JP2003503422A - インテグリンαvβ6の阻害剤 - Google Patents

インテグリンαvβ6の阻害剤

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JP2003503422A JP2001507066A JP2001507066A JP2003503422A JP 2003503422 A JP2003503422 A JP 2003503422A JP 2001507066 A JP2001507066 A JP 2001507066A JP 2001507066 A JP2001507066 A JP 2001507066A JP 2003503422 A JP2003503422 A JP 2003503422A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(I)Ac−Arg−X1−Asp−X2−X3−X4−X5−X6−NH2の新規ペプチドであって、インテグリンαVβ6のリガンドとして生物学的に活性があり、Acはアセチル基を表し、X1はSer、Gly、Thr、Asp、Arg、Val、Tyr、HisまたはAlaを表し、X2はLeu、Ile、Nle、ValまたはPheを表し、X3はAsp、Glu、Lys、Phe、Aib、Nal、Gly、Ala、BglまたはPhgを表し、X4はGly、Ala、Ser、β−Alaまたはω−Abuを表し、X5はLeu、Ile、Nle、ValまたはPheを表し、X6はArg、Har、Lys、Leu、Orn、Phe、Ala、Tyr、Gly、SerまたはAspを表し、前記アミノ酸が誘導体になることが可能なペプチドに関する。このアミノ酸基は、ペプチドのような方法でα−アミノ基およびα−カルボキシ基を介して互いに結合する。右旋型および左旋型の光学活性アミノ酸基並びに前記ペプチドの塩が含まれる。Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2は除外する。本発明のペプチドはまた、αVβ6インテグリンレセプタの効果的な阻害剤として、したがって様々な疾患および病理学的所見の治療のために使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、インテグリンαvβ6のリガンドとして生物学的に活性のある式Iの
新規ペプチドであって、 Ac−Arg−X1−Asp−X2−X3−X4−X5−X6−NH2 I 式中、Acはアセチル基であり、 X1はSer、Gly、Thr、Asp、Arg、Val、Tyr、Hisま
たはAlaであり、 X2はLeu、Ile、Nle、ValまたはPheであり、 X3はAsp、Glu、Lys、Phe、Aib、Nal、Gly、Ala、
BglまたはPhgであり、 X4はGly、Ala、Ser、β−Alaまたはω−Abuであり、 X5はLeu、Ile、Nle、ValまたはPheであり、 X6はArg、Har、Lys、Leu、Orn、Phe、Ala、Tyr、
Gly、SerまたはAspであり、 記載したアミノ酸は誘導体にすることも可能であり、 アミノ酸残基はペプチド様式でα−アミノおよびα−カルボキシル基を介して
互いに結合し、DおよびL型の光学活性アミノ酸残基が含まれるペプチド、 およびそれらの生理学的に許容される塩に関しており、 ただし、Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2は除外される。
【0002】 本発明は、有益な特性を有する新規化合物、特に薬剤製造に使用することがで
きるものを発見する目的に基づいている。
【0003】 本発明による化合物およびそれらの塩は、優れた耐容性と共に有益な薬理学的
特性を有することが発見された。
【0004】 本発明によるペプチドは、αvβ6インテグリンレセプタの有効な阻害剤として
、したがって種々の疾患および病理学的所見の治療に使用することができる。
【0005】 インテグリンαvβ6の他の阻害剤は、DE19858857およびS.Kra
ft他によるJ.Biol.Chem.274、1979〜85(1999)に
記載されている。本発明による化合物は、上記出願に関する選択発明として考え
られるべきである。
【0006】 インテグリンは、数多くの細胞マトリックスまたは細胞間接着プロセスにおい
て重要な役割を果たすI型膜貫通型レセプタのヘテロダイマー族に属する(Tu
ckwell他、1996、Symp.Soc.Exp.Biol.47)。こ
れらは大きく3種、すなわち細胞外マトリックスのレセプタであるβ1インテグ
リン、白血球上で活性化することが可能で、炎症プロセス中に「誘発される」β 2 インテグリン、創傷治癒およびその他の病理学的プロセス中の細胞応答に影響
を及ぼすαvインテグリンに分けることができる(Marshall and
Hart、1996、Semin.Cancer Biol.7、191)。
【0007】 インテグリンα5β1、αIIbβ3、α8β1、αVβ1、αVβ3、αVβ5、αVβお
よびαVβ6は全て、たとえば、フィブロネクチンまたはビトロネクチンなど天然
のリガンド内のArg−Gly−Asp(RGD)ペプチド配列に結合する。可
溶性のRGD含有ペプチドは、対応する天然のリガンドとこれらのインテグリン
それぞれとの相互反応を阻害することができる。αVβ6は比較的希なインテグリ
ンであるが(Busk他、1992 J.Biol.Chem.267(9)、
5790)、上皮組織の修復プロセスで形成が増加し、天然マトリックス分子で
あるフィブロネクチンおよびテネイシンに好んで結合する(Want他、199
6、Am.J.Respir.Cell Mol.Biol.15(5)、66
4)。αVβ6の生理学的および病理学的機能は、まだ正確にはわかっていない。
しかし、このインテグリンは上皮細胞が関与した生理学的プロセスおよび疾患(
たとえば、炎症、創傷治癒、腫瘍)において重要な役割を果たしているものと推
測される。したがって、αVβ6は外傷を受けた表皮細胞に発現しており(Haa
pasalmi他、1996、J.Invest.Dermatol.106(
1)、42)、このことから創傷治癒プロセスおよび炎症に加えて、たとえば乾
癬などのその他の病理学的皮膚疾患にもまた、前記インテグリンのアゴニストま
たはアンタゴニストによって影響が与えられる可能性があるものと推定される。
αVβ6はさらに、気道上皮において役割を果たしており(Weinacker他
、1995、Am.J.Respir.Cell Mol.Biol.12(5
)、547)、したがってこのインテグリンの適切なアゴニスト/アンタゴニス
トは、気管支炎、喘息、肺線維症および呼吸気管腫瘍などの呼吸気管障害に使用
すると効果が得られるであろう。最後に、αVβ6はまた、小腸上皮においても役
割を果たしており、したがって適切なインテグリンアゴニスト/アンタゴニスト
は、胃/腸管の炎症、腫瘍および傷害の治療に使用することができる。
