JP2003342782A - ストライプめっき条及びストライプめっき方法 - Google Patents

ストライプめっき条及びストライプめっき方法

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JP2003342782A
JP2003342782A JP2002149665A JP2002149665A JP2003342782A JP 2003342782 A JP2003342782 A JP 2003342782A JP 2002149665 A JP2002149665 A JP 2002149665A JP 2002149665 A JP2002149665 A JP 2002149665A JP 2003342782 A JP2003342782 A JP 2003342782A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金めっきに「めっきにじみ」があっても、実
質上半田が付かず、ニッケルバリアと同じか或いはそれ
以上の効果を発揮して、金属条にストライプめっきを高
精度且つ高品質にて行なうことができ、電子部品の小型
化に対応することのできるストライプめっきが施された
ストライプめっき条、及び、ストライプめっき方法を提
供する。 【解決手段】 半田めっき層12に隣接して、半田付け
性の良くない、下地めっき層11のめっき金属と半田め
っき層12のめっき金属との合金層14を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品であるコ
ネクタなどの各種端子、ICリードフレームなどのリー
ド材などに用いられる金属条であって、金、半田などの
ストライプめっきが施されたストライプめっき条、及
び、ストライプめっき方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部品であるコネクタなどの各
種端子或はICリードフレームなどのリード材などを製
造するためには、例えば黄銅、バネ用りん青銅のような
銅合金などからなる金属条を用い、この金属条をプレス
成形加工し、雄及び雌の連続端子が形成される。
【0003】つまり、図7に、電子部品であるコネクタ
などの各種端子を製造するための、従来使用されている
金属条、即ち、ストライプめっき金属条の一例を示す
が、プレス成形加工後の金属条1は、長手方向に連続し
たキヤリヤ部2を有し、このキャリヤ部2に所定の間隔
(G)にて端子3が互に離間して接続された形状とされ
る。このようなプレス成形された金属条1は、キヤリヤ
部2が駆動装置に係合駆動されることにより、連続して
めっき設備へと供給される。
【0004】金属条1にNi或はPd−Niなどにて下
地めっき(単に「ニッケルめっき」という。)をした
後、この金属条1の長手方向にストライプ状に、即ち、
端子先端部、即ち、接点部4には長さLA領域に金或は
金−コバルト合金などの接点用金めっきが、又、端子3
のキヤリヤ部側、即ち、接続部5にはキヤリヤ部2をも
含めて長さLS領域に半田めっき、例えば、錫、錫合金
めっき等の金属めっきが施される。
【0005】コネクタなどの電子部品の小型化に伴い、
このようなストライプめっきにおいて、領域LSの半田
めっきと、領域LAの接点用金めっきとの間隔LGが狭
くなり、実装時、半田めっき(領域LS)の溶融半田が
接点用金めっき(領域LA)まで達してしまう、所謂、
「半田の吸いあがり現象」が顕在化してきた。これが起
こると、領域LAの接点用金めっき上に半田がつき接点
電気特性が劣ってしまう。
【0006】そこで、領域LSの半田めっきと、領域L
Aの接点用金めっきとの間の連結部6(領域LG)に金
めっきがつかずニッケルめっきが露出した、所謂、「ニ
ッケルバリア」の必要性が高まっている。このようなニ
ッケルバリア領域LGは金めっきがないため溶融半田が
のらず、半田めっき上の溶融半田が接点まで流れること
を防止できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、次のよ
うな問題があった。
【0008】従来、金めっき位置規格に対しては、めっ
