JP2003342240A - 含フッ素シクロアルカン誘導体 - Google Patents

含フッ素シクロアルカン誘導体

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JP2003342240A
JP2003342240A JP2002150651A JP2002150651A JP2003342240A JP 2003342240 A JP2003342240 A JP 2003342240A JP 2002150651 A JP2002150651 A JP 2002150651A JP 2002150651 A JP2002150651 A JP 2002150651A JP 2003342240 A JP2003342240 A JP 2003342240A
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dimethylmethanol
trifluoromethyl
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Satoru Miyazawa
覚 宮澤
Haruhiko Komoriya
治彦 小森谷
Kazuhiko Maeda
一彦 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】波長160nm以下の放射線に対する透明性が
優れ、かつ耐ドライエッチング性の良好な感放射線レジ
ストを製造するための単量体として有用な新規な含フッ
素シクロアルカン誘導体を提供する。 【解決手段】式(1) 【化1】 で表される1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフ
ルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメチル 2−
トリフルオロメチル−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプ
テン−2−カルボキシレート。エステル側鎖に高次にフ
ッ素化されたシクロアルカンを含むため、フッ素含量が
高くなり、この化合物を単量体として重合した高分子化
合物をレジスト樹脂のベースポリマーとして使用した場
合、160nmの短波長の放射線に対する透明性に優
れ、かつ耐ドライエッチング性の良好な感放射線レジス
トを製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、真空紫外波長域の
フォトレジスト材料のベースポリマーの製造に有用な重
合性単量体として有用な新規な含フッ素シクロアルカン
誘導体に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、フォトレジスト樹脂の透明性、
エッチング耐性、解像度等の性質は、その製造に用いる
単量体に大きく影響される。このため、所望の性質を備
えたフォトレジスト樹脂を得るためには、好適な単量体
を開発することが必要である。 【0003】紫外波長域のフォトレジスト材料のベース
ポリマーにおいては、レジストパターンの解像性や耐ド
ライエッチング性が良好であることが求められ、ベース
ポリマーの透明性を上げ、かつ耐ドライエッチング性が
優れた構造とすることが必要である。 【0004】一般に、ベースポリマーの透明性を上げる
ためには分子中のフッ素含量を高くすることが有効であ
り、一方、耐ドライエッチング性を上げるにはシクロア
ルカン等の脂環式炭化水素基を導入することが有効であ
ることが知られている。このため、レジストのベース樹
脂として、側鎖に脂環式炭化水素基をもつ樹脂が研究さ
れ、例えば、特開平9−43848号には、アクリル酸
エステルのα炭素原子にトリフルオロ基を導入した含フ
ッ素メタクリル酸エステルモノマーであるα‐トリフル
オロメチル‐1‐アダマンチルアクリレートを用いた共
重合体が開示されている。しかしながら、この共重合体
は、アクリル酸エステル単位を主鎖に有し、側鎖に多環
式炭化水素基をもつ樹脂であり、このような構造の樹脂
では、真空紫外波長域の短波長に対する透明性及び耐ド
ライエッチング性が不十分である。 【0005】また、レジスト樹脂の主鎖に環状構造を有
する樹脂が研究され、例えば、WO01/74916号
報には、主鎖にノルボルネン環を有するレジスト化合物
が例示されているが、短波長に対する透明性が充分では
なかった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、波長160
nm以下の放射線に対する透明性が優れ、かつ耐ドライ
エッチング性の良好な感放射線レジストを製造するため
のモノマーとして有用な新規な含フッ素シクロアルカン
誘導体を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ノルボルネン
系エステルであって、側鎖に高次にフッ素化されたシク
ロアルカンを持つ含フッ素シクロアルカン誘導体を見出
し、本発明を完成するに至った。 【0008】すなわち、本発明は、式(1) 【0009】 【化2】 【0010】で表される1,2,2,3,3,4,4,
5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチル
メチル 2−トリフルオロメチル−ビシクロ[2.2.
