JP2003343964A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2003343964A
JP2003343964A JP2002156058A JP2002156058A JP2003343964A JP 2003343964 A JP2003343964 A JP 2003343964A JP 2002156058 A JP2002156058 A JP 2002156058A JP 2002156058 A JP2002156058 A JP 2002156058A JP 2003343964 A JP2003343964 A JP 2003343964A
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Motohiko Sato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】食品の品質の低下を防止、抑制することが可能
な冷凍装置を提供すること。 【解決手段】本発明の冷凍装置1は、水を含む冷凍対象
物10を冷凍するトンネル部2と、ベルトコンベア9と
を有する。ベルトコンベア9は、一対のローラ91、9
2と、ローラ91、92に掛け回された搬送ベルト93
とを有する。搬送ベルト93は、その上面側に冷凍対象
物10が載置され、トンネル部2の中空部内を通過す
る。搬送ベルト93の内周側には、前記冷凍対象物10
に磁場を与え、かつその強度を経時的に変化させる磁場
発生装置3が設置されている。磁場発生装置3は、交番
磁場を発生する。また、トンネル部2の入口近傍には、
搬送されてきた冷凍対象物10を検知するセンサ7Aが
設置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】氷点下以下の温度で、食品等を冷凍し、
保存する冷凍庫が広く用いられている。このような冷凍
庫は、主として、食品の腐敗等を防止することにより長
期間保存することを目的とするものであった。
【0003】ところで、食品の冷凍に従来の冷凍庫を用
いた場合、冷凍時における食品のミクロ的な構造の変化
(例えば、食品を構成する細胞の破壊等)が原因と考え
られる、食品の品質(例えば、風味、外観、香り等)の
低下を生じる場合があった。また、食品の種類によって
は、冷凍することによる品質の劣化が著しく、実質的に
冷凍保存が不可能なものもあった。
【0004】また、冷凍された食品は、通常、解凍して
食されるが、食品の種類によっては、解凍時に、ドリッ
プを発生するという問題点も有していた。
【0005】また、中華麺等の麺類は、冷凍後、解凍し
て調理した場合、著しく風味・外観が損なわれ易かっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、食品
の品質の低下を防止、抑制することが可能な冷凍装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(22)の本発明により達成される。
【0008】(1) 水を含む冷凍対象物を冷凍する冷
凍装置であって、前記冷凍対象物を冷凍する冷凍室と、
前記冷凍室内を通過する搬送経路に沿って、前記冷凍対
象物を搬送する搬送手段と、前記冷凍対象物に磁場を与
え、かつその強度を経時的に変化させる磁場発生装置と
を有し、前記磁場発生装置が前記搬送手段による搬送に
伴って移動するものであることを特徴とする冷凍装置。
【0009】(2) 前記磁場発生装置は、前記搬送手
段の可動部に設置されたものである上記(1)に記載の
冷凍装置。
【0010】(3) 前記磁場発生装置は、閉じた搬送
経路に沿って、循環している上記(1)または(2)に
記載の冷凍装置。
【0011】(4) 前記搬送手段がベルトコンベアで
ある上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の冷凍装
置。
【0012】(5) 前記ベルトコンベアのベルトの内
部または裏側に、前記磁場発生装置が設置されている上
記(4)に記載の冷凍装置。
【0013】(6) 前記磁場発生装置が発生する磁場
により、前記冷凍対象物中の水のクラスターが細分化し
た状態で、前記冷凍対象物を冷凍させる上記(1)ない
し(5)のいずれかに記載の冷凍装置。
【0014】(7) 使用時における前記冷凍室内の温
度が−20℃以下である上記(1)ないし(6)のいず
れかに記載の冷凍装置。
【0015】(8) 前記冷凍室に、冷凍機と、冷気を
循環させるファンとが設置されている上記(1)ないし
(7)のいずれかに記載の冷凍装置。
【0016】(9) 前記ファンからの送風速度は、
0.5〜10m/sである上記(8)に記載の冷凍装
置。
【0017】(10) 前記冷凍室は、トンネル形状を
有するものである上記(1)ないし(9)のいずれかに
記載の冷凍装置。
【0018】(11) 前記磁場発生装置が発生する磁
場の強度を制御する制御手段を有する上記(1)ないし
(10)のいずれかに記載の冷凍装置。
【0019】(12) 前記磁場発生装置は、交番磁場
を発生させるものである上記(1)ないし(11)のい
ずれかに記載の冷凍装置。
【0020】(13) 前記冷凍室の入口近傍に、搬送
されてきた前記冷凍対象物を検知するセンサが設置され
ている上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の冷
凍装置。
【0021】(14) 前記センサによる検知情報に基
づいて、前記磁場発生装置の作動を制御する上記(1
3)に記載の冷凍装置。
【0022】(15) 前記磁場発生装置を複数個有す
る上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の冷凍装
置。
【0023】(16) 少なくとも2つの前記磁場発生
装置が対面するように配置されている上記(15)に記
載の冷凍装置。
【0024】(17) 複数個の前記磁場発生装置が前
記冷凍対象物の搬送経路を囲むように配置されている上
記(15)または(16)に記載の冷凍装置。
【0025】(18) 前記冷凍対象物の搬送経路に沿
って、複数個の前記磁場発生装置が設けられている上記
(15)ないし(17)のいずれかに記載の冷凍装置。
【0026】(19) 前記磁場発生装置は、耐低温性
を有するものである上記(1)ないし(18)のいずれ
かに記載の冷凍装置。
【0027】(20) 前記冷凍対象物に対して、マイ
クロ波、α線、遠赤外線、超音波およびマイナスイオン
のうち少なくともひとつを照射するエネルギー付与手段
を有する上記(1)ないし(19)のいずれかに記載の
冷凍装置。
【0028】(21) 前記冷凍対象物に対して、波長
500nm以下の光を照射する光照射手段を有する上記
(1)ないし(20)のいずれかに記載の冷凍装置。
【0029】(22) 前記冷凍対象物が食品である上
記(1)ないし(21)のいずれかに記載の冷凍装置。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を好適実施形態に基
づいて詳細に説明する。図1は、本発明の冷凍装置の第
1実施形態を示す概略斜視図、図2は、図1に示す冷凍
装置を側面からみた模式図、図3は、図1に示す冷凍装
置が有するローラの断面形状を示す模式図、図4は、図
1に示す冷凍装置が有する磁場発生装置の概略斜視図で
ある。
【0031】本発明の冷凍装置1は、水を含む冷凍対象
物10に対して用いるものであり、冷凍対象物10中の
