JP2014206224A - 作業車両の走行用圧油供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の回頭性および直進安定性を保ちつつ、簡単な操作により悪路走破性を向上させることのできる作業車両の走行用圧油供給装置を提供する。
【解決手段】この作業車両の走行用圧油供給装置は、油圧ポンプ16からの圧油で作動する2つの走行用油圧モータ3、4によってそれぞれ駆動される左右の駆動輪を有する作業車両であるホイール式クレーンに用いられ、2つの走行用油圧モータ3、4相互の前進側油路同士を連通させる前進側連通油路41と、2つの走行用油圧モータ3、4相互の後進側油路同士を連通させる後進側連通油路42とを有し、各連通油路41,42それぞれに、各連通油路41,42それぞれにおける圧油の連通状態と遮断状態とを切り替えるストップバルブ43が介装されている。
【選択図】図2

Description

4つの走行輪のうち左右2つの駆動輪を有する作業車両に係り、特に、走行手段として、圧油を供給する油圧ポンプと、その油圧ポンプからの圧油で作動する2つの走行用油圧モータと、その2つの走行用油圧モータによって駆動される左右の駆動輪とを有する作業車両の走行用圧油供給装置に関する。
従来、移動式の作業車両としては、走行輪として左右に車輪を有するホイール式の作業車両や、左右に履帯を有するクローラ式の作業車両が知られている。車両速度が人の歩く速度程度(例えば人が走行台車に搭乗しない運搬車などの走行速度)では、走行輪を車輪でなく履帯を有するクローラ式の走行台車が一般的である。
クローラ式の作業車両は、例えばゴム製の履帯が走行台車の左右に装着され、この左右の履帯それぞれに対応する二つの走行用油圧モータを有する。そして、左右二系統の油圧回路によって、左右の履帯を個別に駆動できるようになっている。そのため、履帯を有する走行台車が右折ないし左折する場合、左右の履帯を個別に駆動できるため、内輪差を吸収せずとも単純に左右の速度差で回頭することが可能であり、複雑な装置は不要である。
ところで、クローラ式の作業車両は、操舵がされる際に、左右の履帯の速度や回転方向を個別に切替えるので、ゴム製の履帯は、その接地している面が路面に対してスリップすることになる。そのため、例えば路面が軟らかい場合には路面を荒らしてしまうことがあり、また、路面が堅い場合には、履帯がスリップすることによって、履帯表面の剥離や、路面にスリップ痕が残る等の問題がある。
そこで、このような問題から履帯を使用できないような場合には、走行輪として車輪を有するホイール式の作業車両が使用される。ホイール式の作業車両において、例えばフォークリフトや乗用芝刈機では、4輪のうち、駆動輪が2輪およびステアリング用の2輪を有し、走行台車の回頭性を安定させるために、一般的にデファレンシャル機構を有するHST駆動装置が用いられ、曲がる際の操舵時に内外輪の挙動を調整している(例えば特許文献1参照)。
しかし、このようなデファレンシャル機構を有するHST駆動装置は高価である。そこで、ホイール式の作業車両として、例えば特許文献2には、クローラ式の作業車両の走行台車をベースとし、走行輪として4つの車輪を有するホイール式の作業車両に換装する技術が提案されている。
同文献記載の例では、クローラ式の作業車両の走行台車をそのまま用い、走行台車の左右に装着された車輪を駆動輪とし、かつ1つの駆動輪を1つの走行用油圧モータで軸支して直接車輪を駆動させるべく、図5に模式図を示すように、油圧ポンプ16から吐出した圧油を、車両速度を圧油量でコントロールする切替制御弁(走行バルブ)13に一度流入後に、その切替制御弁13から油路を分岐させて2つの走行用油圧モータ3,4に流入させて、左右の駆動輪(不図示)を2基の走行用油圧モータ3,4で駆動している。同文献記載の技術では、走行時の直進安定性を得る為に、2基の走行用油圧モータ3,4への圧油の流入回路141,142を相互に連通させることで左右の圧油量の安定化を図っている。なお、符号11はステアリング用の油圧シリンダである。
特開2010−52734号公報 特開2009−121514号公報
