JP2003501257A - エーロゾルを生成する方法 - Google Patents

エーロゾルを生成する方法

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JP2003501257A JP2001502989A JP2001502989A JP2003501257A JP 2003501257 A JP2003501257 A JP 2003501257A JP 2001502989 A JP2001502989 A JP 2001502989A JP 2001502989 A JP2001502989 A JP 2001502989A JP 2003501257 A JP2003501257 A JP 2003501257A
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Abstract

(57)【要約】 「強い集束」と呼ばれるテクノロジーによって小さな粒子を生成する方法が、このような強いフロー集束を生成する装置とともに開示されている。一般に、その方法は、液体の流れを生成するために集束チューブ(5)の出口開口(6)から液体(9)を押し出すステップを含んでいる。出口開口(6)は、チューブ(5)から流出する液体(9)が送りチューブ(5)の出口開口(6)を取り囲む圧力チャンバ(10)の出口オリフィス(7)の方に流入し、その出口オリフィス(7)から流出するように位置決めされている。液体フローは、液体の流れの容積よりも小さい容積を有する粒子(18)に細分される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本出願は、一般に、液体の方向付けられたフローによって生成されるエーロゾ
ルの生成に関する。
【0002】 (発明の背景) 流体の精巧に方向付けられた流れを生成し、および/または所望のサイズのエ
ーロゾル化された粒子を生成する装置は、たとえば、インクジェットプリンタ用
の精巧に方向付けられたインクの流れ、あるいは、マイクロアレイの準備用の生
体分子を含有する方向付けられた溶液の流れなどの広範囲にわたって異なる適用
に使用されている。精巧に分散されたエーロゾルの生成は、さらに、(1)患者
の肺へのエーロゾル化された粒子の深い一様のフローを得るためエーロゾル化さ
れたドラッグデリバリーと。(2)燃焼室におけるあらゆるタイプの燃料の迅速
で、一様の分散を得るため内燃機関における分配用の燃料をエーロゾル化するこ
とと、あるいは、(3)(a)結果として生ずる生成物に所望のテクスチャ、あ
るいは、“口さわり”を得るために所定のサイズの精製した粒子を必要とするチ
ョコレートを作ることと、(b)ドラッグの一定時刻に作動するように仕組んだ
放出用あるいはマスクフレーバーに対する薬剤生成物を作ることと、(c)テス
トにおける基準として、あるいは、テストされ、反応され、または分析される化
合物がコーティングされる基質として使用される小さい不活性粒子を作ることと
を含む広範囲にわたる使用をそれ自体が有する一様のサイズの粒子の形成にとっ
て重要である。
【0003】 (発明の概要) 液体を分散し、そして、散らすために、ここでは、“強い集束”と呼ばれるテ
クノロジーによって小さい粒子およびエーロゾルを生成する方法が、このような
強いフロー集束を生成する装置とともに開示されている。一般に、“強い集束”
方法は、第1の液体すなわちガスと混合することができない第2の液体である第
2の流体が連続して充填される圧力チャンバ内に位置決めされる送りチューブを
通って第1の液体を押し込め、そして、その送りチューブの出口開口から第1の
液体を押し出すステップを含んでいる。送りチューブの出口開口は、チューブか
ら流出する液体が送りチューブの出口開口を取り囲むチャンバの出口オリフィス
すなわち吐出オリフィスの方に流入し、そして、その出口オリフィスすなわち吐
出オリフィスから流出するように位置決めされている。チューブに存在する第1
の液体は、実質的に縮小された直径の方に集束され、そして、第2の液体すなわ
ちガスによって生成される強い作用に施され、縮小された直径フローが自発毛管
分散を受ける場合より実質的に小さい粒子にフローを分散する。送りチューブの
出口開口は、約5ミクロンから約10,000ミクロンの範囲内の直径を有する
ことが好ましく、そして、チューブの出口開口は、出口オリフィスの入口ポイン
トから、約5ミクロンから約10,000ミクロン、より好ましくは、約15ミ
クロンから約200ミクロンの範囲内の間隔で位置決めされている。
【0004】 第1の液体の流れは、チューブから流出し、そして、周囲圧力チャンバ内の第
2の液体すなわちガスのフローによって集束される。集束された流れは、次に、
圧力チャンバの吐出オリフィスから流出し、不安定にし、小さい粒子を形成する
。第1の液体の粒子のサイズは、形成される第1の液体粒子の表面張力と、圧力
チャンバの出口オリフィスで、かつ圧力チャンバの出口オリフィスの外側の乱れ
圧力変動の振幅との間のバランスによって制御される。粒子は、表面張力が実質
的に圧力変動の振幅とマッチするほど十分に小さいとき、その場合、粒子は安定
され、そして、いっそう小さな粒子に分散しない。
【0005】 (発明を実施するための最良の形態) 本エーロゾル装置および方法が記述される前に、本発明は、記述されている粒
子成分およびステップに限定されるものではなく、それ自体、とはいえ、変更で
きるものであることは理解されるべきである。本発明の範囲は、添付の請求の範
囲によってのみ限定されるものであるので、ここに使用されている専門用語は、
特定の実施の形態のみを記述するためであり、そして、限定することを意図され
るものではないことも理解されるべきである。
【0006】 ここに、および添付の請求の範囲に使用されるように、単一の単語の交替形で
ある“a”、“and”および“the”が、文脈に明確な異なる指図がないか
ぎり、複数の指示対象を含んでいることは留意されるべきである。したがって、
たとえば、“a particle”に対する引用は、複数の粒子を含み、そし
て、“a fluid”に対する引用は、流体の混合物、および、当業者などに
周知の同等物に対する引用を含んでいる。
