。

【００５２】 特に洗浄組成物の被覆に好ましい重合体は、アルキレンオキシド、特にエチレ
ンオキシド、アクリルアミド、アクリル酸、ビニルアルコール、ビニルピロリド
ン、およびエチレンイミンから選択されたモノマー単位を含む単独重合体または
共重合体、ヨーロッパ特許第ＥＰ−Ａ−２９９，５７５号および第ＥＰ−Ａ−３
１３，１４６号に記載されている様な有機重合体状クレー凝集剤、より好ましく
はポリビニルピロリドン、ポリアクリレートおよび水溶性アクリレート共重合体
、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、
エチルセルロース、ゼラチン、グアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレート、
エトキシル化ヘキサメチレンジアミン第４級化合物を包含する陽イオン系重合体
、ビスヘキサメチレントリアミン、または他の化合物、例えばペンタアミン、エ
トキシル化ポリエチレンアミン、ポリアミノ化合物、例えばＥＰ−Ａ−３０５２
８２、ＥＰ−Ａ−３０５２８３およびＥＰ−Ａ−３５１６２９に記載されている
化合物、モノマーを含むターポリマー、米国特許第４，９６８，４５１号および
第５，４１５，８０７号に記載されている様な非綿汚れ遊離重合体であり、ここ
で使用する分散剤／再付着防止剤は、ＥＰ−Ｂ−０１１９６５および米国特許第
４，６５９，８０２号および第４，６６４，８４８号に記載されている様な、エ
トキシル化陽イオン系モノアミンおよびジアミンでよい。

【００５３】 追加成分 上記の様に、被覆および好ましくはフォーム構成材は、追加成分または溶剤を
含んでなる。追加成分は、好ましくは水性環境に供給すべき活性成分であり、好
ましくは水性環境で活性な成分である。例えば、洗浄組成物に使用する場合、被
覆またはフォーム構成材はすべての活性洗浄成分を含むことができる。

【００５４】 特に、水分に対して敏感であるか、または水分と接触して反応する成分、また
は耐衝撃性が限られており、取扱いの際に粉塵を形成する傾向がある成分を被覆
またはフォーム構成材に取り入れるのが有利である。特に、酵素、香料、漂白剤
、漂白活性剤、布地柔軟性付与剤、布地調整剤、界面活性剤、例えば液体非イオ
ン系界面活性剤、調整剤、殺菌剤、泡沸性供給源、ブライトナー、光漂白剤およ
びそれらの混合物の様な活性成分が好ましい。

【００５５】 好ましい材料は、陰イオン系サルフェート、スルホネート、カルボキシレート
およびサルコシネート界面活性剤の塩（例えばナトリウム、カリウム、アンモニ
ウム、および置換されたアンモニウム塩、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノ
ールアミン塩）、を包含する陰イオン系界面活性剤、好ましくは直鎖状または分
岐鎖状のアルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェートおよびアルキル
エトキシサルフェート、イセチオネート、Ｎ−アシルタウレート、メチルタウラ
イドの脂肪酸アミド、アルキルスクシネートおよびスルホスクシネート、スルホ
スクシネートのモノエステル（特に飽和および不飽和Ｃ_１２〜Ｃ_１８モノエステ
ル）、スルホスクシネートのジエステル（特に飽和および不飽和Ｃ_６〜Ｃ_１４ジ
エステル）、Ｎ−アシルサルコシネートである。

【００５６】 非イオン系界面活性剤、例えば、好ましくはアルキルフェノールの非イオン系
縮合物、非イオン系エトキシル化アルコール、非イオン系エトキシル化／プロポ
キシル化脂肪アルコール、プロピレングリコールとの非イオン系エトキシル化／
プロポキシル化縮合物、およびプロピレンオキシド／エチレンジアミン付加物と
の非イオン系エトキシレート縮合生成物の群から選択された非イオン系界面活性
剤も好ましい。

【００５７】 陽イオン系界面活性剤および柔軟性付与剤、例えば第４級アンモニウム界面活
性剤および柔軟性付与剤、およびコリンエステル界面活性剤、も追加成分として
本被覆またはフォーム構成材に包含することができる。

【００５８】 別の好ましい追加成分は、過水和物漂白剤、例えば金属過ホウ酸塩、金属過炭
酸塩、特にナトリウム塩、および／または有機過酸漂白剤前駆物質または活性剤
化合物である。イミド型の好ましいアルキル過カルボン酸前駆物質化合物には、
アルキレン基が１〜６個の炭素原子を含むＮ−，Ｎ，Ｎ^１，Ｎ^１テトラアセチル
化アルキレンジアミン、特にアルキレン基が１、２および６個の炭素原子を含む
化合物、例えばテトラアセチルエチレンジアミン（ＴＡＥＤ）、ナトリウム３，
５，５−トリ−メチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート（ｉｓｏ−ＮＯ
ＢＳ）、ナトリウムノナノイルオキシベンゼンスルホネート（ＮＯＢＳ）、ナト
リウムアセトキシベンゼンスルホネート（ＡＢＳ）およびペンタアセチルグルコ
ースが挙げられるが、アミド置換されたアルキル過酸前駆化合物も好ましい。

