JP2003507477A - トリフルオロメチルピリ(ミ)ジンの誘導体 - Google Patents

トリフルオロメチルピリ(ミ)ジンの誘導体

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JP2003507477A JP2001518704A JP2001518704A JP2003507477A JP 2003507477 A JP2003507477 A JP 2003507477A JP 2001518704 A JP2001518704 A JP 2001518704A JP 2001518704 A JP2001518704 A JP 2001518704A JP 2003507477 A JP2003507477 A JP 2003507477A
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ファローク,ザレーム
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Abstract

(57)【要約】 以下の式: 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の目的は、以下の式:
【0002】
【化3】
【0003】 {式中、Zは、6−又は7−員の、場合により置換された、芳香族又は非芳香族
複素環を表し; Xは、CH又はNであり; Yは、ハロゲンであり; nは、1,2又は3であり;そして mは、0又は1である。}により表される化合物、又は、適宜、各々遊離形態
又は塩形態にある、そのE/Z異性体、E/Z異性体混合物、又は互変異性体、
上記化合物の製造及び使用方法、その活性成分が上記化合物又は農薬として許容
されるその塩から選ばれるところの農薬、上記製剤の製造及び使用方法、上記製
剤で処理された植物増殖性材料、並びに病害虫の防除方法である。
【0004】 文献中、特定のピリジン誘導体が、農薬中の活性成分として提案されている。
しかしながら、上記の知られた化合物の生物学的特性は、病害虫防除の分野にお
いて十分に満足いくものではない。したがって、農薬特性をもつ、特に昆虫及び
ダニ目のメンバーの防除のためのさらなる化合物を製造する必要性が在り;この
問題は、本発明の式(I)の化合物の開発により、本発明に従って解決される。
【0005】 式(I)の化合物、及び適宜、それらの互変異性体は、塩、例えば、酸付加塩
を形成することができる。これらは、例えば、強無機酸、典型的には、鉱酸、例
えば、硫酸、リン酸又はハロゲン化水素酸、又は強有機カルボン酸、典型的には
、適宜、例えば、ハロゲンにより置換されたC1 −C4 アルカンカルボン酸、例
えば、酢酸、例えば、場合により不飽和のジカルボン酸、例えば、シュウ酸、マ
ロン酸、マレイン酸、フマル酸又はフタル酸、例えば、ヒドロキシカルボン酸、
例えば、アスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸又はクエン酸、又は安息香酸
、又は有機スルホン酸、典型的には、適宜、例えば、ハロゲンにより置換された
1 −C4 アルカン又はアリールスルホン酸、例えば、メタン−又はp−トルエ
ン−スルホン酸と形成される。好適な塩基との塩は、例えば、金属塩、例えば、
アルカリ又はアルカリ土類金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム又はマグネシ
ウム塩、又はアンモニア又は有機アミン、例えば、モルフォリン、ピペリジン、
ピロリジン、モノ−、ジ−又はトリ−低級アルキルアミン、例えば、エチル、ジ
エチル、トリエチル又はジメチルプロピルアミン、又はモノ−、ジ−又はトリヒ
ドロキシ−低級アルキルアミン、例えば、モノ−、ジ−又はトリエタノールアミ
ンとの塩である。対応の分子内塩も、適宜、形成されうる。遊離形態が好ましい
。式(I)の化合物の塩の中では、農薬として有益な塩が好ましい。本明細書の
全体にわたり、式(I)の遊離化合物又はその塩は、適宜、その対応の塩をも含
み、又はその塩は、式(I)の遊離の式(I)の化合物をも含むと理解される。
同じことが、式(I)の化合物の互変異性体とその塩に適用される。
【0006】 別段の定めなき場合、本明細書中に使用する一般用語は、以下に与える意味を
もつ。
【0007】 ハロゲンは、−基自体並びに他の基及び化合物、例えば、ハロアルキル、ハロ
シクロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、及びアルコルコキシ構造要
素として−フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、特にフッ素、塩素又は臭素、主にフ
ッ素又は塩素、特に塩素である。
【0008】 別段の定めなき場合、炭素含有基及び化合物は、各々、1〜20(含む)、好
ましくは1〜18、特に1〜10、特に1〜6、特に1〜4、特に1〜3、特に
1〜2、の炭素原子を含む。メチルが特に好ましい。
【0009】 アルキルは、−基自体並びに他の基及び化合物、例えば、ハロアルキル、アル
コキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキ
ルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルホニル、及びアルキルスルホニルオキ
シ構造要素として−各場合において、着目の基又は化合物内に含まれる炭素原子
の数を正当に考慮して、直鎖、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブ
チル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−ヘキサデ
シル又はn−オクタデシル又は分枝、例えば、イソプロピル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル又はイソヘキシル
である。
【0010】 アルケニル又はアルキニルは、−基自体並びに他の基及び化合物、例えば、ハ
ロアルケニル、ハロアルキニル、アルケニルオキシ、ハロアルケニルオキシ、ア
ルキニルオキシ又はハロアルキニルオキシの構造要素として、直鎖又は分枝であ
り、そしてそれぞれ、2又は好ましくは1の不飽和炭素−炭素結合を含む。ビニ
ル、prop−2−en−1−yl,2−methylprop−2−en−1
−yl,but−2−en−1−yl,but−3−en−1−yl,prop
−2−in−1−yl,but−2−in−1−yl、及びbut−3−in−
1−ylが例として挙げられる。
【0011】 シクロアルキルは、−基自体並びに他の基及び化合物、例えば、アルキルの構
造要素として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチル又はシクロオクチルである。シクロペンチルとシクロヘキシ
ルが、特にシクロプロピルが好ましい。
【0012】 ハロゲン置換炭素含有基及び化合物、例えば、ハロアルキル、及びハロアルコ
キシは、部分的にハロゲン化又はパーハロゲン化されることができ、ポリハロゲ
ン化の場合のハロゲン置換基は同一であっても相違していてもよい。ハロアルキ
ルの例は、−基自体並びに他の基及び化合物、例えば、ハロアルコキシの構造要
素として、1〜3回、フッ素、塩素及び/又は臭素により置換されたメチル、例
えば、CHF2 ,CF3 又はCH2 Cl;1〜5回、フッ素、塩素及び/又は臭
素により置換されたエチル、例えば、CH2 CF3 ,CF2 CF3 ,CF2 CC
3 ,CF2 CHCl2 ,CF2 CHF2 ,CF2 CFCl2 ,CH2 CH2
l,CF2 CHBr2 ,CF2 CHClF,CF2 CHBrF又はCClFCH
ClF;1〜7回、フッ素、塩素及び/又は臭素により置換されたプロピル又は
イソプロピル、例えば、CH2 CHBrCH2 Br,CF2 CHFCF3 ,CH 2 CF2 CF3 ,CF2 CF2 CF3 ,CH(CF3)2 又はCH2 CH2 CH2
Cl;1〜9回、フッ素、塩素及び/又は臭素により置換されたブチル又はその
異性体の中の1、例えば、CF(CF3 )CHFCF3 ,CF2 (CF2)2 CF 3 ,CH2 (CF2)2 CF3 である。
【0013】 ジ−(C1 −C4 −アルキル)アミン中、2つのアルキル基は、互いに独立し
ている。
【0014】 アリールは、好ましくは、フェニル又はナフチル、特にフェニルを表す。
【0015】 複素環は、6−〜7−員の、飽和又は不飽和の環であって炭素原子によりその
基本構造に結合されているもの、を表し、上記環は好ましくはN,O、及びSを
含む群から選ばれる2〜4の複素原子をもつ。複素原子として1の窒素原子を、
そしてさらに2つの複素原子、好ましくは窒素又は酸素、特に窒素と酸素、特に