【0007】 異なる定義がないかぎり、ここに使用されているすべての技術用語および科学
用語は、本発明に属する普通の技術の熟練者によって普通に理解されるのと同じ
意味を持っている。ここに記述されているものと類似するか、あるいは同等であ
るあらゆる方法および材料は、本発明の実施あるいはテストに使用されることが
可能であるが、好ましい方法および材料が、ここに記述されている。ここに述べ
られているすべての刊行物は、刊行物が引用する方法および/または材料を開示
して、記述するために、そっくりそのまま参照としてここに組み込まれている。
【0008】 個々に論じられる刊行物は、本出願の出願日より前の開示のために単に提供さ
れている。本発明が先行の発明によってこのような刊行物に先立つ権利が与えら
れないという認可としてここでは解釈されるべきでない。さらに、提供される刊
行物の日付は、独立して確認される必要がある実際の発行日と異なっている。
【0009】 一般的方法 その方法は、液体供給手段、たとえば、チューブから液体を押し出すことによ
って実行される。液体は、供給手段からガスが好ましい第2の流体が充填される
圧力チャンバに流出する。そのチャンバは、供給手段から流出する液体のフロー
の前に直接、好ましくは、下流側に位置決めされることが好ましい出口ポートを
有している。出口ポートは、液体供給手段の出口のわずかに上流側に位置決めさ
れることができる。液体は、それが供給手段から流出するとき、ガスによって実
質的に小さな容積に集束される、たとえば、直径が1ユニットである液体の管状
の流れは、オペレーティング状態により、直径が1ユニットの1/2‐1/40
0か、あるいはそれよりも小さい流れに集束される。この提案された実施例にお
いて、直径が1ユニットの集束された円筒状流れは、レイリーの分散を受け、そ
して、集束された流れの直径の約1.89倍である粒子を形成するように予測さ
れる。とはいえ、正確にパラメータ(チャンバ出口ポートに対する液体供給手段
の出口を位置決めすることなど)を調節することによって、液体の流れは、第一
に、チャンバから流出するガスによって集束され、それによって、ずっと小さな
直径を有する流れを形成する。その流れは、チャンバを通り過ぎ、そして、集束
された流れよりも直径が小さな粒子を形成する。
【0010】 上述のことに基づき、本発明のノズルおよび方法は、きわめて小さな粒子を生
成することができることは言うまでもないであろう。1つの例として、1000
ユニットの直径を有する円筒状液体供給手段を使用して粒子を生成することを考
えてみよう。このような供給手段からの流れは、直径が約1.89×1000ユ
ニットすなわち1890ユニットの直径を有する球状粒子を形成するために、1
000ユニット直径の流れの正常レイリー分散を受けると予測される。1000
ユニットの直径を有する流れが、周囲のガスによって、より小さな容積の流れあ
るいは噴流に集束される場合、その噴流は、そのサイズの1/10ユニットすな
わち100ユニットの直径を有する。100ユニット直径の集束された噴流は、
1.89×100ユニットすなわち189ユニットの直径を有する粒子を形成す
るために、正常レイリー分散を受けると予測される。
【0011】 狭く集束された噴流すなわち“安定したマイクロジェット”噴流に流れの直径
を集束することは、フロー集束テクノロジーと呼ばれている。フロー集束テクノ
ロジーを使用するとき、集束された噴流は、一般式により特徴付けられる流れに
おける一定のポイントAにおいて、直径dを有する。
【0012】
【数1】
【0013】 式中、dは、安定したマイクロジェットの直径であり、=は、エラーの許容可
能なマージンが±10%である場合ほぼ等しいことを示し、pは、液体の密度
であり、そしてΔPは、ポイントAにおける流れを取り囲むガスのガス圧の変
化である。噴流の直径(d)は、供給手段から流出する液体の流れの直径より
も小さい縮小された直径でよく、たとえば、液体供給手段から流出する流れの領
域の約1/2から約1/100の断面直径を有することができる。
【0014】 本発明の強いフロー集束によれば、1000ユニットの直径を有する供給手段
から流出する液体のフローは、それが供給手段を通り過ぎるときに集束され、そ
のために、液体供給チューブから流出する流出ドロップの端部が、周囲ガスによ
って、縮小された大きさ(たとえば、液体供給手段の断面直径の1/2から1/
100)に集束される。例示のために、1000ユニットの流れが約100ユニ
ットの直径に縮小されるとわれわれは主張する。ドロップのその100ユニット
の端部は、圧力チャンバから流出するガスによって乱れ作用に施され、それによ
って、直径が10ユニットの粒子を形成する。したがって、上述の提案された例
示は、下記の通りに要約されることが可能である。
【0015】
【表1】
【0016】 上述のことに基づき、本発明の方法は、フロー集束テクノロジーを使用して生
成される粒子のサイズよりも実質的に小さい(たとえば、1/2から1/100
)粒子を生成することが可能であることが分かるであろう。さらに、フロー集束
テクノロジーは、流れの正常毛管分散によって生成される粒子のサイズより実質
的に小さい(たとえば、1/2から1/100)粒子を生成することが可能であ
る。
【0017】 一般的装置 本発明の基本装置すなわちノズルは、複数の異なる構成を有することが可能で
ある。とはいえ、各構成あるいは実施の形態は、液体すなわち第1の流体を供給
する手段と、液体を供給する手段の少なくとも出口を取り囲む圧力チャンバに第
2の流体(ガスが好ましい)を供給する手段とを備えている。液体供給手段およ
び圧力チャンバは、乱れ作用が液体供給手段から流出する液体と、供給チャンバ
から流出する第2の流体、液体あるいはガスとの間で生ずるように位置決めされ
ている。圧力チャンバの出口開口は、下流側にあることが好ましく、また、液体
を供給する手段のフロー通路と一直線に整列されることがより好ましい。本発明
の説明を簡素化するために、液体を供給する手段は、円筒状チューブと呼ばれる
ことが多い(チューブ形状は、たとえば、楕円形、正方形、矩形などと変更され
ることが可能である)。第1の流体すなわち液体は、本発明が、使用される楕円
形装置によりあらゆる液体でよい。たとえば、液体は、吸入用エーロゾルのため
