JP2003300939A - 含フッ素シクロアルカン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

含フッ素シクロアルカン誘導体およびその製造方法

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JP2003300939A JP2002105683A JP2002105683A JP2003300939A JP 2003300939 A JP2003300939 A JP 2003300939A JP 2002105683 A JP2002105683 A JP 2002105683A JP 2002105683 A JP2002105683 A JP 2002105683A JP 2003300939 A JP2003300939 A JP 2003300939A
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fluorine
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Satoru Miyazawa
覚 宮澤
Haruhiko Komoriya
治彦 小森谷
Kazuhiko Maeda
一彦 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】撥水性、撥油性、低吸水性、耐熱性、耐候性、
耐腐食性、透明性、感光性などを有する機能性高分子化
合物の単量体あるいはその原料等として有用な新規な含
フッ素シクロアルカン誘導体およびその製造方法に関す
る。 【解決手段】式(1) 【化1】 で表される1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフ
ルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノール−
2−トリフルオロメチルメタクリレート。1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノールを、酸受容体存在下、2−
トリフルオロメチルアクリル酸ハライドと反応させるこ
とにより製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撥水性、撥油性、
低吸水性、耐熱性、耐候性、耐腐食性、透明性、感光性
などを有する機能性高分子化合物の単量体あるいはその
原料等として有用な新規な含フッ素シクロアルカン誘導
体およびその製造方法に関する。特に最近活発に研究さ
れている真空紫外波長域のフォトレジスト材料に有用な
重合性単量体に関する。
【0002】
【従来の技術】アダマンタンやビシクロアルカンなどの
環に、ヒドロキシル基が結合した脂肪族環状化合物は、
機能性高分子化合物製造のための単量体あるいはその原
料等として利用されている。
【0003】フッ素原子を含む脂環式基を有する単量体
として、USP3,249,596には、
【0004】
【化3】
【0005】等の(メタ)アクリル酸エステル化合物が
そのアルコール前駆体と共に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これら化合物は、機能
性高分子化合物の単量体あるいは原料として用いられて
いるが、更なる短波長域での透明性、低屈折率性、撥水
撥油性などを目的に高いフッ素含有量が求められてい
た。また、他の単量体との共重合性の観点からも異なる
共重合を有する単量体が望まれており、例えば、上記式
(4)、(5)、(6)の化合物とは共重合しないノル
ボルネン系化合物とも共重合が可能であるような単量体
が求められていた。
【0007】本発明は撥水性、撥油性、低吸水性、耐熱
性、耐候性、耐腐食性、透明性、感光性などを有する機
能性高分子化合物製造のための単量体として有用な新規
な含フッ素シクロアルカン誘導体を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、α位にトリフ
ルオロメチル基を含み、エステル側鎖にフッ素を含む脂
環式基を有する新規な含フッ素シクロアルカン誘導体が
有用であることを見出し、さらにそれらを効率的に製造
する方法を見出すに及び、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、式(1)で表される
【0010】
【化4】
【0011】で表される1,2,2,3,3,4,4,
5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチル
メタノール−2−トリフルオロメチルメタクリレートで
ある。
【0012】また、本発明は、式(2)
【0013】
【化5】
【0014】で表される1,2,2,3,3,4,4,
5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチル
メタノールを、酸受容体存在下、2−トリフルオロメチ
ルアクリル酸ハライドと反応させることからなる1,
2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペ
ンタン−α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオ
ロメチルメタクリレートの製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の含フッ素シクロア
ルカン誘導体である1,2,2,3,3,4,4,5−
オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタ
ノール−2−トリフルオロメチルメタクリレート及びそ
の製造方法について説明する。
【0016】本発明の、式(1)
【0017】
【化6】
【0018】で示される1,2,2,3,3,4,4,
