JP2003342029A - ガラス物品の延伸装置および方法 - Google Patents

ガラス物品の延伸装置および方法

Info

Publication number
JP2003342029A
JP2003342029A JP2002149456A JP2002149456A JP2003342029A JP 2003342029 A JP2003342029 A JP 2003342029A JP 2002149456 A JP2002149456 A JP 2002149456A JP 2002149456 A JP2002149456 A JP 2002149456A JP 2003342029 A JP2003342029 A JP 2003342029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer diameter
glass article
gripping device
set value
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002149456A
Other languages
English (en)
Inventor
Kentaro Takeda
健太郎 武田
Motonori Nakamura
元宣 中村
Toshihiro Oishi
敏弘 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2002149456A priority Critical patent/JP2003342029A/ja
Publication of JP2003342029A publication Critical patent/JP2003342029A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/01205Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from tubes, rods, fibres or filaments
    • C03B37/01225Means for changing or stabilising the shape, e.g. diameter, of tubes or rods in general, e.g. collapsing
    • C03B37/0124Means for reducing the diameter of rods or tubes by drawing, e.g. for preform draw-down
    • C03B37/01242Controlling or regulating the down-draw process

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外径精度良く、しかも設定外径値に収束する
時間が短縮したガラス物品の延伸方法およびその装置。 【解決手段】 ガラス物品延伸装置において、ガラス物
品を把持する一方の把持装置の移動速度は一定とし、他
方の移動速度を制御しながら延伸する方法出会って、延
伸テーパ物品の最外径が細くなり始める部分からテーパ
物品長さの1/3 の範囲にある位置D1 と、仕上がり径又
は仕上がり径以上となる位置Dにおいてにおける外径測
定値R1,R2 を求め、R2 と設定値S2 の偏差によりD
1 での設定値S1 を変更しつつ他方の移動速度を制御す
る。このとき制御の間隔は(D1 とD2 の距離)を(定
速移動する把持装置の移動速度)で除した値の1/2 〜1/
5 とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス物品を加熱延
伸する装置および方法に関し、延伸されたガラス物品の
外径制御精度を向上できる延伸装置および方法に関す
る。本発明は各種ガラス加工品製造における棒状ガラス
の延伸工程、例えば光ファイバ製造工程等に非常に有利
に適用できる。
【0002】
【従来の技術】ガラスロッド(出発母材)等のガラス物
品を所定の外径に延伸する方法としては、把持装置(チ
ャック)で出発母材の両端を把持し、回転させることな
く、或いは回転させながら加熱し、かつ前記両チャック
が相対的に遠ざかるように移動させることにより延伸す
る。
【0003】図4(A)は縦型の延伸装置による従来の
延伸方法を説明する概略図であり、有効部の平均外径R
の出発母材1を外径r(延伸径、仕上がり径ともいう)
に延伸して延伸体5を製造する場合、上部チャックAの