水のクラスターを細分化した状態で冷凍する機能を有す
る。言い換えると、本発明の冷凍装置1は、冷凍対象物
10中の水分子等が形成する水素結合を部分的に切断し
た状態で冷凍する機能を有する。
【0032】本明細書中では、「水のクラスター」と
は、主として水分子で構成されたクラスター(Cluste
r)のことを指すものとして説明する。「水のクラスタ
ー」としては、例えば、実質的に水分子のみで構成され
たクラスターや、主として水分子で構成され、かつ水以
外の成分(水分子以外の分子、イオン等)を含むもの等
が挙げられる。
【0033】本発明の冷凍装置1に適用される冷凍対象
物10は、水を含むものであれば、いかなるものであっ
てもよい。このような冷凍対象物10としては、例え
ば、食品(飲料を含む)、飼料、生体組織(例えば、血
液(血液成分)、臓器、皮膚組織、筋組織、神経組織、
骨組織、軟骨組織等の各種組織や、生殖細胞等の各種細
胞等)、生花、薬品(医薬品、試薬等を含む)や、これ
らのうち少なくとも一つを含むもの等が挙げられ、これ
らをそのまま用いてもよいし、例えば、梱包、包装した
状態で用いてもよい。この中でも、冷凍対象物10とし
ては、食品が好ましい。食品は、従来の冷凍装置を用い
た場合に、品質(例えば、風味、外観、香り等)の低下
を特に生じ易く、実質的に冷凍保存が不可能なものもあ
る。食品の中でも特に、中華麺等の麺類は、冷凍後、解
凍して調理した場合、著しく風味が損なわれ易かった。
以下の説明では、食品を冷凍対象物10の代表として説
明する。
【0034】図1、図2に示すように、本実施形態の冷
凍装置1は、トンネル形状を有するトンネル部(冷凍
室)2と、ベルトコンベア(搬送手段)9とを有してい
る。
【0035】ベルトコンベア9は、後に詳述するよう
に、回転可能な、一対のローラ91、92と、ローラ9
1、92に掛け回された搬送ベルト(可動部)93と、
磁場発生装置3とを有している。使用時において、搬送
ベルト93には、その上面側に冷凍対象物10が載置さ
れる。
【0036】一方、トンネル部2は、断面半楕円状のト
ンネル形状を有しており、その中空部内を、搬送ベルト
93に載置された冷凍対象物10が通過するようになっ
ている。
【0037】このように、冷凍対象物10が通過する冷
凍室がトンネル形状を有するものであると、冷凍対象物
10を、効率良く搬送しつつ冷凍することができ、例え
ば、冷凍品(例えば、冷凍食品)の生産効率を高めるこ
とができる。
【0038】トンネル部2の長さ(搬送ベルトが移動す
る方向の長さ)は、特に限定されないが、3〜50mで
あるのが好ましく、5〜40mであるのがより好まし
く、7〜30mであるのがさらに好ましい。
【0039】トンネル部2の長さが前記下限値未満であ
ると、冷凍対象物10の大きさ等によっては、冷凍対象
物10を十分に冷凍するのが困難になる場合がある。
【0040】一方、トンネル部2の長さが前記上限値を
超えると、冷凍装置1が大型化する。
【0041】また、トンネル部2の入り口付近、出口付
近には、各種プラスチック材料、ゴム材料等で構成され
たカーテンや、シャッター等の部材が設けられていても
よい。これにより、冷気の漏れを防ぎ、トンネル部2内
の低温状態を効率良く維持することができ、冷凍装置1
のエネルギー効率が向上する。
【0042】このトンネル部2には、冷凍機5と、冷気
を循環させるファン6と、搬送されてきた冷凍対象物1
0を検知するセンサ7A、7Bとが設置されている。
【0043】冷凍機5は、蒸発器51と、圧縮機52
と、凝縮器53とを有し、蒸発器51−圧縮機52間お
よび蒸発器51−凝縮器53間は、それぞれ、冷媒配管
54、55で接続されている。また、冷凍機5内には、
冷媒が充填されている。
【0044】このような冷凍機5は、トンネル部(冷凍
室)2の内部と外部との間で熱交換を行うことにより、
トンネル部2の内部を冷温に保つ作用を有する。
【0045】すなわち、冷凍機5は、その内部に充填さ
れた冷媒が、蒸発器51においてトンネル部2内部の熱
を奪い、圧縮機52において圧縮され、凝縮器53にお
いて外気に熱を排出することにより、トンネル部2を冷
温に保つ。
【0046】ファン6は、トンネル部2内の冷気を循環
させる機能を有する。これにより、トンネル部2内部の
各部位における温度のバラツキが小さくなり、より安定
した冷却速度で冷凍対象物10を冷却、凍結させること
が可能となる。
【0047】ファン6からの送風量は、特に限定されな
いが、例えば、0.5〜10m/sであるのが好まし
く、2〜8m/sであるのがより好ましい。
【0048】ファン6からの送風量が前記下限値未満で
あると、トンネル部2の容積(中空部の容積)等によっ
ては、トンネル部2の内部の各部位における温度のバラ
ツキを十分に小さくすることができない可能性がある。
【0049】一方、ファン6からの送風量が前記上限値
を超えると、後述する磁場発生装置3の機能が十分に発
揮されず、冷凍対象物10中の水のクラスターが十分に
細分化されない状態で、冷凍対象物10が凍結する可能
性がある。その結果、冷凍対象物10(食品)の品質の
低下を十分に防止、抑制するのが困難となる可能性があ
る。
【0050】冷凍装置1を使用する際におけるトンネル
部2内の温度(トンネル部2内の長手方向の中心部付近
における温度)は、冷凍対象物10の少なくとも一部が
冷凍される温度であれば、特に限定されないが、例え
ば、−20℃以下であるのが好ましく、−30〜−70
℃であるのがより好ましい。トンネル部2内の温度を−
20℃以下とすることにより、冷凍対象物10中に含ま
れる水のクラスターを十分に微細化した状態(水素結合
を効率良く切断した状態)で、冷凍対象物10を凍結さ
せることができ、冷凍対象物10の品質を十分長期間に
わたって、維持することができる。
【0051】さらに、トンネル部2には、冷凍対象物1
0に対して波長500nm以下の光を照射する光照射手
段11を有していてもよい。このような比較的短波長の
光を照射する光照射手段11を設置することにより、後
に詳述する磁場発生装置3による磁場の印加と相まっ
て、冷凍対象物10の品質を長期間良好に維持すること
ができる。
【0052】図示の構成では、1または2以上の光源1
11と、各光源111を所定の条件で駆動する光源駆動
制御手段112とを有する。
【0053】光源111の具体例としては、青色光ラン
プ、紫色光ランプ、紫外線ランプ、ハロゲンランプ、ネ
オンランプ、キセノンランプ、半導体レーザー、発光ダ
イオード等の各種光源や、X線源(以下これらを総称し
て「光源」と言う)が挙げられ、これらのうちの1種ま
たは2種以上を組み合わせて用いることができる。この
ような比較的短波長の光を照射することにより、磁場発
生装置3による磁場の印加と相まって、冷凍対象物10
の品質を長期間良好に維持することができる。
【0054】光照射手段11が照射する光は、上述した
ように、波長が500nm以下であるが、特に波長が4
00〜500nmであるのが好ましい。光照射手段11
が照射する光の波長が400〜500nmであると、上
述した効果がさらに顕著なものとなるとともに、その光
源として、比較的簡易なもの、安価なもの、耐久性に優
れたものを用いることが可能となる。一方、照射光の波
長が500nmを超えると、光照射による効果が少なく
なる。
【0055】なお、図示の構成では、光源111は、ト
ンネル部2の天井部(内面上部)に設置されているが、
光源111の設置位置や配置は、図示のものに限定され
ない。例えば、光源111は、トンネル部2内側の側
面、トンネル部2の外部や、搬送ベルト93等に設置さ