き製造上のめっき位置のバラツキを考慮して金めっき位
置を広げることが行われている。
【0009】一方、ニッケルバリアとして必要な幅(即
ち、領域LGの距離)については必ずしも明確ではない
が、最低でも0.1mmは必要と言われている。したが
って、金めっき位置のバラツキが大きいほど金めっき位
置を広げなければならず、ニッケルバリア領域LGを
0.1mm以上形成するとなると半田めっきと接点用金
めっきの両めっき位置の規格の間隔が広いものでないと
適用できないことになる。
【0010】つまり、両めっき位置規格の間隔の狭いも
のでその間隔内にニッケルバリア領域LGを形成するに
は金めっき位置のバラツキを小さくし規格より広げる余
分な金めっき位置を最小化しなければならない。
【0011】具体的には、両めっき位置の規格の間隔が
1mm以下のものでは、0.1mmのニッケルバリア領
域LGを形成するためには両めっき位置のバラツキの範
囲は0.45mm以下に抑えなければならない。
【0012】液面制御が行われる金めっき槽に金属条を
浸漬し、部分金めっきを行う最も単純なめっき方法で
は、めっき位置のバラツキに加えそのめっき厚分も考慮
して金めっき位置は規格に対し1.5mm余分にする必
要があり、上記要求に全く応じられない。
【0013】また、図8に示すように、金めっき槽10
0中に回転ドラム101と電極102を配置し、槽中に
はめっき液103が収容され、又、回転ドラム101の
回りにエンドレスマスキングベルト104を巻回し、回
転ドラム101とマスキングベルト104の間に金属条
1を供給して部分めっきする、所謂、ドラム法では、め
っき位置の範囲を0.45mm以下に抑えたとしても、
金めっき製造時にマスキング部から金めっき液が浸入し
て金めっき部で極薄い「金めっきにじみ」を生じる。
【0014】つまり、本発明者らの知る限りにおいて、
現状では、領域LSの半田めっきと、領域LAの接点用
金めっきとの両めっき位置間隔が狭いものに対し、量産
レベルでニッケルバリア形成を保証できる方法はない。
【0015】そこで、本発明者らは、半田めっき工程に
おけるリフロー処理に着目した。つまり、半田めっき工
程においては、従来、めっき半田を凝固金属組織とし、
めっき上がりの電着状態の半田における、ウィスカーの
発生や、プレス加工時の粉や、ヒゲ状のバリの発生を防
止するために、半田めっきを施した後、電気炉中を通板
させる等により被めっき条温度を半田の融点以上にし、
半田めっきをリフロー処理することが行われている。
【0016】めっき上がりにおけるニッケル下地めっき
と半田めっきの境界部では、リフロー処理によりニッケ
ルと錫の熱拡散が起こり、ニッケルと錫の合金層ができ
る。本発明者らの実験研究の結果、合金層そのものはニ
ッケル下地と半田めっき層の結合力を高めるのに有効で
あるが、半田付け性は悪く、そのために、合金層の上に
十分な半田めっき層が残っていれば半田付け性には問題
はないが、合金層が半田めっきの表面にまで達すると半
田付け性は極端に劣化することが分かった。
【0017】本発明は、斯かる本発明者らの新規な知見
に基づきなされたものである。
【0018】本発明の目的は、金めっきに「めっきにじ
み」があっても、実質上半田が付かず、ニッケルバリア
と同じか或いはそれ以上の効果を発揮して、金属条にス
トライプめっきを高精度且つ高品質にて行なうことがで
き、電子部品の小型化に対応することのできるストライ
プめっきが施されたストライプめっき条、及び、ストラ
イプめっき方法を提供することである。
【0019】本発明の他の目的は、前めっき或いは後め
っきのいずれにおいても有効に、金属条にストライプめ
っきを高精度且つ高品質にて行なうことができ、電子部
品の小型化に対応することのできるストライプめっきが
施されたストライプめっき条、及び、ストライプめっき
方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
ストライプめっき用金属条、ストライプめっきが施され
たストライプめっき条、及び、ストライプめっき方法に
て達成される。要約すれば、第1の本発明は、全面に形
成された下地めっき層と、半田付け性必要部に形成され