1]−5−ヘプテン−2−カルボキシレートである含フ
ッ素シクロアルカン誘導体である。 【0011】本発明の前記式(1)で表される含フッ素
シクロアルカン誘導体は、ノルボルネン系エステル化合
物であって、この化合物を重合した場合、ノルボルネン
部位の二重結合が重合反応により他の単量体と反応して
生成する高分子化合物の主鎖となる。 【0012】また、エステル側鎖に高次にフッ素化され
たシクロアルカンを含むため、フッ素含量が高くなり、
この化合物を単量体として重合した高分子化合物をレジ
スト樹脂のベースポリマーとして使用した場合、160
nmの短波長の放射線に対する透明性に優れ、かつ耐ド
ライエッチング性の良好な感放射線レジストを製造する
ことができる。 【0013】本発明の式(1)の化合物は、重合または
共重合して使用することができる。共重合の相手として
は共重合反応性があるすべての単量体が使用できるが、
ノルボルネン、含フッ素ノルボルネン、スチレン、含フ
ッ素スチレン、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、含フッ素アクリル酸、
含フッ素メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、含フッ素
メタクリル酸エステル、2−シアノアクリル酸エステ
ル、2−シアノメタクリル酸エステル、他の2−フルオ
ロアルキルアクリル酸エステル、ビニルエステル、含フ
ッ素ビニルエステル、アリルエーテル、含フッ素アリル
エーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、などと共
重合して応用に供することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の式(1)で示され
る1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシ
クロペンタン−α,α−ジメチルメチル 2−トリフル
オロメチル−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2
−カルボキシレートの製造法について示す。 【0015】式(1)で表される1,2,2,3,3,
4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−
ジメチルメチル 2−トリフルオロメチル−ビシクロ
[2.2.1]−5−ヘプテン−2−カルボキシレート
は、式(2) 【0016】 【化3】 【0017】で表される1,2,2,3,3,4,4,
5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチル
メタノール−2−トリフルオロメチルアクリレートをシ
クロペンタジエンとディールスアルダー反応する方法が
最も簡便である。また、2−トリフルオロメチルアクリ
ル酸とシクロペンタジエンをディールスアルダー反応に
より縮合させた後、式(3) 【0018】 【化4】 【0019】で示されるアルコールをエステル化する方
法も使用できる。 【0020】製造法の一様態として、簡便な前者の方法
を具体的に示す。上記式(2)で示される1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオロメチル
アクリレートは、上記式(3)で表される1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノールを、酸受容体存在下、2−
トリフルオロメチルアクリル酸ハライドと反応させるこ
とより製造される。上記式(2)で示されるメタクリレ
ートの原料である1,2,2,3,3,4,4,5−オ
クタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノ
ールは、前記式(3)で表される構造式で示され、無色
透明の環状アルコールであるが、オクタフルオロシクロ
ペンテンにイソプロパノールを付加させることにより製
造される。 【0021】この製造は慣用の方法に従って行えばよく
特に限定されるものではないが、例えば、イソプロパノ
ール中でオクタフルオロシクロペンテンを過酸化物で処
理する方法などが例示できる。過酸化物としてベンゾイ
ルパーオキシド、アセチルパーオキシド、tert−ブ
チルハイドロパーオキシド、ジ−tert−ブチルパー
オキシドなどが例示できるが、半減期温度が比較的高い
ジ−tert−ブチルパーオキシドが取り扱いが容易で
特に好ましい。 【0022】反応の温度は、反応試剤の種類などにより
適宜選ぶことができ、50〜200℃で行うことがで
き、好ましくは、用いる過酸化物の10時間半減期温度
程度がよい。反応は、過酸化物が分解してラジカルを発
生させることにより開始するが、反応温度が低すぎると
過酸化物の分解が起こりにくくなるため、反応速度が遅
くなり、好ましくない。また、反応温度が高すぎると過
酸化物の急激な分解が起こることがあり反応を制御でき
なくなる場合がある。 【0023】上記1,2,2,3,3,4,4,5−オ
クタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノ
ールには1位、5位フッ素原子のsyn−、anti−
の2種の幾何異性体が存在するが、本発明の1,2,
2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタ
