JP2003509396A - N−ブチルアクリレートの製造及び精製方法 - Google Patents

N−ブチルアクリレートの製造及び精製方法

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JP2003509396A
JP2003509396A JP2001523353A JP2001523353A JP2003509396A JP 2003509396 A JP2003509396 A JP 2003509396A JP 2001523353 A JP2001523353 A JP 2001523353A JP 2001523353 A JP2001523353 A JP 2001523353A JP 2003509396 A JP2003509396 A JP 2003509396A
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ジャウェイド,マームード・ナイヤー・アザム
シェプ,ダグラス・エドワード
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Abstract

(57)【要約】 n-ブチルアクリレート(BuAcA)の製造方法であって、反応領域でアクリル酸(HAcA)をn-ブタノール(n-BuOH)でエステル化し、この反応領域からのオーバーヘッド蒸気から凝縮物を得て、これを有機相と水性相とに分離し、多量のBuAcAと少量のBuOH、水と軽質最終生成物不純物とを含む前記有機相を精製分留領域に供給して、ここからBuAcA、BuOH、水と形質最終生成物とを含むオーバーヘッド凝縮物と精製された高純度BuAcAの側部細流とを得、精製領域からのオーバーヘッド凝縮物の殆どを反応領域にリサイクルし、かかる凝縮物の残余をパージ回収領域に供給し、パージ回収領域からオーバーヘッド凝縮物を得て反応中に生成した軽質最終生成物の一部をそれぞれ含有する有機相と水性相とに分離し、パージ回収領域にリフラックスとしてこの有機相の一部をリサイクルし、次いで残余を廃棄する、各段階を含む前記方法。前記パージ回収領域のオーバーヘッド凝縮物の水性相全体を廃棄する。前記パージ回収領域のオーバーヘッド凝縮物の水性相全体と有機相の一部を廃棄すると、系内での軽質最終生成物の蓄積を防止または阻止する効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、n-ブチルアクリレートの製造及び精製の改良方法に関する。 発明の背景及び関連する技術 n-ブチルアクリレート(BuAcA)は、塗料配合物、溶媒コーティング、テキスタ
イル及びレザー仕上げ並びに接着剤及びバインダー用のアクリル樹脂並びにポリ
マー及びコポリマーの製造に有用な化学品である。BuAcAを合成する一つの方法
は、少なくとも一つの反応領域中、たとえばスルホン酸などの酸触媒の存在下で
、n-ブタノール(BuOH)とアクリル酸(HAcA)とを反応させて、BuAcA、水と数種の
副生成不純物との混合物を製造し、この生成物の混合物を、(複数種類の)反応領
域と(複数種類の)蒸留領域の中のリフラックス及びリサイクル細流の種々の任意
のスキームと一緒に、少なくとも一つの蒸留領域での精製にかけて、比較的高純
度のBuAcAを得るというものである。これらのプロセスのいずれかを操作すると
き、この反応領域で生成した低沸点不純物、則ちBuAcAに近い沸点またはこれよ
りも低い沸点を持つもの(たとえば酢酸ブチル及びジブチルエーテルなど)であっ
て、「軽質最終生成物(light ends)」または「軽質物(lights)」と特徴付けられ
るものは、BuAcAの純度を下げたり、上記反応を妨げないように体系的に処理し
なければならない。しかしながら、生成した大量のBuAcAや未反応BuOHを過度に
失うことなく、及び/またはそのような損失がないようにエネルギー消費または
精製装置で不都合に高いコストとなることなく好適な細流をパージすることなど
によって実施するのは困難であることが多い。かくして、BuAcA及び未反応BuOH