た半田付け性の良い半田めっき層とを有するストライプ
めっき条であって、前記半田めっき層に隣接して、半田
付け性の良くない、前記下地めっき層のめっき金属と前
記半田めっき層のめっき金属との合金層を形成したこと
を特徴とするストライプめっき条である。
【0021】第2の本発明によれば、(a)ストライプ
めっき用金属条の全面に下地めっきを行う工程、次い
で、(b)前記ストライプめっき用金属条の半田付け性
必要部に半田付け性用半田めっきを行い、半田めっき層
を形成すると共に、前記半田めっき層に隣接して極薄半
田めっき部を形成する工程、(c)その後、リフロー処
理して、前記極薄半田めっき部を、半田付け性の良くな
い、前記下地めっきのめっき金属と前記半田めっきのめ
っき金属との合金層とする工程、を有することを特徴と
するストライプめっき方法が提供される。
【0022】本発明の一実施態様によれば、前記下地め
っきは、ニッケルめっきであり、前記半田付け性用半田
めっきは、錫又は錫合金めっきである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るストライプめ
っきが施されたストライプめっき条、及び、ストライプ
めっき方法を図面に則して更に詳しく説明する。
【0024】図1(A)、(B)は、本発明に係るスト
ライプめっき条1Aの特徴とする半田付け性必要部近傍
の構成を示す模式的な断面図である。
【0025】図1(B)に示すように、本発明のストラ
イプめっき条1Aは、全面に形成された下地めっき層1
1と、半田付け性必要部に形成された、半田付け性の良
い半田めっき層12とを有する。特に、本発明によれ
ば、半田めっき層12に隣接して、半田付け性の悪い合
金からなる合金層14が形成される。
【0026】本実施例によれば、下地めっき層11のめ
っき金属はニッケルであり、半田めっき層12のめっき
金属は錫又は錫合金(例えば、鉛−錫系合金)とされ、
また、合金層14は、ニッケルと錫との合金にて形成さ
れる。
【0027】つまり、図1(A)に示すように、被めっ
き材としてのストライプめっき用金属条1に下地めっき
としてニッケルめっき11を施し、その後、半田めっき
12、13を行う。特に、半田めっき13部分は、半田
付け性必要部を形成する半田めっき12に比較して薄く
なっており、本願明細書では、このような半田めっき1
2の厚さが薄くなった部分13を「極薄半田めっき部」
と呼ぶ。
【0028】半田めっき12、13を施した後、ストラ
イプめっき条1Aを電気炉中へと送給し、ストライプめ
っき条1Aの温度を半田の融点以上(略200℃以上)
にまで加熱して、半田めっき12、13をリフロー処理
する。
【0029】このようなリフロー処理により、めっき上
がりにおけるニッケル下地めっき11と半田めっき1
2、13の境界部では、図1(B)に示すように、ニッ
ケルと錫の熱拡散が起こり、ニッケルと錫の合金層14
ができる。合金層14そのものはニッケル下地と半田め
っき層の結合力を高めるのに有効であるが、半田付け性
は悪い。
【0030】そこで、本発明によれば、図1(B)に示
すように、半田付け性必要部においては、合金層14の
上に十分な半田めっき層12が残るようにし、半田付け
性を必要としない部分では、合金層14が半田めっき1
3の表面にまで達するようにした。
【0031】従って、本発明によれば、半田めっき層1
2に隣接して形成された合金層14は、実質的に半田が
つかず、ニッケルバリアと同じ効果、或いは、それ以上
の効果を発揮することができる。
【0032】本発明は、接点用金めっきと半田めっきと
の間隔が狭い仕様で、金めっきのにじみの一部が半田め
っきに重なったような場合にも有効である。
【0033】つまり、図2(A)には、金属条1にニッ
ケルめっき11をした後、端子3の接点部4には金或は
金−コバルト合金などの接点用金めっき20を施し、
又、端子3の接続部5には半田めっき12を施した時の
状態を示す。
【0034】金めっき20と半田めっき12の間隔(w
0)が狭いときには、図示するように、金めっき20を
施したとき金めっき20のにじみ21が半田めっき12
に重なることがある。このような状態では、リフロー処