1の酸素と1の窒素をもつ6−環が好ましい。
【0016】 上記複素環基上の置換可能性に依存して、複素環基は、C1 −C6 −アルキル
、C2 −C6 −アルケニル、C3 −C6 −アルキニル;ハロゲン、ニトロ、シア
ノ、−OH,−SH、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲン−C3 −C8 −シ
クロアルキル、C1 −C6 −アルコキシ、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ、
3 −C6 −アルケニルオキシ、C1 −C4 −アルキルチオ、及びジ−(C1
4 −アルキル)アミンを含む群から選ばれる、1〜3の、好ましくは、1の置
換基を担持しうる。非置換のアリール及び複素環基が好ましい。また、1の置換
基、特に、塩素を担持するアリール、及び複素環が好ましい。
【0017】 本発明において好ましい態様は、a)式中、Zは、以下の式:
【0018】
【化4】
【0019】 {式中、結合U−A,A−M,M−D,D−E,E−G、及びG−Uが単結合又
は2重結であり、但し、重なった2重結合は生じず; Aは、−O−,−NR1 −,−S−又は−N=であり; Mは、−NR2 −,−O−,−S−,−CR34−,−N=又は−CR3 =で
あり; Dは、−CR56−,−NR7 −,−O−,−S−,−N=又は−CR5 =で
あり; Eは、−NR2 −,−O−,−S−又は−CR89−;−N=又は−CR8
であり;そして Gは、−O−,−NR10−,−S−又は−N=であり; Uは、炭素であり; R1 ,R2 ,R7 ,及びR10は、互いに独立して、水素、C1 −C20−アルキ
ル、C3 −C8 −シクロアルキル、C2 −C20−アルケニル又はC3 −C20−ア
ルキニル;又はモノ−若しくはポリ−置換C1 −C20−アルキル、C2 −C20
アルケニル又はC3 −C20−アルキニル;アリールであって、場合により、C1
−C6 −アルキル、ハロゲン−C1 −C6 −アルキル、C2 −C6 −アルケニル
、C3 −C6 −アルキニル、ハロゲン、C1 −C6 −アルコキシ、ハロゲン−C 1 −C6 −アルコキシ、ニトロ、シアノ、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲ
ン−C3 −C8 −シクロアルキル、C3 −C6 −アルケニルオキシ、C1 −C4
−アルキルチオ、及びジ−(C1 −C4 −アルキル)アミンを含む群から選ばれ
る1以上の置換基により置換されたもの; 又は−C(=O)−R11を表し; R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R8 、及びR9 は、互いに独立して、水素、C1
6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C1
−C6 −アルキルチオ、C2 −C6 −アルケニル、C3 −C6 −アルケニルオキ
シ、C3 −C6 −アルキニル、C3 −C6 −アルキニルオキシ、アリール、複素
環、アリールオキシ、ベンジルオキシ又はヘテロシクリルオキシ;C1 −C6
アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C1 −C6
−アルキルチオ、C3 −C6 −アルケニル、C3 −C6 −アルケニルオキシ、C 3 −C6 −アルキニル又はC3 −C6 −アルキニルオキシ、ここで、これらは、
ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、C3 −C8 −シクロアルキル、ハ
ロゲン−C3 −C8 −シクロアルキル、フェニル、及びジ−(C1 −C4 −アル
キル)アミンを含む群から選ばれる1以上の置換基により置換され;又はアリー
ルであって、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、COOH、COH、
1 −C6 −アルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C1 −C6 −アルキルチオ、
ハロゲン−C1 −C6 −アルキル、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ、ハロゲ
ン−C1 −C6 −アルキルチオ、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲン−C3
−C8 −シクロアルキル、及びジ−(C1 −C4 −アルキル)アミンを含む群か
ら選ばれる1〜3の置換基により置換されたものを表し;又は 共に=O又は=Sであり; R11は、水素、OH、SH、C1 −C6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアル
キル、C1 −C6 −アルコキシ、C1 −C6 −アルキルチオ、C2 −C6 −アル
ケニル、C3 −C6 −アルケニルオキシ、C3 −C6 −アルキニル、C3 −C6
−アルキニルオキシ、ジ−(C1 −C4 −アルキル)アミン、アリール、ヘテロ
シクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ又はヘテロシクリルオキシ; C1 −C6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C1 −C6 −アルコキ
シ、C1 −C6 −アルキルチオ、C3 −C6 −アルケニル、C3 −C6 −アルケ
ニルオキシ、C3 −C6 −アルキニル又はC3 −C6 −アルキニルオキシであっ
て、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、C3 −C8 −シクロアルキル
、ハロゲン−C3 −C8 −シクロアルキル、及びジ−(C1 −C4 −アルキル)
アミンを含む群から選ばれる1以上の置換基により置換されたもの;又は アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ又はヘテロシク
リルオキシであって、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、COOH、
COH、C1 −C6 −アルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C1 −C6 −アルキ
ルチオ、ハロゲン−C1 −C6 −アルキル、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ
、ハロゲン−C1 −C6 −アルキルチオ、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲ
ン−C3 −C8 −シクロアルキル、及びジ−(C1 −C4 −アルキル)アミンを
含む群から選ばれる1〜3の置換基により置換されたものを表し; 但し、Dは、M又はEのいずれか、又はM及びEが、同時に、互いに独立して
、−NR2 、−N=、−O−又は−S−である場合、−CR56−又はCR5
を表す。} により表される環を表し; b)式中、Aが、−O−、−NR1 −又は−N=であり;そしてR1 は、水素
、C1 −C6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C2 −C6 −アルケニ
ル;又はC1 −C6 −アルキル、C2 −C6 −アルケニル又はC3 −C8 −シク
ロアルキルであって、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、C3 −C8
−シクロアルキル、ハロゲン−C3 −C8 −シクロアルキル、C1 −C8 −アル
コキシ、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ、C3 −C6 −アルケニルオキシ、
1 −C4 −アルキルチオ、ジ−(C1 −C4 −アルキル)アミン、−C(=O
)−R12、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロシクリル又はヘテ
ロシクリルオキシを含む群から選ばれる1以上の置換基により置換されたもので
あり;そしてR12が、水素、OH、C1 −C6 −アルキル、C1 −C6 −アルコ
キシ、ジ−(C1 −C4 −アルキル)アミン、アリール、アリールオキシ又はベ
ンジルオキシであり、特に式中、R1 が、水素又はC1 −C2 −アルキルであり
;特に、式中、Aが、−O−又は−N−、特に好ましくは−O−であり; c)式中、Mが、−NR2 −,−O−,−CR34−,−N=又は−CR3
であり; R2 が、水素、C1 −C6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C2