の損失及び/またはエネルギー及び装置の益々増加するコストを最小に保持しつ
つ、軽質最終生成物を適切に廃棄できる全ての改良プロセスが非常に望まれてい
る。
【0002】 1977年3月15日発行のErpenbachらの米国特許第4,012,439号は、液相中でアク
リル酸とn-ブタノールとを反応させ、触媒として酸カチオン交換体と接触させる
ことによりn-ブチルアクリレートを製造する方法を開示する。この方法は一つの
反応領域と三つの蒸留領域とを使用する。
【0003】 1981年7月21日発行のErpenbachらの米国特許第4,280,010号は、触媒の存在下
、100〜760mmHg、80゜〜130℃で、液相中1:1〜1:2のモル比でC1〜C4アル
カノールを反応させることにより、エーテルを含まないアルキルアクリレート類
を製造する連続方法を開示する。この方法は、一つの反応領域と、未反応アルカ
ノール及びエーテル副生成物からアルキルアクリレートを分離するための二つの
蒸留領域とを使用する。
【0004】 1989年3月21に発行されたDoughertyらの米国特許第4,814,493号は、エステル
化触媒と溶解性マンガンまたはセリウムの存在下でのn-ブタノールとアクリル酸
との反応によるn-ブチルアクリレートの生成方法を教示する。この方法を実施す
るための系は、ブチルアクリレート反応生成物をその反応器から精製塔(finishi
ng tower)に送って、そこでその反応生成物を純粋なブチルアクリレートの細流
に分けて、その一部の揮発性の細流をブタノール回収塔に送り、残渣流を反応器
にリサイクルする反応器を含む。このブタノール回収塔からのブタノール細流を
反応器にリサイクルし、かかる塔からの残渣流は系から除去している。
【0005】 1998年3月25日発行の南アフリカ特許第9704628号は、アクリル酸(HAcA)とn-
ブタノール(BuOH)とを連続する二つの反応器で反応させて、その生成物を二つの
蒸留カラムで分離して、ブチルアクリレート(BuAcA)、ジブチルエーテル(DBE)、
酢酸ブチル(BuAc)とBuOHとを含む細流を作る方法を開示する。この細流をさらに
スプリッタ蒸留カラムで分けて、DBE、BuAcとBuOHとを含有するオーバーヘッド
留分と、たとえばHAcA、及び/またはBuAcAの低分子量ポリマーと、マイケル付
加生成物(「重質物:heavies」)などの重質最終生成物成分とBuAcAとを含有する
底部留分とを得ている。このスプリッタカラムからのオーバーヘッド留分をさら
に、水の存在下で蒸留にかけてDBEとBuAcとを含有する軽質物からBuOHとBuAcAと
を分離し、このBuOHとBuAcAを一方または両方の反応器にリサイクルし、軽質物
は廃棄物処理にかけ、同時にスプリッタ蒸留からの底部留分をブチルアクリレー
ト蒸留カラム中で精留して重質物からBuAcA生成物を分離し、これを一方または
両方の反応器にリサイクルしている。
【0006】 発明の概要 本発明に従って、n-ブチルアクリレート(BuAcA)は、通常反応領域で所定量のn
-ブタノール(BuOH)とアクリル酸(HAcA)とを反応させ、ここからBuAcA、BuOHと水
とを含むオーバーヘッド蒸気混合物と、BuAcAと近い沸点またはこれより幾らか
低い沸点をもつ有機副生成物であって、n-ブチルアセテート(BuAc)とジ-n-ブチ
ルエーテル(DBE)とから主に構成される軽質最終生成物とを回収することを含む
方法によって製造する。BuAcA、BuOHと水は、二元共沸と三元共沸とを組み合わ
せることによって除去する。この蒸気混合物を凝縮して、大部分のBuAcA、少量
のBuOH、水と軽質最終生成物とを含む実質的に有機液相と、主に水と少量のBuOH
とを含む実質的に水性液相とを形成する。この有機相を精製分留領域(finishing
fractionation zone)に供給し、ここからBuAcA生成物の側部細流を回収する。
存在するBuAcAとBuOHの全体の大部分と、少量の水と軽質物から構成される精製
分留領域のオーバーヘッド細流の殆どを反応領域にリサイクルする。しかしなが
ら、系内の軽質最終生成物が不都合に蓄積しないように、かかるオーバーヘッド
