JP2003508763A - 固体支持体上にリガンドを固定化する方法及び装置並びにその使用方法 - Google Patents

固体支持体上にリガンドを固定化する方法及び装置並びにその使用方法

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アブラムス、エズラ、エス
ザーン、ティアンホン
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パターソン、ブライアン、シー
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マトリックス テクノロジーズ コーポレイション
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Abstract

(57)【要約】 リガンド,例えば核酸を固体支持体上に固定化する方法を提供した。この方法には、固定化された潜在チオール基を含む固体支持体を提供し、当該チオール基を活性化し、当該活性化チオール基を,アクリルアミド官能基で構成される核酸と接触させ、2つの基の間に共有結合を形成させ、これにより当該核酸を当該固体支持体上に固定化するステップが含まれる。当該固体支持体を含むキット,及び当該固体支持体の使用方法も提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本出願は、出願番号60/151,267の仮出願(1999年8月27日出
願)及び出願番号60/177,844の仮出願(2000年1月25日出願)
の特典を請求するものである。上記両出願の記載内容は、そっくりそのまま本明
細書中に文献として援用されている。
【0002】 (発明の背景) 種々の分析システムがリガンド,例えば固体支持体表面に固定化された核酸を
使用している。これらの分析法においては、これらの分析法で使用する固体支持
体を形成させるために一連の様々な材料が使用されており、個々の分析法にそれ
ぞれの要求事項が存在するために、当該核酸を有効に固定化するのは困難である
。従って、多くの結合メカニズムがこれまでに開発されてはいるが、これらのい
ずれもが普遍的に受け入れられる訳ではなく、これらの多くは大きな欠点を有し
ている。これらの欠点の中で、現在使用されている方法は大量の核酸を必要とし
,背景ノイズが多く,且つ多様性を欠く傾向にある(Duranら,米国特許,第5
,858,653号;1999年1月12日許可)。
【0003】 固定化された核酸を含む固体支持体を再現性良く造る場合においても問題が多
い。例えば、核酸の結合に便利な方法として、フリーラジカル重合によりポリア
クリルアミドのゲルマトリックスに共重合させ得る,アクリルアミド官能基を有
する核酸が使用されている。しかし、この共重合プロセスに酸化が影響を与える
可能性があり、そのために、例え同じ材料を使用したとしても、種々の支持体を
使用して様々な結果が得られる羽目になる。さらに、固定化リガンドを含む支持
体の長期安定性を達成することはこれまで困難であった。そのために使用期間が
調製直後のみに制約されてきた。
【0004】 (発明の要約) 本発明は、少なくともその一部は、リガンド,例えば核酸を固体の支持体上に
固定化する、新規且つ便利な方法の発見に基づくものである。この方法は、固体
支持体上に固定化されたチオール基と,核酸上に含まれるアクリルアミド官能基
の間に形成される共有結合を使用して、当該核酸を当該支持体に固定化する方法
である。ある特定態様においては、形成される共有結合はスルフィド結合又はチ
オエーテル結合である。当該固体支持体には、ポリマー層が含まれる。
【0005】 本方法及び本方法により調製される支持体は、幾つかの点でメリットがある。
本方法においては、容易に入手することができ、且つ固体支持体を使用して実施
される分析に相性の良い試薬を使用する。この物質は水溶液中でこれを使用する
ことができるので、特殊技能及び精巧な化学分析装置を必要とするようなことは
殆ど無い。さらに、これらの物質及び支持体は極めて安定に存在するので、各支
持体で得られる再現性において、これまでは困難であったような水準を達成する
ことが可能になった。この安定性により、当該結合を形成する各成分を異なる時
点で別個に結合させることができるようになった。例えば、本発明の潜在チオー
ル基を含む固体支持体は極端に安定であるために、後で使用するために一貫した
一定条件下でこれを調製することができる。分析に先立ち、当該潜在チオール基
を活性化し、これをアクリルアミドで修飾した核酸に接触させ,固定化した核酸
を含む支持体を形成させることができる。ある特定態様においては、当該チオー
ル基を還元剤に接触させて活性化させる。
【0006】 ある態様においては、本発明は、固体支持体上にアフィニティリガンドを固定
化する方法を指向するものである。当該方法においては、固定化チオール基で構
成される固体支持体を提供し、当該チオール基をアクリルアミド官能基で構成さ
れる核酸に接触させ、2つの基の間に共有結合を形成させ、これによりリガンド
を当該固体支持体上に固定化する。
【0007】 ある特定態様においては、当該リガンドが核酸,修飾核酸又は核酸類似体であ
る。当該固体支持体は、複数のチオール基でこれを構成することができる。複数
のリガンドを当該固体支持体上に固定化することが可能である。これに代わる態
様においては、当該固体支持体をガラス,シリカ,セラミック,プラスチック又
は金属化合物で形成させる。当該固体支持体は、これを2個又はそれ以上の空間
隔離域で構成し、各領域はこれを複数の固定化核酸で構成することができる。当
該固体支持体は、さらにポリマー層でこれを構成することができる。ある特定態
様においては、当該固体支持体は、これをミクロアレイで構成することができる
。当該チオール基は、これをジスルフィド基で構成することができる。
【0008】 他の態様においては、本発明は、固体支持体上にアフィニティリガンドを固定
化する方法を指向するものである。当該方法は、固定化された潜在チオール基で
構成される固体支持体を提供し、当該潜在チオール基を活性化し、当該活性化チ
オール基を,少なくとも1個のアクリルアミド官能基を有するアフィニティリガ
ンドと反応させ、これによりアフィニティリガンドを固体支持体上に固定化する
,各ステップで構成される。
【0009】 ある特定の態様においては、当該リガンドが核酸,修飾核酸及び核酸類似体か
ら成るグループから選ばれる。当該潜在チオール基を活性化させ、当該活性化チ
オール基を反応させるステップは、本質的に同時にこれを行わせることができる
。これに代わる態様においては、当該固体支持体をガラス,セラミック,プラス
チック及び金属から形成させる。当該固体支持体は、これを2個又はそれ以上の
空間隔離域で構成し、各領域を複数の固定化核酸で構成することができる。当該
固体支持体は、さらにこれをポリマー層で構成することができる。当該固体支持
体は、ミクロアレイでこれを構成することもできる。
【0010】 他の側面において、本発明は、上記の固体支持体形成方法により形成される生
成物を指向するものでもある。
【0011】 他の態様においては、本発明は、アフィニティリガンドをミクロアレイ上に固
定化する方法を指向するものである。この方法は、固定化された潜在チオール基
で構成される固体支持体を提供し、当該潜在チオール基を活性化させ、当該活性
化チオール基を少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル官能基を有するアフ
ィニティリガンドと反応させ、これによりアフィニティリガンドを固体支持体上
に固定化するステップで構成される。ある特定の態様においては、当該リガンド
が核酸,修飾核酸及び核酸類似体から成るグループから選ばれる。当該潜在チオ
ール基を活性化させ、当該活性化チオール基を反応させるステップは、本質的に
これを同時に行わせることが可能である。
【0012】 他の態様においては、本発明はアフィニティリガンドをミクロアレイ上に固定
化する方法を指向するものである。当該方法は、固定化された潜在チオール基で
構成される固体支持体を提供し、当該潜在チオール基を活性化させ、当該活性化
チオール基を少なくともα,β−不飽和カルボニル官能基を有するアフィニティ
リガンドと反応させ、これによりアフィニティリガンドを固体支持体上に固定化
するステップで構成される。ある特定の態様においては、当該リガンドは核酸,
修飾核酸及び核酸類似体である。当該潜在チオール基を活性化させ、当該活性化
チオール基を反応させるステップは、本質的に同時にこれを行わせることができ
る。
【0013】 本方法においては、さらにガラス製の固体支持体をシラン化合物と接触させ、
不飽和脂肪族表面を有する固体支持体を形成させることができる。当該シラン化
合物は、式Iでこれを表すことができる。
【0014】 構造式Iにおいて、Xはハロゲン,R1,R2及びR3はそれぞれ独立にハロゲ
ン,アルキル基,アルケニル基又は少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル
を有する基である。但し、少なくとも1個のR1,R2又はR3はアルケニル基又
は少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基である。次に当該不飽
和脂肪族表面をフリーラジカル開始剤,ジスルフィド ビスアクリルアミド,及
び場合によってはアクリルアミドを含む重合溶液に接触させて固定化潜在チオー
ル基で構成される固体支持体を形成させる。当該ジスルフィド ビスアクリルア
ミドは、構造式IIAでこれを表すことができる。 構造式IIAにおいて、n及びmはそれぞれ独立に正の整数である。
【0015】 当該潜在チオール基は、当該固体支持体をジスルフィド還元剤に接触させるこ
とにより、これを活性化することができる。固定化チオール基を有する架橋ゲル
を得ることがが望ましい場合には、当該重合溶液にさらにアルキレン ビスアク
リルアミドを加えることができる。
【0016】 これに代わる態様においては、次に当該不飽和脂肪族表面をフリーラジカル開
始剤,α,β−不飽和カルボニル及び保護チオール基,並びにアクリルアミド(
任意)を有する化合物を含む重合溶液に接触させて、固定化潜在チオール基で構
成される固体支持体を形成させる。α,β−不飽和カルボニル及び保護チオール
基を有する化合物は、構造式IIB−IIDで表されるものであることが好まし
い。
【0017】 構造式IIB−IID,R11及びR4は、上記定義の通りである。R14は−(
CH2p−又は−(OCH2CH2p−である。優先態様においては、R4は−S
15であり、R15は置換又は未置換のアルキル基,置換又は未置換の芳香族基,
或いは置換又は未置換のアラルキル基である。
【0018】 本発明の幾つかの態様ににおいては、重合可能なジスルフィド化合物を使用す
ることにより、潜在チオール基を提供することができる。構造IIB−IIDに
示すように、このような化合物はα,β−不飽和カルボニル基に関して一官能性
又は二官能性であることが可能である。市販されている二官能性ジスルフィド試
薬の例はBACである。一官能性ジスルフィド試薬の例はAEMA(Schnaar, R
. L. et al., 1985, Analytical Biochemistry, 151: 268-281)である。その他
の一官能性アクリルアミド ジスルフィド誘導体は、BACを、還元剤であるβ
−メルカプトエタノール及びチオ酢酸と反応させることにより、これを得ること
ができる(図8及び図9を参照のこと)。
【0019】 ある特定の態様においては、重合溶液を当該固体支持体の不飽和脂肪族表面に
接触させた後で、当該フリーラジカル開始剤を当該重合溶液に添加する。
【0020】 この方法には、さらに潜在チオール基を有する固体支持体を含ませ、これによ
り潜在チオール基を有する固体支持体を形成させることができる。ある特定の態
様においては、この固体支持体がアミン官能基を含み、この固体支持体を構造式
IIIの化合物と接触させて反応させる。 構造式IIIにおいて、Yは脱離基,Lは結合基,R4はチオール保護基である
。ここに生成した固体支持体は、固定化された潜在チオール基を有している。
【0021】 ある特定の態様においては、Yは下記構造式の一つで表される。 ここに、R6及びR7はそれぞれ独立の置換又は未置換アルキル基,置換又は未置
換アルケニル基,置換又は未置換芳香族基,置換又は未置換ヘテロ芳香族基,置
換又は未置換アラルキル基,或いは置換又は未置換ヘテロアラルキル基である。
【0022】 ある特定の態様においては、R4は下記構造式の一つで表される。 ここに、R6は置換又は未置換アルキル基,置換又は未置換アルケニル基,置換
又は未置換芳香族基,置換又は未置換ヘテロ芳香族基,置換又は未置換アラルキ
ル基,或いは置換又は未置換ヘテロアラルキル基である。
【0023】 他の側面において、本発明は、固定化されたチオール基を有する固体支持体を
調製する方法を指向するものである。本方法はガラス製の固体支持体を、構造式
Iで表されるシラン化合物と接触させて、不飽和脂肪族表面を有する固体支持体
を形成させる方法を含むものである。当該固体支持体の不飽和脂肪族表面を、次
にフリーラジカル開始剤,構造式IIA−Dで表されるジスルフィド ビスアク
リルアミド,及び場合によってはアクリルアミドを含む重合溶液と接触させ、固
定化された潜在チオール基で構成される固体支持体を形成させる。当該固体支持
体の潜在チオール基を次にジスルフィド還元剤と接触させて、固定化チオール基
を有する固体支持体を形成させる。
【0024】 一つの態様においては、当該固体支持体はドーピングし又はドーピングしない
シリカ,アルミナ,石英又はガラスであり、本方法はさらに当該固体支持体をシ
ラン基又は脂肪酸及び置換又は未置換アルケニル基又は少なくとも1個のα,β
−不飽和カルボニルを有する基で構成される化合物と接触させ、これにより不飽
和脂肪族表面を有する固体支持体を形成させ、当該固体支持体の不飽和脂肪族表
面をフリーラジカル開始剤,ジスルフィド ビスアクリルアミド,及びアクリル
アミド(任意)を含む重合溶液に接触させ、これにより固定化潜在チオール基で
構成される固体支持体を形成させるステップで構成される。ここに、当該ジスル
フィド ビスアクリルアミドは下記の構造式で表される。 ここに、n及びmはそれぞれ独立の正の整数である。
【0025】 この化合物は、下記の構造式により表すことができる。 ここに、Xはハロゲンであり、R1,R2及びR3はそれぞれ独立にハロゲン,置
換又は未置換アルキル基,置換又は未置換アルケニル基,又は少なくとも1個の
α,β−不飽和カルボニルを有する基である。但し、R1,R2又はR3の少なく
とも1個は、置換又は未置換アルケニル基,又は少なくとも1個のα,β−不飽
和カルボニルを有する基である。
【0026】 当該潜在チオール基は、当該固体支持体をジスルフィド還元剤と接触させるこ
とにより、これを活性化することができる。当該重合溶液は、さらにアルキレン
ビスアクリルアミドをこれに添加することができる。当該フリーラジカル開始
剤は、当該溶液を固体支持体の不飽和脂肪族表面と接触させた後で、これを重合
溶液に添加することができる。
【0027】 当該固体支持体には、金,銀,銅,カドミウム,亜鉛,パラジウム,白金,水
銀,鉛,鉄,クロム,マンガン,タングステン,及びこれらの合金を使用するこ
とができる。当該方法は、さらに当該固体支持体をチオール基,スルフィド又は
ジスルフィド基,並びに置換又は未置換アルケニル基,或いは少なくとも1個の
α,β−不飽和カルボニルを有する基で構成される化合物と接触させ、これによ
り不飽和脂肪族表面を有する固体支持体を形成させ、当該固体支持体の不飽和脂
肪族表面をフリーラジカル開始剤,ジスルフィド ビスアクリルアミド,及び場
合によってはコモノマーを含む重合溶液と接触させ、これにより固定化潜在チオ
ール基で構成される固体支持体を形成させるステップでこれを構成することがで
きる。ここに、当該ジスルフィド ビスアクリルアミドは下記の構造式で表され
る。 ここに、n及びmはそれぞれ独立の正の整数である。
【0028】 当該固体支持体には、白金又はパラジウムを使用することができ、当該方法は
さらに当該固体支持体をニトリル又はイソニトリル基,並びに置換又は未置換ア
ルケニル基,或いは少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基で構
成される化合物と接触させ、これにより不飽和脂肪族表面を有する固体支持体を
形成させ,当該固体支持体の不飽和脂肪族表面をフリーラジカル開始剤,ジスル
フィド ビスアクリルアミド,及び場合によってはアクリルアミドを含む重合溶
液と接触させるステップでこれを構成し、これにより固定化された潜在チオール
基で構成される固体支持体を形成させることができる。ここに、当該ジスルフィ
ド ビスアクリルアミドは下記の構造式で表される。 ここに、n及びmはそれぞれ独立の正の整数である。
【0029】 当該固体支持体には銅を使用することができ、当該方法はさらに当該固体支持
体をヒドロキサミン酸基,並びに置換又は未置換アルケニル基,或いは少なくと
も1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基で構成される化合物と接触させ,
これにより不飽和脂肪族表面を有する固体支持体を形成させ、当該不飽和脂肪族
表面を有する固体支持体をフリーラジカル開始剤及びジスルフィド ビスアクリ
ルアミド並びに場合によってはアクリルアミドを含む重合溶液と接触させ、これ
により固定化潜在チオール基で構成される固体支持体を形成させるステップでこ
れを構成することができる。ここに、当該ジスルフィド ビスアクリルアミドは
下記の構造式でこれを表すことができる。 ここに、n及びmはそれぞれ独立の正の整数である。