のドライ粒子あるいは液体粒子を生成するのに使用される薬剤として有効なドラ
ッグの液体組成でよく、あるいは、別の方法として、炭化水素燃料を燃焼する内
燃機関、ヒータ、その他の装置などに使用の燃料噴射器に関連して使用される炭
化水素燃料でよい。さらに、簡素化のために、第2の流体が、ガスであるとして
ここでは一般に記述され、そして、そのガスは、一般に、空気あるいは不活性ガ
スである。とはいえ、第1の流体は、液体であり、そして、第1の流体および第
2の流体が互いに十分に異なる(たとえば、混合することができない)とすれば
、第2の流体は、ガスあるいは液体でよい。液体が液体供給手段から流出するか
、あるいは圧力チャンバが出口でガスに気化するかのいずれかの状態を有するこ
とが可能である。液体−ガス、液体−液体のこれらの異なる化合物にもかかわら
ず、本発明は、一般に、供給手段から噴出され、そして、圧力チャンバの出口か
ら流出する周囲ガスと相互に作用する液体組成について記述されている。さらに
、圧力チャンバの出口は、一般に、断面が円形として記述され、そして、じょう
ご形状に広くなっている(図1)が、あらゆる形状でよい。
【0018】 図を参照すると、ノズル1の断面概略図が図1に示されている。そのノズル1
は、圧力チャンバ2と液体供給手段3とを含む2つの基本的なコンポーネントで
構成されている。圧力チャンバ2は、入口ポート4を通ってチャンバに流入する
流体によって加圧されている。液体供給手段3は、液体が流動するインナチュー
ブ5を含んでいる。液体供給手段3のインナチューブ5には、流体の連続的な流
れが供給されることが好ましく、その流体は液体の形状であることが好ましい。
圧力チャンバ2には、液体あるいはガスである加圧流体が連続的に供給される。
流体が液体であるとき、液体は、インナチューブ5から供給される液体と不溶性
であり、かつ不適合であることが好ましい(たとえば、容易に混合せず、そして
性質が異なる界面を形成するオイルと水)。液体供給手段3のインナチューブ5
は、出口ポイント6を含んでいる。加圧チャンバ2は、出口ポイント7を含んで
いる。圧力チャンバの出口ポイント7は、出口ポイント6から流出する液体のフ
ローの下流側に直接位置決めされることが好ましい。液体供給手段出口および圧
力チャンバの出口は、(1)液体供給手段から流出する流れの容積が圧力チャン
バから流出する流体によって減少されることと、(2)液体供給手段から流出す
る液体および圧力チャンバから流出する流体は、減少された容積での液体の流れ
が正常毛細不安定性を受けた場合に形成するよりもいっそう小さな粒子を形成す
るために、たとえば、円筒状流れの直径の1.89倍の球面粒子を形成するため
に、強い相互作用を受けることとの、2つの効果を得るように構成されて、位置
決めされている。
【0019】 チャンバ2の出口ポートは、液体供給手段3から流出する液体のフローと一直
線に整列されることが好ましい。本発明の重要な態様は、インナチューブ5の出
口ポート6から流出する液体9から小さい粒子8を得るものである。粒子8の所
望の組成を得ることは、液体供給手段3およびチャンバ2の様々なコンポーネン
トを正確に位置決めして、釣り合いをとることによって得られ、かつ、液体供給
手段3とチャンバ2との両方から流出するこれらの流体の速度を含む流体の特性
によって得られる。特に、本発明のノズル1を画定するいくつかの重要な幾何学
的パラメータがある。当業者は、特定の状態により最も好ましい結果を得るため
にここに提供される情報を使用してこれらのパラメータを調節するであろう。
【0020】 液体9は、形状が円筒状であるインナチューブ5内に保持されることが好まし
い。とはいえ、液体9を保持するインナチューブ5は、非対称、楕円形、四角形
、矩形、出口ポート6から液体9のほぼ平面フローを呈する構成を含む他の構成
などでよい。したがって、本発明のノズルは、アウタ流体のための先細通路を有
するあらゆる種類の円形(たとえば、軸対称)構成および平面(例えば、対称的
な二次元)構成に適用する。たとえば、円形だが軸対称でない形状は、オリフィ
スプレートの表面が異なる方位角の角度でファセットが刻まれる形状である。そ
れゆえに、図1を含む図は、変数を画定するだけに使用されるが、本発明のノズ
ル1のデザインの形状のタイプあるいは特定の詳細についての限定を暗示するよ
うに意図されるものではない。デザインについては無限に自由である。たとえば
、鋭く示されている角は、異なる方法で丸みがつけられたり、あるいは仕上られ
ることが可能である。
【0021】 マイクロジェットの組成およびその促進ならびに最終的な粒子組成は、第2の
流体(すなわち、ガス)を保持する圧力チャンバの出口オリフィスを通過時液体
によって受けられる急な促進に関連する急な圧力ドロップに基づいている。
【0022】 何ら1つの理論に限定されることなく、強く集束されたエーロゾルの生成(軸
対称構成において)は、下記の通りに生ずる。ポイント6、7の間のきわめて狭
いギャップに存在する強度な径方向流体フロー(10)は、それが圧力チャンバ
2の出口7のオリフィスを通過して、そのオリフィスから出るとき、循環するよ
うになる。同時に、液体(9)メニスカスは、チャンバ2の出口ポイント7の中
心の方に吸い込まれる。ガス10がポイント7における穴から流出するとき、そ
の強い循環運動は、渦巻分解と呼ばれる流体動効果を引き起こす。これは、流体
粒子が、軸から離れて振り落とすほど多くの遠心慣性を得る不安定性である。そ
の結果、ガスのバブルが、このポイントから軸方向下流側に沿って生成され、こ
のポイントにおいて、アウタ流体(ガスが好ましい)が逆に流動し、ノズルの方
に上流側に逆流する。その結果として、液滴が、径方向に外方に加速されて、拡
張された分散を結果として生ずる。
【0023】 図1に示されるいくつかのコンポーネント間の関係を記述するために図2をこ
こでは参照する。第一に、鎖線C‐‐‐C′は、液体9が流動するインナチュー
ブ5の中心とチャンバ2の出口とを通って進むこと示している。対称的噴霧器に
おいて、線C‐‐C′は、図の平面の対称交線の平面を表している。線B‐‐B
′は、ノズルの中心部に近い先細通路の2等分線を示している。“先細通路”と
呼ばれる領域は、液体供給手段3のターミナルフェース11とチャンバ2のフロ