ン−α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオロメ
チルアクリレートを製造する原料としては、どちらの化
合物も使用できる。 【0024】一方、2−トリフルオロメチルアクリル酸
ハライドとしては、2−トリフルオロメチルアクリル酸
フロライド、2−トリフルオロメチルアクリル酸クロラ
イド、2−トリフルオロメチルアクリル酸ブロミド等が
例示できるが、2−トリフルオロメチルアクリル酸をハ
ロゲン化することにより得られる。ハロゲン化において
は特に限定されないが、例えば塩化チオニル、ホスゲ
ン、塩化オギザリルのような酸ハロゲン化剤を用いて酸
ハライドとすることができる。 【0025】上記2−トリフルオロメチルアクリル酸ハ
ライドの原料となる2−トリフルオロメチルアクリル酸
の製造法は、特に限定されないが、例えば、特開昭59
−21648号に開示されているように、2−ブロモ−
3,3,3−トリフルオロプロペンをパラジウム触媒存
在下、一酸化炭素と水を反応(Heck反応)させるこ
とにより合成できる。 【0026】以下、1,2,2,3,3,4,4,5−
オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタ
ノールを酸受容体存在下、2−トリフルオロメチルアク
リル酸ハライドと反応させる工程について説明する。 【0027】反応をバッチで行う場合は、反応容器内に
1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシク
ロペンタン−α,α−ジメチルメタノールおよび酸受容
体を溶媒に溶解させ、この中に2−トリフルオロメチル
アクリル酸ハライドを滴下して行なう。 【0028】ここで、用いられる酸受容体は、生成する
酸を中和するもの(塩基)であれば特に限定されない
が、例えば、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン系
化合物、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサ
イド等のアルカリ金属アルコキサイド、炭酸カリウム等
のアルカリ金属炭酸塩が用いられる。 【0029】1,2,2,3,3,4,4,5−オクタ
フルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノール
と2−トリフルオロメチルアクリル酸ハライドとのエス
テル化反応におけるモル比は理論的には1:1である
が、本発明などのように実際には1:2〜1:1の範
囲、好ましくは1:1.5〜1:1の範囲である。 【0030】エステル化反応のモル比が 1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノール/2−トリフルオロメチル
アクリル酸ハライド=1/2未満の場合は 1,2,
2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタ
ン−α,α−ジメチルメタノールの選択率および転化率
の点で好ましいが、未反応の2−トリフルオロメチルア
クリル酸ハライドが残るため好ましくない。 【0031】使用する塩基のモル比は、1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノールアルコール1モルに対して
1モル以上であればよいが、副生する酸を充分中和する
には、1.3〜2.5モル程度が好ましい。 【0032】1,2,2,3,3,4,4,5−オクタ
フルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノール
−2−トリフルオロメチルアクリレートの製造方法にお
いては、必ずしも反応溶媒を使用しなくてもよいが、反
応に不活性な溶媒の存在下で行なうことができ、反応溶
媒としては、例えば、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族
炭化水素類、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
類、アセトン、メチルエチルケトン,メチルイソブチル
ケトンなどのケトン類、ジオキサン,ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル,テトラヒドロフランなど
のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、ベン
ゾニトリルなどの非プロトン性極性溶媒、塩化メチレ
ン、四塩化炭素等の塩素系溶媒およびこれらの混合溶媒
などが例示できる。 【0033】反応温度は高くなるほど反応速度が速くな
るので−20℃以上が好ましく、特に20℃以上が好ま
しい。また、反応温度は低くなるほど副反応が少なくな
ることから、120℃以下が好ましく、特に60℃以下
が好ましい。 【0034】本反応において、反応の追跡および終点の
確認をガスクロマトグラム分析により行うことができ
る。原料の1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフ
ルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノールに
は1位、5位フッ素原子のsyn−、anti−の2種
の幾何異性体が存在するため、生成するエステル体も2
