JP2003347207A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2003347207A
JP2003347207A JP2002156578A JP2002156578A JP2003347207A JP 2003347207 A JP2003347207 A JP 2003347207A JP 2002156578 A JP2002156578 A JP 2002156578A JP 2002156578 A JP2002156578 A JP 2002156578A JP 2003347207 A JP2003347207 A JP 2003347207A
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film
silicon film
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amorphous silicon
substrate
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JP2002156578A
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Tetsuya Ogawa
哲也 小川
Hidetada Tokioka
秀忠 時岡
Kazutoshi Morikawa
和敏 森川
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の半導体装置を用いることにより、十
分大きい結晶粒からなる多結晶シリコン膜を備える半導
体装置を得ることができ、そのトランジスタ特性などを
単結晶のそれに近づけることができる。 【解決手段】 本発明の半導体装置は、ガラス基板1の
上方に多結晶シリコン膜7を備えた半導体装置であっ
て、多結晶シリコン膜7とガラス基板との間に下地膜
5,6を備え、多結晶シリコン膜の中に、平面的に見て
直径が300nm以上のシリコン結晶粒を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置に関し、
より具体的には非晶質シリコン膜などをレーザアニール
して形成した粗大粒を有する多結晶シリコン膜を備える
半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置などに用いられる薄膜トラ
ンジスタには、キャリアの移動度を向上させるため、非
晶質シリコン膜をレーザアニールして形成した多結晶シ
リコン膜が用いられる傾向にある。レーザアニールで
は、線状すなわち細長い矩形状の断面形状のレーザビー
ムを、前記断面を部分的に重複させながら所定のピッチ
で、矩形の短辺の幅方向にずらしながら照射する。
【0003】多結晶シリコンの結晶粒界はキャリアの移
動に対して抵抗として作用するので、結晶粒は大きいほ
ど高い移動度が得られる。このため、レーザアニールす
る際に、非晶質シリコン膜を高温に加熱し、部分的に溶
融させ、結晶粒を粗大化させるように光エネルギーをで
きるだけ吸収させるように行う。
【0004】従来のレーザアニールは、図18に示すよ
うに、エキシマレーザ光111を光源として用いてき
た。図18において、ガラス基板101の上に酸化シリ
コン膜106が配置され、その上に非晶質シリコン膜1
03が配置されている。エキシマレーザ光111のよう
な短波長領域の光では、非晶質シリコンに対する吸収係
数が1.2×106cm-1(XeClの場合)と大きい
ため、入射光はアモルファスシリコン膜103の表層部
103aでその多くが吸収されてしまう。非晶質シリコ
ン膜によるエキシマレーザ光の吸収率は30%程度であ
る。このため、光強度が1/eとなる浸透長は7nmと
短い。これに対して、非晶質シリコン膜の厚さは、通
常、50nm程度である。したがって、エキシマレーザ
をレーザアニールの光源に用いる場合、通常は非晶質シ
リコン膜厚が浸透長以上となるため、入射レーザ光のエ
ネルギーは表層部で吸収され、透過するレーザ光はほと
んどなかった。換言すれば、非晶質シリコン膜103の
膜厚や、ガラス基板101、および非晶質シリコン膜の
下方に形成される酸化シリコン膜106は、エキシマレ
ーザ光のシリコン膜における光吸収率に影響を与えなか
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、エキ
シマレーザを用いた場合、多くの光エネルギーが非晶質
シリコン膜の表層部で吸収される。このため、非晶質シ
リコン膜の厚さ全体にわたって高温に加熱されず、また
その他の理由も加わり、図19に示すように、生成する
多結晶シリコン膜の結晶粒の大きさは十分大きくなら
ず、所望のキャリア移動度が得られない場合が発生する
場合があった。図19によれば、エキシマレーザ光のレ
ーザアニールで得られるシリコン結晶粒は100nm〜
200nm程度である。
【0006】このため、エキシマレーザの波長域と異な
る波長域のレーザ光をレーザアニールの光源に用いるこ
とが考えられる。たとえばNdイオンをドープしたYA
Gレーザの第2高調波をレーザアニールの光源に用いた
場合、非晶質シリコンに対する吸収係数は1.4×10