延伸初期の移動速度(送り速度)をVA0,下部チャック
の延伸初期の移動速度(引き取り速度)をVC0とする
と、数7に示す式(5),(6) が成立する。2は加熱装置で
ある。
【数7】
【0004】上部チャックA及び/または下部チャック
Bの移動速度を調整することにより延伸精度を向上する
方法として、図4(B)に示すように、延伸開始後、ガ
ラス物品が延伸・縮径されている部分(延伸テーパ部
6)の長さのほぼ中間の位置Iに第一の外径測定器を、
概ね延伸が終了した位置IIに第二の外径測定器を設置
し、第一の外径測定器で測定される外径測定値Da を予
め設定された位置I での外径設定値Sa に合わせるよう
に延伸速度を制御し、かつ第一の設定値Sa を第二の外
径測定器の測定値Db に基づき変更することが、特許第
3188404号公報に提案されている。すなわち、上
部チャックAの移動速度は一定とし(VA =VA0)、位
置I での外径測定値Da と位置I での外径設定値Sa
の偏差に重み関数pを掛けた値をVC0に加えてチャック
Cの引き取り速度(VC )を調整し、かつ前記外径設定
値Sa は位置IIでの外径測定値Db と外径設定値Sb
偏差に従い変更する。また、Db に基づきSa を変更す
る時間の間隔は、位置I と位置IIの距離を平均延伸速度
で割って得られた時間以上とすることが好ましいと提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5は前記公知技術に
より延伸速度を制御した場合の、延伸開始後のDa ,D
b の経時変化を示すグラフ図である。図5より、この方
法では延伸初期の口出し時にハンチング(図5中でオー
バーシュートしている部分)が起きやすく、また延伸径
が一定値に収束するまでにかなり時間がかかるという問
題があることがわかる。本発明は、上記した従来法より
も更に精密に延伸外径を設計値に制御できて、延伸外径
が一定値に収束する時間を短縮でき、またオーバーシュ
ートもなくすることができる延伸方法および装置を提供
することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は下記(1)〜
(6)の構成により、上記課題を解決するものである。 (1) ガラス物品の両端部をそれぞれ把持する第一把
持装置および第二把持装置の間で該ガラス物品を加熱し
ながら、前記第一又は第二把持装置の一方の移動速度は
一定の速度V0 にしておき、他方の移動速度Vを制御し
つつ両者を相対的に遠ざけることにより該ガラス物品を
延伸する方法において、前記ガラス物品が延伸、縮径さ
れている部分の中間より下流にある第一の位置D1 にお
ける外径と、前記D1 より下流であってガラス物品の外
径設定値S2 を仕上がり径もしくは仕上がり径以上とす
る第二の位置D2 における外径とを測定し、前記D2
おける外径測定値R2 と前記D2 における外径設定値S
2 の偏差により前記D1 における外径設定値S1 を変更
しつつ、該変更される外径設定値S1 と前記D1 におけ
る外径測定値R1 の偏差から前記速度Vを制御し、かつ
前記外径設定値S1の変更は、前記D1 と前記D2 の距
離Lと前記速度V0 の比をT0 とするとき、1/2T0
〜1/5T0 の時間間隔で複数回行うことを特徴とする
ガラス物品の延伸方法。 (2) ガラス物品の上流側端部および下流側端部をそ
れぞれ把持する第一把持装置および第二把持装置の間で
該ガラス物品を加熱しながら、前記第二把持装置の移動
速度Vcは一定にしておき、前記第一把持装置の移動速
度VA を制御しつつ前記第一把持装置と前記第二把持装
置を相対的に遠ざけることにより該ガラス物品を延伸す
る方法において、(I) 前記ガラス物品が延伸、縮径され
ている部分の中間より下流にある第一の位置D1 におけ
る外径測定値R1 と前記D1 における外径設定値S1
の偏差(R1 −S1 )を求め、数8の式(1)
【数8】 により前記速度VA を制御し、かつ(II)前記D1 より下
流であってガラス物品の外径設定値S2 を仕上がり径も
しくは仕上がり径以上とする第二の位置D2 における外
径測定値R2 を求め、数9の式(2)
【数9】 により前記外径設定値S1 を変更しつつ前記速度VA
制御し、(III) 前記外径設定値S1 の変更は、前記D1
と前記D2 の距離Lと前記速度VC の比をT0 とすると
き、数10の式(3)
【数10】 を満足する時間Tの間隔で行うことを特徴とするガラス
物品の延伸方法。 (3) 前記式(2) におけるR2 として、前記時間Tの
間隔におけるR2 の移動平均値を用いることを特徴とす
