JP2003340512A - 無駆動ロール - Google Patents
無駆動ロールInfo
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Abstract
る高い機能と低慣性を備えた無駆動ロールの提供。 【解決手段】 中空体で構成される無駆動ロールであっ
て、前記中空体の側面部が内周面側から外周面側に向か
って、鉄鋼層、繊維強化プラスチック層、硬化性溶射皮
膜層が順次形成された積層構造となっている。 【効果】 軽量で必要な剛性を維持していると同時
に、慣性モーメントも通常のものより小さいので、ロー
ルの起動、減速、停止に対する必要動力量も少なく、製
品に疵を付けない。
Description
査ラインロール、薄鋼板連続酸洗設備のループカーロー
ル、溶融亜鉛めっきラインのループスイングアームロー
ルや、印刷機械の輪転機ガイドロールなど、製品の搬送
速度の変化に容易に追随出来る高い機能と低慣性を備え
た無駆動ロールに関する。
に使用されるロールにおいて、製品の搬送速度の変化に
対する追随速度に遅延があるとロールと搬送される製品
との間にスリップが発生し、製品表面に疵をつける恐れ
がでてくるため、通常このようなロールには低慣性をも
つものが要求される。
鉄鋼製のものが多く、重量があり、慣性の大きいロール
構造であった。細径のロールとしては、樹脂系ロー
ル、、炭素繊維強化プラスチックロールなどが使われて
いるが、これらは径が大きくなるとロールの強度、撓み
などの点で使用上目的が達成されず、また、耐熱性、耐
摩耗性も十分でない等の問題があった。
における問題点を解消し、低慣性が要求されるラインの
各種ロールとして使用するのに適した、製品の搬送速度
の変化に容易に追随出来る高い機能と低慣性を備えた無
駆動ロールを提供することを目的としている。
め、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、中空の繊維強
化プラスチックロールシェル内面に、鉄鋼製中空ロール
を接着させ、最外面に硬化性溶射皮膜を形成した構造が
有効であることを知見し、本発明を完成するに至った。
中空体で構成される無駆動ロールにおいて、前記中空体
の側面部が内周面側から外周面側に向かって、鉄鋼層、
繊維強化プラスチック層、硬化性溶射皮膜層が順次形成
された積層構造となっていることを特徴とする、製品の
搬送速度の変化に容易に追随出来る高い機能と低慣性を
備えた無駆動ロールを要旨としている。
硬化性溶射皮膜層の間に金属めっき層が形成された前記
積層構造の無駆動ロールや、硬化性溶射皮膜層の表面が
封孔処理され、あるいはさらに硬化性溶射皮膜層の表面
が表面粗さ調整処理されている前記積層構造の無駆動ロ
ールもその要旨である。
本発明は、中空の繊維強化プラスチックロールシェルの
内面に、鉄鋼製の中空ロールを接着させ、中実の繊維強
化プラスチックロールを凌駕する強度をもたせる。
ルの外面に、耐摩耗性、耐熱性を与えるために硬化性溶
射皮膜を形成する。溶射皮膜を形成する前に、金属めっ
き層で繊維強化プラスチックロールシェルの外面を被覆
すると、硬化性溶射皮膜の接着性が向上する。このよう
にして、軽量かつ低慣性で剛性の高い無駆動ロールを得
ることが出来る。
図1に示すように、繊維強化プラスチックロールシェル
1の内面には、強度、剛性を与えるための鉄鋼製ロール
2があり、両者は通常は界面部3で接着剤により接着す
るが、ボルト締め等で締結することも出来る。
は、適用ロールに応じて選定されるが、多くの場合15
〜20mm厚のものを用いる。鉄鋼製ロールの肉厚も、
所要強度と剛性とを考慮し、5mm程度にとり、使用中
変形や撓みが許容される程度のものとする。材質的には
SS400クラスのもので十分供用できる。
製ロールとの界面は、接着剤が均一に分布するようにあ
らかじめ真円に仕上げ、必要により研摩仕上げを行なっ
ておく。
には金属めっきを行なうことが好ましい。めっき層はそ
の後の硬化性溶射皮膜層4の基材層となるため1〜5m
m厚行なう。電気めっきを行なうためには繊維強化プラ
スチックロールシェルが導電性であることが望ましく、
炭素繊維強化プラスチックを使用するのが良い。
っきなどが可能であるが、後の硬化性溶射皮膜層4の形
成を考慮し、融点の高い鉄めっきを行なうのが良い。な
お、金属めっき電極としては、めっき液の汚染が少ない
純金属、すなわち純鉄を使用する。
ルの用途によって決定するが、耐摩耗性を重視する場合
にはWCあるいはCr3C2、NbC等の炭化物を含む
Co基あるいはNi−Cr基のサーメット材料を用い
る。また、耐食性、耐熱性などを要求される用途には、