【0008】 血管インテグリンと細胞外マトリックス蛋白質との間の相互反応によって血管
形成が左右されることは、P.C.Brooks、R.A.ClarkおよびD
.A.Cheresh in Science 264、569〜71(199
4)に記載されている。
【0009】 したがって、治療および臨床において取り扱いが困難な、既に公知の天然の高
分子量リガンドおよび抗体に加えて、前記の治療分野だけでなく診断薬または試
薬としても使用することができるαVβ6の強力かつ特異的な、選択された低分子
量リガンド、好ましくはペプチドを発見することが目的である。
【0010】 本発明によるペプチド化合物およびそれらの塩は、可溶性分子として前記レセ
プタを有する細胞に作用し、または表面に結合する場合、αVβ6媒介細胞接着の
人工的リガンドとなることが発見された。とりわけ、これらはαVβ6インテグリ
ン阻害剤として働き、特に受容体とその他のリガンドとの相互反応、たとえばフ
ィブロネクチンの結合を阻害する。この作用は、たとえばJ.Biol.Che
m.265、12267〜12271(1990)でJ.W.Smith他によ
って記載された方法によって検出することができる。
【0011】 さらに、新規の物質は優れた耐容性と共に非常に有益な薬理学的特性を有し、
薬剤として使用することができることが発見された。これについてさらに詳しく
以下に説明する。
【0012】 本発明によるペプチド化合物はさらに、従来技術によって適切なマーカ(たと
えばビオチニル基)を備えれば、上皮系の病理状態の検出および位置確認のため
の診断薬としてin vivoで使用することができる。
【0013】 本発明はまた、少なくとも1種の他の活性化合物との組み合わせおよび/また
は細胞障害活性化合物など他の活性化合物との複合体およびX線治療またはPE
T診断用の放射性標識との複合体だけでなく、GFPまたは抗体などマーカ蛋白
質またはIL−2など治療用蛋白質との結合蛋白質をも含む。
【0014】 いくつかの好ましい化合物群は、式Iに対応した以下の副式IaからIfによ
って表すことができ、あまり詳細には指定されていない基は式Iで示された意味
を有しており、式中 a)X1はSer、GlyまたはThrであり、 b)X1はSer、GlyまたはThrであり、 X2はLeuであり、 c)X1はSer、GlyまたはThrであり、 X2はLeuであり、 X3はAspまたはD−Aspであり、 d)X1はSer、GlyまたはThrであり、 X2はLeuであり、 X3はAspまたはD−Aspであり、 X4はGly、AlaまたはSerであり、 e)X1はSer、GlyまたはThrであり、 X2はLeuであり、 X3はAspまたはD−Aspであり、 X4はGly、AlaまたはSerであり、 X5はLeuであり、 f)X1はSer、GlyまたはThrであり、 X2はLeuであり、 X3はAspまたはD−Aspであり、 X4はGly、AlaまたはSerであり、 X5はLeuであり、 X6はArgである化合物およびそれらの塩である。
【0015】 本発明は特に、以下から成る群から選択されたペプチド化合物 Ac−Arg−Gly−Asp−Leu−D−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Gly−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Ser−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Asp−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Ala−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−D−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−D−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Ala−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Aib−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Nal−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Gly−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Ala−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Nle−D−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Ile−D−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−D−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ala−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Gly−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Har−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Lys−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Asp−D−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Asp−Ser−Leu−Ala−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Asp−Gly−Leu−Arg−NH2、 およびそれらの生理学的に許容される塩に関する。
【0016】 前述、後述のアミノ酸残基の略語は、以下のアミノ酸の基を表している。 Abu 4−アミノ酪酸 Aha 6−アミノヘキサン酸、6−アミノカプロン酸 Aib α−アミノイソ酪酸 Ala アラニン Asn アスパラギン Asp アスパラギン酸 Arg アルギニン Bgl C−アルファ−tert−ブチルグリシン Cys システイン Dab 2,4−ジアミノ酪酸 Dap 2,3−ジアミノプロピオン酸 Gln グルタミン Glp ピログルタミン酸 Glu グルタミン酸 Gly グリシン Har ホモアルギニン His ヒスチジン homo−Phe ホモフェニルアラニン Ile イソロイシン Leu ロイシン Lys リシン Met メチオニン Nal ナフト−2−イルアラニン Nle ノルロイシン Orn オルニチン Phe フェニルアラニン Phg フェニルグリシン 4−Hal−Phe 4−ハロフェニルアラニン Pro プロリン Ser セリン Thr トレオニン Trp トリプトファン Tyr チロシン Val バリン さらに、以下は次の意味を有する。 Ac アセチル基 BOC tert−ブトキシカルボニル BSA ウシ血清アルブミン CBZまたはZ ベンジルオキシカルボニル DCCl ジシクロヘキシルカルボジイミド DMF ジメチルホルムアミド EDCl N−エチル−N,N’−(ジメチルアミノプロピル)−カルボイジ
