JP2003507446A - 促進イリジウム触媒を用いる気相カルボニル化方法 - Google Patents

促進イリジウム触媒を用いる気相カルボニル化方法

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Abstract

(57)【要約】 反応体、一酸化炭素及びハロゲン化物の蒸気混合物を気相カルボニル化条件下で担持触媒と接触させる工程を含む、低級アルキルアルコール、エーテル、エステル及びエステル−アルコール反応体混合物からのエステル及びカルボン酸の製造方法。この触媒は、イリジウムと元素の周期表の第4族(チタン、ジルコニウム、ハフニウム)の金属から選ばれた第2の金属を含む。望ましくは、イリジウム及び第2の金属は担体材料としての活性炭上に沈着されている。本発明の好ましい側面において、気相カルボニル化方法は酢酸、酢酸メチル又はそれらの混合物の調製に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 発明の分野 本発明は、エステル及びカルボン酸を製造するためのアルキルアルコール、エ
ーテル及びエステル−アルコール混合物の気相カルボニル化方法に関する。更に
詳しくは、本発明は、酢酸及び酢酸メチルを製造するためのメタノールのカルボ
ニル化に関する。更にまた詳しくは、本発明は、蒸気反応体を触媒と接触させる
ことによる酢酸及び酢酸メチルの製造方法に関する。この触媒は、有効量のイリ
ジウムと元素の周期表の第4族金属から選ばれる少なくとも1種の第2の金属を
含む。
【0002】発明の背景 酢酸及び酢酸メチルのような低級カルボン酸及びエステルは、長年にわたって
工業薬品として知られている。酢酸は、種々の中間体及び最終製品の製造に使用
される。例えば、重要な誘導体は、種々のポリマーに関してモノマー又はコモノ
マーとして使用できる酢酸ビニルである。酢酸自体は、容器業界において、特に
PET飲料容器の形成に広く使用されるテレフタル酸の製造において溶媒として
使用される。
【0003】 以下の式1〜3に示されるような、低級アルキルアルコール、例えば、メタノ
ール及びエーテルのそれらの対応するカルボン酸及びエステルへのカルボニル化
に金属触媒を使用することについてはかなりの研究活動がなされている: ROH+CO→RCOOH (1) 2ROH+CO→RCOOR+水 (2) ROR’+CO→RCOOR (3)
【0004】 メタノールのカルボニル化はよく知られた反応であり、一般に液相中で触媒を
用いて実施される。これらの商業的方法の詳細な総説及び単一炭素源からのアセ
チルの形成を実施する他の方法は、Howardらにより、Catalysis
Today,18(1993)325−354頁に記載されている。一般に、
メタノールを用いた酢酸の製造のための液相カルボニル化反応は、第VIII族
金属並びにヨウ素又はヨウ素含有化合物、例えばヨウ化水素及び/又はヨウ化メ
チルを含む均質触媒系を用いて実施される。ロジウムが最も一般的な第VIII
族金属触媒であり、ヨウ化メチルが最も一般的な促進剤である。これらの反応は
、触媒の沈殿を防ぐために水の存在下で実施される。
【0005】 米国特許第5,144,068号は、リチウムを触媒系に含ませることを記載
しており、これはRh−I均質法における水の使用をより少なくできる。イリジ
ウムも、メタノールカルボニル化反応のための活性触媒であるが、他の点では同
様な条件下で使用した場合には通常は、ロジウム触媒よりも生じる反応速度が遅
い。
【0006】 米国特許第5,510,524号は、レニウムの添加がIr−I均質触媒系及
びRh−I均質触媒系の両者の速度及び安定性を改良することを教示している。
【0007】 ヨーロッパ特許出願EP 0 752 406 A1は、ルテニウム、オスミ
ウム、レニウム、亜鉛、カドミウム、水銀、ガリウム、インジウム又はタングス
テンが、液相Ir−I触媒系の速度及び安定性を改良することを教示している。
一般に、現在酢酸の製造に使用されている均質カルボニル化法は、比較的速い生
産速度及び比較的高い選択率を示す。しかし、不均質触媒は、生成物の分離が比
較的容易であり、構成材料が比較的低コストであり、リサイクルが容易で、速度
がいっそう速いという潜在的利点を示す。
【0008】 Schultzは米国特許第3,689,533号において、気相反応でカル
ボン酸を形成するためのアルコールのカルボニル化に担持ロジウム不均質触媒を
用いることを開示している。Schultzは更にハライド促進剤の存在を開示
している。
【0009】 Schultzは米国特許第3,717,670号において、同様な担持ロジ
ウム触媒と周期表の第IB族、第IIIB族、第IVB族、第VB族、第VIB
族、第VIII族、ランタニド及びアクチニド元素から選ばれた促進剤との組み
合わせを記載している。
【0010】 Uhmは米国特許第5,488,143号において、ハライド促進気相メタノ
ールカルボニル化反応のための担持ロジウム用促進剤としてアルカリ金属、アル
カリ土類金属又は遷移金属を使用することを記載している。Pimblettは
米国特許第5,258,549号中において、炭素担体上のロジウムとニッケル
の組み合わせが、一方の金属単独よりも活性であることを教示している。
【0011】 イリジウムは均質アルコールカルボニル化触媒として使用される他に、Pau
likらは米国特許第3,772,380号において、気相ハライド促進不均質
アルコールカルボニル化法における触媒として不活性担体上イリジウムを使用す
ることを記載している。
【0012】 ヨーロッパ特許出願EP 0 120 631 A1及びEP 0 461