SUS420J2材などを用い、耐摩耗性も確保するこ
とが出来る。
行ない、封孔処理を行なうことも出来る。とくに耐食性
が要求される場合には、下地の鉄めっき層の腐食を防ぐ
ためにも、有機樹脂系の封孔剤を塗布し、焼成すること
により無孔の緻密な溶射皮膜とすることが出来る。焼成
温度は、樹脂組織を破壊しない温度で行なうものであ
る。溶射層4の厚さは、耐摩耗性を与えるためには10
0〜200μm程度、耐食性を目的とする場合にはやや
厚めにし、適切な封孔処理を行なうのが効果的である。
として炭素繊維強化プラスチックを用い、ロール剛性を
確保するために鉄鋼中空芯ロールで補強し、耐摩耗性、
耐食性等を与えるために、ロールシェル表面上に硬化性
溶射皮膜層あるいは鉄めっきと硬化性溶射皮膜層よりな
る複合被覆層を形成し、時に封孔処理や表面粗さ調整処
理を付加することにより、各種用途に適合した、製品の
搬送速度の変化に容易に追随出来る高い機能と低慣性を
備えた無駆動ロールを提供するものである。なお、小径
のものでは繊維強化プラスチック例えば中実のCFRP
(Carbon Fiber Reinforced
Plastics)ロールで良い場合があるので、本発
明の目的は、多くの場合100mmφ以上のやや太めの
ロールの構造として有用なものである。
これによって本発明が限定されるものではない。本発明
ロールの特性を知るため、本発明ロール(SCFロー
ル:日鉄ハード株式会社の商品名)と、鉄パイプロール
を試作し、両者の特性を比較して表1に示す。
mm(内径)×2100mm(胴長) 註2)負荷荷重条件:50960N等分布荷重 註3)本発明ロールの構造: 溶射CFRP層 φ560mm(外径)×φ530mm
(内径)×2100mm(胴長) 内部鉄芯 φ530mm(外径)×φ520mm
(内径)×2100mm(胴長)
かわらず、表1のごとくロール重量は本発明のもので約
60%、慣性モーメントは約1/2.6と小さい。
対する必要動力量もロール重量にほぼ比例して減少する
ので、かなりの省ネルギー効果もある。すなわち、製品
に疵を付けなくなるばかりか、動力代の節約にもなる。
洗ラインのロール、ローラー、製鉄表面処理工程のプロ
セスロール、ローラー、輪転機、製紙ラインのガイドロ
ールなどである。
いるから、軽量で必要な剛性を維持していると同時に、
慣性モーメントも通常のものより小さいので、ロールの
起動、減速、停止に対する必要動力量も少なく、製品に
疵を付けないなど産業上きわめて有用である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 中空体で構成される無駆動ロールにおい
て、前記中空体の側面部が内周面側から外周面側に向か
って、鉄鋼層、繊維強化プラスチック層、硬化性溶射皮
膜層が順次形成された積層構造となっていることを特徴
とする無駆動ロール。 - 【請求項2】 繊維強化プラスチック層と硬化性溶射皮
膜層の間に金属めっき層が形成された請求項1記載の無
駆動ロール。 - 【請求項3】 硬化性溶射皮膜層の表面が封孔処理され
ている請求項1又は2記載の無駆動ロール。 - 【請求項4】 硬化性溶射皮膜層の表面が表面粗さ調整
処理されている請求項1、2又は3記載の無駆動ロー
ル。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002183622A JP2003340512A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 無駆動ロール |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002183622A JP2003340512A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 無駆動ロール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003340512A true JP2003340512A (ja) | 2003-12-02 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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- 2002-05-22 JP JP2002183622A patent/JP2003340512A/ja active Pending
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