【００５９】 本被覆またはフォーム構成材に非常に好ましい成分は、１種以上の酵素である
。好ましい酵素には、従来から洗剤組成物に配合されている、市販のリパーゼ、
クチナーゼ、アミラーゼ、中性およびアルカリ性プロテアーゼ、セルラーゼ、エ
ンドラーゼ、エステラーゼ、ペクチナーゼ、ラクターゼおよびペルオキシダーゼ
が挙げられる。好適な酵素は米国特許第３，５１９，５７０号および第３，５３
３，１３９号に記載されている。好ましい市販のプロテアーゼ酵素には、Novo I
ndustries A/S（デンマーク）からAlcalase、Savinase、Primase、Durazym、お
よびEsperaseの商品名で、Gist-BrocadesからMaxatase、MaxacalおよびMaxapem
の商品名で市販の酵素、Genencor Internationalから市販の酵素、およびSolvay
EnzymesからOpticleanおよびOptimaseの商品名で市販されている酵素が挙げら
れる。好ましいアミラーゼは、例えば英国特許第１，２６９，８３９号(Novo)に
より詳細に記載されているB. licheniformisの特殊菌株から得られるα−アミラ
ーゼを包含する。好ましい市販のアミラーゼには、例えばGist-BrocadesからRap
idaseの商品名で販売されているアミラーゼ、およびNovo Industries A/SからTe
rmamyl、DuramylおよびBANの商品名で販売されているアミラーゼが挙げられる。
非常に好ましいアミラーゼ酵素は、ＰＣＴ／ＵＳ９７０３６３５号、および国際
特許第ＷＯ９５／２６３９７号および第ＷＯ９６／２３８７３号に記載されてい
る酵素でよい。リパーゼは、菌類または細菌に由来し、例えばHumicola sp.、Th ermomyces sp.またはPseudomonas pseudoalcaligenesまたはPseudomonas fluore scens を包含するPseudomonas sp.のリパーゼ生産菌株から得られる。これらの菌
株の化学的または遺伝子的に変性した突然変異体から得られるリパーゼもここで
有用である。好ましいリパーゼは、譲渡されたヨーロッパ特許第ＥＰ−Ｂ−０２
１８２７２号に記載されているPseudomonas pseudoalcaligenes から得られる
。別の好ましいリパーゼは、ヨーロッパ特許出願第ＥＰ−Ａ−０２５８０６８号
に記載されている様にHumicola lanuginosaから得た遺伝子をクローニングし、
この遺伝子を宿主としてAspergillus oryza中で発現させることにより得られ、N
ovo Industries A/S, Bagsvaerd、デンマークからLipolaseの商品名で市販され
ている。このリパーゼは米国特許第４，８１０，４１４号、Huge-Jensen et al.
、１９８９年３月７日発行、にも開示されている。

【００６０】 被覆、より好ましくはフォーム構成材は、可塑剤を含んでなるのが好ましい。
好ましい可塑剤は、グリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール
、プロピレングリコール、ソルビトールおよびそれらの混合物から選択される。
好ましい量は、被覆またはフォーム構成材の０．０５〜１５重量％、さらには０
．２〜１０重量％、さらには０．３〜５重量％である。

【００６１】 着色剤、例えば鉄の酸化物および水酸化物、アゾ−染料、天然染料、も好まし
く、好ましくは被覆の０．００１〜１０重量％、さらには０．０１〜５重量％、
さらには０．０５〜１重量％の量で存在する。

【００６２】 非常に好ましい追加成分は尿素および／または無機塩を包含する。

【００６３】 被覆またはフォーム構成材中には水も存在し得るが、好ましくはほんの少量で
あり、過剰の水は乾燥、例えばここに記載する凍結乾燥、により除去する。一般
的に、水は被覆またはフォーム構成材の０〜１０重量％、より好ましくは０．２
〜５重量％、さらには０．２〜３重量％、さらには０．５〜２重量％の量で存在
する。

【００６４】 供給助剤、溶解助剤または崩壊助剤も好ましい。その様な助剤の例は、ヨーロ
ッパ特許第ＥＰ８５１０２５−Ａ号および第ＥＰ４６６４８４−Ａ号に記載され
ている。無論、本重合体状材料は、供給助剤、溶解助剤または崩壊助剤として作
用する重合体も含んでなることができる。

【００６５】 被覆、好ましくはフォーム構成材が酸性材料および／またはアルカリ性材料お
よび／または緩衝剤を含むのが好ましく、これらの試剤は重合体状材料および／
または活性成分、または追加成分でよい。例えば、重合体状材料は酸性重合体、
例えばポリカルボン酸、を含んでなるのが好ましい。泡沸性供給源、特に酸およ
び炭酸塩供給源を基剤とする泡沸性供給源、の存在も好ましい。好適な酸は上記
の材料を包含し、好適な炭酸塩は炭酸塩、重炭酸塩、過炭酸塩、特にそれらのナ
トリウム塩、を包含する。

【００６６】 特に酸性材料が存在することにより、本発明の被覆の水中における溶解性およ
び／または分散性が改良され、水性媒体中に陽イオン系物質が存在する場合に、
例えば被覆中の重合体状材料の沈殿につながる相互作用を軽減または阻止するこ
とができる。

【００６７】 被覆は、酸、例えばクエン酸、酢酸、氷酢酸、フマル酸、塩酸、リンゴ酸、マ
レイン酸、酒石酸、硝酸、リン酸、硫酸、ペラルゴン酸、ラウリン酸、を含んで
なるのが好ましい。存在し得る緩衝剤には、ホウ酸、酢酸ナトリウム、クエン酸
ナトリウム、酢酸、リン酸カリウム、等が挙げられる。