6 −アルケニル;又はC1 −C6 −アルキル、C2 −C6 −アルケニル又はC 3 −C8 −シクロアルキルであって、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−S
H、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲン−C3 −C8 −シクロアルキル、C 1 −C6 −アルコキシ、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ、ジ−(C1 −C4
−アルキル)アミン、−C(=O)−R12、アリール、アリールオキシ、アリー
ルチオ、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルオキシを含む群から選ばれる1以上
の置換基により置換されたものであり;そしてR12が、C1 −C6 −アルキル又
はC1 −C6 −アルコキシであり; R3 とR4 は、互いに独立して、水素、C1 −C6 −アルキル、C3 −C8
シクロアルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C3 −C6 −アルケニル又はアリー
ル;又は C1 −C6 −アルキル又はC3 −C8 −シクロアルキルであって、ハロゲン、
ニトロ、シアノ、C3 −C8 −シクロアルキル、フェニル、及びジ−(C1 −C 4 −アルキル)アミンを含む群から選ばれる1以上の置換基により置換されたも
の;又は アリールであって、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 −アルキル、C1
−C6 −アルコキシ、C1 −C6 −アルキルチオ、ハロゲン−C1 −C6 −アル
キル、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ、及びジ−(C1 −C4 −アルキル)
アミンから成る群から選ばれる1〜3の置換基により置換されたものであり;又
は 共に=O又は=Sであり; 特に、式中、Mが、−CR34−又は−CR3 =であり;そして R3 とR4 が、互いに独立して、水素、C1 −C6 −アルキル、C3 −C8
シクロアルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C3 −C6 −アルケニル又はアリー
ルであり;又は共に=O又は=Sを表し; 特に、式中、Mが、−CR34−又は−CR3 =であり;そしてR3 が、水素
又はC1 −C6 −アルキルであり、そしてR4 が、水素であり、特にR3 とR4
が、水素であり、又はR3 とR4 が共に、=O又は=Sを表し; 特に、式中、MがC=Oであり; d)式中、Dが、−CR56−,−NR7 −又は−O−,−N=又は−CR5
=であり; R5 とR6 が、互いに独立して、水素、C1 −C6 −アルキル、C3 −C8
シクロアルキル、C1 −C6 −アルコキシ、アリール又はアリールオキシであり
;又は共に、=O又は=Sを表し; R7 が、水素、C1 −C6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C3
12−アルケニル又はC3 −C20−アルキニル;又はC1 −C6 −アルキルであ
って、ハロゲン、C1 −C4 −アルコキシ又はフェニルによりモノ−又はポリ−
置換されたもの;アリール;又は−C(=O)−R11であり;R11は、水素、O
H、C1 −C6 −アルキル、C1 −C6 −アルコキシ、ジ−(C1 −C4 −アル
キル)アミン、アリール、アリールオキシ又はベンジルオキシであり; 特に、式中、Dは、−CR56−又は−NR7 であり;R5 とR6 は、互いに
独立して、水素又はC1 −C2 −アルキルであり、そしてR7 は、水素、C1
6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、フェニル又はベンジルであり; 特に、式中、Dは、−NCH3 −であり; e)Eは、−NR22−;−O−,−CR89−;−N=又は−CR8 =であり
; R8 とR9 は、互いに独立して、水素又はC1 −C6 −アルキルであって、ハ
ロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロ
ゲン−C3 −C8 −シクロアルキル、フェニル、及びジ−(C1 −C4 −アルキ
ル)−アミンを含む群から選ばれた1以上の置換基により場合により置換された
ものであり;又は 共に、=O又は=Sであり;そして R22は、水素又はC1 −C6 −アルキルであって、ハロゲン、ニトロ、シアノ
、−OH、−SH、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲン−C3 −C8 −シク
ロアルキル、C1 −C6 −アルコキシ、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ、C 3 −C6 −アルケニルオキシ、C1 −C4 −アルキルチオ、ジ−(C1 −C4
アルキル)アミン、及びアリールを含む群から選ばれた1以上の置換基により場
合により置換されたものであり; 特に、式中、Eは、−CR89−を表し、そしてR8 とR9 は、互いに独立し
て、水素又はC1 −C6 −アルキルを表し、又は共に、=O、特に水素を表し; f)式中、Gが、−O−、−NR10−又は−N=を表し;そしてR10が、水素
又はC1 −C20−アルキルであり; 特に式中、Gが、−N=を表し; g)式中、XがCHであり; h)式中、nが3であり; i)式中、Yがフッ素であり; j)式中、mが0である、 式(I)の化合物である。
【0020】 Zは、好ましくは、以下の定義をもつ、ここで、R1 ,R2 ,R22、及びR7
は、先に記載したように定義される:
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】 本発明において特に好ましいのは、表1中に列記する式(I)の化合物である
【0025】 式(I)の化合物の製法は、類似の方法から、当業者に知られている。これは
、特に、以下の式:
【0026】
【化8】
【0027】 {式中、X,R7 、及びmが、先に示したように定義され、Aが、O又はSであ
り、そしてR3 とR4 が共に、O又はSである。}により表される化合物の製法
に関する。したがって、本発明のさらなる目的は、上記式(Ia)の化合物、又
はその塩の製法であって、 a)以下の式:
【0028】
【化9】
【0029】 {知られているか又はそれ自体知られた方法により製造されることができ、そし
て式中、Xが、式(I)のために示したように定義される。}により表される化
合物を、適宜、不活性溶媒中で、以下の式:
【0030】
【化10】
【0031】 {知られているか又はそれ自体知られた方法により製造されることができる。}
により表される化合物と反応させて、以下の式:
【0032】
【化11】
【0033】 {式中、X,R7 、及びmは、式(I)のために示したように定義される。}に
より表される化合物、又はその塩を作り、そして b)上記式(III )の化合物を、ホスゲン又はチオホスゲンと反応させ; c)式中、mが1であるところの式(Ia)の化合物を製造するために、式中
、mが0であるところの式(I)の化合物を、酸化剤、例えば、無機過酸化物、
例えば、過ホウ酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム又は過酸化水素と;又はm
CPBA又は有機過酸、例えば、過安息香酸又は過酢酸、又は有機酸と過酸化水
素との混合物、例えば、酢酸/過酸化水素と反応させ; そして/又は、所望により、遊離形態又は塩形態における、上記方法に従って
又は他の手段により得られうる式(I)の化合物を、異なる式(I)の化合物に
変換し、上記方法に従って得られうる異性体混合物を分割し、そして所望の異性
体を単離し、そして/又は上記方法又は他の手段に従って得られうる遊離の式(
I)の化合物を塩に変換し、又は上記方法又は他の手段に従って得られうる式(
I)の化合物の塩をその遊離の式(I)の化合物又は異なる塩に変換する、 ことを含む前記製法に関する。
【0034】 さらなる式(I)の化合物は、知られた方法と同様にして製造されうる。
【0035】 例えば、式中Zが:
【0036】
【化12】
【0037】 である式(I)の化合物を、以下の式:
【0038】
【化13】
【0039】 {式中、Xが先に述べたように定義される。}により表される化合物又はその塩
を、ホルムアルデヒドと、化合物NH27及び以下の式:
【0040】
【化14】
【0041】 により表される化合物の存在下で、反応させ、こうして得られたものを、場合に
より、式Q−R1 {式中、Qは脱離基であり、そしてR1 は、Hを除き先に定義