【0030】 当該固体支持体には、反応性の官能基で構成されるポリマーを使用することも
できる。又当該方法は、さらに当該固体支持体を反応性の官能基と反応してこれ
と結合を形成することのできる官能基,並びに置換又は未置換アルケニル基,又
は少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基で構成される化合物と
接触させ、これにより固定化不飽和脂肪族基を有する固体支持体を形成させ、当
該固体支持体の不飽和脂肪族基をフリーラジカル開始剤,ジスルフィド ビスア
クリルアミド,及び場合によってはアクリルアミドを含む重合溶液と接触させ、
これにより固定化潜在チオール基で構成される固体支持体を形成させるステップ
でこれを構成することができる。ここに、当該ジスルフィド ビスアクリルアミ
ドは、下記の構造式で表わされる。 ここに、n及びmはそれぞれ独立の正の整数である。
【0031】 当該ポリマー製固体支持体には、ポリスチレンを使用することができる。当該
ポリマー製固体支持体の反応性官能基には、アミン基又はヒドロキシル基を使用
することができる。当該化合物は下記の構造式で表される。 ここに、Yは脱離基;Lは結合基;R10は置換又は未置換アルケニル基,或いは
少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基である。Yには、下記の
構造を使用することができる。 ここに、R6及びR7はそれぞれ独立の置換又は未置換アルキル基,置換又は未置
換アルケニル基,置換又は未置換芳香族基,置換又は未置換ヘテロ芳香族基,置
換又は未置換アラルキル基,或いは置換又は未置換ヘテロアラルキル基である。
【0032】 当該方法は、さらに固体支持体を潜在チオール基と反応させ、これにより固定
化された潜在チオール基を有する固体支持体を形成させるステップで,これを構
成することができる。当該固体支持体には、ドーピングし,又はドーピングしな
いシリカ,アルミナ,石英又はガラスを使用することができ、又当該固体支持体
をシラン基又はカルボン酸基並びに潜在チオール基で構成される化合物と接触さ
せることにより,これと反応させることができる。
【0033】 当該固体支持体には、白金又はパラジウムを使用することができ、当該固体支
持体をニトリル又はイソニトリル基並びに潜在チオール基で構成される化合物と
接触させることにより,これらと反応させる。
【0034】 当該固体支持体には、反応性官能基で構成されるポリマーを使用することもで
きる。当該固体支持体は、反応性官能基と反応して反応性官能基及び潜在チオー
ル基と結合を形成し得る官能基で構成される化合物と接触させることにより反応
させる。当該ポリマー製固体支持体には、ポリスチレンを使用することができる
。当該ポリマー製固体支持体の反応性官能基には、アミン又はヒドロキシル基を
使用することができ、当該固体支持体は下記の構造式で表される化合物とこれを
接触させて反応させ、これにより固定化された潜在チオール基を有する固体支持
体を形成させることができる。 ここにYは脱離基であり、Lは結合基であり、R4はチオール保護基である。Y
として下記構造の基を使用することができる。 ここにR6及びR7はそれぞれ独立の置換又は未置換アルキル基,置換又は未置換
アルケニル基,置換又は未置換芳香族基,置換又は未置換ヘテロ芳香族基,置換
又は未置換アラルキル基,或いは置換又は未置換ヘテロアラルキル基である。 R4は下記構造の基を使用することができる。 ここにR6は置換又は未置換アルキル基,置換又は未置換アルケニル基,置換
又は未置換芳香族基,置換又は未置換ヘテロ芳香族基,置換又は未置換アラルキ
ル基,或いは置換又は未置換ヘテロアラルキル基である。
【0035】 他の態様において、本発明は、ガラス製の固体支持体を下記の構造式で表され
るシラン化合物と接触させ、これにより不飽和脂肪族表面を有する固体支持体を
形成させ、当該固体支持体の不飽和脂肪族表面をフリーラジカル開始剤,ジスル
フィド ビスアクリルアミド及び場合によってはアクリルアミドを含む重合溶液
と接触させ、これにより固定化された潜在チオール基で構成される固体支持体を
形成させ、当該潜在チオール基をジスルフィド還元剤と接触させ、これにより固
定化されたチオール基を有する固体支持体を形成させるステップを含む,固定化
されたチオール基を有する固体支持体の製造方法を指向するものである。 ここにXはハロゲンであり,R1,R2及びR3はそれぞれ独立にハロゲン,アル
キル基,アルケニル基,或いは少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有
する基である。但し、R1,R2又はR3の少なくとも一つはアルケニル基,又は
少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基である。当該ジスルフィ
ド ビスアクリルアミドは下記の構造式で表される。 ここに、n及びmはそれぞれ独立の正の整数である。
【0036】 他の態様において、本発明は、当該支持体上にアミン化領域を形成させ、当該
アミン化領域を,支持体上に固定化潜在チオール基を形成させるようなチオール
化剤で処理し、当該潜在チオール基を活性化させ、当該活性化チオール基をアク
リルアミド官能基で構成される複数の核酸と接触させて2個の基の間に共有結合
を形成させ、これにより当該固体支持体上に固定化された核酸のアレイを形成さ
せることを含む,固体支持体上に固定化された核酸アレイの形成方法を指向する
ものである。これに代わる態様においては、当該アレイに含まれる各核酸が、当
該アレイの他の核酸のヌクレオチド配列と同一又は事実上同一のヌクレオチド配
列を含み、又は複数のヌクレオチド配列を有する核酸がアレイ中に含まれる。当
該固体支持体は、複数のアミン化領域を含むこともできる。この方法は、当該核
酸を当該チオール基に結合させた後において,尚未結合の反応性チオール基が残
存していれば、さらにこれをブロックするステップを含むこともできる。
【0037】 他の側面において、本発明は、複数の固定化された潜在チオール基を含む固体
支持体成分,及び当該チオール基を活性化させてアクリルアミド官能基を含む核
酸と共有結合を形成させるための説明書を含む、核酸を固体支持体に付加させる
ためのキットを指向するものである。このようなキットは、活性化成分,アクリ
ルアミドで官能化した核酸成分,ブロッキング成分及び洗浄用緩衝液の全部又は
一部を含むこともできる。
【0038】 これに代わる態様においては、本発明は、複数の固定化された潜在チオール基
及びアクリルアミド官能基を含む核酸で構成される固体支持体成分を含む,核酸
を固体支持体に結合させるためのキットを指向するものである。ある特定の態様
においては、固定化されたチオール基と核酸とを共有結合させることにより、当
該核酸を固体支持体上に固定化する。このようなキットには、活性化成分,ブロ
ッキング成分及び洗浄用緩衝液の全部又は一部をこれに含めることもできる。
【0039】 他の側面において、本発明は、標的核酸のヌクレオチド配列に対して相補的な
ヌクレオチド配列で構成される複数の固定化された核酸で構成される固体支持体
を提供し,標的核酸をサンプル中に含まれる他の成分の中から検出又は分離する
方法を指向するものである。ここに、当該核酸は当該固体支持体上に固定化され
たチオール基と,当該核酸上に含まれるアクリルアミド官能基の間に形成された
共有結合により固定化され、当該固定化核酸を試験用サンプルと接触させ、標的
核酸を固定化核酸に相補サブ配列でハイブリッド化し、これにより標的核酸をサ
ンプルに含まれる他の成分から分離する。検出又は分離が行われた後、当該標的
核酸を増幅することができる。本方法は、サンプル中に含まれる不純物の検出,
医学的症状の医療診断,ゲノムの遺伝子マップ及び物理マップ作成,遺伝子発現
の監視,及びDNAの配列決定にこれを使用することができる。
【0040】 他の態様において、本発明は、複数の固定化チオール基で構成される固体支持
体を提供し,当該チオール基を標的核酸のヌクレオチド配列のサブ配列に対する
相補ヌクレオチド配列,及びアクリルアミド官能基で構成される複数の核酸に接
触させ、これら2つの基の間に共有結合を形成させ、これにより当該核酸を当該
固体支持体上に固定化し、当該固定化核酸を試験用サンプルに接触させ、相補サ
ブ配列で標的核酸を固定化核酸にハイブリッド化させ、これにより標的核酸をサ
ンプルに含まれる他の成分の中から検出又は分離して,標的核酸を検出し又は分
離する方法を指向するものである。検出又は分離を行った後、標的核酸を増幅す
ることができる。この方法は、サンプル中に含まれる汚染物質の検出,医学的症
状の医療診断,ゲノムの遺伝子マップ及び物理マップ作成,遺伝子発現の監視,
及びDNAの配列決定においてこれを使用することができる。
【0041】 (発明の詳細な説明) 本発明は、少なくとも部分的に、固体支持体におけるアフィニティリガンドの
固定化のための斬新な便宜的な方法の発見に基づいている。その方法では、支持
体にアフィニティリガンドを固定化するために固体支持体に固定化されたチオー
ル基とアフィニティリガンドに含有されるアクリルアミド官能基との間に形成さ
れた共有結合が利用される。個々の具体例として、形成された共有結合はスルフ
ィド結合、チオエーテル結合である。
【0042】 この方法及びこの方法によって生成される支持体は様々な点で有益である。こ
の方法では、容易に入手でき固体支持体によって導かれる解析型に適合する試薬
を用いる。その物質は水溶液中で用いることが可能なため、特別な技術及び高性
能の化学的装置の必要性を最小限にする。更に、それらが作り出す物質及び支持
体は非常に安定であるので、実施が非常に困難であると既に立証されている支持
体から支持体への再現性が実現可能である。またこの安定性のために結合を形成
している成分が異なる時点で化合することが可能になる。例えば本発明の潜在性
チオール基を含有する固体支持体が非常に安定であるため、それらは安定した条
件下で最近の用途として生産できる。解析に先だって、潜在性チオール基は、活
性化され核酸を修飾したアクリルアミドに接触させ、固定化された核酸を含有す
る支持体を形成することが出来る。個々の具体例として、チオール基は還元剤に
接触することによって活性化される。
【0043】 一つの具体例として、その方法によって固体支持体にアフィニティリガンドを
固定化する方法が可能になる。この方法は固定化されたチオール基を含有する固
体支持体を供給すること、チオール基をアクリルアミド官能基を含むアフィニテ
ィリガンドに接触させること、また二つの基の間に共有結合を形成すること、そ
れによって固体支持体にアフィニティリガンドを固定化すること等である。
【0044】 「アフィニティリガンド」という用語は、標的分析物に特異的に結合する複合
体を形成することが可能で、また適当な固体支持体に固定化されることが可能な
いずれかの分子を意味している。標的分析物に特異的に結合する複合体を形成す
ることが出来るならば本発明においていずれかの適当なリガンドを用いることが
できる。結合している複合体の熱安定性及びとりわけハイブリッド形成複合体を
定量する方法は文献上では良く知られている。Wetmur, Critical Reviews in Bi
ochemistry and Molecular Biology, 26:227-259(1991); Quartin and Wetmur,
Biochemistry, 28:1040-1047(1989)。
【0045】 アフィニティリガンドの特に有用な一例は、例えば、相補的な核酸配列を含有
する分析物にハイブリッド形成によって結合できる一本鎖核酸である。一本鎖核
酸親和性リガンドは分析物全体の核酸配列もしくはその一部に対して相補的であ
る。一本鎖核酸はまた三重構造形成により二重構造の核酸の分離に用いることが
可能である。(Hogan and Kessler, U.S. Patent No.5,176,966およびCantorら,
U.S. Patent No.5,482,836,その内容はこの文書の参考文献に具体的に示して
いる)。二本鎖核酸はまた核酸結合タンパク、もしくは三重構造あるいは四重構
造形成によってリガンドに結合する核酸分析物の有用なアフィニティリガンドと
して役立つ。一本鎖核酸が固体支持体に固定化されるために他の核酸に結合して
いるという条件は上記の参考文献の手順を用いて当業者が評価できる。更に、二
つの核酸の融解温度(Tm)によって核酸分析物が核酸アフィニティリガンドに
ハイブリダイズする温度を評価するための適当な骨組みが得られる。一般的に、
dはTmより約15から25℃低く、従って、ゲルが分析物とアフィニティリガ
ンドの間の特異的なハイブリッド形成を促進するように移動する温度は約15か
ら25℃もしくはTmよりもっと低いはずである。
【0046】 核酸アプタマー(Tuerk and Gold, Science (1990) 249:5050; Joyce, Gene(1
989), 82:83-87: Ellington and Szostak, Nature(1990), 346: 818-822)はま
た本発明の過程においてアフィニティリガンドとして選択することが出来る。タ
ンパク、低分子量の有機分子、及び炭水化物を含有する多種の分析物に対してア
プタマーを選択することが可能である(reviewed in Klug and Famulok, Molecu
lar Biology Reports(1994), 20:97-107)。このように、実際のいかなる標的分
子に対してもアプタマーリガンドの選択によってアフィニティリガンドを獲得す
るための単純で柔軟性のあるメカニズムが出来る。
【0047】 他の有用なリガンドは特定の分析物に結合することが可能なタンパクもしくは
ポリペプチドである。タンパクリガンドの特に有用な部類は免疫化法による広範
囲の分析物に対して誘発されうる抗体分子である。抗体リガンドはモノクロナー
ルあるいはポリクロナールである可能性がある。更に、抗体の断片はアフィニテ
ィリガンドである可能性がある。同様に、受容体タンパクは結合したもしくはそ
れらによって結合された分析物の精製及び検出のためのリガンドとして有用であ
ろう。
【0048】 炭水化物はレクチンの電気泳動による精製のためのアフィニティリガンドとし
てうまく利用されており(Horejsi and Kocourek, Biochim. Biophys. Acta (19
74), 336:338-343)、また特定の炭水化物もしくは糖タンパクに結合している分
子の精製及び検出に有用であろう。
【0049】 特定のリガンドに対するタンパク、アプタマー及びレクチンの結合もしくは非
結合条件は分析物/アフィニティリガンド複合体の安定性を評価するための上記
に述べた手順を用いて評価することが出来る。更に平衡透析試験によって分析物
/アフィニティリガンド複合体の安定性を予測する論理的な方法が得られる。例
えば、個々のリガンドに対するタンパクの解離定数を、個々の異なるpH、温度
もしくはイオン強度の電気泳動緩衝液中で測定することが可能である。解離定数
が大きければ大きいほどタンパクとリガンドの間の結合はより弱い(Segel, I.H
., Biochemical Calculations, 2nd Edition(1976), John Wiley & Sons, N.Y.,
p.241-244を参照)。このデーターから結合及び非結合条件を評価できる。
【0050】 多くの他の類型の固定化されたリガンドはペプタイド、アミノ酸、ヌクレオシ
ド、低分子量の有機分子、脂質、ホルモン、薬剤、酵素基質、酵素阻害剤、酵素
、補酵素、無機質分子、キレート試薬、高分子複合体、ポリサッカライド、モノ
サッカライド等である可能性がある。
【0051】 個々の具体例として、核酸をアフィニティリガンドとして利用することが可能
である。このような核酸はデオキシリボ核酸(下記の「DNA」)、もしくはリ
ボ核酸(下記の「RNA」)修飾された核酸、核酸類似体、及び例えばペプタイ
ド核酸を含む他の有機成分をもった核酸を含有する混合物類のキメラ分子等であ
る。核酸は一本鎖もしくは二本鎖の核酸である。代表的には、核酸の長さは少な
くとも約5つのヌクレオチドの長さであり、更にもっと代表的には約5から10
0のヌクレオチド、更に代表的には5から50までのヌクレオチド、ただしそれ
は数千個の塩基と同じ長さである可能性がある。
【0052】 このような核酸は代表的には「分離された」核酸、例えば標本源(例えば細胞
もしくはライブラリーのような混合物中に存在するような)の成分から分離され
更にプロセシングを受けた核酸である。分離された核酸は専門家には周知の手法
によって得られる。このような分離された核酸は実際には純粋な核酸、例えばタ
ンパク、炭水化物、もしくは脂質から遊離された核酸等である。核酸は化学的合
成もしくは生物学的及び化学的手法の組み合わせによってもしくは組み換え法に
よって合成される。
【0053】 「修飾された核酸」という用語は修飾された塩基、デオキシリボース基、もし
くはリン酸を含有する核酸等を意味している。例えば、修飾された塩基を持つ核
酸の例としてアセチル化された、カルボキシル化されたもしくはもしくはメチル
化された塩基、例えば4−アセチルシチジン、5−カルボキシメチルアミノメチ
ルウリジン、1−メチルイノシン、ノルバリンあるいはイソロイシン異性体等で
ある。
【0054】 「核酸類似体」という用語は通常型のデオキシリボース/リボース−リン酸ジ
エステル骨格を欠如し,しかし相補的な一本鎖をもったワトソン−クリック型の
塩基対を形成する能力を保持した分子を意味している。核酸類似体の例としてペ
プタイド核酸(PNAS; Egholmら, 1992, J.Am.Chem.Soc. 114:1895-1897)及びモ
