JP2003342402A - 耐擦傷性を有する抗菌性樹脂成形品およびその製造方法 - Google Patents

耐擦傷性を有する抗菌性樹脂成形品およびその製造方法

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JP2003342402A
JP2003342402A JP2002152375A JP2002152375A JP2003342402A JP 2003342402 A JP2003342402 A JP 2003342402A JP 2002152375 A JP2002152375 A JP 2002152375A JP 2002152375 A JP2002152375 A JP 2002152375A JP 2003342402 A JP2003342402 A JP 2003342402A
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antibacterial
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Osamu Kawai
治 川合
Hiroki Hatakeyama
宏毅 畠山
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌・防黴性能と透明性とを両立させた抗菌
性樹脂成形品を提供する。 【解決手段】 樹脂からなる基材と、該基材の少なくと
も1つの表面上に配置された耐擦傷性を有する樹脂膜と
を少なくとも含む抗菌性樹脂成型品。上記の樹脂膜は、
ハロアルキルチオ系抗菌剤、ピリジン系抗菌剤、有機ヨ
ード系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤およびベンツイミダ
ゾール系抗菌剤を有効成分とする抗菌剤(A)を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂からなる基材
の少なくとも1つの表面上に、抗菌剤を含む樹脂膜を有
する、耐擦傷性を有する抗菌性樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アクリル樹脂やポリカーボネ
ート樹脂等を始めとする合成樹脂(ないしプラスチッ
ク)は、一般に透明性、耐衝撃性、電気絶縁性等に優れ
ているため、工業用資材、建築用資材等を始めとする種
々の家庭用・産業上の用途に広く使用されている。しか
しながら、これらの合成樹脂からなる成形品は、通常
は、その表面硬度が低いため、引掻き等による傷が発生
し易いという欠点を有する。
【0003】また最近の社会における清潔志向を背景
に、多数の人が利用する場所に設置される機器・製品に
は、細菌や黴の発生防除機能をもつ材料からなるものが
望まれている。特に、病院、幼稚園、あるいは保育園等
の種々の疾病の感染防止が極めて重要な施設で使用され
る機器・製品には、細菌の防除対策が強く求められてい
る。このため、このような施設等においては、抗菌作用
を有する樹脂組成物や樹脂成形体の使用が広がりつつあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在ま
でに文献等に開示された抗菌剤を使用した樹脂組成物や
樹脂成形体においては、充分な抗菌性能、防黴性能と透
明性とを両立し得るものは得られていない。また、従来
の抗菌性樹脂は、樹脂に抗菌活性をもたせることを主た
る目的として進められてきたため、耐擦傷性を併せ持つ
樹脂はほとんど開発されて来なかった。
【0005】本発明の目的は、上記した従来技術の欠点
を解消することが可能な抗菌性樹脂成形品を提供するこ
とにある。
【0006】本発明の他の目的は、抗菌・防黴性能と透
明性とを両立させた抗菌性樹脂成形品を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、上記した抗菌・防黴性能と透明性とを両立させるこ
とが可能な抗菌性樹脂成形品を見出した。
【0008】すなわち、本発明の抗菌性樹脂成形品は、
樹脂からなる基材と、該基材の少なくとも1つの表面上
に配置された耐擦傷性を有する樹脂膜とを少なくとも含
み;該樹脂膜が、ハロアルキルチオ系抗菌剤、ピリジン
系抗菌剤、有機ヨード系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤お
よびベンツイミダゾール系抗菌剤を有効成分とする抗菌
剤(A)を含むものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に説明
する。以下の記載において量比を表す「部」および