したものである。}により表される化合物と反応させ、そしてこうして得られた
式(I)の化合物であって式中mが0であるものを、場合により上記方法c)に
従って酸化することにより、製造することができる。
【0042】 遊離形態又は塩形態における、式(I)の化合物を製造するために使用される
、本明細書中に列記される式(II),(III )の出発材料は、知られており又は
それ自体知られた方法により製造されうる。
【0043】 式(IV)の出発材料は新規であり、そしてそれ故、同様に本発明の対象を形成
する。
【0044】 本明細書中に記載する反応は、それ自体知られたやり方で、例えば、好適な溶
媒又は希釈剤又はその混合物の不存在下、又は適宜、存在下、所望により冷却条
件下の、周囲温度の、又は加熱条件下、例えば、約−80℃〜その反応溶媒の沸
点の温度範囲内で、好ましくは−20〜約+150℃で、そして適宜、閉容器内
で、圧力下、不活性気体雰囲気中、そして/又は非水性条件下の進行の下、行わ
れる。特に有利な反応条件を、実施例中に記載する。
【0045】 方法a)の反応は、酸、例えば、HCl、硫酸又はリン酸の存在下で行われる
【0046】 上記反応は、一般に、−30℃〜+70℃、好ましくは、−10℃〜+50℃
の温度で行われる。この方法は、便利には、不活性溶媒又は混合溶媒の存在下で
行われる。この目的のために好適な溶媒は、例えば、脂肪族及び芳香族炭化水素
、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、ヘキサン;ハロゲン
化炭化水素、例えば、クロロベンゼン、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、四塩化エチレン;エーテル及びエーテル様化合物、例えば、
ジアルキル・エーテル(ジエチル・エーテル、ジイソプロピル・エーテル、te
rt−ブチルメチル・エーテル、等)、アニソール、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン;ニトリル、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル;エステル、例
えば、酢酸エチル(酢酸エチル・エステル)、酢酸プロピル又は酢酸ブチル;ケ
トン、例えば、アセトン、ジエチル・ケトン、メチル・エチル・ケトン又はメチ
ル・イソブチル・ケトン;及び上記溶媒を互いに混合した混合物である。
【0047】 上記反応は、大気圧下で行われるが、加圧又は減圧下で行われることもできる
【0048】 変法b)においては、反応は、有利には、−30°〜+70℃、好ましくは−
10℃〜+50℃の温度において、不活性溶媒又は混合溶媒の存在下で、行われ
る。好ましくは、上記反応は、塩基の存在下、例えば、有機アミン、例えば、ト
リアルキルアミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルア
ミン又はジイソプロピルエチルアミン)、ピリジン(ピリジン自体、4−ジメチ
ルアミノピリジン又は4−ピロリジノ−ピリジン)、モルフォリン(N−メチル
モルフォリン)又はN,N−ジアルキルアニリン(N,N−ジメチルアニリン又
はN−メチル−N−エチルアニリン)の存在下で、行われる。この目的のために
好適な溶媒は、例えば、脂肪族及び芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、石油エーテル、ヘキサン;ハロゲン化炭化水素、例えば、クロロ
ベンゼン、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、四塩化炭素、四塩化エ
チレン;エーテル、例えば、ジアルキル・エーテル(ジエチル・エーテル、ジイ
ソプロピル・エーテル、tert.−ブチルメチル・エーテル等)、アニソール
、ジオキサン、テトラヒドロフラン;ニトリル、例えば、アセトニトリル、プロ
ピオニトリル;エステル、例えば、酢酸エチル(酢酸エチル・エステル)、酢酸
プロピル又は酢酸ブチル;及び上記溶媒を互いに混合した混合物である。
【0049】 変法c)においては、反応は好都合には、−40℃〜+120℃、好ましくは
、−20℃〜+80℃の温度で、不活性溶媒又は混合溶媒の存在下で行われる。
着目の溶媒は、変法b)のために述べたものと同じであることができる。上記方
法は、場合により、塩基、例えば、水酸化アルカリ金属又はアルカリ土類金属又
は炭酸又は炭酸水素アルカリ土類金属、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン
、4−ピロリジノピリジン、ルチジン(lutidine)、コリジン(col
lidine)、トリアルキルアミン、N,N−ジアルキルアニリン、又は2環
式、非求核性塩基、例えば、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン(
DABCO)、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕non−5−ene(D
BN)又は1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕undec−7−ene(1
,5−5)(DBU)の存在下で行われる。
【0050】 上記方法に従って又は他の手段により得られうる式(I)の化合物は、本発明
に従って、慣用のやり方で式(I)の出発化合物の1以上の置換基を、他の置換
基により置換することにより、それ自体知られたやり方で、他の式(I)の化合
物に変換されうる。
【0051】 適当な反応条件及び出発材料の選択に依存して、1反応工程において、本発明
に従って、1の置換基だけを、他の置換基で置換することができるし、又はいく
つかの置換基を、同一の反応工程において、本発明に従って他の置換基で置換す
ることもできる。
【0052】 式(I)の化合物の塩は、知られたやり方で製造されうる。例えば、遊離化合
物を適当な塩基で又は適当なイオン交換試薬で処理することにより、塩基との、
式(I)の化合物の塩を得ることができる。
【0053】 式(I)の化合物の塩は、慣用のやり方で、例えば、好適な酸との又は好適な
イオン交換試薬との処理により、式(I)の遊離化合物に、変換されることがで
きる。
【0054】 式(I)の化合物の塩は、知られたやり方で、式(I)の化合物の他の塩に変
換されうる。
【0055】 遊離形態又は塩形態にある式(I)の化合物は、例えば、その分子内にある不
斉炭素原子の数、絶対及び相対配置に依存して、そして/又はその分子内にある
非芳香族性2重結合の立体配置に依存して、純粋な異性体、例えば、対掌体及び
/又はジアステレオ異性体として、又は異性体混合物、例えば、鏡像異性体混合
物、例えば、ラセミ体、ジアステレオ異性体混合物又はラセメート混合物として
、可能な異性体の中の1の形態で又はその混合物として存在しうる。本発明は、
純粋な異性体と可能な全ての異性体混合物の両者に関し、そして本明細書中、そ
の立体化学の詳細が各ケースにおいて特に言及されなくとも、そのように理解さ
れるべきである。
【0056】 出発材料及び方法の選択に依存して、上記方法により又は他の方法で得られう
る、遊離形態又は塩形態における式(I)の化合物のジアステレオ異性体混合物
、ラセミ体混合物、2重結合異性体の混合物は、知られたやり方で、それらの成
分における物理−化学的相違に基づき、例えば、分別結晶、蒸留、及び/又はク
ロマトグラフィーにより、純粋なジアステレオ異性体又はラセミ体に、分割され
うる。
【0057】 このように得られうる鏡像異性体混合物、例えば、ラセメートは、知られた方
法により、その光学対掌体に、例えば、光学活性溶媒からの再結晶化により、キ
ラル吸着剤上でのクロマトグラフィー、例えば、酢酸セルロース上の高圧液体ク
ロマトグラフィーにより、好適な微生物の助けを借りて、特異的固定化酵素によ
る解裂により、封入体(inclusion compounds)の形成を通
じて、例えば、キラル・クラウン・エーテルを用いて、ここでは、1のエナンチ
オマーだけが錯体形成され、又はジアステレオ異性体塩への変換、及びこのやり
方で得られたジアステレオ異性体混合物の分離により、例えば、それらの溶解度
差に基づき、分別結晶により、ジアステレオ異性体に、分割され、それから、好
適な剤の働きにより、所望のエナンチオマーが放出されうる。
【0058】 本発明に従えば、対応の異性体混合物の単離は除き、ジアステレオ選択的又は
エナンチオ選択的合成の一般的に知られた方法を、例えば、対応の好適な立体化
学をもつ生成物を使用して本発明の方法を実施することにより、純粋なジアステ
レオ異性体又はエナンチオマーを得るために適用することもできる。
【0059】 生物学的により活性な異性体、例えば、エナンチオマー又はジアステレオ異性