5cm-1とエキシマレーザ光より一桁小さい。したがっ
て、非晶質シリコン膜の表層部のみで多くが吸収される
ことはない代わりに、照射レーザ光の多くが非晶質シリ
コン膜を透過する。このため、エキシマレーザと同様の
用い方をするとレーザ光のエネルギーの利用効率は低
く、レーザアニール処理能力も低いという問題を有す
る。
【0007】本発明は、シリコン膜の厚みより長いシリ
コン浸透長を有する波長域のレーザ光を照射するレーザ
アニール処理を適用することにより得られる、高いキャ
リア移動度など特性の優れた半導体装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
基板の上に多結晶シリコン膜を備えた半導体装置であ
る。この半導体装置は、多結晶シリコン膜と基板との間
に位置する下地膜を備え、多結晶シリコン膜が、平面的
に見て直径300nm以上のシリコン結晶粒を含む。
【0009】上記の下地膜は、本来、多結晶シリコン膜
が汚染されるのを防止するために配置される。上記の下
地膜は、上記の汚染防止のほかに、下記に示す別の目的
を持つことができる。ただし、汚染防止を実現していれ
ばよく、下記の別の目的を必ず持つ必要はない。別の目
的とは、つぎのものである。
【0010】固体レーザから発振するレーザ光の第2高
調波または第3高調波は、基本波より波長は短いが、上
記したように、非晶質シリコン膜を1回透過する際に吸
収される比率は、エキシマレーザ光ほど高くない。この
ため、上記波長域の多くのレーザ光が非晶質シリコン膜
を透過してしまう。しかしながら、基板の種類およびレ
ーザ光の波長によっては、非晶質シリコン膜を透過した
レーザ光は、非晶質シリコン膜と下地膜との界面、およ
び/または下地膜と基板との界面などで反射する。すな
わち、異なる光媒体の間の界面が、上記レーザ光に対す
る反射機構を構成する。この反射光は、非晶質シリコン
膜の底部から非晶質シリコン膜に再照射される。この反
射レーザ光も、比率はそれほど高くないが非晶質シリコ
ン膜に吸収され、アニールに寄与することになる。
【0011】上記の反射機構は、非晶質シリコン膜の膜
厚よりも長い、非晶質シリコンでの浸透長さを有する波
長域のレーザ光に対する反射機構であるが、当然、その
他の波長域のレーザ光を反射することもできる。また、
非晶質シリコン膜の底面で反射する場合、非晶晶シリコ
ン膜厚に大きく依存する。上記の「多結晶シリコン膜お
よびその下に」は、その多結晶シリコン膜が形成される
非晶質シリコン膜の厚みも反射機構の1つの要因を構成
するものとして用いている。
【0012】平面的に見て、上記多結晶シリコンのシリ
コン粒の直径が300nm以上あれば、十分高いトラン
ジスタ特性を得ることができる。より望ましくは500
nm以上とする。さらに、チャネルにおけるキャリア走
行方向に沿ってシリコン粒界が配置される確率を実質上
問題ないレベルまで小さくするには、上記シリコン粒の
直径は750nm以上とすることが望ましい。上記の直
径は、多結晶シリコン膜の表面を走査型電子顕微鏡(S
EM:Scanning Electron Microscope)などを用い、1
00×100μm2を1つの測定範囲(視野)として、
典型的な視野の半分以上で、いずれかの粒の直径が上記
の値の範囲内にあればよい。たとえば、100×100
μm2の10視野のうち、5視野でいずれかの粒の直径
が上記の値の範囲内にあればよい。
【0013】また、上記の多結晶シリコン膜は、非晶質
シリコン膜がレーザアニールされて生成した多結晶シリ
コン膜でもよいし、結晶粒の小さい多結晶シリコン膜が
レーザアニールされて生成した結晶粒の大きい多結晶シ
リコン膜であってもよい。吸収率の波長依存性は、非晶
質シリコン膜でも結晶粒の小さい多結晶シリコン膜でも
ほとんど変わらない。なお、本発明の説明に際して、便
宜上、上述のように、非晶質シリコン膜をレーザアニー
ルすることを想定して説明する。
【0014】上記の多結晶シリコン膜は、多結晶シリコ
ン膜が、厚みが多結晶シリコン膜にほぼ等しいシリコン
結晶粒を含むことができる。
【0015】上記のレーザアニール処理は、エキシマレ
ーザを用いたアニールと異なり、非晶質シリコン膜の表
層部だけでなく、底部でも膜厚中央でもエネルギーの吸
収が行われる。このため、厚み方向にほぼ均一に粗大粒
を生成でき、結晶粒の厚みが多結晶シリコン膜にほぼ等
しくなるようなシリコン結晶粒を得ることができる。こ
の場合も、数千倍〜数万倍の典型的な断面視野の半分以
上の視野内で、多結晶シリコン膜の厚みにほぼ等しくな
るシリコン結晶粒が1つでもあればよい。
【0016】上記の多結晶シリコン膜は、平面的に見て
所定方向に長い矩形状で、その長辺方向の長さが500
nm以上のシリコン結晶粒を含むことができる。
【0017】上記の長辺方向の長さは、多結晶シリコン
膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electr
on Microscope)などを用い、100×100μm2を1
つの測定範囲(視野)として、典型的な視野の半分以上
で、結晶粒の長手方向の長さに着目する。そのいずれか
の結晶粒の長手方向の長さが500nm以上あればよ
