JP2003343510A - クローラ走行体の油圧回路 - Google Patents

クローラ走行体の油圧回路

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JP2003343510A
JP2003343510A JP2002158567A JP2002158567A JP2003343510A JP 2003343510 A JP2003343510 A JP 2003343510A JP 2002158567 A JP2002158567 A JP 2002158567A JP 2002158567 A JP2002158567 A JP 2002158567A JP 2003343510 A JP2003343510 A JP 2003343510A
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oil passage
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Koichiro Mori
功一郎 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クローラ走行体の直進走行性能を高める。 【解決手段】 左右の走行用油圧モータ53,54と連
結された油路73,74,76,77より分岐して設け
られた分岐油路73a,74a,76a,77a中にチ
ェックバルブ63,64,66,67を設け、分岐油路
の合流油路78中に絞り68を設ける。また、合流油路
中78における絞り68よりも油タンク52側の位置
に、合流油路78を開放状態にする開放位置69aと合
流油路78を遮断状態にする遮断位置69bとの間で切
換えが可能な切換バルブ69を設ける。コントローラ6
0は、走行操作レバー43,44の操作によりクローラ
走行体10を直進走行させる操作信号が出力されている
ときには切換バルブ69を開放位置69aに位置させ、
走行操作レバー43,44の操作によりクローラ走行体
10をターン走行させる操作信号が出力されているとき
には切換バルブ69を遮断位置69bに位置させる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行フレームの左
右に設けられたクローラ走行装置を油圧モータにより駆
動して走行するクローラ走行体の油圧回路に関する。 【0002】 【従来の技術】クローラ走行体は走行フレームの左右に
クローラ走行装置を備えて構成されており、各クローラ
走行装置は走行フレームに設けられた左右の走行用油圧
モータにより駆動されるようになっている。ここで、左
右のクローラ走行装置をほぼ同じ回転数で回転させるこ
とによりクローラ走行体を直進走行させることができ、
双方のクローラ走行装置の回転数に差を与え、或いは双
方のクローラ走行装置を逆方向に回転させることにより
クローラ走行体をターン走行させることができる。 【0003】図5は従来のクローラ走行体の油圧回路を
示している。この従来構成に係るクローラ走行体の油圧
回路では、クローラ走行体内に設けられたエンジン10
0により駆動される油圧ポンプ101より吐出された作
動油は油路121内に供給された後、油路122より電
磁比例バルブである第1油圧制御バルブ105に、或い
は油路125より電磁比例バルブである第2油圧制御バ
ルブ106に供給される。両油圧制御バルブ105,1
06はコントローラ110により電磁駆動されるように
なっており、左側の走行用油圧モータ103に対応する
走行操作レバー111が操作されると、コントローラ1
10は第1油圧制御バルブ105のスプールを作動させ
て油路122内の作動油を油路123から油路124、
或いは油路124から油路123へと供給して左側の走
行用油圧モータ103を順方向或いは逆方向に回転させ
る。また、右側の走行用油圧モータ104に対応する走
行操作レバー112が操作されると、コントローラ11
0は第2油圧制御バルブ106のスプールを作動させて
油路125内の作動油を油路126から油路127、或
いは油路127から油路126へと供給して右側の走行
用油圧モータ104を順方向或いは逆方向に回転させ