「%」は、特に断らない限り質量基準とする。
【0010】本発明の抗菌性樹脂成形品は、樹脂からな
る基材と、該基材の少なくとも1つの表面上に配置され
た耐擦傷性を有する樹脂膜とを少なくとも含む。この樹
脂膜は抗菌剤(A)、すなわち、ハロアルキルチオ系抗
菌剤、ピリジン系抗菌剤、有機ヨード系抗菌剤、チアゾ
ール系抗菌剤およびベンツイミダゾール系抗菌剤を有効
成分とする抗菌剤を含む。
【0011】本発明においては、基材を構成する樹脂は
特に限定されず、例えば熱可塑性樹脂の場合、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニル
アルコール、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール、
アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタンエラストマ
ー、ポリエステルエラストマー等を用いることが可能
で、特に透明性を重視する場合は、アクリル樹脂やポリ
カーボネート樹脂等が用いられる。
【0012】熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等を用いること
ができる。
【0013】必要に応じて、上記した樹脂の組合せ(層
状構造を含む)、これらの樹脂のブレンド、これらの樹
脂を構成する各成分(単量体、等)の組合せを含む共重
合体等を使用してもよい。
【0014】本発明においては、抗菌剤(A)を含む樹
脂膜がその少なくとも1つの表面上に配置可能である限
り、基材樹脂の形状は特に制限されない。
【0015】本発明において、抗菌剤(A)を含む樹脂
膜の厚みは、0.5〜100μmが好ましく、更には1
〜50μmが好ましい。抗菌剤を含む樹脂膜の膜厚が薄
過ぎると、耐擦傷性が不充分となる場合がある。他方、
該樹脂膜の膜厚が厚すぎると、樹脂膜に剥離や亀裂が生
じる場合がある。
【0016】本発明において、上記した抗菌剤(A)を
含む樹脂膜は、耐擦傷性を有する。本発明において、
「耐擦傷性を有する」樹脂膜においては、以下に定義す
る「Δヘーズ値」が、5%以下であることが好ましく、
更には3%以下であることが好ましい。このような耐擦
傷性を有することにより、傷つきにより美観を損ねるの
を防ぐだけでなく、抗菌剤を有する樹脂膜が磨耗により
消失することを防ぐことができる。
【0017】本発明において、この「Δヘーズ値」は、
擦傷試験の前後におけるヘーズの変化(Δヘーズ)をも
って好適に評価することができる。この擦傷試験におい
ては、#000のスチールウールを装着した直径25.
4mmの円形パッドをサンプルの塗膜側表面上に置き、
9.8Nの荷重下で、20mmの距離を100回往復擦
傷し、擦傷前と擦傷後のヘーズ値の差を下式(1)より
求める:
【0018】 [Δヘーズ(%)]= [擦傷後のヘーズ値(%)]−[擦傷前のヘーズ値(%)] (1)
【0019】本発明において、上記した抗菌剤(A)
は、ハロアルキルチオ系抗菌剤、ピリジン系抗菌剤、有
機ヨード系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤およびベンツイ
ミダゾール系抗菌剤を有効成分として含む。
【0020】本発明で使用する抗菌剤(A)を構成する
ハロアルキルチオ系抗菌剤としては、ハロアルキルチオ
スルファミド化合物が好ましく、N,N−ジメチル−
N’−フェニル−N’−(フロロジクロロメチルチオ)
スルフィミド、N,N−ジメチル−N’−(p−トリ
ル)−N’−(フロロジクロロメチルチオ)スルフィミ
ド等が挙げられる。
【0021】本発明で使用する抗菌剤(A)を構成する
ピリジン系抗菌剤は特に制限されないが、ハロゲン化さ
れたピリジン誘導体、ピリジンチオール−1−オキシド
化合物が好ましく、更にはスルフォニルハロピリジン化
合物が好ましい。ハロゲン化されたピリジン誘導体とし
ては、2−クロロ−6−トリクロロメチルピリジン、2
−クロロ−4−トリクロロメチル−6−メトキシピリジ
ン、2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−(2−フ
リルメトキシ)ピリジン、ジ(4−クロロフェニル)ピ
リジンメタノールや、スルフォニルハロピリジンに分類
される、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルス
フォニルピリジン、2,3,5−トリクロロ−4−(n
−プロピルスルフォニル)ピリジン等が挙げられる。他
方、ピリジンチオール−1−オキシド化合物としては、
