JPH05132664A - シリコーンゴム・ガスケツト - Google Patents

シリコーンゴム・ガスケツト

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JPH05132664A
JPH05132664A JP32368791A JP32368791A JPH05132664A JP H05132664 A JPH05132664 A JP H05132664A JP 32368791 A JP32368791 A JP 32368791A JP 32368791 A JP32368791 A JP 32368791A JP H05132664 A JPH05132664 A JP H05132664A
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JP
Japan
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gasket
silicone rubber
coating
group
fluororubber
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Application number
JP32368791A
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Yoshio Inoue
凱夫 井上
Masaharu Takahashi
政晴 高橋
Naohiko Harada
直彦 原田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は非汚染加工されたことにより建築
用として有用とされるシリコーンゴム・ガスケットの提
供を目的とするものである。 【構成】 本発明のシリコーン・ガスケットは、 a)
平均組成式R1 nSiO4-n/2(ここにR1は同一または異種の
非置換または置換の1価炭化水素基、n は1.98〜2.02)
で示されるジオルガノポリシロキサン 100重量部、 b)
比表面積が 100m2/g以上である補強性シリカ粉末10〜70
重量部、 c) 硬化剤とからなるシリコーンゴム組成物を
加硫成形したのち、そのゴムの表面にフッ素ゴム、フッ
素樹脂またはフッ素ゴム塗料を塗布、硬化させてなる塗
布層を設けてなることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコーンゴム・ガスケ
ット、特には非汚染性加工してなることから建築用ガス
ケットとして有用とされるシリコーンゴム・ガスケット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築用のガスケットとしては従来からエ
チレン−プロピレン−ジエン系ゴムやクロロプレン系ゴ
ムなどのゴム材料で成形されたものが使用されている
が、これらのガスケットは建築物の耐用年数の増大とガ
スケット材の耐候性、耐クリープ性などの向上要求に応
きれないものとなってきている。
【0003】そのため、この建築用ガスケットとしては
シリコーンゴム製のガスケットが多用されるようになっ
てきているが、このシリコーンゴム・ガスケットもカー
テンウォール工法などの目地材、アルミニウムサッシ廻
りの目地シール、ジッパーガスケットなどとして長期間
使用していると周囲のコンクリート、石板、ガラスなど
が汚れてくるという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、このシリ
コーンゴム・ガスケットによる汚れを防止するために、
加硫成形物中の汚れ成分をポストキュアを長時間行なっ
て除去したり、原料ポリマー中の移行性低分子オリゴマ
ーを除去するなどの対策がとられているが、これらはそ
れなりの効果はあるものの、その効果が不充分である
し、これには可成りのコストアップになるという不利が
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不利
を解決した非汚染性なシリコーンゴム・ガスケットに関
するもので、これは a) 平均組成式R1 nSiO4-n/2 (ここ
にR1は同一または異種の非置換または置換の1価炭化水
素基、n は1.98〜2.02)で示されるジオルガノポリシロ
キサン 100重量部、 b) 比表面積が 100m2/g以上である
補強性シリカ粉末10〜70重量部、 c) 硬化剤とよりなる
シリコーンゴム組成物を加硫成形したのち、そのゴム表
面にフッ素ゴム、フッ素樹脂または液状単体を含有して
なるフッ素ゴム塗料を塗布、硬化させてなる塗布層を設
けてなることを特徴とするものである。
【0006】すなわち、本発明者らは非汚染性のシリコ
ーンゴム・ガスケットを開発すべく種々検討した結果、
これについては公知のシリコーンゴム製のガスケットの
表面にフッ素ゴム、フッ素樹脂または液状単体を含んで
なるフッ素ゴム塗料を塗布、硬化させてなる塗布層を設
けると、周囲の壁材、柱材、ガラス板などを汚すことの
ない、耐候性、耐クリープ性の優れたシリコーンゴム・
ガスケットの得られることを見出すと共に、このシリコ
ーンゴムとフッ素ゴム塗料との接着性向上を達成させる