ミド Et エチル基 FCA フルオレセインカルボン酸 FITC フルオレセインイソチオシアネート Fmoc 9−フルオレニルメトキシカルボニル FTH フルオレセインチオウレア HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール Me メチル基 MBHA 4−メチルベンズヒドリルアミン Mtr 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスルホニル HONSu N−ヒドロキシサクシンイミド OBut tert−ブチルエステル Oct オクタノイル OMe メチルエステル OEt エチルエステル Pbf 2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スル
ホニル Pmc 2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル POA フェノキシアセチル Sal サリシロイル TBS++ 2価陽イオン塩を含むトリス緩衝生理食塩水 TBSA TBS+BSA TBTU 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3−テト
ラメチルウロニウムテトラフルオロボレート TFA トリフルオロ酢酸 Trt トリチル(トリフェニルメチル) 前記アミノ酸が2種またはそれ以上のエナンチオマー型で生じることが可能で
あれば、これらの型全ておよびそれらの混合物(たとえばDL型)が、前記およ
び後記化合物に含まれる。さらに、アミノ酸はそれ自体公知の適切な保護基を伴
って提供することが可能である。
【0017】 いわゆるプロドラッグ誘導体は本発明による化合物に含まれ、たとえばアルキ
ル基またはアシル基、糖またはオリゴペプチドで修飾された化合物であり、体内
で迅速に分解されて本発明による活性化合物をもたらす。これらはまた、たとえ
ばInt.J.Pharm.115、61〜67(1995)に記載されている
ように、本発明による化合物の生物分解高分子誘導体を含む。
【0018】 たとえばNH官能基あるいはC末端アミド官能基など、アミノ酸および前記の
アミノ酸残基はまた誘導体にすることも可能で、N−メチル、N−エチル、N−
プロピル、N−ベンジルまたはCα−メチル誘導体が好ましい。さらに好ましい
誘導体は、AspおよびGluのもの、特に側鎖カルボキシル基のメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、tert−ブチル、ネオペンチルまたはベンジルエステ
ルで、さらにまたアセチル、ベンゾイル、メトキシカルボニルまたはエトキシカ
ルボニル基によって−NH−C(=NH)−NH2基が置換されることが可能な
Argの誘導体である。
【0019】 本発明による化合物では、N末端にアセチル基を有する式Iの化合物に加えて
、Acが他のアシル基、たとえばプロピオニル、ブチリルあるいはベンゾイルに
よって置換された化合物もまた含まれる。
【0020】 さらに、追加的に本発明による化合物に含まれる誘導体は、本発明による実際
のペプチドおよびペプチドを容易に検出することを可能にする公知のマーカ化合
物から成る。このような誘導体の例は、放射性標識、ビオチン化または蛍光標識
ペプチドである。
【0021】 蛍光色素基は、7−アセトキシ−クマリン−3−イル、フルオレセイン−5−
(および/または6−)イル、2’,7’−ジクロロフルオレセイン−5−(お
よび6−)イル、ジヒドロテトラメチル−ロサミン−4−イル、テトラメチルロ
ーダミン−5−(および6−)イル、4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−
4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−エチルまたは4,4−ジ
フルオロ−5,7−ジフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセ
ン−3−エチルが好ましい。
【0022】 本発明による式Iの化合物の調製する試薬として役立つことが可能な、適切に
官能基を有する蛍光色素基は、たとえば「Handbook of Fluor
escent Probes and Research Chemicals
」第5版、1992〜1994、R.P.Haughland著、Molecu
lar Probes,Inc.に記載されている。
【0023】 一般に、本発明によるペプチドは、直鎖状であるが、環状[sic]であるこ
とも可能である。本発明には、前述のペプチドだけでなく、本発明によるこれら
の化合物に加えて、本発明によるペプチドの主要な薬理学的作用に望ましい影響
を及ぼすことができるその他の薬理活性化合物または補助剤もまた含む混合物お
よび製剤が含まれる。
【0024】 本発明による化合物およびまたこれを調製するための出発物質は、他に文献に
記載されているように(たとえば、Houben−Weyl、Methoden
der organischen Chemie(Methods of O
rganic Chemistry)、Georg−Thieme Verla
g、Stuttgart)それ自体公知でしばしば使用されている方法によって
、すなわち、公知かつ前記の反応に適した反応条件下で調製する。それ自体公知
の変種の場合についても、使用することが可能である。
【0025】 本発明によるペプチドは、たとえば、Jonczyk und Meienh
ofer(Peptides、Proc.8th Am.Pept.Symp.
、Eds.V.HrubyおよびD.H.Rich編、Pierce Comp
.III、pp.73〜77、1983、またはAngew.Chem.104
、1992、375)によって、またはMerrifield(J.Am.Ch
em.Soc.94、1972、3102)によって記載されたように、固相合
成およびその後の除去および精製の方法によって調製するのが好ましい。
【0026】 本発明によるペプチドは、酸に不安定な側鎖の保護基を使用したFmoc法で
固相上(手動により、あるいは、自動合成機中で)に調製して、RP−HPLC
によって精製することができる。ピークの均一性は、RP−HPLCによって測
定し、物質はFAB−MSで同定することができる。
【0027】 他にペプチドは、公知の、たとえばNovabiochem−1999 Ca
talog & Peptide Synthesis Handbook o
f Calbiochem−Novabiochem GmbH、D−6579
6 Bad Sodenなどから、数多くの標準操作および公開された特許出願