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、2−
ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、ジ(2−ピリジ
ンチオール−1−オキシド)等が挙げられる。
【0022】本発明で使用する抗菌剤(A)を構成する
有機ヨード系抗菌剤は、特に制限されないが、ヨードス
ルフォニル化合物、ヨウ化不飽和脂肪族化合物が好まし
く、ヨードスルフォニルベンゼン化合物が更に好まし
い。
【0023】ヨードスルフォニル化合物としては、ジヨ
ードメチル−p−トリツスルフォン、1−ジヨードメチ
ルスルフォニル−4−メチルベンゼン、1−ジヨードメ
チルスルフォニル−4−クロロベンゼン等が挙げられ
る。ヨウ化不飽和脂肪族化合物としては、3−ヨード−
2−プロパルギルブチルカルバミン酸、4−クロロフェ
ニル−3−ヨードプロパルギルホルマール、3−エトキ
シカルボニルオキシ−1−ブロム−1,2−ジヨード−
1−プロペン、2,3,3−トリヨードアリルアルコー
ル等が上げられる。
【0024】本発明で使用する抗菌剤(A)を構成する
チアゾール系抗菌剤は特に制限されないが、イソチアゾ
リン化合物が好ましい。イソチアゾリン化合物として
は、1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン、2−
(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3−オン、5
−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,
5−ジクロロ−2−シクロヘキシル−4−イソチアゾリ
ン−3−オン等が挙げられる。
【0025】本発明で使用する抗菌剤(A)を構成する
ベンツイミダゾール系抗菌剤は特に制限されないが、ベ
ンツイミダゾールカルバミン酸化合物、硫黄原子含有ベ
ンツイミダゾール化合物、ベンツイミダゾールの環式化
合物誘導体が好ましく、中でもベンツイミダゾールカル
バミン酸化合物が特に好ましい。ベンツイミダゾールカ
ルバミン酸化合物としては、1H−2−ベンツイミダゾ
ールカルバミン酸メチル、1−ブチルカルバモイル−2
−ベンツイミダゾールカルバミン酸メチル、6−ベンゾ
イル−1H−2−ベンツイミダゾールカルバミン酸メチ
ル、6−(2−チオファンカルボニル)−1H−2−ベ
ンツイミダゾールカルバミン酸メチル等が挙げられる。
【0026】また、硫黄原子含有ベンツイミダゾール化
合物としては、1H−2−チオシアノメチルチオベンツ
イミダゾール、1−ジメチルアミノスルフォニル−2−
シアノ−4−ブロモ−6−トリフルオロメチルベンツイ
ミダゾール等が挙げられる。ベンツイミダゾールの環式
化合物誘導体としては、2−(4−チアゾリル)−1H
−ベンツイミダゾール、2−(2−クロロフェニル)−
1H−ベンツイミダゾール、2−(1−(3,5−ジメ
チルピラゾリル))−1H−ベンツイミダゾール、2−
(2−フリル)−1H−ベンツイミダゾール等が挙げら
れる。
【0027】抗菌剤(A)を形成するそれぞれの抗菌剤
の比率は特に限定されるものではないが、好ましくはハ
ロアルキルチオ系抗菌剤が10〜30質量%、ピリジン
系抗菌剤が10〜30質量%、有機ヨード系抗菌剤5〜
20質量%、チアゾール系抗菌剤5〜20質量%、ベン
ツイミダール系抗菌剤3〜25質量%である。
【0028】抗菌剤(A)の添加量は、耐擦傷性に優れ
た樹脂膜(抗菌剤(A)自体をも含む)100質量部に
対して、0.01〜5質量部であることが好ましく、
0.05〜1質量部であることがより好ましい。抗菌剤
(A)の添加量が少なすぎると抗菌性、防黴性が不充分
となる傾向がある。また、抗菌剤(A)の添加量が多す
ぎると、樹脂膜における黄帯色の増大や透明性の低下に
より樹脂膜の外観性が低下する問題が生じる傾向があ
る。
【0029】上記した抗菌剤(A)以外の耐擦傷性を有
する樹脂膜を構成する成分は、該抗菌剤(A)とともに
樹脂膜を形成可能な成分である限り、特に制限されな
い。この樹脂膜を形成する成分は、耐擦傷性および基材
との密着性の観点から、1分子中に複数の官能基を有す
る多官能(メタ)アクリレートを主成分とするものであ
ることが好ましい。特にアクリル樹脂、またはポリカー
ボネート樹脂からなる基材と多官能アクリレートを主な
構成成分とする樹脂膜の組み合わせは、密着性の点で好
適である。
【0030】本発明で好適に使用可能な多官能(メタ)
アクリレートとしては、公知のものが使用可能であり、
例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等
のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多価アル
コールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物、マロン
酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、コハ
ク酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸等の
組み合わせによる縮合物からなる飽和または不飽和ポリ
エステルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0031】上記した樹脂膜には、必要に応じて、該樹
脂膜の耐擦傷性を向上させる目的で無機微粒子(コロイ
ダルシリカ等)を含有させることができる。コロイダル
シリカを用いる場合には、該コロイダルシリカの表面
は、樹脂膜中でのコロイダルシリカの均一な分散を実現
するために、定法によりシランカップリング剤で表面修
飾されていることが好ましい。
【0032】また、必要に応じて、各種の添加剤、例え
ばガラス繊維、酸化防止剤、離型剤、コロイダルシリカ
以外の無機系充填剤、脂肪酸エステル系ワックス、ポリ
エチレンワックス、帯電防止剤、有機顔料、無機顔料を
上記した樹脂膜に添加してもよい。
【0033】(樹脂膜の形成方法)
【0034】本発明における樹脂膜の形成方法は、樹脂
からなる基材上に所定の樹脂膜を形成可能である限り、
特に制限されない。例えば、抗菌剤を含む硬化性組成物
を基材樹脂表面に塗布し、加熱による熱重合や、紫外線
や電子線等の活性エネルギー線の照射による光重合を進
行させ、耐擦傷性抗菌性樹脂膜を重合・硬化させる方
法;表面に樹脂膜を有するフィルムを基材表面に積層す
る方法等が好適に使用可能である。硬化性組成物を基材
樹脂表面に塗布する方法は特に制限されないが、ローラ
ーコート法、バーコート法、噴霧コート法、エアーナイ
フコート法、ディッピング法等が好適に使用可能であ
る。
【0035】他の樹脂膜の形成方法としては、ガラス等
の鋳型材料と基材樹脂層との間に硬化性組成物を挟込ん
で、該硬化性組成物を重合し、該硬化性組成物の重合に
より得られた樹脂膜を基材樹脂層表面に転写する方法;
鋳型材料表面に上記方法で硬化性組成物を塗布後重合す
ることにより、樹脂膜を形成し、得られた樹脂膜を内側
として鋳型(ないしセル)を作製し、該鋳型内に基材樹
脂原料を注入して、該原料を重合・硬化させ、その後、
樹脂膜を有する基材樹脂を鋳型から剥離する方法等を例
示することができる。
【0036】また上記方法の内、鋳型を用いる場合、表
面に微少な凹凸を有するガラス等の鋳型材料を用いた
り、硬化性組成物に溶解や膨潤をしないで、且つ、表面
に微少な凹凸を有するフィルムをガラスや鋳型材料には
りつけることによって、その微小な凹凸を転写して表面
に微少な凹凸を有する樹脂成形品を得ることもできる。
【0037】硬化性組成物を重合・硬化する方法として
は、生産性の点で光重合が好ましい。但し、紫外線によ
る重合・硬化を用いる態様においては、本発明で使用す
る抗菌剤(A)は紫外線により劣化し、着色する傾向を
有する場合があるため、波長300nm以下の紫外線を
光学フィルター等で除去した紫外線で重合・硬化するこ
とにが好ましい。このように波長300nm以下の紫外
線を除去することより、抗菌剤の劣化による黄帯色を実
質的に防ぐことが出来る。
【0038】重合・硬化に用いる光から波長300nm
以下の紫外線を除去する方法としては、ソーダガラスを
介して紫外線を照射する方法、ポリエチレンテレフタレ
ート等の透明で、且つ300nm以下の紫外線を吸収す
る樹脂フィルムを介して紫外線を照射する方法が挙げら
れる。
【0039】波長300nm以下の紫外線を除去した態
様において、抗菌剤(A)を含む樹脂膜の重合・硬化に
使用する光開始剤としては、波長300nm以上の光に
増感波長を有するものを使用することが好ましい。この
ような波長300nm以上の光に増感波長を有する光開
始剤としては、より具体的には、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル、2,4,6−トリメチルベンゾイル
ジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジエト
キシフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0040】本発明の抗菌性樹脂成形品は、その耐擦傷
性および抗菌性が有用な家庭用・産業用の用途に、特に
制限なく適用することができる。より具体的には、例え