い。たとえば、100×100μm2の測定範囲の10
視野のうち、5視野でいずれかの結晶粒の長手方向長さ
が500nm以上の範囲内にあればよい。
【0018】固体レーザから発振するレーザ光は直線偏
光しており、その直線偏光を用い、かつ断面形状が細長
い矩形状のレーザビームを用いることにより、平面的に
見てレーザビーム断面の短辺方向に長い粗大シリコン結
晶粒を得ることができる。これは、レーザビーム断面の
短辺方向に沿って大きなエネルギー密度勾配ができるた
めである。レーザアニール処理において、エネルギー密
度勾配の大きい方向に沿ってシリコン結晶粒はより大き
く成長する。このため、平面的に見て所定方向に長い矩
形状のシリコン結晶粒を得る。このような平面的に見て
矩形状の粗大粒の長辺方向をトランジスタのチャネルに
おけるキャリア走行方向に沿わせることにより、特性が
一層優れたトランジスタを得ることができる。
【0019】レーザアニール処理において、そのレーザ
光を直線偏光状態にして、偏光方向を矩形状レーザビー
ム断面の短辺方向に平行に配置することにより、シリコ
ン結晶粒の所定方向の長さを他方に比べてより長くする
ことができる。
【0020】上記シリコン結晶粒の長辺方向に最大の粒
の長手方向長さが500nm以上あると、液晶表示装置
のアクティブマトリックスの駆動トランジスタとして十
分な応答速度を得ることができる。さらに望ましくは上
記の長手方向の長さを750nm以上とする。また、上
記長手方向の長さが1000nm(1μm)以上ある
と、その方向をチャネル幅方向に平行に配置することに
より、上記の応答速度を単結晶の応答速度に近似させる
ことができる。
【0021】また、上記の多結晶シリコン膜は非晶質シ
リコン膜をレーザアニールして得たものであり、下地膜
およびその下に位置する基板は、非晶質シリコン膜をレ
ーザアニールする際に、非晶質シリコン膜に上方から照
射され該非晶質シリコン膜を透過したレーザ光を、その
非晶質シリコン膜の下方で反射する反射機構を構成する
ことができる。
【0022】汚染防止以外に、この目的を実現すること
により非晶質シリコン膜の底面側からも反射機構に反射
されたレーザ光により照射されることになる。このた
め、レーザ光のエネルギをレーザアニールに有効に利用
することが可能となる。
【0023】上記の反射機構は、少なくとも、その非晶
質シリコンでの浸透長が非晶質シリコン膜の厚みより大
きい波長域のレーザ光、を反射する機構を備えることが
できる。
【0024】この反射機構により、シリコン膜の底面か
ら反射したレーザ光を照射することができ、シリコン膜
の厚み方向にわたって均一な加熱を行うことができる。
【0025】上記の基板と多結晶シリコン膜との間に下
地膜を備え、反射機構が、下地膜と、基板および多結晶
シリコン膜との界面の少なくとも一方を含んでもよい。
【0026】光媒体の界面の数を増やすことにより、反
射率を増大させ、非晶質シリコン膜に底面から照射され
る光量を増大させ、非晶質シリコン膜における光エネル
ギーの吸収率を高めることができる。
【0027】また、基板と多結晶シリコン膜との間に、
下地膜である多層膜を備え、反射機構が、その多層膜内
の界面およびその多層膜とその外側の媒体との界面の少
なくとも1つを含むことができる。
【0028】上記の多層膜を用い多重反射させ、反射率
を向上させることにより、非晶質シリコン膜における吸
収率を容易に高めることができる。
【0029】上記の基板としてガラス基板を用いてもよ
いし、プラスチック製基板を用いてよい。これら基板の
屈折率や厚みを適当に選ぶことにより、下地膜との界面
において大きな反射率を実現することができる。
【0030】非晶質シリコン膜の厚さよりも長い非晶質
シリコンでの浸透長さを有する波長域のレーザ光を上方
から照射された場合、反射機構からの反射光を含めて、
非晶質シリコン膜に吸収されるレーザ光の吸収率が30
%以上となるように、非晶質シリコン膜および反射機構
を構成する層の光学長が調整されているようにできる。
【0031】反射率は各光媒体の光学長(幾何的長さ
(または膜厚)×屈折率)に依存して大きく変動する。
各光媒体の光学長の組み合わせが、反射率を最大にする
ようにする。この結果、上記の吸収率を30%以上にす
ることができる。
【0032】本発明の別の半導体装置は、基板上に接し
て位置する下地膜と、その下地膜の上に接して位置する
多結晶シリコン膜を備えた半導体装置である。この半導
体装置では、多結晶シリコン膜は下地膜の上に成膜され
た非晶質シリコン膜にレーザアニール処理を施して形成
されたものであり、非晶質シリコン膜、下地膜および基
板の各媒体は、非晶質シリコン膜の膜厚よりも長い非晶
質シリコン膜での浸透長さを有する波長域のレーザ光に
対して、非晶質シリコン膜を透過して下方の各媒体の界
面で反射した反射レーザ光を含めて、非晶質シリコン膜
における吸収率が30%以上になるように調整された光
学長を有する。
【0033】この構成により、多結晶シリコン膜の結晶
粒を大きくすることができる。30%以上の吸収率とす
ることにより、レーザアニール処理工程を遅延させず
に、能率よく粗大シリコン結晶粒を得ることができる。
また、非晶質シリコン膜厚よりも長い非晶質シリコンの
浸透長さを有する波長域とは、たとえば厚み50nmの
