JPH07103226A - 高速回転体 - Google Patents
高速回転体Info
- Publication number
- JPH07103226A JPH07103226A JP25053993A JP25053993A JPH07103226A JP H07103226 A JPH07103226 A JP H07103226A JP 25053993 A JP25053993 A JP 25053993A JP 25053993 A JP25053993 A JP 25053993A JP H07103226 A JPH07103226 A JP H07103226A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotating body
- reinforcing ring
- speed rotating
- fiber
- high speed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23C—MILLING
- B23C5/00—Milling-cutters
- B23C5/006—Details of the milling cutter body
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Turning (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】電磁場空間で使用される高速回転体の変形や破
損を防止し、温度及び湿度変化による寸法変化を抑制し
た高速回転体を提供する。 【構成】金属の芯体と、ガラス繊維またはガラス繊維と
アラミド繊維を補強繊維とする繊維強化樹脂の補強環か
らなる高速回転体であって、金属芯体を補強環に圧入す
ることにより、室温での補強環の内部収縮応力が遠心力
より大きくなるように構成した高速回転体。
損を防止し、温度及び湿度変化による寸法変化を抑制し
た高速回転体を提供する。 【構成】金属の芯体と、ガラス繊維またはガラス繊維と
アラミド繊維を補強繊維とする繊維強化樹脂の補強環か
らなる高速回転体であって、金属芯体を補強環に圧入す
ることにより、室温での補強環の内部収縮応力が遠心力
より大きくなるように構成した高速回転体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速回転体に関する。
【0002】
【従来の技術】高速捲取機、加工機スピンドル、ロータ
ー、モーター芯等の高速回転体のより高速化が図られ、
高速化に伴い従来の金属材料や単体構造の回転体では回
転モーメントが大きすぎたり、遠心力による変形や部品
の離脱の問題が生じている。金属の回転体、特に部品を
取り付けた構造の回転体は、高速回転時に部品に働く大
きな遠心力により変形し回転バランスがくずれ、高速化
には限界がある。
ー、モーター芯等の高速回転体のより高速化が図られ、
高速化に伴い従来の金属材料や単体構造の回転体では回
転モーメントが大きすぎたり、遠心力による変形や部品
の離脱の問題が生じている。金属の回転体、特に部品を
取り付けた構造の回転体は、高速回転時に部品に働く大
きな遠心力により変形し回転バランスがくずれ、高速化
には限界がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる変形を抑止する
ため、炭素繊維の複合材料の補強環を金属芯体に被覆接
着する方法も考えられるが、電磁場空間で回転させる場
合は、渦電流によってエネルギーロスを生じるという問
題がある。また、炭素繊維の代わりにアラミド繊維を用
いた場合は、クリープ現象や吸湿変形の問題が生じる。
本発明の目的は、電磁場空間で使用される高速回転体の
変形や破損を防止し、温度及び湿度変化による寸法変化
を抑制した高速回転体を提供することにある。
ため、炭素繊維の複合材料の補強環を金属芯体に被覆接
着する方法も考えられるが、電磁場空間で回転させる場
合は、渦電流によってエネルギーロスを生じるという問
題がある。また、炭素繊維の代わりにアラミド繊維を用
いた場合は、クリープ現象や吸湿変形の問題が生じる。
本発明の目的は、電磁場空間で使用される高速回転体の
変形や破損を防止し、温度及び湿度変化による寸法変化
を抑制した高速回転体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属の芯体
と、ガラス繊維またはガラス繊維とアラミド繊維を補強
繊維とする繊維強化樹脂の補強環からなる高速回転体で
あって、金属芯体を補強環に圧入することにより、室温
での補強環の内部収縮応力が遠心力より大きくなるよう
に構成したことを特徴とする高速回転体を要旨とするも
のである。
と、ガラス繊維またはガラス繊維とアラミド繊維を補強
繊維とする繊維強化樹脂の補強環からなる高速回転体で
あって、金属芯体を補強環に圧入することにより、室温
での補強環の内部収縮応力が遠心力より大きくなるよう
に構成したことを特徴とする高速回転体を要旨とするも
のである。
【0005】補強環は、繊維配向が90°/±0〜20
°/90°を基本構成とし、90°層は60%以上で、
最内層の90°層は製造の工程安定性の面からアラミド
繊維を併用したガラス繊維系補強環が望ましい。金属芯
体をこの補強環に内部応力を残存させながら挿入する方
法としては、金属芯体を強冷して補強環に挿入する、冷
やし嵌め法、圧入法、張力付与芯体直接巻き法等が適用
できる。
°/90°を基本構成とし、90°層は60%以上で、
最内層の90°層は製造の工程安定性の面からアラミド
