JP2003340764A - 案内ロボット - Google Patents

案内ロボット

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JP2003340764A
JP2003340764A JP2002153077A JP2002153077A JP2003340764A JP 2003340764 A JP2003340764 A JP 2003340764A JP 2002153077 A JP2002153077 A JP 2002153077A JP 2002153077 A JP2002153077 A JP 2002153077A JP 2003340764 A JP2003340764 A JP 2003340764A
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斉 北野
Hisato Nakajima
久人 中嶋
Olivier Lumer
オリビエ ルメア
Yukihiko Kitano
幸彦 北野
Tomoharu Nakahara
智治 中原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被案内者の歩行状態に応じた案内を可能にす
る。 【解決手段】 移動用の走行部10と、案内先を入力す
るための入出力部11と、この入出力部11で入力され
た案内先までの経路を生成する経路生成部12と、周囲
の空間形状を認識する環境認識部13と、被案内者を特
定する案内対象検出部14と、この案内対象検出部14
によって特定された被案内者の歩行状態を検出する歩行
状態検出部15と、環境認識部13によって認識された
周囲の空間形状および歩行状態検出部15によって検出
された歩行状態に応じて、経路生成部12によって生成
された経路に沿って走行するように、走行部10の駆動
制御を行う走行制御部160を含む制御部16とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動用の走行手段
を有し、この走行手段を自律駆動して案内先まで移動す
ることにより、その案内先まで被案内者を案内する自律
走行型の案内ロボットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オフィスや博物館などで使用され
る案内ロボットが提案されている。例えば、特開平7−
295637号公報には、応接室への案内指示の場合、
「応接室へ案内いたします。御一緒にどうぞ。」をスピ
ーカを介して出力しながら、ロボット本体は左手を上げ
たまま指定された場所まで来客者の案内(移動)を行
い、案内(移動)中は走行ライン上の床部に敷設された
磁気テープの磁気を走行センサ部で検知しながら走行す
る受付・案内ロボットシステムが記載されている。
【0003】特許3101652号公報には、赤外線ロ
ケーションシステムを用いて、サイト番号の切換わる地
点間を1個のパスとして、その区間距離を累積して走行
距離を求める方法と、目的地サイト番号およびサイト番
号切換地点から目的地への距離を走行する方法の2つが
可能であり、案内状態において、移動ロボットが見学者
を見学目的場所まで案内する際の位置および移動量の検
出が可能となる巡回誘導システムが記載されている。こ
の巡回誘導システムでは、自律走行ロボットが巡回中に
自律走行ロボットと通信できる携帯端末を持った利用者
と遭遇すればその利用者を案内する。
【0004】特許3009395号公報には、いずれか
の携帯端末からユーザの案内が要求されたことに応じ
て、そのユーザの近くにいるロボットがいるか否かを判
別し、そのユーザの近くにいるロボットに対して対応す
る第1のディスプレイにユーザを案内するための情報を
表示させ、そのユーザの近くにロボットがいないことを
判別したときには、そのことを当該携帯端末に知らせ、
第2のディスプレイにユーザを案内するための情報を表
示させるユーザ誘導装置が記載されている。このユーザ
誘導装置では、複数のユーザが存在する環境において、
ユーザの携帯端末からの案内要求に対してロボットが行
動する。
【0005】このほか、自動車における無人追従走行
は、先導車が必ず前にあること、先導車と通信して先導
車の操縦情報を得ていること、あるいは先導者と同じ起
動をたどるように制御することを条件にして行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
受付・案内ロボットシステムおよび巡回誘導システムで
は、被案内者の歩行状態とは無関係にロボットが走行す
るため、被案内者がそのロボットの走行速度に合わせて
ついていかなければならないという課題がある。これで
は、不特定多数の人を案内させた場合、ロボットについ
ていけない人やロボットの案内が遅いと感じる人がでて
くるので、被案内者の満足のいく案内ができない。
【0007】また、例えば案内中に被案内者が立ち止ま
るなどして案内を妨害する外乱が発生した場合、被案内
者が案内を続けるロボットに置き去りにされるという課
題もある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、被案内者の歩行状態に応じた案内を可能にする
案内ロボットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1記載の発明は、移動用の走行手段を有し、こ
の走行手段を自律駆動して案内先まで移動することによ
り、その案内先まで被案内者を案内する自律走行型の案
内ロボットであって、少なくとも前記案内先を入力する
ための入力手段と、この入力手段で入力された案内先ま
での経路を生成する経路生成手段と、前記被案内者を特
定する案内対象検出手段と、この案内対象検出手段によ
って特定された被案内者の歩行状態を検出する歩行状態
検出手段と、前記経路生成手段によって生成された経路
を、前記歩行状態検出手段によって検出された歩行状態
に応じて、前記走行手段の駆動制御を行う走行制御手段
とを備えることを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の案
内ロボットにおいて、周囲の空間形状を認識する環境認
識手段を備え、前記走行制御手段は、前記環境認識手段
によって認識された周囲の空間形状に応じて、前記走行
手段の駆動制御を行うとともに、前記歩行状態検出手段
によって検出された歩行状態に応じて、前記走行手段に
よる走行速度が変化するように前記走行手段の駆動制御
を行うことを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段の
検出可能範囲内の範囲を、前記被案内者を特定するため