多結晶シリコン膜に照射される350nm〜600nm
の波長域を挙げることができる。この波長域のレーザ光
は、固体レーザ光の第2高調波または第3高調波として
得ることができる。
【0034】上記のレーザ光は、波長域350nm〜6
00nmに分布するレーザ光であり、固体レーザ発振装
置から発振された基本波の第2高調波として得ることが
できる。
【0035】市販の固体レーザ発振装置を用いて高出力
のレーザ発振装置を容易に得ることができる。たとえ
ば、NdイオンまたはYbイオンをドープされた結晶ま
たはガラスを励起媒質としている固体レーザの高調波を
用いることができる。また、NdイオンドープのYAG
(Y3Al5O12)レーザの第2高調波および第3高調波、Nd
イオンドープのガラスレーザの第2高調波および第3高
調波、NdイオンドープのYLF(LiYF4)レーザの第2
高調波および第3高調波、YbイオンドープのYAGレ
ーザの第2高調波および第3高調波、Ybイオンドープ
のガラスレーザの第2高調波および第3高調波、Ndイ
オンドープのYVO4レーザの第2高調波および第3高
調波、のうちのいずれかを用いてもよい。
【0036】上記の下地膜を、酸化シリコン膜および窒
化シリコン膜の少なくとも1つの膜から構成することが
できる。
【0037】これらの光媒体は、既存の設備を用いて容
易に形成することができる。酸化シリコン膜と窒化シリ
コン膜とを共に積層した場合には、両者の界面で大きな
反射率を期待することができる。
【0038】上記の下地膜を、基板の上に接して位置す
る窒化シリコン膜と、その窒化シリコン膜上に接して位
置する酸化シリコン膜とから構成することができる。
【0039】基板にガラス基板を用いた場合、各光媒体
における光学長の調整により、ガラス基板と窒化シリコ
ンとの界面、および窒化シリコン膜と酸化シリコン膜と
の界面において大きな反射率を期待することができる。
【0040】上記の下地膜を、基板の上に接して位置す
る酸化シリコン膜と、その酸化シリコン膜の上に接して
位置する窒化シリコン膜とから構成してもよい。
【0041】上記積層構造の下地膜を用いても、各光媒
体の光学長を調整することにより、大きな反射を得るこ
とができる。
【0042】上記の多結晶シリコン膜は、非晶質シリコ
ン膜の上に、その非晶質シリコン膜の厚さよりも長い非
晶質シリコンでの浸透長さを有する波長域のレーザ光に
対する無反射コート膜を配置して、該レーザ光を照射し
て形成されたものとできる。
【0043】上方から上記の波長域のレーザ光を照射し
た場合、非晶質シリコン膜の表面で反射されアニールに
寄与しないレーザ光の比率を減少させることができる。
このため、非晶質シリコン膜における光エネルギーの吸
収率を高めることができる。なお、上記の無反射コート
膜はレーザアニール後に除去される。
【0044】
【発明の実施の形態】次に図面を用いて、本発明の実施
の形態について説明する。
【0045】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1における半導体装置を製造する際の模式的断面図
である。図1において、ガラス基板1の上に酸化シリコ
ン膜6が設けられ、その上に形成された非晶質シリコン
膜3にレーザビーム11が照射される。レーザビーム1
1のうち、非晶質シリコン膜3の表面で反射された光
と、非晶質シリコン膜と下方の層との界面などから反射
した光とが合わされた反射光14は、非晶質シリコン膜
表面から上方に出て行く。また、ガラス基板1の底部か
ら出射される透過光12も非晶質シリコン膜に吸収され
ない。各光媒体の界面で反射された光13は、上方の界
面で再び反射して透過光の方向に伝播する光を除いて非
晶質シリコン膜3に再照射される。図1は、本発明の本
質を示すため、多重反射における複雑な詳細は省略し、
レーザビームの伝播、反射を簡略化し、模式的に示して
ある。
【0046】上記の照射レーザビーム11が、Ndをド
ープされたYAGレーザの第2高調波(波長:532n
m)の場合、シリコン浸透長は140nmとなる。この
ため、非晶質シリコン膜3の下に下地膜6を配置すれ
ば、この下地膜の界面で光の反射が起こり、非晶質シリ
コン膜の底部からも反射光が入射される。この結果、非
晶質シリコン膜による光吸収率が増大する。換言すれ
ば、上記波長域の光は非晶質シリコン膜で吸収されにく
いが、非晶質シリコン膜の下に配置した下地膜における
反射を利用して吸収率を高めることにより補うことがで
きる。
【0047】次に、上記の非晶質シリコン膜を形成する
までの製造工程を説明する。ガラス基板1上に下地膜と
して酸化シリコン膜6を形成し、その上に非晶質シリコ
ン膜3を形成する。ガラス基板(屈折率:1.52)と
酸化シリコン膜(屈折率:1.46)は屈折率が非常に
近いため、多重反射はほとんど非晶質シリコン膜内部で
起こる。このため、非晶質シリコン膜のレーザ光吸収率
は、酸化シリコン膜6の膜厚にはほとんど依存せず、非
晶質シリコン膜3の膜厚に大きく依存する。レーザ光源
としては、たとえばNdをドープしたYAGレーザの第
2高調波を用いた。
【0048】図2に、下地膜として酸化シリコン膜を配
置した場合における非晶質シリコン膜の厚みと吸収率と
の関係を示す。図1に示すように、非晶質シリコン膜の