ためにはこのフッ素ゴム塗料に加水分解性有機けい素化
合物を微量添加することがよいということを確認して本
発明を完成させた。以下にこれをさらに詳述する。
【0007】
【作用】本発明はシリコーンゴム・ガスケットに関する
もので、これは公知のシリコーンゴム成形品の表面にフ
ッ素ゴム、フッ素樹脂または液状単体を含んでなるフッ
素ゴム塗料を塗布、硬化させてなる塗布層を設けたもの
であるが、これによれば周囲の壁材、柱材、ガラス板な
どを汚すことのない耐候性、耐クリープ性の優れたシリ
コーンゴム・ガスケットを容易に得ることができる。
【0008】本発明のシリコーンゴム・ガスケットを構
成するシリコーンゴム成形体は a)ジオルガノポリシロ
キサン、 b) 補強性シリカ粉末、 c) 硬化剤とからなる
組成物を加硫成形することによって得ることができる
が、ここで使用されるジオルガノポリシロキサンは平均
組成式R1 nSiO4-n/2 で示され、R1はメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、シクロヘ
キシル基などのシクロアルキル基、ビニル基、アリル
基、ブテニル基、ヘキセニル基などのアルケニル基、フ
ェニル基、トリル基などのアリール基、またはこれらの
基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハ
ロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、
トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択
される、同一または異種の炭素数1〜10、好ましくは炭
素数1〜8の非置換または置換の1価炭化水素基、n は
1.98〜2.02の正数であり、分子鎖末端がトリメチルシリ
ル基、ジメチルフェニルシリル基、ジメチルハイドロジ
エンシリル基、ジメチルビニルシリル基、トリビニルシ
リル基などで封鎖されたものとされる。
【0009】この種のオルガノポリシロキサンは通常選
択されたオルガノハロゲノシランの1種または2種以上
を(共)加水分解縮合することによって、あるいは環状
ポリシロキサン(シロキサンの3量体あるいは4量体な
ど)をアルカリ性または酸性の触媒を用いて開環重合す
ることをによって得ることができるもので、このものは
基本的には直鎖状のジオルガノポリシロキサンである
が、分子構造の異なる2種または2種以上の混合物であ
ってもよい。なお、このオルガノポリシロキサンの粘度
は25℃における粘度が 100cS以上のものであればよい
が、通常は 100,000〜 1,000,000cSのものとすることが
よい。
【0010】このシリコーンゴム組成物を構成するb)成
分としての補強性シリカ粉末は機械的強度のすぐれたシ
リコーンゴムを得るために必須とされるものであるが、
この目的のためには比表面積が 100m2/g以上のものとす
る必要があり、これには煙霧質シリカ、沈殿シリカなど
が代表例とされる。なお、このシリカ粉末の添加量は前
記したa)成分としてのジオルガノポリシロキサン 100重
量部に対して10重量部未満では少なすぎて充分な補強硬
化が得られず、70重量部より多くすると加工性が悪くな
り、又得られる発泡体の機械的強度が低下するので、10
〜70重量部とすることが必要とされるが、この好ましい
範囲は30〜50重量部とされる。
【0011】また、このシリコーンゴム組成物を構成す
るc)成分としての硬化剤は架橋反応の機構に応じて従来
公知のものとすればよい。したがって、この架橋反応が
炭化水素同志で行なわれる場合には有機過酸化物、例え
ばベンゾイルパーオキサイド、 2,4−ジクロロベンゾイ
ルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイ
ド、 2,4−ジクミルパーオキサイド、 2,5−ジメチル−
ビス( 2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t
−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート
などをa)成分としてのジオルガノポリシロキサン 100重
量部に対して 0.5〜5重量部、あるいはシリコーンゴム
組成物に対して 0.1〜 1.0重量%添加すればよい。
【0012】しかし、この架橋反応がけい素原子に結合
している水酸基、アルコキシ基、アセトキシ基、アルケ
ニルオキシ基、アシルオキシ基、イミノキシ基、アミン
基、アミド基、アミノオキシ基等の加水分解性基などと
の間の脱水反応、脱アルコール反応、脱カルボン酸反
応、脱ケトン反応、脱オキシム反応、脱アミン反応、脱
アミド反応などの縮合反応によって行なわれる場合には
a)成分としてのジオルガノポリシロキサンは、分子鎖末
端が例えばジメチルヒドロキシシリル基、あるいはメト
キシ基、エトキシ基等の低級アルコキシ基を有するジメ
チルアルコキシシリル基、メチルジアルコキシシリル
基、トリアルコキシシリル基等で封鎖されたものとさ
れ、ここに金属有機酸塩、有機アミンを使用すればよ
い。
【0013】なお、これにはジブチルすずジラウレー
ト、ジオクテン酸すず等の有機すず化合物、ステアリン