の検出範囲として設定する検出範囲設定手段を備えるこ
とを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の案
内ロボットにおいて、前記検出範囲設定手段は、前記走
行手段による走行状態および前記歩行状態検出手段によ
って検出された歩行状態のうち少なくとも一方の状態に
応じて、前記案内対象検出手段の検出可能範囲内の範囲
を前記検出範囲として設定することを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段に
よる前記被案内者を特定するための検出範囲内にその被
案内者が入るように誘導する検出エリア表示手段を備え
ることを特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段に
よる前記被案内者を特定するための検出範囲におけるそ
の被案内者の位置を示す指示手段を備えることを特徴と
する。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段に
よる前記被案内者を特定するための検出範囲内からその
被案内者が出ないように指示を与える誘導手段を備える
ことを特徴とする。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記走行制御手段は、前
記案内対象検出手段による前記被案内者を特定するため
の検出範囲内からその被案内者が出て、前記案内対象検
出手段によって前記被案内者が特定されないとき、前記
走行手段の駆動制御を走行停止制御とすることを特徴と
する。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段
は、周囲の各物体について移動方向および移動速度の少
なくとも一方の測定を行い、この少なくとも一方の各測
定結果のうち前記走行手段による走行状態と最も近い測
定結果を与えた物体を前記被案内者として特定すること
を特徴とする。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項1または
2記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段
は、前記被案内者の特徴を予め取得し、その取得した特
徴をもとに前記被案内者を特定することを特徴とする。
【0019】請求項11記載の発明は、請求項1または
2記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段
は、前記被案内者に装着される予め定めた認識表示具を
利用してその被案内者を特定することを特徴とする。
【0020】請求項12記載の発明は、請求項1または
2記載の案内ロボットにおいて、前記被案内者と会話す
る会話手段を備えることを特徴とする。
【0021】請求項13記載の発明は、請求項1または
2記載の案内ロボットにおいて、案内ロボットの走行方
向を示す進路表示手段を設けたことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は本発明に
係る第1実施形態の案内ロボットの構成図である。
【0023】第1実施形態の案内ロボット1は、図1に
示すように、移動用の走行部10を有し、この走行部1
0を自律駆動して案内先まで移動することにより、その
案内先まで被案内者を案内する自律走行型のものであ
り、入出力部11と、経路生成部12と、環境認識部1
3と、案内対象検出部14と、歩行状態検出部15と、
制御部16とをさらに備えている。
【0024】走行部10は、全方向に移動自在の例えば
2輪の駆動輪100と、制御部16からの指令値に合っ
た回転数で駆動輪100を駆動するモータ101と、こ
のモータ101に取り付けられ駆動輪100の回転数に
比例した信号を制御部16に出力するエンコーダ102
とにより構成されている。
【0025】入出力部11は、例えば対話式で被案内者
から受けた案内先、指示および応答などを入力するため
のものであり、案内先および指示などを画面で確認しな
がら入力するためのタッチパネル(モニタ)110と、
被案内者の音声を入力するマイク111と、このマイク
111で入力された音声を認識する音声認識部112
と、被案内者に対する音声を合成する音声合成部113
と、この音声合成部113によって合成された音声を出
力するスピーカ114とにより構成されている。案内先
については、キー入力用の図示しないキーボードなどの
ほか、タッチパネル110でも、マイク111および音
声認識部112でも受け付けられるようになっている。
音声合成部113およびスピーカ114は、例えば案内
先や指示などを入力する際の助言(ヘルプ情報)を音声
で伝えるために使用される。
【0026】経路生成部12は、各地点間の経路情報お
よび各経路上の周囲の空間形状(例えば壁、柱や経路上
に設置された設備などの形状)の情報を含む地図データ
を記憶するデータベース120を備え、このデータベー
ス120に記憶されている地図データから、入出力部1
1で入力された案内先の地点を検索し、後述の環境認識
部13から得られる現在地の地点からその検索した地点
までの経路を生成するものである。入出力部11での入
力で特に条件が付けられない場合は、最短経路が優先し
て生成される。また、案内先までの途中の経由地が入力
で指示された場合は、その経由地を通る最短経路が生成
される。
【0027】環境認識部13は、周囲の空間形状を測定
するセンサ130を備え、このセンサ130を用いて周
囲の空間形状を認識するとともに、その認識した周囲の
空間形状とデータベース120から得られる各経路上の
周囲の空間形状とを照合して現在地を認識するものであ
る。センサ130は、図1の例では、レーザ光を照射
し、その反射光から各物体までの距離を計測するレーザ
レーダ130aと、超音波を発生し、その反射波から各
物体までの距離または物体の有無を検出する超音波セン
サ130bとにより構成されている。なお、周囲の空間
形状を認識する手段は、センサ130の具体構成に限ら
ず、カメラで周囲を撮像して得た画像をもとに周囲の空
間形状を認識する構成でもよく、または各経路上の床面
や壁面に予め敷設された周囲の空間形状を示すID的な
マーカを計測することにより、周囲の空間形状を認識す
る構成でもよい。
【0028】案内対象検出部14は、カメラ140を備
え、このカメラ140で被案内者を撮像して得た画像か
らその被案内者の特徴を予め取得し、案内中はその取得
した特徴をもとにカメラ140から得られる画像から被
案内者を特定するものである。ここでは、被案内者には
特徴的な図示しない認識表示具が装着され、フレーム画