5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチル
メタノール−2−トリフルオロメチルメタクリレート
は、エステル部に高次にフッ素化されたシクロアルカン
を持つので、このモノマーより重合した高分子化合物は
フッ素原子に由来する撥水性、撥油性、低吸水性、耐熱
性、耐候性、耐腐食性、透明性、感光性を有することが
期待できる。
【0019】また、本発明の化合物は、アクリル部位に
もトリフルオロメチル基を有することから、分子内のフ
ッ素含量は相当するアクリル酸エステル化合物よりも高
くなる。一般に分子中のフッ素含有量の増加は透明性、
低屈折率性、撥水撥油性を向上させることが知られてお
り、この式(1)で表される2−トリフルオロメチルア
クリレートも高い透明性、低屈折率性、撥水撥油性を有
している。
【0020】更に、2−トリフルオロメチルアクリレー
トは、(メタ)アクリレートでは殆どラジカル共重合し
ないノルボルネンなどのシクロアルケンともラジカル共
重合性を示し、これまでの(メタ)アクリレート系では
得ることのできなかった共重合体をより容易に得ること
が可能である。例えば、ノルボルネンまたは含フッ素ノ
ルボルネン化合物は(メタ)アクリレート系単量体は共
重合しにくく、適切な分子量を有するポリマーを得るこ
とができない。しかしながら、本発明による特定の2−
トリフルオロメチルアクリレートはノルボルネンまたは
含フッ素ノルボルネン化合物と高収率で共重合させるこ
とが可能である。例えば、本発明による1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオロメチル
メタクリレートは、
【0021】
【化7】
【0022】などに代表される含フッ素ノルボルネン共
重合体と効率的に共重合することができ、一例として含
フッ素含有量の高い共重合体を得ることが可能である。
【0023】以下、本発明の1,2,2,3,3,4,
4,5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメ
チルメタノール−2−トリフルオロメチルメタクリレー
トの製造方法について説明する。
【0024】一般に、エステル化合物を製造する方法と
しては、相当するカルボン酸とアルコールを酸触媒存在
下で反応させる方法が知られているが、本発明の目的化
合物である1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフ
ルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノール−
2−トリフルオロメチルメタクリレートは酸性条件下で
分解が顕著であり、酸触媒下での反応は不適である。従
って、製造において酸性条件下の反応を避けることはも
とより、反応により酸が発生する系においては、効率よ
く酸を除去する等の手法によって酸の発生を押さえなが
ら反応を行う必要がある。
【0025】本発明の1,2,2,3,3,4,4,5
−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメ
タノール−2−トリフルオロメチルメタクリレートは、
式(2)
【0026】
【化8】
【0027】で表される1,2,2,3,3,4,4,
5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチル
メタノールを、酸受容体存在下、2−トリフルオロメチ
ルアクリル酸ハライドと反応させることより製造され
る。
【0028】原料である1,2,2,3,3,4,4,
5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチル
メタノールは、前記式(2)で表される構造式で示さ
れ、無色透明の環状アルコールであるが、オクタフルオ
ロシクロペンテンにイソプロパノールを付加させること
により製造される。
【0029】この製造は慣用の方法に従って行えばよく
特に限定されるものではないが、例えば、イソプロパノ
ール中でオクタフルオロシクロペンテンを過酸化物で処
理する方法などが例示できる。過酸化物としてベンゾイ
ルパーオキシド、アセチルパーオキシド、tert−ブ
チルハイドロパーオキシドなどが例示できるが、半減期
温度が比較的高いベンゾイルパーオキシドが取り扱いが
容易で特に好ましい。
【0030】反応の温度は、反応試剤の種類などにより
適宜選ぶことができ、50〜200℃で行うことがで
き、好ましくは、用いる過酸化物の10時間半減期温度
程度がよい。反応は、過酸化物が分解してラジカルを発
生させることにより開始するが、反応温度が低すぎると
過酸化物の分解が起こりにくくなるため、反応速度が遅
くなり、好ましくない。また、反応温度が高すぎると過
酸化物の急激な分解が起こることがあり反応を制御でき
なくなる場合がある。
【0031】上記1,2,2,3,3,4,4,5−オ
クタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノ
ールには1位、5位フッ素原子のsyn−、anti−
の2種の幾何異性体が存在するが、本発明の1,2,
2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタ
ン−α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオロメ
チルメタクリレートを製造する原料としては、どちらの
化合物も使用できる。
【0032】一方、2−トリフルオロメチルアクリル酸
ハライドとしては、2−トリフルオロメチルアクリル酸
フロライド、2−トリフルオロメチルアクリル酸クロラ
イド、2−トリフルオロメチルアクリル酸ブロミド等が
例示できるが、2−トリフルオロメチルアクリル酸をハ
ロゲン化することにより得られる。ハロゲン化において