ントフェース12との間のオープン領域である範囲である。本発明のノズルで所
望の結果を得るために、下記の特徴が存在する必要がある。 (a)インナチューブ5から出てくるインナ流体9の方への、かつ周りへの、
チャンバ2におけるアウタ流体(ガスの液体)の強い先細り形成 (b)流体9と相互に作用する前にチャンバ2における流体10のための十分
な運動量 (c)周囲流体による液体9の流れの集束あるいは圧縮
【0024】 上記の特徴(a)‐(c)は、インナチューブ5から流出する流体9の流れの
所望の(d)渦巻分解を結果として生ずるために、互いに、かつ、他の特徴と併
用する。たとえば、他の特徴は、アウタ流体10がガスであるとき、音速および
衝撃(e)を含んでいる。
【0025】 いっそう十分に本発明を理解するために、上記に言及される特徴(a)‐(e
)のそれぞれは、以下にさらに詳細に記述されている。
【0026】 (a)アウタ流体の強い先細り形成 本発明の主要な特徴は、インナ液体9の方への、および周りへの、アウタ流体
10の強い先細(一点集中)フローの促進である。圧力チャンバ内の流体10は
、液体供給手段から流出する液体9と平行して単に流動しないことが好ましい、
すなわち、0度の角度で交差しないことが好ましい。さらに、圧力チャンバ内の
流体10は、液体供給手段から流出する液体流れ9に一直線に直交して流動しな
いことが好ましい、すなわち、90度の角度以上で交差しないことが好ましい。
したがって、2つの流体の先細り形成は、0度より以上、かつ90度未満の角度
であることが好ましい。とはいえ、圧力チャンバの流体10は、いくつかの状態
において、90度以上の角度で、すなわち、流体10が液体9の方に逆流し、そ
して最大150度の角度で液体9に先細り形成するような角度で、液体供給手段
から流体9に方向付けられることが可能である。
【0027】 フロー先細り形成は、インナ流体9を粒子8に分散するのに必要とされるアウ
タ流体10からインナ液体9への運動量と運動エネルギーとの転移を改善する。
このような転移の効率を改善することにより、霧化されたインナ液体9の所定量
および所定液滴サイズの必要条件のためのエネルギー省力を結果として生ずる。
霧化のより大きな効率は、アウタ流体の単位質量に対するアウタ流体10におけ
る当初の圧力エネルギーのより大きな画分をインナ液体9に転移することによっ
て達成される。
【0028】 インナ液体9の方へのアウタ流体10におけるかなりの先細り形成を生成する
ために、アウタ流体10は、それにかなり高い先細り形成速度を与える通路へ進
入される必要がある。特に、図3に示される下記のデザイン制約が好ましい。
【0029】
【数2】
【0030】 (b)アウタ流体における付随的運動量 インナ液体9と接触するポイントでアウタ流体における十分な運動量を確実に
するために、RとP(図2を参照)との間の先細通路分離は、適切に選択される
必要がある。この間隔は、図2におけるポイントRとPとの間の間隔として画定
されることが可能である。アウタ領域チャンバおよび外側範囲における圧力およ
び温度の所定の条件について、この変数は、衝突のポイント(図2および図3に
おいてポイントP′で表示されるチューブ出口のインナリム)でインナ液体9と
アウタ流体10との間の相対平均速度を調整する。たとえば、きわめて狭い先細
通路は、摩擦損失がかなりアウタ流体運動量を散らすものである。このような通
路を広げることにより、アウト流体10とインナ流体9との間の結合に直面させ
る。一方、RとPとの間の分離が、過度に広くされる場合、その場合、最も速い
速度が、先細通路の端部でなくて、吐出オリフィスにおいて遭遇されるので、効
率のよい霧化の効果が損失される。
【0031】 一般に、このように、アウタ流体質量フロー(また圧力および温度条件)の特
定量のためにアウタ流体10においてできるだけ高い運動量を有することが望ま
れる。運動量と質量束との間の割合は、その平均速度に等しい(実際には、局部
速度における変化が、先細通路全体にわたって無視してよいほどに小さいとき、
ほぼ近似するこのような値である)。最も速い速度が、一般に、アウタ流体フロ
ー通路の最も狭い部分において得られる。再度、RとPとの間の間隔が過度に大
きい場合、その時、最も狭い部分は、吐出オリフィスにある。したがって、R対
Pの間隔がHである場合、この必要条件と矛盾しないHの最も大きな値は、一般
的に、以下の式である。
【0032】
【数3】
【0033】 軸対称構成について、βは、0.25に等しく、そして平面の二次元構成につ
いて、ベータは、0.5である。 一方、Hは、フローを減速し、そして、熱(内部エネルギー)への圧力エネル
ギー(停滞エンタルピ)を浪費することがあるアウタ流体と先細通路壁との間の
過度の摩擦を防止するのに十分な大きさである必要がある。近似のガイド原則は
、Hが、先細通路を通るその加速中、アウタ流体10の内側に発生する粘着性境
界層δの厚さの数倍として画定されるHminよりも大きいことである。
【0034】
【数4】
【0035】 アウタ流体が音速に近いときの場合のためポイントP′(図2)における境界
層の厚さは、下記の式によってほぼ示される。
【0036】
【数5】
【0037】 これらの式は、吐出オリフィスにおける液体の圧力、あるいはフローにおける
渦巻の可能性を無視している。その結果として、上記に提供される式は、近似の
ガイド、たとえば、±30%エラー係数として考慮されるべきである。
【0038】 (c)インナ液体のフロー集束 空気流の存在において、インナチューブ5から流出するインナ液体9は、じょ
うご形状をとり、それが下流側に流動するときより薄い噴流になる。噴流は、様
々な異なる形状、たとえば、円形断面、平たい平面断面などを有する。吐出オリ
フィス7の中央を通る流動を供給するあらゆる構成が使用されることが可能であ
り、そして、インナチューブ5の出口6で比べると、それが吐出しオリフィスに
流入するときにいっそう薄くなることがある。この現象は、以前に、“フロー集
束”と呼んでいる(1999年6月24日発行のWO99/31019を参照)
。インナ液体9の形状を確定する力は、それが吐出オリフィス7を通って流動す
るときアウタ流体10内に設定する圧力勾配から生ずると考えられている。たと
えば、軸対称構成において、円形のインナ液体の噴流は、液体フローレートを有