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
クローラ走行体を安定した状態で直進走行させるには、
左右の走行用油圧モータにはほぼ同じ大きさの圧力及び
流量の作動油を作用させる必要がある。しかしながら、
上記従来の油圧回路を備えたクローラ走行体では、走行
操作レバー111,112を同方向にほぼ同じ量で操作
していても左右の走行用油圧モータ103,104にほ
ぼ同じ大きさの圧力及び流量の作動油が作用するとは限
らず、安定した直進走行ができない場合があった。ま
た、走行用油圧モータ103,104に供給される圧油
の脈動(圧力の変動)の最大値と最小値との圧力差が大
きい場合には、クローラ走行体を含む車体全体が共振し
てハンチングを起こし、スムーズな走行ができなくなる
場合があった。 【0005】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、クローラ走行体の直進走行性能を高めるこ
とができるとともに、ハンチングを起こすことなくスム
ーズな走行を行うことができるようにしたクローラ走行
体の油圧回路を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に係るクローラ走
行体の油圧回路は、走行フレームの左右にクローラ走行
装置を有し、これら左右のクローラ装置が走行フレーム
に設けられた左右の走行用油圧モータにより駆動される
構成のクローラ走行体の油圧回路であって、オペレータ
により操作される走行操作手段(例えば、実施形態にお
ける左右の走行操作レバー43,44)と、走行操作手
段の操作により出力された操作信号に基づいて油圧制御
バルブ(例えば、実施形態における第1油圧制御バルブ
61及び第2油圧制御バルブ62)を駆動し、左右の走
行用油圧モータへの作動油の供給制御を行うコントロー
ラと、左右の走行用油圧モータと連結された油路より分
岐して設けられた複数の分岐油路と、各分岐油路中に設
けられ、走行用油圧モータから油タンクへ向かう方向の
作動油の流れを許容しこれとは逆方向の作動油の流れを
禁止する複数のチェックバルブと、複数の分岐油路が各
分岐油路中に設けられたチェックバルブよりも油タンク
側の位置において合流して油タンクに繋がるように形成
された合流油路中に設けられた絞りと、合流油路中にお
ける絞りよりも油タンク側の位置に設けられ、合流油路
を開放状態にする開放位置と合流油路を遮断状態にする
遮断位置との間で切換えが可能な切換バルブとを備え、
コントローラは、走行操作手段の操作によりクローラ走
行体を直進走行させる操作信号が出力されているときに
は切換バルブを開放位置に位置させ、走行操作手段の操
作によりクローラ走行体をターン走行させる操作信号が
出力されているときには切換バルブを遮断位置に位置さ
せるようになっている。 【0007】走行操作手段によりクローラ走行体を直進
走行させる操作がなされているとき、コントローラは切
換バルブを開放位置に位置させるので、左右の走行用油
圧モータと連結された油路のうち高圧側の油路から分岐
した分岐油路は共通の絞りを介して油タンクと連通し、
低圧側の油路から分岐した分岐油路はチェックバルブに
より閉塞される。このとき高圧側油路内の作動油の一部
はそれぞれの分岐油路を介して油タンクに排出されるの
で、走行用油圧モータに供給される圧油の脈動の最大値
と最小値との圧力差は低下する。また、圧力変動のピー
ク値を頭切りして振幅を低下させるという効果もある。
これにより、クローラ走行体はハンチングを起こすこと
なく、スムーズに走行するようになる。一方、走行操作
手段によりクローラ走行体をターン走行させる操作がな
されているときには、コントローラは切換バルブを遮断
位置に位置させるが、これにより各分岐油路は閉塞され
る。このため、左右の走行用油圧モータに互いに異なる
大きさの圧力及び流量の作動油を作用させることがで
き、支障なくターン走行を行うことができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を示す。図2は本発明に係るクローラ走
行体の油圧回路を備えた高所作業車1であり、クローラ