802 A2は、単一遷移金属成分カルボニル化触媒用の担体としての特殊な炭
素の使用を記載している。
【0013】 ヨーロッパ特許出願EP 0 759 419 A1は、アルコール及び/又
はその反応性誘導体のカルボニル化方法に関する。
【0014】 EP 0 759 419 A1は、液相中で均質触媒系の存在下においてア
ルコールがカルボニル化される第1のカルボニル化反応器を含んでなるカルボニ
ル化方法を開示し、この第1の反応器からの排ガスは次に追加のアルコールと混
合し、担持触媒を含む第2の反応器に供給する。第1の反応器において使用され
る均質触媒系はハロゲン成分とロジウム及びイリジウムから選ばれた第VIII
族金属とを含んでなる。第VIII族金属がイリジウムである場合には、均質触
媒系はまた、ルテニウム、オスミウム、レニウム、カドミウム、水銀、亜鉛、イ
ンジウム及びガリウムからなる群から選ばれる任意の助促進剤を含むことができ
る。第2の反応器中において使用される担持触媒は、炭素担体上にイリジウム、
ロジウム及びニッケルからなる群から選ばれた第VIII族金属と任意の金属促
進剤とを含んでなる。任意の金属促進剤は鉄、ニッケル、リチウム及びコバルト
であることができる。第2のカルボニル化反応器ゾーン内の条件は、第2の反応
器中に気相と液相とが混在するような条件である。第2反応器中に液相成分が存
在すると必然的に、担持触媒から活性金属が滲出し、その結果、触媒活性が実質
的に低下する。
【0015】 この文献は、圧力1バール、ハライド促進剤の存在下においてロジウム含有ゼ
オライトを気相アルコールカルボニル化触媒として使用することに関するいくつ
かのレポートを含んでいる。この型の触媒に関する最も重要な先頭文献は、Ma
neckらによってCatalysis Today,3(1988),421
−429頁に示されている。Gelinらは、Pure & Appl. Ch
em.,Vol 60,No.8,(1988)1315−1320頁において
、ハロゲン化物促進剤の存在下におけるメタノールの気相カルボニル化用触媒と
してゼオライト中に含まれるロジウムまたはイリジウムを使用する例を示してい
る。Krzywickiらは、Journal of Molecular C
atalysis,6(1979)431−440頁中で、メタノールのハライ
ド促進気相カルボニル化 においてロジウム用担体としてシリカ、アルミナ、シ
リカ−アルミナ及び二酸化チタンを用いることを記載しているが、これらの担体
は一般に炭素ほど有効でない。Luftらは米国特許第4,776,987号及
び関連した開示において、エーテル又はエステルをカルボン酸無水物にハロゲン
化物促進気相カルボニル化するための不均質触媒に第VIII族金属を結合させ
る手段として、種々の担体に化学的に結合するキレート化配位子を使用すること
を記載している。
【0016】 Evansらは米国特許第5,185,462号において、酸化物担体に結合
した窒素又は燐配位子に結合した貴金属を基材とする、ハライド促進気相メタノ
ールカルボニル化用不均質触媒を記載している。
【0017】 Pansterらは米国特許第4,845,163号において、アルコールの
ハライド促進液相カルボニル化用不均質触媒としてロジウム含有オルガノポリシ
ロキサン−アンモニウム化合物の使用を記載している。
【0018】 Dragoらは米国特許第4,417,077号において、メタノールのハラ
イド促進カルボニル化を含む多くのカルボニル化反応のための触媒としての陰イ
オンの形態の単一遷移金属に結合した陰イオン交換樹脂を使用することを記載し
ている。担持された配位子及び陰イオン交換樹脂は、液相カルボニル化反応にお
いて金属を固定するのに役立つことができるが、一般には、担持された配位子及
び陰イオン交換樹脂の使用は、アルコールの気相カルボニル化において活性金属
成分用担体としては炭素の使用に比べて有利ではない。
【0019】 活性炭上ニッケルは、メタノールのハライド促進気相カルボニル化用の不均質
触媒として研究されており、供給材料混合物に水素を添加する場合には速度の増
加が観察される。炭素上ニッケル触媒系に関連した参考文献は、Fujimot
oらによってChemistry Letters(1987)895−898
頁及びJournal of Catalysis,133(1992)370
−382頁並びにそれらに含まれる参考文献中に示されている。LiuらはIn
d.Eng.Chem.Res.,33(1994)488−492頁中で、錫
が炭素上ニッケル触媒の活性を増大させることを報告している。Mueller
らは米国特許第4,918,218号において、メタノールのハロゲン化物促進
カルボニル化用の担持ニッケル触媒にパラジウム及び場合によっては銅を添加す
ることを開示している。一般に、同様な条件下で行う場合には、ニッケル基材触
媒によって示される反応の速度は、類似のロジウム基材触媒によって示される反
応速度よりも遅い。
【0020】 FujimotoらはCatalysis Letters,2(1989)
145−148頁中で、炭素上に担持された他の単一金属は、メタノールのハロ
ゲン化物促進気相カルボニル化においては活性が限られることを報告している。
これらの金属のうち最も活性があるのはSnである。Snに続いてPb、Mn、
Mo、Cu、Cd、Cr、Re、V、Se、W、Ge及びGaの順で活性が低く
なっていく。これらの他の単一金属触媒はいずれも決して、Rh、Ir、Niを
基材とする触媒又は本発明の触媒、ほど活性ではない。
【0021】 多くの固体材料が、ハロゲン化物促進剤を添加しなくてもメタノールのカルボ
ニル化を触媒することが報告されている。GatesらはJournal of