細流の少量をパージして、パージ回収分留領域に送り、パージ細流中の貴重なBu
AcAとBuOHから軽質最終生成物を分離する。
【0007】 このパージ回収分留領域からのオーバーヘッド蒸気を凝縮するとそれぞれ有機
液体相と水性液体相とが形成し、それぞれの相は系内で生成した軽質最終生成物
の一部を含有する。この軽質最終生成物の不純物の大部分は、水性相と比較して
有機相内に残留する。この有機相の一部と水性相全体とを、かかる廃棄細流中の
軽質最終生成物の全量が反応中で生成した軽質最終生成物の量と見合うように廃
棄する。この有機相の残余をリフラックスとしてパージ回収領域にリサイクルす
る。あるいは、このオーバーヘッド蒸気を凝縮し、受け器に進め、得られた細流
の一部を廃棄して、残余をリフラックスとしてパージ回収装置にリサイクルする
。「廃棄」なる用語は、反応プロセスから細流またはその一部を除去することを
意味するものとする。この細流はさらに適切な廃棄用に処理されるか、または回
収及び再利用のためにさらに処理することができる。
【0008】 精製領域からの凝縮化オーバーヘッド物のパージ部分のBuAcAとBuOHの大部分
を含有し、且つ少ない軽質最終生成物含有量を含むパージ回収領域からの残渣を
反応領域にリサイクルする。
【0009】 本発明の方法は、系内の軽質最終生成物の蓄積を防止し、同時にBuAcAと未反
応BuOHの損失を最小化し、且つこの目的を達成するためのエネルギー及び新規装
置のコストを比較的低レベルに保持することができる。
【0010】 発明の詳細な説明 本発明に従ったn-ブチルアクリレート(BuAcA)の合成において、当量に近いア
クリル酸(HAcA)とn-ブタノール(BuOH)とを、全反応混合物の重量をベースとして
たとえば約1〜約5重量%のエステル化触媒と一緒に、反応領域に供給する。こ
のエステル化触媒の例としては、アルキルスルホン酸またはアリールスルホン酸
、たとえばメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはトルエンスルホン酸が
挙げられる。HAcAとBuOHを、HAcA1モル当たりたとえば約0.85〜1.3モルのBuOH
で反応領域に供給する。HAcAに対してBuOHを化学量論的に過剰にすると、たとえ
ばHAcA1モル当たり約0.85〜約1.3モルのBuOHであると、系内の重合可能な遊離H
AcAを最小化できるので好ましい。このプロセス内で重合を最小化するために、
重合阻害剤をその領域に供給することも好ましく、HAcAと混合してもよい。当業
者には、重合させないようにするのに必要な阻害剤のタイプ及び量が解るであろ
うし、前記タイプ及び量は種々の因子をベースとする。この阻害剤は、たとえば
フェノチアジンまたはフェノール性化合物、たとえばジヒドロキシベンゼンまた
はモノ-低級アルキルジヒドロキシベンゼン、たとえばヒドロキノンまたはその
モノメチル若しくはモノエチルエーテルであってもよい。
【0011】 本発明の一つの態様では、BuAcAを得るためのHAcAのBuOHによるエステル化は
、たとえばトレー及びバブル・キャップまたはパッキンの形態で分留段階を含有
する容器の上部部分を備えた反応容器の基部反応部分で主に実施して、主にHAcA
とBuAcAとの低分子量ポリマーと、触媒及び重合阻害剤を含むカラムの基部で残
渣から大部分のBuAcAと未反応BuOHを分離する。また、反応器に残存しているも
のは、幾らかの遊離HAcAとBuAcAである。この反応容器は、たとえば約20〜約150
℃の範囲の温度と約50〜約400mmHgAの範囲の圧力で操作する。
【0012】 この反応器からのオーバーヘッド蒸気は、主にBuAcA、少量のBuOHと水と、少
量の軽質最終生成物、則ちBuAcAよりも幾らか沸点の低い副生成有機化合物、た
とえばn-ブチルアセテート(BuAc)、n-ブチルプロピオネート(BuPr)、DBE、二級
ブチルアクリレート(SBuAcA)及びイソブチルアクリレート(IBuAcA)からなってい
る。このオーバーヘッド蒸気を凝縮し、二つの相、多量のBuAcA、少量のBuOHと