走行体10の上部に旋回体20を設け、旋回体20の上
部には伸縮ブーム30を起伏自在に取り付けた構成とな
っている。 【0009】旋回体20は旋回体20の内部に設けられ
た旋回モータ21を回転作動させることによりクローラ
走行体10に対して水平面内で360度旋回させること
ができ、伸縮ブーム30は旋回体20との間に設けられ
た起伏シリンダ22を伸縮作動させることにより旋回体
20に対して起伏させることができる。また、伸縮ブー
ム30は基端ブーム30a、中間ブーム30b及び先端
ブーム30cが入れ子式に構成されており、伸縮ブーム
30の内部に設けられた伸縮シリンダ31を伸縮作動さ
せることにより長手方向に伸縮させることができる。 【0010】伸縮ブーム30の先端部には常時垂直姿勢
に保持される垂直ポスト32が設けられており、この垂
直ポスト32には作業者搭乗用の作業台40が回動自在
に取り付けられている。作業台40は作業台40の内部
に設けられた首振りモータ41を回転作動させることに
より垂直ポスト32に対して水平面内で首振りさせるこ
とができる。 【0011】作業台40上には操作ボックス42が設け
られており、ここには旋回体20の旋回作動、伸縮ブー
ム30の起伏及び伸縮作動、作業台40の首振り作動等
を行わせるための各種操作レバーが設けられている。こ
のため作業台40に搭乗したオペレータMは、これら操
作ボックス42内に設けられた操作レバーを操作するこ
とにより旋回体20を水平面内で旋回させ、伸縮ブーム
30を起伏及び伸縮させ、或いは作業台40を垂直ポス
トまわりに首振り作動させることで、自身の乗った作業
台40を自在に移動させて、所望の位置での高所作業を
行うことができる。 【0012】クローラ走行体10は、走行フレーム11
の左右両側にクローラ走行装置12を一基ずつ備えてな
り、左右のクローラ走行装置12はそれぞれ走行フレー
ムの後部に取り付けられた起動輪13と、走行フレーム
11の前部に取り付けられた遊動輪14と、起動輪13
と遊動輪14との間に設けられた複数の下部ローラ15
と、起動輪13と遊動輪14との間に設けられた1つの
上部ローラ16と、これら起動輪13、遊動輪14、下
部ローラ15及び上部ローラ16に巻き掛けられたクロ
ーラベルト17とを有して構成されている。左右の各起
動輪13はそれぞれ走行フレーム11に設けられた左右
の走行用油圧モータ53,54(図2では左側の走行用
油圧モータ53のみを図示する)により図示しないスプ
ロケットを回転させて駆動することが可能であり、左右
の走行用油圧モータ53,54はそれぞれ、上記操作ボ
ックス42内に備えられた左右の走行操作レバー43,
44(図3参照)を傾動操作することにより所望に回転
・停止動作を行わせることができる。 【0013】ここで、左側走行操作レバー43は自然復
帰状態である垂直状態が中立位置であり、この中立位置
から前方に傾動操作することにより左側の走行用油圧モ
ータ53をクローラ走行体10の前進方向に回転(これ
を順方向回転とする)させることができ、中立位置から
後方に傾動操作することにより左側の走行用油圧モータ
53をクローラ走行体10の後進方向に回転(これを逆
方向回転とする)させることができる。また同様に、右
側走行操作レバー44は自然復帰状態である垂直状態が
中立位置であり、この中立位置から前方に傾動操作する
ことにより右側の走行用油圧モータ54をクローラ走行
体10の前進方向に回転(これを順方向回転とする)さ
せることができ、中立位置から後方に傾動操作すること
により走行用油圧モータ54をクローラ走行体10の後
進方向に回転(これを逆方向回転とする)させることが
できる。 【0014】図1は上記高所作業車1における左右の走
行用油圧モータ53,54の駆動系統図である。この図
に示すように、クローラ走行体10内に設けられたエン
ジン50により駆動される油圧ポンプ51は油路71に
連結されており、この油路71は油路72と油路75と
に分岐している。油路72は電磁比例バルブである第1
油圧制御バルブ61のPポートに連結されており、第1
油圧制御バルブ61のAポートと繋がる油路73及び第
1油圧制御バルブ61のBポートと繋がる油路74は左