像中のその認識表示具の画像を抽出することにより、被
案内者を特定するように構成される。
【0029】歩行状態検出部15は、案内対象検出部1
4によって特定された被案内者の特徴の位置が各フレー
ム画像においてどのように時系列的に変化するかを追跡
することにより、被案内者の歩行速度およびその移動方
向、すなわち被案内者の歩行速度ベクトルを、案内対象
検出部14によって特定された被案内者の歩行状態とし
て検出するものである。
【0030】制御部16は、案内ロボット1全般の制御
などの処理を実行するものであり、第1実施形態の特徴
となる走行制御部160などの各種処理機能を有してい
る。
【0031】走行制御部160は、環境認識部13によ
って認識された周囲の空間形状および歩行状態検出部1
5によって検出された歩行状態に応じて、経路生成部1
2によって生成された経路に沿って走行するように、走
行部10のエンコーダ102からの信号を監視しなが
ら、走行部10のモータ101に上記指令値を出力する
ことにより走行部10の駆動制御(速度制御および進行
方向制御)を行う。速度制御については、生成された経
路に沿って、通常、所定の速度で走行するように、エン
コーダ102からの信号をフィードバックしながらモー
タ101を通じて駆動輪100の回転数を調整する制御
が行われるが、歩行状態検出部15によって検出された
歩行状態に応じて、被案内者との距離が制御部16に予
め設定した所定距離以上離れないように適宜走行部10
の速度制御が実行される。つまり、走行部10による走
行速度ベクトルと歩行状態の歩行速度ベクトルとを監視
し、被案内者との距離が所定距離以上離れると走行部1
0の速度を落とす速度制御が実行されるのである。一
方、進行方向制御については、環境認識部13によって
認識された周囲の空間形状、例えば壁や柱の位置などに
応じて、進行方向を修正する処理が実行される。経路上
の進行方向に障害物がある場合には、その障害物を回避
するためにその進行方向(場合によっては経路)を修正
する処理が実行される。
【0032】次に、上記構成の案内ロボット1の動作に
ついて説明する。入出力部11で案内先を入力すると、
案内対象検出部14によって被案内者の特徴が取得さ
れ、以後、案内対象検出部14によって被案内者が周期
的に特定される一方、環境認識部13によって周囲の空
間形状および現在地が周期的に認識され、経路生成部1
2によって案内先までの経路が生成される。
【0033】案内先までの経路が生成されると、環境認
識部13によって周期的に認識される周囲の空間形状お
よび歩行状態検出部15によって周期的に検出される歩
行状態に応じて、経路生成部12によって生成された経
路に沿って走行するように、走行部10の駆動制御が実
行される。これにより、案内ロボット1は生成された経
路に沿って自律走行する。この後、案内先に到着すれば
案内の処理を終了する。
【0034】このような案内ロボット1によれば、環境
認識部13によって周期的に認識される周囲の空間形状
に応じて、走行部10の駆動制御が実行されるので、例
えば案内途中の経路上に障害物などがあっても、進行方
向や経路を修正することにより、案内先まで案内するこ
とができるようになる。
【0035】また、歩行状態検出部15によって周期的
に検出される歩行状態に応じて、走行部10の駆動制御
が実行されるので、被案内者の歩行状態に応じた案内が
可能になるから、被案内者の歩行速度に個人差があって
も各個人に応じた速度で案内することができ、例えば案
内中に被案内者が立ち止まるなどして案内を妨害する外
乱が発生したとしても、被案内者を置き去りにすること
なく案内先まで案内することができる。
【0036】なお、第1実施形態では、環境認識部を備
える構成になっているが、少なくとも各案内先をホーム
ポジションとして、各ホームポジション間の移動制御情
報をデータベースから読み出して走行部による走行制御
に使用すれば、必ずしも環境認識部を備えなくても案内
は可能である。しかし、案内途中で姿勢のズレなどが生
じうることを考慮すれば、環境認識部を備える方がより
望ましい。
【0037】(第2実施形態)図2は本発明に係る第2
実施形態の案内ロボットの構成図、図3は図2中の走行
制御部による制御動作の説明図、図4は図2の案内ロボ
ットについての各手順を示すフロー図である。
【0038】第2実施形態の案内ロボット1Aは、図2
に示すように、走行部10と、入出力部11と、経路生
成部12と、環境認識部13と、案内対象検出部14と
を第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施形態
との相違点として、歩行状態検出部15aと、制御部1
6aとを備えている。
【0039】歩行状態検出部15aは、被案内者の歩行
速度ベクトルに代えて、被案内者との距離を案内対象検
出部14によって特定された被案内者の歩行状態として
検出するものである。なお、被案内者との距離は、案内
対象検出部14によって被案内者を特定するために使用
した画像から検出する構成でも、測距センサをさらに設
けてその測距センサによって検出する構成でも、あるい
は環境認識部13のセンサ130を利用する構成でもよ
い。
【0040】制御部16aは、第1実施形態の走行制御
部160に代えて走行制御部160aを有する以外は第
1実施形態の制御部16と同様に構成される。
【0041】走行制御部160aは、環境認識部13に
よって認識された周囲の空間形状および歩行状態検出部
15aによって検出された歩行状態に応じて、経路生成
部12によって生成された経路に沿って走行するよう
に、走行部10のエンコーダ102からの信号を監視し
ながら、走行部10のモータ101に指令値を出力する
ことにより走行部10の駆動制御(速度制御および進行
方向制御)を行う。進行方向制御については第1実施形
態のそれと同様であるので、第1実施形態とは異なる速
度制御について説明する。第2実施形態では、図3に示
すように、案内ロボットは、案内を開始すると、初期速
度V1で走行する。この速度より被案内者の走行速度が
遅い場合、案内ロボットと被案内者の距離は拡大し、こ
の距離が所定値Mを超えると案内ロボットの走行速度を
V2に下げる。これにより、案内ロボットと被案内者と
の距離は所定値M以上離れない速度制御が実行される。
【0042】次に、図4を参照しながら上記構成の案内
ロボット1Aについての各手順を説明する。歩行状態検
出部15aに関連する動作以外は、図4のステップS1
〜S5などに示すように第1実施形態の動作と同様であ
る。すなわち、案内ロボット1Aは、モニタに案内先入
力画面を表示する(S1)。被案内者は、その入力画面
に従って案内先を入力する(S2)。案内ロボット1A