【００６８】 本発明の構成材は、好ましくは本製品の溶解特性を改良できる追加成分を含ん
でなる。

【００６９】 本製品の溶解性を改良する好ましい追加成分は、スルホン化された化合物、例
えばＣ_１〜Ｃ_４アルキ（ケニ）ルスルホネート、Ｃ_１〜Ｃ_４アリールスルホネー
ト、ジイソブチルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、クメンスルホ
ネート、キシレンスルホネート、それらの塩、例えばそれらのナトリウム塩、そ
れらの誘導体、またはそれらの組合せ、好ましくはジイソブチルベンゼンスルホ
ネート、ナトリウムトルエンスルホネート、ナトリウムクメンスルホネート、ナ
トリウムキシレンスルホネート、およびそれらの組合せ、および／またはＣ_１〜
Ｃ_４アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、例えばイソ−
プロパノール、およびそれらの誘導体、およびそれらの組合せ、好ましくはエタ
ノールおよび／またはイソ−プロパノール、および／またはＣ_４〜Ｃ_１０ジオー
ル、例えばヘキサンジオールおよび／またはシクロヘキサンジオール、好ましく
は１，６−ヘキサンジオールおよび／または１，４−シクロヘキサンジメタノー
ル、および／またはwhicking剤として作用し得る成分、例えばセルロース系成分
、特に変性セルロース、および／または膨潤剤、例えばクレー（好ましいクレー
はスメクタイトクレー、特にジ八面体またはトリ八面体スメクタイトクレーであ
り、非常に好ましいクレーはモンモリロナイトクレーおよびヘクトライト、また
はベントナイトクレー構造に見られる他のクレーである）、および／または泡沸
系（好ましい泡沸系は、水の存在下でアルカリ供給源と反応してガスを発生する
ことができる酸供給源を含んでなる）を含んでなる。

【００７０】 本発明の構成材は、好ましくは本製品の活性成分の安定性を改良することがで
きる追加成分を含んでなる。

【００７１】 これらの追加成分は、典型的には本構成材の活性成分を安定化させることがで
き、これは、活性成分が、酸化し得る、または水分に対して敏感な活性成分、例
えば１種以上の酵素、を含んでなる場合に特に好ましい。これらの追加成分は、
本構成材のマトリックスも安定化させ、それによって活性成分を間接的に安定化
させることもできる。これらの安定化成分は、ここでは「安定剤」として定義す
る。

【００７２】 安定剤は、活性成分またはマトリックスを、貯蔵中の酸化および／または水分
による劣化に対して安定化させる化合物である。安定剤は、フォームマトリック
スの安定剤でよい、またはそれを含んでなることができる。安定剤は、活性成分
安定剤、特に酵素安定剤、でよい、またはそれを含んでなることができる。製品
のフォームマトリックスを安定した状態に維持することにより、間接的に活性成
分を安定化させることができる安定剤を、ここでは「フォーム安定剤」と呼ぶ。

【００７３】 フォーム安定剤は、好ましくは界面活性剤、例えば脂肪アルコール、脂肪酸、
アルカノールアミド、アミンオキシド、またはそれらの誘導体、またはそれらの
組合せを含んでなる。フォーム安定剤は、ベタイン、スルホベタイン、ホスフィ
ンオキシド、アルキルスルホキシド、それらの誘導体、またはそれらの組合せを
含んでなることができる。

【００７４】 他の好ましいフォーム安定剤は、１種以上の陰イオンまたは陽イオン、例えば
１、２、３価、または他の多価金属イオン、を含んでなり、好ましくはナトリウ
ム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル
、コバルト、鉄、マンガン、および銀の塩であり、好ましくは陰イオン系対イオ
ン、すなわちサルフェート、カーボネート、オキシド、クロライド、ブロマイド
、アイオダイド、ホスフェート、ボレート、アセテート、シトレート、およびナ
イトレート、およびそれらの組合せを有する。

【００７５】 フォーム安定剤は、細かく分割した粒子、好ましくは平均粒子径が１０μｍ未
満、より好ましくは１μｍ未満、さらに好ましくは０．５μｍ未満、または０．
１μｍ未満である細かく分割した粒子を含んでなることができる。好ましい細か
く分割した粒子は、アルミノケイ酸塩、例えばゼオライト、シリカ、または細か
く分割した粒子の形態にある上記の電解質である。

【００７６】 フォーム安定剤は、寒天、アルギン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、
ポリエチレンオキシド、グアーガム、ポリアクリレート、またはそれらの誘導体
、またはそれらの組合せを含んでなることができる。

【００７７】 フォーム安定剤は、本製品のマトリックスから分離した被覆でよい。フォーム
安定剤は、典型的には本発明の製品またはその活性成分を部分的に取り囲んでい
る、好ましくは完全に取り囲んでいる。

【００７８】 被覆は、典型的には、活性成分上に好ましくは外被を形成する様に活性成分に
接触し、その後で、該活性成分がマトリックスの重合体状材料または可塑剤に接
触し、好ましくは本製品中に配合される。

【００７９】 典型的には、重合体状材料および可塑剤がマトリックスを形成した後に、好ま
しくは活性成分が該マトリックスと接触するか、または本製品中に配合された後
に、被覆が、本製品上に好ましくは外被を形成する様に、製品に接触するとよい
。