から通常のアミノ酸およびペプチド合成法によって調製することができる。
【0028】 逐次結合およびフラグメント縮合を使用することができる。直角方向で切断す
ることが可能なように好ましく選択された様々なN末端、C末端および側鎖保護
基を使用することができる。結合段階は、カルボジイミド、カルボジイミダゾー
ルなどの異なる縮合試薬、TBTUなどのウロニウム型のもの、混合無水法、お
よび酸ハロゲン化物または活性エステル法を使用して実施することができる。活
性化エステルは、たとえばHOBtまたはN−ヒドロキシサクシンイミドを添加
することによって、その場で形成すると都合がよい。
【0029】 側鎖保護基を有する直鎖前駆体分子の環化は同様に、たとえばDE43106
43またはHouben−Weyl、l.c.、Volume15/II、1〜
806ページ(1974)で記載されたような縮合反応を使用して実施すること
ができる。
【0030】 様々な樹脂および固定官能基を固相ペプチド合成に使用することができる。樹
脂はたとえばポリスチレンまたはポリアクリルアミドをベースにして、Wang
、o−クロロトリチルなどの固定官能基をペプチド酸調製のために使用し、アミ
ノキサンテンオキシアンカーは、たとえばペプチド[sic]アミド調製のため
に使用する。
【0031】 ビオチン化または蛍光標識ペプチド/蛋白質は、同様に標準的方法によって調
製することができる。(たとえば、E.A.BayerおよびM.Wilche
k著「Methods of Biochemical Analysis V
ol.26 The Use of the Avidin−Biotin C
omplex as a Tool in Molecular Biolog
y」および「Handbook of Fluorescent Probes
and Research Chemicals」第6版、1996、R.P
.Haugland著、Molecular Probes,Inc.、あるい
はWO97/14716)。
【0032】 もちろん、本発明によるペプチドはまた加溶媒分解、特に加水分解によって、
または官能基誘導体の水素化分解によって遊離させることが可能である。加溶媒
分解または水素化分解の好ましい出発物質は、1種または複数の遊離アミノ基お
よび/またはヒドロキシル基の代わりに、対応する保護アミノ基および/または
ヒドロキシル基を含むもの、好ましくは、N原子に結合したH原子の代わりに、
アミノ保護基を有するもの、または、ヒドロキシル基のH原子の代わりにヒドロ
キシル保護基を有するものである。同様のことが、−CO−OHヒドロキシル官
能基を保護基、たとえばエステルで置換することによって保護することができる
カルボン酸にも適用される。
【0033】 「アミノ保護基」という表現は一般に知られており、アミノ基を化学反応から
保護する(またはブロックする)ために適しているが、所望する化学反応が分子
の他の位置で実施された後、容易に除去できる基に関する。「ヒドロキシル保護
基」という表現は同様に一般に知られており、化学反応からヒドロキシル基を保
護するために適しているが、分子の他の位置で所望する化学反応が実施された後
、容易に除去できる基に関する。使用した保護基に応じて、たとえば強酸、都合
が良いのはTFAまたは過塩素酸を使用して、また塩酸または硫酸などその他の
強無機酸、トリクロロ酢酸などの強有機カルボン酸またはベンゼン−またはp−
トルエンスルホン酸などのスルホン酸などを使用して、それらの官能基誘導体か
ら化合物を遊離させる。水素化分解によって除去できる保護基(たとえばCBZ
またはベンジル)は、たとえば触媒(たとえば、炭素などの支持体上のパラジウ
ムなど貴金属触媒が都合良い)の存在下、水素で処理することによって除去でき
る。
【0034】 N末端および側位のアミノ基の典型的な保護基は、Z、BOC、Fmocであ
り、C末端またはAspまたはGlu側鎖用のものは、O−プリム−アルキル(
たとえばOMeまたはOEt)、O−tert−アルキル(たとえばOBut)
またはOベンジルである。たとえばZ、BOC、NO2、Mtr、Pmcまたは
Pbfは、Argのグアニジノ基に適している。アルコール性官能基は、ter
t−アルキル基またはトリチル基によって保護することが可能である。
【0035】 BOC、OButおよびMtr基は、たとえばジクロロメタンに溶かしたTF
Aまたはジオキサンに溶かした約3から5NのHClを使用して15〜30゜で
、Fmoc基はDMFに溶かしたジメチルアミン、ジエチルアミンまたはピペリ
ジンの約5から50%溶液を使用して15〜30゜で除去することが好ましい。
【0036】 トリチル基は、たとえばアミノ酸のヒスチジン、アスパラギン、グルタミンお
よびシステインの保護のために使用する。除去は、所望する最終生成物に応じて
実施し、TFA/10%チオフェノールを使用すると、前記のアミノ酸全てから
トリチル基が除去され、TFA/アニソールまたはTFA/チオアニソールを使
用したときは、His、AsnおよびGlnのトリチル基だけが除去されるが、
Cys側鎖上のものは維持される。
【0037】 水素化分解によって除去できる保護基(たとえばCBZまたはベンジル)は、
たとえば触媒(たとえば、炭素などの支持体上のパラジウムなど貴金属触媒が、
都合が良い)の存在下において水素で処理することによって除去できる。この場
合の適切な溶媒は、前記に示されたもの、特にたとえばメタノールまたはエタノ
ールなどのアルコールまたはDMFなどのアミドである。一般に、水素化分解は
約0から100゜の温度かつ約1から200バールの圧力で、好ましくは20〜
30゜かつ1〜10バールで実施する。CBZ基の水素化分解は容易に、たとえ
ば5から10%Pd/C上、メタノール中で、またはPd/C上、メタノール/
DMF中で(水素の代わりに)蟻酸アンモニウムを使用して20〜30゜で実施
する。
【0038】 既に説明したように、本発明によるペプチドには同様に標準的方法によって調
製することができるそれらの生理学的に許容される塩が含まれる。したがって、
本発明による化合物の塩基は、たとえば、エタノールなど不活性溶媒中において
等量の塩基および酸の反応およびその後の溜去によって、酸を使用して関連する
酸添加塩に変換することができる。この反応に適した酸は、特に生理学的に許容
される塩を生じるものである。したがって、無機酸、たとえば硫酸、硝酸、塩酸
または臭化水素酸などハロゲン化水素酸、オルトリン酸などリン酸、スルファミ
ン酸、さらに有機酸、特に脂肪族酸、脂環式酸、芳香脂肪族酸、芳香族酸または
複素環モノ−またはポリ塩基性カルボン酸、スルホン酸または硫酸、たとえば蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、ピバル酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメ
リン酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン
酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、メタン−またはエタンスル
ホン酸、エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンモノ−および−ジスルホン酸、ラ
ウリル硫酸を使用することができる。生理学的に許容されない酸との塩、たとえ
ばピクリン酸塩は、本発明による化合物の単離および/または精製に使用するこ
とができる。他方で、本発明による化合物の酸は、生理学的に許容されるその金
属塩またはアンモニウム塩の1種に塩基との反応によって変換することができる
。この場合可能な塩は、特にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム
およびアンモニウム塩、さらには置換されたアンモニウム塩であり、たとえばジ
メチル−、ジエチル−またはジイソプロピルアンモニウム塩、モノエタノール−
、ジエタノール−またはジイソプロピルアンモニウム塩、シクロヘキシル−また
はジシクロヘキシルアンモニウム塩、ジベンジルエチレンジアンモニウム塩、さ
らにたとえば、アルギニンまたはリジンの塩である。
【0039】 本発明によるペプチド化合物は、既に説明したようにヒトおよび家畜用薬剤に
おける医薬活性のある化合物として、特に上皮細胞が関与する疾患の予防および
/または治療のために使用することができる。
【0040】 特にこの意味で強調されるのは、皮膚、呼吸管器官および胃および腸領域の疾
患または炎症または創傷治癒、したがってたとえば脳卒中、狭心症、腫瘍、骨粗
鬆症など溶骨性疾患、病的な血管由来の疾患、たとえば炎症、肺線維症、眼科的
疾患、糖尿病性網膜症、変性斑(macular degeneration)
、近視、眼ヒストプラスマ症、慢性関節リウマチ、変形性関節症、血管新生緑内
障(rubeotic glaucoma)、潰瘍性大腸炎、クローン病、アテ
ローム性動脈硬化、乾癬、血管形成後の再狭窄、急性腎不全、腎炎、微生物感染
および多発硬化症などである。
【0041】 したがって、本発明は前述、後述でおよび請求項で定義した式のペプチド化合
物に関し、薬剤、診断薬または試薬として生理学的に許容されるそれらの塩を含
む。
【0042】 本発明は特に、αvβ6インテグリンレセプタの発現に間接的または直接的に基
づく疾患、したがって特に病的血管性疾患、血栓症、心筋梗塞、冠動脈性心疾患
、動脈硬化、腫瘍、骨粗鬆症、炎症、感染を制御するため、および創傷治癒プロ
セスに影響を与えるための阻害剤として適切な薬剤に関する。
【0043】 本発明はまた、少なくとも1種の式Iの薬物、および適切ならば賦形剤および
/または添加物を含む適切な医薬品に関する。
【0044】 本発明はさらに、αvβ6インテグリンレセプタの発現に間接的または直接的に
基づく疾患、したがって特に病理学的血管新生疾患、血栓症、心筋梗塞、冠動脈
性心疾患、アテローム性動脈硬化、腫瘍、骨粗鬆症、炎症、感染を制御するため
、および創傷治癒プロセスに影響を与えるための薬剤を製造するため、請求項お
よび発明の詳細な説明によるペプチド化合物および/またはそれらの生理学的に
許容される塩の使用に関する。本発明による薬剤またはそれらを含む医薬品は、
ヒトまたは家畜の薬剤において使用することができる。可能な賦形剤は、腸内(
たとえば、経口)または非経口投与、または局所塗布または吸入スプレーの形態
での投与に適しており、新規化合物と反応しない有機または無機物質で、たとえ
ば、水、植物油、ベンジルアルコール、アルキレングリコール、ポリエチレング
リコール、トリ酢酸グリセロール、ゼラチン、乳糖またはデンプンなど炭化水素
、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ワセリンである。特に、錠剤、丸剤、コ
ーティング錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、ジュースまたはドロ
ップは経口投与のために使用され、座薬は直腸投与のために使用され、液剤、好
ましくは油性または水性の液剤、さらに懸濁剤、エマルジョンまたは移植物は、
非経口投与に使用され、軟膏、クリームまたは粉末は局所塗布に使用される。新
規の化合物はまた、凍結乾燥して、得られた凍結乾燥物をたとえば、注射用製剤
の製造のために使用することができる。示された製剤は、滅菌することが可能で
、および/または潤沢剤、保存剤、安定剤および/または湿潤剤、乳化剤、浸透
圧に影響を及ぼす塩、緩衝物質、着色剤、香料などの添加物および/または1種
または複数の他の活性化合物、たとえば1種または複数のビタミンなどを含むこ
とが可能である。
【0045】 吸入スプレーとして投与するため、噴射剤中に溶解した形態または懸濁させて
、または噴射剤混合物(たとえば、CO2またはフルオロクロロ炭化水素)の形
で活性化合物を含むスプレーを使用することが可能である。活性化合物は、この
場合微粉にした形態で使用することが都合良く、1種または複数の追加的な生理
学的に耐性の溶媒、たとえばエタノールを存在させることができる。吸入溶液は
、通常の吸入器を使用して投与することができる。
【0046】 一般に、本発明による物質は、その他の公知の市販されている(たとえばUS
−A−4472305で記載された)ペプチドと類似して、好ましくは投薬単位
当たり約0.05から500mgの間、特に0.5と100mgの間の用量で投
与することができる。1日用量は、約0.01と20mg/kg体重の間である
ことが好ましい。しかし、患者それぞれのための特定の用量は、あらゆる要素、
たとえば使用した特定の化合物の効果、年齢、体重、一般的健康状態および性別
、食生活、投与時間および経路、排泄率、併用薬剤、および治療が関係する特定
の傷害の重症度による。非経口投与が好ましい。
【0047】 さらに、式Iの新規化合物は、分析生物学および分子生物学で使用することが
できる。Xが−CONH、−COO、−NH−C(=S)−NH、−NH−C(
=O)−NH、−SO2NHまたは−NHCO結合によって結合した蛍光色素基
である式Iの新規化合物は、FACS(蛍光活性セルソータ)技法および蛍光顕
微鏡検査法で診断用マーカとして使用することができる。
【0048】 蛍光顕微鏡検査法で標識化合物を使用することは、たとえばY.−L.Wan
gおよびD.L.Taylorによって「Fluorescence Micr
oscopy of Living Cells in Culture、pa
rtsA+B,Academic Press,Inc.1989」に記載され
ている。
【0049】 本発明による新規化合物はまた、インテグリンを純粋な形態で調製するための
アフィニティクロマトグラフィ用カラムを調製するためのインテグリンリガンド
として使用することができる。アビジン−誘導支持物質、たとえばセファロース
と新規化合物との複合体は、それ自体公知の方法によって形成される(たとえば
、E.A.BayerおよびM.Wilchek著「Methods of B