側の走行用油圧モータ53に連結されている。一方、油
路75は電磁比例バルブである第2油圧制御バルブ62
のPポートに連結されており、第2油圧制御バルブ62
のAポートと繋がる油路76及び第2油圧制御バルブ6
2のBポートと繋がる油路77は右側の走行用油圧モー
タ54に連結されている。また、第1油圧制御バルブ6
1のTポート及び第2油圧制御バルブ62のTポートは
それぞれ油タンク52に繋がっている。 【0015】左右の走行用油圧モータ53,54それぞ
れと連結された上記各油路73,74,76,77から
はそれぞれ分岐油路73a,74a,76a,77aが
分岐して設けられており、これら各分岐油路中には走行
用油圧モータ53,54から油タンク52へ向かう方向
の作動油の流れを許容しこれとは逆方向の作動油の流れ
を禁止するチェックバルブ63,64,66,67が設
けられている。上記4本の分岐油路73a,74a,7
6a,77aは各分岐油路中に設けられた上記チェック
バルブ63,64,66,67よりも油タンク52側の
位置において合流して油タンク52と繋がる合流油路7
8を形成しており、この合流油路78中には絞り(固定
絞り)68が設けられている。 【0016】また、この合流油路78中における上記絞
り68よりも油タンク52側の位置には、合流油路78
を開放状態にする開放位置69aと合流油路78を遮断
状態にする遮断位置69bとの間で切換えが可能な切換
バルブ69が設けられている。この切換バルブ69は電
磁駆動式の2位置バルブであり、コントローラ60によ
り励磁(駆動)されていない状態では、スプールは合流
油路78を遮断状態にする遮断位置69bに位置してお
り、コントローラ60により励磁された状態では、スプ
ールは左動して合流油路78を開放状態にする開放位置
69aに位置するようになっている。 【0017】左右の走行操作レバー43,44それぞれ
の基部にはポテンショメータ43a,44aが設けられ
ており(図3参照)、左右の走行操作レバー43,44
が作業台40上のオペレータMにより操作されると、そ
の操作方向(傾動方向)及び操作量(傾動量)に対応し
た電圧信号が各ポテンショメータ43a,44aより出
力され、これが走行操作レバー43,44の操作信号と
してコントローラ60に入力される。そして、コントロ
ーラ60はこれら左右の走行操作レバー43,44の操
作により出力された操作信号に応じた方向及び量で各油
圧制御バルブ61,62のスプール(図示せず)を電磁
駆動する。ここで、第1及び第2油圧制御バルブ61,
62の各スプールの駆動方向は対応する走行用油圧モー
タ53,54の回転方向に関係し、各スプールの駆動量
は走行用油圧モータ53,54に供給される作動油の流
量(単位時間当たりの流量)、すなわち走行用油圧モー
タ53,54の回転数(回転速度)に関係する。 【0018】図4は走行操作レバー43,44の操作方
向及び操作量と、これに対応してポテンショメータ43
a,44aより出力される電圧信号との関係の一例を示
すグラフであり、(A)は左側走行操作レバー43につ
いてのもの、(B)は右側走行操作レバー44について
のものである。両グラフの横軸は走行操作レバーの操作
方向及び操作量(傾動量)を示しており、グラフの縦軸
は出力される電圧の符号及び大きさを示している。ここ
で、グラフの横軸における符号が「+」の領域は走行操
作レバーを中立位置より前方に操作した場合、グラフの
横軸における「−」の領域は走行操作レバーを中立位置
より後方に操作した場合を示している。また、グラフの
縦軸における符号が「+」の領域は電圧が正である場
合、負号が「−」の領域は電圧が負である場合を示して
いる。 【0019】ここでは、ポテンショメータ43a,44
aより出力される電圧信号(操作信号)の電圧レベルは
対応する走行操作レバー43,44の操作量にほぼ比例
し、左右の走行操作レバー43,44の操作量が同じで
あれば両ポテンショメータ43a,44aから出力され
る電圧レベルは同じになるようになっている。このた
め、オペレータMは走行操作レバー43,44の操作量
を調節することで、左右の走行用油圧モータ53,54
の回転速度を自在に調節して直進走行或いはターン走行
をすることができる。なお、ターン走行はピボットター