上記特許文献2に記載の作業車両では、油圧ポンプ16から2基の走行用油圧モータ3,4への圧油の流入回路141,142を相互に連通させているので、走行時には、左右の駆動輪の走行用油圧モータ3,4のうち、負荷の少ない方に走行用油圧モータの圧油が逃げる(カーブでは内輪側の走行用油圧モータの圧油が外輪側の走行用油圧モータに逃げる)。そのため、カーブではデフ機構と同じような作用効果が得られるため、車両の回頭性が良好となる。
しかしながら、その一方、負荷の少ない方の走行用油圧モータに圧油が逃げてしまう効果は、砂利道などの悪路での走破性が不安定になってしまうというデメリットともなる。
つまり、2基の走行用油圧モータ3,4への圧油の流入回路を相互に連通させる方式の場合、路面が平坦であれば問題は発生しないものの、路面に比較的に大きな凸凹がある場合、一方の車輪が浮いて地面との接地が失われると、浮いた車輪側の走行用油圧モータには負荷がかからない。そのため、左右の油圧モータへと分岐した油路から、負荷の少ない走行用油圧モータ側に圧油が流入してしまい、他方の接地側車輪には圧油が供給されずに停止してしまうことになる。
また、少しの段差を乗り越える際にも、両輪が同時に乗り上げれば、左右の油圧モータに均等に負荷がかかるのでスタックすることはないものの、実際上、そのような例はありえず、現実にはどちらか一方の接地負荷のみが大きくなり、段差を乗り越えることが不可能となる。
このように、走行台車の左右に装着された車輪を駆動輪とし、かつ1つの駆動輪を1つの走行用油圧モータで軸支して車輪を直接駆動させる作業車両では、油圧ポンプから吐出した圧油は、切替制御弁から油路を分岐させて2つの走行用油圧モータに流入させてしまうと、常に負荷の軽い車輪の方に圧油が流れてしまう。そのため、車体が異物に乗り上げて片輪にて走行せざるを得ない場合には、接地している車輪側へ圧油が供給されず、結果身動きが取れない事態に陥ることがあった。
そこで、本発明は、上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、車両の回頭性および直進安定性を保ちつつ、簡単な油圧回路の構成でありながら、簡単な操作により悪路走破性を向上させることのできる作業車両の走行用圧油供給装置を提供することを課題とする。
上記のような問題を解決すべく、本発明者は、図4に模式図を示すように、ステアリング用の油圧シリンダ11に吐出していた油圧ポンプ16の圧油を走行用に使用するとともに、2連の走行用油圧ポンプ16から、各々の走行用油圧モータ3,4に圧油を吐出するように構成し、油圧モータ3,4相互の供給側の油路を相互に連通油路41,42で連通させる構成を試みた。この結果、凸凹の激しい砂利道での走行において一方の車輪が浮いてしまった状態でも、2つの走行用油圧モータ3,4に圧油を供給可能となり、従来は走行することができない悪路でも走行可能になった。なお、ステアリング用の油圧シリンダ11には、一方の油圧モータへの油路にプライオリティバルブ55を設け、当該ステアリング用の油圧シリンダ11に圧油を優先的に供給した。
しかし、図4に例示したような、係る試みを盛り込んだ走行用圧油供給装置においても、作業車両の直進性を安定させる上では不十分であることが判明した。その原因は、二つの油圧モータ3,4の供給側の油路相互を連通させた連通油路41,42に設けたオリフィス143に発する問題であった。つまり、連通油路41,42に介装したオリフィス143の絞り径を小さくすればする程、モータ回転速度の左右差が大きくなるため直進性が悪くなり、他方、絞り径を大きくすれば左右差は小さくなるものの、片輪走行時のトルクが不足するという問題が生じた。
本発明の一態様に係る作業車両の走行用圧油供給装置は、この問題点をも解決するものである。すなわち、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る作業車両の走行用圧油供給装置は、圧油を供給する油圧ポンプと、該油圧ポンプからの圧油で作動する2つの走行用油圧モータと、該2つの走行用油圧モータによってそれぞれ駆動される左右の駆動輪とを有する作業車両に用いられる作業車両の走行用圧油供給装置であって、前記2つの走行用油圧モータ相互の前進側油路同士を連通させる前進側連通油路と、前記2つの走行用油圧モータ相互の後進側油路同士を連通させる後進側連通油路とを有し、さらに、前記前進側連通油路に圧油の連通状態と遮断状態とを切り替える連通油路切替え手段を介装し、かつ前記後進側連通油路にも圧油の連通状態と遮断状態とを切り替える連通油路切替え手段を介装したことを特徴とする。
