JP2003343728A - ディスク装置用ガスケット、これを有する蓋体、筐体、及びディスク装置 - Google Patents

ディスク装置用ガスケット、これを有する蓋体、筐体、及びディスク装置

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JP2003343728A JP2002155976A JP2002155976A JP2003343728A JP 2003343728 A JP2003343728 A JP 2003343728A JP 2002155976 A JP2002155976 A JP 2002155976A JP 2002155976 A JP2002155976 A JP 2002155976A JP 2003343728 A JP2003343728 A JP 2003343728A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で軽量かつ複雑な形状に成形可能であっ
て、シロキサン系のガスによる吸着、かつ炭化水素系オ
イルの残渣が発生しないガスケットを得る。 【解決手段】 炭化水素系有機弾性体材料、及び100
℃における蒸気圧が1.3×10-8Paないし1.3k
Paであるフッ素系樹脂を含有する成形体を含むガスケ
ット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録方式、光
記録方式、光磁気記録方式等に使用されるディスク装
置、及びこれに用いられる蓋体、筐体及びこの蓋体と筐
体間を封止するためのガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディスク装置の筐体と、筐体上
を覆うための蓋体との間には、これら筐体と蓋体間の空
気の出入りを遮断して封止するためのガスケットが挟ま
れている。
【0003】このガスケットとしては、弾性を有する材
料を用いて形成され、筐体の蓋体側の枠表面形状に応じ
た枠形状の成形体が使用されている。
【0004】このガスケット材料として、例えばフッ素
系樹脂、及びEPDM等の炭化水素系弾性体材料を用い
ることができる。
【0005】フッ素系樹脂は、材料自体の特性から、環
境中からの不純物ガスの表面吸着汚染が少なく、水蒸気
遮蔽能力、耐薬品、及び耐候性が良好であり、また、成
型温度が高いため、不純物ガス成分の少ない成形部品を
作成することが可能であるなどの利点を有する。
【0006】しかしながら、高温での成形を余儀なくさ
れ、また金型の寿命が低く、コストが高いこと、材料流
動性が低く、成形性が悪いため、複雑または微細な形状
の成形が困難であること、比重が大きい等の不利点があ
った。
【0007】一方、EPDMは、水分の遮蔽能力は、フ
ッ素系樹脂にやや劣るが、低コストで、成形性が良く、
低い成形温度で、複雑または微細な形状の成形が可能で
あること比重の面でフッ素系樹脂より優位であるため、
よく使用されている。
【0008】しかしながら、EPDMは、シロキサン系
のガスによる吸着汚染を受けやすい性質を持つという不
利点を有する。このため、生産及び保管環境中に存在す
るシロキサン系ガスは、EPDM原材料、及び成形後の
EPDM製品等に容易に吸着する。このようなEPDM
製品をディスク装置の部品として使用すると、装置内部
にアウトガス成分としてシロキサン系ガスが放出され
る。放出されたシロキサン系ガスは、例えば装置内の不
所望な場所例えばヘッドのリードライト素子及びディス
ク媒体表面間、およびその周辺等に堆積し、ヘッドと摺
動し、ヘッドの浮上姿勢を変動させる等の障害を引き起
こし、ディスク装置の信頼性を低下させていた。
【0009】さらに、EPDM等の炭化水素系弾性体材
料を用いたガスケットには、硬さ調整のために炭化水素
系のオイルが添加され、このオイルは、ガスケット洗
浄、ディスク装置の清掃時に使用する洗浄剤や有機溶剤
により抽出され、ガスケット周辺に残渣として残留しや
すいという不利点があった。この残渣は、磁気ディスク
装置の組み立て環境や、治具、周辺装置を転写汚染し、
各種部品の機能障害を発生する可能性がある。
【0010】このようなことから、例えば特開2000