れたものであってもよい。
【0056】また、光源111から発せられた光を冷凍
対象物10に直接照射する場合に限らず、例えば、ミラ
ー、反射板、集光板、レンズ、プリズム、光学フィルタ
ー、拡散板、光ファイバー等の各種光学素子(図示せ
ず)を介して照射してもよい。特に、これらの光学素子
を用いて、冷凍対象物10に対しより広範囲に、あるい
は多方向から光を照射することは、冷凍対象物10の全
体に対しより均一に光が照射されるので、有効である。
【0057】光照射手段11は、冷凍対象物10に対す
る照射光の光量(強度)を連続的または段階的に変化
(増減)するものとしてもよい。これにより、冷凍対象
物10への照射光の強度を経時的に変化させることがで
き、冷凍対象物10に含まれる水のクラスターをより効
率的に細分化することができる。冷凍対象物10に対す
る照射光の光量(強度)を変化させる方法の例として
は、光源への印加電圧を増減する方法、光源の稼動本数
(面積)を変化させる方法、冷凍対象物10と光源11
1との距離を変化させる方法、遮光手段による遮光を行
なう方法、照射光の波長を500nm以下と500nm
超とに切り替える方法等が挙げられる。
【0058】また、短波長光(波長が500nm以下の
光)の照射は、後に詳述する磁場発生装置3により磁場
が印加されている間常時行なわれても、断続的(間欠
的)に行なわれてもよい。後者の場合、例えば、磁場発
生装置3からの磁場の発生に同期して短波長光の照射
(光照射手段11の作動)を行なうことができる。この
ようにすることにより、より一層効率的に、冷凍対象物
10に含まれる水のクラスターを細分化することができ
る。
【0059】また、光照射手段11は、冷凍対象物10
に対し照射する光の方向(または照射位置)を変えるこ
とができるよう構成されていてもよい。この場合、例え
ば、光源111を冷凍対象物10に対し相対的に変位
(移動、回転等)可能とする構成が挙げられる。なお、
この場合、光源111を相対的に変位させる変位手段
(図示せず)は、光照射手段11の構成要素に含まれ
る。さらには、ミラー等の前述した光学素子を用いる場
合、その光学素子を冷凍対象物10に対し相対的に変位
(移動、回転等)させてもよい。このような構成とする
ことにより、冷凍対象物10に対する照射光の照射位置
を変えたり、照射光の強度を変えたりすることができ、
より均一に、より効率的に、冷凍対象物10に含まれる
水のクラスターを細分化することができる。また、トン
ネル部2内には、永久磁石12が設置されていてもよ
い。
【0060】このような永久磁石12が設置されること
により、永久磁石12による磁場が、後述する磁場発生
装置3が発生する磁場と作用し、冷凍対象物10に対す
る磁場の影響をさらに高めることができる。
【0061】また、このトンネル部2の入口近傍には、
搬送されてきた冷凍対象物10を検知するセンサ7Aが
設置されている。このようなセンサが設けられた場合、
センサ7Aによる冷凍対象物10の検知情報に基づい
て、磁場発生装置3の作動を制御することができる。こ
れにより、冷凍対象物10の冷凍時間や冷凍対象物10
に与える磁場のパターン等を精確に調整することが可能
となる。
【0062】また、センサ7Aの検知情報により、例え
ば、冷凍対象物10が低温環境下に存在しないとき(ト
ンネル部2の内部(中空部)に存在しないとき)には、
磁場発生装置3からの磁場の発生を停止すること等が可
能となる。例えば、ベルトコンベア起動時には、磁場発
生装置3からの磁場の発生を停止した状態にしておき、
搬送されてきた冷凍対象物10がトンネル部2内に入る
タイミングにあわせて磁場の発生を開始し、その後、セ
ンサ7Aによる冷凍対象物10の検知(最後の検知)か
ら所定時間、センサ7Aが冷凍対象物10を検知しなか
った場合には、磁場発生装置3からの磁場の発生を停止
する構成にすることが可能となる。このように、センサ
7Aを設置することにより、冷凍対象物10を冷凍する
際のエネルギー効率が向上する。
【0063】特に、冷凍装置1が複数個の磁場発生装置
3を有するものである場合、これら複数の磁場発生装置
3の中から、特定の磁場発生装置(例えば、トンネル部
2内に搬入された磁場発生装置3やトンネル部2外に搬
出された磁場発生装置3)を検出し、このように、検出
された磁場発生装置3について、磁場の発生−停止を、
個別に制御することができる。これにより、前述した効
果はさらに顕著なものとなる。
【0064】また、図2に示す構成では、トンネル部2
の出口近傍にも、搬送されてきた冷凍対象物10を検知
するセンサ7Bが設置されている。このように、トンネ
ル部2の出口近傍にセンサ7Bを設置することにより、
磁場発生装置3の作動の制御を、さらに効率良く行うこ
とができる。
【0065】また、上述したようなセンサによる検知情
報と、ローラ91、92の回転速度(冷凍対象物10の
搬送速度)等のパラメータとを組み合わせて、磁場発生
装置3の作動の制御を行うことにより、前述した効果は
さらに顕著なものとなる。
【0066】冷凍対象物10は、上述したようなトンネ
ル部2の内部に、ベルトコンベア(搬送手段)9の搬送
ベルト93に載置された状態で搬送される。上述したよ
うに、トンネル部2内部は、冷凍機5により低温に保持
されているため、搬送されてきた冷凍対象物10は、ト
ンネル部2内において冷凍される。
【0067】このように、本発明では、冷凍対象物を搬
送しつつ、冷凍することができる構成を有しているた
め、連続的に冷凍対象物を冷凍することができ、例え
ば、冷凍品(例えば、冷凍食品)の生産効率を高めるこ
とができる。また、本発明では、冷凍対象物が搬送手段
により搬送されるため、トンネル部の前および/または
後で、梱包等の工程を行うことができ、冷凍品の生産性
をさらに高めることができる。
【0068】ベルトコンベア9は、一対のローラ91、
92に搬送ベルト93が掛け回されて構成され、ローラ
91、92が、図示しない駆動源により回転駆動するこ
とによって前記搬送ベルト93が図中矢印で示す方向に
回転する。これにより、搬送ベルト93の上面側に載置
された冷凍対象物10は、搬送ベルト93の回転に伴
い、トンネル部2内を通過する。
【0069】搬送ベルト93は、例えば、その外周側
に、皿、トレイ等の、冷凍対象物を載置するための部材
が設けられていてもよいし、冷凍対象物10が載置され
る位置を特定するための目印(マーキング)等が付けら
れていてもよい。これにより、冷凍装置1の稼動時にお
いて、例えば、冷凍対象物10の位置を容易に特定する
ことができるため、冷凍対象物10における磁場を確実
に調整することが可能となり、冷凍対象物10中の水の
クラスターをさらに効率良く細分化することが可能とな
る。
【0070】また、図3に示すように、ローラ91は、
その周面に、後に詳述する磁場発生装置3を収納する逃
げ部(溝)911を有している。同様に、ローラ92
は、逃げ部921を有している。このような逃げ部を有
することにより、搬送ベルト93の内周面に設けられた
磁場発生装置3が、ローラ91、92と接触するのを効
果的に防止し、ローラ91、92を円滑に回転させるこ
とができる。その結果、冷凍対象物10を所望の速度
で、円滑に搬送することができる。
【0071】なお、図示の構成では、一対のローラ9
1、92に搬送ベルト93が掛け回されているが、両端
のローラ91、92の間に、同様のローラが1つ以上設
置されていてもよいのは言うまでもない。
【0072】冷凍対象物10の搬送速度(トンネル部2
との相対的な移動速度)は、特に限定されないが、0.