iochemical Analysis Vol 26 The Use o
f the Avidin−Biotin Complex as a Too
l in Molecular Biology」)。本明細書で適切なポリマ
ー支持物質は、好ましくは親水性特性を有し、ペプチド化学分野ではそれ自体公
知の高分子固相、たとえば、セルロース、セファロースまたはセファデックス(
R)、アクリルアミド、ポリエチレングリコールをベースにしたポリマーまたは
Tentakelポリマー(R)など架橋多糖類である。
【0050】 本発明にはまた最後に、本発明によるペプチド構造部分を有するペプチド領域
をコードする部分を含む組換えDNA配列が含まれる。
【0051】 この種のDNAは、Ch.Andree他Proc.Natl.Acad.S
ci.91、12188〜12192(1994)に記載されたように粒子によ
って細胞に導入ことができるか、またはこの細胞への導入はリポゾームなどその
他の補助剤によって増大させることができる(A.I.Aronsohnおよび
J.A.Hughes J.Drug Targeting、5、163〜16
9(1997))。
【0052】 したがって、この種のDNAの導入は、本発明のペプチド物質を産生するため
に、バキュロウイルスを利用することで酵母に対して、あるいはほ乳類細胞に対
して使用することができる。
【0053】 動物またはヒトの体にこの種の組換えDNAを感染させる場合、最終的に感染
細胞によって形成される本発明によるペプチド自体はすぐにたとえば腫瘍細胞の
αVβ6インテグリンレセプタに結合し、ブロックすることが可能である。しかし
、公知かつ通常の技法によって調製することができる対応する組換えDNAはま
た、たとえばウイルスコート蛋白質をコードする部分を含むウイルスDNAの形
態で存在することができる。宿主生物に組換え体、好ましくはこの種の非病原性
ウイルスを感染させることによって、インテグリンαVβ6を発現する宿主細胞を
攻撃する(標的とする)のが好ましい。
【0054】 適切なウイルスは、たとえば、既にほ乳類細胞で外来遺伝子用ベクターとして
何回も使用されてきたアデノウイルス種である。S.J.Watkins他Ge
ne Therapy 4、1004〜1012(1997)(J.Engel
hardt他Hum.Gene Ther.4、759〜769(1993)も
また参照のこと)に認めることができるように、いくつかの特性によって、これ
らは遺伝子治療用の優れた候補となる。
【0055】 A.Fasbender他J.Clin.Invest.102、184〜1
93(1998)に見いだすことができるように、ウイルスおよびウイルス以外
のベクターによる遺伝子治療によくある問題は、遺伝子導入の効率が限られるこ
とである。前述のαVβ6インテグリンの追加的なリガンド配列をアデノウイルス
の被覆蛋白質上で使用して、たとえば嚢胞性線維症膜貫通型調節物質(CFTR
:cystic fibrosis transmembrane condu
ctance regulator)cDNAの導入の改善を実現することが可
能である。
【0056】 T.Tanaka他Cancer Research 58、3362〜33
69(1998)の研究方法と同様の方法で、アンギオスタチン用DNAの代わ
りに、本発明の配列用DNAはまた、レトロウイルスまたはアデノウイルスベク
ターによって細胞トランスフェクションに使用することができる。
【0057】 本発明によるペプチドはまた、ヒトの遺伝子治療において使用するために、細
胞培養物のトランスフェクション用の脂質/ペプチド/DNAのリポソーム複合
体内で(ペプチドを含まない)脂質/DNAから成るリポソーム複合体と共に使
用することができる。脂質/DNA/ペプチドのリポソーム複合体の調製は、た
とえばHart S.L.他1998、Lipid−Mediated Enh
ancement of Transfection by a Non−Vi
ral Integrin−Targeting Vector.Human
Gene Therapy 9、575〜585に記載されている。
【0058】 脂質/ペプチド/DNAのリポソーム複合体は、たとえば、以下の保存溶液:
リポフェクチン(DOTMA(=N−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロ
ピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド)およびDOPE(ジオ
レイルホスファチジルエタノールアミン)の等モル混合物)1μg/μl、プラ
スミドDNA10μg/mlおよびペプチド100μg/mlから調製すること
ができる。このためには、DNAおよびペプチドの両方を細胞培養液に溶解させ
る。
【0059】 3種の成分を特定の重量比(脂質:DNA:ペプチドがたとえば0.75:1
:4)で混合することによって、リポソーム複合体を調製する。ヒトの遺伝子治
療用のリポソームDNA複合体は、既に記載されている(Caplen N.J
.他1995、Liposome−mediated CFTR gene t
ransfer to the nasal epithelium of p
atients with cystic fibrosis Nature
Medicine 1、39〜46)。
【0060】 したがって、本発明はまた、αvβ6インテグリンレセプタの発現に間接的また
は直接的に基づく疾患、したがって特に病理学的血管新生疾患、血栓症、心筋梗
塞、冠動脈性心疾患、アテローム性動脈硬化、腫瘍、骨粗鬆症、炎症、感染を制
御するため、および創傷治癒プロセスに影響を与えるために、それに応じて修飾
した遺伝子放出系の組換えDNA、特にウイルスDNAを使用することに関する
【0061】 前述、後述中で、温度は全て℃で示している。
【0062】 HPLC分析(リテンション・タイムRt)は、以下の系で実施した。
【0063】 カラム 5μm LichroSpher 60 RP−Select B(
250−4)、50分で水/0.3%トリフルオロ酢酸に溶かした2−プロパノ
ール0から80%の勾配、流速1ml/分、215nmで検出。 質量分析(MS):EI(電子衝撃イオン化法:electron impac t ionization)M+ FAB(高速原子衝撃法:fast atom bomba rdment)(M+H)+ 実施例1 本発明によるペプチドの調製および精製 原則として、この調製および精製は、Haubner他(J.Am.Chem
.Soc.118、1996、17703)に従って、市販の「連続流」ペプチ
ド合成器を使用して、酸に不安定な樹脂中の酸に不安定な側鎖を保護するFmo
c法によって実施した。 Ac−Arg−Gly−Asp−Leu−D−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 アミノキサンテニルオキシポリスチレン樹脂(Novabiochem 0.
