JP2003503591A - 標識およびプローブを保持するデンドリマーを用いた検出 - Google Patents

標識およびプローブを保持するデンドリマーを用いた検出

Info

Publication number
JP2003503591A
JP2003503591A JP2001508057A JP2001508057A JP2003503591A JP 2003503591 A JP2003503591 A JP 2003503591A JP 2001508057 A JP2001508057 A JP 2001508057A JP 2001508057 A JP2001508057 A JP 2001508057A JP 2003503591 A JP2003503591 A JP 2003503591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dendrimer
compound
dendritic core
probe
labeling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001508057A
Other languages
English (en)
Inventor
ローゼ,ジェスパー
Original Assignee
ダコ エー エス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダコ エー エス filed Critical ダコ エー エス
Publication of JP2003503591A publication Critical patent/JP2003503591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G83/00Macromolecular compounds not provided for in groups C08G2/00 - C08G81/00
    • C08G83/002Dendritic macromolecules
    • C08G83/003Dendrimers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6816Hybridisation assays characterised by the detection means
    • C12Q1/682Signal amplification
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/58Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving labelled substances
    • G01N33/582Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving labelled substances with fluorescent label
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/58Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving labelled substances
    • G01N33/585Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving labelled substances with a particulate label, e.g. coloured latex

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 新規デンドリマーならびに新規デンドリマー複合体が開示される。かかるデンドリマーおよび/またはデンドリマー複合体は、試料の種々の成分の検出のために、また検出システムおよびシグナル増強/増幅システムとして使用されうる。デンドリマーおよびデンドリマー複合体はまた、種々の構造部/化合物を標識するために使用され得る。さらに、1つもしくはそれ以上の標識されたデンドリマーまたは1つもしくはそれ以上のデンドリマー複合体を含有する標識キットおよび検出キットもまた、考えられうる用途の1つである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明はポリマー化学の分野に関し、特に新規デンドリマー(dendrimers)お
よび新規デンドリマー複合体に関する。さらなる一側面として、本発明は、試料
中の様々な成分の検出に上記デンドリマーおよび/またはデンドリマー複合体を
検出系、シグナル増強/増幅系および標識系として利用する分野に関する。さら
に、上記デンドリマー/デンドリマー複合体を含むキットも、本発明の一部であ
る。
【0002】 発明の背景 タンパク質や核酸などの特定の生物学的マーカーの検出を可能にするプローブ
は広く有用であり、インビトロ診断用途にもインビボ診断用途にも、また生命科
学の研究にも有益なツールである。しかしこれらのマーカーの検出は、全てのマ
ーカーが十分に高い数で存在するわけではないので、困難な場合がある。そのた
め、単一の標識プローブによる低コピー数の標的の検出は、仮にそのプローブが
標的に高度な特異性および忠実性でハイブリダイズできたとしても、不可能にな
るか、または非実用的になる。この重大な制約が、アッセイで検出できるシグナ
ルの増強を目的とする様々な検出系の開発を助長してきた。そのような系の例に
は、標的増幅法(例えばPCR、NASBA、SDAおよびLCR)とシグナル
増幅法(例えばチラミド(Tyramide)シグナル増幅法)の両方が含まれ
る。
【0003】 様々な種類の検出系を利用できるにもかかわらず、まだ改良の余地はある。そ
の一つとして、デンドリマーは、低コピー数の標的を使用するアッセイで検出可
能なシグナルを改善する手段になりうる。なぜならプローブからのシグナル出力
を増大させる手段として、単一のプローブを複数の検出可能標識で修飾すること
ができるからである。
【0004】 一般にデンドリマーは、中心から複数の分岐点を介して発散し複数の外縁官能
基で終わっている明確に定義された高分子(macromolecules)である。これらの
外縁官能基を使って、複数の標識(例えばビオチン、発蛍光団(fluorophores)
またはそれらの組み合わせ)を例えばDNAオリゴマーなどの他の分子に連結す
ることができる。もう一つの選択肢として、例えばペプチド、核酸またはペプチ
ドと核酸の組み合わせなどといった複数の高分子を、デンドリマーに連結するこ
ともできる。選択した同じ分子または異なる分子をデンドリマーの外縁に連結で
きることで、シグナル増幅能力が得られる。
【0005】 例えばデンドリマーは、免疫系への抗原または抗原性ペプチドの提示を容易に
することによって(例えばワクチン接種法における)免疫応答を改善するために
使用されている。具体的には、個々のペプチドよりも抗原性を増強するために小
さいポリリジンコア上に複数のペプチドが合成またはグラフトされる多抗原性ペ
プチド(MAP)および抗原提示細胞(APC)は、これに関連する系である。
【0006】 デンドリマー形成に応用される高分子には、通例、線状高分子(例えばデキス
トラン)、分岐高分子(例えば加水分解デンプン)、環状高分子(例えばシクロ
デキストリン)および球状高分子(例えばナノ粒子)がある。これらは特に、抗
体などの複数のプローブ、HRPなどのシグナル生成タンパク質、またはそれら
の組み合わせを呈示するために使用されてきた。
【0007】 既知のデンドリマーは広く使用されているにもかかわらず、いくつかの欠点と
制約を持っている。例えば、既知デンドリマーの大半は極めて緊密な構造体であ
り、デンドリマーの外層(外縁)にかなりの立体障害または立体的込み合いを引
き起こしている。MAPの場合は分岐点間に3〜6結合しかないので、これがと
りわけ顕著である。周知のStarBurstTMデンドリマーは分岐点間に7結
合しか含まないため、デンドリマーの外縁には結合に利用できる自由な空間が、
ビオチンなどの小分子(標識)の場合でさえ、ほとんどないか全くないという状
況にすぐに達してしまう(参考文献1)。利用できるスペースが外縁にほとんど
ないこのような状態では、DNAオリゴマーなどの大きい分子はデンドリマーに
結合することがとりわけ困難であり、また結合に成功したとしても、そのオリゴ
マーへのハイブリダイゼーションの速度は、高分子複合体の込み合った外縁によ
る制約を受ける。
【0008】 例えばDNAオリゴマーのデンドリマーが製造されている。しかしこれらは極
めて大きくかさ高い分子である。分岐点間の間隔は数百結合になりうるが、その
構造を一つにまとめる二重らせんは、縦方向の広がりに対して非常にかさ高い。
また、大きくてかさ高い分子は、細胞取り込みおよび移動性の低下を示す場合が
あるので、一定の用途では扱いが困難な場合がある。
【0009】 従来のデンドリマーのさらにもう一つの制約は、不純物をうまく除去すべき場
合には、それらのデンドリマーを通例、固相化学によって製造しなければならな
いことである。特に、MAPはほとんど常に固相法によって製造されるので、こ
の技術は小さい線状ペプチドに限定される。というのも、大きい生体分子は苛酷
な切断/脱保護条件とは一般に相容れないからである。
【0010】 従来のデンドリマーのさらにもう一つの欠点は、デンドリマーの大半がホモ官
能性であることである。それらはホモ官能性であるため、デンドリマーに明確に
定義された形で異なるリガンドを結合することが困難であるか、不可能な場合が
ある。
【0011】 従来のデンドリマーでは、その込み合いゆえに、特定種類のシグナル増幅を達
成することが困難な場合がある。例えば、込み合った外縁を持つデンドリマーに
複数の(同一のまたは相異なる)発蛍光団を連結する場合、誘起された衝突によ
って、または消光効率が発蛍光団間距離の6乗に比例するエネルギーまたは電子
の量子移動によって、おそらく発蛍光団は互いに消光しあうだろう。この消光は
シグナル出力を制限する。というのは、これら多数の発蛍光団は個々の発蛍光団
のそれぞれから生じうるシグナルの和よりもかなり少ないシグナルを生成するか
らであり、ゆえに、複数の発蛍光団を1つのデンドリマーに連結することによっ
て1つのシグナル種(例えばDNAプローブ)からのシグナル出力の実質的な改
善を達成するという思想の妨げになる。
【0012】 バックグラウンド染色は検出に関するもう一つのよく知られた課題である。多
層視覚化系の技術分野では、層の数および化学的多様性に伴い潜在的なバックグ
ラウンド問題が増大する。ブロッキングおよびストリンジェントな洗浄条件は各
層ごとに最適化しなければならないが、先行する層および後続の層にも適合しな
ければならず、よって多層系の構築を制約する。
【0013】 発明の概要 本発明は上記の欠点および制約を持たない新規デンドリマーおよびデンドリマ
ー複合体を提供する。本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体では、様
々な化合物が結合される末端外縁官能基間に間隔があいている。したがって本発
明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体は、既知のデンドリマーと比較して
、緊密度または込み合い度が(特に外縁部で)低い構造を持っている。実際、本
発明のデンドリマーはその空間的大きさに比べて低分子量であり、したがってM
APおよびAPCなどの従来のデンドリマーほどにはかさ高くない。さらに本発
明のデンドリマーは液相化学反応によって製造できる。
【0014】 最後に、そして極めて重要なことに、本発明のデンドリマーは分子構造が明確
に定義されており、しかもヘテロ多官能性である。すなわち本デンドリマー/デ
ンドリマー複合体は、少なくとも2つの異なる置換基/構造部(entities)を持
つことが可能であり、さらにそれらのうちの少なくとも一方を複数ずつ提示する
ことが可能である。その結果、本発明のデンドリマーの外縁には異なる成分の様
々な組み合わせを、高度に明確な方法かつ高度に明確な化学量論で連結すること
ができる。ゆえに、本発明のデンドリマーは特定の用途に合わせて特製すること
ができ、本発明のデンドリマーには他のポリマーコンジュゲートで一般に観察さ
れるロット間変動はないだろう。したがって本発明のデンドリマーおよびデンド
リマー複合体は、例えば検出系およびシグナル増強系などとして、広範な用途に
有用である。
【0015】 第1の側面として、本発明は、一般式(I) (構造部(Entity)1)x1−A−(構造部2)x2 (I) [式中、Aは少なくとも1つのN原子分岐点を持つ樹状コアであり、前記分岐点
は天然アミノ酸の一部ではなく、Aは少なくとも1つのエーテル基を含むもので
あり、 構造部1および構造部2はそれぞれ独立してプローブ、1もしくは複数の標識化
合物で置換されたプローブ、標識化合物、または反応性基を持つプローブであり
、 x1およびx2は独立して0または1〜1200の整数である] の新規デンドリマーおよびその保護型に関する。
【0016】 もう一つの側面として、本発明は、本明細書に定義する少なくとも1つのデン
ドリマーを含んでなり、当該1つまたはそれ以上のデンドリマーが他の目的化合
物に (例えば末端または内部で天然または非天然アミノ酸に、末端または内部
でペプチド核酸に、末端または内部でLNAに、末端または内部でペプチドに、
末端または内部でタンパク質に、抗体に、抗原に、免疫複合体に、末端または内
部でRNA配列またはそのアナログに、末端または内部でDNA配列またはその
アナログに、末端または内部で高分子に、または固体もしくは半固体支持体に)
結合されている新規デンドリマー複合体およびその保護型に関する。
【0017】 本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体ならびにその保護型には、例
えば核酸配列、抗体、抗原、免疫複合体、タンパク質またはペプチドの検出など
といった、試料中の様々な成分の存在を検出する際に使用することを含む、広範
な用途が考えられる。
【0018】 さらに本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体は、検出系およびシグ
ナル増幅系として、または検出系およびシグナル増幅系中に使用することができ
る。そのような系は、核酸配列、抗体、抗原、免疫複合体、タンパク質またはペ
プチドの検出を含む試料中の様々な成分の検出に好適に使用できる。
【0019】 本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体はインビトロおよびインビボ
診断法での応用も可能である。したがって本発明は、なかんずく、上記デンドリ
マーおよびデンドリマー複合体および/またはその保護型を含んでなる検出キッ
トおよび増幅キットに関する。
【0020】 本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体ならびにその保護型のもう一
つの考える用途は、様々な化合物の標識に使用することである。したがって、本
発明はさらに、上記デンドリマーおよびデンドリマー複合体ならびにその保護型
の標識反応における使用、ならびに上記デンドリマーおよび/またはデンドリマ
ー複合体および/またはその保護型を含んでなる標識キットに関する。
【0021】 以下に本発明を詳細に説明する。
【0022】 詳細な説明 第1の側面として、本発明は、一般式(I) (構造部1)x1−A−(構造部2)x2 (I) [式中、Aは少なくとも1つのN原子分岐点を持つ樹状コアであり、前記分岐点
は天然アミノ酸の一部ではなく、Aは少なくとも1つのエーテル基を含むもので
あり、 構造部1および構造部2はそれぞれ独立してプローブ、1つまたはそれ以上の標
識化合物で置換されたプローブ、標識化合物、または反応性基を持つプローブで
あり、 x1およびx2は独立して0または1〜1200の整数である] を有するデンドリマーおよびその保護型に関する。
【0023】 WO98/32469(参考文献2)から、多数のアミン含有酸を含む線状、
分岐または樹状ポリマー主鎖を含んでなる化合物が知られている。特に前記ポリ
マー主鎖は天然または非天然アミノ酸残基から構成されている。前記化合物には
少なくとも1つのレポーター成分(moiety)が連結している。前記ポリマー(デ
ンドリマー)は非対称でも対称でもよい。前記デンドリマーは治療薬および診断
薬として有用である。本発明のデンドリマーは、その樹状コア(dendritic core
)が天然アミノ酸の一部ではない少なくとも1つのN原子分岐点を持つ点、また
さらにその樹状コアが少なくとも1つのエーテル基を含む点で、WO98/32
469に開示されているデンドリマーとは異なる。
【0024】 EP271180(参考文献3)およびBioconjugate Chem
.9,813−825(1998)(参考文献4)から、いわゆるStarBu
rstTMデンドリマーが知られている。かかるデンドリマーは放射対称性を持つ
規則的な樹状分岐を特徴とする分子構造を示す密な構造体である。StartB
urstTMデンドリマーは様々な物質を運搬するのに適している。本発明のデン
ドリマーはその樹状コアが少なくとも1つのエーテル基を含む点、またさらに本
発明のデンドリマーがヘテロ多官能性であるのに対し、従来のStarBurs
TMデンドリマーの外縁基は全て同一である点で、EP271180(参考文献
3)およびBioconjugate Chem.(参考文献4)に開示されて
いるデンドリマーとは異なる。
【0025】 WO97/07398(参考文献5)から、デンドリマー/ポリペプチド複合
体が知られている。この複合体は複数の末端を持つデンドリマーからなり、その
末端には第1および第2ポリペプチドが結合していて、形成された複合体は第1
および第2の所定の生物学的活性を示す。第1および第2ポリペプチドが互いに
結合しているデンドリマー/ポリペプチド複合体も含まれる。WO97/073
98(参考文献5)に従って使用されるデンドリマーは詳細には定義されていな
い。というのも、この文書で説明されている発明は、デンドリマーそのものには
ないようだからである。しかし、その説明からは、StarBurstTMデンド
リマーが適しているようである。上述のように本発明のデンドリマーはその樹状
コアが少なくとも1つのエーテル基を含む点、またさらに本発明のデンドリマー
がヘテロ多官能性であるのに対し、従来のStarBurstTMデンドリマーの
外縁基は全て同一である点で、StarBurstTMデンドリマーとは異なる。
【0026】 StarBurstTMデンドリマーは「星形(starburst )の密な充填」を示
す密な構造体であり、デンドリマーの表面は、このデンドリマー表面が密集状態
になってデンドリマー内部の空隙を取り囲み、その密集がデンドリマー内部への
またはデンドリマー外への物質の拡散を制御するために使用できる分子レベルの
障壁となるように、十分な末端成分を持っている(EP271180(参考文献
3)の第6頁第11〜19行参照)。このいわゆる「星形トポロジー」は、開始
コアの周りに有機反復単位を同心的樹状層形に集合させることによって達成され
る(EP271180(参考文献3)の第2頁第20〜31行参照)。このトポ
ロジーは、比較的短いアミノ含有鎖単位(特にPEIおよびPAMAM)の連続
層を形成させることによって達成される(EP271180(参考文献3)の3
1および実施例参照)。上述のように、これは極めて密な構造体をもたらし、運
搬すべき物質はこの星形コンジュゲートの使用が容易なように、コネクターおよ
び/またはスペーサーを持つ必要があるかもしれない(EP271180(参考
文献3)の第13頁第29行〜第14頁第1行参照)。
【0027】 WO98/32469(参考文献2)には、1つまたはそれ以上のレポーター
基を保持するかまたはそれらレポーター基に結合しているアミノ酸のコポリマー
が診断用途および治療用途にとりわけ適しているという知見に、その発明がある
と述べられている(第4頁第3段落参照)。WO98/32469(参考文献2
)の第6頁第2段落に述べられているように、そのデンドリマーは多数の天然ま
たは非天然アミノ酸からなる。WO98/32469(参考文献2)の第7頁第
3段落から、アミノ酸の使用により、デンドリマーは生分解性になることが推論
できる。このデンドリマーは他の成分も含みうる(WO98/32469(参考
文献2)の第6頁第3段落参照)。前記他の成分は比較的短いアミノ含有鎖であ
る。アミノ酸および/または他の成分の連続層の使用は、極めて密な構造を持つ
デンドリマーをもたらす。
【0028】 本明細書の序論部分で述べたように、このような密なデンドリマー構造には、
なかんずくデンドリマーの外層における重大な立体障害および立体的込み合いな
らびにデンドリマーの外層に結合した発蛍光団の消光など、いくつかの欠点があ
る。これに対し、本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体はこれらの欠
点を持たない。したがって本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体の利
点は非常に多い。本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体は極めて大き
い構造部でも結合できるほど十分に緩やかな構造を持っている。さらに、最も近
い隣接アンカー基同士が十分に離れているので、反応性の低下、結合した構造部
の凝集、蛍光消光および他の望ましくない立体的込み合いの影響が回避されまた
は最小限に抑えられる。さらに、本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合
体のもう1つの顕著な利点は、それらが親水性基を含有するために一般に良好な
溶解性を持っていることである。また本デンドリマーは例えばプローブまたは標
識化合物などといった所望の構造部で容易に誘導体化することができ、それによ
って複数の部位が持つ全潜在能力を完全に活用して、明確に定義されたコンジュ
ゲートを製造することができる。さらに、結合させる構造部の化学修飾を回避し
、アミン類、カルボン酸類、チオール類、アルコール類などといった自然に存在
する官能基をデンドリマーと自発的に反応させることができるように、デンドリ
マーを前もって活性化することもできる。特に本デンドリマーはヘテロ官能性で
あることができる。このようにして、一種類の構造部(例えばプローブまたは標
識化合物)をデンドリマー上の1またはいくつかの基に取り付ける一方で、オル
トゴナル(orthogonal)な化学反応を用いて他の構造部(例えば他のプローブま
たは標識化合物)を他の基に取り付けることができ、正確な化学量論は異なる構
造部が同じ部位を巡って競争することによるのではなく、異なる化学反応によっ
て制御される。例えば分岐点間に17個の結合を持ち、外縁では最も近い隣接ア
ンカー基間に40個の結合があるデンドリマーを構築することができる。デンド
リマーは、例えばモノBoc−アミノポリ無水物またはポリBoc−アミノモノ
無水物などとして誘導体化することができる。本デンドリマーの利点は、外縁の
イモ二酢酸(imodiacetic acid)無水物成分を使って容易に誘導体化できること
である。この成分は極めて迅速かつ選択的に1級脂肪族アミン類と反応して、水
性条件下に無保護の核酸またはそのアナログ(ペプチド核酸など)との水中での
結合を可能にする。逆にBoc基を除去して、生成した遊離のアミノ基を活性カ
ルボン酸類と直接反応させるか、チオール反応性であるマレイミド類または2−
ハロアセチル類が得られるように反応させるか、またはやはりアミノ反応性であ
る無水物が得られるように反応させることもできる。複数のベンジルエステル基