繊維を併用したガラス繊維系補強環が望ましい。金属芯
体をこの補強環に内部応力を残存させながら挿入する方
法としては、金属芯体を強冷して補強環に挿入する、冷
やし嵌め法、圧入法、張力付与芯体直接巻き法等が適用
できる。
【0006】本発明の高速回転体の芯体は、スチール、
アルミニウム等の回転体材料としての基本特性を有する
金属材料から構成され、芯体の構造は、中実体、中空管
体、分割構造体または部品取付け構造体等いずれの構造
であってもよい。
アルミニウム等の回転体材料としての基本特性を有する
金属材料から構成され、芯体の構造は、中実体、中空管
体、分割構造体または部品取付け構造体等いずれの構造
であってもよい。
【0007】金属芯体の補強環は、ガラス繊維又はガラ
ス繊維とアラミド繊維を補強繊維とする繊維強化樹脂か
ら構成され、ガラス繊維としては、引張弾性率約7.4
ton/mm2以上のEガラス繊維、より好ましくは引
張弾性率8〜9ton/mm2のS(又はT)ガラス繊
維が使用される。またアラミド繊維としては引張弾性率
7ton/mm2以上のパラ系アラミド繊維が望まし
い。アラミド繊維は熱膨張係数が負の値を有するため、
補強環のフィラメントワインド成形に際して、金属マン
ドレルからの脱芯性が良く、径の寸法精度を確保する面
で有利となる。
ス繊維とアラミド繊維を補強繊維とする繊維強化樹脂か
ら構成され、ガラス繊維としては、引張弾性率約7.4
ton/mm2以上のEガラス繊維、より好ましくは引
張弾性率8〜9ton/mm2のS(又はT)ガラス繊
維が使用される。またアラミド繊維としては引張弾性率
7ton/mm2以上のパラ系アラミド繊維が望まし
い。アラミド繊維は熱膨張係数が負の値を有するため、
補強環のフィラメントワインド成形に際して、金属マン
ドレルからの脱芯性が良く、径の寸法精度を確保する面
で有利となる。
【0008】繊維強化樹脂のマトリックス樹脂として
は、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノー
ル樹脂の他、ビスマレイミド樹脂やBTレジン等の耐熱
性樹脂を用いることも可能である。補強環は上記補強繊
維とマトリックス樹脂とを用いて、フィラメントワイン
ド法、テープワインド法、シートラップ法等によりパイ
プ状に成形し、所望の寸法に切断して圧入される。
は、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノー
ル樹脂の他、ビスマレイミド樹脂やBTレジン等の耐熱
性樹脂を用いることも可能である。補強環は上記補強繊
維とマトリックス樹脂とを用いて、フィラメントワイン
ド法、テープワインド法、シートラップ法等によりパイ
プ状に成形し、所望の寸法に切断して圧入される。
【0009】本発明の高速回転体は、室温での補強環の
内部収縮応力を回転体の種類に応じて適宜変え得るが、
回転体の遠心力より大きくなるように内部収縮応力を補
強環に与えることが必要である。
内部収縮応力を回転体の種類に応じて適宜変え得るが、
回転体の遠心力より大きくなるように内部収縮応力を補
強環に与えることが必要である。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
る。
【0011】(実施例1)引張弾性率約8.6ton/
mm2の日東紡績株式会社製のTガラス繊維と三菱ガス
化学株式会社製のBTレジンを用いて、繊維配向構成9
0°/±10°/90°、配向比率75%の補強環をフ
ィラメントワインド法で作製した。この補強環を所定長
さに切断し、高速回転ローターのスチール芯体にエアー
圧入法で圧入し、直径方向で1/1000の圧縮公差の
補強環付きローターを得た。このローターは、室温で1
0kg/mm2以上の内部収縮応力を有する補強環で被
覆された金属芯ローターであり、回転数1万rpmでも
膨張変形の極めて小さい高速回転性能の優れた高速ロー
ターであった。また磁界中での渦電流によるエネルギー
ロスはなかった。
mm2の日東紡績株式会社製のTガラス繊維と三菱ガス
化学株式会社製のBTレジンを用いて、繊維配向構成9
0°/±10°/90°、配向比率75%の補強環をフ
ィラメントワインド法で作製した。この補強環を所定長
さに切断し、高速回転ローターのスチール芯体にエアー
圧入法で圧入し、直径方向で1/1000の圧縮公差の
補強環付きローターを得た。このローターは、室温で1
0kg/mm2以上の内部収縮応力を有する補強環で被
覆された金属芯ローターであり、回転数1万rpmでも
膨張変形の極めて小さい高速回転性能の優れた高速ロー
ターであった。また磁界中での渦電流によるエネルギー
ロスはなかった。
【0012】(実施例2)繊維配向構成を実施例1と同
じにし、内層には引張弾性率約14.7ton/mm2
のアラミド繊維を配し、中間層と表層には実施例1で用
いたのと同じTガラス繊維を配し、マトリックス樹脂と
してエポキシ樹脂を使用して補強環を作製した。この補
強環を用いて、実施例1と同様にして、内部応力が室温
で15kg/mm2の補強環で被覆された金属芯ロータ
ーを作製した。このローターは、回転数1.5万rpm
でも膨張変形の極めて小さい高速回転性能の優れたロー
ターであった。またこのローターはアラミド繊維単独の
ローターに比べてクリープ変形が少なかった。
じにし、内層には引張弾性率約14.7ton/mm2
のアラミド繊維を配し、中間層と表層には実施例1で用
いたのと同じTガラス繊維を配し、マトリックス樹脂と
してエポキシ樹脂を使用して補強環を作製した。この補
強環を用いて、実施例1と同様にして、内部応力が室温