Molecular Catalysis,3(1977/78)1−9におい
て、メタノールの液相カルボニル化のための、ポリマー結合ポリ塩素化チオフェ
ノールに結合したロジウムを含む触媒を記載している。Currentはヨーロ
ッパ特許出願EP 0 130 058 A1中において、エーテル、水素及び
一酸化炭素を同族のエステル及びアルコールに転化するための不均質触媒として
、任意成分モリブデンを含む硫化ニッケルを使用することを記載している。
【0022】 Smithらはヨーロッパ特許出願EP 0 596 632 A1において
、ハロゲン化物を用いずにアルコールをカルボニル化するための触媒として、C
u、Ni、Ir、Rh又はCoを含むモルデナイトゼオライトを使用することを
記載している。Feitlerは米国特許第4,612,387号中において、
ハライドを用いずにアルコール及び他の化合物を気相でカルボニル化するための
触媒として、遷移金属を含まないある種のゼオライトを使用することを記載して
いる。
【0023】 米国特許第5,218,140号(Wegman)は、不活性担体上に担持さ
れた金属イオン交換ヘテロポリ酸の存在下においてアルコール及びエーテルを一
酸化炭素によってカルボニル化することによって、アルコール及びエーテルをカ
ルボン酸及びエステルに転化するための気相法を記載している。反応に使用され
る触媒は、ハロゲン化物を用いないアルコール及び他の化合物の気相カルボニル
化用の触媒として、金属がFe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd又
はPtのような少なくとも1種の第VIII族陽イオンと錯体を形成した、第V
(a)族及び第VI(a)族の少なくとも1種の金属である、ポリオキソメタレ
ート陰イオンを含む。この方法の実施において使用される好ましい型のヘテロポ
リ酸の一般式は、M[Q12PO40](式中、Mは第VIII族金属又は第VII
I族金属の組み合わせであり、Qはタングステン、モリブデン、バナジウム、ニ
オブ、クロム及びタンタルの1つ又はそれ以上であり、Pは燐であり、Oは酸素
である)である。
【0024】 従来のカルボニル化方法のいくつかの欠点としては、触媒の不安定性、生成物
選択性の欠如、さらに、液相法においては、寸法が大きく且つコストのかかる回
収装置及び操作の必要性が挙げられる。さらに、液相系においては、触媒溶液か
らの反応生成物の分離、触媒の回収及びカルボニル化反応ゾーンへの触媒の再循
還のために、別の処理工程が必要である。さらに、触媒の取り扱いによる損失が
常に存在することも欠点である。
【0025】 従って、反応体及び生成物が気相に保持される、カルボン酸及びそれらのエス
テルを製造するためのカルボニル化方法が必要とされている。さらに、反応を固
相触媒によって行うカルボニル化方法も必要とされている。
【0026】発明の概要 簡潔に言うと、本発明は気相カルボニル化を用いて、低級アルキルアルコール
、エーテル及びエステル−アルコール混合物からエステル及びカルボン酸を製造
する方法に関する。この方法は、反応体、すなわち、低級アルキルアルコール、
エーテル及びエーテル−アルコール混合物を不均質触媒と接触させることを含む
。触媒は、有効量のイリジウムと元素の周期表の第4族の金属、それらの各塩及
びそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の第2金属を含む。イリジウムと
チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれた少なくとも1種の第2金属は、
望ましくはカルボニル化反応に対して不活性の固体担体材料と組み合わされてい
る。
【0027】 本発明の目的は、気相カルボニル化を用いて低級アルキルアルコール、エーテ
ル及びエステル−アルコール混合物からエステル及びカルボン酸を製造する方法
を提供することにある。さらに詳しくは、本発明の目的は、気相カルボニル化を
用いて低級アルキルアルコール、好ましくはメタノールから酢酸、酢酸メチル及
びそれらの混合物を製造する方法を提供することにある。
【0028】 本発明の別の目的は、触媒の取り扱いによる減量を減少させるか、なくすため
に触媒を固相に保持する方法を提供することにある。
【0029】 本発明の別の目的は、より安定な触媒を使用し且つ触媒の回収及び再循還なら
びに溶媒の回収の必要性が減少させる、酢酸及び酢酸メチルを製造するための気
相カルボニル化方法を提供することにある。
【0030】 本発明のこれら及び他の目的ならびに利点は、当業者には以下の「発明の詳細
な説明」から明らかになるであろう。
【0031】発明の詳細な説明 本発明によれば、カルボン酸及びエステルの連続製造方法が提供される。この
方法は、低級アルキルアルコール、エーテル及びエステル−アルコール混合物、
一酸化炭素並びにハロゲン及び/又はハロゲン化物含有化合物の混合物を固体担
持触媒の存在下、気相カルボニル化条件下で反応させることを含む。固体担持触
媒は、固体担体材料と組み合わせた、有効量のイリジウムと元素の周期表の第4
族(チタン、ジルコニウム、ハフニウム)金属、それらの各塩及びそれらの混合
物からなる群から選ばれた少なくとも1種の第2の金属とを含む。好ましい実施
態様において、この方法は、メタノール、一酸化炭素、ならびにヨウ化水素;ヨ
ウ化メチル、ヨウ化エチル、1−ヨードプロパン、2−ヨードブタン、1−ヨー
ドブタン、ヨウ化ベンジル、臭化水素、臭化メチル及びそれらの混合物からなる
群から選ばれた炭素数12以下のヨウ化アルキル及びアリールを、固体担持触媒
の存在下、気相カルボニル化条件下で反応させることによる、酢酸、酢酸メチル