37mmol/g)2gは、市販の合成器によって、一般的方法を使用して(a
ppratus and handbook Milligen 9050 P
epSynthesizerTM、1987)、2重結合法で、それぞれDMFに
溶かしたTBTU0.50g、エチルジイソプロピルアミン0.53mlおよび
Fmoc−アミノ酸を使用し、それぞれ30分間、2回連続して結合段階を行っ
た。洗浄段階は、DMF中で10分間実施し、切断段階はピペリジン/DMF(
体積比1:4)で5分間、N末端アセチル化(キャッピング)は、無水酢酸/ピ
リジン/DMF(体積比2:3:15)で15分間実施した。アミノ酸は、Fm
oc−Arg(Pmc)、次いでFmoc−Leu、次いでFmoc−Ser(
But)、次いでFmoc−D−Asp(OBut)、次いでFmoc−Leu
、次いでFmoc−Asp(OBut)、次いでFmoc−Glyおよび最後に
Fmoc−Arg(Pmc)を使用した。Fmoc−Arg(Pmc)−Gly
−Asp(OBut)−Leu−D−Asp(OBut)−Ser(But)−
Leu−Arg(Pmc)−アミノキサンテニルオキシポリスチレン樹脂からF
moc保護基を除去した後、再びアセチル化を実施した。DMFおよびイソプロ
パノールで洗浄し、その後室温で真空において乾燥した後、Ac−Arg(Pm
c)−Gly−Asp(OBut)−Leu−D−Asp(OBut)−Ser
(But)−Leu−Arg(Pmc)−アミノキサンテニルオキシポリスチレ
ン樹脂2.8gが得られた。
【0064】 このペプチジル樹脂をトリフルオロ酢酸/水/TIS(体積比94:3:3)
20mlを用いて2時間、室温で処理し、濾過し、真空下で濃縮し、ジエチルエ
ーテルで磨砕することによって、Ac−Arg−Gly−Asp−Leu−D−
Asp−Ser−Leu−Arg−NH2(コードEMD272974)0.4
7gが得られた。
【0065】 生成物の精製は、Lichrosorb RP 18(250−25、7μm
、Merck KGaA)のRP−HPLCによって、0.3%TFA、2−プ
ロパノール4%から24%の勾配を1時間、10ml/分で実施し、UV流動光
度計によって215および254nmで溶出液を評価した。生成物168mgが
得られた。Rt[sic]15.5分、FAB 973。
【0066】 以下の生成物を同様に調製した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】 アミノ酸の命名法はEur.J.Biochem.138、9〜37(198
4)による。 小文字=D−アミノ酸 実施例2 αVβ6/フィブロネクチンレセプタ結合試験 本発明によって調製したペプチドを、溶液中で、競合的に作用するフィブロネ
クチンと共に固定化αVβ6レセプタに結合させ、試験するペプチドのαVβ6への
結合の選択性の尺度としてQ値を決定した。このQ値は、本明細書では試験ペプ
チドを標準物のIC50値で割った商から計算する。使用した標準物は、直鎖Ac
−RTDLDSLR−NH2(コードEMD271293)であった(参照/特
許、Pytela他Science 231、1559、(1986)を参照の
こと)。結合試験は詳細には以下のように実施した。
【0071】 可溶性αVβ6レセプタのマイクロタイタープレートへの固定は、蛋白質溶液を
TBS++で希釈し、その後4℃で一晩インキュベートすることによって実施し
た(100μl/穴)。非特異的結合部位は、TBS++に溶かした3%(w/
v)BSAでインキュベートすること(2時間、37℃)によってブロックした
(200μl/穴)。過剰なBSAをTBSA++で3回、洗浄することによっ
て除去した。ペプチドをTBSA++で順次、希釈し(1:10)、ビオチン化
したフィブロネクチン(2μg/ml)と共に固定したインテグリン(穴当たり
ペプチド50μl+リガンド50μl、2時間、37℃)とインキュベートした
。結合しなかったフィブロネクチンおよびペプチドをTBSA++で3回、洗浄
することによって除去した。結合したフィブロネクチンはアルカリホスファター
ゼ結合抗ビオチン抗体(Biorad)(1:20、000でTBSA++に溶
かす、100μl/穴)でインキュベートすることによって検出した(1時間、
37℃)。TBSA++で3回洗浄後、基質溶液(ニトロフェニルホスフェート
5mg、エタノールアミン1ml、H2O4ml、100μl/穴)でインキュ
ベートすることによって(暗所において25℃で10〜15分)比色による検出
を実施した。0.4M NaOH(100μl/穴)を添加することによって酵
素反応を停止させた。色の強度は、ELISA測定装置で、405nmで測定し
、ゼロ値と等しい物を作製した。レセプタで被覆されていない穴をゼロ値として
使用した。Ac−RTDLDSLR−NH2は、標準物として使用した。試験し
たペプチドのIC50値は、グラフから読み取り、これと標準ペプチドのIC50
とから本発明によるペプチドのQ値を決定した。 Q値=IC50試験ペプチド/IC50標準物 Q値は反復実験の平均として計算した。
【0072】 説明した試験の結果は、以下の表1にまとめて示した。 αVβ6の結果/フィブロネクチンレセプター結合試験
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】
【表6】
【0076】 以下の実施例は、医薬品に関する。
【0077】 実施例A:注射用バイアル Ac−RGDLdSLR−NH2100gおよびリン酸水素二ナトリウム5g
を2回蒸留水3lに溶かして、2N塩酸を使用してpH6.5に調節し、滅菌濾
過して、注射用バイアルに分注し、無菌条件下で凍結乾燥して無菌的に密封する
。注射用バイアルはそれぞれ活性化合物5mgを含む。
【0078】 実施例B:座薬 Ac−RGDLdSLR−NH220gの混合物をダイズレシチン100gお
よびカカオ脂1400gと融合し、型に注入して冷却する。座薬はそれぞれ活性
化合物20mgを含む。
【0079】 実施例C:液剤 液剤は、2回蒸留水940mlに溶かしたAc−RGDLdSLR−NH2
g、NaH2PO4・2H2O9.38g、Na2HPO4・12H2O28.48g
および塩化ベンザルコニウム0.1gから調製する。この混合物をpH6.8に
調節し、1lにして、照射によって滅菌する。この溶液は点眼剤の形態で使用す
ることができる。
【0080】 実施例D:軟膏 Ac−RGDLdSLR−NH2500mgを無菌条件下でワセリン99.5
gと混合する。
【0081】 実施例E:錠剤 Ac−RGDLdSLR−NH21kg、乳糖4kg、ジャガイモ澱粉1.2
kg、タルク0.2kgおよびステアリン酸マグネシウム0.1kgの混合物を
通常の方法で圧縮して、錠剤それぞれが活性化合物10mgを含むように錠剤を
形成する。
【0082】 実施例F:コーティング錠剤 実施例Eと同様に、錠剤を圧縮して、次いで通常の方法で、スクロース、ジャ
ガイモ澱粉、タルク、トラガカントおよび着色剤のコーティングで被覆する。
【0083】 実施例G:カプセル剤 カプセル剤それぞれが活性化合物20mgを含むように、Ac−RGDLdS
LR−NH22kgを通常の方法で硬ゼラチンカプセルに分注する。
【0084】 実施例H:アンプル 2回蒸留水60lに溶かしたAc−RGDLdSLR−NH21kgの溶液を
滅菌濾過して、アンプルに分注し、無菌条件下で凍結乾燥し、無菌的に密封する
。アンプルはそれぞれ活性化合物10mgを含む。
【0085】 実施例I:吸入スプレー Ac−RGDLdSLR−NH214gを等張NaCl溶液10lに溶解し、
この溶液をポンプ機構を備えた市販のスプレー容器に分注する。この溶液は口ま
たは鼻にスプレーすることができる。1噴射の噴霧(約0.1ml)は、約0.