−344987号には、フッ素ゴムと非フッ素ゴム例え
ばシリコンゴムとアクリルゴムの混合物をガスケットに
使用することが提案されている。しかしながら、この混
合物は、多量のシロキサン系有機ガス成分を不純物とし
て含有し、またアクリルゴムは環境からのシロキサンに
よる吸着汚染を受けやすいことから、アウトガスの発生
及びオイルの抽出を十分に防ぐことができなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の不利点を解決するためになされたものであり、その
第1の目的は、安価で軽量かつ複雑な形状に成形可能で
あって、シロキサン系のガスによる吸着、かつ炭化水素
系オイルの残渣が発生しないガスケットを得ることにあ
る。
【0012】また、本発明の第2の目的は、安価で軽量
かつ複雑な形状に成形可能であって、シロキサン系のガ
スによる吸着、かつ炭化水素系オイルの残渣が発生しな
いガスケットを使用することにより、信頼性の高いディ
スク装置を得ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、炭化
水素系有機弾性体材料、及び100℃における蒸気圧が
1.3×10-8Paないし1.3kPaであるフッ素系
樹脂を含有する成形体を含むことを特徴とするディスク
装置用ガスケットを提供する。
【0014】本発明は、第2に、炭化水素系有機弾性体
材料、及び100℃における蒸気圧が1.3×10-8
aないし1.3kPaであるフッ素系樹脂を含有する組
成物を用いた成形体を含むディスク装置用ガスケットが
設けられたことを特徴とするディスク装置用蓋体を提供
する。
【0015】本発明は、第3に、炭化水素系有機弾性体
材料、及び100℃における蒸気圧が1.3×10-8
aないし1.3kPaであるフッ素系樹脂を含有する成
形体を含むディスク装置用ガスケットが設けられたこと
を特徴とするディスク装置用筐体を提供する。
【0016】本発明は、第4に、筐体と、炭化水素系有
機弾性体材料、及び100℃における蒸気圧が1.3×
10-8Paないし1.3kPaであるフッ素系樹脂を含
有する成形体を含むディスク装置用ガスケットと、蓋体
とを具備することを特徴とするディスク装置を提供す
る。
【0017】本発明は、第5に、筐体と、該筐体内に収
容された、ディスク媒体、該ディスク媒体を支持及び回
転駆動する駆動機構、該ディスク媒体に対して情報の再
生を行うため素子を有するヘッド、及び該ヘッドを前記
ディスク媒体に対して移動自在に支持したキャリッジア
ッセンブリと、該筐体を覆う蓋体と、該筐体と蓋体間に
設けられ、炭化水素系有機弾性体材料、及び100℃に
おける蒸気圧が1.3×10-8Paないし1.3kPa
であるフッ素系樹脂を含有する成形体を含むガスケット
とを具備することを特徴とするディスク装置を提供す
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のディスク装置用ガスケッ
トは、炭化水素系有機弾性体材料、及び100℃におけ
る蒸気圧が1.3×10-8Paないし1.3kPaであ
るフッ素系樹脂を含有する組成物を用いて得られた成形
体を含む。
【0019】本発明のディスク装置用ガスケットでは、
この成形体を単独で、あるいは例えば金属等の剛性フレ
ームの少なくとも一表面上に形成して使用することがで
きる。
【0020】本発明によれば、上述の組成物を用いて成
形を行うと、得られた成形体では、表面エネルギーの低
いフッ素系樹脂成分が、炭化水素系有機弾性体材料表面
に偏析する。この様子を表す模式図を図1に示す。
【0021】図示するように、フッ素系樹脂成分21
が、炭化水素系有機弾性体材料23表面に染み出して、
その表面を覆うため、シロキサン系ガス成分22による
ガスケットの吸着汚染、およびゴム洗浄、清掃時に使用
する洗浄剤や溶媒に対するガスケットの耐候性が向上さ
れる。
【0022】特に、シロキサン系ガス成分に関しては、
成形後、組み立て前に、保管環境からの微量な吸着汚染
を防止できるため、ディスク装置内に封入されるシロキ
サン成分を、微量かつ安定に制御することが可能とな
る。
【0023】このように、本発明によれば、シロキサン