ン(小半径での旋回ターン)とスピンターン(その場で
のターン)とがあり、左右のクローラ装置12の一方を
(ほぼ)固定した状態で他方を順方向或いは逆方向に回
転させることによりピボットターンをすることができ、
左右のクローラ装置12を互いに異なる方向に回転させ
ることによりスピンターンをすることができる。 【0020】油圧ポンプ51より吐出供給され、油路7
1から油路72内に入った作動油は第1油圧制御バルブ
61のPポートに入る。ここで、第1油圧制御バルブ6
1のスプールが右動して(図1から見た表現。以下同
じ)切換位置61bに位置しているときには、油路71
内の作動油は、第1油圧制御バルブ61のAポートより
油路73を通って走行用油圧モータ53を順方向に回転
作動させた後、油路74より第1油圧制御バルブ61の
Bポート及びTポートを通って油タンク52に戻る。一
方、第1油圧制御バルブ61のスプールが左動して切換
位置61cに位置しているときには、油路71内の作動
油は、第1油圧制御バルブ61のBポートより油路74
を通って走行用油圧モータ53を逆方向に回転作動させ
た後、油路73より第1油圧制御バルブ61のAポート
及びTポートを通って油タンク52に戻る。 【0021】また、油圧ポンプ51より吐出供給され、
油路71から油路75内に入った作動油は第2油圧制御
バルブ62のPポートに入る。ここで、第2油圧制御バ
ルブ62のスプールが右動して切換位置62bに位置し
ているときには、油路75内の作動油は、第2油圧制御
バルブ62のAポートより油路76を通って走行用油圧
モータ54を順方向に回転作動させた後、油路77より
第2油圧制御バルブ62のBポート及びTポートを通っ
て油タンク52に戻る。一方、第2油圧制御バルブ62
のスプールが左動して切換位置62cに位置していると
きには、油路75内の作動油は、第2油圧制御バルブ6
2のBポートより油路77を通って走行用油圧モータ5
4を逆方向に回転作動させた後、油路76より第2油圧
制御バルブ62のAポート及びTポートを通って油タン
ク52に戻る。 【0022】また、第1油圧制御バルブ61及び第2油
圧制御バルブ62は、それぞれ中立位置61a,62a
(図1に示す位置)に位置しているときには、P,T,
A,Bいずれのポートをも閉塞するクローズドセンタ型
のバルブであるため、第1油圧制御バルブ61(のスプ
ール)が中立位置61aに位置しているときには、油路
72内に入った作動油は第1油圧制御バルブ61のPポ
ートにおいて堰き止められるとともに、走行用油圧モー
タ53は油圧ロックされた状態となる。また同様に、第
2油圧制御バルブ62(のスプール)が中立位置62a
に位置しているときには、油路75内に入った作動油は
第2油圧制御バルブ62のPポートにおいて堰き止めら
れるとともに、走行用油圧モータ54は油圧ロックされ
た状態となる。 【0023】オペレータMは、クローラ走行体10を直
進走行させようとする場合には、左右の走行操作レバー
43,44を同じ方向に、ほぼ同じ操作量で操作する。
このときポテンショメータ43a,44aは互いに同符
号でほぼ同じ大きさの電圧信号をコントローラ60に出
力する。コントローラ60は、このようにクローラ走行
体10の直進走行に対応する操作信号、すなわち両ポテ
ンショメータ43a,44aより出力される同符号でほ
ぼ同じ大きさの電圧信号を受けたときには、切換バルブ
69(のスプール)を開放位置69aに位置させたうえ
で、第1油圧制御バルブ61のスプールを走行操作レバ
ー43の操作方向及び操作量に応じた方向及び量で駆動
し、第2油圧制御バルブ62のスプールを走行操作レバ
ー44の操作方向及び操作量に応じた方向及び量で駆動
する。 【0024】これにより左右の走行用油圧モータ53,
54は走行操作レバー43,44の操作方向及び操作量
に応じた方向及び回転数(速度)で回転し、クローラ走
行体10は直進走行するのであるが、切換バルブ69が
開放位置69aに位置されることにより、左右の走行用
油圧モータ53,54と連結された4本の油路73,7
4,76,77のうち高圧側の油路(例えば、前進走行
時であれば油路73と油路76、後進走行時であれば油