14mgの用量に相当する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 11/00 A61P 17/06 17/06 19/10 19/10 21/00 21/00 29/00 29/00 31/00 31/00 35/00 35/00 43/00 105 43/00 105 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU, ZA,ZW (71)出願人 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 ヨンツィック、 アルフレット ドイツ連邦共和国 デー−64295 ダーム シュタット シェップ アリー 57 (72)発明者 ディーフェンバッハ、 ビアーテ ドイツ連邦共和国 デー−81739 ミュニ ヒ クルト−ユルゲンス−シュトラーセ 2 (72)発明者 グロト、 ウルリッヒ ドイツ連邦共和国 デー−78464 コンス タンツ ヤコブシュトラーセ 39 (72)発明者 ジシンスキイ、 ギュンター ドイツ連邦共和国 デー−78462 コンス タンツ マンゴルトシュトラーセ 26 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA07 BA01 BA08 BA09 BA17 BA23 NA14 ZA36 ZA40 ZA45 ZA54 ZA59 ZA89 ZA94 ZA97 ZB11 ZB21 ZB26 ZB31 4H045 AA10 AA30 BA01 BA15 EA23 EA27 EA28 EA29 FA33

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式Iのペプチド化合物であって、 Ac−Arg−X1−Asp−X2−X3−X4−X5−X6−NH2 I 式中、Acはアセチル基であり、 X1はSer、Gly、Thr、Asp、Arg、Val、Tyr、Hisま
    たはAlaであり、 X2はLeu、Ile、Nle、ValまたはPheであり、 X3はAsp、Glu、Lys、Phe、Aib、Nal、Gly、Ala、
    BglまたはPhgであり、 X4はGly、Ala、Ser、β−Alaまたはω−Abuであり、 X5はLeu、Ile、Nle、ValまたはPheであり、 X6はArg、Har、Lys、Leu、Orn、Phe、Ala、Tyr、
    Gly、SerまたはAspであり、 前記アミノ酸は誘導体にすることも可能であり、 アミノ酸残基はペプチド様式でα−アミノ基およびα−カルボキシル基を介し
    て互いに結合し、 DおよびL型の光学活性アミノ酸残基が含まれるペプチド化合物、 およびそれらの塩であって、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2は除外されるペプチド化
    合物。
  2. 【請求項2】 以下から成る群から選択される請求項1に記載のペプチド化
    合物 Ac−Arg−Gly−Asp−Leu−D−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Gly−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Ser−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Asp−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Ala−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−D−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−D−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Ala−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Aib−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Nal−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Gly−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Ala−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Nle−D−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Ile−D−Asp−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−D−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ala−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Gly−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Har−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−Asp−Ser−Leu−Lys−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Asp−D−Ser−Leu−Arg−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Asp−Ser−Leu−Ala−NH2、 Ac−Arg−Thr−Asp−Leu−D−Asp−Gly−Leu−Arg−NH2、 およびそれらの生理学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】 薬剤としての請求項1に記載の式Iのペプチド化合物および
    請求項2に記載の化合物ならびにそれらの生理学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】 αvβ6インテグリンレセプタの発現および病理学的機能に基
    づく障害を制御するための阻害剤としての請求項3に記載の薬剤。
  5. 【請求項5】 血栓症、心筋梗塞、冠動脈性心疾患、アテローム性動脈硬化
    、腫瘍、骨粗鬆症、線維症、炎症、感染、乾癬を制御するため、および創傷治癒
    プロセスに影響を与えるための請求項4に記載の薬剤。
  6. 【請求項6】 請求項4および5の1つに記載の少なくとも1種の薬剤およ
    び、適切ならば賦形剤および/または添加物および、適切ならばその他の活性化
    合物を含む医薬品。
  7. 【請求項7】 αvβ6インテグリンレセプタの発現および病理学的機能に基
    づく障害を制御する薬剤を製造するための請求項1および2に記載のペプチド化
    合物および/またはそれらの生理学的に許容される塩の使用。
  8. 【請求項8】 血栓症、心筋梗塞、冠動脈性心疾患、アテローム性動脈硬化
    、腫瘍、骨粗鬆症、線維症、炎症、感染、乾癬を制御するため、および創傷治癒
    プロセスに影響を与えるための薬剤の製造のための請求項7に記載の使用。
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