JP2003342615A - サーメットコーティング方法及び装置 - Google Patents

サーメットコーティング方法及び装置

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JP2003342615A
JP2003342615A JP2002147603A JP2002147603A JP2003342615A JP 2003342615 A JP2003342615 A JP 2003342615A JP 2002147603 A JP2002147603 A JP 2002147603A JP 2002147603 A JP2002147603 A JP 2002147603A JP 2003342615 A JP2003342615 A JP 2003342615A
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JP
Japan
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slurry
cermet
nozzle
container
coating
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JP2002147603A
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English (en)
Inventor
Ryosuke Fujimoto
亮輔 藤本
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Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融金属または溶融樹脂と接触する部材の表
面に簡便かつ低コストでサーメットをコーティングする
方法を提供する。 【解決手段】 容器1の最下部にはノズル2が取り付け
られている。容器1内には攪拌装置3が収容され、周囲
には加熱装置4が取り付けられている。容器1内には溶
融樹脂からなるバインダにサーメット粉末を混合したス
ラリ7が収容される。鋳抜きピン9を水平に保持した状
態で回転させながら、容器1を鋳抜きピン9の上方で鋳
抜きピン9の長手方向に対して平行に移動する。このと
き同時に、容器1内に加圧空気を送り込み、容器1内を
加圧する。これにより、ノズル2からスラリ7が押し出
され、鋳抜きピン9の表面に半凝固状態で塗布される。
鋳抜きピン9へのスラリ7の塗布が終った後、保冷して
コーティング層を凝固させる。次いで、その鋳抜きピン
9を真空炉に収容し、コーティング層を焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーメットコーテ
ィング方法及びそれに使用される装置に係り、特に、ダ
イカストマシンまたは射出成形機などにおいて溶融金属
または溶融樹脂と接触する部材の耐食耐摩耗性を高める
目的で、その表面にサーメットからなるコーティング層
を形成するための方法及び装置に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、Al合金用のダイカストマシンの
金型や金型用鋳ぬきピンなどには、溶湯との接触による
溶損を防止する目的で、鋼製の母材にCVD、PVDま
たは窒化処理等の表面処理を施したものが広く使用され
ている。しかし、CVDやPVDの場合には、コーティ
ング層が非常に薄いので、離型時の鋳造製品による摩耗
や溶湯によるエロージョンによりコーティング層が短期
間で消失し、寿命が短い。また、窒化処理の場合には、
熱衝撃による欠け、窒化層の剥離、摩耗などにより短期
間で使用不能となり、寿命が短い。
【0003】以上のような問題を解決するため、耐熱衝
撃性、耐摩耗性、耐Al溶損性を兼ね備えたサーメット
をコーティングした金型も使用されている。鋼製の母材
にサーメットをコーティングする方法としては、溶射、
HIP、CIP等がある。しかし、溶射の場合には大掛
かりな装置が必要となる上、形成されたコーティング層
に空孔が生じ易いという問題がある。また、HIPやC
IPによる場合には、高価な型を用意する必要があり、
製造コストが高くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来のコーティング方法の問題点に鑑み成されたもの
で、本発明の目的は、溶融金属または溶融樹脂と接触す
る部材などの表面に簡便かつ低コストでサーメットをコ
ーティングする方法及びそれに使用される装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のサーメットコー