ば、各種医療機器・医療用プラスチック製品や、壁材・
床材・建具といった建築素材、水回り機器・空調機器・
掃除機・冷蔵庫・電話機・各種プラスチック製品等の家
電製品・家庭用品、OA機器用キ−ボ−ド、タッチパネ
ル前面板、各種スイッチ、エスカレ−タ−の手すり等の
業務用機器等、広範囲の製品に好適に応用可能である。
【0041】
【実施例】以下、実施例および比較例に基づいて本発明
を具体的に説明する。本発明において、各評価は以下の
方法により行った。
【0042】(1) 防黴性
【0043】MIL STD 810D Method 50
8.3法に基づき、下記試験菌62菌種に対して、黴抵
抗性試験を実施し、試験片上の菌の発生具合を目視判定
した。 ○:菌の増加がないもしくは減少したもの △:菌が少し増加したもの ×:菌が著しく増加したもの
【0044】<試験菌>
【0045】アルテルナリア テナース、アルテルナリ
ア ブラッシコーラ、アルテルナリア アルテルター
ナ、アスペルギルス ニガー、アスペルギルス フレー
バス、アスペルギルス フェルシコール、アスペルギル
ス オリゼー、アスペルギウステレウス、アスペルギル
ス フェミガタス、オーレオバシディウム プルラン
ス、フザリウム モニリフォルメ、フザリウム セミテ
クタム、フザリウム プラリフェラタム、フザリウム
ロゼウム、フザリウム ソラニ、フザリウム オキシス
ポラム、リゾプス ニグリカンス、リゾプス ストロニ
フェル、ペニシリウム シトリナム、ペニシリウム イ
クパンサ、ペニシリウム フェニキュローザム、ペニシ
リウム リラシナム、ペニシリウム リグリカンス、ペ
ニシリウムフレクエンタス、ペニシリム シトレオビリ
ディ、ムコール ラセマサス、トリコフィートン メン
タグルフィテス、ニグロスポラ オリゼー、クラドスポ
リウム レジネ、グラドスポリウム ヘルバレム、グラ
ドスポリウム グラドスポリオイダス、グランドスポリ
ウム サファエロスペルマ、トリコデルマ コニンギ、
トリコデルマ T−1、トリコデルマ ビリディ、フォ
ーマ グロメラータ、フォーマ テレスチアス、プルラ
リア プルランス、ゲオトリカム カンディダム、ペス
タロチア アダスタ、ペスタロチア ネグレクタ、モニ
リア フルクチガーナ、ケトミウム グロボーサム、エ
ビコッカム パープラセンス、アクレモニウム チャル
ティコーラ、ワレミア セビ、ボトリティス シネレ
ア、カンジタ アルビカンス、サッカロミセス セレビ
シ、ストレプトファテシリウムレティカレム、バシルス
サブティリス、バシルス メガテリウム、スタフィロ
コッカス オーレ、プロテウス バルガリス、シュード
モナス フルレッセンス、シュードモナス エルギノッ
サ、サルモネラ タイフィマリウム、エスケリチア コ
リ、グリオクラディウム ビレンス、ミロテシウム フ
ェルカリア、ユーロチウム トナフィラム
【0046】(2) 全光線透過率およびヘーズ
【0047】全光線透過率およびヘーズは、日本電色製
HAZE METER NDH2000を使用しJIS
−K7361に準拠し測定した。
【0048】(3) 黄色度YI
【0049】YIはサカタインクス製Macbeth CE7
000を使用してC光源、透過法で測定した。
【0050】(3) 耐擦傷性
【0051】耐擦傷性については、擦傷試験の前後にお
けるヘーズの変化(Δヘーズ)をもって評価した。即
ち、#000のスチールウールを装着した直径25.4
mmの円形パッドをサンプルの塗膜側表面上に置き、
9.8Nの荷重下で、20mmの距離を1往復/秒の速
度で100回往復擦傷し、擦傷前と擦傷後のヘーズ値の
差を下式(1)より求めた;
【0052】 [Δヘーズ(%)]= [擦傷後のヘーズ値(%)]−[擦傷前のヘーズ値(%)] (1)
【0053】(実施例1)
【0054】1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト
50質量部と、トリメチロ−ルエタン/アクリル酸/コ
ハク酸のモル比2:4:1の縮合反応混合物50質量部
と、ハロアルキルチオ系抗菌剤であるN,N−ジメチル
−N’−フェニル−N’−(フロロジクロロメチルチ
オ)スルフィミドを25質量%、ピリジン系抗菌剤であ
る2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルスフォニ
ルピリジンを25質量%、有機ヨード系抗菌剤であるジ
ヨードメチル−p−トリツスルフォンを15質量%、チ
アゾール系抗菌剤である1,2−ベンツイソチアゾリン
−3−オンを15質量%、ベンツイミダール系抗菌剤で
ある1H−2−ベンツイミダゾールカルバミン酸メチル
を20質量%になるように調整した抗菌剤(A)を0.