る上記(2)記載のガラス物品の延伸方法。 (4) ガラス物品の上流側端部および下流側端部をそ
れぞれ把持する第一把持装置および第二把持装置の間で
該ガラス物品を加熱しながら、前記第一把持装置の移動
速度VA は一定にしておき、前記第二把持装置の移動速
度VC を制御しつつ前記第一把持装置と前記第二把持装
置を相対的に遠ざけることにより該ガラス物品を延伸す
る方法において、(I) 前記ガラス物品が延伸、縮径され
ている部分の中間より下流にある第一の位置D1 におけ
る外径測定値R1 と前記D1 における外径設定値S1
の偏差(R1 −S1 )を求め、数11の式(4)
【数11】 により前記速度VC を制御し、かつ(II)前記D1 より下
流であってガラス物品の外径設定値S2 を仕上がり径も
しくは仕上がり径以上とする第二の位置D2 における外
径測定値R2 を求め、数12の式(2)
【数12】 により前記外径設定値S1 を変更しつつ前記速度VC
制御し、(III) 前記外径設定値S1 の変更は、前記D1
と前記D2 の距離Lと前記速度VA の比をT0 とすると
き、数13の式(3)
【数13】 を満足する時間Tの間隔で行うことを特徴とするガラス
物品の延伸方法。 (5) 前記式(2) におけるR2 として、前記時間Tの
間隔におけるR2 の移動平均値を用いることを特徴とす
る上記(4)記載のガラス物品の延伸方法。 (6) ガラス物品の上流側端部および下流側端部をそ
れぞれ把持する第一および第二把持装置、該第一把持装
置と該第二把持装置の間で前記ガラス物品を加熱する加
熱装置、および前記第一把持装置と前記第二把持装置を
相対的に遠ざけるように移動させる装置を有するガラス
物品の延伸装置において、延伸中のガラス物品の外径測
定装置として、ガラス物品が延伸仕上がり径となる位置
より上流側50〜150mmの範囲内にある第一の位置
に第一外径測定装置が、ガラス物品が仕上がり径もしく
は仕上がり径以上の外径となる第二の位置に第二外径測
定装置がそれぞれ設けられ、且つ前記第一外径測定装置
により得られた外径測定値と前記第一の位置における外
径設定値の偏差に従い前記第一把持装置または前記第二
把持装置の一方の速度を一定値とし他方の速度を調整す
る制御装置、前記第二外径測定装置により得られた外径
測定値と前記第二の位置における外径設定値の偏差に従
い、前記第一の位置における外径設定値を変更し、かつ
この変更を前記第一の位置と第二の位置の距離Lを前記
一定の速度で除した値の1/2〜1/5の時間間隔で行
えるようにする手段を有することを特徴とするガラス物
品の延伸装置。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、出発母材等のガラス物
品を延伸装置を用いて延伸する場合に、テーパ部の比較
的延伸径(仕上がり径)に近い位置D2 での外径測定値
を求め、この外径測定値とD2 における外径設定値との
偏差から、延伸径に近い部分よりは上流であるが延伸テ
ーパ部の中間よりは下流で延伸テーパ部の下流側から1
/3の位置近傍(本発明において下流側とはガラスが細
径にされてゆく方向、上流側とは延伸されていない出発
母材側である)部分に設けた位置D1 での外径設定値を
変化させながら延伸すること、およびこの下部測定値R
2 により上部設定値S1制御の時間間隔をある範囲内で
狭くして、好ましくは移動平均値を用いることにより上
部での設定値変化が滑らかに実行されるようにした方法
であり、従来よりハンチングが小さくなり、オーバーシ
ュートなく、しかも所定の延伸径に収束するまでの時間
が短く、精密な延伸が実現できる。
【0008】図1を参照し、本発明を具体的に説明す
る。本発明においては、図1(A)に示すように、ガラ
スからなる出発母材(以下、母材と略記)1が、延伸装
置の加熱装置(ヒータ)2により加熱されるとともに、
第一把持装置3は速度VA で、第二把持装置4は速度V
C で相対的に遠ざかるように移動する。この移動により
前記母材1は延伸され、延伸体5となるが、該母材1の
有効部の外径Rが小さくなり始め延伸体外径(延伸径)
rに至る部分を延伸テーパ部6という。第一把持装置の
送り出し初期速度をVA0、第二把持装置の引き取り初期
速度をVC0とするとき、数14の式(5),(6) が成立す
る。
【数14】
【0009】本発明においては、延伸テーパ部6の真中
より下流で、延伸テーパ部全長を1とするとき、その下
流端から1/3程度の位置D1 と、D1 より下流で外径
設定値S1 を仕上がり径または仕上がり径以上とする位
置D2 にそれぞれ外径測定器を設ける。D2 は外径設定
値が仕上がり径より+10%以下となる位置が好まし
