JPH07113417A - Frpロールおよびその製造方法 - Google Patents

Frpロールおよびその製造方法

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JPH07113417A
JPH07113417A JP26101893A JP26101893A JPH07113417A JP H07113417 A JPH07113417 A JP H07113417A JP 26101893 A JP26101893 A JP 26101893A JP 26101893 A JP26101893 A JP 26101893A JP H07113417 A JPH07113417 A JP H07113417A
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JP
Japan
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main body
frp
roll
metal
body cylinder
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Pending
Application number
JP26101893A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyuichiro Nishimura
久一郎 西村
Kazuo Oyori
和男 大依
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】溶射被膜が強固で剥離や割れの心配が少なくて
耐久性に優れ、また、機械的精度に優れたFRPロール
を提供する。 【構成】FRP製本体筒に金属管を絞り加工によって外
装し、その金属管の表面に金属またはセラミックスの溶
射被膜を設けてロール本体を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、布帛、紙、フイルム
等のシート状物の搬送ロールなどとして好適なFRPロ
ールに関する。また、この発明は、そのようなFRPロ
ールを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】FRPロールは、金属ロールにくらべて
軽量で取り扱いやすく、また、軽量であるがゆえに慣性
が小さくて正確な速度制御が可能であることなど、多く
の特長を有する。
【0003】ところで、FRPロールには、耐摩耗性や
平滑性を向上させる目的で、表面に金属やセラミックス
の溶射被膜を設けたものがある。たとえば、特開昭61
−217566号公報には、FRP製本体筒の表面に金
属粉入り樹脂からなる下地層を設け、その下地層の上に
金属を溶射してロール本体を形成してなるFRPロール
が記載されている。また、実開昭60−131721号
公報には、FRP製本体筒の表面にやはり金属粉入り樹
脂からなる下地層を設け、その下地層の上にセラミック
スを溶射してロール本体を形成してなるFRPロールが
記載されている。しかしながら、これら従来のFRPロ
ールには、以下において説明するような問題がある。
【0004】すなわち、これら従来のFRPロールは、
いずれも、金属粉が混入されているとはいえ、本質的に
は樹脂からなる下地層に金属やセラミックスを溶射して
いるので、被膜の接着力が弱く、剥離や割れを生じやす
い。また、溶射時には高温の金属粒子やセラミックス粒
子が下地層に当たるが、FRPは熱放散が悪いので本体
筒の温度が上昇し、熱歪によって本体筒の機械的精度が
低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、従
来のFRPロールの上述した問題点を解決し、溶射被膜
が強固で剥離や割れの心配が少なくて耐久性に優れ、ま
た、機械的精度に優れたFRPロールを提供するにあ
る。
【0006】また、この発明の他の目的は、そのような
FRPロールを簡単に製造する方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、FRP製本体筒に金属管が外装され、
その金属管の表面に金属またはセラミックスの溶射被膜
を設けてなるロール本体を有するFRPロールを提供す
る。本体筒の径方向の熱膨脹率は、金属管のそれと等し
いか、または小さいのが好ましい。また、本体筒と金属
管との間に樹脂層が介在していてもよい。なお、ロール
本体のみで使用される場合も希にあるが、通常は、ロー
ル本体の両端部にヘッダや軸が装着され、ロールが構成
される。この発明は、また、上述したFRPロールを製
造する方法として、FRP製本体筒に金属管を圧入した
後、その金属管の表面に金属またはセラミックスを溶射
してロール本体を形成することを特徴とする、FRPロ
ールの製造方法を提供する。金属管は、焼嵌めしてもよ
く、また、FRP製本体筒に金属管を被せ、絞り加工し
てその金属管を本体筒に外装してもよい。
【0008】この発明をさらに詳細に説明するに、本体
筒は、フィラメントワインディング法やシートラッピン
グ法、射出成形法等の周知の成形法によって形成された
FRPからなる。FRPにおける強化繊維としては、炭
素繊維、ガラス繊維、ポリアラミド繊維、高強度ポリエ
ステル繊維等の高強度、高弾性率繊維を用いることがで
きる。また、マトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリイ
ミド樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0009】本体筒は、成形後、所望の寸法に機械加工
する。加工後、必要に応じて両端部にヘッダや軸を装着
し、ロール形状に組み立てる。
【0010】次に、本体筒に金属管を外装する。この外
装の方法には3通りある。一つは、圧入による方法であ
る。他の一つは、焼嵌めによる方法である。もう一つ
は、本体筒にその外径よりもやや大きな金属管を被せ、
クラッド法等によって絞り加工する方法である。金属管
の材質としては、本体筒をFRPで形成したことによる
ロール本体の重量低減効果を大きく損わないよう、アル
ミニウム合金等の軽合金であるのが好ましいが、スチー
ル等であってもよい。外装後は、表面を機械加工し、金
属管の厚みや外径、表面粗さ等を整える。金属管の厚み
は0.2〜4mm程度でよい。なお、金属管の外装に先立