系ガスによる吸着、かつ炭化水素系オイルの残渣を発生
することなく、安価で軽量かつ複雑な形状に成形可能な
ディスク装置用ガスケットが得られる。
【0024】また、本発明のディスク装置用蓋体は、蓋
体本体と、蓋体本体裏面に設けられた上記ディスク装置
用ガスケットとを有する。
【0025】さらに、本発明のディスク装置用筐体は、
筐体本体と、筐体の外枠表面すなわち蓋体と接する表面
上に設けられた上記ディスク装置用ガスケットとを有す
る。
【0026】また、本発明のディスク装置は、ディスク
装置用筐体と、ディスク装置用蓋体と、これらの間に挟
まれて配置されたディスク装置用ガスケットとを有す
る。
【0027】さらにまた、本発明の好ましいディスク装
置は、筐体と、筐体内に収容された、ディスク媒体、デ
ィスク媒体を支持及び回転駆動する駆動機構、ディスク
媒体に対して情報の再生を行うため素子を有するヘッ
ド、及びヘッドをディスク媒体に対して移動自在に支持
したキャリッジアッセンブリと、筐体を覆う蓋体と、該
筐体と蓋体間に設けられた上記ガスケットとを有する。
【0028】本発明に用いられる炭化水素系有機弾性体
材料としては、エチレンプロピレンジエン三元共重合体
(EPDM)、エチレンプロピレンジエン三元共重合体
(EPDM)とブチルゴムの混合物、及びエチレンプロ
ピレン共重合体(EPM)等があげられる。
【0029】本発明に使用されるフッ素系樹脂は、10
0℃におけるその蒸気圧が1.3×10-8Paないし
1.3kPaの範囲である。100℃における蒸気圧が
1.3×10-8Pa未満であると、フッ素樹脂による弾
性体材料表面の保護膜形成が不十分となり、十分な吸着
防止効果や耐洗浄効果、あるいは耐薬品効果が得られな
くなる。また、100℃における蒸気圧が1.3kPa
を超える場合、蒸散が激しく、製造、加工が困難であ
り、かつフッ素樹脂を弾性体中に保持し難くなるため、
上述の効果を長期間維持できない。
【0030】また、炭化水素系有機弾性体材料の100
重量部に対するフッ素系樹脂の添加量は、好ましくは
0.005ないし1重量部である。フッ素系樹脂の添加
量が0.005重量部未満であると、十分な吸着防止効
果や耐洗浄効果、あるいは耐薬品効果が持続的に確保で
きない傾向がある。また、フッ素系樹脂の添加量が1重
量部を超えると、フッ素系樹脂の偏析等の影響で成形性
が低下する傾向がある。さらに好ましくは、フッ素系樹
脂の添加量は0.005ないし0.5重量部である。
【0031】本発明に使用されるフッ素系樹脂は、無官
能基のものより、水酸基、アミノ基、カルボキシルキシ
ル基、及びメルカプト基等の官能基を有するものが、分
散性が良好となることから好ましい。フッ素系樹脂材料
が炭化水素系有機弾性体材料内に細かい単位で均質に分
散すると、炭化水素系有機弾性体材料本来の弾性、機械
的強度及び耐熱性を損なうことなく、シロキサン系ガス
成分の吸着をおさえ、かつ、耐候性に優れた成形体を得
ることができる。
【0032】本発明に使用されるフッ素系樹脂として
は、例えば水酸基含有ポリフルオロアルキル(HO−F
C)、水酸基含有ポリフルオロエーテル(HO−FC
O)、無官能基ポリフルオロエーテル(FCO)、無官
能基ポリフルオロアルキル(FC)、カルボキシル基含
有ポリフルオロエーテル(HOOC−FCO)、メルカ
プト基含有ポリフルオロアルキル(HS−FC)、エポ
キシ基含有ポリフルオロアルキル(EPOX−FC),
CnF2n+1−(CH2OCH2CHCH2O)等があげら
れる。
【0033】本発明のディスク装置用ガスケットに用い
られる成形体は、さらに、炭化水素系のオイルを含み得
る。このようなオイルとして、例えばパラフィン系オイ
ル、ナフテン系オイル、及び芳香族系オイル等があげら
れる。
【0034】また、この成形体は、例えば酸化防止剤
(BHT等)、補強剤、充填剤(CaCO3、酸化マグ
ネシウム等)、架橋促進剤(ステアリン酸等)、脱泡剤
(酸化カルシウム等)、加流助剤(トリアシルシアヌレ
ート)等の添加剤を含み得る。
【0035】以下、図面を参照し、本発明を具体的に説
明する。
【0036】図2は、本発明に係るディスク装置用ガス
ケットの一例を表す正面図、図3は図2の縦断面図であ