する1/2べき乗則によって決定される直径dを達成すると予測される(時間
の単位に対する容積において、たとえば、1秒に対する立方メートル;Gana
n−Calvo A. M.,1998年)。
【0039】
【数6】
【0040】 pは、インナ液体密度であり、πは、pi、そして、ΔPは、上流側値と
がもたらされるポイントにおける値との間のアウタ流体における圧力ドロッ
プ〜ほぼ約±10%エラー限界にほぼ等しい平均である。この方程式は、ここで
は、“フロー集束”の一般式と呼ばれ、そしてインナ液体の噴流半径に沿う一様
な速度分配のために適用するだけである。
【0041】 フロー集束の注目に値する結果は、インナ液体が吐出オリフィスの中央の方に
向って安定されることである。たとえば、好ましい装置の実施の形態の1つにお
いて(図5)、インナチューブ5およびポイント7におけるチャンバ2の両方の
出口は、等しい直径であった。とはいえ、行われたテストすべてにおいて、イン
ナ液体9は、側壁に突き当たったり、あるいは側壁を湿らせることなく、吐出オ
リフィスの中央を通って流動することが観察された。(強い集束のために使用さ
れるきわめて高いインナ液体フローレートの状態によるドロップの無作為の性質
により、小さな程度の湿潤が実際に検知されたが、インナ液体の微々たる画分に
関連している。)
【0042】 (d)渦巻分解 分散の範囲近くの渦巻セルの存在に基づく理論上のモデルが、軸対称形状の場
合に本発明によって得られる霧化の効果を説明するために提案されている。この
ような場合、オリフィス本体と液体ディスペンサー(最も簡単な形状における円
筒形チューブ)との間のアウタ流体フローによって供給される強い径方向の力は
、アウタ流体における強い渦巻を結果として生ずると仮定される(Shtern
and Hussain 1999年)。渦巻運動は、分散の範囲近くを分解
する渦巻を結果として生ずる。このような分解は、迅速な回転運動による流体流
線の遠心飛散である。インナ液体の飛沫同伴された粒子およびフィラメントは、
絶えず回転され、そして、それらが合体する(2つ以上の粒子が1つを形成する
)機会を得る前に分散される。液体分散およびドロップ分散を促進する渦巻き分
解の利点は、以前に報告されている(Hopfinger and Lashe
ras1996年;Lasheras et al.1998年)。新規な発明
において、アウタ流体の渦巻は、渦巻羽根、あるいはアトマイザー本体の別の形
状によって上流側に生成されない。その代わりとして、渦巻は、局部的に、アト
マイザーのきわめて簡単な形状によって押し進められる強い集中運動によって引
き起こされる。
【0043】 (e)ガス音速および衝撃波 音速および衝撃波は、アウタ流体がガスであるときに起こる。その構成を使用
する現在までのすべてのテストにおいて、アトマイザー全体にわたる圧力ドロッ
プは、ガスが音速および超音速を達成するようなものであった。これらの状態の
もとで、衝撃波も存在すると予測される。
【0044】 衝撃波などの超音速フローの特徴は、霧化を改善することができる。とはいえ
、このようなものが、必要とされるとは考えられない。
【0045】 本発明の独特の特徴は、(f)ドロップ生成の高周波と、(g)液体圧力につ
いての低い必要条件と、(h)インナ液体フローレートに対するドロップの低感
度と、(i)液滴サイズに対するアトマイザーサイズの最小の明白な効果とを含
んでいる。これらの特徴は、さらに、以下に記述されている。
【0046】 (f)液滴生成の高周波 アウタ流体がガスであり、そしてインナ流体が液体であるとき、データは、液
滴が、軸対称構成におけるレイリー分散などの自発毛細分散から予測されるより
もいっそう小さいことを立証している。初期に論じられているフロー集束の一般
式によって予測されるサイズと等しいサイズdのインナ液体コラムの(レイリ
ー1882年)。あるいは、同様なことに、液体特性および操作可能変数の所定
値のため、液滴の最終サイズは、初期に論じられたフロー集束直径dよりも何
十倍も小さい。その結果、液滴生成の周波数は、フロー集束された噴流の自発毛
細分散によって予測されるよりもずっと高い。それゆえ、ここに記述される方法
によって形成される粒子は、チューブ5およびチャンバ2から流出する流れの自
発毛細分散により得られるよりも実質的に小さい(たとえば、1/2サイズ未満
、あるいは1/20サイズ未満)(図7を参照)。
【0047】 (g)液体圧力に対する低い必要条件 インナ液体9は、アウタ流体フローおよびその進路における個体表面がないの
で、安定した液体噴流を維持することが可能な十分に高い圧力でインナチューブ
5から押出されることはない。インナ液体が安定したマイクロジェット構造を形
成する必要はない。さらに、出口開口6から直接来る先在のインナジェット構造
は、(c)に説明されていることである、液体メニスカスがアウタ流体圧力の力
の作用によって集束されるので、必要とされない。
【0048】 (h)インナ液体フローレートに対するドロップサイズの低感度 このように今までテストされた場合において、フローレートに対する液滴サイ
ズの低感度が観察された。依存関係は、液体フローレートの累乗の指数1/5を
有するべき乗則に近い。
【0049】 (i)アトマイザーサイズの最小の明白な効果 このように今までに使用可能な実験に基づくデータに基づき(ここに後に報告
される)、インナ液体フローレートと、アウタ流体圧力と、インナ液体物理特性
とのドロップサイズ依存関係は、アトマイザーのサイズを特徴付けるあらゆる変
数を含んでいない(実験例を参照)。とはいえ、操作の特定の状態により、たと
えば、液体によって占有される吐出オリフィスの大きな画分になる高フローレー
トにおいて、1つのことが、特定の依存関係を予測する。
【0050】 (実施例) 下記の実施例は、本発明を作り、そして使用する方法の完全な開示および説明
を普通の技術の熟練者に供給するように発表されており、そして、発明者がかれ
らの発明と考えることの範囲を限定することを意図されるものではなく、以下の
実験が、行われたすべてであり、あるいは単に実験であることを表わすことを意
図されるものである。使用される数値(たとえば、量、温度など)に関して正確
さを確実にする努力が行われたが、いくつかの実験のエラーおよび偏差が、説明