路74と油路77)から分岐した2本の分岐油路(例え
ば、前進走行時であれば分岐油路73aと分岐油路76
a、後進走行時であれば分岐油路74aと分岐油路77
a)中の作動油は、その分岐油路中に設けられているチ
ェックバルブのポペットを押し開くので、これら2つの
分岐油路は共通の絞り68を介して油タンク52と連通
するようになる。 【0025】一方、左右の走行用油圧モータ53,54
と連結された4本の油路73,74,76,77のうち
低圧側の油路(例えば、前進走行時であれば油路74と
油路77、後進走行時であれば油路73と油路76)か
ら分岐した2本の分岐油路(例えば、前進走行時であれ
ば分岐油路74aと分岐油路77a、後進走行時であれ
ば分岐油路73aと分岐油路76a)中の作動油は、そ
の分岐油路におけるチェックバルブよりも下流側の油路
中に上記高圧側の油路と繋がる分岐油路中の作動油が満
たされることからそのチェックバルブのポペットを押し
開くことができずに閉塞される。このため、低圧側の油
路内の作動油はその分岐油路より油タンク52には排出
されることはなく、第1油圧制御バルブ61及び第2油
圧制御バルブ62のTポートを通って油タンク52に排
出される。 【0026】このように左右の走行用油圧モータ53,
54と連結された油路73,74,76,77のうち高
圧側の油路から分岐した分岐油路が共通の絞り68を介
して油タンク52と連通すると、左右のクローラ装置1
2は同程度の駆動力で駆動されるようになる。なお、合
流油路78中には絞り68が設けられているため、左右
の走行用油圧モータ53.54と連結された油路73,
74,76,77のうち高圧側の油路がその分岐油路を
介して油タンク52に連通する場合でも高圧側の油路内
には圧が立ち、走行用油圧モータ53,54を駆動する
ことができる。また、このように左右の走行用油圧モー
タ53,54と連結された油路73,74,76,77
のうち高圧側の油路が油タンク52と連通することか
ら、その油路内の作動油の一部は油タンク52に排出さ
れることとなり、走行用油圧モータ53,54に供給さ
れる圧油の脈動(圧力の変動)の最大値と最小値との圧
力差が大きい場合には、これを低下させることができる
という効果が生まれる。また、圧力変動のピーク値を頭
切りして振幅を低下させるという効果もある。 【0027】なお、上記のようにオペレータMがクロー
ラ走行体10を直進走行させようとして左右の走行操作
レバー43,44を同方向かつ同量に操作しようとした
場合であっても、左右の走行操作レバー43,44の操
作量に多少の差が生じる場合がある。このような操作で
あってもこれがオペレータMによる直進走行操作である
として扱われる必要があるので、コントローラ60は、
左右の走行操作レバー43,44に対応するポテンショ
メータ43a,44aより出力される各電圧信号の電圧
レベルの差ΔV(図4参照。図4ではΔV=VR−VL
が零でなくても、ΔVの値が予め定めた所定の値以下で
あれば、これはオペレータMがクローラ走行体10を直
進走行させようとする操作を行っているものと認識して
切換バルブ69を開放位置69aに位置させるようにな
っていることが好ましい。 【0028】一方、オペレータMは、クローラ走行体1
0をターン走行させようとする場合には、左右の走行操
作レバー43,44を同じ方向ではあるが異なる操作量
で、或いは互いに異なる方向に操作する。このとき両ポ
テンショメータ43a,44aは同符号ではあるが大き
さ(電圧レベル)の異なる電圧信号を、或いは符号が互
いに異なる電圧信号をコントローラ60に出力する。コ
ントローラ60は、このようにクローラ走行体10のタ
ーン走行に対応する操作信号(電圧信号)を受けたとき
には、切換バルブ69(のスプール)を遮断位置69b
に位置させたうえで、第1油圧制御バルブ61のスプー
ルを左側走行操作レバー43の操作方向及び操作量に応
じた方向及び量で駆動し、第2油圧制御バルブ62のス
プールを右側走行操作レバー44の操作方向及び操作量
に応じた方向及び量で駆動する。 【0029】このように、第1及び第2油圧制御バルブ
61,62の各スプールが対応する走行操作レバー4
3,44の操作方向及び操作量に応じた方向及び量で駆