とBoc−アミノ基との間に得られる完全な直交性は有益である。このようにし
てヘテロ官能性デンドリマーを容易に製造することができる。
【0029】 本発明のデンドリマーでは、上記の定義に沿って、樹状コアAが単一の中心か
ら複数世代の連続層として広がり、各層は1またはそれ以上の分岐点を持つ。
【0030】 特に樹状コアAは、C1-100 アルキル基、C2-100 アルケニル基、C2-100
ルキニル基(前記アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は任意に1また
はそれ以上の官能基および/または1もしくはそれ以上のヘテロ原子を含む)、
天然または非天然アミノ酸、ペプチド核酸成分、LNA、ペプチド、タンパク質
、抗体、抗原、免疫複合体、DNA配列またはそのアナログ、RNA配列または
そのアナログ、高分子および固形または半固形支持体の1つまたはそれ以上から
なる。ただし、上記の但書き(すなわち樹状コアは少なくとも1つのN原子分岐
点を持ち、前記分岐点は天然アミノ酸の一部ではなく、またAは少なくとも1つ
のエーテル基を含むこと)に留意する。各層は上述した残基の1つまたはそれ以
上を含んでよいと理解すべきである。
【0031】 アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基としては、特にC5-80、C5-70 、C5-60、C10-50 、C10-25 、C15-25 およびC10-20 炭素原子を持ち、さら
に任意に1またはそれ以上の官能基および/または1またはそれ以上のヘテロ原
子を含有するようなものを挙げることができる。アルキル基、アルケニル基およ
びアルキニル基は直鎖基でも分枝鎖基でもよい。
【0032】 「官能基」という用語は、例えばエステル基、エーテル基、チオール基、カル
ボニル基、ヒドロキシル基、アミド基、カルボキシル基、およびイミド基などの
基ならびにそれらの組み合わせを含むものとする。
【0033】 「ヘテロ原子」という用語は、なかんずくO、N、SおよびPを包含するもの
とする。
【0034】 本発明に関して、「プローブ」という用語は、マーカーおよび/またはその複
合体を特異的に認識してそれらに結合する化学的または生物学的起源の化合物を
意味するものとする。いくつかのプローブが考えられうる。所望のマーカーまた
は核酸配列を標的とするプローブを選択する方法は、当業者に知られている。適
切なプローブ配列には、なかんずく、細菌、ウイルス、真菌類、アレルゲン、染
色体およびマーカーに由来するものなどがある。本発明では数個のプローブを互
いに連結してもよい。したがって、「プローブ」という表現はプローブの組み合
わせを包含し、当該プローブは末端でまたは内部で互いに結合されていてもよい
ものとする。
【0035】 「RNA」および「DNA」という用語はもちろん周知の表現であり、したが
って、特に言及する必要はないと考える。「DNA」という用語はさらにセンス
鎖とアンチセンス鎖の両方を含む。RNAおよびDNAのアナログは、例えば修
飾型結合(ホスホチオエートなど)、修飾型リボース(LNAなど)または修飾
型塩基(例えば5−置換ウラシル)など、RNAおよびDNAの何らかの化学修
飾を含むものとする。「ペプチド核酸」はいくつかの面でDNAの機能に似てい
る合成分子である。ペプチド核酸はWO92/20702(参考文献6)および
WO92/20703(参考文献7)に初めて開示された。「ペプチド核酸」と
いう用語は、通常どおり、ポリマー主鎖を持つ化合物を表すと広義に解釈すべき
である(WO92/20702(参考文献6)およびWO92/20703(参
考文献7)の定義参照)。「LNA」は新しく発明された化合物であり、やはり
いくつかの面でDNAの機能に似ている。「ペプチド」「タンパク質」「抗体」
「抗原」および「免疫複合体」は周知の用語であり、本発明においては本発明の
目的に適した当該物質を包含するものとする。抗体および免疫複合体は単量体、
二量体、三量体、四量体または様々な多量体/集合体として使用できる。IgA
、IgD、IgE、IgGおよびIgMクラスならびにそれらのサブクラスに属
する抗体/免疫複合体も包含される。「抗体」という用語はエピトープおよび上
記抗体の様々な断片(例えばFab断片および単鎖断片)も含む。モノクローナ
ル抗体、ポリクローナル抗体および組換え抗体も含まれる。「高分子」という用
語は、デキストラン、ポリビニルピロリドン、分岐または線状ポリエーテル、お
よび分岐または線状ポリリジンを包含するものとする。本発明に関して「固形ま
たは半固形支持体」という用語は、例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、デキストラン、ナイロン、アミロース、セルロース、ポリアクリルア
ミドおよびアガロースなどの粒子およびビーズ、例えばセルロース、酢酸セルロ
ース、グリセロールおよびフッ化ポリビニリデンなどの膜を包含するものとする
【0036】 上記デンドリマーと、それらデンドリマーの保護型は、どちらも本発明の一側
面である。保護型とは保護基が結合しているものである。樹状コア自体が保護基
で保護されていてもよい(例えばx1もしくはx2またはx1およびx2が0の
場合)。そのような保護基は樹状コアの最外層に位置してよい。また、構造部1
および構造部2は独立して、 保護基、 保護基で保護されたプローブ(保護プローブ)、 保護基で保護された標識化合物(保護標識化合物)、 1つまたはそれ以上の標識化合物で置換された保護プローブ、 1つまたはそれ以上の保護標識化合物で置換された保護プローブ、 保護基で保護された反応性基(保護反応性基)を持つプローブ、 であり得る。
【0037】 適切な保護基の例は、Fmoc、Boc、Mtt、Mmt、Dde、All、
Aloc、ODmab、OtBu、Ome、Obz、Z、MOMおよびベンジル
オキシカルボニルである。
【0038】 樹状コアは末端に遊離の基、反応性基または活性化された基を持ってもよい
(例えばx1もしくはx2またはx1およびx2が0の場合)。一例としてアミ
ンおよび酸が挙げられる。
【0039】 好ましい一態様として、樹状コアAは各連続層に −NH((CH2 q O))q (CH2 q N((CH2 q C(O)−)2 、 ((−CH2 q O)q (CH2 q N((CH2 q O−)2 、 ((−CH2 q O)q (CH2 q C((CH2 q O−)3 、および −NH((CH2 q O)q (CH2 q C((CH2 q C(O)−)3 [式中、各qは独立して0または1〜8(好ましくは1〜3)の整数である] の1つまたはそれ以上を含みうる。上述した基の1またはそれ以上ならびに天然
もしくは非天然アミノ酸、ペプチド核酸成分、LNA、ペプチド、タンパク質、
抗体、抗原、免疫複合体、DNA配列またはそのアナログ、RNA配列またはそ
のアナログ、高分子および固形もしくは半固形支持体の1つまたはそれ以上を含
有する連続層、および上述した基の1つまたはそれ以上を含有するさらなる層、
および天然もしくは非天然アミノ酸、ペプチド核酸成分、LNA、ペプチド、タ
ンパク質、抗体、抗原、免疫複合体、DNA配列またはそのアナログ、RNA配
列またはそのアナログ、高分子および固形もしくは半固形支持体の1またはそれ
以上を含有する他の層も含まれる。
【0040】 適切な成分としては、親水性特性を持つ基がさらに挙げられる。両性イオン基
も含まれる。
【0041】 特に、樹状コアAは −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2
(O))2 −、 −NH(CH2 2 NHC(O)CH2 (N(CH2 CH2 )N)CH2 C(O
)− (−NH(CH2 3 (O)(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(
CH2 COOH)CH2 C(O))q (式中、qは上記と同意義)、 −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(COOH
)CH2 C(O)− −NH(CH3 3 (OCH2 CH2 q O(CH2 3 N(CH2 COOH)
CH2 C(O)− −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)
CH2 O(CH2 CH2 q CH2 C(O)NH− (CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 COOH
)CH2 C(O)− の1つまたはそれ以上を含みうる。
【0042】 特定の態様では、樹状コアは層化合物ALL、DAAL、TAAL、PEG、
PEG34およびPIPの1つまたはそれ以上を含む(下記の略号参照)。
【0043】 一定の用途では、樹状コアAは同じ基本構造を持つ連続層を形成する同一の単
位から構成されることが有利だろう。また別の用途では、樹状コアAが交互する
構造を持つ層を形成する異なる単位から構成されることが有利だろう。
【0044】 樹状コアAの各層は二分岐または三分岐であることが好適であり得る。これは
各層が2つまたは3つの分岐点を持ちうることを意味する。2つの分岐点は三価
の窒素原子によって提供され得、3つの分岐点は四価の炭素原子によって提供さ
れ得る。
【0045】 上記の定義によれば、樹状コアAは、少なくとも1つのN原子分岐点を含み、
前記分岐点は天然アミノ酸の一部ではなく、Aは少なくとも1つのエーテル基を
含む。したがって本デンドリマーがもっぱら天然アミノ酸のみから構成されるこ
とはない。しかし一部の用途では、樹状コアAが天然または非天然アミノ酸を含
むことは利点になるだろう。
【0046】 本発明のデンドリマーの緩やかな(loose )構造は、構造部1のそれぞれおよ
び/または構造部2のそれぞれの間またはその逆の間隔距離(interdis
tance)が少なくとも5、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも3
0、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少な
くとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも
110、少なくとも120、少なくとも130、少なくとも140、少なくとも
150、少なくとも200、少なくとも210、少なくとも220、少なくとも
230、少なくとも250、少なくとも260、少なくとも270、少なくとも
280、少なくとも290、少なくとも300、少なくとも310、少なくとも
320、少なくとも330、少なくとも340、少なくとも350、少なくとも
360、少なくとも370、少なくとも380、少なくとも390、少なくとも
400、少なくとも410、少なくとも420、少なくとも430、少なくとも
440、少なくとも450、少なくとも460、少なくとも470、少なくとも
480、少なくとも490、少なくとも500、少なくとも525、少なくとも
550、少なくとも575、または少なくとも600の結合であるように樹状コ
アAを形成させることによって達成することができる。ある態様では上記相互距
離が35、770、130および250結合である(実施例参照)。「相互距離
」という表現は、同じ分岐点に結合している2つの構造部間の結合数を意味する
が、他の分岐への結合は含まない。
【0047】 上から明らかなように、本発明は、 x1およびx2が共に0、 x1が0かつx2が1〜1200、 x1が1〜1200かつx2が0、および x1が1〜1200かつx2が1〜1200 であるデンドリマーに関する。
【0048】 本発明のデンドリマーは、構造部1と構造部2の何らかの組み合わせを提示す
るように構築することができる。特に興味深い選択肢としては、 (1)構造部1がプローブであり、構造部2が標識化合物であるもの、 (2)構造部1が標識化合物であり、構造部2がプローブであるもの、 (3)構造部1と構造部2が共にプローブであるもの、 (4)構造部1と構造部2が共に標識化合物であるもの、 (5)構造部1が標識化合物で置換されたプローブであり、構造部2が標識化合
物であるもの、 (6)構造部1が標識化合物であり、標識単位2は標識化合物で置換されたプロ
ーブであるもの、 (7)構造部1のうち1つまたはそれ以上がプローブであり、残りの構造部1が
上に定義した考えられうる置換基のうちの別の置換基であり、構造部2が標識化
合物または標識化合物で置換されたプローブであるもの、 (8)構造部2のうち1つまたはそれ以上がプローブであり、残りの構造部2が
上に定義した考えられうる置換基のうちの別の置換基であり、構造部1が標識化
合物または標識化合物で置換されたプローブであるもの、 (9)構造部1が同じまたは異なる標識化合物であるか、同じまたは異なる標識
化合物で置換された同じまたは異なるプローブであるもの、 (10)構造部2が同じまたは異なる標識化合物であるか、同じまたは異なる標
識化合物で置換された同じまたは異なるプローブであるもの、 (11)構造部1だけが存在するもの(x1は0)、 (12)構造部2だけが存在するもの(x2は0)、 およびこれらのデンドリマーの保護型が考えられる。
【0049】 明記したように、本発明のデンドリマーは、構造部1の全部または一部のみお
よび/または構造部2の全部または一部のみのプローブ/標識化合物を、任意に
選択することにより、多色提示(または多重シグナル提示)が可能である。すな
わち1、2、3、4、さらには5以上の異なる標識を持たせることが可能である
。また、異なる領域または同じ領域を標的とする1、2、3、4、さらにはそれ
以上の異なるプローブを持たせることも可能である。
【0050】 多色オプションが望ましい場合は、以下の標識化合物を適宜使用することがで
きる: フルオレセインおよびローダミン、 フルオレセインおよびCy3、 フルオレセインおよびリサミン、 フルオレセインおよびクマリン、 ローダミンおよびクマリン、 リサミンおよびクマリン、 フルオレセイン、ローダミンおよびクマリン、 フルオレセイン、リサミンおよびクマリン。
【0051】 これによれば、以下の本発明デンドリマーはいずれも本発明の一側面である:
構造部1および構造部2がどちらも標識化合物または標識化合物で置換されたプ
ローブであるもの、 標識化合物のうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つは
異なる標識化合物であるもの、 構造部1は標識化合物または標識化合物によって置換されたプローブであり、か
つ構造部2は別の標識化合物または前記別の標識化合物で置換されたプローブで
あるもの、 構造部1および構造部2はどちらも同じまたは異なる標的の異なるまたは同じ領
域を標的としうるプローブであるもの、 構造部1だけが存在するもの、 構造部2だけが存在するもの、 ならびにそれらの保護型。
【0052】 本発明に関して「標識化合物」という用語は、検出に役立つ置換基、すなわち
可視シグナルまたは他の方法で検出可能なシグナルを直接または間接的に生成す
るのに適した置換基を指す。本発明によれば、適切な標識化合物は、発蛍光団、
ビオチン、ジニトロフェニルラジカル、ジゴキシゲニン、放射性同位体標識(共
有結合した放射性同位体標識および放射性イオンに結合した錯体など)、酵素標
識、色素、ケミルミネセンス標識、エレクトロルミネセンス標識、ハプテン、抗
原または抗体標識、およびスピン標識を含む。特に興味深い標識化合物の例は、
ビオチン、蛍光標識、例えばフルオレセイン標識(例:5−(および6)−カル
ボキシフルオレセイン、5−または6−カルボキシフルオレセイン、6−(フル
オレセイン)−5−(および6)−カルボキサミドヘキサン酸、およびフルオレ
セインイソチオシアネート)、ジニトロフェニルラジカル、ローダミン、テトラ
メチルローダミン、シアニン色素(Cy2、Cy3およびC5など)、置換され
ていてもよいクマリン、R−フィコエリトリン、アロフィコエリトリン、テキサ
スレッドおよびプリンストンレッド、ならびにR−フィコエリトリンと例えばC
y5またはテキサスレッドなどとのコンジュゲートである。このような標識化合
物は、任意に、1つまたはそれ以上の保護基で保護してもよい。そのような保護
基の例は上に挙げた。
【0053】 特にプローブは、ペプチド核酸、RNA配列もしくはDNA配列またはそれら
のアナログ、抗体、抗原、タンパク質、ペプチドまたはその誘導体、エピトープ
、およびビオチン、またはその保護型から選択しうる。
【0054】 上記の定義に従って、本発明のデンドリマーは、結合した構造部(構造部1お
よび構造部2)を2400個(x1およびx2がそれぞれ1200個)まで持つ
ことができる。構造部(構造部1および構造部2)の総数は好適には2000、
1000、900、800、700、600、500、400、300、200
、50または25まででありうる。構成単位1および構成単位2の数は同じであ
っても異なってもよい。特にデンドリマーの最外層は4、8、16、32、64
、128、256、512、1024または1048個の結合した構造部を持ち
うる。
【0055】 特定の態様では、本発明は一般式 (構造部1)x1−A−(構造部2)x2 (I) [式中、樹状コアAは上と同意義であって、x1およびx2は独立して2m であ
り、mは1〜10の整数である] を有するデンドリマーに関する。具体的にはmとして2、3、4または5を挙げ
ることができる。すなわち、mが2であるとは、x1および/またはx2が4で
あることを意味し、mが3であるとはx1および/またはx2が8であることを
意味し、mが4であるとはx1および/またはx2が16であることを意味し、
mが5であるとはx1および/またはx2が32であることを意味する。
【0056】 特別な一態様では、本発明は、樹状コアAが1つまたはそれ以上の構造(Ia
)の成分 Z[(Z]z [)y z (Ia) [式中、各Zは、少なくとも1つのN原子分岐点を含有する基であり、前記分岐
点は天然アミノ酸の一部ではなく、式(Ia)の成分は少なくとも1つのエーテ
ル基を含む。また各yは独立して2または3であり、zは1〜10の整数である
。ただしyz ≦1200である] を含むデンドリマーおよびその保護型に関する。各Z基はデンドリマーの最外層
上の構造部間に間隔を与える任意の基であってよい。
【0057】 Z基が樹状コアAの構造の一部をなし、 x1およびx2が共に0、 x1が0かつx2は1〜1200、 x1が1〜1200かつx2は0、および x1が1〜1200かつx2は1〜1200 であるデンドリマーならびにその保護型は、本発明の範囲に包含される。
【0058】 重要な一態様は、上述のように1つまたはそれ以上の基(原則としてx1およ
び/またはx2個の他の基)で終わっているデンドリマーである。
【0059】 特別な一態様では、本発明のデンドリマーは、樹状コアAが、天然または非天
然アミノ酸、ペプチド核酸成分、LNA、ペプチド、タンパク質、抗体、抗原、
免疫複合体、DNA配列またはそのアナログ、RNA配列またはそのアナログ、
高分子および/または固形もしくは半固形支持体に結合した少なくとも2つの構
造(Ia)の成分を含むデンドリマーでありうる。これらの用語のより詳細な定
義は上に述べた。したがって成分(Ia)のそれぞれが他の化合物に結合されて
樹状コアAを形成しているデンドリマーが形成される。これら他の化合物には、
適宜、少なくとも2つの構造(Ia)の成分を結合させることができる。しかし
、一定の応用例では、例えば2〜100、2〜80、2〜70、2〜60、2〜
50、2〜35、2〜30、2〜25、2〜20、2〜18、2〜15、2〜1
2、2〜10、2〜8、2〜5または3もしくは4個という数多くの構造(Ia
)の成分が結合していてもよい。構造(Ia)の成分は上に定義した他の化合物
(例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基(前記の基は上に定義した置
換基を含有する)、アミノ酸、ペプチド核酸、LNA、ペプチド、タンパク質お
よび高分子)の末端または内部に結合させることができる。
【0060】 特に、構造(Ia)の成分を形成し樹状コアAの一部をなす各Zは、1つまた
はそれ以上のC1-100 アルキル基、C2-100 アルケニル基、C2-100 アルキニル
基(前記アルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基は所望により1つまた
はそれ以上の官能基および/または1つまたはそれ以上のヘテロ原子を含む)、
天然または非天然アミノ酸、ペプチド核酸成分、LNA、ペプチド、タンパク質
、抗体、抗原、免疫複合体、DNA配列およびそのアナログ、RNA配列および
そのアナログならびに高分子からなりうる。
【0061】 アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基としては、特にC5-80、C5-70 、C5-60、C10-50 、C10-25 、C15-25 およびC10-20 炭素原子を持ち、所望
により1つまたはそれ以上の官能基および/または1つまたはそれ以上のヘテロ
原子をさらに含有するものを挙げることができる。「官能基」および「ヘテロ原
子」という用語は上に定義した。
【0062】 特に、構造(Ia)の成分を形成し樹状コアAの一部をなす各Zは、1つまた
はそれ以上のC15-25 アルキル基、C15-25 アルケニル基、C15-25 アルキニル
基を含み、前記アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は所望により1つ
またはそれ以上の官能基および/または1つまたはそれ以上のヘテロ原子を含有
することができる。
【0063】 特別な一態様として、樹状コアAの一部をなす各Zは、 −NH((CH2 q O))q (CH2 q N((CH2 q C(O)−)2 、 ((−CH2 q O)q (CH2 q N((CH2 q O−)2 、 ((−CH2 q O)q (CH2 q C((CH2 q O−)3 、および −NH((CH2 q O)q (CH2 q C((CH2 q C(O)−)3 [式中、各qは独立して0または1〜8(好ましくは1〜3)の整数である] の1つまたはそれ以上を含みうる。上述した基の1つまたはそれ以上ならびに天
然もしくは非天然アミノ酸、ペプチド核酸成分、LNA、ペプチド、タンパク質
、抗体、抗原、免疫複合体、DNA配列またはそのアナログ、RNA配列または
そのアナログ、高分子および固形もしくは半固形支持体の1つまたはそれ以上を
含有する連続層、および上述した基の1つまたはそれ以上を含有するさらなる層
、および天然もしくは非天然アミノ酸、ペプチド核酸成分、LNA、ペプチド、
タンパク質、抗体、抗原、免疫複合体、DNA配列またはそのアナログ、RNA
配列またはそのアナログ、高分子および固形もしくは半固形支持体の1つまたは
それ以上を含有する他の層も含まれる。
【0064】 特に、構造(Ia)の成分を形成し樹状コアAの一部をなす各Z基は、 −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2
(O))2 −、 −NH(CH2 2 NHC(O)CH2 (N(CH2 CH2 )N)CH2 C(O
)− (−NH(CH2 3 (O)(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(C
2 COOH)CH2 C(O))q (式中、qは上記と同意義)、 −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(COOH
)CH2 C(O)− −NH(CH3 3 (OCH3 CH2 q O(CH2 3 N(CH2 COOH)
CH2 C(O)− −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)