く、仕上がり径+3%以下となる位置が更に好ましい。
位置D1 における外径測定値R1 と位置D1 における外
径設定値S1 の偏差(R1 −S1 )に重み関数係数を掛
けた値によりVA を制御する。このときVC は一定とす
る。すなわち、数15の式(7) 及び(1) を満足させる。
【数15】 仕上がり位置よりも50〜150mm上流の位置D1
外径を制御すると、ほぼ延伸仕上がり径に近い位置D2
においてはどうしてもズレが出てくる。このズレを測定
し、数16の式(2) を満足するように設定値S1 を変更
しつつ、上記式(1) によりVA を制御する。なお、本発
明ではD2 での外径設定値S2 は延伸中変化させない。
【数16】
【0010】上記(2) による制御及びS1 の変更の時間
間隔が大きいと、後記する図3に示すようにハンチング
が起きやすく、目的とする延伸径に収束するまでの時間
がかかる。一方、上記式(2) の制御を余り速く式(1) の
制御にフィードバックしてしまうと、式(1) での制御の
効果が発現する前に設定値が変更されてしまうことが判
明した。そこで、D2 での測定及び制御の時間間隔につ
いて研究を進めた結果、数17に式(8), (3)で示す時間
Tの間隔が好適で、非常に精密な制御を実現できること
を見いだした。
【数17】 この時間間隔Tは、D1 での設定値S1 を変化させた効
果がD2 の外径に現れる(設定値とのズレを少なくす
る)までの時間である。
【0011】本発明は、上記のように第二把持装置の速
度VC は一定とし、D2 での外径設定値と外径測定値の
ズレを上流のD1 における外径設定値S1 に時間Tの間
隔で反映させ、外径設定値S1 を変更しつつ、第一把持
装置の速度VA を制御するのである。
【0012】本発明においては、外径測定器を設置する
位置が重要であり、D1 は延伸テーパ部の延伸方向長さ
の真ん中より下流、好ましくはテーパ部全長の下流側か
ら1/3あたりとする。例えば出発母材外径が約100
mm、延伸径が35〜40mm、延伸テーパ部の延伸方
向長さが約400〜600mmとすると、真ん中は仕上
がり部分(延伸テーパ部の下流側のほぼ端部である)よ
り200〜300mm上流、D1 は仕上がり部分より5
0〜150mm上流となる。また、D2 はD1 より下流
であり、仕上がり径となる部分または仕上がり径以上の
径とする位置、好ましくは外径設定値が仕上がり径より
+10%以下となる位置、さらに好ましくは仕上がり径
+3%以下となる位置とする。例えば、仕上がり径35
〜45mmでは、仕上がり径より+0.1mmの外径と
なる位置、例えば仕上がり部分より約30mm上流とな
る。
【0013】ところで、時間間隔TでD2 での外径測定
値R2 を得るが、このとき第1回目をT1 ,第2回目を
2 …第i回目をTi として得られる測定値をR1, R2
… R i とすると、R1はそのまま測定値R1を用いてS1
制御するが、2 回目以降Ti回目ではTi 〜Ti-1 回目
における測定値 Ri 〜 Ri-1 を利用し、数18の式(9),
(10) 及び(11)に従い演算した移動平均値を用いる。こ
れにより滑らかな制御が実現できる。
【数18】
【0014】以上では、第二把持装置の速度VC は一定
にして第二の位置D2 での外径測定値R2 の偏差を第一
の位置D1 における外径設定値S1 に反映させ、第一把
持装置の速度VA を制御する方法を説明したが、本発明
は第一把持装置の速度VA を一定にして第二把持装置の
速度VC を制御する方法としても有効である。このとき
制御は数19に示す式(2),(3),(4),(8) 及び(12)のよう
になり、前記した速度VA を一定にして速度VC を制御
する場合と同様の効果を得られる。
【数19】
【0015】また、この場合にも式(2) におけるR2
して前記時間Tの間隔におけるR2の移動平均値を用い
ると、滑らかな制御が実現できる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるもので
はない。
【0017】実施例1 図1に示す構成で本発明に従い出発母材(ガラス物品)
を延伸した。出発母材の外径は95mm、有効部長さは
400mm、位置D1 は延伸仕上がり径(テーパ下端部
分)から上流側に150mmの位置、位置D2 は延伸仕
上がり径から上流側に30mmの位置とした。第二把持
装置の移動速度初期値は36mm/分で延伸中一定と
し、第一把持装置の移動速度初期値は5mm/分とし
た。D1 における延伸開始時の外径設定値S1 は45m
m、D2 における延伸開始時の外径設定値S2 は43.
