JP2003340481A - 生物活性炭塔及び純水製造装置 - Google Patents
生物活性炭塔及び純水製造装置Info
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Abstract
塔と、このような生物活性炭塔を用いて、TOC濃度が
極めて低い純水を製造することができる純水製造装置を
提供する。 【解決手段】 比重の異なる2種以上の活性炭を充填し
てなる生物活性炭塔。このような生物活性炭塔を含む純
水製造装置。
Description
水の処理に好適な生物活性炭塔と、このような生物活性
炭塔を備えた純水製造装置に関する。
て用いられている超純水は、図2に示すように前処理シ
ステム1、一次純水系システム2、サブシステム3から
構成される超純水製造装置で原水(工業用水、市水、井
水等)を処理することにより製造される。図2において
各システムの役割は次の通りである。
装置などよりなる前処理システム1では、原水中の懸濁
物質やコロイド物質の除去を行う。また、この過程では
高分子系有機物、疎水性有機物などの除去も可能であ
る。
換装置(混床式又は4床5塔式など)を備える一次純水
系システム2では、原水中のイオンや有機成分の除去を
行う。なお、逆浸透膜分離装置では、塩類を除去すると
共に、イオン性、コロイド性のTOCを除去する。イオ
ン交換装置では、塩類を除去すると共にイオン交換樹脂
によって吸着又はイオン交換されるTOC成分の除去を
行う。脱気装置では無機系炭素(IC)、溶存酸素の除
去を行う。
及び限外濾過膜分離装置を備えるサブシステム3では、
水の純度をより一層高め超純水にする。なお、低圧紫外
線酸化装置では、低圧紫外線ランプより出される185
nmの紫外線によりTOCを有機酸、さらにはCO2ま
で分解する。分解により生成した有機物及びCO2は後
段のイオン交換樹脂で除去される。限外濾過膜分離装置
では、微粒子が除去され、イオン交換樹脂の流出粒子も
除去される。
る超純水のTOC濃度は、おおむね1μg/L程度であ
る。
伴い、超LSIチップ製造における洗浄水としての超純
水中の不純物の影響はより大きくなってきている。超純
水中の不純物は主に低分子系有機物であり、従って、低
分子系有機物成分をより一層効率良く除去する高性能の
超純水製造装置が必要となってくる。
純水系システムに、通常の活性炭と細孔径20〜100
0Åの細孔を全細孔の5〜10%以上持つ高性能活性炭
とシリカアルミナ系吸着剤との3層からなる多層吸着装
置を設置することにより、逆浸透膜分離装置やイオン交
換装置では除去することが難しい有機物を効率良く除去
することが報告されているが、この方法は単なる吸着に
よる有機物除去法であるため、充填剤の吸着能が飽和に
達してしまうと破過してしまうという欠点がある。ま
た、吸着によるTOC除去効果が期待できるのは、初期
吸着と呼ばれる通水開始から約2ヶ月ぐらいの間であ
り、それ以降の除去効果は期待できないという欠点もあ
る。
原水中の有機物、特に低分子系有機物成分を効率的に除
去することができ、TOC濃度が極めて低く、高純度な
超純水を製造することができる超純水製造装置として、
生物活性炭塔を備えるものを提案した(特願2002−
122628。以下「先願」という。)。
物が低分子系有機物であることに注目し、低分子系有機
物の分解性能に優れている生物処理と活性炭による吸着
処理効果を併せ持った生物活性炭塔を一次純水系システ
ムに導入することにより、超純水中のTOC濃度の低減
を可能とした。
して細孔容積を回復させる生物再生効果 の3つの機構よりなる。この生物活性炭塔は、活性炭自
体の吸着能が飽和に達するまでの時間が著しく長い。
に抗菌作用のある残留塩素が含まれており、また、工水
・井水系原水においても配管及びタンク内での微生物の
繁殖を抑制する目的からNaClO等の抗菌剤が注入さ
れるため、残留塩素が含まれる。このような残留塩素が
生物活性炭塔内に流入すると、微生物の繁殖を抑制した
り死滅させる可能性があるため、抗菌剤が生物活性炭塔
に流入しないようにすることが望ましい。
な生物活性炭塔と、このような生物活性炭塔を用いて、
TOC濃度が極めて低い純水を製造することができる純
水製造装置を提供することを目的とする。
は、比重の異なる2種以上の活性炭を充填してなること
を特徴とする。
後段の逆浸透膜分離装置やイオン交換装置に流入するこ
とを抑制して、これらを劣化させることを防止する目的