CH2 O(CH2 CH2 q CH2 C(O)NH− (CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 COOH
)CH2 C(O)− の1つまたはそれ以上を含みうる。
【0065】 特定の態様では、樹状コアは層化合物ALL、DAAL、TAAL、PEG、
PEG34およびPIPの1つまたはそれ以上を含む。
【0066】 特に、樹状コアAの一部をなすZ基は、構造部1のそれぞれおよび/または構
造部2のそれぞれの間またはその逆の相互距離が少なくとも5、少なくとも10
、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なく
とも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90
、少なくとも100、少なくとも110、少なくとも120、少なくとも130
、少なくとも140、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも210
、少なくとも220、少なくとも230、少なくとも250、少なくとも260
、少なくとも270、少なくとも280、少なくとも290、少なくとも300
、少なくとも310、少なくとも320、少なくとも330、少なくとも340
、少なくとも350、少なくとも360、少なくとも370、少なくとも380
、少なくとも390、少なくとも400、少なくとも410、少なくとも420
、少なくとも430、少なくとも440、少なくとも450、少なくとも460
、少なくとも470、少なくとも480、少なくとも490、少なくとも500
、少なくとも525、少なくとも550、少なくとも575、または少なくとも
600結合になるように選択することができる。一部の態様では上記相互距離が
35、770、130および250結合である(実施例参照)。
【0067】 Z基が樹状コアAの一部をなしている本発明のデンドリマーは、構造部1と構
造部2の何らかの組み合わせを提示するように構築することができる。特に興味
深い選択肢としては、 (1)構造部1はプローブであり、構造部2は標識化合物であるもの、 (2)構造部1は標識化合物であり、構造部2はプローブであるもの、 (3)構造部1と構造部2は共にプローブであるもの、 (4)構造部1と構造部2は共に標識化合物であるもの、 (5)構造部1は標識化合物で置換されたプローブであり、構造部2は標識化合
物であるもの、 (6)構造部1は標識化合物であり、構造部2は標識化合物で置換されたプロー
ブであるもの、 (7)構造部1のうち1つまたはそれ以上はプローブであり、残りの構造部1は
上に定義した考えられうる置換基のうちの別の置換基であり、構造部2は標識化
合物または標識化合物で置換されたプローブであるもの、 (8)構造部2のうち1つまたはそれ以上はプローブであり、残りの構造部2は
上に定義した考えうる置換基のうちの別の置換基であり、構造部1は標識化合物
または標識化合物で置換されたプローブであるもの、 (9)構造部1は同じまたは異なる標識化合物であるか、同じまたは異なる標識
化合物で置換された同じまたは異なるプローブであるもの、 (10)構造部2は同じまたは異なる標識化合物であるか、同じまたは異なる標
識化合物で置換された同じまたは異なるプローブであるもの、 (11)構造部1だけが存在するもの(x1は0)、 (12)構造部2だけが存在するもの(x2は0)、 および上記デンドリマーの保護型が考えられる。
【0068】 もちろん、1つまたはそれ以上の構造部を例えば反応性基、遊離の基、または
活性化された基で置換して、樹状コアを終結させることができる。
【0069】 したがって、Z基が樹状コアAの一部をなすデンドリマーの一側面には、 構造部1および構造部2の一方がプローブであり、他方が標識化合物であるもの
、 構造部1および構造部2がどちらも標識化合物または標識化合物で置換されたプ
ローブであるもの、 標識化合物のうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つは
異なる標識化合物であるもの、 構造部1は標識化合物または標識化合物によって置換されたプローブであり、か
つ構造部2は別の標識化合物または前記別の標識化合物で置換されたプローブで
あるもの、 構造部1および構造部2はどちらもプローブであるもの、 構造部1および構造部2はどちらも同じまたは異なる標的の異なるまたは同じ領
域を標的としうるプローブであるもの、 構造部1だけが存在するもの、ならびに 構造部2だけが存在するもの、 が包含される。
【0070】 標識化合物は、好ましくは、発蛍光団、ビオチン、ジニトロフェニル基、ジゴ
キシゲニン、放射性同位体標識、または酵素標識、色素、ケミルミネセンス標識
、ハプテン、抗原または抗体標識、およびスピン標識から選択される。そのよう
な標識化合物の例は上に挙げた。標識化合物は保護基で保護してもよい。適切な
保護基の例は上に挙げた。
【0071】 特にプローブは、ペプチド核酸、RNA配列またはDNA配列またはそれらの
アナログ、抗体、抗原、タンパク質、ペプチドまたはその誘導体、エピトープ、
およびビオチンから選択しうる。
【0072】 Z基が樹状コアAの一部をなす本発明のデンドリマーは、好適には、x1およ
びx2が独立して2m であり、mが1〜10の整数であるものである。mとして
は特に2、3、4または5を挙げることができる。
【0073】 一般に、本発明のどのデンドリマーでも、構造部1および構造部2は問題の置
換基に末端または内部で結合することができる。したがって構造部1および構造
部2の少なくとも1つは、末端または内部で天然または非天然アミノ酸に、末端
または内部でペプチド核酸に、末端または内部でペプチドに、末端または内部で
LNAに、末端または内部でタンパク質に、抗体に、抗原に、免疫複合体に、末
端または内部でRNA配列またはそのアナログに、末端または内部でDNA配列
またはそのアナログに、末端または内部で高分子に、または固形もしくは半固形
支持体に結合している。
【0074】 さらなる側面として、本発明は、本明細書に記載する保護型デンドリマーに関
する。
【0075】 また本発明は、本明細書に定義する少なくとも1つのデンドリマーが末端また
は内部で天然または非天然アミノ酸に、末端または内部でペプチド核酸に、末端
または内部でLNAに、末端または内部でペプチドに、末端または内部でタンパ
ク質に、抗体に、抗原に、免疫複合体に、末端または内部でRNA配列またはそ
のアナログに、末端または内部でDNA配列またはそのアナログに、末端または
内部で高分子に、または固形もしくは半固形支持体に結合してなるデンドリマー
複合体およびその保護型に関する。
【0076】 特に、本デンドリマー複合体は、デンドリマーが構造部1および/または構造
部2の少なくとも1つを介して結合しているものである。
【0077】 また、本デンドリマー複合体では、デンドリマーが樹状コアAの1つまたはそ
れ以上の基を介して結合している場合も考えられる。
【0078】 本発明のデンドリマー複合体には、適宜、1〜100、1〜80、1〜70、
1〜60、1〜50、1〜35、1〜30、1〜25、1〜20、1〜18、1
〜15、1〜12、1〜10、1〜8、1〜5または2、3または4個の本明細
書に定義するデンドリマーを結合させることができる。
【0079】 特別な態様では、本デンドリマーは、内部で天然もしくは非天然アミノ酸、ペ
プチド核酸、LNA分子、タンパク質、RNA配列もしくはDNA配列、高分子
、または固形もしくは半固形支持体に結合される。
【0080】 例えば、デンドリマー複合体がDNAもしくはRNA配列、ペプチド核酸また
はLNA分子を含む場合、本明細書に定義するデンドリマー1個には、それぞれ
に50、40、35、30、25、20、15、10、5個のアミノ酸を組み込
むことができる。
【0081】 上の記述に従って、興味深い本発明のデンドリマー/デンドリマー複合体の構
造の非限定的な例を以下に挙げる。 (1)(標識化合物)x1−樹状コア−(所望により上に定義した官能基/ヘテ
ロ原子を含有する1つまたはそれ以上のアルキル基、アルケニル基またはアルキ
ニル基に結合したペプチド核酸、DNA、タンパク質および/または抗体)−樹
状コア−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、構造部1および構造部2は標識化合物であり、
樹状コアAはその一部として1つまたはそれ以上のペプチド核酸、DNA、タン
パク質および/または抗体を含む。アルキル基、アルケニル基およびアルキニル
基は末端または内部で結合させることができる。
【0082】 (2)(標識化合物)x1−樹状コア−(ペプチド核酸、DNA、タンパク質お
よび/または抗体)−樹状コア−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、構造部1および構造部2は標識化合物であり、
樹状コアAはその一部として1つまたはそれ以上のペプチド核酸、DNA、タン
パク質および/または抗体を含む。
【0083】 (3)(標識化合物)x1−構造(Ia)の成分−(ペプチド核酸、DNA、タ
ンパク質および/または抗体)−前記構造の成分−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、構造部1および構造部2は標識化合物であり、
樹状コアAは、1つまたはそれ以上のペプチド核酸、DNA、タンパク質および
/または抗体に結合した構造(Ia)の成分を含む。
【0084】 (4)(標識化合物)x1−構造(Ia)の成分−(所望により上に定義した官
能基/ヘテロ原子を含有する1つまたはそれ以上のアルキル基、アルケニル基ま
たはアルキニル基に結合したペプチド核酸、DNA、タンパク質および/または
抗体)−前記構造の成分−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、構造部1および構造部2は標識化合物であり、
樹状コアAは1つまたはそれ以上のペプチド核酸、DNA、タンパク質および/
または抗体に結合した構造(Ia)の成分を含む。アルキル基、アルケニル基お
よびアルキニル基は末端または内部で結合させることができる。
【0085】 (5)(標識化合物)x1−樹状コア−(1つまたはそれ以上のアルキル基、ア
ルケニル基、または上に定義した置換基/官能基を有するアルケニル基に結合し
たペプチド核酸、DNA、タンパク質および/または抗体)−樹状コア−(標識
化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、構造部1および構造部2は標識化合物であり、
樹状コアAはその一部として1つまたはそれ以上のペプチド核酸、DNA、タン
パク質および/または抗体を含む。アルキル基、アルケニル基およびアルキニル
基は末端または内部で結合させることができる。
【0086】 (6)(標識化合物)x1−構造(Ia)の成分−(1つまたはそれ以上のアル
キル基、アルケニル基、または上に定義した置換基/官能基を有するアルケニル
基に結合したペプチド核酸、DNA、タンパク質および/または抗体)−構造(
Ia)の成分−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、構造部1および構造部2は標識化合物であり、
樹状コアAは1つまたはそれ以上のペプチド核酸、DNA、タンパク質および/
または抗体に結合した構造(Ia)の成分を含む。
【0087】 (7)(タンパク質または抗体)−樹状コア−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、構造部1は例えばストレプトアビジンまたは抗
体などのタンパク質であり、x1は1である。タンパク質または抗体は単量体、
二量体、三量体、四量体または他の多量体の形をとりうる。
【0088】 (8)(タンパク質または抗体)−樹状コア−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、構造部1は例えばストレプトアビジンまたは抗
体などのタンパク質であり、x1は1である。樹状コアAは1つまたはそれ以上
の構造(Ia)の成分を含む。タンパク質または抗体は単量体、二量体、三量体
、四量体または他の多量体の形をとりうる。
【0089】 (9)(タンパク質または抗体)−[樹状コア−(標識化合物)x21,2,3,.. . 。 これらのタイプの化合物では、構造部1は例えばストレプトアビジンまたは抗
体などのタンパク質であり、x1は1である。タンパク質または抗体は単量体、
二量体、三量体、四量体または他の多量体の形をとりうる。上に示した通り、こ
れらのタイプの化合物は、結合した1つまたはそれ以上の[樹状コア−(標識化
合物)x2](デンドリマー複合体)を持つことができる。
【0090】 (10)(タンパク質または抗体)−[樹状コア−(標識化合物)x21,2,3, ... 。 これらのタイプの化合物では、構造部1は例えばストレプトアビジンまたは抗
体などのタンパク質であり、x1は1である。タンパク質または抗体は単量体、
二量体、三量体、四量体または他の多量体の形をとりうる。樹状コアAは1つま
たはそれ以上の構造(Ia)の成分を含む。上に示した通り、これらのタイプの
化合物は、結合した1つまたはそれ以上の[樹状コア−(標識化合物)x2](デ
ンドリマー複合体)を持つことができる。
【0091】 (11)樹状コア−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、x1は0である。1つまたはそれ以上のこれら
デンドリマーをDNA、ペプチド核酸または抗体に樹状コアを介して結合するこ
とができる。
【0092】 (12)樹状コア−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、x1は0である。樹状コアAは1つまたはそれ
以上の構造(Ia)の成分を含む。1つまたはそれ以上のこれらのデンドリマー
をDNA、ペプチド核酸または抗体に樹状コアを介して結合することができる。
【0093】 (13)(ペプチド核酸、DNAおよび/またはタンパク質に結合した標識化
合物)x1−樹状コア−(標識化合物)x2。 これらのタイプの化合物では、適宜異なる標識化合物を使って、多色シグナル
オプションとすることができる。
【0094】 (14)(ペプチド核酸、DNAおよび/またはタンパク質に結合した標識化
合物)x1−樹状コア−(標識化合物)x2。 樹状コアAは1つまたはそれ以上の構造(Ia)の成分を含む。これらのタイ
プの化合物では、適宜異なる標識化合物を使って、多色シグナルオプションとす
ることができる。
【0095】 (15)(ペプチド核酸、DNAおよび/またはタンパク質に結合した標識化
合物)x −樹状コア−(ペプチド、タンパク質、ペプチド核酸および/またはD
NA)x2。 これらのタイプの化合物では、適宜異なる標識化合物を使って、多色シグナル
オプションとすることができる。
【0096】 (16)(ペプチド核酸、DNAおよび/またはタンパク質に結合した標識化
合物)x −樹状コア−(ペプチド、タンパク質、ペプチド核酸および/またはD
NA)x2。 これらのタイプの化合物では、適宜異なる標識化合物を使って、多色シグナル
オプションとすることができる。樹状コアAは1つまたはそれ以上の構造(Ia
)の成分を含む。
【0097】 (17)デンドリマー複合体は、本明細書に定義するいくつかのデンドリマー
が結合している四量体型ストレプトアビジンまたはデキストラン高分子などのタ
ンパク質を適宜含むことができる。本デンドリマーは4、8、16、さらには3
2個までの結合した標識化合物(フルオレセインなど)を適宜持つことができる
【0098】 (18)デンドリマー複合体は、本明細書に定義するいくつかのデンドリマー
が結合している四量体型ストレプトアビジンまたはデキストラン高分子などのタ
ンパク質を適宜含むことができる。本デンドリマーは、各々、4、8、16、さ
らには32個までの結合した標識化合物(そのうちの少なくとも2つは異なるも
の、例えばフルオレセインおよびローダミン)を適宜持つことができる。
【0099】 上記の態様の保護型は極めて興味深いデンドリマーおよびデンドリマー複合体
でありうる。保護型デンドリマーまたは保護型デンドリマー複合体を与える適切
な保護基は上記の保護基、特にBoc、FmocおよびObzである。
【0100】 上記の全ての態様で明記したわけではないが、標識化合物は同一であっても異
なっていてもよい。同様にプローブは同一であっても異なっていてもよい。さら
に「プローブ」という表現は、上述のように、適切なプローブの定義の下に挙げ
た選択肢の1つまたはそれ以上を包含するものとする。すなわち各構造部1およ
び/または構造部2は上記プローブの組み合わせを含むことができる。同様に「
標識化合物」という表現も標識化合物の組み合わせを含むことができる。
【0101】 本明細書に記載する保護型デンドリマー複合体も本発明の範囲に包含される。
【0102】 上述のように本デンドリマーおよびデンドリマー/複合体の用途は数多い。
【0103】 したがって、さらなる一側面として、本発明は、試料中の核酸配列、抗体、抗
原、免疫複合体、タンパク質またはペプチドの存在を検出するための本明細書に
定義するデンドリマーおよびデンドリマー複合体の使用に関する。
【0104】 試料は試験すべき任意の試料、特に血液試料、骨髄試料、染色体スプレッド(
spread)、組織試料、組織切片、細胞塗沫標本、生検試料、器官、スワプ
(swap)、細胞またはその一部の懸濁液、全細胞またはその一部でありうる
。本デンドリマーはインビトロ診断にもインビボ診断にも適している。
【0105】 本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体は任意のアッセイ系のほとん
どでの使用に適している。非限定的な例はELISA系システム、ドットブロッ
ト、フローサイトメトリー、ISHのようなインサイチュー系アッセイ、他の染
色系アッセイ、比濁法のような他のビーズ系または粒子系アッセイ、およびスラ
イド系システムである。
【0106】 所望により多官能性を示す単一のデンドリマーまたはデンドリマー複合体を使
用することができる。数種類のデンドリマーまたはデンドリマー複合体を使用す
ることもできる。さらにはデンドリマーおよびデンドリマー複合体の組み合わせ
を使用することができる。
【0107】 本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体は、上述のように、生物学的
試料中に存在する物質の決定に適している。非限定的な応用例を以下に挙げる。
【0108】 1.例えば構造部1を、試料中の特定の核酸配列、免疫複合体、抗体、抗原ま
たはペプチドに結合する能力を持つプローブとし、構造部2を標識化合物または
標識化合物で置換されたプローブとすることができる。これにより、シグナルの
著しい増強が可能になる。
【0109】 2.構造部1を、試料中の特定の核酸配列、免疫複合体、抗体、抗原またはペ
プチドに結合する能力を持つプローブとし、構造部2の1つまたはそれ以上を試
料中の目的物質には結合しないプローブ(例えばDNA、ペプチド核酸またはペ
プチド)とすることができる。その場合、構造部1が構造部2に特異的結合する
プローブである別のデンドリマー/デンドリマー複合体を適用することができる
。この別のデンドリマーでは、構造部2は標識化合物または標識化合物で置換さ
れたプローブであるとよい。もちろん第3または第4のデンドリマー/デンドリ
マー複合体を同じ方法で構築することもできる。このようにして、多層検出系が
得られる。結果としてシグナルの著しい増強が得られる。
【0110】 3.特にデンドリマー/デンドリマー複合体を低コピー数で存在する物質また
は1コピーしか存在しない物質の検出に使用する場合は、2以上のデンドリマー
を使用することができる。構造部1が試料中の特定の核酸配列に結合するデンド
リマー/デンドリマー複合体と、構造部1が第1配列の近傍にある試料中の別の
特定核酸配列に結合するデンドリマーとを適用することができる。その場合、構
造部2は標識化合物または標識化合物で置換されたプローブとすることができる
。もちろん、さらなるデンドリマー/デンドリマー複合体を同じ様式で構築して
もよい。これにより、観察されるシグナルの著しい増幅が得られる。
【0111】 4.3の原理は上記2で説明した多層系に拡張することができる。
【0112】 5.本デンドリマー/デンドリマー複合体は、DNAのセンス鎖とアンチセン
ス鎖の同時検出に特に適している。構造部1を、センス鎖の核酸配列に結合する
ように選択し、構造部2をアンチセンス鎖の核酸配列に結合するように選択する
ことができる。構造部1および/または構造部2の1つまたはそれ以上を標識化
合物または標識化合物で置換されたプローブになるように選択して、検出を可能
にすることができる。もう一つの選択肢として、多層系を上記と同じ方法で(す
なわち構造部1および/または構造部2の1つまたはそれ以上を、試料中の関連
物質に結合しないプローブとする)構築することもできる。これは、例えば異な
るDNA、ペプチド核酸、ペプチド、抗体または抗原などでありうる。
【0113】 6.本デンドリマー/デンドリマー複合体は構造部1/構造部2を介して粒子
に結合することができる。次に1つまたはそれ以上の構造部1/構造部2をプロ
ーブとし、残りを標識化合物とすることができる。
【0114】 7.本デンドリマー/デンドリマー複合体は、樹状コア中に標識を含有するこ
とができる(これは樹状コアが官能基を含有する場合に可能)。また、構造部1
/構造部2をプローブ中の官能基を介して内部的に標識することもできる。
【0115】 8.2以上の構造部2が互いに近接する配列に向けられてもよい。その場合、
構造部1は適宜、標識化合物でありうる。
【0116】 9.本デンドリマー/デンドリマー複合体は、樹状コア内に1つまたはそれ以
上の核酸配列および/またはペプチド核酸成分を適宜含むことができる。
【0117】 10.本デンドリマー複合体は、本明細書に定義するいくつかのデンドリマー
が結合している四量体型ストレプトアビジンまたはデキストラン高分子などのタ
ンパク質を適宜含むことができる。本デンドリマー複合体は、各々、4、8、1
6、さらには32個までの結合した標識化合物(フルオレセインなど)を適宜持
つことができる。本デンドリマーは緩やかな(loose)構造を持つので消光
は全くまたはほとんど起こらず、さらに本デンドリマー/デンドリマー複合体は
良好な溶解度を有している。これはもちろんシグナルの著しい増強をもたらす。
【0118】 11.デンドリマー複合体は、いくつかのデンドリマーが結合したDNA鎖を
適宜含むことができる。例えば、1つのデンドリマーにそれぞれ10〜15塩基
を組み込むことができる。デンドリマーが標識化合物を含む場合は、これがシグ
ナルの著しい増強/増幅をもたらす。
【0119】 本発明のもう一つの側面は、本明細書に定義する少なくとも1つのデンドリマ
ーおよび/または少なくとも1つのデンドリマー複合体を含む検出系である。
【0120】 さらなる一側面として、本発明は、本明細書に定義する少なくとも1つのデン
ドリマーおよび/または少なくとも1つのデンドリマー複合体を含むシグナル増
幅系に関する。
【0121】 したがって本発明は、本明細書に定義するデンドリマーおよびデンドリマー複
合体の検出系としての使用、ならびに本明細書に定義するデンドリマーおよびデ
ンドリマー複合体のシグナル増幅系としての使用に関する。
【0122】 このような検出系または増幅系は、試料中の核酸配列、抗体、抗原、免疫複合
体、タンパク質またはペプチドの存在の検出に適している。
【0123】 さらに、本発明のデンドリマーおよびデンドリマー複合体は、様々な標識反応
に使用することができる。したがって本発明は、化合物を標識するために本明細
書に定義するデンドリマーおよびデンドリマー複合体を使用することに関する。
特に、標識される化合物は、ペプチド核酸、LNA、RNA配列、DNA配列ま