5mm、Lは120mm、T0 は200s(秒)とし
た。加熱手段は抵抗ヒータを用い、温度1950℃に加
熱し、第二把持装置の移動速度VC は一定として、本発
明に従いT=50sの間隔で、D2 とS2 の偏差を求
め、この偏差からD1 の設定値S1 を変更しつつ、第一
把持装置の移動速度を調整しながら延伸する。このとき
の、外径測定値R1 とR2 及び設定値S1 とS 2 の経時
変化を図2のグラフに示す。なお、本発明による時間T
ごとの制御は延伸中ずっと行うが、図では煩雑になるた
め初期のフィードバック(FB)のみを記載してある。
図2から明らかなように、本発明の方法によれば、延伸
初期のハンチングが小さく、オーバーシュートもなく、
外径の変動が滑らかであり、設定値の外径に収束するま
での時間が約400sと短くなった。
【0018】比較例1 実施例1において、T=200sの間隔とした以外は、
実施例1と同様に行った。このときの、外径測定値R1
とR2 及び設定値S1 とS2 の経時変化を図3のグラフ
に示す。図3から明らかなように、実施例1のT=50
sとしてフィードバックした場合に較べ、D2 での外径
測定値が設定外径±0.1mmとなるまでの時間が10
0s以上長くかかった。また、オーバーシュートが発生
していた。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればガ
ラス物品の延伸において、ハンチングを少なく、オーバ
ーシュートもなくして、設計値の外径に収束するまでの
時間も短縮し、しかも外径精度よく延伸できる。従っ
て、ガラスの延伸体を歩留り及び生産効率を向上して製
造できる。また本発明の装置は本発明の方法を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は本発明の一実施態様における装
置構成を説明する概略図、図1(B)は本発明の方法を
説明する模式図である。
【図2】 本発明の実施例1における延伸中の制御と、
外径設定値及び外径測定値の経時変化の関係を示す図で
あり、○で囲った部分は部分拡大図である。
【図3】 比較例1における延伸中の制御と、外径設定
値及び外径測定値の経時変化の関係を示す図である。
【図4】 図4(A)は従来法の装置構成を説明する概
略図、図4(B)は従来法を説明する模式図である。
【図5】 従来法による延伸での外径設定値と外径測定
値の経時変化の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 出発母材、 2 加熱装置(ヒータ)、 3 第一
把持装置、4 第二把持装置、 5 延伸体、 6
延伸テーパ部R 有効部外径、 r 延伸体外径
(仕上がり径)、D1 第一測定点、 D2 第二測定
点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 敏弘 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 4G015 BA01 BB05 4G021 BA00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス物品の両端部をそれぞれ把持する
    第一把持装置および第二把持装置の間で該ガラス物品を
    加熱しながら、前記第一又は第二把持装置の一方の移動
    速度は一定の速度V0 にしておき、他方の移動速度Vを
    制御しつつ両者を相対的に遠ざけることにより該ガラス
    物品を延伸する方法において、前記ガラス物品が延伸、
    縮径されている部分の中間より下流にある第一の位置D
    1 における外径と、前記D1 より下流であってガラス物
    品の外径設定値S2 を仕上がり径もしくは仕上がり径以
    上とする第二の位置D2 における外径とを測定し、前記
    2 における外径測定値R2 と前記D2 における外径設
    定値S2 の偏差により前記D1 における外径設定値S1
    を変更しつつ、該変更される外径設定値S1 と前記D1
    における外径測定値R1 の偏差から前記速度Vを制御
    し、かつ前記外径設定値S1 の変更は、前記D1 と前記
    2 の距離Lと前記速度V0 の比をT0 とするとき、1
    /2T0 〜1/5T0 の時間間隔で複数回行うことを特
    徴とするガラス物品の延伸方法。
  2. 【請求項2】 ガラス物品の上流側端部および下流側端
    部をそれぞれ把持する第一把持装置および第二把持装置
    の間で該ガラス物品を加熱しながら、前記第二把持装置
    の移動速度Vcは一定にしておき、前記第一把持装置の