ルホリノオリゴマー(morpholinos; Summerton and Weller, Antisense Nucleic
Acid Drug Dev., (1997) 7:187-195)がある。同様の計画は固定化されたプロ
ーブ検定法の有用な性質を持つ他の核酸類似体を構築するために用いられるとい
うことは当業者の間で明白であろう。
【0055】 「アルキル基」という用語はこの文書の中で用いられたように、完全に飽和さ
れた直鎖のまたは分枝のC1−C18炭化水素、もしくは完全に飽和された環状C3 −C18炭化水素を意味している。低級アルキル基は完全に飽和された直鎖もしく
は分枝のC1−C8炭化水素あるいはC3−C8環状炭化水素である。アルキル基は
好ましくは低級アルキル基である。
【0056】 この文書の中で用いられたように「アルケニル基」という用語は一つ以上の二
重結合をもった直鎖のもしくは分枝のC1−C18炭化水素、もしくは一つ以上の
非共役型の二重結合をもった環状C3−C18等を意味している。低級アルケニル
基は一つ以上の二重結合をもった直鎖のもしくは分枝を持ったC1−C8炭化水素
あるいは一つ以上の非共役型の二重結合を持ったC3−C8環状炭化水素である。
アルケニル基は好ましくは低級のアルケニル基である。
【0057】 「芳香族基」という用語は、炭素環式芳香環系(例えばフェニル)および融合
して一つ以上の炭素環式芳香環もしくは非芳香環(例えばナフチル、アントラセ
ニル及び1、2、3、4−テトラヒドロナフチル)になる炭素環式芳香環系など
を意味している。
【0058】 複素芳香族基はこの文書の中で用いたように、複素アリール環系(例えばチエ
ニル、ピリジル、ピラゾール、イソキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾ
リル、インダゾリル、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ
ール、ピリミジン、ピラジン、チアゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、
テトラゾール、もしくはオキサジアゾール)および複素アリル環系および炭素環
式芳香環、炭素環式非芳香環、複素環式アリル環もしくは複素環式アルキル環が
融合して一つ以上の他の複素アリール環(例えばベンゾ(b)チエニル、ベンズ
イミダゾール、インドール、テトラヒドロインドール、アザインドール、インダ
ゾール、キノリン、イミダゾピリジン、プリン、ピロロ[2,3−d]ピリミジ
ン、およびピラゾロ[3,4−d]ピリミジン)になる複素アリール環系等であ
る。
【0059】 「アラルキル基」という用語はこの文書の中で用いられたように、好ましくは
1から約6個の炭素原子をもつアルキル基によってその一部に結合する芳香族置
換基を意味している。
【0060】 「複素アラルキル基」という用語はこの文書の中で用いられたように、好まし
くは1から6個の炭素原子をもつアルキル基の一部分と結合した複素芳香族置換
基を含を意味する。
【0061】 「複素環式アルキル基」という用語はこの文書の中で用いられたように、好ま
しくは5から6個の原子をもち、窒素、酸素、もしくはイオウのような少なくと
も1つの異種原子を含む非芳香環系を意味している。複素環式アルキル基の例に
はモルフォリン、ピペリジンおよびピペラジンがある。
【0062】 脂肪族基、芳香族基、アラルキル基、複素芳香族基および複素環式アルキル基
に対する適当な置換基は芳香族基、ハロゲン化芳香族基、低級アルキル基、ハロ
ゲン化低級アルキル(例えばトリフルオロメチルおよびトリクロロメチル)、−
O−(脂肪族基もしくは置換された脂肪族基)、−O−(芳香族基もしくは置換
された芳香族基)、ベンジル基、置換されたベンジル基、ハロゲン、シアノ基、
ニトロ基、−S−(脂肪族もしくは置換された脂肪族基)、およびまた−S−(
芳香族もしくは置換された芳香族)等である。
【0063】 「結合基」という用語はこの文書の中で用いられたように、置換されたもしく
は置換されないアルキル基、置換されたもしくは置換されない芳香族基、置換さ
れたもしくは置換されないアラルキル基、および置換されたもしくは置換されな
いポリエーテル基などである。
【0064】 本発明のアフィニティリガンドはα、β不飽和カルボニル基を含む。好ましい
α、β不飽和カルボニル基はアクリルアミドである。「アクリルアミド」という
用語は構造式IVで示される化合物を意味している。 構造式IVでは、R11は−H、もしくは置換されたもしくは置換されないアルキ
ル基である。好ましい具体例として、R11は−Hもしくはメチル基である。
【0065】 アフィニティリガンドは選択的にチオール反応基で誘導体化が可能である。こ
のようなチオール反応基はメタクリル酸、メタクリルアミド、α、β不飽和カル
ボニル基[CH2CHC(F2)]、α、β不飽和ジフルオロ基およびマレイミド
基等である可能性がある。一般的にこのような基は反応中に存在する他の官能基
に対立してチオール基との反応性の亢進を示す。
【0066】 本発明の個々の具体例として、重合できるジスルフィド化合物の利用によって
潜在性チオール基を形成することが有用である。構造式IIB−Dで示したよう
に、このような化合物はα、β不飽和カルボニル基に関して単官能基もしくは二
官能基である。二官能基のジスルフィド試薬の市販用入手可能例はBACである
。単官能基のジスルフィド試薬の例はAEMAである(Schnaar, R.L.ら1985, A
nalytical Biochemistry, 151:268-281)。さらに単官能基アクリルアミドジス
ルフィド誘導体は図8と9で示したように還元剤βメルカプトエタノールおよび
チオ酢酸と共にBACと反応することによって生成される。
【0067】 「アクリルアミド基」という用語は構造式Vで示されたそれらの基を意味して
いる。 構造式Vにおいて、R11は構造式IVで定義されている。「}」はアフィニテ
ィリガンドの付着点を示している。アクリルアミド基をもった核酸親和性リガン
ドを誘導体化する方法がBolesら., United States Patent No.5,932,711 and Ho
ffman and Dong, United States Patent No.5,034,428の中で発見された。この
全体的な内容はこの文書の中の参考文献の中に具体的に示されている。
【0068】 ペプタイドもしくはタンパクはジシクロヘキシルカルボジイミドもしくはジイ
ソプロピルカルボジイミドのような結合試薬の存在下でアミン基をアクリル酸と
反応させることによって、アクリルアミド基により誘導体化されうる。ペプタイ
ドもしくはタンパクのアミン基は構造式Vによって示されたアクリルアミド基を
形成するためにアクリル酸と反応することができる。アクリル酸のカルボン酸基
のようなカルボン酸基にペプタイドもしくはタンパクアミン基を結合する方法は
Stewart and Young, Solid Phase Peptide Synthesis, 2nd Edition, Pierce Ch
emical Company,ロックフォード,イリノイ州の中で発見された。この全体的な
内容はこの文書の中の参考文献の中に具体的に示されている。
【0069】 アミン基をもった炭水化物、抗原、もしくは薬剤分子はまたジシクロヘキシル
カルボジイミドもしくはジイソプロピルカルボジイミドのような結合試薬を用い
てアクリルアミド基を形成するためにアクリル酸と結合することが可能である。
他方、アクリル酸のカルボン酸基はp−ニトロフェノールアクリレート、o,p
−ジニトロフェノールアクリレート、もしくはN−ヒドロキシサクシンアミドア
クリレートのような活性型エステルに変換される可能性があり、またその後炭水
化物、抗原もしくは薬剤分子のアミン基と反応することができる。
【0070】 チオール基は組成式が−SHの基である。「潜在チオール基」という用語はチ
オール保護基によって保護されるチオール基およびポリマーマトリックスのジス
ルフィド基等を意味している。「チオール保護基」という用語はチオール基の反
応性をなくすチオール基と反応することができ、チオール基を再生成するために
取り除くことができる基を含むことを意味する。チオール保護基は当業者の間で
はよく知られている。チオール保護基のとしてGreeneら., Protective Groups i
n Organic Synthesis(1991), John Wiley & Sons, Inc., pages 277-308を参照
。全体的にはその内容はこの文書の中の参考文献の中に具体的に示されている。
一例として、チオール保護基は、以下のグループを含むことができる; [AcryditeTMフォスフォラミダイト]という用語はこの文書の中でMosaic Tec
hnologies,ウォルサム,マサチューセッツ州によって販売されている特許物質
アクリルアミドフォスフォラミダイトを引用している。この製品によって標準ベ
ータ−シアノエチルフォスフォラミダイト法を用いたDNAもしくはRNAオリ
ゴヌクレオチドに直接アクリルアミド基を追加できる。
【0071】 「AEMA」という略語はRonald L, Schnaar, Department of Pharmacology
and Neuroscience, The Johns Hopkins Uniersity School of Medicine,ボルチ
モア,メリーランド州(Schnarr,R.Lら. 1985 Analytical Biochemistry 151; 2
68-281)から得られた4−[[1−オキソ−3−[[2−[(1−オキソ−2−
プロペニル)−アミノ]エチル]ジチオ]プロピル]アミノ]ブチル酸として知
られる化合物を意味している。
【0072】 「APS」という略語はBioRad Laboratories, Inc.,ハーキュリーズ,カリ
フォルニア州、から入手できる過硫化アンモニウムを意味している。
【0073】 「アクリレートスライド」という用語は、例えばアクリルアミドもしくはアク
リルのエステル機能性を含むオルガノシラン化合物でコーティングされたガラス
顕微鏡スライドを意味している。このようなスライドは例えばGelest、タリータ
ウン、ペンシルベニアから市販用として入手できる(3'−アクリルオキシプロ
ピル)トリメトキシシランもしくは他の類似化合物で処理することによって生成
される。このようなスライドはまた例えばCEL Associates, Inc,ヒューストン
、テキサス州(Cat#ACR−25Cを参照)から市販用として入手できる。
【0074】 「BAC」という略語は例えばFluka、Buchs、スイスから入手できるN、N'
−ビス(アクリロイル)シスタミンとして知られる化合物を意味している。
【0075】 「DMA」という略語はジメチルアクリルアミドとして知られる化合物を意味
している。
【0076】 「DMSO」という略語はジメチルスルホキシドとして知られる化合物を意味
している。
【0077】 「DTNB」という略語は5,5'−ジチオ−ビス−(2−ニトロ安息香)酸
として知られる化合物を意味している。
【0078】 「HEMA」という略語は2−ヒドロキシメタクリル酸として知られる化合物
を意味している。
【0079】 「ME」という略語はメルカプトエタノールとして知られる化合物を意味して
いる。
【0080】 「P400mm」という略語はポリ(エチレングリコール)400モノメチル
エーテルモノメタクリル酸として知られる化合物を意味している。
【0081】 「SATP」という略語は例えばPierce,ロックフォード、イリノイ州から入
手できるN−コハク酸イミジ−ルS−アセチルチオプロピオン酸として知られる
化合物を意味している。
【0082】 「SBB」とい略語はホウ酸ナトリウム緩衝液を意味している。
【0083】 「SDS」という略語はドデシル硫酸ナトリウムとして知られる化合物を意味
している。
【0084】 「SSPE」という略語は標準リン酸塩EDTA緩衝液を意味している。
【0085】 「TAA」という略語はチオ酢酸を意味している。
【0086】 「TCEP」という略語はトリス(2−カルボキシエチル)塩酸ホスフィンと
して知られる化合物を意味している。
【0087】 「TE緩衝液」という用語は10mMトリス−塩酸pH8.3;1mM、ED
TA緩衝液を意味している。
【0088】 「TEMED」という略語は例えばBioRad Labolatories, Inc.ハーキュリー
ズから入手できるN,N,N',N'−テトラ−メチル−エチレンジアミンとして
知られる化合物を意味している。
【0089】 「GMSスポッター」という用語は[GMS 417 Arrayer](Affymetrix;サン
タクララ、カリフォルニア州)を意味している。
【0090】 好ましい具体例としてチオール保護基はジスルフィド基である。ジスルフィド
保護基は二つのチオール基を形成するためにジスルフィド結合を還元するジスル
フィド還元剤で処理することによって除去できる。ジスルフィド還元剤はトリス
(2−カルボキシエチル)塩酸ホスフィン(TCEP)、β−メルカプトエタノ
ールおよびジチオスレイトールのような化合物等である。
【0091】 固定化されたチオール基をもつ固体支持体はアクリルアミド基で誘導体化され
た本発明のアフィニティリガンドと接触させる。チオール基は固定化されたアフ
ィニティリガンドをもつ固体支持体を形成するためのマイケル縮合反応によって
共有する結合を形成するためにアフィニティリガンドのアクリルアミド基と反応
することができる。したがって、「固定化された」という用語は他の方法を参考
にして用いる場合、イオン型の結合と共有型の結合の両方を含む固体支持体に付
着する様々な方法を含むことができる。本発明を参考にして用いる場合「固定化
された」という用語は共有結合に付着することにあてはまる。
【0092】 本発明の固体支持体は紙、ガラス、シリカ、金属、セラミック、プラスチック
及び重合体を含む多様な物質から作ることが可能である。重合体はゲル、例えば
電気泳動ゲル、例としてアクリルアミドゲルを形成するために交差結合をする可
能性がある。固体支持体はあらゆる形もしくは大きさが可能である。多孔性フィ
ルター、織物及び網、平板、微粒子、ファイバー、桿状体、光ファイバー、計量
棒、ビーズ、チューブ、マルチウェルプレート、カップ及び毛細管はすべて固体
支持体として用いられる。
【0093】 好ましい具体例として、本発明の固体支持体はガラス、シリカ、金属、セラミ
ックあるいはポリスチレン、交差結合したポリスチレン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリメタクリル酸、デキストラン及びアガロースのような重合体であ
り、重合体層が固体支持体の表面に利用される。特に好ましい具体例として、固
体支持体はガラスで形成されており、重合体層を固体支持体の表面に適用したも
のが挙げられる。特に好ましい具体例として、固体支持体は平らな形でありまた
表面に利用される重合体層を含む。
【0094】 固体支持体がクロマトグラフィービーズ、例えばポリアクリルアミドビーズで
ある場合、好ましい具体例はチオール基を形成するためのBACの利用である。
【0095】 一つの具体例として、表面に結合できる基に誘導体化された脂肪族基に表面を
接触させることによって、置換又は未置換のアルケニル基もしくはα,β−不飽
和カルボニル基をもつ脂肪族基が、表面に付着し、これによって不飽和脂肪族表
面が形成される。したがって、脂肪族基が誘導体化されうる官能基の選択は脂肪
族基が付着することができる物質の型による。脂肪族基が付着されるはずの表面
がドーピングし、又はドーピングしないシリカ、アルミナ、石英もしくはガラス
である場合、脂肪族基はシラン基もしくはカルボン酸によって誘導体化される。
具体例として、脂肪族基がシラン基によって誘導体化される場合、化合物は構造
式Iで表される。
【0096】 一つの具体例として、ガラスもしくはシリカの支持体を多数のアルファ−ベー
タ不飽和基を含有する表層を形成するための適当なオルガノシラン化合物で処理
する。好ましいシランはビニル、アリル、アクリルアミド、メタクリルアミドあ
るいはアクリルエステルの機能性をもったアルコキシシランおよびクロロシラン
を含有する。好ましいシランの一つの例は(3'−アクリルオキシプロピル)ト
リメトキシシランである。いろいろな好ましいシランは、例えばGelest(タリー
タウン、ペンシルベニア州)から市販用として入手できる。
【0097】 金、銀、銅、カドミウム、亜鉛、パラジウム、プラチナ、水銀、鉛、鉄、クロ
ム、マンガン、タングステン、あるいは上記の金属のいずれかの合金である表面
に脂肪族基が付着する場合、付着する脂肪族基は好ましくはチオール、スルフィ
ド、ジスルフィド基で誘導化されている。脂肪族基が付着することができる表面
が白金もしくはパラジウムである場合、脂肪族基は好ましくはニトリルあるいは
イソニトリルで誘導化されている。最後に、脂肪族基が付着することができる表
面が銅である場合、脂肪族基は好ましくはヒドロキサム酸基で誘導体化される。
【0098】 潜在性チオール基をもつアクリルアミドゲルは、フリーラジカル開始剤、ジス
ルフィドビスアクリルアミドを含み任意にアクリルアミドを含有する重合溶液に
不飽和脂肪族の表面を接触させることによって固体支持体の不飽和脂肪族表面に
形成される可能性がある。ジスルフィドビスアクリルアミド単量体のフリーラジ
カル重合の条件はアクリルアミド単量体の重合に用いられる条件に類似し(例え
ば、Perbal, A Practical Guide to Molecular Cloning, 2nd Edition, (1988),
John Wiley & Sons,ニューヨーク,15−17ページを参照)、またさらに例
5および例7で述べている。代表的なものとして、重合溶液には水溶液中約0.