されている。特に表示されていなければ、パーツは、重量部であり、分子量は、
重量平均分子量であり、温度は摂氏においてである。
【0051】 図6ないし図9は、アウタ流体10としてドライ空気およびドライ窒素を、そ
してインナ流体9として液体の範囲を使用する本発明の方法によって生成される
エーロゾルの結果を示している。蒸留水、2‐プロパノール、水にエタノールの
20%(v/v)容量(“20%EtOH”)および蒸留脱イオン水にポリ収着
質‐20の0.1%容量重量(w/v)(“0.1%Tween”)。テストは
、異なるアトマイザーを用いて4つの別々の実験装置において行われた。アトマ
イザーは、軸対称タイプであり、そして、表Aにおいて以下に明細に記されるよ
うな大きさを有する。
【0052】 液滴サイズは、アトマイザーの出口から下流側数センチメートルにエーロゾル
の水柱の軸に沿ってフェーズドップラー流体測定法(Ldfebvre 198
9年;Bayvel and Orzechowski 1993年)によって
決定された。この測定テクニックは、よく知られた有効カウントの低いレート、
たとえば、検知された光パルス(「バースト」)の低いレートへと導く。この問
題は、高い液滴濃度と高速度との組み合わせからの結果と思われる。50%より
低い有効カウントレートは、ここに呈されるデータのセットから除外された。結
果として、実験3および実験4における液滴サイズ測定のすべては、グラフから
除外された。にもかかわらず、安定エーロゾルが、実験2と同様な特徴を有する
が、その他の点できわめて異なるデザインのアトマイザーを用いて第3の実験と
第4の実験とにおいて得られたことを表示するために、実験3および実験4にお
ける液滴サイズ測定のすべては、表Aに含まれている。
【0053】
【表2】
【0054】 図6は、4つの異なる液体のための容量中間直径(VMD)対液体供給フロー
レートのグラフである。
【0055】 図7において、容量中間直径および液体フローレートは、フロー集束論文(G
anan‐Calvo 1998年),dおよびQに明らかにされているの
と同一の変数を使用して、次元化されていない。
【0056】
【数7】
【0057】 式中、σは、液体‐ガス界面(ニュートン/メートル)の界面張力である。とは
いえ、ここに使用されている圧力ドロップΔPの定義は、圧力の上流側(停滞
)値および下流側(環境)値に基づくのではなく、上流側値Pおよび音速ポイ
ントにおける値P′に基づいている。音速圧力は周知の等エントロピー式を使用
してコンピュータで計算された。
【0058】
【数8】
【0059】 これらの実験において、Pは、200kPaと700kPaとの間で変更され
る。 使用可能なデータに適合される最良のべき乗則(図7)は、
【0060】
【数9】
【0061】 図8は、液体特性、フローレートおよびガス圧力(d,Q,およびQに等し
い)の同一の条件でのフロー集束された噴流のレイリー分散に対応する1つの方
法とともに、新規な方法の新規に適合された特徴をグラフで示している。図8に
示される結果は、フロー集束された噴流のレイリー分散が噴流直径の1.89倍
に等しい一様な直径の液滴(VMD)を結果をして生ずるという理論上の仮定に
基づいている(Brodkey 1995年)。初期に示されている噴流直径の
ための方程式を適用すると以下の式になる。
【0062】
【数10】 この方程式は、dおよびQの定義を使用する無限のフォームに計上されるこ
とが可能である。
【0063】
【数11】
【0064】 図8において、“レイリー分散”線は、実際に生ずると考えられる限度の間で
表わされている。この方程式は、より高いQ/Q値が推断の基礎とされている
場合、それは、Q/Qおよびdの等しい状態でより大きいドロップサイズを
予想している。とはいえ、より重要なことは、Q/Qとの依存関係が、フロー
集束された噴流のためよりもよくないと断言されるので、所望のドロップサイズ
の特定のバンドが生成される液体フローレートの範囲は、フロー集束された噴流
のレイリー分散からよりもすっと広い。これらの結論は、液滴直径が噴流直径と
同一となるという条件で、フロー集束された噴流のレイリー分散でないものと比
較されるときにも適用する。
【0065】 別の注目に値する結果は、異なるアトマイザーからのデータが、同一のスケー
リング法則に従うと思われる。換言すれば、現在使用可能なデータに基づくと、
スケーリング法則は、アトマイザーのスケールに対して比較的反応しないと思わ
れる。
【0066】 提案された霧化システムは、霧化される液体と結果として生ずるスプレーに使
用されるガスとの分配を必要とすることが明らかである。これらの2つは、シス
テムが所望のパラメータウインドウ内にあることを確実にするレートで送られる
べきである。マルチプレクシングは、必要とされるフローレートが個々のセルの
ために得られるフローレートを超えるにときに効果的である。特に、複数の送り
源3あるいはチューブ3を形成する穴は、エーロゾルが生成されるレートを増大
するのに使用されることができる。使用されるフローレートは、さらに、フロー
間の質量比が各適用の仕様と融和することを確実にするべきである。
【0067】 ガスおよび液体は、あらゆるタイプの連続的分配システム(たとえば、コンプ
レッサ、あるいはコンプレッサの加圧タンクおよび体積測定ポンプ、あるいは体
積測定ポンプの加圧ボトル)によって分配されることが可能である。マルチプレ
クシングが必要とされる場合、液体フローレートは、セル間でできるだけ一様で
あるべきである。これは、いくつかの毛細針、多孔性媒介、異なる送りポイント
間で一様のフローを分配することが可能な他の媒介による推進力を必要とする。
【0068】 単一の液体供給手段3は図1ないし図5に示されているが、とはいえ、各送り
部材が単一の周囲圧力チャンバにおける出口オリフィスのアレイに流体をおくる
複数の送り部材を有する装置を生成することが可能である。そのうえ、液体供給
手段は、中の溝と平面であるが、きっちりと平面である必要はなく、そして液体
供給手段の2つのピース間にほぼ同一の空間的間隔を維持する2つの表面で構成
される湾曲した送り装置でもよい。このような湾曲した装置は、あらゆるレベル
の湾曲、たとえば、円形、半円形、楕円形、半楕円形などを有することができる