ここで、本発明の一態様に係る作業車両の走行用圧油供給装置において、前記連通油路切替え手段は、前記前進側連通油路および前記後進側連通油路それぞれにおける圧油の連通状態と遮断状態とを同時に切り替えるように設けられたストップバルブであることは好ましい。
本発明の一態様に係る作業車両の走行用圧油供給装置によれば、図3に模式図を示すように、圧油を供給する油圧ポンプ16と、その油圧ポンプ16からの圧油で作動する2つの走行用油圧モータ3、4と、その2つの走行用油圧モータ3、4によって駆動される左右の駆動輪(不図示)とを有する作業車両に用いられるので、油圧ポンプ16を駆動させて左右の駆動輪それぞれを二つの走行用油圧モータ3、4でそれぞれ駆動させて直進安定性を得ることができる。
ここで、作業車両が曲がる際には小回りが利かなくなり、内側の車輪を引きずる様な挙動を示し、路面に走行痕を残してしまうという問題も起こりうるが、これを防止するために、本発明の一態様に係る作業車両の走行用圧油供給装置によれば、図3に模式図を示すように、2つの走行用油圧モータ3、4相互の前進側油路同士を連通させる前進側連通油路41と、2つの走行用油圧モータ3、4相互の後進側油路同士を連通させる後進側連通油路42とを設けているので、これにより、前進側連通油路41および後進側連通油路42がパイロット回路として機能して、走行用油圧モータ3、4に掛かる外部からの負荷に応じて圧油を2つの走行用油圧モータ3、4間で共有し、負荷の小さな外側の走行用油圧モータには、前進側連通油路41又は後進側連通油路42を通じて多くの圧油を流入し、一方負荷の大きな内側の走行用油圧モータには、前進側連通油路41又は後進側連通油路42を通じて圧油の流入量が少なくなって、左右の回転差を起こさせて円滑な小旋回を行うことができる。
さらに、本発明の一態様に係る作業車両の走行用圧油供給装置によれば、上記前進側連通油路41および後進側連通油路42それぞれに、前進側連通油路41および後進側連通油路42それぞれにおける圧油の連通状態と遮断状態とを切り替える連通油路切替え手段(例えばストップバルブ)43を介装したので、連通油路41、42に設けた連通油路切替え手段により、悪路走行時は圧油の連通を遮断することができるデフロック機構としての機能を奏する。
つまり、2つの連通油路41、42それぞれの連通油路切替え手段43を少なくとも一方、好ましくは同時に遮断すること(連通油路切替え手段により各連通油路を非連通状態に切り替えること)により、2つの走行用油圧モータ3、4を連通させる圧油を遮断することができる。そのため、各々の走行用油圧モータ3、4に対応する油圧ポンプ16から吐出した圧油は、それぞれの走行用油圧モータ3、4のみに供給される(2つの走行用油圧モータ3、4の油路を分離することで、負荷の軽い方へ圧油が流れるのが防止される)。これにより、凹凸のある路面であっても、左右の駆動輪が別途独自に駆動される。
したがって、悪路走行においても作業車両がスタックせずに難なく走破可能となる。また、通常の平坦な路面では、2つの連通油路切替え手段43を少なくとも一方、好ましくは同時に開放して(連通油路切替え手段により各連通油路を連通状態に切り替えて)、直進安定性を保つことができる。なお、図3に示した模式図では、連通油路切替え手段として、2つのストップバルブの使用例を示しているが、連通油路切替え手段はこれに限定されず、例えばストップバルブにダブルステージのストップバルブを使用すると、連通路の開閉操作を行いやすい。また、電磁弁を用いても同様の機能を発揮することができる。
本発明に係る作業車両の一実施形態であるホイール式クレーンの側面図である。 本発明に係る作業車両の走行用圧油供給装置の一実施形態の油圧回路の説明図である。 本発明に係る作業車両の走行用圧油供給装置の一例を説明する模式図である。 本発明を知見する過程における走行用圧油供給装置の一例(参考例)を説明する模式図である。 従来の作業車両の走行用圧油供給装置の一例(従来例)を説明する模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。図1は、本発明に係る作業車両の一実施形態であるホイール式クレーンの側面図である。なお、上記例示した模式図に対応する構成については、同一の符号を付して説明する。