たはそのアナログ、抗体、抗原、免疫複合体、タンパク質、ペプチドまたはその
誘導体、エピトープ、ストレプトアビジンおよびビオチンから選択される。
【0124】 標識反応のために、デンドリマーおよびデンドリマー複合体は、発蛍光団、ビ
オチン、ジニトロフェニル基、ジゴキシゲニン、放射性同位体標識、酵素標識、
色素、ケミルミネセンス標識、ハプテン、抗原または抗体標識、およびスピン標
識などの1つまたはそれ以上の標識化合物を適宜含むことができる。
【0125】 さらなる一側面として、本発明は、化合物を標識するための標識キットであっ
て、1つまたはそれ以上のデンドリマーおよび/またはデンドリマー複合体を含
むキットに関する。そのようなキットの一態様として、本キットはさらに標識化
合物を含む。もう一つの態様として、本キットはデンドリマーおよびデンドリマ
ー複合体が標識化合物を含むようなキットである。標識化合物は、発蛍光団、ビ
オチン、ジニトロフェニル基、ジゴキシゲニン、放射性同位体標識、酵素標識、
色素、ケミルミネセンス標識、ハプテン、抗原または抗体標識、およびスピン標
識から適宜選択することができる。
【0126】 化合物を検出するための検出キットであって、本明細書に定義する1つまたは
それ以上のデンドリマーおよび/または1つまたはそれ以上のデンドリマー複合
体を含み、前記デンドリマーおよび/またはデンドリマー複合体が1つまたはそ
れ以上の標識化合物を含むキットを提供することも、本発明の目的である。もち
ろん、前記デンドリマー/デンドリマー複合体は無標識であってもよく、その場
合、キットはデンドリマー/デンドリマー複合体を標識する手段を含むことがで
きる。適切な標識化合物/標識手段には、発蛍光団、ビオチン、ジニトロフェニ
ル基、ジゴキシゲニン、放射性同位体標識、酵素標識、色素、ケミルミネセンス
標識、ハプテン、抗原または抗体標識、およびスピン標識がある。
【0127】 本発明のデンドリマーは、例えばペプチド合成に関して使用される方法など、
様々な方法で製造できる。固相および液相合成法が必要な場合、それらを適用す
る方法は当業者にはすぐにわかるだろう。
【0128】 特に、デンドリマーのビルディングブロックは個別に合成することができる。
次に、デンドリマーを組み立てることができる。これにより、デンドリマーとそ
の保護型を製造することができる。
【0129】 もう一つの選択肢として、デンドリマーを段階的方法で合成してもよい。この
場合は、デンドリマー全体を合成し、最後の工程で様々な構造部を結合させる。
これにより、デンドリマーとその保護型を製造することができる。
【0130】 さらにもう一つの製造法では、デンドリマーを段階的に溶液状態で合成するこ
とができる。この場合は、反応生成物を沈殿させ、所望の生成物が得られるまで
その作業を繰り返す。
【0131】 合成には様々な溶媒、試薬、保護基、活性化剤などを適用すべきである。ある
合成法の概略を以下に示す。これに関連して挙げる試薬等は他の合成法にも適用
することができる。
【0132】 すなわち、上に定義した式(I)のデンドリマーまたはその保護型を製造する
ための一方法は、 脱保護によって除去することができるいくつかの保護基を持つ樹状コアAを樹
状コアAの成分に応じて化学/ペプチド合成によって製造し、 要すれば、適切な脱保護剤を使って保護基を除去し、 要すれば、構造部1および/または構造部2を樹状コアAに結合することによ
ってデンドリマーを得る、 ことからなる。
【0133】 式(I)のデンドリマーまたはその保護型を製造するためのもう一つの方法は
、 樹状コアAの成分に応じて、化学/ペプチド合成により、樹状コアA用のビル
ディングブロックを製造し、 脱保護によって除去することが可能ないくつかの保護基を持つ樹状コアAを組
み立て、 要すれば、適切な脱保護剤を使って保護基を除去し、 要すれば、構造部1および/または構造部2を樹状コアAに結合することによ
ってデンドリマーを得る、 ことからなる。
【0134】 保護基の数は構造部1および構造部2の数(すなわちx1およびx2の数)と
一致しうることを理解すべきである。しかし、保護基がそれより少ない場合も多
い場合も考えられる。
【0135】 本発明のデンドリマーまたはその保護型を製造するためのさらにもう一つの方
法は、 保護されていてもよい出発物質を基質(例えばポリエチレングリコール化合物
)に結合して、可溶性の結合生成物とし、 上記結合生成物を必要であれば脱保護して、溶液状態での結合反応に付し、 その結果生成した生成物を沈殿させ、 要すれば上記の操作を繰り返すことにより、デンドリマーまたはその保護型を
得る、 ことからなる。
【0136】 保護基はオルトゴナルな(orthogonal)化学反応を使用するかどうかに応じて
(下記参照)、1段階または多段階(例えば2段階)で除去することができる。
所望であれば反応は適切な溶媒中で行なうことができる。反応を促進するために
反応温度を調節することができる。
【0137】 本発明のデンドリマー複合体およびその保護型は、当業者に知られている結合
法によって組み立てることができる。
【0138】 したがってさらなる一側面として、本発明は、本明細書に記載する方法によっ
て得ることのできるデンドリマーおよびデンドリマー複合体ならびにその保護型
に関する。
【0139】 合成および組み立ての非限定的な例を以下に記載する。
【0140】 1つの合成原理を以下に説明する。他の合成原理は実施例で述べる。
【0141】 式(I): (構造部1)x1−A−(構造部2)x2 (I) [式中、Aは少なくとも1つのN原子分岐点を持つ樹状コアであり、前記分岐点
は天然アミノ酸の一部ではなく、Aは少なくとも1つのエーテル基を含んでおり
; 構造部1および構造部2はそれぞれ独立して、所望により1つまたはそれ以上
の標識化合物で置換されているプローブ、標識化合物または反応性基を持つプロ
ーブであって; x1は1、およびx2は0または1〜1200の整数である] のデンドリマーの製造方法であって、以下の工程を含む方法: (a)式: 構造部1−Z−(構造部2)y [式中、Zは少なくとも1つの分岐点を含有する基であり、構造部1および構造
部2は、同一であっても異なってもよい適切な保護基であり、x2は2または3
である] の化合物を、所望により適切な溶媒中で適切な脱保護剤と反応させて、式:構造
部1−Zの化合物および式:Z−(構造部2)y の化合物[式中、構造部1およ
び構造部2は保護基である]を得る工程、 (b)工程(a)で得た化合物を、所望により適切な溶媒中で互いに反応させ
て、式: 構造部1−Z[Z−(構造部2)y y (III) [式中、構造部1および構造部2は保護基である] の化合物を得る工程、 (c)所望により、工程(b)で得た化合物を所望により適切な溶媒中で後続
の反応のために適切な脱保護剤で脱保護し、また所望により、得られた化合物を
互いにまたは工程(a)または(b)の化合物の一つと反応させる工程、 (d)生成する保護化合物を得る工程(得られた保護化合物は所望により適切
な溶媒中で後続の反応のために適切な脱保護剤で脱保護してもよい)、 (e)工程(c)および(d)を所望の回数繰り返すことにより、式: 構造部1−A−(構造部2)x2 (IV) [式中、構造部1および構造部2は保護基であり、x2は上記と同意義であり、
Aは構造: Z[Z]z [)y z (Ia) (式中、zは上記と同意義) を持つ樹状コアである] の化合物を得る工程、 (f)要すれば、保護基、構造部1および構造部2を適切な脱保護剤を使って所
望により適切な溶媒中で同時に除去するか、個別に除去し、それによって得られ
る脱保護化合物を構造部1および構造部2と結合して、式(I)のデンドリマー
を得る工程。
【0142】 一般式(I): (構造部1)x1−A−(構造部2)x2 (I) [式中、Aは少なくとも1つのN原子分岐点を持つ樹状コアであり、前記分岐点
は天然アミノ酸の一部ではなく、Aは少なくとも1つのエーテル基を含む; 構造部1および構造部2はそれぞれ独立して、所望により1つまたはそれ以上
の標識化合物で置換されていてよいプローブ、標識化合物、反応性基を持つプロ
ーブである; x1およびx2は独立して0または1〜1200の整数である] のデンドリマーおよびその保護型は、以下の工程を含む方法によって製造するこ
とができる。 (f1)1つまたはそれ以上の一般式: 構造部1−A−(構造部2)x2 (IV) [式中、Aおよびx2は上記と同意義であり、構造部1および構造部2は適切な
保護基である] の化合物を、適切な脱保護剤を使って、所望により適切な溶媒中で、脱保護によ
って1つまたはそれ以上の一般式: A−(構造部2)x2 [式中、構造部2は保護基である] の化合物に変換する工程、 (f2)工程(f1)の化合物を式:A−(構造部1)x1[式中、構造部1は保
護基である]の化合物と反応させるか、または工程(f1)の化合物を互いに反
応させることにより、一般式: (構造部1)x1−A−(構造部2)x2 (V) [式中、x1およびx2は上記と同意義であり、構造部1および構造部2は保護
基である] の化合物を得る工程、 (f3)要すれば、保護基、構造部1および構造部2を適切な保護剤を使って所
望により適切な溶媒中で同時にまたは個別に除去し、そのようにして得た脱保護
化合物を上に定義した構造部1および構造部2と結合させることにより、式(I
)のデンドリマーを得る工程。
【0143】 上記の説明で添字「y」は与えられたZ基が二分岐(yが2)であるか、三分
岐(yが3)であるかを定義する。
【0144】 本発明に関して「保護基」とは適切な脱保護剤で除去することのできる基を意
味するものとする。適切な保護基の例はFmoc、Boc、Mtt、Dde、A
ll、ODmab、Aloc、OtBu、OMe、OBz、Z、MOMおよびベ
ンジルオキシカルボニルである。保護基の選択は、なかんずく、保護する必要の
ある基のタイプに依存する。上記の基の一部は−COOH基の保護に適しており
、また他の基は−NH2 基の保護に適している。2つのタイプの保護基を使用す
る場合は、それらがオルトゴナル(orthogonal)保護基になるように適宜選択する
。さらに、保護基は中間体化合物上および/または生成するデンドリマー上の様
々な構造部に適合するように選択すべきである。
【0145】 「適切な溶媒」という用語は、反応の進行を許す溶媒を包含するものとする。
適切な溶媒の例は、例えば水、ならびにアセトン、アセトニトリル、シクロヘキ
サン、DMSO、DMF、ジクロロメタン、NMP、DIPEA、ベンゼン、ト
ルエンなどの有機溶媒およびそれらの混合物である。
【0146】 本発明に関して「適切な脱保護剤」とは、保護基の除去を可能にする薬剤を意
味するものとする。脱保護剤の選択は保護基の選択に依存する。適切な脱保護剤
の例はTFA、TFMSA、HBr、HCl、HF、ピペリジン、DBU、ヒド
ラジン、塩基、求核剤、Pd/C/H2 およびPd/AcOH/NMMである。
【0147】 上に概説した方法を以下により詳細に説明する。
【0148】 工程(a) 工程(a)では、式:構造部1−Z−(構造部2)y [式中、構造部1および
構造部2は保護基である]の化合物(いわゆるデンドリマーモノマー)を適切な
脱保護剤と反応させる。この反応は溶媒中で行なう場合もあるし溶媒中で行なわ
ない場合もある。すなわち脱保護剤は十分な溶解度を示す場合がある。適切な溶
媒は、例えば水および上述した有機溶媒ならびにその混合物である。Z基の構造
部1側がアミンである場合、適切な保護基は例えばBoc、Fmoc、ベンジル
オキシカルボニル、フタルイミド、Mtt、Mmtおよびトリフルオロアセチル
などである。構造部1基が酸である場合、適切な保護基は例えばベンジル、メチ
ル、tert−ブチル、MOMおよびシリルエステルなどである。構造部2にも
、保護すべき基がアミンであるか酸基であるかを考慮して、同じ保護基を適用す
ることができる。脱保護剤は除去すべき保護基に適合するように選択される。例
えば強酸もしくはHBrによって、または様々な脱保護剤を混合することによっ
て、両方の脱保護基の除去を同時に達成することができる。脱保護は室温で、ま
たは例えばドライアイスで冷却しながら、または例えば100〜180℃の高温
で行なうことができる。光化学的脱保護も一つの選択肢になりうる。
【0149】 ある場合には、それぞれに出発物質を含有する2つの異なる反応容器を使って
合成を開始し、一方の容器では構造部1の保護基を除去し、他方の容器では構造
部2の保護基を除去することが有利である。もう一つの選択肢として、構造部1
および構造部2の保護基を同じ脱保護剤では除去できないように選択して、同じ
反応容器で反応を行なうこともできる。いずれの場合も、式:構造部1−Zの化
合物および式:Z−(構造部2)y の化合物[式中、構造部1および構造部2は
保護基である]が得られる。
【0150】 保護基の除去は、さらなる反応を行なう準備の整った官能基をZ基が持つよう
になることを意味し、官能基の数は存在しうる分岐点の数に依存する。そのよう
な官能基には−COOH、−NH2 、環状無水物、チオール、アルコールおよび
ハロゲンが含まれる。
【0151】 2種類の出発化合物を使用して、Z基が互いに異なっているデンドリマーを生
成させてもよい。
【0152】 工程(b) 工程(b)では、工程(a)で得た化合物を互いに反応させることにより、式
(III):構造部1−Z[Z−(構造部2)y y の中間体化合物[式中、構
造部1および構造部2は保護基である」を得る。この反応は室温で、または例え
ばドライアイスなどによる冷却下に、または100℃〜180℃の温度に加熱し
ながら行なうことができる。この反応に適した溶媒には上述の溶媒およびそれら
の混合物がある。しかしこの反応を溶媒中で行なう必要はない。
【0153】 この工程の生成物は式(I)の保護型デンドリマーである。構造部2の保護基
の除去し、構造部2基を結合すると、デンドリマーが生成する。yが2である場
合、デンドリマーは4つの官能基を持つ。yが3である場合、デンドリマーは2 3 =6官能基を持つ。これらの一部は遊離型であることができる。これはすなわ
ち、官能基の一部が構造部2基を持たないことを意味する。保護基を除去しない
場合は保護型デンドリマーが得られる。
【0154】 工程(a)と同様に、保護基の除去により、反応に供することができる複数の
官能基を持つ化合物が得られる。
【0155】 しかし中間体化合物を樹状コアを伸長させるさらなる反応に供することもでき
る。これが望ましい場合は工程(c)に従って作業を進める。そうでない場合は
工程(f)に従って作業を進める。
【0156】 工程(c) 工程(c)では、樹状コアをさらに伸長させる。さらなる伸長を望まない場合
は、工程(b)で得た化合物を工程(f)に従った反応に供する。したがって工
程(c)は随意の工程である。
【0157】 式(III):構造部1−Z[Z−(構造部2)y y (構造部1および構造
部2は保護基)を持つ工程(b)で得た中間体化合物を適切な脱保護剤を使って
所望により適切な溶媒中で脱保護する。脱保護剤は構造部1の保護基または構造
部2の保護基、あるいはかわりに構造部1の保護基と構造部2の保護基の両方を
同時に除去することができるように選択する。したがって脱保護剤の混合物を使
用することができる。適切な脱保護剤は上述した脱保護剤である。
【0158】 脱保護により、さらなる反応に利用できる複数の官能基を持つ化合物が得られ
る。そのような官能基は、例えば−COOH、−NH2 、環状無水物、チオール
、アルコールおよびハロゲンである。
【0159】 脱保護は所望により適切な溶媒中で行なうことができる。適切な溶媒または溶
媒の混合物の例は上記のとおりである(工程(a)および(b))。溶媒/複数
の溶媒の選択は保護基および反応条件の選択に依存する。
【0160】 反応は室温で、または例えばドライアイスなどで冷却しながら、または加熱し
ながら行なうことができる。光化学反応も可能である。
【0161】 脱保護は、上述のように2つの反応容器で行なうことができ、この場合は一方
の容器では構造部1を除去して式:Z[Z−(構造部2)y y の化合物を得て
、もう一つの容器では構造部2を除去して式:構造部1−Z[Z]y の化合物を
得る(式中、構造部1および構造部2は保護基であり、各[Z]はさらなる反応
に利用できるy個の官能基を持つ)。上記の式から明らかなように、そのような
[Z]基がy個存在する。
【0162】 このようにして得た化合物は互いに反応させるか、工程(a)または(b)の
化合物の一つと反応させることができる。もう一つの選択肢として、脱保護した
化合物を1つまたはそれ以上の相異なるZ基を持っている化合物と反応させて、
様々なZ基が相互に異なっているデンドリマーを生成させることもできる。
【0163】 脱保護した化合物を構造部1の保護基が除去された化合物と反応させると、構
造部1および構造部2との結合により、多数の構造部1および構造部2を持つ式
(I)のデンドリマーが生成する。保護基を除去しない場合は、保護型デンドリ
マーが得られる。
【0164】 脱保護した化合物を構造部2の保護基が除去された化合物と反応させると、こ
の反応で構造部1および構造部2との結合により、式(I)のデンドリマーが生
成する。
【0165】 工程(d) 工程(d)では、工程(c)で得た保護化合物をさらなる反応のために脱保護
することができる。脱保護は所望により適切な溶媒中で行なう。適切な溶媒の例
は上記工程(a)、(b)および(c)の項に記載した溶媒である。脱保護は、
除去すべき保護基に適合するように、またさらに異なる保護基を除去すべきかど
うかを考慮して選択された適切な脱保護剤を使って行なわれる。適切な脱保護剤
の例は上述している。
【0166】 工程(e) 工程(e)では、樹状コアが所望のサイズになるまで、脱保護と反応を所望の
回数だけ繰り返す。したがって式(IV):構造部1−A−(構造部2)x2の中
間体化合物(式中、構造部1および構造部2は保護基である)が得られる。
【0167】 所望する型の1つまたはそれ以上のデンドリマーが得られたら、それらを1つ
またはそれ以上の核酸またはDNA配列および/またはペプチド核酸成分に結合
することにより、それらの配列を樹状コア内に持つデンドリマーを得ることがで
きる。
【0168】 工程(f) 工程(f)では構造部1の保護基と構造部2の保護基の除去を行なう。構造部
1の保護基と構造部2の保護基の除去は同時に行なうか、別々の工程として行な
うことができる。これはなかんずく脱保護剤の選択と保護基の選択に依存する。
適切な脱保護剤は上に挙げた。この反応は適切な溶媒中またはそのような溶媒の
混合物中で行なう場合も、溶媒または溶媒の混合物中では行なわない場合もある
。適切な溶媒の例は上に挙げた。
【0169】 次に、脱保護した中間体化合物を適切な構造部1および構造部2に結合して式
(I)のデンドリマーを得る。結合条件は、構造部1および構造部2の性質に適
合するように選択する。結合は適切な結合剤、例えばカルボジイミド、HBTU
、HATU、TBTU、BOP、PyBOP、PyAOP、DhbtOHエステ
ル、Pfp、BtおよびAtなどを使って適宜行なうことができる。結合は所望
により上述したような溶媒または様々な溶媒の混合物中で行なうことができる。
結合は室温で、また冷却下に、または加熱下に、または光化学反応を利用して行
なうことができる。結合はデンドリマーを極めて反応性の高い活性型(例えば無
水物、ハロアセチル誘導体および他のハロゲン化物、チオール、マレイミド、お
よびNHSエステルなど)に変換することによって達成することができる。
【0170】 工程(f1) 工程(f1)では、式(IV):構造部1−A−(構造部2)x2の中間体化合
物(式中、構造部1および構造部2は保護基である)を、適切な脱保護剤を使っ
て脱保護する。適切な脱保護剤は、例えば上述した脱保護剤である。この反応は
適切な溶媒またはそれら溶媒の混合物中で行なう場合も、溶媒または溶媒混合物
中では行なわない場合もある。この反応は室温で、または例えばドライアイスで
冷却しながら、または約100〜180℃に加熱しながら行なうことができる。
【0171】 目的は、複数の構造部を樹状コアの両「側」に提示する能力を持つ式(I)の
デンドリマーを得ることである。
【0172】 構造部1の保護基の除去により、式:A−(構造部2)x2の化合物(構造部2
は保護基である)が得られる。
【0173】 サイズが小さい樹状コアが望ましい場合は、工程(b)で得た式(III)の
中間体化合物を、構造部1の保護基も除去されている化合物との反応(工程(c
))に供することができる。この方法でも式(I)の保護型デンドリマーが得ら
れるが、その樹状コアの大きさは、式(IV)の中間体化合物の反応によって得
られる式(II)のデンドリマーよりも小さい。
【0174】 工程(f2) 工程(f2)では、工程(f1)の脱保護化合物を、保護基1(Prot1)
が除去されているもう一つの式(IV)の中間体化合物との反応に供する。ある
いは、工程(f1)の脱保護化合物を保護基1が除去されているもう一つの化合
物との反応に供して、Z基が互いに相違しているデンドリマーを生成することも
できる。
【0175】 上に示した他の工程については、反応を溶媒ありまたは溶媒なしで行なうこと
ができる。反応は室温で、または冷却下もしくは加熱下に、または光化学反応に
よって行なうことができる。
【0176】 適切な脱保護剤は、例えば上記の脱保護剤である。
【0177】 この反応により、式(V):(構造部1)x1−A−(構造部2)x2の中間体化
合物(構造部1および構造部2は保護基である)が得られる。
【0178】 工程(f3) 工程(f3)では、保護基を除去する。保護基の除去により、反応性の官能基
が生成する(活性化された基)。そのような官能基は例えば−COOH、−NH 2 、環状無水物、チオール、アルコールおよびハロゲンなどである。構造部1の
保護基と構造部2の保護基の除去は同時にまたは多くの工程で行なうことができ
る。
【0179】 次に、構造部1および構造部2との結合を行なう。結合は上記工程(f)で説
明したように行なわれる。
【0180】 構造部1の保護基と構造部2の保護基は相異なってもよいし、同一であっても
よい。ほとんどの目的には、構造部1の保護基と構造部2の保護基が相異なるこ
とが最も好適である。こうすることにより、相異なる構造部1と構造部2の結合
が可能になるからである。
【0181】 上記のどの工程でも、感受性の高い側鎖基を保護する必要があるかもしれない
。これは、Boc、tBu、ZおよびCbzなどの適切な一時的側鎖保護基を用
いることによって行なうことができる。側鎖保護基はTFA、TFMSA、HB
r、HClもしくはHFなどの酸、塩基、またはピリジンなどの求核剤を使って
除去することができる。
【0182】 従来のデンドリマー化合物製造法と比較すると、本発明の方法は液相反応であ
るのに対して、大半の従来法は固相法に基づいている。
【0183】 様々な中間体化合物も本発明の範囲に包含される。さらに、本発明は、このよ
うな製造方法によって得ることのできるデンドリマーおよび中間体も包含する。
【0184】 本発明を以下の非限定的な実施例によりさらに説明する。
【0185】 実施例 実施例11.1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10 −トリオキサペンタデカンの調製;図4,No.1参照 21.8g、0.1molの(Boc)20を溶解させたジオキサン(200
ml)を、110g、0.5molの1,13−ジアミノ−4,7,10−トリ
オキサトリデカンを溶解させたジオキサン(400ml)に滴下して加えた。添
加後に20分攪拌し、さらに1時間攪拌後、溶媒をエバポレートし、得られた油
を水(300ml)とジクロロメタン(300ml)との間で分配した。有機相
を濃縮して油とし、シリカでのカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成
物を10%アンモニア飽和メタノールを含むジクロロメタンで溶出させた(r.