体、又は異性体混合物、例えば、エナンチオマー混合物又はジアステレオ異性体
混合物を単離し又は合成することが有利である。但し、個々の成物は、異なる生
物学的効果を有する。
【0060】 遊離形態又は塩形態にある式(I)の化合物は、それらの水和物の形態で得ら
れることもでき、そして/又は例えば、必要な場合、固体形態で存在する化合物
の結晶化のために使用される他の溶媒を含むこともできる。
【0061】 本発明は、それに従って、原材料として又は本発明のいずれかの工程における
中間体として得られうる化合物から出発して、残りの工程の全て又はいくつかを
行い、又は使用し、又は、特にその反応条件下で、誘導体又は塩、及び/又はそ
のラセメート又はエナンチオマーの形態で出発材料を製造するような上記方法の
全ての形態に関する。
【0062】 本発明に係る方法においては、遊離形態又は塩形態のそれぞれにおいて、使用
される出発材料及び中間体は、好ましくは、特に有用であるものとして最初に記
載した式(I)の化合物又はその塩を導くものである。
【0063】 本発明は、特に、実施例P1中に記載する製造方法に関する。
【0064】 本発明に係る式(I)の化合物は、病害虫防除において使用されるための予防
的及び/又は治療的価値をもつ活性物質であり、そして低い割合の濃度において
さえ、温血動物、魚、及び植物内で好ましい耐性をもつひじょうに有利な殺生物
性スペクトルを提供する。本発明に係る活性成分は、正常な感受性の動物害虫の
全ての又は個々の発達段階に対して有効であり、そして耐性を示す動物害虫、例
えば、ダニ(Acarina)目の昆虫又はメンバーの全ての又は個々の発達段
階に対しても有効である。本発明に係る活性成分の殺虫又は殺ダニ効果は、それ
自体直接的に、すなわち、直ちに又はある時機の後に、例えば、脱皮(moul
ting)時の上記病害虫の殺生、又は間接的に、例えば、低下した産卵数、及
び/又は孵化率において顕示され、良好な活性は、少なくとも50〜60%死亡
率に対応する。
【0065】 上記動物害虫は、例えば、ヨーロッパ特許出願EP−A−736252第2頁
55行〜第6頁55行中に言及されたものを含む。従って上記明細書中に列記さ
れた害虫は、本発明の主題に引用により含まれる。本発明に係る化合物は、線虫
(nematodes)の綱からの病害虫、例えば、フィラリイダエ(Fila
riidae)及びセタリイダエ(Setariidae)科、及びヘモンクス
(Haemonchus)、トリコストロンジルス(Trichostrong
ylus)、オスタータジア(Ostertagia)、ネマトジルス(Nem
atodirus)、クーペリア(Cooperia)、アスカリス(Asca
ris)、ブノスツナム(Bunostumum)、エソファゴストナム(Oe
sophagostonum)、チャベルチア(Chabertia)、トリキ
ュリス(Trichuris)属、特に、トリキュリス・ブルピス(Trich
uris vulpis)、ストロンジルス(Strongylus)、トリコ
ネマ(Trichonema)、ジクチオカウルス(Dictyocaulus
)、キャピラリア(Capillaria)、ストロンジロイデス(Stron
gyloides)、ヘテラキス(Heterakis)、トクソカラ(Tox
ocara)属、特に、トクソカラ・カニス(Toxocara canis)
、アスカリディア(Ascaridia)、オキシウリス(Oxyuris)、
アンシロストーマ(Ancylostoma)属、特に、アンシロストーマ・カ
ニナム(Ancylostoma caninum)、ウンシナリア(Unci
naria)、トキサスカリス(Toxascaris)、及びパラスカリス(
Parascaris)属;ジロフィラリア(Dirofilaria)属、特
にジロフィラリア・イミティス(Dirofilaria immitis)(
犬糸状虫)からの病害虫に対して;また特に、ヘテロドラ種属、例えば、ヘテロ
デラ・チャクチイ(Heterodera schachtii)、ヘテロドラ
・アベナエ(Heterodora avenae)、及びヘテロドラ・トリフ
ォリイ(Heterodora trifolii);グロボデラ種属、例えば
、グロボデラ・ロストチエンシス(Globodera rostochien
sis);メロイドジン種属、例えば、メロイドジン・インコジニタ(Melo
idogyne incoginita)、及びメロイドジン・ジャバニカ(M
eloidogyne javanica);ラドフォラス種属、例えば、ラド
フォラス・シミリス(Radopholus similis);プラチレンク
ス(Pratylenchus)属、例えば、プラチレンクス・ネグレクタンス
(Pratylenchus neglectans)、及びプラチレンクス・
ペネトランス(Pratylenchus penetrans);チレンキュ
ルス属、例えば、チレンキュルス・セミペネトランス(Tylenchulus
semipenetrans);ロンジドルス(Longidorus)、ト
リコドルス(Trichodorus)、ザイフィネマ(Xiphinema)
、ジチレンクス(Ditylenchus)、アフェレンコイデス(Aphel
enchoides)、及びアンギナ(Anguina)属を代表するものに対
しても、活性である。
【0066】 本発明に係る活性成分は、特に、同翅目(the order Homopt era )の吸虫(sucking insects)を防除するために、好まし
くは、野菜、果実、米、及び綿作物における上記病害虫の防除のために好適であ
る。本発明に係る化合物の1の特別な利点は、それらの浸透(全身)作用である
【0067】 本発明に係る活性成分を使用して、農業、園芸、及び林業における、植物上で
、特に作物及び観葉植物上で、又は上記植物の部分、例えば、果実、花、葉、茎
、塊茎又は根上で生じる上述のタイプの病害虫を、その後は生育しないいくつか
の植物の部分に保護を残しながら、防除、すなわち、抑制又は根絶することがで
きる。
【0068】 標的作物は、特に、穀物、例えば小麦、大麦、ライ、オーツ、米、コーン、及
びモロコシ;ビート、例えばサトウダイコン及び飼料ビート;果実、例えばナシ
状果、石果及び小果樹、例えばリンゴ、ナシ、プラム、桃、アーモンド、さくら
んぼ、及びベリー、例えばいちご、ラズベリー及びブラック・ベリー;マメ科植
物、例えばインゲン豆、レンズ豆、エンドウ豆、及び大豆;植物油、例えばアブ
ラナ、からし、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、ヒマシ油植物、ココア
豆、アメリカホドイモ;ウリ科植物、例えばカボチャ、キュウリ、及びメロン;
繊維植物、例えば綿、フラックス、アサ、及びジュート;柑キツ類果実、例えば
オレンジ、レモン、グレープフルーツ、及びマンダリン;野菜、例えばホウレン
ソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、玉ねぎ、トマト、ポテト、
及びパプリカ;クスノキ科、例えばアボカド、シナモン、及びショウノウ;及び
タバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、つる植物、ホッ
プ、バナナ植物、天然ゴム植物、並びに観賞植物を含む。
【0069】 本発明に係る活性成分のための他の指示領域は、保存商品及び保存物の及び材
料の保護であり、そしてまた、衛生区画、特に家畜動物を、上述のタイプの病害
虫に対して保護することにある。
【0070】 したがって、本発明は、少なくとも1の本発明に係る活性成分を含む、農薬、
例えば、(意図される目的と普及状況に従って選ばれる)乳化濃縮物、懸濁濃縮
物、すぐにスプレーできる又はすぐに希釈できる溶液、被覆できるペースト、希
釈エマルジョン、スプレー粉末、可溶性粉末、分散性粉末、水和性粉末、ダスト
、粒剤又はポリマー物質中への封入物にも関する。
【0071】 上記活性成分は、純粋な形態で、及び特定の粒子サイズにある固体活性成分の
形態で、又は好ましくは、配合分野において慣用されるアジュバント、例えば、
伸展剤、例えば、溶媒又は固体担体、又は表面活性化合物(界面活性剤)の中の
1とともに、上記組成物中に使用される。
【0072】 配合のために使用されることができるアジュバントは、例えば、固体担体、溶
媒、安定剤、“徐放”剤、染料、そして適宜、界面活性剤である。担体及びアジ
ュバントは、作物保護剤、特に、ナメクジやカタツムリの防除剤中に慣用される
いずれかの物質でありうる。本発明に係る組成物中のアジュバント、例えば、溶
媒、固体担体、表面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオ
ン界面活性剤、その他のアジュバントは、例えば、EP−A−736252に記
載されたものと同じものであることができ、そして引用により、本発明の対象に
含まれる。