る。
【0037】図示するように、このガスケット1は、適
用される筐体の外枠表面の形状及び蓋体の形状に応じ
て、炭化水素系有機弾性体材料、及び100℃における
蒸気圧が1.3×10-8Paないし1.3kPaである
フッ素系樹脂を含有する組成物を用いて成形された枠形
状を有する成形体からなる。
【0038】図4に、本発明に係るディスク装置用ガス
ケットの他の一例を表す縦断面図を示す。
【0039】このガスケット4は、正面から見た枠形状
は図2と同様であるが、図示するように、例えばステン
レス鋼等の金属からなる同様の枠形状を有する剛性フレ
ーム2と、その両面に、各々炭化水素系有機弾性体材
料、及び100℃における蒸気圧が1.3×10-8Pa
ないし1.3kPaである組成物を用いて成形された成
形体3とを有する。
【0040】図5に、本発明に係る蓋体の一例の裏面を
表す図を示す。
【0041】図示するように、この蓋体128は、蓋体
本体と、蓋体本体の裏面に設けられ、この蓋体の形状
と、この蓋体が適用され得る筐体の外枠の表面形状に応
じて成形された枠形状のガスケット1とを有する。
【0042】図6は、本発明に係る筐体を表す図を示
す。図示するように、この筐体129は、筐体本体と、
その外枠上表面に、その表面形状に応じて成形された枠
形状のガスケット1とを有する。
【0043】図7は、本発明に係るディスク装置の一例
を一部分解した斜視図を示す。
【0044】本発明のディスク装置は、ディスク装置用
筐体129と、これを覆うための蓋体128と、その間
に挟まれた、蓋体128が適用され得る筐体129の外
枠の表面形状に応じて成形された枠形状のガスケット1
とを有する。筐体129内には、以下の各部材が収容さ
れている。
【0045】図7に示す構成を有し、情報を記録するた
めの剛構成のディスク121はスピンドル122に装着
されており、図示しないスピンドルモータによって一定
回転数で回転駆動される。ディスク121にアクセスし
て情報の再生を行うヘッドを搭載したスライダー123
は、薄板状の板ばねからなるサスペンション124の先
端に取付けられている。サスペンション124は図示し
ない駆動コイルを保持するボビン部等を有するアーム1
25の一端側に接続されている。
【0046】アーム125の他端側には、リニアモータ
の一種であるボイスコイルモータ126が設けられてい
る。ボイスコイルモータ126は、アーム125のボビ
ン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、それを
挟み込むようにして配置された永久磁石および対向ヨー
クにより構成される磁気回路とから構成されている。
【0047】アーム125は、固定軸127の上下2カ
所に設けられた図示しないボールベアリングによって保
持され、ボイスコイルモータ126によって回転対向揺
動駆動される。すなわち、ディスク121上におけるス
ライダー123の位置は、ボイスコイルモータ126に
よって制御される。
【0048】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。
【0049】実施例1ないし6エチレンプロピレンゴム
(EPR)100重量部、炭酸カルシウム50重量部、
プロセスオイル10重量部、有機過酸化物架橋材(ジク
ミルペルオキシド)3重量部、添加物(酸化カルシウ
ム)3重量部をニーダーストックブレンダーオープンロ
ールを用いて混合し、未架橋混合物を得た。得られた混
合物を、ペレット成型機に投入し、ペレット成型機によ
り直径5mm長さ約5mmのペレットを作成して、原料
ペレットとした。
【0050】得られた原料ペレット総重量に対し、水酸
基含有ポリフルオロアルキルC81 724OH(10
0℃における蒸気圧が25Pa)を、0.005部、
0.01部、0.05部、0.1部、0.5部、1部を
それぞれ添加して混練した。得られた混練物をそれぞれ
再度ペレット成型機に投入し、直径3mm、長さおよそ
2mmのペレットを作成した。なお、比較として原料ペ
レットを使用した。
【0051】なお、混練方法としては、例えばオープン
ロール、バンバリーミキサー、及びニーダー等を用いる