理後においては、図2(B)に示すように、半田めっき
12とニッケルめっきとの間には、上述のようにニッケ
ルと錫の合金層14が形成されるが、金めっき部20と
半田めっき部12とは金めっき21にて連結された状態
となる。従って、実装時には、半田めっき部12の溶融
半田が接点用金めっきに達してしまう、所謂、「半田の
吸いあがり現象」が生じる。
【0035】これに対して、図3(A)には、本発明に
従って、半田めっき層12に隣接して極薄半田めっき部
13を形成した場合を示す。
【0036】この場合には、図示するように、金めっき
20のにじみ21は極薄半田めっき13、場合によって
は、半田めっき12とも重なることとなる。このよう
な、極薄半田めっき13及び半田めっき12と重なった
金めっきにじみ部21は、リフロー処理によって、極薄
半田めっき13中に溶解し、極薄半田めっき13及び半
田めっき部12は、ニッケルめっき11との間に拡散
層、即ち、ニッケルと錫の合金層14が形成される。従
って、半田付け用の溶融半田は合金層14で止まり、金
めっき20まで到達することを防止できる。
【0037】即ち、極薄半田めっき13があれば、金め
っき20のにじみ21の存在の有無に拘わらず合金層1
4を形成し、「半田の吸いあがり現象」を防止できる。
【0038】勿論、金のにじみだけでなく、金めっき2
0或いは半田めっき12の位置のバラツキにより一部に
おいて重なりが生じてしまうような場合にも、本発明は
同様に有効である。
【0039】次に、上記構成の本発明のストライプめっ
き条1Aを作製する方法について説明する。
【0040】本実施例によれば、先ず、被めっき材であ
る、例えば、厚さ(T)0.2mm、幅(W)25mm
のばね用リン青銅のような銅合金からなるストライプめ
っき用金属条1をプレス成形加工し、プレス成形加工さ
れた金属条1は、ニッケル(Ni)めっき槽にて全体が
厚さ(TN)が1〜2μmにてニッケルめっき11を施
す。
【0041】次いで、図4及び図8に示すように、ニッ
ケルめっきが施された金属条1は、回転ドラム101に
巻回され、半田めっき槽100へと供給される。
【0042】このとき、金属条1は、半田付け性必要部
である接続部5を含む領域LSを除いて、連結部6(領
域LG)、及び、端子部4(領域LS)は、マスキング
ベルト104、105によりマスクされる。
【0043】また、本実施例によれば、図4に示すよう
に、接続部5の連結部6側の端部に位置したマスキング
ベルト104の接続部端縁104aは、図示するよう
に、テーパが付けられている。このテーパ角度θは、マ
スキングベルト104の厚さ(TM)を5mmとした場
合に10〜45°とされる。
【0044】これにより、半田めっき性必要部、即ち、
接続部5に隣接したマスキングベルト104の端面10
4aにおけるめっき液の流れが悪くなり、結果として、
半田めっき性必要部のめっき厚(t1)に比べ、半田め
っき性必要部端部の半田めっきの厚さ(t2)が薄くな
る。このように、半田めっき性必要部端部の半田めっき
12に隣接して、半田めっきの厚さが薄くなった部分、
即ち、極薄半田めっき部13が形成される。極薄半田め
っき部13のめっき厚(t2)は0.3μm以下であ
る。
【0045】上述のように、半田めっき12、13が施
されたストライプめっき条1Aをリフロー処理すると半
田は熱拡散によりニッケルと錫の合金層14となり、半
田付け性は良くない。リフロー処理しなければ0.3μ
m程度の半田めっきで溶融半田は濡れ半田が付いてしま
う。
【0046】つまり、半田めっき層12のめっき厚(t
1)は、0.7μm以上、3.0μm以下であり、極薄
半田めっき部13のめっき厚(t2)は、0.05μm
以上、0.3μm以下とされる。また、極薄半田めっき
部13の幅(w1)は、0.1mm以上とされ、最大幅
は、必要とされる合金層の幅とされる。
【0047】即ち、半田付け性必要部である半田めっき
層12の半田めっき厚(t1)は0.7μm以上施すこ
とによってリフロー処理後もニッケルと錫の合金層14
の上に半田めっき層12が残存しており半田付け性は良
好である。半田めっき層12のめっき厚(t1)が0.