【００８０】 好ましい被覆は、重合体、典型的にはポリビニルアルコールおよびそれらの誘
導体、ポリエチレングリコールおよびそれらの誘導体、ポリビニルピロリドンお
よびそれらの誘導体、セルロースエーテルおよびそれらの誘導体、およびこれら
の重合体同士の、またはこれらの重合体と他のモノマーまたはオリゴマーの共重
合体から選択された重合体を含んでなる。最も好ましい重合体は、ＰＶＰ（およ
びそれらの誘導体）および／またはＰＥＧ（およびそれらの誘導体）であり、最
も好ましくはＰＶＡ（およびそれらの誘導体）またはＰＶＡとＰＥＧおよび／ま
たはＰＶＰ（およびそれらの誘導体）の混合物である。これらの重合体は、本製
品のマトリックスを形成しない。従って、これらの重合体はフォームマトリック
スの重合体状材料とは異なる。

【００８１】 好ましい被覆は、グリセロールまたはグリセリン、エチレングリコールを包含
するグリコール誘導体、ジゴマー状ポリエチレングリコール、例えばジエチレン
グリコール、トリエチレングリコールおよびテトラエチレングリコール、重量平
均分子量が１０００未満のポリエチレングリコール、ワックスおよびカルボワッ
クス、エタノールアセトアミド、エタノールホルムアミド、トリエタノールアミ
ンまたはそのアセテート、およびエタノールアミン塩、チオシアン酸ナトリウム
、チオシアン酸アンモニウム、ポリオール、例えば１，３−ブタンジオール、糖
、糖アルコール、尿素、フタル酸ジブチルまたはジメチル、オキサモノ酸、オキ
サジ酸、ジグリコール酸、および他の直鎖状の、少なくとも１個のエーテル基が
その鎖に沿って分布しているカルボン酸、水またはそれらの混合物の様な化合物
を含んでなる。これらの化合物は本製品のフォームマトリックスを形成しない。
従って、これらの化合物は、フォームマトリックスの可塑剤とは異なる。

【００８２】 活性成分を直接安定化させることができる好ましい安定剤は、特に該活性成分
が１種以上の酵素を含んでなる場合、「活性安定剤」または「酵素安定剤」とし
て定義される。典型的には、活性安定剤は活性成分と直接相互作用し、活性成分
を安定化させる。

【００８３】 ここで使用する典型的な活性安定剤は、好ましくは界面活性剤を含んでなる。
ここで使用するのに好適な界面活性剤は、マトリックス安定剤用に好適な界面活
性剤として前に記載した界面活性剤である。これらの界面活性剤に加えて、ここ
で使用するのに好適な他の界面活性剤は、ナトリウムアルキ（ケニ）ルスルホネ
ート、ナトリウムアルコキシスルホネートの様な界面活性剤を含んでなり、好ま
しいアルコキシスルホネートは、いずれかの構造、好ましくは直鎖、中に１０〜
１８個の炭素原子を含んでなり、平均エトキシル化度が１〜７、好ましくは２〜
５である。

【００８４】 他の好ましい活性安定剤は、ホウ酸、ギ酸、酢酸、およびそれらの塩を含んで
なる。これらの酸塩は、好ましくはカルシウムおよび／またはナトリウムの様な
対イオンを含んでなる。

【００８５】 好ましい活性安定剤は、カルシウムおよびまたはナトリウムの様な陽イオンを
含んでなる。好ましくは塩化カルシウムおよび／または塩化ナトリウムである。

【００８６】 他の好ましい活性安定剤は、活性成分、特に酵素、と相互作用して安定化させ
る、平均３〜２０個、好ましくは３〜１０個のアミノ酸を含む小さなペプチド鎖
を含んでなる。

【００８７】 他の活性安定剤は、典型的には３〜３００個、好ましくは１０〜１００個のヌ
クレオチドを含んでなる小さな核酸分子を含んでなる。典型的には、核酸分子は
デオキシリボ核酸およびリボ核酸である。核酸分子は、他の分子、例えばタンパ
ク質、とのコンプレックスであるか、または本製品の活性成分、特に酵素、とコ
ンプレックスを形成することができる。

【００８８】 ここで使用するのに好適な活性安定剤は、特に本製品が漂白剤を含んでなる場
合、酸化防止剤および／または還元剤、例えばチオサルフェート、メチオニン、
尿素、二酸化チオ尿素、塩酸グアニジン、炭酸グアニジン、スルファミン酸グア
ニジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン酸ナトリウム、タンパク質、例えばウシ
血清アルブミンおよびカゼイン、ｔｅｒｔ−ブチルヒドロキシトルエン、４−４
，−ブチリデンビス（６−ｔｅｒｔ−ブチル−３−メチル−フェノール）、２，
２’−ブチリデンビス（６−ｔｅｒｔ−ブチル−４−メチル−フェノール）、（
モノスチレン化クレゾール、ジスチレン化クレゾール、モノスチレン化フェノー
ル、ジスチレン化フェノール１，１−ビス（４−ヒドロキシ−フェニル）シクロ
ヘキサン、またはそれらの誘導体、またはそれらの組合せを含んでなる。

【００８９】 他の活性安定剤は、活性成分の可逆抑制剤を含んでなることができる。理論に
捕らわれたくはないが、活性成分の可逆抑制剤は、特に活性成分が１種以上の酵
素を含んでなる場合、該活性成分とコンプレックスを形成し、該活性成分の安定
性を改良し、貯蔵中の活性成分を安定化させると考えられる。活性成分が、典型
的には液体環境中に、放出されると、可逆抑制剤は活性成分から解離し、活性成
分は、設計された、または意図する所望の作用を行える様になる。