1%から約20%のジスルフィドビスアクリルアミドを含有する。もしアクリル
アミドおよび/もしくはビスアルキレンアクリルアミドがまた存在するならば、
ジスルフィドビスアクリルアミドとアクリルアミドおよび/もしくはビスアルキ
レンアクリルアミドの濃度は共に約0.1%から約20%である。任意に、DM
Fのような有機溶媒は反応性および/もしくは溶解性を改善するために用いるこ
とが可能である。重合反応はフリーラジカル開始剤によって開始される。フリー
ラジカルイニシエーターはフリーラジカルを形成するために分解する物質である
。代表的なフリーラジカルイニシエーターは過硫酸アンモニウム、過酸化物、お
よびアゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物等である。過硫化アンモニ
ウムは好ましいフリーラジカルイニシエーターである。溶液が不飽和脂肪族の表
面に接触する前または重合溶液が不飽和脂肪族の表面に接触した後のいずれかの
時点で、フリーラジカル開始剤の約0.1%(質量/体積)から約10%(質量
/体積)を重合溶液に加える。
【0099】 固体支持体の表面のジスルフィドビスアクリルアミドの重合により潜在性チオ
ール基である固定化されたジスルフィド基をもつ固体支持体が形成される。固定
化された潜在性チオール基はトリス(2−カルボキシエチル)塩酸ホスフィン(
TCEP)、β−メルカプトエタノール及びジチオスレイトールのようなジスル
フィド還元剤に固体支持体を接触させることによって固定化されたチオール基に
変換できる。
【0100】 コモノマーを共重合のためのBACに追加することができる。有用なコモノマ
ーは例えば、アクリルアミド、ビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N−オクチルアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)(n)ジメ
タクリル酸、nは200もしくは400、(Catalog #00096 and 02364(1998-20
00“polymers and Monomers”Catalog, Plysciences, Inc,ワーリントン,ペン
シルベニア州)である。好ましいコモノマーはポリ(エチレングリコール)40
0モノメチルエーテルモノメタクリル酸(P400mm, Catalog #16665(1998-2000“
Polymers and Monomers”Catalog, Plysciences, Inc,ワーリントン,ペンシ
ルベニア州)である。
【0101】 使用できる他のコモノマーは高分子科学及びコーティングの専門家の間でよく
知られている;(例えば,1998-2000“Polymers and Monomers”Catalog, Plysc
iences, Inc,ワーリントン,ペンシルベニア州を参照)さらに、3つ以上のコ
モノマーの混合物を望ましい性質をもった重合体を得るために混合することが可
能である。コモノマーは有機溶媒に加えることができる。任意に、DMFのよう
な有機溶媒は反応性及び/もしくは溶解性を改善するために利用できる。
【0102】 他の具体例として、アクリルアミド及び非対称性のジスルフィドアクリルアミ
ド溶液はビスアクリルアミドのような交差結合化合物と共に調製する。混合物は
TEMED、紫外(UV)光、熱、電離性放射線もしくは専門家によく知られた
同等のものと共に過硫化アンモニウムを用いて重合させる。ジスルフィド結合は
例えば、TCEPを用いて還元するか、もしくはDTTを用いたチオール交換反
応を利用して還元する。薄い重合体層は重合溶液中の液浸スライドによって生成
が可能である。より厚いゲルはガラスプレート間で形成できる。
【0103】 他の具体例として、固体支持体は反応性のある官能基をもつ重合体である。反
応性のある官能基はアミン、アミド、水酸基、カルボン酸、およびハロゲンを含
有する。好ましい重合固体支持体は反応性のある官能基をもつポリスチレンであ
る。好ましい反応性のある官能基はアミンおよび水酸基である。二重結合および
置換されたもしくは置換されないアルケニルを形成するために重合体の反応性の
ある官能基と、あるいは不飽和脂肪族基をもった固体支持体を形成するために少
なくとも一つのα、β−不飽和カルボニル基と、反応することができる官能基を
もつ化合物に固体支持体を接触させる。反応性官能基がハロゲンである場合、そ
れは例えば共有結合を形成するためにアミンあるいはアルコキシドと反応できる
。反応性官能基がカルボン酸である場合、例えばそれはジシクロヘキシルカルボ
ジイミドの存在でアミンもしくは水酸化物と反応できる。反応性官能基がアミン
あるいは水酸基である場合、例えばそれは共有結合を形成するためにエステル、
カルボン酸、又はハロゲンと反応できる。好ましい具体例として、固体支持体が
アミンもしくは反応性水酸基をもつ場合、それを構造式VIで示された化合物に
接触させる。 構造式VIでは、YおよびLは構造式IIIで定義したものと同様であり、また
10は置換されたもしくは置換されないアルケニル基あるいは少なくとも一つの
α,β−不飽和カルボニル基をもつ基である。その後、アクリルアミドゲルの中
に固定化された潜在性チオール基をもつ固体支持体を形成するために、フリーラ
ジカル開始剤、ジスルフィドビスアクリルアミドを含有し、また任意にアクリル
アミドを含有している重合溶液に、固定化された不飽和脂肪族基を接触させる。
潜在性チオール基はゲルをジスルフィド還元剤に接触させることによって活性化
することが可能である。
【0104】 他の具体例として、アミンあるいは水酸基の反応性官能基によって機能的にな
る重合固体支持体は、固定化された潜在性チオール基をもつ固体支持体を形成す
るために構造式IIIに示した化合物と反応させる。この具体例として、固体支
持体は好ましくはセルロース、セライト、ポリ(アクリル酸)、ポリスチレン、
交差結合したポリスチレン、セファロースまたはスーパーロースのようなアガロ
ースあるいは交差結合したアガロース、セファデックスまたはセファクリルのよ
うな交差結合したデキストラン、もしくはスーパーデックスのような交差結合し
たアガロース及びデキストランの混合物である。潜在性チオール基はチオール保
護基を除去することによって活性化される。チオール保護基を除去する方法は(
Greenら,Protective Groups in Organic Synthesis (1991), John Wiley & Son
s, Inc,. 277-308)の中に見出される。その内容はすべて参考文献の中に具体的
に示されている。
【0105】 他の具体例として、固体支持体はシリカ、アルミナ、石英もしくはガラスであ
り、またシラン基またはカルボン酸基および潜在性チオール基をもつ化合物に支
持体を接触させることによって、固体支持体を潜在性チオール基によって誘導体
化する。好ましい具体例として、その化合物は構造式VIIで表すことができる
構造式VIIでは、R4及びLは上記のように定義され、Zはカルボン酸基もし
くは下記のシラン基である。 この中で、少なくともR11、R12あるいはR13の一つがハロゲンであることを条
件として、R11、R12及びR13はそれぞれ独立してハロゲン、置換されたまたは
置換されないアルキル基、置換されたまたは置換されない芳香族基もしくは置換
されたまたは置換されないアラルキル基である。「{」は「L」で表した結合基
にシラン基が付着していることを表している。
【0106】 他の具体例として、固体支持体は白金もしくはパラジウムであり、また固体支
持体はニトリルまたはイソニトリル基と潜在性チオール基をもつ化合物に固体支
持体を接触させることによって潜在性チオール基によって誘導体化される。好ま
しい具体例として、構造式VIIIで表すことができる。 構造式VIIIでは、R4とLは上記のように定義され、Z1はニトリルもしくは
イソニトリル基である。
【0107】 他の具体例として、固体支持体は銅でありまたヒドロキサム酸または潜在性チ
オール基をもつ化合物に固体支持体を接触させることによって固体支持体を誘導
体化する。
【0108】 核酸はあらゆる形態もしくは配列で、例えばブロック、線、格子あるいは輪の
形で、支持体の表面に固定化できる。同一のヌクレオチド配列をもった核酸は固
体支持体に固定化でき、同一でないまたは異なるヌクレオチド配列をもった核酸
も固体支持体に固定化できる。また同一のヌクレオチド配列の部分を含む核酸と
同一でないヌクレオチド配列の部分を含む核酸の複合体も固体支持体の表面に固
定化できる。
【0109】 個々の具体例として、一部は同一のヌクレオチド配列を含み、また一部は同一
でないヌクレオチド配列を含む多数の核酸は、同一でないヌクレオチド配列をも
った核酸が表面の空間分離域上に認められるような方法で固体支持体に付着する
。「空間分離域」という語句は、いかなる他の領域の境界線とも重ならないよう
な想像上の境界線を描くことができる固体支持体周囲の表面の領域を含むことを
意味する。
【0110】 「配列(アレイ)」という用語は固体支持体の表面の少なくとも一つの空間分
離域に固定化された核酸を含む固体支持体を意味する。一つの配列(アレイ)は
かなり多数の空間分離域内に固定化されたかなり多数の核酸を含有することが可
能である。例えば矩形格子または六角格子においては、核酸の空間的配置及び配
向性は規則的であり、もしくは形態は不規則で無秩序である可能性がある。個々
の具体例として、同一でないヌクレオチド配列を含む核酸は固体支持体の表面に
規則的な形態で配列する。例えば、このような具体例はとりわけその群の個々の
成分が標本中に存在するかどうかを確認するために有用である。その群の個々の
成分を検出できる核酸は、単純解析においてその群の一つ以上の成分が標本に含
まれるかどうか確認することができるように、空間分離域に配置することが可能
である。「ミクロアレイ」という用語は核酸を含有する空間分離域が相対的に小
さい領域である配列を含むことを意味する。
【0111】 チオール反応性基をもつアフィニティリガンドは、リガンドの溶液に固体支持
体を浸すことによって、あるいは支持体に一滴のリガンドを接触させることによ
って遊離チオールをもつ固体支持体に接触する可能性がある。後者の場合に、リ
ガンドは金属ピンを用いた場合、機械的な接触によって沈着する可能性があり、
あるいはピエゾ電気ディスペンサーを用いた場合リガンドは噴霧される可能性が
ある。リガンドがピンもしくはピエゾ電気ディスペンサーをもった表面に沈着す
る場合、リガンドを含む溶液の容量は用いられた条件によって変化するであろう
。例えば、Affymetrix Model 417 ピンループスポッターを用いた場合、沈着し
た容量はループの直径に依存し(S.Rose, Applications of a Novel Microarray
ing System in Genomics Reserch and Drug Discovery, Journal of Associatio
n for Laboratory Automation, 3; (3)1998を参照)、ナノリッター(nL)か
らピコリッター(pL)の範囲である。
【0112】 「標本(サンプル)」あるいは「試験標本(テストサンプル)」という用語は
標的分子を含有する成分混合物を意味する。試験標本は標本源から採取されたま
ま直接用いることができ、もしくは次のような前処置をして用いることができる
。試験標本は、血液、唾液、眼の水晶体液、脳脊髄液、汗、尿、腹腔液、羊膜腔
液等の生理的体液、また発酵肉汁、細胞培養液、および化学反応混合液のような
あらゆる生体源から抽出できる。試験標本は、血液から血漿を調製するように、
使用に先だって粘性流体等を希釈して前処置することが可能である。処置の方法
は濾過、蒸留、抽出、濃縮、干渉成分の不活性化、および試薬の追加等が可能で
ある。さらに、標的分子等の細胞のような固体の物質は試験標本として用いるこ
とが可能である。例によっては、液体の媒質を形成しあるいは標的分子を遊離す
るために固体の試験標本を修飾することが有益であろう。
【0113】 本発明の手法によって形成された固体支持体は様々な検定法に利用できる。代
表的には、このような検定法には、例えば試験標本等の固体支持体に導入された
、固定化された核酸と標的分子の間のハイブリッド形成反応がある。このような
手法は低緊縮性から高緊縮性までの洗浄条件を利用してハイブリッド形成条件の
範囲以下で実施できることは専門家には明白である。核酸間の類似性または相違
性の程度に基づいて条件を選択することが可能である。
【0114】 ハイブリッド形成の「緊縮性条件(stringency condition)」は第一の核酸が
完全に第二の核酸に相補的である可能性があり、あるいは第一と第二の核酸が完
全ではない相補性の程度を分かつ可能性のある特定の核酸から第二の核酸までの
ハイブリッド形成を可能にする温度および緩衝液濃度(イオン強度)の条件に関
連する専門用語である。例えば、完全な相補性核酸をより低い相補性の核酸と識
別するある程度の高緊縮性条件が利用できる。核酸ハイブリッド形成の「高緊縮
性条件」と「中緊縮性条件」は2.10.1から2.10.16頁(特に2.1
0.8から11を参照)および6.3.1から6頁に説明している。(Current
Protocols in Molecular Biology (Ausubel, F.M.ら,Vol.1, containing suppl
ements up through Supplement 29,1995)その内容はこの文書の中の参考文献に
示されている。ハイブリッド形成の緊縮性を確認する正確な条件は、イオン強度
、温度、ホルムアミドもしくは尿素のような変性剤の濃度だけでなく、核酸配列
の長さ、塩基の組成、ハイブリッド形成配列と他の同一でない配列内でのその配
列のサブセット発生の頻度との間の不適性割合のような因子にも依存する。この
ように、高いもしくは中程度の緊縮性条件は経験的に確認することが可能である
【0115】 ハイブリッド形成が起こっていない緊縮性のレベルからハイブリッド形成が最
初に観察されるレベルまでのハイブリッド形成条件を修正することによって、標
本の最も類似した配列でハイブリッド形成の配列を(選択的に)可能にする条件
が確認できる。三重構造と四重構造の結合条件は同じような手法によって評価が
可能である。ハイブリッド形成および洗浄条件の緊縮性についての全体的な記載
は(Ausubel, F.M.ら,Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publ
ishing Assoc.and Wiley-Interscience 1987, & Supp.49,2000,)の中で得られ
る。その内容はこの文書の中の参考文献に示されている。プローブの長さのよう
な因子、塩基の組成、ハイブリッド形成配列の間の不適性割合、温度およびイオ
ン強度は核酸ハイブリッドの安定性に影響を与える。このように核酸のハイブリ
ッド形成を可能にするのに充分な緊縮性条件は有意に変更することが可能である
。そのような条件は一般の専門家によって容易に確認できる。
【0116】 そのようなハイブリッド形成反応は十分相補性であるヌクレオチド配列の間に
起こる。「十分相補性の」という語句は特定の条件下で互いにハイブリッド形成
するために十分相補性である核酸配列を意味する。代表的には、相補性核酸は少
なくとも一つの補足性配列を含む。「配列」という用語はより大きな配列のあら
ゆる連続的な断片を意味している。このように補足性配列は他の核酸のヌクレオ
チド配列に対して補足性の少なくとも一つの連続的な断片を含む。
【0117】 本発明の検定法の中で分離され、または検出された標的分子は増幅できる。「
増幅された」という用語は核酸ポリメラーゼによって触媒された核酸合成に依存
するプライマーを意味する。例えば、ポリメラーゼ鎖反応もしくは下記の「PC
R」は標的分子を増幅するために利用できる。その方法は病態の医学的診断のた
めに、ゲノムの遺伝学的地図作成のために、遺伝子発現のモニタリングのために
およびDNA配列のために用いることが可能である。
【0118】 本発明の手法によって形成された固体支持体はキットの形で供給が可能である
。このようなキットは様々な成分を含有できる。一つの具体例として、キットは
多数の潜在性チオール基を含む固体支持体を含有することが可能である。このよ
うなキットは潜在性チオール基を活性化するための、および活性化されたチオー
ル基と適当なアクリルアミド官能基を含む核酸との間の共有結合を形成するため
の方法を購入者に指導する指示書を添えて供給できる。そのような核酸は購入者
によって合成され、もしくは本発明のキットとは別に購入できる。固定化された
チオール基を含有する固体支持体に加えて成分を含有するキットはまた本発明の
範囲内に入る。このようなキットは、例えば、還元剤および/もしくは洗浄緩衝
液のようなチオール基を活性化するための成分を含有することができる。同一の
、同一でない、もしくはその両方の組み合わせである核酸が供給可能である。代
表的には、このキットの成分は別の容器に含まれる。
【0119】 他の具体例として、キットには適当なアクリルアミド官能基を含む多数の潜在
性チオール基および核酸を含有する固体支持体が含まれることが可能である。適
当なアクリルアミド官能基を含む固定化されたチオール基および核酸を含有する
固体支持体に加えて成分を含有するキットはまた本発明の範囲内である。このよ
うなキットには、例えば還元剤および/もしくは洗浄緩衝液のようなチオール基
を活性化するための成分が含まれることが可能である。代表的には、キットの成
分は別の容器に含まれる。
【0120】 本発明の特徴および他の詳細はさらに個々に例の中に記載され示される。本発
明の特定の実施例は説明のために示したものであり、本発明を制限するものでは