で設置されるものであるが、活性炭塔において、流入原
水中の残留塩素の除去に寄与する部分は塔入口側の一部
のみ、即ち、例えば、下向流通水の場合には、活性炭塔
の充填層の上層部のみである。従って、残留塩素を含む
原水が流入した場合、充填層の上層部が残留塩素の除去
層となり、充填層の中層部や下層部では、残留塩素が除
去された水が流入するため、残留塩素による微生物の生
育、繁殖の阻害は起こることなく、微生物が次第に繁殖
して生物活性炭化してゆく。
は、残留塩素を含む原水の処理を行った場合、微生物は
繁殖しにくく、微生物による有機物分解効果は観測され
にくい。その理由は、活性炭塔内の差圧上昇を抑制する
目的で定期的に実施される逆洗により、生物活性炭化し
た中層部、下層部が逆洗時の流動で逆洗後には上層部に
移動し、逆洗前に繁殖した微生物は、逆洗後の通水再開
後に流入する残留塩素によって殺菌されてしまうことに
ある。
の活性炭を用いるため、逆洗後には、常に比重の軽い活
性炭が充填層の上層へ、比重の重い活性炭が充填層の中
層から下層に位置するようになる。このため、充填層の
中層〜下層の比重の重い活性炭に微生物が繁殖して生物
活性炭化し、逆洗後は、この生物活性炭化した比重の重
い活性炭は再び充填層の中層〜下層に位置するようにな
り、逆洗後に生物活性炭が充填層の上層に移動すること
による流入残留塩素による微生物の生育繁殖阻害は防止
され、充填層の中層〜下層で微生物を繁殖させて生物活
性炭塔を安定に維持することができるようになる(な
お、上向流通水の場合には、充填層の中層〜上層が生物
活性炭化される。)。
処理として行われる凝集沈澱処理には、凝集剤としてポ
リ塩化アルミニウム(PAC)或いは硫酸アルミニウム
が使用されている。PAC及び硫酸アルミニウムの添加
によって生じるアルミニウムイオンは燐と化学反応し、
燐酸アルミニウムの沈殿を生じることが知られている。
このため、凝集沈殿後に設置される生物活性炭塔の流入
水中にはTOCの生分解に必要な燐が不足しており、生
物活性炭塔において十分な有機物除去性能を得ることが
できなくなる。
有物を充填することにより、不足する燐を補って良好な
生物活性炭処理を行うことができる。リン含有物として
は、骨炭、リン鉱石、ヒドロキシアパタイト等が適用で
きる。中でも、骨炭は有機物吸着能も備えているので好
ましい。
られるものであり、その主成分は燐酸カルシウムであ
る。従って、骨炭を生物活性炭塔に充填することによ
り、この骨炭から燐が溶出し、水中に不足する燐を補う
ことができる。
明の生物活性炭塔を備えるものであり、生物活性炭処理
により、TOC濃度の極めて低い純水を製造することが
できる。
炭塔の後段の逆浸透膜分離装置及びイオン交換装置にお
いては、生物活性炭塔からリークする余剰菌による目詰
まりが懸念されるが、本発明では、生物活性炭塔の後段
に抗菌処理手段を設けて生物活性炭塔の流出水を抗菌処
理して微生物を死滅させるか、又はその生育を抑制する
ことにより、逆浸透膜分離装置やイオン交換装置の目詰
まりを防止することができる。
有機物はほぼ完全に分解除去されるため、その後段での
微生物の繁殖を抑制することも可能となる。
ムを主成分とするものであり、本発明において、炭素を
主成分とする活性炭とは区別されるものである。
純水製造装置の実施の形態を詳細に説明する。
性炭及び骨炭について説明する。
異なる2種以上の活性炭を充填する。生物活性炭塔に充
填する活性炭種としては石炭系、椰子殻系などのいずれ
でも良く、破砕炭、造粒炭、成形炭などその形状、種類
は特に制限はしない。
2種の活性炭を用いても良く、3種又は4種以上の活性
炭を用いても良いが、一般的には2種又は3種で十分な
効果を得ることができる。
限はないが、比重0.45g/L以上の活性炭の1種以
上と比重0.45g/L未満の活性炭の1種以上を併用
することが好ましい。また、比重の異なる活性炭を用い
ることにより、比重の大きい活性炭を充填層の下層に位
置させ、比重の小さい活性炭を充填層の上層に位置させ
るために、用いる活性炭の比重差は0.05g/L以上
であることが好ましい。この比重差を過度に大きくする
ことは、活性炭の調達の面から困難であることから、一
般的には比重差は0.05〜0.1g/L程度であるこ
とが好ましい。
の小さい活性炭は、充填層の上層に、比重の大きい活性
炭は充填層の下層に位置するため、本発明においては、
原水の流入側に残留塩素の除去に十分な活性炭層が形成