【００９０】 ここで使用するのに好適な活性安定剤は、糖を包含し、ここで使用する典型的
な糖には、スクロース、グルコース、フルクトース、ラフィノース、トレハロー
ス、ラクトース、マルトース、それらの誘導体、およびそれらの組合せからなる
群から選択された糖を含んでなることができる。

【００９１】 活性安定剤は、糖アルコール、例えばソルビトール、マンニトール、イノシト
ール、それらの誘導体、およびそれらの組合せも含んでなることができる。

【００９２】 活性安定剤は、本製品またはその活性成分を少なくとも部分的に取り囲む、好
ましくは本製品またはその活性成分、特に酵素、を完全に取り囲む被覆またはバ
リヤーの形態にあるのが好ましい。

【００９３】 フォーム構成材および被覆の製造方法 被覆は、この分野で公知のいずれかの方法により、フォーム構成材から製造す
ることができる。フォーム構成材は、好ましくは少なくとも重合体状材料を発泡
させる工程が関与し、好ましくは重合体状材料を液体または溶剤および／または
追加成分と混合する工程を含んでなる、フォーム構成材の製造に公知のいずれか
の方法により製造することができる。

【００９４】 好ましくは本フォーム構成材の製造方法は、 ａ）重合体状材料を入手する工程、 ｂ）該重合体状材料にガスを化学的または物理的に導入する工程、 ｃ）工程ａ）および／またはｂ）で、所望により追加成分および／または液体
、好ましくは水、を加える工程、 ｄ）所望により工程ｂ）および／またはｃ）に続いて、液体またはその一部を
除去する工程 を含んでなる。

【００９５】 追加成分は工程ｂ）の前に重合体状材料と混合できるが、活性成分は工程ｂ）
に続いて加えるのが好ましい。本製法では、好ましくは工程ａ）で、可塑剤また
は安定剤を、および好ましくは水も、混合物に加える。

【００９６】 本フォーム構成材は、 ａ）重合体状材料と液体、好ましくは水、および所望により追加成分の混合物
を形成する工程、 ｂ）液体またはその一部を蒸発させ、フォーム構成材のマトリックスの内側セ
ル区域となる空間を形成する工程 を含んでなる。

【００９７】 工程ｂ）は、ａ）の混合物に、好ましくは混合および／または温度上昇の下で
圧力をかけ、続いて圧力またはその一部を除去し、それによって液体を蒸発させ
ることにより行うこともできる。例えば、押出製法を使用することができる。こ
の時、重合体状材料および液体、好ましくは水、および所望により追加成分の混
合物を押出機に導入し、そこで混合物が溶融物を形成する様に混合物をさらに混
合および加熱（混合により、または熱を加えることにより）し、次いで押し出さ
れる混合物（混合物は所望の形状、例えば顆粒、に成形することができる）が押
出機から出る出口で圧力を下げ、それによって押し出された混合物中の液体また
はその一部が蒸発する。好ましくは、押出工程は、水が蒸気として押出混合物か
ら蒸発する様に行う。これらの空間がマトリックスのセルの内側区域を形成する
。これによって上記の様に空間を有するセルを含むマトリックスが形成され、こ
れらのセルはガス、好ましくは空気、および所望により追加成分を含むことがで
きる。

【００９８】 この製法の工程ｂ）は、混合物を加熱して液体またはその一部を蒸発させ、上
記の様に空間を形成することにより行うこともできる。これは好ましくは、混合
物を噴霧乾燥塔中に供給し、好ましくは混合物をスプレーノズルを通して混合物
の滴を形成し、滴を通常通りに噴霧乾燥させ、フォーム構成材の顆粒を得ること
により行うことができる。

【００９９】 物理的発泡および／または化学的発泡は、公知のいずれかの方法により行うこ
とができ、 −ガス注入（乾燥または水性経路）、高せん断攪拌（乾燥または水性経路）、臨
界ガス拡散を包含するガス溶解および弛緩（乾燥または水性経路）により物理的
に発泡、 −その場でガスを形成することによる化学的発泡（泡沸系によるＣＯ_２の形成を
包含する、１種以上の成分の化学的反応による）、 −蒸気吹き込み、ＵＶ光放射線硬化 が好ましい。 上記の様に、重合体状材料と液体、および所望により追加成分の混合物を、液
体またはその一部が蒸発し、混合物中に空間を残す様に処理する製法も好ましい
。

【０１００】 これらの発泡工程、例えば上記の第一製法および第二製法における工程ｂ）ま
たは工程ｃ）に続いて、好ましくは乾燥工程、または存在することがある過剰の
液体、例えば水、を除去するための追加乾燥工程を行う。特に、乾燥工程は、重
合体状材料がある後に、従って、製法の最終工程として行う。乾燥工程は、最終
的なフォーム構成材が、乾燥工程の前と実質的に同じ体積を有する様に行う。こ
のためには、乾燥工程は好ましくは凍結乾燥により行い、溶剤、例えば水、を真
空下および低温で除去する。４０〜８０℃、または４０〜６０℃の様に温度をゆ
るやかに上昇させ、例えば２〜４０時間行う低速加熱炉乾燥も有用である。