ない。本発明の原理の特徴は本発明の範囲から外れること無しに様々な具体例の
中に利用されることが可能である。
【0121】 例 (例1 アクリルアミド機能性核酸をもつポリスチレンマイクロスフェアの誘
導体化) 図1はポリスチレン支持体にアクリルアミド機能性核酸を共有結合するための
一つの方法を図表で表している。ステップ1では、アミノ機能性ポリスチレン上
の潜在性チオール基の形成を描写している。約10μlのアミノ機能性ポリスチ
レンマイクロスフェア(10%懸濁液)を80μlのリン酸緩衝液(50mM、
pH7.5)に分散させた。アミノ機能性ポリスチレンマイクロスフェアは1μ
mの直径および約75μeq/g(Bang's Laboratories Inc.,フィッシャー,
インディアナ州)のアミノ基濃度をもつ。ポリスチレンマイクロスフェア懸濁液
に対して10μlのジメチルスルフォキサイド(下記の「DMSO」)中の36
8μgのN−コハク酸イミジルS−アセチルチオプロピオン酸(下記の「SAT
P」)(Pierce、ロックフォード、イリノイ州)をゆっくり加えた。この混合液
を環境温度で約2時間丁寧に浸盪した。マイクロスフェアはそのあと3回それぞ
れ100μlのリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)で洗浄した、リン酸緩衝
液を加え混合し、遠心分離を行ない、上澄みをデカントし、最後のデカント段階
の後で潜在性チオールマイクロスフェアを得た。
【0122】 (チオール化されたマイクロスフェアとして引用された、潜在性チオール誘導
体化マイクロスフェアは任意に将来の使用のためにこの時点で乾燥し貯蔵できる
。もし乾燥するならばチオール化マイクロスフェアはステップ2によって継続す
る前にリン酸緩衝液中で再水和が可能である。)オリゴヌクレオチド機能性ポリ
スチレンマイクロスフェアを供給するために次の段階が実施された。
【0123】 ステップ2に図示したように、潜在性チオールの活性化(脱アセチル化)が図
示されている。脱アセチル化緩衝液を50mMリン酸緩衝液、25μM EDT
Aおよび0.5MのヒドロオキシルアミンHClを含有するように調製した。そ
れは最終pH7.5である。次に、100μlの脱アセチル化緩衝液をステップ
1から得られた遠心分離用試験管中の潜在性チオールマイクロスフェアに加えた
。遠心分離用試験管は環境温度で2時間丁寧に振盪した。遠心分離のあと、上澄
みとマイクロスフェアは試験管内の活性化マイクロスフェアを生成するデカント
によって分離した。
【0124】 ステップ3はオリゴヌクレオチド付着について図示している。ステップ2から
得られた遠心分離用試験管に、個々のオリゴヌクレオチドに対して100μMの
濃度をもつ1.0μlのアクリルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチドプライ
マー対溶液とともに100μlの1X TE緩衝液を加えた(Operon Technolog
ies,アラメダ,カリフォルニア州)。マイクロスフェア懸濁液をそのあと環境
温度で1時間丁寧に振とうした。活性化マイクロスフェアに対するチオエーテル
結合によってオリゴヌクレオチド共有結合(オリゴヌクレオチド結合マイクロス
フェア)が得られた。
【0125】 ステップ4では、過剰の反応性チオール基をブロックする任意の段階が図示さ
れている。もし望むならばオリゴヌクレオタイド結合マイクロスフェアの過剰チ
オール基をブロックできる。マイクロスフェア上の過剰のチオール基をブロック
するために、10μlの1X 10mMトリス塩酸pH8.3;1mM EDT
A緩衝液(下記の「TE」緩衝液)に溶解した277μgのヨードアセトアミド
(Aldrich Chemical Co.,ミルウォーキー、ウィスコンシン州)をステップ3の
オリゴヌクレオチド結合マイクロスフェアに加えた。遠心分離用試験管およびそ
の内容物をそのあと環境温度で1時間振盪した。TE緩衝液よりマイクロスフェ
アをデカントした。そのあとマイクロスフェアをキャップをしたオリゴヌクレオ
チド結合マイクロスフェアを生成するためにそれぞれ100μlのTE緩衝液で
3回洗浄した。最後の洗浄をデカントしたあと、試験管内のキャップをしたオリ
ゴヌクレオチド結合マイクロスフェアを例えばUnited States Patent No.4,683,
202に示されたようにPCR反応ように準備した。その開示はこの文書の中の参
考文献の中に身体的に示されている。(他に、キャップをしたオリゴヌクレオチ
ドマイクロスフェア将来の利用のためにこの時点で乾燥し貯蔵できる。もし乾燥
した場合、キャップをしたオリゴヌクレオチドマイクロスフェアは利用に先だっ
てリン酸緩衝液で再水和できる。)
【0126】 (例2 アミノアルキルガラススライド上の配列(アレイ)形成) 平らな表面に対してかなり均一な空間的形態で付着した多数のアミノ基をもつ
ガラススライド(Part#S 4651, aminoalkyl silane coated slides, Sigma Chem
ical Co.,セントルイス,ミゾリー州,1999カタログ)をpH7.5の50
mMリン酸緩衝液、10%DMSO中15mM SATP溶液に環境温度で2時
間浸した。ガラススライドはそのあとリン酸緩衝液中にガラススライドを浸すこ
とによってpH7.5の50mM、リン酸緩衝液で3回洗浄した。多数の潜在性
チオール化された基をもつガラススライドを形成した。
【0127】 多数の活性化チオール基をもつガラススライドを供給するためにpH7.5の
50mMのリン酸緩衝液、25μMのEDTAおよび0.5Mのヒドロキシルア
ミン−HClを含む脱アセチル化緩衝液に環境温度で2時間浸した。
【0128】 多数のアクリルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチドを活性化チオール基に
付着させた。1X TE緩衝液(AcryditeTM Acrylamide-modified oligonucleo
tide obtained from Operon Technologies,アラメダ、カリフォルニア州)中1
00μMアクリルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチド溶液中に活性化ガラス
スライドを環境温度で1時間浸すことによってアクリルアミドで修飾された核酸
でガラススライドを均一に修飾した。
【0129】 それぞれ別の配列をもつ多数のアクリルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチ
ドを空間分離域のスライド上に沈着させた。自動で行なうことも出来るが、(例
えばピペットでいれるロボットを用いて)活性化された配列上のオリゴヌクレオ
チドの沈着は手動で行なった。アクリルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチド
溶液に浸されたマイクロスフェアを用いて、溶液のアリコートを活性化チオール
基をもつガラススライド上のを前もって決定された領域に移した。第二のアクリ
ルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチドをその後新しいマイクロピペットで同
じ手順を用いて、最初の領域から空間的に区別できる第二の領域に沈着させた。
【0130】 他方、例えばUnited State Patent No.5,807,522で図示されたような毛細管デ
ィスペンサーを使用することが可能である。その内容はこの文書の中の参考文献
のなかに具体的に示されている。オリゴヌクレオチド配列を適当に間隔を置くよ
うに配列させるための配列の領域を可能にする専門家には周知の他のスポット法
もまた利用することができる。
【0131】 他の具体例として、例えばまたUnited State Patent No.5,599,695で図示され
た器具のようなインクジェット噴霧装置を使って無秩序な配列が形された。その
内容は全体的に参考文献のなかに具体的に示されている。さらに他の具体例とし
て、配列の領域はフォトリソグラフィーで利用されているようにマスクを利用し
て定めることができる。
【0132】 配列上の全てのオリゴヌクレオチドの沈着のあと、アクリルアミドで修飾され
たオリゴヌクレオチドに共有結合しなかった活性化チオール基をブロックした。
例えば、上記の例1のステップ4の方法を残余のチオール基の不活性化に用いる
ことができる。専門家には周知の他の化学的処置もまた利用することが可能であ
る。
【0133】 (例3 ポリスチレン支持体上の配列(アレイ)形成) 平らな表面に物質的に均一で空間的な形態で付着した多数のアミノ基をもつポ
リスチレンの平らな支持体をジメチルスルフォキシドリン酸緩衝液中15mM
SATP溶液中に環境温度で2時間浸す。その後、多数の潜在性チオール化部位
をもつポリスチレンの平らな支持体を供給するためにリン酸緩衝液の中にポリス
チレンの平らな支持体を浸して、ポリスチレンの平らな支持体を50mM pH
7.5リン酸緩衝液で3回洗浄する。
【0134】 50mMリン酸緩衝液中25μM EDTA、0.5Mヒドロキシルアミン−
HClを含む脱アセチル化緩衝液を最終pH7.5に調製する。それを1X T
E緩衝液中100mMアクリルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチド(Operon
Technologies,アラメダ,カリフォルニア州)と混合する。その溶液を選択的
に前もって決定した領域の潜在性チオール部位にスポットする。支持体上の選択
された領域だけが脱アセチル化緩衝液の接触により活性化チオール基を供給する
ため、アクリルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチドの結合のためにはその領
域だけが利用できる。このように潜在性領域はそのまま残りオリゴヌクレオチド
が共有結合する領域を分離するために用いることができる。
【0135】 (例4 前もって決定された形態をもつ配列(アレイ)形成) さらにもう一つの他の具体例として、ガラススライドは前もって決定された形
態でアミン基を用いて供給が可能である。例2で述べたようにアミン基はその後
潜在性チオール基および処理された支持された支持体に変換される。
【0136】 (例5 アクリル化スライド上の配列(アレイ)形成) この例はジスルフィドビスアクリルアミド交差結合N.N'−ビス(アクリロ
イル)シスタミンを含む交差結合したポリアクリルアミドゲル支持体へのアクリ
ルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチドプローブの付着を示している(下記の
「BAC」,Fluka, Buchs,スイス)。オリゴヌクレオチドプローブ上のアクリ
ルアミド基を市販用に入手できるアクリルアミドフォスフォラミダイトAcrydite TM phosphoramidites I and III, Mosaic Technologies,ウォルサム,マサチュ
ーセッツ州)を用いて合成時に加えた。「Ac1」(AcryditeTM Iで生成した
)220と示された5'−メタクリルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチドプ
ローブの固相ハイブリッド形成手順を「Ac3」(AcyditeTM IIIで生成し
た)210と示された5'−アクリルアミドで修飾されたオリゴヌクレオチドプ
ローブと比較した。全ての場合、(図2A、2B)オリゴヌクレオチドプローブ
をゲルコーティングされたスライドを含むチオール基上にスポットし、反応させ
た。スライドを結合していないプローブを除去するための洗浄し、その後固定化
されたプローブのハイブリッド形成手順を明らかにするために蛍光的にラベルさ
れたオリゴヌクレオチド標的に対してハイブリッド形成を行なった。対照実験で
は活性化され、還元されたチオール(潜在性チオールではない)がプローブ結合
には必要ではあるということを示し、トリス(2−カルボキシエチル)塩酸ホス
フィン(下記の「TCEP」)処置が省略された場合、図2Bに類似した形が現
れたということが示された。図2Bではプローブのアクリルアミド機能が結合の
ためには重要であるということを示唆して、過剰の単量体アクリルアミドでTC
EP処理されたスライドを前処理することによって5'−アクリルアミドプロー
ブ結合が妨げられたということが示されている。図2Aはまた、5'−アミノ2
30および5'−ヒドロキシル240で修飾されたオリゴヌクレオチドプローブ
は活性化チオール基を含むゲルに対して弱い結合を示すということを表している
【0137】 ステップ1:アクリルアミドゲル層に結合したアクリル酸スライドの調製 アクリルアミド水溶液を6%アクリルアミド(29:1アクリルアミド単量体
対ビスアクリルアミドの比)(BioRad laboratories, Inc,;ハーキュラス,カ
リフォルニア州)およびpH9の100mMホウ酸ナトリウム緩衝液(下記の「
SBB」中0.5%(wt/v)N.N'−ビス(アクリロイル)シスタミン(F
luka, Buchs,スイス))を用いて調製した。水溶液を氷で冷却した。100μ
lアリコートを1μlの新鮮な10%過硫化アンモニウム(下記の「APS」,
(BioRad Laboratories, Inc.,ハーキュラス,カリフォルニア州)およびアク
リルアミドゲル溶液を供給するために水で10:1に希釈した1μlのN,N,
N'N''−テトラメチル−エチレンジアミン(下記の「TEMED」、BioRad,
ハーキュラス,カリフォルニア州)と混合した。次に30μlのアクリルアミド
ゲル溶液を、室温においたアクリル酸スライド(Cat# ACR-25C, CEL Associates
, Inc.,ヒューストン,テキサス州)の上にピペットでおいた。アクリル酸ゲル
溶液に気泡や間隙を作らないように注意しながらカバーグラス(24×50mm
)をかぶせた。アクリルアミドゲルを室温で少なくとも45分間アクリル酸スラ
イド上で重合させた。カバーグラスはアクリル酸スライドに結合した潜在性チオ
ール基をもつアクリルアミドゲル層を残したまま除去した。
【0138】 (この時点で、スライドはまた再水和の後、後の使用のために乾燥し貯蔵でき
る。) ステップ2:潜在性チオ基の活性化 それぞれにチオ基を誘導体化したアクリルアミドゲル層をもつアクリル酸スラ
イドを100mM SBB pH9中20mM TCEP(Fluka;Buchs,スイ
ス)中で15分間インキュベートした。
【0139】 スライドをTE緩衝液中で2回洗浄し、そのあと水ですすぎ風乾した。
【0140】 ステップ3:アクリルアミドゲルに対するオリゴヌクレオチド付着 スライドに上記のように修飾されたオリゴヌクレオチドで30分のTCEP処
置の時間内にスポットした。5'Acrydite IIIの修飾、5'Acrydite Iの修
飾、5'NH2の修飾もしくは5'の修飾なしを含むpH9の100mM SBB
および20μMオリゴヌクレオチド(Operon,アラメダ,カリフォルニア州)で
スポット溶液を調製した。0.5μlのそれぞれの溶液(10パラモル)の個々
のスポットを個々のスライド上に3重においた。そのスライドを窒素封入箱内に
おき、室温で1時間インキュベートした。そのあとスライドをTE+0.2M塩
化ナトリウム(下記の「NaCl」)で二回洗浄した。
【0141】 ステップ4:ハイブリッド形成によるオリゴヌクレオチド検出 5X SSPE+0.2%SDS中60μlハイブリッド形成混合液(10μ
M相補性蛍光オリゴヌクレオチド(OPERON,アラメダ,カリフォルニア州))の
アリコートをスライドの上に置き、そのスライドにカバーグラスをかぶせた。そ
のスライドを湿度の高いハイブリッド形成用箱内で室温で1時間ハイブリッド形
成させた(Corning,コーニング,ニューヨーク州。)1時間後スライドを1X
SSPE+0.1%SDSで2回洗浄した。そのあと、個々のスライドをpH
8のTEで1回洗浄し、風乾した。
【0142】 スライドは蛍光イメイジャー(Molecular Dynamics, Fluorimagers 595,サニ
ベール、カリフォルニア州)で現像・乾燥した。
【0143】 (例6 ゲルコーティングされた支持体上の微小配列(ミクロアレイ)形成
およびブロッキング試薬の比較) ステップ1:ゲルコーティングされたスライド支持体の調製 重合溶液を100mM SBB pH9中6%アクリルアミド(29:1)、
および0.5% BAC(wt/v)で調製した。(BACには溶液の中へ入る
ように熱および渦が必要である。1μlの新鮮な10%APS(同一日に作られ
た)および1μlの10:1希釈のH2O:TEMEDを100μlの溶液に加
え完全に混合した。10μlの溶液をアクリル酸スライド(CEL Associates, In
c., ACR-25C)の上にピペットでおき、溶液中に気泡や間隙を作らないように注
意しながらカバーグラス(18×18mm)をかぶせた。アクリルアミド層を室
温で少なくとも20分重合させた。スライドをTE中ですすぎ風乾させたあと、
オリゴのスポットの準備が完了した。
【0144】 ステップ2:潜在性チオール基の活性化 スポット溶液をpH9の100mM SBB中の、20μMのAcryditeTMオリ
ゴおよび100mM TCEPから調製した。
【0145】 35μlの異なる溶液を調製しマイクロプレートにおいた。
【0146】 ステップ3:アクリルアミドゲルに対するオリゴヌクレオチド付着 スライドは次のようなGMS スポッター上に配列した。
【0147】 スライドを1時間室温で実験室のベンチ上でインキュベートした。1時間後ス
ライドをpH9の100mM SBB 中の20%ジメチルアクリルアミド(下
記の「DMA」)もしくは20%2−ヒドロキシエチルメタクリル酸(下記の「