    移動速度VAを制御しつつ前記第一把持装置と前記第二
    把持装置を相対的に遠ざけることにより該ガラス物品を
    延伸する方法において、 (I) 前記ガラス物品が延伸、縮径されている部分の中間
    より下流にある第一の位置D1 における外径測定値R1
    と前記D1 における外径設定値S1 との偏差(R1 −S
    1 )を求め、数1の式(1) 【数1】 により前記速度VA を制御し、かつ (II)前記D1 より下流であってガラス物品の外径設定値
    2 を仕上がり径もしくは仕上がり径以上とする第二の
    位置D2 における外径測定値R2 を求め、数2の式(2) 【数2】 により前記外径設定値S1 を変更しつつ前記速度VA
    制御し、 (III) 前記外径設定値S1 の変更は、前記D1 と前記D
    2 の距離Lと前記速度VC の比をT0 とするとき、 【数3】 を満足する時間Tの間隔で行うことを特徴とするガラス
    物品の延伸方法。
  3. 【請求項3】 前記式(2) におけるR2 として、前記時
    間Tの間隔におけるR2 の移動平均値を用いることを特
    徴とする請求項2記載のガラス物品の延伸方法。
  4. 【請求項4】 ガラス物品の上流側端部および下流側端
    部をそれぞれ把持する第一把持装置および第二把持装置
    の間で該ガラス物品を加熱しながら、前記第一把持装置
    の移動速度VA は一定にしておき、前記第二把持装置の
    移動速度VCを制御しつつ前記第一把持装置と前記第二
    把持装置を相対的に遠ざけることにより該ガラス物品を
    延伸する方法において、 (I) 前記ガラス物品が延伸、縮径されている部分の中間
    より下流にある第一の位置D1 における外径測定値R1
    と前記D1 における外径設定値S1 との偏差(R1 −S
    1 )を求め、数4の式(4) 【数4】 により前記速度VC を制御し、かつ (II)前記D1 より下流であってガラス物品の外径設定値
    2 を仕上がり径もしくは仕上がり径以上とする第二の
    位置D2 における外径測定値R2 を求め、数5の式(2) 【数5】 により前記外径設定値S1 を変更しつつ前記速度VC
    制御し、 (III) 前記外径設定値S1 の変更は、前記D1 と前記D
    2 の距離Lと前記速度VA の比をT0 とするとき、数6
    の式(3) 【数6】 を満足する時間Tの間隔で行うことを特徴とするガラス
    物品の延伸方法。
  5. 【請求項5】 前記式(2) におけるR2 として、前記時
    間Tの間隔におけるR2 の移動平均値を用いることを特
    徴とする請求項4記載のガラス物品の延伸方法。
  6. 【請求項6】 ガラス物品の上流側端部および下流側端
    部をそれぞれ把持する第一および第二把持装置、該第一
    把持装置と該第二把持装置の間で前記ガラス物品を加熱
    する加熱装置、および前記第一把持装置と前記第二把持
    装置を相対的に遠ざけるように移動させる装置を有する
    ガラス物品の延伸装置において、延伸中のガラス物品の
    外径測定装置として、ガラス物品が延伸仕上がり径とな
    る位置より上流側50〜150mmの範囲内にある第一
    の位置に第一外径測定装置が、ガラス物品が仕上がり径
    もしくは仕上がり径以上の外径となる第二の位置に第二
    外径測定装置がそれぞれ設けられ、且つ前記第一外径測
    定装置により得られた外径測定値と前記第一の位置にお
    ける外径設定値の偏差に従い前記第一把持装置または前
    記第二把持装置の一方の速度を一定値とし他方の速度を
    調整する制御装置、前記第二外径測定装置により得られ
    た外径測定値と前記第二の位置における外径設定値の偏
    差に従い、前記第一の位置における外径設定値を変更
    し、かつこの変更を前記第一の位置と第二の位置の距離
    Lを前記一定の速度で除した値の1/2〜1/5の時間
    間隔で行えるようにする手段を有することを特徴とする
    ガラス物品の延伸装置。
JP2002149456A 2002-05-23 2002-05-23 ガラス物品の延伸装置および方法 Pending JP2003342029A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002149456A JP2003342029A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 ガラス物品の延伸装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002149456A JP2003342029A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 ガラス物品の延伸装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003342029A true JP2003342029A (ja) 2003-12-03