1〜60m/分であるのが好ましく、0.3〜10m/
分であるのがより好ましく、0.5〜6m/分であるの
がさらに好ましい。
【0073】冷凍対象物10の移動速度が前記下限値未
満であると、単位時間あたりに冷凍することができる冷
凍対象物10の量を十分に多くすることができない可能
性がある。
【0074】一方、冷凍対象物10の移動速度が前記上
限値を超えると、トンネル部2の長さ等によっては、冷
凍対象物10を十分に冷凍することができない可能性が
ある。
【0075】冷凍対象物10の搬送速度は、前記ローラ
91、92の回転速度を適宜調整することにより、変化
させることができる。これにより、例えば、トンネル部
2内の温度や、冷凍対象物10の諸条件(例えば、種
類、形状、体積、重量、密度、含水率等)に応じて、冷
凍対象物10を所望の速度で搬送する(例えば、冷凍対
象物10の重量が比較的大きい場合には、搬送速度を低
下させる)ことができる。その結果、条件の異なる冷凍
対象物10であっても、均等な条件で確実に冷凍するこ
とができ、安定した品質の冷凍品を提供することができ
る。
【0076】搬送ベルト93には、冷凍対象物10の搬
送に伴い移動する磁場発生装置3が設置されている。す
なわち、磁場発生装置3は、冷凍対象物10の搬送経路
に沿って、循環する構成となっている。このような、磁
場発生装置3は、少なくとも、冷凍対象物10がトンネ
ル部2内を通過する際に、冷凍対象物10に磁場を与え
る機能を有する。
【0077】上述したように、トンネル部2内に搬送さ
れた冷凍対象物10は冷凍されるが、このとき、磁場発
生装置3が発生する磁場の作用により、冷凍対象物10
中に含まれる水のクラスターが細分化される(水分子間
の水素結合が部分的に切断される)。また、磁場発生装
置3は、磁場制御装置(磁場制御手段)4に接続されて
いる。以下、磁場発生装置3、磁場制御装置4について
詳細に説明する。
【0078】まず、磁場発生装置3について説明する。
磁場発生装置3は、水を含む冷凍対象物10に磁場を与
える機能を有する。
【0079】磁場発生装置3は、図4に示すように、コ
イル31と、非磁性体カバー32とを有する。
【0080】コイル31は、電流が流れることにより、
その周辺に磁場を発生する。そして、例えば、コイル3
1に流れる電流の方向や量を変化させることにより、発
生する磁場の強度を変化させることができる。その結
果、磁場発生装置3の近傍に置かれた冷凍対象物10に
おける磁場強度(冷凍対象物10が受ける磁力)を経時
的に変化させることが可能となる。
【0081】このように、冷凍対象物10に対して、経
時的に強度が変化する磁場を与えることにより、冷凍対
象物10中において、主として水分子−水分子間で形成
されている水素結合が効率良く切断され、水のクラスタ
ーが細分化される。
【0082】このようにして水のクラスターが細分化さ
れることにより、冷凍対象物10(食品)は、例えば、
風味、外観、香り等の品質の劣化がし難いものとなる。
【0083】また、前述したように、冷凍装置1の使用
時において、トンネル部2の内部は、冷凍対象物10の
少なくとも一部を冷凍する温度となっている。このた
め、冷凍対象物10中に含まれる水のクラスターは、細
分化した状態で固化する。これにより、冷凍対象物10
中に形成される氷の結晶も微細化された(結晶粒径の小
さい)ものとなる。
【0084】ところで、食品の冷凍に従来の冷凍庫を用
いた場合、食品の品質(例えば、風味、外観、香り等)
の低下を生じる場合があった。このような食品の品質の
低下は、冷凍時における食品のミクロ的な構造の変化
(例えば、食品を構成する細胞の破壊等)が原因と考え
られる。そして、本発明者は、このようなミクロ的な構
造の変化が、主として、冷凍時に形成される、粗大化し
た氷によるものであることを見出した。
【0085】上述したように、本発明の冷凍装置1を用
いた場合、冷凍対象物10中に形成される氷の結晶は、
微細化されたものとなる。このため、本発明では、冷凍
により、冷凍対象物10中でのミクロ的な構造が冷凍前
の構造から変化するのを、効果的に防止・抑制すること
ができる(冷凍対象物10を構成する細胞が破壊される
のを効果的に防止することができる)。その結果、冷凍
対象物10の品質を十分に保持しつつ、極めて長期間に
わたって保存することが可能となる。また、冷凍時にお
ける前記細胞の破壊を、効果的に防止、抑制することが
できるため、冷凍対象物10の解凍時におけるドリップ
の発生も効果的に防止することができる。
【0086】コイル31を流れる電流は、直流であって
も、交流であってもよい。特に、コイル31を流れる電
流が交流であると、磁場発生装置3が発生する磁場の強
度を比較的容易に変化させることができる。
【0087】図示の構成では、コイル31は円形コイル
であるが、コイル31の形状は、特に限定されない。コ
イル31は、例えば、ベースボールコイル、角形コイル
等、いかなる形状のものであってもよい。
【0088】非磁性体カバー32は、コイル31を保
護、固定する機能を有する。非磁性体カバー32の構成
材料としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系
樹脂等の各種樹脂材料や、後述するエネルギー付与手段
8の構成材料等が挙げられる。
【0089】磁場発生装置3が発生する磁場は、特に限
定されないが、例えば、交番磁場であるのが好ましい。
これにより、冷凍対象物10における磁場強度を容易に
変化させることができ、また、冷凍対象物10中の水の
クラスターをより効率良く細分化することが可能とな
る。交番磁場における周波数は、特に限定されないが、
例えば、20〜25000Hzであるのが好ましく、4
0〜1200Hzであるのがより好ましい。交番磁場に
おける周波数が前記範囲内の値であると、冷凍対象物1
0中の水のクラスターを、より効果的に細分化すること
ができる。
【0090】磁場発生装置3が発生する磁場の最大強度
(絶対値)は、特に限定されないが、例えば、冷凍対象
物10において、100〜12000Gsであるのが好
ましく、300〜7000Gsであるのがより好まし
い。
【0091】磁場発生装置3が発生する磁場の強度が前
記下限値未満であると、冷凍対象物10における磁場強
度の変化量を十分に大きくすることが困難となり、冷凍
対象物10の種類等によっては、冷凍対象物10中の水
のクラスターを十分に小さくすることが困難となる可能
性がある。
【0092】一方、磁場発生装置3が発生する磁場の強
度が前記上限値を超えると、装置の大型化を招く。
【0093】また、上述したように、本実施形態では、
磁場発生装置3は、冷凍対象物10の搬送経路に沿っ
て、循環する構成となっている。これにより、冷凍対象
物10が多数個ある場合でも、これらを連続的に冷凍す
ることができ、例えば、冷凍品(例えば、冷凍食品)の
生産効率をさらに高めることができる。
【0094】また、磁場発生装置3が発生する磁場は、
上述したような交番磁場に限定されない。例えば、磁場
発生装置3が発生する磁場は、間欠的なものであっても
よい。この場合、発生する磁場の周波数、最大強度等の
好ましい範囲は、前記と同様である。
【0095】冷凍装置1は、少なくとも1つの磁場発生
装置3を有していればよいが、図2に示すように、複数
個の磁場発生装置3を有するものであるのが好ましい。
これにより、冷凍対象物10中の水のクラスターを、さ
らに効率良く細分化することが可能となる。