膜厚が45nm以上で、30%以上の吸収率を示す。さ
らに、50nm、100nm、150nm、200nm
近辺の膜厚の非晶質シリコン膜で特に高い吸収率が得ら
れる。上記のように、下地膜および非晶質シリコン膜の
光路長、すなわち厚みと屈折率とを調整することによ
り、非晶質シリコン膜における吸収率を高くすることが
できる。非晶質シリコン膜における入射レーザ光吸収率
が高ければ、入射レーザ光のエネルギー利用効率が良く
なり、レーザアニール処理能力を向上させることができ
る。
【0049】レーザ光源には、NdをドープしたYAG
レーザの第2高調波と同様に、シリコン膜に対して比較
的小さい吸収係数を示す波長領域350nm〜600n
mに発振波長を有する、他のレーザ光を光源として用い
てもよい。非晶質シリコン膜中で多重反射が起こるた
め、同様な効果を得ることができる。
【0050】(実施の形態2)図3は、本発明の実施の
形態2における半導体装置を示す断面図である。図3に
おいて、ガラス基板1の上に下地膜として窒化シリコン
膜5を配置し、その上に非晶質シリコン膜をレーザアニ
ールすることにより得られた多結晶シリコン膜7が設け
られている。屈折率1.52のガラス基板と、屈折率
2.2の窒化シリコン膜、および非晶質シリコン膜は屈
折率が明確に異なるため、窒化シリコン膜と非晶質シリ
コン膜の両方の内部で多重反射が起こる。したがって、
窒化シリコン膜と非晶質シリコン膜の両方の膜厚を調整
して、反射光の強度を高くして、非晶質シリコン膜にお
ける吸収率を増大させることができる。
【0051】照射レーザ光として、NdをドープしたY
AGレーザの第2高調波を用いた場合における、これら
窒化シリコン膜と非晶質シリコン膜の両方の膜厚と、非
晶質シリコン膜の吸収率との関係を図4に示す。たとえ
ば非晶質シリコン膜の厚さを50nmとした場合、吸収
率が30%以上となるように窒化シリコン膜の膜厚を設
定すれば、入射レーザ光のエネルギー利用効率が良くな
り、レーザアニール処理能力も向上する。両方の膜厚精
度を高めることにより、エネルギー利用効率を45%以
上にすることができる。
【0052】上記のような高いエネルギー利用効率を確
保することにより、平面的に見て直径が300nm以上
のシリコン結晶粒を容易に得ることができる。また、シ
リコン結晶粒の厚みを、上記レーザアニール処理で得ら
れた多結晶シリコン膜の厚みにほぼ等しくすることがで
きる。この結果、キャリアが結晶粒界に妨げられる頻度
が少なくなり、単結晶シリコンに近い高速応答が可能な
トランジスタを含む半導体装置を得ることが可能にな
る。
【0053】上記は照射レーザ光として、Ndをドープ
したYAGレーザの第2高調波を用いた。しかし、Nd
を含むYAGレーザの第2高調波と同様に、シリコン膜
に対して比較的小さい吸収係数を示す、350nm〜6
00nmの波長領域に発振波長を有する、他のレーザ光
を光源として用いることができる。すなわち、350n
m〜600nmの波長領域で透明な窒化シリコン膜と非
晶質シリコン膜中で多重反射が起こるため、同様な効果
を期待することができる。
【0054】(実施の形態3)図5は、本発明の実施の
形態3における半導体装置を示す断面図である。本実施
の形態では、ガラス基板1の上に、窒化シリコン膜5、
酸化シリコン膜6の順で下地膜を形成し、その上にレー
ザアニールにより非晶質シリコン膜から多結晶シリコン
膜7を形成する。非晶質シリコン膜をレーザアニールし
て多結晶シリコン膜7を形成する際、非晶質シリコン膜
およびその下方における多重反射(反射メカニズム)
は、窒化シリコン膜5、酸化シリコン膜6、非晶質シリ
コン膜の内部で起こることになる。たとえば、非晶質シ
リコン膜の膜厚が、通常用いられる50nmの場合、窒
化シリコン膜および酸化シリコン膜の膜厚を変化させた
場合の、非晶質シリコン膜の吸収率を図6に示す。この
ときの照射レーザ光として、NdをドープしたYAGレ
ーザの第2高調波を用いるものとする。図6によれば、
酸化シリコン膜厚と、窒化シリコン膜厚とを適当に設定
することにより、非晶質シリコン膜における吸収率40
%以上または50%以上を容易に達成することができ
る。
【0055】図7は、非晶質シリコン膜厚50nmの場
合の図5における多結晶シリコン膜の表面のSEM写真
である。図7によれば、多結晶シリコン膜中のシリコン
結晶粒は粗大であり、直径1000nmに達するものも
ある。また、レーザビーム断面15は、細長い矩形断面
なので、短辺方向に長い矩形状のシリコン粒が得られて
いる。すなわち、シリコン結晶粒に異方性が生じてい
る。シリコン結晶粒の長い方向をトランジスタのチャネ
ル幅方向に揃える配置にすることにより、トランジスタ
特性を単結晶のそれに近づけることができる。
【0056】また、非晶質シリコン膜の膜厚が75n
m、100nm、150nm、、200nmの場合の吸
収率は、それぞれ図8、9、10、11のようになる。
非晶質シリコン膜の膜厚が100nmを超えると、非晶
質シリコン膜厚が浸透長さに近づき、非晶質シリコン膜
自体で吸収される光量が増大する。このため、レーザ光
吸収率が下地膜の厚みに依存する度合いは低下する。
【0057】非晶質シリコン膜が比較的薄い場合、各膜
厚の非晶質シリコン膜において吸収率が30%以上とな