って、本体筒の表面に、樹脂、たとえば本体筒のマトリ
クスと同種の樹脂の層を塗布等によって形成しておく
と、本体筒と金属管との密着性が向上し、また、本体筒
に炭素繊維のような導電性繊維を用いている場合には電
蝕を防止することができるようになるので好ましい。こ
の樹脂層は、後の溶射の際に金属管に加わる熱を本体筒
により伝えにくくし、本体筒の変形等を防止する熱遮断
層としても作用する。さらに、本体筒として、その径方
向の熱膨脹率が金属管のそれと等しいか、または小さい
ものを選択すると、本体筒と金属管との密着性がより向
上するようになるので好ましい。
【0011】次に、金属管の表面に金属またはセラミッ
クスを溶射する。溶射する金属としては、銅、鉄、アル
ミブロンズ、ニッケル、ニッケルクロム、クロム、銀、
モリブデン、シリコン等を用いることができる。また、
セラミックスとしては、アルミナ、アルミナチタニア、
チタニア、ジルコニア、セリア、酸化クロム、酸化コバ
ルト等の酸化物セラミックスや、チタンナイトライド、
窒化ケイ素、ボロンナイトライド等の窒化物セラミック
スや、タングステンカーバイド、シリコンカーバイド、
クロムカーバイド等の炭化物セラミックスなどを用いる
ことができる。溶射の方法は、周知の、ガス溶射法、デ
トネーションガン溶射法、アーク溶射法、プラズマ溶射
法等、いずれであってもよい。溶射被膜の厚みは20〜
200μm程度である。溶射被膜形成後は、必要に応じ
て研磨仕上げ加工等を施し、ロールとする。
【0012】
【実施態様】図1において、ロール本体4のFRP製本
体筒1には金属管2が外装され、さらにその金属管2の
表面に金属またはセラミックスの溶射被膜3が形成され
ている。そして、ロール本体4の両端部には、軸部5を
有するヘッダ6が、圧入および/または接着によって装
着され、FRPロールが構成されている。
【0013】
【実施例】強化繊維として東レ株式会社製炭素繊維“ト
レカ”M40(平均単糸径:7μm、引張強度:2,7
40MPa 、引張弾性率:392GPa )を、また、マトリ
クス樹脂として油化シェルエポキシ株式会社製エポキシ
樹脂“エピコート”827をそれぞれ用い、フィラメン
トワインディング法によって、本体筒の軸方向に対する
炭素繊維の配列角度が±15゜と90゜の2層構成を有
する、外径121.5mm、内径105mm、長さ2,80
0mmの本体筒を成形した。なお、エポキシ樹脂の硬化条
件は、180℃、6時間とした。
【0014】次に、本体筒を機械加工して外径121m
m、長さ2,700mmとし、また、両端部に図1に示す
ようなヘッダを接着によって装着した。
【0015】次に、本体筒の表面に遅硬化型のシリコー
ン樹脂を塗布した後、その本体筒に、外径125.5m
m、内径121.5mm、長さ2,800mmの、アルミニ
ウム合金A5052からなる管を被せ、電磁加工機を用
いて絞り加工を行って本体筒にアルミニウム合金管を外
装した。
【0016】次に、機械加工によって、外径122.5
mm、表面粗さ2.0Sに仕上げた後、アルミニウム合金
管の表面に、プラズマ溶射法を用いて、厚みが120μ
mの、アルミナチタニアセラミックスの溶射被膜を形成
した。
【0017】溶射被膜の形成後、表面を機械加工し、溶
射被膜の厚みが50μm、表面粗さ0.5S、外径12
2.6mm、長さ2,600mmのロール本体を有するFR
Pロールを得た。
【0018】このFRPロールについて、ロール本体の
表面をピーリングテストしたが、溶射被膜は極めて強固
で、剥離することはなかった。また、20℃から80℃
の範囲で加熱、冷却を3回繰り返したが、溶射被膜の剥
離は起こらず、割れが発生することもなかった。さら
に、ロール本体中央部における回転時の振れは2/10
0mm以下で、長さ2,600mmの長尺ロールであるにも
かかわらず極めて高い機械的精度を有していた。
【0019】
【発明の効果】この発明のFRPロールは、FRP製本
体筒に金属管を外装し、その金属管の表面に金属または
セラミックスの溶射被膜を設けてなるロール本体を有す
るものであるから、実施例にも示したように、溶射被膜
が強固で剥離や割れの心配が少なく、耐久性に優れるば
かりか、機械的精度に優れている。表面の溶射被膜によ
って、耐摩耗性や平滑性、耐熱性等の諸特性にも優れ
る。また、そのようなFRPロールは、上述した従来の
FRPロールにおける下地層を金属管に変えるだけで簡
単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施態様に係るFRPロールの概
略一部断面正面図である。
【符号の説明】
1:本体筒 2:金属管 3:溶射被膜 4:ロール本体 5:ヘッダの軸部 6:ヘッダ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】FRP製本体筒に金属管が外装され、その
    金属管の表面に金属またはセラミックスの溶射被膜を設
    けてなるロール本体を有するFRPロール。
  2. 【請求項2】本体筒の径方向の熱膨脹率が金属管のそれ
    と等しいか、または小さい、請求項1のFRPロール。
  3. 【請求項3】本体筒と金属管との間に樹脂層が介在して
    いる、請求項1または2のFRPロール。
  4. 【請求項4】FRP製本体筒に金属管を圧入した後、そ
    の金属管の表面に金属またはセラミックスを溶射してロ
    ール本体を形成することを特徴とする、FRPロールの
    製造方法。
  5. 【請求項5】FRP製本体筒に金属管を焼嵌めした後、
    その金属管の表面に金属またはセラミックスを溶射して
    ロール本体を形成することを特徴とする、FRPロール
    の製造方法。
  6. 【請求項6】FRP製本体筒に金属管を被せ、絞り加工
    してその金属管を本体筒に外装した後、その金属管の表
    面に金属またはセラミックスを溶射してロール本体を形
    成することを特徴とする、FRPロールの製造方法。
JP26101893A 1993-10-19 1993-10-19 Frpロールおよびその製造方法 Pending JPH07113417A (ja)

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Cited By (5)

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