f.0.5)。収量は無色油(72%)23.0g。C15322 5 について
計算したMw.は320.3。測定値は321.9(MH+ 、MALDI−TO
F MS)。
【0186】 実施例21−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−ト リオキサペンタデカン−15−ビス(ベンジルオキシカルボニルメチル)の調製 、図4,No.2 構造部1−A−(構造部2)2 の形を有し、樹状コアA=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −、構造
部1=Boc、構造部2=OBz、x1=1、x2=2である、保護されたデン
ドリマーモノマー
【0187】 6.4g、0.02molの1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,1
5−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカンを、DMF(25ml)と
DIPEA(13ml)中に溶解させた。10.0g、4.3molの2−ブロ
モ酢酸ベンジルエステルを加え、5分後、反応混合物を80℃まで35分間さら
に加熱した。溶媒をエバポレートし、残渣を飽和NaHCO3 (500ml)と
酢酸エチル(500ml)との間で分配した。有機相を水(2×500ml)で
洗浄し、エバポレートして乾燥させ、シリカで精製し、生成物を溶出させた(r
.f 0.5、1:1の酢酸エチル/ヘキサンを使用)。収量は淡黄油(80%
)9.9g。C33482 9 について計算したMwは616.8。測定値は6
18.2(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0188】 実施例33.1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10 −トリオキサペンタデカン−15−二酢酸の調製、図4,No.3 構造部1−A−(遊離酸)2 の形を有し、A=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −、構造部1=Bo
c、x1=1であり、樹状コアが遊離酸で終わる、脱保護されたデンドリマーモ
ノマー
【0189】 3.09g、5mmolの1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15
−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス(ベンジルオキ
シカルボニルメチル)をメタノール(30ml)中に溶解させた。10%Pd/
C(300mg)を加え、反応混合物を室温、室圧で1時間水素添加した(脱保
護)。Pd/Cをスピンダウンし、上清を濃縮して乾燥させた。収量は無色樹脂
(99%)2.2g。C19362 9 について計算したMw.は436.5。
測定値は437.9(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0190】 実施例44.1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス( ベンジルオキシカルボニルメチル)(TFA付加物)の調製、図4,No.4 式(遊離アミン)−A−(構造部2)2 を有し、A=−NH(CH2 3 O(
CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −、構造部2
=OBz、x2=2であり、樹状コアが遊離アミンの形で終わる、デンドリマー
【0191】 6.78g、11mmolの1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,1
5−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス(ベンジルオ
キシカルボニルメチル)をTFA(2×20ml)から2度エバポレートし、乾
燥させた。収量は淡黄油(100%)としてTFA付加物13g。C28402 7 について計算したMw.は516.5。測定値は517.9(MH+ 、MA
LDI−TOF MS)。
【0192】 実施例51−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−ト リオキサペンタデカン−15−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10 ,13−トリオキサ−ヘプタデカン−17−ビス(ベンジルオキシカルボニルメ チル)]の調製、図4,No.5 構造部1−A−(構造部2)2 の形を有し、樹状コアA=3個の−NH(CH 2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2
基、構造部1=Boc、構造部2=OBz、x1=1、x2=4である、保護さ
れたデンドリマー
【0193】 13g、11mmolの1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタ
デカン−15−ビス(ベンジルオキシカルボニルメチル)(TFA付加物)をD
MF(25ml)とトリエチルアミン(7.5g)中に溶解させた。2.2g、
4.9mmolの1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−
4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−二酢酸を含むDMF(4ml)
を加え、次いで6.24g、12mmolのPyBOPを加えた。混合物を45
℃で2時間攪拌し、溶媒をエバポレートした。残渣を飽和NaHCO3 (200
ml)とDCM(500ml)との間で分配した。DCM相を水(2×200m
l)で2度さらに抽出し、濃縮して乾燥させた。得られた油をシリカで精製し、
15%メタノールを含む酢酸エチルで溶出した(r.f.0.5)。収量は粘性
油(53%)として3.7g。C75112 6 21について計算したMw.は1
433.8。測定値は1435.1(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0194】 実施例61−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−ト リオキサペンタデカン−15−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10 ,13−トリオキサヘプタデカン−17−二酢酸]の調製、図4,No.6 構造が構造部1−A−(遊離酸)4 (IV)であり、樹状コアAが3個の−N
H(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O
))2 −基を含んでなり、構造部1=Boc、x1=1であり、樹状コアが遊離
酸の形−COOHで終わる、部分的に保護されたデンドリマー
【0195】 1.43g、1mmolの1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15
−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス[3,17−ジ
アザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス−(
ベンジルオキシカルボニルメチル)]をメタノール(15ml)中に溶解させた
。10%Pd/C(150mg)を加え、反応混合物を室温、室圧で1時間水素
添加した。Pd/Cをスピンダウンし、上清を濃縮して乾燥させた。収量は粘性
油(97%)として1.04g。C47886 21について計算したMw.は1
073.2。測定値は1075.2(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0196】 実施例71,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス[3, 17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17− ビス−ベンジルオキシカルボニルメチル)]の調製、図4,No.7 式が(遊離アミン)−A−(構造部2)2 であり、樹状コアAが3個の式−N
H(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O
))2 −成分を含んでなり、構造部2=OBz、x2=4であり、デンドリマー
が遊離のアミンの形−NH2 で終わる、部分的に保護されたデンドリマー
【0197】 7.15g、5mmolの1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15
−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス[3,17−ジ
アザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス(ベ
ンジルオキシカルボニルメチル)]をTFAから2度エバポレートし、乾燥させ
た(2×30ml)。収量は淡黄油(100%)としてTFA付加物約15g。
70104 6 19について計算したMw.は1333.6。測定値は1334
.1(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0198】 実施例81−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−ト リオキサペンタデカン−15−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10 ,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス(3,17−ジアザ−2−オキソ −7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス[3,17−ジアザ− 2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス(ベンジル オキシカルボニルメチル)])]の調製、図5,No.8 式が構造部1−A−(構造部2)8 であり、樹状コアAが15個の式−NH(
CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O)) 2 −成分を含んでなり、構造部1=Boc、構造部2=OBz、x1=1、x2
=16である、保護されたデンドリマー
【0199】 15g、5mmolの1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデ
カン−15−ビス−[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−トリオ
キサヘプタデカン−17−ビス(ベンジルオキシカルボニルメチル)](TFA
付加物)をDMF(30ml)とトリエチルアミン(9g)に溶解させた。この
溶液に1.04g、0.97mmolの1−(tert−ブトキシカルボニル)
−1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス[3
,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17
−二酢酸]を加え、次いで3.12g、6mmolのPyBOPを加えた。混合
物を45℃で2時間攪拌し、溶媒をエバポレートした。残渣をDCM(200m
l)とメタノール(20ml)中にとり、飽和NaHCO3 (200ml)で抽
出し、次いで水(2×50ml)で抽出した。有機相をエバポレートして乾燥さ
せ、シリカで精製し、15%メタノールを含むDCMでエリューディング(elud
ing)(r.f.0.3)した。収量は無色油(33%)2.1g。C327 496 3093について計算したMw.は6335.7。測定値は6333.6(M
+ 、MALDI−TOF MS)。
【0200】 実施例91,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス[3, 17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17− ビス−(ベンジルオキシカルボニルメチル)]の調製、図5,No.9 式が(遊離アミン)−A−(構造部2)2 であり、樹状コアAが3個の式−N
H(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O
))2 −成分を含んでなり、構造部2=OBz、x2=4であり、デンドリマー
が遊離のアミンの形−NH2 で終わる、部分的に保護されたデンドリマー
【0201】 15gの1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−
ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカ
ン−17−ビスベンジルオキシカルボニルメチル)](5mmolのTFA付加
物、実施例7参照)をDCM(150ml)に溶解させ、0.5M Na2 CO 3 (150ml)で中和した。有機相を単離した。トルエン(50ml)を加え
、溶媒をエバポレートした。収量は粘性油(85%)として5.7g。C7010 4 6 19について計算したMw.は1333.6。測定値は1334.9(M
H+、MALDI−TOF MS)。この化合物は室温で緩慢なアンモニア分解
を受けることが観察された。
【0202】 実施例101−(2−ブロモアセチル)−1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペ ンタデカン−15−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−ト リオキサヘプタデカン−17−ビス(ベンジルオキシカルボニルメチル)]の調 製、図5,No.10 (活性基)−A−(構造部2)4 の形であり、活性基=ブロモアセチル、構造
部2=OBz、x2=4であり、樹状コアが活性基で終わる、活性デンドリマー
【0203】 1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス[3
,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17
−ビス−(ベンジルオキシカルボニルメチル)]、9、5.7g、4.25mm
olを含むトルエン(25ml)を、ブロモ酢酸無水物1.3g、5mmolと
ルチジン(lutidine)870mg、8mmolとを含む、氷浴で冷却されたDC
M(25ml)に20分かけて滴下して加えた。さらにDCM(100ml)を
混合物に加え、次いでNaHCO3(100ml)で抽出した。有機相をろ過し
、エバポレートして乾燥させた。得られた油をシリカで精製し、10%メタノー
ルを含むDCMでエリューディング(eluding)(r.f.0.5)した。収量
は粘性油(85%)として5.25g。C72BrH105 6 20について計算し
たMw.は1454.7。測定値は1456.1(MH+、MALDI−TOF
MS)。
【0204】 実施例111−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−ト リオキサペンタデカン−15−ビス(3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10 ,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス−[3,17−ジアザ−2−オキ ソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス−(ベンジルオキシ カルボニルメチル)])の調製、図5,No.11 構造部1−A−(構造部2)8 の形であり、構造部1=Boc、構造部2=O
Bz、x1=1、x2=8であり、樹状コアAが7個のNH(CH2 3 O(C
2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −を含んでなる
、保護されたデンドリマー
【0205】 5.25g、3.6mmolの1−(2−ブロモアセチル)−1,15−ジア
ザ−4,7,10−トリオキサペンタデカン−15−ビス[3,17−ジアザ−
2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス(ベンジル
オキシカルボニルメチル)]と、580mg 1.8mmolの1−(tert
−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタ
デカンとをDMF(6ml)とDIPEA(1ml)に溶解させた。混合物を8
0℃で2時間攪拌し、溶媒を除去した。得られた油をDCM(100ml)中に
とり、飽和NaHCO3 (100ml)で抽出し、次いで水(2×20ml)で
洗浄した。溶媒除去後、生成物をシリカで精製し、10%メタノールを含むDC
Mでエリューディング(eluding)(r.f.0.3)した。収量は粘性油(8
1%)として4.5g。C159 240 1445について計算したMwは3067
.73。測定値は3069.2(MH+、MALDI−TOF)。
【0206】 実施例121−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−ト リオキサペンタデカン−15−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10 ,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス(3,17−ジアザ−2−オキソ −7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス[3,17−ジアザ− 2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス(ベンジル オキシカルボニルメチル)])]の調製、図6,No.12 (遊離アミン)−A−(構造部2)16の形であり、樹状コアAが15個の式−
NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(
O))2 −成分を含んでなり、構造部2=OBz、x2=16、x1=0であり
、樹状コアが遊離アミンで終わる、部分的に保護されたデンドリマー
【0207】 実施例8の化合物(100mg)をTFA(1ml)に溶解させ、5分後、生
成物をエーテルで沈澱させて単離し得た。収量は定量的であると思われた。C32 2 488 3091について計算したMw.は6235.7。測定値は6237.
3(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0208】 実施例131−(ビオチニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカ ン−15−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサ ヘプタデカン−17−ビス(3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13− トリオキサヘプタデカン−17−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,1 0,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス(ベンジルオキシカルボニルメ チル)])]の調製、図6,No.13 構造部1−A−(構造部2)16の形であり、樹状コアAが15個の式−NH(
CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O)) 2 −成分を含んでなり、構造部1=ビオチニル、構造部2=OBz、x1=1、
x2=16である、誘導対化(Derivatised)デンドリマー
【0209】 実施例12の化合物(100mg)をNMP(1ml)とDIPEA(0.1
ml)に溶解させ、ビオチン(5mg)を加え、次いでPyBOP(8mg)を
加えた。45℃で1時間後、粗生成物をエーテル(8ml)で沈澱させて単離し
た。そのようにして得た化合物を10mlのDCMに再溶解し、NaHCO3
10ml)で抽出した。有機相を濃縮して乾燥させ、生成物を得た。収量は80
mg(79%)。C332 502 3293Sについて計算したMw.は6461.
8。測定値は6463.2(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0210】 実施例141−(ビオチニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカ ン−15−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサ ヘプタデカン−17−ビス(3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13− トリオキサヘプタデカン−17−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,1 0,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス(カルボキシメチル)])]の 調製、図6,No.14 構造部1−A−(遊離酢酸)16の形であり、樹状コアAが15個の式−NH(
CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O)) 2 −成分を含んでなり、構造部1=ビオチニル、x1=1であり、デンドリマー
が遊離酢酸で終わる、デンドリマー
【0211】 実施例13の化合物(80mg)を2mlのメタノールに溶解させ、30mg
のPd/Cを加えた。混合物を大気圧下で1時間水素添加した。触媒をろ過によ
り除去し、混合物を濃縮して乾燥させた。収量は:62mg(100%)。C22 0 406 3293Sについて計算したMw.は5019.7。測定値は5022
.3(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0212】 実施例151−(ビオチニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−トリオキサペンタデカ ン−15−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13−トリオキサ ヘプタデカン−17−ビス(3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10,13− トリオキサヘプタデカン−17−ビス[3,17−ジアザ−2−オキソ−7,1 0,13−トリオキサヘキサデカン−16−(2,6−ジオキソモルホリン−4 −イル)])]の調製、図7,No.15 構造部1−A−(活性基)8 の形であり、樹状コアAが7個の−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −を
有する17個の成分および外縁の8個の−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(
CH2 2 O(CH2 3 −(2,6−ジオキソモルホリン−4−イル)−基を
含んでなり、構造部1=ビオチニル、x1=1であり、デンドリマーがN−2,
6−ジオキシモルホリンで終わる、活性デンドリマー。
【0213】 実施例14の化合物(10mg)をピリジン(100μl)に溶解させ、ジイ
ソプロピルカルボジイミド(4μl)を加えた。55℃で30分後、生成物をエ
ーテルの添加により沈澱させた。収量は:9mg(91%)。C220 390 3285Sについて計算したMw.は4875.7。測定値は4876.5(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0214】 実施例16実施例15由来のデンドリマーの最終結合、図7,No.16 式が構造部1−A−(構造部2)8 の形であり、樹状コアAが7個の−NH(
CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O)) 2 −を有する15個の基および外縁の8個の基=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 −(N(CH2 COOH)−(CH2 C(O
)−))を含んでなり、構造部1=ビオチニル、構造部2=リンカー−カルボキ
シフルオレセイン(ここで、リンカー=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(
CH2 2 O(CH2 3 NH−)、x1=1、x2=8である、デンドリマー
【0215】 実施例15の化合物(9mg)をNMP(100μl)に溶解させ、DIPE
A(20μl)と(13−カルボキシフルオレセイニルアミド)−4,7,10
−トリオキソトリデカン−1−アミン(13mg)とを加えた。55℃で10分
後、粗生成物をエーテルで沈澱させることにより単離した。収量は:RP−HP
LC精製後において5.3mg(30%)。C468 682 48157 Sについて
計算したMw.は9504.29。測定値は9502.1(MH+ 、MALDI
−TOF MS)。
【0216】 実施例171−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−ト リオキサペンタデカン−15−ビス〔3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10 ,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス−(3,17−ジアザ−2−オキ ソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス〔3,17−ジアザ −2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス−(カル ボキシメチル)〕)〕の調製、図8、No.17 型構造部1−A−(遊離酢酸)16の部分的に保護されたデンドリマー、樹状コ
ア中心A=15グループ、各々=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −、構造部1=BOC、x1=1、
樹状コア中心は遊離酸型で終結する。
【0217】 実施例8の化合物(100mg)をメタノール2mlに溶解し、30mg P
d/Cを添加した。混合物を1時間大気圧下で水素化した。触媒を濾過して除き
、混合物を減圧して乾燥した。収量:77mg(100%)。C215 384 3085Sの計算されたMw.4749.3。結果4752.3(MH+ 、MALD
I−TOF MS)。
【0218】 実施例181−(tert−ブトキシカルボニル)−1,15−ジアザ−4,7,10−ト リオキサペンタデカン−15−ビス〔3,17−ジアザ−2−オキソ−7,10 ,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス(3,17−ジアザ−2−オキソ −7,10,13−トリオキサヘプタデカン−17−ビス〔3,17−ジアザ− 2−オキソ−7,10,13−トリオキサヘキサデカン−16−(2,6−ジオ キソモルホリン−4−イル)〕)〕の調製、図8、No.18 型構造部1−A−(活性基)8 の活性化されたデンドリマー、樹状コア中心A
=7個の−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(
CH2 C(O))2 −、および周囲の8個=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 −(2,6−ジオキソモルホリンを有する15グ
ループ、構造部1=Boc、x1=1、デンドリマーは活性化基で終結する。
【0219】 実施例17の化合物(10mg)をピリジン(100μl)に溶解し、ジイソ
プロピルカルボジイミド(4μl)を添加した。55℃で30分後、生成物をエ
ーテルの添加により沈澱させた。収量:9mg(91%)。C215 384 30 85 の計算されたMw.4749.34。結果4751.2(MH+ 、MALDI
−TOF MS)。
【0220】 実施例19型(遊離アミン)−A−(構造部2)8 のデンドリマーの調製、図8、No. 15グループを含有してなる樹状コア中心A、7個の−NH(CH2 3 O(
CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −、周囲の8
個=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 −(N(
CH2 COOH)(CH2 C(O)−))、構造部2=核酸塩基配列カルボキシ
フルオレセイニル−AAAACGGTCACCAGG−リンカー−Lys−NH 2 −を有するペプチド核酸、式中、リンカー=−NH(CH2 2 O(CH2 2 OCH2 C(O)−、x2=8、構造部2はLys上のε−Nを介してAに結
合される、樹状コア中心は遊離アミン基で終結する。
【0221】 ペプチド核酸(カルボキシフルオレセイニル−AAAACGGTCACCAG
G−リンカー−Lys−NH2 )(2mg)をNMP(100μl)、TFA(
20μl)およびDIPEA(50μl)に溶解した。実施例18の化合物0.