は特に限定されないが、例えば塩化チオニル、ホスゲ
ン、塩化オギザリル、ジクロロトリフェニルホスホラ
ン、ジブロモトリフェニルホスホラン、フッ化シアヌル
のような酸ハロゲン化剤を用いて酸ハライドとすること
ができる。
【0033】上記2−トリフルオロメチルアクリル酸ハ
ライドの原料となる2−トリフルオロメチルアクリル酸
の製造法は、特に限定されないが、例えば、特開昭59
−21648号に開示されているように、2−ブロモ−
3,3,3,−トリフルオロプロペンをパラジウム触媒
存在下、一酸化炭素と水を反応(Heck反応)させる
ことにより合成できる。
【0034】以下、1,2,2,3,3,4,4,5−
オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタ
ノールを酸受容体存在下、2−トリフルオロメチルアク
リル酸ハライドと反応させる工程について説明する。
【0035】反応をバッチで行う場合は、反応容器内に
1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシク
ロペンタン−α,α−ジメチルメタノールおよび酸受容
体を溶媒に溶解させ、この中に2−トリフルオロメチル
アクリル酸ハライドを滴下して行なう。
【0036】ここで、用いられる酸受容体は、生成する
酸を中和するもの(塩基)であれば特に限定されない
が、例えば、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン系
化合物、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサ
イド等のアルカリ金属アルコキサイド、炭酸カリウム等
のアルカリ金属炭酸塩が用いられる。
【0037】使用する酸受容体のモル比は、1,2,
2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタ
ン−α,α−ジメチルメタノールアルコール1モルに対
して1モル以上であればよいが、副生する酸を充分中和
するには、1.3〜2.5モル程度が好ましい。
【0038】1,2,2,3,3,4,4,5−オクタ
フルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノール
と2−トリフルオロメチルアクリル酸ハライドとのエス
テル化反応におけるモル比は理論的には(1/1)であ
るが、本発明の反応においては(1/2)〜(1/1)
の範囲、好ましくは(1/1.5)〜(1/1)の範囲
である。
【0039】エステル化反応のモル比が(1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノール/2−トリフルオロメチル
アクリル酸ハライド)=(1/2)未満の場合は 1,
2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペ
ンタン−α,α−ジメチルメタノールの選択率および転
化率の点で好ましいが、未反応の2−トリフルオロメチ
ルアクリル酸ハライドが残るため好ましくない。
【0040】本発明の製造方法においては、必ずしも反
応溶媒を使用しなくてもよいが、反応に不活性な溶媒の
存在下で行なうことができ、反応溶媒としては、例え
ば、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類、シク
ロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、メチ
ルエチルケトン,メチルイソブチルケトンなどのケトン
類、ジオキサン,ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル,テトラヒドロフランなどのエーテル類、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピ
ロリドン、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどの非プ
ロトン性極性溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素等の塩素
系溶媒およびこれらの混合溶媒などが例示できる。
【0041】反応温度は高くなるほど反応速度が速くな
るので−20℃以上が好ましく、特に20℃以上が好ま
しい。また、反応温度は低くなるほど副反応が少なくな
ることから、120℃以下が好ましく、特に60℃以下
が好ましい。
【0042】本反応において、反応の追跡および終点の
確認をガスクロマトグラム分析により行うことができ
る。原料の1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフ
ルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノールに
は1位、5位フッ素原子のsyn−、anti−の2種
の幾何異性体が存在するため、生成するエステル体も2
種存在する。
【0043】反応後の生成物の分離精製は慣用の方法で
おこなえばよく、例えば濃縮、蒸留、抽出、再結晶、ろ
過、カラムクロマトグラフィーなどを用いることがで
き、また二種類以上の方法を組み合わせて用いてもよ
い。
【0044】本発明の製造法により製造される1,2,
2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタ
ン−α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオロメ
チルメタクリレートは、反応終了後、ジエチルエーテル
等で抽出後、乾燥、溶媒留去、減圧蒸留等の処理をする
ことにより精製できる。
【0045】一般にメタクリル酸系のエステルの蒸留で
は、ハイドロキノン等の重合防止剤を添加するが、本発
明の化合物はα位にトリフルオロメチル基を有すること