ティング方法は、被処理部材の表面にサーメットをコー
ティングする方法であって、ノズルの上流側に接続され
た容器の中に、溶剤と樹脂からなるバインダにサーメッ
ト粉末を混合したスラリを収容し、前記容器内を加圧し
て前記ノズルから前記スラリを押し出すとともに、前記
ノズルを前記被処理部材の表面に沿って相対的に移動さ
せることにより、被処理部材の表面に前記スラリを塗布
し、次いで、前記スラリを真空炉内で焼結することによ
って、前記被処理部材の表面にサーメットからなるコー
ティング層を接合すること、を特徴とする。
【0006】本発明のサーメットコーティング方法によ
れば、被処理部材の表面に前記スラリを塗布する際、比
較的簡単な構造を備えたノズル及び容器を使用すること
ができる。次いで、このスラリを真空炉内で焼結するこ
とにより、前記被処理部材の表面にサーメットからなる
コーティング層を形成することができる。本発明の方法
によれば、従来の方法と異なり大掛かりな装置が不要に
なるので、サーメットコーティングのコストを引き下げ
ることができる。
【0007】なお、前記バインダとして、樹脂を溶剤中
に溶解させたものの代わりに、溶融樹脂を使用すること
もできる。その場合には、前記容器内で、樹脂及びサー
メット粉末を攪拌しながら加熱することによってスラリ
を形成する。また、ノズルの吐出口におけるスラリの温
度を調整することによって、被処理部材の表面に半凝固
状態で前記スラリを塗布することができる。
【0008】また、上記方法を実施する際に使用される
サーメットコーティング装置は、ノズルと、このノズル
の上流側に接続され、バインダにサーメット粉末を混合
したスラリを収容する容器と、前記容器内のスラリを加
圧する加圧装置と、前記ノズルを被処理部材の表面に沿
って相対的に移動させる二次元または三次元の駆動系と
を備え、前記加圧装置により前記ノズルから前記スラリ
を押し出すことにより、前記被処理部材の表面に前記ス
ラリを塗布することを特徴とする。
【0009】好ましくは、前記ノズルは前記容器に対し
て着脱可能に構成される。このように構成すれば、サー
メット粉末の粒径やコーティング層の目標厚さなどの種
々の条件に応じて、ノズルの吐出口の断面形状を適切な
形状に切り替えることが可能になり、コーティング層の
厚さの精度を高めることができる。
【0010】好ましくは、前記容器は、内部に収容され
た前記スラリを攪拌するための攪拌装置を備える。
【0011】また、前記バインダとして溶融樹脂を使用
する場合には、前記容器は、前記スラリを攪拌するため
の攪拌装置と前記スラリを加熱するための加熱装置を備
える。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に、本発明のサーメットコー
ティング方法で使用されるコーティング装置の一実施形
態例の概要を示す。図中、1は容器、2はノズル、3は
攪拌装置、4は加熱装置、5は加圧空気源(加圧装
置)、7はスラリ、9は金型用の鋳抜きピン(被処理部
材)である。
【0013】容器1は、円筒状の胴部と円錐状の底部を
備えている。容器1の最下部にはノズル2が取り付けら
れている。容器1内にはモータ10により回転される攪
拌装置3が収容されている。容器1の胴部の周囲には加
熱装置4が取り付けられている。加圧空気源5からの加
圧空気は容器1の上端部近傍に導入される。
【0014】容器1内には、溶融樹脂からなるバインダ
にサーメット粉末を混合したスラリ7が収容されてい
る。なお、この例では、サーメット粉末の粒径は45〜
150μm程度であり、樹脂はアクリル樹脂であり、ノ
ズル2の口径は1.6mmである。
【0015】次に、このコーティング装置を用いて、金
型用の鋳抜きピン9の表面にサーメットからなるコーテ
ィング層を接合する方法について説明する。なお、鋳抜
きピン9は、例えば、合金工具鋼SKD61製である。
先ず、容器1内を攪拌装置3で攪拌するとともに、加熱
装置4で加熱する。これにより、樹脂が溶融され溶融樹
脂の中にサーメット粉末が分散されたスラリ7が形成さ
れる。図1に示すように、回転駆動装置8に鋳抜きピン
9の後端部を取り付け、鋳抜きピン9を水平に保持す
る。回転駆動装置8で鋳抜きピン9を回転させながら、
容器1を鋳抜きピン9の上方で鋳抜きピン9の長手方向
に対して平行に移動する。このとき同時に、加圧空気源
5から容器1内に加圧空気を送り込み、容器1内のスラ
リの上面を加圧する。これによって、ノズル2からスラ
リ7が糸状に押し出され、鋳抜きピン9の表面に半凝固
状態で塗布される。
【0016】鋳抜きピン9へのスラリ7の塗布が終った
後、保冷してコーティング層を凝固させる。次いで、そ