3質量部と、ベンゾインエチルエ−テル(光開始剤)
1.5質量部を40℃で加温しながら30分間攪拌し
て、抗菌性と耐擦傷性とを有する樹脂膜を形成するため
の硬化性組成物を得た。
【0055】あらかじめ中性洗剤で洗浄した30cm角
の強化ガラス表面に、その硬化性組成物を滴下し、その
上に厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(以
下、「PET」とも記載する)製の2軸延伸フィルム
(帝人社製)を配置し、JIS硬度30゜のゴムロール
にてしごき、硬化性組成物の厚みを20μmに設定し
た。
【0056】その後、出力40Wの蛍光紫外線ランプ
(東芝製、FL40BL)の下10cmの位置を、上記
PETフィルム面を上にして、0.6m/分のスピード
で通過させ前硬化した後、PETフィルムを剥離して、
前硬化した塗膜を有する強化ガラス板を得た。
【0057】次いで、出力30W/cmの高圧水銀灯
(東芝製、H2000L)下20cmの位置を、上記強
化ガラス板を、該塗膜を上にして0.6m/分のスピー
ドで通過させ、塗膜を硬化させて、強化ガラス上に耐擦
傷性を有する抗菌性樹脂膜を作製した。
【0058】このようにして得た耐擦傷性を有する抗菌
性樹脂膜を有する強化ガラスと、他の一枚の(樹脂膜を
形成していない)30cm角の強化ガラスとを用いて、
強化ガラスの抗菌性樹脂膜が形成されている面を内側に
して、周囲を塩化ビニル製のガスケットでシールして重
合用セルを作製した。
【0059】次に、メチルメタクリレ−ト(以後、「M
MA」という)の重合体とMMAとの混合物シラップ
(重合率20%)100質量部に、重合開始剤としてタ
ーシャリーヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂
製)を0.25質量部添加し混合した。この混合物を吸
引瓶にて脱泡した後、上述の重合用セルに注入した。注
入したセルを水浴82℃にて1時間加熱し、続けて空気
炉130℃にて1時間熱処理することにより、上記の混
合物を重合して、アクリル樹脂を得た。
【0060】重合終了後に、上記した2枚の強化ガラス
から重合により得られたアクリル樹脂を剥がすことによ
り、片面に耐擦傷性を有する抗菌性樹脂膜が転写され
た、厚み2mmの抗菌性アクリル樹脂板を得た。抗菌性
樹脂膜の厚みは15μmで、耐擦傷性は良好であり、且
つ、抗菌性アクリル樹脂板の外観および透明性も良好で
あった。
【0061】この抗菌性アクリル樹脂板から5cm角の
小片を切り出し、樹脂膜面の抗菌性能を測定したとこ
ろ、抗菌性能を有することが判明した(後述する表1参
照)。
【0062】以上より、本実施例で得られた抗菌性アク
リル樹脂板は、充分な抗菌活性を持続的に保持してお
り、良好な外観および耐擦傷性を有していることが判明
した。
【0063】(実施例2)
【0064】抗菌剤(A)の添加量を0.1質量部とし
た以外は、実施例1と同様にして、片面に抗菌性樹脂膜
が転写されたアクリル樹脂板を得た。本実施例において
得られた評価結果を、後述する表1に示す。
【0065】(実施例3)
【0066】抗菌剤(A)の添加量を0.5質量部とし
た以外は、実施例1と同様にして、片面に抗菌性樹脂膜
が転写されたアクリル樹脂板を得た。本実施例において
得られた評価結果を、後述する表1に示す。
【0067】(実施例4)
【0068】実施例1で調製した樹脂膜原料を、表面温
度を40℃に設定した縦300mm、横300mm、厚
さ2mmのポリカーボネート樹脂板(帝人製、登録商標
パンライト)に塗布した。次いで、その上に厚さ50μ
mのポリエチレンテレフターレートの2軸延伸フィルム
をかぶせ、ゴムロールを用いて塗布層の厚みを8μmに
設定した。
【0069】そして、PETフィルムを上面として、出
力120W/cm2のメタルハライドランプの下、距離
150mmの位置を3.0m/minのスピードで通過
させ、1段目の硬化を行った。
【0070】次いで、PETフィルムをポリカーボネー
ト樹脂板から剥離し、1段目の硬化を行った塗布面を上
面として、出力120W/cm2の高圧水銀灯の下、距
離150mmの位置を3.0m/minのスピードで通
過させて2段目の硬化を行い、表面に抗菌性樹脂膜を有
する抗菌性ポリカーボネート樹脂板を得た。
【0071】抗菌性樹脂膜の厚みは8μmで、耐擦傷性
は良好であり、外観および透明性も良好であった。
【0072】実施例1と同様にして、上記ポリカーボネ
ート板の樹脂膜面の抗菌性能を測定したところ、充分な
抗菌性能があることが判明した(後述する表1参照)。
【0073】(実施例5)
【0074】実施例1で調製した樹脂膜原料をガラス板