【0096】複数の磁場発生装置3を有する場合、冷凍
対象物10の搬送経路に沿って、設置されているのが好
ましい。これにより、冷凍対象物10中の水のクラスタ
ーをさらに効果的に細分化することができる。また、こ
の場合、複数個の磁場発生装置3は、ほぼ等間隔に設置
されているのが好ましい。これにより、前述した効果は
さらに顕著なものとなる。
【0097】図示の構成では、磁場発生装置3は、冷凍
対象物10が載置された部位(載置部)の近傍、すなわ
ち、冷凍対象物10が載置された部位(載置部)の搬送
ベルト93の内周面に設置されている。このような部位
に、磁場発生装置3が設置されることにより、磁場発生
装置3が発生する磁場の影響を、冷凍対象物10により
効率良く与えることができる。その結果、上述した効果
はさらに顕著なものとなる。
【0098】ここで、複数個の磁場発生装置3では、そ
れぞれコイル31の形状、大きさが、同じであってもよ
いし、異なるものであってもよい。また、複数個の磁場
発生装置3において、発生する磁場の強度、周期、出力
時間、位相等は、同じであってもよいし、異なるもので
あってもよい。複数個の磁場発生装置3について、それ
ぞれ、コイル31の形状や大きさ、発生する磁場の強
度、周期、出力時間、位相等を適宜選択し、これらを組
み合わせることにより、これら複数個の磁場発生装置3
が全体として発生する磁場(冷凍装置1全体が発生する
磁場)を、容易に、所望の形、大きさ、強度を有するも
のとすることができる。その結果、冷凍対象物10中の
水のクラスターをさらに効率良く細分化することが可能
となる。
【0099】磁場発生装置3と冷凍対象物10との距離
(最短距離)は、特に限定されないが、例えば、10c
m以下であるのが好ましく、5cm以下であるのがより
好ましい。磁場発生装置3と冷凍対象物10との距離
(最短距離)が10cmを超えると、冷凍対象物10の
種類等によっては、冷凍対象物10中の水のクラスター
を十分に小さくすることが困難となる可能性がある。
【0100】また、磁場発生装置3は、トンネル部2内
(中空部内)の温度に耐え得る耐低温性を有するもので
あるのが好ましい。これにより、磁場発生装置3の耐久
性が向上するため、トンネル部2は、長期間にわたって
安定した効果を発揮するものとなる。また、磁場発生装
置3の交換を行わなくてもよいので(または、磁場発生
装置3の交換回数を少なくできるので)、冷凍装置1の
メンテナンスも容易となる。
【0101】次に、磁場制御装置4について説明する。
磁場制御装置4は、磁場発生装置3が発生する磁場の強
度、パターンを制御する機能を有する。
【0102】磁場制御装置4は、例えば、磁場発生装置
3のコイル31を流れる電流の方向、周波数や電流量等
を変化させる可変機能を有するものであってもよい。こ
れにより、磁場発生装置3が発生する磁場の強度を、よ
り正確に制御することが可能となる。
【0103】また、冷凍装置1は、マイクロ波、α線、
遠赤外線、超音波およびマイナスイオンのうち少なくと
も一つを照射するエネルギー付与手段8を有していても
よい。エネルギー付与手段8を有することにより、冷凍
対象物10中の水のクラスターを、さらに効率良く細分
化することが可能となる。エネルギー付与手段8がマイ
クロ波を照射するものである場合、当該マイクロ波は、
断続的(非連続的)に照射されるものであるのが好まし
い。具体的には、0.1〜10秒間のマイクロ波の照射
と、1〜20秒間のマイクロ波の照射の停止とを繰り返
し行うのが好ましい。これにより、冷凍対象物10中の
水のクラスターを、さらに効率良く細分化することが可
能となる。
【0104】エネルギー付与手段8は、いかなる部位に
設置されたものであってもよいが、トンネル部2内に設
置されているのが好ましい。これにより、上述した効果
はさらに顕著なものとなる。
【0105】図示の構成では、磁場発生装置3と、エネ
ルギー付与手段8とが一体的に形成されている。
【0106】エネルギー付与手段8が遠赤外線を照射す
るものである場合、エネルギー付与手段8の構成材料と
しては、例えば、アルミナ(Al)、マグネシア
(MgO)、ジルコニア(ZrO)、チタニア(Ti
)、二酸化珪素(SiO )、酸化クロム(Cr
)、フェライト(FeO・Fe)、スピネル
(MgO・Al)、セリア(CeO)、ベリリ
ア(BeO)、Na、SnO、SiC、Zr
C、TaC、ZrB等のセラミックス、トルマリン等
の鉱石等を用いることができる。この中でも、特に優れ
た効率で遠赤外線を照射することが可能であると言う点
で、エネルギー付与手段8の構成材料としてセラミック
スを用いるのが好ましい。
【0107】また、エネルギー付与手段8が超音波を照
射するものである場合、エネルギー付与手段8として
は、例えば、超音波振動子等を用いることができる。
【0108】また、エネルギー付与手段8がマイナスイ
オンを照射するものである場合、エネルギー付与手段8
の構成材料としては、例えば、トルマリン、デービド
鉱、ブランネル石、センウラン鉱、ニンギョウ石、リン
カイウラン石、カルノー石、チャムン石、メタチャムン
石、フランセビル石、トール石、コフィン石、サマルス
キー石、トリウム石、トロゴム石、モズナ石等の鉱石、
BaTiO、PbTiO、PbZrO、Pb(Z
r,Ti)O、KNbO、KTaO、K(Ta,
Nb)O、LiNbOやロッシェル塩、硫酸グリシ
ン、りん酸カリウム、プロピオン酸カルシウムストロン
チウム等を用いることができる。エネルギー付与手段8
がマイナスイオンを照射するものであると、冷凍対象物
10の酸化等を防止・抑制することができ、品質を保持
することができる。このため、例えば、冷凍対象物10
が食品である場合、より長期間保存した場合であって
も、優れた風味等を保持することができる。
【0109】また、エネルギー付与手段8は、トンネル
部2内の温度に耐え得る耐低温性を有するものであるの
が好ましい。これにより、エネルギー付与手段8の耐久
性が向上するため、冷凍装置1は、長期間にわたって安
定した効果を発揮するものとなる。また、エネルギー付
与手段8の交換を行わなくてもよいので(または、エネ
ルギー付与手段8の交換回数を少なくできるので)、冷
凍装置1のメンテナンスも容易となる。
【0110】また、磁場発生装置3が発生する磁場の周
波数、強度等は、例えば、冷凍対象物10の搬送速度等
に応じて、制御するような構成であってもよい。これに
より、あらゆるパターンの磁場の波(磁場発生パター
ン)を形成することができ、例えば、トンネル部2内の
温度や、冷凍対象物10の種類、形状、体積、重量、密
度、含水率等の諸条件に応じて、冷凍対象物10が受け
る磁場を、所望の形状、強度に調整することが可能とな
る。その結果、冷凍対象物10に含まれる水のクラスタ
ーを、より効率的に細分化することができる。
【0111】また、本発明では、搬送手段(ベルトコン
ベア)の搬送に伴って移動する磁場発生装置を有するた
め、雰囲気の温度等に応じて、磁場発生装置が発生する
磁場のパターンを経時的に変化させることができ、より
効率良く、冷凍対象物中のクラスターを細分化した状態
で、冷凍対象物を冷凍することができる。
【0112】次に、本発明の冷凍装置の第2実施形態に
ついて説明する。以下、本実施形態の冷凍装置につい
て、前述した第1実施形態の冷凍装置との違いを中心に
説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0113】本実施形態の冷凍装置1’は、磁場発生装