動されることにより、クローラ走行体10はオペレータ
Mが行う走行操作レバー43,44の操作に応じたター
ン走行をするが、ここで、切換バルブ69は遮断位置6
9bに位置されることにより、各分岐油路73a,74
a,76a,77aにおけるチェックバルブ63,6
4,66,67の下流側の油路及び合流油路78は閉塞
状態となる。このため、左右の走行用油圧モータ53,
54と連結された油路73,74,76,77はいずれ
も油タンク52と連通せず、左右の走行用油圧モータ5
3,54には相異なる大きさの圧力及び流量の作動油が
作用し得るようになる。このことから左右のクローラ装
置12を走行操作レバー43,44それぞれの操作量に
応じた駆動力で駆動することが可能であり、クローラ走
行体10をターン走行させるに当たって支障は生じな
い。 【0030】このように本発明に係るクローラ走行体の
油圧回路によれば、クローラ走行体10の直進走行時に
は、左右の走行用油圧モータ53,54と連結された油
路のうち高圧側の油路から分岐した分岐油路は共通の絞
り68を介して油タンク52と連通し、低圧側の油路か
ら分岐した分岐油路はチェックバルブにより閉塞される
ので、左右のクローラ装置12は同程度の駆動力で駆動
されるようになり、クローラ走行体10の直進走行性能
が向上する。また、高圧側油路内の作動油の一部はそれ
ぞれの分岐油路を介して油タンク52に排出されるの
で、走行用油圧モータ53,54に供給される圧油の脈
動の最大値と最小値との圧力差は低下し、クローラ走行
体10はハンチングを起こすことなくスムーズに走行す
るようになる。 【0031】これまで本発明の好ましい実施形態につい
て説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に示
されたものに限定されない。例えば、上述の実施形態に
おいては、合流油路78中に設けられる絞りは固定絞り
であるとして説明したが、これは可変絞りであってもよ
い。合流油路中78に設けられる絞りを可変絞りとすれ
ば、クローラ走行体10の直進走行時における左右の走
行用油圧モータ53,54に作用する圧力を所望に変化
させることができるようになるという利点が生じる。ま
た、上述の実施形態においては、左右の走行用油圧モー
タ53,54の操作手段はレバー(走行操作レバー4
3,44)であったが、これはスイッチやダイヤル等で
あっても構わない。 【0032】また、上述の実施形態においては、本発明
に係るクローラ走行体の油圧回路を高所作業車に適用し
た場合を例に説明したが、これは一例であり、本発明は
他の車両、例えばクレーン車やショベル車など、クロー
ラ走行体を備えて構成される車両であれば同様に適用す
ることが可能である。 【0033】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るクロ
ーラ走行体の油圧回路によれば、走行操作手段によりク
ローラ走行体を直進走行させる操作がなされていると
き、左右の走行用油圧モータと連結された油路のうち高
圧側の油路から分岐した分岐油路は共通の絞りを介して
油タンクと連通し、低圧側の油路から分岐した分岐油路
はチェックバルブにより閉塞されるので、左右のクロー
ラ装置は同程度の駆動力で駆動される。このためクロー
ラ走行体の直進走行性能が向上する。また、このとき高
圧側油路内の作動油の一部はそれぞれの分岐油路を介し
て油タンクに排出されるので、走行用油圧モータに供給
される圧油の脈動の最大値と最小値との圧力差は低下す
る。これにより、クローラ走行体はハンチングを起こす
ことなく、スムーズに走行するようになる。一方、走行
操作手段によりクローラ走行体をターン走行させる操作
がなされているときには、左右の走行用油圧モータと連
結された油路から分岐した分岐油路は閉塞されるので、
左右の走行用油圧モータに互いに異なる大きさの圧力及
び流量の作動油を作用させることができ、支障なくター
ン走行を行うことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るクローラ走行体の油圧回路を備え
た高所作業車における左右の走行用油圧モータの駆動系