ことができる。上述の例のように、フッ素系樹脂は、プ
ロセスオイルより後の工程で投入することが望ましい。
【0052】これらペレットを、2.5インチ型ディス
クドライブ用トップカバー一体型のカバーシールの成形
機に投入して、成形を行い、各々、カバーシール付きト
ップカバーを得た。得られたカバーシール付きトップカ
バーに、各々、120℃で4時間のガス抜きのためのべ
ーキングを施した。
【0053】これらのカバーシールをそれぞれ一部分解
し、カバーシール表面を、アルミニウムKα線を用いた
X線光電子分光分析装置で、ClsピークのCF結合/
CC結合のピーク比を測定し、カバーシール表面に、フ
ッ素系の有機物が偏析しているかどうかを確認した。得
られた結果を下記表1に示す。
【0054】さらに、カバーシールを、冷凍粉砕装置を
用いて、−30μm程度の粒子に粉砕した後、フッ素系
有機溶剤であるC49OCH3(住友スリーエム:ノベ
ックHFE-7100)を用いて抽出し、抽出液を蒸発させて得
られた残渣物を、液体クロマトグラフィーを用いて分析
した。その結果を下記表1に示す。
【0055】また、120℃×4時間のダイナミックヘ
ッドスペースサンプリング法を用いてシロキサン系ガス
のアウトガスの加熱脱着を行ない、GC/MS分析装置
を用いて測定した。その結果を、下記表1に示す。
【0056】シロキサン系ガス暴露試験 また、得られた各カバーシールを、およそ0.5ng/
Lの環状シロキサ4量体(Cyclotetrasiloxane,octame
thyl-)を含む高濃度のシロキサン環境に、常温で10
日間暴露した。この後、カバーシールを取りだし、12
0℃×4時間のダイナミックヘッドスペース分析法(ID
EMA STANDARDS No.11-99)を用いて加熱脱着を行ない、
シールゴムに含まれる環状シロキサン4量体(シクロテ
トラシロキサン、オクタメチル基)をGC/MS分析装
置を用いて測定した。その結果を下記表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1から明らかなように、添加したフッ素
系樹脂のほとんどが、カバーシール表面に偏析してい
た。
【0059】また、成形初期のカバーシール中のシロキ
サン系ガス含有量は、0.5ng以下と微量であった。
【0060】さらに、暴露試験後、比較例では、シロキ
サン系ガスが7.5ng検出され、成形初期に比べて増
加したのに対し、実施例1ないし6のカバーシールでは
若干の増加はみられるものの、検出量は1ng以下と微
量であった。
【0061】実施例7 EPR100部、炭酸カルシウム30部、プロセスオイ
ル5部、有機過酸化物架橋剤(ジクミルペルオキシド)
5重量部、添加物(ステアリン酸)2重量部、及び酸化
防止剤(ブチレーテドハイドルキシトルエン(BH
T))3重量部を、ニーダー及びオープンロールを用い
て混合した未架橋混合物を、ペレット成形機に投入し、
直径3mm長さ約5mmのペレットを作成して、原料ペ
レットとした。
【0062】得られた原料ペレット総重量に対し、水酸
基含有ポリフルオロエーテル(アウジモント社製Fonbli
n Z DOL-2000(100℃における蒸気圧が0.26P
a))を、0.005部添加し、実施例7の成型原材料とし
た。
【0063】また、得られた原料ペレット総重量に対
し、カルボキシル基含有ポリフルオロエーテル(アウジ
モント社製Fonblin Z DIACID-2000(100℃における
蒸気圧が0.26Pa))を、0.005部添加し、実
施例8の成型原材料とした。
【0064】これら原料を混練後、再度ペレット成型機
により直径2mm、長さ約2mmのペレットを作成し
た。
【0065】これらペレットを、2.5インチ型ディス
クドライブ用トップカバー一体型のカバーシールの成型
機に投入し、成形を行い、各々、カバーシール付きトッ
プカバーを得た。得られたカバーシール付きトップカバ
ーに、各々、120℃で4時間のガス抜きのためのべー
キングを施した。
【0066】なお、原料ペレットを比較として使用し
た。
【0067】有機溶剤に対する耐候性試験 カバーシールに約1mlのヘキサンを約1cmの長さの
シールゴムに均等に滴下し、そのまま1時間放置し、自