【0073】 一般に、本組成物は、0.1〜99%、特に0.1〜95%の活性成分、及び
1〜99.9%、特に5〜99.9%の少なくとも1の固体及び液体アジュバン
トを含み、一般に、組成物の0〜25%、特に0.1〜20%が界面活性剤であ
ることができる(各ケースにおいて%は重量%を意味する)。濃縮製剤が商品と
しては好まれる傾向にあるが、最終消費者は、一般に、実質的により低濃度の活
性成分をもつ希釈製剤を使用する。好ましい組成物(製剤)は、特に、以下のよ
うに作られる(%=重量パーセント):乳化剤濃縮物: 活性成分 :1〜95%、好ましくは5〜20% 界面活性剤:1〜30%、好ましくは10〜20% 溶媒 :5〜98%、好ましくは70〜85%粉剤(ダスト): 活性成分 :0.1〜10%、好ましくは0.1〜1% 固体担体 :99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%懸濁濃縮液: 活性成分 :5〜75%、好ましくは10〜50% 水 :94〜24%、好ましくは88〜30% 界面活性剤:1〜40%、好ましくは2〜30%湿潤(水和)性粉末: 活性成分 :0.5〜90%、好ましくは1〜80% 界面活性剤:0.5〜20%、好ましくは1〜15% 固体担体 :5〜99%、好ましくは15〜98%顆粒: 活性成分 :0.5〜30%、好ましくは3〜15% 固体担体 :99.5〜70%、好ましくは97〜85% 本発明に係る組成物の活性は、他の殺虫剤の添加により実質的に広げられ、そ
して普及状況に適したものとなることができる。追加の活性成分は、例えば、以
下のクラスからの物質:有機リン酸化合物、ニトロフェノール及びそれらの誘導
体、ホルムアミジン、アシルウレア、カーバメート、ピレスロイド、ネオニコチ
ノイド及びそれらの誘導体、ピロール、チオウレア及びそれらの誘導体、塩素化
炭化水素、及びバシルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuri
ngiensis)調製品である。上記混合物中の特に好適な成物は:アザメチ
フォス(Azamethiphos);クロルフェンビンフォス(Chlorf
envinphos);シペルメスリン(Cypermethrin)、シペル
メスリン高シス(Cypermethrin high−cis);シロマジン
(Cyromazin);ジアフェンシウロン(Diafenthiuron)
;ダイアジノン(Diazinon);ジクロルボス(Dichlorvos)
;ジクロトフォス(Dicrotophos);ジシクラニン(Dicycla
nil);フェノキシカーブ(Fenoxycarb);フルアズロン(Flu
azuron);フラチオカーブ(Furathiocarb);イサゾフォス
(Isazofos);ヨードフェンフォス(Iodfenphos);キノプ
レン(Kinoprene);ルフェヌロン(Lufenuron);メタクリ
フォス(Methacriphos);メチダチオン(Methidathio
n);モノクロトフォス(Monocrotophos);フォスファミドン(
Phosphamidon);プロフェノフォス(Profenofos);ジ
オフェノラン(Diofenolan);バチルス・チューリンゲンシス(Ba
cillus thuringiensis)株GC91又はNCTC1182
1から得られうる物質;ピメトロジン(Pymetrozine);ブロモプロ
ピレート(Bromopropylate);メトプレン(Methopren
e);ジスルフトン(Disulfuton);キノルフォス(Quinalp
hos);タウ−フルバリネート(Tau−Fluvalinate);チオシ
クラム(Thiocyclam);チオメトン(Thiometon);アルジ
カーブ(Aldicarb);アジンフォス−メチル(Azinphos−me
thyl);ベンフラカーブ(Benfuracarb);ビフェンスリン(B
ifenthrin);ブプロフェジン(Buprofezin);カルボフラ
ン(Carbofuran);ジブチルアミノチオ(Dibutylamino
thio);カルタップ(Cartap);クロルフルアズロン(Chlorf
luazuron);クロルピリフォス(Chlorpyrifos);シフル
スリン(Cyfluthrin);ラムダ−シハロスリン(Lambda−Cy
halothrin);アルファ−シペルメスリン(Alpha−cyperm
ethrin);ゼータ−シペルメスリン(zeta−Cypermethri
n);デルタメスリン(Deltamethrin);ジフルベンズロン(Di
flubenzuron);エンドスルファン(Endosulfan);エチ
オフェンカーブ(Ethiofencarb);フェニトロシオン(Fenit
rothion);フェノブカーブ(Fenobucarb);フェンバレレー
ト(Fenvalerate);フォルモチオン(Formothion);メ
チオカーブ(Methiocarb);ヘプテノフォス(Heptenopho
s);イミダクロプリッド(Imidacloprid);イソプロカーブ(I
soprocarb);メタミドフォス(Methamidophos);メト
ミル(Methomyl);メビンフォス(Mevinphos);パラチオン
(Parathion);パラチオン−メチル(Parathion−meth
yl);フォサロン(Phosalone);ピリミカーブ(Pirimica
rb);プロポクサー(Propoxur);テフルベンズロン(Teflub
enzuron);テルブフォス(Terbufos);トリアザメート(Tr
iazamete);アバメクチン(Abamectin);フェノムカーブ(
Fenobucarb);テブフェノジド(Tebufenozide);フィ
プロニル(Fipronil);ベータ−シフルスリン(beta−Cyflu
thrin);シラフルオフェン(Silafluofen);フェンピアキシ
メート(Fenpyroximate);ピリダベン(Pyridaben);
フェナザキン(Fenazaquin);ピリプロキシフェン(Pyripro
xyfen);ピリミジフェン(Pyrimidifen);ニテンピラム(N
itenpyram);NI−25、アセタミプリッド(Acetamipri
d);アベルメクチン(Avermectin)B1 アバメクチン(Abame
ctin);植物からの殺虫活性抽出物;殺線虫活性成分含有調製物;バチルス
・サブチリス(Bacillus subtilis)から得られうる調製物;
殺虫活性真菌含有調製物;殺虫活性ウイルス含有調製物;AC 303 630
;アセファット(Acephat);アクリナスリン(Acrinathrin
);アラニカーブ(Alanycarb);アルファメスリン(Alphame
thrin);アミトラズ(Amitraz);AZ 60541;アジフォス
(Azinphos)A;アジフォス(Azinphos)M;アゾシクロチン
(Azocyclotin);ベンジオカーブ(Bendiocarb);ベン
スルタップ(Bensultap);ベタシフルスリン(Betacyflut
hrin);BPMC;ブロフェンプロックス(Brofenprox);ブロ
モフォス(Bromophos)A;ブフェンカーブ(Bufencarb);
ブトカルボキシン(Butocarboxin);ブチルピリダベン(Buty
lpyridaben);カジュサフォス(Cadusafos);カルバリル
(Carbaryl);カルボフェノチオン(Carbophenothion
);クロエトカーブ(Chloethocarb);クロルエトキシフォス(C
hlorethoxyfos);クロルメフォス(Chlormephos);
シス−レス−メスリン(Cis−Res−methrin);クロシスリン(C
locythrin);クロフェンテジン(Clofentezin);シアノ
フォス(Cyanophos);シクロプロスリン(Cycloprothri
n);シヘクサチン(Cyhexatin);デメトン(Demeton)M;
デメトン(Demeton)S;デメトン(Demeton)−S−メチル(m
ethyl);ジクロフェンチオン(Dichlofenthion);ジクリ
フォス(Dicliphos);ジエチオン(Diethion);ジメソート
(Dimethoat);ジメチルビンフォス(Dimethylvinpho
s);ジオキサチオン(Dioxathion);エジフェンフォス(Edif
enphos);エマメクチン(Emamectin);エスフェンバレラット
(Esfenvalerat);エチオン(Ethion);エトフェンプロッ
クス(Ethofenprox);エトプロフォス(Ethoprophos)
;エトリンフォス(Etrimphos);フェナミフォス(Fenamiph
os);フェンブタチノキシド(Fenbutatinoxid);フェノチオ