図1に示すように、このホイール式クレーン1は、走行するための走行台車となる機体50を備えている。このホイール式クレーン1は、人が機体50に搭乗しないで走行するものであり、機体50には、走行時の操作位置に、走行操作レバー37と、操舵操作レバー38と、後述する連通油路切替え操作レバー36がオペレータの立つ側に張り出して設けられている。
機体50上には、クレーン装置60、アウトリガ装置70、および原動部90(エンジン12(図2参照)等を含む)が搭載されている。機体50下部には、左右一対の操舵輪5、および左右一対の駆動輪6の計4つの走行用の車輪5、6が設けられている。原動部90の下部には、駆動輪6を駆動させて走行するための走行用モータ3,4を有する圧油供給装置2を備えている。なお、上記操舵輪5は、操舵駆動するためのステアリング用の油圧シリンダ11で操舵可能になっている。
本実施形態では、走行用モータ3,4は、左右一対の駆動輪6を駆動するための走行用油圧モータとして用いられている。左右一対の操舵輪5については、その向きを変えて操舵をするための油圧シリンダ11に操舵リンク機構32を介して接続されている。これにより、このホイール式クレーン1では、上記圧油供給装置2を作動させ、走行操作レバー37を前進または後退操作することで、機体50下部の左右の駆動輪6を駆動して車両速度が人の歩く速度程度で前進または後退方向に走行し、操舵操作レバー38の操作により操舵輪5の向きを変えて操舵が可能であり、また、機体50前後の左右両端に設けられた合計4本のアウトリガ装置70を張出し接地させて安定を確保し、クレーン装置60のブーム9を旋回、起伏、伸縮させ、クレーン装置60のウインチ(不図示)により吊荷の巻上げ、巻下げが行えるようになっている。
以下、上記圧油供給装置2についてより詳しく説明する。なお、図2は上記ホイール式クレーン1が備える、本発明に係る作業車両の走行用圧油供給装置の一実施形態の説明図である。
同図に示すように、この圧油供給装置2は、上述のホイール式クレーン1の備える各油圧装置の油圧源である油圧ポンプ16を備えている。この油圧ポンプ16は、上記原動部90のエンジン12で駆動される可変流量ポンプであって、同図に示すように、二つの吐出ポート14,15が設けられている。これら二つの吐出ポート14,15それぞれは、上記二つの走行用モータ3,4への圧油の給排を制御するためのバルブユニット13に接続されている。
上記バルブユニット13は、上記二つの走行用モータ3,4を個別に駆動するとともに、その停止、正転および逆転をさせるように圧油を給排可能な仕様を備える二つの切換制御弁7,8を有している。そして、これら二つの切換制御弁7,8は、主管路20に接続される合流管路17で相互に繋がれている。合流管路17には、二つの切換制御弁7,8それぞれから主管路20側に向けてのみ圧油の流れを許容する二つのチェック弁18,19が配設されている。また、二つの切換制御弁7,8それぞれには、設定以上の圧油が供給されたときにその圧油を戻り油路23からタンク10に逃がす二つのリリーフ弁21,22を備えている。
油圧ポンプ16の一方の吐出ポート14は、吐出油路26を介して切換制御弁7に接続され、切換制御弁7は、その二次側管路27が左走行用モータ3を駆動可能に接続されている。油圧ポンプ16の他方の吐出ポート14は、吐出油路25を介して切換制御弁8に接続され、切換制御弁8は、その二次側管路30を、右走行用モータ4を駆動可能に接続されている。そして、この切換制御弁7、8は、これらを同時操作する上記走行操作レバー37の切換操作によりスプールが移動されて、圧油を左右の走行用モータ3,4に送って停止、正転および逆転をさせられるようになっている。
なお、一方の吐出ポート15側の吐出油路25にはプライオリティバルブ55が介装されており、その二次側油路24が、上記操舵操作レバー38によりスプールが操作されるステアリング操作弁53に接続され、これにより、ステアリングシリンダ11に圧油を優先供給しつつ、他方の二次側油路(25)の圧油がバルブユニット13側に供給されるようになっている。なおまた、ステアリング操作弁53には、設定以上の圧油が供給されたときにその圧油を戻り油路23からタンク10に逃がすリリーフ弁28が付設されている。