に塗布し、次いで厚さ1.5mmのアクリル樹脂板(三
菱レイヨン製、商品名:アクリライトL)と、該ガラス
板とで、樹脂膜原料を挟込むように重ね合わせた後、ゴ
ムローラーでしごくことにより、光硬化性組成物(樹脂
膜原料)層の厚みを20μmに設定した。
【0075】この重ね合わせた状態で、ガラス面より2
00mm離れた位置に配置した表面温度400℃の遠赤
外線ヒーターで加熱し、ガラス表面温度を70℃まで昇
温させ、その状態で1分間保持した。次いで出力120
W/cmの高圧水銀灯の下20cmの位置を、ガラス面
を上にして2m/分のスピードで通過させ樹脂膜を硬化
させた。
【0076】硬化後、上記ガラスからアクリル樹脂板を
剥離することにより、抗菌性樹脂膜を有するアクリル樹
脂板を得た。得られたアクリル樹脂板の評価結果を表1
に示す。
【0077】(実施例6)
【0078】2回目の紫外線照射時、ランプの10cm
下(すなわち、高圧水銀灯と、被照射物との中間)に厚
さ6mm、無色の強化ガラス(波長300nm以下の紫
外線吸収用のガラス)を置いて紫外線照射を行った以外
は実施例1と同様にして、抗菌性樹脂膜を有するアクリ
ル樹脂板を得た。得られたアクリル樹脂板の評価結果を
表1に示す。表1に示したように、実施例1に比較し
て、本実施例においては、黄色度YIが低下しているこ
と(すなわち、抗菌剤の着色が抑制されたこと)が理解
できよう。
【0079】
【表1】
【0080】(比較例1)
【0081】抗菌性が付与されていない、市販のメタク
リル樹脂表面硬化板(三菱レイヨン(株)製のアクリラ
イトMR200、厚さ2mm)を用い、抗菌性能の評価
を行った。得られた結果を後述する表2に示す。
【0082】(比較例2)
【0083】抗菌性が付与されていない、市販のポリカ
−ボネ−ト樹脂表面硬化板(三菱レイヨン(株)製のダ
イヤライトAR、厚さ2mm)を用い、抗菌性能の評価
を行った。得られた結果を後述する表2に示す。
【0084】(比較例3)
【0085】無機イオン交換体に銀イオンを保持させた
抗菌剤(東亞合成製ノバロンAG300)を抗菌剤
(A)の代わりに使用する以外は、実施例1と同様にし
て、片表面に抗菌性保護膜を転写されたアクリル樹脂板
を得た。得られた抗菌性アクリル樹脂板は少し曇りがあ
り、外観は抗菌剤の凝集によるブツがあり不良であっ
た。評価結果を後述する表2に示す。
【0086】(比較例4)
【0087】市販の一般的なアクリル樹脂板(三菱レイ
ヨン(株)製のアクリライトL、厚さ3mm)の評価を
行った。得られた結果を、後述する表2に示す。
【0088】(比較例5)
【0089】市販の一般ポリカ−ボネ−ト樹脂板(帝人
(株)製のパンライト、厚さ2mm)の評価を行った。
得られた結果を、後述する表2に示す。
【0090】
【表2】
【0091】
【発明の効果】上述したように、本発明の抗菌性樹脂成
形品は、ハロアルキルチオ系抗菌剤、ピリジン系抗菌
剤、有機ヨード系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤およびベ
ンツイミダゾール系抗菌剤からなる抗菌剤(A)を含有
する樹脂膜を樹脂基材表面に有する。本発明の抗菌性樹
脂成形品は、抗菌性、外観および耐擦傷性に優れるた
め、細菌の防除対策が強く求められ、且つ透明性が要求
される用途に特に好適な樹脂成形品である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 39/12 B29C 39/12 C09D 5/14 C09D 5/14 133/04 133/04 // B29L 9:00 B29L 9:00 C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 4D075 BB42Z BB46Z BB94Z CA02 CA13 CA45 CB06 DA06 DA29 DB13 DB35 DB36 DB37 DB38 DB39 DB40 DB43 DB45 DB46 DB47 DB48 DB49 DB50 DB53 DB54 DC01 DC15 DC18 DC30 DC38 EA21 EB22 EB24 EC07 4F006 AA11 AA12 AA17 AA18 AA19 AA22 AA31 AA32 AA35 AA36 AA37 AA38 AA58 AB24 AB63 AB65 AB66 BA02 CA06 DA04 4F203 AA44 AE10 AG03 DA01 DA12 DA14 DB18 DC08 4F204 AA21 AA43 AA44 AB01 AB21 AB22 AE10 AG03 EA03 EA04 EB01 EF01 EF02 EF23 EK13 EK17 EK18 4J038 FA151 FA261 JB28 JB32 JC01 JC18 NA05 NA11 PA17 PC08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂からなる基材と、該基材の少なくと