【０１０１】 ここに記載する様に、フォーム構成材は安定剤および／または可塑剤を含んで
なるのが有利である、および／またはフォーム構成材は、フォーム形成および安
定化を改善するために、少なくとも１種の酸性成分（これは活性成分またはその
一部、または重合体材料またはその一部、または追加の酸性成分でよい）を含ん
でなるのが好ましい。

【０１０２】

【実施例】

例１ 物理的発泡 装置：微量天秤、１００ｍｌメスフラスコ、泡立ておよび混合ボウル、ガラス
またはプラスチックの型、スパチュラを備えたKenwood 「シェフ」フードプロセ
ッサー。 薬品：ポリ（ビニルアルコール）（Aldrich chemicals、分子量＝３０〜７０
ｋ）、グリセロール（９９％、Aldrich chemicals）、クエン酸（Aldrich、クエ
ン酸、ＵＳＰ無水）、蒸留水、ドライアイス（または固体相ＣＯ_２）、断熱箱。 手順 １．ＰＶＡ５０±０．２グラム、グリセロール３０±０．２グラム、クエン酸２
０±０．２グラムを秤量する。 ２．低速（マーク２）に設定したミキサーを使用し、ＰＶＡ、グリセロールおよ
びクエン酸を混合する。 ３．水５０±１ｍｌを乾燥混合物に徐々に加え、２分間機械的に混合する。滑ら
かなゲルが得られる筈である。 ４．混合速度を最大設定（マーク８）に増加する。ＰＶＡフォームが生じるまで
１０〜２０ｍｌの水を加える。高せん断混合を３分間維持する。 ５．混合を停止する。ＰＶＡフォームを、構造が潰れない様に、型の中に広げる
。 ６．充填した型を、ドライアイスを１／３満たした断熱箱に入れる。５時間凍結
させる。 ７．凍結した試料を迅速に真空凍結乾燥機(Edward XX)に２４時間入れる。 ９．乾燥した試料を型から取り出す。

【０１０３】 工程４の後で、工程５の前に、どの様な活性成分、例えば布地柔軟性付与剤、
酵素、漂白物質、非イオン系界面活性剤、でも、どの様な量でも、通常は約５０
グラムまで加えることができる。好ましくは、追加の酵素は慎重に、低せん断混
合により加える。

【０１０４】 例２ 化学的発泡 装置：例１に記載した通り。 薬品：ポリ（ビニルアルコール）（Aldrich chemicals、分子量＝３０〜７０
ｋ）、グリセロール（９９％、Aldrich chemicals）、クエン酸（Aldrich、クエ
ン酸、ＵＳＰ無水）、炭酸ナトリウム（Aldrich、無水）、ドデシルサルフェー
ト界面活性剤（Aldrich）、蒸留水、ペトリ皿（直径９０ｍｍ）、加熱炉（４５
℃±２℃に設定）。 手順 １．ＰＶＡ５０±０．２グラム、グリセロール３０±０．２グラム、クエン酸２
０±０．２グラム、炭酸ナトリウム２０±０．２グラム、およびドデシルサルフ
ェート２±０．２グラムを秤量する。 ２．低速（マーク２）に設定したミキサーを使用し、ＰＶＡ、グリセロール、ク
エン酸、およびドデシルサルフェートを混合する。 ３．水５０±１ｍｌを乾燥混合物に徐々に加え、２分間機械的に混合する。滑ら
かなゲルが得られる筈である。 ４．フォームをペトリ皿の中に一様に１ｃｍの厚さの層に広げる。 ５．ペトリ皿を４０℃の加熱炉に２４時間入れる。 ６．乾燥したフォームの被膜を型から取り外す。

【０１０５】 工程３の後で、工程４の前に、どの様な活性成分、例えば布地柔軟性付与剤、
酵素、漂白物質、非イオン系界面活性剤、でも、どの様な量でも、通常は約５０
グラムまで加えることができる。好ましくは、追加成分は高せん断混合で、十分
に膨脹したフォームが得られるまで加える。

【０１０６】 例１を、ポリカルボン酸重合体４０重量％、ジエチレングリコール３０重量％
、アミンオキシド１５重量％、および活性成分として酵素、柔軟性付与クレー、
等１５重量％を使用して繰り返し、さらにポリカルボン酸重合体４０重量％、ポ
リエチレングリコール３０重量％、アミンオキシドおよび酸ＬＡＳ（１：１）１
５重量％および活性成分として酵素、柔軟性付与クレー、等１５重量％を使用し
て繰り返した。

【０１０７】 例２を、ポリカルボン酸重合体５５重量％、無水炭酸ナトリウム２０重量％、
および酵素、柔軟性付与クレー、等２５重量％を使用して繰り返し、さらにポリ
カルボン酸重合体４５重量％、ポリエチレングリコール１５重量％、無水炭酸ナ
トリウム２０重量％および酵素、柔軟性付与クレー、等２０重量％を使用して繰
り返した。

【０１０８】 フォーム構成材は、シートの形態に製造することができ、これはどの様な方法
ででも、好ましくは上記の様に型の中でシートを形成することにより得ることが
できる。このシートは、例えば被覆に望ましいサイズに、例えば切断、刻み目ま
たはヒートシールにより裁断することができる。

【０１０９】 特に、小袋の形態の被覆は、フォーム構成材のシートを製品の周りでヒートシ
ールすることにより製造できる。

【０１１０】 被覆を含んでなる組成物 被覆は、貯蔵中の水分、空気、光、温度変化に対する保護、追加成分との化学
反応、成分の移行または相分離に対する保護、あるいは物理的な力に対する保護
を必要とするすべての組成物を包み込むか、または部分的に包み込むことができ
る。