またはそれらの混合物の連続製造を提供する。
【0032】 本発明の方法は気相で行われ、従って、生成物混合物の露点、すなわち、凝縮
が起こる温度より高温で行われる。しかし、露点は希釈(特に、未反応一酸化炭
素、水素または不活性希釈ガスのような非凝縮性ガスに関して)、生成物組成及
び圧力の複合関数であるので、温度が流出生成物の露点より高いならば、この方
法はさらに、広い温度範囲にわたって実施できる。実際には、これが一般に約1
00〜500℃の温度範囲を決定し、100〜325℃の範囲の温度が好ましく
、約150〜275℃の温度が特に有用である。気相における操作は、触媒の溶
解を排除する、すなわち、液体化合物の存在下に実施される公知の不均一法にお
いて起こる触媒担体からの金属の滲出を排除するので有利である。
【0033】 温度と同様に、有効圧力範囲も生成物混合物の露点によって制限される。しか
し、流出生成物の液化を防ぐのに充分な温度で反応を行う場合には、広範囲の圧
力、例えば、約0.1〜100バール(絶対)の圧力を使用できる。この方法は
好ましくは約1〜50バール(絶対)、最も好ましくは約3〜30バール(絶対
)の範囲の圧力で実施する。
【0034】 カルボニル化に適当な供給原料としては、本発明の触媒を用いてカルボニル化
できる低級アルキルアルコール、エーテル、エステル、及びエステル−アルコー
ル混合物が挙げられる。供給原料の非限定的例としては、化合物中のアルコール
性ヒドロキシル基又は化合物中のエーテル酸素の酸素原子に脂肪族炭素原子が直
接結合し且つ更に芳香族成分を含むことができるアルコール及びエーテルが挙げ
られる。好ましくは、供給原料は、1種又はそれ以上の、炭素数1〜10、好ま
しくは1〜6の低級アルキルアルコール、炭素数2〜6のアルカンポリオール、
炭素数3〜20のアルキルアルキレンポリエーテル及び炭素数3〜10のアルコ
キシアルカノールである。最も好ましい反応体はメタノールである。本発明の固
体担持触媒と共に使用するのに好ましい供給原料はメタノールであり、メタノー
ルは通常はメタノールとして供給するが、メタノールを発生する物質の組み合わ
せの形態で供給することもできる。このような物質の例としては、(i)酢酸メ
チルと水及び(ii)ジメチルエーテルと水が挙げられる。カルボニル化の間に
、酢酸メチル及びジメチルエーテルが共に反応器内で形成され、酢酸メチルが目
的生成物でない場合には、それらは水と共に反応器に再循還され、そこで酢酸に
転化する。従って、当業者はさらに、エステル供給物質からカルボン酸を製造す
るのに本発明の触媒を利用できることに気付くであろう。
【0035】 メタノールを用いる場合には気体供給物質混合物中の水の存在は必須ではない
が、酢酸メチル及び/又はジメチルエーテルの形成を抑制するためには若干量の
水の存在が望ましい。メタノールを用いて酢酸を発生させる場合には、メタノー
ルに対する水のモル比は0:1〜10:1であることができるが、好ましくは0
.01:1〜1:1の範囲である。酢酸メチル又はジメチルエーテルのような代
替メタノール源を用いる場合には、水の供給量は通常、メタノール代替物の加水
分解に必要な水のモルを見込んで増加される。従って、酢酸メチル又はジメチル
エーテルを用いる場合には、エステル又はエーテルに対する水のモル比は1:1
〜10:1の範囲であるが、好ましくは1:1〜3:1の範囲である。酢酸の製
造において、メタノール、メチルエステル及び/又はジメチルエーテルの組み合
わせは、適量の水を添加することによってエーテル又はエステルを加水分解して
メタノール反応体を生成するならば、同等であることは明白である。
【0036】 気相カルボニル化方法を行って酢酸メチルを生成する場合には、水は添加すべ
きでなく、ジメチルエーテルが好ましい供給原料になる。更に、酢酸メチルの製
造においてメタノールを供給原料として用いる場合には、水を除去することが必
要である。しかし、本発明の触媒が最も有用性を示すのは酢酸の製造である。
【0037】 固体担持触媒は、固体担体材料と結合した有効量のイリジウムと、元素の周期
表のチタン、ジルコニウム、ハフニウム金属、それらの各塩及びそれらの混合物
からなる群から選ばれた少なくとも1種の第2の金属を含む。
【0038】 固体担持触媒の調製に使用するイリジウムの化合物又は形態は一般に重要では
なく、触媒は種々のイリジウム含有化合物のいずれかから調製できる。更に言え
ば、ハロゲン化物の組み合わせ、三価窒素、三価燐の有機化合物、一酸化炭素、
水素及び2,4−ペンタンジオンを単独でまたは組み合わせて含むイリジウム化
合物を使用できる。このような物質は市販されており、本発明に使用する触媒の
調製に使用できる。さらに、イリジウムの酸化物も、適当な媒体中に溶解すれば
使用できる。好ましくは、イリジウムはその塩化物の1つの塩、例えば、イリジ
ウム三塩化物又は水和三塩化物、ヘキサクロロイリデート及びヘキサクロロイリ
デート(IV)の種々の塩のいずれかである。当業者ならば、好ましいイリジウ
ム錯体の使用がコスト、溶解度及び性能の点で匹敵すべきことがわかるであろう
【0039】 同様に、固体担持触媒の調製に使用する第2金属化合物の化合物又は形態も一
般に重要ではない。固体担持触媒は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、それ
らの各塩及びそれらの混合物を含む種々の化合物のいずれかを用いて調製できる
。例えば、これらの金属のハロゲン化物、酸化物、硫酸塩、硝酸塩、シクロペン
タジエン及び2,4−ペンタン−ジオンを単独で又は組み合わせて使用できる。
これらの化合物は市販されており、本発明の方法において使用する触媒の調製に