水と、軽質最終生成物とを含む実質的に有機相と、主に水とBuOHとを含む実質的
に水性相とに分離する。この有機相を精製分留領域(精製塔)に送り、水性相はブ
タノール回収領域(ブタノール回収塔)に送って、そこで反応容器へリサイクルす
るためにBuOHを水から分離する。
【0013】 主にHAcAとBuAcAとの低分子量ポリマー、幾らかの遊離HAcA、BuOHと触媒とを
含む反応容器からの残渣を、たとえば約150〜約250℃の温度とたとえば約80〜約
150psigの圧力で操作する熱処理器に供給し、ここでポリマーの幾らかをモノマ
ーに転換する。重質最終生成物成分に関する詳細な議論についてはHorlenkoの米
国特許第3,868,410号を参照されたい。たとえば約1〜約50分の滞留時間の後、
熱処理済み残渣の殆どを反応容器にリサイクルし、たとえば熱処理済み残渣の約
5〜約20重量%のスリップ細流は、約125〜約200℃の温度と約100〜約700mmHgA
の圧力で操作されている重質最終生成物除去蒸留装置へ取り出される。この重質
最終生成物除去装置からの揮発成分を反応容器にリサイクルし、同時にかかる装
置からの残渣を廃棄する。
【0014】 反応容器からのオーバーヘッド凝縮物の有機相は、多量の、たとえば約80〜約
95重量%のBuAcAと、少量の、たとえば約5〜約15重量%のBuOH、約1〜約3重
量%の水、約1〜約10重量%の軽質最終生成物と、約0.001〜約0.05重量%のHAc
Aとを含み、これを精製塔(finishing tower)に供給し、この塔はたとえば約20〜
約150℃の温度とたとえば約50〜約400mmHgAの圧力で操作する。たとえば約99.0
〜約99.99重量%の純度の精製BuAcAを、精製塔からの蒸気側部細流として回収し
、たとえば約10〜約80重量%、好ましくは約35〜約70重量%のBuAcA、たとえば
約10〜約80重量%、好ましくは約25〜約70重量%のBuOHと、たとえば約1〜約10
重量%の軽質最終生成物を含むオーバーヘッド蒸気を精製塔の上部から回収する
。この精製塔からのオーバーヘッド蒸気を凝縮し、凝縮物の一部としてたとえば
約0〜約75重量%、好ましくは約5〜約50重量%をパージしてパージ回収分留領
域(パージ回収塔)に送り、残余は反応容器にリサイクルする。ここで「約0より
多い」なる用語は、少なくとも少量であり、パージ回収塔を操作するのに十分で
あるかまたは満足させる程に多いことを意味する。精製塔からの残渣は多量のBu
AcAを含有しており、これは反応容器にリサイクルする。
【0015】 たとえば約1〜約10重量%のBuOHと約90〜約99重量%の水とを含有する反応容
器オーバーヘッド凝縮物の水性相を、たとえば約70〜約120℃の温度とたとえば
約0を超え約5psigの圧力で操作するブタノール回収塔へ供給する。あるいは、
反応容器オーバーヘッド凝縮物の水性相は廃棄してもよい。この塔の上部からの
蒸気は主にBuOHと水との二元共沸物であり、これを二つの非混和性相に凝縮し、
その一つは主にBuOHであって反応容器にリサイクルし、他方は少量のBuOHの水中
の溶液であって、これはリフラックスとしてブタノール回収塔にリサイクルする
か、廃棄するか反応容器にリサイクルする。この塔からの残渣は主に、非常に少
量のBuOHを含有する水から構成されており、これは廃棄する。
【0016】 精製オーバーヘッド凝縮物のパージ部分は、所定量の軽質最終生成物を含有し
、廃棄する際には、これは系内の軽質最終生成物が不都合に蓄積しないようにす
るのに十分な量である。しかしながら、この方法で使用するBuOHとHAcAの損失量
を最小化するために、パージ細流をパージ回収塔で蒸留して軽質最終生成物から
多量のBuOHとBuAcAを分離する。より具体的には、このパージ回収塔を、たとえ
ば約30〜約150℃、好ましくは約65〜約110℃の温度、たとえば約50〜約500mmgA
、好ましくは約200〜約350mmHgAの大気より低い圧力で操作する。このパージ回
収塔への主な供給材料は、既に記載した精製オーバーヘッド凝縮物のパージ部分
である。パージ回収塔へ入るものは、以後詳細に記載する、リフラックスとして