7μm未満では、リフロー処理後の残留半田めっき層1
2が少なく、半田付け性が良くない。また、めっき厚
(t1)が3.0μmを超えるとリフロー処理後に半田
めっき層12にシワが発生し、外観が悪く、且つ、半田
付け性も良くない。
【0048】一方、極薄半田めっき部13の半田めっき
厚(t2)が0.05μm未満では、リフロー処理後十
分な合金層14が形成されず、また、0.3μmを超え
るとリフロー処理後に残留半田めっき層13が残り、こ
の部分にも、半田付け作業時に溶融半田が濡れる(付着
する)可能性がある。
【0049】上述にて理解されるように、リフロー処理
温度は、被めっき材である金属条1の材料温度として、
半田めっき12、13の融点以上、即ち、200℃以
上、400°以下とされる。400°を超えるとリフロ
ー処理後ニッケルと錫の合金層14が厚くなり過ぎ、
0.7μm以上のめっき厚でも残留半田めっき層12が
少なくなり半田付け性が良くない。
【0050】本発明の作用効果を実証するために以下の
実験を行った。
【0051】この実験では、厚さ(T)0.2mm、幅
(W)25mmのばね用リン青銅とされるコネクタ用プ
レス材を用いて、図3に示す形状のストライプめっき用
金属条1をプレス加工により作製した。
【0052】先ず、プレス加工された金属条1は、全体
が厚さ1.5μmにてニッケルめっき11を施した後、
金めっき領域LAに接点用金めっきを0.4〜0.6μ
m付けた。
【0053】続いて、半田付け性必要部、即ち、接続部
5を含む領域LSに、ドラム法により、半田付け用錫合
金(鉛−錫系合金)めっき12、13を、表1に示すよ
うに、種々の厚さで施した。この時、使用したマスキン
グベルト104、105は、厚さ(TM)が5mmであ
り、また、マスキングベルト104の接続部端縁104
aは、テーパ角度θ=30°にてテーパを付けた。
【0054】このようにして作製したストライプめっき
条1Aにリフロー処理を施した。リフロー温度は、材料
度で220℃で行った。
【0055】このようにして得られたストライプめっき
条1Aを用いて、半田実装試験の模擬試験を実施した。
即ち、60%錫(Sn)残鉛(Pb)半田の235℃溶
融半田中に25%ロジンメタノールフラックスを付けた
上記サンプルを数秒浸漬し、半田付け性必要部における
半田付着状態を観察した。結果を表1に示す。
【0056】表1の結果から、本発明によれば、金属条
にストライプめっきを高精度且つ高品質にて行なうこと
ができることが分かる。
【0057】
【表1】
【0058】上記実施例では、図4に示すように、マス
キングベルト104の端部104aを角度θで傾斜して
加工することにより、極薄半田めっき13を半田めっき
12に隣接して形成したが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0059】例えば、図5に示すように、マスキングベ
ルト104の端部104aを段状に形成することができ
る。つまり、金属条1のニッケルめっき11に隣接した
側のマスキングベルト104の端部104aを、端部1
04aより内方へと距離B、又、厚み方向へと距離Aに
て凹所104bを形成しても良い。
【0060】斯かる構成のマスキングベルト104を使
用することにより、半田めっき工程において、半田めっ
き液が、上記マスキングベルト104の凹所104b部
分に進入し、半田めっき層12に隣接して極薄半田めっ
き13が形成される。
【0061】具体的には、マスキングベルト104の厚
みが5mmの場合に、A=0.5〜3mm、B=0.1
mm以上(最大幅Bは、必要とされる極薄半田めっき
層、即ち、合金層14の幅)とされる。
【0062】更に他の実施例によれば、図6(A)に示
すように、先ず、マスキングベルト104Aと、マスキ
ングベルト105とを用いて、ニッケルめっき11が施
された金属条1に極薄半田めっき13を行う。
【0063】次いで、図6(B)に示すように、極薄半
田めっき13の一端は、マスキングベルト104Bにて
幅Bだけ覆い、他端は、マスキングベルト105を配置
して、半田めっきを行い、図6(C)に示す、つまり、
図1に示したと同様に、厚さ(t1)の半田めっき層1
2に隣接して、厚さ(t2)、幅(B)とされる極薄の
半田めっき層13を形成することができる。
【0064】上記各実施例では、金属条を所定形状にプ
レスした後にめっきする、所謂「後めっき」について説
明したが、本発明は、上記態様に限定されるものではな
く、極薄半田めっきなどをした後にプレス加工する、所
謂「前めっき」でも同様の効果を達成することができ
る。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のストライ
プめっき条及びストライプめっき方法は、半田めっき層
に隣接して、半田付け性の良くない、下地めっき層のめ
っき金属と半田めっき層のめっき金属との合金層を形成
した構成とされるので、金めっきに「めっきにじみ」が