【0069】 ドラッグデリバリー装置 本発明の装置は、ドラッグデリバリー(たとえば、エーロゾル化された薬剤組
成物の肺へのデリバリー)のための粒子を供給するのに使用されることができる
。その装置は、吸入による患者へのデリバリーのために薬剤として有効なドラッ
グのエーロゾル化された粒子を生成する。装置は、組成が、1つの端部で加えら
れ、そして、出口開口を通って噴出されるチャンネルなどの液体送り源で構成さ
れている。送りチャンネルは、ガスが送り込まれ、そして、ガスが開口から噴出
される加圧チャンバによって取り囲まれている。ガスが噴出される開口は、送り
チャンネルから噴出される液体のフロー通路の前部に直接位置決めされている。
様々なパラメータは、チャンバを通り過ぎるとき分散されるフローの容積を減少
するように、加圧ガスが送りチャンネルから流出する液体を取り囲むように調整
される。エーロゾル化された粒子は、患者の肺に吸入されて、その後、患者の循
環器系に達する。
【0070】 ドライ粒子の生成 本発明の方法は、ドライ粒子の大量生産にも適用可能である。このような粒子
は、ドラッグデリバリーシステム、たとえば、インプラントデリバリー、噴射可
能デリバリー、肺へのデリバリーなどに適するドラッグを含有する高度に分散可
能なドライ薬剤粒子を供給するのに有用である。薬剤から形成される粒子は、特
に、粒子の小さいサイズ(たとえば、空力的直径が1‐5ミクロン)および粒子
から粒子へのサイズの適合(たとえば、直径における3%から30%の差)によ
りドライパウダー吸入器に有用である。このような粒子は、処置が必要な患者に
分散可能な粒子の正確で、精密な量を供給することによって用量を改善する。ド
ライ粒子は、さらに、多くの適用に粒子サイズの標準として作用するので有用で
ある。
【0071】 ドライ粒子の組成について、2つの液体は、一般に混合することができないと
いう条件で、使用されることができるが、第1の流体は、液体であることが好ま
しく、そして、第2の流体は、ガスであることが好ましい。霧化された粒子は、
所望のサイズの範囲(たとえば、1ミクロンから約5ミクロン)内に生成される
。第1の流体液体は、溶質の高濃度を含有する溶液であることが好ましい。別の
方法として、第1の流体液体は、浮遊物質の一様な濃度を含有する懸濁剤である
。いずれの場合も、液体は、きわめて小さなドライ粒子を残すために、迅速に霧
状に気化する(形成された粒子の小さなサイズのために)。
【0072】 燃料噴射装置 本発明の装置は、エンジンの燃焼室にエーロゾル化された燃料の純度の高いス
プレーを導入する燃料噴射ノズルとして機能することによって内燃機関に燃料を
導入するのに有用である。燃料噴射ノズルは、圧力チャンバおよび燃料源を有す
る独特の燃料分配システムを有する。所望のサイズ範囲(たとえば、5ミクロン
から約500ミクロン、好ましくは、10ミクロンと100ミクロンとの間)内
に霧化された燃料粒子は、燃料供給開口によって供給される液体燃料組成から生
成される。燃料の異なるサイズ粒子は、異なるエンジンのために必要とされる。
燃料は、たとえば、送り針のチャンネルを通って押し進められて、針の出口開口
から噴出するなど、あらゆる所望の方法で供給される。同時に、組成が供給され
る少なくとも領域を取り囲む(たとえば、針の出口開口を取り囲む)圧力チャン
バに含有される第2の流体、たとえば、空気は、組成が供給された燃料のフロー
通路の前部に(たとえば、送り針から噴出される燃料の前部に)位置決めされる
開口から押出される。様々なパラメータは、燃料‐流体界面および燃料のエーロ
ゾルを得るように調節され、それにより、加圧チャンバの開口から流出されると
きに、霧化された燃料粒子の組成を可能とする
【0073】 本発明の燃料噴射器は、従来の噴射器を超える2つの有意な利点を有している
。第一に、燃料は、燃料の流れが一般に、出口オリフィスに流入するガス(たと
えば、空気)によって取り囲まれるので、噴出される出口オリフィスの周辺と接
触しない。したがって、オリフィスの詰まりは、排除されて、実質的に減少され
る。そのうえ、オリフィス出口の周りの炭素堆積の組成が、さらに、実質的に減
少されたり、あるいは排除される。第二に、燃料はオリフィスから流出し、サイ
ズがほぼ一様であるきわめて小さい粒子を形成し、それによって、燃料のより迅
速で、より制御された燃焼を可能とする。
【0074】 マイクロファブリケーション 分子アセンブリは、信じられない精度で指定される物体の組み立てへの“ボト
ムアップ”アプローチを呈している。分子アセンブリは、たとえば、走査電子マ
イクロスプレーなどの、顕微鏡使用などのテクニックを用いて配列されることが
可能な小さなアセンブリコンポーネントを使用する物体の組み立ての構成を含ん
でいる。分子セルフアセンブリは、1ナノメートルから100ナノメートルほど
の小さな大きさで、10ダルトンから1010ダルトンの分子量を有する生体
的でない構造を生成する可能性を有する化学合成における関連戦略である。マイ
クロエレクトロ蒸着およびマイクロエッチングは、さらに、異なるパターン化し
た表面を有する物体のマイクロファブリケーションに使用されることが可能であ
る。
【0075】 所望のサイズ範囲(たとえば、0.001ミクロンから約0.5ミクロン)内
の霧化された粒子は、物体のマイクロファブリケーションのための建築用ブロッ
クとして役に立つために、アセンブリコンポーネントとして役に立つように生成
されることが可能であるか、あるいは物体のマイクロアセンブリ用の単層のセル
フアセンブリのためのテンプレートとして役に立つことができる。そのうえ、本
発明の方法は、表面の選択された部分を除去することによって物体の表面に機器
構成および/またはパターンをエッチングするために噴霧を使用することが可能
である。
【0076】 本発明は、最も実用的で、かつ好ましい実施の形態であると考慮される方法で
、ここに、示されて、記述されている。とはいえ、この開示を読むと当業者には
、本発明の範囲内からの逸脱が行われ、そして明白な変更が考えられると言われ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のノズルの概略断面平面図である。
【図2】 ノズルの様々な角度と領域とを示し、かつ分類する図1のノズルの別の実施の