のパージ回収塔のオーバーヘッド凝縮物の実質的な有機相の一部である。
【0017】 パージ回収塔からのオーバーヘッド蒸気を凝縮し、この凝縮物を有機相と水性
相とに分離し、この有機相は全オーバーヘッド細流のたとえば約90〜約99重量%
であって、たとえば約10〜約60重量%のBuAcA、約30〜約70重量%のBuOH、約3
〜約20重量%の軽質最終生成物と、約5〜約15重量%の水とを含有し、この水性
相は全オーバーヘッドの残余であって、たとえば約85〜約98重量%の水、約2〜
約15重量%のBuOHと一般的に約1.0重量%未満の軽質最終生成物を含有する。既
に記載の如く、凝縮有機物の一部、たとえば約10〜約80重量%をリフラックスと
してパージ回収塔にリサイクルし、残余を廃棄し、凝縮水性相全体も廃棄する。
【0018】 あるいはオーバーヘッド蒸気を凝縮して受け器に進め、得られた細流の一部を
廃棄し、残余をリフラックスとしてパージ回収装置にリサイクルする。この受け
器から来る流れの組成は約5〜約60重量%のBuAcA、約10〜約70重量%のBuOH、
約3〜約20重量%の軽質最終生成物と約10〜約50重量%の水である。
【0019】 パージ回収塔は、オーバーヘッド凝縮物有機相の廃棄部分と、廃棄した水性相
全体の軽質最終生成物との総量が系内で生成した軽質最終生成物の量と見合って
、系内に軽質最終生成物が不都合に蓄積しないように操作する。
【0020】 パージ回収塔からの残渣組成物は、約10〜約80重量%のBuAcAとたとえば約10
〜約80重量%のBuOHと、並びに比較的少量の水と軽質最終生成物とを含有し、反
応容器にリサイクルする。
【0021】 本発明の方法を、本発明の方法の好ましい態様の略図である図面を参照して、
詳細に説明する。 反応容器1にはn-ブタノール(BuOH)、アクリル酸(HAcH)と、酸エステル化触媒
、たとえばメタンスルホン酸(MSA)をライン2、4及び5を通してそれぞれ供給
する。通常、重合阻害剤もプロセスを通して使用し、好適な場所及び濃度で添加
する。当業者には使用すべき好適な場所及び濃度がわかるだろう。温度及び圧力
の条件を反応容器1で維持して、幾らか過剰に存在するBuOHとHAcAとの反応を引
き起こして、n-ブチルアクリレート(BuAcA)と水と、少量の種々の副生成物、た
とえばn-ブチルアセテート(BuAc)及びジ-n-ブチルエーテル(DBE)を含む軽質最終
生成物と、たとえばHAcAとBuAcAとの低分子量ポリマーなどの重質最終生成物な
どを形成する。BuOH、BuAcA、水と軽質最終生成物を含んで存在するもっと揮発
性の化合物の蒸気は、反応容器1の反応領域の直ぐ上に据え付けられた分留領域
に上がる。これらの蒸気はライン6を通ってコンデンサ8に進み、ここから液体
凝縮物が9を通ってセパレータ10に流れ、ここで凝縮物が非混和性の実質的に有
機相11と水性相12とに分離される。主にBuAcAを含有するこの有機相凝縮物
はライン14を通して精製塔15に供給され、ここから高純度の精製済みBuAcAがラ
イン18を通して側部細流として回収される。有意量のBuOH及びBuAcAと、少量の
水と軽質最終生成物とを含有する塔15からのオーバーヘッド蒸気は、ライン19を
通ってコンデンサ20に供給され、主にBuAcAを含有する塔15からの残渣はライン2
1を通して反応容器1にリサイクルされる。この図は、容器1の基部へ進む細流2
1を示す。当業者は、この細流が容器1のどの位置にも好適に進め得ることが解
るだろう。コンデンサ20からの殆どの凝縮物はライン22を通して反応容器1にリ
サイクルされる。しかし、少量の凝縮物はパージして、ライン24を通してパージ
回収塔25に供給される。有意量のBuOH、水と軽質最終生成物とを含有するパージ
回収塔25からのオーバーヘッド蒸気をライン28を通してコンデンサ29に供給する
。有意量のBuAcA及びBuOHと、殆どがストリッピングされた軽質最終生成物を含
有する塔25の残渣をライン30を通して反応容器1にリサイクルする。コンデンサ
29からの凝縮物をライン31を通してセパレータ32に供給し、ここで有機相と水性