Family

ID=29767625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002149456A Pending JP2003342029A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 ガラス物品の延伸装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003342029A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009001687A1 (ja) * 2007-06-25 2008-12-31 Sumitomo Electric Industries, Ltd. ガラス延伸体製造方法
CN111320372A (zh) * 2020-03-30 2020-06-23 长飞光纤光缆股份有限公司 一种光纤母材的拉伸装置和方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009001687A1 (ja) * 2007-06-25 2008-12-31 Sumitomo Electric Industries, Ltd. ガラス延伸体製造方法
CN111320372A (zh) * 2020-03-30 2020-06-23 长飞光纤光缆股份有限公司 一种光纤母材的拉伸装置和方法
CN111320372B (zh) * 2020-03-30 2021-08-03 长飞光纤光缆股份有限公司 一种光纤母材的拉伸装置和方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104276753B (zh) 玻璃母材的拉伸方法
JP5576342B2 (ja) ガラスロッドの製造装置および製造方法
JP2003342029A (ja) ガラス物品の延伸装置および方法
WO2005056487A1 (ja) 光ファイバ母材の延伸方法および延伸装置
US8881552B2 (en) Apparatus for fabricating a glass rod and method of same
JP4453552B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JPS60151237A (ja) 棒状又は管状ガラス材料の延伸加工方法
JP2005145765A (ja) ガラス母材の外径制御方法及びガラス母材延伸装置
JPH0253376B2 (ja)
JP6701900B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JP4120783B2 (ja) ガラス母材の延伸方法およびこれに用いられる延伸装置
JP4258610B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JP5051195B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JP3932585B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JP6136554B2 (ja) ガラス母材の延伸装置およびガラス母材の製造方法
JP2003252640A (ja) ガラス物品の延伸装置および方法
JP4325165B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JP3151367B2 (ja) 光ファイバ母材の製造方法
JP5476778B2 (ja) 光ファイバ用ガラス母材の延伸方法
JPH0253375B2 (ja)
JP5080802B2 (ja) 引抜加工方法
JP2003212583A (ja) ガラス母材の延伸方法
JP2003277092A (ja) ガラス母材の延伸方法
WO2004020353A1 (en) Method and apparatus for processing a preform
JP2004115285A (ja) ガラス母材の延伸方法及び装置