【０１１１】 特に、被覆は、洗浄組成物、布地保護組成物、パーソナルケア組成物、化粧品
組成物、製薬組成物を包み込むか、または部分的に包み込むのに有用である。こ
れらの組成物は、固体または液体、好ましくは上記の様な非水性液体または固体
でよい。これらの組成物は、上記の追加（活性）成分および／または重合体状材
料を包含するすべての成分を含んでなることができる。

【０１１２】 洗浄組成物、特に洗濯用および食器洗浄用洗剤組成物および布地調整剤および
濯ぎ助剤が好ましい。洗浄組成物は、界面活性剤、泡沸性供給源、漂白剤触媒、
キレート化剤、漂白剤安定剤、アルカリ度系、ビルダー、リン酸塩含有ビルダー
、有機重合体状化合物、酵素、発泡抑制剤、石灰セッケン、分散剤、汚れ分散剤
および再付着防止剤、汚れ遊離剤、香料、染料、染色スペックル、ブライトナー
、光漂白剤および追加の腐食防止剤から選択された１個以上の追加洗剤成分を含
むのが好ましい。

【０１１３】 布地保護組成物は、好ましくは少なくとも１種の柔軟性付与剤、例えば第４級
アンモニウム化合物および／または柔軟性付与クレー、および好ましくは追加の
試剤、例えばしわ防止助剤、香料、キレート化剤、布地一体化重合体、を含んで
なる。

【０１１４】 製薬組成物、化粧品組成物およびパーソナルケア組成物はどの様な形態および
目的の組成物でもよい。医薬粉末および錠剤、化粧品、身体に塗布または挿入す
る、調整された速度で身体に投与する医薬またはパーソナルケア組成物が好まし
い。被覆された、または部分的に被覆された組成物は、吸収製品、例えばおむつ
、ワイプ、生理用品、軟膏、包帯、に取り入れ、例えば吸収製品を張り付けた皮
膚にフォーム構成材中の活性成分を、水、例えば体液、と接触した時に放出する
こともできる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＢＺ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ， ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｅ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ， ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 ディディエ、マルセル、コラン フランス国シシゥー、サン、ジュリアン (72)発明者 デイビッド、ウイリアム、ヨーク イギリス国ニューキャッスル、アポン、タ イン、ポントランド、レディーウェル、ウ ェイ、10 (72)発明者 ナイジェル、ソマービル‐ロバーツ イギリス国ニューキャッスル、アポン、タ イン、ジェスモンド、カベンディッシュ、 プレイス、42 Ｆターム(参考） 4C083 AB132 AB312 AB442 AC121 AC122 AC302 AC562 AC782 AD011 AD041 AD042 AD091 AD092 AD111 AD112 AD211 AD261 AD351 AD471 BB36 BB42 BB51 CC23 CC25 DD15 DD16 DD48 EE01 EE05 EE07 FF06 4H003 AB19 AB27 AC15 BA18 BA19 DA01 DA19 EA16 EA27 EB05 EB06 EB08 EB32 EB33 EB36 FA32