HEMA」)中で30分浸した。スライドをTE+0.2M NaClで2回洗
浄した。その後、スライドをTE中で1回洗浄し、乾燥させた。
【0148】 ステップ4:ハイブリッド形成によるオリゴヌクレオチド検出 粘着ハイブリッド化形成箱をスライドに付着させまた90μlのハイブリッド
化形成混合液をスライドに加えた:4X SSPE+0.2% Tween中5
0ngインプットグロビンRNAから調製されたcDNA。スライドを湿度の高
いハイブリッド形成箱内で55℃で一晩ハイブリッド形成させた。インキュベー
ションの後、スライドを1X SSPE+0.1% Tweenで2回洗浄した
。そのあとスライドをTEで1回洗浄し、風乾した。スライドは乾燥した画像で
表現された。
【0149】 定量化の場合、HEMAによるブロッキングはDMAをもったスライドと比較
できる。HEMAブロックによるバックグラウンドは軽度に高いが、その差は有
意ではない。DMAでブロックした時とHEMAでブロックした時の両方共その
結果を図3A−3Bに示している。
【0150】 (例7 0.5%ビスアクリロイルシスタミン(BAC)薄層ゲル支持体の
調製) 下記のものが15mlの試験管中で次のものを混合した。 最終濃度 ・0.5mlジメチルホルムアミド(DMF) 5.0% ・50mg N,N'-ビス(アクリロイル)シスタミン(BAC) 0.5% (19.2mM) ・1.5ml 40%アクリルアミド/ビス原液 6.0% (844mM) ・2.0ml 500mM トリスグリシン緩衝液pH9.0 100mM ・6.0ml 水 10ml合計量 1mlの上記の溶液を氷の上に置き、次のものを加えた。 ・1μl 1% SDS 0.001% ・10μl 10% 水溶液APS 0.1% ・10μl 10% 水溶液TEMED 0.1%
【0151】 10μlの上記の溶液を溶液にアクリルシラン(CEL Associate, Inc.,ヒュ
ーストン,テキサス州)でコーティングした顕微鏡用スライドの上にピペットで
おき、溶液中に気泡や間隙を作らないように注意しながらカバーグラス(18×
18mm)をかぶせた。溶液を室温で30分間重合させた。カバーグラスを安全
剃刀の刃を使って除去した。スライドをTE緩衝液中で洗浄し、室温で乾燥させ
た。
【0152】 (例8 4[(1−オキソ−3−[[2−[(1−オキソ−2−プロペニル)
−アミノ]エチル]ジチオ]プロピル]アミノブチル酸(AEMA)薄層ゲル支
持体123mg AEMAを0.5mlジメチルホルムアミド(下記の「DMF
」)および1.5mlの水に溶解させた。AEMAを溶解させた後次のものを加
えた。 最終濃度 ・1.5ml 40% アクリルアミド/ビス原液 6.0%(844mM) ・2.0ml 500mM トリス−グリシン緩衝液pH9.0 100mM ・5.0ml 水 10ml total 上記の溶液の1mlを採取した後、氷の上に置き次のものを加えた。 ・1μl 1% SDS 0.001% ・10μl 10% 水溶液APS 0.1% ・10μl 10% 水溶液TEMED 0.1%
【0153】 10μlの上記の溶液を溶液にアクリルシラン(CEL Associate, Inc.,ヒュ
ーストン,テキサス州)でコーティングした顕微鏡用スライドの上にピペットで
おき、溶液中に気泡や間隙を作らないように注意しながらカバーグラス(18×
18mm)をかぶせた。溶液を室温で30分間重合させた。カバーグラスを安全
剃刀の刃を使って除去した。スライドをTE緩衝液中で洗浄し、室温で乾燥させ
た。
【0154】 (例9 還元されたBACによる薄層ゲル支持体の調製、β−メルカプトエタ
ノール法) 次のものを15mlの試験管に加えた。 ・100mg BAC 1.0%(0.384mmole) ・0.5ml DMF ・0.5ml 水 BACを溶解したあと、次のものを加えた。 ・27.5ml 0.5mlの水に溶解したβ-メルカプトエタノール (0.384mmole) 溶液を室温で1−12時間反応させた。インキュベートした後、次のものを加え
た。 最終濃度 ・1.5ml 40% アクリルアミド/ビス原液 6.0%(844mM) ・2.0ml 500mM トリスグリシン緩衝液pH9.0 100mM ・5.0ml 水 10ml合計 上記の溶液の1mlを採取し、氷の上に置き、次のものを加えた。 ・1μl1% SDS 0.001% ・10μl 10% 水溶液APS 0.1% ・10μl 10% 水溶液TEMED 0.1%
【0155】 10μlの上記の溶液を溶液にアクリルシラン(CEL Associate, Inc.,ヒュ
ーストン,テキサス州)でコーティングした顕微鏡用スライドの上にピペットで
おき、溶液中に気泡や間隙を作らないように注意しながらカバーグラス(18×
18mm)をかぶせた。溶液を室温で30分間重合させた。カバーグラスを安全
剃刀の刃を使って除去した。スライドをTE緩衝液中で洗浄し、室温で乾燥させ
た。
【0156】 (例10 還元したBACによる薄層ゲル支持体、チオ酢酸法) 次のものを15mlの試験管に加えた。 ・100mg BAC 1.0% 0.384mmole ・0.5ml DMF ・0.5ml 水 BACを溶解したあと、次のものを加えた。 ・43.8ml チオ酢酸 0.384mmole インキュベートした後、次のものを加えた。 最終濃度 ・1.5ml 40% アクリルアミド/ビス原液 6.0%(844mM) ・2.0ml 500mM トリスグリシン緩衝液pH9.0 100mM ・5.0ml 水 10ml合計 上記の溶液の1mlを採取し、氷の上に置き、次のものを加えた。 ・1μl1% SDS 0.001% ・10μl 10% 水溶液APS 0.1% ・10μl 10% 水溶液TEMED 0.1%
【0157】 10μlの上記の溶液を溶液にアクリルシラン(CEL Associate, Inc.,ヒュ
ーストン,テキサス州)でコーティングした顕微鏡用スライドの上にピペットで
おき、溶液中に気泡や間隙を作らないように注意しながらカバーグラス(18×
18mm)をかぶせた。溶液を室温で30分間重合させた。カバーグラスを安全
剃刀の刃を使って除去した。スライドをTE緩衝液中で洗浄し、室温で乾燥させ
た。
【0158】 (例11 マイクロアレイハイブリッド形成のためのBAC、AEMA、およ
び還元されたBAC支持体の比較;スポット用溶液中の緩衝液およびグリセロー
ルの効果) 三つの別々の型の支持体を調製した。 ・ 0.5% BACを含む標準支持体(還元の後、38.4mMチオール基を
産出する19.2mMジスルフィド結合)。調製については上記の例7に記載し
た。 ・ 還元の後ゲルに結合した38.4mM AEMAおよび38.4mMチオー
ル基を含むAEMA支持体。調製については上記の例8に記載した。 ・ 還元の後ゲルに結合した38.4mM BACおよび38.4mMチオール
基を含むBAC+MEゲルパッド。調製については上記の例9に記載した。
【0159】 重合の後、個々のタイプの二枚のスライドを洗浄し、100mM炭酸ナトリウ
ム中10mM TCEP溶液で20分間pH10で処理した。BACを含まない
ゲル層で調製された他のスライドを同じ方法で処理した。0.1%SDSを含む
1X SSPE緩衝液中でスライドを4回洗浄した。その後、pH8の10mM
TE緩衝液中でスライドを2回洗浄した。
【0160】 ジスルフィド基のチオール基への変換はゲル上のpH8の100mMリン酸緩
衝液0.5μl中1mM5,5'−ジチオ−ビス−(2−ニトロ安息香酸)(下
記の「DTNB」)溶液をスポットすることによって確認した。そのスポットは
ゲル層を含むAEMAおよびBAC上で黄色に変化し、しかしアクリルアミドゲ
ル層をもった対照スライド上では無色のままであった。これは全てのTCEPが
ゲル層から溶出したことを示した。
【0161】 50μlの一連の溶液をスライド上にスポットするために調製した。その溶液
は、pH9の100mMトリスグリシンもしくはpH10の100mM炭酸ナト
リウム緩衝液中の別々の濃度(3.10および30mM)のAcyditeTMで修飾さ
れたDNAオリゴヌクレオチドBD1216(ウサギのグロビンcDNA標的の
ための相補性プローブ)を含有した。また、10mMオリゴおよび10%もしく
は20%グリセロールを含む溶液を調製した。(グリセロール含有溶液はスポッ
トの際湿度にあまり敏感ではなく低いおよび中程度の湿度でDNAプローブ結合
を多量に産出する。)この実験において、全てのゲル溶液をTCEPで還元し、
またスポット用溶液にはTCEPは加えなかった。
【0162】 溶液をマイクロプレートウェル(Microseal 96 V-bottom microplates, MJ Re
serch,マサチューセッツ州)の上に置き、また配列をGenetic Microsystems 41
7 Arrayer(Affymetrix,サンタクララ,カリフォルニア州)を用いてスポット
しまた室温で一晩インキュベートした。
【0163】 スポットの間のバックグラウンドを改善するために20分間10%アクリルア
ミド溶液、pH10の100mM炭酸ナトリウム緩衝液中にスライドを浸すこと
によって残余の活性チオールを冷やし、その後10MmTE+200mMNaC
lで2回洗浄し、続いて10mMTEで2回洗浄し乾燥した。
【0164】 Cy3蛍光染料でラベルされたウサギグロビンcDNAと共にプラスチックの
箱の中で55℃で一晩ハイブリッド形成を行なった。cDNAの濃度はハイブリ
ッド形成緩衝液(0.02%Tween20を含む4X SSPE)の50ng
/mlであった。ハイブリッド形成後、スライドを1X SSPE緩衝液中で3
回洗浄し10mM TE緩衝液中で2回簡単に洗浄し、その後窒素を用いて乾燥
した。
【0165】 励起の為のグリーンライン543.5nmのHeNeレーザーを用いてScanAr
ray4000スキャナー(GSI Lumonics、ワシントン、マサチューセッツ州)で配列
をスキャンした。レーザーのパワーは90%にセットし光電子倍増管のパワー(
PMT)は60%にセットした。データーをImage Quant 5,1 software(Molecu
lar Dynamics,サニーベール、カルフォルニア州)を用いて解析した。微小配列
上のスポットされていない部分からのバックグラウンドシグナルを個々のハイブ
リッド形成プローブスポットの総蛍光シグナルから差し引いた。
【0166】 修正された蛍光濃度のデータを図6及び7にプロットした。図7ではトリス−
グリシン緩衝液を炭酸緩衝液と比較している。試験されたプローブオリゴヌクレ
オチドの個々の濃度で、炭酸緩衝液系でプローブをスポットした場合より良いハ
イブリッド形成シグナルが得られた。図7は10μMプローブスポットのみのデ
ータを示している。
【0167】 更に、単官能基ジスルフィドアクリルアミド、AEMAを用いて更によりよい
シグナルが得られた。ゲル重合に先だって等モルのメルカクトエタノールで還元
されたBACを含むゲル層を用いてハイブリッド化形成シグナルの同様の亢進が
認められるという結果となった。例10で述べたように(データは示していない
)ゲル形成に先だってチオ酢酸で還元されたBACを含むゲル層から同様のハイ
ブリッド形成の亢進が認められた。例7のBACプロトコールの中に記載された
ように、理論によって拘束されることを望まないが、亢進はBACが還元されて
いないBACによってゲル状円柱の中にチオールを誘導したという事実に起因し
、ゲルの中での還元の後亢進がごく接近して起こり、また従ってその亢進がジス
ルフィドを再形成し、それによってプローブ結合の為に有用である多数のチオー
ル基を形成する。
【0168】 (例12 コモノマーを含有しない有機溶媒中の1−6%BAC重合によるア
クリル酸スライドの調製) アクリル酸スライドは1%から6%の範囲の濃度のBACを含むBAC溶液中
で共重合させた。1%BACでコーティングされたスライドをDMF中3mlの
10%BAC、12mlのDMF、15mlの水及び600μlの25%APS
、100μlのTEMEDを混合することによって作成した。混合の後この溶液
を4つのアクリル酸スライドを入れた容器に分配しその溶液を室温で一晩重合さ
せた。白い均一のゲル用物質は目で見える重合の開始のシグナルを示した。その
後BACアクリル酸スライドを溶液から除去しまたBACアクリル酸スライド上
に形成された目に見える白い皮膜を除去する為に軽く擦ることによって脱イオン
水の中ですすいだ。
【0169】 活性チオールを精製するためにTCEPで処理した後、ウサギベータ−グロビ
ン遺伝子のmRNAから転写されたcDNAに対してハイブリッド形成する為に
デザインされたAcryditeTMオリゴヌクレオチド(50mer)でスライドをスポ
ットした。スポットの為に用いられた50−merの濃度は30μM、10μM
、5μM、1μM、0μMであった。次のような修飾を利用したキットによって
与えられた指示に従って、BACアクリル酸スライドに結合したAcryditeTMで修
飾されたオリゴヌクレオチドを4X SSPE, arayTRACKERTM Standard Labeling cDN
A Kit(Car.#490-100, Displays Systems Biotech, Inc;ビスタ、カルフォルニ
ア州)と共にCy3−DytpでラベルされたcDNAに対する0.02%Twee
n20TM(ウサギ網状赤血球PolyA +mRNAから調製された)(Gibco -BR
L; Life Technologies;ロックビール,メリーランド州)中で55℃で一晩ハイ
ブリッド形成を行なった。指示された系のプロトコール中のの最終の沈着の後、
cDNA調製物を40μL緩衝液(4X SSPE;0.02%Tween20TM)中で再懸濁し、
またこの混合液をG25スピンコラム(Cat. #27-5325-01 Amersham Pharmacia,
Microspin G-25 column)に通した。ハイブリッド形成したスポットしたスライ
ドを0.02% Tween20TMを含む1X SSPE緩衝液中で3回洗浄し、その
後TE中で洗浄しその後窒素の気流中で乾燥した。ハイブリッド形成されたオリ
ゴヌクレオチドをスポットしたスライドをGSI Lumonics ScanArray 4000 Microa
rray Analysis System(GSI Lunomics, Inc;ビレリカ、マサチューセッツ州)で
画像化した。
【0170】 cDNA結合の量がスライドの調製の為に使用されたBACの量に依存すると
いう結果が示された。至適シグナルが1−3%のBAC濃度で認められる。 表2BAC濃度の効果 スライド %BAC Signal Background 01 1 3,839 71 05 0.5 1,798 52 06 1.5 4,275 67 07 3 7,479 75 08 6 3,815 83 スポットされたオリゴの範囲に一致した領域の個々のピクセルに対するシグナル
−RFUsの量(何千の単位で) オリゴがスポットされていない同じ大きさの領域の個々のピクセルに対するバッ
ク−RFUsの量(何千の単位で)
【0171】 (例13 有機溶媒中のBAC−コモノマー−重合によるアクリル酸スライ
ドの調製) 例7と同様の手順が、異なる量のP400mmを持つ2%BACによってスラ
イドを作成する為に用いられた。2%BAC−1%P400mmのコーティング
によってスライドを作成する為に、4枚のアクリル酸スライドを混合によって作
成された溶液に浸した:3.6mlのDMF中の10%BAC;5.4mlのD
MF;9mlの水;180μlのP400mm;240μlの25%APS;4
0μlのTEMED。室温に置いた後、その溶液に外観に注目した。BACアク
リル酸スライドをその後溶液から除去し脱イオン水の中ですすいだ。スライド上
の皮膜が目に見える場合、目で見える白い皮膜を除去する為に軽くこすった。B
ACアクリル酸スライドを再び水の中で洗浄し、またその後窒素の気流によって
乾燥した。
【0172】 活性チオールを精製するためにTCEPで処理した後、ウサギベータ−グロビ
ン遺伝子のmRNAから転写されたcDNAに対してハイブリッド形成する為に
デザインされたAcryditeTMオリゴヌクレオチド(50mer)でスライドをスポ
ットした。スポットの為に用いられた50−merの濃度は30μM、10μM
、5μM、1μM、0μMであった。キットによって与えられた指示に従って、
BACアクリル酸スライドに結合したAcryditeTMで修飾されたオリゴヌクレオチ
ドを4X SSPE, arayTRACKERTM Standard Labeling cDNA Kit(Car.#490-100, Dis
plays Systems Biotech, Inc;ビスタ、カルフォルニア州)と共にCy3−Dy
tpでラベルされたcDNAに対する0.02%Tween20TM(ウサギ網状赤血球
PolyA +mRNAから調製された)(Gibco -BRL;Life Technologies;ロ
ックビール,メリーランド州)中で55℃で一晩ハイブリッド形成を行なった。
ただし以下のような例を除く。指示された系のプロトコール中のの最終の沈着の
後、cDNA調製物を40μL緩衝液(4X SSPE;0.02%Tween20TM
)中で再懸濁し、またこの混合液をG25スピンコラム(Cat. #27-5325-01 Ame
rsham Pharmacia, Microspin G-25 column)に通した。ハイブリッド形成したス
ポットしたスライドを0.02% Tween20TMを含む1X SSPE緩衝液中で
3回洗浄し、その後TE中で洗浄しその後窒素の気流中で乾燥した。ハイブリッ
ド形成されたオリゴヌクレオチドをスポットしたスライドをGSI Lumonics ScanA
rray 4000 Microarray Analysis System(GSI Lunomics, Inc;ビレリカ、マサ