で15kg/mm2の補強環で被覆された金属芯ロータ
ーを作製した。このローターは、回転数1.5万rpm
でも膨張変形の極めて小さい高速回転性能の優れたロー
ターであった。またこのローターはアラミド繊維単独の
ローターに比べてクリープ変形が少なかった。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、回転体の遠心力より大
きくなるように内部収縮応力を、非磁性・非導電性の補
強環に与えたので、回転体の変形や破損が防止され、温
度変化による寸法変化が抑制されると共に、電磁場空間
での高速回転時においても渦電流によるエネルギーロス
を生じることがない。
きくなるように内部収縮応力を、非磁性・非導電性の補
強環に与えたので、回転体の変形や破損が防止され、温
度変化による寸法変化が抑制されると共に、電磁場空間
での高速回転時においても渦電流によるエネルギーロス
を生じることがない。
Claims (1)
- 【請求項1】 金属の芯体と、ガラス繊維またはガラス
繊維とアラミド繊維を補強繊維とする繊維強化樹脂の補
強環からなる高速回転体であって、金属芯体を補強環に
圧入することにより、室温での補強環の内部収縮応力が
遠心力より大きくなるように構成したことを特徴とする
高速回転体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25053993A JPH07103226A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 高速回転体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25053993A JPH07103226A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 高速回転体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07103226A true JPH07103226A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=17209417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25053993A Pending JPH07103226A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 高速回転体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07103226A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997023322A1 (en) * | 1995-12-22 | 1997-07-03 | Kennametal Inc. | High speed rotating tool |
JP2012115970A (ja) * | 2010-12-03 | 2012-06-21 | Toshiba Mach Co Ltd | 工作機械の主軸およびこれを用いた工作機械 |
JP2015040593A (ja) * | 2013-08-22 | 2015-03-02 | Jfeスチール株式会社 | 欠陥検出装置用ロール |
CH715623A1 (de) * | 2018-12-11 | 2020-06-15 | Kunststoffwerk Ag Buchs | Werkzeug zur rotierenden und spanabhebenden Bearbeitung von Werkstücken. |
-
1993
- 1993-10-06 JP JP25053993A patent/JPH07103226A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997023322A1 (en) * | 1995-12-22 | 1997-07-03 | Kennametal Inc. | High speed rotating tool |
AU700907B2 (en) * | 1995-12-22 | 1999-01-14 | Kennametal Inc. | High speed rotating tool |
JP2012115970A (ja) * | 2010-12-03 | 2012-06-21 | Toshiba Mach Co Ltd | 工作機械の主軸およびこれを用いた工作機械 |
JP2015040593A (ja) * | 2013-08-22 | 2015-03-02 | Jfeスチール株式会社 | 欠陥検出装置用ロール |
CH715623A1 (de) * | 2018-12-11 | 2020-06-15 | Kunststoffwerk Ag Buchs | Werkzeug zur rotierenden und spanabhebenden Bearbeitung von Werkstücken. |
WO2020118460A1 (de) * | 2018-12-11 | 2020-06-18 | Kunststoffwerk Ag Buchs | Werkzeug zur rotierenden und spanabhebenden bearbeitung von werkstücken |
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