の鋳抜きピン9を真空炉に収容し、1110℃で30分
間保持し、コーティング層を焼結する。これによって、
鋳抜きピン9の表面にサーメットからなるコーティング
層が接合される。
【0017】前述した実施の形態では、容器1内のスラ
リ7を加圧するのに加圧空気を用いる例を示したが、攪
拌装置3を用いない場合には、プランジャ等により機械
的に加圧してもよい。
【0018】また、前述した実施の形態では、鋳抜きピ
ン9の回転と、容器1の平行移動により、ノズル2を鋳
抜きピン9の被処理面に沿って相対的に移動させる例を
示したが、この相対的な移動には、被処理面の形状に応
じて適宜な二次元または三次元の駆動系を採用すること
ができる。
【0019】
【発明の効果】本発明のサーメットコーティング方法に
よれば、被処理部材の表面にスラリを塗布する際、比較
的簡単な構造を備えたノズル及び容器を使用することが
できる。次いで、このスラリを真空炉内で焼結すること
により、被処理部材の表面にサーメットからなるコーテ
ィング層を形成することができる。本発明の方法によれ
ば、従来の方法と異なり大掛かりな装置が不要になるの
で、サーメットコーティングのコストを引き下げること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるサーメットコーティング方法及び
それに使用されるサーメットコーティング装置について
説明する図。
【符号の説明】
1・・・容器、 2・・・ノズル、 3・・・攪拌装置、 4・・・加熱装置、 5・・・加圧空気源、 7・・・スラリ、 8・・・回転駆動装置、 9・・・金型用の鋳抜きピン(被処理部材)、 10・・・モータ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理部材の表面にサーメットをコーテ
    ィングする方法であって、 ノズルの上流側に接続された容器の中に、溶剤と樹脂か
    らなるバインダにサーメット粉末を混合したスラリを収
    容し、 前記容器内を加圧して前記ノズルから前記スラリを押し
    出すとともに、前記ノズルを前記被処理部材の表面に沿
    って相対的に移動させることにより、被処理部材の表面
    に前記スラリを塗布し、 次いで、前記スラリを真空炉内で焼結することによっ
    て、前記被処理部材の表面にサーメットからなるコーテ
    ィング層を接合すること、 を特徴とするサーメットコーティング方法。
  2. 【請求項2】 被処理部材の表面にサーメットをコーテ
    ィングする方法であって、 ノズルの上流側に接続された容器の中に、溶融樹脂から
    なるバインダにサーメット粉末を混合したスラリを収容
    し、 前記容器内を加圧して前記ノズルから前記スラリを押し
    出すとともに、前記ノズルを前記被処理部材の表面に沿
    って相対的に移動させることにより、被処理部材の表面
    に半凝固状態で前記スラリを塗布し、 次いで、前記スラリを真空炉内で焼結することによっ
    て、前記被処理部材の表面にサーメットからなるコーテ
    ィング層を接合すること、 を特徴とするサーメットコーティング方法。
  3. 【請求項3】 ノズルと、このノズルの上流側に接続さ
    れ、バインダにサーメット粉末を混合したスラリを収容
    する容器と、 前記容器内のスラリを加圧する加圧装置と、 前記ノズルを被処理部材の表面に沿って相対的に移動さ
    せる二次元または三次元の駆動系とを備え、 前記加圧装置により前記ノズルから前記スラリを押し出
    すことにより、前記被処理部材の表面に前記スラリを塗
    布することを特徴とするサーメットコーティング装置。
  4. 【請求項4】 前記ノズルは、前記容器に対して着脱可
    能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の
    サーメットコーティング装置。
  5. 【請求項5】 前記容器は、前記スラリを攪拌するため
    の攪拌装置を備えていることを特徴とする請求項3また
    は4に記載のサーメットコーティング装置。
  6. 【請求項6】 前記容器は、前記スラリを加熱するため
    の加熱装置を備えていることを特徴とする請求項3、4
    または5のいずれかに記載のサーメットコーティング装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113249720A (zh) * 2021-06-08 2021-08-13 华侨大学 一种激光熔覆涂层设备及方法

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