ここで、本実施形態の例では、二つの走行用油圧モータ3,4の供給側の油路相互を連通させた連通油路41,42をパイロット回路として設けている。すなわち、2つの走行用油圧モータ3,4相互の前進側油路同士を連通させる前進側連通油路41と、2つの走行用油圧モータ3,4相互の後進側油路同士を連通させる後進側連通油路42とを有している。さらに、本実施形態の例では、前進側連通油路41および後進側連通油路42それぞれに、連通油路41,42それぞれにおける圧油の連通状態と遮断状態とを切り替える連通油路切替え手段として、電磁式のストップバルブ43を設けて手動のデフロック機構として機能するようにしている。本実施形態の例では、このストップバルブ43は、上記連通油路切替え操作レバー36の操作によって電気的に作動され、各連通油路41,42を連通状態または遮断状態に同時に切り替えるようになっている。また当該電磁式のストップバルブ43は、連通油路41,42に圧油が流入中であっても切り替えることが可能であるため、ホイール式クレーン1が走行中でも切り替えることができる。
ステアリング操作弁53は、その二次側管路51,52が操舵用の油圧シリンダ11に接続され、この油圧シリンダ11は、図1にも示す操舵操作レバー38の切換操作でステアリング操作弁53のスプールが移動して油圧シリンダ11を伸縮駆動し、これにより、操舵リンク機構32を介して左右一対の操舵輪5の向きを同時に変えられるようになっている。なお、操舵操作レバー38を中立位置に操作したとき、つまり、ステアリング操作弁53が操作されないときには、圧油は戻り油路23を通ってタンク10に戻り、ステアリング操作弁53のスプールが中立位置に位置する。
さらに、走行操作レバー37を中立位置に操作したときには、切換制御弁7、8のスプールが中立位置に位置し、圧油は出口側で合流して主管路20からクレーン装置60用の切換制御弁装置40に送られる。これにより、走行していないときには、クレーン装置60を駆動するために必要な圧油を、クレーン装置60を駆動するための切換制御弁装置40に供給できるようになっている。なお、切換制御弁装置40は、クレーン装置60の作動に必要な複数の油圧アクチュエータを制御するための複数の切換制御弁を積層した多連結弁装置である。
次に、このホイール式クレーン1の備える圧油供給装置の作用・効果について説明する。
このホイール式クレーン1によれば、図2に油圧回路を示したように、圧油を供給する油圧ポンプ16と、その油圧ポンプ16からの圧油で作動する2つの走行用油圧モータ3、4と、その2つの走行用油圧モータ3、4によって駆動される左右の駆動輪6とを有するので、油圧ポンプ16を駆動させて左右の駆動輪6それぞれを二つの走行用油圧モータ3、4でそれぞれ駆動させて走行することができる。なお、右走行用モータ4側の切換制御弁8に供給される圧油は、ステアリング系に優先供給される分だけ減少するものの、ステアリング操作に要する圧油は、駆動系に比べて僅かであり、また、走行用油圧モータ3、4の回転数には差がほとんどなく、連通油路41,42による効果もあり、二つの走行用モータ3,4の直進安定性に問題はない。
ここで、ホイール式クレーン1が曲がる際には小回りが利かなくなり、内側の車輪6を引きずる様な挙動を示し、路面に走行痕を残してしまうという問題も起こりうるが、これを防止するために、このホイール式クレーン1は、図2に示したように、2つの走行用油圧モータ3、4相互の前進側油路同士を連通させる前進側連通油路41と、2つの走行用油圧モータ3、4相互の後進側油路同士を連通させる後進側連通油路42とを設けているので、これにより、前進側連通油路41および後進側連通油路42がパイロット回路として機能して、走行用油圧モータ3、4に掛かる外部からの負荷に応じて圧油を2つの走行用油圧モータ3、4間で共有し、負荷の小さな外側の走行用油圧モータには多くの圧油を流入させ、負荷の大きな内側の走行用油圧モータには圧油の流入量を少なくして、左右の回転差を起こさせて円滑な小旋回を行うことができる。
さらに、このホイール式クレーン1によれば、上記前進側連通油路41および後進側連通油路42それぞれに、前進側連通油路41および後進側連通油路42それぞれにおける圧油の連通状態と遮断状態とを切り替える連通油路切替え手段として、電磁式のストップバルブ43を介装したので、悪路走行時は圧油の連通を遮断することができるデフロック機構としての機能を奏する。