は、入力された案内先をデータベース120から検索
し、その検索したデータを基に、案内先までの経路を生
成する(S3)。案内先までの経路を生成し終えると、
モニタ表示およびスピーカ114からの音声により経路
を被案内者に通知する(S4)。その後、案内開始を告
げ、案内ロボット1Aが走行を開始する(S5)。
【0043】この後、走行速度を初期速度V1に設定し
(S6)、初期速度V1になるまで加速し、初期速度V
1で走行する(S7)。走行中に、案内対象検出部14
によって後方の被案内者を特定し(S8)、歩行状態検
出部15aによって被案内者と案内ロボット1Aとの間
の距離を計測する(S9)。そして、計測した距離の値
と所定値Mとを比較し(S10)、計測した距離の値が
所定値M以上に離れたとき(S10でNO)、ステップ
S6に戻って走行速度を速度V2に切替設定し(S
6)、この後、ステップS7に進む一方、計測した距離
の値が所定値Mより小さければ(S10でYES)、ス
テップS7に戻る。これにより、歩行状態検出部15a
によって検出された被案内者の歩行状態を示す被案内者
との距離の値が所定値M以上になるか否かに応じて、そ
れぞれ走行部10による走行速度が速度V2か初期速度
V1(>V2)に変化する。
【0044】このような案内ロボット1Aによれば、歩
行状態検出部15aによって検出された歩行状態に応じ
て、走行部10による走行速度が変化するように走行部
10の駆動制御が実行されるので、被案内者の歩行速度
に個人差があっても各個人に応じた速度で案内すること
ができ、例えば案内中に被案内者が立ち止まるなどして
案内を妨害する外乱が発生したとしても、被案内者を置
き去りにすることなく案内先まで案内することができ
る。
【0045】なお、第2実施形態では、被案内者との距
離に基づいて走行部10の速度制御が実行される構成に
なっているが、これに限らず、被案内者との相対速度に
基づいて走行部10の速度制御が実行される構成でもよ
い。
【0046】また、第2実施形態では、被案内者との距
離の値が所定値より小さければ、初期速度V1で走行す
る構成になっているが、被案内者との距離または被案内
者との相対速度に基づいて走行部10による走行速度を
変更設定するようにしてもよい。例えば、走行部10に
よる走行速度が被案内者の歩行速度に追従するように構
成してもよい。
【0047】(第3実施形態)図5は本発明に係る第3
実施形態の案内ロボットの構成図である。
【0048】第3実施形態の案内ロボット1Bは、図5
に示すように、走行部10と、入出力部11と、経路生
成部12と、環境認識部13と、歩行状態検出部15
と、制御部16とを第1実施形態と同様に備えているほ
か、第1実施形態との相違点として案内対象検出部14
aを備えている。
【0049】案内対象検出部14aは、広角レンズない
し魚眼レンズのカメラ140aを備え、このカメラ14
0aで被案内者を撮像して得た画像からその被案内者の
特徴を予め取得し、案内中はその取得した特徴をもとに
カメラ140aから得られる画像から被案内者を特定す
るもの(画像処理装置)であり、カメラ140aの検出
可能範囲であるフレーム画像内の範囲を、被案内者を特
定するための検出範囲として設定する機能を有してい
る。つまり、検出範囲をフレーム画像内の所定範囲に絞
る機能が設けられているのである。
【0050】このように、案内対象検出部14aの検出
可能範囲内の範囲を、被案内者を特定するための検出範
囲として設定することで、全フレーム画像から被案内者
を特定するよりも、被案内者の検出精度および検出速度
を高めることができる。これにより、被案内者の歩行状
態に案内ロボット1Bを素早く対応させることが可能に
なり、また被案内者を誤って認識することを防止するこ
とができる。
【0051】なお、広角レンズないし魚眼レンズを使用
する構成に代えて、全方位ミラーを使用する構成にして
もよい。
【0052】(第4実施形態)図6は本発明に係る第4
実施形態の案内ロボットの構成図、図7は図6中の案内
対象検出部の検出範囲設定の説明図である。
【0053】第4実施形態の案内ロボット1Cは、図6
に示すように、走行部10と、入出力部11と、経路生
成部12と、環境認識部13と、制御部16とを第3実
施形態と同様に備えているほか、第3実施形態との相違
点として、案内対象検出部14bと、第2実施形態と同
様の歩行状態検出部15aとを備えている。
【0054】案内対象検出部14bは、走行部10によ
る走行速度および歩行状態検出部15aによって検出さ
れた被案内者との距離のうち少なくとも一方に応じて、
カメラ140aの検出可能範囲であるフレーム画像内の
範囲を検出範囲として設定する以外は第3実施形態の案
内対象検出部14aと同様に構成される。第4実施形態
では、図7に示すように、走行速度が初期速度よりも遅
ければ、検出範囲は範囲R2に拡大され、走行速度が初
期速度よりも速ければ、検出範囲は範囲R3に縮小され
る。これは、走行速度が速いと、案内が順調であり、被
案内者が後方について来ていることになるため、検出範
囲を縮小するのである。他方、走行速度が遅いと、案内
が順調でなく、被案内者が後方について来ていないこと
になるため、検出範囲を拡大する。なお、図7中のR1
は初期速度時の検出範囲である。
【0055】このように、走行部10による走行状態お
よび歩行状態検出部15aによって検出された歩行状態
のうち少なくとも一方の状態に応じて、案内対象検出部
14bの検出可能範囲内の範囲を検出範囲として設定す
ることにより、被案内者の検出精度および検出速度を高
めることができる。これにより、被案内者の歩行状態に
案内ロボット1Cを素早く対応させることが可能にな
り、また被案内者を誤って認識することを防止すること
ができる。
【0056】なお、走行速度が初期速度よりも遅けれ
ば、検出範囲を近方に設定し、走行速度が初期速度より
も速ければ、検出範囲を遠方に設定するようにしてもよ
い。
【0057】(第5実施形態)図8は本発明に係る第5
実施形態の案内ロボットの構成図、図9は図8中の報知
部が設けられる位置を示す図である。
【0058】第5実施形態の案内ロボット1Dは、図8
に示すように、走行部10と、入出力部11と、経路生
成部12と、環境認識部13と、案内対象検出部14
と、歩行状態検出部15と、制御部16とを第1実施形
態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点と
して検出エリア表示部17を備えている。
【0059】検出エリア表示部17は、図9に示すよう
に、案内対象検出部14のカメラ140による被案内者
Aを特定するための検出範囲R内にその被案内者Aが入
っているかどうかを示す指示器であり、第5実施形態で