種存在する。 【0035】この反応により製造される1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオロメチル
アクリレートは、反応終了後、ジエチルエーテル等で抽
出後、乾燥、溶媒留去、減圧蒸留等の処理をすることに
より精製できる。 【0036】一般にメタクリル酸系のエステルの蒸留で
は、ハイドロキノン等の重合防止剤を添加するが、式
(2)で示される化合物はα位にトリフルオロメチル基
を有することより自己重合性が低いので重合防止剤の添
加は特に必要ない。 【0037】上記の方法で得られた、式(2)の1,
2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペ
ンタン−α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオ
ロメチルアクリレートをシクロペンタジエンとディール
スアルダー反応することにより、目的化合物である式
(1)で表される1,2,2,3,3,4,4,5−オ
クタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメチル
2−トリフルオロメチル−ビシクロ[2.2.1]−5
−ヘプテン−2−カルボキシレートが製造できる。 【0038】反応容器内に1,2,2,3,3,4,
4,5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメ
チルメタノール−2−トリフルオロメチルアクリレート
溶媒に溶解させ、この中にシクロペンタジエンを滴下し
て行なう。 【0039】本反応は、溶媒の存在下または非存在下で
行うことができ、溶媒としては反応に不活性な溶媒なら
ば特に制限はないが、例えば、ヘキサン、オクタンなど
の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサンなどの脂環族炭化
水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類、アセトン、メチルエチルケトン,メチルイソ
ブチルケトンなどのケトン類、ジオキサン,ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル,テトラヒドロフラン
などのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、
ベンゾニトリルなどの非プロトン性極性溶媒、塩化メチ
レン、四塩化炭素等の塩素系溶媒およびこれらの混合溶
媒などが例示できる。 【0040】反応温度は高くなるほど反応速度が速くな
るので−20℃以上が好ましく、特に20℃以上が好ま
しい。また、反応温度は低くなるほど副反応が少なくな
ることから、120℃以下が好ましく、特に60℃以下
が好ましい。 【0041】反応後の生成物の分離精製は慣用の方法で
おこなえばよく、例えば濃縮、蒸留、抽出、再結晶、ろ
過、カラムクロマトグラフィーなどを用いることがで
き、また二種類以上の方法を組み合わせて用いてもよ
い。 【0042】 【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 【0043】[実施例1] 「1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシ
クロペンタン−α,α−ジメチルメタノールの合成」 【0044】 【化5】 【0045】窒素雰囲気下、2LのSUS製耐圧反応器
に室温でイソプロパノール772.8g(12.96m
ol)、ジ−tert−ブチルパーオキシド106.3
g(0.70mol)、オクタフルオロシクロペンテン
508.6g(2.36mol)を加え反応器を密封
し、120℃まで加熱し24時間攪拌した。続いて反応
器を水冷し内圧を下げた後、内容物を2Lなす型フラス
コに移し常圧蒸留により未反応のイソプロパノールを除
去した。得られた有機物を減圧蒸留し、式(2)の1,
2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペ
ンタン−α,α−ジメチルメタノール518.3g(収
率79.4%、純度97.6GC%)を得た。化合物の
同定は核磁気共鳴法(1H、13C、19F)、赤外分
光法により行った。生成物1、生成物2はそれぞれ1
位、5位のフッ素原子のsyn−、anti−異性体
(生成物1:生成物2 = 1.27:1)である。 H−NMR(CDCl3,TMS基準) 生成物1 δ:5.17(1H,m),2.17(1H,s),
1.52(6H,s) 生成物2 δ:5.48(1H,m),1.94(1H,d,J=
3.2Hz),1.55(6 H,s) IR(neat) ν(cm−1):3452,2998,1318,11
90,1059,993,896,830,709 【0046】[実施例2] 「1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシ
クロペンタン−α,α−ジメチルメタノール−2−トリ
フルオロメチルアクリレートの合成」 【0047】 【化6】 【0048】窒素雰囲気下、500mlの4口フラスコ
に室温にて上記合成例1で得られた1,2,2,3,
3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−α,