使用できる。これらの材料の酸化物も、適当な媒体中に溶解すれば使用できる。
望ましくは、第2の金属の生成に使用する化合物はその金属の水溶性の形態であ
る。好ましい供給源は酸化物、硝酸塩及びそれらのハロゲン化物である。これら
の塩のうち最も好ましい供給源は、有用な第2成分のこのリスト中でそれぞれに
大きく異なり得る溶解性、好ましくは水溶性によって決定される。第2金属の酸
化物、フッ化物又は塩化物の塩は一般に市販されており、水溶性であり、錯体の
アンモニウム塩がこの点で特に有用である。好ましい第2金属はジルコニウム、
その塩及びそれらの混合物である。溶解性及び適用のし易さのために、ジルコニ
ウム及びハフニウムの塩が触媒の調製に好ましい。しかし、第2金属がチタン、
チタンの塩及びそれらの混合物である場合には、活性はさらに改良され、コスト
は必ずしも法外に高いわけではない。
【0040】 イリジウム及び少なくとも1種の第2の金属に対して担体として作用するのに
有用な固体担体は、固定床又は流動床反応器中で使用できるような大きさの多孔
質固体からなる。代表的な担体材料は、約400メッシュ/インチ〜約1/2イ
ンチの大きさを有する。好ましくは、担体は、表面積の大きい、活性炭を含む炭
素である。活性炭は公知であり、約0.03g/cm3〜約2.25g/cm3
密度を有する石炭又はピートから得ることができる。炭素は、約200m2/g
〜約1200m2/gの表面積を有することができる。本発明に従って単独でま
たは組み合わせて使用できる他の固体担体材料としては、軽石、アルミナ、シリ
カ、シリカ−アルミナ、マグネシア、珪藻土、ボーキサイト、チタニア、ジルコ
ニア、クレイ、珪酸マグネシウム、炭化珪素、ゼオライト及びセラミックスが挙
げられる。固体担体の形状は特には重要ではなく、規則的又は不規則な形状のい
ずれであってもよく、反応器内に配置される押出物、ロッド、ボール、破片など
を含む。
【0041】 担体上のイリジウム及び第2の金属の量は約0.01〜約10重量%であるこ
とができ、各成分は約0.1〜約2重量%であるのが好ましい。
【0042】 固体担体触媒の製造は、好ましくは適当な溶媒中にイリジウム及び第2の金属
成分を溶解又は分散させることによって実施する。次いで、固体担体材料に、イ
リジウム含有溶液及び第2の金属含有溶液を接触させる。望ましくは、イリジウ
ム及び第2の金属は、イリジウム及び第2金属の溶解含浸の結果として担体材料
と組み合せることができ、その結果、担体上にイリジウム及び/若しくは金属の
塩、イリジウム及び/若しくは金属の酸化物、又は遊離金属を沈着させることが
できる。担体材料とイリジウム及び第2の金属とを接触させる種々の方法を使用
できる。例えば、イリジウム含有溶液を第2の金属溶液と混合してから、担体材
料に含浸させることができる。あるいは、個々の溶液を別個に担体材料に含浸さ
せるか、または担体材料と結合させてから担体材料に第2の溶液を含浸させるこ
ともできる。例えば、すでにイリジウム成分が取り込まれている、あらかじめ製
造された触媒担体上に第2の金属成分を沈着させることができる。望ましくは、
この代替的実施態様においては、担体は第2の溶液と接触させる前に乾燥する。
同様に、イリジウム及び第2の金属は種々の形態で担体材料と結合させることが
できる。例えばイリジウムのスラリー及び少なくとも1種の第2の金属のスラリ
ーを担体材料上にかけることができる。あるいは、担体材料は活性成分の過剰溶
液中に浸漬してから、過剰な分を当業者に知られた方法を用いて除去することが
できる。溶媒又は液体は蒸発させる、すなわち、イリジウム及び第2の金属の少
なくとも一部が固体担体と組み合せるように固体担体を乾燥させる。乾燥温度は
約100〜約600℃とすることができる。当業者ならば、乾燥時間が温度、湿
度及び溶媒によって異なることがわかるであろう。一般に、温度が低いほど、固
体担体から溶媒を有効に蒸発させるのに必要な加熱時間が長い。
【0043】 イリジウム及び第2の金属を溶液、分散液又は懸濁液の形態で供給するのに使
用する液体は、低沸点を有する、すなわち、約10℃〜約140℃の温度におい
て高い蒸気圧を有する液体である。適当な溶媒の例としては、四塩化炭素、ベン
ゼン、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール
、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、トルエン、ピリジン、ジエ
チルアミン、アセトアルデヒド、酢酸、テトラヒドロフラン及び好ましくは水が
挙げられる。
【0044】 本発明を実施する場合には、低級アルキルアルコール、エステル、エーテル及
び望ましいアルコール供給材料の他の誘導体;一酸化炭素並びにハライドを含む
気体混合物を蒸気の状態でカルボニル化反応器に供給し、前述のイリジウム及び
第2の金属担持触媒と接触させる。用語「ハライド」は、総称的に且つ「ハロゲ
ン」、「ハロゲン化物」または「ハロゲン化物含有化合物」と互換的に用い、単
数又は複数の形態を共に含む。ハライド促進剤は、触媒調製工程において投入す
ることもでき、又は好ましくは反応体と共にカルボニル化反応器に投入する。活
性金属成分をハロゲン化物促進剤と接触させた結果、イリジウムと第2の金属の
最終的な活性種が1種又はそれ以上の配位化合物又はそれらのハロゲン化物とし
て存在できる。反応器は、反応体が蒸気の状態であり続けるように、カルボニル
化条件の温度及び圧力下に保持する。この方法を行うことによって、カルボン酸
又はカルボン酸のエステルを高比率で生成できる。酢酸が目的生成物である場合
には、供給原料はメチルアルコール、ジメチルエーテル、酢酸メチル、ハロゲン