相とに分離する。有機相の一部をライン34を通してリフラックスとしてパージ回
収塔25にリサイクルし、同時にその残余をライン35を通して回収して廃棄し、水
性相全体もライン38を通して廃棄する。セパレータ32からの有機相の一部と水性
相全体を前述のように廃棄すると、系全体の軽質最終生成物の均衡が保たれる。
【0022】 HAcA及び/またはBuAcAとの主に低分子量ポリマーとマイケル付加生成物とを
含む容器1からの残渣をライン39を通して熱処理機40に供給し、ここで重質物の
一部をHAcA及び/またはBuAcAに転換する。多量のHAcA及び/またはBuAcAを含有
する熱処理機40からの熱処理済み細流の殆どは、ライン41を通して反応容器1に
リサイクルされる。しかしながら、系内の重質最終生成物の蓄積を防止するため
に、熱処理器40からのスリップ細流をライン42を通して重質最終生成物除去装置
44に供給する。有意量のHAcA及び/またはBuAcAを含有する装置44からの蒸気を
凝縮して、ライン45を通して反応容器1にリサイクルし、同時に装置44からの残
渣をライン46を通して回収して廃棄する。
【0023】 少量ではあるが有意量のBuOHを含有するセパレータ10からの水性相12をライン
48を通してブタノール回収塔49の中間点に供給する。場合により、細流48を廃棄
してもよい。水と一緒に大部分のBuOHの共沸物を含むオーバーヘッド蒸気をライ
ン50を通してコンデンサ受け器51に供給し、ここでライン52を通して反応容器1
に回収される多量のBuOHを含む有機相と、ライン54を通してブタノール回収塔49
へリフラックスとして供給されるか、あるいは廃棄される幾らかのBuOHを含む水
性相とに分離する。主に水を含有する残渣をライン55を通して抜き取って、廃棄
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の方法全体の好ましい態様の略図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年11月5日(2001.11.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シェプ,ダグラス・エドワード アメリカ合衆国テキサス州75077,ハイラ ンド・ヴィレッジ,ベアスタッド・ドライ ブ 2613 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 AD11 AD18 BC50 BC51 BC52 BD20 BD40 BD52 KA06 4H039 CA66 CD10 CD30

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n-ブチルアクリレート(BuAcA)を製造する方法であって、 (a)反応領域でアクリル酸(HAcA)をn-ブタノール(BuOH)でエステル化し、ここか
    らオーバーヘッド蒸気混合物を回収し、前記混合物はBuAcA及びBuOH、水と軽質
    最終生成物成分とを含有し、前記軽質最終生成物成分はBuAcAの沸点に近いかま
    たはそれより幾らか低い融点をもち、 (b)前記蒸気混合物を凝縮して、BuAcA、BuOH、軽質最終生成物を含有する有機相
    と、主に水とBuOHとを含有する水性相とを形成し、 (c)前記有機相を精製分留領域に供給し、 (d)前記精製領域からBuAcAを回収し、 (e)存在するBuOHとBuAcAの合計の大部分と、少量の水と軽質最終生成物とを含む
    前記精製領域からのオーバーヘッド蒸気を回収し次いで凝縮し、 (f)前記精製領域の前記オーバーヘッド凝縮物の大部分を前記反応領域へリサイ
    クルし、 (g)前記精製領域の前記オーバーヘッド凝縮物の少量を、パージ回収分留領域に
    供給し、 (h)有意量のBuOH、BuAcA、水と軽質最終生成物とを含む前記パージ回収領域のオ
    ーバーヘッド蒸気を凝縮して、有意量のBuOH、BuAcAと軽質最終生成物とを含有
    する有機相と、幾らかのBuOH、BuAcAと軽質最終生成物とを含有する水性相とを