るように下地膜を構成する窒化シリコン膜および酸化シ
リコン膜の膜厚を設定することができる。このように設
定された下地膜を用いることにより、照射レーザ光のエ
ネルギー利用効率が良くなり、レーザアニール処理能力
も向上し、トランジスタ特性上好ましい粗大粒を得るこ
とができる。上記の下地膜および非晶質シリコン膜は、
レーザアニール処理において反射機構として機能し、レ
ーザアニール後も製品中に組み込まれている。
【0058】照射レーザ光として、NdをドープしたY
AGレーザの第2高調波以外の光を用いてよいことはい
うまでもない。シリコン膜に対して比較的小さい吸収係
数を示す、350nm〜600nmの波長域に発振波長
を有する、他のレーザ光を用いることができる。波長域
350nm〜600nmのレーザ光に対して、窒化シリ
コン膜および酸化シリコン膜は透明であり、この波長域
の光は、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜および非晶質
シリコン膜中で多重反射が起こるため、上位と同様な効
果を期待することができる。
【0059】(実施の形態4)図12は、本発明の実施
の形態4における半導体装置を示す断面図である。この
半導体装置は、ガラス基板1上に、酸化シリコン膜6、
窒化シリコン膜5の順で下地膜を積層した後、非晶質シ
リコン膜をレーザアニールして多結晶シリコン膜7を形
成する。
【0060】レーザアニールにおいて、実施の形態3と
同様に、ある特定の膜厚の非晶質シリコン膜の入射レー
ザ光吸収率が30%以上となるように、窒化シリコン膜
と酸化シリコン膜とで形成される下地膜の膜厚を設定す
る。このため、入射レーザ光のエネルギー利用効率が良
くなり、レーザアニール処理能力も向上する。この結
果、非晶質シリコン膜の底面からもエネルギーが投入さ
れ、シリコン結晶粒を粗大化し、たとえば平面的に見て
直径300nm以上にすることができる。
【0061】(実施の形態5)図13および図14は、
本発明の実施の形態5における半導体装置を示す断面図
である。本実施の形態では、たとえば、基板として、プ
ラスチック基板1aを用いることができる。このプラス
チック基板として、代表的なポリエステルを用いた場
合、その屈折率は1.52〜1.57とガラスの屈折率
1.52とほぼ同じにすることができる。このため、下
地膜として、図13に示すように酸化シリコン膜6を用
いた場合、図1の場合と同様の効果を得ることができ
る。また、図14に示すように窒化シリコン膜5の上に
酸化シリコン膜6を積層した多層膜を用いた場合、図5
の場合と同様な効果を得ることができる。したがって、
ガラス基板をポリエステル基板としたことによる軽量化
の効果を得ることができる。
【0062】(実施の形態6)図15および図16は、
本発明の実施の形態6における半導体装置の断面図であ
る。本実施の形態では、シリコン層に多結晶体シリコン
膜をレーザアニールして形成した多結晶シリコン膜7a
を用いる点に特徴がある。上記の実施の形態1〜5にお
いて、多結晶シリコン膜をレーザアニールした多結晶シ
リコン膜を用いても、波長域350nm〜600nmの
レーザ光に対して吸収係数が小さいため、多結晶シリコ
ン膜内部で多重反射が起こる。したがって、図15およ
び図16の構成の各々の場合において、各光媒体の膜厚
を最適に設定することにより、非晶質シリコン膜がレー
ザアニールされて生成した多結晶シリコン膜と同様の効
果を期待することができる。
【0063】(実施の形態7)図17は、本発明の実施
の形態7における半導体装置の断面図である。本実施の
形態では、多結晶シリコン膜7の上にさらに、無反射コ
ート膜8を備える点に特徴がある。無反射コート膜とし
ては、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜の少なくと
も一方の膜を用いることができる。当然、窒化シリコン
膜および酸化シリコン膜の双方を無反射コート膜として
用いることができる。この無反射コート膜の配置によ
り、非晶質シリコン膜表面でのレーザ光の反射が低減さ
れ、非晶質シリコン膜およびその下方の下地膜内に浸入
する光強度が大きくなる。このため、非晶質シリコン膜
に対する照射レーザ光の強度を向上することができる。
【0064】上記無反射コート膜に窒化シリコン膜や酸
化シリコン膜を用いる手法は、これら窒化シリコン膜や
酸化シリコン膜に対して透明でないエキシマレーザ光で
は利用できない。しかし、波長が350nm〜600n
mの範囲にあるレーザ光に対しては、窒化シリコン膜、
酸化シリコン膜ともに透明である。このため、窒化シリ
コン膜や酸化シリコン膜を無反射コート膜に用いて、照
射レーザ光のエネルギー利用効率をさらに向上させるこ
とができる。この結果、レーザアニール処理能力が一層
向上し、粗大なシリコン結晶粒からなる多結晶シリコン
膜を得ることが容易となり、トランジスタ特性を単結晶
のそれに近づけることが可能になる。
【0065】上記において、本発明の実施の形態につい
て説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形
態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発