形態である。
【図3】 分類された様々な角度と領域とを有する図1に示されるのと同じ実施の形態で
ある。
【図4】 分類された特定の領域と角度とを有する図1のノズルの別の実施の形態である
【図5】 分類された様々なパラメータを有する図1のノズルの実施の形態である。
【図6】 4つの異なる液体のための、容量中間直径(VMD)対液体供給フローレート
のグラフである。
【図7】 最良のパワーフィットを示すデータポイントによる線を有する、無限の容量中
間直径(VMD)対無限の液体フローレートのグラフである。
【図8】 フロー集束噴流のレイリー分散予測のための理論上の線と比べた図7に示され
る線を有するデータのグラフである。
【図9】 幾何学的標準偏差(GSD)対無限の液体フローレートについてリストされた
異なる液体で得られるデータのグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU, ZA,ZW Fターム(参考) 4F033 RA04 4G065 BB01 CA17 DA02 DA04 DA09 EA03 FA01 FA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を液体供給手段の出口開口から押し出すステップと、 流体を前記液体供給手段の出口開口を取り囲む圧力チャンバに押し込むステッ
    プとを含み、 前記流体が、(a)出口開口から流出する液体を前記出口開口の容積よりも小
    さい容積の流れに集束し、(b)前記液体供給手段から流出する液体に運動量を
    供給し、そして、その液体と相互に作用し、(c)形成される粒子の平均の容積
    が、前記集束された液体の流れの容積未満である前記液体の粒子を形成するよう
    に前記液体を不安定にし、そして、(d)前記圧力チャンバから前記液体の流れ
    を搬送するような方法で前記流体が供給される、エーロゾルを生成する方法。
  2. 【請求項2】 前記圧力チャンバに押し込まれる流体が、ガスであり、そし
    て、(e)前記ガスが、前記液体に対して45゜以上の角度を形成する流線に沿
    って前記液体の方に迅速に先細りに形成される、請求項1に記載のエーロゾルを
    生成する方法。
  3. 【請求項3】 前記圧力チャンバに押し込められる前記流体が、前記液体供
    給手段における前記液体と混合することができない液体である、請求項1に記載
    のエーロゾルを生成する方法。
  4. 【請求項4】 前記液体供給手段から流出する前記液体が、前記液体供給手
    段の容積の1/2以下の容積に集束される、請求項1に記載のエーロゾルを生成
    する方法。
  5. 【請求項5】 形成される粒子が、正常レイリー分散によって形成されるべ
    く予測される前記粒子の1/10以下の平均容量を有し、そして、前記ガスが、
    45゜から90゜未満の角度で前記液体に対して先細りに形成される、請求項2
    に記載のエーロゾルを生成する方法。
  6. 【請求項6】 形成される前記粒子は、それらの表面張力が、実質的に、前
    記圧力チャンバから流出する前記液体とガスとによって生成される圧力変動の振
    幅にマッチするほど十分に小さい、請求項2に記載のエーロゾルを生成する方法
  7. 【請求項7】 エーロゾルを生成する方法であって、前記方法が、 送りチューブを通って、そして前記送りチューブの出口開口から液体を押し出
    すステップであって、前記送りチューブの前記出口開口は、前記チューブから流
    出する前記液体が前記送りチューブの出口開口を取り囲むチャンバの出口オリフ
    ィスの方に流動し、そしてその出口オリフィスから流出するステップと、 ガスを前記チャンバの中に押し込め、そして前記チャンバの出口オリフィスか
    ら押し出すステップとを含み、 前記送りチューブの出口開口が、約5ミクロンから約10,000ミクロンの
    範囲の直径を有し、そして、前記チューブの出口開口が、前記出口オリフィスの
    入口ポイントから、約5ミクロンから約10,000ミクロンの範囲の間隔で位
    置決めされている、エーロゾルを生成する方法。
  8. 【請求項8】 エーロゾルを生成する方法であって、 液体の流れを形成するために、液体を液体供給手段の出口開口から押し出すス
    テップと、 ガスをチャンバに押し込め、そして前記出口開口を有する液体のフロー通路と
    整列される出口オリフィスから押し出し、それによって、前記液体の流れが、前
    記ガスによって前記出口開口の容積より小さい容積に集束されるステップと、を
    含み、 前記出口オリフィスの外側で形成される粒子が粒子表面張力と前記チャンバの
    外側の乱れ圧力変動の振幅との間の関係によって決定されるサイズを有するよう
    に、前記出口開口および出口オリフィスが位置決めされ、そして、さらに、その
    関係は、前記粒子が前記集束された液体の流れの容積より小さい容積を有するよ
    うなものである、エーロゾルを生成する方法。
  9. 【請求項9】 液体を液体供給手段の出口開口から押し出すステップと、 ガスを圧力チャンバに押し込め、そして、前記チャンバの出口オリフィスから
    押し出すステップと、 前記ガスを前記液体供給手段から流出する前記液体に対して先細りに形成させ
    、それによって、(a)前記液体を前記液体供給手段の出口開口の容積より小さ
    い容積に想定され、(b)前記液体と前記ガスとの間の強い相互作用を生成し、
    (c)前記液体を前記圧力チャンバの出口オリフィスから離れて搬送し、そして
    、(d)前記液体の前記想定されたより小さい容積の自発毛細分散に基づいて予
    測されるよりもサイズが小さい粒子を形成する前記液体を結果として生ずるステ
    ップと、 を含む、エーロゾルを生成する方法。
  10. 【請求項10】 前記液体供給手段の出口開口が、円形、楕円形、正方形お
    よび細長い矩形スリットからなる群から選択される断面形状を有する開口を有す
    る、請求項1に記載のエーロゾルを生成する方法。
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