つまり、2つの連通油路41,42それぞれを、連通油路切替え操作レバー36を操作してストップバルブ43にて同時に遮断すること(ストップバルブ43により各連通油路41,42を非連通状態に切り替えること)により、2つの走行用油圧モータ3、4を連通させる圧油を遮断することができる。そのため、各々の走行用油圧モータ3、4に対応する油圧ポンプ16から吐出した圧油は、それぞれの走行用油圧モータ3、4のみに供給される(2つの走行用油圧モータ3、4の油路を分離することで、負荷の軽い方へ圧油が流れるのを防止する)。これにより、凹凸のある路面であっても、左右の駆動輪6が別途独自に駆動される。したがって、悪路走行においてもホイール式クレーン1がスタックせずに難なく走破可能となる。また、通常の平坦な路面では、2つの連通油路41,42のストップバルブ43を同時に開放して(連通油路切替え手段により各連通油路を連通状態に切り替えて)、直進安定性を保つことができる。
なお、本発明に係る作業車両の走行用圧油供給装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、作業車両の例として、ホイール式クレーン1を例に説明したが、これに限定されず、本発明に係る作業車両は、圧油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプからの圧油で作動する2つの走行用油圧モータと、その2つの走行用油圧モータによってそれぞれ駆動される左右の駆動輪とを有する作業車両であれば、例えばフォークリフトや乗用芝刈機等の種々の作業車両に適用することができる。
また、上記実施形態では、連通油路切替え手段の例として、電磁式のダブルステージのストップバルブ43を一つ用いた例で説明したが、これに限らず、各連通油路41,42を個別に2つのストップバルブ43(例えば図3に示した模式図)で開閉するようにしてもよいし、また、電磁式に限らず、手動式のストップバルブを用いることもできる。また、上記実施形態では、各連通油路41,42を同時に開閉する機構例を示したが、これに限らず、作業車両の前進または後退のスタック方向に応じて、適宜一方のみの連通路の開閉操作を行うようにしてもよい。
1 ホイール式クレーン(作業車両)
2 圧油供給装置
3、4 走行用油圧モータ
5 (操舵輪)車輪
6 (駆動輪)車輪
7、8 切換制御弁
9 ブーム
10 タンク
11 油圧シリンダ
12 エンジン
13 バルブユニット
14、15 吐出ポート
16 油圧ポンプ
17 合流管路
18、19 チェック弁
20 主管路
21、22、28 リリーフ弁
23 戻り油路
24 二次側油路
32 操舵リンク機構
36 連通油路切替え操作レバー
37 走行操作レバー
38 操舵操作レバー
40 切換制御弁装置
41 前進側連通油路
42 後進側連通油路
43 ストップバルブ(連通油路切替え手段)
50 機体
60 クレーン装置
70 アウトリガ装置
90 原動部

Claims (4)

  1. 圧油を供給する油圧ポンプと、該油圧ポンプからの圧油で作動する2つの走行用油圧モータと、該2つの走行用油圧モータによってそれぞれ駆動される左右の駆動輪とを有する作業車両に用いられる作業車両の走行用圧油供給装置であって、
    前記2つの走行用油圧モータ相互の前進側油路同士を連通させる前進側連通油路と、前記2つの走行用油圧モータ相互の後進側油路同士を連通させる後進側連通油路とを有し、
    さらに、前記前進側連通油路に圧油の連通状態と遮断状態とを切り替える連通油路切替え手段を介装し、かつ前記後進側連通油路にも圧油の連通状態と遮断状態とを切り替える連通油路切替え手段を介装したことを特徴とする作業車両の走行用圧油供給装置。
  2. 前記連通油路切替え手段は、前記前進側連通油路および前記後進側連通油路それぞれにおける圧油の連通状態と遮断状態とを同時に切り替えるように設けられたストップバルブであることを特徴とする請求項1に記載の作業車両の走行用圧油供給装置。
  3. 前記ストップバルブは電磁弁であることを特徴とする請求項2に記載の作業車両の走行用圧油供給装置。
  4. 前記ストップバルブは手動弁であることを特徴とする請求項2に記載の作業車両の走行用圧油供給装置。
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