は、被案内者Aが検出範囲R内に入っていなければ見え
ない表示器により構成される。この検出エリア表示部1
7を構成する表示器は、指向性の強い光源であり、その
光源の光の見える範囲が検出範囲Rとなるように設定さ
れている。そして、例えば案内先の入力時に、被案内者
Aに対してその光源の光の見える範囲内に入るようにし
てついてくるようにという説明がなされる。
【0060】このように、案内対象検出部14による被
案内者Aを特定するための検出範囲R内にその被案内者
Aが入っているかどうかを検出エリア表示部17が示す
ことにより、被案内者Aがその検出エリア表示部17に
よって検出範囲R内に入っていることを確認することが
でき、また検出範囲Rから出たとしてもその検出範囲R
内に入ろうとするので、被案内者を間違わずに案内先ま
で誘導することができる。
【0061】なお、第5実施形態では、検出エリア表示
部17は、指向性の強い光源からなる表示器になってい
るが、これに限らず、例えば指向性のある音を発するス
ピーカなどでもよい。
【0062】(第6実施形態)図10は本発明に係る第
6実施形態の案内ロボットの構成図、図11は図10中
の報知部が設けられる位置およびその動作を示す図であ
る。
【0063】第6実施形態の案内ロボット1Eは、図1
0に示すように、走行部10と、入出力部11と、経路
生成部12と、環境認識部13と、歩行状態検出部15
と、制御部16とを第1実施形態と同様に備えているほ
か、第1実施形態との相違点として、案内対象検出部1
4cと、検出エリア表示部17aとを備えている。
【0064】案内対象検出部14cは、被案内者を特定
するための検出範囲内のどの位置で被案内者を抽出した
かを示す位置情報をさらに報知部17aに出力する以外
は第1実施形態の案内対象検出部14と同様に構成され
る。
【0065】指示部17aは、案内対象検出部14cか
らの位置情報に応じて、図11に示すように、案内対象
検出部14cによる被案内者Aを特定するための検出範
囲Rにおけるその被案内者Aの位置を示すものであり、
第6実施形態では、案内ロボット1Eの進行方向に対し
て左右に横長の表示器により構成される。
【0066】このような構成の指示部17aによれば、
被案内者Aは、案内対象検出部14cの検出範囲R内の
どのあたりにいるかを視覚的に知ることができ、どれだ
け左右にずれているかを認識することができるので、第
5実施形態と同様に、被案内者を間違わずに案内先まで
誘導することができる。
【0067】(第7実施形態)図12は本発明に係る第
7実施形態の案内ロボットの構成図である。
【0068】第7実施形態の案内ロボット1Fは、図1
2に示すように、走行部10と、入出力部11と、経路
生成部12と、環境認識部13と、歩行状態検出部15
と、制御部16とを第1実施形態と同様に備えているほ
か、第1実施形態との相違点として、案内対象検出部1
4dを備えている。
【0069】案内対象検出部14dは、入出力部11に
おける音声合成部113およびスピーカ114を利用し
て、被案内者を特定するための検出範囲内からその被案
内者が出ないように指示を与える誘導機能をさらに有す
る以外は第1実施形態の案内対象検出部14と同様に構
成される。上記誘導機能は、例えば、被案内者が検出範
囲の端に位置する場合には、案内ロボット1Fの後方正
面について来てくれるように、音声合成による言葉で誘
導し、検出範囲内に被案内者を検出することができない
場合には、検出範囲内に入るように音声合成による言葉
で呼びかける処理が実行される。
【0070】このように、案内対象検出部14dによる
被案内者を特定するための検出範囲内からその被案内者
が出ないように上記誘導機能が指示を与えることによ
り、被案内者を間違わずに案内先まで誘導することがで
きる。
【0071】(第8実施形態)図13は本発明に係る第
8実施形態の案内ロボットの構成図である。
【0072】第8実施形態の案内ロボット1Gは、図1
3に示すように、走行部10と、入出力部11と、経路
生成部12と、環境認識部13と、歩行状態検出部15
とを第7実施形態と同様に備えているほか、第7実施形
態との相違点として、案内対象検出部14eと、制御部
16bとを備えている。
【0073】案内対象検出部14eは、被案内者を特定
するための検出範囲内からその被案内者が出て、被案内
者が特定されないとき、停止信号を制御部16bに出力
する一方、被案内者が再度特定されるに至ったとき、停
止解除信号を制御部16bに出力する処理をさらに実行
する以外は第7実施形態の案内対象検出部14dと同様
に構成される。
【0074】制御部16bは、第7実施形態との相違点
として、案内対象検出部14eから停止信号を受信した
とき、駆動制御を走行停止制御に切り替える処理をさら
に実行する以外は走行制御部160と同様に構成される
走行制御部160bを有している。
【0075】このような構成の案内ロボット1Gでは、
被案内者を特定するための検出範囲内からその被案内者
が出て、被案内者が特定されないとき、停止信号が案内
対象検出部14eから制御部16bの走行制御部160
bに出力される。この後、走行制御部160が駆動制御
を走行停止制御に切り替えるので、走行部10による走
行が停止する。この後、検出範囲内に被案内者を検出す
ることができないために、検出範囲内に入るように音声
合成による言葉で呼びかけが行われ、被案内者が再度特
定されるに至った場合には、案内走行が再開される。な
お、所定時間を経過しても被案内者が検出範囲内に戻ら
ない場合には、案内ロボット1Gを初期の位置(受付な
ど)に帰るようにしてもよい。
【0076】このように、案内対象検出部14eによる
被案内者を特定するための検出範囲内からその被案内者
が出て、案内対象検出部14eによって被案内者が特定
されないとき、走行制御部160bが走行部10の駆動
制御を走行停止制御とするので、見失った被案内者と離
れすぎないようにすることができる。
【0077】(第9実施形態)図14は本発明に係る第
9実施形態の案内ロボットの構成図である。
【0078】第9実施形態の案内ロボット1Hは、図1
4に示すように、走行部10と、入出力部11と、経路
生成部12と、環境認識部13と、歩行状態検出部15
と、制御部16とを第1実施形態と同様に備えているほ
か、第1実施形態との相違点として、案内対象検出部1
4fを備えている。
【0079】案内対象検出部14fは、カメラ140を
備え、このカメラ140で被案内者を撮像して得た画像
からその被案内者の特徴を予め取得し、案内中はその取
得した特徴をもとにカメラ140から得られる画像から
被案内者を特定するものである。具体的には、周囲の各
物体について移動方向および移動速度の測定を行い、そ