明の実施の形態に限定されることはない。本発明の範囲
は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許
請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべて
の変更を含むものである。
【0066】
【発明の効果】本発明の半導体装置を用いることによ
り、十分大きい結晶粒からなる多結晶シリコン膜を備え
る半導体装置を得ることができ、そのトランジスタ特性
などを単結晶のそれに近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における半導体装置の
製造方法を示す断面図である。
【図2】 図1のレーザアニールにおける非晶質シリコ
ン膜の厚さと吸収率との関係を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態2における半導体装置を
示す断面図である。
【図4】 図3の半導体装置の製造において、非晶質シ
リコン膜をレーザアニールする際の吸収率に及ぼす窒化
シリコン膜厚および非晶質シリコン膜厚の影響を示す図
である。
【図5】 本発明の実施の形態3における半導体装置を
示す断面図である。
【図6】 図5の半導体装置の製造において、厚さ50
nmの非晶質シリコン膜をレーザアニールする際の吸収
率に及ぼす窒化シリコン膜厚および酸化シリコン膜厚の
影響を示す図である。
【図7】 図5の半導体装置における多結晶シリコン膜
の表面のSEM写真である。
【図8】 図5の半導体装置の製造において、厚さ75
nmの非晶質シリコン膜をレーザアニールする際の吸収
率に及ぼす窒化シリコン膜厚および酸化シリコン膜厚の
影響を示す図である。
【図9】 図5の半導体装置の製造において、厚さ10
0nmの非晶質シリコン膜をレーザアニールする際の吸
収率に及ぼす窒化シリコン膜厚および酸化シリコン膜厚
の影響を示す図である。
【図10】 図5の半導体装置の製造において、厚さ1
50nmの非晶質シリコン膜をレーザアニールする際の
吸収率に及ぼす窒化シリコン膜厚および酸化シリコン膜
厚の影響を示す図である。
【図11】 図5の半導体装置の製造において、厚さ2
00nmの非晶質シリコン膜をレーザアニールする際の
吸収率に及ぼす窒化シリコン膜厚および酸化シリコン膜
厚の影響を示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態4における半導体装置
を示す断面図である。
【図13】 本発明の実施の形態5における半導体装置
を示す断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態5における別の半導体
装置を示す断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態6における半導体装置
を示す断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態6における別の半導体
装置を示す断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態7における半導体装置
を示す断面図である。
【図18】 従来の半導体装置のレーザアニール方法を
示す図である。
【図19】 図18のレーザアニール方法により得られ
た多結晶シリコン膜の表面のSEM写真である。
【符号の説明】
1 ガラス基板、1a ポリエステル基板、3 非晶質
シリコン膜、5 窒化シリコン膜、6 酸化シリコン
膜、7 多結晶シリコン膜(非晶質シリコン膜のレーザ
アニールによる)、7a 多結晶シリコン膜(多結晶シ
リコン膜のレーザアニールによる)、8 無反射コート
膜、11 照射光、12 透過光、13内部反射光、1
4 反射光、15 矩形状レーザビーム断面。
フロントページの続き (72)発明者 森川 和敏 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5F052 AA02 BB02 BB07 DA02 EA06 EA11 EA12 JA01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の上に多結晶シリコン膜を備えた半
    導体装置であって、 前記多結晶シリコン膜と前記基板との間に位置する下地
    膜を備え、 前記多結晶シリコン膜が、平面的に見て直径300nm
    以上のシリコン結晶粒を含む、半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記多結晶シリコン膜が、厚みが前記多
    結晶シリコン膜にほぼ等しいシリコン結晶粒を含む、請
    求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記多結晶シリコン膜は、平面的に見て
    所定方向に長い矩形状で、その長辺方向の長さが500
    nm以上のシリコン結晶粒を含む、請求項1または2に
    記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記多結晶シリコン膜は非晶質シリコン