    形成し、 (i)前記パージ回収領域からの前記オーバーヘッド凝縮物の前記有機相の一部を
    、リフラックスとして前記パージ回収領域にリサイクルし、 (j)前記有機相の残余を廃棄し、次いで (k)前記パージ回収領域のオーバーヘッド凝縮物の水性相全体を廃棄する、 各段階を含む前記方法。
  2. 【請求項2】 前記精製領域からの前記オーバーヘッド凝縮物が、BuAcA約10
    〜約80重量%、BuOH約10〜約80重量%と、軽質最終生成物約1〜約10重量%とを
    含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記BuAcAの範囲が約35〜約70重量%であり、前記BuOHの範囲
    が約25〜約70重量%である、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記精製領域からの前記オーバーヘッド凝縮物の約0〜約75重
    量%を前記パージ回収領域に供給し、前記凝縮物の残余を反応領域にリサイクル
    する、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記パージ回収領域に供給された前記精製領域からの前記オー
    バーヘッド凝縮物の量が約5〜約50重量%である、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記パージ回収領域を約30〜約150℃の範囲の温度及び約50〜
    約500mmHgAの範囲の圧力で操作する、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記パージ回収領域の前記温度範囲が約65〜約110℃であり、
    前記領域の前記圧力範囲が約200〜約350mmHgAである、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記パージ回収領域の前記オーバーヘッド凝縮物の前記有機相
    が全凝縮物の約90〜約99重量%であり、BuAcA約10〜約60重量%、BuOH約30〜約7
    0重量%と軽質最終生成物約5〜約20重量%とを含有し、前記有機相の約10〜約8
    0重量%をリフラックスとして前記パージ回収領域にリサイクルし、残余を廃棄
    する、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記パージ回収領域の前記オーバーヘッド凝縮物の前記水性相
    がBuOH約2〜約15重量%と、軽質最終生成物約1.0重量%未満とを含有し、前記
    有機相の廃棄部分と前記パージ回収領域の前記オーバーヘッド凝縮物の廃棄した
    水性相との中の軽質最終生成物の量が、系内の軽質最終生成物の蓄積を防止また
    は阻止するようになっている、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 存在するBuAcAとBuOHの全体の大部分と多くがストリップさ
    れた軽質最終生成物とを含む前記パージ回収領域からの残渣を前記反応領域にリ
    サイクルする、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記パージ回収領域の前記オーバーヘッド蒸気を凝縮して、
    受け器に進め、ここで前記受け器からの得られた細流の一部を廃棄し、残余をリ
    フラックスとして前記パージ回収領域にリサイクルし、ここで廃棄すべき量は系
    内の軽質最終生成物の蓄積を防止または阻止するのに十分である、請求項1に記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 得られた前記細流がBuAcA約5〜約60重量%、BuOH約10〜約7
    0重量%、軽質最終生成物約3〜約20重量%と、水約10〜約50重量%とを含有す
    る、請求項11に記載の方法。
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