Claims (24)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 組成物、好ましくは固体または非水性液体組成物用の被覆であって、重合体状
   材料を含んでなるマトリックスを有するフォーム構成材を含んでなり、空気と接
   触しても安定しているが、水中で不安定であることを特徴とする、被覆。
2. 【請求項２】 前記製品またはその一部を水中に放出するための、被覆が水中で部分的にまた
   は完全に、崩壊、分散および／または変性する、請求項１に記載の固体および／
   または非水性液体組成物用の被覆。
3. 【請求項３】 弾性率が１０ＧＮ．ｍ^−２未満、好ましくは１ＧＮ．ｍ^−２未満である、請求
   項１または２に記載の被覆。
4. 【請求項４】 ａ）重合体状材料を入手する工程、 ｂ）前記重合体状材料にガスを化学的または物理的に導入する工程 を含んでなり、 所望により工程ａ）および／またはｂ）で、追加成分および／または溶剤、好
   ましくは水、を加え、所望により工程ｂ）に続いて、溶剤またはその一部を除去
   することを含んでなる製法により得られる、請求項１〜３のいずれか一項に記載
   の被覆。
5. 【請求項５】 マトリックスが、重合体状材料から形成されるか、または重合体状材料から部
   分的に形成され、セルを含み、被覆が、 ａ）重合体状材料と液体、好ましくは水、の混合物を入手する工程、 ｂ）液体またはその一部を蒸発させ、マトリックスのセルの内側区域となる空
   間を混合物中に形成する工程 を含んでなる製法により製造され、 工程ｂ）を、好ましくはａ）の混合物に圧力をかけて行い、好ましくは温度上
   昇の下で行い、続いて圧力を下げ、それによって液体またはその一部を蒸発させ
   ることにより行う、および／または工程ｂ）を、好ましくは混合物を加熱し、そ
   れによって液体またはその一部を蒸発させることにより行う、請求項１〜３のい
   ずれか一項に記載のフレキシブル被覆。
6. 【請求項６】 重合体状材料が、水溶性重合体および／または水中分散性重合体を含んでなる
   、請求項１〜５のいずれか一項に記載の被覆。
7. 【請求項７】 フォーム構成材の相対密度が、０．０５〜０．９、好ましくは０．１〜０．８
   である、請求項１〜６のいずれか一項に記載の被覆。
8. 【請求項８】 フォーム構成材が、重合体状材料と追加成分の混合物を含んでなり、好ましく
   は組成物が洗浄組成物、布地保護組成物、パーソナルケア組成物、製薬組成物ま
   たは化粧品組成物であり、追加成分が洗浄製品成分、布地保護成分、パーソナル
   ケア成分、製薬成分または化粧品成分である、請求項１〜７のいずれか一項に記
   載の被覆。
9. 【請求項９】 追加成分が、染料、酵素、香料、界面活性剤、ブライトナー、漂白剤、漂白活
   性剤、布地柔軟性付与剤、布地調整剤、殺菌剤、泡沸系、およびそれらの混合物
   から選択される、請求項８に記載の被覆。
10. 【請求項１０】 フォーム構成材が、安定剤、酸性材料および／または可塑剤を含んでなり、可
    塑剤が、好ましくはグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール
    、プロピレングリコール、ソルビトールから選択される、請求項１〜９のいずれ
    か一項に記載の被覆。
11. 【請求項１１】 重合体状材料が、ポリビニルアルコール、多糖、ポリカルボン酸、セルロース
    、変性セルロース、ガム、および前記重合体の誘導体、および前記重合体の混合
    物から選択された水溶性重合体を含んでなる、請求項１〜１０のいずれか一項に
    記載の被覆。
12. 【請求項１２】 請求項１〜１１のいずれか一項に記載の被覆により包み込まれた、組成物、好
    ましくは固体または非水性液体組成物。
13. 【請求項１３】 請求項１〜１１のいずれか一項に記載の被覆により部分的に包み込まれた、固
    体組成物。
14. 【請求項１４】 予め計量された量の、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の被覆により包み
    込まれた、または部分的に包み込まれた、好ましくは小袋の形態にある被覆また
    は中空の立体的な被覆により包み込まれた固体組成物、または請求項１〜１１の
    いずれか一項に記載の被覆により包み込まれた、好ましくは小袋の形態にある被
    覆または中空の立体的な被覆により包み込まれた非水性液体組成物。
15. 【請求項１５】 流動性の組成物、単一の顆粒または錠剤の形態にある、請求項１４に記載の予
    め計量された量の組成物。
16. 【請求項１６】 固体または非水性液体の洗浄組成物、布地調整剤、パーソナルケア組成物、ま
    たは製薬組成物、好ましくは固体組成物である、請求項１２〜１５のいずれか一
    項に記載の組成物。
17. 【請求項１７】 請求項１２〜１６のいずれか一項に記載の組成物を含んでなる吸収製品。
18. 【請求項１８】 請求項１〜１１のいずれか一項に記載の被覆の製造方法であって、 ａ）重合体状材料を入手する工程、 ｂ）前記重合体状材料にガスを化学的または物理的に導入する工程 を含んでなり、 所望により工程ａ）および／またはｂ）で、追加成分および／または溶剤、好
    ましくは水、を加え、所望により工程ｂ）に続いて、溶剤またはその一部を除去
    することを特徴とする、方法。
19. 【請求項１９】 請求項１〜１１のいずれか一項に記載のフレキシブル被覆の製造方法であって
    、マトリックスが重合体状材料から形成されるか、または重合体状材料から部分
    的に形成され、セルを含み、この製法が、 ａ）重合体状材料と液体、好ましくは水、の混合物を入手する工程、 ｂ）液体またはその一部を蒸発させ、マトリックスのセルの内側区域となる空
    間を混合物中に形成する工程 を含んでなり、 工程ｂ）を、好ましくはａ）の混合物に圧力をかけて行い、好ましくは温度上
    昇の下で行い、続いて圧力を下げ、それによって液体またはその一部を蒸発させ
    ることにより行う、および／または工程ｂ）を、好ましくは混合物を加熱し、そ
    れによって液体またはその一部を蒸発させることにより行うことを特徴とする方
    法。
20. 【請求項２０】 請求項１２〜１６のいずれか一項に記載の組成物の製造方法であって、 ａ）請求項１７または１８に記載の製法により被覆を形成する工程、 ｂ）固体組成物を被覆で包み込むか、または部分的に包み込み、非水性組成物
    を被覆で包み込む工程 を含んでなることを特徴とする方法。
21. 【請求項２１】 固体組成物を包み込む、または部分的に包み込む、または非水性液体組成物を
    包み込み、好ましくは貯蔵および／または取扱いの際に、この組成物を好ましく
    は力または衝撃、水分、空気、光、温度変化、または組成物中の成分の偏析から
    保護するための、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の被覆の使用。
22. 【請求項２２】 組成物、好ましくは固体または非水性液体組成物、を水性環境に供給するため
    の、好ましくは活性成分が洗剤活性成分であり、水性環境が洗浄水である、請求
    項１〜１１のいずれか一項に記載の被覆の使用。
23. 【請求項２３】 予め計量された量の組成物、好ましくは固体または非水性液体組成物、好まし
    くは顆粒、錠剤または自由流動性製品、を水性環境に供給するための、請求項１
    〜１１のいずれか一項に記載の被覆の使用。
24. 【請求項２４】 組成物、好ましくは固体または非水性液体組成物、の放出または溶解または分
    散の速度または時期を調整するための、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の
    被覆の使用。