されるように、混合割合を決定することが好ましい。
は、充填層の1/10〜1/20程度であるため、下向
流通水の場合には、上層の比重の小さい活性炭の層がこ
のような割合となるように、また、上向流通水の場合に
は、下層の比重の大きい活性炭の層がこのような割合と
なるように使用割合を決定することが好ましい。
る場合、骨炭は水中に生物処理に必要な十分量の燐が溶
出するような量であれば良い。この燐濃度には特に制限
はないが、本発明の生物活性炭塔を純水製造装置に用い
る場合、水中の燐濃度が1〜100μg−P/L、好ま
しくは10〜50μg−P/Lとなるようにするのが好
ましい。
せるために、通常の場合、活性炭と骨炭との合計に対し
て骨炭を体積割合で1/10〜2/10程度用いること
が好ましい。この骨炭の比重は通常0.65〜0.95
g/L程度であり、活性炭より若干重くなるため、メッ
シュを16−32程度に調整することが好ましく、活性
炭と混合して充填した場合、骨炭は充填層の中部に位置
するようになる。
45g/L以上の活性炭と比重0.45g/L未満の活
性炭と骨炭とを充填して下向流通水する場合、比重0.
45g/L以上の活性炭:比重0.45g/L未満の活
性炭:骨炭=5〜8:1〜4:1〜2(体積比)、特に
7.5:1.5:1(体積比)となるように用いること
が好ましい。
動床、膨張層、固定床などのいずれでもよいが、菌体の
リークが少ないところから固定床が好ましい。生物活性
炭塔の通水方式は上向流通水であっても下向流通水であ
っても良い。
水初期の状態でメタノール除去速度10μg/L/mi
n以上を達成できるようなものであることが好ましい。
このメタノール除去速度は、例えば、生物活性炭塔にT
OCとしてメタノールを含有する水をSV20hr−1
で通水したときの入口TOC濃度と出口TOC濃度とか
ら、TOC除去量を求め、これを滞留時間(HRT)で
除して求められる。
6個/g−活性炭以上、例えば10 6〜108個/g−
活性炭とすることにより、TOC成分を著しく低濃度に
まで除去することができ、好ましい。
は特に制限はないが、後述の本発明の純水製造装置に適
用する場合、通水速度は、SV5〜60hr−1、特に
5〜30hr−1程度とすることが好ましい。また、生
物活性炭塔の給水の水温は10〜35℃、pHは4〜8
であることが好ましく、従って、必要に応じて、生物活
性炭塔の前段に熱交換器やpH調整剤添加手段を設ける
ことが望ましい。
物活性炭塔を用いた本発明の純水製造装置の実施の形態
を詳細に説明する。
超純水製造装置の実施の形態を示す系統図である。
水、井水、或いはこれに回収水(超純水のコースポイン
トで回収された使用済超純水)を混合した水を凝集、加
圧浮上(沈殿)、濾過装置等よりなる前処理システム1
で処理して得られた水である。
くことにより、生物活性炭塔の活性炭の寿命が長くな
る。即ち、凝集沈殿処理等の前処理を行っていない水に
は、有機物中の生分解性の低い高分子系有機物成分の割
合が多く、このような水を生物活性炭塔に通水すると、
前述の生物による有機物の分解及び活性炭の再生効果が
得られないために、活性炭が早期に破過してしまう。こ
れに対し、生物活性炭塔を一次純水系システム2に設
け、前処理を経た水を生物活性炭塔に通水することによ
り、高分子系有機物は前処理で除去され、低分子系有機
物は生物活性炭で除去される。しかも、この低分子系有
機物が生物活性炭で生物的に分解されるため、生物活性
炭の寿命が著しく長いものとなる。
酸素濃度を高めるために、図1,2に示す如く、脱炭酸
塔の後段に設けられることが好ましい。即ち、脱炭酸塔
では、炭酸の除去のために一般に空気を吹き込むため、
空気中の酸素が水中に溶け込み、生物活性炭塔に必要な
溶存酸素を確保することができる。一般に、工水、市
水、井水、更には回収水を前処理して得られる水のTO
Cは、1mg/L程度であるので、この脱炭酸塔で溶解
する程度の酸素量で生物活性炭塔に必要な酸素量を十分
にまかなうことができる。また、生物活性炭塔から放出
される余剰菌体の除去という観点から、生物活性炭塔は
逆浸透膜分離装置の前段に設置し、生物活性炭塔と逆浸
透膜分離装置との間に抗菌手段を設けることが好まし
い。
集沈殿された水には、生物活性炭によるTOCの生分解
に必要な燐が不足している。本発明では、生物活性炭塔
に骨炭を充填することにより、この不足している燐を補
うことができるが、更に、必要に応じて生物活性炭塔の
入口側において、生物活性炭塔の流入水にKH2P