より自己重合性が低いので重合防止剤の添加は特に必要
ない。
【0046】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。
【0047】[実施例1]「1,2,2,3,3,4,
4,5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−ジメ
チルメタノールの合成」
【0048】
【化9】
【0049】窒素雰囲気下、2LのSUS製耐圧反応器
に室温でイソプロパノール772.8g(12.96m
ol)、ジ−tert−ブチルパーオキシド106.3
g(0.70mol)、オクタフルオロシクロペンテン
508.6g(2.36mol)を加え反応器を密封
し、120℃まで加熱し24時間攪拌した。続いて反応
器を水冷し内圧を下げた後、内容物を2Lなす型フラス
コに移し常圧蒸留により未反応のイソプロパノールを除
去した。得られた有機物を減圧蒸留し、式(2)の1,
2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペ
ンタン−α,α−ジメチルメタノール518.3g(収
率79.4%、純度97.6GC%)を得た。化合物の
同定は核磁気共鳴法(H、13C、19F)、赤外分
光法により行った。生成物1、生成物2はそれぞれ1
位、5位のフッ素原子のsyn−、anti−異性体
(生成物1:生成物2 = 1.27:1)である。 H−NMR(CDCl,TMS基準) 生成物1 δ:5.17(1H,m),2.17(1H,s),
1.52(6H,s) 生成物2 δ:5.48(1H,m),1.94(1H,d,J=
3.2Hz),1.55(6H,s) IR(neat) ν(cm−1):3452,2998,1318,11
90,1059,993,896,830,709 「1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフルオロシ
クロペンタン−α,α−ジメチルメタノール−2−トリ
フルオロメチルメタクリレートの合成」
【0050】
【化10】
【0051】窒素雰囲気下、500mlの4口フラスコ
に室温にて上記の方法で得られた1,2,2,3,3,
4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−α,α−
ジメチルメタノール17.51g(64.34mmo
l)を塩化メチレン(128ml)に溶解させた。続い
て、トリエチルアミン11.7ml(83.66mmo
l)を加えた後、氷冷下2−トリフルオロメチルアクリ
ル酸クロリド11.22g(70.78mmol)を5
分間かけて滴下した。その後室温で1時間撹拌した。次
に、氷冷下適量の飽和塩化アンモニウム水を加え過剰の
試薬を分解した後、有機物をジエチルエーテルで抽出し
た。続いてこの有機層をイオン交換水、飽和食塩水で洗
浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、
エバポレーターにて減圧濃縮した。
【0052】この混合物を減圧蒸留し、1,2,2,
3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオロメチル
メタクリレート(b.p.101〜102℃/18mm
Hg)を21.72g(収率85%)得た。得られた化
合物の同定を核磁気共鳴法(H)により行った。生成
物3、生成物4は異性体であり、生成物3は生成物1よ
り、生成物4は生成物2より製造された。 H−NMR(CDCl,TMS基準) 生成物3 δ:6.72(1H,dq,J=2.0Hz,2.0H
z),6.50−6.45(1H,m),5.56−
5.22(1H,m),1.91(6H,d,J=1.
6Hz) 生成物4 δ: 6.68(1H,dd,J=3.6Hz,2.0
Hz),6.50−6.45(1H,m),5.32−
5.09(1H,m),1.82(6H,s)
【0053】
【発明の効果】本発明により、撥水性、撥油性、低吸水
性、耐熱性、耐候性、耐腐食性、透明性、感光性などを
有する機能性高分子化合物の単量体あるいはその原料等
として有用な新規な含フッ素シクロアルカン誘導体が提
供される。また本発明の方法により、上記の新規な含フ
ッ素シクロアルカン誘導体を効率的に得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 一彦 東京都千代田区神田錦町3−7−1セント ラル硝子株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB46 AC48 BJ20 BM10 BM20 BM71 KA14 4J100 AL26P BB07P BC03P CA01 DA22 DA37 JA38

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 で表される1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフ
    ルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノール−
    2−トリフルオロメチルメタクリレート。
  2. 【請求項2】式(2) 【化2】 で表される1,2,2,3,3,4,4,5−オクタフ
    ルオロシクロペンタン−α,α−ジメチルメタノール
    を、酸受容体存在下、2−トリフルオロメチルアクリル
    酸ハライドと反応させることからなる、1,2,2,
    3,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン−
    α,α−ジメチルメタノール−2−トリフルオロメチル
    メタクリレートの製造方法。
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