カーブ(Fenothiocarb);フェンプロパスリン(Fenpropa
thrin);フェンピラッド(Fenpyrad);フェンチオン(Fent
hion);フルアジナム(Fluazinam);フルシクロクスロン(Fl
ucycloxuron);フルシトリナット(Flucythrinat);
フルフェノクスロン(Flufenoxuron);フルフェンプロックス(F
lufenprox);フェノフォス(Fonophos);フォスチアザット
(Fosthiazat);フェブフェンプロックス(Fubfenprox)
;HCH;ヘキサフルムロン(Hexaflumuron);ヘキシチアゾック
ス(Hexythiazox);イプロベンフォス(Iprobenfos);
イソフェンフォス(Isofenphos);イソキサチオン(Isoxath
ion);イベルメクチン(Ivermecthin);ラムダ(Lambda
)−シハロスリン(cyhalothrin);マラチオン(Malathio
n);メカルバム(Mecarbam);メスルフェンフォス(Mesulfe
nphos);メタルデヒド(Metaldehyd);メトルカーブ(Met
olcarb);ミルベメクチン(Milbemectin);モキシデクチン
(Moxidectin);ナレド(Naled);NC 184;オメソート
(Omethoat):オキサミル(Oxamyl);オキシデメソン(Oxy
demethon)M;オキシデプロフォス(Oxydeprofos);ペル
メスリン(Permethrin);フェンソート(Phenthoat);フ
ォラット(Phorat);フォスメット(Phosmet);フォキシム(P
hoxim);ピリミフォス(Pirimiphos)M;ピリミフォス(Pi
rimiphos)A;プロメカーブ(Promecarb);プロパフォス(
Propaphos);プロチオフォス(Prothiofos);プロソート
(Prothoate);ピラクロフォス(Pyrachlophos);ピラ
ダ(Pyrada)−フェンチオン(phenthion);ピレスメトリン(
Pyresmethrin);ピレスラム(Pyrethrum);RH 59
92;サリチオン(Salithion);セブフォス(Sebufos);ス
ルフォテップ(Sulfotep);スルプロフォス(Sulprofos);
テブフェンピラッド(Tebufenpyrad);テブピリムフォス(Teb
upirimphos);テフルスリン(Tefluthrin);テメフォス
(Temephos);テルバム(Terbam);テトラコール(Tetra
chlor)−ビンフォス(vinphos);チアクロプリッド(Thiac
loprid);チアメソキサム(Thiamethoxam);チアフェノッ
クス(Thiafenox);チオジカーブ(Thiodicarb);チオフ
ァノックス(Thiofanox);チオナジン(Thionazin);チュ
ーリンゲンシン(Thuringiensin);トラロメスリン(Tralo
methrin);トリアセン(Triarthen);トリアゾフォス(Tr
iazophos);トリアズロン(Triazuron);トリクロロフォン
(Trichlorfon);トリフルムロン(Triflumuron);ト
リメタカーブ(Trimethacarb);バミドチオン(Vamidoth
ion);キシリルカーブ(Xylylcarb);YI 5301/5302
;ゼータメトリン(Zetamethrin);DPX−MP062;RH−2
485;D 2341又はXMC(3,5−キシリル・メチルカーバメート(X
y−lyl Methylcarbamate)である。
【0074】 本発明に係る組成物は、さらなる固体又は液体アジュバント、例えば、安定剤
、例えば、植物油、適宜、エポキシ化されたもの(例えば、エポキシ化ココナッ
ツ油、ナタネ油又は大豆油)、消泡剤、例えば、シリコーン油、保存料、粘度調
節剤、バインダー、及び/又は粘着剤、並びに肥料又は他の活性成分であって特
定の効果を達成するためのもの、例えば、殺ダニ剤、殺菌剤、殺真菌剤、殺線虫
剤、殺陸具剤又は選択的除草剤を含むこともできる。
【0075】 本発明に係る組成物は、知られたやり方で、アジュバントの不存在下、例えば
、粉砕、篩分け、及び/又は固体活性成分又は活性成分混合物を、例えば、特定
の粒子サイズに圧縮することにより、そして少なくとも1のアジュバントの存在
下、例えば、活性成分又は活性成分混合物をアジュバントと混合し、そして/又
はともに粉砕することにより、製造される。これらの本発明に係る組成物の製造
方法、及び上記組成物を製造するために化合物(I)を使用することも、本発明
の対象を成す。
【0076】 上記組成物の適用方法、すなわち、上述のタイプの病害虫を防除し、例えば、
意図された目的及び普及環境に従って選択される、スプレー、噴霧、ダスティン
グ、コーティング、ドレッシング、スキャタリング、又は注ぎ(pouring
)方法も本発明のさらなる対象である。活性成分の典型的な濃度は、0.1〜1
000ppm 、好ましくは0.1〜500ppm の間にある。1ヘクタール当りの適
用割合(rates of application)は、一般的に、1〜20
00gの活性成分/1ヘクタール、特に、10〜1000g/ha、好ましくは2
0〜600g/haである。
【0077】 作物保護のための好ましい適用方法は、植物の葉への適用(葉適用)であり、
その適用数及び適用割合は、着目の病害虫によるはびこりの強さに依存する。し
かしながら、上記活性成分は、液体配合品を用いて植物の場を浸漬することによ
り又は固体形態の活性成分を植物の場、例えば土壌中に、例えば粒剤の形態で取
り込むことにより(土壌適用)、その根を通して(浸透作用)その植物に侵入す
ることもできる。水田作物の場合には、粒剤が、水を張った水田に計量されるこ
とができる。
【0078】 本発明に係る組成物は、遺伝子修飾された増殖材料を含む植物増殖材料、例え
ば、種子、例えば、果実、塊茎又は穀粒、又は植物苗木を動物病害虫から保護す
るためにも好適である。上記増殖材料は、栽培開始前に上記組成物により処理さ
れることができる。例えば、種子は、それらが種播きされる前にドレッシングさ
れる。本発明の活性成分は、種子を液体組成物中に浸漬し又はそれらを固体組成
物でコーティングすることにより、種子に適用されることもできる(コーティン
グ)。上記組成物は、上記増殖材料が栽培の場所に導入されるとき、例えば、種
子が、種子鋤跡(seed furrow)内に播かれるときに、適用されるこ
ともできる。植物増殖材料のための処理手順及びこのように処理された植物増殖
材料も、本発明のさらなる対象である。
【0079】 本発明を、以下の実施例により説明する。それらは、本発明に何ら限定を課す
ものではない。温度を、摂氏で与え、そして混合物中の溶媒の割合を、容量部で
与える。
【0080】 製造実施例 実施例P1:以下の式:
【0081】
【化15】
【0082】 により表される化合物の製造 P1a):以下の式:
【0083】
【化16】
【0084】 により表される化合物の製造 20mlのアセトニトリルを、フラスコ内に入れ、そして1.06gの塩化水素
ガスを封入する。次に−40℃まで冷却を行い、そして0.58gの1,3,5
−トリメチルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジンを滴下する。撹拌を−40
℃で10分間続け、次に2.5gの4−トリフルオロメチル−ニコチン酸アミド
を分割して添加する。温度を放置して室温まで上昇させ、そして撹拌を一度続け
る。40mlのtert.ブチルメチル・エーテルを添加し、混合物をさらに15
分間撹拌し、そして濾過する。濾過残渣を、20mlのtert.−ブチルメチル
・エーテルで2回洗浄する。化合物(B)を固体として得る。
【0085】 P1b):表題化合物(A)の製造 上記式(B)の混合物3.4gと酢酸エチル40mlを調製する。それらを0〜
5℃に冷却し、そして5mlの30%水酸化ナトリウム溶液を滴下する。反応混合
物を20ml酢酸エチルで2回抽出し、そして併合有機相を硫酸ナトリウム上で乾
燥させ、そしてロータリー・エバポレーター上で濃縮する。残渣を20mlのジメ
トキシエタンと混合し、そして0℃で1時間にわたり、20mlのジメトキシエタ
ン中のホスゲン6.5gの混合物に滴下する。上記混合物の温度を、放置して室
温まで上昇させ、そして次に20mlのジメトキシエタン中に溶解したピリジン2
.61gを滴下する。この反応塊を、僅かに還流させながら一夜撹拌する。
【0086】 次にこの混合物をロータリー・エバポレーター上で濃縮し、この残渣を20ml
の酢酸エチル中に溶かし、10mlの水で2回洗浄し、有機相を硫酸ナトリウム上
で乾燥させ、そしてその残渣を、ヘキサン/酢酸エチル(容積化3/7)を用い
たシリカ・ゲル上で精製する。化合物(A)を、粘性油として得る(化合物1.