あっても、実質上半田が付かず、ニッケルバリアと同じ
か或いはそれ以上の効果を発揮して、金属条にストライ
プめっきを高精度且つ高品質にて行なうことができ、電
子部品の小型化に対応することができる。また、本発明
は、前めっき或いは後めっきのいずれにおいても有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストライプめっき条の一実施例を説明
する模式断面図である。
【図2】従来のストライプめっき条の模式断面図であ
る。
【図3】本発明の作用効果を説明するストライプめっき
条の模式断面図である。
【図4】ドラム法におけるエンドレスマスキングベルト
の一実施例を示す断面図である。
【図5】ドラム法におけるエンドレスマスキングベルト
の他の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明のストライプめっき条の作製方法の他の
実施例を説明する模式断面図である。
【図7】ストライプめっき用金属条の一実施例の構成を
示す正面図である。
【図8】本発明のストライプめっき方法を実施するため
のめっき設備の一実施例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 ストライプめっき用金属条 1A ストライプめっき条 2 キャリヤ部 3 端子 4 接点部 5 接続部(半田めっき性必要部) 6 連結部 11 下地めっき層 12 半田めっき層 13 極薄半田めっき部 14 合金層 101 回転ドラム 102 電極 103 めっき液 104、105マスキングベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01R 13/03 H01R 13/03 D 43/16 43/16 Fターム(参考) 4K024 AA03 AA07 AA21 AB02 AB08 BA01 BA09 BB10 BB13 BC01 CB20 CB26 DB02 EA07 FA14 GA16 5E063 GA08 XA01 5F067 AA16 DA13 DD10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全面に形成された下地めっき層と、半田
    付け性必要部に形成された半田付け性の良い半田めっき
    層とを有するストライプめっき条であって、前記半田め
    っき層に隣接して、半田付け性の良くない、前記下地め
    っき層のめっき金属と前記半田めっき層のめっき金属と
    の合金層を形成したことを特徴とするストライプめっき
    条。
  2. 【請求項2】 前記下地めっき層のめっき金属はニッケ
    ルであり、前記半田めっき層のめっき金属は錫又は錫合
    金であることを特徴とする請求項1のストライプめっき
    条。
  3. 【請求項3】 (a)ストライプめっき用金属条の全面
    に下地めっきを行う工程、次いで、(b)前記ストライ
    プめっき用金属条の半田付け性必要部に半田付け性用半
    田めっきを行い、半田めっき層を形成すると共に、前記
    半田めっき層に隣接して極薄半田めっき部を形成する工
    程、(c)その後、リフロー処理して、前記極薄半田め
    っき部を、半田付け性の良くない、前記下地めっきのめ
    っき金属と前記半田めっきのめっき金属との合金層とす
    る工程、を有することを特徴とするストライプめっき方
    法。
  4. 【請求項4】 前記下地めっきは、ニッケルめっきであ
    り、前記半田付け性用半田めっきは、錫又は錫合金めっ
    きであることを特徴とする請求項3のストライプめっき
    方法。
  5. 【請求項5】 前記半田めっき層のめっき厚は、0.7
    μm以上、3.0μm以下であり、前記極薄半田めっき
    部のめっき厚は、0.05μm以上、0.3μm以下で
    あることを特徴とする請求項4のストライプめっき方
    法。
  6. 【請求項6】 前記リフロー処理は、材料温度が、前記
    半田めっきの融点以上、400℃以下であることを特徴
    とする請求項5のストライプめっき方法。
  7. 【請求項7】 前記工程(b)は、前記ストライプめっ
    き用金属条を、回転ドラムとこの回転ドラムの回りに巻
    回されて走行するエンドレスマスキングベルトとの間に
    供給して半田付け性必要部に部分めっきすることにより
    行い、前記エンドレスマスキングベルトは、前記半田付
    け性必要部に隣接した端面にテーパ又は段部を設け、前
    記半田付け性必要部端部の半田めっきの厚さを他の部分
    に比べて薄くした前記極薄半田めっき部を形成すること
    を特徴とする請求項3〜6のいずれかの項に記載のスト
    ライプめっき方法。
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