置の設置部位が前述した実施形態のものと異なる以外
は、前記実施形態と同様の構成を有する。
【0114】図5は、本実施形態の冷凍装置のトンネル
部の長手方向に垂直な方向の断面図である。
【0115】図5に示すように、本実施形態の冷凍装置
1’は、前述した磁場発生装置3と同様の構成の、磁場
発生装置3A、3B、3Cを有している。
【0116】本実施形態では、磁場発生装置3Aが搬送
ベルト93の外表面側に設置されている。このように、
磁場発生装置の設置部位は、搬送ベルト93の内周側に
限定されない。また、磁場発生装置3は、搬送ベルト9
3の表面に直接設置されたものであってもよいし、例え
ば、別部材を介して搬送ベルト93上に設置されたもの
であってもよい。
【0117】また、本実施形態では、磁場発生装置3A
に加えて、搬送ベルト93の幅方向の両端付近に、磁場
発生装置3B、3Cが、鉛直方向に設置されている。す
なわち、本実施形態の冷凍装置1’では、磁場発生装置
3Bと磁場発生装置3Cとが、冷凍対象物10の搬送経
路を介して対面するように配置されている。このよう
に、少なくとも2つの磁場発生装置が、冷凍対象物10
の搬送経路を介して対面するように設置されることによ
り、磁場発生装置が発生する磁場の影響を、冷凍対象物
10に効果的に与えることができる。その結果、冷凍対
象物10中における、水素結合をさらに効率良く切断
し、水のクラスターを効率良く細分化することができ
る。したがって、冷凍対象物10(食品)は、風味、外
観、香り等の品質の劣化を特に生じ難いものとなる。
【0118】また、本実施形態では、磁場発生装置3
A、3B、3Cが、冷凍対象物10の搬送経路を囲むよ
うに配置されている。これにより、トンネル部2内にお
いて、これらの磁場発生装置が冷凍対象物10の四方を
取り囲むようにすることができる。その結果、磁場発生
装置が発生する磁場の影響を、冷凍対象物10に効果的
に与えることができる。その結果、冷凍対象物10中に
おける、水素結合をさらに効率良く切断し、水のクラス
ターを効率良く細分化することができる。したがって、
冷凍対象物10(食品)は、風味、外観、香り等の品質
の劣化を特に生じ難いものとなる。
【0119】また、磁場発生装置3A、3B、3Cが、
冷凍対象物10の搬送経路を囲むように配置されること
により、例えば、これらの磁場発生装置(磁場発生装置
3A、3B、3C)が発生する磁場の発生パターンを個
別に制御することができる。その結果、冷凍装置全体と
して発生する磁場(各磁場発生装置が発生する磁場の総
和)を、容易に、所望の形状、大きさ、強度を有するも
のとすることができる。その結果、冷凍対象物10にお
ける磁場を確実に調整することができ、冷凍対象物10
中の水のクラスターをさらに効率良く細分化することが
可能となる。
【0120】以上、本発明を好適な実施形態に基づいて
説明したが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。
【0121】例えば、前述の実施形態では、冷凍対象物
として食品を用いたものについて説明したが、冷凍対象
物は、水を含むものであればいかなるものであってもよ
い。冷凍対象物として、例えば、移植等に用いられる臓
器等の生体組織を用いた場合、前記生体組織内の水のク
ラスターが細分化した状態で冷凍することにより、前記
生体組織を構成する細胞が破壊されるのを効果的に防
止、抑制することができる。したがって、生体組織の機
能低下を十分に防止、抑制しつつ、前記生体組織を長期
間にわたって保存することが可能となる。結果として、
移植後においても、前記生体組織は、本来有する機能
を、十分に発揮することができる。
【0122】また、冷凍対象物として、例えば、薬品を
用いた場合、当該薬品の品質の低下を防止、抑制するこ
とができる。
【0123】また、前述した実施形態では、磁場発生装
置と、エネルギー付与手段とが一体的に形成された構成
について説明したが、本発明においては、磁場発生装置
と、エネルギー付与手段とは、それぞれ別々に設けられ
ていてもよい。
【0124】また、前述した実施形態では、光照射手段
がトンネル部内に設置された構成について説明したが、
光照射手段は、トンネル部の外部に設置されていてもよ
い。例えば、光照射手段は、トンネル部内に搬送される
前の冷凍対象物に光を照射するような部位に設置された
ものであってもよい。
【0125】また、前述した実施形態では、磁場発生装
置としては、板状の形状を有するものについて説明した
が、磁場発生装置の形状は、特に限定されるものではな
く、例えば、筒状、湾曲板状、棒状等、いかなるもので
あってもよい。
【0126】また、前述した実施形態では、ファン、冷
凍機を、それぞれ1個ずつ有する構成のものについて説
明したが、ファンや冷凍機を複数個有する構成のもので
あってもよい。
【0127】また、前述した実施形態では、トンネル状
の冷凍室(トンネル部)を有する構成について説明した
が、冷凍室は、搬送手段により冷凍対象物を搬送するこ
とが可能な構成であれば、いかなる形状を有するもので
あってもよい。
【0128】また、前述した実施形態では、磁場発生装
置が搬送手段の可動部(搬送ベルト)に設置された構成
について説明したが、磁場発生装置は、搬送手段による
冷凍対象物の搬送に伴って移動するものであればいかな
るものであってもよい。すなわち、磁場発生装置は、搬
送手段に設置されていなくてもよい。
【0129】また、前述した実施形態では、搬送手段と
してベルトコンベアを有する構成について説明したが、
搬送手段はこれに限定されない。冷凍対象物を搬送する
搬送手段は、例えば、回転すし店で用いられているよう
な構成のコンベアであってもよいし、図6に示すよう
に、冷凍対象物10を搬送手段13のフック131にひ
っかけた状態で、搬送経路上を搬送する構成のものであ
ってもよい。
【0130】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0131】[冷凍対象物の冷凍] (実施例1)まず、図1〜図4に示すような冷凍装置1
を作製した。トンネル部2の長さは、15mとした。
【0132】また、本実施例では、磁場発生装置3の外
表面側に、エネルギー付与手段8を被覆することによ
り、磁場発生装置3と、エネルギー付与手段8とを一体
的に形成した。非磁性体カバー32の構成材料として
は、アクリル系樹脂を用いた。また、エネルギー付与手
段8は、磁場発生装置3の外表面に、溶融したアクリル
系樹脂に分散させたトルマリンを吹きつけ塗装すること
により、形成した。
【0133】また、磁場発生装置3は、搬送ベルト93
の内周面に複数個設置した。また、光照射手段11とし
ては、ピーク波長が420nmの青紫光ランプを用い
た。このような冷凍装置1を、以下に示すような条件で
作動させた。
【0134】まず、冷却器を稼動させ、トンネル部2内
の温度(長手方向の中央部付近での温度)を、−50℃
とした。
【0135】その後、搬送ベルト上に、複数個の冷凍対
象物(パック詰めした中華麺:各200g)を載置し
た。このとき、各冷凍対象物は、搬送ベルトを介して、
磁場発生装置に対面する箇所に載置した。すなわち、各
冷凍対象物は、搬送ベルトの外周側(表側)に、約50
cmの間隔で載置した。
【0136】この状態で、ベルトコンベアを稼動させ
た。このとき、冷凍対象物(搬送ベルト)の移動速度
は、1m/秒であった。
【0137】冷凍対象物がトンネル部2の入り口付近に