2)。
【0087】 実施例P2:残りの表1の化合物を、先に記載したものと同様のやり方で製造
することができる。
【0088】 表1:以下の式:
【0089】
【化17】
【0090】 により表される化合物
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】 配合実施例(%=重量パーセント) 実施例F1:乳化濃縮物 a) b) c) 活性成分 25% 40% 50% カルシウム・ドデシルベンゼンスルホネート 5% 8% 6% ヒマシ油ポリエチレン・グリコール・エーテル(36モルEO) 5% − − トリブチル・フェノール・ポリエチレン・グリコール・ エーテル(30モルEO) − 12% 4% シクロヘキサノン − 15% 20% 混合キシレン 65% 25% 20% 微粉砕活性成分とアジュバントの混合は、乳化濃縮物をもたらし、これを、水
で希釈して、所望濃度のエマルジョンを作る。
【0094】 実施例F2:溶液 a) b) c) d) 活性成分 80% 10% 5% 95% エチレン・グリコール・モノメチル・エーテル 20% − − − ポリエチレン・グリコール(MW 400) − 70% − − N−メチルピロリド−2−ン − 20% − − エポキシ化ココナッツ油 − − 1% 5% 石油(沸点:160−190°) − − 94% − 微粉砕活性成分とアジュバントの混合は、溶液をもたらし、これは、微滴形態
での適用のために好適である。
【0095】 実施例F3:粒剤 a) b) c) d) 活性成分 5% 10% 8% 21% カオリン 94% − 79% 54% 高分散性ケイ酸 1% − 13% 7% アタパルジット − 90% − 18% 上記活性成分をジクロロメタン中に溶解させ、その溶液を上記担体混合物上に
スプレーし、そして上記溶媒を真空下で蒸発させる。生物学的実施例 実施例B1ジアブロチカ・バルテアタ(Diabrotica balte ata)の幼虫に対する効果 コーンの苗木に、400ppm の活性成分を含む水性エマルジョン・スプレー混
合物をスプレーする。スプレーの滞留物が乾燥した後、コーンの苗木に、10匹
の第2齢(instar)のジアブロチカ・バルテアタを、はびこらせ、そして
プラスチック容器内に入れる。6日後、それらを評価する。集団(数)のパーセ
ンテージ低下(%応答)を処理された植物上の死んだ幼虫の数を、処理されてい
ない植物上のものと比較することにより決定する。
【0096】 表1中の化合物は、本テストにおいてジアブロチカ・バルテアタに対して良い
効果を示す。特に化合物1.2は、80%を超える効果を有する。
【0097】 実施例B2ミザス・パーシカエ(Myzus persicae)に対する 浸透効果 エンドウの苗木を、ミザス・パーシカエで感染させ、その後、その根を400
ppm の活性成分を含有するスプレー混合物中に入れ、そして次に20℃でインキ
ュベートする。3日及び6日後、それらを評価する。集団(数)におけるパーセ
ンテージ低下(%応答)を、処理された植物上の死んだアブラムシの数を、処理
されていない植物上のものと比較することにより決定する。
【0098】 上記表の化合物は、本テストにおいてミザス・パーシカエに対して良い効果を
示す。特に、化合物1.2は、本テストにおいて80%超の効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C063 AA01 BB01 CC59 CC67 DD12 DD29 EE03 4H011 AA01 AC01 BA01 BB10 BC01 BC03 BC05 BC07 BC09 BC18 DA02 DA13 DA16 DD03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式: 【化1】 {式中、Zは、6−又は7−員の、場合により置換された、芳香族又は非芳香族
    複素環を表し; Xは、CH又はNであり; Yは、ハロゲンであり; nは、1,2又は3であり;そして mは、0又は1である。}により表される化合物、又は、適宜、各々遊離形態
    又は塩形態にある、そのE/Z異性体、E/Z異性体混合物、又は互変異性体。
  2. 【請求項2】 遊離形態にある請求項1に記載の式(I)の化合物。
  3. 【請求項3】 式中、Zは、以下の式: 【化2】 {式中、結合U−A,A−M,M−D,D−E,E−G、及びG−Uが単結合又
    は2重結であり、但し、重なった2重結合は生じず; Aは、−O−,−NR1 −,−S−又は−N=であり; Mは、−NR2 −,−O−,−S−,−CR34−,−N=又は−CR3 =で
    あり; Dは、−CR56−,−NR7 −,−O−,−S−,−N=又は−CR5 =で
    あり; Eは、−NR2 −,−O−,−S−又は−CR89−;−N=又は−CR8
    であり;そして Gは、−O−,−NR10−,−S−又は−N=であり; Uは、炭素であり; R1 ,R2 ,R7 ,及びR10は、互いに独立して、水素、C1 −C20−アルキ
    ル、C3 −C8 −シクロアルキル、C2 −C20−アルケニル又はC3 −C20−ア
    ルキニル;又はモノ−若しくはポリ−置換C1 −C20−アルキル、C2 −C20
    アルケニル又はC3 −C20−アルキニル;アリールであって、場合により、C1
    −C6 −アルキル、ハロゲン−C1 −C6 −アルキル、C2 −C6 −アルケニル
    、C3 −C6 −アルキニル、ハロゲン、C1 −C6 −アルコキシ、ハロゲン−C 1 −C6 −アルコキシ、ニトロ、シアノ、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲ
    ン−C3 −C8 −シクロアルキル、C3 −C6 −アルケニルオキシ、C1 −C4
    −アルキルチオ、及びジ−(C1 −C4 −アルキル)アミンを含む群から選ばれ
    る1以上の置換基により置換されたもの; 又は−C(=O)−R11を表し; R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R8 、及びR9 は、互いに独立して、水素、C1
    6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C1
    −C6 −アルキルチオ、C2 −C6 −アルケニル、C3 −C6 −アルケニルオキ
    シ、C3 −C6 −アルキニル、C3 −C6 −アルキニルオキシ、アリール、複素
    環、アリールオキシ、ベンジルオキシ又はヘテロシクリルオキシ;C1 −C6
    アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C1 −C6
    −アルキルチオ、C3 −C6 −アルケニル、C3 −C6 −アルケニルオキシ、C 3 −C6 −アルキニル又はC3 −C6 −アルキニルオキシ、ここで、これらは、
    ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、C3 −C8 −シクロアルキル、ハ
    ロゲン−C3 −C8 −シクロアルキル、フェニル、及びジ−(C1 −C4 −アル
    キル)アミンを含む群から選ばれる1以上の置換基により置換され;又はアリー
    ルであって、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、COOH、COH、
    1 −C6 −アルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C1 −C6 −アルキルチオ、
    ハロゲン−C1 −C6 −アルキル、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ、ハロゲ
    ン−C1 −C6 −アルキルチオ、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲン−C3
    −C8 −シクロアルキル、及びジ−(C1 −C4 −アルキル)アミンを含む群か
    ら選ばれる1〜3の置換基により置換されたものを表し;又は 共に=O又は=Sであり; R11は、水素、OH、SH、C1 −C6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアル
    キル、C1 −C6 −アルコキシ、C1 −C6 −アルキルチオ、C2 −C6 −アル
    ケニル、C3 −C6 −アルケニルオキシ、C3 −C6 −アルキニル、C3 −C6
    −アルキニルオキシ、ジ−(C1 −C4 −アルキル)アミン、アリール、ヘテロ
    シクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ又はヘテロシクリルオキシ; C1 −C6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C1 −C6 −アルコキ
    シ、C1 −C6 −アルキルチオ、C3 −C6 −アルケニル、C3 −C6 −アルケ
    ニルオキシ、C3 −C6 −アルキニル又はC3 −C6 −アルキニルオキシであっ
    て、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、C3 −C8 −シクロアルキル
    、ハロゲン−C3 −C8 −シクロアルキル、及びジ−(C1 −C4 −アルキル)
    アミンを含む群から選ばれる1以上の置換基により置換されたもの;又は アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ又はヘテロシク
    リルオキシであって、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、COOH、
    COH、C1 −C6 −アルキル、C1 −C6 −アルコキシ、C1 −C6 −アルキ
    ルチオ、ハロゲン−C1 −C6 −アルキル、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ
    、ハロゲン−C1 −C6 −アルキルチオ、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲ
    ン−C3 −C8 −シクロアルキル、及びジ−(C1 −C4 −アルキル)アミンを
    含む群から選ばれる1〜3の置換基により置換されたものを表し; 但し、Dは、M又はEのいずれか、又はM及びEが、同時に、互いに独立して
    、−NR2 、−N=、−O−又は−S−である場合、−CR56−又はCR5
    を表す。} により表される環である、請求項1又は2に記載の式(I)の化合物。
  4. 【請求項4】 式中、Aが、−O−、−NR1 −又は−N=であり;そして R1 が、水素、C1 −C6 −アルキル、C3 −C8 −シクロアルキル、C2
    6 −アルケニル;又はC1 −C6 −アルキル、C2 −C6 −アルケニル又はC 3 −C8 −シクロアルキルであって、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−S
    H、C3 −C8 −シクロアルキル、ハロゲン−C3 −C8 −シクロアルキル、C 1 −C6 −アルコキシ、ハロゲン−C1 −C6 −アルコキシ、C3 −C8 −アル
    ケニルオキシ、C1 −C4 −アルキルチオ、ジ−(C1 −C4 −アルキル)アミ
    ン、−C(=O)−R12、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロシ
    クリル又はヘテロシクリルオキシを含む群から選ばれた1以上の置換基により置
    換されたものであり;そしてR12が、水素、OH、C1 −C6 −アルキル、C1
    −C6 −アルコキシ、ジ−(C1 −C4 −アルキル)アミン、アリール、アリー
    ルオキシ又はベンジルオキシである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(
    I)の化合物。
  5. 【請求項5】 遊離形態又は農薬として許容される塩の形態のいずれかで、
    活性成分として、少なくとも1の請求項1に記載の式(I)の化合物、及び少な
    くとも1のアジュバントを含む農薬組成物。
  6. 【請求項6】 前記活性成分が、前記アジュバントとじかに混合される、請
    求項5に記載の組成物の製法。
  7. 【請求項7】 遊離形態又は場合により農薬として許容される塩の形態で、
    活性成分としての請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)の化合物が、病
    害虫又はそれらの生息環境に適用される、病害虫の防除方法。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の組成物の製造における、遊離形態又は場合
    により農薬として許容される塩の形態における、請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の式(I)の化合物の使用。
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