の各測定結果のうち、エンコーダ102および環境認識
部13から得られる走行部10による走行状態と最も近
い測定結果を与えた物体を被案内者として特定する処理
が実行される。
【0080】このような構成の案内ロボット1Hでは、
案内対象検出部14fによって以下の処理が順次実行さ
れる。カメラ140の撮像により得られる周囲の各画像
から移動物体を検出してその移動速度および移動方向を
演算で求める処理が実行される。また、エンコーダ10
2からの信号により案内ロボット1Hの走行速度を演算
で求め、地図上のどの地点にいてどの方向に進んでいる
かを把握している環境認識部13からの信号により案内
ロボット1Hの走行方向を求めることにより、走行部1
0による走行状態を取得する処理が実行される。そし
て、走行速度に対して速度差が最小の移動物体を求める
とともに、走行方向に対して角度差が最小の移動物体を
求め、走行部10による走行状態と最も近い物体を被案
内者として特定する処理が実行される。
【0081】このように、周囲の各物体について移動方
向および移動速度の各測定結果のうち走行部10による
走行状態と最も近い測定結果を与えた物体を被案内者と
して特定することにより、複数の移動物体から、案内ロ
ボット1Hについてくる被案内者を正確に特定すること
ができる。
【0082】(第10実施形態)本発明に係る第10実
施形態の案内ロボットは、第1実施形態と同様に構成さ
れる。第10実施形態の案内ロボットの案内対象検出部
14も、第1実施形態と同様に、被案内者の特徴を予め
取得し、その取得した特徴をもとに被案内者を特定す
る。第10実施形態の案内対象検出部14は、例えば、
被案内者が案内ロボットの前に来て案内先を入力した時
に、カメラ140によって撮像された画像から、被案内
者の服装の色をその被案内者の特徴として取得し、走行
中は、その取得した被案内者の特徴をもとに被案内者を
特定する。なお、被案内者の服装の色に代えて、被案内
者の顔、身長または体型をその被案内者の特徴として取
得するようにしてもよい。
【0083】このように、被案内者の特徴を予め取得
し、その取得した特徴をもとに被案内者を特定すること
により、複数の移動物体から、案内ロボットについてく
る被案内者を正確に特定することができる。
【0084】(第11実施形態)図15は本発明に係る
第11実施形態の案内ロボットに対して使用される認識
表示具の模様を示す図である。
【0085】本発明に係る第11実施形態の案内ロボッ
トは、第1実施形態と同様に構成され、図15に示すよ
うな複数の色が塗られた模様の認識表示具18(カー
ド)が案内対象検出部14による被案内者の特定に利用
される。認識表示具18は、被案内者の胸に装着され
る。認識表示具18の数は1個でも複数個でもよい。第
11実施形態の案内対象検出部14は、カメラ140に
よって撮像された画像から、被案内者の胸に装着された
認識表示具18をその被案内者の特徴として取得し、走
行中は、その取得した被案内者の特徴をもとに被案内者
を特定する。
【0086】このように、案内対象検出部14が、被案
内者に装着される予め定めた認識表示具を利用してその
被案内者を特定することにより、複数の移動物体から、
案内ロボットについてくる被案内者を正確に特定するこ
とができる。
【0087】なお、第11実施形態では、認識表示具と
して複数の色が塗られたカードが使用される構成になっ
ているが、案内ロボットにレーザ発振器を設け、被案内
者にその反射板を装着するようにしてもよい。あるいは
案内ロボットに無線通信機を設け、被案内者にそれに対
応する無線通信機を持たせるようにしてもよい。
【0088】(第12実施形態)本発明に係る第12実
施形態の案内ロボットは、第1実施形態と同様に構成さ
れ、音声合成部113およびスピーカ114を通して被
案内者と会話するようになっている。また、歩行状態検
出部15によって案内中に被案内者の歩行速度および移
動方向が検出される。第12実施形態では、制御部16
の制御により、被案内者の歩行状態が案内ロボットの走
行状態からずれるとき、音声合成部113およびスピー
カ114を通して以下の内容で被案内者に声をかけなが
ら、案内ロボットの走行状態を調整するように構成され
る。
【0089】例えば、被案内者の歩行速度が案内ロボッ
トの走行速度より遅いとき、案内ロボットの走行速度を
落とし、「もうすこしゆっくりにしましょうか。」と声
をかけ、「はい」という返答があったときは、案内ロボ
ットの走行速度をさらに落とす一方、「はい」以外の返
答や返答がなかったときは、「このくらいの速度でいい
ですか。」、「速すぎるときには速いといってくださ
い。」と声をかけ、現在の走行速度を維持する。
【0090】案内ロボットの走行方向に対して被案内者
の移動方向が所定値以上外れるときは、「こちらで
す。」と所定時間ごとに声をかける。
【0091】被案内者を検出範囲内に確認できないとき
は、走行を停止して、「案内を続けましょうか。」、
「案内を続けるときは画面に触れてください。」と声を
かけ、被案内者が所定時間内にモニタの画面に触れられ
なければ、案内ロボットは初期の位置に帰る。
【0092】このように、被案内者と会話する音声合成
部113およびスピーカ114を備え、被案内者に声を
かけることにより、被案内者に案内ロボットの動作の把
握と案内ロボットヘの指令が容易となる。
【0093】(第13実施形態)図16は本発明に係る
第13実施形態の案内ロボットの頭部前面を示す図であ
る。
【0094】本発明に係る第13実施形態の案内ロボッ
ト1Kは、第1実施形態と同様に構成され、タッチパネ
ル(モニタ)110が当該案内ロボット1Kの頭部に設
けられ、案内ロボットの走行方向を環境認識部13から
得てモニタで示す進路表示機能が例えば制御部16に設
けられる。第13実施形態では、図16の例に示すよう
に、走行中にモニタの画面に目を表示し、その目玉を進
行方向(図では左折)に合わせて移動させる。これによ
り、被案内者はその目玉の方向に顔を向けることで、走
行方向を容易に認識することができる。
【0095】このように、案内ロボットの走行方向を示
すことにより、どの方向に進んでいくのかが分かるの
で、案内ロボットに追従するのが容易になる。
【0096】なお、頭部を回す回転機構を首部に設け、
進行方向に合わせて首部を軸に頭部を回転させるように
してもよい。あるいは、案内ロボットの左右に腕を設
け、進行方向に合わせて左右どちらかの腕を上げるよう
にしてもよい。
【0097】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、請求項
1記載の発明は、移動用の走行手段を有し、この走行手
段を自律駆動して案内先まで移動することにより、その