チューセッツ州)で画像化した。
【0173】 重合反応の際形成された沈着物の性質を変える為に0.5から4%(v/v)
の範囲でP400mmを追加を認めた。P400mmの濃度に依存して、溶液が
澄んだゲル、濁ったゲル、もしくは全く見えないゲル、すなわち液体のままであ
る、を形成した。溶液が液体のままである場合、スライドの上に皮膜は形成され
ないで上記のこするステップは必要ではない。
【0174】 次の表は2%BAC中のP400mmの異なる濃度によって調製されたスライ
ドに対して得られた結果を示している。 表3 スライド# %P400mm シグナル* バックグラウンド** 皮膜の外観 Rfu Rfu 重合後 01 0.0 796 97 白、やわらかいゲル 02 0.5 3,188 26 白、やわらかいゲル 03 1.0 4,243 68 青、灰色の固いゲル 04 2.0 2,530 45 澄んだ、液 05 4.0 637 34 澄んだ、固いゲル* シグナルはスポットされたオリゴヌクレオチドの領域に一致した範囲の個々の
ピクセルに対するRFUsの量(何千の単位で)である。** バックグラウンドはオリゴヌクレオチドがスポットされていない個々の大きさ
の領域の個々のピクセルに対するRFUsの量(何千の単位で)である。
【0175】 データによってまた、次の表に示されたように、結合されたcDNAの量がコ
モノマーの量とスポッティングに用いられた50−merオリゴの濃度の両方に
依存することが示された。 表4 スポットされたオリゴの効果 スライド オリゴ %BAC %p400mm シグナル S-B S/B 01 30 2 0 796 699 8.2 10 2 0 307 210 3.2 5 2 0 245 148 2.5 1 2 0 150 53 1.5 25 0 2 0 97 0 1.0 03 30 2 1 4,243 4,175 62 10 2 1 2,200 2,132 32 5 2 1 1,308 1,240 19 1 2 1 406 338 5.9 0 2 1 68 0 1.0 チオールスライド上にスポットしたオリゴのオリゴ−濃度(マイクロモル) スライド01は2%BACによって調製した。 スライド05は2%BAC/1%P400mmによって調製した。 シグナル スポットされたオリゴの領域に一致した範囲の個々のピク セルに対するRFUsの量 S−B シグナル引く0オリゴによるスポットに対するシグナル S/N 0オリゴによるスポットに対するシグナルによって割られ たシグナル
【0176】 コモノマーの追加によってまた溶液中のオリゴヌクレオチドによって作られた
スポットの大きさに変化が生じる。図4は別々の濃度における2%BACもしく
は2%BAC+P400mmによって調製されたスライドのスポットの蛍光強度
のプロットを示している。
【0177】 (例14 水中でのBAC重合によるアクリル酸スライドの調製) 1%BAC水溶液でコーティングされたスライドが次のように調製された:0
.5gのBACを70℃で50mlの脱イオン水に溶解した。アクリル酸スライ
ドは暖められたBAC溶液中に完全に浸した。1.0mlの0.05%APS及
び1.0mlの0.05%TEMEDを加えた。容器は覆いをして1分間振とう
した。重合反応は数分以内に完了した。ポリBACの白い沈着物が形成された。
水で顕微鏡的ポリBAC粒子を除去した後アクリル酸スライドは均一の薄い白い
皮膜でコーティングされているように見えた。この皮膜を水の中で丁寧に擦るこ
とによって除去した。結果として乾燥したBACアクリル酸スライドは目に見え
る残査はなく澄んで透明であるように見えた。
【0178】 その後、スポット用溶液の中でTCEPを含有する30μMから1μMの範囲
の異なる濃度のベータ−グロビン−特異性70mer AcryditeTMで修飾された
オリゴヌクレオチドでBACでアクリル酸スライドをスポットした。ハイブリッ
ド形成箱の中で100μlの20X 生食リン酸ナトリウムEDTA緩衝液(S
SPE;3.6M塩化ナトリウム、200mMリン酸ナトリウム、pH7.4、
20mM、EDTA 、pH7.4)中Cy3でラベルしたグロビンcDNA(
10ng/80μl)でハイブリッド形成することによってスポットを目に見え
るようにした。形成された目に見えるスポットを図5、蛍光相補性オリゴヌクレ
オタイドプローブに対するハイブリッド形成後のBACアクリル酸スライドの写
真、で示している。
【0179】 乾燥したBACアクリル酸スライドをスポットの前に30分50mM TCE
Pに浸し、またTCEPをスポット用溶液から流出させた時、図5Bに示すよう
な結果が得られた。炭酸緩衝液(100mM、pH10.0)中0.01%のS
DSをスポットに先だって30分間TCEPに曝露した乾燥したBACアクリル
酸スライド上のAcryditeTMで修飾されたオリゴヌクレオチドを含んだスポット用
緩衝液として使用した場合、図3Cで示した結果を得られた。
【0180】 (例15 メッシュ上の配列(アレイ)形成) 1枚のナイロンスクリーンを二枚のシランで処理したガラスプレートの間に置
く。ナイロンスクリーンの端をプレートの間から延ばす。例5から得られたゲル
溶液の測定されたアルコートを延長上に置き、溶液を二枚のガラスプレートの間
のナイロンスクリーンの上に浸出させた。溶液はゲルに変わる。使用の前にスラ
イドを上述のようにAcryditeTMで修飾されたオリゴヌクレオタイドによってスラ
イドを活性化し、作成した。
【0181】 (例16 ゲルマトリックスでコーティングされた支持体の利用) ポリアクリルアミドマトリックスが例えば、次の例5のステップ1のようなジ
チオール交差結合(核酸もしくはタンパクプローブなしに)をもつポリアクリル
アミドゲルマトリックスを供給すること。チオール誘導体化アクリルアミドゲル
溶液の形成試薬に加えて、培養液の望ましい細胞型の中に混合すること。例えば
、栄養培養試薬を供給するE.coliを重合ゲルの中で成長させることができ
る。複製が起こった後の細菌の細胞の遊離に対して例えば例5のステップ2に示
された手順に続いて細胞を遊離する為に望ましい量のジチオールを付着すること
【0182】 用いられたアクリルアミド交差結合の量を変更することによってゲルの濃度の
調節が可能になるであろう。
【0183】 (例17 クローニングと増幅のためのコーティングされたガラススライド
支持体を産出するゲルマトリックスプローブの利用) 例5で示した手順に続いて、結合したオリゴヌクオチドを追加的にもつチオー
ル誘導体化アクリルアミドゲル溶液を供給する為に望ましいプライマー配列をも
つ結合したAcryditeTMで修飾されたオリゴヌクレオチドによるビスアクリルアミ
ド交差結合を利用したステップ1。このゲル溶液に、ポリメラーゼ鎖反応循環に
よる増幅のために必要な試薬(望ましい溶液中の第二のプライマー、核酸酵素を
含む)および増幅させる為の核酸断片を含有すると考えられる標本を加えること
。ゲル溶液をアクリル酸スライドのような支持体上で重合させることおよびPC
R循環条件にスライドを曝露すること。例5のステップ2で示されたような手順
を用いて潜在性チオール基を付着すること。増幅された核酸を遊離し、除去する
こと。
【0184】 (例18 核酸の固定化のためのジスルフィド結合を含む薄層モノマー) アクリル−シランでコーティングされた顕微鏡用スライド(Gel Associates,I
nc.,ヒューストン,テキサス州)を0.1−2%の温めたBAC/水溶液に浸
した。急速な重合の為に溶液50ml毎に100−400μlもしくは10%
APSおよび10% TENEDを加えた。例えばイソプロパノールのような鎖
ターミネーターを短い鎖の成長を誘発させる為に重合に先だって加えることがで
きる。N,N'−メチレンビスアクリルアミド(下記の「BIS」)を複数鎖成
長もしくは重合体分枝が可能なように重合に先だって適当な濃度でBAC溶液に
加えることができる。重合は5分以内にもしくは白い微粒子物(ポリBAC)の
形成後完了する。白い微粒子物を軽く手で擦ることによって水中でスライドから
除去できる。ジスルフィドの還元の際、スライドは5−100mMのTCEPで
懸濁した。チオール形成は腐臭の発生により直ちに立証された。その後、スライ
ドをスポットのために乾燥した。
【0185】 この発明がその好ましい具体例に対する参考文献と共に個々に示され記載され
たが、請求項を追加することによって包含される本発明の範囲から外れることな
しに、本発明の中で形態および詳細についての様々な変更が可能であるというこ
とを専門家は理解することであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アミン基を担持したポリスチレン支持体をアクリルアミド化オリゴヌクレオチ
ドと反応させる方法を、図で表したものである。
【図2A】 潜在チオール基を活性化させるために、選択的処理を行った固体支持体を表し
たものである。
【図2B】 反応性基をブロックし、次にこれをアクリルアミド官能オリゴヌクレオチドに
接触させた,固体支持体を表したものである。
【図3A】 過剰のチオール基をジメチルアクリルアミド(DMA)でブロックしたN,N
'−ビス(アクリロイル)シスタミン(BAC)被覆スライド上に、ミクロアレ
イを形成させた結果を示す写真である。
【図3B】 過剰のチオール基を2−ヒドロキシメタアクリレート(HEMA)でブロック
したN,N'−ビス(アクリロイル)シスタミン(BAC)被覆スライド上で、
ミクロアレイを形成させた結果を示す写真である。
【図4】 2%N,N'−ビス(アクリロイル)シスタミン(BAC)又は2%のN,N'
−ビス(アクリロイル)シスタミン(BAC)+P400mmで調製したスライ
ドについて、スポットを横切る蛍光強度をプロットしたものである。
【図5A】 蛍光相補オリゴヌクレオチド プローブにハイブリッド化させたN,N'−ビ
ス(アクリロイル)シスタミン(BAC)アクリレートのスライドを示す写真で
ある。
【図5B】 蛍光相補オリゴヌクレオチド プローブにハイブリッド化させたN,N'−ビ
ス(アクリロイル)シスタミン(BAC)アクリレートのスライドを示す写真で
ある。
【図5C】 蛍光相補オリゴヌクレオチド プローブにハイブリッド化させたN,N'−ビ
ス(アクリロイル)シスタミン(BAC)アクリレートのスライドを示す写真で
ある。
【図6】 トリス−グリシン緩衝液を使用して実施したハイブリッド化と,炭酸塩緩衝液
を使用して実施したハイブリッド化を比較した棒グラフである。
【図7】 緩衝液及びスポット溶液中のグリセリンが、10μlプローブのスポットに対
するハイブリッド化信号に与える影響に関して、その実験結果を示した棒グラフ
である。
【図8】 非対称ジスルフィド アクリルアミドの合成図である。
【図9】 非対称ジスルフィド アクリルアミドの合成図である。
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月1日(2002.3.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 30/48 G01N 33/547 33/547 33/566 33/566 C12N 15/00 F (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ミールウクジク、スラウォミール アメリカ合衆国 マサチューセッツ、ニュ ートン、 ウォルナット ストリート 965 (72)発明者 パターソン、ブライアン、シー アメリカ合衆国 マサチューセッツ、ウォ ルサム、 スティアーンズ ヒル ロード 1701 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA02 CA09 HA14 HA19 4B029 AA07 AA21 AA23 BB20 CC03 FA01 FA15 4B063 QA01 QA11 QA18 QQ42 QR55 QS25 QS34 QS39

Claims (71)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定化されたチオール基で構成される支持体を提供し、 当該チオール基をアクリルアミド官能基で構成される核酸と接触させ、 これら2つの基の間に共有結合を形成させて、 当該リガンドを当該固体支持体上に固定化することを含む、固体支持体上にア
    フィニティリガンドを固定化する方法。
  2. 【請求項2】 当該リガンドを核酸,修飾核酸及び核酸類似体から成る基か
    ら選ぶ、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 当該固体支持体が複数のチオール基で構成される、請求項2
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 複数のリガンドを当該固体支持体上に固定化する、請求項3
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 当該固体支持体をガラス,プラスチック及び金属のグループ
    から選ばれた化合物から形成させる、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 当該固体支持体が2個又はそれ以上の空間分離域で構成され
    ,その各領域が複数の固定化核酸で構成される、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 当該固体支持体がさらにポリマー層で構成される、請求項6
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 当該固体支持体がミクロアレイで構成される、請求項7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 当該チオール基が還元ジスルフィド基で構成される、請求項
    1記載の方法。
  10. 【請求項10】 固定化された潜在チオール基で構成される固体支持体を提
    供し、 当該潜在チオール基を活性化し; 当該活性化チオール基を、少なくとも1個のアクリルアミド官能基を有するア
    フィニティリガンドと反応させ; これにより固体支持体上にアフィニティリガンドを固定化することで構成され
    る、固体支持体上にアフィニティリガンドを固定化する方法。
  11. 【請求項11】 当該リガンドを核酸,修飾核酸及び核酸類似体から成るグ
    ループから選ぶ、請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 当該潜在チオール基を活性化し,当該活性化チオール基を
    反応させるステップが本質的に同時に起こる、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 当該固体支持体がガラス,プラスチック及び金属のグルー
    プから選ばれる化合物から形成される、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 当該固体支持体が1個又はそれ以上の空間分離域で構成さ
    れ,各領域が複数の固定化核酸で構成される、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 当該固体支持体がさらにポリマー層で構成される、請求項
    14記載の方法。
  16. 【請求項16】 当該固体支持体がミクロアレイで構成される、請求項15
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 請求項10記載の方法により形成される生成物。
  18. 【請求項18】 固定化潜在チオール基で構成される固体支持体を提供し; 当該潜在チオール基を活性化させ; 当該活性化チオール基を少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニル官能基を
    有するアフィオニティリガンドと反応させる各ステップで構成され; これにより固体支持体上にアフィニティリガンドを固定化する、ミクロアレイ
    上にアフィニティリガンドを固定化する方法。
  19. 【請求項19】 当該リガンドが核酸,修飾核酸及び核酸類似体から成るグ
    ループから選ばれる、請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 当該潜在チオール基を活性化し,当該活性化チオール基を
    反応させるステップが本質的に同時に起こる、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 さらに、ガラス製の固体支持体を、 (ここに、Xはハロゲン,R1,R2及びR3はそれぞれ独立にハロゲン,アルキ
    ル基,アルケニル基又は少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基
    ;但し、R1,R2又はR3の少なくとも1個はアルケニル基又は少なくとも1つ
    のα,β−不飽和カルボニルを有する基である)で示されるシラン化合物と接触
    させ,これにより不飽和脂肪族表面を有する固体支持体を形成させ,そして、 当該固体支持体の不飽和脂肪族表面をフリーラジカル開始剤,構造式 で表されるジスルフィド ビスアクリルアミド(ここにn及びmは各独立に正の
    整数),及び場合によってはアクリルアミドを含む重合溶液と接触させる各ステ
    ップで構成され,これにより固定化潜在チオール基で構成される固体支持体を形
    成させる、請求項10記載の方法。
  22. 【請求項22】 当該固体支持体をジスルフィド還元剤と接触させることに