化メチル又はそれらの任意の組み合わせからなることができる。生成される酸の
割合を増大するのが望ましい場合には、エステルを水と共に反応器に再循還させ
るか、エステルを水と共に別の反応器に投入して、別のゾーンで酸を生成するこ
とができる。
【0045】 一酸化炭素は精製一酸化炭素とすることもできるし、他の気体を含むこともで
きる。一酸化炭素は高純度である必要はなく、一酸化炭素の含量は約1〜約99
容量%、好ましくは約70〜約99容量%とすることができる。気体混合物の残
りは、窒素、水素、二酸化炭素、水及び炭素数1〜4のパラフィン系炭化水素の
ような気体である。水素は反応化学量論の一部ではないが、最適触媒活性を維持
するのに有用な場合がある。水素に対する一酸化炭素の好ましい比は一般に、約
99:1〜約2:1であるが、これより水素レベルが高くてもおそらく有用であ
ろう。
【0046】 供給物質のハライド成分は1種又はそれ以上の塩素、臭素及び/又はヨウ素を
含み、好ましくは気相カルボニル化条件の温度及び圧力下で蒸気である臭素及び
/又はヨウ素を含む。適当なハロゲン化物としては、ハロゲン化水素、例えば、
ヨウ化水素及び気体ヨウ化水素酸;炭素数12以下のハロゲン化アルキル及びア
リール、例えばヨウ化メチル、ヨウ化エチル、1−ヨードプロパン、2−ヨード
ブタン、1−ヨードブタン、臭化メチル、臭化エチル及びヨウ化ベンジルが挙げ
られる。望ましくは、ハライドはハロゲン化水素又は炭素数6以下のハロゲン化
アルキルである。好ましいハライドの非限定的例としては、ヨウ化水素、臭化メ
チル及びヨウ化メチルが挙げられる。ハロゲン化物は、I2、Br2又はCl2
ような分子ハロゲン化物であることもできる。
【0047】 有効なカルボニル化を引き起こすために存在するハロゲン化物の量は、ハロゲ
ン化物に対するメタノール又はメタノール等価物のモル比で約1:1〜10,0
00:1、好ましくは約5:1〜約1000:1の範囲である。
【0048】 本発明の好ましい側面において、本発明の気相カルボニル化触媒を、酢酸、酢
酸メチル又はそれらの混合物の製造に使用できる。この方法は、メタノール及び
一酸化炭素を含む気体混合物をカルボニル化ゾーン中で前記のイリジウム/第2
の金属触媒と接触させ、そしてカルボニル化ゾーンから気体生成物を回収する工
程を含む。
【0049】実施例 本発明を以下に示した具体例によってより詳細に説明する。これらの例は説明
的な実施態様であって、本発明を限定するものではなく、むしろ「請求の範囲」
の範囲及び内容において広く解釈すべきであることを理解されたい。
【0050】 以下の実施例において、特に断わらない限り、触媒は全て同様な方法で調製し
、同様な条件下で作用させた。
【0051】触媒1 ジルコニウム及びイリジウムを含む、本発明による触媒を以下のようにして製
造した。 塩化ジルコニル八水和物(0.376g,1.16ミリモル)を周囲温度にお
いて蒸留水30mL中に溶解させた。次いで、CALGONから得られた、80
0m2/gを超えるBET表面積を有する12×40メッシュの活性炭顆粒20
gにこの溶液を添加した。顆粒がさらさらになるまで、混合物を蒸気浴を用いて
蒸発皿上で加熱し、連続的に撹拌した。さらさらした顆粒を、長さ106cm×
外径約25mmの石英管に移した。混合物が炉の長さ61cmの加熱ゾーンのほ
ぼ中心に位置するように、混合物を含む充填石英管を3要素電気管炉中に置いた
。窒素を流量100標準立方センチメーター/分で触媒床に連続的に通しながら
、充填管を周囲温度から300℃まで2時間にわたって加熱し、約300℃に2
時間保持してから、周囲温度まで冷却した。石英管からこの活性炭上ジルコニウ
ムを取り出し、次の工程で用いた。
【0052】 塩化イリジウム(III)水和物(0.412g,1.16ミリモル)を蒸留
水30mLに溶解させ、次いで、蒸発皿中の活性炭顆粒上ジルコニウムに(上か
ら)この溶液を添加した。混合物を、さらさらになるまで蒸気浴を用いて加熱し
、連続的に撹拌した。さらさらした顆粒を、長さ106cm×外径約25mmの
石英管に移した。混合物が炉の長さ61cmの加熱ゾーンのほぼ中心に位置する
ように、混合物を含む充填石英管を3要素電気管炉中に置いた。窒素を流量10
0標準立方センチメーター/分で触媒床に連続的に通しながら、管を周囲温度か
ら300℃まで2時間にわたって加熱し、約300℃に2時間保持してから、周
囲温度まで冷却した。この触媒は、Zrを0.53%、Irを1.12%含み、
密度が0.57g/mLであった。
【0053】比較触媒A 比較触媒Aに関しては、活性炭担体上イリジウムを以下のようにして製造した
。 塩化イリジウム(III)水和物(0.418g,Ir 1.17ミリモル)
を蒸留水30mLに溶解させた。次いで、この溶液をCALGONから得られた
、800m2/gを超えるBET表面積を有する12×40メッシュの活性炭顆
粒20gに添加した。混合物を、顆粒がさらさらになるまで蒸気浴を用いて蒸発
皿中で加熱し、連続的に撹拌した。さらさらした顆粒を、長さ106cm×外径
約25mmの石英管に移した。混合物が炉の長さ61cmの加熱ゾーンのほぼ中
心に位置するように、混合物を含む充填石英管を3要素電気管炉中に置いた。窒
素を流量100標準立方センチメーター/分で触媒床に連続的に通しながら、管
を周囲温度から300℃まで2時間にわたって加熱し、約300℃に2時間保持
してから、周囲温度まで冷却した。比較触媒Aは、Irを1.10%含み、密度
が0.57g/mLであった。
【0054】比較触媒B 比較触媒Bに関しては、活性炭担体上ジルコニウムを以下のようにして製造し
た。 塩化イリジウム(III)水和物の代わりに、塩化ジルコニル八水和物(0.