案内先まで被案内者を案内する自律走行型の案内ロボッ
トであって、少なくとも前記案内先を入力するための入
力手段と、この入力手段で入力された案内先までの経路
を生成する経路生成手段と、前記被案内者を特定する案
内対象検出手段と、この案内対象検出手段によって特定
された被案内者の歩行状態を検出する歩行状態検出手段
と、前記経路生成手段によって生成された経路を、前記
歩行状態検出手段によって検出された歩行状態に応じ
て、前記走行手段の駆動制御を行う走行制御手段とを備
えるので、被案内者の歩行状態に応じた案内が可能にな
り、これにより、被案内者の歩行速度に個人差があって
も各個人に応じた速度で案内することができ、例えば案
内中に被案内者が立ち止まるなどして案内を妨害する外
乱が発生したとしても、被案内者を置き去りにすること
なく案内先まで案内することができる。
【0098】請求項2記載の発明は、請求項1記載の案
内ロボットにおいて、周囲の空間形状を認識する環境認
識手段を備え、前記走行制御手段は、前記環境認識手段
によって認識された周囲の空間形状に応じて、前記走行
手段の駆動制御を行うとともに、前記歩行状態検出手段
によって検出された歩行状態に応じて、前記走行手段に
よる走行速度が変化するように前記走行手段の駆動制御
を行うので、被案内者の歩行速度に個人差があっても各
個人に応じた速度で案内することができ、例えば案内中
に被案内者が立ち止まるなどして案内を妨害する外乱が
発生したとしても、被案内者を置き去りにすることなく
案内先まで案内することができる。
【0099】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段の
検出可能範囲内の範囲を、前記被案内者を特定するため
の検出範囲として設定する検出範囲設定手段を備えるの
で、全検出可能範囲から被案内者を特定するよりも、被
案内者の検出精度および検出速度を高めることができ
る。これにより、被案内者の歩行状態に案内ロボットを
素早く対応させることが可能になり、また被案内者を誤
って認識することを防止することができる。
【0100】請求項4記載の発明は、請求項3記載の案
内ロボットにおいて、前記検出範囲設定手段は、前記走
行手段による走行状態および前記歩行状態検出手段によ
って検出された歩行状態のうち少なくとも一方の状態に
応じて、前記案内対象検出手段の検出可能範囲内の範囲
を前記検出範囲として設定するので、被案内者の検出精
度および検出速度を高めることができるから、被案内者
の歩行状態に案内ロボットを素早く対応させることが可
能になり、また被案内者を誤って認識することを防止す
ることができる。
【0101】請求項5記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段に
よる前記被案内者を特定するための検出範囲内にその被
案内者が入るように誘導する検出エリア表示手段を備え
るので、被案内者がその指示手段によって検出範囲内に
入っていることを確認することができ、また検出範囲か
ら出たとしてもその検出範囲内に入ろうとするので、被
案内者を間違わずに案内先まで誘導することができる。
【0102】請求項6記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段に
よる前記被案内者を特定するための検出範囲におけるそ
の被案内者の位置を示す指示手段を備えるので、被案内
者が案内対象検出手段の検出範囲内のどのあたりにいる
かを知ることができ、検出範囲内に入るようにして案内
を受けることができるから、被案内者を間違わずに案内
先まで誘導することができる。
【0103】請求項7記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段に
よる前記被案内者を特定するための検出範囲内からその
被案内者が出ないように指示を与える誘導手段を備える
ので、被案内者が検出範囲を出ないようにしてついてく
るようになるから、被案内者を間違わずに案内先まで誘
導することができる。
【0104】請求項8記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記走行制御手段は、前
記案内対象検出手段による前記被案内者を特定するため
の検出範囲内からその被案内者が出て、前記案内対象検
出手段によって前記被案内者が特定されないとき、前記
走行手段の駆動制御を走行停止制御とするので、見失っ
た被案内者と離れすぎないようにすることができる。
【0105】請求項9記載の発明は、請求項1または2
記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段
は、周囲の各物体について移動方向および移動速度の少
なくとも一方の測定を行い、この少なくとも一方の各測
定結果のうち前記走行手段による走行状態と最も近い測
定結果を与えた物体を前記被案内者として特定するの
で、複数の移動物体から、案内ロボットについてくる被
案内者を正確に特定することができる。
【0106】請求項10記載の発明は、請求項1または
2記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段
は、前記被案内者の特徴を予め取得し、その取得した特
徴をもとに前記被案内者を特定するので、複数の移動物
体から、案内ロボットについてくる被案内者を正確に特
定することができる。
【0107】請求項11記載の発明は、請求項1または
2記載の案内ロボットにおいて、前記案内対象検出手段
は、前記被案内者に装着される予め定めた認識表示具を
利用してその被案内者を特定するので、複数の移動物体
から、案内ロボットについてくる被案内者を正確に特定
することができる。
【0108】請求項12記載の発明は、請求項1または
2記載の案内ロボットにおいて、前記被案内者と会話す
る会話手段を備えるので、被案内者に案内ロボットの動
作の把握と案内ロボットヘの指令が容易となる。
【0109】請求項13記載の発明は、請求項1または
2記載の案内ロボットにおいて、案内ロボットの走行方
向を示す進路表示手段を設けたので、どの方向に進んで
いくのかが分かるから、案内ロボットに追従するのが容
易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の案内ロボットの構
成図である。
【図2】本発明に係る第2実施形態の案内ロボットの構
成図である。
【図3】図2中の走行制御部による制御動作の説明図で
ある。
【図4】図2の案内ロボットについての各手順を示すフ
ロー図である。
【図5】本発明に係る第3実施形態の案内ロボットの構
成図である。
【図6】本発明に係る第4実施形態の案内ロボットの構