2mgを添加し、混合物を55℃で30分間保持した。粗生成物をエーテルの添
加により沈澱させ、次いでTFA(100μl)中で懸濁させ再沈澱させた。生
成物を超遠心分離により精製し、過剰の未反応ペプチド核酸を30kDa分離フ
ィルターを通過させた。収量:1mg(56%)。C17542216798 483
計算されたMw.42204.7。結果42200(MH+ 、MALDI−TO
F MS)。
【0222】 実施例20型(遊離アミン)−A−(構造部2)8 のデンドリマーの調製、図9、No.2 15グループを含有してなる樹状コア中心A、7個の−NH(CH2 3 O(
CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −、周囲の8
個=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 −(N(
CH2 COOH)(CH2 C(O)−))、構造部2=核酸塩基配列カルボキシ
フルオレセイニル−TAACCCTAACCCTAACCC−リンカー−Lys
−NH2 −を有するペプチド核酸、式中、リンカー=−NH(CH2 2 O(C
2 2 OCH2 C(O)−、x2=8、構造部2はLys上のε−Nを介して
Aに結合される、樹状コア中心は遊離アミンで終結する。
【0223】 ペプチド核酸(カルボキシフルオレセイニル−TAACCCTAACCCTA
ACCC−リンカー−Lys−NH2 )(1mg)をNMP(100μl)、T
FA(20μl)およびDIPEA(50μl)に溶解した。実施例18の化合
物0.1mgを添加し、混合物を55℃で30分間保持した。粗生成物をエーテ
ルの添加により沈澱させ、次いでTFA(100μl)中で懸濁させ再沈澱させ
た。生成物を超遠心分離により精製し、過剰の未反応ペプチド核酸を30kDa
分離フィルターに通過させた。収量:0.6mg(60%)。C1986256085 4 591 の計算されたMw.47530.1。結果47600(MH+ 、MAL
DI−TOF MS)。
【0224】 実施例21型(構造部1)−A−(構造部2)8 のデンドリマーの調製、図9、No.21 15グループを含有してなる樹状コア中心A、7個=−NH(CH2 3 O(
CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −、周囲の8
個=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 −(N(
CH2 COOH)(CH2 C(O)−))、構造部1=カルボキシフルオレセイ
ニル−TTTTGCCAGT−Lys、構造部2=核酸塩基配列カルボキシフル
オレセイニル−TAACCCTAACCCTAACCC−リンカー−Lys−N
2 −を有するペプチド核酸、式中、リンカー=−NH(CH2 2 O(CH2 2 OCH2 C(O)−、ならびにx1=1、x2=8、構造部1はEDTAを
介してAに架橋される、構造部2はLys上のε−Nを介してAに結合される。
【0225】 NMP(100μl)、TFA(20μl)およびDIPEA(50μl)中
で、過剰のEDTA二無水物(1mg)をカルボキシフルオレセイニル−TTT
TGCCAGT−Lys−NH2 (1mg)と反応させ、カルボキシフルオレセ
イニル−TTTTGCCAGT−Lys(ε−N−EDTA一無水物)−NH2 を得、それをエーテル沈澱により単離する。この活性化中間化合物をNMP(5
0μl)に再溶解し、55℃で100μl NMP、20μl TFAおよび5
0μl DIPEA中の実施例20のデンドリマー(0.6mg)に添加する。
1時間後、生成物をエーテルで再沈殿させる。生成物を超遠心分離により精製し
、過剰の活性化中間化合物を30kDaカットオフフィルターに通過させた。収
量:0.3mg(46%)。C21312730909 718 の計算されたMw.50
966.9。結果51100(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0226】 実施例22型(遊離アミン)−A−(構造部2)8 のデンドリマーの調製、図10、No. 22 15グループを含有してなる樹状コア中心A、7個=−NH(CH2 3 O(
CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 −、周囲の8
個=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 −(N(
CH2 COOH)(CH2 C(O)−))、構造部2=リンカー−カルボキシフ
ルオレセイン、式中、リンカー=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NH−、x2=8。
【0227】 実施例18の化合物(10mg)をNMP(100μl)に溶解し、DIPE
A(20μl)および(13−カルボキシフルオレセイニルアミド)−4,7,
10−トリオキソトリデカン−1−アミン(13mg)を添加した。55℃で1
0分後、粗生成物をエーテルでの沈澱により単離し、次いで100μl TFA
に溶解して、エーテルで再沈殿させた。収量:RP−HPLC精製後7mg(3
6%)。C458 648 46155 の計算されたMw.9278.4。結果928
1.5(MH+ 、MALDI−TOF MS)。
【0228】 実施例23式(遊離アミン)−A−(構造部2)8 のデンドリマーの調製、図11、No. 23 樹状コア中心Aが15グループを含有してなるデンドリマー、7個=−NH(
CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O)) 2 −、−、周囲の8個=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(
CH2 3 −(N(CH2 COOH)(CH2 C(O)−))、構造部2=AA
L−AAL−リンカー−カルボキシフルオレセイン、式中、リンカー=−NH(
CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NH−、およびAAL
=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 −(N(C
2 COOH)(CH2 C(O)−))、x2=8、デンドリマーは遊離アミン
で終結する。
【0229】 (13−カルボキシフルオレセイニルアミド)−4,7,10−トリオキソト
リデカン−1−アミン、57mgを0.5mL NMPおよび0.1mL DI
PEA(20μl)に溶解した。250μLピリジン中に50mgの実施例31
の化合物を添加した。5分後、中間生成物をエーテルで沈澱させ、0.5mL
TFAで脱保護し、沈澱させ、0.1mL DIPEAで中和し、0.5mL
NMPに溶解した。それを再び375μLピリジン中に75mgの化合物31と
5分間反応させ、次いで沈澱させ、5分間TFA脱保護を行なった。最終的にH
PLC精製により、25mgのAAL−AAL−リンカー−カルボキシフルオレ
セインを得た。MALDI−TOF MS:結果1214。計算値1214.1
(M+ H)。これを実施例18の化合物(10mg)とNMP(100μL)お
よびDIPEA(30μL)中で室温で10分間反応させた。エーテルでの沈澱
、次いで最後のTFA脱保護およびHPLC精製により、15mgの表題の化合
物を得た。MALDI−TOF MS:結果14460。計算値14445。
【0230】 実施例24N−Boc,N’(ブロモアセチル)−4,7,10−トリオキソトリデカンジ アミンの調製、図12、No.24 実施例1の化合物16g、50mmolを50mL DCMに溶解し、200
mLの氷冷DCM中無水ブロモ酢酸55mmolおよびルチジン70mmolに
30分かけて滴下して加えた。混合物を100mLの1Mクエン酸塩pH4.5
で2回抽出し、減圧して部分的に乾燥し、DCM中5%MeOHで直ちに精製し
た。収量17.6g、80%。MALDI−TOF MS(M+ H−Boc):
結果342.2。計算値343。
【0231】 実施例25ジアミノ酸リンカー−ジベンジルエステル(DAAL−ジベンジルエステル) 式(構造部1)2 −A−(構造部2)2 のデンドリマー、式中、構造部1=B
oc、構造部2=OBz、x1=1、x2=2、およびA=DAAL
【0232】 実施例4の化合物5.15g遊離アミン型、10mmolを30mL DMF
および15mL DIPEA中に溶解した。N−Boc,N’(ブロモアセチル
)−4,7,10−トリオキソトリデカンジアミン10gを添加し、混合物を2
時間50Cで攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、混合物を100mL DCMに
溶解し(take up)、炭酸水素ナトリウム100mL、次いで水100m
Lで抽出した。減圧して乾燥し、次いでDCM中5〜15%MeOHでのクロマ
トグラフィーにより、粘性オイルとして6.8g、55%を得た。MALDI−
TOF MS(M+ H):結果1237.3。計算値1238.2。
【0233】 実施例26ジアミノ酸リンカー−ジベンジルエステル(DAAL−ジベンジルエステル) 遊離アミン型の調製、図12、No.26 式(遊離アミン)2 −A−(構造部2)2 のデンドリマー、式中、構造部2=
OBz、x2=2、およびA=DAAL
【0234】 ジアミノ酸リンカー−ジベンジルエステル6.8gを30mL TFAに溶解
した。5分後、TFAを減圧下で除去し、混合物を200mL DCMに溶解し
、150mL炭酸ナトリウムで2回抽出した。有機相を減圧して乾燥し、乾燥ト
ルエンから減圧下にエバポレーションによりさらに乾燥した。収量4.8g、8
4%。MALDI−TOF MS:結果1038.6。計算値1038.1。
【0235】 実施例27テトラアミノ酸リンカー−ジベンジルエステル(TAAL−ジベンジルエステル )の調製、図13、No.27 式(構造部1)4 −A−(構造部2)2 のデンドリマー、式中、構造部1=B
oc、構造部2=OBz、A=3−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)CH2 −、および2−NH(CH2 3 O(C
2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O)−)2
【0236】 実施例26の化合物4.8gを20mL DMFおよび10ML DIPEA
に溶解した。N−Boc,N’(ブロモアセチル)−4,7,10−トリオキソ
トリデカンジアミン10gを添加し、混合物を4時間50℃で攪拌した。溶媒を
減圧下で除去してオイルを得、それを100mL DCMに溶解し、炭酸水素ナ
トリウム、次いで水で抽出した。有機相を除去し、残渣をシリカ上で最初は酢酸
エチル中15%MeOHでクロマトグラフを行ない、次いでDCM中15%Me
OHで溶出した。このようにして得られた生成物をシリカ上でDCM中10%ア
ンモニア飽和MeOHで精製し、粘性がある澄んだオイルとして2.2g、19
%を得た。MALDI−TOF MS:結果2480。計算値2479。
【0237】 実施例28テトラアミノ酸リンカー(TAAL)、遊離ジ酸型の調製、図13、No.28 型(構造部1)4 −A−(遊離酢酸)2 のデンドリマー、式中、構造部1=B
oc、x1=4、A=TAAL
【0238】 実施例27のテトラアミノ酸リンカー−ジベンジルエステル1.2gを20m
L MeOHに溶解し、200mgの10%Pd/Cを添加し、混合物を2時間
水素化した。触媒および溶媒を遠心分離により除去し、次いでエバポレーション
を行なって、生成物1gを得た。MALDI−TOF MS:結果2300。計
算値2299。
【0239】 実施例29テトラアミノ酸リンカー−無水物の調製、図13、No.29 構造(構造部1)4 −A−(N−2,6−ジオキソモルホリン)のデンドリマ
ー、式中、構造部1=Boc、x1=4、A=3−NH(CH2 3 O−(CH 2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)CH2 −、デンドリマーは、
N−2,6−ジオキソモルホリン基で終結する。
【0240】 実施例27のテトラアミノ酸リンカー、遊離ジ酸型100mgを1mLピリジ
ンに溶解した。ジイソプロピルカルボジイミド0.1mLを添加し、混合物を7
0℃で10分間反応させた。生成物のこの約0.38M溶液を、さらなる精製な
しに直ちに使用した。かかる溶液と過剰の遊離一次アミンとの基礎条件下での反
応は、無水物への>90%の変換を示した。
【0241】 実施例30テトラアミノ酸リンカー−ジベンジルエステル−遊離テトラアミンの調製 構造(遊離アミン)4−A−(構造部2)2のデンドリマー、式中、構造部2
=OBz、x2=2、A=3−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)CH2 −、および2−NH(CH2 3 O−(CH 2 2 O−(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O)−)2 、樹状コア中
心は、遊離アミンで終結する。
【0242】 テトラアミノ酸リンカー−ジベンジルエステル230mg、0.1mmolを
1mL TFAに溶解した。5分後、7mLのエーテルを添加して、生成物を遠
心分離により単離した。それをエーテルで繰り返しボルテックスし(votexed )
、300mgの半固体TFA付加物を得、それをさらなる精製なしに直ちに使用
した。MALDI−TOF MS:結果2078。計算値2079。
【0243】 実施例31アミノ酸リンカー−無水物(AAL−無水物)の調製 0.25mLピリジン中53mgの実施例3の化合物をジイソプロピルカルボ
ジイミド25μLで70℃で10分間活性化し、さらなる精製なしに、溶液で用
いた。収量を定量的に50mgであると仮定した。
【0244】 実施例32O−(Boc−アミノプロピル)−O’−アミノプロピル−エチレングリコール (Δ34グリコールユニット)の調製 O,O’−ビスアミノプロピル−エチレングリコールを250mL THFに
溶解した。混合物を氷浴上で冷却し、15mL THF中1.18gBoc−無
水物を滴下して加え、混合物を減圧すると20gの粘性オイルになった。このオ
イルをシリカ上でDCM中20%MeOHを用いて精製し、次いでDCM中20
%半アンモニア飽和(half ammonia saturated)MeOHで溶出した。生成物を
DCM中15%半アンモニア飽和MeOHで再精製し、2.75g、29%を得
た。MALDI−TOF MS:結果(44.05)n+235。計算値(44
.05)n+233。
【0245】 実施例33O−(Boc−アミノプロピル)−O’−(ブロモアセトアミドプロピル)−エ チレングリコール(Δ34グリコールユニット)の調製 O−(Boc−アミノプロピル)−O’アミノプロピル−エチレングリコール
(Δ34グリコールユニット)1.1gを3mL DCMに溶解し、氷冷DCM
3mL中0.7mmolブロモ酢酸無水物および1mmolルチジンに添加した
。15分の反応後、混合物を2mLの1Mクエン酸ナトリウム、pH4.5で2
回抽出し、次いで減圧して乾燥し、それをDCM中15%MeOHを用いてシリ
カ上で精製した。収量1g、85%。MALDI−TOF MS(M−Boc)
:結果(44.05)n+252。計算値(44.05)n+253。
【0246】 実施例34オクタ−(Boc−アミノ−PEG)−デンドリマー−ジベンジルエステルの調 型(構造部1)8 −A−(構造部2)2 の保護されたデンドリマー、式中、構
造部1=Boc、構造部2=OBz、x1=8、x2=2、A=3−NH(CH 2 3 O−(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)CH2 −、
および2−NH(CH2 3 O−(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3
(CH2 C(O)−)2 、および8−NH(CH2 3 O(CH2 CH2 O)34 (CH3 )NH−。
【0247】 テトラアミノ酸リンカー−ジベンジルエステル−遊離テトラアミンTFA付加
物100mg、約0.03mmolを1mL DMFおよび0.5mL DIP
EAに溶解した。O−(Boc−アミノプロピル)−O’−(ブロムアセトアミ
ドプロピル)−エチレングリコール(Δ34グリコールユニット)1g、約0.
5mmolを添加し、混合物を60℃で4時間攪拌した。5mL DCMを添加
し、混合物を炭酸水素ナトリウム2mL、次いで水1mLで抽出した。DCMを
エバポレーションで除去し、生成物をエーテル12mLを加えることにより沈澱
させた。収量400mg。MALDI−TOF MS:結果:16600(8P
EG−アーム)および主な不純物として12900(6PEG−アーム)。
【0248】 実施例35オクタ−(カルボキシフルオレセインアミド−PEG)−デンドリマー−ジベン ジルエステルの調製、図15、No.35 (構造部1)8 −A−構造部2型のデンドリマー、ここで構造部1=フルオレ
シニル、構造部2=OBz、x1=8、x2=1、A=3−NH(CH2 3
−(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)CH2 −及び2NH
(CH2 3 O−(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O
)−)2 、並びに8NH(CH2 3 O(CH2 CH2 O)34(CH3 )NH−
【0249】 オクタ−(Boc−アミノ−PEG)−デンドリマー−ジベンジルエステル2
00mgをTFA 1mLに溶解し、5分後に中間体遊離オクタアミンをエーテ
ル7mLを添加して沈殿させた。それをエーテルでボルテックスし、次いでNM
P 1mLとDIPEA 0.3mLに溶解した。N−ヒドロキシ−スクシンイ
ミド−カルボキシ−フルオレセイン50mgを添加し、10分後にさらに50m
gを添加した。全部で30分後に、エーテル7mLを添加して、生成物を沈殿さ
せた。MALDI−TOF MS:分析値18600(主要生成物、8個のフル
オレシニル化PEGアームと一致)
【0250】 実施例36オクタ−(カルボキシフルオレセインアミド−PEG)−デンドリマー−遊離二 酸の調製、図15、No.36 (構造部1)8 −A−(遊離酸)2 型のデンドリマー、構造部1=フルオレシ
ニル、x1=8、A=3−NH(CH2 3 O−(CH2 2 O(CH2 2
(CH2 3 NHC(O)CH2 −及び2NH(CH2 3 O−(CH2 2
(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O)−)2 、並びに8NH(CH2 3 O(CH2 CH2 O)34(CH3 )NH−。
【0251】 実施例35のオクタ−(カルボキシフルオレセインアミド−PEG)−デンド
リマー−ジベンジルエステル約100mgを1.0M LiOH 1mL及びT
HF 2mLに溶解させた。30分反応後に1.0M HCl 1mLを添加し
た。さらに水6mLを添加し、アンモニアを添加してpH8にし、殆ど黒色(濃
赤色)であるが透明な溶液を得た。RP−HPLCにより、18mgの収量で、
最外層に8個のフルオレセイン基を有する表題化合物の単離ができた(0.1%
TFA水溶液中約55%のアセトニトリルで抽出する)。MALDI−TOF
MS:分析値18400。さらに、6個および7個のフルオレセイニル化(fluor
esceinylated) アームを有するデンドリマー30mgも単離された。
【0252】 実施例37オクタ−(カルボキシフルオレセインアミド−PEG)−デンドリマー酸無水物 の調製、図15、No.37 (構造部1)8 −A−(N−2,6−ジオキソモルホリン)2 型のデンドリマ
ー、構造部1=フルオレシニル、x1=8、A=1N(CH3 2 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH3 3 、3N(CH3 2 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH3 3 NHC(O)CH2 、8NH(CH2 3 O(CH2 CH2 O)34(CH2 3 NHC(O)CH2 、デンドリマーはジオキソモルホリン基
で終わる。
【0253】 NMP50μL中オクタ−(カルボキシフルオレセインアミド−PEG)−デ
ンドリマー−遊離二酸3mgをジイソプロピルカルボジイミド5μLと室温で1
5分間反応させ、エーテル1mLを添加することで沈殿させた。それを、さらな
る精製をせずに使用した。大過剰量の実施例32の化合物(O−(Boc−アミ
ノプロピル)−O’アミノプロピル−エチレングリコール(Δ34グリコール単
位))を用いる対照反応は、約85%の生成物がこの方法で活性化されたことを
示した。
【0254】 実施例38Boc−アミノPEGの調製 50gのPEG1000、50mmol、をTHF 300mL中に溶解させ
、2Mブチルリリウム(butyllilium) 10mLを添加した。THF 30mL中
実施例24の化合物9gを添加し、溶液を窒素下で一晩攪拌した。乾燥するまで
減圧(reduce)し、DCMから炭酸水素塩で抽出し、DCM中メタノールを用いる
クロマトグラフィーを繰り返し、12g 50%を得た。MALDI−TOF
MS:分析値(44.053)n 。
【0255】 実施例391−(ブロモアセチル)−1,15−ジアザ−4,7−10−トリオキサ−ペン タデカン−15−ビス(ベンジルオキシカルボニルメチル)の調製 (構造部1)x1−A−(構造部2)x2型のデンドリマー、構造部1=ブロモア
セチル、x1=1、構造部2 O−Bz、x2=2、A=1NH(CH3 2
(CH2 2 O(CH2 2 O(CH3 3 N((CH2 )C(O))2
【0256】 実施例4のTFA付加物を炭酸水素塩を用いてDCMから抽出し、減圧下でト
ルエンからエバポレートすることで乾燥させ、80%収率で遊離アミンを得た。
20mmolのこの産物10.3gをトルエン25mL中に溶解させ、氷冷DC
M100mL中のブロモ酢酸無水物22mmolおよびルチジン30mmolに
30分かけて滴下した。混合物を1M クエン酸塩(pH4.5)100mLで
2回抽出し、部分的に乾燥するまで減圧し、DCM(r.f 0.8)中5%M
eOHで直ぐに精製した。収率80%。MALDI−TOF MS:分析値63
8.7。計算値638。
【0257】 実施例40Boc−PEG−リンカージベンジルエステルの調製 (構造部1)x1−A−(構造部2)x2型のデンドリマー、構造部1=Boc、
構造部2=OBz、x1=1、x2=2、A=−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)CH2 (O(CH2 2 22OC
2 C(O)−NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2
【0258】 実施例38のBoc−アミノ−PEG12gをDCM 60mLに溶解させ、
2Mブチルリチウム5.5mLを添加した。THF 10mL中1−(ブロモア
セチル)1,15−ジアザ−4,7−10−トリオキサペンタデカン−15−ビ
ス(ベンジルオキシカルボニルメチル)4.4gを冷却しながら、添加し、混合
物を室温で一晩攪拌した。乾燥するまで減圧し、炭酸水素塩で抽出し、クロマト
グラフィー操作(work-up) を繰り返して、10%を1.7g得た。MALDI−
TOF MS:
【0259】 実施例41Boc−PEG−リンカー遊離二酸の調製 (構造部1)x1−A型のデンドリマー、構造部1=Boc、x1=1、A=N
H(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)CH 2 (O(CH2 2 22OCH2 C(O)−NH(CH2 3 O(CH2 2
(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 。デンドリマーは遊離酸で
終わる。
【0260】 実施例40のBoc−PEG−リンカージベンジルエステル1.7gをMeO
H 15mLに溶解させた。窒素下で10%Pd/C 300mgを添加し、混
合物を2時間水素化した。触媒および溶媒の除去により、粘性油の定量的収量を
得た。この化合物を、次の反応のためにピリジン中で20%溶液として保存した
【0261】 実施例42Boc−Peg−リンカー無水物の調製 ピリジン中20%のBoc−PEG−リンカー遊離二酸を70℃で10分間1
0%ジイソプロピルカルボジイミドを用いて活性化し、約1Mの酸無水物溶液を
得、これを新たに(fresh)使用した。
【0262】 実施例43N−Boc−N’−ブロモアセチル−エチレンジアミンの調製 モノ−Boc−エチレンジアミン16g、100mmol、をDCM50mL
に溶解させ、氷冷DCM350mL中110mmolブロモ酢酸無水物および1
30mmolルチジンに30分かけて滴下した。混合物を濾過し、1Mクエン酸
塩(pH4.5)200mLで2回抽出し、濾過し、部分的に乾燥するまで減圧
し、エーテル150mLを有する氷浴で攪拌した。生成物を濾過して取り出し、
乾燥させた。収量10g、淡黄褐色粉末。
【0263】 実施例44N−Boc−N’−(N−ピペラジニル−アセチル)−エチレンジアミンの調製 ピペラジン4.3gをTHF50mL中に溶解させ、N−Boc−N’−ブロ
モアセチル−エチレンジアミン2.8gを添加した。1時間後、混合物を乾燥す
るまで減圧し、DCM50mLに溶解し、水で一度抽出した。乾燥するまで減圧
し、DCM中10%アンモニア飽和MeOHを用いるクロマトグラフィー操作に
より、50%、1.4gを油として得、これはゆっくりと凝固化した。
【0264】 実施例45Boc−ピペラジン−リンカーベンジルエステルの調製 N−Boc−N’−(N−ピペラジニル−アセチル)−エチレンジアミン1.
4gをDMF 5mLおよびDIPEA 1mLに溶解させ、1.5mL、次い
でブロモ酢酸ベンジルエステル1.2gを添加した。混合物を40℃で30分間
攪拌し、DCM50mLに溶解し、炭酸水素ナトリウム50mLで抽出した。D
CM中5%MeOHを用いるクロマトグラフィーで36%、800mgを得た。
MALDI−TOF MS(M+ H):分析値438.7。計算値439.4。
【0265】 実施例46Boc−ピペラジン−リンカー、遊離酸の調製 Boc−ピペラジン−リンカーベンジルエステル800mgをMeOH 10
mLに溶解させた。窒素下で10%Pd/C 100mgを添加し、混合物を1
時間水素化した。Pd/Cを遠心分離で取り除き、次いで溶媒(solven) のエバ
ポレーションにより、定量的収量620mgの表題化合物を得た。MALDI−
TOF MS(M+ H):分析値347.1。計算値347.4。
【0266】 実施例47PEG34−リンカー−ジベンジルエステルの調製 (構造部1)x1−A−(構造部2)x2型のデンドリマー、構造部1=Boc、
構造部2=OBz、x1=1、x2=2、A=−NH(CH2 3 (O(CH2 2 34O(CH2 3 N(CH2 C(O))2
【0267】 O−(Boc−アミノプロピル)−O’アミノプロピル−エチレングリコール
(Δ34グリコール単位)1.49gをDMF 5mLおよびDIPEA 1.