376g,1.16ミリモル)を用いた以外は比較触媒Aを製造するのに使用し
た手法を繰り返した。塩化ジルコニル八水和物の溶解は室温で行った。比較触媒
BはZrを0.53%含み、密度が0.57g/mLであった。
【0055】触媒2 ハフニウム及びイリジウムを含む、本発明による第2の触媒を以下のようにし
て製造した。 塩化ジルコニル八水和物の代わりに、オキシ塩化ハフニウム水和物(0.30
9g,1.16ミリモル)を用いた以外は、触媒例1に使用した製造を繰り返し
た。オキシ塩化ハフニウム水和物の溶解は周囲温度で行った。触媒2は、Hfを
1.04%、Irを1.12%含み、密度が0.57g/mLであった。
【0056】比較触媒C 比較触媒Cに関しては、活性炭担体上ハフニウムを以下のようにして製造した
。 塩化イリジウム(III)水和物の代わりに、オキシ塩化ハフニウム水和物(
0.309g,1.16ミリモル)を用いた以外は比較触媒Aを製造するのに使
用した手法を繰り返した。オキシ塩化ハフニウム水和物の溶解は室温で行った。
比較触媒CはHfを1.04%含み、密度が0.57g/mLであった。
【0057】メタノールのカルボニル化 反応器系は、Hastelloy合金製の直径6.35mm(1/4インチ)
の管材料の800〜950mm(31.5及び37インチ)の部分からなるもの
であった。この管の上部は、予熱及び反応(カルボニル化)ゾーンを構成し、こ
れらのゾーンは、反応器の上端から約410mmの位置に、触媒の支持材の役割
をする石英ウールを挿入し、次いで以下の材料を順次加えることによって組み立
てた。(1)微細石英チップ(840ミクロン)0.7gのベッド;(2)前記
例に記載されたようにして調製した触媒の1つ0.5g;及び(3)微細石英チ
ップさらに6g。管の上端は、液体及び気体供給材料を投入するための入り口マ
ニホールドに取り付けた。
【0058】 6gの微細石英チップは、液体供給物質を気化させるための熱交換表面として
の役割を果たした。組立、始動、運転及び運転停止時を含めて常に液体供給物質
が触媒床に接触しないように注意した。管材料の残りの下方部分(生成物回収部
)は渦冷却器で構成され、これは、使用した管材料の元の長さによって長さが異
なり、操作の間じゅう、概ね0〜5℃に保持した。
【0059】 気体はBrooks流量調節装置を用いて供給し、液体は高性能液体クロマト
グラフィーポンプを用いて供給した。反応ゾーンを出た気体生成物は、0〜5℃
で動作する渦冷却器を用いて凝縮させた。生成物貯留槽は、反応器系から下流に
配置されたタンクであった。圧力は、反応器系の出口側でTescom 44−
2300Regulatorを用いて保持し、反応部の温度は反応系の外側にお
いて加熱テープを用いて保持した。
【0060】 反応器を温度約240℃及び圧力17.2bara(250psia)に保ち
ながら、反応器への水素及び一酸化炭素の供給を開始した。水素流量は25標準
立方センチメーター/分(cc/分)に、一酸化炭素流量は100cc/分に設
定した。反応器部分は、1時間又は温度及び圧力が安定するまで(いずれか長い
方)、これらの条件下に保持した。次に、高圧液体クロマトグラフィーポンプを
始動させ、メタノール70重量%及びヨウ化メチル30重量%からなる混合物を
12ml/分の速度で供給した(この溶液は密度が1g/mLであった)。液体
生成物のサンプルを、ガスクロマトグラフィー技術を用いて定期的に採取及び分
析した。
【0061】カルボニル化の例 触媒1を用いた前記手法の間に定期的に採取したサンプルの組成及び重量を表
1に示す。表中、「時間」はメタノールの供給から始まって個々のサンプルが採
取されるまでのカルボニル化の総操作時間(時間)である。「MeI」(ヨウ化
メチル)、「MeOAc」(酢酸メチル)、「MeOH」(メタノール)及び「
HOAc」(酢酸)の下に記載した値は、サンプル中に存在するこれらの化合物
のそれぞれの重量%である。各サンプルの重量はgで示してある。
【0062】
【表1】
【0063】 触媒1を用いた前記実験に基づくアセチル生成速度を、以下の表2に示す。サ
ンプル番号及び時間の値は、表1の値に対応する。「生成アセチル」は、時間の
各増分の間に生成された酢酸メチル及び酢酸の量をミリモルで表す。生成アセチ
ルは下記式から計算する。 生成アセチル=(サンプル重量(g))×10×((MeOAcの重量%/ 74)+(AcOHの重量%/60)。
【0064】 「生成速度」は、時間の各増分(時間増分)の間、すなわち、サンプル間の操
作時間の間の、生成アセチル(モル)/触媒容量(リットル)/時である。生成
アセチル(モル)/触媒容量(リットル)/時(空時収量)を求める式は以下の
通りである。 ((触媒の密度(g/ml)×(生成アセチル)) ((使用触媒(g)×(時間増分))
【0065】
【表2】
【0066】 71時間の試験の間に、触媒は8.60モルのアセチルを生成した。これは、
アセチル242モル/触媒(kg)/時(アセチル/kgcat−時)の速度、又
は空時収量、アセチル138モル/Lcat−時)を表す。
【0067】触媒2及び比較触媒A〜Cを用いたカルボニル化 前記と同様な手法及びパラメーターを用いるメタノールのカルボニル化におい
て、触媒2及び比較例触媒A〜Cを用いた。各触媒に関する生成アセチル(モル
)/触媒(kg)/時及び生成アセチル(モル)/触媒容量(リットル)/時に
よって表される生成速度を以下の表3に示す。
【0068】
【表3】
【0069】 表3からわかるように、イリジウム及び第4族(Ti、Zr、Hf)からの少
なくとも1種の金属を含むカルボニル化触媒は、全く予想外で並外れて非常に速
いアセチル生成速度を生じる。
【0070】 本発明をその好ましい実施態様によって示し且つ説明したが、種々の変更なら
びに置換、部品、成分及び方法の工程の並び替えは、本発明の新しい精神及び範
囲から逸脱しない限りにおいて当業者によって実施できることを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/14 C07C 69/14 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 テュスティン,ジェラルド チャールズ アメリカ合衆国,テネシー 37660,キン グスポート,ロザーウッド ドライブ 1065 (72)発明者 カーバー,ドナルド リー アメリカ合衆国,テネシー 37642,チャ ーチ ヒル,リンウッド アベニュ 536 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA05B BA08B BC51B BC52B BC74B CB72 DA06 FA02 FB14 4H006 AA02 AC46 AC48 BA10 BA22 BA55 BA81 BC10 BC11 BC13 BC32 BE40 BS10 KC12 4H039 CA65 CA66 CL00