    より当該潜在チオール基を活性化させる、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 当該重合溶液がさらにアルキレン ビスアクリルアミドを
    含む、請求項21記載の方法。
  24. 【請求項24】 当該溶液が当該固体支持体の不飽和脂肪族表面と接触した
    後に,当該フリーラジカル開始剤を重合溶液に添加する、請求項21記載の方法
  25. 【請求項25】 さらに固体支持体を潜在チオール基と反応させて誘導体を
    形成させ,これにより固定化潜在チオール基を有する固体支持体を形成させるス
    テップで構成される、請求項21記載の方法。
  26. 【請求項26】 当該固体支持体がアミン官能基を有し,当該固体支持体を
    構造式 (ここに、Yは脱離基,Lは結合基,R4はチオール保護基)で表される化合物
    と接触させて反応させ,これにより固定化潜在チオール基を有する固体支持体を
    形成させる、請求項21記載の方法。
  27. 【請求項27】 Y が、 (ここに、R6及びR7は脂肪族基)から選ばれるグループから成る、請求項26
    記載の方法。
  28. 【請求項28】 R4が、 から成るグループ(ここに、R8は置換又は未置換の脂肪族基,置換又は未置換
    の芳香族基,置換又は未置換のヘテロ芳香族基,置換又は未置換のアラルキル基
    ,或いは置換又は未置換のヘテロアラルキル基)から選ばれる、請求項26記載
    の方法。
  29. 【請求項29】 ガラス製の固体支持体を、構造式 (ここに、Xはハロゲン;R1,R2及びR3は各独立にハロゲン,アルキル基,
    アルケニル基又は少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基;但し
    、R1,R2及びR3の少なくとも1個はアルケニル基又は少なくとも1個のα,
    β−不飽和カルボニルを有する基)で表されるシラン化合物と接触させ、これに
    より不飽和脂肪族表面を有する固体支持体を形成させ; 当該固体支持体の不飽和脂肪族表面を、フリーラジカル開始剤,構造式(ここ
    に、n及びmはそれぞれ独立に正の整数) を有するジスルフィド ビスアクリルアミド,及び場合によってはアクリルアミ
    ドを含む重合溶液と接触させ;これにより固定化潜在チオール基で構成される固
    体支持体を形成させ; 当該潜在チオール基をジスルフィド還元剤と接触させ;これにより固定化チオ
    ール基を有する固体支持体を形成させることで構成される、 固定化チオール基を有する固体支持体を調製する方法。
  30. 【請求項30】 複数の核酸を当該固体支持体上に固定化する、請求項29
    記載の方法。
  31. 【請求項31】 当該固体支持体が2個又はそれ以上の空間分離域で構成さ
    れ,当該各領域が複数の固定化核酸で構成される、請求項30記載の方法。
  32. 【請求項32】 当該チオール基がジスルフィド基で構成される、請求項2
    9の方法。
  33. 【請求項33】 当該支持体の選択された領域内の潜在チオール基が活性化
    され,これにより反応性チオール基の選択された領域で構成される支持体を提供
    する、請求項31記載の方法。
  34. 【請求項34】 支持体上にアミン誘導域を形成させ; 当該アミン誘導域をチオール化剤で処理して当該支持体上に潜在チオール基を
    形成させ; 当該潜在チオール基を活性化し; 当該活性化チオール基をアクリルアミド官能基で構成される複数の核酸と接触
    させ; 当該2つの基の間に共有結合を形成させ;これにより当該固体支持体上に固定
    化された核酸アレイを形成させるステップで構成される、 固体支持体上に固定化された核酸アレイを形成する方法。
  35. 【請求項35】 各核酸が当該アレイ中に存在する他の核酸ヌクレオチド配
    列と本質的に同一のヌクレオチド配列で構成される、請求項34記載の方法。
  36. 【請求項36】 複数のヌクレオチド配列を有する核酸を当該アレイ中に含
    む、請求項34記載の方法。
  37. 【請求項37】 複数のアミン誘導域で構成される、請求項34記載の方法
  38. 【請求項38】 さらに当該核酸がチオール基に結合した後に残留する未結
    合の反応性チオール基をブロックするステップで構成される、請求項34記載の
    方法。
  39. 【請求項39】 請求項34記載の方法で調製されたミクロアレイ。
  40. 【請求項40】 核酸を複数の固定化潜在チオール基で構成される固体支持
    体成分で構成される固体支持体に結合させるためのキット,及び当該チオール基
    を活性化させ,アクリルアミド官能基で構成される核酸と共有結合を形成させる
    使用説明書。
  41. 【請求項41】 さらに活性化剤成分,アクリルアミド官能性核酸成分,ブ
    ロッキング成分,洗浄用緩衝液及び洗浄用緩衝液から成るグループから選ばれる
    少なくとも1個の成分で構成される、請求項40記載のキット。
  42. 【請求項42】 複数の固定化チオール基及びアクリルアミド官能基で構成
    される核酸で構成される,固体支持体成分で構成される固体支持体に核酸を結合
    させるためのキット。
  43. 【請求項43】 当該核酸が当該固定化チオール基と当該核酸の間に生じる
    共有結合により固体支持体上に固定化される、請求項42記載のキット。
  44. 【請求項44】 さらに活性化剤成分,アクリルアミド官能基核酸成分,ブ
    ロッキング成分及び洗浄緩衝液から成るグループから選ばれる少なくとも1個の
    成分で構成される、請求項43記載のキット。
  45. 【請求項45】 標的核酸のヌクレオチド配列のサブ配列に対する相補ヌク
    レオチド配列で構成される複数の固定化核酸(ここに、当該核酸は当該固体支持
    体上の固定化チオール基と当該核酸上に含まれるアクリルアミド官能基の間に形
    成される共有結合により固定化されている)で構成される固体支持体を提供し; 当該固定化核酸をサンプルと接触させ; 相補サブ配列で標的核酸を固定化核酸にハイブリダイズさせ;これにより標的
    核酸をサンプルに含まれる他成分中から検出又は分離するステップで構成される
    、 サンプル中に含まれる他の成分の中から標的核酸を検出し又は分離する方法。
  46. 【請求項46】 検出又は分離後に当該標的核酸を増幅する、請求項45記
    載の方法。
  47. 【請求項47】 サンプル中の汚染物質検出,医学的症状の医療診断,ゲノ
    ムの遺伝子及び物理マップ作成,遺伝子発現の監視,及びDNA 配列決定を行
    うための分析グループから選ばれる分析に当該方法を使用する、請求項45記載
    の方法。
  48. 【請求項48】 複数の固定化チオール基で構成される固体支持体を提供し
    ; 当該チオール基を標的核酸ヌクレオチド配列のサブ配列に対する相補ヌクレオ
    チド配列で構成される複数の核酸及びアクリルアミド官能基に接触させ; 当該チオールとアクリルアミド官能基の間に共有結合を形成させ,これにより
    当該核酸を当該固体支持体上に固定化させ; 当該固定化核酸をサンプルに接触させ; 標的核酸を相補サブ配列で固定化核酸にハイブリダイズさせ;これにより標的
    核酸をサンプル中に含まれる他成分の中から検出又は分離することで構成される
    、 サンプル中に含まれる他成分の中から標的核酸を検出又は分離する方法。
  49. 【請求項49】 検出又は分離後に当該標的核酸を増幅させる、請求項48
    記載の方法。
  50. 【請求項50】 当該方法をサンプル中に含まれる汚染物質検出,医学的症
    状の医療診断,ゲノムの遺伝子及び物理マップ作成,遺伝子発現の監視,及びD
    NA の配列決定のための分析グループから選ばれる分析に使用する、請求項4
    9記載の方法。
  51. 【請求項51】 当該固体支持体がドープ又は未ドープのシリカ,アルミナ
    ,石英又はガラスであり;当該方法がさらに当該支持体をシラン基或いはカルボ
    ン酸並びに置換又は未置換のアルケニル基又は少なくとも1個のα,β−不飽和
    カルボニルを有する基で構成される化合物に接触させ,これにより不飽和脂肪族
    表面を有する固体支持体形成させ;当該固体支持体の不飽和脂肪族表面をフリー
    ラジカル開始剤,ジスルフィド ビスアクリルアミド(ここに、当該ジスルフィ
    ド ビスアクリルアミドは構造式 で表され,n及びmは各独立に正の整数),及び場合によってはアクリルアミド
    を含む重合溶液に接触させ;これにより固定化潜在チオール基で構成される固体
    支持体を形成させるステップで構成される、請求項10記載の方法。
  52. 【請求項52】 当該化合物が構造式 (ここに、Xはハロゲン;R1,R2及びR3は各独立にハロゲン,置換又は未置
    換のアルキル基,置換又は未置換のアルケニル基,或いは少なくとも1個のα,
    β−不飽和カルボニルを有する基;但し、R1,R2及びR3の中の少なくとも1
    個は置換又は未置換のアルケニル基,或いは少なくとも1個のα,β−不飽和カ
    ルボニルを有する基)で表される、請求項51記載の方法。
  53. 【請求項53】 当該潜在チオール基が固体支持体をジスルフィド還元剤と
    接触させることにより活性化される、請求項51記載の方法。
  54. 【請求項54】 当該重合溶液がさらにアルキレン ビスアクリルアミドを
    含む、請求項51記載の方法。
  55. 【請求項55】 当該溶液が当該固体支持体の不飽和脂肪族表面に接触した
    後に当該フリーラジカル開始剤を当該重合溶液に添加する、請求項51記載の方
    法。
  56. 【請求項56】 当該固体支持体が金,銀,銅,カドニウム,亜鉛,パラジ
    ウム,白金,水銀,鉛,鉄,クロム,マンガン,タングステン及びこれらの合金
    から成るグループから選ばれ, 当該方法がさらに当該固体支持体をチオール基,スルフィド又はジスルフィド
    基並びに置換又は未置換アルケニル基又は少なくとも1個のα,β−不飽和カル
    ボニルを有する基で構成される化合物に接触させ,これにより不飽和脂肪族表面
    を有する固体支持体を形成させ;当該固体支持体の不飽和脂肪族表面をフリーラ
    ジカル開始剤,構造式 で表されるジスルフィド ビスアクリルアミド(ここに、n及びmはそれぞれ独
    立に正の整数),及び場合によってはコモノマーを含む重合溶液に接触させ,こ
    れにより固定化潜在チオール基で構成される固体支持体を形成させるステップで
    構成される、請求項10記載の方法。
  57. 【請求項57】 当該固体支持体が白金又はパラジウムから成るグループか
    ら選ばれ; 当該方法がさらに当該固体支持体をニトリル又はイソニトリル基及び置換又は
    未置換アルケニル基又は少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基
    で構成される化合物に接触させ,これにより不飽和脂肪族表面を有する固体支持
    体を形成させ; 当該固体支持体の不飽和脂肪族表面をフリーラジカル開始剤,構造式 で表されるジスルフィド ビスアクリルアミド(ここに、n及びmはそれぞれ独
    立に正の整数),及び場合によってはアクリルアミドを含む重合溶液に接触させ
    ,これにより固定化潜在チオール基で構成される固体支持体を形成させるステッ
    プで構成される、請求項7記載の方法。
  58. 【請求項58】 当該固体支持体が銅であり; 当該方法がさらに当該固体支持体をヒドロキサミン酸基及び置換又は未置換ア
    ルケニル基又は少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基で構成さ
    れる化合物に接触させ,これにより不飽和脂肪族表面を有する固体支持体を形成
    させ; 当該固体支持体の不飽和脂肪族表面をフリーラジカル開始剤及び構造式 (ここに、n及びmはそれぞれ独立に正の整数)で表されるジスルフィド ビス
    アクリルアミド,及び場合によってはアクリルアミドを含む重合溶液に接触させ
    ,これにより固定化潜在チオール基で構成される固体支持体を形成させるステッ
    プで構成される、請求項10記載の方法。
  59. 【請求項59】 当該固体支持体が反応性官能基で構成されるポリマーであ
    り; 当該方法がさらに当該固体支持体を反応性官能基及び置換又は未置換アルケニ
    ル基又は少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基と反応して結合
    を形成し得る官能基で構成される化合物に接触させ,これにより固定化不飽和脂
    肪族基を有する固体支持体を形成させ; 当該固体支持体の不飽和脂肪族基をフリーラジカル開始剤,構造式 で表されるジスルフィド ビスアクリルアミド(ここに、n及びmはそれぞれ独
    立に正の整数),及び場合によってはアクリルアミドを含む重合溶液に接触させ
    ,これにより固定化潜在チオール基で構成される固体支持体を形成させるステッ
    プで構成される、請求項10記載の方法。
  60. 【請求項60】 当該ポリマー状固体支持体がポリスチレンである、請求項
    59記載の方法。
  61. 【請求項61】 請求項59の方法であって、当該ポリマー状固体支持体の
    反応性官能基がアミン基又はヒドロキシル基であり,当該化合物が構造式 (ここに、Yは脱離基,Lは結合基,R10は置換又は未置換のアルケニル基又は
    少なくとも1個のα,β−不飽和カルボニルを有する基)で表される、請求項5
    9記載の方法。
  62. 【請求項62】 Y が (ここに、R6及びR7はそれぞれ独立に置換又は未置換のアルキル基,置換又は
    未置換のアルケニル基,置換又は未置換の芳香族基,置換又は未置換のヘテロ芳
    香族基,置換又は未置換のアラルキル基,或いは置換又は未置換のヘテロアラル
    キル基)から成るグループから選ばれる、請求項61記載の化合物。
  63. 【請求項63】 さらに固体支持体を潜在チオール基と反応させ,これによ
    り固定化潜在チオール基を有する固体支持体を形成させるステップで構成される
    、請求項10記載の方法。
  64. 【請求項64】 当該固体支持体がドープ又は未ドープのシリカ,アルミナ
    、石英又はガラスから成るグループから選ばれ,当該固体支持体をシラン基又は
    カルボン酸基及び潜在チオール基で構成される化合物に接触させて反応させる、
    請求項63記載の方法。
  65. 【請求項65】 当該固体支持体が白金又はパラジウムから成るグループか
    ら選ばれ,当該固体支持体をニトリル又はイソニトリル基及び潜在チオール基で
    構成される化合物に接触させて反応させる、請求項63記載の方法。
  66. 【請求項66】 当該固体支持体が反応性官能基で構成されるポリマーであ
    り,当該固体支持体を反応性官能基及び潜在チオール基と反応して結合を形成し
    得る官能基で構成される化合物に接触させて反応させる、請求項63記載の方法
  67. 【請求項67】 当該ポリマー状固体支持体がポリスチレンである、請求項
    63記載の方法。
  68. 【請求項68】 当該ポリマー状固体支持体の反応性官能基がアミン又はヒ
    ドロキシル基であり,当該固体支持体を構造式 で表される化合物(ここに、Yは脱離基,Lは結合基,R4はチオール保護基)
    に接触させて反応させ,これにより固定化潜在チオール基を有する固体支持体を
    形成させる、請求項66記載の方法。
  69. 【請求項69】 Y が (ここに、R6及びR7は、それぞれ独立に置換又は未置換アルキル基,置換又は
    未置換アルケニル基,置換又は未置換芳香族基,置換又は未置換ヘテロ芳香族基
    ,置換又は未置換アラルキル基,或いは置換又は未置換ヘテロアラルキル基)か
    ら成るグループから選ばれる、請求項68記載の方法。
  70. 【請求項70】 R4(ここに、R6及びR7は置換又は未置換アルキル基,置換又は未置換アルケニル
    基,置換又は未置換芳香族基,置換又は未置換ヘテロ芳香族基,置換又は未置換
    アラルキル基,或いは置換又は未置換ヘテロアラルキル基)から成るグループか
    ら選ばれる、請求項66記載の方法。
  71. 【請求項71】 固定化チオール基を有する固体支持体を作る方法であって
    、 ガラス固体支持体と、下記構造式で表わされるシラン化合物とを接触させ、 (式中、Xはハロゲンを示し、R1、R2及びR3は、各々独立して、ハロゲン、
    アルキル基、アルケニル基、又は少なくとも1つのα,β−不飽和カルボニルを
    有する基を示し、 但し、R1、R2又はR3のうち少なくとも1つは、アルケニル基又は少なくと
    も1つのα,β−不飽和カルボニルを有する基である)、これによって不飽和脂
    肪族表面を有する固体支持体を形成し; 当該固体支持体の不飽和脂肪族表面を、フリーラジカル開始剤、ジスルフィド
    ビスアクリルアミド、及び場合によってはアクリルアミドを含有するポリマー化
    溶液と接触させ、 ここに当該ジスルフィドビスアクリルアミドは以下の構造式を有し、 (式中、nとmは、各々独立して、正の整数を示す)、これによって固体化潜在
    チオール基を有する固体支持体を形成し;そして、 当該潜在チオール基をジスルフィド還元剤と接触させ、これによって固体化チ
    オール基を有する固体支持体を形成する、ステップを含む上記方法。
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