然乾燥させた後、さらに、100℃のホットプレート上
で30分の乾燥を行ない、残渣を確認した。
【0068】その結果、比較例では、カバーシール近傍
のトップカバー面に、幅5mm程度の液状の残渣が観察
された。得られた残渣を顕微赤外分光分析装置(FT−
IR)を用いて分析を行なった結果、同付着物は、プロ
セスオイルと同等のスペクトルが得られ、プロセスオイ
ルの染み出しであることが確認された。一方、実施例7
および8のカバーシールについて、残渣は観察されなか
った。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、安価で軽量かつ複雑な
形状に成形可能であって、シロキサン系のガスによる吸
着、かつ炭化水素系オイルの残渣が発生しないガスケッ
トが得られる。また、本発明のガスケットを使用するこ
とにより、信頼性の高いディスク装置を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フッ素系樹脂成分が、炭化水素系有機弾性体
材料表面に偏析する様子を表す模式図
【図2】 本発明に係るディスク装置用ガスケットの一
例を表す正面図
【図3】 図2の縦断面図
【図4】 本発明に係るディスク装置用ガスケットの他
の一例を表す縦断面図
【図5】 本発明に係る蓋体の一例の裏面を表す図
【図6】 本発明に係る筐体を表す図
【図7】 本発明に係るディスク装置の一例を一部分解
した斜視図
【符号の説明】
1,4…ガスケット、2…剛性フレーム、3…成形体、
51,52…コイル、123…スライダー、124…サ
スペンション、125…アーム、126…ボイスコイル
モータ、127…固定軸、128…蓋体、129…筐体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素系有機弾性体材料、及び100
    ℃における蒸気圧が1.3×10-8Paないし1.3k
    Paであるフッ素系樹脂を含有する成形体を含むことを
    特徴とするディスク装置用ガスケット。
  2. 【請求項2】 剛性フレームをさらに含み、前記成形体
    は、該剛性フレーム上に形成されたことを特徴とする請
    求項1に記載のディスク装置用ガスケット。
  3. 【請求項3】 炭化水素系有機弾性体材料、及び100
    ℃における蒸気圧が1.3×10-8Paないし1.3k
    Paであるフッ素系樹脂を含有する組成物を用いた成形
    体を含むディスク装置用ガスケットが設けられたことを
    特徴とするディスク装置用蓋体。
  4. 【請求項4】 炭化水素系有機弾性体材料、及び100
    ℃における蒸気圧が1.3×10-8Paないし1.3k
    Paであるフッ素系樹脂を含有する成形体を含むディス
    ク装置用ガスケットが設けられたことを特徴とするディ
    スク装置用筐体。
  5. 【請求項5】 ディスク媒体と、該ディスク媒体に対し
    て情報の再生を行うための素子を有するヘッドがさらに
    収容された請求項4に記載のディスク装置用筐体。
  6. 【請求項6】 筐体と、炭化水素系有機弾性体材料、及
    び100℃における蒸気圧が1.3×10-8Paないし
    1.3kPaであるフッ素系樹脂を含有する成形体を含
    むディスク装置用ガスケットと、蓋体とを具備すること
    を特徴とするディスク装置。
  7. 【請求項7】 筐体と、 該筐体内に収容された、ディスク媒体、該ディスク媒体
    を支持及び回転駆動する駆動機構、該ディスク媒体に対
    して情報の再生を行うため素子を有するヘッド、及び該
    ヘッドを前記ディスク媒体に対して移動自在に支持した
    キャリッジアッセンブリと、 該筐体を覆う蓋体と、 該筐体と蓋体間に設けられ、炭化水素系有機弾性体材
    料、及び100℃における蒸気圧が1.3×10-8Pa
    ないし1.3kPaであるフッ素系樹脂を含有する成形
    体を含むガスケットとを具備することを特徴とするディ
    スク装置。
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