α−ジメチルメタノール17.51g(64.34mm
ol)を塩化メチレン(128ml)に溶解させた。続
いて、トリエチルアミン11.7ml(83.66mm
ol)を加えた後、氷冷下2−トリフルオロメチルアク
リル酸クロリド11.22g(70.78mmol)を
5分間かけて滴下した。その後室温で1時間撹拌した。
次に、氷冷下適量の飽和塩化アンモニウム水を加え過剰
の試薬を分解した後、有機物をジエチルエーテルで抽出
した。続いてこの有機層をイオン交換水、飽和食塩水で
洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
し、エバポレーターにて減圧濃縮した。 【0049】この混合物を減圧蒸留し、1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオロメチル
アクリレート(b.p.101〜102℃/18mmH
g)を21.72g(収率85%)得た。得られた化合
物の同定を核磁気共鳴法(1H)により行った。生成物
3、生成物4は異性体であり、生成物3は生成物1よ
り、生成物4は生成物2より製造された。 H−NMR(CDCl3,TMS基準) 生成物3 δ: 6.72(1H,dq, J=2.0Hz,2.
0Hz), 6.50−6.45(1H,m), 5.
56−5.22(1H,m),1.91(6H,d,J
=1.6Hz) 生成物4 δ: 6.68(1H,dd,J=3.6Hz,2.0
Hz), 6.50−6.45(1H,m), 5.3
2−5.09(1H,m), 1.82(6H,s) 【0050】[実施例3] 「1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシ
クロペンタン−α,α−ジメチルメチル 2−トリフル
オロメチル−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2
−カルボキシレートの合成」 【0051】 【化7】 【0052】窒素雰囲気下、200mlナス型フラスコ
にて1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロ
シクロペンタン−α,α−ジメチルメタノール−2−ト
リフルオロメチルアクリレート1.00g(2.54m
mol)をトルエン2.5mlに溶解させた。次に室温
でシクロペンタジエン0.18g(2.79mmol)
を加え、室温で15時間攪拌した。続いてこの反応液を
減圧濃縮しトルエンを除去した。次にシリカゲルカラム
クロマト(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/20)にて
分離精製し、1,2,2,3,3,4,4,5−オクタ
フルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメチル 2
−トリフルオロメチル−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘ
プテン−2−カルボキシレート0.79gを(収率6
8.0%)得た。この化合物についてGC/MS、核磁
気共鳴法より上記構造を有することを確認した。1 H−NMR(CDCl3, TMS基準) δ6.39−6.29(1H,m),6.08−5.8
0(1H,m),5.56−5.08(1H,m),
3.43−3.23(1H,m),2.99(1H,b
r−s),2.18−1.67(8H,m),1.62
−1.44(2H,m)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 一彦 東京都千代田区神田錦町3−7−1セント ラル硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA09 AB16 AC04 AC08 AD01 AD03 CB08 CB41 FA17 4H006 AA01 AB46 AB76 BJ30 BM10 BM20 BM71 BT22 4J100 AR11 BA15 BB07 BC03

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】式(1) 【化1】 で表される1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフ
    ルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメチル 2−
    トリフルオロメチル−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプ
    テン−2−カルボキシレート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011215334A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Fujifilm Corp 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、及びそれを用いたパターン形成方法
CN108699394A (zh) * 2016-02-24 2018-10-23 Agc株式会社 涂布液组合物以及使用了该涂布液组合物的具有膜的物品的制造方法

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