5mLに溶解させた。ブロモ酢酸ベンジルエステル616μLを添加し、混合物
を60℃で1時間反応させた。溶媒を除去し、残渣をDCM 25mLに溶解し
た。それを炭酸水素ナトリウム25mLで抽出し、今度はそれをDCM 25m
Lで逆抽出した(back-extracted) 。合わせた有機層を減圧し、DCM中10%
MeOHを用い、シリカ上で精製し、DCM中15%MeOHで溶出した。透明
な粘性油として収量810mg、46%。MALDI−TOF MS(M−Bo
c):分析値(44.05)n+429。計算値(44.05)+430。
【0268】 実施例48PEG34−リンカー−遊離二酸の調製 (構造部1)x1−A型のデンドリマー、構造部1=Boc、x1=1、A=−
NH(CH2 3 (O(CH2 2 34O(CH2 3 N(CH2 C(O))2 。デンドリマーは遊離酸で終わる。
【0269】 PEG34−リンカー−ジベンジルエステル0.81gをMeOH 20mL
に溶解させ、Pd/C 160mgを添加した。混合物を2時間水素化し、続い
てPd/Cおよび溶媒を除去し、遊離二酸723mgを得た(98%)。
【0270】 実施例4949PEG34−リンカー−無水物の調製 ピリジン中PEG34−リンカー−遊離二酸の20%溶液95.6μLを、ジ
イソプロピルジイミド(diisopropyldiiminde)と70℃で10分間反応させ、さ
らに精製することなく使用した。
【0271】 実施例50式((FluPEG)4 TAAL)4 TAAL−PEG−PEG−PNA(式中 、構造部1=FluPEG、x1=16、構造部2=PNA、ここで、ペプチド 核酸はTGT GCG CCC TCA ACT AACの核酸塩基配列を有す る、x2=1)で表されるデンドリマーの調製 また、この手法を、実施例50〜57の化合物を調製するために使用した。
【0272】 標準固相Boc化学作用を用いて、実施例46のピペラジンリンカーをPNA
と直接連結させた。
【0273】 次の一般法を用いて、他のリンカーを溶液中でPNAおよび誘導体と連結させ
た:PNAをNMPに溶解させ、1〜5mMの濃度にした。これが純粋なNMP
中で達成できなければ、水を20%添加して所望の濃度の透明な溶液を得た。次
いで、PNAのHPLC精製由来の残留TFAを5%ピリジンの添加により中和
した。2当量の適当なBoc保護リンカー−無水物を添加した後、20%DIP
EAを添加した。反応後にMALDIを行い、10分後の不完全な反応の場合(
競合している加水分解による共同溶媒として水を使用する際に主に観察される)
、さらに2当量のリンカーを添加した。
【0274】 粗生成物を10倍過剰のエーテルの添加により沈殿させた。
【0275】 10分間TFA中に50〜100倍過剰の5%メタクレゾール中に溶解させた
後、さらに10倍過剰のエーテルで沈殿させることでBoc脱保護を達成した。
【0276】 追加のリンカーをPNA−構築物に結合させ、必要であれば、続いてHPLC
精製するか、または市販のアミノ反応性標識を最大限の濃度で用いて、典型的に
は3〜15重量%、典型的には遊離アミノ基に比べて3〜30倍モル過剰の標識
を用いて構築物を標識した。
【0277】 実施例51式((FluPEG)4 TAAL−PEG)4 TAAL−PEG−PNA(式中 、構造部1=FluPEG、x1=16、構造部2=PNA、ここで、ペプチド 核酸はTGT GCG CCC TCA ACT AACの核酸塩基配列を有す る、およびx2=1)で表されるデンドリマーの調製 該生成物を、実施例50に記載の手法に従って調製した。
【0278】 実施例52式(FluPEG)4 TAAL−PNA−Lys−Cy3(式中、構造部1=F luPEG、x1=4、構造部=Cy3、x2=1、Lys=リジン、ここで 、PNAはTGT GCG CCC TCA ACT AACのヌクレオチベー スを有するペプチド核酸である)で表されるデンドリマーの調製 該生成物を、実施例50に記載の手法に従って調製した。
【0279】 実施例53式((標識−PEG)4 TAAL−PNA−Lys−TAAL(PEG−標識) 4 (式中、構造部1=標識−PEG、該標識はFlu(フルオレセイン)、Rh o(ローダミン)、Lis(リサミン(lissamine))、Cy3、またはDNP、 x1=4、樹枝状コアA=他の樹枝状コアA=TAALに連結されたPNA−L ysに連結されたTAAL、構造部1=PEG−標識、x1=4、ここで、ペプ チド核酸であるPNAはTGT GCG CCC TCA ACT AACの核 酸塩基配列を有する)で表されるデンドリマー複合体の調製 該生成物を、実施例50に記載の手法に従って調製した。
【0280】 A:標識はFlu B:標識はRho C:標識はLis D:標識はCy3 E:標識はDNP
【0281】 実施例54式((FluPEG)4 TAAL)4 TAAL−PNALys−TAAL(TA AL)4 (PEGFlu)4 )(式中、構造部1=FluPEG、x1=16、 他の樹枝状コアに連結したPNA−Lysに連結した樹枝状コア、ここで、構造 部1=FluPEG、x1=16、ペプチド核酸であるPNAは核酸配列A:C CA TAT GCA GTT ATA AGT AGG、核酸配列B:TAT TGT ACC AAG CAG AGT ACC、核酸配列C:GGT A TA TAT AAG ATG ACA CAG GA、および核酸配列D:G TT AGT TAT ATT GGG TGA TAT GTを有する)で表 されるデンドリマー複合体の調製 該生成物を実施例50に記載の手法に従って調製した。
【0282】 実施例55式(Flu(AAL)2 4 TAAL−PNALys−TAAL((ALL)) 2 Flu)4 (式中、構造部1=Flu(AAL)2 、x1=4、他の樹枝状コ アに連結したPNA−Lysに連結した樹枝状コア、ここで、構造部1=Flu (AAL)2 、x1=4、ペプチド核酸であるPNAは核酸配列A:CCA T AT GCA GTT ATA AGT AGG、核酸配列B:TAT TGT ACC AAG CAG AGT ACC、核酸配列C:GGT ATA T AT AAG ATG ACA CAG GA、および核酸配列D:GTT A GT TAT ATT GGG TGA TAT GTを有する)で表されるデ ンドリマー複合体の調製 該生成物を実施例50に記載の手法に従って調製した。
【0283】 実施例56 式(標識−PEG)4 TAAL−PNALys−TAAL(PEG−標識)4 式中、構造部1=標識PEG、x1=4、他の樹枝状コアに連結したPNA−L ysに連結した樹枝状コア、ここで、構造部1=標識PEG、x1=4、ペプチ ド核酸であるPNAは核酸配列A:CCA TAT GCA GTT ATA AGT AGG、核酸配列B:TAT TGT ACC AAG CAG AG T ACC、核酸配列C:GGT ATA TAT AAG ATG ACA CAG GA、および核酸配列D:GTT AGT TAT ATT GGG TGA TAT GTを有する)で表されるデンドリマー複合体の調製 該生成物を実施例50に記載の手法に従って調製した。
【0284】 実施例57式(FluPEG)4 TAAL−PIP−PIP−PNA−PIP−PIP−L ys−TAAL(FluPEG)4 のデンドリマー複合体の調製、式中、構造部 1=FluPEG、x1=4、樹状コアAに結合したPIP−PIP−PNA− PIP−PIP−Lysに結合した樹状コアA、式中、構造部1=FluPEG 、x1=4およびペプチド核酸PNAは、核酸塩基配列TGT GCG CCC TCA ACT AACを有する 実施例50に記載の手順に従って生成物を調製した。
【0285】 実施例58式(Flu−PEG)4 TAAL−PNA−Lys−TAAL(PEG−Flu 4 のデンドリマー複合体の調製、式中、構造部1=標識−PEG、x1=4、 樹状コアA=別の樹状コアA=TAALに結合したPNA−Lysに結合したT AAL、構造部1=PEG−標識、x1=4およびペプチド核酸PNAは、核酸 塩基配列A:TuGTu GCG CCC TuCD DCT DDCを有する 実施例50に記載の手順に従って生成物を調製した。
【0286】 実施例59式(Rho−PEG)4 TAAL−PNA−Lys−TAAL(PEG−Rho 4 のデンドリマー複合体の調製、式中、構造部1=標識−PEG、x1=4、 樹状コアA=別の樹状コアA=TAALに結合したPNA−Lysに結合したT AAL、構造部1=PEG−標識、x1=4およびペプチド核酸PNAは、核酸 塩基配列GTuTu DGTu TuGD GGG CGC DCDを有する 実施例50に記載の手順に従って生成物を調製した。
【0287】 実施例60プローブの評価 実験は、実施例50〜59のデンドリマー複合体、および対応する核酸塩基配
列を有する、単一標識した従来のペプチド核酸プローブを用い、中期染色体スプ
レッド(spread)において行なった。試料を60%ホルムアミド中、80
℃で10分間変性させた。次いで、(実施例65に規定の)ハイブリダイゼーシ
ョンバッファー中に入れたデンドリマー複合体または単一標識したプローブを添
加し、スライドを室温まで放冷した後、55℃でストリンジェント洗浄を行なっ
た。プローブを1〜5の段階でスコアリングし、単一標識したものから得られた
シグナルを2とした。
【0288】
【0289】 実施例61 VSDEX:(CDx)n :(実施例22のデンドリマー)m の形態のデンド
リマー複合体の調製;式中、VSDEXは、分子量150000の線状ビニルス
ルホン活性化デキストラン、およびCDxは抗体;CD3、CD4、CD19、
CD23、CD33、CD34クラスI、CD56、すべてDAKO A/S製
【0290】 概略的手順: 実施例22のデンドリマー96nmolおよびVSDEX3nmolを、0.
14M炭酸水素ナトリウムバッファー0.28mL中で6時間、30℃で反応さ
せた。次いで、15nmolの抗体を添加し、反応をさらに18時間進行させた
。未反応のビニルスルホンを、アミノ含有停止バッファーにより1時間クエンチ
(quench)した。次いで、コンジュゲートをセファリルS−200HRカ
ラムで精製した。278および498nmでの相対吸光度を用いてコンジュゲー
トの化学量論を求めた。得られた典型的な結合比は、抗体/DEXが2〜3およ
びオクタフルオレセインデンドリマー/DEXが3〜4であり、約1:10の抗
体:フルオレセイン比を与えた。
【0291】 実施例62 VSDEX:(CDx)n :(実施例23のデンドリマー)m の形態のデンド
リマー複合体の調製;式中、VSDEXは、分子量150000の線状ビニルス
ルホン活性化デキストラン、およびCDxは抗体;CD3、CD4、CD19、
CD23、CD33、CD34クラスI、CD56、すべてDAKO A/S製
【0292】 概略的手順: 実施例22のデンドリマー96nmolおよびVSDEX3nmolを、0.
14M炭酸水素ナトリウムバッファー0.28mL中で6時間、30℃で反応さ
せた。次いで、15nmolの抗体を添加し、反応をさらに18時間進行させた
。未反応のビニルスルホンを、アミノ含有停止バッファーにより1時間クエンチ
した。次いで、コンジュゲートをセファリルS−200HRカラムで精製した。
278および498nmでの相対吸光度を用いてコンジュゲートの化学量論を求
めた。得られた典型的な結合比は、抗体/DEXが2〜3およびオクタフルオレ
セインデンドリマー/DEXが3〜4であり、約1:5の抗体:フルオレセイン
比を与えた。
【0293】 実施例63 VSDEX:(CD3)3 :(実施例22のデンドリマー)4 対VSDEX:(
CD3)3 :(実施例23のデンドリマー)2 対CD23:FITC(DAKO
A/S)の比較 3種類のコンジュゲートをフローサイトメトリーにより、リンパ球の染色に関
して試験した。VSDEX:(CD3)3 :(実施例22のデンドリマー)4
、CD23:FITCよりも有意に強い特異的シグナルを与えたが、顆粒球(g
ranylocyte)の強い非特異的染色も認められた。
【0294】 VSDEX:(CD3)3 :(実施例23のデンドリマー)2 は、3種類のコ
ンジュゲートの中で最も強い特異的シグナルを生じたが、顆粒球の非特異的染色
は、:(CD3)3 :(実施例22のデンドリマー)4 と比べて有意に低かった
。実際、このコンジュゲートは、16倍まで希釈することができたが、依然とし
て未処理の(plain)CD23:FITCコンジュゲートに匹敵する特異的
シグナルを生じた。
【0295】 フルオレセイン(fluoroscein )の抗体に対する比が2倍高いにもかかわらず
、:(CD3)3 :(実施例23のデンドリマー)2 がVSDEX:(CD3) 3 :(実施例22のデンドリマー)4 よりも強いシグナルを与えたという事実は
、実施例23のデンドリマーにおけるフルオレセイン間の間隔(spacing
)の増加によるものである。このデンドリマーは、最も近接するフルオレセイン
間の137個の結合を特徴し、一方、実施例22のデンドリマーにおけるフルオ
レセイン間には67個の結合がある。
【0296】 実施例64ストレプトアビジン(strepavidine):(実施例37のデンドリマー)コンジュ ゲートの調製 実施例37のデンドリマー2mgを水中に溶解し、2mgのストレプトアビジ
ンを含む0.14M炭酸塩バッファー水溶液0.1mL(pH10)に添加した
。10分間の反応後、混合物をクエン酸バッファーでpH7に中和した。コンジ
ュゲートをセファリルS−200HRカラムで精製すると、非結合ストレプトア
ビジンの後かつ非結合デンドリマーの前に溶出した。
【0297】 推定されるコンジュゲートのMALDIは、1個のデンドリマーが結合したス
トレプトアビジンサブユニットに対応する分子量31500に新たなピークを示
した。しかしながら、非結合サブユニットに対応する13000にもピークが存
在し、これは、該反応条件下ですべてのサブユニットが標識されたわけではない
ことを示す。
【0298】 実施例65実施例19の式のデンドリマーを用いたγ−グロビンmRNAの検出およびシグ ナル増幅系またはシグナル増強系としての使用 ヒト臍帯血を単離し、出産直後にホルムアルデヒド固定し、顕微鏡スライドガ
ラス上に固定した。スライドをハイブリダイゼーション溶液(50mM Tri
s、10mM NaCl、10%w/vデキストラン硫酸、30%w/vホルム
アミド、0.1%Triton X−100(登録商標)、5mM EDTA、
pH7.6)で覆った。ハイブリダイゼーション溶液は、実施例19のデンドリ
マー(5nM)または対応する核酸塩基配列を有するペプチド核酸(40nM)
のいずれかをさらに含んだが、1種類のフルオレセイン標識(デンドリマーでな
い)で標識した。55℃で30分間のハイブリダイゼーション後、スライドを、
30分間、30%w/vホルムアミド、0.1%Triton X−100(登
録商標)、5mM EDTAを含有する洗浄バッファーを用いるストリンジェン
ト洗浄条件に供した。抗FITC:HRP;ビオチニル−チラミド;FITC−
ストレプトアビジンを用いて蛍光シグナルを増幅した。最後のストリンジェント
洗浄後、スライドを乾燥し、Imagen Mounting Fluid(D
AKO A/S)を加えた。実施例19のデンドリマーを用いて得たシグナルは
、単一標識したペプチド核酸プローブを用いて得たシグナルよりも約10倍強か
った。見かけ上、1種類のみのデンドリマーペプチド核酸が、試料中においてそ
の相補的mRNA配列に結合し、残りの7種類のフルオレセイン標識したペプチ
ド核酸はシグナル増幅に寄与する。デンドリマー含有ハイブリダイゼーションバ
ッファー、および単一標識したペプチド核酸を含有する対照バッファー中のペプ
チド核酸の見かけ上(nominal)濃度が同じであることは、さらに注目す
べきである。成人男性末梢血を用いた対照実験では、単一標識したペプチド核酸
プローブと比べて、バックグラウンドの増加もデンドリマーの交差反応も示され
なかった。
【0299】 実施例66多層検出系におけるデンドリマーの使用 実施例19及び実施例21のデンドリマーを使用した。実施例19のデンドリ
マーを、実施例51に記載のようにしてヒト臍帯血とハイブリダイズさせた。実
施例21のデンドリマーの構造部1は実施例19のデンドリマーの8個の構造部
2に相補的である。これを追加のシグナル増強工程に利用した。実施例19のデ
ンドリマーとのハイブリダイゼーションおよびストリンジェント洗浄後、ハイブ
リダイゼーションバッファー中の実施例21のデンドリマーを室温に供した後、
35℃でストリンジェント洗浄を行なった。比較のため、スライドの1つでは、
この追加の工程を省略した。実施例19および実施例21の両方のデンドリマー
を用いたハイブリダイゼーションの場合のシグナルを実施例19のデンドリマー
のみを用いたハイブリダイゼーションの場合のシグナルと比べると、約5倍の増
幅が見られた。これは、単一標識した従来のプローブ(実施例65参照)と比べ
て約50倍の増強に相当する。
【0300】 実施例67バックグラウンドシグナルの低下 実験は、実施例20のデンドリマー、および対応する核酸塩基配列を有する単
一標識した従来のペプチド核酸プローブを用い、中期染色体糸において行なった
。核酸塩基配列をヒトテロメア配列に指向させた。核酸塩基配列(TAACCC
3 。試料を60%ホルムアミド中、80℃で10分間変性した。次いで、(実
施例65に規定のような)デンドリマーまたはプローブを含むハイブリダイゼー
ションバッファーを添加し、スライドを室温まで放冷した後、60℃でストリン
ジェント洗浄を行なった。従来のプローブがあっても標的が飽和しているため、
ほぼ同一のシグナルがデンドリマーおよび従来のプローブのそれぞれについて観
察された。バックグラウンドシグナルは両方の場合において見られた。70℃で
のストリンジェント洗浄の後、従来のプローブの場合においてシグナルは完全に
なくなったが、デンドリマーシグナルは減衰しなかった。さらに、デンドリマー
の場合のバックグラウンドシグナルは、洗浄温度の上昇により著しく低下した。
したがって、より高温の洗浄温度の使用によって、より高い信号雑音比がもたら
される。
【0301】 実施例68ビオチン:ストレプトアビジンに基づく増幅系 実験は、実施例65の単一標識した従来のプローブを用い、実施例65に記載
のようにして行なった。最後の可視化工程において、市販のFITC:ストレプ
トアビジンコンジュゲートを、未処理のストレプトアビジンと比較した後、実施
例16のデンドリマーとともにインキュベートした。従来の系では、1個のFI
TC:ストレプトアビジンが各固定化ビオチンに結合する。デンドリマー主体の
系では、1個のストレプトアビジンが各ビオチンに結合し、ストレプトアビジン
上には3個の結合部位が残り、これらは、さらなるデンドリマー結合に利用され
うる。したがって、全部で24個のフルオレセイン分子を有する実施例16の3
個のデンドリマーは、ストレプトアビジンを介して各ビオチンに結合する。約1
5倍のシグナル増強が観察され、市販の該コンジュゲートにおいてFITCのス
トレプトアビジンに対する比が1.5〜1であることに一致した。
【0302】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、種々の適切な保護基の例を示す。
【図2】 図2は、活性基の例を示す。
【図3】 図3は、遊離基の例を示す。
【図4】 図4〜17は、実施例の様々なデンドリマーを示す。
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 ZNA C12Q 1/68 A 4C071 C12Q 1/68 G01N 33/545 A 4J031 G01N 33/545 33/566 33/566 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU, ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 BA80 CA01 CA09 CA11 HA12 4B063 QA01 QQ01 QQ42 QQ52 QR32 QR48 QR55 QR81 QR82 QS34 QS36 QX02 4C056 AA02 AB01 AC03 AD01 AE03 AF01 EA01 EB03 EC07 4C062 HH21 4C063 AA05 BB07 CC79 DD54 EE10 4C071 AA01 BB01 CC02 CC21 DD06 EE13 FF04 GG06 HH08 KK11 LL10 4J031 BA07 BA09 BA12 BA15 BA22 BA23 BA28 BA29 BB01 BB02 BB03 BC07 BD03

Claims (68)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) (構造部1)x1−A−(構造部2)x2 (I) (式中、Aは少なくとも1つのN原子分岐点を有する樹状コアであり、該分岐点
    は天然に存在するアミノ酸の一部ではなく、Aは少なくとも1つのエーテル基を
    含み、各々の構造部1および構造部2は、独立して、プローブ、1つもしくはそ
    れ以上の標識化合物で置換されたプローブ、標識化合物、または反応性基を有す
    るプローブであり、x1およびx2は独立して、0または1〜1200の整数で
    ある) を有するデンドリマーおよびその保護型。
  2. 【請求項2】 樹状コアAが、単一の焦点から複数世代の連続層として広が
    り、各層が1つまたはそれ以上の分岐点を有してなる、請求項1記載のデンドリ
    マー。
  3. 【請求項3】 樹状コアAが、1つまたはそれ以上のC1-100 アルキル基、
    2-100 アルケニル基、C2-100 アルキニル基を含み、該アルキル基、アルケニ
    ル基、およびアルキニル基が、任意に、1つまたはそれ以上の官能基および/ま
    たは1つまたはそれ以上のヘテロ原子、天然または非天然のアミノ酸、ペプチド
    核酸成分、LNA、ペプチド、タンパク質、抗体、抗原、免疫複合体、DNA配
    列またはそのアナログ、RNA配列またはそのアナログ、高分子、および固体ま
    たは半固体の支持体を含有してなる、請求項1または2記載のデンドリマー。
  4. 【請求項4】 樹状コアAが、1つまたはそれ以上のC15-25 アルキル基、
    15-25 アルケニル基、C15-25 アルキニル基を含み、該アルキル基、アルケニ
    ル基、およびアルキニル基が、任意に1つまたはそれ以上の官能基および/また
    は1つまたはそれ以上のヘテロ原子を含んでなる、請求項3記載のデンドリマー
  5. 【請求項5】 樹状コアAが、1つまたはそれ以上の、 −NH((CH2 q O))q (CH2 q N((CH2 q C(O)−)2
    ((−CH2 q O)q (CH2 q N((CH2 q O−)2 、 ((−CH2 q O)q (CH2 q C((CH2 q O−)3 、および −NH((CH2 q O)q (CH2 q C((CH2 q C(O)−)3 、 (式中、各々のqは、独立して、0、1〜8、好ましくは1〜3の整数である)
    を含んでなる、請求項3または4記載のデンドリマー。
  6. 【請求項6】 樹状コアが、1つまたはそれ以上の、 −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2
    (O))2 −、 −NH(CH2 2 NHC(O)CH2 (N(CH2 CH2 )N)CH2 C(O
    )−、 (−NH(CH2 3 (O)(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2)3 N(C
    2 COOH)CH2 C(O))q 、 (式中、qは前記で規定された通りである) −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(COOH
    )CH2 C(O)−、 −NH(CH3 3 (OCH2 CH2 q O(CH2 3 N(CH2 COOH)
    CH2 C(O)−、および −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)
    CH2 O(CH2 CH2 q CH2 C(O)NH(CH2 3 O(CH2 2
    (CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 COOH)CH2 C(O)−、 を含んでなる、請求項3〜5いずれか記載のデンドリマー。
  7. 【請求項7】 各々の構造部1または構造部2の間の間隔距離が少なくとも
    150個の結合である、請求項1〜6いずれか記載のデンドリマー。
  8. 【請求項8】 構造部1および構造部2の一方がプローブであり、他方が標
    識化合物である、請求項1〜7いずれか記載のデンドリマーまたはその保護型。
  9. 【請求項9】 構造部1および構造部2の両方が、標識化合物、または標識
    化合物により置換されたプローブである、請求項1〜7いずれか記載のデンドリ
    マーまたはその保護型。
  10. 【請求項10】 少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つ
    の標識化合物が異なる標識化合物である、請求項9記載のデンドリマーまたはそ
    の保護型。
  11. 【請求項11】 構造部1が、標識化合物、または標識化合物により置換さ
    れたプローブであり、構造部2が、別の標識化合物または該別の標識化合物によ
    り置換されたプローブである、請求項9記載のデンドリマーまたはその保護型。
  12. 【請求項12】 構造部1および構造部2の両方がプローブである、請求項
    1〜7いずれか記載のデンドリマーまたはその保護型。
  13. 【請求項13】 標識化合物が、発蛍光団、ビオチン、ジニトロフェニルラ
    ジカル、ジゴキシゲニン、ラジオアイソトープ標識、または酵素標識、染料、化
    学発光標識、ハプテン、抗原または抗体標識、およびスピン標識から選択される
    ものである、請求項12記載のデンドリマーまたはその保護型。
  14. 【請求項14】 プローブが、ペプチド核酸、RNA配列もしくはDNA配
    列またはそのアナログ、抗体、抗原、タンパク質、ペプチドまたはその誘導体、
    エピトープ、およびビオチンから選択されるものである、請求項1〜12いずれ
    か記載のデンドリマーまたはその保護型。
  15. 【請求項15】 x1およびx2の両方が0である、請求項1〜14いずれ
    か記載のデンドリマー。
  16. 【請求項16】 x1が0であり、x2が1〜1200の整数である、請求
    項1〜14いずれか記載のデンドリマー。
  17. 【請求項17】 x2が0であり、x1が1〜1200の整数である、請求
    項1〜14いずれか記載のデンドリマー。
  18. 【請求項18】 保護型を提供する保護基が、Fmoc、Boc、Mtt、
    Mmt、Dde、All、Odmab、Aloc、OtBu、OMe、OBz、
    Z、MOMおよびベンジルオキシカルボニルから選択されるものである、請求項
    1〜17いずれか記載のデンドリマー。
  19. 【請求項19】 x1およびx2が独立して2m であり、mが1〜10の整
    数である、請求項1〜18いずれか記載のデンドリマー。
  20. 【請求項20】 mが2、3、4または5である、請求項19記載のデンド
    リマー。
  21. 【請求項21】 樹状コアAが、1つまたはそれ以上の構造(Ia)の成分
    Z[(Z]z [)y z (Ia) (式中、各々のZは、少なくとも1つのN原子分岐点を含む基であり、該分岐点
    が天然に存在するアミノ酸の一部ではなく、式(Ia)の成分は少なくとも1つ
    のエーテル基を含み、各々のyは独立して2または3であり、zは1〜10の整
    数であり、ただしyz ≦1200である) を含む、請求項1〜20いずれか記載のデンドリマーおよびその保護型。
  22. 【請求項22】 樹状コアAが、天然または非天然のアミノ酸、ペプチド核
    酸成分、LNA、ペプチド、タンパク質、抗体、抗原、免疫複合体、DNA配列
    またはそのアナログ、RNA配列またはそのアナログ、高分子、および/または
    固体または半固体の支持体に連結された少なくとも2つの構造(Ia)の成分を
    含有してなる、請求項21記載のデンドリマー。
  23. 【請求項23】 各々のZが、1つまたはそれ以上のC1-100 アルキル基、
    2-100 アルケニル基、C2-100 アルキニル基を含み、該アルキル基、アルケニ
    ル基、およびアルキニル基が、任意に、1つまたはそれ以上の官能基および/ま