到達したとき、センサ7Aが検知し、その検知情報によ
り、磁場発生装置が稼動するようにした。
【0138】また、磁場発生装置3が発生する磁場は、
周波数:100Hz、発生磁場強度(最大強度):30
00Gsの交番磁場とした。
【0139】センサ7A、7Bの検知情報に基づいて、
磁場発生装置3からの磁場の発生を停止するようにし
た。
【0140】(実施例2)磁場発生装置の配置を図5に
示すように変更した以外は、前記実施例1と同様にし
て、冷凍装置を製造し、この冷凍装置を用いて、冷凍対
象物を前記と同様に冷凍した。
【0141】また、本実施例では、磁場発生装置3Aの
外表面側に、エネルギー付与手段8を被覆することによ
り、磁場発生装置3Aと、エネルギー付与手段8とを一
体的に形成した。非磁性体カバー32の構成材料として
は、アクリル系樹脂を用いた。また、エネルギー付与手
段8は、磁場発生装置3Aの外表面に、溶融したアクリ
ル系樹脂に分散させたトルマリンを吹きつけ塗装するこ
とにより、形成した。また、磁場発生装置3B、3Cに
ついても、同様の方法で、エネルギー付与手段8と一体
的に形成した。
【0142】また、磁場発生装置の稼動時において、磁
場発生装置3Aが発生する磁場は、周波数:100H
z、発生磁場強度(最大強度):3000Gsの交番磁
場、磁場発生装置3B、3Cが発生する磁場は、周波
数:60Hz、発生磁場強度(最大強度):2000G
sの交番磁場とした。
【0143】(比較例)磁場発生装置3、磁場制御装置
4、センサ7A、7B、エネルギー付与手段8、光照射
手段11および永久磁石12が設置されていない以外は
前記実施例1と同様の冷凍装置を用い、冷凍対象物であ
る中華麺を冷凍した。
【0144】[評価]前記各実施例および比較例の冷凍
装置を用いて冷凍した中華麺を、市販の業務用冷凍庫内
(庫内温度:−20℃)にて3ヵ月保存した後、これら
の中華麺を解凍した。その後、解凍された中華麺を、同
一の条件で調理した。
【0145】調理された中華麺の品質(風味、外観、香
り等)を評価した。その結果を表1に示す。
【0146】
【表1】
【0147】表1から明らかなように、本発明の冷凍装
置を用いて冷凍した中華麺は、解凍後においても、優れ
た品質が保持されていた。これは、以下のような理由に
よるものであると考えられる。
【0148】すなわち、冷凍対象物は、冷凍装置(冷凍
庫)内という低温環境下に置かれ、凍結に至るが、この
とき、磁場発生装置が発生する磁場の影響により、冷凍
対象物中の水のクラスターが細分化される。
【0149】したがって、冷凍対象物は、水のクラスタ
ーが細分化された状態で、凍結に至る。その結果、冷凍
対象物中に形成される氷の結晶は、微細化されたものと
なる。
【0150】このように、氷の結晶が微細化されること
により、粗大化した氷の形成が、効果的に防止、抑制さ
れる。このため、粗大化した氷によって、前記冷凍対象
物のミクロ的な構造が冷凍前の構造から変化するのを、
効果的に防止・抑制することができる(冷凍対象物を構
成する細胞が破壊されるのを効果的に防止することがで
きる)。その結果、食品の品質の低下を効果的に防止、
抑制することができるものと考えられる。
【0151】これに対し、比較例で冷凍した冷凍対象物
は、表1に示すように解凍後における品質の低下が著し
かった。このような品質の低下は、凍結により形成され
た、粗大化した氷によるものであり、このような氷によ
って、前記冷凍対象物のミクロ的な構造が冷凍前の構造
から著しく変化したためであると考えられる(冷凍対象
物を構成する細胞が破壊されたためであると考えられ
る)。
【0152】また、冷凍処理を施していない中華麺(前
記各実施例および各比較例の冷凍装置で凍結させた中華
麺の製造日の30日後に、同様の条件で製造したもの)
を前記と同様にして調理した。このように調理された中
華麺を、前記実施例および比較例による中華麺ととも
に、室温下で1時間静置し、その後の風味、外観を評価
した。
【0153】その結果、本発明の冷凍装置で冷凍した中
華麺は、調理後直後と比べて、風味、外観の低下をほと
んど生じていなかった。これに対し、比較例の冷凍装置
で冷凍した中華麺および冷凍処理を施さなかった中華麺
は、風味、外観が著しく低下し、いわゆる「麺がのび
た」状態になっていた。これは、以下のような理由によ
るものであると考えられる。
【0154】すなわち、本発明の冷凍装置を用いた場
合、冷凍対象物である麺は、水のクラスターが細分化さ
れた状態で凍結に至り、冷凍対象物中に形成される氷の
結晶は、微細化されたものとなる。このため、冷凍対象
物のミクロ的な構造は、冷凍後においても、冷凍前の状
態を十分に保持することができる(冷凍対象物を構成す
る細胞の破壊が防止・抑制される)。また、解凍後にお
いても、冷凍対象物中に含まれる水のクラスターは、微
細化した状態が保持される。このため、調理時、調理後
において、比較的クラスターの大きい水と接触した場合
であっても、麺中に含まれるクラスターサイズの小さい
水と、外部のクラスターサイズの大きい水とが置換した
り、外部の水分を過剰に吸収したりする現象が起こり難
い。したがって、本発明の冷凍装置を用いて冷凍された
麺は、調理後、長時間放置した場合であっても、水分含
有量が、調理前に比べて大きく増加するのを抑制され
る。
【0155】これに対し、比較例の冷凍装置を用いて冷
凍された麺や冷凍処理を施さなかった麺では、含まれる
水のクラスターサイズが大きいため、外部の水分を吸収
しやすく、調理時、調理後等において、水分含有量が増
加しやすい。したがって、調理後、長時間放置した場
合、いわゆる「麺がのびた」状態になりやすい。
【0156】また、前記実施例および比較例の冷凍装置
を用いて、パック詰めしたパスタ(アルデンテに茹で上
げたもの)を冷凍した。その後、前記と同様にして、保
存した。その後、パックから取り出したパスタを熱湯
(100℃)で解凍し、解凍されたパスタの品質(食
感、風味、外観等)を評価した。その結果、実施例の冷
凍装置を用いて冷凍されたパスタは、解凍後において
も、アルデンテの状態を保持しており、優れた食感、風
味、外観を保持していた。これに対し、比較例の冷凍装
置を用いて冷凍されたパスタは、全体的に麺のこしがな
くなり、食感が著しく低下していた。
【0157】また、磁場発生装置から発生する磁場の強
度、周波数を適宜変更した以外は、前記と同様にして、
冷凍対象物を冷凍した。その後、前記と同様にして、保
存、調理し、その後前記と同様の評価を行った。その結
果、前記と同様な結果が得られた。
【0158】また、上記のような冷凍装置の稼動を行っ
た後の、トンネル部内部の様子を観察したところ、本発
明の冷凍装置では、トンネル部の内壁面への霜の付着が
ほとんど発生していなかったのに対し、比較例の冷凍装
置では、霜の付着が著しかった。
【0159】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、冷
凍対象物中の水のクラスターを効率よく細分化すること
ができ、食品の品質の低下を防止、抑制することが可能
な冷凍装置を得ることができる。特に、本発明によれ
ば、多量の冷凍対象物を、連続的に効率良く冷凍するこ
とができる。
【0160】また、冷凍された食品を長期間にわたって
保存した場合であっても、優れた品質が保持される。
【0161】また、磁場発生装置を制御することによ
り、様々なパターンの磁場を冷凍対象物に与えることが
でき、さらに、マイクロ波、α線、遠赤外線、超音波、