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応体、一酸化炭素及びハロゲン化物を含む蒸気混合物と、
    有効量のイリジウム並びに元素の周期表のチタン、ジルコニウム、ハフニウム金
    属、それらの各塩及びそれらの混合物からなる群から選ばれる第2の金属を含み
    、イリジウム及び第2の金属が固体触媒担体材料と組み合わされている担持触媒
    とを、カルボニル化反応器のカルボル化ゾーン中において、気相条件下に、担持
    触媒と接触させることを含んでなる、低級アルキルアルコール、エーテル、エス
    テル及びエステル−アルコール混合物を含む反応体からエステル及びカルボン酸
    を製造する方法。
  2. 【請求項2】 前記反応体が炭素数1〜10の低級アルキルアルコール、炭
    素数2〜6のアルカンポリオール、炭素数3〜20のアルキルアルキレンポリエ
    ーテル及び炭素数3〜10のアルコキシアルカノール並びにそれらの混合物から
    なる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記反応体がメタノールである請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記反応体がジメチルエーテルである請求項1に記載の方法
  5. 【請求項5】 前記気相カルボニル化によって製造されるエステル及びカル
    ボン酸が酢酸、酢酸メチル及びそれらの混合物を含む請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ハライドが塩素、臭素、ヨウ素及びそれらの混合物から
    なる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ハライドが、ヨウ化水素、気体ヨウ化水素酸;ヨウ化メ
    チル、ヨウ化エチル、1−ヨードプロパン、2−ヨードブタン、1−ヨードブタ
    ン、ヨウ化ベンジル、臭化水素、臭化メチル及びそれらの混合物からなる群から
    選ばれる炭素数12以下のヨウ化アルキル及びアリールからなる群から選ばれる
    請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ハライドがヨウ素、ヨウ化水素、ヨウ化メチル、臭素、
    臭化水素、臭化メチル及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項7に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 前記カルボニル化ゾーンを、温度100〜350℃及び圧力
    1〜50バール(絶対)に保持する請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記固体担体が炭素、活性炭、軽石、アルミナ、シリカ、
    シリカ−アルミナ、マグネシア、珪藻土、ボーキサイト、チタニア、ジルコニア
    、クレイ、珪酸マグネシウム、炭化珪素、ゼオライト及びセラミックスからなる
    群から選ばれ、担体が200〜1200m2/gの表面積を有する請求項1に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 前記触媒がイリジウム及び前記第2の金属をそれぞれ0.
    01〜10重量%含む請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記触媒がイリジウム及び前記第2の金属をそれぞれ0.
    1〜2重量%含む請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記気体反応体が水対メタノールのモル比を0.01:1
    〜1:1とする量で水を更に含む請求項3に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記固体担体が炭素及び活性炭から選ばれる請求項10に
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 (a)メタノール、一酸化炭素並びに塩素、臭素、ヨウ素
    及びそれらの混合物を含む化合物からなる群から選ばれたハライドを含む蒸気混
    合物を、カルボニル化条件の100〜350℃及び1〜50バール(絶対)の温
    度及び圧力下に、有効量のイリジウム並びに元素の周期表のチタン、ジルコニウ
    ム、ハフニウム金属、それらの各塩及びそれらの混合物からなる群から選ばれた
    第2の金属を含み、イリジウム及び第2の金属が、炭素、活性炭、シリカ、シリ
    カ−アルミナ、ジルコニア、クレイ、珪酸マグネシウム、炭化珪素、ゼオライト
    及びそれらの混合物からなる群から選ばれる固体触媒担体材料と組み合わされて
    いる、担持触媒と接触させ;そして (b)蒸気生成物から酢酸、酢酸メチル又はそれらの混合物を回収する 工程を含んでなる、酢酸、酢酸メチル又はそれらの混合物の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第2の金属がジルコニウム、その各塩及びそれらの混
    合物からなる群から選ばれる請求項15に記載の気相カルボニル化方法。
  17. 【請求項17】 前記ハライドがヨウ素、ヨウ化水素、ヨウ化メチル、臭素
    、臭化水素、臭化メチル及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項15
    に記載の気相カルボニル化方法。
  18. 【請求項18】 前記触媒がイリジウム及び前記第2の金属をそれぞれ0.
    1〜2重量%含む請求項15に記載の気相カルボニル化方法。
  19. 【請求項19】 a.メタノール、一酸化炭素並びにヨウ素、ヨウ化水素、
    ヨウ化メチル、臭素、臭化水素、臭化メチル及びそれらの混合物からなる群から
    選ばれたハライドを含む蒸気混合物と、イリジウム0.1〜2重量%並びに元素
    の周期表のチタン、ジルコニウム、ハフニウム金属、それらの各塩及びそれらの
    混合物からなる群から選ばれた第2の金属0.1〜2重量%を含む活性炭担持触
    媒とをカルボニル化条件の150〜275℃及び1〜50バール(絶対)の温度
    及び圧力下に、接触させ;そして (b)その蒸気生成物から酢酸、酢酸メチル又はそれらの混合物を回収する 工程を含んでなる、酢酸、酢酸メチル又はそれらの混合物の製造方法。
  20. 【請求項20】 酢酸が目的生成物であり、且つ前記気体混合物が酢酸メチ
    ル及びジメチルエーテルからなる群から選ばれたエステル又はエーテルの少なく
    ともう一方を更に含む請求項19に記載の方法。
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