酸鉄、オクチル酸鉛、チタンテトラプロポキサイド、チ
タンテトラブトキサイド等の有機チタン化合物などの有
機酸塩、ジブチルアミン、トリエタノールアミンなどの
アミン類が例示されるが、この場合には必要に応じ例え
ばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基等のアル
コキシ基を有するメチルトリアルコキシシラン、エチル
トリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキシシラン、
フェニルトリアルコキシシラン、テトラアルコキシシラ
ンやメチルトリブタノオキシムシラン、メチルトリ(ヘ
キサノキシム)シラン、メチルトリ(イソプロペノキ
シ)シラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルオル
ソシリケート、プロピルオルソシリケートなどの架橋剤
を使用してもよい。
【0014】さらに前記したa)成分としてのジオルガノ
ポリシロキサンがけい素原子に直結したアルケニル基を
有するものであるときには、これにけい素原子に直結し
た水素原子を1分子中に少なくとも2個含有するオルガ
ノハイドロジエンポリシロキサンを硬化剤として使用し
てこれらの付加反応によって架橋を行なわせ、これによ
って硬化させてもよく、ここに使用されるオルガノハイ
ドロジエンポリシロキサンは直鎖状、分岐鎖状、環状の
いずれであってもよいので、これにはジメチルハイドロ
ジエンシリル基で末端が封鎖されたジオルガノポリシロ
キサン、ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジエ
ンシロキサン単位および末端トリメチルシロキシ単位と
の共重合体、ジメチルハイドロジエンシロキサン単位
(H(CH3)2SiO0.5 単位)とSiO2単位とからなる低粘度流
体、 1,3,5,7−テトラハイドロジエン− 1,3,5,7−テト
ラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル− 3,
5,7−トリハイドロジエン− 1,3,5,7−テトラメチルシ
クロテトラシロキサン、 1,5−ジハイドロジエン− 3,7
−ジヘキシル− 1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシ
ロキサンなどが例示されるが、これらのオルガノハイド
ロジエンポリシロキサンはいずれも重合度が 300以下の
ものが好適である。
【0015】この硬化剤としてのオルガノハイドロジエ
ンポリシロキサンの添加量は、a)成分としてのジオルガ
ノポリシロキサンのアルケニル基に対して、けい素原子
に直結した水素原子が50〜 500モル%となる割合で用い
られるのが好ましい。なお、この付加反応には公知の白
金系触媒を添加することが好ましく、これは白金元素単
体、白金化合物、白金コンプレックスのいずれであって
もよく、これには塩化白金第一酸、塩化白金第二酸など
の塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデ
ヒド化合物、エーテル化合物、各種オレフィン類とのコ
ンプレックスなどが例示されるが、この添加量はa)成分
のジオルガノポリシロキサンに対して白金原子として1
〜2,000ppmの範囲とすることが必要とされる。
【0016】なお、このシリコーンゴム組成物は上記し
たa)〜c)成分を2本ロール、バンバリーミキサー、ドウ
ミキサー(ニーダ)などのゴム混練り機を用いて均一に
混合し、必要に応じ加熱処理を施すことによって得るこ
とができるが、これには必要に応じて増量剤としての粉
砕石英やけいそう土、炭酸カルシウムなどの充填剤、さ
らにはスポンジを成形するための無機、有機の発泡剤を
添加してもよく、この発泡剤としてはアゾビスイソブチ
ロニトリル、ジニトロペンタメテレンテトラミン、ベン
ゼンスルフォンヒドラジド、N,N'−ジニトロソ−N,N'−
ジメチルテレフタルアシド、アゾジカルボンアシドなど
が例示される。
【0017】また、これにはさらに必要に応じて着色
剤、耐熱性向上剤などのような各種添加剤や反応制御
剤、離型剤あるいは充填剤用分散剤などを添加すること
は任意とされるが、この充填剤用分散剤として使用され
るジフェニルシランジオール、各種アルコキシシラン、
カーボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低
分子シロキサンなどは本発明の効果を損なわないように
最小限に止めるべきである。
【0018】このようにして得られたシリコーンゴム組
成物は注型成形、金型加圧成形、押し出し成形などの種
々の成形法によって必要とされるガスケット、例えばコ
ーナガスケット、目地シールガスケット、ジッパーガス
ケットなどに成形されるが、これらの成形物は必要に応
じて 100〜 200℃で30分〜24時間ポストキュアすること
がよい。
【0019】本発明のシリコーンゴム・ガスケットはこ
のようにして得られた成形物の表面にフッ素ゴム、フッ
素樹脂またはフッ素系ゴム塗料を塗布、硬化させてなる
塗布層を設けることによって非汚染性のものとされるの