統図である。 【図2】本発明に係るクローラ走行体の油圧回路を備え
た高所作業車の側面図である。 【図3】作業台内の操作ボックス内に設けられた左右の
走行操作レバーの外観を示す斜視図である。 【図4】走行操作レバーの操作方向及び操作量と、これ
に対応してポテンショメータより出力される電圧信号と
の関係の一例を示すグラフであり、(A)は左側走行用
油圧モータに対応する走行操作レバーについてのもの、
(B)は右側走行用油圧モータに対応する走行操作レバ
ーについてのものである。 【図5】従来におけるクローラ走行体の油圧回路の一例
を示す図である。 【符号の説明】 1 高所作業車 10 クローラ走行体 11 走行フレーム 12 クローラ走行装置 43 左側走行操作レバー 44 右側走行操作レバー 51 油圧ポンプ 52 油タンク 53 左側の走行用油圧モータ 54 右側の走行用油圧モータ 60 コントローラ 61 第1油圧制御バルブ 62 第2油圧制御バルブ 63,64,66,67 チェックバルブ 68 絞り 69 切換バルブ 73,74,76,77 左右の走行用油圧モータと
連結された油路 73a,74a,76a,77a 分岐油路 78 合流油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 AA06 AB01 BA01 BB03 CA09 DA04 3H089 AA61 AA73 BB10 BB14 CC08 CC12 DA02 DA13 DB13 DB33 DB46 DB49 EE36 GG02 JJ01

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 走行フレームの左右にクローラ走行装置
    を有し、これら左右のクローラ装置が前記走行フレーム
    に設けられた左右の走行用油圧モータにより駆動される
    構成のクローラ走行体の油圧回路であって、 オペレータにより操作される走行操作手段と、 前記走行操作手段の操作により出力された操作信号に基
    づいて油圧制御バルブを駆動し、前記左右の走行用油圧
    モータへの作動油の供給制御を行うコントローラと、 前記左右の走行用油圧モータと連結された油路より分岐
    して設けられた複数の分岐油路と、 前記各分岐油路中に設けられ、前記走行用油圧モータか
    ら油タンクへ向かう方向の作動油の流れを許容しこれと
    は逆方向の作動油の流れを禁止する複数のチェックバル
    ブと、 前記複数の分岐油路が前記各分岐油路中に設けられた前
    記チェックバルブよりも前記油タンク側の位置において
    合流して前記油タンクに繋がるように形成された合流油
    路中に設けられた絞りと、 前記合流油路中における前記絞りよりも前記油タンク側
    の位置に設けられ、前記合流油路を開放状態にする開放
    位置と前記合流油路を遮断状態にする遮断位置との間で
    切換えが可能な切換バルブとを備え、 前記コントローラは、前記走行操作手段の操作により前
    記クローラ走行体を直進走行させる操作信号が出力され
    ているときには前記切換バルブを前記開放位置に位置さ
    せ、前記走行操作手段の操作により前記クローラ走行体
    をターン走行させる操作信号が出力されているときには
    前記切換バルブを前記遮断位置に位置させるようになっ
    ていることを特徴とするクローラ走行体の油圧回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2712840A1 (en) 2012-09-28 2014-04-02 Kabushiki Kaisha Aichi Corporation Crawler type travelling vehicle
JP2014206224A (ja) * 2013-04-12 2014-10-30 古河ユニック株式会社 作業車両の走行用圧油供給装置
CN113847291A (zh) * 2021-09-30 2021-12-28 山东金利液压科技有限公司 一种高空作业平台电液一体化驱动系统

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