マイナスイオン、短波長光(波長500nm以下の光)
等のエネルギーを、磁場と組み合わせて用いることもで
きる。これにより、冷凍対象物の諸条件(例えば、種
類、形状、体積、重量、密度、含水率等)に応じて、冷
凍対象物を最適な条件で冷凍することができる。したが
って、冷凍対象物がどのような食品であっても、それぞ
れの食品について最適な条件で冷凍することができる。
【0162】特に、冷凍対象物として麺類を用いた場
合、調理後に、いわゆる「麺がのびる」現象を発生し難
くすることができる。
【0163】また、凍結された食品(特に、生もの)を
解凍する際におけるドリップの発生を効果的に防止する
ことができる。
【0164】また、冷凍室内の温度が特に低い場合(例
えば、−30℃以下)であっても、冷凍室内部に霜が付
きにくいため、冷却効率の低下等を防止・抑制しつつ、
長時間にわたっての連続稼動が可能となる。また、霜の
付着が防止されることにより、冷凍のエネルギー効率も
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷凍装置の第1実施形態を示す概略斜
視図である。
【図2】図1に示す冷凍装置を側面から見た模式図であ
る。
【図3】図1に示す冷凍装置が有するローラの断面形状
を示す模式図である。
【図4】図1に示す冷凍装置が有する磁場発生装置を示
す概略斜視図である。
【図5】第2実施形態の冷凍装置のトンネル部の長手方
向に垂直な方向の断面図である。
【図6】他の実施形態の冷凍装置が有する搬送手段の構
成を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1、1’ 冷凍装置 2 トンネル部 3 磁場発生装置 3A、3B、3C 磁場発生装置 31 コイル 32 非磁性体カバー 4 磁場制御装置 5 冷凍機 51 蒸発器 52 圧縮機 53 凝縮器 54 冷媒配管 55 冷媒配管 6 ファン 7A、7B センサ 8 エネルギー付与手段 9 ベルトコンベア 91、92 ローラ 911、921 逃げ部 93 搬送ベルト 10 冷凍対象物 11 光照射手段 111 光源 112 光源駆動制御手段 12 永久磁石 13 搬送手段 131 フック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25D 17/06 301 F25D 17/06 301 // A23L 1/16 A23L 1/16 J

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を含む冷凍対象物を冷凍する冷凍装置
    であって、 前記冷凍対象物を冷凍する冷凍室と、 前記冷凍室内を通過する搬送経路に沿って、前記冷凍対
    象物を搬送する搬送手段と、 前記冷凍対象物に磁場を与え、かつその強度を経時的に
    変化させる磁場発生装置とを有し、 前記磁場発生装置が前記搬送手段による搬送に伴って移
    動するものであることを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 前記磁場発生装置は、前記搬送手段の可
    動部に設置されたものである請求項1に記載の冷凍装
    置。
  3. 【請求項3】 前記磁場発生装置は、閉じた搬送経路に
    沿って、循環している請求項1または2に記載の冷凍装
    置。
  4. 【請求項4】 前記搬送手段がベルトコンベアである請
    求項1ないし3のいずれかに記載の冷凍装置。
  5. 【請求項5】 前記ベルトコンベアのベルトの内部また
    は裏側に、前記磁場発生装置が設置されている請求項4
    に記載の冷凍装置。
  6. 【請求項6】 前記磁場発生装置が発生する磁場によ
    り、前記冷凍対象物中の水のクラスターが細分化した状
    態で、前記冷凍対象物を冷凍させる請求項1ないし5の
    いずれかに記載の冷凍装置。
  7. 【請求項7】 使用時における前記冷凍室内の温度が−
    20℃以下である請求項1ないし6のいずれかに記載の
    冷凍装置。
  8. 【請求項8】 前記冷凍室に、冷凍機と、冷気を循環さ
    せるファンとが設置されている請求項1ないし7のいず
    れかに記載の冷凍装置。
  9. 【請求項9】 前記ファンからの送風速度は、0.5〜
    10m/sである請求項8に記載の冷凍装置。
  10. 【請求項10】 前記冷凍室は、トンネル形状を有する
    ものである請求項1ないし9のいずれかに記載の冷凍装
    置。
  11. 【請求項11】 前記磁場発生装置が発生する磁場の強
    度を制御する制御手段を有する請求項1ないし10のい
    ずれかに記載の冷凍装置。
  12. 【請求項12】 前記磁場発生装置は、交番磁場を発生
    させるものである請求項1ないし11のいずれかに記載
    の冷凍装置。
  13. 【請求項13】 前記冷凍室の入口近傍に、搬送されて
    きた前記冷凍対象物を検知するセンサが設置されている
    請求項1ないし12のいずれかに記載の冷凍装置。
  14. 【請求項14】 前記センサによる検知情報に基づい
    て、前記磁場発生装置の作動を制御する請求項13に記
    載の冷凍装置。
  15. 【請求項15】 前記磁場発生装置を複数個有する請求
    項1ないし14のいずれかに記載の冷凍装置。
  16. 【請求項16】 少なくとも2つの前記磁場発生装置が
    対面するように配置されている請求項15に記載の冷凍
    装置。
  17. 【請求項17】 複数個の前記磁場発生装置が前記冷凍
    対象物の搬送経路を囲むように配置されている請求項1
    5または16に記載の冷凍装置。
  18. 【請求項18】 前記冷凍対象物の搬送経路に沿って、
    複数個の前記磁場発生装置が設けられている請求項15
    ないし17のいずれかに記載の冷凍装置。
  19. 【請求項19】 前記磁場発生装置は、耐低温性を有す
    るものである請求項1ないし18のいずれかに記載の冷
    凍装置。
  20. 【請求項20】 前記冷凍対象物に対して、マイクロ
    波、α線、遠赤外線、超音波およびマイナスイオンのう
    ち少なくともひとつを照射するエネルギー付与手段を有
    する請求項1ないし19のいずれかに記載の冷凍装置。
  21. 【請求項21】 前記冷凍対象物に対して、波長500
    nm以下の光を照射する光照射手段を有する請求項1な
    いし20のいずれかに記載の冷凍装置。
  22. 【請求項22】 前記冷凍対象物が食品である請求項1
    ないし21のいずれかに記載の冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015020434A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 パロ・アルト・リサーチ・センター・インコーポレーテッドPalo Alto Research Center Incorporated 高分子薄膜におけるデジタル・マイクロスケール・パターンの連続的生産
JP2020165571A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 株式会社光商事 搬送型急速液体凍結設備

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