    も1つの表面上に配置された耐擦傷性を有する樹脂膜と
    を少なくとも含み、 該樹脂膜が、ハロアルキルチオ系抗菌剤、ピリジン系抗
    菌剤、有機ヨード系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤および
    ベンツイミダゾール系抗菌剤を有効成分とする抗菌剤
    (A)を含む、耐擦傷性を有する抗菌性樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 耐擦傷性を有する樹脂膜が、分子中に少
    なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する
    架橋反応性化合物を含む硬化性組成物の硬化物である請
    求項1記載の抗菌性樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 樹脂からなる基材の少なくとも1つの表
    面上に、ハロアルキルチオ系抗菌剤、ピリジン系抗菌
    剤、有機ヨード系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤およびベ
    ンツイミダゾール系抗菌剤を有効成分とする抗菌剤
    (A)を含む硬化性組成物を塗布し、該塗布膜を硬化す
    る、耐擦傷性を有する抗菌性樹脂成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 硬化性組成物が紫外線硬化型組成物であ
    り、塗布膜を紫外線で硬化する請求項3記載の抗菌性樹
    脂成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 注型重合用セルを構成すべき少なくとも
    一つの鋳型材料の表面上に、ハロアルキルチオ系抗菌
    剤、ピリジン系抗菌剤、有機ヨード系抗菌剤、チアゾー
    ル系抗菌剤およびベンツイミダゾール系抗菌剤を有効成
    分とする抗菌剤(A)を含む硬化性組成物を塗布し、該
    塗布膜を硬化して、鋳型材料上に耐擦傷性を有する樹脂
    膜を形成した後、 その樹脂膜が内側となるように、該鋳型材料を用いて形
    成したセル内に、基材を与えるべき重合性原料を注入し
    て注型重合を行い、 重合により得られた基材と、耐擦傷性に優れた樹脂膜と
    を含む樹脂成形品を、該セルから剥離する、耐擦傷性を
    有する抗菌性樹脂成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 硬化性組成物が紫外線硬化型組成物であ
    り、塗布膜を紫外線で硬化する請求項5記載の抗菌性樹
    脂成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 硬化に使用する紫外線が、波長300n
    m以下の光を実質的に含まない請求項4または6に記載
    の抗菌性樹脂成形品の製造法。
  8. 【請求項8】 透明な鋳型材料と、樹脂からなる基材と
    を用いて、ハロアルキルチオ系抗菌剤、ピリジン系抗菌
    剤、有機ヨード系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤およびベ
    ンツイミダゾール系抗菌剤を有効成分とする抗菌剤
    (A)を含む光硬化性組成物を挟み込み、 透明な鋳型材料上から光を照射して光硬化性組成物を硬
    化した後、 基材と、耐擦傷性に優れた樹脂膜とを含む樹脂成形品
    を、該鋳型材料から剥離する、耐擦傷性を有する抗菌性
    樹脂成形品の製造方法。
  9. 【請求項9】 光硬化性組成物が紫外線硬化型組成物で
    あり、透明な鋳型材料上からの紫外線で紫外線硬化型組
    成物を硬化する請求項8記載の抗菌性樹脂成形品の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 使用する鋳型材料が、波長300nm
    以下の紫外線を実質的に遮蔽するものである請求項8ま
    たは9記載の抗菌性樹脂成形品の製造法。
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