O 4,K2HPO4等の燐酸塩及び/又は燐酸を好まし
くは水溶液として添加したり、燐酸アパタイト、ヒドロ
キシアパタイト等の人工、又は燐鉱石等の天然の燐含有
鉱物が充填した塔を設置して、生物活性炭塔の流入水を
この充填塔に通水することにより燐を溶解させても良
い。これらの燐添加手段は脱炭酸塔の直後、生物活性炭
塔の直前に設置することが好ましい。
は、給水中に燐以外に窒素が含まれていることも重要で
ある。通常、凝集沈殿された水には、生物活性炭による
有機物分解に必要分の窒素が含まれていることが常であ
る。しかし、場合によっては不足している場合もあり、
この場合には、NH4Cl等のアンモニウム塩水溶液
を、生物活性炭塔の前段で添加することが好ましい。な
お、アンモニウム塩水溶液の添加濃度は、生物活性炭塔
の流入水の窒素濃度が10〜1000μg−N/L、特
に100〜500μg−N/Lとなるような濃度とする
ことが好ましい。
離装置の前段に設け、生物活性炭塔と逆浸透膜分離装置
との間に抗菌手段を設けるのが好ましいが、生物活性炭
塔から流出した菌体による逆浸透膜分離装置の目詰まり
を防止するために、抗菌手段と逆浸透膜分離装置との間
には保安フィルターを設けることが望ましい。
作用のある残留塩素が含まれており、また、工水・井水
系原水においても配管及びタンク内での微生物の繁殖を
抑制する目的からNaClO等の酸化剤(抗菌剤)が注
入されることから、生物活性炭塔の流入水中に、このよ
うな酸化剤由来の残留塩素が存在するが、本発明では、
この残留塩素は、生物活性炭塔内の入口側の活性炭層で
除去される。
除去するため、生物活性炭塔の直前まで残留塩素による
微生物の繁殖抑制作用を得ることができる。
で残留塩素が除去されるため、残留塩素を除去するため
の手段を設ける必要はないが、必要に応じて、還元剤の
添加手段、活性炭や触媒が充填された抗菌剤除去塔を生
物活性炭塔の入口側に設置しても良い。
TOC成分が除去された生物活性炭塔の流出水は、非酸
化性スライムコントロール剤を添加するか、電磁場装置
により電磁場を印加することにより抗菌処理することが
好ましい。この抗菌処理手段は、生物活性炭塔の直後に
設けることが好ましい。
ライムコントロール剤の添加手段と電磁場装置を各々単
独で用いても良く、併用しても良い。
は、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−
クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、
或いはこれらの塩等の酸化力の弱いスライムコントロー
ル剤や、酸化力のないスライムコントロール剤などを用
いることができる。非酸化性スライムコントロール剤は
1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いて
も良い。
や、電磁場装置による電磁場の印加量は、生物活性炭塔
から流出した微生物による後段の逆浸透膜分離装置やイ
オン交換装置の目詰まりを防止し得る程度であれば良
い。非酸化性スライムコントロール剤であれば、1〜1
0mg/L程度の添加で良好な添加効果を得ることがで
きる。
処理手段を一次純水系システムの脱炭酸塔と逆浸透膜分
離装置との間に設けることにより、脱炭酸塔による溶存
酸素供給及び逆浸透膜分離装置による流出菌体の捕捉を
行うことができる。
より具体的に説明する。
L、pH6.8、水温20℃)を原水として、本発明の
生物活性炭塔と通常の活性炭塔及び生物活性炭塔とにそ
れぞれ通水SV:20hr−1,通水速度20L/hr
で1年間通水し、TOCの除去性能を比較する実験を行
い、結果を図3に示した。
充填量はいずれも1Lとした。また、実施例1及び比較
例2の生物活性炭塔は、メタノール分解除去速度10μ
g/L/minとなるように生物を担持させたものであ
る。
重0.45g/L)
重0.45g/L)なお、比較例2においては、原水
に、活性炭塔又は生物活性炭塔の入口の残留塩素濃度が
0mg/Lとなるように、NaHSO3を添加すると共
に、生物活性炭塔流入水の燐濃度が10μg−P/Lと
なるようにKH2PO4を添加した。
炭塔の入口のTOC濃度と出口のTOC濃度とを島津製
作所社製「TOC−5000」で測定し、(出口TOC
濃度÷入口TOC濃度)でTOCのリーク率を求めるこ
とにより調べた。
較例2の生物活性炭塔のTOC除去率は比較例1の活性
炭塔に比べてはるかに良く、これは、通常の活性炭塔で