    膜をレーザアニールして得たものであり、前記下地膜お
    よびその下に位置する前記基板は、前記非晶質シリコン
    膜をレーザアニールする際に、前記非晶質シリコン膜に
    上方から照射され該非晶質シリコン膜を透過したレーザ
    光を、その非晶質シリコン膜の下方で反射する反射機構
    を構成する、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記反射機構は、少なくとも、前記非晶
    質シリコンでの浸透長が前記非晶質シリコン膜の厚みよ
    り大きい波長域のレーザ光、を反射する機構を備える、
    請求項4に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記反射機構が、前記下地膜と、前記基
    板および多結晶シリコン膜との界面の少なくとも一方を
    含む、請求項4または5に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記基板と前記非晶質シリコン膜との間
    に、前記下地膜である多層膜を備え、前記反射機構が、
    その多層膜内の界面およびその多層膜とその外側の媒体
    との界面の少なくとも1つを含む、請求項4〜6のいず
    れかに記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記基板がガラス基板である、請求項1
    〜7のいずれかに記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記基板がプラスチック製である、請求
    項1〜7のいずれかに記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記非晶質シリコン膜の厚さよりも長
    い非晶質シリコンでの浸透長さを有する波長域のレーザ
    光を上方から照射された場合、前記反射機構からの反射
    光を含めて、前記非晶質シリコン膜に吸収される前記レ
    ーザ光の吸収率が30%以上となるように、前記非晶質
    シリコン膜および前記反射機構を構成する層の光学長が
    調整されている、請求項4〜9のいずれかに記載の半導
    体装置。
  11. 【請求項11】 基板上に接して位置する下地膜と、そ
    の下地膜の上に接して位置する多結晶シリコン膜を備え
    た半導体装置であって、 前記多結晶シリコン膜は前記下地膜の上に成膜された非
    晶質シリコン膜にレーザアニール処理を施して形成され
    たものであり、 前記非晶質シリコン膜、前記下地膜および前記基板の各
    媒体は、前記非晶質シリコン膜の膜厚よりも長い非晶質
    シリコン膜での浸透長さを有する波長域のレーザ光に対
    して、前記非晶質シリコン膜を透過して下方の前記各媒
    体の界面で反射した反射レーザ光を含めて、前記非晶質
    シリコン膜における吸収率が30%以上になるように調
    整された光学長を有する、半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記レーザ光が、波長域350nm〜
    600nmに分布するレーザ光であり、固体レーザ発振
    装置から発振された基本波の第2高調波である、請求項
    11に記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記下地膜が、酸化シリコン膜および
    窒化シリコン膜の少なくとも1つの膜から構成されてい
    る、請求項11または12に記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記下地膜が、前記基板の上に接して
    位置する窒化シリコン膜と、その窒化シリコン膜上に接
    して位置する酸化シリコン膜とから構成される、請求項
    11〜13のいずれかに記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記下地膜が、前記基板の上に接して
    位置する酸化シリコン膜と、その酸化シリコン膜の上に
    接して位置する窒化シリコン膜とから構成される、請求
    項11〜13のいずれかに記載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 前記多結晶シリコン膜は、前記非晶質
    シリコン膜の上に、その非晶質シリコン膜の厚さよりも
    長い非晶質シリコンでの浸透長さを有する波長域のレー
    ザ光に対する無反射コート膜を配置して、該レーザ光を
    照射して形成されたものである、請求項11〜15のい
    ずれかに記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記基板がガラス基板である、請求項
    11〜16のいずれかに記載の半導体装置。
  18. 【請求項18】 前記基板がプラスチック製である、請
    求項11〜16のいずれかに記載の半導体装置。
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