    たは1つまたはそれ以上のヘテロ原子、天然または非天然のアミノ酸、ペプチド
    核酸成分、LNA、ペプチド、タンパク質、抗体、抗原、免疫複合体、DNA配
    列およびそのアナログ、RNA配列およびそのアナログならびに高分子を含有し
    てなる、請求項21または22記載のデンドリマー。
  24. 【請求項24】 樹状コアAが、1つまたはそれ以上のC15-25 アルキル基
    、C15-25 アルケニル基、C15-25 アルキニル基を含んでなり、該アルキル基、
    アルケニル基、およびアルキニル基が、任意に1つもしくはそれ以上の官能基お
    よび/または1つもしくはそれ以上のヘテロ原子を含んでなる、請求項23記載
    のデンドリマー。
  25. 【請求項25】 樹状コアAが、1つまたはそれ以上の、 −NH((CH2 q O))q (CH2 q N((CH2 q C(O)−)2
    ((−CH2 q O)q (CH2 q N((CH2 q O−)2 、 ((−CH2 q O)q (CH2 q C((CH2 q O−)3 、および −NH((CH2 q O)q (CH2 q C((CH2 q C(O)−)3 、 (式中、各々のqは独立して0、1〜8、好ましくは1〜3の整数である) を含んでなる、請求項23または24記載のデンドリマー。
  26. 【請求項26】 樹状コアAが、1つまたはそれ以上の −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(CH2
    (O))2 −、 −NH(CH2 2 NHC(O)CH2 (N(CH2 CH2 )N)CH2 C(O
    )−、 (−NH(CH2 3 (O)(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2)3 N(C
    2 COOH)CH2 C(O))q 、 (式中、qは前記で規定された通りである)、 −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 N(COOH
    )CH2 C(O)−、 −NH(CH3 3 (OCH2 CH2 q O(CH2 3 N(CH2 COOH)
    CH2 C(O)−、および −NH(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 2 O(CH2 3 NHC(O)
    CH2 O(CH2 CH2 q CH2 C(O)NH(CH2 3 O(CH2 2
    (CH2 2 O(CH2 3 N(CH2 COOH)CH2 C(O)−、 を含んでなる、請求項21〜26いずれか記載のデンドリマー。
  27. 【請求項27】 各々の構造部1または構造部2の間の間隔距離が少なくと
    も150個の結合である、請求項21〜26いずれか記載のデンドリマー。
  28. 【請求項28】 構造部1および構造部2の一方がプローブであり、他方が
    標識化合物である、請求項21〜27いずれか記載のデンドリマーまたはその保
    護型。
  29. 【請求項29】 構造部1および構造部2の両方が、標識化合物、または標
    識化合物により置換されたプローブである、請求項21〜27いずれか記載のデ
    ンドリマーまたはその保護型。
  30. 【請求項30】 少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つ
    の標識化合物が、異なる標識化合物である、請求項29記載のデンドリマーまた
    はその保護型。
  31. 【請求項31】 構造部1が、標識化合物、または標識化合物により置換さ
    れたプローブであり、構造部2が、別の標識化合物または該別の標識化合物によ
    り置換されたプローブである、請求項29記載のデンドリマーまたはその保護型
  32. 【請求項32】 構造部1および構造部2の両方がプローブである、請求項
    21〜27いずれか記載のデンドリマーまたはその保護型。
  33. 【請求項33】 標識化合物が、発蛍光団、ビオチン、ジニトロフェニルラ
    ジカル、ジゴキシゲニン、ラジオアイソトープ標識、または酵素標識、染料、化
    学発光標識、ハプテン、抗原または抗体標識、およびスピン標識から選択される
    ものである、請求項21〜32いずれか記載のデンドリマーまたはその保護型。
  34. 【請求項34】 プローブが、ペプチド核酸、RNA配列もしくはDNA配
    列またはそれらのアナログ、抗体、抗原、タンパク質、ペプチドまたはそれらの
    誘導体、エピトープ、およびビオチンから選択されるものである、請求項21〜
    32いずれか記載のデンドリマーまたはその保護型。
  35. 【請求項35】 x1およびx2の両方が0である、請求項21〜34いず
    れか記載のデンドリマー。
  36. 【請求項36】 x1が0であり、x2が1〜1200の整数である、請求
    項21〜34いずれか記載のデンドリマー。
  37. 【請求項37】 x2が0であり、x1が1〜1200の整数である、請求
    項21〜34いずれか記載のデンドリマー。
  38. 【請求項38】 x1およびx2が独立して2m であり、mが1〜10の整
    数である、請求項21〜37いずれか記載のデンドリマー。
  39. 【請求項39】 mが2、3、4または5である、請求項38記載のデンド
    リマー。
  40. 【請求項40】 構造部1および構造部2の少なくとも1つが、天然もしく
    は非天然のアミノ酸に末端でまたは内部で、ペプチド核酸に末端でまたは内部で
    、ペプチドに末端でまたは内部で、LNAに末端でまたは内部で、タンパク質に
    末端でまたは内部で、抗体、抗原、免疫複合体、RNA配列もしくはそのアナロ
    グに末端でまたは内部で、DNA配列もしくはそのアナログに末端でまたは内部
    で、高分子に末端でまたは内部で、あるいは固体または半固体の支持体に連結さ
    れてなる、請求項1〜39いずれか記載のデンドリマー。
  41. 【請求項41】 請求項1〜40いずれか記載の保護されたデンドリマー。
  42. 【請求項42】 天然もしくは非天然のアミノ酸に末端でまたは内部で、ペ
    プチド核酸に末端でまたは内部で、LNAに末端でまたは内部で、ペプチドに末
    端でまたは内部で、タンパク質に末端でまたは内部で、抗体、抗原、免疫複合体
    、RNA配列もしくはそのアナログに末端でまたは内部で、DNA配列もしくは
    そのアナログに末端でまたは内部で、高分子に末端でまたは内部で、あるいは固
    体または半固体の支持体に連結された、少なくとも1つの請求項1〜41いずれ
    か記載のデンドリマーを含有してなるデンドリマー複合体またはその保護型。
  43. 【請求項43】 デンドリマーが、少なくとも1つの構造部1および/また
    は構造部2を介して連結されてなる、請求項42記載のデンドリマー複合体。
  44. 【請求項44】 デンドリマーが、樹状コアAの基(単数または複数)を介
    して連結されてなる、請求項42記載のデンドリマー複合体。
  45. 【請求項45】 デンドリマー複合体が、請求項1〜41いずれか記載の1
    〜50個のデンドリマーを含有してなる、請求項42〜44いずれか記載のデン
    ドリマー複合体。
  46. 【請求項46】 デンドリマー複合体が、1〜35個、1〜30個、1〜2
    5個、1〜15個、1〜10個、1〜8個、1〜5個、または1〜3個の請求項
    1〜41いずれか記載のデンドリマーを含有してなる、請求項45記載のデンド
    リマー複合体。
  47. 【請求項47】 デンドリマーが、天然に存在するかまたは天然には存在し
    ないアミノ酸、ペプチド核酸、LNA、タンパク質、RNA配列もしくはDNA
    配列、高分子、または固体もしくは半固体の支持体に内部で連結されてなる、請
    求項42〜46いずれか記載のデンドリマー複合体。
  48. 【請求項48】 請求項42〜47いずれか記載の保護されたデンドリマー
    複合体。
  49. 【請求項49】 試料中の核酸配列、抗体、抗原、免疫複合体、タンパク質
    、またはペプチドの存在を検出するための請求項1〜41いずれか記載のデンド
    リマーまたは請求項42〜48いずれか記載のデンドリマー複合体の使用。
  50. 【請求項50】 少なくとも1つの請求項1〜41いずれか記載のデンドリ
    マーおよび/または少なくとも1つの請求項42〜48いずれか記載のデンドリ
    マー複合体を含有してなる検出システム。
  51. 【請求項51】 少なくとも1つの請求項1〜41いずれか記載のデンドリ
    マーおよび/または少なくとも1つの請求項42〜48いずれか記載のデンドリ
    マー複合体を含有してなるシグナル増幅システム。
  52. 【請求項52】 検出システムとしての、請求項1〜41いずれか記載のデ
    ンドリマーまたは請求項42〜48いずれか記載のデンドリマー複合体の使用。
  53. 【請求項53】 シグナル増幅システムとしての、請求項1〜41いずれか
    記載のデンドリマーまたは請求項42〜48いずれか記載のデンドリマー複合体
    の使用。
  54. 【請求項54】 試料中の核酸配列、抗体、抗原、免疫複合体、タンパク質
    、またはペプチドの存在を検出するための請求項50記載の検出システムまたは
    請求項51記載の増幅システムの使用。
  55. 【請求項55】 試料が、血液試料、骨髄試料、染色体スプレッド、組織試
    料、組織切片、細胞スメア、バイオプシー、器官、スワップ、細胞またはその一
    部の懸濁物、あるいは全細胞またはその一部である、請求項54記載の使用。
  56. 【請求項56】 インビトロ診断法またはインビボ診断法における請求項1
    〜41いずれか記載のデンドリマーまたは請求項42〜48いずれか記載のデン
    ドリマー複合体の使用。
  57. 【請求項57】 化合物を標識するための、請求項1〜41いずれか記載の
    デンドリマーまたは請求項42〜48いずれか記載のデンドリマーの使用。
  58. 【請求項58】 標識対象の化合物が、ペプチド核酸、LNA、RNA配列
    、DNA配列またはそのアナログ、抗体、抗原、タンパク質、ペプチドまたはそ
    の誘導体、エピトープ、ストレプトアビジン、およびビオチンから選択されるも
    のである、請求項57記載の使用。
  59. 【請求項59】 デンドリマーまたはデンドリマー複合体が、発蛍光団、ビ
    オチン、ジニトロフェニルラジカル、ジゴキシゲニン、ラジオアイソトープ標識
    、酵素標識、染料、化学発光標識、ハプテン、抗原または抗体標識、およびスピ
    ン標識から選択された1つまたはそれ以上の標識化合物を含有してなる、請求項
    57または58記載の使用。
  60. 【請求項60】 1つまたはそれ以上の、請求項1〜41いずれか記載のデ
    ンドリマーおよび/または請求項42〜48いずれか記載のデンドリマー複合体
    を含有してなる、化合物を標識するための標識キット。
  61. 【請求項61】 標識化合物をさらに含有してなる、請求項60記載の標識
    キット。
  62. 【請求項62】 デンドリマーまたはデンドリマー複合体が、標識化合物を
    含有してなる、請求項60記載の標識キット。
  63. 【請求項63】 標識化合物が、発蛍光団、ビオチン、ジニトロフェニルラ
    ジカル、ジゴキシゲニン、ラジオアイソトープ標識、酵素標識、染料、化学発光
    標識、ハプテン、抗原または抗体標識、およびスピン標識から選択されるもので
    ある、請求項60または61記載の標識キット。
  64. 【請求項64】 1つまたはそれ以上の請求項1〜42いずれか記載のデン
    ドリマーおよび/または請求項42〜48いずれか記載のデンドリマー複合体を
    含有してなり、該デンドリマーおよび/または該デンドリマー複合体が、1つま
    たはそれ以上の標識化合物を含有してなる、化合物を検出するための検出キット
  65. 【請求項65】 標識化合物が、発蛍光団、ビオチン、ジニトロフェニルラ
    ジカル、ジゴキシゲニン、ラジオアイソトープ標識、酵素標識、染料、化学発光
    標識、ハプテン、抗原または抗体標識、およびスピン標識から選択されてなる、
    請求項64記載の検出キット。
  66. 【請求項66】 一般式(I) (構造部1)x1−A−(構造部2)x2 (I) (式中、Aが少なくとも1つのN原子分岐点を有する樹状コアであり、該分岐点
    が、天然に存在するアミノ酸の一部ではなく、Aが少なくとも1つのエーテル基
    を含有してなり、各々の構造部1および構造部2が独立して、1つまたはそれ以
    上の標識化合物により任意に置換されているプローブ、標識化合物、または反応
    性基を有するプローブであり、x1およびx2が、独立して0または1〜120
    0の整数である) を有するデンドリマーの製造方法であって、 樹状コアAの成分に応じて、化学/ペプチド合成により樹状コアAを調製する工
    程、ここで樹状コアAは、脱保護により除去されうる多数の保護基を有する、 所望により、適切な脱保護剤の使用により保護基を除去する工程、 所望により、構造部1および/または構造部2を樹状コアAに結合させる工程を
    含み、それによりデンドリマーまたはその保護型を得る、デンドリマーまたはそ
    の保護型の製造方法。
  67. 【請求項67】 一般式(I) (構造部1)x1−A−(構造部2)x2 (I) (式中、Aは、少なくとも1つのN原子分岐点を有する樹状コアであり、該分岐
    点は天然に存在するアミノ酸の一部ではなく、Aは少なくとも1つのエーテル基
    を含み、各々の構造部1および構造部2が、独立して、1つまたはそれ以上の標
    識化合物により任意に置換されているプローブ、標識化合物、または反応性基を
    有するプローブであり、x1およびx2は独立して0または1〜1200の整数
    である) を有するデンドリマーまたはその保護型の製造方法であって、 樹状コアAの成分に応じて、化学/ペプチド合成により樹状コアAのためのビル
    ディングブロックを調製する工程、 樹状コアAを構築する工程、ここで樹状コアAは、脱保護により除去されうる多
    数の保護基を有し、 所望により、適切な脱保護剤の使用により保護基を除去する工程、 所望により、構造部1および/または構造部2を樹状コアAに結合させる工程を
    含み、それによりデンドリマーまたはその保護型を得る、デンドリマーまたはそ
    の保護型の製造方法。
  68. 【請求項68】 請求項66または67記載の方法により得られうるデンド
    リマー。
JP2001508057A 1999-06-29 2000-06-29 標識およびプローブを保持するデンドリマーを用いた検出 Pending JP2003503591A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DKPA199900934 1999-06-29
DK199900934 1999-06-29
PCT/DK2000/000351 WO2001002861A1 (en) 1999-06-29 2000-06-29 Detection using dendrimers bearing labels and probes

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003503591A true JP2003503591A (ja) 2003-01-28

Family

ID=8099175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001508057A Pending JP2003503591A (ja) 1999-06-29 2000-06-29 標識およびプローブを保持するデンドリマーを用いた検出

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20030077635A1 (ja)
EP (1) EP1192465A1 (ja)
JP (1) JP2003503591A (ja)
AU (1) AU5522600A (ja)
CA (1) CA2376619A1 (ja)
WO (1) WO2001002861A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007501812A (ja) * 2003-08-08 2007-02-01 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ ペプチドのための結合剤として新しい構造上十分に定義された枝分れしたポリマーの合成および適用

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030124547A1 (en) * 1998-09-04 2003-07-03 Risa Peoples Hybridization assays for gene dosage analysis
US6471968B1 (en) * 2000-05-12 2002-10-29 Regents Of The University Of Michigan Multifunctional nanodevice platform
DK1397380T3 (da) * 2001-06-20 2007-05-07 Univ Ramot Multipelt antigent peptid, der udviser flere kopier af en epitop af et plaquedannende polypeptid, og fremgangmåder til anvendelse deraf
US7473767B2 (en) * 2001-07-03 2009-01-06 The Institute For Systems Biology Methods for detection and quantification of analytes in complex mixtures
WO2003083440A2 (en) * 2002-03-29 2003-10-09 Genentech, Inc. Methods and compositions for detection and quantitation of nucleic acid analytes
US7648678B2 (en) 2002-12-20 2010-01-19 Dako Denmark A/S Method and system for pretreatment of tissue slides
US7153905B2 (en) * 2003-03-21 2006-12-26 The General Hospital Corporation Hyperbranched dendron and methods of synthesis and use thereof
JP5095764B2 (ja) * 2003-09-18 2012-12-12 ポスコ サブストレート、製造方法、診断システム及び検出方法
US20060286378A1 (en) * 2005-05-23 2006-12-21 Shivkumar Chiruvolu Nanostructured composite particles and corresponding processes
WO2007124593A1 (en) * 2006-05-02 2007-11-08 Universite Laval Branched peptide amplification and uses thereof
KR100938777B1 (ko) * 2006-12-15 2010-01-27 주식회사 파나진 다중 아민기를 갖는 펩티드 핵산과 이를 이용하는 핵산검출 장치
US9096849B2 (en) * 2007-05-21 2015-08-04 The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Navy Solid phase for capture of nucleic acids
WO2010039861A2 (en) 2008-09-30 2010-04-08 The Regents Of The University Of Michigan Dendrimer conjugates
US9017644B2 (en) 2008-11-07 2015-04-28 The Regents Of The University Of Michigan Methods of treating autoimmune disorders and/or inflammatory disorders
WO2011059609A2 (en) 2009-10-13 2011-05-19 The Regents Of The University Of Michigan Dendrimer compositions and methods of synthesis
WO2011059586A2 (en) 2009-10-30 2011-05-19 The Regents Of The University Of Michigan Multifunctional small molecules
FR2955111B1 (fr) 2010-01-12 2013-05-31 Biomerieux Sa Procede de preparation de composes polybiotinyles
WO2013085718A1 (en) 2011-12-08 2013-06-13 The Regents Of The University Of Michigan Multifunctional small molecules
ES2678211T3 (es) 2012-03-27 2018-08-09 Ventana Medical Systems, Inc. Conjugados de señalización y procedimientos de uso
JP6841609B2 (ja) 2015-07-10 2021-03-10 3スキャン インコーポレイテッド 組織学的染色の空間的多重化

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL83567A (en) * 1986-08-18 1992-02-16 Dow Chemical Co Starburst conjugates with a carried material,such as an agricultural or pharmaceutical material
US6083708A (en) * 1995-08-11 2000-07-04 Dade Behring Inc. Polypeptide: dendrimer complexes
DE19703718A1 (de) * 1996-01-23 1997-07-24 Inst Chemo Biosensorik Affinitätssensoren und -assays
DE19624705A1 (de) * 1996-06-20 1998-01-08 Deutsches Krebsforsch Dendrimere auf Saccharid-Basis
CA2278200A1 (en) * 1997-01-29 1998-07-30 Nycomed Imaging As Polymers
AU2788099A (en) * 1998-02-25 1999-09-15 Biotraces, Inc. Phosphate-based dendrimers for bioassays
DE19855180A1 (de) * 1998-11-30 2000-05-31 Metabion Gmbh Ges Fuer Angewan in situ-Hybridisierungsverfahren
GB9905771D0 (en) * 1999-03-12 1999-05-05 Isis Innovation Compounds

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007501812A (ja) * 2003-08-08 2007-02-01 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ ペプチドのための結合剤として新しい構造上十分に定義された枝分れしたポリマーの合成および適用

Also Published As

Publication number Publication date
US20030077635A1 (en) 2003-04-24
AU5522600A (en) 2001-01-22
EP1192465A1 (en) 2002-04-03
WO2001002861A1 (en) 2001-01-11
CA2376619A1 (en) 2001-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003503591A (ja) 標識およびプローブを保持するデンドリマーを用いた検出
EP0220899B1 (en) Bifunctional linker
AU764144B2 (en) Polyamide chains of precise length, methods to manufacture them and their conjugates
JP4877225B2 (ja) ポリオキシアルキレン誘導体
JP2018138588A (ja) 新規リンカー、その製造方法およびその応用
KR101072899B1 (ko) 아미노산 스페이서가 결합된 펩티드 핵산의 합성 및 그의응용
CN111001012A (zh) 一种亲水碳酸酯型抗体偶联药物
CN110974975B (zh) 一种快速释放的抗体药物偶联物
KR100938777B1 (ko) 다중 아민기를 갖는 펩티드 핵산과 이를 이용하는 핵산검출 장치
EP1412755A2 (en) Use of dendrimers and poly-branched molecules to enhance signal in fluorescent assay systems
RU2533567C2 (ru) Производные комплекса металл-сален и способ их получения
Kantchev et al. Direct solid-phase synthesis and fluorescence labeling of large, monodisperse mannosylated dendrons in a peptide synthesizer
JPH11124396A (ja) 樹状ポリペプチド
JP2002525405A (ja) Peg−ベースのマクロモノマー、これから製造された化学的に不活性なポリマー、ならびにこれらポリマーの有機合成および酵素反応への使用
JP2003506326A (ja) 診断イメージング造影剤、生物活性物質、および薬剤の単分子担体としてのポリペプチドデンドリマー
CN114191564A (zh) 一种非天然鹅膏毒肽类抗体偶联物
JP2011504463A (ja) ヘテロ二官能性のポリエチレングリコール試薬
CN110456053B (zh) 一种二价靶向多肽探针及其制备方法
JP2001514741A (ja) 緑色蛍光蛋白質およびその蛍光変異体による標的の検出
Pechar et al. Poly (ethylene glycol)-based polymer carrier of doxorubicin degradable by both enzymatic and chemical hydrolyses
JPWO2002051797A1 (ja) 新規な機能性ペプチド核酸モノマーとその製法
JP2009096929A (ja) 擬似ペプチドライブラリー
JP3418693B2 (ja) ポリ−ε−置換−L−リジンのD−ガラクトピラノシル−グルコン酸誘導体
EP1361228A1 (en) Thermostable and monoconjugatable gold cluster complexes
Kinzel et al. Synthesis of a functionalized high affinity mannose receptor ligand and its application in the construction of peptide‐, polyamide‐and PNA‐conjugates