は、活性炭による吸着性能のみでTOCを除去するた
め、早期に活性炭の吸着能が飽和し、TOCがリークし
てくるのに対して、生物活性炭塔では、活性炭による吸
着のみならず、生物によるTOC分解と生物による活性
炭の吸着能の再生作用が得られ、長期に亘りTOC除去
能が維持されることによるものである。
も行わなかった実施例1の生物活性炭塔では、残留塩素
除去を行い、水中に不足する燐を補った後、比較例2の
生物活性炭塔と同等の性能を発揮することから、本発明
では残留塩素除去手段、燐溶解手段といった薬注設備を
省くことが可能となることがわかる。
L、pH6.8、水温20℃、)を、2m3/hrの処
理量で一次純水系システムとしての脱炭酸塔、生物活性
炭塔、逆浸透膜分離装置、混床式イオン交換装置、脱気
装置及び逆浸透膜分離装置に順次通水した後、サブシス
テムとしての低圧紫外線酸化装置、イオン交換純水装
置、及び限外濾過膜分離装置に順次通水して処理して超
純水を製造する超純水製造装置において、得られた超純
水(限外濾過膜分離装置の出口水)のTOC濃度を調
べ、結果を表1に示した。
1000XP」を用いて測定した。
用いたものと同様の充填物及びメタノール除去性能のも
のであり、通水SVは20hr−1とした。生物活性炭
塔の流出水には非酸化性スライムコントロール剤として
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを3mg/
Lに添加して抗菌処理した後逆浸透膜分離装置に供給し
た。
いたものと同様の活性炭塔を用いたこと以外は同様にし
て超純水の製造を行い、得られた超純水のTOC濃度を
調べ、結果を表1に示した。
通水日数に伴いTOC値が増加し超純水中のTOC値は
1μg/L程度で安定した。これは図3で示した活性炭
塔での傾向と同じである。一方、生物活性炭塔を用いた
実施例2においては通水日数によらず超純水のTOC濃
度は0.2〜0.3μg/L程度で安定しており、図3
で示した、生物活性炭塔単独の時とは傾向が異なる。こ
れは、一部のTOC成分が生物活性炭塔内で完全に分
解、吸着除去されなかったとしても、生物活性炭塔を通
過することにより生物によって何らかの形態変化を受
け、後段の逆浸透膜分離装置やイオン交換装置で除去可
能物質に変化したため、TOC濃度が低い値で安定する
ためと考えられる。
けることにより、超純水中のTOCを大幅に削減するこ
とができることがわかる。
後段の逆浸透膜分離装置の透過水量の経時変化を調べ、
結果を図4に示した。
ロール剤を添加しなかったこと以外は同様に処理を行っ
た場合の生物活性炭塔の後段の逆浸透膜分離装置の透過
水量の経時変化を調べ、結果を図4に併記した。
出水に非酸化性スライムコントロール剤を添加した場合
には、通水開始から40日を経過しても透過水量の低下
は認められないが、非酸化性スライムコントロール剤を
添加しない場合には、通水開始から徐々に透過水量が低
下して、40日後には初期透過水量の75%にまで低下
した。
塔によれば、残留塩素を含有する原水であっても、残留
塩素除去手段を別途設けることなく、効率的に生物活性
炭処理してTOCを高度に除去することができる。ま
た、このような本発明の生物活性炭塔を用いた本発明の
純水製造装置によれば、TOC濃度が著しく低い、不純
物の問題のない高純度な純水ないし超純水を長期に亘り
安定に製造することができる。本発明の純水製造装置に
より製造された超純水は、超LSIチップ洗浄水とし
て、良好な洗浄効果を得ることができる。
装置の実施の形態を示す系統図である。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 比重の異なる2種以上の活性炭を充填し
てなることを特徴とする生物活性炭塔。 - 【請求項2】 請求項1に記載の生物活性炭塔におい
て、更にリン含有物を充填してなることを特徴とする生
物活性炭塔。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の生物活性炭塔を
含むことを特徴とする純水製造装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載の純水製造装置におい
て、前記生物活性炭塔の後段に抗菌処理手段を備えるこ
とを特徴とする純水製造装置。
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