であるが、この塗布層を設ける工程はバッチ式でも連続
法であってもよい。
【0020】ここで使用されるフッ素ゴムは高度にフッ
素化された弾性状の共重合体であって、就中好ましいフ
ッ素ゴムとしては通常40〜85モル%のビニリデンフルオ
ライドとこれと共重合しうる少なくとも一種の他のフッ
素含有エチレン性不飽和単量体との弾性状共重合体が挙
げられる。また、フッ素ゴムとしてポリマー鎖にヨウ素
を含むフッ素ゴムは例えばポリマー鎖末端に 0.001〜10
重量%、好ましくは0.01〜5重量%のヨウ素を結合し、
前記と同じ40〜85モル%のビニリデンフルオライドとこ
れと共重合しうる少なくとも一種の他のフッ素含有エチ
レン性不飽和単量体とからなる弾性状共重合体を主組成
とするフッ素ゴム(特開昭52-40543号参照)である。
【0021】ここにビニリデンフルオライドと共重合し
て弾性状共重合体を与える他のフッ素含有エチレン性不
飽和単量体としてはヘキサフルオロプロピレン、ペンタ
フルオロプロピレン、トリフルオロエチレン、トリフル
オロクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、ビニル
フルオライド、パーフルオロ(メチルビニルエーテ
ル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、パーフ
ルオロ(プロピルビニルエーテル)などが代表的なもの
として例示される。特に望ましいフッ素ゴムはビニリデ
ンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン二元弾性状
共重合体およびビニリデンフルオライド/テトラフルオ
ロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン三元弾性状共重
合体である。
【0022】また、本発明で用いるフッ素樹脂としては
ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン
およびこれと共重合可能な少なくとも1種の他のエチレ
ン性不飽和単量体(例えばエチレン、プロピレンなどの
オレフィン類、ヘキサフルオロプロピレン、ビニルフル
オライドなどのハロゲン化オレフィン類、パーフルオロ
アルキルビニルエーテル類など)との共重合体、ポリク
ロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライ
ドなどが挙げられる。就中、好ましいフッ素樹脂はポリ
テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとヘ
キサフルオロプロピレン、パーフルオロメチルビニルエ
ーテル、パーフルオロエチルビニルエーテルおよびパー
フルオロプロピルビニルエーテルの少なくとも1種(通
常テトラフルオロエチレンに対し40モル%以下含まれ
る)との共重合体である。
【0023】さらに本発明で用いられるフッ素ゴム系塗
料における液状担体は低級ケトン類、低級エステル類、
環状エーテルなどの有機溶剤、水、および水と水溶性有
機液体との混合物から選ばれ、水溶性有機液体としては
アルコール類が例示できる。これら液状担体のうち、塗
装作業性、基材のゴム層を害しないなどの点から、水が
最も好ましいものとされ、このフッ素系ゴム塗料として
は、ダイエル GLS-213〔(株)ダイキン製商品名〕やル
ミフロン LF302C 〔旭硝子(株)製商品名〕などが例示
されるが、これに圧縮復元性向上のために無機質繊維状
物質を添加したり、加硫剤としての公知のアミン化合物
を添加することは任意とされる。
【0024】本発明による非汚染性のシリコーンゴム・
ガスケットは前記したシリコーンゴム・ガスケットの表
面に上記したフッ素系ポリマーを塗布、硬化させた塗布
層を設けたものであるが、これはシリコーンゴム・ガス
ケットの表面に上記したフッ素ゴム、フッ素樹脂または
フッ素ゴム塗料を通常の塗装法、例えばハケ塗り、浸
漬、吹付けなどで塗布、含浸したのち、室温〜 400℃、
好ましくは 100〜 400℃の温度条件下で適当時間硬化す
ればよく、これによれば目的とする非汚染性のシリコー
ンゴム・ガスケットを容易に得ることができる。
【0025】なお、このシリコーンゴム・ガスケットに
よるフッ素ポリマーの処理に当ってはこのフッ素系ポリ
マーのシリコーンゴムに対する接着性を向上させておく
ことが好ましいことから、これには加水分解性の有機け
い素化合物を添加しておくことがよい。この加水分解性
の有機けい素化合物としてはアミノシラン化合物、オレ
フィン性不飽和基含有シラン化合物が例示される。
【0026】このアミノシラン化合物としてはγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン(以下A-1100という)、
N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、 N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレ
ンジアミン、 N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリ
エトキシシラン、β−アミノエチル−βアミノエチル−
γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが例示さ
れ、このオレフィン性不飽和基含有シランとしてはビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシラン、ビニ
ルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシラ
ン、ビニルフェニルジメトキシシランなどが例示され
る。
【0027】
【実施例】つぎに参考例としてのシリコーンゴム・ガス
ケットの製造方法、および本発明の実施例、比較例をあ
げる。 参考例 ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシ
ロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキサン単
位 0.025モル%からなり、平均重合度が 8,000であるゴ
ム状オルガノポリシロキサン100重量部に、分散剤とし
てのジフェニルシランジオール3重量部、末端シラノー
ル基ジメチルポリシロキサン(重合度 n=10)4重量部
および比表面積が 200m2/gであるフェームドシリカ〔日
本アエロジル(株)製〕40部を添加し、2時間熱処理し
てベースコンパウンドを作った。
【0028】ついで、このベースコンパウンド 100重量
部に硬化剤としての 2,4−ジクロロベンゾイルパーオキ
サイド/ジメチルポリシロキサン (1,000cS)=50/50の
ペーストを 1.5重量部添加し、2本ロールで混練してシ
リコーンゴム組成物とし、この組成物を40mmφで U/D=
12の押出機で押出して、外径20mmφ、内径16mmφのチェ
ース状ガスケットを作った。つぎにこれを 300℃/5分
の加硫条件で連続的に常圧熱加硫したのち1m 長さに切
断し、 500℃/1時間でポストキュアしてシリコーンゴ
ム・ガスケット(以下これをシリコーンゴム成形物1と
略記する)。
【0029】実施例1、比較例1 参考例で得られたシリコーンゴム成形物1の表面にフッ
素ゴム塗料・フッ素ラテックス GLS-213〔(株)ダイキ
ン社製商品名〕の A/B液(100/5) を分散混合したものを
スプレー機により吹付け圧力2〜3kgf/cm2 で付着量が
約30μm となるように噴霧塗装し、室温で10分、50℃で
10分乾燥したのち、オーブン中で 250℃に30分保持して
これを硬化させた。
【0030】ついで、このものを長さ20cmにカットし、
ビス止めでグラチルボード板上に密着させ、これを45°
の傾斜面をもつ屋外曝露装置に固定し、半年間の経時に
よる汚れの程度を目視で観察したところ、表1に記載し
たとおりの結果が得られ、比較のために上記したフッ素
ゴム処理をしないものについて同様のテストしたとこ
ろ、表1に併記したとおりの結果が得られた。
【0031】
【表1】
【0032】実施例2、3 実施例1で使用したフッ素ゴム塗料・フッ素ラテックス
GLS-213(前出)のシリコーンゴム成形物1への接着性
を向上させるために、このA液 100重量部に加水分解性
有機けい素化合物としてのγ−アミノプロピルトリエト
キシシランまたはビニルトリメトキシシランを各1重量
部添加したほかは実施例1と同様に処理したところ、こ
の接着性について表2に示したとおりの結果が得られ
た。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明は非汚染性のシリコーンゴム・ガ
スケットに関するものであり、これは前記したように公
知のシリコーンゴム組成物を加硫成形したのち、そのゴ
ムの表面にフッ素ゴム、フッ素樹脂または液状単体を含
んだフッ素ゴム塗料を塗布、硬化させてなる塗布層を設
けてなることを特徴とするものであるが、これによれば
このフッ素系ポリマーの塗布によりシリコーンゴム・ガ
スケットが非汚染性となるので、このものは建築用など
として有用なものになるという有利性が与えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 直彦 東京都千代田区大手町2−6−1 信越化 学工業株式会社本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)平均組成式 R1 nSiO4-n/2(ここにR1は同一または異種の非置換または置換の 1価炭化水素基、n は1.98〜2.02)で示されるジオルガノポリシロキサン 100重量部、 b)比表面積が 100m2/g以上である補強性シリカ粉末 10〜70重量部、 c)硬化剤 とからなるシリコーンゴム組成物を加硫成形したのち、
    そのゴムの表面にフッ素ゴム、フッ素樹脂または液状単
    体を含んでなるフッ素ゴム塗料を塗布、硬化させてなる
    塗布層を設けてなることを特徴とするシリコーム・ガス
    ケット。
  2. 【請求項2】フッ素ゴム塗料が加水分解性有機けい素化
    合物を含有してなるものである請求項1に記載したシリ
    コーンゴム・ガスケット。
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