成図である。
【図7】図6中の案内対象検出部の検出範囲設定の説明
図である。
【図8】本発明に係る第5実施形態の案内ロボットの構
成図である。
【図9】図8中の報知部が設けられる位置を示す図であ
る。
【図10】本発明に係る第6実施形態の案内ロボットの
構成図である。
【図11】図10中の報知部が設けられる位置およびそ
の動作を示す図である。
【図12】本発明に係る第7実施形態の案内ロボットの
構成図である。
【図13】本発明に係る第8実施形態の案内ロボットの
構成図である。
【図14】本発明に係る第9実施形態の案内ロボットの
構成図である。
【図15】本発明に係る第11実施形態の案内ロボット
に対して使用される認識表示具の模様を示す図である。
【図16】本発明に係る第13実施形態の案内ロボット
の頭部前面を示す図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H
案内ロボット 10 走行部 11 入出力部 12 経路生成部 13 環境認識部 14,14a,14b,14c,14d,14e,14
f 案内対象検出部 15,15a 歩行状態検出部 16,16a,16b 制御部 160,160a 走行制御部 17,17a 指示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルメア オリビエ 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 北野 幸彦 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 中原 智治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3C007 AS34 CS08 KS11 KS12 KS26 KS36 KS39 KT01 KT04 KV11 KV18 KX02 LU01 WA16 WB17 WB21 WC07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動用の走行手段を有し、この走行手段
    を自律駆動して案内先まで移動することにより、その案
    内先まで被案内者を案内する自律走行型の案内ロボット
    であって、 少なくとも前記案内先を入力するための入力手段と、 この入力手段で入力された案内先までの経路を生成する
    経路生成手段と、 前記被案内者を特定する案内対象検出手段と、 この案内対象検出手段によって特定された被案内者の歩
    行状態を検出する歩行状態検出手段と、 前記経路生成手段によって生成された経路を、前記歩行
    状態検出手段によって検出された歩行状態に応じて、前
    記走行手段の駆動制御を行う走行制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする案内ロボット。
  2. 【請求項2】 周囲の空間形状を認識する環境認識手段
    を備え、 前記走行制御手段は、前記環境認識手段によって認識さ
    れた周囲の空間形状に応じて、前記走行手段の駆動制御
    を行うとともに、前記歩行状態検出手段によって検出さ
    れた歩行状態に応じて、前記走行手段による走行速度が
    変化するように前記走行手段の駆動制御を行うことを特
    徴とする請求項1記載の案内ロボット。
  3. 【請求項3】 前記案内対象検出手段の検出可能範囲内
    の範囲を、前記被案内者を特定するための検出範囲とし
    て設定する検出範囲設定手段を備えることを特徴とする
    請求項1または2記載の案内ロボット。
  4. 【請求項4】 前記検出範囲設定手段は、前記走行手段
    による走行状態および前記歩行状態検出手段によって検
    出された歩行状態のうち少なくとも一方の状態に応じ
    て、前記案内対象検出手段の検出可能範囲内の範囲を前
    記検出範囲として設定することを特徴とする請求項3記
    載の案内ロボット。
  5. 【請求項5】 前記案内対象検出手段による前記被案内
    者を特定するための検出範囲内にその被案内者が入るよ
    うに誘導する検出エリア表示手段を備えることを特徴と
    する請求項1または2記載の案内ロボット。
  6. 【請求項6】 前記案内対象検出手段による前記被案内
    者を特定するための検出範囲におけるその被案内者の位
    置を示す指示手段を備えることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の案内ロボット。
  7. 【請求項7】 前記案内対象検出手段による前記被案内
    者を特定するための検出範囲内からその被案内者が出な
    いように指示を与える誘導手段を備えることを特徴とす
    る請求項1または2記載の案内ロボット。
  8. 【請求項8】 前記走行制御手段は、前記案内対象検出
    手段による前記被案内者を特定するための検出範囲内か
    らその被案内者が出て、前記案内対象検出手段によって
    前記被案内者が特定されないとき、前記走行手段の駆動
    制御を走行停止制御とすることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の案内ロボット。
  9. 【請求項9】 前記案内対象検出手段は、周囲の各物体
    について移動方向および移動速度の少なくとも一方の測
    定を行い、この少なくとも一方の各測定結果のうち前記
    走行手段による走行状態と最も近い測定結果を与えた物
    体を前記被案内者として特定することを特徴とする請求
    項1または2記載の案内ロボット。
  10. 【請求項10】 前記案内対象検出手段は、前記被案内
    者の特徴を予め取得し、その取得した特徴をもとに前記
    被案内者を特定することを特徴とする請求項1または2
    記載の案内ロボット。
  11. 【請求項11】 前記案内対象検出手段は、前記被案内
    者に装着される予め定めた認識表示具を利用してその被
    案内者を特定することを特徴とする請求項1または2記
    載の案内ロボット。
  12. 【請求項12】 前記被案内者と会話する会話手段を備
    えることを特徴とする請求項1または2記載の案内ロボ
    ット。
  13. 【請求項13】 案内ロボットの走行方向を示す進路表
    示手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載
    の案内ロボット。
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